WO2005124273A1

WO2005124273A1 - 位置検出装置およびシステム

Info

Publication number: WO2005124273A1
Application number: PCT/JP2005/007240
Authority: WO
Inventors: Yukihiro Asa
Original assignee: Asa Electronics Industry Co., Ltd
Priority date: 2004-06-15
Filing date: 2005-04-14
Publication date: 2005-12-29
Also published as: EP1757901B1; JPWO2005124273A1; JP4439516B2; CN1934410A; EP1757901A4; US20090015243A1; US7999538B2; EP1757901A1

Abstract

【課題】　取付可能最小ストローク及び応差が改善され、かつ、エアシリンダーに形成されている溝に収容可能な程度に小型な位置検出装置を提供する。【解決手段】　エアシリンダーのピストンに備えられている磁石との相対位置に応じて電気信号のオンとオフとを切り替えるホールＩＣ５０と、ホールＩＣ５０等を覆うモールド成形等されたポリアミド樹脂などの樹脂６０と、樹脂６０内でのホールＩＣ５０の向き及び位置を規定するステンレス製のフレーム３０と、フレーム３０に取り付けられており位置検出装置１をエアシリンダーに取り付けるネジを通すためのネジ通し部４０と、ホールＩＣ５０の端子２４，２６，２８に半田付け等で接続された導体１８，２０，２２と、導体１８，２０，２２を被覆するゴム製の絶縁体１２，１４，１６と、絶縁体１２，１４，１６を束ねるゴム製のシース部１０とを備える。

Description

明細書

位置検出装置およびシステム

技術分野

[0001] 本発明は、シリンダーのピストンなどの位置を検出する装置およびシステムに関する。

背景技術

[0002] 従来、エアシリンダーのピストンの位置を制御するために、エアシリンダー本体の側面に位置検出装置を取り付けて、ピストンが変位した際、その位置を検出するようにしている。非特許文献 1には、上記検出装置として、有接点タイプのセンサと無接点タイプのセンサとを、エアシリンダーに取り付ける様子が示されている。

[0003] 図 8,図 9は、非特許文献 1に記載されている有接点タイプのセンサ，無接点タイプのセンサ及びエアシリンダーの斜視図である。有接点タイプのセンサは、リードスイツチによって構成されている。無接点タイプのセンサは、磁気抵抗素子によって構成されている。

[0004] 図 8には、有接点タイプのセンサ 200をエアシリンダー 120に取り付ける様子を示している。具体的には、エアシリンダー本体 120の側面に形成されている溝 130に、略円筒形の有接点タイプのセンサ 200を差し込む。有接点タイプのセンサ 200を、ドラィバ 220を用いて留めネジ 210でエアシリンダー 120に取り付ける。

[0005] 図 9には、無接点タイプのセンサ 300をエアシリンダー 120に取り付ける様子を示している。具体的には、エアシリンダー本体 120の側面に形成されている溝 130にナツト 310を差し込む。ナット 310に対して、無接点タイプのセンサ 300の側部に設けられて、るビス通し部 340及びスぺーサ 320を介して、取付ビス 330を締め付ける。

[0006] ここで、一般に、エアシリンダー本体 120に備えられているピストン 110には、移動方向と磁極方向とが平行になるように配置された磁石が備えられている。従来の位置検出装置は、この磁石とセンサ 200又はセンサ 300とを用いて、ピストン 110の位置を検出するようにしている。

[0007] また、非引用文献 2によると、有接点タイプのセンサ 200の取付可能最小ストロークは 10mm程度、無接点タイプのセンサ 300の取付可能最小ストロークは 5mm程度とされている。さらに、センサ 200の応差は 1. 5mm程度、無接点タイプのセンサ 200 の応差は lmm程度とされて!/、る。

[0008] 非特許文献 1 : SMC株式会社カタログ Best Pneumatics 2 175頁

非特許文献 2 : SMC株式会社カタログ Best Pneumatics 2 561頁

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0009] しかし、従来の有接点タイプのセンサは、相対的に小型である力取付可能最小ストローク及び応差の点で好ましくない。一方、無接点タイプのセンサは、相対的に取付可能最小ストローク及び応差の点で好ましいが、大型である。これらのセンサは、大きさと取付可能最小ストローク及び応差とが、トレードオフの関係にある。

