WO2006059522A1

WO2006059522A1 - 容器のキャップの使用方法と容器のキャップ、これらに用いる内パッキン

Info

Publication number: WO2006059522A1
Application number: PCT/JP2005/021518
Authority: WO
Inventors: Seiji Takahara; Katsuaki Sumimiya; Hiroshi Hamana
Original assignee: Nihon Yamamura Glass Co., Ltd.
Priority date: 2004-12-03
Filing date: 2005-11-24
Publication date: 2006-06-08
Also published as: JP2006160290A; JP4778222B2

Abstract

　ピルファープルーフ構造を有したキャップ本体（１）、その天板（５）の内側に配されて閉栓に伴い容器（２）の口（２ａ）に嵌合する環状壁（８）を有した内パッキン（１１）とを軸線方向での引っ掛かりによる脱落防止を図るキャップ（Ｃ）として閉栓に供し、開栓時にはピルファープルーフバンド（７）の切り離しに併せ、前記引っ掛かりを解除して内パッキン（１１）を容器（２）の口（２ａ）への嵌合状態に取り残して露出させ、その天板（１５）の環状壁（８）よりも内側に有した簡易開封部（２１）を通じたストロー（２２）での吸い飲み、または内パッキン（１１）の取り外しによる直飲みまたはストロー（２２）での吸い飲みに供せるようにすることにより、ピルファープルーフ機能、衛生性を損なわずストローでの吸い飲みを可能とする。

Description

明細書

容器のキャップの使用方法と容器のキャップ、これらに用いる内パッキン技術分野

[0001] 本発明は容器のキャップの使用方法と容器のキャップ、これらに用いる内パッキンに関し、詳しくは、ペットボトルで代表されるプラスチック製の飲料用の容器に広く利用されているようなピルファープルーフ機能を有した合成樹脂製のキャップの使用方法とキャップ、これらに用いる内パッキンに関するものである。

背景技術

[0002] 一般にこの種のキャップは、天板とこの天板の外周に筒状に連続し容器の口の外周に螺子嵌合する雌ねじを持つ胴部とを有したキャップ本体と、このキャップ本体の胴部にキャップ本体の開栓に伴い容器の口との間で切り離しを図る部分接続部で繋がるピルファープルーフバンドとを備え、キャップ本体内の内パッキンなどが持っている天板から下方に延びて容器の口の内周に密嵌合しシールする環状壁を有したシール構造を採用している（例えば、特許文献 1参照)。これにより、キャップ本体を開栓するのに、環状壁の容器の口との密嵌合が外れて開封するまでの持ち上げスト口ークを利用したピルファープルーフバンドの回復不能な切り離しと、それによるピルファープルーフバンドの容器の口への取り残しが行われて、開封の事実を隠せないいわゆるピルファープルーフ機能を発揮する。

[0003] 特に、特許文献 1に記載のキャップは、内パッキンの天板の中央部に外部力もストローなどによって破断、開封可能なストロー揷入口を設けて、キャップ本体の天板の開口から外部に露出させている。これにより、露出しているストロー揷入口にストローを押し付けたりするとそれが破断して開封することができ、開封したストロー挿入口に挿入したストローを通じて飲料をストローで吸い飲みすることができる。

特許文献 1 :特開 2004— 217250号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0004] ところが、上記のようにストロー挿入口が開封されないまでも外部に露出しているのでは、種々に汚損してそれが挿入するストローに付着して内部に持ち込まれやすいなど、衛生上問題である。し力も、ストロー挿入口の破断、開封を容易にするために、肉抜き、スコアなどと称される刻線などによる線状の薄肉部を形成する凹部などにはゴミが付着し、堆積しやすいし、破断時に内部に持ち運ばれやすい問題がある上、閉栓後の容器の正当な開栓、開封までの各種取り扱い時に外力を受けて不用意に破断してしまったり、店頭などでのいたずらによって破断されてしまったりしゃすい問題もある。これは、ピルファープルーフバンドの切り離しを伴う開栓操作に比しストロー挿入口の破断、開封が余りにも安易に過ぎ、ピルファープルーフバンドによる折角のピルファープルーフ機能を生かし切れな、とヽぅ問題でもある。

[0005] また、特許文献 1はこのようなことを防止するのに、ストロー挿入口にカバ一片を貼付することを開示している力このようなカバ一片も各種取り扱い時に不用意に剥がれたり、いたずらで剥がされたりしゃすいので、十分な対策にはならない。

[0006] さらに、特許文献 1に記載のものは、ストロー挿入口をー且破断、開封すると、これを再度封止することはできず、飲み残した飲料がある場合の容器の取り扱い上、飲料が漏れやすい問題がある。

[0007] そこで本発明は、従来のピルファープルーフ機能および衛生性を損なわずに、直飲みに加え、ストローで吸い飲みができる容器のキャップの使用方法と容器のキヤップ、これらに用いる内ノッキンを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0008] 上記目的を達成するための本発明の容器のキャップの使用方法は、容器の口の外周に螺子嵌合して閉栓するための雌ねじを持つ胴部を有したキャップ本体と、このキヤップ本体の胴部にキャップ本体の開栓に伴い切り離しを図る部分接続部で繋がるピルファープルーフバンドと、キャップ本体の天板の内側に配した別体の内パッキンとを備え、この内パッキンの天板から下方に延びてキャップ本体の容器の口への閉栓に伴い容器の口に嵌合してシールする環状壁を有したキャップを、前記内パツキンのキャップ本体との軸線方向での引っ掛力りによる脱落の防止を図って閉栓に供し、またはこの閉栓と閉栓に伴う前記引っ掛力りの解除とに供し、閉栓後のキャップ本体の開栓、取り外し時には、前記部分接続部でのピルファープルーフバンドの切り離しによる取り残しに併せ、前記引っ掛力り解除状態によりまたは前記引っ掛力りの解除を伴って内ノッキンを容器の口への嵌合状態に取り残して露出させ、その天板の前記環状壁よりも内側に有する簡易に開封できる簡易開封部を通じたストローでの吸い飲み、または内パッキンの取り外しによる直飲みまたはストローでの吸い飲みに供せるようにするものである。

