JP2007020724A - 超音波診断装置および超音波診断装置の制御方法 - Google Patents

超音波診断装置および超音波診断装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ノイズの影響を低減し、正確な性状測定を行うことのできる超音波診断装置を提供する。
【解決手段】生体組織へ超音波を送信するため超音波プローブ13を駆動する送信部14と、生体組織からの超音波反射波を、前記超音波プローブ13を用いて受信する受信部15と、受信信号を位相検波し、前記生体組織に設定された複数の測定対象位置から位相検波信号を生成する位相検波部17と、前記複数の測定対象位置の複数領域を前記生体組織に設定し、各領域内の位相検波信号の空間平均処理を行って平均位相検波信号を求め、前記各領域内の測定対象位置における位相検波信号の大きさに基づく前記平均位相検波信号の重心位置を求め、前記平均位相検波信号および前記重心位置に基づいて、前記複数の測定対象位置の位置変位量、前記複数の測定対象位置の2つの間の厚さ変化量、歪み量、弾性特性のうち少なくとも一つを求める演算部19とを備える超音波診断装置。
【選択図】図2

Description

本発明は、超音波診断装置に関し、特に、生体内の組織の性状診断を行う超音波診断装置および超音波診断装置の制御方法に関する。
近年、心筋梗塞や脳梗塞などの循環器系疾病を患う人々が増加してきており、このような疾病の予防および治療を行うことが大きな課題となっている。
心筋梗塞や脳梗塞の発病には、動脈硬化が深く関係している。具体的には、動脈壁に粥腫が形成されたり、高血圧等の種々の要因によって動脈の新しい細胞が作られなくなったりすると、動脈は弾力性を失い、硬く、脆くなる。そして、粥腫が形成された部分において血管が閉塞したり、粥腫を覆う血管組織が破裂することにより粥腫が血管内へ流出し、別の部分において動脈を閉塞させたり、動脈が硬化した部分が破裂したりすることによって、これらの疾病が引き起こされる。このため、動脈硬化を早期に診断することがこれらの疾病予防や治療には重要となる。
従来、動脈硬化病変の診断は、血管カテーテルを用いて血管内部の様子を直接観察することによって行われていた。しかし、この診断には、血管カテーテルを血管に挿入する必要があるため、被験者への負荷が大きいという問題があった。このため、血管カテーテルによる観察は、動脈硬化病変が存在していることが確かである被験者に対して、その場所を特定するために用いられ、例えば、健康管理のための検査として、この方法が用いられることはなかった。
動脈硬化の一因であるコレステロール値を測定したり、血圧値を測定したりすることは、被験者への負担が少なく、容易に行うことのできる検査である。しかし、これらの値は、動脈硬化の度合いを直接示すものではない。
また、動脈硬化を早期に診断して、動脈硬化の治療薬を被験者に対して投与することができれば、動脈硬化の治療に効果を発揮する。しかし、動脈硬化が進行してしまうと、治療薬によって動脈硬化の進展を抑制することはできても、硬化した動脈を完全に回復させることは難しいと言われている。
こうした理由から、被験者への負担が少なく、動脈硬化が進行する前に早期段階で診断する診断方法あるいは診断装置が求められている。
一方、被験者への負担が少ない非侵襲の医療診断装置として、超音波診断装置やX線診断装置が従来用いられている。超音波やX線を体外から照射することによって、被験者に苦痛を与えることなく、体内の形状情報、あるいは形状の時間変化情報を得ることができる。体内の測定対象物の形状の時間変化情報(運動情報)が得られると、測定対象物の性状情報を求めることができる。つまり、生体内の血管の弾性特性を求めることができ、動脈硬化の度合いを直接知ることが可能となる。
特に超音波診断は、X線診断と比較した場合、被験者に超音波プローブをあてるだけで測定できるので、被験者への造影剤投与が不要である点やX線被爆のおそれがない点で優れている。
また、近年のエレクトロニクス技術の進歩によって、超音波診断装置の測定精度を飛躍的に向上させることも可能になってきた。これに伴って、生体組織の微小運動を計測する超音波診断装置の開発が進んでいる。例えば、特許文献1は、制約付き最小二乗法を用いて超音波エコー信号の振幅と位相を解析することにより、測定対象を高精度でトラッキングする技術を開示している。この技術を位相差トラッキング法と呼ぶ。この技術によれば、血管運動の振幅数ミクロンで数百Hzまでの速い振動成分を高精度に計測できるため、血管壁の厚さ変化や歪みを数ミクロンのオーダーで高精度な計測をすることが可能になると報告されている。
このような高精度な計測手法を用いることにより、動脈壁の弾性特性の二次元分布を詳細に測定することが可能となる。例えば非特許文献1では、頸動脈血管壁の弾性率の二次元分布の様子をBモード断層像に重ねて表示した一例を示している。
動脈壁の硬さ度合いは一様ではなく、ある分布を持って存在していることが知られおり、動脈硬化症の診断においては、動脈壁の硬さの分布を正確に把握することが重要である。非特許文献1に開示された方法によれば、動脈の硬化度合いを示す特徴量である弾性率が二次元で表示されるため、動脈壁の硬化した部分をより正確に特定することが可能となる。
特開平10−5226号公報 Hiroshi Kanai et al, "Elasticity Imaging of Atheroma With Transcutaneous Ultrasound Preliminary Study", Circulation, Vol.107, p.3018-3021, 2003.
