WO2005111798A1

WO2005111798A1 - グリッドコンピューティングシステム、情報処理装置、ジョブ実行要求生成装置、制御方法、プログラム、及び記録媒体

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Publication number: WO2005111798A1
Application number: PCT/JP2005/008628
Authority: WO
Inventors: Seiji Kobayashi; Takashi Ohta; Kazuo Iwano
Original assignee: International Business Machines Corporation
Priority date: 2004-05-14
Filing date: 2005-05-11
Publication date: 2005-11-24
Also published as: JPWO2005111798A1; CN100504793C; US20070250835A1; TW200614026A; JP4428483B2; EP1762936A4; CA2570641A1; TWI370979B; US8359596B2; CN1954294A; EP1762936A1

Abstract

【課題】グリッドコンピューティングシステムを効率的に運用する。【解決手段】　複数の情報処理装置を備えたグリッドコンピューティングシステムであって、複数の情報処理装置の各々が、当該情報処理装置の処理能力を示す指標値を格納する自己指標値格納部と、ジョブの実行を要求するジョブ実行要求を取得する要求取得部と、自己指標値格納部に格納された指標値、及び、当該ジョブの処理内容に基づいて、当該ジョブを当該情報処理装置において実行すると判断した場合に、当該ジョブを実行するジョブ実行部と、当該ジョブを当該情報処理装置において実行しないと判断した場合に、当該ジョブ実行要求を、当該情報処理装置に接続する他の情報処理装置に転送する要求送信部とを有するグリッドコンピューティングシステムを提供する。

Description

明細書

グリッドコンピューティングシステム、情報処理装置、ジョブ実行要求生成装置、制御方法、プログラム、及び記録媒体

技術分野

[0001] 本発明は、グリッドコンピューティングシステム、情報処理装置、ジョブ実行要求生成装置、制御方法、プログラム、及び記録媒体に関する。特に、本発明は、ジョブの処理内容に応じて適切な情報処理装置にそのジョブを処理させるグリッドコンビユーティングシステム、情報処理装置、ジョブ実行要求生成装置、制御方法、プログラム、及び記録媒体に関する。

背景技術

[0002] 近年、複数の情報処理装置をネットワークにより接続し、これらの情報処理装置が協働して要求されたジョブを実行するグリッドコンピューティングシステムが注目されている。従来、グリッドコンピューティングシステムにおいて、予め定められたジョブ管理サーバは、システム内の全ての情報処理装置の状況を管理している。そして、ジョブ管理サーバに設けられたスケジューラは、処理能力が余剰している等の所定の条件を満たす情報処理装置等に、ジョブを実行させる。

[0003] 関連技術として、ネットワーク上で通信経路を探索する技術が提案されて!、る (特許文献 1及び 2参照。）。

特許文献 1：特開平 7— 66834号公報

特許文献 2：特開 2001— 175560号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0004] し力しながら、システム内に多数の情報処理装置が存在する場合には、ジョブ管理サーバは、システム内の全ての情報処理装置を適切に管理できない場合がある。例えば、近年のネットワーク技術の普及に伴い、互いに異なる組織により管理された複数の情報処理装置がネットワークにより接続されるようになってきており、各組織で新たに情報処理装置を追加、又は、ネットワーク力も切り離した場合等に、その旨を適切に管理するのは容易でない。

[0005] また、各組織が独自にジョブ管理サーバを起動している場合には、様々な不都合が発生する。例えば、ある情報処理装置の処理能力が余剰している場合には、複数のジョブ管理サーバは、その情報処理装置にそれぞれジョブを実行させようとする。このため、その情報処理装置の計算資源の利用が競合し、結果としてジョブの実行が非効率になる場合がある。また、ジョブ管理サーバが管理する情報処理装置の数が膨大になると、ジョブ管理サーバの負荷が増大して処理不能に陥る場合もある。

[0006] これに対して、複数のジョブ管理サーバを更に管理する統合的な管理サーバを設ける解決策が考えられる。しかしながら、複数のジョブ管理サーバが互いに離れて設置されている場合や、複数のジョブ管理サーバが互いに大きく異なる方法により情報処理装置を管理する場合には、統合的な管理サーバを設けることは困難である。

[0007] また、上記特許文献 1及び 2は、ある情報処理装置から他の情報処理装置に至る経路を選択する経路選択を目的としている。このため、通信元及び通信先の各情報処理装置が予め定まっていることが前提となっている。従って、これらの文献に記載された技術を、ジョブを何れの情報処理装置にぉヽて実行させる力否かを判断するスケジューリング処理に応用することは困難である。

[0008] そこで本発明は、上記の課題を解決することのできるグリッドコンピューティングシステム、情報処理装置、ジョブ実行要求生成装置、制御方法、プログラム、及び記録媒体を提供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。

