WO2006009015A1 - ステープラおよびステープルカートリッジ - Google Patents

Abstract

       連結ステープルの供給通路の前部に、フォーミングプレートとドライバプレートとを重ねた状態で保持する。供給通路の前端面と該供給通路の前方に配置されたフェースプレートの裏面との間に形成された打ち出し通路内に成形されたコ字形のステープルを、フェースプレートに向けてバネ付勢されたプッシャにより打ち出し通路内へ押圧供給する。このステープルをドライバプレートによって打ち出す。プッシャを第１のプッシャとし、この第１のプッシャのステープル打ち出し口側に、ステープルの脚部をフェースプレートに向けて押圧する第２のプッシャを並べて配置する。

Description

明 細 書

ステープラおよびステープルカートリッジ

技術分野

[0001] 本発明は、ステーブルの脚部を座屈することなく確実に打ち出すことができるス テーブルのガイド機構を有するステープラおよびステープルカートリッジに関する。 背景技術

[0002] 真直状の多数の未成形ステーブルを収容したカートリッジを電動ステープラの マガジン部に装着して、カートリッジ内の未成形ステーブルを順次カートリッジのステ 一プル供給通路の先端に形成された打ち出し通路へ向けて供給し、この未成形ステ 一プルを打ち出し通路の直前でフォーミングプレートによってコ字形に成形するととも にこの成形されたステーブルをドライバプレートが摺動する打ち出し通路内へ供給し 、ドライバプレートによって成形されたステーブルを打ち出し通路から打ち出して、ス テーブル脚をカートリッジの下面に配置された綴じ用紙を開通させることによってステ 一プル綴じを行うようにしたカートリッジタイプのステープラがある。

[0003] 多数のステープルを収容しているカートリッジの先端部には、先頭のステープル を綴じ用紙に向けて打ち出すための打ち出し通路が形成されており、該打ち出し通 路はカートリッジの前端面とカートリッジの前端部に取り付けられたフェースプレートと の間に形成されている。電動ステープラの本体側に設けられたモータによって往復 駆動されるドライバプレートはこのカートリッジの前端部に形成されている打ち出し通 路内に進入して該打ち出し通路内に配置されたステーブルを打ち出し、カートリッジ の下面側に配置された綴じ用紙を貫通したステーブル脚先端をクリンチヤ機構によつ て折り曲げるようにされて 、る。

[0004] 本願の関連技術に係る電動ステープラでは、打ち出し通路の直前に未成形ス テーブルの下面に配置されているアンビルが形成されており、このアンビルとフォーミ ングプレートによって未成形ステーブルがコ字形に成形され、コ字形に成形されたス テープルは前記アンビルの下方に配置されているプッシャによって前記打ち出し通 路内へ供給される。プッシャは未成形ステープルがフォーミングプレートによってコ字 形に成形される際に後退されて、コ字形に成形されたステーブルの後面側に係合し てパネ付勢力によって成形されたステーブルを前方へ押圧して打ち出し通路を形成 しているフェースプレートの裏面に形成された溝内へ供給させる。そして、このプッシ ャは打ち出し通路内のステーブルがドライバプレートによって打ち出される際にステ 一プル脚部を後面側力ゝら押圧して打ち出されるステーブル脚部のガイドが行われる ようにしている。

[0005] 前記プッシャはフォーミングプレートによる未成形ステープルの成形が開始され 、成形途中のステーブル脚がプッシャに当接することによって後退され、コ字形に成 形されたステーブルの後面側と係合することによってステーブルを打ち出し通路方向 へ押圧させるようにして!/、る。プッシャが後退してしまうと打ち出し通路内に配置され た打ち込み中のステーブルを後方側力 押圧する支持力を失ってしまい、ガイドが充 分に行われない場合が発生する。コ字形に成形されたステーブル脚の長さが長い場 合には、綴り用紙の厚みも大きいから、ドライバプレートによってクラウン部が押圧さ れて打ち出されるステーブル脚の先端が綴じ用紙の表面に着地した後ステーブル脚 の先端が綴じ用紙を貫通するまでの間に大きな貫通抵抗が発生し、ドライバプレート とステーブル脚先端間の距離が大きいことから、上記のように後方側力もの支持力が 無くなると、ステーブル脚が座屈してジャムが発生し易くなる。