[0009] このような構成では、キャップ本体はその天板の内側に嵌め込んだ内パッキンを、相互の軸線方向の引っ掛力り合いによる脱落防止状態にて 1つの部材として取り扱え、キャップ本体の胴部内周の雌ねじを容器の口の外周に螺子嵌合させることで、ピルファープルーフバンドの前記切り離しのためのよく知られた係止位置への装着に併せ、内ノ^キンを容器に嵌合させてシール状態として閉栓することが確実に行える。にもかかわらず、前記閉栓状態からキャップ本体を開栓すると従来の場合同様に、容器の口の定位置に係止されたままのピルファープルーフバンドに対し、キャップ本体が容器の口に対し上動して部分接続部をピルファープルーフバンドとの間で破断させてピルファープルーフバンドを切り離すピルファープルーフ機能を遂行した上で、内パッキンに対しては前記閉栓に伴う前記引っ掛力り部どうしの引っ掛力り解除により、または前記開栓に伴う前記引っ掛力り部どうしの引っ掛力り解除によって、内パツキンを解放し容器の口への嵌合状態に取り残して露出させるので、その天板の前記環状壁よりも内側に有した簡易開封部を開封してストローを挿入し容器内の飲料を前記容器の口との嵌合による飲料の漏れ出し防止状態を保ったままストローで吸い飲みすることにも、また内パッキンの取り外しにより直飲みまたはストローで吸い飲みすることにも供せる。しかも、キャップ本体は開封構造部を持たず再度閉栓するとそれ単独で、あるいは内パッキンとともに容器のロをリシールすることができる。

[0010] また、本発明の別の容器のキャップの使用方法は、容器の口の外周に螺子嵌合して閉栓するための雌ねじを持つ胴部を有したキャップ本体と、このキャップ本体の胴部にキャップ本体の開栓に伴い切り離しを図る部分接続部で繋がるピルファープルーフバンドと、キャップ本体の天板の内側に配した別体の内パッキンとを備え、この内ノッキンの天板から下方に延びてキャップ本体の容器の口への閉栓に伴い容器の口に嵌合してシールする環状壁を有したキャップを、前記内パッキンのキャップ本体との軸線方向での引っ掛力りによる脱落の防止を図って閉栓に供し、またはこの閉栓と閉栓に伴う前記引っ掛力りの解除とに供し、閉栓後のキャップ本体の開栓、取り外し時には、前記部分接続部でのピルファープルーフバンドの切り離しによる取り残しに併せ、前記引っ掛力り解除状態によりまたは前記引っ掛力りの解除を伴って内パッキンを容器の口への嵌合状態に取り残して露出させ、その天板の前記環状壁よりも内側に有する簡易に開封できる簡易開封部を通じたストローでの吸い飲み、または内パッキンの取り外しによる直飲みまたはストローでの吸い飲みに供せるようにし、開栓後のキャップ本体の再度の閉栓により容器の口の、直接または内パッキンを介したシールを図れるようにしたものである。

[0011] このような構成では、前記の容器のキャップの使用方法の場合に加え、さらに、開栓後のキャップ本体の再度の閉栓によっては、容器の口の直接、または内パッキンを介したシールを図るので、内パッキンの有無にかかわらず容器のロをリシールすることがでさる。

[0012] また、本発明の更に別の容器のキャップは、容器の口の外周に螺子嵌合して閉栓するための雌ねじを持つ胴部を有したキャップ本体と、このキャップ本体の胴部にキヤップ本体の開栓に伴い切り離しを図る部分接続部で繋がるピルファープルーフバンドと、キャップ本体の天板の内側に配した別体の内パッキンとを備え、この内パツキンはその天板から下方に延びてキャップ本体の容器の口への閉栓に伴い容器の口に嵌合してシールする環状壁と、天板の前記環状壁よりも内側に簡易に開封される簡易開封部とを有し、キャップ本体と内パッキンとの間に、互いの軸線方向での引つ掛カりにより内パッキンの容器の口からの脱落を防止し、キャップ本体の容器の口への閉栓によって前記引っ掛力りが予め解除される力閉栓したキャップ本体が開栓される際に前記引っ掛力りが前記環状壁の容器の口との嵌合状態力の引き抜き抵抗よりも小さな力で解除される引っ掛力り部を設けたものである。このような構成によっても、前記の容器のキャップの使用方法を達成することができる。ここで、引き抜き抵抗にはホットパック後の降温、減圧による引圧力がある場合はこれも含まる。

[0013] また、内パッキンの引っ掛力り部とキャップ本体の胴部の引っ掛力り部とは、それらの少なくとも一方のそれ自体またはおよび周辺の弾性変形または塑性変形による変位を伴い前記引っ掛力り合いが解除されるように構成すると、キャップ本体の閉栓またはおよび開栓時の容器の口、内ノッキンとの相対移動を利用して引っ掛力り部自体またはおよびその周辺に必要な弾性変形または塑性変形を適時に得て、内パツキンのキャップ本体力もの脱落防止状態としながらも、キャップ本体の開栓時の容器の口への取り残しが簡単に図れる。

[0014] また、弾性変形または塑性変形は内パッキン側がなし、内パッキンはキャップ本体よりも軟質の榭脂材料よりなるように構成すると、キャップ本体を内ノッキンよりも硬質材料とすることにより、外力を受けやすぐかつ強い操作力が及びやすいことに対応し、内パッキンをシール位置に押圧しやすくしながら、内パッキンはキャップ本体よりも軟質材料として容器の口との間の馴染み性、シール性を確保しながら、内パッキン側の引っ掛カゝり部に必要な弾性変形性、塑性変形性を得やすくすることができる。

[0015] さらに、弾性変形または塑性変形する引っ掛力り部またはおよびその周辺部は、周方向に断続して設けてあるように構成すると、引っ掛力り部またはおよびその周辺部が周方向に断続していることにより、周方向に連続している場合に比し、変形剛性が低くなり、弾性変形、塑性変形が共に容易かつ確実になる。

[0016] また、弾性変形または塑性変形する引っ掛力り部は、内ノ^キン側基部またはおよびキャップ本体の胴部側基部に、弾性変形または塑性変形を促進する肉抜き、刻線、切り込みなどによる変形促進部を設けたように構成すると、引っ掛力り部またはおよびその周辺部のそれらが設けられる内パッキン側またはおよびキャップ本体の胴部側基部にある肉抜き、刻線、切り込みなどの変形促進部が、それらの変形剛性を低下させる分だけ、引っ掛力り部またはおよびその周辺部の弾性変形や塑性変形による引っ掛力り解除が容易になる。

[0017] さらに、キャップ本体と内パッキンとの天板間には、キャップ本体の閉栓時に内パッキンを容器の口の天面に押圧するように働く環状圧接部を有するように構成すると、初期閉栓、再閉栓の別なぐキャップ本体の天板の内側に内パッキンが位置している限りにおいて、キャップ本体の天板と内パッキンの天板との間の環状圧接部による、局部的な強い押圧力を環状に連続して得て、内ノッキンを容器の口の天面全周に圧着させやすくなる。環状圧接部をキャップ本体の天板側に有していると、内パツキンがあるときはそれに対して働力せ、内パッキンがない場合は容器の口の天面に対して直接働力せて、いずれの場合も局部的な強い押圧力が環状に連続したシールが可能となる。