しかしながら、特許文献1および非特許文献1などに開示された技術によって、数ミクロンオーダーの計測が可能となるにつれてノイズの影響が問題となる。具体的には、超音波エコー信号には測定環境に応じて様々なノイズを含んでいるため、得られる位置変位量が不安定となる。その結果、性状測定値を正確に求めることが困難となる。
本発明はこのような課題を解決し、ノイズの影響を低減し、正確な性状測定を行うことのできる超音波診断装置を提供することを目的とする。
本発明の超音波診断装置は、生体組織へ超音波送信波を送信するための超音波プローブを駆動する送信部と、前記超音波送信波が前記生体組織において反射することにより得られる超音波反射波を、前記超音波プローブを用いて受信し、受信信号を生成する受信部と、前記受信信号を位相検波し、前記生体組織に設定された複数の測定対象位置にそれぞれ対応した複数の位相検波信号を生成する位相検波部と、前記複数の測定対象位置の少なくとも2つをそれぞれ含む複数の領域を前記生体組織に設定し、各領域内の位相検波信号の空間平均処理を行うことにより平均位相検波信号を求め、前記各領域内の測定対象位置における位相検波信号の大きさに基づいて前記平均位相検波信号の重心位置を求め、前記平均位相検波信号および前記重心位置に基づいて、前記複数の測定対象位置の位置変位量、前記複数の測定対象位置から任意に選ばれる2つの間の厚さ変化量、歪み量、弾性特性のうち少なくとも一つを求める演算部とを備える。
また、本発明の他の超音波診断装置は、生体組織へ超音波送信波を送信するための超音波プローブを駆動する送信部と、前記超音波送信波が前記生体組織において反射することにより得られる超音波反射波を、前記超音波プローブを用いて受信し、受信信号を生成する受信部と、前記受信信号を位相検波し、前記生体組織に設定された複数の測定対象位置にそれぞれ対応した複数の位相検波信号を生成する位相検波部と、前記複数の位相検波信号の時間相関演算を行うことにより、複数の相関信号を求め、前記複数の測定対象位置の少なくとも2つをそれぞれ含む複数の領域を前記生体組織に設定し、各領域内の相関信号の空間平均処理を行うことにより平均相関信号を求め、前記各領域内の測定対象位置における相関信号の大きさに基づいて前記平均相関信号の重心位置を求め、前記平均相関信号および前記重心位置に基づいて、前記複数の測定対象位置の位置変位量、前記複数の測定対象位置から任意に選ばれる2つの間の厚さ変化量、歪み量、弾性特性のうち少なくとも一つを求める演算部とを備える。
ある好ましい実施形態において、前記演算部は、所定の重み付け係数を用い、前記各領域内の平均位相検波信号および重心位置の少なくとも一方を求める。
ある好ましい実施形態において、前記演算部は、前記複数の領域から選ばれる任意の2つ領域の重心位置の差分から求められる厚さを用い、前記2つの領域間の歪み量および弾性特性の少なくとも1つを求める。
ある好ましい実施形態において、前記各領域内の複数の測定対象位置は同一音響線上に位置している。
本発明の超音波診断装置の制御方法は、超音波診断装置の制御部による超音波診断装置の制御方法であって、超音波プローブを駆動し、超音波を送信するステップと、前記超音波が生体組織において反射することにより得られる超音波反射波を前記超音波プローブにより受信し、受信信号を生成するステップと、前記受信信号を位相検波し、前記生体組織の複数の測定対象位置にそれぞれ対応した複数の位相検波信号を生成するステップと、前記複数の測定対象位置の少なくとも2つをそれぞれ含む複数の領域を前記生体組織に設定し、各領域内の位相検波信号の空間平均処理を行うことにより平均位相検波信号を求めるステップと、前記領域内の測定対象位置における位相検波信号の大きさに基づいて前記平均位相検波信号の重心位置を求めるステップと、前記平均位相検波信号および前記重心位置に基づいて、前記複数の測定対象位置の位置変位量、前記複数の測定対象位置から任意に選ばれる2つの間の厚さ変化量、歪み量、弾性特性のうち少なくとも一つを求めるステップとを包含する。
また、本発明の他の超音波診断装置の制御方法は、超音波診断装置の制御部による超音波診断装置の制御方法であって、超音波診断装置の制御部による超音波診断装置の制御方法であって、超音波プローブを駆動し、超音波を送信するステップと、前記超音波が生体組織において反射することにより得られる超音波反射波を前記超音波プローブにより受信し、受信信号を生成するステップと、前記受信信号を位相検波し、前記生体組織の複数の測定対象位置にそれぞれ対応した複数の位相検波信号を生成するステップと、前記複数の位相検波信号の時間相関演算を行うことにより、複数の相関信号を求めるステップと、前記複数の測定対象位置の少なくとも2つをそれぞれ含む複数の領域を前記生体組織に設定し、各領域内の相関信号の空間平均処理を行うことにより平均相関信号を求めるステップと、前記領域内の測定対象位置における相関信号の大きさに基づいて前記平均相関信号の重心位置を求めるステップと、前記平均相関信号および前記重心位置に基づいて、前記複数の測定対象位置の位置変位量、前記複数の測定対象位置から任意に選ばれる2つの間の厚さ変化量、歪み量、弾性特性のうち少なくとも一つを求めるステップとを包含する。