[0006] そこで、 WO2004/048054は、プッシャに傾斜面を介してステープル打ち出し 方向に連続したガイド片を長く形成して打ち出し通路内のステーブルの両脚間に進 入するように上記フェースプレート側に一体に突出形成するとともに、上記傾斜面を ドライバプレートにより打ち出されるステーブル脚の先端が綴じ用紙に着地した時に ステーブルと係合する位置に形成することによりステーブル脚を上記ガイド片によつ てガイドさせるようにした、ステーブルを開示する。

[0007] し力しながら、このような電動ステープラも、ドライバプレートの背面側のフォーミ ングプレートが真直状のステープルをコ字形に折り曲げると同時にプッシャを後退さ せることになるから、先頭の成形ステーブルはやはり支持を失って不安定になりやす い。このため、打ち出し途中で綴じ用紙の貫通が完了する前にステーブルが座屈す ることがある。不安定な打ち込み状態となり、ジャム等の打ち込み不良が発生する原 因となる。

発明の開示

[0008] 本発明の一または一以上の実施例は、コ字形に成形されたステーブルがドライ バプレートによって打ち出し通路から打ち出される際に、ステーブル脚を有効にガイ ドして、ステープルの座屈やジャム等を発生することがないようにする、ステープルの ガイド機構を有するステープラおよびステープルカートリッジを提供する。

[0009] 本発明の一または一以上の実施例によれば、ステープラにおいて、真直状のス テーブル針を連結した連結ステーブルの供給通路の前部に、先頭のステーブル針 をコ字形に折り曲げ成形するフォーミングプレートと成形されたステーブルを打ち出 すドライバプレートとを重ねた状態で保持するとともに、供給通路の前端面と該供給 通路の前方に配置されたフェースプレートの裏面との間に形成された打ち出し通路 内に上記フォーミングプレートによって成形されたコ字形のステープルを、上記フエ ースプレートに向けてパネ付勢されたプッシャにより打ち出し通路内へ押圧供給し、 このステープルを上記ドライバプレートによって打ち出す。上記プッシャを第 1のプッ シャとし、この第 1のプッシャのステープル打ち出し口側に、上記ステープルの脚部を フェースプレートに向けて押圧する第 2のプッシャを並べて配置する。

[0010] また、本発明の一または一以上の実施例によれば、前記第 1のプッシャと第 2の プッシャには、前記ステーブルを押圧するための押圧部を形成するとともに、押圧部 の両側には、段差を介して前記打ち出し通路内のステーブルの両脚部の内側面を ガイドするガイド部をステーブル打ち出し方向に連続して形成される。

[0011] また、本発明の一または一以上の実施例によれば、ステープラは、連結ステー プルの供給通路と、供給通路の前方に配置されたフ ースプレートと、供給通路の前 端面とフェースプレートとの間に設けられた打ち出し通路と、打ち出し通路内に設け られ、フェースプレートに向力つて付勢された、第 1のプッシャと、打ち出し通路内に 設けられ、第 1のプッシャのステープル打ち出し口側に配置され、フェースプレートに 向かって付勢された、第 2のプッシャと、を具備する。

[0012] 本発明の一または一以上の実施例によれば、第 1のプッシャと第 2のプッシャと は、独立に動く。 [0013] 本発明の一または一以上の実施例によれば、ステープラは、連結ステーブルの 先頭のステープル針をコ字形に折り曲げ成形するフォーミングプレートと、フォーミン グプレートと重ねた状態で保持され、成形されたステーブルを打ち出すドライバプレ ートと、を具備する。第 1のプッシャは、成形されたステープルをフェースプレートに向 けて押圧し、第 2のプッシャは、成形されたステープルの脚部をフェースプレートに向 けて押圧する。

[0014] 本発明の一または一以上の実施例によれば、ステープラは、第 1のプッシャに 形成され、ステーブルを押圧するための第 1の押圧部と、第 1の押圧部の両側に段差 を介して形成され、打ち出し通路内のステーブルの両脚部の内側面をガイドする、第 1のガイド部と、第 2のプッシャに形成され、ステーブルを押圧するための第 2の押圧 部と、第 2の押圧部の両側に段差を介して形成され、打ち出し通路内のステーブル の両脚部の内側面をガイドする、第 2のガイド部と、を具備する。

[0015] 本発明の一または一以上の実施例によれば、第 1の押圧部は、第 1の傾斜面と 、第 1の傾斜面に続く第 1の係合面とを備え、第 2の押圧部は、第 2の傾斜面と、第 2 の傾斜面に続く第 2の係合面とを備える。