課題を解決するための手段

[0009] 上記課題を解決するために、本発明の第 1の形態においては、複数の情報処理装置を備えたグリッドコンピューティングシステムであって、複数の情報処理装置の各々力当該情報処理装置の処理能力を示す指標値を格納する自己指標値格納部と、ジョブの実行を要求するジョブ実行要求を取得する要求取得部と、自己指標値格納部に格納された指標値、及び、当該ジョブの処理内容に基づいて、当該ジョブを当該情報処理装置にぉ、て実行すると判断した場合に、当該ジョブを実行するジョブ実行部と、当該ジョブを当該情報処理装置において実行しないと判断した場合に、当該ジョブ実行要求を、当該情報処理装置に接続する他の情報処理装置に転送する要求送信部とを有するグリッドコンピューティングシステム、グリッドコンビユーティングが有する情報処理装置、当該情報処理装置を制御する制御方法、当該情報処理装置を制御するプログラム、及び当該プログラムを記録した記録媒体を提供する。

[0010] なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなぐこれらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。

発明の効果

[0011] 本発明によれば、グリッドコンピューティングシステムを効率的に運用できる。

発明を実施するための最良の形態

[0012] 以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範隨こかかる発明を限定するものではなぐまた実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らな、。

[0013] 図 1は、グリッドコンピューティングシステム 10の概略を示す。グリッドコンビユーティングシステム 10は、複数の情報処理装置を備える。そして、グリッドコンビユーティングシステム 10は、ジョブの実行を要求するジョブ実行要求を、複数の情報処理装置に順次転送させる。そして、グリッドコンピューティングシステム 10は、各々の情報処理装置において、そのジョブをその情報処理装置において実行すべき力否かを判断させる。このように、グリッドコンピューティングシステム 10は、特定のジョブ管理サーバを設けることなぐ各々の情報処理装置が自律的にジョブをスケジューリングすることを目的とする。

[0014] グリッドコンピューティングシステム 10は、ネットワーク 1と、ネットワーク 2と、ネットヮーク 3とを備える。ネットワーク 1から 3は、例えば、それぞれ互いに異なる組織により管理されている。ネットワーク 1は、情報処理装置 20と、情報処理装置 Eと、情報処理装置 Fと、情報処理装置 Gと、情報処理装置 Hとを有する。ネットワーク 2は、情報処理装置 Bと、情報処理装置 Cと、情報処理装置 Dとを有する。ネットワーク 3は、情報処理装置 Aと、情報処理装置 Iと、ジョブ実行要求生成装置 30とを有する。

[0015] ジョブ実行要求生成装置 30は、使用者力もジョブの実行の指示を入力すると、ジョブ実行要求を生成し、情報処理装置 A及び情報処理装置 Cに送る。そして、情報処理装置 Aは、ジョブ実行要求に基づいて、そのジョブを情報処理装置 Aにおいて実行するか否かを判断する。情報処理装置 Aにおヽて実行しなヽと判断した場合には、情報処理装置 Aは、情報処理装置 20にジョブ実行要求を転送する。なお、グリッドコンピューティングシステム 10は、複数のジョブ実行要求生成装置 30を備えてもよい。また、ジョブ実行要求生成装置 30は、情報処理装置 20の機能を更に有してもよい。本実施例では、便宜上、グリッドコンピューティングシステム 10が、 1つのジョブ実行要求生成装置 30を有し、ジョブ実行要求生成装置 30が、情報処理装置 20の機能を有して!/、な!/、場合につ!、て説明する。

[0016] 情報処理装置 20は、情報処理装置の互いに異なる処理能力を示す指標の各々に対応付けて、その指標が示す処理能力が予め定められた基本条件を満たす情報処理装置の識別情報を予め格納している。例えば本図において、情報処理装置 20に接続する情報処理装置のうち、 CPUの動作周波数が所定以上の情報処理装置への接続を、点線で示す。また、メモリの容量が所定以上の情報処理装置への接続を、実線で示す。

[0017] 情報処理装置 20は、ジョブ実行要求を情報処理装置 Aから取得すると、そのジョブを情報処理装置 20におヽて実行するべきカゝ否かを判断する。実行するべきでな!/ヽと判断した場合に、情報処理装置 20は、ジョブの処理内容に基づいて、例えば CPU の動作周波数が所定以上の情報処理装置を選択し、その中から予め定められた条件を満たす情報処理装置を、ジョブ実行要求の転送先として選択する。例えば、情報処理装置 20は、情報処理装置 B、 D、 E、 G、及び Iの中から情報処理装置 Bを選択し、情報処理装置 Bにジョブ実行要求を転送する。情報処理装置 Bは、ジョブ実行要求を転送すべきでな、と判断し、そのジョブを実行する。

[0018] このように、本実施例におけるグリッドコンピューティングシステム 10によれば、特定のジョブ管理サーバを設けることなぐ各々の情報処理装置が、ジョブを実行するべき情報処理装置を自律的に選択することができる。更に、本実施例における情報処理装置 20は、互いに異なる処理能力に対応付けて、転送先の候補となる情報処理装置の識別情報の組を格納して、るので、要求されたジョブの適切な転送先を迅速に決定することができる。