ある好ましい実施形態において、前記重心位置を求めるステップは、所定の重み付け係数を用い、前記各領域内の平均位相検波信号または平均相関信号と重心位置との少なくとも一方を求める。
ある好ましい実施形態において、前記位置変位量、厚さ変化量、歪み量、弾性特性のうち少なくとも一つを求めるステップは、前記複数の領域から選ばれる任意の2つ領域の重心位置の差分から求められる厚さを用い、前記2つの領域間の歪み量および弾性特性の少なくとも1つを求める。
ある好ましい実施形態において、前記各領域内の複数の測定対象位置は同一音響線上に位置している。
本発明の超音波診断装置によれば、各測定対象位置から得られる位相検波信号または相関信号を空間平均処理することによってノイズの影響を低減するとともに、各測定対象位置から得られる位相検波信号または相関信号の重心位置を用いて、測定対象とする組織の位置を正確に追跡し、また、弾性率を求めるための任意の2つの測定位置間の厚さを正確に求めることが可能となる。したがって、被検体の性状特性、特に組織の歪み量や弾性率を正確に求めることができる。
本発明の超音波診断装置は、測定時におけるノイズの影響を低減するために、被検体の各測定対象位置から得られる情報を空間平均処理する。具体的には、特許文献1および非特許文献1などに開示された位相差トラッキング法により、各測定対象位置から得られる位相検波信号、または、位相検波信号を時間軸上で相関演算処理することにより得られる相関信号の空間平均処理を行う。これにより、位相検波信号あるいは相関信号に重畳しているノイズの影響が低減され、各測定対象位置の位置変位量が安定する。
このとき、空間平均処理を行う範囲内には、大きさの異なる複数の位相検波信号(または相関信号、以下、位相検波信号に言及するが相関信号も同様である)がある。これら位相検波信号の加算平均処理を行い平均位相検波信号を求める場合、平均位相検波信号の角度におよぼす影響は、各位相検波信号の大きさに依存する。すなわち、平均処理範囲内において、相対的に小さい位相検波信号は、位相検波信号の角度に与える影響は小さい。
このため、空間平均処理の対象となった複数の位相検波信号からなる位相検波信号群の位置、あるいは、複数の位相検波信号から求められた平均位相検波信号の位置を各位相検波信号の大きさに応じて決定する。つまり、複数の位相検波信号の重心位置を求め、求めた位置において平均位相検波信号が得られたものとする。例えば、等間隔に並んだ連続した5点(P1、P2、P3、P4、P5)からなる群において、この群内の位相検波信号データを空間平均処理する場合、群の位置あるいは得られた位相検波信号の位置は5点の中央にある点P3とするのが一般的である。しかし、本発明では、P1のデータとP2のデータが他の3点のデータに比べて極端に小さい場合、データ平均値に及ぶP1のデータとP2のデータの影響は極めて小さいため、群あるいは平均位相検波信号の位置は中央のP3ではなく、重心のP4とする。これによって、測定対象とする組織の位置を正確に追跡することが可能となる。
このように各測定対象位置から得られる位相検波信号または相関信号を空間平均処理することによってノイズの影響を低減するとともに、各測定対象位置から得られる位相検波信号または相関信号の重心位置を用いて、測定対象とする組織の位置を正確に追跡し、また、弾性率を求めるための任意の2つの測定位置間の距離(厚さ)を正確に求めることが可能となる。したがって、被検体の性状特性、特に組織の歪み量や弾性率を正確に求めることができる。
