JP3842285B2 - 超音波診断装置および超音波診断装置の制御方法 - Google Patents

超音波診断装置および超音波診断装置の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、超音波を用いて生体組織の弾性特性を測定する超音波診断装置および超音波診断装置の制御方法に関する。
近年、心筋梗塞や脳梗塞などの循環器系疾病を患う人々が増加してきており、このような疾病の予防および治療を行うことが大きな課題となっている。
心筋梗塞や脳梗塞の発病には、動脈硬化が深く関係している。具体的には、動脈壁に粥腫が形成されたり、高血圧等の種々の要因によって動脈の新しい細胞が作られなくなったりすると、動脈は弾力性を失い、硬く、脆くなる。そして、粥腫が形成された部分において血管が閉塞したり、粥腫を覆う血管組織が破裂することにより、粥腫が血管内へ流出し、別の部分において動脈を閉塞させたり、動脈が硬化した部分が破裂したりすることによって、これらの疾病が引き起こされる。このため、動脈硬化を早期に診断することがこれらの疾病予防や治療には重要となる。
動脈硬化を早期に診断して、動脈硬化の治療薬を患者に対して投与することができれば、動脈硬化の治療に効果を発揮する。しかし、動脈硬化が進行してしまうと、治療薬によって動脈硬化の進展を抑制することはできても、硬化した動脈を完全に回復させることは難しいと言われている。
従来、動脈硬化病変の診断は、血管カテーテルを用いて血管内部の様子を直接観察することによって行われていた。しかし、この診断には、血管カテーテルを血管に挿入する必要があるため、患者への負荷が大きいという問題があった。このため、血管カテーテルによる観察は、動脈硬化病変が存在していることが確かである患者に対して、その場所を特定するために用いられ、例えば、健康管理のための検査として、この方法が用いられることはなかった。
動脈硬化の一因であるコレステロール値を測定したり、血圧値を測定したりすることは、患者への負担が少なく、容易に行うことのできる検査である。しかし、これらの値は、動脈硬化の度合いを直接示すものではない。
こうした理由から、患者への負担が少なく、動脈硬化が進行していない早期の段階で動脈硬化を診断することのできる診断方法あるいは診断装置が求められている。
患者への負担が少ない医療診断装置としては、超音波診断装置が従来用いられている。超音波診断装置を用いて超音波を体外から照射することによって、患者に苦痛を与えることなく、体内の形状情報、運動情報あるいは質情報を得ることができる。
特に超音波による計測を行えば、測定対象物の運動情報が得られるため、位置変位量から測定対象物の弾性特性を求めることができる。つまり、生体内の血管の弾性特性を求めることができ、動脈硬化の度合いを直接知ることが可能となる。また、患者に超音波プローブをあてるだけで測定できるため、患者への負担も少ない。このため、超音波診断装置を用いれば、動脈硬化の正確な診断も可能であるし、予防のための検診を被験者に対して負担を与えずに行うことが期待される。
しかし、従来用いられている超音波診断装置は、例えば胎児の形状を観察したり、胎児の心音を聴診したりする超音波診断装置に代表されるように、形状情報や運動情報の分解能はそれほど高くない。このため、従来の超音波診断装置を用いて、心周期に合わせて伸縮する動脈の弾性特性を求めることは不可能であった。例えば、特許文献1に示されているもののように、測定対象の変位計測精度が十分ではないものが多かった。
近年、エレクトロニクス技術の進歩によって、超音波診断装置の測定精度を飛躍的に向上させることも可能になってきた。これに伴って、生体組織の微小運動を計測する超音波診断装置の開発が進んでいる。例えば、特許文献2は、検波信号の振幅および位相の両方を用い、制約付最小二乗法によって対象の瞬時の位置を決定し、高精度な位相のトラッキングを実現する超音波振動装置を開示している。この装置は、拍動により大きく動いている組織上の微小振動を計測することができる。特許文献2によれば、振幅が10mm以上ある拍動に伴う大振幅変位運動上の数百Hzまでの微小振動を拍動が10回程度繰り返されても十分再現よく計測することができる。
特許文献2および特許文献3に記載されている装置は、数百Hzまでの高い周波数成分を再現性よく計測でき、超音波ビームを集束させることによって心筋や動脈壁上の直径1〜2mm程度の領域の弾性特性を得ることができる。また、一心周期中、あらゆる時相の成分の超音波信号が得られ、その信号の周波数スペクトル解析が可能である等の優れた特徴を備えていると報告されている。
したがって、この公報の技術を用いた超音波診断装置によれば、たとえば、健康診断などにおいて、被験者に負担を与えることなく、経時的に動脈硬化の進行度合いを調べ、動脈硬化による疾病を予防することが可能となると期待される。また、動脈の微小領域における弾性特性を測定することによって、血管破裂が生じ易い部位を特定し、その部位を治療することが可能になると期待される。
特開昭62−266040号公報 特開平10−5226号公報 特開2000−229078号公報
前述したように、超音波を用いて物質の弾性特性を求める場合、測定対象物の運動情報を測定する。生体組織、特に血管壁の弾性特性を一心周期毎に求める場合、血圧の最大値と最小値との差Δp、血管壁の任意の一心周期における最大厚さ変化量Δh、および血管壁の厚さの最大値Hを用い、血管壁の弾性特性Eは以下の式により求めることができる。
E=Δp・H/Δh
このうち、血圧の最大値と最小値は血圧計等による血圧測定によって求める。一方、血管壁の最大厚さ変化量Δhは、たとえば前述した特許文献2の方法を用いて測定される血管壁の厚さ変化量の最大値および最小値から求める。
しかしながら、超音波を用いた測定中、厚さ変化量の最大値および最小値を超える大きさのノイズが発生した場合、実際とは異なる最大厚さ変化量が得られてしまい、正しい弾性特性が求められないという問題が生じる。
また、上述の演算は、従来の生体組織の形状を表示するための超音波診断装置に比べてはるかに高い演算能力を必要とし、計算処理能力の高いコンピュータを必要とする。このため、装置全体が高価なものとなってしまう。計算処理能力が高くないコンピュータを用いる場合には、演算に時間を要するため、測定結果の表示にタイムラグが生じてしまう。
本発明はこのような課題の少なくとも1つを解決し、ノイズなどの影響を抑制し、弾性特性を精度よく測定することが可能な超音波診断装置を提供することを目的とする。