[0010] したがって、たとえば、エアシリンダーの動作を精度よく制御することが必要な場合には、無接点タイプのセンサを用いることになる。しかし、無接点タイプのセンサは、エアシリンダーに形成されている溝に収容できない。このため、消費スペースが増カロする。無接点タイプのセンサに対して突出したビス通し部を設ける必要がある。ビスとナットとの双方を用いて無接点タイプのセンサをエアシリンダーに取り付けるという作業が必要になる。

[0011] そこで、本発明は、取付可能最小ストローク及び応差が改善され、かつ、エアシリンダ一に形成されている溝に収容可能な程度に小型な位置検出装置を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

[0012] 上記課題を解決するために、本発明の位置検出システムは、移動方向と磁極の境界とが直交配置された帯磁体を有する第一の部位と、当該第一の部位と相対移動する第二の部位とを含む部材と、前記第二の部位に取り付けられ、前記帯磁体との相対位置を検出する位置検出装置とを備え、前記位置検出装置は、前記帯磁体との相対位置に応じて電気信号の出力のオンとオフとが切り替わるホール ICと、当該ホール ICを内部で位置決めした態様で覆う樹脂とを有し、前記第一の部位の相対移動前後で、前記ホール ICの電気信号の出力のオンとオフとの切替点が、前記磁極の境界をまたぐように取り付けてある。

[0013] 前記位置検出装置は、従来のリードスィッチおよび磁気抵抗素子に代えて、ホール ICを備えている。ホール ICは、磁気感応性に優れており、小型のものが多い。位置検出装置内でホール ICを所要の向き及び位置で規定すると、位置検出装置を図 8 に示す態様で取り付けるだけで、ピストンの位置検出を行うことが可能となる。

[0014] 前記樹脂には、前記ホール ICを収容するための空洞を形成してもよ、し、前記榭脂内に前記ホール ICを内部で位置決めするフレームを備えてもよい。フレームを備える場合、榭脂が硬化するまでの間、フレームを位置決めした状態で動かないようにする必要がある。そこで、フレームに、ホール ICを榭脂によって覆うためのモールドの内壁に接する或いはモールドのォス型とメス型との間に挟むことが可能な位置決め部を形成するとよい。また、フレームには、ホール ICの端子付近に開口部を形成して

、端子とフレームとの絶縁の確実性を高める。さらに、フレームの端部には、硬化前の榭脂が通過する通過口を形成する。こうして、フレームの表裏にわたる榭脂の周りこみを確保することで、榭脂のシール性を高めると共に、位置検出装置の生産性を高める。特に、通過口の形成位置をフレームの端部することで、通過口の周辺が位置決め部となるので、通過口と位置決め部とを一回の工程で形成できるという点でも、位置検出装置の生産性は向上する。

[0015] この取付部は、溝、穴、窪み、更には、フラット部分を含む。フラット部分とした場合には接着剤等で接着すればよい。また、上記部材には、第一の部位をシリンダー内のピストンとするもののほか、自動車、エレベータ、介護用機器、ホームセキュリティシステム、携帯電話機、断線検知システム、産業用ロボット等も含まれる。

発明を実施するための最良の形態

[0016] 図 1 (a)は、本発明の実施形態の位置検出装置 1の断面図である。図 1 (b)は、図 1

(a)の平面図である。位置検出装置 1は、エアシリンダーのピストン位置を検出するものである。エアシリンダーは、一般に、ピストンに磁石が備えられており、この磁石と位置検出装置 1に備えるホール ICとを用いて、ピストンの位置を検出するようにして!/、る

[0017] 図 1には、エアシリンダーのピストンに備えられている磁石との相対位置に応じて電気信号のオンとオフとを切り替えるホール IC (例えば、旭化成製の製品番号 EW— 4 62) 10と、ホール IC50を覆うモールド成形等されたホットメルトを含むナイロン系のポリアミド榭脂などの榭脂 60と、榭脂 60内でのホール IC50の向き及び位置を規定するステンレス製のフレーム 30と、フレーム 30に取り付けられており位置検出装置 1をェァシリンダーに取り付けるネジ（図示せず）を通すためのネジ通し部 40とを示している

[0018] さらに、図 1には、ホール IC50の端子 24, 26, 28に半田付け等で接続された導体 18, 20, 22と、導体 18, 20, 22を被覆するゴム製の絶縁体 12, 14, 16と、絶縁体 1 2, 14, 16を内包するゴム製のシース部 10とを示している。なお、後述するように、位置検出装置 1に、ホール IC50のオンを報知するための LED等を備えてもょ、。