[0018] また、キャップ本体と内パッキンの簡易開封部の周りとの間には、キャップ本体の閉栓時にシール状態に圧接し合う環状圧接部を有するように構成すると、内パッキンの簡易開封部を開封した後のキャップ本体の再閉栓時はもとより、初期閉栓時に万一にも簡易開封部が開封しているような場合でも、簡易開封部まわりでのキャップ本体の天板と内ノッキンの天板との間の環状圧接部によるシール状態によって、容器内の飲料が前記天板間の簡易開封部に対応する領域外にまで広がるのを防止することがでさる。

[0019] なお、上記の方法、キャップは、キャップ本体の天板の内側に嵌め込まれる天板と、この天板から下方に延びて容器の口に嵌合してシールする環状壁と、前記天板の環状壁の内側に簡易に開封できるように設けた簡易開封部と、前記天板の容器の口の天面に載るフランジ部の外周に設けられてキャップ本体の胴部の内周の引っ掛かり部と軸線方向に引っ掛力り合って前記嵌め込み位置力もの脱落を防止される引っ掛力り部とを備え、それら引っ掛力り部またはおよびその周辺部のキャップ本体閉栓または開栓時の少なくとも一方の弾性変形または塑性変形を伴い前記引っ掛力り合いが解除されるように構成された容器のキャップの内ノッキンをも提供している。

[0020] この場合、天板の簡易開封部の周りに、閉栓したキャップ本体の天板と圧接してシールされる環状圧接部を有したものとして、キャップ本体の天板との間の環状圧接部とすることができる。

[0021] また、内パッキンの天板のフランジ部力閉栓したキャップ本体の天板と圧接して容器の口の天面に押圧されシールする環状圧接部を有したものとして、キャップ本体の天板との間の環状圧接部とすることができる。

[0022] 本発明のそれ以上の目的および特徴は、以下の詳細な説明および図面によって明らかになる。本発明の各特徴は、それ単独で、あるいは可能な限りにおいて種々な組合せで複合して採用することができる。

図面の簡単な説明 [0023] [図 1]図 1A〜図 1Cは、本発明の実施の形態に係る容器のキャップの 1つの例を示し、図 1Aは閉栓状態を示す断面図であり、図 1Bは独立した内パッキンの断面図であり、図 1Cはその下面図である。

[図 2]図 2Aは、図 1 Aのキャップの開栓状態を示す平面図であり、図 2Bは、半部を断面して見た正面図である。

[図 3]図 3A〜図 3Cは、本発明の実施の形態に係る容器のキャップの別の例を示し、図 3Aは閉栓状態の断面図であり、図 3Bは開栓状態の断面図であり、図 3Cは変形例の一部断面図である。

[図 4]図 4A〜図 4Bは、本発明の実施の形態に係る容器のキャップの他の例を示し、図 4Aは閉栓状態の断面図であり、図 4Bは開栓状態の断面図である。

[図 5]図 5は、本発明の実施の形態に係る容器のキャップの今 1つの例を示す要部の断面図である。

[図 6]図 6は、本発明の実施の形態に係る容器のキャップのさらに別の例を示す要部の断面図である。

[図 7]図 7は、本発明の実施の形態に係る容器のキャップのさらに他の例を示す要部の断面図である。

[図 8]図 8A〜図 8Bは、本発明の実施の形態に係る容器のキャップのさらに別の例を示し、図 8Aは閉栓途中状態を示すよう部の断面図であり、図 8Bは閉栓状態での要部の断面図である。

発明を実施するための最良の形態

[0024] 以下、本発明に係る容器の口のキャップの実施の形態について図 1A〜図 8Bを参照しながら説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の説明および図示は、本発明の具体例であって、特許請求の範囲における記載の内容を限定するものではない

[0025] 本実施の形態の容器の口のキャップは、 V、わゆるペットボトルと称される榭脂製の容器の口に設けられる榭脂製のキャップを対象としている。図 1Aに示す例、図 3Aに示す例、図 4Aに示す例、図 5に示す例、図 6に示す例、図 7に示す例、図 8Aに示す例のように、キャップ Cは、平面視で円形な天板 5とこの天板 5の外周に筒状に連続し平面視で円形な容器 2の口 2aの外周の雄ねじ 2bとの間で螺子嵌合する雌ねじ 3を持つ胴部 4とを有したキャップ本体 1と、このキャップ本体 1の胴部 4にキャップ本体 1 の開栓に伴い容器 2の口 2aとの間で切り離しを図るいわゆるブリッジと称される周方向に配設された部分接続部 6で繋がるピルファープルーフバンド 7と、キャップ本体 1 の天板 5の内側に脱落しないように嵌め合わせて配した別体の内パッキン 11とを備え、この内パッキン 11はその天板 15から下方に延びて容器 2の口 2aの内周に密嵌合する環状壁 8を有し、これを基本構成としている。

[0026] このような基本構成を有したキャップ Cは、容器 2の口 2aに装着されて閉栓し、高温の内容物が充填されるか、常温の内容物が充填された後高温で熱処理された、殺菌済みの高温内容物が充填されてヽる容器 2を密封する。 V、わゆるホットパックである。キャップ Cによる閉栓はキャップ本体 1および容器 2の雌雄ねじ 3、 2bどうしを螺合させてキャップ本体 1を容器 2の口 2aに対し螺子締めすることによって行われる。このとき環状壁 8はその内周途中膨らみ部がなす密嵌部 8aなどにて図 1Aに代表して示すような密嵌代 aを有して容器 2の口 2aの内周に対し少なくとも所定嵌合深さ bの位置で密嵌合し、環状壁 8の部分カゝら外周へ張り出したフランジ部 16が少なくとも容器 2 の口 2aの天面 2cに密着される状態となって容器 2の口 2aを密閉する。特に、前記ホットパックしてからの常温への冷却や冷蔵保存などにより容器 2内が減圧すると、前記内ノッキン 11を引き付けて前記密嵌合状態を保ち、フランジ部 16の容器 2の天面 2c への密着度を高めるので密封度を増す。しかし、キャップ Cの使用はホットパックに限られることはない。

[0027] 一方、キャップ Cによる上記のような閉栓終了段階でピルファープルーフバンド 7に形成されている周方向に蛇腹状を有した係止部 14が容器 2の口 2aの雄ねじ 2bの下に一体形成されている環状の係止凸条 2dに上方力も突っ張ることによって下向き状態から図示する上向き状態に反転させられながら、閉栓完了と同時に反転が完了しかつ係止凸条 2dを下方に乗り越え終えてその下側に係合する。これによりピルファ一プルーフバンド 7はキャップ本体 1の開栓操作によってもその場に係止されたままで、キャップ本体 1のみが雌雄ねじ 3、 2b間での螺子緩みに伴い上方へ開栓されていく。これを利用して、開栓の所定の時期にキャップ本体 1とピルファープルーフバンド 7との間の部分接続部 6を引き伸ばして破断させ、ピルファープルーフバンド 7を容器 2の口 2aの初期位置に取り残してしか開栓できないようにすることで、ピルファーブルーフ機能を発揮するようにして、る。以上のような基本構造を有するキャップ Cであるかぎり、容器 2がどのような材料よりなるものでも、また、どのような形態を有したものでも本発明は有効であり、本発明のキャップ Cが対象とする容器 2であり得る。