[0019] なお、本実施例における情報処理装置 Aから Iの各々は、情報処理装置 20と略同一の構成をとる。そこで、以降の実施例においては、情報処理装置 20について説明する。

[0020] 図 2は、情報処理装置 20の機能ブロック図である。情報処理装置 20は、自己指標値格納部 200と、接続先指標値格納部 210と、要求取得部 220と、ジョブ履歴格納部 230と、ジョブ実行部 240と、条件充足装置情報格納部 250と、条件充足装置選択部 260と、要求送信部 270と、指標値追加部 280とを有する。自己指標値格納部 2 00は、情報処理装置 20の処理能力を示す指標値を格納する。

[0021] 接続先指標値格納部 210は、情報処理装置 20に接続する複数の情報処理装置の各々に対応付けて、その情報処理装置の処理能力を示す指標値を格納する。また、接続先指標値格納部 210は、情報処理装置 20に接続する他の情報処理装置から、当該他の情報処理装置の処理能力を示す指標値の変更を通知する変更通知を受信した場合に、その変更通知に基づいて、格納している指標値を変更する。例えば、接続先指標値格納部 210は、格納している指標値を、その指標値と比較してより処理能力が低、旨を示す指標値に変更する。

[0022] ここで、情報処理装置 20に接続する情報処理装置とは、例えば、ルータを中継することなく情報処理装置 20と通信する情報処理装置をいう。これに代えて、情報処理装置 20に接続する情報処理装置とは、予め定められた数以内のルータを中継して情報処理装置 20と通信する情報処理装置であってもよい。更に他の例として、情報処理装置 20に接続する情報処理装置は、使用者により予め定められてもよい。

[0023] 要求取得部 220は、ジョブ実行要求を情報処理装置 Aから取得する。ジョブ実行要求は、例えば、ジョブ実行要求を生成したジョブ実行要求生成装置 30の識別情報と、ジョブの実行に要する処理能力を示す指標と、ジョブを実行するために情報処理装置が満たすべき条件の判断基準と、ジョブを実行した場合にその指標が変化する変化量と、ジョブが要求された日時と、ジョブの識別情報とを含む。

[0024] ジョブ履歴格納部 230は、要求取得部 220が取得したジョブ実行要求の識別情報の履歴を格納する。そして、要求取得部 220は、取得したジョブの実行要求の識別情報が、ジョブ履歴格納部 230に格納された履歴に含まれる場合に、ジョブの転送元である情報処理装置 Aにジョブ実行要求を返送する。これにより、ジョブの実行要求が循環して転送されることを防止できる。なお、ジョブ履歴格納部 230は、ジョブ実行要求の識別情報を、そのジョブ実行要求を取得した日時に対応付けて格納し、取得してカゝら所定期間が経過した場合に、その識別情報を削除してもよい。

[0025] ジョブ実行部 240は、自己指標値格納部 200に格納された指標値、及び、ジョブ実行要求により要求されるジョブの処理内容に基づいて、そのジョブを情報処理装置 2 0において実行するか否かを判断する。これに加えて、ジョブ実行部 240は、接続先指標値格納部 210に格納された指標値に更に基づ、て、そのジョブを実行するか否かを判断してもよい。また、ジョブ実行部 240は、要求送信部 270がジョブ実行要求の返送を受けた場合にも、そのジョブを実行すると判断する。

[0026] そして、ジョブ実行部 240は、そのジョブを実行すると判断した場合に、ジョブを実行する旨を通知する実行通知をジョブ実行要求生成装置 30に送信する。そして、ジヨブ実行部 240は、ジョブを実行するために要するデータ等をジョブ実行要求生成装置 30から受けとつて、そのジョブの実行を開始する。そしてこの場合、ジョブ実行部 2 40は、ジョブの実行に伴って自己指標値格納部 200の指標値を変更する。更に、ジヨブ実行部 240は、情報処理装置 20の処理能力を示す指標値を変更する変更通知を、情報処理装置 A〜Iに送信する。

[0027] 更に、ジョブ実行部 240は、情報処理装置 20がネットワークに新たに接続した場合に、新たに接続する旨の情報と共に、情報処理装置 20の処理能力を示す指標値を、変更通知として情報処理装置 A〜Iに送信してもよい。一方、ジョブ実行部 240は、情報処理装置 20がネットワーク力も切り離される場合に、ネットワーク力も切り離される旨の情報と共に、情報処理装置 20の処理能力を示す指標値を、変更通知として情報処理装置 A〜Iに送信してもよヽ。

[0028] 条件充足装置情報格納部 250は、情報処理装置の互いに異なる処理能力を示す複数の指標の各々に対応付けて、情報処理装置 20に接続する複数の情報処理装置のうち、その指標が示す処理能力が予め定められた基本条件を満たす情報処理装置の識別情報を格納する。例えば、条件充足装置情報格納部 250は、 CPUの動作周波数を示す指標に対応付けて、情報処理装置 20に接続する情報処理装置のうち、 CPUの動作周波数が 1GHz以上の情報処理装置の識別情報を格納する。