[0019] ここで、ホール IC50は、例えば、図 1 (b)左右方向の本体部分の長さが 3. 0±0. 1 mm、図 1 (b)上下方向の本体部分の幅が 3. 6±0. lmm,厚さ（図 1 (c)上下方向）が 1. 2±0. 1mmの略直方体形状である。榭脂 60は、例えば、径が 3. 9 φ、長さが 1. 5cmである。ネジ通し部 40は、例えば、底面の外径が 3 φ、上面の外径が 2. 3 φ 、高さが 2mm、内径が 2 φである。シース部 10は、 2. 8 である。

[0020] 一般に、エアシリンダーの側面には、 4. 0 φ〜4. 2 φ程度の径の溝と当該溝に隣接して一体形成された開口とが、エアシリンダーの長手方向に沿って形成されている。本実施形態の位置検出装置 1は、径を例えば 3. 9 φとしているので、この溝に収容させた状態で取付可能となる。

[0021] 図 2は、図 1に示すフレーム 30の詳細図である。図 2 (a)には、フレーム 30の長手方向の側面図、図 2 (b)には、フレーム 30の平面図、図 2 (c)には、フレーム 30の短手方向の側面図を、それぞれ示している。

[0022] フレーム 30は、ホール IC50の端子 28付近に位置する略楕円状の開口部 38と、開口部 38に隣接して設けられておりネジ通し部 40が取り付けられる正円状の貫通孔 3 7と、フレーム 30の一端に設けられており榭脂 60が硬化する前に通過する長方形状の通過部 32と、通過部 32の両側に位置しておりモールド（図示せず）の内壁に接する位置決め部 33, 35と、フレーム 30の他端及び開口部 38付近にそれぞれ設けられておりホール ICの図 2 (b)左右方向を位置決めする把持部 39, 34, 36とが形成されている。

[0023] 開口部 38を形成することで、端子 28と導体 22とを半田接続するときの、端子 28とフレーム 30との絶縁の確実性を担保している。貫通孔 37を形成することで、ネジ通し部 40と相まって、位置検出装置 1のエアシリンダーへネジを用いて取り付けられるようにしている。なお、ネジ通し部 40と貫通孔 37との接続は、例えばレーザ溶接により行うようにしている。

[0024] 通過部 32を形成することで、フレーム 30の表裏への硬化前の榭脂 60の周りこみを確保し、榭脂 60を効率よくモールド成形可能として、位置検出装置 1の生産性を高めている。ホール IC50は、把持部 34, 36の把持部 39側の側面と、把持部 39の内側とで挟み込むように把持される。把持部 39は、ホール ICの把持できるようにフレーム本体に対して 83〜85度程度曲げ、パネ性を持たせている。なお、フレーム 30におけるホール IC50の図 2 (b)上下方向の位置決めを行うために、フレーム 30とホール I Cとの間に接着剤を塗布してもよい。

[0025] なお、位置決め部 33, 35の形成位置は、例えば、フレームの底面としてもよい。さらに、モールドには、ネジ通し部 40に収容される突起を形成しておき、位置決め部 3 3, 35と共に、ホール IC50の向き及び位置を規定するようにしてもよい。

[0026] ここで、フレーム 30本体は、例えば、長手方向が 9. 48mm,短手方向が 3. 2mm、厚さが 0. 2mmとしている。貫通孔 37の径は、 2. 3 φとしている。開口部 38は、長手方向が 2. 4mm、短手方向が 1. 2mmである。通過部 32は、 0. 4mm X 3. 1mmとしている。把持部 39は高さ 1. 4mm X幅 lmmとしている。把持部 36, 38は、高さ 1. 4 mm X幅 0. 7mmとしている。位置決め部 33, 35は、幅 0. 5mm X長さ 0. 4mmとしている。

[0027] なお、フレーム 30の上記各寸法は、ホール IC50等の形状.大きさ、位置検出装置 1の取付位置 (例えば、エアシリンダーの側面の溝部）等の形状 '大きさに依存するものであり、限定的なものではない。

