WO2006025451A1

WO2006025451A1 - 使い捨てパンツ型着用物品の製造方法

Info

Publication number: WO2006025451A1
Application number: PCT/JP2005/015918
Authority: WO
Inventors: Kazuo Ukegawa
Original assignee: Uni-Charm Co., Ltd.
Priority date: 2004-08-31
Filing date: 2005-08-31
Publication date: 2006-03-09
Also published as: CN101010052A; EP1792594A1; EP1792594A4; TW200624093A; JP2006095277A; KR100812490B1; KR20070039162A; US8419882B2; MY137018A; CN101010052B; US20110297301A1; JP4704826B2; US7972459B2; ATE526921T1; TWI272098B; US20060042746A1; EP1792594B1

Abstract

　前後胴周り域の両側をファスナ手段で連結するタイプの使い捨てのパンツ型着用物品を形状が不揃いとなることがないように連続的に製造する。　互いに平行して延びる第１側縁１０１ａと第２側縁１０１ｂとを有するウエブ１０３を機械方向ＭＤへ走行させる。ウエブ１０３は、機械方向ＭＤに対しての交差方向ＣＤへ向かって延びる切断線１１１が形成されるべき部位の両側部分それぞれに、第１ファスナ手段１１６が形成される。第１ファスナ手段１１６それぞれに対してファスナ用シート１２３の第２ファスナ手段１２４それぞれが止着された後に、ウエブ１０３は、第１ファスナ手段１１６と１１６との間が取り除かれる。ウエブ１０３はさらに、第１側縁１０１ａと第２側縁１０１ｂとが重なり合って一致するように折り重ねられて、ウエブ１０３における第２側縁１０１ｂ寄りの部分がファスナ用シート１２３に接合される。その後に、ウエブ１０３は交差方向ＣＤへ延びる切断線１１１で分断されて、機械方向ＭＤに所要の寸法を有するウエブ１０３の断片を形成する。その断片からは、交差方向ＣＤへ延びる縁の近傍どうしが第１、第２ファスナ手段１１６，１２４を介して分離可能に連結されたパンツ型の着用物品１が得られる。

Description

明細書

使い捨てパンツ型着用物品の製造方法

技術分野

[0001] この発明は、ファスナ手段を有する使い捨てパンツ型着用物品の製造方法に関する。

背景技術

[0002] 使い捨てパンツ型おむつを一例とするパンツ型着用物品であって、前後胴周り域の両側縁部分が剥離可能かつ再使用可能なファスナ手段によって連結されているものは公知である。例えば WO 01/87209 A1 (特許文献 1)には、図 10、 11に示す使、捨てのトレーニングパンツ 500とその製造方法とが記載されて!、る。ノンッ 50 0は、前胴周り域 522の両側縁部分内面に第 1ファスユング手段 582を有する一方、後胴周り域 524の両側縁部分外面に第 1ファスユング手段 582の相手方となる第 2ファスユング手段 584を有する。第 1ファスユング手段 582には、例えばフックタイプのファスナが使用され、第 2ファスユング手段 584には、例えばループタイプのファスナが使用される。図 11の製造工程において、パンツ 500の外形を画成するシャシ一 53 2の連続体が図の左力右へと進む。前胴周り域 522の内面には前胴周り弾性部材 554が取り付けられており、後胴周り域 524の内面には後胴周り弾性部材が取り付けられている。隣り合うパンツ 500の境界線 592の両側それぞれに第 1ファスユング手段 582が取り付けられた後に、隣り合う第 1ファスユング手段 582と 582との間には、シャシ一 532の一部分を切り取ることによってギャップ 579が形成される。前胴周り域 522の内面には、そのギャップ 579をまたいで第 1ファスユング手段 582のそれぞれに第 2ファスユング手段 584が離脱可能に取り付けられる。シャシ一 532は、図示されていないが、内面を内側にして折り重ねられた後に、後胴周り域 524の内面と第 2 ファスユング手段 584とが接合される。その後、シャシ一 532は、境界線 592において切断されて図 10のパンツ 500となる。

[0003] 図 11において、シャシ一 532の連続体は、無端ベルトに載せられて、図の左から右へと移動する。シャシ一 532は、無端ベルトに対して真空吸引圧の作用下に密着しているものではある力その密着の仕方によっては、このシャシ一 532を図の右へ走行させるための張力が作用すると、ギャップ 579を介して機械方向へ並ぶ前胴周り域 522のそれぞれは無端ベルト上においてずれたり、歪んだりすることが有り得るから、連続的に製造される個々のパンツ 500の間では前胴周り域 522の形状が不揃ヽになることがある。シャシ一 532に前胴周り域弾性部材 554が取り付けられていない場合に比べて、シャシ一 532に前胴周り域弾性部材 554が取り付けられている場合には、その弾性部材 554の収縮しょうとする影響がシャシ一 532に加わるので、前胴周り域 522の形状が不揃いになる傾向は強くなると考えられる。

特許文献 l :WO 01/87209 A1

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0004] この発明は、前記特許文献 1に記載されたトレーニングパンツの如く前後胴周り域の両側部をファスナ手段で連結するタイプの使い捨てのパンツ型着用物品の製造方法において、その着用物品を製造するためのウェブを一方向へ走行させるときに、ゥエブの一部分を切り欠いてそのウェブにギャップを形成しても、連続して製造される着用物品はその形状が不揃いとなることがないように、改良を加えることを課題にしている。

課題を解決するための手段

[0005] 前記課題を解決するために、請求項 1に係る発明が対象とするのは、内外面を有し、機械方向とこれに直交する交差方向とのうちの前記機械方向へ互いに平行して延びる第 1側縁と第 2側縁とを有するウェブを前記機械方向へ走行させ、その走行過程において前記第 1側縁と前記第 2側縁とが重なり合って一致するように前記ウェブを前記交差方向へ重ね合わせた後に前記交差方向へ延びる切断線で分断することによって、前記機械方向に所定の寸法を有する前記ウェブの断片を形成する一方、重ね合わせた前記断片の前記切断線に平行して前記交差方向へ延びる縁の近傍どうしをファスナ手段を介して剥離可能に接合して、胴周り開口と一対の脚周り開口とを有する複数の使い捨てパンツ型着用物品を前記機械方向において横並びとなるように連続的に製造する工程を含む前記着用物品の製造方法である。力うな着用物品の製造方法において、請求項 1に係る発明が特徴とするところは、前記製造方法に下記工程が含まれることにある。

a.前記機械方向へ走行する前記ウェブの前記交差方向における前記第 1側縁寄りの前記外面であって、前記切断線が形成されるべき部位の前記機械方向における両側部分それぞれに第 1ファスナ手段を形成する工程。

b.前記ウェブに、前記切断線が形成されるべき部位と前記第 1ファスナ手段それぞれとの間に、前記交差方向における前記第 1ファスナ手段の両端部を越えて前記交差方向へ延び、前記切断線が形成されるべき部位を挟んで向かい合う一対の直状スリットを形成する工程。