[0029] 条件充足装置選択部 260は、ジョブ実行要求が要求するジョブの処理内容に基づいて、そのジョブに要する処理能力を示す指標に対応する識別情報を、条件充足装置情報格納部 250から選択する。要求送信部 270は、ジョブを情報処理装置 20において実行しないと判断した場合に、条件充足装置選択部 260により選択された識別情報の示す情報処理装置の何れかに、そのジョブ実行要求を転送する。

[0030] 例えば、要求送信部 270は、条件充足装置選択部 260により選択された識別情報の示す情報処理装置の指標値を接続先指標値格納部 210から選択する。そして、要求送信部 270は、選択したこれらの指標値うち予め定められた条件を満たす指標値を選択し、その指標値に対応する情報処理装置にジョブ実行要求を転送する。例えば、要求送信部 270は、 CPU使用率が所定以下の情報処理装置にジョブ実行要求を転送してもよい。また、要求送信部 270は、ジョブ実行要求の転送先から、ジョブ実行要求の返送を受けた場合には、要求取得部 220を経由してその旨をジョブ実行部 240に通知する。

[0031] 指標値追加部 280は、情報処理装置の処理能力を示す他の指標を追加する追加指示を使用者から受けた場合に、その指標の指標値の算出方法、及び、条件充足装置情報格納部 250に識別情報を格納させるためにその指標値が満たすべき基本条件を、他の情報処理装置に通知する。この通知を追加通知と呼ぶ。また、指標値追加部 280は、情報処理装置 20についてのその指標の指標値を自己指標値格納部 200に算出させ、格納させる。また、指標値追加部 280は、その指標値が満たすべき基本条件を条件充足装置情報格納部 250に設定する。

[0032] 図 3は、接続先指標値格納部 210のデータ構造の一例を示す。接続先指標値格納部 210は、情報処理装置 20に接続する複数の情報処理装置の各々に対応付けて、その情報処理装置の処理能力を示す指標値として、その情報処理装置に設けられたデバイス又はその情報処理装置にインストールされたソフトウェアの特性を示す特性指標の指標を格納する。具体的には、接続先指標値格納部 210は、各情報処理装置の識別情報 (ID)に対応付けて、その情報処理装置の特性指標として、その情報処理装置の CPUの動作周波数と、その情報処理装置のメモリの容量と、その情報処理装置にインストールされた OSの種類とを格納する。

[0033] 更に、接続先指標値格納部 210は、その情報処理装置の処理能力を示す指標値として、その情報処理装置が処理中のジョブの処理負荷を示す負荷指標の指標値を格納する。具体的には、接続先指標値格納部 210は、各情報処理装置の識別情報 (ID)に対応付けて、その情報処理装置の負荷指標として、その情報処理装置の CP U使用率と、その情報処理装置のメモリ使用率とを格納する。

[0034] 一例として、情報処理装置 Aの CPU動作周波数は、 1. 6GHzであり、メモリ容量を

64MB (バイト）であり、オペレーティングシステム（OS)の種類は Xである。そして、 C

PU使用率は、 90%であり、メモリ使用率は 80%である。この例に加えて、特性指標とは、 CPUの種類を示す指標であってもよいし、ハードディスクドライブの容量'速度を示す指標であってもよい。また、この例に加えて、負荷指標とは、ハードディスクドライブの空き容量を示す指標であってもよ、。

[0035] このように、本実施例における情報処理装置の処理能力とは、静的であり変化しない能力、例えば情報処理装置の性能であってもよいし、動的に変化する能力、例えば情報処理装置の余剰計算力であってもよ、。

[0036] 図 4は、条件充足装置情報格納部 250のデータ構造の一例を示す。条件充足装置情報格納部 250は、特性指標の各々に対応付けて、特性指標の示す処理能力が基本条件を満たす情報処理装置の識別情報を格納する。例えば、条件充足装置情報格納部 250は、 CPUの動作周波数が 1GHz以上である旨の基本条件を満たす情報処理装置の識別情報として、 A、 B、 D、 E、 G、及び Iを格納する。また、条件充足装置情報格納部 250は、メモリの容量が 128MB以上である旨の基本条件を満たす情報処理装置の識別情報として、 C、 F、 H、及び Iを格納する。さらに、条件充足装置情報格納部 250は、 OSの種類が Xである旨の基本条件を満たす情報処理装置の識別情報として、 A、 B、 D、 F、 H、及び Iを格納する。

[0037] このように、基本条件とは、例えば、 CPU等のデバイスが所定の基準以上の性能を有する旨の条件であってもよいし、デバイス又はソフトウェアが所定の種類である旨の条件であってもよい。更に、条件充足装置情報格納部 250は、これらの複数の条件を満たす同一の情報処理装置については、その情報処理装置の識別情報を、複数の指標の各々に対応付けて格納してもよい。即ち、条件充足装置情報格納部 250は、情報処理装置 Iの識別情報 Iを、 CPUの動作周波数、メモリの容量、及び OSの種類を示す各指標に対応付けて格納してもよい。