[0028] また、ホール IC50の向きは、例えば、ホール IC50のセンサ部 52 (図 6)力位置検出装置 1の長手方向と直交する向きとしている。この際、ホール IC50は、裏向きでも表向きでもよい。このような向きで配置すると、位置検出装置 1を、例えばピストン側面の溝に差し込んで、ネジ留め等するだけで、セッティングが終了する。ちなみに、一般に、磁石の磁極方向とピストンの可動方向とがー致しており、さらに、エアシリンダ一が伸びる方向側に N極が位置し、エアシリンダーが縮む方向側に S極が位置する態様で配置されている。

[0029] 図 3は、図 1に示した位置検出装置 1の榭脂 60の変形例を示す図である。図 3 (a) は榭脂 60の長手方向の側面図、図 3 (b)は榭脂 60の平面図、図 3 (c)は榭脂 60の短手方向の側面図である。なお、図 3において、図 1に示す部分と同様の部分には同一の符号を付している。

[0030] この榭脂 60は、例えば、ガラス繊維を 10〜30%程度含有させたポリアミド榭脂、又は、ガラス繊維を 10〜30%程度含有させたポリブチレンテレフタレート（PBT)榭脂であり、強度を備えている。榭脂 60には、図 1の場合と同様に、ネジ通し部 40が形成されている。

[0031] 図 3 (a)に示すように、ねじ通し部 40に隣接して、ホール IC50を収容するための空洞 62が形成されている。空洞 62は、略直方体状であり、ホール IC50がほぼ隙間なく収容される程度の大きさである。なお、図 3及び図 4に示す榭脂 60には、既述の大きさのホール IC50よりも小型のものを用いる。具体的には、既述の 3. Omm程度の長さを 2. 2mm程度、 3. 6mm程度の幅を 3. 3mm程度、 1. 2mm程度の厚さを 1. Omm 程度のものを用いる。

[0032] 図 3 (a)、図 3 (c)に示すように、空洞 62の上側及び下側に亘つて導体 22を収容するための空洞 64及び逃げ部 66が形成されて、る。空洞 64及び逃げ部 66の形状は、ここでは略直方体状としているが、略半円状でもよい。

[0033] 空洞 62, 64の先には、空洞 64及び逃げ部 66の近傍に一対の受片 70が形成されている。受片 70は、絶縁体 12, 14, 16を受ける絶縁体受け 66と、シース部 10を受けるシース部受け 68とを含む。絶縁体受け 66は、榭脂 60の長手方向断面が略半円状である。シース部受け 68は、榭脂 60の長手方向断面が虹形である。

[0034] 受片 70とねじ通し部 40との間には、一方が S極、他方が N極を示すマーク部 72が形成されている。マーク部 72により、ユーザは、位置検出装置 1を使用する際、どちら向きで位置検出装置 1をシリンダーの溝に留めればよいかを視認しゃすくなる。 [0035] この榭脂 60を用いた位置検出装置 1の作成工程は、以下のとおりである。まず、ホ一ノレ IC50の端子 24, 26, 28【こ、導体、 18, 20, 22を半田等【こより接続する。つぎに、マーク部 72に付されているマークに応じて、ホール IC50の向きを合わせて、榭月旨 60の空?同 62に差し込む。

[0036] この結果、ホール IC50が空洞 62に位置合わせされた状態で収容される。また、導体 22及び絶縁体 16が空洞 64内に収容される。さらに、受片 70の絶縁体受け 66で絶縁体 12, 14, 16が受けられ、シース部受け 68でシース部 10が受けられる。つづいて、受片 70間及びこの周辺を、ガラス繊維を含まないポリアミド榭脂などのホットメルト榭脂によって覆う。こうして、位置検出装置 1が作成される。

[0037] 図 4は、図 3とは異なる榭脂 60の変形例を示す図である。図 4 (a)は榭脂 60の長手方向の側面図、図 4 (b)は榭脂 60の平面図、図 4 (c)は榭脂 60の底面図、図 4 (d)は榭脂 60の短手方向の側面図である。なお、図 4において、図 1に示す部分と同様の部分には同一の符号を付している。

[0038] この位置検出装置 1は、ホール IC50から出力される電気信号がオンのときに発光する LED80を備える点が、図 3の場合と異なる。なお、この榭脂 60も、ガラス繊維を 1 0〜30%程度含有させたポリアミド榭脂、ポリブチレンテレフタレート（PBT)榭脂である。空洞 62は、図 3 (a)の場合に比して、図 4 (a)の上部が欠けている。この欠けた部分を、導体 22が通る。