[0028] ここで、一般的には、キャップ本体 1およびピルファープルーフバンド 7はポリプロピレンを始めとして、高密度ポリエチレンなどの合成樹脂よりなり、部分接続部 6は型成形によって、あるいは成形品に対する図 1Aなどに示すカッターなどを利用した切り込み 13によって形成される。内パッキン 11はポリエチレンを始め、ランダムポリプロピレン、ポリプロピレンとゴムをブレンドしたもの、エチレン酢酸ビュル共重合体などのキヤップ本体 1に対しては比較的軟質の合成樹脂材料よりなるものとされ、容器 2の口 2a 、天面 2cへの馴染み性、密着性、密閉性を得やすくしている。

[0029] 本実施の形態ではこのようなキャップ Cを使用するのに、いずれの例の場合も、内パッキン 11のキャップ本体 1との軸線方向での引っ掛力り代 cを持った嵌め合いでの引っ掛力りによる脱落の防止を図って閉栓に供し、またはこの閉栓と閉栓に伴う前記引っ掛力りの解除とに供し、閉栓後のキャップ本体 1の開栓、取り外し時には、図 2B 、図 3B、図 4Bで代表して示すように、前記部分接続部 6でのピルファープルーフバンド 7の切り離しによる取り残しに併せ、前記引っ掛かり解除状態によりまたは前記引っ掛力りの解除を伴って内ノッキン 11を容器 2の口 2aへの嵌合状態に取り残して露出させる。これにより、内ノッキン 11の天板 15の前記環状壁 8よりも内側に有する簡易に開封できる簡易開封部 21を通じたストロー 22での吸い飲み、または内ノ¾ /キン 11の取り外しによる直飲みまたはストロー 22での吸、飲みに供せるようにする。簡易開封部 21は内ノッキン 11に設けた透孔をシール片で塞ぎ、それを剥がす力ストロー 22で突き破って簡易に開封するものとしてもよいが、それでは手間であるので、図示する例では内パッキン 11の天板 15の天面側に設けたスコアと称される刻線 23や肉抜きなどの開封線を持って一体形成した部分として設け、ストロー 22などで図 3B、図 4Bで代表して示すように破断させ、簡易に開封できるものとしている。ストロー 22はその先端を図示するように斜め切りしておくと破断力を集中して働力せやすく開封に有利である。

[0030] このようにすると、キャップ本体 1はその天板 5の内側に嵌め込んだ内パッキン 11を、従来の場合と同様に互いの引っ掛力り部 31、 32間の引っ掛力り代 cを持った軸線方向の引っ掛力り合いによる脱落防止状態が得られる。従って、内ノッキン 11の嵌め込み後のキャップ本体 1を 1つの部材として取り扱っても内パッキン 11を脱落させることはない。このため、キャップ本体 1の胴部 4内周の雌ねじ 3を容器 2の口 2aの外周に螺子嵌合させることで、ピルファープルーフバンド 7の前記切り離しのための係止位置への装着に併せ、嵌め込んだままとなっている内パッキン 11を容器 2の口 2aに嵌合させてシール状態に閉栓することが確実に行える。

[0031] 〖こもかかわらず、前記閉栓状態力キャップ本体 1を開栓すると従来の場合と同様に、ピルファープルーフバンド 7が容器 2の口 2aの定位置に係止されたままになるのに対し、キャップ本体 1は上動することにより部分接続部 6を引っ張って破断させてピルファープルーフバンド 7を切り離しピルファープルーフ機能を遂行した上で、内パッキン 11に対しては前記閉栓に伴う前記引っ掛力り部 31、 32どうしの引っ掛力り解除により、または前記開栓に伴う前記引っ掛力り部 31、 32どうしの引っ掛力り解除によつて、内ノッキン 11を解放して容器 2の口 2aへの嵌合状態に取り残すようにでき、取り残された内パッキン 11はキャップ本体 1の最終的な取り外しによって露出される。この結果、内ノッキン 11の天板 15の環状壁 8よりも内側に有した簡易開封部 21を開封してストロー 22を挿入し容器 2内の飲料を前記容器 2の口 2aとの嵌合による飲料の漏れ出し防止状態を保ったままストロー 22で吸い飲みすることにも、また内ノツキン 11の取り外しにより直飲みまたはストロー 22で吸い飲みすることにも供することができる。しカゝも、キャップ本体 1は開封構造部を持たず再度閉栓するとそれ単独で、あるいは内パッキン 11とともに容器 2の口 2aをリシールすることができるし、開栓前はもとより、再閉栓時にても内ノッキン 11を覆ってゴミなどが付着して不衛生となることを防止できる。

[0032] なお、引っ掛力り部 31、 32どうしの引っ掛力り代 cによる引っ掛力り力は、キャップ本体 1に内パッキン 11を嵌め込んだ時点から容器 2の口 2aを閉栓するまでの各種の取り扱い時に、自重はもとより振動ゃ少々の慣性が働いても脱落しない程度に設定される必要がある。これに対し、開栓時における内パッキン 11の容器 2の口 2aへの取り残しには、キャップ本体 1の容器 2の口 2aへの閉栓によって前記引っ掛力り部 31、 32どうしの引っ掛力り代 cによる弓 Iっ掛力りが予め解除されて、る力、閉栓したキャップ本体 1が開栓される際に前記引っ掛力りが前記環状壁 8の容器 2の口 2aとの嵌合状態力もの引き抜き抵抗よりも小さな力で解除されるようにすればよい。この際の引き抜き抵抗にはホットパック後の降温、減圧による引圧力がある場合これも含まる。

