WO2006022353A1

WO2006022353A1 - 無線通信装置

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Publication number: WO2006022353A1
Application number: PCT/JP2005/015477
Authority: WO
Inventors: Shinji Hashiyama; Tetsuo Shinkai
Original assignee: Omron Corporation
Priority date: 2004-08-26
Filing date: 2005-08-25
Publication date: 2006-03-02
Also published as: JP2006067254A

Abstract

　携帯型無線通信装置（１）は、キャップアンテナ（３１）において送信される信号または受信される信号、もしくはその両方の信号の信号処理を行う回路および情報機器に挿入されるＵＳＢコネクタ（２２）が備えられている機器本体（２）と、ＵＳＢコネクタ（２２）を保護し着脱可能なアンテナ内蔵型キャップ（３）とから構成される携帯型無線通信装置（１）において、キャップアンテナ（３１）がアンテナ内蔵型キャップ（３）に備えられ、機器本体（２）には、キャップアンテナ（３１）と回路との間において信号のやり取りを行う信号転送手段が備えられている。これにより、携帯型無線通信装置（１）では、機器本体（２）の小型化と、キャップアンテナ（３１）の大型化とを両立させる。

Description

明細書

無線通信装置

技術分野

[0001] 本発明は、無線通信装置に関するものであり、より詳しくは、小型化に適した無線通信装置に関するものである。

背景技術

[0002] 近年、携帯可能な無線通信装置がめざましく普及している。この種の無線通信装置は、例えば UWB (Ultra WideBand)通信の周波数帯域にほぼ相当する、 3. 1 〜10. 6GHz帯域の電波を用いた無線通信を、無線 LAN (Local Area Networ k)上で行う用途に用いられる。

[0003] 従来の無線通信装置を、図 10に示す USB (Universal Serial Bus)無線モジュールを例に挙げて、以下に説明する。

[0004] 図 10に示すように、無線通信装置 100は、コネクタ 101および無線回路基板 102 を備えている。ここで、コネクタ 101は、図示しないパーソナルコンピュータ（パソコン）等に代表される電子機器に設けられている USBコネクタ挿入口に挿入され、データのやり取りを行うためのコネクタである。このコネクタ 101が電子機器の USBコネクタ挿入口に挿入されると、無線通信装置 100は電子機器によって認識される。これにより、無線通信装置 100は通信装置として機能する。

[0005] 無線回路基板 102は、無線モジュール 103、 USBモジュール 104、アンテナ 105、およびプリント基板 106を備えている。ここで、無線回路基板 102では、プリント基板 1 06上に、無線モジュール 103、 USBモジュール 104、およびアンテナ 105が設けられている。

[0006] ここで、アンテナ 105は、上述した UWB帯域等の所定の無線信号を送受信するためのアンテナである。 USBモジュール 104は、アンテナ 105を通じて受信した無線信号を USB信号に変換し、変換した信号を無線通信装置 100が装着されている電子機器へ転送する。さら〖こ、 USBモジュール 104は、電子機器から転送された USB信号を無線信号に変換し、アンテナ 105を通じて送信する機能も有して、る。 [0007] 上記した従来例の無線通信装置 100は、以下の問題を有している。

[0008] まず、無線通信装置 100では、アンテナ 105が無線回路基板 102上に実装されている。したがって、アンテナ 105の形状を大きくすると、無線回路基板 102上での実装面積が広くなる。この結果、無線通信装置 100を大型化しない限り、アンテナ 105 を大きくできない。

[0009] また、電波送受信の指向性を改善させることを目的として、アンテナ 105を複数設けることも良く行われる。ところが、複数のアンテナを設けると、無線通信装置がより一層大型化してしまい、携帯するには大きくなりすぎて不便である。

[0010] すなわち、従来例の無線通信装置 100には、無線通信装置の小型化を保ったままアンテナを大きくすることができない問題を有して、る。

[0011] 本発明は上述した問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、装置の小型化とアンテナの大型化を同時に実現できる無線通信装置を提供することにある。

発明の開示

[0012] 本発明の無線通信装置は、上記の課題を解決するために、無線アンテナにおいて送信される信号または受信される信号、もしくはその両方の信号の信号処理を行う回路および情報機器に挿入されるコネクタが備えられてヽる装置本体と、上記コネクタを保護し着脱可能なキャップとから構成される無線通信装置にぉ、て、上記無線ァンテナが上記キャップに備えられ、上記装置本体には、上記無線アンテナと上記回路との間において信号のやり取りを行う信号転送手段が備えられていることを特徴としている。

[0013] この構成によると、無線通信装置では、アンテナが装置本体の内部、例えば無線回路基板に直接設けられておらず、その代わりに、装置本体力着脱可能なキャップに設けられている。そして、このキャップが装置本体における信号転送手段側に取り付けられると、アンテナを通じた無線信号の送受信が可能となる。

[0014] したがって、無線通信装置では、装置本体や無線回路基板の大きさに制約されることなぐアンテナを大きくすることができる。換言すると、装置本体にアンテナを設ける必要がないため、その分、装置本体や無線回路基板を小型化できる。また、アンテナをキャップに設けるため、アンテナの大きさを、無線回路基板のサイズに限定されずに、キャップのサイズに応じて自由に設定できる。すなわち、無線通信装置では、装置本体の小型化と、アンテナの大型化とを両立できる効果を奏する。

[0015] 以上のように、本発明に係る無線通信装置では、アンテナが装置本体ではなくキヤップに設けられて、るため、アンテナの大型化と無線通信装置の小型化を両立できる効果を奏する。

[0016] 本発明のさらに他の目的、特徴、および優れた点は、以下に示す記載によって十分わ力るであろう。また、本発明の利益は、添付図面を参照した次の説明で明白になるであろう。