c一対の前記直状スリットそれぞれと交差して前記機械方向へ延びるとともに前記両側部分に形成された前記第 1ファスナ手段それぞれに着脱可能な一対の第 2ファスナ手段を有するファスナ用シート片を、前記第 2ファスナ手段それぞれの前記第 1 ファスナ手段それぞれに対する止着を介して、前記ウェブに取り付ける工程。

d.前記ウェブにおける前記第 1ファスナ手段の前記両端部それぞれの近傍に一対の前記直状スリットそれぞれと交差するノッチを前記ウェブに形成する工程。

e.前記ウェブにおいて少なくとも一対の前記直状スリットと前記ノッチのそれぞれとによって囲まれている部分を取り除くか、または取り除くことなぐ前記第 1側縁と前記第 2側縁とが重なり合って一致するように前記ウェブを前記内面を内側にして前記交差方向へ重ね合わせる工程。

f .重ね合わせた前記ウェブの前記交差方向における前記第 2側縁寄りの部位を、前記切断線が形成されるべき部位と一対の前記直状スリットそれぞれとの間において、前記ファスナ用シート片に対して直接的に、または前記工程 eにおいて取り除くことなく残してある前記囲まれている部分を介して間接的に接合する工程。

g.前記工程 fの後に、前記ウェブと前記ファスナ用シート片とを前記切断線が形成されるべき部位において分断する工程。

請求項 1に係る発明の好ま、実施態様である請求項 2にお、ては、前記ウェブの前記内面に、体液吸収性材料の集合体の表面の少なくとも一部分を透液性シートで被覆してなる体液吸収部材を取り付ける工程が含まれる。 [0007] 請求項 1または 2に係る発明の好ましい実施態様である請求項 3において、前記ゥエブには、前記直状スリットが形成される以前に、前記第 1側縁近傍に前記機械方向へ延びる弾性部材が伸長状態で取り付けられている。

[0008] 請求項 4に係るこの発明が対象とするのは、内外面を有し、機械方向とこれに直交する交差方向とのうちの前記機械方向へ互いに平行して延びる第 1側縁と第 2側縁とを有するウェブを前記機械方向へ走行させ、その走行過程において前記第 1側縁と前記第 2側縁とが重なり合って一致するように前記ウェブを前記交差方向へ重ね合わせた後に前記交差方向へ延びる切断線で分断することによって、前記機械方向に所定の寸法を有する前記ウェブの断片を形成する一方、重ね合わせた前記断片の前記切断線に平行して前記交差方向へ延びる縁の近傍どうしをファスナ手段を介して剥離可能に接合して、胴周り開口と一対の脚周り開口とを有する複数の使い捨てパンツ型着用物品を前記機械方向において横並びとなるように連続的に製造するェ程を含む前記着用物品の製造法である。

[0009] 力うな着用物品の製造方法において、請求項 4に係る発明が特徴とするところは、前記方法に下記工程が含まれることにある。

d.前記ウェブに、前記切断線が形成されるべき部位によって前記機械方向へ二等分され前記両側部分それぞれの前記直状スリットに対して前記直状スリットの前記第 2側縁寄りの端部で交差する環状ノッチを形成して、前記ウェブから前記環状ノッチ内側の部分を取り除く工程。

e.前記ウェブに、弧を描き、前記弧の底部が前記直状スリットと前記直状スリットの前記第 1側縁寄りの端部で交差するとともに、前記弧の両端部が前記第 1側縁にまで延びる弧状ノッチを前記両側部分それぞれに形成する工程。

f.前記ウェブにおいて、前記第 1側縁と、前記切断線が形成されるべき部位の両側に形成された一対の前記直状スリットと、前記環状ノッチと、前記直状スリットのそれぞれとに交差して、る前記弧状ノッチのそれぞれとによって囲まれて、る部分を取り除くか、または取り除くことなぐ前記第 1側縁と前記第 2側縁とが重なり合って一致するように、前記ウェブを前記内面を内側にして前記交差方向へ重ね合わせる工程 g.重ね合わせた前記ウェブの前記交差方向における前記第 2側縁寄りの部位を、前記切断線が形成されるべき部位と一対の前記直状スリットそれぞれとの間において、前記ファスナ用シート片に対して直接的に、または前記工程 fにおいて取り除くことなく残してある前記囲まれている部分を介して間接的に接合する工程。

h.前記工程 gの後に、前記ウェブと前記ファスナ用シート片とを前記切断線が形成されるべき部位において分断する工程。

[0010] 請求項 4に係る発明の好ま、実施態様である請求項 5にお、ては、前記ウェブの前記内面に、体液吸収性材料の集合体の表面の少なくとも一部分を透液性シートで被覆してなる体液吸収部材を取り付ける工程が含まれる。

[0011] 請求項 4または 5に係る発明の好ましい実施態様である請求項 6において、前記ゥエブには、前記直状スリットが形成される以前に、前記第 1側縁近傍に前記機械方向へ延びる弾性部材が伸長状態で取り付けられている。

[0012] 請求項 4, 5, 6のいずれ力に係る発明の好ましい実施態様である請求項 7において、前記ウェブには、前記環状ノッチが形成される以前に、前記環状ノッチが形成されるべき部位に沿って弾性部材が伸長状態で取り付けられている。

[0013] 請求項 8に係る発明が対象とするのは、内外面を有し、機械方向とこれに直交する交差方向とのうちの前記機械方向へ互いに平行して延びる第 1側縁と第 2側縁とを有するウェブを前記機械方向へ走行させ、その走行過程において前記第 1側縁と前記第 2側縁とが重なり合って一致するように前記ウェブを前記交差方向へ重ね合わせた後に前記交差方向へ延びる切断線で分断することによって、前記機械方向に所定の寸法を有する前記ウェブの断片を形成する一方、重ね合わせた前記断片の前記切断線に平行して前記交差方向へ延びる縁の近傍どうしをファスナ手段を介して剥離可能に接合して、胴周り開口と一対の脚周り開口とを有する複数の使い捨てパンッ型着用物品を前記機械方向において横並びとなるように連続的に製造する工程を含む前記着用物品の製造方法である。

力うな着用物品の製造方法において、請求項 8に係る発明が特徴とするところは、前記製造方法に下記工程が含まれることにある。

a.前記機械方向へ走行する前記ウェブに、前記切断線が形成されるべき部位によつて前記機械方向へ二等分される環状ノッチを形成して、前記ウェブから前記環状ノッチ内側の部分を取り除く工程。

b.前記ウェブの前記交差方向における前記第 1側縁寄りの前記外面であって、前記切断線が形成されるべき部位の前記機械方向における両側部分それぞれに第 1 ファスナ手段を形成する工程。

c前記ウェブに、前記切断線が形成されるべき部位と前記第 1ファスナ手段それぞれとの間に、前記交差方向における前記第 1ファスナ手段の両端部を越えて前記交差方向へ延びるとともに前記第 1側縁と前記環状ノッチとには達することがなぐ前記切断線が形成されるべき部位を挟んで向かい合う一対の直状スリットを形成するェ程。

d.一対の前記直状スリットそれぞれと交差して前記機械方向へ延びるとともに前記両側部分に形成された前記第 1ファスナ手段それぞれに着脱可能な一対の第 2ファスナ手段を有するファスナ用シート片を、前記第 2ファスナ手段それぞれの前記第 1 ファスナ手段それぞれに対する止着を介して、前記ウェブに取り付ける工程。

