WO2005112774A1 - 超音波診断装置および超音波診断装置の制御方法 - Google Patents

超音波診断装置および超音波診断装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

本発明の超音波診断装置は、生体の体組織へ超音波送信波を送信するための超音波プローブ13を駆動する送信部14と、超音波送信波が体組織において反射することにより得られる超音波反射波を、超音波プローブを用いて受信する受信部15と、超音波反射波を位相検波する位相検波部16と、位相検波により得られた信号から生体組織の複数の測定対象位置における位置変位量をそれぞれ計算し、位置変位量から、複数の測定対象位置から選ばれる2点間の最大厚さ変化量および/または弾性特性を計算する演算部19とを備え、演算部19は、一心周期の一部期間において得られる2点の位置変位量から2点間の厚さまたは厚さ変化量の最大値および最小値を計算し、最大値および最小値の差から最大厚さ変化量および/または弾性特性を計算する。                                                                       

Description

明 細 書
超音波診断装置および超音波診断装置の制御方法
技術分野
[0001] 本発明は、超音波を用いて生体組織の弾性特性を測定する超音波診断装置およ び超音波診断装置の制御方法に関する。
背景技術
[0002] 近年、心筋梗塞や脳梗塞などの循環器系疾病を患う人々が増力!]してきており、この ような疾病の予防および治療を行うことが大きな課題となっている。
[0003] 心筋梗塞や脳梗塞の発病には、動脈硬化が深く関係している。具体的には、動脈 壁に粥腫が形成されたり、高血圧等の種々の要因によって動脈の新しい細胞が作ら れなくなったりすると、動脈は弾力性を失い、硬ぐ脆くなる。そして、粥腫が形成され た部分において血管が閉塞したり、粥腫を覆う血管組織が破裂することにより、粥腫 が血管内へ流出し、別の部分において動脈を閉塞させたり、動脈が硬化した部分が 破裂したりすることによって、これらの疾病が引き起こされる。このため、動脈硬化を早 期に診断することがこれらの疾病予防や治療には重要となる。
[0004] 動脈硬化を早期に診断して、動脈硬化の治療薬を患者に対して投与することがで きれば、動脈硬化の治療に効果を発揮する。しかし、動脈硬化が進行してしまうと、 治療薬によって動脈硬化の進展を抑制することはできても、硬化した動脈を完全に 回復させることは難し 、と言われて 、る。
[0005] 従来、動脈硬化病変の診断は、血管カテーテルを用いて血管内部の様子を直接 観察することによって行われていた。しかし、この診断には、血管カテーテルを血管 に挿入する必要があるため、患者への負荷が大きいという問題があった。このため、 血管カテーテルによる観察は、動脈硬化病変が存在して 、ることが確かである患者 に対して、その場所を特定するために用いられ、例えば、健康管理のための検査とし て、この方法が用いられることはな力つた。
[0006] 動脈硬化の一因であるコレステロール値を測定したり、血圧値を測定したりすること は、患者への負担が少なぐ容易に行うことのできる検査である。しかし、これらの値 は、動脈硬化の度合いを直接示すものではない。
[0007] こうした理由から、患者への負担が少なぐ動脈硬化が進行していない早期の段階 で動脈硬化を診断することのできる診断方法あるいは診断装置が求められている。
[0008] 患者への負担が少ない医療診断装置としては、超音波診断装置が従来用いられ ている。超音波診断装置を用いて超音波を体外から照射することによって、患者に苦 痛を与えることなぐ体内の形状情報、運動情報あるいは質情報を得ることができる。
[0009] 特に超音波による計測を行えば、測定対象物の運動情報が得られるため、位置変 位量力 測定対象物の弾性特性を求めることができる。つまり、生体内の血管の弾性 特性を求めることができ、動脈硬化の度合いを直接知ることが可能となる。また、患者 に超音波プローブをあてるだけで測定できるため、患者への負担も少ない。このため 、超音波診断装置を用いれば、動脈硬化の正確な診断も可能であるし、予防のため の検診を被験者に対して負担を与えずに行うことが期待される。
[0010] しかし、従来用いられている超音波診断装置は、例えば胎児の形状を観察したり、 胎児の心音を聴診したりする超音波診断装置に代表されるように、形状情報や運動 情報の分解能はそれほど高くない。このため、従来の超音波診断装置を用いて、心 周期に合わせて伸縮する動脈の弾性特性を求めることは不可能であった。例えば、 特許文献 1に示されて 、るもののように、測定対象の変位計測精度が十分ではな ヽ ものが多かった。
[0011] 近年、エレクトロニクス技術の進歩によって、超音波診断装置の測定精度を飛躍的 に向上させることも可能になってきた。これに伴って、生体組織の微小運動を計測す る超音波診断装置の開発が進んでいる。例えば、特許文献 2は、検波信号の振幅お よび位相の両方を用い、制約付最小二乗法によって対象の瞬時の位置を決定し、高 精度な位相のトラッキングを実現する超音波振動装置を開示して 、る。この装置は、 拍動により大きく動いている組織上の微小振動を計測することができる。特許文献 2 によれば、振幅が 10mm以上ある拍動に伴う大振幅変位運動上の数百 Hzまでの微 小振動を拍動が 10回程度繰り返されても十分再現よく計測することができる。
[0012] 特許文献 2および特許文献 3に記載されている装置は、数百 Hzまでの高い周波数 成分を再現性よく計測でき、超音波ビームを集束させることによって心筋や動脈壁上 の直径 l〜2mm程度の領域の弾性特性を得ることができる。また、一心周期中、あら ゆる時相の成分の超音波信号が得られ、その信号の周波数スペクトル解析が可能で ある等の優れた特徴を備えて 、ると報告されて 、る。
[0013] したがって、この公報の技術を用いた超音波診断装置によれば、たとえば、健康診 断などにおいて、被験者に負担を与えることなぐ経時的に動脈硬化の進行度合い を調べ、動脈硬化による疾病を予防することが可能となると期待される。また、動脈の 微小領域における弾性特性を測定することによって、血管破裂が生じ易い部位を特 定し、その部位を治療することが可能になると期待される。
特許文献 1:特開昭 62— 266040号公報
特許文献 2:特開平 10— 5226号公報
特許文献 3:特開 2000 - 229078号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0014] 前述したように、超音波を用いて物質の弾性特性を求める場合、測定対象物の運 動情報を測定する。生体組織、特に血管壁の弾性特性を一心周期毎に求める場合 、血圧の最大値と最小値との差 Δρ、血管壁の任意の一心周期における最大厚さ変 化量 Δ1ι、および血管壁の厚さの最大値 Ηを用い、血管壁の弾性特性 Εは以下の式 により求めることができる。
[0015] Ε= Δρ·Η/ Δ1ι