[0039] 受片 70は、図 4 (d)に示すように、ここでは U字状である。図 4 (b)に示すように、受片 70には、ホール IC50の例えば正極端子及び出力端子と LED80とを結ぶ導体を通すための切り欠き部 74が形成されて、る。

[0040] 図 4 (c)に示すように、位置検出装置 1の底面には、切り欠き部 74に隣接して、 LE D80及び抵抗 82が取り付けられるにしてある。 LED80と抵抗 82とは、互いに電気的に直列接続されている。 LED80及び抵抗 82は、小型化、軽量ィ匕のために、チップ状のものを用いている。

[0041] 受片 70とねじ通し部 40との間には、位置検出装置 1が S極用 ZN極用のいずれであるかを示すマーク部 72が形成されている。ここで、図 3に示す榭脂 60であれば、外形が略円柱状であるため、エアシリンダーの溝 130内で S極を示すマーク部 72が溝 130の開口部側としても、 N極用を示すマーク部 72が溝 130の開口部側としても、固定可能である。しかし、図 4に示す榭脂 60は、 LED80を備えているので、この部分を、溝 130の開口部内に位置させる必要がある。このため、位置検出装置 1の製造段階で、空洞 62に設置するホール IC50の向きによって、一意に、 S極用 ZN極用のいずれであるかが決定することになる。

[0042] 図 5は、図 3に示す榭脂 60を用いた場合などに適してインジケータランプ本体 90の筐体 91の模式図である。図 5 (a)はインジケータランプ本体 90の筐体 91の長手方向の側面図、図 5 (b)はインジケータランプ本体 90の筐体 91の底面図、図 5 (c)はインジケータランプ本体 90の筐体 91の短手方向の側面図である。なお、図 5において、図 4等で示した部分と同様の部分には同一符号を付している。

[0043] このようなインジケータランプは、例えば、エアシリンダーの溝 130の大きさ等の関係で、位置検出装置 1に LEDが設けられない場合に有効である。また、位置検出装置 1の取り付け位置を見にくい場合にも有効である。

[0044] ここで、図示して、るインジケータランプ本体 90の筐体 91を、榭脂で覆う。この榭脂の形状は、例えば、底が平面状で、長手方向に直交する断面がアーチ状となる。本実施形態では、この榭脂は、黒色のホットメルトと透明のホットメルトとを、例えば 1 : 2 〜2 : 1の割合で混合させたものとしている。このような榭脂は、黒色掛かった半透明となる。つまり、黒色のホットメルトは、拡散体として機能する。

[0045] この場合、 LED80を赤色 LEDとすると、発光光が半透明のホットメルト内部で拡散する。このため、インジケータランプを水平方向から見た場合であっても、 LED80が発光して!/、る状態を視認できた。

[0046] なお、 LED80の発光色、ホットメルトの色は、上記の場合に限定されず、青色 LED 、緑色 LEDを用いることもできるし、淡黄色を含む黄色のホットメルト、白色のホットメルトを用いることもできる。特に、 LED80の発光色とホットメルトの色とを、補色或いはそれに近いに関係とするとよ、。

[0047] 図 5 (a)〖こ示すように、インジケータランプの筐体 91には、上面に LED80と抵抗 82 とが設けられている。これらは、電気的に直列に半田付け等により接続されている。ィンジケータランプ 80及び抵抗 82の各他端は、それぞれノッチコンタクト 84, 86に半田付け等により接続されている。

[0048] ノッチコンタクト 84, 86は、共に、下部にノッチ部分が位置する。ノッチ部分の幅は、下端は広いものの、それ以外は、絶縁体 12, 14, 16の内径の約半分の寸法、換言すると、導体 18, 20, 22の外径の約半分の寸法である。このため、ノッチ部分に導体 18等を、絶縁体 12等で覆われた状態で押し込むと、絶縁体 12等がノッチ部分により切断され、ノッチコンタクト 84等と導体 18等とが接触し、これらが電気的に接続される。この際、導体はそれの外径よりも小さいノッチ部分によって押されるために形状が長細く変形している。このように、上記条件のノッチコンタクト 84, 86を用いると、絶縁体 12をニッパー等で切断する等の工程を経ることなぐノッチコンタクト 84等と導体 18 等との電気的接続が実現する。