図面の簡単な説明

[0017] [図 1(a)]本発明の一実施形態に係る携帯型無線通信装置の構成を示すものであり、アンテナ内蔵型キャップが機器本体に装着されて USBコネクタを覆う状態となっている携帯型無線通信装置を表す図である。

[図 1(b)]本発明の一実施形態に係る携帯型無線通信装置の構成を示すものであり、アンテナ内蔵型キャップが機器本体から脱離されている状態の携帯型無線通信装置を表す図である。

[図 1(c)]本発明の一実施形態に係る携帯型無線通信装置の構成を示すものであり、アンテナ内蔵型キャップが機器本体の後部に装着されている携帯型無線通信装置を表す図である。

[図 1(d)]本発明の一実施形態に係る携帯型無線通信装置の構成を示すものであり、アンテナ内蔵型キャップが機器本体の上部に装着されている携帯型無線通信装置を表す図である。

[図 2]無線回路基板の内部構成の一例を示すブロック図である。

[図 3(a)]機器本体内部に本体アンテナが設けられている携帯型無線通信装置の構成を示すものであり、アンテナ内蔵型キャップが機器本体に装着されて USBコネクタを覆う状態となって、る携帯型無線通信装置を表す図である。

[図 3(b)]機器本体内部に本体アンテナが設けられている携帯型無線通信装置の構成を示すものであり、携帯型無線通信装置が機器本体力脱離されている状態の携帯型無線通信装置を表す図である。圆 3(c)]機器本体内部に本体アンテナが設けられている携帯型無線通信装置の構成を示すものであり、アンテナ内蔵型キャップが機器本体の後部に装着されている携帯型無線通信装置を表す図である。

[図 4(a)]図 1 (a)〜図 1 (d)に示す構成に比べてより長い形状のキャップアンテナがァンテナ内蔵型キャップ内に設けられている携帯型無線通信装置を示すものであり、ァンテナ内蔵型キャップが機器本体に装着されて USBコネクタを覆う状態となっている携帯型無線通信装置を表す図である。

[図 4(b)]図 1 (a)〜図 1 (d)に示す構成に比べてより長い形状のキャップアンテナがァンテナ内蔵型キャップ内に設けられている携帯型無線通信装置を示すものであり、ァンテナ内蔵型キャップが機器本体の後部に装着されてキャップアンテナを通じた無線信号の送受信が可能となっている状態の携帯型無線通信装置を表す図である。

[図 5]複数のキャップアンテナが設けられて、るアンテナ内蔵型キャップを表す図である。

圆 6(a)]給電端子を通じてキャップアンテナに電力が供給される構成の携帯型無線通信装置を表すものであり、アンテナ内蔵型キャップが機器本体に装着されて USB コネクタを覆う状態となっている携帯型無線通信装置を表す図である。

圆 6(b)]給電端子を通じてキャップアンテナに電力が供給される構成の携帯型無線通信装置を表すものであり、アンテナ内蔵型キャップが機器本体力脱離されている状態となって!/、る携帯型無線通信装置を表す図である。

圆 6(c)]給電端子を通じてキャップアンテナに電力が供給される構成の携帯型無線通信装置を表すものであり、アンテナ内蔵型キャップが機器本体の後部に装着される直前の状態となっている携帯型無線通信装置を表す図である。

圆 6(d)]給電端子を通じてキャップアンテナに電力が供給される構成の携帯型無線通信装置を表すものであり、アンテナ内蔵型キャップが USBコネクタに挿入されかつ給電端子が給電端子挿入孔に挿入される状態で機器本体に装着されている状態となって、る携帯型無線通信装置を表す図である。

[図 6(e)]図 6 (a)に示す状態の携帯型無線通信装置の長手方向の断面図である。圆 6(£)]図 6 (d)に示す状態の携帯型無線通信装置の長手方向の断面図である。 [図 7(a)]共振部とキャップアンテナとの間における共振を通じて無線信号の転送を行う構成の携帯型無線通信装置を表すものであり、アンテナ内蔵型キャップが機器本体に装着されて USBコネクタを覆う状態となっている携帯型無線通信装置を表す図である。

[図 7(b)]共振部とキャップアンテナとの間における共振を通じて無線信号の転送を行う構成の携帯型無線通信装置を表すものであり、アンテナ内蔵型キャップが機器本体から脱離されて、る状態となって、る携帯型無線通信装置を表す図である。

[図 7(c)]共振部とキャップアンテナとの間における共振を通じて無線信号の転送を行う構成の携帯型無線通信装置を表すものであり、アンテナ内蔵型キャップが機器本体の後部に装着される直前の状態となっている携帯型無線通信装置を表す図である

[図 7(d)]共振部とキャップアンテナとの間における共振を通じて無線信号の転送を行う構成の携帯型無線通信装置を表すものであり、アンテナ内蔵型キャップが機器本体に装着されて、る状態となって、る携帯型無線通信装置を表す図である。

圆 7(e)]図 7 (a)に示す携帯型無線通信装置の長手方向の断面図である。

圆 7(D]図 7 (d)に示す携帯型無線通信装置の長手方向の断面図である。

圆 8(a)]アンテナ内蔵型キャップが給電ワイヤを介して機器本体に接続されている構成の携帯型無線通信装置を表すものであり、アンテナ内蔵型キャップが機器本体に装着されて USBコネクタを覆う状態となっている携帯型無線通信装置を表す図である。

圆 8(b)]アンテナ内蔵型キャップが給電ワイヤを介して機器本体に接続されている構成の携帯型無線通信装置を表すものであり、アンテナ内蔵型キャップが機器本体から脱離されて、るが給電ワイヤを通じて機器本体と接続されて、る状態となって、る携帯型無線通信装置を表す図である。