[0016] このうち、血圧の最大値と最小値は血圧計等による血圧測定によって求める。一方 、血管壁の最大厚さ変化量 Ahは、たとえば前述した特許文献 2の方法を用いて測 定される血管壁の厚さ変化量の最大値および最小値から求める。
[0017] し力しながら、超音波を用いた測定中、厚さ変化量の最大値および最小値を超える 大きさのノイズが発生した場合、実際とは異なる最大厚さ変化量が得られてしま!、、 正し 、弾性特性が求められな 、と 、う問題が生じる。
[0018] また、上述の演算は、従来の生体糸且織の形状を表示するための超音波診断装置に 比べてはるかに高い演算能力を必要とし、計算処理能力の高いコンピュータを必要 とする。このため、装置全体が高価なものとなってしまう。計算処理能力が高くないコ ンピュータを用いる場合には、演算に時間を要するため、測定結果の表示にタイムラ グが生じてしまう。
[0019] 本発明はこのような課題の少なくとも 1つを解決し、ノイズなどの影響を抑制し、弾性 特性を精度よく測定することが可能な超音波診断装置を提供することを目的とする。 課題を解決するための手段
[0020] 本発明の超音波診断装置は、生体の体組織へ超音波送信波を送信するための超 音波プローブを駆動する送信部と、前記超音波送信波が前記体組織にお 1ヽて反射 することにより得られる超音波反射波を、前記超音波プローブを用いて受信する受信 部と、前記超音波反射波を位相検波する位相検波部と、前記位相検波により得られ た信号力 前記生体組織の複数の測定対象位置における位置変位量をそれぞれ計 算し、前記位置変位量から、前記複数の測定対象位置から選ばれる 2点間の最大厚 さ変化量および Zまたは弾性特性を計算する演算部とを備え、前記演算部は、前記 生体の一心周期の一部期間において得られる前記 2点の位置変位量力 前記 2点 間の厚さまたは厚さ変化量の最大値および最小値を計算し、前記最大値および最 小値の差から前記最大厚さ変化量および Zまたは弾性特性を計算する。
[0021] ある好ま 、実施形態にぉ 、て、前記体組織は循環器であり、前記演算部は、前 記生体の血圧値に関する情報を受け取り、前記血圧値に基づいて前記弾性特性を 計算する。
[0022] ある好ましい実施形態において、前記一心周期の一部期間は、前記生体から得ら れる生体信号に同期して設定される請求項 1または 2に記載の超音波診断装置。
[0023] ある好ましい実施形態において、前記生体信号は心電計により得られる心電波形 である。
[0024] ある好ま 、実施形態にぉ 、て、前記一心周期の一部期間は、前記心電波形の P 波、 Q波、 R波、 S波、 T波および U波のうちの少なくとも 1つに基づいて設定される。
[0025] ある好ま 、実施形態にお!、て、前記一心周期の一部期間は、前記心電波形の R 波および T波に基づいて設定される。
[0026] ある好ましい実施形態において、前記生体信号は心音計により得られる心音波形 である。 [0027] ある好ましい実施形態において、前記一心周期の一部期間は、前記心音波形の I 音、 II音、 III音および IV音のうちの少なくとも 1つに基づいて設定される。
[0028] ある好ま ヽ実施形態にお!ヽて、前記生体信号は、脈波計により得られる脈波波形 である。
[0029] ある好ましい実施形態において、前記一心周期の一部期間は、前記脈波波形の S 波、 P波、 T波、 C波および D波のうちの少なくとも 1つに基づいて設定される。
[0030] ある好ましい実施形態において、前記演算部は、前記一心周期における前記体組 織の位置変位量を示す位置変位量波形をあらかじめ求め、前記位置変位量波形に 基づき、前記一心周期の一部期間を設定する。
[0031] ある好ま 、実施形態にぉ 、て、前記演算部は、前記位置変位量から前記一心周 期における前記体組織の厚さ変化量を示す厚さ変化量波形をあらかじめ求め、前記 厚さ変化量波形に基づき、前記一心周期の一部期間を設定する。
[0032] ある好ま 、実施形態にぉ 、て、前記演算部は、前記位置変位量から前記一心周 期における前記体組織の血管径変化量を示す血管径変化量波形をあらかじめ求め 、前記血管径変化量波形に基づき、前記一心周期の一部期間を設定する。
[0033] ある好ましい実施形態において、前記一部期間は、前記一心周期の 5%以上 75% 以下の長さである。
[0034] ある好ま ヽ実施形態にお!ヽて、前記最大厚さ変化量および Zまたは弾性特性を 表示するための表示部をさらに備え、前記演算部は、前記一心周期の一部期間の 終了後、前記一部期間を含む一心周期中に前記最大厚さ変化量および Zまたは弾 性特性を計算し、前記表示部は、前記最大厚さ変化量および Zまたは弾性特性の 表示を前記一部期間を含む一心周期中に開始する。
[0035] ある好ま 、実施形態にぉ 、て、前記送信部は、前記一心周期の一部期間中にお いて超音波プローブを駆動し、前記一心周期の一部期間以外の期間において超音 波プローブの駆動を中断する。
[0036] 本発明の超音波診断装置の制御方法は、超音波診断装置の制御部による超音波 診断装置の制御方法であって、超音波を送信し、前記超音波が生体の体組織にお いて反射することにより得られる超音波反射波を受信するステップと、前記超音波反 射波を位相検波するステップと、前記位相検波により得られた信号カゝら前記生体組 織の複数の測定対象位置における位置変位量をそれぞれ計算し、前記位置変位量 から、前記複数の測定対象位置から選ばれる 2点間の最大厚さ変化量および Zまた は弾性特性を計算するステップと、を包含し、前記計算ステップは、前記生体の一心 周期の一部期間において得られる前記 2点の位置変位量力 前記 2点間の厚さまた は厚さ変化量の最大値および最小値を計算し、前記最大値および最小値の差から 前記最大厚さ変化量および Zまたは弾性特性を計算する。
[0037] ある好ま 、実施形態にぉ 、て、前記体組織は循環器であり、前記計算ステップは 、前記生体の血圧値に基づ!、て前記弾性特性を計算する。
[0038] ある好ましい実施形態において、前記一心周期の一部期間は、前記生体から得ら れる生体信号に同期して設定される。
[0039] ある好ましい実施形態において、前記生体信号は心電計により得られる心電波形 である。
[0040] ある好ま 、実施形態にぉ 、て、前記一心周期の一部期間は、前記心電波形の P 波、 Q波、 R波、 S波、 T波および U波のうちの少なくとも 1つに基づいて設定される。
[0041] ある好ましい実施形態において、前記一心周期の一部期間は、前記心電波形の R 波および T波に基づいて設定される。
[0042] ある好ましい実施形態において、前記生体信号は心音計により得られる心音波形 である。
[0043] ある好ま 、実施形態にぉ 、て、前記一心周期の一部期間は、前記心音波形の I 音、 II音、 III音および IV音のうちの少なくとも 1つに基づいて設定される。
[0044] ある好ま 、実施形態にぉ ヽて、前記生体信号は、脈波計により得られる脈波波形 である。
[0045] ある好ましい実施形態において、前記一心周期の一部期間は、前記脈波波形の S 波、 P波、 T波、 C波および D波のうちの少なくとも 1つに基づいて設定される。