本発明の超音波診断装置は、生体の体組織へ超音波送信波を送信するための超音波プローブを駆動する送信部と、前記超音波送信波が前記体組織において反射することにより得られる超音波反射波を、前記超音波プローブを用いて受信する受信部と、前記超音波反射波を位相検波する位相検波部と、前記位相検波により得られた信号から前記生体組織の複数の測定対象位置における位置変位量をそれぞれ計算し、前記位置変位量から、前記複数の測定対象位置から選ばれる2点間の最大厚さ変化量および/または弾性特性を計算する演算部とを備え、前記演算部は、前記生体の一心周期の一部期間において得られる前記2点の位置変位量から前記2点間の厚さまたは厚さ変化量の最大値および最小値を計算し、前記最大値および最小値の差から前記最大厚さ変化量および/または弾性特性を計算する。
ある好ましい実施形態において、前記体組織は循環器であり、前記演算部は、前記生体の血圧値に関する情報を受け取り、前記血圧値に基づいて前記弾性特性を計算する。
ある好ましい実施形態において、前記一心周期の一部期間は、前記生体から得られる生体信号に同期して設定される請求項1または2に記載の超音波診断装置。
ある好ましい実施形態において、前記生体信号は心電計により得られる心電波形である。
ある好ましい実施形態において、前記一心周期の一部期間は、前記心電波形のP波、Q波、R波、S波、T波およびU波のうちの少なくとも1つに基づいて設定される。
ある好ましい実施形態において、前記一心周期の一部期間は、前記心電波形のR波およびT波に基づいて設定される。
ある好ましい実施形態において、前記生体信号は心音計により得られる心音波形である。
ある好ましい実施形態において、前記一心周期の一部期間は、前記心音波形のI音、II音、III音およびIV音のうちの少なくとも1つに基づいて設定される。
ある好ましい実施形態において、前記生体信号は、脈波計により得られる脈波波形である。
ある好ましい実施形態において、前記一心周期の一部期間は、前記脈波波形のS波、P波、T波、C波およびD波のうちの少なくとも1つに基づいて設定される。
ある好ましい実施形態において、前記演算部は、前記一心周期における前記体組織の位置変位量を示す位置変位量波形をあらかじめ求め、前記位置変位量波形に基づき、前記一心周期の一部期間を設定する。
ある好ましい実施形態において、前記演算部は、前記位置変位量から前記一心周期における前記体組織の厚さ変化量を示す厚さ変化量波形をあらかじめ求め、前記厚さ変化量波形に基づき、前記一心周期の一部期間を設定する。
ある好ましい実施形態において、前記演算部は、前記位置変位量から前記一心周期における前記体組織の血管径変化量を示す血管径変化量波形をあらかじめ求め、前記血管径変化量波形に基づき、前記一心周期の一部期間を設定する。
ある好ましい実施形態において、前記一部期間は、前記一心周期の5%以上75%以下の長さである。
ある好ましい実施形態において、前記最大厚さ変化量および/または弾性特性を表示するための表示部をさらに備え、前記演算部は、前記一心周期の一部期間の終了後、前記一部期間を含む一心周期中に前記最大厚さ変化量および/または弾性特性を計算し、前記表示部は、前記最大厚さ変化量および/または弾性特性の表示を前記一部期間を含む一心周期中に開始する。
ある好ましい実施形態において、前記送信部は、前記一心周期の一部期間中において超音波プローブを駆動し、前記一心周期の一部期間以外の期間において超音波プローブの駆動を中断する。
本発明の超音波診断装置の制御方法は、超音波診断装置の制御部による超音波診断装置の制御方法であって、超音波を送信し、前記超音波が生体の体組織において反射することにより得られる超音波反射波を受信するステップと、前記超音波反射波を位相検波するステップと、前記位相検波により得られた信号から前記生体組織の複数の測定対象位置における位置変位量をそれぞれ計算し、前記位置変位量から、前記複数の測定対象位置から選ばれる2点間の最大厚さ変化量および/または弾性特性を計算するステップと、を包含し、前記計算ステップは、前記生体の一心周期の一部期間において得られる前記2点の位置変位量から前記2点間の厚さまたは厚さ変化量の最大値および最小値を計算し、前記最大値および最小値の差から前記最大厚さ変化量および/または弾性特性を計算する。
ある好ましい実施形態において、前記体組織は循環器であり、前記計算ステップは、前記生体の血圧値に基づいて前記弾性特性を計算する。
ある好ましい実施形態において、前記一心周期の一部期間は、前記生体から得られる生体信号に同期して設定される。
ある好ましい実施形態において、前記生体信号は心電計により得られる心電波形である。
ある好ましい実施形態において、前記一心周期の一部期間は、前記心電波形のP波、Q波、R波、S波、T波およびU波のうちの少なくとも1つに基づいて設定される。
ある好ましい実施形態において、前記一心周期の一部期間は、前記心電波形のR波およびT波に基づいて設定される。
ある好ましい実施形態において、前記生体信号は心音計により得られる心音波形である。
ある好ましい実施形態において、前記一心周期の一部期間は、前記心音波形のI音、II音、III音およびIV音のうちの少なくとも1つに基づいて設定される。
ある好ましい実施形態において、前記生体信号は、脈波計により得られる脈波波形である。
ある好ましい実施形態において、前記一心周期の一部期間は、前記脈波波形のS波、P波、T波、C波およびD波のうちの少なくとも1つに基づいて設定される。
ある好ましい実施形態において、前記演算部は、前記一心周期における前記体組織の位置変位量を示す位置変位量波形をあらかじめ求め、前記位置変位量波形に基づき、前記一心周期の一部期間を設定する。
ある好ましい実施形態において、前記演算部は、前記位置変位量から前記一心周期における前記体組織の厚さ変化量を示す厚さ変化量波形をあらかじめ求め、前記厚さ変化量波形に基づき、前記一心周期の一部期間を設定する。
ある好ましい実施形態において、前記演算部は、前記位置変位量から前記一心周期における前記体組織の血管径変化量を示す血管径変化量波形をあらかじめ求め、前記血管径変化量波形に基づき、前記一心周期の一部期間を設定する。
ある好ましい実施形態において、前記一心周期の一部期間は、駆出期または駆出期の一部を少なくとも含む。
ある好ましい実施形態において、前記一心周期の一部期間は、心収縮期または心収縮期の一部を少なくとも含む。
ある好ましい実施形態において、前記一部期間は、前記一心周期の5%以上75%以下の長さである。
ある好ましい実施形態において、前記最大厚さ変化量および/または弾性特性を表示するためのステップをさらに包含し、前記計算ステップは、前記一心周期の一部期間の終了後、前記一部期間を含む一心周期中に前記最大厚さ変化量および/または弾性特性を計算し、前記表示ステップは、前記最大厚さ変化量および/または弾性特性の表示を前記一部期間を含む一心周期中に開始する。