[0016] 本発明の一または一以上の実施例によれば、第 1のプッシャの打ち出し通路側 には、第 1の傾斜面と、第 1の傾斜面に続く第 1の係合面とが形成され、第 2のプッシ ャの打ち出し通路側には、第 2の傾斜面と、第 2の傾斜面に続く第 2の係合面とが形 成される。

[0017] 本発明の一または一以上の実施例によれば、打ち出し通路内のステーブルが ドライバプレートによって打ち出され、打ち出し通路内のステーブルのクラウン部が第 1の係合面に係合するときに、第 1のプッシャが付勢力に抗して押し戻され、フォーミ ングプレートが次位のステープルを成形して第 1のプッシャが更に押し戻されるときに 、打ち出し通路内のステーブルのクラウン部は第 2の傾斜面に支持される。

[0018] また、本発明の一または一以上の実施例によれば、ステープルカートリッジは、 連結ステーブルの供給通路と、供給通路の下側に設けられ、連結ステーブルの供給 方向に向力つて付勢された、第 1のプッシャと、第 1のプッシャの下側に設けられ、連 結ステーブルの供給方向に向力つて付勢され、第 1のプッシャとは独立して移動可能 な、第 2のプッシャと、を具備する。

[0019] また、本発明の一または一以上の実施例によれば、第 1のプッシャは、供給通 路の前端面とフェースプレートとの間に形成される打ち出し通路に進退可能であり、 第 2のプッシャは、打ち出し通路に進退可能である。

[0020] その他の特徴および効果は、実施例の記載および添付のクレームより明白であ る。

図面の簡単な説明

[0021] [図 1(a)]本発明の一または一以上の実施例に係るステープルカートリッジをドライバプ レート、フォーミングプレートとともに示す斜視図。

[図 1(b)]本発明の一または一以上の実施例に係るステープルカートリッジをドライバ プレート、フォーミングプレートとともに示す正面図。

[図 2]上記ステープルカートリッジの縦断面図である。

[図 3]ステープルカートリッジの前端部の平面図である。

[図 4]ステープルカートリッジの前部の拡大斜視図である。

[図 5]第 1プッシャと第 2プッシャとを並び配置した状態の斜視図である。

[図 6]ステーブル綴じ作動が開始される前の状態の拡大縦断側面図である。

[図 7]ステーブルの打ち出し途中の状態の拡大縦断側面図である。

[図 8]ステーブルの打ち出し途中の状態の拡大側面図である。

[図 9]打ち出しと成形終了時の拡大縦断面図である。

符号の説明

[0022] s ステーブル

si 脚部

10 ドライバプレート

11 フォーミングプレート

7 供給通路

9 打ち出し通路

8 フェースプレート

15 第 1のプッシャ 16 第 2のプッシャ

発明を実施するための最良の形態

[0023] 以下図面に従い本発明の一または一以上の実施例を説明する。

実施例

[0024] 図 l(a)、図 1(b)および図 2において符号 1はカートリッジ本体、 2はリフィルを示す 。リフィル 2はリフィルケース 3内に多数の真直状の未成形ステーブル針を連結した連 結ステープル 4を収容したもので、先端には連結ステープル 4の排出口 6が形成され ている。リフィル 2はカートリッジ本体 1に対して着脱できるようになつている。カートリツ ジ本体 1には、上記リフィル 2の排出口 6から連続するように連結ステープル 4の供給 通路 7が形成され、その前方にはフェースプレート 8が供給通路 7に対して直交する ように配置されている。そして、供給通路 7の前端面と該供給通路 7の前方に配置さ れたフェースプレート 8の裏面との間には、図 3に示されるように、フェースプレート 8の 内面に沿ってステーブルの打ち出し通路 9が形成されている。

[0025] これに対し、図示しないが、ステープルカートリッジは電動ステープラの本体の 所定位置にセットされるように構成されている。ステープルカートリッジをセットする電 動ステープラは、例えばコピー機、印刷機又はファックス機等の装置内に組み込まれ て、コピー、印刷又はファックス受信した所定枚数の用紙を自動的に綴じ合わせるよ うにした機器内蔵型の電動ステープラが想定される。電動ステープラ本体にはステー プルカートリッジ内の連結ステーブル 4を打ち出し通路 9に供給する送り機構と、供給 通路 7の前部に供給された未成形のステーブル針をコ字形に成形するフォーミング プレート 11と、成形されて打ち出し通路 9に供給された先頭のステーブルを打ち出す ドライバプレート 10とを重ね合わせ状に保持して駆動する打撃機構とが設けられてい る。また、ステープルカートリッジの上記ドライバプレート 10と反対側にはクリンチヤ部 材が上下動自在に設けられ、ステープルカートリッジの図の上部に設けられた綴り台 上にセットされた綴り用紙 Pを押さえるとともに、ドライバプレート 10によって打ち出さ れたステーブルの脚部を折り曲げるように構成されて 、る。