[0046] ある好ましい実施形態において、前記演算部は、前記一心周期における前記体組 織の位置変位量を示す位置変位量波形をあらかじめ求め、前記位置変位量波形に 基づき、前記一心周期の一部期間を設定する。 [0047] ある好ま 、実施形態にぉ 、て、前記演算部は、前記位置変位量から前記一心周 期における前記体組織の厚さ変化量を示す厚さ変化量波形をあらかじめ求め、前記 厚さ変化量波形に基づき、前記一心周期の一部期間を設定する。
[0048] ある好ま 、実施形態にぉ 、て、前記演算部は、前記位置変位量から前記一心周 期における前記体組織の血管径変化量を示す血管径変化量波形をあらかじめ求め 、前記血管径変化量波形に基づき、前記一心周期の一部期間を設定する。
[0049] ある好ましい実施形態において、前記一心周期の一部期間は、駆出期または駆出 期の一部を少なくとも含む。
[0050] ある好ましい実施形態において、前記一心周期の一部期間は、心収縮期または心 収縮期の一部を少なくとも含む。
[0051] ある好ましい実施形態において、前記一部期間は、前記一心周期の 5%以上 75% 以下の長さである。
[0052] ある好ま 、実施形態にぉ 、て、前記最大厚さ変化量および Zまたは弾性特性を 表示するためのステップをさらに包含し、前記計算ステップは、前記一心周期の一部 期間の終了後、前記一部期間を含む一心周期中に前記最大厚さ変化量および Zま たは弾性特性を計算し、前記表示ステップは、前記最大厚さ変化量および Zまたは 弾性特性の表示を前記一部期間を含む一心周期中に開始する。
[0053] ある好ま ヽ実施形態にお!ヽて、前記超音波を送信し、超音波反射を受信するス テツプを、前記一心周期の一部期間中に実行し、前記一心周期の一部期間以外の 期間において中断する。
発明の効果
[0054] 本発明によれば、演算部における厚さまたは厚さ変化量の最大値および最小値の 計算を、生体の一心周期の一部期間において得られる位置変位量に基づいて求め 、求めた最大値および最小値を用いて弾性特性を求めるため、ノイズによる影響を低 減し、正確な弾性特性を計測することがきる。
図面の簡単な説明
[0055] [図 1]本発明の超音波診断装置を用いて血管壁組織性状の診断を行うための構成を 示すブロック図である。 [図 2]本発明による超音波診断装置の構成を示すブロック図である。
[図 3]体組織を伝播する超音波ビームを模式的に示す図である。
[図 4]測定対象位置と測定対象部位における弾性率との関係を示す模式図である。
[図 5]グラフ (a)力も (c)は、本発明による超音波診断装置により測定したヒト頸動脈血 管における位置変位量、厚さ変化量および血管内径変化量を示しており、グラフ (d) 力も (f)は心電図、心音図および脈波を示している。チャート (g)は、心周期現象を説 明している。
[図 6]チャート (a)は本発明の超音波診断装置における計測、演算および表示のタイ ミングを示しており、チャート (b)は、従来の超音波診断装置における計測、演算およ び表示のタイミングを示して 、る。
[図 7]ヒト頸動脈後壁の厚さ変化量の時間変化を示すグラフである。
[図 8]ヒト頸動脈後壁の厚さ変化量の時間変化を示すグラフであり、厚さ変化量の最 大値および最小値を探索する期間を一心周期よりも短く設定した場合を示すグラフ である。
符号の説明
1 体組織
2 体表
3 血管
4 血管壁
5 血液
11 超音波診断装置
12 血圧計
13 超音波プローブ
14 送信部
15 受信部
16 遅延時間制御部
17 位相検波部
18 フイノレタ 20 演算データ記憶部
21 表示部
22 心電計
発明を実施するための最良の形態
[0057] 本発明の超音波診断装置は測定対象物の各部の運動速度や各微小な領域にお ける最大厚さ変化量や弾性特性を測定する。本発明の超音波診断装置は、特に生 体の各部の弾性特性を計測するのに適しており、空間分解能も高いため、血管壁の 最大厚さ変化量や弾性特性の計測に好適に用いることができる。以下、血管壁の最 大厚さ変化量や弾性特性を計測する場合を例にとり、本発明の超音波診断装置を 説明する。
[0058] 図 1は、本発明の超音波診断装置 11を用い、血管壁の組織性状を診断する場合 に用いる構成を示すブロック図である。超音波診断装置 11に接続された超音波プロ ーブ 13は被験者の体表 2に密着するよう設置され、血管外組織 1および血管 3を含 む体組織内部へ超音波を送信する。血管外組織は脂肪や筋肉等により構成される。 送信された超音波は血管 3や血液 5にて反射、散乱し、その一部が超音波プローブ 1 3へ戻り、エコーとして受信される。超音波プローブ 13は、アレー状に配列された複 数の超音波振動子 (超音波振動子群)を含み、従来の超音波診断装置に用いられる 公知の超音波プローブを用いることができる。超音波診断装置 11は、受信信号の解 祈および演算を行い、血管壁 4の運動情報を求める。また、超音波診断装置 11には 血圧計 12が接続されており、血圧計 12が測定した被験者の血圧値に関するデータ が超音波診断装置 11へ入力される。
[0059] 超音波診断装置 11は、特許文献 2に開示されている方法によって、検波信号の振 幅および位相の両方を用い、制約付最小二乗法によって対象の瞬時の位置を決定 し、高精度な (位置変位量の測定精度は ±0. 2ミクロン程度)位相トラッキングを行う ことにより、血管壁 4における微小部位の位置および厚さの時間変化を十分な精度で 測定することができる。さらに、血圧計 12から得た血圧データを用いることで、血管壁 4における微小部位の弾性特性を求めることができる。 [0060] 超音波診断装置 11には心電計 22が接続されており、心電計 22から心電波形を受 け取り、データ取得やデータリセットのタイミングを決定するトリガー信号として使用す る。特に、心電波形を利用して生体の一心周期の一部期間を設定し、設定した一部 期間において得られた情報のみに基づき弾性特性を求める。これにより、ノイズの影 響を低減し、精度の高 、弾性特性を求めることができる。
[0061] 以下、超音波診断装置 11の構成および動作を詳細に説明する。図 2は、超音波診 断装置 11の構成を示すブロック図である。超音波診断装置 11は、送信部 14、受信 部 15、遅延時間制御部 16、位相検波部 17、フィルタ 18、演算部 19、演算データ記 憶部 20、表示部 21を備えている。また、これら各部を制御するために、コンピュータ など力もなる制御部 50を備えて 、る。
[0062] 送信部 14は、所定の駆動パルス信号を生成し、超音波プローブ 13に出力する。駆 動パルス信号により超音波プローブ 13から送信される超音波送信波は、血管壁 4等 の体組織において反射、散乱し、生じた超音波反射波が超音波プローブ 13で受信 される。
[0063] 受信部 15は超音波プローブ 13を用いて超音波反射波を受信する。受信部 15は A ZD変換部を含み、受信部 15にお 、て増幅された超音波反射波はデジタル信号に 変換される。送信部 14および受信部 15は電子部品などを用いて構成される。