圆 8(c)]アンテナ内蔵型キャップが給電ワイヤを介して機器本体に接続されている構成の携帯型無線通信装置を表すものであり、アンテナ内蔵型キャップが機器本体の長手方向と略 90度の位置に置かれた状態となっている携帯型無線通信装置を表す図である。 [図 8(d)]アンテナ内蔵型キャップが給電ワイヤを介して機器本体に接続されている構成の携帯型無線通信装置を表すものであり、アンテナ内蔵型キャップが機器本体の後部に装着される直前の状態となっている携帯型無線通信装置を表す図である。

[図 8(e)]アンテナ内蔵型キャップが給電ワイヤを介して機器本体に接続されている構成の携帯型無線通信装置を表すものであり、アンテナ内蔵型キャップが機器本体の後部に装着されている状態となっている携帯型無線通信装置を表す図である。

[図 9(a)]カード状の薄型の携帯型無線通信装置の構成を示すものであり、アンテナ内蔵型キャップが機器本体に装着されて USBコネクタを覆う状態となっている携帯型無線通信装置を表す図である。

[図 9(b)]カード状の薄型の携帯型無線通信装置の構成を示すものであり、アンテナ内蔵型キャップが機器本体から脱離されている状態の携帯型無線通信装置を表す図である。

[図 9(c)]カード状の薄型の携帯型無線通信装置の構成を示すものであり、アンテナ内蔵型キャップが機器本体の後部に装着されている携帯型無線通信装置を表す図である。

[図 9(d)]カード状の薄型の携帯型無線通信装置の構成を示すものであり、アンテナ内蔵型キャップが機器本体の上部に装着されている携帯型無線通信装置を表す図である。

[図 10]従来の無線通信装置の内部構成を示すブロック図である。

発明を実施するための最良の形態

[0018] 本発明の一実施形態について、図 1〜図 9を参照して説明する。

[0019] 図 1 (a)〜図 1 (d)に示すように、本発明の携帯型無線通信装置 1は、機器本体 2とアンテナ内蔵型キャップ 3とからなる構成である。

[0020] 機器本体 2は、図示しな、パーソナルコンピュータ (パソコン)等に代表される電子機器に装着され、無線通信装置として機能する。この機器本体 2は、図 1 (a)〜図 1 ( d)に示すように、無線回路基板 21、 USBコネクタ 22、信号端子 24、グラウンド端子 2

5、およびグラウンド端子 26を備えている。

[0021] 無線回路基板 21は、後述する USBモジュール 27等の機能モジュールを備えているプリント基板である。

[0022] USBコネクタ 22は、データのやり取りを行うためのコネクタである。この USBコネクタ 22が、図示しな、パーソナルコンピュータ (パソコン)等に代表される電子機器に設けられている USB装置挿入部に挿入されると、携帯型無線通信装置 1が電子機器によって認識される。これにより、携帯型無線通信装置 1は、無線通信機器として機能する。

[0023] 信号端子 24、グラウンド端子 25およびグラウンド端子 26は、携帯型無線通信装置 1と電子機器との間でデータのやり取りをするための端子である。また、信号端子 24 は、キャップアンテナ 31と接触可能な導電性部材カもなり、信号転送手段として機能する。

[0024] アンテナ内蔵型キャップ 3は、機器本体 2に取り付けられ、不使用時に USBコネクタ 22をカバーして保護する。このアンテナ内蔵型キャップ 3は、図 1 (a)〜図 1 (d)に示すように、キャップアンテナ 31と一体型になっている。このキャップアンテナ 31は、 U WB (Ultra WideBand)通信の周波数帯域にほぼ相当する、 3. 1〜： LO. 6GHz帯域の所定の無線信号を送受信するためのアンテナである。ここで、キャップアンテナ 31は、図 1 (a)〜図 1 (d)に示すように、円錐形状 (ディスコーン形状)を取っている。すなわち、図 1 (a)〜図 1 (d)に示すアンテナ内蔵型キャップ 3は、ディスコーン形状のキャップアンテナ 31を内蔵している。

[0025] 機器本体 2の内部構成の一例を図 2に示す。図 2は、無線回路基板 21の内部構成の一例を示すブロック図である。

[0026] この図に示すように、無線回路基板 21には、 USBコネクタ 22に加えて、 USBモジユール 27、無線モジュール 28、およびパッシブモジュール 29が備えられている。 US Bコネクタ 22は上述した通りの機能を有している。 USBモジュール 27は、 USBコネクタ 22を通じて携帯型無線通信装置 1に転送された無線信号を、 USB信号に変換する。無線モジュール 28は、逆に、キャップアンテナ 31を通じて受信した USB信号を、無線信号に変換する。ノッシブモジュール 29は、信号のフィルタリング等を行う。

[0027] 携帯型無線通信装置 1では、上述したように、無線信号を送受信するためのキヤップアンテナ 31が機器本体 2から分離されて、アンテナ内蔵型キャップ 3に内蔵されている。すなわち、このアンテナ内蔵型キャップ 3を機器本体 2の USBコネクタ 22設置側から外し、機器本体 2の他の所定箇所に嵌め込むことによって、キャップアンテナ 3 1を通じた無線信号の送受信が可能となる。そこで、図 1 (a)〜図 1 (d)を参照して、携帯型無線通信装置 1の不使用時の状態から、携帯型無線通信装置 1においてキヤップアンテナ 31を機能させるまでに至る一連の手順を以下に説明する。

[0028] 図 1 (a)〜図 1 (d)は、本発明の一実施形態に係る携帯型無線通信装置 1の構成を示す図であり、図 1 (a)はアンテナ内蔵型キャップ 3が機器本体 2に装着されて USB コネクタ 22を覆う状態となっている携帯型無線通信装置 1を表す図であり、図 1 (b)はアンテナ内蔵型キャップ 3が機器本体 2から脱離されている状態の携帯型無線通信装置 1を表す図であり、図 1 (c)はアンテナ内蔵型キャップ 3が機器本体 2の後部に装着されている携帯型無線通信装置 1を表す図であり、図 1 (d)はアンテナ内蔵型キヤップ 3が機器本体 2の上部に装着されている携帯型無線通信装置 1を表す図である。