[0033] そこで、上記のような使用ができるキャップ Cとしては、容器 2の口 2aの外周に螺子嵌合して閉栓するための雌ねじ 3を持つ胴部 4を有したキャップ本体 1と、このキヤップ本体 1の胴部 4にキャップ本体 1の開栓に伴い切り離しを図る部分接続部 6で繋がるピルファープルーフバンド 7と、キャップ本体 1の天板 5の内側に配した別体の内パッキン 11とを備え、この内パッキン 11はその天板 15から下方に延びてキャップ本体 1 の容器 2の口 2aへの閉栓に伴い容器 2の口 2aに嵌合してシールする環状壁 8と、天板 15の環状壁 8よりも内側、つまり環状壁 8に囲われる領域内に簡易に開封される簡易開封部 21とを有し、キャップ本体 1と内パッキン 11との間に、互いの引っ掛力り代 c を持った嵌め合、での引っ掛力りにより内パッキン 11の容器 2の口 2aからの脱落を防止し、キャップ本体 1の容器 2の口 2aへの閉栓によって前記引っ掛力りが予め解除される力、閉栓したキャップ本体 1が開栓される際に前記引っ掛力りが前記環状壁 8 の容器 2の口 2aとの嵌合状態力の引き抜き抵抗よりも小さな力で解除される引っ掛力り部 31、 32を設けたものとすれば足りる。

[0034] これを満足するのに、内パッキン 11の引っ掛かり部 32とキャップ本体 1の胴部 4の引っ掛力り部 31とは、それらの少なくとも一方のそれ自体またはおよび周辺の弾性変形または塑性変形による変位を伴い前記嵌め合わされ、引っ掛力り合いが解除されるものとすることができ、これにより、キャップ本体 1に対する内パッキン 11の脱落防止状態での嵌め合わせ、および、キャップ本体 1の閉栓またはおよび開栓時の容器 2の口 2a、内パッキン 11との相対移動を利用して引っ掛力り部 31、 32の少なくとも一方のそれ自体またはおよびその周辺に必要な弾性変形または塑性変形を適時に得て、内パッキン 11のキャップ本体 1からの脱落防止状態としながらも、キャップ本体 1の開栓時の容器 2の口 2aへの取り残しが簡単に図れる。 [0035] なお、弾性変形または塑性変形は内ノッキン 11側がなし、既述したように内ノツキン 11がキャップ本体 1よりも軟質の榭脂材料よりなると、キャップ本体 1が内パッキン 1 1よりも硬質材料であることにより、外力を受けやすぐかつ強い操作力が及びやすいことに対応し、内パッキン 11のシール位置への押圧も強力に行えるようにしながら、内パッキン 11がキャップ本体 1よりも軟質材料であることにより、容器 2の口 2aとの間の馴染み性、シール性の確保はもとより、内パッキン 11側の引っ掛力り部 32に必要な弾性変形性、塑性変形性を得やすくすることができる。しかも、内パッキン 11が弹性変形する場合は低密度ポリエチレンとすると引っ掛力り部 32の弾性変形に有利となるし、塑性変形する場合は高密度ポリエチレンとすると、適度な柔軟性によって容易に変形できるようにしながら、その変形が塑性変形となって戻りに《するのに有利となる。

[0036] 図 1A〜図 2Bに示す例について詳述すると、キャップ本体 1の引っ掛力り部 31はその胴部 4に一体成形した雌ねじ 3のねじ山であり、内パッキン 11の引っ掛力り部 32はそのフランジ部 16における容器 2の口 2aの外周部に回り込む図 1A、図 1B、図 2Bに示すようなサイドシール部 16aの下端部外周から外方へ張り出すように一体成形した薄肉の張り出し片としてあり、キャップ本体 1の開栓時に引っ掛力り部 32が弾性変形して引っ掛力り部 31との引っ掛力り合いが解除されるようにしている。この場合、引つ掛カり部 32は弾性変形するものの引っ掛力り代 cにより内パッキン 11の自重や各種取り扱いによるキャップ本体 1からの脱落を防止する程度の変形抵抗を有して一体的な取り扱いを可能にする。しかし、キャップ本体 1がその開栓時に容器 2の口 2aに対して上昇していき雌ねじ 3のねじ山による引っ掛力り部 31が内パッキン 11の引っ掛かり部 32に引っ掛力ると、この引っ掛力り部 32が内パッキン 11の容器 2の口 2aへの嵌合またはおよびホットパック後の引圧による口 2aへの吸着力による抜き取り抵抗よりも小さな力で弾性変形して上方へ押し退けられながら引っ掛力りを解除して引っ掛力り部 31を難なく上方に通過させ、内パッキン 11に口 2aからの引き抜き力が及ぶのを回避し、内パッキン 11を口 2aへの嵌合状態に取り残して開栓されたキャップ本体 1のみが取り外される。この結果、内パッキン 11は口 2aのシール状態で露出されて簡易開封部 21が外部に臨み簡易開封部 21を通じたストロー 22による吸い飲みができる。容器 2の口 2aによる直飲みやストロー 22での吸、飲みは内パッキン 11を口 2aから抜き取る必要がある力内パッキン 11のサイドシール部 16aが容器 2の口 2aの外周になしている段部に指先を掛けるなどして容易に抜き取れる。また、サイドシール部 16a を省略した例である場合でも、フランジ部 16が口 2aの天面 2cとの間に境界を形成するので、この境界を押し広げるように爪先を挿入するなどして少し引き上げた後、フランジ部 16に指先を掛けて引き抜ける。

[0037] ここに、内パッキン 11は引っ掛力り部 32の適度な弾性変形のために、既述した低密度ポリエチレン製とするのが好都合であり、引っ掛力り部 32をなす張り出し片の厚みや大きさ、形状、引っ掛力り代 cなどの設定によって引っ掛力り部 31との引っ掛力り力の強弱を設定すればよい。図示例では雌ねじ 3がー周を越えて連続した一条ねじであるのに対し、引っ掛力り部 32は周方向に不連続なものとして前記弾性変形に有利な形態としてある。し力し、内パッキン 11のキャップ本体 1内での傾きや引っ掛かり部 32の雌ねじ 3の螺子溝への嵌まり込みなどによって不用意に脱落しないように、図 1C、図 2Aに示すように適当な幅 Bを持ったものとして周方向 8箇所に設けてある。もつとも、引っ掛力り部 32は周方向に連続していてよぐこの場合、引っ掛力り代 cを小さくしても内パッキン 11のキャップ本体 1からの脱落を防止しやすい上、引っ掛かり代 cを小さくした分だけキャップ本体 1の開栓時の取り残し機能も高まる。