e.前記ウェブに、弧を描き、前記弧の底部が前記直状スリットと前記直状スリットの前記第 1側縁寄りの端部で交差するとともに、前記弧の両端部が前記第 1側縁にまで延びる第 1の弧状ノッチと、ほぼ倒立した弧を描き、前記倒立した弧の底部が前記直状スリットと前記直状スリットの前記第 2側縁寄りの端部で交差するとともに、前記倒立した弧の両端部が前記環状ノッチにまで延びる第 2の弧状ノッチとを前記両側部それぞれに形成する工程。

f.前記ウェブにおいて、前記第 1側縁と、前記切断線が形成されるべき部位の両側に形成された一対の前記直状スリットと、前記環状ノッチと、前記第 1の弧状ノッチのそれぞれと、前記第 2の弧状ノッチのそれぞれとによって囲まれて、る部分を取り除くか、または取り除くことなぐ前記第 1側縁と前記第 2側縁とが重なり合って一致するように前記ウェブを前記内面を内側にして重ね合わせる工程。

g.重ね合わせた前記ウェブの前記交差方向における前記第 2側縁寄りの部位を、前記切断線が形成されるべき部位と一対の前記直状スリットそれぞれとの間において前記ファスナ用シート片に対して直接的に、または前記工程 fにお、て取り除くことなく残してある前記囲まれている部分を介して間接的に接合する工程。

[0015] 請求項 8に係る発明の好ましい実施態様である請求項 9においては、前記ウェブの前記内面に、体液吸収性材料の集合体の表面の少なくとも一部分を透液性シートで被覆してなる体液吸収部材を取り付ける工程が含まれる。

[0016] 請求項 8または 9に係る発明の好ましい実施態様である請求項 10において、前記ウェブには、前記環状ノッチが形成される以前に、前記第 1側縁近傍に前記機械方向へ延びる弾性部材が伸長状態で取り付けられている。

[0017] 請求項 8, 9, 10のいずれ力に係る発明の好ましい実施態様である請求項 11において、前記ウェブには、前記環状ノッチが形成される以前に、前記環状ノッチが形成されるべき部位に沿って弾性部材が伸長状態で取り付けられている。

発明の効果

[0018] 請求項 1に係る発明では、機械方向へ走行するウェブから、少なくとも一対の直状スリットと、一対の直状スリットそれぞれと交差するノッチのそれぞれとによって囲まれている部分を取り除くよりも前の工程において、第 1ファスナ手段それぞれにファスナ用シート片の第 2ファスナ手段それぞれを止着することによってファスナ用シート片をウェブに取り付けるから、その囲まれている部分をウェブから取り除いた状態でゥェブを機械方向へ引張るように走行させても、ウェブの第 1側縁に沿う部分は大きくゆがむことがなぐ連続的に製造される着用物品の形状は不揃いになることがない。

[0019] 請求項 4に係る発明では、機械方向へ走行するウェブから、そのウェブの第 1側縁と、直状スリットのそれぞれと、環状ノッチと、弧状ノッチのそれぞれとによって囲まれている部分を取り除くよりも前の工程において、第 1ファスナ手段それぞれにファスナ用シート片の第 2ファスナ手段それぞれを止着することによってファスナ用シート片をウェブに取り付けるから、その囲まれている部分をウェブから取り除いた状態でゥェブを機械方向へ引張るようにして走行させても、ウェブの第 1側縁に沿う部分は大きくゆがむことがなぐ連続的に製造される着用物品の形状は不揃いになることがない。

[0020] 請求項 8に係る発明でもまた、機械方向へ走行するウェブから、そのウェブの第 1 側縁と、直状スリットのそれぞれと、環状ノッチと、第 1の弧状ノッチのそれぞれと、第 2 の弧状ノッチのそれぞれとによって囲まれている部分を取り除くよりも前の工程において、第 1ファスナ手段それぞれにファスナ用シート片の第 2ファスナ手段それぞれを止着することによってファスナ用シート片をウェブに取り付けるから、その囲まれている部分をウェブから取り除いた状態でウェブを機械方向へ引張るようにして走行させても、ウェブの第 1側縁に沿う部分は大きくゆがむことがなぐ連続的に製造される着用物品の形状は不揃いになることがない。

[0021] 請求項 1, 4, 8に係る発明の好ましい実施態様である請求項 2, 5, 9に係る発明によれば、請求項 1, 4, 8に係る着用物品に、体液吸収部を設けることができる。

[0022] 請求項 1, 4, 8に係る発明の好ましい実施態様である請求項 3, 6, 10に係る発明によれば、着用物品を形成するためのウェブの第 1側縁近傍に機械方向へ延びる弹性部材を伸長状態で取り付けて、この弾性部材を着用物品における胴周り弾性部材として使用することができる。

[0023] 請求項 4, 8に係る発明の好ましい実施態様である請求項 7, 11に係る発明によれば、着用物品を形成するためのウェブの環状ノッチに沿って弾性部材が伸長状態で取り付けられているから、この弾性部材を着用物品における脚周り弾性部材として使用することができる。図面の簡単な説明