[0029] 図 1 (a)に示すように、携帯型無線通信装置 1の不使用時には、機器本体 2において USBコネクタ 22が設けられている位置に、アンテナ内蔵型キャップ 3が嵌め込まれている。この状態において、アンテナ内蔵型キャップ 3は、 USBコネクタ 22を覆い、 U SBコネクタ 22が外界環境と接しないようにする。すなわち、アンテナ内蔵型キャップ 3は、埃や汚れ、あるいは衝撃等力も USBコネクタ 22を保護する。

[0030] 携帯型無線通信装置 1の機器本体 2をパーソナルコンピュータ等に装着して、無線信号の送受信を行うには、まず、図 1 (b)に示すように、アンテナ内蔵型キャップ 3を機器本体 2から外す。この状態では、キャップアンテナ 31が機器本体 2から外れているため、携帯型無線通信装置 1は、キャップアンテナ 31を通じた無線信号の送受信を行うことができない。

[0031] 次に、携帯型無線通信装置 1においてキャップアンテナ 31を通じた無線信号の送受信を行うためには、図 1 (c)に示すように、機器本体 2において信号端子 24が設けられている箇所、具体的には機器本体 2の後部、にアンテナ内蔵型キャップ 3を装着する。このとき、キャップアンテナ 31の頭頂部 (先端部）を信号端子 24に接触させるように、アンテナ内蔵型キャップ 3を装着する。この状態では、キャップアンテナ 31は信号端子 24を通じて給電される。したがって、図 1 (c)に示す状態の携帯型無線通信装置 1では、キャップアンテナ 31を通じた無線信号の送受信が可能となる。

[0032] 以上のように、携帯型無線通信装置 1では、キャップアンテナ 31が機器本体 2の内部、例えば無線回路基板 21に直接設けられておらず、その代わりに、機器本体 2から着脱可能なアンテナ内蔵型キャップ 3に設けられている。したがって、携帯型無線通信装置 1では、機器本体 2や無線回路基板 21の大きさに制約されることなぐキヤップアンテナ 31を大きくすることができる。したがって、まず、機器本体 2にキャップァンテナ 31を設ける必要がないため、その分、機器本体 2や無線回路基板 21を小型化できる。さらに、キャップアンテナ 31をアンテナ内蔵型キャップ 3に設けるため、キヤップアンテナ 31の大きさを、無線回路基板 21のサイズに限定されずに、アンテナ内蔵型キャップ 3のサイズに応じて自由に設定できる。すなわち、携帯型無線通信装置 1では、機器本体 2の小型化と、キャップアンテナ 31の大型化とを両立できる。

[0033] また、図 1 (c)に示すように、アンテナ内蔵型キャップ 3を機器本体 2の後部に装着し、無線回路基板 21における USBモジュール 27等の信号処理回路力もキャップアンテナ 31を離せば、信号処理の段階で発生するノイズがキャップアンテナ 31に及ぼす影響を低減することができる。したがって、安定した無線信号の送受信が可能となる。

[0034] なお、携帯型無線通信装置 1では、アンテナ内蔵型キャップ 3の装着位置は、キヤップアンテナ 31を無線回路基板 21の信号端子 24に接続させることが可能な位置であれば、携帯型無線通信装置 1の後部に限定されない。例えば、図 1 (d)に示すように、アンテナ内蔵型キャップ 3を、機器本体 2の天井面（上部）に装着してもよい。このとき、機器本体 2の天井面に露出している信号端子 24とキャップアンテナ 31の頂点とが接触するように、アンテナ内蔵型キャップ 3を装着すればよい。この状態の携帯型無線通信装置 1においても、キャップアンテナ 31を通じた無線信号の送受信が可能となる。

[0035] なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなぐ請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても、本発明の技術的範囲に含まれる。

[0036] 例えば、本発明では、 PPS等の高誘電正接 (tangent δ、タンジェントデルタ)材料を適宜用いて、ノイズの影響を低減する措置を講じても良い。すなわち、アンテナ内蔵型キャップ 3および機器本体 2の少なくともいずれか、例えば、アンテナ内蔵型キヤップ 3の内部、キャップアンテナ 31の内部、無線回路基板 21の周辺に、高誘電正接材料を配置すれば、無線回路基板 21からのノイズが高誘電正接材料に吸収される。これにより、無線回路基板 21にお、て生ずるノイズの影響がキャップアンテナ 31に伝わることを防止でき、キャップアンテナ 31における無線信号の送受信を安定して行うことができる。

[0037] また、携帯型無線通信装置 1は、キャップアンテナ 31に加えて、機器本体 2の内部に設けられる本体アンテナ 32をさらに備えて、る構成であってもよ、。この例にっヽて、図 3 (a)〜図 3 (c)を参照して以下に説明する。

[0038] 図 3 (a)〜図 3 (c)は、機器本体 2内部に本体アンテナ 32が設けられている携帯型無線通信装置 1の構成を示す図であり、図 3 (a)はアンテナ内蔵型キャップ 3が機器本体 2に装着されて USBコネクタ 22を覆う状態となっている携帯型無線通信装置 1 を表す図であり、図 3 (b)は携帯型無線通信装置 1が機器本体 2から脱離されている状態の携帯型無線通信装置 1を表す図であり、図 3 (c)はアンテナ内蔵型キャップ 3 が機器本体 2の後部に装着されている携帯型無線通信装置 1を表す図である。