[0038] また、開栓状態で内パッキン 11の簡易開封部 21を通じてストロー 22により吸い飲みした後、ある、は内パッキン 11を取り外して直飲みまたはストロー 22での吸、飲み後に再度内ノツキン 11を容器 2の口 2aに嵌合させた状態で、キャップ本体 1を再度閉栓する場合、キャップ本体 1の引っ掛力り部 31は内パッキン 11の引っ掛力り部 32 と引っ掛力り代 cを持って引っ掛かる力内パッキン 11が容器 2の口 2aにバックアップされた状態であることにより、引っ掛力り部 32を弹性的に押し退けながら確実に閉栓して、き、閉栓完了によって内ノッキン 11を容器 2の口 2aのシール状態に押圧保持するので、残りの飲料が漏れ出るようなことがない。簡易開封部 21が開封された後の内パッキン 11自体はその開封された簡易開封部 21を通じて飲料が流出する部分になるが、その天板 15がキャップ本体 1の天板 5と容器 2の口 2aの天面 2cとの間で挟みつけられる部分力も外側へ流出するようなことを防止することができる。このようなシール効果を高めるために、キャップ本体 1の天板 5の内面には内パッキン 11の天板 1 5を容器 2の口 2aの天面 2cに押し付ける環状圧接部 33を一体形成してある。基本的にはこのような環状圧接部 33は内パッキン 11の天板 15側に一体形成してもよいが、キャップ本体 1の天板 5側であると、内パッキン 11を取り外した状態でキャップ本体 1 が閉栓されるような場合でも、内パッキン 11がない分容器 2の口 2aとのねじ嵌合量が増すことで環状圧接部 33を容器 2の口 2aの天面 2cに圧接させて容器 2の口 2aとの間のシールを確保しやす、。

[0039] さらに、簡易開封部 21が開封された内パッキン 11を装着した状態での再閉栓後、再開栓する場合内パッキン 11にはホットパック後の引圧は働かないので、その分内ノッキン 11の引き抜き抵抗は容器 2の口 2aとの嵌合による抵抗分だけとなる。このような場合の再開栓を考えると引っ掛力り部 31、 32どうしの引っ掛力り代 cによる引っ掛力りを解除するのに必要な操作力は前記引圧が掛カない場合の嵌合による抵抗分よりも小さく設定しておくのが好適である。

[0040] なお、内パッキン 11はキャップ本体 1の閉栓時に供回りしないように、天板 5、 15間にそれらの一方または双方に設けた凹部や粗面、環状圧接部 33などによるエアギヤップ AGを設けてあるのに対応して、内パッキン 11は引っ掛力り部 32を有した状態でもキャップ本体 1の胴部 4の内周との間には図 2Aに示すようなギャップ Gを設けてある。

[0041] 図 3 A〜図 3Cに示す例について詳述する。本例では、内パッキン 11の引っ掛かり部 32が、先端に向力つて厚みが小さくなる力または厚みがほぼなくなるフィレ状の張り出し片をなして、キャップ本体 1の雌ねじ 3のねじ山がなす引っ掛力り部 31との間の脱落防止用の引っ掛力り代 cを満足するようにしてある。引っ掛力り代 cは図 1A〜図 2 Bの例の場合よりも大きく設定してあるがキャップ本体 1の開栓時は引っ掛力り部 31 によって図 3Bに実線で示す状態から仮想線で示す状態に押し退けられて塑性変形を伴い引っ掛かりを解除し、ほとんど元には戻らな、ようにして、る。

[0042] これにより、開栓状態で内ノッキン 11の簡易開封部 21を通じてストロー 22により吸 V、飲みした後、あるいは内パッキン 11を取り外して直飲みまたはストロー 22での吸!ヽ飲み後に再度内ノツキン 11を容器 2の口 2aに嵌合させた状態で、キャップ本体 1を再度閉栓する場合に、キャップ本体 1の引っ掛力り部 32と内パッキン 11の引っ掛力り部 32との引っ掛代 cがないか極く小さくなつていて、キャップ本体 1は引っ掛力り部 31 が内パッキン 11の引っ掛力り部 32と引っ掛力ることなく素通りして、または少し引っ掛力ることがあっても引っ掛力り部 32を弹性的に軽く押し退けて難なく通過することになる。従って、キャップ本体 1は通常のキャップと操作の抵抗や感触などが変わらない力ほとんど変わらない状態で閉栓できる。

[0043] このことは、また、簡易開封部 21が開封された内パッキン 11を装着した状態でキヤップ本体 1を再開栓するのに、キャップ本体 1と内パッキン 11との間の引っ掛力りがないか、ほとんどない状態で行えることを意味し、内パッキン 11を容器 2の口 2aへの嵌合状態に確実に取り残し、簡易開封部 21を通じたストロー 22による吸い飲みが繰り返せるようになる。

[0044] このような引っ掛力り部 32の塑性変形は押し潰しや折損も含んでよぐ弾性変形を利用する場合よりもやや硬質な材質で内パッキン 11を形成するのが好適で、高密度ポリエチレンなどが適している。一方、引っ掛力り部 32が先端に向力つて厚みが小さくなるフィレ状であることによって、材質がやや硬質であっても先端部では引っ掛かり解消のための適度な弾性変形を得て上記のような再開栓を保証しやすくしている。

[0045] 本例では、さらに、内パッキン 11の天板 15における簡易開封部 21の周縁部上面に、キャップ本体 1の閉栓によってその天板 5と圧接する環状圧接部 34を一体形成してあり、この圧接で簡易開封部 21が天板 5によってシールされるようにしている。これにより、内パッキン 11の簡易開封部 21が開封された後の、キャップ本体 1の再閉栓時に飲料が簡易開封部 21よりも外回りに流出するのを防止する作用が得られる。このような環状圧接部 34はキャップ本体 1の天板 5側に設けることもできる。

[0046] なお、本例のフィレ状の引っ掛力り部 32の基部ないしはその近傍に図 3Cに示すような環状の溝をなす上面から肉抜きした肉抜き部 35、あるいはそれに代わる刻線、切込みなどの変形促進部を設けて、引っ掛力り部 31との間の引っ掛力り解除のための変形性を高めることができ、前記塑性変形を容易にするし、弾性変形により引っ掛力りを解除する場合にも有効である。

[0047] 図 4A〜図 4Bに示す例について詳述する。本例では、キャップ本体 1の胴部 4の内周上部に、雌ねじ 3とは別に、内側に突出した引っ掛力り部 31を一体形成し、内パッキン 11の外周との間に引っ掛力り代 cをもって内パッキン 11を支持し脱落しないようにしている。このような引っ掛力り部 31は水平面上に配置できるので、ねじ山とは異なり周方向の 3ケ所ぐらいに設ければ内パッキン 11を安定に支持でき、小さな突起とし、また引っ掛力り部 32との引っ掛力り代 cを極く小さくしても十分である。従って、内ノッキン 11のフランジ部 16の外周に形成した環状に連続するサイドシール部 16aの外周を引っ掛力り部 32としてそれとの間に引っ掛力り代 cを持つ状態としてある力引つ掛かり部 31、 32間に引っ掛かりを解消する弾性変形や塑性変形が得られやすい。