[0064] 遅延時間制御部 16は送信部 14および受信部 15に接続されており、送信部 14か ら超音波プローブ 13の超音波振動子群に与える駆動パルス信号の遅延時間を制御 する。これにより、超音波プローブ 13から送信される超音波送信波の超音波ビーム の音響線の方向や焦点深度を変化させる。また、超音波プローブ 13によって受信さ れ、受信部 15によって増幅された受信反射波信号の遅延時間を制御することにより 、受信される超音波の音響線の方向を変化させることができる。遅延時間制御部 16 の出力は位相検波部 17に入力される。
[0065] 位相検波部 17は、遅延時間制御部 16で遅延制御された受信反射波信号を位相 検波し、実部信号と虚部信号とに分離する。分離された実部信号および虚部信号は フィルタ部 18に入力される。フィルタ部 18は測定対象以外からの反射成分やノイズ 成分を除去する。位相検波部 17およびフィルタ部 18はソフトウェアによってもハード ウェア〖こよっても構成することができる。
[0066] 演算部 19は、位相検波された信号の実部信号および虚部信号を用いて、血管壁 4 内部に設定された複数のトラッキング位置の運動速度を求め、この運動速度を積分 することによって血管壁 4内部の複数のトラッキング位置それぞれの時間変位量を求 めることができる。そして複数の位置変位量力 選ばれる任意の 2つの位置における 位置変位量の差分を求めることにより、その 2点間の厚さ変化量を求めることができる 。さらに、求めた厚さ変化量の最大値と最小値との差分力 得られる最大厚さ変化量 と血圧計 12から得られる血圧データとから、 2点間に位置する組織の弾性特性を求 めることができる。また、心電計 22から得られる心電波形は、演算部 19へ入力され、 データ取得やデータリセットのタイミングを決定するトリガー信号として使用される。こ の目的においては、心電計 22は他の生体信号検出手段である心音計や脈波計と置 き換えることも可能であり、心電波形の替わりに心音波形や脈波波形をトリガー信号 として用いることも可能である。
[0067] 演算部 19で演算された位置変位量、厚さ変化量、弾性特性等のデータは、演算デ ータ記憶部 20に記憶され、随時読み取ることが可能である。また、演算部 19で演算 された位置変位量、厚さ変化量、弾性特性等のデータは、表示部 21に入力され、デ ータを二次元画像などに可視化することができる。さらに、表示部 21が演算データ記 憶部 20と接続されて ヽれば、記憶された各種データを表示部 21にて随時表示する こともできる。演算部 19で演算された各種データは、表示部 21へ出力され、記憶部 2 0へも出力されことにより、リアルタイムでデータを表示しつつ、データを後で利用する ことができるよう保存されることが好ましい。しかし、どちらか一方がなくとも力まわない
[0068] 次に、体組織の位置変位量の計算について、図 3を用いて詳細に説明する。図 3に 示すように、超音波プローブ 13から出射した超音波送信波は、ある有限の幅を持つ 超音波ビーム 26として血管外組織 1および血管壁 4中を伝播し、その過程において 血管外組織 1および血管壁 4によって反射または散乱した超音波の一部が超音波プ ローブ 13へ戻り、超音波反射波として受信される。超音波反射波は時系列信号 r(t) として検出され、超音波プローブ 13に近い組織力も得られる反射の時系列信号ほど 、時間軸上で原点近くに位置する。超音波ビーム 26の幅 (ビーム径)は、遅延時間を 変ィ匕させること〖こより制御することができる。
[0069] 上述したように超音波反射波は血管外組織 1および血管壁 4の両方により生じる。
しかし、本実施形態では、血管壁組織が測定対象であるので、以下の説明では血管 壁 4にのみ着目する。超音波ビームの中心軸である音響線 25上に位置する血管壁 4 中の複数の測定対象位置 P (P、 P、 P、 P · · ·Ρ、 ηは 3以上の自然数)は、ある η 1 2 3 k n 一 定間隔で超音波プローブ 13に近い順に P、 P、 P、 P · · ·Ρと配列している。血管外
1 2 3 k n
組織 1の表面を原点とする深さ方向の座標を Z、 Z、 Z、 Z、 · · ·ζとすると、測定対
1 2 3 k n
象位置 P力もの反射は、時間軸上で t = 2Z Zcに位置することになる。ここで cは体 k k k
組織内での超音波の音速を示す。反射波信号 r (t)を位相検波部 17にお ヽて位相 検波し、検波した信号を実部信号および虚部信号に分離してフィルタ部 18を通過さ せる。演算部 19では、反射波信号 r (t)と微小時間 A t後の反射波信号!: (t+ A t)に ぉ 、て振幅は変化せず、位相および反射位置のみが変化すると 、う制約のもとで、 反射波信号 r (t) tv (t+ A t)との波形の整合誤差が最小となるよう最小二乗法によつ て位相差を求める (制約付最小二乗法)。この位相差から、測定対象位置 Pnの運動 速度 V (t)が求められ、さらにこれを積分することにより、位置変位量 d (t)を求めるこ とがでさる。
[0070] 図 4は、測定対象位置 Pと弾性率演算の対象組織 Tとの関係を示す図である。対 象組織 Tは、隣接する測定対象位置 Pと P とに挟まれた範囲に厚さ hを有して位置 k k k+1
している。 n個の測定対象位置 P · · · ·Ρ力もは (η— 1)個の対象組織 Τ · · · ·Τ を設
1 n 1 η-1 けることができる。
[0071] 対象組織 Τの伸縮量である厚さ変化量 D (t)は、測定対象位置 Pと の位置変位 k k k Pk+1 量 d (t)と d (t)とから、 D (t) =d (t) -d (t)として求められる。血管壁 4の組織 T k k+1 k k+1 k k の厚さの変化は、血管壁 4が構成する血管を流れる血液が心拍によって変化するこ とにより生じる。よって、対象組織 Tの厚さの最大値 H (最低血圧時の値)、対象組織 k k
の厚さ変化量 D (t)の最大値と最小値との差 A hおよび最低血圧値と最高血圧値と k k
の差である脈圧 Δ ρを用い、対象組織 Τの歪み率である血管半径方向の弾性率 Ε k k 以下の式によって求めることができる。 [0072] E = ( Δ ρ Χ Η ) / Δ 1ι
k k k
[0073] 上記説明では隣接する測定対象位置間の弾性率を求めて 、るが、弾性率は複数 ある測定対象位置の任意の 2点を選択することができる。この場合には、選択した 2 点間の厚さの最大値および選択した 2点間の厚さ変化量の最大値と最小値との差を 用いて同様に計算することができる。