[0024] [図 1]パンツ型おむつの斜視図。

[図 2]パンツ型おむつの部分破断展開図。

[図 3]図 2の III III線切断面を示す図。

[図 4]図 2の IV— IV線切断面を示す図。

[図 5]図 2の V— V線切断面を示す図。

[図 6]パンツ型おむつの製造工程部分図。

[図 7]実施態様の一例を示す図 6と同様な図。

[図 8]実施態様の他の一例を示す図 6と同様な図。

[図 9]実施態様の他の一例を示す図 6と同様な図。

[図 10]従来技術によるパンツ型着用物品の一例を示す図。

[図 11]図 10の着用物品の製造工程図。

符号の説明

[0025] 1 パンツ型おむつ

16 ファスナ手段

17 ファスナ手段

18 胴周り開口

19 脚周り開口

101d 外面

103 ウェブ (第 1複合シ

103a 第 1側縁

103b 第 2側縁

111 部位

116 第 1ファスナ手段

121 直状スリット

122 ファスナ手段

123 シート片

124 第 2ファスナ手段 131 環状ノッチ

132 内側部の部分

133 弧状ノッチ

135 第 2の弧状ノッチ

136 部分

141 中心線

発明を実施するための最良の形態

[0026] 添付の図面を参照して、この発明に係る使い捨てパンツ型着用物品の製造方法の詳細を説明すると、以下のとおりである。

[0027] 図 1に斜視図で示された使い捨てパンツ型おむつ 1は、この発明に係る製造方法によるものであって、身体被覆部 2と、体液吸収部 3とを有する。身体被覆部 2は、股下城 8と、股下域 8の前方寄りに形成された前胴周り域 6と、股下域 8の後方寄りに形成された後胴周り域 7とを有し、これら各域 6, 7, 8がおむつ着用者の着衣 (図示せず）と向かい合う外面シート 5と、外面シート 5の内側にあっておむつ着用者の肌（図示せず）と向かい合う内面シート 4とによって形成されている。後胴周り域 7の両側縁 1 2それぞれの近傍には、内外面シート 4, 5とは別体のシートからなるフラップ 9が図の上下方向へ間欠的に並ぶ部位 13において接着または溶着により接合されている。フラップ 9の内面には、商品名マジックテープ等で知られるメカ-カルファスナのループ部 16が接着または溶着により取り付けられている。また、前胴周り域 6の両側縁 11それぞれの近傍における外面には、メカ-カルファスナのフック部 17が接着または溶着により取り付けられている。これらループ部 16とフック部 17とが重ね合わせられると、フラップ 9を介して前胴周り域 6と後胴周り域 7とが互いの側縁 11, 12それぞれの近傍において取り外し可能に連結されるが、図 1の右方部分と左方部分とには、前胴周り域 6と後胴周り域 7とについての連結状態と非連結状態とが示されている。これら両部分において前胴周り域 6と後胴周り域 7とが連結されると、おむつ 1には胴周り開口 18と一対の脚周り開口 19とが形成される。胴周り開口 18の周り方向には胴周り弾性部材 20が延びており、脚周り開口 19の周り方向には脚周り弾性部材 19aが延びている。図示例の身体被覆部 2には、これら弾性部材 20, 19aが収縮することによって、それぞれの胴周り方向において凹凸を繰り返すギャザー 66, 67が形成されている

[0028] 図 2は、図 1のおむつ 1の前後胴周り域 6, 7と股下域 8とを平面状に展開するとともに部分的に破断した図であって、このおむつ 1では、図 1のおむつ 1における前後胴周り域 6, 7の連結が外されており、脚周り弾性部材 19aと胴周り弾性部材 20とが伸長状態にあって、図 1のギャザー 66, 67が消失している。おむつ 1の幅方向は双頭矢印 Xで示され、おむつ 1の前後方向は双頭矢印 Xと直交する双頭矢印 Yで示されており、幅方向 Xはおむつ 1の胴周り方向でもある。身体被覆部 2において、前胴周り域 6の両側縁 11と 11との間の寸法は後胴周り域 7の両側縁 12と 12 (図 1参照）との間の寸法よりも僅かに小さぐこれら両寸法の差は図 1においてフラップ 9が後胴周り域 7に取り付けられている部分の寸法 Wにほぼ等しい。前後胴周り域 6, 7は、幅方向 Xへ延びる前端縁 26と後端縁 27とを有し、股下域 8は、その両側縁 28が身体被覆部 2の内方へ向力つて凸となるように湾曲している。身体被覆部 2における胴周り弹性部材 20は、前端縁 26と後端縁 27との近傍に取り付けられて両側縁 11と 11との間および両側縁 12と 12との間に伸長状態で延びる、少なくとも 1条の前胴周り域第 1弾性部材 21aおよび少なくとも 1条の後胴周り域第 1弾性部材 21bを有する。胴周り弾性部材 20はまた、図 1においてこれら第 1弾性部材 21a, 21bよりも下方であって股下域 8よりも上方に位置しており、両側縁 11と 11との間および両側縁 12と 12との間に伸長状態で延びる少なくとも一条の前胴周り域第 2弾性部材 22aおよび少なくとも一条の後胴周り域第 2弾性部材 22bを有する。第 1弾性部材 21a, 21bのそれぞれは、第 2弾性部材 22a, 22bのそれぞれよりもおむつ着用者の胴周りを強く締め付けることが好ましいもので、そのためには、第 2弾性部材 22a, 22bのそれぞれよりも高い伸長応力を有するものが使用される。身体被覆部 2ではまた、脚周り弾性部材 19a が股下域 8の側縁 28に沿って伸長状態で取り付けられている。

[0029] 体液吸収部 3は、図 2に示されているように、透液性表面シート 32と、不透液性裏面シート 33と、これら両シート 32, 33間に介在する体液吸収性芯材 34とを有する。表裏面シート 32, 33は、芯材 34の周縁部カも延出して重なり合い、接着または溶着により互いに接合されている。カゝかる体液吸収部 3の両側縁部には防漏カフ 36であつて、好ましくは不透液性シートからなるものが設けられる。防漏カフ 36は、前後端縁部 37, 38と外側縁部 39とにおいて表面シート 32に接合されている力内側縁部 41 は表面シート 32に接合されていない。その内側縁部 41には、前後方向 Yへ延びる弾性部材 42が伸長状態で取り付けられている。力うな防漏カフ 36は、表面シート 3 2の上を幅方向 Xへ流れる体液が流入可能なポケット 43を形成して、る。体液吸収部 3では、裏面シート 33がホットメルト接着剤（図示せず)を介して身体被覆部 2の内面シート 4に接合されて、る。

[0030] 図 3は、図 2の III— III線に沿う切断面を示す図である。身体被覆部 2における後胴周り域 7の側縁 12の近傍は、フラップ 9に対して、フラップ 9と合掌状に重なり合っている寸法 Wの部分のうちの部位 13において接合されている。側縁 12の近傍では、後胴周り域第 1弾性部材 21bと第 2弾性部材 22bとがホットメルト接着剤（図示せず)を介して内面シート 4と外面シート 5とに間欠的に接合されて部位 13にまで延びている。ただし、図 3には、第 2弾性部材 22bのみが示されている。フラップ 9は、それが幅方向 Xへ引張られても後胴周り域 7から剥離することがないように側縁 12の近傍に強固に接合されている。フラップ 9の内面にはループ部 16を形成しているベースシート 47 が接合され、そのベースシート 47の内面には多数のループ 45が形成されている。

[0031] 力ようなおむつ 1において、内面シート 4や外面シート 5には不織布やプラスチックフイルムを使用することができる。体液吸収部 3の表面シート 32には不織布や開孔プラスチックフィルムを使用することができ、裏面シート 33にはプラスチックフィルムを使用することができる。芯材 34には、粉砕パルプや高吸水性ポリマー粒子を使用することができる。

[0032] 図 4, 5は、図 2の IV— IV線と V—V線とに沿う切断面を示す図である。身体被覆部 2における前胴周り域 6の側縁 11近傍では、フック部 17がベースシート 48と、そのべースシート 48から起立する多数のフック 49とで形成されており、ベースシート 48が外面シート 5の外面に接合されている。図 4において、身体被覆部 2の内面シート 4と、外面シート 5と、第 2弾性部材 22aとは、ホットメルト接着剤 51を介して、第 2弾性部材 22aの長さ方向において間欠的に接合されている。図 5においては、外面シート 5が、第 1弾性部材 21aと脚周り弾性部材 19aと内面シート 4とにホットメルト接着剤 51を介して前後方向 Yにお、て間欠的となるように接合されて、る。

[0033] 図 6は、図 1のおむつ 1を製造する工程の部分図であり、機械方向とこれに直交する交差方向とが MDと CDとして示され、工程の一部分が拡大して示されている。工程 Iでは、第 1連続シート 101が機械方向 MDへ走行する。第 1連続シート 101は、互いに平行して機械方向 MDへ延びる第 1側縁 101aと第 2側縁 101bと、図に現われている内面 101cとその反対側の面である外面 lOldとを有する。また、第 1連続シート 1 01の内面 101cには、第 1側縁 101aと第 2側縁 101bとの近傍に複数条の連続した糸状第 1弾性部材 105が伸長状態で取り付けられている。第 1側縁 101aと第 2側縁 1 01bとの中間部分には、環 151を形成する複数条の糸状第 2弾性部材 106が伸長状態で取り付けられている。環 151は、機械方向 MDに一定の間隔で第 1連続シート 1 01に間欠的に形成されている。