以下、本発明による超音波診断装置の実施形態を図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本実施形態の超音波診断装置11を用いて血管壁組織の性状診断を行うための構成を示すブロック図である。超音波診断装置11に接続された超音波プローブ13は被験者の体表2に密着するよう支持され、血管外組織1の内部へ超音波を送信する。送信された超音波は血管3や血液5にて反射、散乱し、その一部が超音波プローブ13へ戻り、超音波反射波(エコー)として受信される。超音波診断装置11は、受信信号の解析、演算を行い、血管前壁4の形状情報や運動情報を求める。また、超音波診断装置11には血圧計12が接続されており、血圧計12が測定した被験者の血圧データは超音波診断装置11へと入力される。超音波診断装置11は、例えば特許文献1に開示されている方法にしたがって、検波信号の振幅および位相の両方を用い、制約付き最小二乗法によって対象の瞬時の位置を決定する。高精度な(位置変化量の測定精度は±0.2ミクロン)位相トラッキングを行うことにより、血管前壁4における微小部位の厚さや厚さ変化量の時間変化の様子を十分な精度で測定することができる。さらに、血圧計12から得た血圧データを用いることで、血管前壁4における微小部位の弾性特性を求めることができる。また、超音波診断装置11には心電計22が接続されており、心電計22が測定した心電波形は超音波診断装置11へと入力され、データ取得やデータリセットのタイミングを決定するトリガ信号として使用される。心電計22は他の生体信号検出手段である心音計や脈波計と置き換えることも可能であり、心電波形の替わりに心音波形や脈波波形をトリガ信号として用いることも可能である。
以下、超音波診断装置11の構成および動作を詳細に説明する。図2は、超音波診断装置11の構成を示すブロック図である。超音波診断装置11は、送信部14、受信部15、遅延時間制御部16、位相検波部17、フィルタ部18、演算部19、演算データ記憶部20および表示部21を備えている。また、コンピュータなどからなる制御部30がこれら各部を制御する。
送信部14は、所定の駆動パルス信号を生成し、超音波プローブ13に出力する。駆動パルス信号により超音波プローブ13から送信される超音波送信波は、血管3等の生体組織において反射、散乱し、生じた超音波反射波が超音波プローブ13で受信される。超音波を発生させる駆動パルスの周波数は、時間軸上で隣接している前後の超音波パルスが重ならないように、測定対象の深さと超音波の音速とを考慮して決定される。
受信部15は超音波プローブ13を用いて超音波反射波を検出し、検出によって得られた信号を増幅することにより、受信信号を生成する。受信部15はA/D変換部を含み、受信信号をさらにデジタル信号に変換する。送信部14および受信部15は電子部品などを用いて構成される。
遅延時間制御部16は送信部14および受信部15に接続されており、送信部14から超音波プローブ13の超音波振動子群に与える駆動パルス信号の遅延時間を制御する。これにより、超音波プローブ13から送信される超音波送信波の超音波ビームの音響線の方向や焦点深度を変化させる。また、超音波プローブ13によって受信され、受信部15によって増幅された受信信号の遅延時間を制御することにより、開口径を変化させたり、焦点位置を変化させたりすることができる。遅延時間制御部16の出力は位相検波部17に入力される。
位相検波部17は、遅延時間制御部16で遅延制御された受信信号を位相検波し、実部信号と虚部信号とからなる位相検波信号を作成する。位相検波信号はフィルタ部18に入力される。フィルタ部18は、高周波成分、測定対象以外からの反射成分およびノイズ成分等を除去する。位相検波部17およびフィルタ部18はソフトウエアによってもハードウエアによっても構成することができる。
位相検波信号の実部信号および虚部信号は、演算部19へ入力される。図3は演算部19の構成を詳細に示すブロック図である。演算部19は、形状測定値演算部31および性状測定値演算部32を含む。演算部19は、ソフトウエアによってもハードウエアによっても構成することができる。
形状測定値演算部31は、受信信号の実部信号および虚部信号に基づいて、複数の測定対象位置における生体組織の運動速度をそれぞれ求め、運動速度を積分することによって、位置変位量(位置の時間変位量)を求める。求めた位置変位量から各測定対象位置間における生体組織の厚さ変化量(伸縮量)を求める。また、心電計22から一心周期に関する情報を受け取り、一心周期における厚さ変化量の最大値と最小値との差分である最大厚さ変化量と厚さの最大値を求める。
性状測定値演算部32は、最大厚さ変化量と厚さの最大値を受け取り、生体組織の歪みを求める。さらに血圧計12から得られる血圧データを用いて、各測定対象位置間の組織の弾性特性を求める。
このようにして求められた生体組織の最大厚さ変化量、歪み量、あるいは弾性特性は、計測領域に対応してマッピングされ、形状測定値または性状測定値の空間分布を示す心周期毎の空間分布フレームとして表示部21へ出力される。