ある好ましい実施形態において、前記超音波を送信し、超音波反射を受信するステップを、前記一心周期の一部期間中に実行し、前記一心周期の一部期間以外の期間において中断する。
本発明によれば、演算部における厚さまたは厚さ変化量の最大値および最小値の計算を、生体の一心周期の一部期間において得られる位置変位量に基づいて求め、求めた最大値および最小値を用いて弾性特性を求めるため、ノイズによる影響を低減し、正確な弾性特性を計測することがきる。
本発明の超音波診断装置は測定対象物の各部の運動速度や各微小な領域における最大厚さ変化量や弾性特性を測定する。本発明の超音波診断装置は、特に生体の各部の弾性特性を計測するのに適しており、空間分解能も高いため、血管壁の最大厚さ変化量や弾性特性の計測に好適に用いることができる。以下、血管壁の最大厚さ変化量や弾性特性を計測する場合を例にとり、本発明の超音波診断装置を説明する。
図1は、本発明の超音波診断装置11を用い、血管壁の組織性状を診断する場合に用いる構成を示すブロック図である。超音波診断装置11に接続された超音波プローブ13は被験者の体表2に密着するよう設置され、血管外組織1および血管3を含む体組織内部へ超音波を送信する。血管外組織は脂肪や筋肉等により構成される。送信された超音波は血管3や血液5にて反射、散乱し、その一部が超音波プローブ13へ戻り、エコーとして受信される。超音波プローブ13は、アレー状に配列された複数の超音波振動子(超音波振動子群)を含み、従来の超音波診断装置に用いられる公知の超音波プローブを用いることができる。超音波診断装置11は、受信信号の解析および演算を行い、血管壁4の運動情報を求める。また、超音波診断装置11には血圧計12が接続されており、血圧計12が測定した被験者の血圧値に関するデータが超音波診断装置11へ入力される。
超音波診断装置11は、特許文献2に開示されている方法によって、検波信号の振幅および位相の両方を用い、制約付最小二乗法によって対象の瞬時の位置を決定し、高精度な(位置変位量の測定精度は±0.2ミクロン程度)位相トラッキングを行うことにより、血管壁4における微小部位の位置および厚さの時間変化を十分な精度で測定することができる。さらに、血圧計12から得た血圧データを用いることで、血管壁4における微小部位の弾性特性を求めることができる。
超音波診断装置11には心電計22が接続されており、心電計22から心電波形を受け取り、データ取得やデータリセットのタイミングを決定するトリガー信号として使用する。特に、心電波形を利用して生体の一心周期の一部期間を設定し、設定した一部期間において得られた情報のみに基づき弾性特性を求める。これにより、ノイズの影響を低減し、精度の高い弾性特性を求めることができる。
以下、超音波診断装置11の構成および動作を詳細に説明する。図2は、超音波診断装置11の構成を示すブロック図である。超音波診断装置11は、送信部14、受信部15、遅延時間制御部16、位相検波部17、フィルタ18、演算部19、演算データ記憶部20、表示部21を備えている。また、これら各部を制御するために、コンピュータなどからなる制御部50を備えている。
送信部14は、所定の駆動パルス信号を生成し、超音波プローブ13に出力する。駆動パルス信号により超音波プローブ13から送信される超音波送信波は、血管壁4等の体組織において反射、散乱し、生じた超音波反射波が超音波プローブ13で受信される。
受信部15は超音波プローブ13を用いて超音波反射波を受信する。受信部15はA/D変換部を含み、受信部15において増幅された超音波反射波はデジタル信号に変換される。送信部14および受信部15は電子部品などを用いて構成される。
遅延時間制御部16は送信部14および受信部15に接続されており、送信部14から超音波プローブ13の超音波振動子群に与える駆動パルス信号の遅延時間を制御する。これにより、超音波プローブ13から送信される超音波送信波の超音波ビームの音響線の方向や焦点深度を変化させる。また、超音波プローブ13によって受信され、受信部15によって増幅された受信反射波信号の遅延時間を制御することにより、受信される超音波の音響線の方向を変化させることができる。遅延時間制御部16の出力は位相検波部17に入力される。
位相検波部17は、遅延時間制御部16で遅延制御された受信反射波信号を位相検波し、実部信号と虚部信号とに分離する。分離された実部信号および虚部信号はフィルタ部18に入力される。フィルタ部18は測定対象以外からの反射成分やノイズ成分を除去する。位相検波部17およびフィルタ部18はソフトウエアによってもハードウエアによっても構成することができる。
演算部19は、位相検波された信号の実部信号および虚部信号を用いて、血管壁4内部に設定された複数のトラッキング位置の運動速度を求め、この運動速度を積分することによって血管壁4内部の複数のトラッキング位置それぞれの時間変位量を求めることができる。そして複数の位置変位量から選ばれる任意の2つの位置における位置変位量の差分を求めることにより、その2点間の厚さ変化量を求めることができる。さらに、求めた厚さ変化量の最大値と最小値との差分から得られる最大厚さ変化量と血圧計12から得られる血圧データとから、2点間に位置する組織の弾性特性を求めることができる。また、心電計22から得られる心電波形は、演算部19へ入力され、データ取得やデータリセットのタイミングを決定するトリガー信号として使用される。この目的においては、心電計22は他の生体信号検出手段である心音計や脈波計と置き換えることも可能であり、心電波形の替わりに心音波形や脈波波形をトリガー信号として用いることも可能である。
演算部19で演算された位置変位量、厚さ変化量、弾性特性等のデータは、演算データ記憶部20に記憶され、随時読み取ることが可能である。また、演算部19で演算された位置変位量、厚さ変化量、弾性特性等のデータは、表示部21に入力され、データを二次元画像などに可視化することができる。さらに、表示部21が演算データ記憶部20と接続されていれば、記憶された各種データを表示部21にて随時表示することもできる。演算部19で演算された各種データは、表示部21へ出力され、記憶部20へも出力されことにより、リアルタイムでデータを表示しつつ、データを後で利用することができるよう保存されることが好ましい。しかし、どちらか一方がなくともかまわない。