[0034] 工程 Πでは、第 1連続シート 101とほぼ同じ幅で、第 1側縁 102aと、第 2側縁 102b と、内面 102cと、内面 102cの反対面である外面 102dとを有する第 2連続シート 102 が内面 102cを上に向けて機械方向 MDへ連続的に供給され、外面 102dが第 1連続シート 101の内面 101cに接合されて、第 1複合シート 103が形成される。これら外面 102dと内面 101cとは、好ましくは機械方向 MDと交差方向 CDとに間欠的に接合される。第 1複合シート 103は、第 1連続シート 101の第 1側縁 101aと第 2連続シート 102の第 1側縁 102aとがほぼ重なり合う第 1側縁 103aと、第 1連続シート 101の第 2 側縁 101bと第 2連続シート 102の第 2側縁 102bとがほぼ重なり合う第 2側縁 103bとを有する。図 1の第 1連続シート 101および第 1複合シート 103に対して示された仮想線 111は、それぞれの環 151を機械方向 MDにお、て二等分する第 1中心線であり、仮想線 112は、隣り合う環 151と環 151との間隔を二等分する第 2中心線である。第 1中心線 111は、後記の工程 XIにおいて切断線が形成される部位でもある。

[0035] 工程 ΙΠでは、一対のフック部材 116が第 1複合シート 103における第 1連続シート 1 01の外面 lOldに対して、第 1中心線 111の近傍であって、第 1中心線 111に関して対称となるように取り付けられる。フック部材 116は、図 1, 4におけるフック部 17となるものであって、第 1ベースシート 117と、第 1ベースシート 117の外面（図示せず）から起立するフック（図示せず）とを有し、その外面の反対面である内面 117aにおいて第 1連続シート 101に取り付けられる。

[0036] 工程 IVでは、体液吸収部材 120が、その幅方向中心線（図示せず)を第 2中心線 1 12に一致させるようにして、第 1複合シート 103における第 2連続シート 102の内面 1 02cにホットメルト接着剤（図示せず)を介して取り付けられる。体液吸収部材 120は、図 2の体液吸収部 3となるものであって、体液吸収性材料の集合体である体液吸収性芯材 34と、芯材 34の少なくとも内表面を覆う透液性表面シート 32と、芯材 34の外表面を覆う不透液性裏面シート 33と、一対の防漏カフ 36とを有する。

[0037] 工程 Vでは、第 1複合シート 103において、第 1中心線 111とフック部材 116との間に第 1複合シート 103を貫通して交差方向 CDへ延びる直状のスリット 121が形成される。スリット 121は、フック部材 116の交差方向 CDにおける両端部を越えて延びるものである力第 1側縁 103aと第 2側縁 103bとに届くことはない。

[0038] 工程 VIでは、ループ部材 122が第 1中心線 111をまたいでフック部材 116のそれぞれに対して剥離可能に取り付けられる。ループ部材 122は、ベースシート 123と、ベースシート 123の内面 123aに形成された一対のループ部 124とからなる。一対のループ部 124は、それらが止着されるべき一対のフック部材 116とほぼ同じ寸法だけ機械方向 MDへ離間しており、それぞれのループ部 124における機械方向 MDと交差方向 CDとの寸法は、フック部材 116における機械方向 MDと交差方向 CDとの寸法にほぼ同じである力、またはやや大きい。ベースシート 123は、これら一対のループ部 124が形成されるに足りる十分な寸法を機械方向 MDと交差方向 CDとに有する不織布やプラスチックフィルムのシート片で形成されている。

[0039] 工程 VIIでは、第 1複合シート 103において、第 1側縁 103aの近傍にほぼ弧を描くノッチ 133が形成される。ノッチ 133は、弧の両端部が第 1側縁 103aと交差し、弧の底部がスリット 121とスリット 121の第 1側縁 103a寄りの端部で交差するもので、このノツチ 133が形成されることによって、第 1複合シート 103からは弧状ノッチ片 134が取り除かれる。これらノッチ 133と弧状ノッチ片 134との詳細は、第 1複合シート 103の円で囲った部位の拡大図に示されている。図 1, 2のおむつ 1では、そのノッチ 133がフラップ 9に現われている。

[0040] 工程 VIIIでは、第 1中心線 111をまたぎ、第 1中心線 111に関して対称な環状ノッチ 131が形成される。環状ノッチ 131は、第 1中心線 111を挟んで向かい合う一対のスリット 121に対して、スリット 121における第 2側縁 103b寄りの端部で交差するように形成される。第 1複合シート 103からは、環状ノッチ 131の内側部分が円盤状シート片 132として取り除かれるとともに、第 1側縁 103aと、一対のスリット 121と、環状ノッチ 131と、一対の弧状ノッチ 133とによって囲まれた部分がシート片 136として取り除かれ、第 1複合シート 103にはギャップ 137が形成される。ただし、そのギャップ 137 には、既に第 1複合シート 103に止着されているループ部材 122のベースシート 123 がのぞいている。

[0041] 工程 IXでは、第 1複合シート 103の幅を二等分する第 3中心線 141に沿って、第 2 連続シート 102が内側となるように、また第 1側縁 103aと第 2側縁 103bとが重なり合うように第 1複合シート 103を折り重ねる。

[0042] 工程 Xでは、ギャップ 137において第 2連続シート 102がループ部材 122のベースシート 123と向かい合うから、機械方向 MDにおける第 1中心線 111の両側それぞれに交差方向 CDへ長く延びる第 1接合域 142と第 2接合域 143とを形成して、これら各接合域 142, 143において第 2連続シート 102とベースシート 123とを接合し、第 2 複合シート 144を形成する。第 2複合シート 144において、第 1接合域 142と第 2接合域 143とは、実質的に同じ構造を有しているが、第 1中心線 111を挟んで第 1接合域 142が機械方向 MDの前方に、第 2中心線 143が機械方向 MDの後方に形成されている。図では、これら第 1、第 2接合域 142, 143が交差方向 CDへ間欠的に並ぶ複数の接合部位 13 (図 1参照)の集合として示されている。

[0043] 工程 XIでは、第 2複合シート 144とベースシート 123とを第 1中心線 111上に形成される切断線によって機械方向 MDへ分断して、個別のパンツ型おむつ 1を得る。