図4および図5を参照して、演算部19におけるこれらの演算をさらに詳しく説明する。図4は、生体60を伝播する超音波ビーム67を模式的に示しており、図では血管以外の生体組織62、血管壁63および血液64が示されている。生体60の表面に配置された超音波プローブ13から送信した超音波送信波は、生体60中を進行する。超音波送信波は、ある有限の幅を持つ超音波ビーム67として生体60中を伝播し、その過程において生体組織62、血管壁63そして血液64等によって反射または散乱し、反射または散乱された超音波の一部が超音波プローブ13へ戻り、超音波反射波として受信される。超音波反射波は離散的な時系列信号rk(t)として検出され、超音波プローブ13に近い組織から得られる反射の時系列信号ほど、時間軸上で原点近くに位置する。超音波ビーム67の幅(ビーム径)は、遅延時間を変化させることにより制御することができる。
超音波ビームの中心軸である音響線66上に位置する複数の測定対象位置Pn(P1、P2、P3、Pk・・・Pn、nは3以上の自然数)は、測定開始時には、ある一定間隔Lで超音波プローブ13に近い順にP1、P2、P3、Pk・・・Pnと配列している。反射波信号rk(t)を位相検波部17において予め定めた検波周波数を用いて直交検波し、実部信号および虚部信号からなる位相検波信号Rk(t)を求め、フィルタ部18を通過させる。演算部19の形状測定値演算部31では、位相検波信号Rk(t)と微小時間Δt後の位相検波信号Rk(t+Δt)において振幅は変化せず、位相および反射位置のみが変化するという制約のもとで、位相検波信号Rk(t)とRk(t+Δt)との相関演算を行い、位置kの相関信号Qk(t)を以下の式から求める。
Qk(t)=Rk(t+Δt)×Rk*(t) (*は複素共役を示す)
以下において詳細に説明するように本発明では、ここで求めた位相検波信号Rk(t)または相関信号Qk(t)に対して空間平均処理を行う。その後、相関信号Qk(t)の実部と虚部とが成す角度θk(t)を求め、角度θk(t)から測定対象位置Pkの時間変化の様子、すなわち位置Pkの位置変位量hk(t)を求めることができる。
図5は、測定対象位置Pnと弾性特性演算の対象組織Tnとの関係を示している。対象組織Tkは、隣接する測定対象位置PkとPk+1とに挟まれた範囲に厚さLを有して位置している。n個の測定対象位置P1・・・・Pnからは(n−1)個の対象組織T1・・・・Tn−1を設けることができる。
対象組織Tkの伸縮量である厚さ変化量Hk(t)は、測定対象位置PkとPk+1の位置変位量hk(t)とhk+1(t)とから、Hk(t)=hk+1(t)−hk(t)として求められる。
血管壁64の組織Tkの厚さの変化は、心拍による血圧の変化に応じて生じ、心周期におよそ同期して繰り返される。したがって、弾性特性も心周期に同期して一心周期毎の数値を求めることが好適である。一心周期内の厚さ変化量Hk(t)から最大値と最小値とを抽出し、最大値と最小値との差分を最大厚さ変化量ΔHkとする。また、血圧の最大値と最小値との差分を脈圧Δpとする。対象組織の厚さの最大値(あるいは初期値)をHmとしたとき、HmはL×{(k+1)−k}=Lなので、歪み量Skおよび弾性特性χkはそれぞれ次式で求めることができる。
Sk=ΔHk/Hm=ΔHk/L
χk=Δp/Sk=Δp・Hm/ΔHk
測定対象位置Pnの数やその間隔は、測定の目的や測定対象物である生体組織の特性に応じて任意に設定できる。
次に空間平均処理を詳細に説明する。上述したように、測定された反射波信号rk(t)は測定環境に応じて様々なノイズを含んでおり、ここから求めた位置変位量hk(t)や厚さ変化量Hk(t)もノイズを含んでしまうことがある。厚さの最大値Hmは一心周期内の厚さ変化量Hk(t)の最大値と最小値の差分であるため、ノイズの影響を大きく受けてしまい、結果として得られる歪み量Skや弾性特性χkは誤った値となってしまう。
こうしたノイズによる影響を低減するために、超音波診断装置11は、信号の空間平均処理を行う。反射波信号rk(t)が含むノイズを除去するためには、位相検波信号Rk(t)や相関信号Qk(t)の空間平均処理が有効である。以下の説明では、図6および図7を参照して、相関信号Qk(t)の空間平均処理を行う例を説明する。図6は演算部19における信号処理を示すフローチャートである。演算部19は、フィルタ部18から出力された位相検波信号Rk(t)を相関演算処理し、相関信号Qk(t)を生成する(ステップS1)。さらに、相関信号Qk(t)を空間平均処理し、平均相関信号Q’k(t)を生成する(ステップS2)。