[0074] 測定対象組織が血管壁等の循環器である場合、最大厚さ変化量 Δ h、脈圧 Δ p、 厚さの最大値 Hはいずれも、一心周期毎に更新される数値である。したがって、弾性 特性も心周期に同期して一心周期毎の数値を求めることが好適である。一心周期に おける最大厚さ変化量 A hを求めるためには、一心周期における厚さ変化量の最大 値と最小値が必要となるが、本発明では、この厚さ変化量の最大値と最小値を一心 周期よりも短い期間から見つける。これらの数値の計測タイミングを詳細に説明する。 図 5のグラフ(a)から (c)は、超音波診断装置 11により測定したヒト頸動脈血管壁内の 任意位置における位置変位量、厚さ変化量および血管内径の変化量をそれぞれ模 式的に示している。また、図 5のグラフ(d)から (f)は、図 5 (a)から(c)に示す変位量 を測定した際に得られた生体信号である心電図、心音図および脈波をそれぞれ示し ている。これら各図は横軸が時間軸になっており、それぞれ時間軸を一致させて描か れている。また、図 5のチャート (g)は、グラフ(a)から (f)の時間軸における心周期現 象を説明している。
[0075] 図 5のチャート (g)に示すように、一心周期は、収縮期と拡張期とに大別され、収縮 期はさらに駆出前期と駆出期とに、拡張期は等容弛緩期と充満期と心房収縮期とに それぞれ分けられる。収縮期は、心電図(図 5のグラフ(d) )においては Q波の始まり から T波の終わりまでにほぼ相当し、心音図(図 5のグラフ(e) )においては I音の始ま り力も II音の始まりまでにほぼ相当する。一方、拡張期は、心電図においては T波の 終わりから Q波の始まりまでにほぼ相当し、心音図においては II音の始まりから I音の 始まりまでにほぼ相当する。図 5において、心臓に見られる収縮期の開始をトリガーと した一心周期を点線で示して!/ヽる。
[0076] 図 5のグラフ(a)から (c)に示す位置変位量、厚さ変化量および血管内径変化量な らびに図 5のグラフ (f)に示す脈波は、それぞれ心臓から離れた頸動脈にて測定され る数値である。このため、心周期における心臓の各種イベントに対して 0. 1秒程度遅 れて心臓の各種イベントに対応する現象がこれらの変位量や脈波において観測され る。たとえば、脈波(図 5のグラフ (f) )に見られる収縮期は S波力も始まるが、そのタイ ミングは心臓に見られる収縮期の開始 (点線で示して 、る)力ら 0. 1秒程度遅れて!/ヽ る。図 5において、頸動脈に見られる収縮期の開始をトリガーとした一心周期を一点 鎖線で示している。
[0077] 心臓力 の血液の駆出により脈波の波形は S波力 P波へ急峻に立ち上がる。そし て、頂点 (P波)を迎えた後、軽く上に凸の隆起 (T波)を作って切痕 (C波)に至り、そ こで再度上に凸の隆起 (D波)を作りなだらかに下降する。 C波、 D波はそれぞれダイ クロティックノッチ、ダイクロティックウェーブと呼ばれており、大動脈弁の閉鎖により発 生するイベントである。図 5のグラフ (b)に示す頸動脈の厚さ変化量においては、最 大値 blは脈波の S波と同一時刻で観測され、最小値 b2は、脈波の P波と同一時刻に 観測される。つまり、最大厚さ変化量 A hは、一心周期の全体を計測する必要はなく 、脈波の S波および Ρ波が観測される時期を含んでおればよいことが分かる。また、脈 圧 Δ ρを求めるための最小血圧値および最大血圧値も、これら S波および Ρ波力 得 られる。さらに厚さの最大値 Ηは、厚さ変化量が最大値 blとなるときに得られる。
[0078] したがって、生体の血管壁など循環器の弾性特性は、脈波の S波および P波が観 測される時期を含む、心周期における駆出期や収縮期(心室収縮期)、あるいは少な くとも駆出期の一部や収縮期(心室収縮期)の一部を含む期間において計測を行うこ とにより得られる。逆に、一心周期の拡張期において、厚さ変化量の最大値および最 小値は存在しないので、この期間において計測を行い、最大値および最小値を探索 しても、所望の最大値および最小値は得られな ヽ。
[0079] 本発明では、厚さ変化量のこのような特性を利用し、一心周期内の厚さ変化量の正 しい最大値および最小値を求める期間を一心周期よりも短く設定する。計測時間を 短くすることにより、ノイズを誤って最大値あるいは最小値として認識する可能性を低 下させることができる。たとえば、一心周期内の駆出期のみで計測を行う場合、駆出 期は一心周期全体の約 30%の時間を占めるため、ノイズの影響を受ける可能性を 1 Z3以下に低減することができる。また、計測時間を短くすることにより、演算すべき計 測値の量も低減できるため、多くのメモリを超音波診断装置に搭載したり、演算処理 能力の高い高性能な、コンピュータを用いる必要がなぐ超音波診断装置の製造コス トを低減させることができる。ある 、は高速で計測が可能な超音波診断装置が実現す る。
[0080] さらに、厚さ変化量や弾性特性等の演算結果を、一心周期の終了を待たずに表示 部 21に表示させることが可能となる。図 6のチャート (a)は本発明の超音波診断装置 における計測、演算および表示のタイミングを示しており、図 6のチャート (b)は、従来 の超音波診断装置における計測、演算および表示のタイミングを示している。チヤ一 ト(a)に示すように、任意の心周期「A」およびその前後において、計測期間は、一心 周期よりも短い一部期間としている。たとえば、心電図(図 5 (d) )の R波力も T波までと する。演算部 19は、心周期 Aの開始と同時に位置変位量や厚さ変化量の計測を行う 。このとき表示部 21は、ひとつ前の心周期 A—1の結果を表示している。定められた 一部期間における測定を終えると、演算部 19は直ちに計測結果を用いた演算処理 を開始する。具体的には、厚さ変化量の最大値と最小値の抽出などを行う。そして、 計算により求めた心周期 Aの弾性特性などを表示部 21が表示する。
[0081] このとき被検体の心周期はまだ「A」であり、表示部 21は、心周期 A中に心周期 Aの 弾性特性の表示を開始する。このため、超音波診断装置 11の操作者は、心周期 A における演算結果をリアルタイムで捉えて、次の心周期 A+ 1での計測に反映させる ことができる。具体的には、例えば操作者が超音波プローブ 13の位置を微調整した り、超音波プローブ 13をより安定的に保持できるよう持ち直したりすることができる。な お、図 6のチャート (a)に示すように、心周期 Aにおける計測の終了後、送信部 14が 超音波プローブ 13の駆動を中止することによって、超音波診断装置 11は計測を中 断してもよい。計測を中断することによって、超音波診断装置を制御するコンピュータ の負荷を低減し、心周期 Aにおける計測結果に基づく演算を高速で処理することが 可能となり、より早く心周期 Aの弾性特性などを計算することができる。