[0026] なお、ドライバプレート 10とフォーミングプレート 11とは共通の駆動軸 12に支持 されて!/、るが、フォーミングプレート 11の端部フランジ 1 laには打ち出し方向に長!ヽ 長穴 14が形成され、上記駆動軸 12はこの長穴 14に係合している。したがって、ドラ ィバは駆動軸 12とともに往復動する力 フォーミングプレート 11はドライバプレート 10 に遅れて往復動する。

[0027] また、上記打ち出し通路 9は、フェースプレート 8の背面に形成された凹溝 13に よって形成されて 、るので、連結ステープル 4の先頭の未成形のステープル針は打 ち出し通路 9に飛び込むことはできない。そこで、先頭のステーブル針はフォーミング プレート 11により両側を折り曲げられて打ち出し通路 9に入り込む大きさのコ字形（図 5に示すクラウン部 siと脚部 s2)に成形された後打ち出し通路 9に供給される。打ち出 し通路 9に送られたステープル sはドライバプレート 10によって打ち出される。

[0028] 供給通路 7の下側には、図 4、図 5および図 6に示すように、ステープル sをガイド するための手段として、第 1のプッシャ 15と第 2のプッシャ 16とが連結ステープル 4の 供給方向に沿って摺動可能に配置される。第 1のプッシャ 15と第 2のプッシャ 16は、 打ち出し通路 9内に進退可能である。フォーミングプレート 11により成形されたステー プル sの脚部 s2は第 1のプッシャ 15と第 2のプッシャ 16によって押し出されて打ち出 し通路 9に供給される。ステーブルは打ち出し通路 9に送られた後、ドライバプレート 1 0によって打ち出される力 そのときステーブル sの前面と外側面は、打ち出し通路 9 の凹溝 13によってガイドされる。それだけでなぐステーブル sの後面は上記第 1のプ ッシャ 15及び第 2のプッシャ 16によってガイドされる。

[0029] 第 1のプッシャ 15はフェースプレート 8に向けてパネ 22で付勢されている。第 1 のプッシャ 15の前面両側には、成形されたステーブルの脚部 s2の後面に係合可能 なガイド部 17 (第 1のガイド面 17)が形成され、ガイド部 17の段差 17aの内側には供 給通路 7側の傾斜面 18 (第 1の傾斜面 18)とそれに続く係合面 19 (フェースプレート 8 の内面と平行）とが連続形成されて!、る。係合面 19 (第 1の係合面 19)の端部中央に は第 2のプッシャ 16側に延長する延長部 20が形成されている。ガイド部 17も、図 5の ように、供給通路 7側の傾斜ガイド面 17bとフェースプレート 8の内面と平行な打ち出 しガイド面 17cとを連続するように形成するのが好ましい。

[0030] ガイド部 17の両外側には翼片 23が延長形成され、その上端縁にはフォーミン グプレート 11により成形途中のステーブル脚部 s2と係合して第 1のプッシャ 15を後 方へ押し戻すための傾斜面 24が形成されて 、る。

[0031] 次に、第 2のプッシャ 16は第 1のプッシャ 15のステープル打ち出し口 q側に並ん で配置されている。第 2のプッシャ 16もフェースプレート 8に向けてパネ 25で付勢さ れている。第 2のプッシャ 16の前面には成形されたステープル s脚の後面に係合可 能なガイド部 21 (第 2のガイド面 21)が形成され、ガイド部 21の段差 21aの内側には 供給通路 7側の傾斜面 26 (第 2の傾斜面 26)とそれに続く係合面 27 (第 2の係合面 2 7)とが連続形成されている。傾斜面 26の端部は切り欠きされ、第 1のプッシャ 15の延 長部 20が係合している。ガイド部 21も、図 5のように、供給通路 7側の傾斜ガイド面 2 lbとフェースプレート 8の内面と平行な打ち出しガイド面 21cとを連続するように形成 するのが好ましい。