[0039] 図 3 (a)に示す機器本体 2には、上述した USBコネクタ 22等に加えて、さらに、無線信号の送受信を行うための本体アンテナ 32が備えられている。したがって、図 3 (b) に示すように、アンテナ内蔵型キャップ 3が機器本体 2から外され、機器本体 2の後部や上部等に装着されず、キャップアンテナ 31を通じた無線信号の送受信を行えない状態であっても、機器本体 2に設けられている本体アンテナ 32を通じて、無線信号の送受信が可能となっている。

[0040] さらに、図 3 (c)に示すように、アンテナ内蔵型キャップ 3を機器本体 2の後部に装着すれば、アンテナ内蔵型キャップ 3内部のキャップアンテナ 31も無線信号の送受信に用いることができる。

[0041] この状態では、キャップアンテナ 31および第 2キャップアンテナ 35を介して、すなわち 2つのアンテナを介して、無線信号の送受信を行うことができる。したがって、図 1 ( a)〜図 1 (d)に示すような、機器本体 2内部に第 2キャップアンテナ 35が備えられている構成に比べて、無線信号送受信の感度をより高めることができる。

[0042] また、携帯型無線通信装置 1では、アンテナ内蔵型キャップ 3をより長い形状とすることによって、キャップアンテナ 31のサイズをさらに大きくすることができ、無線信号の送受信の際の感度をより高めることも可能である。この例について、図 4 (a)および図 4 (b)を参照して説明する。

[0043] 図 4 (a)および図 4 (b)は、図 1 (a)〜図 1 (d)に示す構成に比べてより長い形状のキヤップアンテナ 33がアンテナ内蔵型キャップ 3内に設けられている携帯型無線通信装置 1を示す図であり、図 4 (a)はアンテナ内蔵型キャップ 3が機器本体 2に装着されて USBコネクタ 22を覆う状態となっている携帯型無線通信装置 1を表す図であり、図 4 (b)はアンテナ内蔵型キャップ 3が機器本体 2の後部に装着されてキャップアンテナ 33を通じた無線信号の送受信が可能となっている状態の携帯型無線通信装置 1を表す図である。

[0044] これらの図に示す例では、アンテナ内蔵型キャップ 3は、機器本体 2の長手方向の略中央部分まで差し込まれている。すなわち、図 1 (a)〜図 1 (d)に示す例に比べて、アンテナ内蔵型キャップ 3がより長くなつている。これに伴い、アンテナ内蔵型キヤップ 3に内蔵されるキャップアンテナ 33も、アンテナ内蔵型キャップ 3の全長に合わせた形でより長くなつている。これにより、このアンテナ内蔵型キャップ 3を機器本体 2の後部に装着すると、図 4 (b)に示すように、キャップアンテナ 33の先端部分が、機器本体 2の無線回路基板 21からより離れた位置に置かれることになる。この結果、無線回路基板 21にお、て発生するノイズがキャップアンテナ 33に及ぼす影響を低減することができる。したがって、無線信号の安定した送受信が可能となる。

[0045] ここで、アンテナ内蔵型キャップ 3の内部では、図示しない空洞が奥深くまで形成されている。これにより、アンテナ内蔵型キャップ 3の根本まで機器本体 2を挿入できる。したがって、携帯型無線通信装置 1の保管時、すなわちアンテナ内蔵型キャップ 3 を機器本体 2の USBコネクタ 22が設けられている側に装着した状態においても、キヤップアンテナ 31の長さやアンテナ内蔵型キャップ 3の大きさに比べて、携帯型無線通信装置 1全体のサイズを小さく保つことができ、携帯しやすい。

[0046] また、携帯型無線通信装置 1では、アンテナ内蔵型キャップ 3に、複数の無線アンテナが設けられて、るとともに、各無線アンテナの指向方向が互いに異なるように配置されていてもよい。この例について、図 5を参照して説明する。

[0047] 図 5は、複数のキャップアンテナ 34, 35が設けられているアンテナ内蔵型キャップ 3 を表す図である。この図に示すアンテナ内蔵型キャップ 3では、無線信号を送受信するための第 1キャップアンテナ 34および第 2キャップアンテナ 35が、アンテナ内蔵型キャップ 3のそれぞれ異なる面に設けられている。すなわち、このアンテナ内蔵型キヤップ 3は、互いに指向方向の異なる 2つのアンテナを内蔵する構成となっている。したがって、偏向の異なる電波を上記複数のアンテナによって受信できるため、無線信号の送受信の指向性や、偏波を改善できる。

[0048] 携帯型無線通信装置 1では、キャップアンテナ 31に無線回路基板 21から電力を供給するか、または、無給電でも共振によって、キャップアンテナ 31を通じた無線信号の送受信を実現する。そこで、まず、キャップアンテナ 31へ電力を供給する給電手段につ、て、図 6 (a)〜図 6 (f)を参照して以下に説明する。

[0049] 図 6 (a)〜図 6 (f)は、給電端子 36を通じてキャップアンテナ 31に電力が供給される構成の携帯型無線通信装置 1を表す図であり、図 6 (a)はアンテナ内蔵型キャップ 3 が機器本体 2に装着されて USBコネクタ 22を覆う状態となっている携帯型無線通信装置 1を表す図であり、図 6 (b)はアンテナ内蔵型キャップ 3が機器本体 2から脱離されている状態となっている携帯型無線通信装置 1を表す図であり、図 6 (c)はアンテナ内蔵型キャップ 3が機器本体 2の後部に装着される直前の状態となっている携帯型無線通信装置 1を表す図であり、図 6 (d)はアンテナ内蔵型キャップ 3が USBコネクタ 22に挿入されかつ給電端子 36が給電端子挿入孔 37に挿入される状態で機器本体 2に装着されている状態となっている携帯型無線通信装置 1を表す図であり、図 6 (e)は図 6 (a)に示す状態の携帯型無線通信装置 1の長手方向の断面図であり、図 6 (f)は図 6 (d)に示す状態の携帯型無線通信装置 1の長手方向の断面図である。