[0038] 以降の説明にお、て、情報処理装置 A、 B、 D、 E、 G、及び Iを、 CPU動作周波数についての仮想隣接ノードと呼ぶ。同様に、情報処理装置 C、 F、 H、及び Iを、メモリ容量についての仮想隣接ノードと呼ぶ。同様に、情報処理装置 A、 B、 D、 F、 H、及び Iを、 OSについての仮想隣接ノードと呼ぶ。

[0039] 図 5は、ジョブ実行要求生成装置 30の機能ブロック図である。ジョブ実行要求生成装置 30は、ジョブ実行要求送信部 300と、ジョブ実行指示部 310とを有する。ジョブ実行要求送信部 300は、使用者カゝらジョブの実行を指示された場合に、そのジョブの実行を要求するジョブ実行要求を生成する。そして、ジョブ実行要求送信部 300は、生成したそのジョブ実行要求を、 2以上の情報処理装置、例えば、情報処理装置 A 及び Cの各々に送信する。

[0040] この際、ジョブ実行要求送信部 300は、ジョブ実行要求を生成したジョブ実行要求生成装置 30の識別情報と、そのジョブを実行した場合に使用される計算資源の量の予測値とを、ジョブ実行要求に含めて送信する。ここで、使用される計算資源の量の予測値とは、例えば、そのジョブが占有するメモリのサイズの予測値である。この予測値は、ジョブの実行を指示する使用者力入力されてもよいし、ジョブの一部の実行を試行することにより定められてもよい。

[0041] なお、このジョブ実行要求は、ジョブを実際に実行するためのデータ等を含まな!/、。

即ち、ジョブ実行要求は、ジョブを実行可能な情報処理装置を探索するために、ダリッドコンピューティングシステム 10における何れかの情報処理装置に投入される。ここで、情報処理装置 Aに送信されたジョブ実行要求は、情報処理装置 Bに転送され、情報処理装置 Bは、そのジョブを実行すると判断したと仮定する。また、情報処理装置 Cに送信されたジョブ実行要求は転送されずに、情報処理装置 Cは、そのジョブを実行すると判断したと仮定する。

[0042] ジョブ実行指示部 310は、送信したそのジョブ実行要求に対して、そのジョブを実行する旨の通知である実行通知を、情報処理装置 B及び Cの各々から受信する。ジヨブ実行指示部 310は、これらの実行通知の送信元である複数の情報処理装置のうち、予め定められた条件を満たす情報処理装置を選択する。例えば、ジョブ実行指示部 310は、情報処理装置 B及び Cから実行通知を受け取った場合に、 CPU使用率が 30%以下である旨の条件を満たす情報処理装置 Bを選択する。

[0043] 次に、ジョブ実行指示部 310は、選択した情報処理装置 Bにジョブを実行させる。

例えば、ジョブ実行指示部 310は、ジョブの実行に必要なプログラム及びデータを情報処理装置 Bに送信してもよヽ。

このように、ジョブ実行要求生成装置 30は、複数の実行通知を受信した場合には、ジョブの実行に適した 1つの情報処理装置を選択して、その情報処理装置にジョブを実行させることができる。

[0044] 図 6は、情報処理装置 20がジョブを転送又は実行する処理を示すフローチャートである。要求取得部 220は、情報処理装置 Aからジョブ実行要求を取得する（S600)。そして、要求取得部 220は、そのジョブ実行要求を過去に既に取得したカゝ否かを判断する（S610)。過去に既に取得した場合に、（S610 : YES)、要求取得部 220は、ジョブの転送元 (例えば、情報処理装置 A)に、ジョブ実行要求を返送する（S620)。ここで、転送元の情報処理装置とは、ジョブ実行要求を直接受け取った受け取り先の情報処理装置をいう。例えば、本例において、情報処理装置 20における転送元は情報処理装置 Aである。また、情報処理装置 Aにおける転送元はジョブ実行要求生成装置 30である。これに代えて、要求取得部 220は、ジョブ実行要求を、ジョブ実行要求生成装置 30に返送してもよ、。

[0045] 具体的には、要求取得部 220は、以下の何れかの方法により、ジョブ実行要求を過去に既に取得した力否かを判断する。第 1の例として、要求取得部 220は、ジョブ履歴格納部 230に格納された履歴にジョブ実行要求の識別情報が含まれる場合に、ジヨブ実行要求を過去に既に取得したと判断する。第 2の例として、要求取得部 220は、ジョブ実行要求を過去に転送した情報処理装置の識別情報であるジョブ転送履歴情報を、ジョブ実行要求に含めて取得した場合においては、そのジョブ転送履歴情報に、情報処理装置 20の識別情報が含まれる場合に、ジョブ実行要求を過去に既に取得したと判断する。