この空間平均処理を図7を用いて詳細に説明する。ある時刻tにおいて、少なくとも2つの測定対象位置を含む領域を設定する。好ましくは、2以上10以下の測定対象位置を含む。この領域は同一音響線上の複数の測定対象位置を含むことが好ましい。例えば、位置Pkの相関信号Qk(t)を含む同一音響線上の複数の位置を含む領域を設定する。この領域に含まれる複数の位置における複数この相関信号を相関信号群とする。例えば、図7に示すように、位置Pkを中心とした連続する5つの位置Pk−2、Pk−1、Pk、Pk+1、Pk+2の相関信号Qk−2(t)、Qk−1(t)、Qk(t)、Qk+1(t)、Qk+2(t)を相関信号群とする。次にこれら信号群の空間平均処理、もしくは加算処理を行い、これを位置Pkの平均相関信号Q’k(t)とする。相関信号Qk(t)は複素数であり、平均処理や加算処理はベクトル演算となる。測定対象位置の組み合わせが異なるように領域をシフトさせて設定し、この空間平均処理をすべての位置Pkについて求める。例えば平均相関信号Q’k+1(t)は相関信号群Qk−1(t)、Qk(t)、Qk+1(t)、Qk+2(t)、Qk+3(t)から求められる。
以上のように求めた平均相関信号Q’k(t)の位相角を用いて位相トラッキングを行い、位置変位量h’k(t)を演算する(ステップS3)。そして、位置Pkの位置変位量h’k(t)と位置Pk+dの位置変位量h’k+d(t)との差分から厚さ変化量Hk(t)と最大厚さ変化量ΔHkとを求め(ステップS4)、続いて歪み量Skを求める(ステップS5)。
ここで歪み量Skは、一心周期内の最大厚さ変化量ΔHkと対象組織の厚さの初期値Hmから求められる。一般的にはHmは位置がd離れている二点間の距離初期値なので、L×{(k+d)−k}=L×dというある一定の数となる。しかし、本発明では、相関信号群を構成する各相関信号の大きさに応じて平均相関信号の位置座標初期値を別途求め、求めた位置座標初期値を用いて二点間の距離初期値を算出する。具体的には、平均相関信号の位置座標初期値は、相関信号群を構成する各相関信号の位置の重心とする。なぜならば、空間平均処理を求めるベクトル演算において、各相関信号が結果に与える影響は、その大きさ(絶対値)に依存するからである。より具体的には、座標初期値Zk−2、Zk−1、Zk、Zk+1、Zk+2を有する位置Pk−2、Pk−1、Pk、Pk+1、Pk+2の相関信号Qk−2(t)、Qk−1(t)、Qk(t)、Qk+1(t)、Qk+2(t)からなる相関信号群から求めた平均相関信号Q’k(t)の位置座標初期値Z’kは、次式で求める。
Figure 2007020724
上式を用い、すべての位置Pkにおける平均相関信号Q’k(t)の位置座標初期値Z’kを求める(ステップS7)。すなわち、例えば平均相関信号Q’k+d(t)の位置座標初期値Z’k+dは相関信号群Qk+d−2(t)、Qk+d−1(t)、Qk+d(t)、Qk+d+1(t)、Qk+d+2(t)、から求められる。求めた位置座標初期値Z’kは、小数を含む形式のままでも良いし、四捨五入した整数値としてもかまわないが、四捨五入すると精度は低くなる。
続いて、ステップS7にて求めた平均相関信号の位置座標初期値Z’kを用いて、歪み量や弾性特性演算の対象組織の厚さ初期値Hm’kを求める(ステップS8)。ステップS4においては、位置がd離れた二点間の厚さ変化量を求めており、ステップS8においても位置がd離れた二点間の厚さの初期値を求める。位置Pkの位置座標初期値Z’kと位置Pk+dの位置座標初期値Z’k+dとの差分から、厚さ初期値Hm’k=Z’k+d−Z’kとして求められる。
そして、最大厚さ変化量ΔHkと厚さ初期値Hm’kとから歪み量Skを求め(ステップS5)、続いて血圧計12で測定された脈圧Δpと歪み量Skとから弾性特性χkが演算される(ステップS6)。
以上、詳述したように、相関信号群の空間平均処理により平均相関信号を求める場合には、平均相関信号を求めた複数の相関信号の重心位置を求め、平均相関信号の位置座標初期値とすることにより、正確な歪み量や弾性特性を求めることが可能となる。本発明は、相関信号群が組織の境界部(例えば血管中膜と血管外膜、血液と血管内膜、など)を跨いでいるときに特に効果的である。それは、組織が異なると音響インピーダンスが異なり、相関信号群内の各相関信号の大きさにばらつきが顕著になるためである。
なお、相関信号群内の相関信号を単純に平均するだけでなく重み付け平均を行えば、より正確に歪み量や弾性特性を求めることが可能となる。重み付けに用いる係数は、相関信号群の中心にピークが位置するように設けられたガウス関数やsync関数を用いることが好適であるが、例えば連続した5点に対して1:2:3:2:1となる係数を積算するような重み付けでも効果的である。またこの場合、位置の重心を求める過程にも上記重み付けを導入することが好適であるが、平均相関信号の演算と、位置の重心演算のどちらか一方のみに重み付けを行ってもよい。