[0044] 工程 XIで得るおむつ 1は、図 1のおむつ 1と同じものであり、第 1、第 2連続シート 10 1, 102のそれぞれは、工程 XIにおいて分断されて、シートの断片となり、図 1のおむつ 1の外面シート 5と内面シート 4とになる。体液吸収部材 120は、体液吸収部 3となる。工程 VIII, IX等において第 3中心線 141よりも上方にある第 1複合シート 103は前月同周り域 6と股下域 8の一部分とを形成し、下方にある第 1複合シート 103は後胴周り域 7と股下域 8の一部分とを形成する。フック部材 116は、フック部 17を形成し、ループ部材 122のベースシート 123は、第 1中心線 111上において分断されて第 1 中心線 111の両側それぞれにフラップ 9を形成し、ループ部 124は図 1のループ部 1 6を形成する。フラップ 9は、第 1、第 2接合域 142, 143における接合部位 13によつて後胴周り域 7に取り付けられている。おむつ 1ではまた、第 1複合シート 103におけるスリット 121によって図 1の前胴周り域 6における側縁 11が形成され、第 2複合シート 144が第 1中心線 111上において分断されることによって図 1の側縁 12が形成され、フラップ 9を介して側縁 11の近傍と側縁 12の近傍とが離脱可能に連結されて、る。第 1複合シート 103に形成された環状ノッチ 131は、股下域 8の側縁 28となる。複数条の第 1弾性部材 105は、弾性部材 21a, 21bと 22a, 22bとを形成するものであるが、その本数や交差方向 CDにおける弾性部材 105の相互間隔に格別の規定はない。また、第 2弾性部材 106は、脚周り弾性部材 19aを形成するものであるが、その本数や環 51の形状に格別の規定はない。なお、図 1のおむつ 1において、一対のフラップ 9のうちの一方のものは前胴周り域 6に対して閉じた状態にあり、もう一方のものは開いた状態にあるが、図 6のおむつ 1では、一対のフラップ 9がともに閉じた状態にある。

図 6の工程において、機械方向 MDへ走行する第 1複合シート 103には、機械方向 MDへの張力が作用する。しかし、第 1複合シート 103に第 1側縁 103aから環状ノッチ 131にまで延びるギャップ 137が形成される工程 VIIIでは、ループ部材 122のべースシート 123がそのギャップ 137をまたいで機械方向 MDへ延びるように予め第 1 複合シート 103に取り付けられている。力ような第 1複合シート 103に対して、これを機械方向 MDへ走行させるように作用する張力は、ギャップ 137が形成されてもそのギャップ 137によって妨げられることなぐ第 1側縁 103aに沿って第 1複合シート 103 の後方（図 6の右方）に作用することが可能である。また、第 1複合シート 103では、ギヤップ 137をまたいでベースシート 123が取り付けられていることによって、弾性部材 105の収縮が抑えられている。このような第 1複合シート 103は、ギャップ 137が形成されるにもかかわらず、第 1、第 2側縁 103a, 103bのそれぞれに沿う部分が同じように引張られて、おむつ 1の前後胴周り域 6, 7の形状はゆがむことがなぐまた連続的に製造されるおむつ 1どうしの間においても、両胴周り域 6, 7の形状は不揃いになるということがない。力かる図 6の工程において第 1、第 2連続シート 101, 102や第 1、第 2複合シート 103, 144等のウェブを機械方向 MDへ走行させるには、無端ベルトや-ップロール等の周知の搬送手段が使用可能である。なお、走行中の第 1複合シート 103に対して工程 Vでスリット 121を形成する場合には、第 1複合シート 103の上下面の一方にカッターを配置し、もう一方にはアンビルを配置して、これらカッターとアンビルとの機械方向 MDへの動きを第 1複合シート 103の走行速度に同期させる。アンビルは、ウェブに作用するサクシヨン機構を設けたり、アンビル表面を例えばテサテープ (Tesa tape,商品名） 4863ゃテサテープ 4563等の滑り止め材で被覆したりして、第 1複合シート 103に対してカッターが作用するときに、第 1複合シート 103がアンビル表面上を滑らないようにすることが好ましい。アンビル表面は、このように滑り止め材で被覆してもよいが、それに代えて、滑り止め効果を高めるための表面処理を施してちょい。

[0046] なお、図 6の工程において、弧状ノッチ 133を形成する工程と環状ノッチ 131を形成する工程とは順序を逆にすることが可能である。体液吸収性部材 120は、工程 IV 以外の工程で第 1複合シート 103に取り付けることも可能である。工程 VIIIにおいて取り除、たシート片 136は、これを接着剤等によってベースシート 123に予め接合しておくことによって、第 1複合シート 103から取り除くことなくギャップ 137に残しておいてもよい。工程 Xでは、第 2連続シート 102とベースシート 123とを、その残しておいたシート片 136を介して間接的に接合することができる。

[0047] 図 7は、この発明の実施態様の一例を示す図 6と同様な図である。この図示例では、工程 IIにおいて第 1連続シート 101と第 2連続シート 102とが接合されて第 1複合シート 103が形成されると、工程 ΠΙにおいて第 1中心線 111に関して対称な環状ノッチ 131が形成され、円盤状シート片 132が第 1複合シート 103から取り除かれる。

[0048] 工程 IVでは、図 6の工程 ΠΙと同様に、フック部材 116が第 1複合シート 103に取り付けられる。

[0049] 工程 Vでは、図 6の工程 IVと同様に、一部分を破断して示す体液吸収性部材 120 が第 2中心線 112上に取り付けられる。

[0050] 工程 VIでは、図 6の工程 Vと同様に、第 1中心線 111の両側にスリット 121が形成される。スリット 121は、交差方向 CDにおけるフック部材 116の両端部を越えて延びている力第 1複合シート 103における第 1側縁 103aと環状ノッチ 131とには届くことがない。

[0051] 工程 VIIでは、図 6の工程 VIと同様に、ループ部材 122の一対のループ部 124のそれぞれが第 1中心線 111の両側それぞれのフック部材 116に剥離可能に止着される。

[0052] 工程 VIIIでは、図 6の工程 VIIと同様に、ほぼ弧を描くノッチであって、第 1側縁 10 3aと交差するとともに第 1側縁 103aの近傍でスリット 121の端部と交差する第 1の弧状ノッチ 133が形成され、併せて第 2の弧状ノッチであって、弧の底部がスリット 121とスリット 121の第 2側縁 103b寄りの端部で交差するとともに弧の両端部が環状ノッチ 131と交差する倒立した弧状ノッチ 135が形成される。第 1複合シート 103からは、弧状ノッチ片 134aと、倒立した弧状ノッチ片 134bとが取り除かれるとともに、第 1側縁 1 03aと、一対のスリット 121と、環状ノッチ 131と、一対の弧状ノッチ 133と、一対の倒立した弧状ノッチ 135とによって囲まれた部分がシート片 136として取り除かれる。シート片 136が取り除かれた結果として、第 1複合シート 103には、第 1側縁 103aから環状ノッチ 131にまで延びるギャップ 137が形成される。ただし、ギャップ 137には、フック部材 116のベースシート 123がのぞいている。ギャップ 137等の詳細は、第 1複合シート 103の円で囲った部位の拡大図に示されている。

[0053] 工程 IXでは、図 6の工程 IXと同様に、第 1複合シート 103の幅を二等分する第 2中心線 141に沿って、第 2連続シート 102が内側となるように、また第 1側縁 103aと第 2 側縁 103bとが重なり合うように第 1複合シート 103が折り重ねられる。