[0050] 図 6 (a)に示すように、アンテナ内蔵型キャップ 3の外部には給電端子 36が設けられている。この給電端子 36は導電性部材カもなり、アンテナ内蔵型キャップ 3に内蔵されているキャップアンテナ 31に接続されている。また、機器本体 2には給電端子挿入孔 37が設けられている。この給電端子挿入孔 37は、アンテナ内蔵型キャップ 3を機器本体 2の後部に装着する際に、給電端子 36が挿入される箇所である。

[0051] ここで、キャップアンテナ 31を通じた無線信号の送受信を実現するためには、給電端子 36を通じてキャップアンテナ 31に電力を供給できる状態とする。具体的に説明すると、図 6 (b)に示すように、まず、アンテナ内蔵型キャップ 3を機器本体 2から外す。次に、図 6 (c)に示すように、アンテナ内蔵型キャップ 3を機器本体 2の給電端子挿入孔 37が設けられている側に持ってくる。最後に、図 6 (d)に示すように、アンテナ内蔵型キャップ 3を機器本体 2の給電端子挿入孔 37側に装着する。

[0052] このとき、携帯型無線通信装置 1では、給電端子 36が給電端子挿入孔 37に挿入される。この状態において、給電端子 36は無線回路基板 21における電力供給部と接触する。したがって、給電端子 36に接続されているキャップアンテナ 31は、無線回路基板 21の電力供給部を通じて、電力の供給を受けることができる。これにより、キヤップアンテナ 31を通じた無線信号の送受信が可能となる。

[0053] すなわち、図 6 (e)に示すように、アンテナ内蔵型キャップ 3が機器本体 2の USBコネクタ 22側に装着されている場合、アンテナ内蔵型キャップ 3は、 USBコネクタ 22を覆うようにして保護している。一方、図 6 (f)に示すように、アンテナ内蔵型キャップ 3を機器本体 2の給電端子挿入孔 37側に装着しているとき、キャップアンテナ 31は給電端子 36を通じて無線回路基板 21に接続されている。したがって、キャップアンテナ 3 1は無線回路基板 21から給電される。これにより、キャップアンテナ 31を通じた無線信号の送受信が可能となる。

[0054] また、携帯型無線通信装置 1では、上述した給電端子 36を用いなくても、機器本体 2に信号共振用のアンテナを設置することによって、未給電のキャップアンテナ 31を通じて無線信号を送受信することもできる。この例について、図 7 (a)〜図 7 (f)を参照して以下に説明する。

[0055] 図 7 (a)〜図 7 (f)は、共振部 38とキャップアンテナ 31との間における共振を通じて無線信号の転送を行う構成の携帯型無線通信装置 1を表す図であり、図 7 (a)はアンテナ内蔵型キャップ 3が機器本体 2に装着されて USBコネクタ 22を覆う状態となっている携帯型無線通信装置 1を表す図であり、図 7 (b)はアンテナ内蔵型キャップ 3が機器本体 2から脱離されている状態となっている携帯型無線通信装置 1を表す図であり、図 7 (c)はアンテナ内蔵型キャップ 3が機器本体 2の後部に装着される直前の状態となつている携帯型無線通信装置 1を表す図であり、図 7 (d)はアンテナ内蔵型キヤップ 3が機器本体 2に装着されている状態となっている携帯型無線通信装置 1を表す図であり、図 7 (e)は図 7 (a)に示す携帯型無線通信装置 1の長手方向の断面図であり、図 7 (f)は図 7 (d)に示す携帯型無線通信装置 1の長手方向の断面図である。

[0056] 図 7 (a)に示すように、この図に示す機器本体 2には、アンテナ形状を取っている共振部 38が設けられている。この共振部 38は、信号転送手段として機能し、共振によつて、近接するキャップアンテナ 31との間において信号のやり取りを行うためのものである。

[0057] ここで、図 7 (a)〜図 7 (f)に示す携帯型無線通信装置 1を使用する場合、まず、図 7

(b)に示すように、アンテナ内蔵型キャップ 3を機器本体 2から外す。次に、図 7 (c)に示すように、アンテナ内蔵型キャップ 3を機器本体 2の共振部 38が設けられている側に持ってくる。最後に、図 7 (d)に示すように、アンテナ内蔵型キャップ 3を機器本体 2 の共振部 38側に装着する。このとき、共振部 38とキャップアンテナ 31との間において、共振によって信号が伝達される。すなわち、図 7 (a)〜図 7 (f)に示す例では、キヤップアンテナ 31に機器本体 2側力も電力は供給されないが、無線信号は無給電にて伝達される。

[0058] すなわち、図 7 (e)に示すように、アンテナ内蔵型キャップ 3を機器本体 2の USBコネクタ 22側に装着している場合、アンテナ内蔵型キャップ 3は、 USBコネクタ 22を覆うようにして保護している。一方、図 7 (f)に示すように、アンテナ内蔵型キャップ 3が機器本体 2の共振部 38側に装着されているとき、キャップアンテナ 31は、直接に無線回路基板 21に導通しておらず、電力の供給を受けていない。しかし、共振部 38とキヤップアンテナ 31とは近接した状態となっているため、共振部 38とキャップアンテナ 3 1との間において、共振による無給電信号伝達が可能となっている。これにより、図 7 ( a)〜図 7 (f)に示す携帯型無線通信装置 1においても、キャップアンテナ 31を通じた無線信号の送受信が可能となる。

[0059] 上述したアンテナ内蔵型キャップ 3は、機器本体 2から着脱可能である。したがって、場合によっては、機器本体 2から取り外されたアンテナ内蔵型キャップ 3が紛失するおそれが生ずる。しかし、図 8 (a)〜図 8 (e)に示すような工夫を施せば、アンテナ内蔵型キャップ 3が紛失する可能性を大幅に減少することができる。そこで、この例について以下に説明する。