さらに、ステップS7で求める位置座標初期値は、ステップS1で求めた相関信号Qk(t)をもとに演算されるが、相関信号Qk(t)の大きさのばらつき分布と位相検波信号Rk(t)の大きさのばらつき分布とがほぼ等しいことから、図6において点線で示すように位置座標初期値を位相検波信号Rk(t)をもとに演算してもよい。
また、上述の例では相関信号に空間平均処理を施しているが、位相検波信号に空間平均処理を施しても同様な効果が得られる。図8は、位相検波信号を空間平均処理するフローチャートを示している。フィルタ部18から出力された位相検波信号Rk(t)は、まず空間平均処理され、平均位相検波信号R’k(t)となり(ステップS11)、平均位相検波信号R’k(t)が相関演算処理され相関信号Qk(t)となる(ステップS12)。この相関信号Qk(t)の位相角を用いて位相トラッキングを行い、位置変位量hk(t)を演算する(ステップS13)。そして、位置Pkの位置変位量hk(t)と位置Pk+dの位置変位量hk+d(t)との差分から厚さ変化量Hk(t)と最大厚さ変化量ΔHkとを求める(ステップS14)。一方、位相検波信号Rk(t)をもとに平均位相検波信号R’k(t)の位置座標初期値Z’kを求め(ステップS17)、歪み量や弾性特性演算の対象組織の厚さ初期値Hm’kを求める(ステップS18)。そして、ステップS14で求めた最大厚さ変化量ΔHkとステップS18で求めた厚さ初期値Hm’kとを用いて歪み量Skを演算し(ステップS15)、血圧計12で測定された脈圧Δpと歪み量Skとから弾性特性χkが演算される(ステップS16)。
また、本実施形態では血管壁組織の性状診断を行う場合を例として説明を行ったが、本発明の特徴は、音響インピーダンスが変化する境界部での組織性状診断をより正確に行える点にある。このため、本発明の超音波診断装置は、血管壁組織以外の種々の生体組織の性状測定を好適に行うことができる。さらに、生体以外のゲルやゴムの性状を調べる場合にも好適である。
本発明の超音波診断装置は、生体組織、特に血管壁の形状および性状特性を好適に測定できる。また、医師が生体組織の形状および性状特性を正確に診断することが可能な超音波診断装置として有用である。
本発明による超音波診断装置を用いて血管壁組織性状の診断を行うための構成を示すブロック図である。 本発明による超音波診断装置の実施形態の構成を示すブロック図である。 図2に示す超音波診断装置の演算部の構成を詳細に示すブロック図である。る。 血管壁を伝播する超音波ビームと測定対象位置とを模式的に示す図である。 測定対象位置と弾性特性を求める対象組織との関係を示す図である。 本発明による超音波診断装置の実施形態における演算部の信号処理を説明するフローチャートである。 測定対象位置と平均相関信号および位置座標初期値との関係を示す図である。 本発明による超音波診断装置の実施形態における演算部の信号処理を説明するフローチャートである。
符号の説明
1 血管外組織
2 体表
3 血管
4 血管前壁
5 血液
11 超音波診断装置
12 血圧計
13 超音波プローブ
14 送信部
15 受信部
16 遅延時間制御部
17 位相検波部
18 フィルタ部
19 演算部
20 演算データ記憶部
21 表示部
22 心電計
31 形状測定値演算部
32 性状特性値演算部
60 生体
62 生体組織
63 血管壁
64 血液
66 音響線
67 超音波ビーム


Claims (10)

  1. 生体組織へ超音波送信波を送信するための超音波プローブを駆動する送信部と、
    前記超音波送信波が前記生体組織において反射することにより得られる超音波反射波を、前記超音波プローブを用いて受信し、受信信号を生成する受信部と、
    前記受信信号を位相検波し、前記生体組織に設定された複数の測定対象位置にそれぞれ対応した複数の位相検波信号を生成する位相検波部と、
    前記複数の測定対象位置の少なくとも2つをそれぞれ含む複数の領域を前記生体組織に設定し、各領域内の位相検波信号の空間平均処理を行うことにより平均位相検波信号を求め、前記各領域内の測定対象位置における位相検波信号の大きさに基づいて前記平均位相検波信号の重心位置を求め、前記平均位相検波信号および前記重心位置に基づいて、前記複数の測定対象位置の位置変位量、前記複数の測定対象位置から任意に選ばれる2つの間の厚さ変化量、歪み量、弾性特性のうち少なくとも一つを求める演算部と、
    を備える超音波診断装置。
  2. 生体組織へ超音波送信波を送信するための超音波プローブを駆動する送信部と、