次に、体組織の位置変位量の計算について、図3を用いて詳細に説明する。図3に示すように、超音波プローブ13から出射した超音波送信波は、ある有限の幅を持つ超音波ビーム26として血管外組織1および血管壁4中を伝播し、その過程において血管外組織1および血管壁4によって反射または散乱した超音波の一部が超音波プローブ13へ戻り、超音波反射波として受信される。超音波反射波は時系列信号r(t)として検出され、超音波プローブ13に近い組織から得られる反射の時系列信号ほど、時間軸上で原点近くに位置する。超音波ビーム26の幅(ビーム径)は、遅延時間を変化させることにより制御することができる。
上述したように超音波反射波は血管外組織1および血管壁4の両方により生じる。しかし、本実施形態では、血管壁組織が測定対象であるので、以下の説明では血管壁4にのみ着目する。超音波ビームの中心軸である音響線25上に位置する血管壁4中の複数の測定対象位置Pn(P1、P2、P3、Pk・・・Pn、nは3以上の自然数)は、ある一定間隔で超音波プローブ13に近い順にP1、P2、P3、Pk・・・Pnと配列している。血管外組織1の表面を原点とする深さ方向の座標をZ1、Z2、Z3、Zk、・・・Znとすると、測定対象位置Pkからの反射は、時間軸上でtk=2Zk/cに位置することになる。ここでcは体組織内での超音波の音速を示す。反射波信号r(t)を位相検波部17において位相検波し、検波した信号を実部信号および虚部信号に分離してフィルタ部18を通過させる。演算部19では、反射波信号r(t)と微小時間Δt後の反射波信号r(t+Δt)において振幅は変化せず、位相および反射位置のみが変化するという制約のもとで、反射波信号r(t)とr(t+Δt)との波形の整合誤差が最小となるよう最小二乗法によって位相差を求める(制約付最小二乗法)。この位相差から、測定対象位置Pnの運動速度Vn(t)が求められ、さらにこれを積分することにより、位置変位量dn(t)を求めることができる。
図4は、測定対象位置Pnと弾性率演算の対象組織Tnとの関係を示す図である。対象組織Tkは、隣接する測定対象位置PkとPk+1とに挟まれた範囲に厚さhを有して位置している。n個の測定対象位置P1・・・・Pnからは(n−1)個の対象組織T1・・・・Tn-1を設けることができる。
対象組織Tkの伸縮量である厚さ変化量Dk(t)は、測定対象位置PkPk+1の位置変位量dk(t)とdk+1(t)とから、Dk(t)=dk+1(t)−dk(t)として求められる。血管壁4の組織Tkの厚さの変化は、血管壁4が構成する血管を流れる血液が心拍によって変化することにより生じる。よって、対象組織Tkの厚さの最大値Hk(最低血圧時の値)、対象組織の厚さ変化量Dk(t)の最大値と最小値との差Δhkおよび最低血圧値と最高血圧値との差である脈圧Δpを用い、対象組織Tkの歪み率である血管半径方向の弾性率Ek以下の式によって求めることができる。
k=(Δp×Hk)/Δhk
上記説明では隣接する測定対象位置間の弾性率を求めているが、弾性率は複数ある測定対象位置の任意の2点を選択することができる。この場合には、選択した2点間の厚さの最大値および選択した2点間の厚さ変化量の最大値と最小値との差を用いて同様に計算することができる。
測定対象組織が血管壁等の循環器である場合、最大厚さ変化量Δh、脈圧Δp、厚さの最大値Hはいずれも、一心周期毎に更新される数値である。したがって、弾性特性も心周期に同期して一心周期毎の数値を求めることが好適である。一心周期における最大厚さ変化量Δhを求めるためには、一心周期における厚さ変化量の最大値と最小値が必要となるが、本発明では、この厚さ変化量の最大値と最小値を一心周期よりも短い期間から見つける。これらの数値の計測タイミングを詳細に説明する。図5のグラフ(a)から(c)は、超音波診断装置11により測定したヒト頸動脈血管壁内の任意位置における位置変位量、厚さ変化量および血管内径の変化量をそれぞれ模式的に示している。また、図5のグラフ(d)から(f)は、図5(a)から(c)に示す変位量を測定した際に得られた生体信号である心電図、心音図および脈波をそれぞれ示している。これら各図は横軸が時間軸になっており、それぞれ時間軸を一致させて描かれている。また、図5のチャート(g)は、グラフ(a)から(f)の時間軸における心周期現象を説明している。
図5のチャート(g)に示すように、一心周期は、収縮期と拡張期とに大別され、収縮期はさらに駆出前期と駆出期とに、拡張期は等容弛緩期と充満期と心房収縮期とにそれぞれ分けられる。収縮期は、心電図(図5のグラフ(d))においてはQ波の始まりからT波の終わりまでにほぼ相当し、心音図(図5のグラフ(e))においてはI音の始まりからII音の始まりまでにほぼ相当する。一方、拡張期は、心電図においてはT波の終わりからQ波の始まりまでにほぼ相当し、心音図においてはII音の始まりからI音の始まりまでにほぼ相当する。図5において、心臓に見られる収縮期の開始をトリガーとした一心周期を点線で示している。
図5のグラフ(a)から(c)に示す位置変位量、厚さ変化量および血管内径変化量ならびに図5のグラフ(f)に示す脈波は、それぞれ心臓から離れた頸動脈にて測定される数値である。このため、心周期における心臓の各種イベントに対して0.1秒程度遅れて心臓の各種イベントに対応する現象がこれらの変位量や脈波において観測される。たとえば、脈波(図5のグラフ(f))に見られる収縮期はS波から始まるが、そのタイミングは心臓に見られる収縮期の開始(点線で示している)から0.1秒程度遅れている。図5において、頸動脈に見られる収縮期の開始をトリガーとした一心周期を一点鎖線で示している。
心臓からの血液の駆出により脈波の波形はS波からP波へ急峻に立ち上がる。そして、頂点(P波)を迎えた後、軽く上に凸の隆起(T波)を作って切痕(C波)に至り、そこで再度上に凸の隆起(D波)を作りなだらかに下降する。C波、D波はそれぞれダイクロティックノッチ、ダイクロティックウェーブと呼ばれており、大動脈弁の閉鎖により発生するイベントである。図5のグラフ(b)に示す頚動脈の厚さ変化量においては、最大値b1は脈波のS波と同一時刻で観測され、最小値b2は、脈波のP波と同一時刻に観測される。つまり、最大厚さ変化量Δhは、一心周期の全体を計測する必要はなく、脈波のS波およびP波が観測される時期を含んでおればよいことが分かる。また、脈圧Δpを求めるための最小血圧値および最大血圧値も、これらS波およびP波から得られる。さらに厚さの最大値Hは、厚さ変化量が最大値b1となるときに得られる。