[0032] 次に、上記構成のステープルガイド機構の作動態様について説明すると、まず 、ステープル針が既にコ字形に成形されると、第 1のプッシャ 15と第 2のプッシャ 16の ガイド部 17、 21によって打ち出し通路 9に押し出され、パネ 22、 25によって押圧保 持される。そして、ステープルの脚部 s2は第 1のプッシャ 15と第 2のプッシャ 16のガイ ド部 17、 21に保持される。この状態で、ステープラ本体の打撃機構により駆動軸 12 が作動すると、ドライバプレート 10が駆動されるので、打ち出し通路 9内のステープル sが打ち出される。ステープル sは最初は第 1のプッシャ 15のガイド部 17にガイドされ ているが、図 7に示されるように、ステープル sのクラウン部 siが第 1のプッシャ 15の傾 斜面 18に当たって支持され、さらに係合面 19に係合するときに、第 1のプッシャ 15 はパネ 22 (図 6参照）に抗して押し戻される。また、ドライバプレート 10に引き続き、フ ォーミングプレート 11も駆動されるので、打ち出されたステープル sの次位のステープ ル針の両側は折り曲げられ、その折り曲げ部 siは翼片 23の上端傾斜面 24に係合し 、第 1のプッシャ 15をさらに後方へ押し戻す。このため、打ち出し途中のステーブル s は支持を失う。しかし、ステープル sの脚部 s2はそのとき既に第 2のプッシャ 16のガイ ド部 21によってフェースプレート 8側に押圧支持されている。また、ステーブル sのクラ ゥン部 siも第 2のプッシャ 16の傾斜面 26に支持されるので、ステープル sは綴り用紙 Pに正しい姿勢で打ち出され、貫通する。その後、図 8に示されるように、フォーミング プレート 11によって第 2のプッシャ 16もフェースプレート 8から遠ざかるように押しのけ られる力 このときはステーブル sの脚部 s2は綴り用紙 Pに差し込まれて支持されてい るから、ステーブル sの姿勢が不安定になることはなぐ確実に綴り用紙 Pに貫通する

[0033] また、独立に動く第 1のプッシャ 15と第 2のプッシャ 16のガイド部 17、 21により ガイドされているから、ステーブル sの脚部 s2が綴り用紙 Pの貫通抵抗によって内側 に (他方の脚側に）折れ曲がることが有効に防止される。したがって、座屈することな ぐより確実に綴り作業を行なうことができる。さらに、ステーブルのクラウン部 siは打 ち出された時、第 1のプッシャ 15及び第 2のプッシャ 16の各傾斜面 18、 26に当接し た状態で打ち出されるので、この時の摩擦で支持されるから、クラウン部 siが曲がつ て M字形に変形することがない。このように、脚部 s2はガイド部 17、 21により、クラウ ン部 siは傾斜面 18、 26によって保持されるので、屈曲部の保形は確保される。

[0034] 綴り作動後、駆動軸 12が復帰作動すると、ドライバプレート 10も同時に復帰作 動するが、図 9に示されるように、フォーミングプレート 11は少し遅れて戻る。ドライバ プレート 10が復帰移動すると、初めに第 2のプッシャ 16がパネ 25でフェースプレート 8側に移動するので、フォーミングプレート 11が移動端まで移動してコ字形に成形さ れたステーブル sの脚部 s2は打ち出し通路 9に押圧して送り出される。続いて、第 1の プッシャ 15も同様にして打ち出し通路 9に送り出される。このように、ステーブル sの打 ち出し通路 9への送りは 2段構えになっているので、確実に供給することができる。

[0035] なお、上述の例は未成形ステープル針をフォーミングプレートによって一度に 1 本ずつ成形するものであるが、一度に 2本又は 3本を成形するものでもよい。

[0036] また、ステープルカートリッジとフォーミングプレート ·ドライバプレートとは、上述 の例とは逆に、上下反対にして設けてもよい。

[0037] 本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と 範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって 明らかである。

[0038] 本出願は、 2004年 7月 20日出願の日本特許出願 (特願 2004— 212339)に基づく ものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。