[0082] 心周期 Aの演算処理が終了すると、演算部 19は心周期 A+ 1の開始まで、演算を 中断する。この期間を利用して、直近の複数心拍における弾性特性の平均値を求め るなど、他の信号処理を行ってもよい。 [0083] 一方、特許文献 3に開示されるような従来の超音波診断装置によれば、チャート (b )に示すように、各心周期の期間全体にわたって計測を行い、各心周期の終了後、 得られた計測値を用いて、厚さ変化量の最大値と最小値を求め、最大厚さ変化量や 弾性特性等を計算によって求める。これらの演算処理は、次の心周期中に行われる 。具体的には、チャート (b)に示すように、心周期 Aにおいて計測を行い、得られた計 測結果を用いた演算処理は、心周期 A+ 1において行う。このとき、心周期 Aの演算 処理は心周期 A+ 1における計測と並行して行う必要がある。このため、超音波診断 装置を制御するコンピュータの負荷が大きくなり、心周期 Aの演算処理に時間がかか つてしまう。また、心周期全体にわたって得られた計測値を処理する必要があるため 、演算量も多ぐこの点でも心周期 Aの演算処理に時間がかかってしまう。その結果、 計算が終了し、計算により求めた心周期 Aの弾性特性などを表示部 21に表示するこ とができるのは、心周期 A+ 1の開始後しばらく経ってからになる。このように、計測結 果の表示にタイムラグが生じるため、超音波診断装置の操作者が、表示部 21の表示 を見ながら超音波プローブ 13の位置を微調整したり、超音波プローブ 13をより安定 的に保持できるよう持ち直すことが困難となる。
[0084] なお、特許文献 3は、血管の微細な運動を安定して精度よく計測するために血管壁 の大振幅変位運動を、一心拍における変位の和がゼロとなる制約条件を設けて解析 することを開示している。このため、特許文献 3では一心周期全体にわたって変位運 動や厚さ変化を計測し続ける必要がある。また、特許文献 3は血管の平均的な弾性 率 Eを脈圧 (最高血圧 psと最小血圧 pdとの差)と歪み量の最大値 Δ ε maxとの比から 求めることを開示して 、が、最高血圧 psおよび最低血圧 pdが得られるタイミングや歪 み量の最大値 Δ ε maxを演算するための厚さ最大値と厚さ最小値が得られるタイミン グについては何ら言及していない。したがって、特許文献 3は心周期の一部期間から 厚さ変化量の最大値および最小値を求めることを全く示唆するものではない。
[0085] 以下、生体信号検出手段力 得られた信号を用いたデータ取得期間の設定につ いて、さらに具体的に説明する。
[0086] 図 5の各グラフから明らかなように、脈波の S波および P波が観測される時刻、あるい は、厚さ変化量の最大値 blおよび最小値 b2が得られる時刻は、生体信号を用いて 容易に決定できる。たとえば、グラフ(d)に示すように、生体信号検出手段として心電 計 22を用いる場合には、データ取得期間を R波カゝら T波までの期間とすることで、つ まり、 R波をデータ取得期間の開始の基準とし、 T波をデータ取得期間の終了の基準 とすることで、好適に厚さ変化量の最大値および最小値を求めることができる。 R波の 替わりに P波、 Q波、 S波を用いてもよいし、 R波を基準としてデータ取得期間を R波 力 0. 5秒後までとしたり、 R波から一心周期の 40%に相当する時間後までとしても 同様の効果が得られる。
[0087] また、グラフ )に示すように、生体信号検出手段として心音計を用いる場合には、 データ取得期間を I音力も Π音までの期間とすることで、好適に厚さ変化量の最大値 および最小値を求めることができる。 I音の替わりに IV音を用いたり、 II音の替わりに II I音を用いてよい。また、 I音を基準としてデータ取得期間を I音力も 0. 5秒後までとし たり、 I音の一心周期の 10%に相当する時間前から I音の 30%相当時間後までとして ちょい。
[0088] グラフ (f)に示すように、生体信号検出手段として脈波計を用いる場合には、データ 取得期間を S波力 C波までの期間とすることで、好適に厚さ変化量の最大値および 最小値を求めることができる。 C波の替わりに T波や D波を用いてもよいし、 S波を基 準とし、データ取得期間を S波から 0. 5秒後までとしたり、 S波の一心周期の 10%に 相当する時間前から S波の 30%相当時間後までとしてもよ!、。
[0089] さらに、超音波診断装置 11の外部に生体信号検出手段として別途機器を設け、生 体信号を取り込まなくても、超音波診断装置 11が測定する数値をトリガー信号として もよい。図 5のグラフ(a)に示すように、測定した頸動脈血管内の任意位置における 位置変位量には、点 al、 a2および a3示されるような位置変位量の変化が他の部分 に比べて特徴的な極大点あるいは極小点が見られる。このため、点 al、 a2、 a3を演 算部 19において抽出し、これらを用いて一心周期内の厚さ変化量の最大値および 最小値を求める期間を決定することもできる。なお、点 alは血管 3の測定対象部位に おける血圧最小点、点 a2は測定対象部位における血圧最大点、点 a3はダイクロティ ックノッチにそれぞれ由来するイベントである。
[0090] 位置変位量に基づき計測期間を定める場合には、たとえば、データ取得期間を点 a 1力も a3までの期間とすることで、好適に厚さ変化量の最大値および最小値を求める ことができる。また、点 a3の替わりに点 a2を用いてもよいし、点 alを基準としてデータ 取得期間を al力も 0. 5秒後までとしたり、 alの一心周期の 10%に相当する時間前 力 a2の 10%相当時間後までとしてもよ!/、。
[0091] また、図 5のグラフ(c)に示すように、血管内径変化量から図中に示すよう点 cl、 c2 、および c3を抽出し、計測期間の設定に用いてもよいし、図 5 (b)に示した厚さ変化 量自体から点 bl、 b2、 b3を抽出し、計測期間の設定を行ってもよい。
[0092] 上述した生体信号検出手段により得られる生体信号を利用して厚さ変化量の最大 値および最小値を求める期間を設定するには、たとえば、図 1および図 2に示すよう に、心電計 22から得られる心電波形を演算部 19に入力し、上述したように R波を検 出したら、厚さ変化量の演算を行い、 T波を検出したら演算を中断すればよい。 R波 および T波の検出は、たとえば、演算部 19において、心電波形中の振幅の大きさと、 心電波形を微分して得られる値と、それらが出現するタイミングとを用いることによつ て行うことができる。あるいは、この検出を心電計 22において行い、 R波および T波の 検出に基づ 、て、制御信号を演算部 19へ出力させてもょ 、。
[0093] また、生体信号のトリガーとなる波形などの特異信号のタイミングが厚さ変化量の最 大値および最小値が得られるタイミングと近接していたり、厚さ変化量の最大値およ び最小値が得られるタイミングより後に得られる特異信号をトリガーとする場合には、 トリガーとして用いる特異信号が得られた周期の次の心周期における計測期間のトリ ガーとすればよい。
[0094] 被検体の個体差を考慮すると、厚さ変化量の最大値および最小値を求める計測期 間は、一心周期の 5%以上 75%以下の長さであることが好ましい。計測期間が、一 心周期の 5%より短いと厚さ変化量の最大値および最小値の少なくとも一方が得られ ない可能性がある。また、一心周期の 75%より長いと、計測期間を短縮した効果が十 分には得られなくなり、ノイズによる影響を受け易くなる可能性がある。したがって、上 述した生体信号をトリガーとし計測期間を設定する場合、計測期間がこの範囲内とな るように設定することが好ましい。計測期間をこの長さに設定することによって、演算 量を 25%から 95%程度低減し、また、ノイズによる影響を 25%から 95%程度低減す ることができると考えられる。