[0048] 本例では、内パッキン 11の引っ掛かり部 32が内パッキン 11のフランジ部 16aにほぼ同じ厚さで続くサイドシール部 16aが形成していることに関連して、そのフランジ部 16側基部の近傍に上面力も環状な溝状に肉抜きした肉抜き部 35を形成している。これにより、キャップ本体 1が図 4Aの閉栓状態から図 4Bの状態に開栓される際に、キヤップ本体 1の引っ掛力り部 31が内パッキン 11の引っ掛力り部 32に引っ掛かると、引っ掛力り部 32はその基部近傍の肉抜き部 32を変形基点とした弾性変形を伴い押し退けられて図 4Bに実線で示す状態から仮想線で示す状態へ弾性変位する。これにより、キャップ本体 1は引っ掛力り部 31、 32どうしの引っ掛力りを難なく解除しながら開栓される。

[0049] 図 5に示す例について詳述する。本例では内パッキン 11のフランジ部 16の外周から肉抜き部 35を基部に有して下向きに繋がり、容器 2の口 2aの外周との間にギャップ Gを有した引っ掛力り部 32を一体形成し、キャップ本体 1の側の引っ掛力り部 31、本例では雌ねじ 3のねじ山による引っ掛力り部 31との間に脱落防止のための引っ掛かり代 cを持つようにしてある。これにより、キャップ本体 1が開栓される際に、引っ掛かり部 32はキャップ本体 1の引っ掛力り部 31との引っ掛力りにより押圧されると、容器 2の口 2aの外周との間のギャップ G側へ押し退けられて肉抜き部 35を基点に弾性変形または塑性変形し、引っ掛力りを解除する。塑性変形する場合は既述したようにキヤップ本体 1の再閉栓に特に有効である。

[0050] 図 6に示す例について詳述する。本例では、キャップ本体 1の側に設ける突起状の引っ掛力り部 31を、キャップ本体 1に周方向 3ケ所以上に一体成形したリブ状部 41 の一部として一体成形してあり、図 4A〜図 4Bに示す例の肉抜き部 35をフランジ部 1 6側基部の近傍に設けたサイドシール部 16aがなす引っ掛力り部 32と引っ掛力り代 c を有して引っ掛力り合うようにしてあり、開栓の際など適時に、引っ掛力り部 32側の肉抜き部 35を利用した弾性変形によって引っ掛力りが解除されるようにしている。この場合、リブ状部 41の引っ掛力り部 31の背部に図に仮想線で示すような切込み 42を設けると、引っ掛力り部 31側の弾性変形または塑性変形を伴う後退挙動を得て、引つ掛かり部 31、 32どうしの引っ掛力りの解除に寄与することもでき、場合によっては内パッキン 11の引っ掛力り部 32側の弾性変形または塑性変形を伴う変位を省略することがでさる。

[0051] 図 7に示す例について詳述する。本例では、キャップ本体 1の側に設ける突起状の引っ掛力り部 31を、キャップ本体 1の天板 5に、胴部 4との間にギャップ Gおよび基部の刻線 43を有して形成した環状または周方向に不連続な 3つ以上の下向きの突壁 4 4に一体成形してあり、図 4A〜図 4Bに示す例のような肉抜き部 35を設けないでフランジ部 16に連続するようにしたサイドシール部 16aがなす引っ掛力り部 32と引っ掛かり代 cを有して引っ掛力り合うようにしてある。これにより、開栓の際など適時に、突壁 4 4の前記ギャップ Gおよび刻線 43を利用した弾性変形または塑性変形を伴う引っ掛力り部 31側の後退挙動を得て、引っ掛力り部 31、 32どうしの引っ掛力り合いを解除する。

[0052] 図 8A〜図 8Bに示す例について詳述する。本例では、図 5に示す例の場合と同様に、内パッキン 11のフランジ部 16の外周から肉抜き部 35を基部に有して下向きに繋がり、容器 2の口 2aの外周との間にギャップ Gを有した引っ掛力り部 32を一体形成し、キャップ本体 1の側の引っ掛力り部 31、本例では雌ねじ 3のねじ山による引っ掛力り部 31との間に脱落防止のための引っ掛力り代 cを持つようにしてある。しかし、本例では、さらに、引っ掛力り部 32を塑性変形部に特定した上で、キャップ本体 1の胴部 4 の内周上部に、この内周の雌ねじ 3の内径 D以内へ突出し、前記引っ掛力り部 32に上方力対向した下向きの段部 51を一体形成し、この段部 51はキャップ本体 1の閉栓によって引っ掛力り部 32よりも下に達するようにしてある。

[0053] これにより、内パッキン 11を前記引っ掛力り代 cを有して嵌め合わせたキャップ本体 1を閉栓する際、図 8Aに示す内パッキン 11が容器 2の口 2aとキャップ本体 1との間に挟み付けられ始めて力も図 8Bに示す閉栓状態になる最終段階で、前記下向き段部 51は内パッキン 11の引っ掛力り部 32を押し退けて前記肉抜き部 35およびギャップ Gを利用し、図 8Aに示す状態から図 8Bに示す状態に内側へ塑性変形させるようにしてある。これにより、閉栓したキャップ本体 1を開栓する際、キャップ本体 1側の引つ掛カり部 31である雌ねじ 3のねじ山は図 8Bの状態に塑性変形している引っ掛力り部 32との引っ掛力りが既に解除されていて、通常のキャップと全く変わらない状態および感触で開栓することができるし、再閉栓においても同様である。

[0054] このような閉栓時に引っ掛力りを解除しておくことは、キャップ本体 1の側の引っ掛力り部 31の塑性変形によっても行うことができ、その場合、キャップ本体 1の側の引つ掛カり部 31の塑性変形は容器 2の口 2aや内パッキン 11との接触を利用すればよい

産業上の利用可能性

[0055] 以上説明したとおり、本発明の容器のキャップの使用方法によれば、キャップ本体の初期閉栓による内パッキンとの引っ掛力り合いによる一体的な取扱、での容器の口のシール機能と、キャップ本体を開栓した時のピルファープルーフ機能を、ささ力も損なわずに、キャップ本体の開栓に際しては内パッキンとの引っ掛力りの影響なく容器の口への嵌合状態に取り残して露出させ、内ノッキンによる飲料の漏れ出し防止状態にてその簡易開封部を通じたストローによる吸い飲みができるように構成されて!、ることから、内パッキンを取り外しての直飲みまたはストローで吸、飲みすることができる。し力も、キャップ本体は開封構造部はなく再度閉栓してそれ単独で、あるいは内パッキンとともに容器のロをリシールすることができることから、開栓前はもとより、再閉栓時にても内ノッキンを覆ってゴミなどが付着して不衛生となることを防止できる