[0049] また、図 5 (c)に示すように、インジケータランプの筐体 91は、シース 10を受ける、ァーチ状のシース受部 92が形成されている。シース受部 92によって、図 5 (b)に示すように、シース 10が把持される。ここで、当該把持に先立って、シース 10自体を分断し、分断した部分がシース受部 92間に位置させる。これにより、上記のように、ノッチコンタクト 84等と導体 18等との電気的接続が行えるようになる。

[0050] 図 6は、図 1等に示す位置検出装置 1を含む位置検出システム 100の模式図である。位置検出システム 100は、位置検出装置 1と、第一の部位であるピストン 110と、ピストン 110を包含する第二の部位であるエアシリンダー本体 120とを示している。

[0051] エアシリンダー本体 120は、位置検出装置 1が取り付けられる取付部である溝 130 が形成されている。なお、溝 130に代えて、穴、窪みを形成してもよい。更には、位置検出装置 1は、エアシリンダー本体 120に対して、接着剤等によって接着するようにしてもよい。

[0052] 位置検出システムの製造工程は以下のとおりである。まず、位置検出装置 1を、ェァシリンダー本体 120の側面に形成されている溝 130に差し込む。つづいて、位置検出装置 1に設けられているネジ通し部 40に留めネジ 150を合わせ、ドライバ 160を用いて、留めネジ 150で留める。こうすると、留めネジ 150の先端力溝 130の開口部分に対向する底部に当たり、位置検出装置 1本体が、溝 130の開口部分に隣接する内壁に押圧され、エアシリンダー本体 120に取り付けられる。 [0053] 図 7は、位置検出システム 100における位置検出の原理説明図である。図 7 (a)にはピストン 110に備えられている磁石 140の変位前の状態、図 7 (b)には磁石 140の変位後の状態をそれぞれ示す。磁石 140は、磁極方向に変位可能であり、磁石 140 の変位前後で、両極の境界がホール IC50のセンサ部 52をまたぐように設置してある。センサ部 52とは、ホール IC50の電気信号の出力のオンとオフとの切替点である。

[0054] 磁石 140の周囲には、 S極と N極との間を曲線的に結ぶ磁力線 140bが存在する。

また、磁石 140の周囲には、磁力が等しい箇所を通る等磁力線 140c〜140eが存在する。各等磁力線 140c〜140eは、各磁力線 140bと直交する。等磁力線 140dはたとえば 0ガウス、等磁力線 140c, 140eはそれぞれたとえば 25ガウスである。一般的に、磁石 140の S— N両極の境界から各磁極に向けて離れるにつれて、等磁力線の磁力の強度は高くなる。

[0055] 図 7 (a)に示すように、磁石 140の変位前には、等磁位面 140dは、ホール IC50のセンサ部 52の下側に位置している。この際、ホール IC50はオフ状態であり、ホール I C50からの電気信号はオフである。

[0056] 一方、図 7 (b)に示すように、磁石 140の変位後には、等磁位面 140dは、ホール IC 50のセンサ部 52の上側に位置している。この際、ホール IC50はオン状態であり、ホール IC50から電気信号はオンである。その後、磁石 140が変位前の状態に戻ると、電気信号は再びオフに切り替わる。

[0057] なお、ホール IC50の向きを逆にすると、図 7 (a)に示す状態でホール IC50からの電気信号がオンとなり、図 7 (b)に示す状態でホール IC50からの電気信号がオフとなる。

[0058] 実際に、位置検出装置 1を、エアシリンダー本体 120に取り付けた状態で、エアシリンダ一本体 120にエアを送り、ピストン 110を移動させて、位置検出装置 1の取付可能最小ストロークを測定したところ lmm内であった。既述のように、従来の有接点タイプの検出装置の取付可能最小ストロークは 10mm程度、無接点タイプの検出装置の取付可能最小ストロークは 5mm程度である。さらに、ホール IC50がオンする位置までピストン 110を移動させ、その位置力もホール IC50がオフする位置までピストン 11 0を戻して、応差 (ヒステリシス）を測定したところ 0. 1mm程度であった。既述のように、従来の有接点タイプの検出装置では 1. 5mm程度、無接点タイプの検出装置では lmm程度の応差がある。このように、位置検出装置 1は、従来の検出装置に比して、格段に感度が良好なものとなった。