[0095] 上述したように、厚さ変化量は厚さを規定する 2点間の位置変位量の差によって求 められる。したがって、厚さ変化量の最大値および最小値を求める期間に得られた 2 点間の位置変位量力 厚さ変化量の最大値および最小値を求めればよい。超音波 診断装置 11は一心周期の全体、つまり連続して、位置変位量を測定し、得られた位 置変位量のうち、上述の厚さ変化量の最大値および最小値を求める期間内に得られ る位置変位量を抽出して厚さ変化量の最大値および最小値を求めてもょ 、。ある 、 は、超音波診断装置 11は一心周期中の上述した期間のみにおいて、断続的に位置 変位量を測定し、厚さ変化量の最大値および最小値を求めてもよい。厚さ変化量の 最大値および最小値を求めるための計算は、生体信号などにより設定する上述した 期間にリアルタイムで行ってもよいし、上述した期間とずれていてもよい。前述したよう に超音波診断装置 11全体を制御するコンピュータの負荷低減し、演算部における演 算に要する時間を短縮するためには、断続的に位置変位量を測定することが好まし い。
[0096] また、超音波診断装置による診断中は生体を安静状態にするため、心周期の変動 は少ない。このため計測期間の設定は必ずしも毎回行う必要はなぐ上述した生体 情報に基づき、計測期間をいつたん設定した後、計測期間を同じ周期で繰り返して 計測を行ってもよい。一方、心周期ごとに生体信号を検出し、生体信号に基づいて 計測期間を決定すれば、生体の心周期が不整脈などにより不規則である場合にも、 確実に弾性特性の計測を行うことができる。
[0097] 本実施形態では、一種類の生体信号検出手段から得られる特異信号を用いて計 測期間を設定する例を説明したが、複数の生体信号検出手段から得られる特異信 号を用いて計測期間を設定してもよい。たとえば、心電波形の R波を計測期間の開 始を設定する信号として用い、血管内径変化量の点 c3を計測期間の終了を設定す る信号として用いてもよい。
[0098] また、本実施形態では、最大厚さ変化量を求めるにあたり、厚さ変化量の最大値と 最小値とを求めている力 厚さそのものを測定し、この最大値と最小値とから最大厚 さ変化量を求めてもよい。厚さ変化量が既知である場合、厚さ変化量の測定開始時 の厚さがわかれば、厚さの時間変化量は、測定開始時の厚さと厚さ変化量との和に より求めることができる。測定開始時の厚さとは、二つの位置変位量を求める任意の 二点間距離の初期値に他ならず、本実施形態にて説明した超音波診断装置 11では 既知のパラメータである。
[0099] さらに、計測期間を設定するためのトリガー信号となる波形を表示部 21に表示し、 その波形上に計測期間を強調して表示してもよい。これによつて、装置の操作者は 厚さまたは厚さ変化量の最大値および最小値を求める期間を容易に確認することが 可能となる。ここで、表示されている計測期間が所望の計測期間と異なっていた場合 、操作者は計測期間を手動で微調したり、あるいはトリガー信号源を変更したりするこ とにより、所望の計測期間を設定することができる。
[0100] 以下、超音波診断装置 11を用いて、頸動脈壁のある一部分の最大厚さ変化量お よび弾性特性を測定した場合について例を説明する。
[0101] 図 6は超音波診断装置 11を用いてヒト頸動脈の後壁の厚さ変化量を測定した結果 を示している。被験者は 41歳の男性であり、被験者の心電波形の R波をトリガー信号 として一心周期(約 800 [ms])測定したものである。図 6において、一心周期におけ る最大厚さ変化量は、 1. 82 + 2. 42=4. 24 [ /ζ πι]であった。このときの測定対象 部位の厚さ最大値は 160 [ m]、被験者の血圧差は 40 [mmHg]、すなわち、 5. 3 3 [kPa]であった。したがって、弾性特性 Eは 5. 33 X 160/4. 24 = 201 [kPa]とな る。
[0102] し力しながら、この最大値および最小値は、図 6に示すように、一心周期中の約 380 msおよび約 500msにお!/、て見られる信号に基づ!/ヽて 、る。図 6および図 5 (b)を比 較すれば明らかなように、この最大値および最小値を与える厚さ変化量は、血管壁 の厚さ変動として起こり得ない挙動であり、ノイズによる影響と考えられる。このように、 一心周期の全期間を用いて厚さ変化量の最大値および最小値を求める場合、ノイズ の影響を受け、不正確な弾性特性が得られることがある。
[0103] 図 7に、図 6と同一のヒト頸動脈の後壁の厚さ変化量測定結果を示す。図 7に示すよ うに、厚さ変化量の最大値および最小値を求める期間を R波トリガー信号力も 300 [ ms]後までに変更することにより、正しい最大値および最小値を選択することができる 。この場合の最大厚さ変化量は、 1. 50 + 0. 11 = 1. 61 [ m]となる。測定対象部 位の厚さ最大値は 160 [ m]、被験者の血圧差は 5. 33 [kPa]なので、弾性特性 E は 5. 33 X 160/1. 61 = 530[kPa]となる。
[0104] また、測定期間を変更することにより、データを取得する期間が約 3Z8となることか ら、取得したデータを記憶するメモリの容量も少なくてすみ、一心周期におけるコンビ ユータの演算量も少なくできる。したがって、超音波診装置に搭載すべきメモリの容 量を小さくすることができ、より高速に弾性特性測定を求めることができる。演算量の 低減にあわせて演算能力の低いコンピュータを採用してもよぐこの場合、超音波診 断装置のコストを低減することができる。
[0105] このように、本発明の超音波診断装置によれば、厚さ変化量の最大値および最小 値の計算を一心周期よりも短 、期間にお 、て得られる位置変位量に基づ 、ておこな うため、ノイズ等による影響を低減し、より正確な測定結果を得ることが可能となる。 産業上の利用可能性
[0106] 本発明の超音波診断装置は、生体組織の弾性特性を測定するの好適に用いられ 、特に、血管壁の弾性特性を測定し、動脈硬化病変の発見や、動脈硬化の予防に 好適に用いることができる。

Claims

請求の範囲
[1] 生体の体組織へ超音波送信波を送信するための超音波プローブを駆動する送信 部と、
前記超音波送信波が前記体組織において反射することにより得られる超音波反射 波を、前記超音波プローブを用いて受信する受信部と、
前記超音波反射波を位相検波する位相検波部と、
前記位相検波により得られた信号カゝら前記生体組織の複数の測定対象位置にお ける位置変位量をそれぞれ計算し、前記位置変位量から、前記複数の測定対象位 置力 選ばれる 2点間の最大厚さ変化量および Zまたは弾性特性を計算する演算部 と、を備え、前記演算部は、前記生体の一心周期の一部期間において得られる前記 2点の位置変位量から前記 2点間の厚さまたは厚さ変化量の最大値および最小値を 計算し、前記最大値および最小値の差から前記最大厚さ変化量および Zまたは弾 性特性を計算する超音波診断装置。
[2] 前記体組織は循環器であり、前記演算部は、前記生体の血圧値に関する情報を受 け取り、前記血圧値に基づいて前記弾性特性を計算する請求項 1に記載の超音波 診断装置。