[0054] 工程 Xでは、図 6の工程 Xと同様に、ギャップ 137において第 2連続シート 102がル一プ部材 122のベースシート 123とが向かい合っており、機械方向 MDにおける第 1 中心線 111の両側それぞれに交差方向 CDへ延びる第 1接合域 142と第 2接合域 1 43と力形成されて、これら各接合域 142, 143において第 2連続シート 102とベースシート 123とが接合されて第 2複合シート 144が形成される。

[0055] 工程 XIでは、第 2複合シート 144とベースシート 123とが第 1中心線 111上に形成される切断線によって機械方向 MDへ分断されて、個別のパンツ型おむつ 1が得られる。

[0056] 図 7の工程では、図 6の工程とは異なり、第 1複合シート 103に環状ノッチ 131が形成された後に直状のスリット 121が形成される。このスリット 121は、第 1側縁 103aの内側から交差方向 CDへ、環状ノッチ 131には届くことがない程度にまで延びている。力ような第 1複合シート 103には、一対の第 1の弧状ノッチ 133に加えて、一対の倒立した第 2の弧状ノッチ 135が形成され、第 1側縁 103aと、一対のスリット 121と、一対の第 1の弧状ノッチ 133と、一対の倒立した第 2の弧状ノッチ 135と、環状ノッチ 13 1とに囲まれたシート片 136が第 1複合シート 103から取り除かれ、ギャップ 137が形成される。また、そのギャップ 137が形成される工程 VIIIよりも前の工程において、ル一プ部材 122のベースシート 123がそのギャップ 137をまたぐように予め第 1複合シート 103に止着されている。力ような第 1複合シート 103に対して、これを機械方向 M Dへ走行させるように作用する張力は、ギャップ 137が形成されてもそのギャップ 137 によって妨げられることなぐ第 1側縁 103aに沿って第 1複合シート 103の後方（図 7 の右方）に作用することが可能である。したがって、図 7の工程の第 1複合シート 103 は、図 6の工程と同様に、第 1、第 2側縁 103a, 103bのそれぞれに沿う部分が同じように引張られるので、図 7の工程で得られるおむつ 1どうしの間では、前後胴周り域 6 , 7の形状が大きくゆがんで不揃いになる、ということがない。

[0057] 図 8は、この発明の実施態様の一例を示す図 6と同様な工程の部分図である。ただし、図 8の工程 III, IVは、第 1連続シート 101と第 2連続シート 102との間に介在する弾性部材 105と 106とが仮想線で示されている。図 8の工程 Iでは、図 6と同様に、第 1連続シート 101が機械方向 MDへ走行する。第 1連続シート 101の内面 101cには、第 1側縁 101aと第 2側縁 101bとの近傍に複数条の連続した糸状弾性部材 105がホットメルト接着剤（図示せず)を介して接合している。ただし、第 1側縁 101aの近傍で幅 Xと示されてヽる部位、および第 2側縁 101bの近傍で幅 yと示されてヽる部位では、弾性部材 105が第 1連続シート 101に対して非接合の状態にある。

[0058] 図 8において、工程 Iと工程 IIとの間に設けられている工程 laでは、弾性部材 105のそれぞれが第 1中心線 111上で切断される。第 1側縁 101a寄りに位置する弾性部材 105は、機械方向 MDへ収縮して、切断された弾性部材 105の端部どうしが第 1中心線 111を挟んで幅 xだけ離間する。第 2側縁 101b寄りに位置する弾性部材 105もまた、機械方向 MDへ収縮して、切断された弾性部材 105の端部どうしが第 1中心線 1

11を挟んで幅 yだけ離間する。

[0059] 工程 Πでは、図 6と同様に第 2連続シート 102が機械方向 MDへ供給されて第 1連続シート 101に接合される。

[0060] 工程 ΙΠでは、フック部材 116が第 1連続シート 101の外面 lOldであって、弾性部材 105が存在して!/、な!/、幅 Xを有する部位に取り付けられる。

[0061] 図 8における工程 IV以降の工程は、図 6における工程 IV以降の工程と同じである。

ただし、第 1複合シート 103とベースシート 123とを接合する工程では、第 1複合シート 103のうちで、弾性部材 105が存在しない幅 yを有する部位をベースシート 123に接合する。

[0062] 力ような図 8の工程によれば、フック部材 116の第 1連続シート 101への接合や、ベースシート 123の第 2連続シート 102への接合において、弾性部材 105によって第 1 連続シート 101や第 2連続シート 102に凹凸が生じて接合が難しくなるという問題を生じることがない。また、おむつ 1においては、弾性部材 20の収縮によってフック部 1 7が反るという問題を生じることもない。このように作用する工程 Iにおける幅 Xと幅 yとの値は、その作用が得られるように、自由に設定することができる。図 8に示されたェ程は、第 1連続シート 101と第 2連続シート 102とが重ね合わされて接合された後に、弾性部材 105が第 1中心線 111上で切断されるように変更することも可能である。

[0063] 図 9もまた、この発明の実施態様の一例を示す図 6と同様な工程の部分図である。

図 6の工程 VIIに対応する図 9の工程 VIIでは、第 1複合シート 103に対して、第 1中心線 111と交差するとともに、この第 1中心線を挟んで向かい合う一対のスリット 121 とも交差する 1本の弧状ノッチ 133が形成されて一枚の弧状ノッチ片 134が取り除かれる。また、図 6の工程 VIIIに対応する図 9の工程 VIIIでは、第 1複合シート 103から、 1本の弧状ノッチ 133と、環状ノッチ 131と、一対のスリット 121とによって囲まれた部分がシート片 136として取り除かれてギャップ 137が形成される。

[0064] この発明に係る図 6, 7の実施例では、パンツ型着用物品としてパンツ型のおむつを例にとり、またこれを連続的に製造するために機械方向 MDへ走行させるウェブとして第 1連続シート 101と第 2連続シート 102とからなる第 1複合シート 103を例にとつて着用物品の製造方法を説明したが、この発明は、そのウェブを第 1連続シート 101 または第 2連続シート 102のいずれ力からなるものに代えたり、第 1連続シート 101と第 2連続シート 102との他に第 3の連続シートをカ卩えたものに代えたりすることができる。また、これらのウェブのいずれにおいても、第 1弾性部材 105や第 2弾性部材 10 6の使用を省くことができる。図 6, 7において第 3中心線 141に関してほぼ対称となるように画かれて、る環状ノッチ 131を、第 3中心線 141に関して非対称な環状ノッチ 1 31に代えてこの発明を実施することもできる。この発明ではまた、前胴周り域 6においてループ部 16とフック部 17とを着脱させることに代えて、フック部 17を後胴周り域 7に設ける一方、ループ部 16を前胴周り域 6から後胴周り域 7に向力つて延びるように形成されたフラップに設けて、後胴周り域 7においてこれら両部 16, 17を着脱させることも可能である。換言すると、この発明では、図 6, 7の第 1複合シート 103のうちで第 3 中心線 141よりも上方に位置する部分でおむつ 1の前胴周り域 6を形成することもできれば、後胴周り域 7を形成することもできる。また、図示例のループ部 16をフック部に代え、フック部 17をループ部に代えることも可能である。さらにはまた、この発明において前後胴周り域 6, 7を連結するために使用するファスナ手段はループ部 16とフック部 17と力もなるメカ-カルファスナに限らない。例えば、ループ部 16とフック部 17 とのうちの一方を前後胴周り域 6, 7やフラップ 9のいずれかに粘着剤を塗布することによって形成した粘着域に代え、もう一方をその粘着域が剥離可能に止着するターゲット域に代えてこの発明を実施することもできる。