[0046] なお、これに代えて、要求取得部 220は、ジョブ実行要求が過去に既に転送された転送回数が予め定められた基準回数以上である場合に、ジョブ実行要求の転送元の情報処理装置に、ジョブ実行要求を返送してもよい。具体的には、ジョブ実行要求には、そのジョブ実行要求が転送された回数を示す転送回数情報が含まれており、要求取得部 220は、その転送回数情報が基準回数以上の転送回数を示す場合に、ジョブ実行要求の転送元の情報処理装置に、ジョブ実行要求を返送する。

[0047] 一方、ジョブ実行要求を過去に既に取得していなかった場合に（S610 :NO)、ジョブ実行部 240は、ジョブの処理内容を解析する（S630)。例えば、ジョブ実行部 240 は、ジョブ実行要求から、そのジョブの実行に要する処理能力を示す特性指標を取得することにより、そのジョブの処理内容を解析してもよい。そして、ジョブ実行部 240 は、自己指標値格納部 200に格納された指標値、及び、そのジョブの処理内容に基づいて、そのジョブを情報処理装置 20において実行する力否かを判断する（S640) 。例えば、ジョブ実行部 240は、以下の式（1)を満たす場合に、そのジョブを情報処理装置 20において実行すると判断する。

[0048] [数 1]

I target - efficiency \≤ ― · · · (1)

1

exp(threshold - counter) ここで、変数 thresholdは、ジョブを実行する情報処理装置が決定されるまでに、その

ジョブ実行要求を転送する転送回数の上限値を示す。また、変数 targetは、そのジョブに要する処理能力を示す指標値である。また、変数 efficiencyは、自己指標値格納部 200に格納されている指標値を示す。また、変数 counterは、そのジョブ実行要求の転送回数

を示す。また、変数 alphaは、使用者により任意に設定される定数である。

[0049] この式から明らかなように、ジョブ実行部 240は、自己指標値格納部 200に格納された指標値が、ジョブに要する処理能力より高い処理能力を示す場合に、そのジョブを情報処理装置 20において実行すると判断する。そして、ジョブ実行部 240は、自己指標値格納部 200に格納された指標値が、ジョブに要する処理能力より低!、処理能力を示した場合であっても、その指標値と、ジョブに要する処理能力を示す指標値との差が、予め定められた基準差分値以内である場合に、そのジョブを情報処理装置 20において実行すると判断する。

[0050] 更に、ジョブ実行部 240は、ジョブ実行要求が既に他の情報処理装置により転送された累積回数がより多い場合に、その累積回数がより少ない場合と比較して、上記基準差分値をより大きい値に設定する。即ち、転送回数がより大きい場合には、ジョブが実行される可能性がより高まる。これにより、ジョブを実行する情報処理装置を探索する探索域の発散を防止できる。

[0051] なお、この例に代えて、ジョブ実行部 240は、複数の指標値の組に基づ!/、て、ジョブを情報処理装置 20において実行するか否かを判断してもよい。更に他の例として、ジョブ実行部 240は、情報処理装置 20に接続している情報処理装置 A〜Iの指標値にさらに基づいて、ジョブを情報処理装置 20において実行するか否かを判断してもよい。一例として、ジョブ実行部 240は、自己指標値格納部 200に格納された指標値が、接続先指標値格納部 210に格納された何れの指標値と比較しても、より高い処理能力を示す場合に、そのジョブを情報処理装置 20において実行すると判断してちょい。

[0052] 続、て、ジョブ実行部 240は、ジョブを情報処理装置 20にお、て実行すると判断した場合に（S640 :YES)、そのジョブを実行する（S650)。一方、ジョブを情報処理装置 20において実行しないと判断した場合に、要求送信部 270は、ジョブ実行要求を転送する（S660)。

[0053] 図 7は、図 6の S650の処理の詳細を示す。ジョブ実行部 240は、要求されたジョブを情報処理装置 20において実行すると判断した場合に、そのジョブ実行要求を生成したジョブ実行要求生成装置 30に、実行通知を送信する（S700)。そして、ジョブ実行部 240は、そのジョブを実行した場合に指標値が変化する変化量の予測値を、ジヨブ実行要求から取得し、その予測値に基づいて指標値を変更する（S710)。例えば、ジョブ実行部 240は、 CPUの使用率を示す指標値を、 CPUの使用率が 100% である旨の指標値に変更する。

[0054] これにより、情報処理装置 20は、他のジョブ実行要求の転送を受けにくくすることができる。即ち、複数のジョブ実行要求による資源の獲得を適切に調停できる。また、この方法によれば、情報処理装置 20に一切のジョブ実行要求を受け付けさせな、ロック機構と比較して、ジョブのスケジューリングを柔軟に行わせることができる。

[0055] そして、ジョブ実行部 240は、情報処理装置 20の処理能力を示す指標値を変更する変更通知を、情報処理装置 A〜Iに送信する（S 720)。ジョブ実行部 240は、実行通知に対応するジョブをジョブ実行要求生成装置 30から受信した場合に（S 730： Y ES)、指標値の変更を元に戻す (S740)。そして、ジョブ実行部 240は、受信したジョブを実行する（S750)。この場合、自己指標値格納部 200は、ジョブを実行することにより変化する処理能力に基づいて、格納している指標値を、その指標値と比較して情報処理装置の処理能力が低!、旨を示す指標値に変更する。