    前記超音波送信波が前記生体組織において反射することにより得られる超音波反射波を、前記超音波プローブを用いて受信し、受信信号を生成する受信部と、
    前記受信信号を位相検波し、前記生体組織に設定された複数の測定対象位置にそれぞれ対応した複数の位相検波信号を生成する位相検波部と、
    前記複数の位相検波信号の時間相関演算を行うことにより、複数の相関信号を求め、前記複数の測定対象位置の少なくとも2つをそれぞれ含む複数の領域を前記生体組織に設定し、各領域内の相関信号の空間平均処理を行うことにより平均相関信号を求め、前記各領域内の測定対象位置における相関信号の大きさに基づいて前記平均相関信号の重心位置を求め、前記平均相関信号および前記重心位置に基づいて、前記複数の測定対象位置の位置変位量、前記複数の測定対象位置から任意に選ばれる2つの間の厚さ変化量、歪み量、弾性特性のうち少なくとも一つを求める演算部と、
    を備える超音波診断装置。
  3. 前記演算部は、所定の重み付け係数を用い、前記各領域内の平均位相検波信号および重心位置の少なくとも一方を求める請求項1または2に記載の超音波診断装置。
  4. 前記演算部は、前記複数の領域から選ばれる任意の2つ領域の重心位置の差分から求められる厚さを用い、前記2つの領域間の歪み量および弾性特性の少なくとも1つを求める請求項1から3のいずれかに記載の超音波診断装置。
  5. 前記各領域内の複数の測定対象位置は同一音響線上に位置している請求項1から4のいずれかに記載の超音波診断装置。
  6. 超音波診断装置の制御部による超音波診断装置の制御方法であって、
    超音波プローブを駆動し、超音波を送信するステップと、
    前記超音波が生体組織において反射することにより得られる超音波反射波を前記超音波プローブにより受信し、受信信号を生成するステップと、
    前記受信信号を位相検波し、前記生体組織の複数の測定対象位置にそれぞれ対応した複数の位相検波信号を生成するステップと、
    前記複数の測定対象位置の少なくとも2つをそれぞれ含む複数の領域を前記生体組織に設定し、各領域内の位相検波信号の空間平均処理を行うことにより平均位相検波信号を求めるステップと、
    前記領域内の測定対象位置における位相検波信号の大きさに基づいて前記平均位相検波信号の重心位置を求めるステップと、
    前記平均位相検波信号および前記重心位置に基づいて、前記複数の測定対象位置の位置変位量、前記複数の測定対象位置から任意に選ばれる2つの間の厚さ変化量、歪み量、弾性特性のうち少なくとも一つを求めるステップと、
    を包含する超音波診断装置の制御方法。
  7. 超音波診断装置の制御部による超音波診断装置の制御方法であって、
    超音波プローブを駆動し、超音波を送信するステップと、
    前記超音波が生体組織において反射することにより得られる超音波反射波を前記超音波プローブにより受信し、受信信号を生成するステップと、
    前記受信信号を位相検波し、前記生体組織の複数の測定対象位置にそれぞれ対応した複数の位相検波信号を生成するステップと、
    前記複数の位相検波信号の時間相関演算を行うことにより、複数の相関信号を求めるステップと、
    前記複数の測定対象位置の少なくとも2つをそれぞれ含む複数の領域を前記生体組織に設定し、各領域内の相関信号の空間平均処理を行うことにより平均相関信号を求めるステップと、
    前記領域内の測定対象位置における相関信号の大きさに基づいて前記平均相関信号の重心位置を求めるステップと、
    前記平均相関信号および前記重心位置に基づいて、前記複数の測定対象位置の位置変位量、前記複数の測定対象位置から任意に選ばれる2つの間の厚さ変化量、歪み量、弾性特性のうち少なくとも一つを求めるステップと、
    を包含する超音波診断装置の制御方法。
  8. 前記重心位置を求めるステップは、所定の重み付け係数を用い、前記各領域内の平均位相検波信号または平均相関信号と重心位置との少なくとも一方を求める請求項6または7に記載の超音波診断装置の制御方法。
  9. 前記位置変位量、厚さ変化量、歪み量、弾性特性のうち少なくとも一つを求めるステップは、前記複数の領域から選ばれる任意の2つ領域の重心位置の差分から求められる厚さを用い、前記2つの領域間の歪み量および弾性特性の少なくとも1つを求める請求項6から8のいずれかに記載の超音波診断装置の制御方法。
  10. 前記各領域内の複数の測定対象位置は同一音響線上に位置している請求項6から9のいずれかに記載の超音波診断装置の制御方法。


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