[0065] 使い捨てパンツ型おむつ 1を例にとって説明したこの発明は、失禁患者用パンツ、トレーニングパンツ等のパンツ型着用物品として実施することもできる。それらの着用物品は、用途に応じて図示例の体液吸収性部材 120の形状を変更できる他に、体液吸収性部材 120の使用を省くこともできる。

産業上の利用可能性

[0066] この発明によれば、前後胴周り域の形状がゆがんだり、不揃いになったりすることのない使い捨てパンツ型着用物品の連続的な製造が可能になる。

Claims

請求の範囲

内外面を有し、機械方向とこれに直交する交差方向とのうちの前記機械方向へ互いに平行して延びる第 1側縁と第 2側縁とを有するウェブを前記機械方向へ走行させ、その走行過程において前記第 1側縁と前記第 2側縁とが重なり合って一致するように前記ウェブを前記交差方向へ重ね合わせた後に前記交差方向へ延びる切断線で分断することによって、前記機械方向に所定の寸法を有する前記ウェブの断片を形成する一方、重ね合わせた前記断片の前記切断線に平行して前記交差方向へ延びる縁の近傍どうしをファスナ手段を介して剥離可能に接合して、胴周り開口と一対の脚周り開口とを有する複数の使い捨てパンツ型着用物品を前記機械方向において横並びとなるように連続的に製造する工程に、下記工程が含まれることを特徴とする前記着用物品の製造方法。

e.前記ウェブにおいて少なくとも一対の前記直状スリットと前記ノッチのそれぞれとによって囲まれている部分を取り除くか、または取り除くことなぐ前記第 1側縁と前記第 2側縁とが重なり合って一致するように前記ウェブを前記内面を内側にして前記交差方向へ重ね合わせる工程。 f .重ね合わせた前記ウェブの前記交差方向における前記第 2側縁寄りの部位を、前記切断線が形成されるべき部位と一対の前記直状スリットそれぞれとの間において、前記ファスナ用シート片に対して直接的に、または前記工程 eにおいて取り除くことなく残してある前記囲まれている部分を介して間接的に接合する工程。

[2] 前記ウェブの前記内面に、体液吸収性材料の集合体の表面の少なくとも一部分を透液性シートで被覆してなる体液吸収部材を取り付ける工程が含まれる請求項 1記載の製造方法。

[3] 前記ウェブには、前記直状スリットが形成される以前に、前記第 1側縁近傍に前記機械方向へ延びる弾性部材が伸長状態で取り付けられている請求項 1または 2記載の製造方法。

[4] 内外面を有し、機械方向とこれに直交する交差方向とのうちの前記機械方向へ互いに平行して延びる第 1側縁と第 2側縁とを有するウェブを前記機械方向へ走行させ、その走行過程において前記第 1側縁と前記第 2側縁とが重なり合って一致するように前記ウェブを前記交差方向へ重ね合わせた後に前記交差方向へ延びる切断線で分断することによって、前記機械方向に所定の寸法を有する前記ウェブの断片を形成する一方、重ね合わせた前記断片の前記切断線に平行して前記交差方向へ延びる縁の近傍どうしをファスナ手段を介して剥離可能に接合して、胴周り開口と一対の脚周り開口とを有する複数の使い捨てパンツ型着用物品を前記機械方向において横並びとなるように連続的に製造する工程に、下記工程が含まれることを特徴とする前記着用物品の製造方法。

C.一対の前記直状スリットそれぞれと交差して前記機械方向へ延びるとともに前記両側部分に形成された前記第 1ファスナ手段それぞれに着脱可能な一対の第 2ファスナ手段を有するファスナ用シート片を、前記第 2ファスナ手段それぞれの前記第 1 ファスナ手段それぞれに対する止着を介して、前記ウェブに取り付ける工程。

f.前記ウェブにおいて、前記第 1側縁と、前記切断線が形成されるべき部位の両側に形成された一対の前記直状スリットと、前記環状ノッチと、前記直状スリットのそれぞれに交差して、る前記弧状ノッチのそれぞれとによって囲まれて、る部分を取り除くか、または取り除くことなぐ前記第 1側縁と前記第 2側縁とが重なり合って一致するように、前記ウェブを前記内面を内側にして前記交差方向へ重ね合わせる工程。 g.重ね合わせた前記ウェブの前記交差方向における前記第 2側縁寄りの部位を、前記切断線が形成されるべき部位と一対の前記直状スリットそれぞれとの間において、前記ファスナ用シート片に対して直接的に、または前記工程 fにおいて取り除くことなく残してある前記囲まれている部分を介して間接的に接合する工程。

[5] 前記ウェブの前記内面に、体液吸収性材料の集合体の表面の少なくとも一部分を透液性シートで被覆してなる体液吸収部材を取り付ける工程が含まれる請求項 4記載の製造方法。

[6] 前記ウェブには、前記直状スリットが形成される以前に、前記第 1側縁近傍に前記機械方向へ延びる弾性部材が伸長状態で取り付けられている請求項 4または 5記載の製造方法。

[7] 前記ウェブには、前記環状ノッチが形成される以前に、前記環状ノッチが形成されるべき部位に沿って弾性部材が伸長状態で取り付けられて、る請求項 4〜6の、ずれかに記載の製造方法。

[8] 内外面を有し、機械方向とこれに直交する交差方向とのうちの前記機械方向へ互いに平行して延びる第 1側縁と第 2側縁とを有するウェブを前記機械方向へ走行させ、その走行過程において前記第 1側縁と前記第 2側縁とが重なり合って一致するように前記ウェブを前記交差方向へ重ね合わせた後に前記交差方向へ延びる切断線で分断することによって、前記機械方向に所定の寸法を有する前記ウェブの断片を形成する一方、重ね合わせた前記断片の前記切断線に平行して前記交差方向へ延びる縁の近傍どうしをファスナ手段を介して剥離可能に接合して、胴周り開口と一対の脚周り開口とを有する複数の使い捨てパンツ型着用物品を前記機械方向において横並びとなるように連続的に製造する工程に、下記工程が含まれることを特徴とする前記着用物品の製造方法。

[9] 前記ウェブの前記内面に、体液吸収性材料の集合体の表面の少なくとも一部分を透液性シートで被覆してなる体液吸収部材を取り付ける工程が含まれる請求項 8記載の製造方法。

[10] 前記ウェブには、前記直状スリットが形成される以前に、前記第 1側縁近傍に前記機械方向へ延びる弾性部材が伸長状態で取り付けられている請求項 8または 9記載の製造方法。

[11] 前記ウェブには、前記環状ノッチが形成される以前に、前記環状ノッチが形成されるべき部位に沿って弾性部材が伸長状態で取り付けられて、る請求項 8〜 10の、ずれかに記載の製造方法。