[0060] 図 8 (a)〜図 8 (e)は、アンテナ内蔵型キャップ 3が給電ワイヤ 39を介して機器本体 2に接続されている構成の携帯型無線通信装置 1を表す図であり、図 8 (a)はアンテナ内蔵型キャップ 3が機器本体 2に装着されて USBコネクタ 22を覆う状態となっている携帯型無線通信装置 1を表す図であり、図 8 (b)はアンテナ内蔵型キャップ 3が機器本体 2から脱離されて、るが給電ワイヤ 39を通じて機器本体 2と接続されて、る状態となつている携帯型無線通信装置 1を表す図であり、図 8 (c)はアンテナ内蔵型キヤップ 3が機器本体 2の長手方向と略 90度の位置に置かれた状態となっている携帯型無線通信装置 1を表す図であり、図 8 (d)はアンテナ内蔵型キャップ 3が機器本体 2 の後部に装着される直前の状態となっている携帯型無線通信装置 1を表す図であり、図 8 (e)はアンテナ内蔵型キャップ 3が機器本体 2の後部に装着されている状態となつている携帯型無線通信装置 1を表す図である。

[0061] 図 8 (a)に示すように、アンテナ内蔵型キャップ 3は、機器本体 2の USBコネクタ 22 側に装着されている。このとき、キャップアンテナ 31は、給電ワイヤ 39を通じて機器本体 2に接続されている。この給電ワイヤ 39は内部が導電性材料力もなつている。したがって、携帯型無線通信装置 1では、キャップアンテナ 31に給電ワイヤ 39を通じて電力が供給となっている。

[0062] ここで、図 8 (a)〜図 8 (e)に示す携帯型無線通信装置 1を使用する場合、まず、図 8 (b)に示すように、アンテナ内蔵型キャップ 3を機器本体 2から外す。このとき、アンテナ内蔵型キャップ 3が給電ワイヤ 39を通じて機器本体 2に接続されているため、ァンテナ内蔵型キャップ 3は、機器本体 2から完全に外れてしまうことはない。

[0063] 次に、 USBコネクタ 22を電子機器に差し込むため、アンテナ内蔵型キャップ 3の位置をずらす。例えば、図 8 (c)に示すように、アンテナ内蔵型キャップ 3を機器本体 2 の上部に直立させることができる。すなわち、周囲の環境に影響されることのない位置に、キャップアンテナ 31を配置することができる。このとき、また、給電ワイヤ 39の根本を軸にしてアンテナ内蔵型キャップ 3を動かすことによって、無線信号の指向性を改善することもできる。すなわち、給電ワイヤ 39を含めたキャップアンテナ 31を、ゲートハンドルアンテナとして用いることができる。

[0064] また、アンテナ内蔵型キャップ 3を機器本体 2の後部に装着することもできる。この場合、図 8 (d)に示すように、まず、アンテナ内蔵型キャップ 3を機器本体 2の後部に位置させる。次に、図 8 (e)に示すように、アンテナ内蔵型キャップ 3を機器本体 2の後部に嵌め込む。この状態においても、アンテナ内蔵型キャップ 3内のキャップアンテナ 31は、給電ワイヤ 39を通じて無線回路基板 21に接続されている。これにより、キヤップアンテナ 31は、無線回路基板 21から給電ワイヤ 39を通じて電力を供給される。したがって、キャップアンテナ 31を通じた無線信号の送受信が可能となる。さらに、この状態では、携帯型無線通信装置 1全体のサイズがコンパクトになる。

[0065] 以上のように、図 8 (a)〜図 8 (e)に示す携帯型無線通信装置 1では、キャップアンテナ 31が給電ワイヤ 39を通じて無線回路基板 21に接続されている。したがって、ァンテナ内蔵型キャップ 3を機器本体 2に装着した状態では、携帯型無線通信装置 1 全体がコンパクトに収納されることになる。また、アンテナ内蔵型キャップ 3が給電ワイャ 39を通じて機器本体 2に繋がっている。このため、外したアンテナ内蔵型キャップ 3 を紛失する可能性を低くすることができる。

[0066] 本発明の形状は、上述したスティック上の携帯型無線通信装置 1に限定されない。

例えば、本発明を、 PCカード等に代表されるカード型の装置としてもよい。この例について、図 9 (a)〜図 9 (d)を参照して説明する。

[0067] 図 9 (a)〜図 9 (d)は、カード状の薄型の携帯型無線通信装置 laの構成を示す図であり、図 9 (a)はアンテナ内蔵型キャップ 3aが機器本体 2aに装着されて USBコネクタ 22aを覆う状態となっている携帯型無線通信装置 laを表す図であり、図 9 (b)はァンテナ内蔵型キャップ 3aが機器本体 2aから脱離されている状態の携帯型無線通信装置 laを表す図であり、図 9 (c)はアンテナ内蔵型キャップ 3aが機器本体 2aの後部に装着されている携帯型無線通信装置 laを表す図であり、図 9 (d)はアンテナ内蔵型キャップ 3aが機器本体 2aの上部に装着されている携帯型無線通信装置 laを表す図である。

[0068] これらの図に示す携帯型無線通信装置 laは、機器本体 2aおよびアンテナ内蔵型キャップ 3aからなり、扁平のカード状の形状を取っている。すなわち、機器本体 2aもアンテナ内蔵型キャップ 3aも、薄い扁平形状となっている。また、アンテナ内蔵型キヤップ 3aにはキャップアンテナ 31が内蔵されて!、る。