産業上の利用可能性 [0039] 本発明の一または一以上の実施例によれば、ドライバプレートによりコ字形のス テーブルが打ち出されるとき、脚部は第 1のプッシャと第 2のプッシャに支持されて打 ち出される。ところで、ドライバプレートに引き続きフォーミングプレートも駆動されるの で、フォーミングプレートによって第 1のプッシャはフェースプレートから遠ざかるように 押しのけられるから、ステープルもその分の支持を失う。しかし、ステープルの脚部は そのとき既に第 2のプッシャによってフェースプレート側に押圧支持されているので、 ステーブルは綴り用紙に正しい姿勢で打ち出され、貫通する。その後、フォーミング プレートによって第 2のプッシャもフェースプレートから遠ざかるように押しのけられる 力 このときはステーブルの脚部は綴り用紙に差し込まれて支持されているから、ステ 一プルの姿勢が不安定になることはない。したがって、ステープルは打ち出されると きに常に安定した姿勢にガイド保持されるので、綴り用紙を貫通するときに座屈する ことがなぐ円滑、確実な綴り作業を行なうことができる。

[0040] また、本発明の一または一以上の実施例によれば、第 1のプッシャと第 2のプッ シャには、ステーブルの脚部のガイド部が形成されているので、脚部が綴り用紙の貫 通抵抗によって内側に (他方の脚側に)折れ曲がることが有効に防止される。したが つて、より確実に綴り作業を行なうことができる。

Claims

請求の範囲

連結ステーブルの供給通路と、

前記供給通路の前方に配置されたフェースプレートと、

前記供給通路の前端面と前記フ ースプレートとの間に設けられた打ち出し通 路と、

前記打ち出し通路内に設けられ、前記フ ースプレートに向力つて付勢された、 第 1のプッシャと、

前記打ち出し通路内に設けられ、前記第 1のプッシャのステーブル打ち出し口 側に配置され、前記フェースプレートに向かって付勢された、第 2のプッシャと、

を具備する、ステープラ。

前記第 1のプッシャと前記第 2のプッシャとは、独立に移動可能である、請求項 1 のステープラ。

更に、

前記連結ステーブルの先頭のステーブル針をコ字形に折り曲げ成形するフォ 一ミングプレートと、

前記フォーミングプレートと重ねた状態で保持され、成形されたステーブルを打 ち出すドライバプレートと、

を具備し、

前記第 1のプッシャは、成形されたステープルを前記フェースプレートに向けて 押圧し、

前記第 2のプッシャは、前記成形されたステープルの脚部を前記フェースプレ ートに向けて押圧する、

請求項 1のステープラ。

更に、

前記第 1のプッシャに形成され、前記ステープルを押圧するための第 1の押圧 部と、

前記第 1の押圧部の両側に段差を介して形成され、前記打ち出し通路内のステ 一プルの両脚部の内側面をガイドする、第 1のガイド部と、 前記第 2のプッシャに形成され、前記ステープルを押圧するための第 2の押圧 部と、

前記第 2の押圧部の両側に段差を介して形成され、前記打ち出し通路内のステ 一プルの両脚部の内側面をガイドする、第 2のガイド部と、

を具備する、請求項 1のステープラ。

[5] 前記第 1の押圧部は、第 1の傾斜面と、前記第 1の傾斜面に続く第 1の係合面と を備え、

前記第 2の押圧部は、第 2の傾斜面と、前記第 2の傾斜面に続く第 2の係合面と を備える、

請求項 4のステープラ。

[6] 前記第 1のプッシャの前記打ち出し通路側には、第 1の傾斜面と、前記第 1の傾 斜面に続く第 1の係合面とが形成され、

前記第 2のプッシャの前記打ち出し通路側には、第 2の傾斜面と、前記第 2の傾 斜面に続く第 2の係合面とが形成される、

請求項 1のステープラ。

[7] 前記打ち出し通路内のステーブルが前記ドライバプレートによって打ち出され、 前記打ち出し通路内のステーブルのクラウン部が前記第 1の係合面に係合するとき に、前記第 1のプッシャが付勢力に抗して押し戻され、

前記フォーミングプレートが次位のステープルを成形して前記第 1のプッシャが 更に押し戻されるときに、前記打ち出し通路内のステーブルのクラウン部は前記第 2 の傾斜面に支持される、

請求項 6のステープラ。

[8] 連結ステーブルの供給通路と、

前記供給通路の下側に設けられ、連結ステーブルの供給方向に向力つて付勢 された、第 1のプッシャと、

前記第 1のプッシャの下側に設けられ、連結ステーブルの供給方向に向力つて 付勢され、前記第 1のプッシャとは独立して移動可能な、第 2のプッシャと、

を具備する、ステープルカートリッジ。 [9] 前記第 1のプッシャは、前記供給通路の前端面とフェースプレートとの間に形成 される打ち出し通路に進退可能であり、

前記第 2のプッシャは、前記打ち出し通路に進退可能である、

請求項 8のステープルカートリッジ。