したがって、生体の血管壁など循環器の弾性特性は、脈波のS波およびP波が観測される時期を含む、心周期における駆出期や収縮期(心室収縮期)、あるいは少なくとも駆出期の一部や収縮期(心室収縮期)の一部を含む期間において計測を行うことにより得られる。逆に、一心周期の拡張期において、厚さ変化量の最大値および最小値は存在しないので、この期間において計測を行い、最大値および最小値を探索しても、所望の最大値および最小値は得られない。
本発明では、厚さ変化量のこのような特性を利用し、一心周期内の厚さ変化量の正しい最大値および最小値を求める期間を一心周期よりも短く設定する。計測時間を短くすることにより、ノイズを誤って最大値あるいは最小値として認識する可能性を低下させることができる。たとえば、一心周期内の駆出期のみで計測を行う場合、駆出期は一心周期全体の約30%の時間を占めるため、ノイズの影響を受ける可能性を1/3以下に低減することができる。また、計測時間を短くすることにより、演算すべき計測値の量も低減できるため、多くのメモリを超音波診断装置に搭載したり、演算処理能力の高い高性能な、コンピュータを用いる必要がなく、超音波診断装置の製造コストを低減させることができる。あるいは高速で計測が可能な超音波診断装置が実現する。
さらに、厚さ変化量や弾性特性等の演算結果を、一心周期の終了を待たずに表示部21に表示させることが可能となる。図6のチャート(a)は本発明の超音波診断装置における計測、演算および表示のタイミングを示しており、図6のチャート(b)は、従来の超音波診断装置における計測、演算および表示のタイミングを示している。チャート(a)に示すように、任意の心周期「A」およびその前後において、計測期間は、一心周期よりも短い一部期間としている。たとえば、心電図(図5(d))のR波からT波までとする。演算部19は、心周期Aの開始と同時に位置変位量や厚さ変化量の計測を行う。このとき表示部21は、ひとつ前の心周期A−1の結果を表示している。定められた一部期間における測定を終えると、演算部19は直ちに計測結果を用いた演算処理を開始する。具体的には、厚さ変化量の最大値と最小値の抽出などを行う。そして、計算により求めた心周期Aの弾性特性などを表示部21が表示する。
このとき被検体の心周期はまだ「A」であり、表示部21は、心周期A中に心周期Aの弾性特性の表示を開始する。このため、超音波診断装置11の操作者は、心周期Aにおける演算結果をリアルタイムで捉えて、次の心周期A+1での計測に反映させることができる。具体的には、例えば操作者が超音波プローブ13の位置を微調整したり、超音波プローブ13をより安定的に保持できるよう持ち直したりすることができる。なお、図6のチャート(a)に示すように、心周期Aにおける計測の終了後、送信部14が超音波プローブ13の駆動を中止することによって、超音波診断装置11は計測を中断してもよい。計測を中断することによって、超音波診断装置を制御するコンピュータの負荷を低減し、心周期Aにおける計測結果に基づく演算を高速で処理することが可能となり、より早く心周期Aの弾性特性などを計算することができる。
心周期Aの演算処理が終了すると、演算部19は心周期A+1の開始まで、演算を中断する。この期間を利用して、直近の複数心拍における弾性特性の平均値を求めるなど、他の信号処理を行ってもよい。
一方、特許文献3に開示されるような従来の超音波診断装置によれば、チャート(b)に示すように、各心周期の期間全体にわたって計測を行い、各心周期の終了後、得られた計測値を用いて、厚さ変化量の最大値と最小値を求め、最大厚さ変化量や弾性特性等を計算によって求める。これらの演算処理は、次の心周期中に行われる。具体的には、チャート(b)に示すように、心周期Aにおいて計測を行い、得られた計測結果を用いた演算処理は、心周期A+1において行う。このとき、心周期Aの演算処理は心周期A+1における計測と並行して行う必要がある。このため、超音波診断装置を制御するコンピュータの負荷が大きくなり、心周期Aの演算処理に時間がかかってしまう。また、心周期全体にわたって得られた計測値を処理する必要があるため、演算量も多く、この点でも心周期Aの演算処理に時間がかかってしまう。その結果、計算が終了し、計算により求めた心周期Aの弾性特性などを表示部21に表示することができるのは、心周期A+1の開始後しばらく経ってからになる。このように、計測結果の表示にタイムラグが生じるため、超音波診断装置の操作者が、表示部21の表示を見ながら超音波プローブ13の位置を微調整したり、超音波プローブ13をより安定的に保持できるよう持ち直すことが困難となる。
なお、特許文献3は、血管の微細な運動を安定して精度よく計測するために血管壁の大振幅変位運動を、一心拍における変位の和がゼロとなる制約条件を設けて解析することを開示している。このため、特許文献3では一心周期全体にわたって変位運動や厚さ変化を計測し続ける必要がある。また、特許文献3は血管の平均的な弾性率Eを脈圧(最高血圧psと最小血圧pdとの差)と歪み量の最大値Δεmaxとの比から求めることを開示していが、最高血圧psおよび最低血圧pdが得られるタイミングや歪み量の最大値Δεmaxを演算するための厚さ最大値と厚さ最小値が得られるタイミングについては何ら言及していない。したがって、特許文献3は心周期の一部期間から厚さ変化量の最大値および最小値を求めることを全く示唆するものではない。
以下、生体信号検出手段から得られた信号を用いたデータ取得期間の設定について、さらに具体的に説明する。
図5の各グラフから明らかなように、脈波のS波およびP波が観測される時刻、あるいは、厚さ変化量の最大値b1および最小値b2が得られる時刻は、生体信号を用いて容易に決定できる。たとえば、グラフ(d)に示すように、生体信号検出手段として心電計22を用いる場合には、データ取得期間をR波からT波までの期間とすることで、つまり、R波をデータ取得期間の開始の基準とし、T波をデータ取得期間の終了の基準とすることで、好適に厚さ変化量の最大値および最小値を求めることができる。R波の替わりにP波、Q波、S波を用いてもよいし、R波を基準としてデータ取得期間をR波から0.5秒後までとしたり、R波から一心周期の40%に相当する時間後までとしても同様の効果が得られる。
また、グラフ(e)に示すように、生体信号検出手段として心音計を用いる場合には、データ取得期間をI音からII音までの期間とすることで、好適に厚さ変化量の最大値および最小値を求めることができる。I音の替わりにIV音を用いたり、II音の替わりにIII音を用いてよい。また、I音を基準としてデータ取得期間をI音から0.5秒後までとしたり、I音の一心周期の10%に相当する時間前からI音の30%相当時間後までとしてもよい。