[0056] ジョブ実行部 240は、情報処理装置 20の処理能力を示す指標値を変更する変更通知を、情報処理装置 A〜Iに送信する（S760)。この場合、ジョブ実行部 240は、この変更通知に、実行するジョブの識別情報を含めて送信してもよい。そして、ジョブ実行部 240は、ジョブの実行を終えた場合に、実行結果をジョブ実行要求生成装置 30に返送する（S770)。

[0057] なお、本図の例に加えて、情報処理装置 20が新たにグリッドコンピューティングシステム 10に接続した場合においても、ジョブ実行部 240は、情報処理装置 20の指標値を算出し、算出したその指標値を他の情報処理装置の通知するべぐその指標値を示す変更通知を送信してもよい。同様に、情報処理装置 20がグリッドコンビユーテイングシステム 10との接続を停止する場合においても、ジョブ実行部 240は、情報処理装置 20の指標値を削除する旨を、変更通知として送信してもよ！/、。

[0058] 図 8は、図 6の S660の処理の詳細を示す。条件充足装置選択部 260は、ジョブの処理内容に基づいて、そのジョブに要する処理能力を示す特性指標に対応する識別情報を、条件充足装置情報格納部 250から選択する（S800)。例えば、条件充足装置選択部 260は、ジョブに要する処理能力が主に CPUの演算能力である場合に、 CPU動作周波数についての仮想隣接ノードを選択する。そして、要求送信部 270 は、条件充足装置選択部 260により選択された仮想隣接ノードのうち、負荷指標の指標値が予め定められた条件を満たす情報処理装置を選択する（S810)。この結果、例えば、要求送信部 270は、情報処理装置 Bを選択する。

[0059] 要求送信部 270は、ジョブ実行要求が転送された回数を示す転送回数情報に、 1 を加える（S820)。そして、要求送信部 270は、転送回数情報をジョブ実行要求に含めて、情報処理装置 Bに送信する（S830)。これに加えて、要求送信部 270は、情報処理装置 20の識別情報を、ジョブ実行要求を転送した情報処理装置の履歴を示す履歴情報として、そのジョブ実行要求に含めて転送してもよい。

[0060] ここで、要求送信部 270が送信したジョブ実行要求が、情報処理装置 Bから返送された場合には、ジョブ実行部 240は、そのジョブ実行要求に対応するジョブを実行してもよい。これにより、ジョブ実行要求の循環を防止すると共に、循環が起こらない範囲内でジョブの実行に適した情報処理装置を探索できる。

[0061] 図 9は、情報処理装置 20が変更通知を受信した場合の処理を示すフローチャートである。本図において、情報処理装置 20と異なる他の情報処理装置があるジョブを実行した結果、その情報処理装置の指標値が変更された場合の処理を説明する。接続先指標値格納部 210は、指標値を変更させる原因となったジョブの識別情報を、変更通知に含めて受信すると、その変更通知を過去に既に受信しているか否かを判断する（S900)。過去に既に受信していた場合に（S900 : YES)、情報処理装置 2 0は、処理を終了する。

[0062] 一方、その変更通知を初めて受信した場合に（S900 : NO)、接続先指標値格納部 210は、ジョブを実行するその情報処理装置に対応付けて格納して、る指標値を、その指標値と比較して情報処理装置の処理能力が低い旨を示す指標値に変更する (S910)。

[0063] 続、て、自己指標値格納部 200は、情報処理装置 20の指標値の変更が必要か否かを判断する（S920)。例えば、自己指標値格納部 200は、情報処理装置 20に接続される情報処理装置 A〜Iにおける処理能力に基づく指標値を更に格納して!/、る場合には、指標値の変更が必要と判断する。一例としては、自己指標値格納部 200 は、情報処理装置 20に接続する情報処理装置 A〜Iにおける CPU動作周波数の平均値を、 1つの指標値として格納している場合には、その平均値の変更が必要と判断する。

[0064] 指標値の変更が不要な場合には（S920 :NO)、情報処理装置 20は、処理を終了する。一方、自己指標値格納部 200は、指標値の変更が必要と判断した場合に (S9 20 : YES)、受け取った変更通知に基づいて、格納している指標値を変更する（S93 0)。そして、自己指標値格納部 200は、指標値の変更を通知する変更通知に、そのジョブの識別情報を含めて、情報処理装置 20に接続された情報処理装置 A〜Iに更に送信する（S940)。

[0065] このように、何れかの情報処理装置において指標値が変更された場合に、各々の情報処理装置は、互いに変更通知を交換することにより自己の指標値を適切に更新することができる。