[3] 前記一心周期の一部期間は、前記生体力 得られる生体信号に同期して設定され る請求項 1または 2に記載の超音波診断装置。
[4] 前記生体信号は心電計により得られる心電波形である請求項 3に記載の超音波診 断装置。
[5] 前記一心周期の一部期間は、前記心電波形の P波、 Q波、 R波、 S波、 T波および U波のうちの少なくとも 1つに基づ 、て設定される請求項 4に記載の超音波診断装置
[6] 前記一心周期の一部期間は、前記心電波形の R波および T波に基づいて設定さ れる請求項 4に記載の超音波診断装置。
[7] 前記生体信号は心音計により得られる心音波形である請求項 3に記載の超音波診 断装置。
[8] 前記一心周期の一部期間は、前記心音波形の I音、 II音、 ΠΙ音および IV音のうち の少なくとも 1つに基づいて設定される請求項 7に記載の超音波診断装置。
[9] 前記生体信号は、脈波計により得られる脈波波形である請求項 3に記載の超音波 診断装置。
[10] 前記一心周期の一部期間は、前記脈波波形の S波、 P波、 T波、 C波および D波の うちの少なくとも 1つに基づ!/、て設定される請求項 9に記載の超音波診断装置。
[11] 前記演算部は、前記一心周期における前記体組織の位置変位量を示す位置変位 量波形をあらかじめ求め、前記位置変位量波形に基づき、前記一心周期の一部期 間を設定する請求項 1または 2に記載の超音波診断装置。
[12] 前記演算部は、前記位置変位量力 前記一心周期における前記体組織の厚さ変 化量を示す厚さ変化量波形をあらかじめ求め、前記厚さ変化量波形に基づき、前記 一心周期の一部期間を設定する請求項 1または 2に記載の超音波診断装置。
[13] 前記演算部は、前記位置変位量力 前記一心周期における前記体組織の血管径 変化量を示す血管径変化量波形をあらかじめ求め、前記血管径変化量波形に基づ き、前記一心周期の一部期間を設定する請求項 1または 2に記載の超音波診断装置
[14] 前記一部期間は、前記一心周期の 5%以上 75%以下の長さである請求項 1または
2に記載の超音波診断装置。
[15] 前記最大厚さ変化量および Zまたは弾性特性を表示するための表示部をさらに備 え、
前記演算部は、前記一心周期の一部期間の終了後、前記一部期間を含む一心周 期中に前記最大厚さ変化量および Zまたは弾性特性を計算し、
前記表示部は、前記最大厚さ変化量および Zまたは弾性特性の表示を前記一部 期間を含む一心周期中に開始する請求項 1または 2に記載の超音波診断装置。
[16] 前記送信部は、前記一心周期の一部期間中において超音波プローブを駆動し、 前記一心周期の一部期間以外の期間において超音波プローブの駆動を中断する 請求項 15に記載の超音波診断装置。
[17] 超音波診断装置の制御部による超音波診断装置の制御方法であって、
超音波を送信し、前記超音波が生体の体組織において反射することにより得られる 超音波反射波を受信するステップと、
前記超音波反射波を位相検波するステップと、
前記位相検波により得られた信号カゝら前記生体組織の複数の測定対象位置にお ける位置変位量をそれぞれ計算し、前記位置変位量から、前記複数の測定対象位 置力 選ばれる 2点間の最大厚さ変化量および Zまたは弾性特性を計算するステツ プと、
を包含し、前記計算ステップは、前記生体の一心周期の一部期間において得られる 前記 2点の位置変位量から前記 2点間の厚さまたは厚さ変化量の最大値および最小 値を計算し、前記最大値および最小値の差から前記最大厚さ変化量および Zまた は弾性特性を計算する超音波診断装置の制御方法。
[18] 前記体組織は循環器であり、前記計算ステップは、前記生体の血圧値に基づ 、て 前記弾性特性を計算する請求項 17に記載の超音波診断装置の制御方法。
[19] 前記一心周期の一部期間は、前記生体力 得られる生体信号に同期して設定され る請求項 17または 18に記載の超音波診断装置の制御方法。
[20] 前記生体信号は心電計により得られる心電波形である請求項 19に記載の超音波 診断装置。
[21] 前記一心周期の一部期間は、前記心電波形の P波、 Q波、 R波、 S波、 T波および U波のうちの少なくとも 1つに基づ 、て設定される請求項 20に記載の超音波診断装 置の制御方法。
[22] 前記一心周期の一部期間は、前記心電波形の R波および T波に基づいて設定さ れる請求項 20に記載の超音波診断装置の制御方法。
[23] 前記生体信号は心音計により得られる心音波形である請求項 19に記載の超音波 診断装置の制御方法。
[24] 前記一心周期の一部期間は、前記心音波形の I音、 II音、 ΠΙ音および IV音のうち の少なくとも 1つに基づ!、て設定される請求項 23に記載の超音波診断装置の制御 方法。
[25] 前記生体信号は、脈波計により得られる脈波波形である請求項 19に記載の超音 波診断装置の制御方法。
[26] 前記一心周期の一部期間は、前記脈波波形の S波、 P波、 T波、 C波および D波の うちの少なくとも 1つに基づ!/、て設定される請求項 25に記載の超音波診断装置の制 御方法。
[27] 前記演算部は、前記一心周期における前記体組織の位置変位量を示す位置変位 量波形をあらかじめ求め、前記位置変位量波形に基づき、前記一心周期の一部期 間を設定する請求項 17または 18に記載の超音波診断装置の制御方法。
[28] 前記演算部は、前記位置変位量から前記一心周期における前記体組織の厚さ変 化量を示す厚さ変化量波形をあらかじめ求め、前記厚さ変化量波形に基づき、前記 一心周期の一部期間を設定する請求項 17または 18に記載の超音波診断装置の制 御方法。
[29] 前記演算部は、前記位置変位量力 前記一心周期における前記体組織の血管径 変化量を示す血管径変化量波形をあらかじめ求め、前記血管径変化量波形に基づ き、前記一心周期の一部期間を設定する請求項 17または 18に記載の超音波診断 装置の制御方法。
[30] 前記一心周期の一部期間は、駆出期または駆出期の一部を少なくとも含む請求項
17または 18に記載の超音波診断装置の制御方法。
[31] 前記一心周期の一部期間は、心収縮期または心収縮期の一部を少なくとも含む請 求項 17または 18に記載の超音波診断装置の制御方法。
[32] 前記一部期間は、前記一心周期の 5%以上 75%以下の長さである請求項 17また は 18に記載の超音波診断装置の制御方法。
[33] 前記最大厚さ変化量および Zまたは弾性特性を表示するためのステップをさらに 包含し、
前記計算ステップは、前記一心周期の一部期間の終了後、前記一部期間を含む 一心周期中に前記最大厚さ変化量および Zまたは弾性特性を計算し、
前記表示ステップは、前記最大厚さ変化量および Zまたは弾性特性の表示を前記 一部期間を含む一心周期中に開始する請求項 17または 18に記載の超音波診断装 置の制御方法。
[34] 前記超音波を送信し、超音波反射を受信するステップを、前記一心周期の一部期 間中に実行し、前記一心周期の一部期間以外の期間において中断する請求項 33 記載の超音波診断装置の制御方法。
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