グラフ(f)に示すように、生体信号検出手段として脈波計を用いる場合には、データ取得期間をS波からC波までの期間とすることで、好適に厚さ変化量の最大値および最小値を求めることができる。C波の替わりにT波やD波を用いてもよいし、S波を基準とし、データ取得期間をS波から0.5秒後までとしたり、S波の一心周期の10%に相当する時間前からS波の30%相当時間後までとしてもよい。
さらに、超音波診断装置11の外部に生体信号検出手段として別途機器を設け、生体信号を取り込まなくても、超音波診断装置11が測定する数値をトリガー信号としてもよい。図5のグラフ(a)に示すように、測定した頸動脈血管内の任意位置における位置変位量には、点a1、a2およびa3示されるような位置変位量の変化が他の部分に比べて特徴的な極大点あるいは極小点が見られる。このため、点a1、a2、a3を演算部19において抽出し、これらを用いて一心周期内の厚さ変化量の最大値および最小値を求める期間を決定することもできる。なお、点a1は血管3の測定対象部位における血圧最小点、点a2は測定対象部位における血圧最大点、点a3はダイクロティックノッチにそれぞれ由来するイベントである。
位置変位量に基づき計測期間を定める場合には、たとえば、データ取得期間を点a1からa3までの期間とすることで、好適に厚さ変化量の最大値および最小値を求めることができる。また、点a3の替わりに点a2を用いてもよいし、点a1を基準としてデータ取得期間をa1から0.5秒後までとしたり、a1の一心周期の10%に相当する時間前からa2の10%相当時間後までとしてもよい。
また、図5のグラフ(c)に示すように、血管内径変化量から図中に示すよう点c1、c2、およびc3を抽出し、計測期間の設定に用いてもよいし、図5(b)に示した厚さ変化量自体から点b1、b2、b3を抽出し、計測期間の設定を行ってもよい。
上述した生体信号検出手段により得られる生体信号を利用して厚さ変化量の最大値および最小値を求める期間を設定するには、たとえば、図1および図2に示すように、心電計22から得られる心電波形を演算部19に入力し、上述したようにR波を検出したら、厚さ変化量の演算を行い、T波を検出したら演算を中断すればよい。R波およびT波の検出は、たとえば、演算部19において、心電波形中の振幅の大きさと、心電波形を微分して得られる値と、それらが出現するタイミングとを用いることによって行うことができる。あるいは、この検出を心電計22において行い、R波およびT波の検出に基づいて、制御信号を演算部19へ出力させてもよい。
また、生体信号のトリガーとなる波形などの特異信号のタイミングが厚さ変化量の最大値および最小値が得られるタイミングと近接していたり、厚さ変化量の最大値および最小値が得られるタイミングより後に得られる特異信号をトリガーとする場合には、トリガーとして用いる特異信号が得られた周期の次の心周期における計測期間のトリガーとすればよい。
被検体の個体差を考慮すると、厚さ変化量の最大値および最小値を求める計測期間は、一心周期の5%以上75%以下の長さであることが好ましい。計測期間が、一心周期の5%より短いと厚さ変化量の最大値および最小値の少なくとも一方が得られない可能性がある。また、一心周期の75%より長いと、計測期間を短縮した効果が十分には得られなくなり、ノイズによる影響を受け易くなる可能性がある。したがって、上述した生体信号をトリガーとし計測期間を設定する場合、計測期間がこの範囲内となるように設定することが好ましい。計測期間をこの長さに設定することによって、演算量を25%から95%程度低減し、また、ノイズによる影響を25%から95%程度低減することができると考えられる。
上述したように、厚さ変化量は厚さを規定する2点間の位置変位量の差によって求められる。したがって、厚さ変化量の最大値および最小値を求める期間に得られた2点間の位置変位量から厚さ変化量の最大値および最小値を求めればよい。超音波診断装置11は一心周期の全体、つまり連続して、位置変位量を測定し、得られた位置変位量のうち、上述の厚さ変化量の最大値および最小値を求める期間内に得られる位置変位量を抽出して厚さ変化量の最大値および最小値を求めてもよい。あるいは、超音波診断装置11は一心周期中の上述した期間のみにおいて、断続的に位置変位量を測定し、厚さ変化量の最大値および最小値を求めてもよい。厚さ変化量の最大値および最小値を求めるための計算は、生体信号などにより設定する上述した期間にリアルタイムで行ってもよいし、上述した期間とずれていてもよい。前述したように超音波診断装置11全体を制御するコンピュータの負荷低減し、演算部における演算に要する時間を短縮するためには、断続的に位置変位量を測定することが好ましい。
また、超音波診断装置による診断中は生体を安静状態にするため、心周期の変動は少ない。このため計測期間の設定は必ずしも毎回行う必要はなく、上述した生体情報に基づき、計測期間をいったん設定した後、計測期間を同じ周期で繰り返して計測を行ってもよい。一方、心周期ごとに生体信号を検出し、生体信号に基づいて計測期間を決定すれば、生体の心周期が不整脈などにより不規則である場合にも、確実に弾性特性の計測を行うことができる。
本実施形態では、一種類の生体信号検出手段から得られる特異信号を用いて計測期間を設定する例を説明したが、複数の生体信号検出手段から得られる特異信号を用いて計測期間を設定してもよい。たとえば、心電波形のR波を計測期間の開始を設定する信号として用い、血管内径変化量の点c3を計測期間の終了を設定する信号として用いてもよい。
また、本実施形態では、最大厚さ変化量を求めるにあたり、厚さ変化量の最大値と最小値とを求めているが、厚さそのものを測定し、この最大値と最小値とから最大厚さ変化量を求めてもよい。厚さ変化量が既知である場合、厚さ変化量の測定開始時の厚さがわかれば、厚さの時間変化量は、測定開始時の厚さと厚さ変化量との和により求めることができる。測定開始時の厚さとは、二つの位置変位量を求める任意の二点間距離の初期値に他ならず、本実施形態にて説明した超音波診断装置11では既知のパラメータである。
さらに、計測期間を設定するためのトリガー信号となる波形を表示部21に表示し、その波形上に計測期間を強調して表示してもよい。これによって、装置の操作者は厚さまたは厚さ変化量の最大値および最小値を求める期間を容易に確認することが可能となる。ここで、表示されている計測期間が所望の計測期間と異なっていた場合、操作者は計測期間を手動で微調したり、あるいはトリガー信号源を変更したりすることにより、所望の計測期間を設定することができる。
以下、超音波診断装置11を用いて、頸動脈壁のある一部分の最大厚さ変化量および弾性特性を測定した場合について例を説明する。