[0069] この携帯型無線通信装置 laの基本的特徴点は、上述した、図 1 (a)〜図 1 (d)に示す携帯型無線通信装置 1と略同一である。すなわち、図 9 (a)に示すように、携帯型無線通信装置 laの不使用時、アンテナ内蔵型キャップ 3aは機器本体 2aの USBコネクタ 22a側に嵌め込まれている。ここで、携帯型無線通信装置 laを使用する場合、図 9 (b)に示すように、まず、アンテナ内蔵型キャップ 3aを携帯型無線通信装置 laから取り外す。この状態では、キャップアンテナ 31が無線回路基板 21の信号端子 24aに接続されていないため、携帯型無線通信装置 laにおいて無線信号の送受信を行えない。

[0070] 次に、アンテナ内蔵型キャップ 3aを、機器本体 2aの後部に装着する。この状態では、アンテナ内蔵型キャップ 3a内のキャップアンテナ 31と、機器本体 2a内の信号端子 24aとが接触し、導通する。したがって、キャップアンテナ 31を通じて無線信号を送受信できる。すなわち、携帯型無線通信装置 laは、この状態において、無線通信装置として機能できる。なお、図 9 (d)に示すように、アンテナ内蔵型キャップ 3aを機器本体 2aの天井面（上部）に装着してもよい。この場合、キャップアンテナ 31と信号端子 24aが接触しさえすれば、キャップアンテナ 31を通じて無線信号を送受信できる

[0071] 本発明は、上述した UWB帯域に限らず、無線通信において現在広く用いられている 2. 45GHz帯域にカロ免て、 13. 56MHz帯域、 UHF帯域（860〜960MHz)において動作可能な構成としてもよい。また、これら以外にも、携帯型無線通信装置 laが動作可能な周波数帯域であれば、任意の帯域に設定すればょ、。

[0072] 尚、発明を実施するための最良の形態の項においてなした具体的な実施態様または実施例は、あくまでも、本発明の技術内容を明らかにするものであって、そのような具体例にのみ限定して狭義に解釈されるべきものではなぐ本発明の精神と特許請求の範囲内で、 V、ろ、ろと変更して実施することができるものである。

[0073] 以上のように、本発明の無線通信装置では、上記信号転送手段として、上記無線アンテナと接触可能な導電性の信号端子が上記装置本体に備えられていることが好ましい。この構成によると、アンテナを通じて送受信される無線信号の装置本体内への転送を確実に行うことができる効果を奏する。

[0074] また、本発明の無線通信装置では、上記信号転送手段として、上記無線アンテナとの間において共振によって信号のやり取りが可能な共振部が上記装置本体に備えられていることが好ましい。この構成によると、アンテナを通じて受信した無線信号は、共振部を介して共振によって、装置本体内の信号処理回路等に転送される。また、装置本体内の信号処理回路等によって生成された信号も、共振部を介してアンテナに転送され、アンテナを通じて無線信号として送信できる。

[0075] すなわち、この構成の無線通信装置では、共振という非接触の転送手段によって、無線アンテナとの間において信号のやり取りが行われるため、接触端子等を露出させる必要がなぐ転送手段の劣化を防止することができる効果を奏する。

[0076] また、本発明の無線通信装置では、上記キャップに、複数の無線アンテナが設けられて、るとともに、各無線アンテナの指向方向が互いに異なるように配置されて、ることが好ましい。この構成によると、偏向の異なる電波を上記複数のアンテナによって受信できるため、無線信号の送受信の指向性や、偏波を改善できる効果を奏する。

[0077] また、本発明の無線通信装置では、上記装置本体内に、無線信号の送受信を可能とする本体アンテナがさらに備えられていることが好ましい。この構成によると、装置本体内の本体アンテナと、キャップ内のアンテナの両方を通じて無線信号を送受信できるため、電波感度をより向上できる効果を奏する。

[0078] また、本発明の無線通信装置では、上記キャップおよび上記装置本体の少なくともいずれかに、高誘電正接材料が含まれていることが好ましい。この構成〖こよると、装置本体内の信号処理回路等において生ずるノイズが高誘電正接材料によって吸収されるため、アンテナを通じた無線信号の送受信を安定して行うことができる効果を奏する。

産業上の利用の可能性

[0079] 本発明の無線機器は、 USB無線通信装置、 PCカード型無線通信装置、 CF (コンパクトフラッシュ (登録商標)）型無線通信装置、または、 SDカード型無線通信装置等として利用できる。

Claims

請求の範囲

[1] 無線アンテナにおいて送信される信号または受信される信号、もしくはその両方の信号の信号処理を行う回路および情報機器に挿入されるコネクタが備えられている装置本体と、上記コネクタを保護し着脱可能なキャップとから構成される無線通信装

¾【こ; i l /、て、

上記無線アンテナが上記キャップに備えられ、

上記装置本体には、上記無線アンテナと上記回路との間において信号のやり取りを行う信号転送手段が備えられていることを特徴とする無線通信装置。

[2] 上記信号転送手段として、上記無線アンテナと接触可能な導電性の信号端子が上記装置本体に備えられて、ることを特徴とする請求項 1に記載の無線通信装置。

[3] 上記信号転送手段として、上記無線アンテナとの間において共振によって信号のやり取りが可能な共振部が上記装置本体に備えられていることを特徴とする請求項 1 に記載の無線通信装置。

[4] 上記キャップに、複数の無線アンテナが設けられているとともに、各無線アンテナの指向方向が互ヽに異なるように配置されて、ることを特徴とする請求項 1に記載の無線通信装置。

[5] 上記装置本体内に、無線信号の送受信を可能とする本体アンテナがさらに備えられて、ることを特徴とする請求項 1に記載の無線通信装置。

[6] 上記キャップおよび上記装置本体の少なくともいずれかに、高誘電正接材料が含まれて、ることを特徴とする請求項 1に記載の無線通信装置。