[0059] 本実施形態では、エアシリンダー本体 120に位置検出装置 1と取り付ける場合を例に説明したが、位置検出装置 1の取付対象は、これに限定されず、磁石を備えている或いは磁石を埋め込んだ、自動車、エレベータ、介護用機器、ホームセキュリティシステム、折り畳み式を含む携帯電話機、断線検知システム、産業用ロボットなどに適用可能である。

[0060] 具体的には、自動車のドアの開閉を検知するドアスィッチや、エレベータの停止位置を制御するエレベータシステムや、産業用機械 ·介護用機器のロボットアーム等の位置制御を行うアーム位置制御や、ピアノ線などの断線の有無を検知する断線検知システムや、折り畳み式携帯電話機の筐体相互の開閉の検知、携帯電話機のボタンの押下の有無の検知などにも適用できる。

産業上の利用可能性

[0061] シリンダー、自動車、エレベータ、介護用機器、ホームセキュリティシステム、携帯電話機、断線検知システム、産業用ロボットなどに適用可能な位置検出装置および位置検出システムに関する

図面の簡単な説明

[0062] [図 1]本発明の実施形態の位置検出装置 1の断面図および平面図である。

[図 2]図 1に示すフレーム 30の詳細図である。

[図 3]図 1に示した位置検出装置 1の榭脂 60の変形例を示す図である。

[図 4]図 3とは異なる榭脂 60の変形例を示す図である。

[図 5]図 3に示す榭脂 60を用いた場合に適してインジケータランプ本体 90の筐体 91 の模式図である。

[図 6]図 1に示す位置検出装置 1を含む位置検出システム 100の模式図である。

[図 7]位置検出システム 100における位置検出の原理説明図である。

[図 8]有接点タイプのセンサ 200をエアシリンダー 120に取り付ける様子を示す図である。 [図 9]無接点タイプのセンサ 300をエアシリンダー 120に取り付ける様子を示す図である。

符号の説明

1 位置検出装置

10 シース部

12, 14， 16 絶縁体

18, 20, 22 導体

24, 26, 28 端子

30 フレーム

40 ネジ通し部

50 ホール IC

52 センサ部

60 樹脂

100 位置検出システム

110 ピストン

120 エアシリンダー本体

130 溝

140 磁石

150 留めネジ

160 ドライバ

Claims

請求の範囲

[1] 帯磁体を有する第一の部位と当該第一の部位に対して相対移動する第二の部位とを含む部材と、

前記第二の部位に取り付けられていて前記帯磁体との相対位置を検出する位置検出装置とを備え、

前記位置検出装置は、

前記帯磁体との相対位置に応じて電気信号の出力のオンとオフとが切り替わるホール ICと、

当該ホール ICを内部で位置決めした態様で覆う樹脂とを有し、

前記第一の部位の相対移動前後で、前記ホール ICの電気信号の出力のオンとォフとの切替点力前記磁極の境界をまたぐように取り付けてある、位置検出システム。

[2] 前記榭脂は、前記ホール ICを収容するための空洞が形成されてヽる、請求項 1記載の位置検出システム。

[3] 前記榭脂内に前記ホール ICを内部で位置決めするフレームを備える、請求項 1記載の位置検出システム。

[4] 前記フレームは、前記ホール ICを前記榭脂によって覆うためのモールドに接する位置決め部が形成されて！ヽる、請求項 3記載の位置検出システム。

[5] 前記フレームは、硬化前の前記榭脂が通過する通過口が形成されて!、る、請求項 3 または 4記載の位置検出システム。

[6] 前記第二の部位は外面に取付部が形成されており、

前記位置検出装置は、前記取付部に対応する大きさで形成されている、請求項 1 力 5のいずれか記載の位置検出システム。

[7] 前記部材は、シリンダー、自動車、エレベータ、介護用機器、ホームセキュリティシステム、携帯電話機、断線検知システム、産業用ロボットのいずれかである、請求項 1 記載の位置検出システム。

[8] 請求項 1から 7のいずれか記載の位置検出システムに用いられる位置検出装置であつて、

前記ホール ICの電気信号の出力のオンとオフとの切替点を、前記第一の部位の相対移動前後で、前記磁極の境界がまたぐように取り可能に、前記ホール ICの向きを規定していて当該ホール ICを覆う樹脂とを有する、位置検出装置。