図7は超音波診断装置11を用いてヒト頸動脈の後壁の厚さ変化量を測定した結果を示している。被験者は41歳の男性であり、被験者の心電波形のR波をトリガー信号として一心周期(約800[ms])測定したものである。図6において、一心周期における最大厚さ変化量は、1.82+2.42=4.24[μm]であった。このときの測定対象部位の厚さ最大値は160[μm]、被験者の血圧差は40[mmHg]、すなわち、5.33[kPa]であった。したがって、弾性特性Eは5.33×160/4.24=201[kPa]となる。
しかしながら、この最大値および最小値は、図7に示すように、一心周期中の約380msおよび約500msにおいて見られる信号に基づいている。図7および図5(b)を比較すれば明らかなように、この最大値および最小値を与える厚さ変化量は、血管壁の厚さ変動として起こり得ない挙動であり、ノイズによる影響と考えられる。このように、一心周期の全期間を用いて厚さ変化量の最大値および最小値を求める場合、ノイズの影響を受け、不正確な弾性特性が得られることがある。
図8に、図7と同一のヒト頸動脈の後壁の厚さ変化量測定結果を示す。図8に示すように、厚さ変化量の最大値および最小値を求める期間をR波トリガー信号から300[ms]後までに変更することにより、正しい最大値および最小値を選択することができる。この場合の最大厚さ変化量は、1.50+0.11=1.61[μm]となる。測定対象部位の厚さ最大値は160[μm]、被験者の血圧差は5.33[kPa]なので、弾性特性Eは5.33×160/1.61=530[kPa]となる。



また、測定期間を変更することにより、データを取得する期間が約3/8となることから、取得したデータを記憶するメモリの容量も少なくてすみ、一心周期におけるコンピュータの演算量も少なくできる。したがって、超音波診装置に搭載すべきメモリの容量を小さくすることができ、より高速に弾性特性測定を求めることができる。演算量の低減にあわせて演算能力の低いコンピュータを採用してもよく、この場合、超音波診断装置のコストを低減することができる。
このように、本発明の超音波診断装置によれば、厚さ変化量の最大値および最小値の計算を一心周期よりも短い期間において得られる位置変位量に基づいておこなうため、ノイズ等による影響を低減し、より正確な測定結果を得ることが可能となる。
本発明の超音波診断装置は、生体組織の弾性特性を測定するの好適に用いられ、特に、血管壁の弾性特性を測定し、動脈硬化病変の発見や、動脈硬化の予防に好適に用いることができる。
本発明の超音波診断装置を用いて血管壁組織性状の診断を行うための構成を示すブロック図である。 本発明による超音波診断装置の構成を示すブロック図である。 体組織を伝播する超音波ビームを模式的に示す図である。 測定対象位置と測定対象部位における弾性率との関係を示す模式図である。 グラフ(a)から(c)は、本発明による超音波診断装置により測定したヒト頸動脈血管における位置変位量、厚さ変化量および血管内径変化量を示しており、グラフ(d)から(f)は心電図、心音図および脈波を示している。チャート(g)は、心周期現象を説明している。 チャート(a)は本発明の超音波診断装置における計測、演算および表示のタイミングを示しており、チャート(b)は、従来の超音波診断装置における計測、演算および表示のタイミングを示している。 ヒト頸動脈後壁の厚さ変化量の時間変化を示すグラフである。 ヒト頸動脈後壁の厚さ変化量の時間変化を示すグラフであり、厚さ変化量の最大値および最小値を探索する期間を一心周期よりも短く設定した場合を示すグラフである。
符号の説明
1 体組織
2 体表
3 血管
4 血管壁
5 血液
11 超音波診断装置
12 血圧計
13 超音波プローブ
14 送信部
15 受信部
16 遅延時間制御部
17 位相検波部
18 フィルタ
19 演算部
20 演算データ記憶部
21 表示部
22 心電計

Claims (26)

  1. 生体内の血管組織へ超音波送信波を送信するための超音波プローブを駆動する送信部と、
    前記超音波送信波が前記血管組織において反射することにより得られる超音波反射波を、前記超音波プローブを用いて受信する受信部と、
    前記超音波反射波を位相検波する位相検波部と、
    前記位相検波により得られた信号から前記血管組織の複数の測定対象位置における位置変位量をそれぞれ計算し、前記位置変位量から、前記複数の測定対象位置から選ばれる深さ方向に沿った任意の2点間の弾性特性を計算する演算部と、
    を備え、
    前記演算部は、前記生体の一心周期の一部期間において得られる前記2点の位置変位量から前記2点間の厚さまたは厚さ変化量の最大値および最小値を計算し、前記最大値および最小値の差から最大厚さ変化量を計算し、前記生体の血圧値に関する情報を受け取ることにより、前記血圧値と前記最大厚さ変化量とから前記弾性特性を計算し、
    前記一心周期の一部期間は、前記生体から得られる生体信号に同期して設定される超音波診断装置。
  2. 生体内の血管組織へ超音波送信波を送信するための超音波プローブを駆動する送信部と、
    前記超音波送信波が前記血管組織において反射することにより得られる超音波反射波を、前記超音波プローブを用いて受信する受信部と、
    前記超音波反射波を位相検波する位相検波部と、
    前記位相検波により得られた信号から前記血管組織の複数の測定対象位置における位置変位量をそれぞれ計算し、前記位置変位量から、前記複数の測定対象位置から選ばれる深さ方向に沿った任意の2点間の弾性特性を計算する演算部と、
    表示部と、
    を備え、
    前記演算部は、前記生体の一心周期の一部期間において得られる前記2点の位置変位量から前記2点間の厚さまたは厚さ変化量の最大値および最小値を計算し、前記最大値および最小値の差から最大厚さ変化量を計算し、前記生体の血圧値に関する情報を受け取ることにより、前記血圧値と前記最大厚さ変化量から前記弾性特性を計算し、
    前記一心周期の一部期間は、前記生体から得られる生体信号に同期して設定され、
    前記演算部は、前記一心周期の前記一部期間の終了後、前記一部期間を含む一心周期中に前記最大厚さ変化量および/または弾性特性を計算し、
    前記表示部は、前記最大厚さ変化量および/または弾性特性の表示を、前記一部期間を含む一心周期中に開始する超音波診断装置。
  3. 前記生体信号は心電計により得られる心電波形である請求項1または2に記載の超音波診断装置。
  4. 前記一心周期の一部期間は、前記心電波形のP波、Q波、R波、S波、T波およびU波のうちの少なくとも1つに基づいて設定される請求項3に記載の超音波診断装置。