Claims

請求の範囲

[1] 1.容器 (2)の口（2a)の外周に螺子嵌合して閉栓するための雌ねじ (3)を持つ胴部（4)を有したキャップ本体（1)と、このキャップ本体の胴部にキャップ本体の開栓に伴、切り離しを図る部分接続部（6)で繋がるピルファープルーフバンド（7)と、キヤップ本体の天板（5)の内側に配した別体の内パッキン（11)とを備え、この内パッキンの天板（15)力下方に延びてキャップ本体の容器の口への閉栓に伴い容器の口に嵌合してシールする環状壁 (8)を有したキャップを、前記内パッキンのキャップ本体との軸線方向での引っ掛力りによる脱落の防止を図って閉栓に供し、またはこの閉栓と閉栓に伴う前記引っ掛力りの解除とに供し、閉栓後のキャップ本体の開栓、取り外し時には、前記部分接続部でのピルファープルーフバンドの切り離しによる取り残しに併せ、前記引っ掛力り解除状態によりまたは前記引っ掛力りの解除を伴って内パツキンを容器の口への嵌合状態に取り残して露出させ、その天板の前記環状壁よりも内側に有する簡易に開封できる簡易開封部（21)を通じたストロー（22)での吸い飲み、または内パッキンの取り外しによる直飲みまたはストローでの吸い飲みに供せるようにする容器のキャップの使用方法。

[2] 2.容器 (2)の口（2a)の外周に螺子嵌合して閉栓するための雌ねじ (3)を持つ胴部（4)を有したキャップ本体（1)と、このキャップ本体の胴部にキャップ本体の開栓に伴、切り離しを図る部分接続部（6)で繋がるピルファープルーフバンド（7)と、キヤップ本体の天板（5)の内側に配した別体の内パッキン（11)とを備え、この内パッキンの天板（15)力下方に延びてキャップ本体の容器の口への閉栓に伴い容器の口に嵌合してシールする環状壁 (8)を有したキャップを、前記内パッキンのキャップ本体との軸線方向での引っ掛力りによる脱落の防止を図って閉栓に供し、またはこの閉栓と閉栓に伴う前記引っ掛力りの解除とに供し、閉栓後のキャップ本体の開栓、取り外し時には、前記部分接続部でのピルファープルーフバンドの切り離しによる取り残しに併せ、前記引っ掛力り解除状態によりまたは前記引っ掛力りの解除を伴って内パツキンを容器の口への嵌合状態に取り残して露出させ、その天板の前記環状壁よりも内側に有する簡易に開封できる簡易開封部（21)を通じたストロー（22)での吸い飲み、または内パッキンの取り外しによる直飲みまたはストローでの吸い飲みに供せるようにし、開栓後のキャップ本体の再度の閉栓により容器の口の、直接または内パッキンを介したシールを図れるようにする容器のキャップの使用方法。

[3] 3.容器 (2)の口（2a)の外周に螺子嵌合して閉栓するための雌ねじ (3)を持つ胴部（4)を有したキャップ本体（1)と、このキャップ本体の胴部にキャップ本体の開栓に伴、切り離しを図る部分接続部（6)で繋がるピルファープルーフバンド（7)と、キヤップ本体の天板（5)の内側に配した別体の内パッキン（11)とを備え、この内パッキンはその天板（15)から下方に延びてキャップ本体の容器の口への閉栓に伴!、容器の口に嵌合してシールする環状壁（8)と、天板の前記環状壁よりも内側に簡易に開封される簡易開封部（21)とを有し、キャップ本体と内パッキンとの間に、互いの軸線方向での引っ掛力りにより内パッキンの容器の口からの脱落を防止し、キャップ本体の容器の口への閉栓によって前記引っ掛力りが予め解除される力、閉栓したキャップ本体が開栓される際に前記引っ掛力りが前記環状壁の容器の口との嵌合状態力の引き抜き抵抗よりも小さな力で解除される引っ掛力り部（31、 32)を設けた容器のキヤップ。

[4] 4.内パッキン（11)の引っ掛力り部（32)とキャップ本体（1)の胴部（4)の引っ掛力り部（31)とは、それらの少なくとも一方のそれ自体またはおよび周辺の弾性変形または塑性変形による変位を伴い前記引っ掛力り合いが解除される請求項 3に記載の容器のキャップ。

[5] 5.弾性変形または塑性変形は内パッキン（11)側がなし、内パッキンはキャップ本体（1)よりも軟質の榭脂材料よりなる請求項 4に記載の容器のキャップ。

[6] 6.弾性変形または塑性変形する引っ掛力り部（32)またはおよびその周辺部は、周方向に断続して設けてある請求項 5に記載の容器のキャップ。

[7] 7.弾性変形または塑性変形する引っ掛力り部（32)またはおよびその周辺部は、内パッキン（11)側基部またはおよびキャップ本体（1)の胴部 (4)側基部に、弾性変形または塑性変形を促進する肉抜き、刻線、切り込みなどによる変形促進部（35)を設けた請求項 5に記載の容器のキャップ。

[8] 8.キャップ本体（1)と内パッキン（11)との天板（5、 15)間には、キャップ本体の閉栓時に内パッキンを容器（2)の口（2a)の天面（2c)に押圧するように働く環状圧接部 (33、 34)を有している請求項 3〜7のいずれか 1項に記載の容器のキャップ。

[9] 9.キャップ本体（1)と内パッキン（11)の簡易開封部（21)の周りとの間には、キヤップ本体の閉栓時にシール状態に圧接し合う環状圧接部（33、 34)を有して、る請求項 3〜7の!、ずれ力 1項に記載の容器のキャップ。

[10] 10.キャップ本体（1)の天板（5)の内側に嵌め込まれる天板（15)と、この天板から下方に延びて容器 (2)の口（2a)に嵌合してシールする環状壁 (8)と、前記天板の環状壁の内側に簡易に開封できるように設けた簡易開封部（21)と、前記天板の容器の口の天面（2c)に載るフランジ部（16)の外周に設けられてキャップ本体の胴部（4) の内周の引っ掛力り部（31)と軸線方向に引っ掛力り合って前記嵌め込み位置からの脱落を防止される引っ掛力り部（32)とを備え、それら引っ掛力り部またはおよびその周辺部のキャップ本体閉栓または開栓時の少なくとも一方の弾性変形または塑性変形を伴い前記引っ掛力り合いが解除されるようにした容器のキャップの内パッキン

[11] 11.天板（15)の簡易開封部（21)の周りには、閉栓したキャップ本体（1)の天板（5 )と圧接してシールされる環状圧接部（34)を有した請求項 10に記載の容器のキヤップの内パッキン。

[12] 12.天板（15)のフランジ部（16)は、閉栓したキャップ本体（1)の天板（5)と圧接して容器 (2)の口（2a)の天面（2c)に押圧されシールする環状圧接部（34)を有した請求項 10または 11のいずれ力 1項に記載の容器のキャップのパッキン。