  5. 前記一心周期の一部期間は、前記心電波形のR波およびT波に基づいて設定される請求項3に記載の超音波診断装置。
  6. 前記生体信号は心音計により得られる心音波形である請求項1または2に記載の超音波診断装置。
  7. 前記一心周期の一部期間は、前記心音波形のI音、II音、III音およびIV音のうちの少なくとも1つに基づいて設定される請求項6に記載の超音波診断装置。
  8. 前記生体信号は、脈波計により得られる脈波波形である請求項1または2に記載の超音波診断装置。
  9. 前記一心周期の一部期間は、前記脈波波形のS波、P波、T波、C波およびD波のうちの少なくとも1つに基づいて設定される請求項8に記載の超音波診断装置。
  10. 前記演算部は、前記血管組織の位置変位量を示す位置変位量波形を求め、前記生体信号は前記位置変位量波形である請求項1または2に記載の超音波診断装置。
  11. 前記演算部は、前記位置変位量から前記血管組織の厚さ変化量を示す厚さ変化量波形を求め、前記生体信号は前記厚さ変化量波形である請求項1または2に記載の超音波診断装置。
  12. 前記演算部は、前記位置変位量から前記血管組織の血管径変化量を示す血管径変化量波形を求め、前記生体信号は前記血管径変化量波形である請求項1または2に記載の超音波診断装置。
  13. 前記一部期間は、前記一心周期の5%以上75%以下の長さである請求項1または2に記載の超音波診断装置。
  14. 超音波診断装置の制御部による、送信部と、受信部と、位相検波部と、演算部とを備えた超音波診断装置の制御方法であって、
    前記制御部が前記送信部および受信部を制御することにより、超音波を送信し、前記超音波が生体内の血管組織において反射することにより得られる超音波反射波を受信するステップと、
    前記制御部が前記位相検波部を制御することにより、前記超音波反射波を位相検波するステップと、
    前記制御部が前記演算部を制御することにより、前記位相検波により得られた信号から前記血管組織の複数の測定対象位置における位置変位量をそれぞれ計算し、前記位置変位量から、前記複数の測定対象位置から選ばれる深さ方向に沿った任意の2点間の弾性特性を計算するステップと、
    を包含し、
    前記計算ステップは、前記生体の一心周期の一部期間において得られる前記2点の位置変位量から前記2点間の厚さまたは厚さ変化量の最大値および最小値を計算し、前記最大値および最小値の差から最大厚さ変化量を計算し、前記生体の血圧値に関する情報を受け取ることにより、前記血圧値および前記最大厚さ変化量から前記弾性特性を計算し、
    前記一心周期の一部期間は、前記生体から得られる生体信号に同期して設定される超音波診断装置の制御方法。
  15. 超音波診断装置の制御部による、送信部と、受信部と、位相検波部と、演算部と、表示部とを備えた超音波診断装置の制御方法であって、
    前記制御部が前記送信部および受信部を制御することにより、超音波を送信し、前記超音波が生体内の血管組織において反射することにより得られる超音波反射波を受信するステップと、
    前記制御部が前記位相検波部を制御することにより、前記超音波反射波を位相検波するステップと、
    前記制御部が前記演算部を制御することにより、前記位相検波により得られた信号から前記血管組織の複数の測定対象位置における位置変位量をそれぞれ計算し、前記位置変位量から、前記複数の測定対象位置から選ばれる深さ方向に沿った任意の2点間の弾性特性を計算するステップと、
    前記制御部が表示部を制御することにより、前記弾性特性を表示するステップと、
    を包含し、
    前記計算ステップは、前記生体の一心周期の一部期間において得られる前記2点の位置変位量から前記2点間の厚さまたは厚さ変化量の最大値および最小値を計算し、前記最大値および最小値の差から最大厚さ変化量を計算し、前記生体の血圧値に関する情報を受け取ることにより、前記血圧値および前記最大厚さ変化量から前記弾性特性を計算し、
    前記一心周期の一部期間は、前記生体から得られる生体信号に同期して設定され、
    前記計算ステップは、前記一心周期の一部期間の終了後、前記一部期間を含む一心周期中に前記最大厚さ変化量および/または弾性特性を計算し、
    前記表示ステップは、前記最大厚さ変化量および/または弾性特性の表示を前記一部期間を含む一心周期中に開始する超音波診断装置の制御方法。
  16. 前記生体信号は心電計により得られる心電波形である請求項14または15に記載の超音波診断装置。
  17. 前記一心周期の一部期間は、前記心電波形のP波、Q波、R波、S波、T波およびU波のうちの少なくとも1つに基づいて設定される請求項16に記載の超音波診断装置の制御方法。
  18. 前記一心周期の一部期間は、前記心電波形のR波およびT波に基づいて設定される請求項17に記載の超音波診断装置の制御方法。
  19. 前記生体信号は心音計により得られる心音波形である請求項14または15に記載の超音波診断装置の制御方法。
  20. 前記一心周期の一部期間は、前記心音波形のI音、II音、III音およびIV音のうちの少なくとも1つに基づいて設定される請求項19に記載の超音波診断装置の制御方法。
  21. 前記生体信号は、脈波計により得られる脈波波形である請求項14または15に記載の超音波診断装置の制御方法。
  22. 前記一心周期の一部期間は、前記脈波波形のS波、P波、T波、C波およびD波のうちの少なくとも1つに基づいて設定される請求項21に記載の超音波診断装置の制御方法。
  23. 前記演算ステップにおいて、前記血管組織の位置変位量を示す位置変位量波形を求め、前記位置変位量波形に基づき、前記一心周期の一部期間を設定する請求項14または15に記載の超音波診断装置の制御方法。
  24. 前記演算ステップにおいて、前記位置変位量から前記血管組織の厚さ変化量を示す厚さ変化量波形を求め、前記厚さ変化量波形に基づき、前記一心周期の一部期間を設定する請求項14または15に記載の超音波診断装置の制御方法。
  25. 前記演算ステップにおいて、前記位置変位量から前記血管組織の血管径変化量を示す血管径変化量波形を求め、前記血管径変化量波形に基づき、前記一心周期の一部期間を設定する請求項14または15に記載の超音波診断装置の制御方法。
  26. 前記一部期間は、前記一心周期の5%以上75%以下の長さである請求項14または15に記載の超音波診断装置の制御方法。
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