[0066] 図 10 (a)は、情報処理装置 20が使用者から追加指示を受けた場合の処理を示すフローチャートである。指標値追加部 280は、情報処理装置の処理能力を示す他の指標を追加する追加指示を使用者力受けた場合に、その追加指示に基づく指標値を自己指標値格納部 200に格納させる（S 1000)。

[0067] 例えば、指標値追加部 280は、その指標の指標値の算出方法、及び、条件充足装置情報格納部 250に識別情報を格納させるためにその指標値が満たすべき基本条件を、追加指示として使用者力も受け取る。そして、指標値追加部 280は、その算出方法を自己指標値格納部 200に通知し、自己指標値格納部 200により指標値を算出させて格納させる。これに加えて、指標値追加部 280は、その指標の定義及び名称を受け取ってもよい。この場合、指標値追加部 280は、その定義及び名称を自己指標値格納部 200に更に格納させてもょ、。

[0068] 自己指標値格納部 200は、情報処理装置 20に接続して、る情報処理装置 A〜Iに、その指標値を新たに算出した旨を通知する変更通知を送信する（S1010)。次に、指標値追加部 280は、その基本条件を条件充足装置情報格納部 250に設定する（ S1020)。そして、指標値追加部 280は、新たな指標値を追加する旨を通知する追加通知として、その指標の算出方法、定義、及び名称、並びに基本条件を、他の全ての情報処理装置に送信する（S1030)。 [0069] 図 10 (b)は、情報処理装置 20が他の情報処理装置から追加通知を受けた場合の処理を示すフローチャートである。指標値追加部 280は、基本条件を含む追加通知を他の情報処理装置から受信する。そして、指標値追加部 280は、追加通知に含めて受信した基本条件に基づ!/、て、情報処理装置 20に接続する他の情報処理装置のうち、指標値がその基本条件を満たす情報処理装置を検出する（S1040)。

[0070] 例えば、指標値追加部 280は、情報処理装置 20に接続する他の情報処理装置の指標値を、接続先指標値格納部 210から受信して、受信したその指標値が基本条件を満たす力否かを判断してもよい。そして、指標値追加部 280は、検出した情報処理装置の識別情報を、追加するその指標に対応付けて条件充足装置情報格納部 250 に格納する（S 1050)。

[0071] 以上、図 10 (a)及び (b)に示すように、使用者は、 1つの情報処理装置に追加指示を入力することにより、グリッドコンピューティングシステム 10内の複数の情報処理装置の各々に指標値を追加させることができる。

[0072] 図 11は、ジョブ実行要求生成装置 30が、ジョブを実行する指示を使用者力受けた場合の処理を示すフローチャートである。ジョブ実行要求送信部 300は、ジョブ実行要求を生成し、生成したそのジョブ実行要求を情報処理装置 A及び Cに送信する（ S1100)。好ましくは、ジョブ実行要求送信部 300は、そのジョブ実行要求により実行が要求されるジョブの識別情報を生成し、その識別情報をジョブ実行要求に含めて送信する。例えば、ジョブ実行要求送信部 300は、ジョブ実行要求の生成時刻、及び、そのジョブ実行要求の送信先の情報処理装置を識別する識別情報に基づ!/、て、そのジョブの識別情報を生成してもよい。

[0073] そして、ジョブ実行要求送信部 300は、ジョブ実行要求の返送を受けた力否かを判断する（S1105)。ジョブ実行要求の返送を受けた場合には（S1105 :YES)、ジョブ実行要求送信部 300は、 S1100に処理を戻すことにより、情報処理装置 A及びじとは異なる他の情報処理装置にジョブ実行要求を送信する。

[0074] ジョブ実行要求の返送を受けていない場合には（S 1105 : NO)、ジョブ実行要求生成装置 30は、ジョブ実行要求を送信してから、予め定められた基準期間が経過したか否かを判断する（S 1110)。基準期間が経過した場合に（S1110 :YES)、ジョブ実行指示部 310は、その基準期間内に受け取った複数の通知の送信元である複数の情報処理装置のうち、最も処理能力が高い情報処理装置を選択する（S 1120)。そして、ジョブ実行指示部 310は、選択したその情報処理装置に、ジョブの実行に必要なプログラム及びデータ等を送信する（S 1130)。

[0075] これに代えて、ジョブ実行指示部 310は、複数の実行通知を受け取った場合に、最も早くその実行通知をジョブ実行要求生成装置 30に到達させた情報処理装置を選択して、選択したその情報処理装置にジョブを実行させてもよい。更に、ジョブ実行指示部 310は、ジョブ実行要求を送信してから実行通知を受け取るまでに要する時間、及び、実行通知の送信元である情報処理装置の処理能力の組み合わせに基づく任意のポリシーにより、何れの情報処理装置にジョブを実行させるか判断してもよい

[0076] 図 12は、情報処理装置 20のハードウェア構成の一例を示す。情報処理装置 20は、ホス卜 =3ン卜ローラ 1282【こよりネ目互【こ接続される CPU1200、 RAM 1220,及びグラフィックコントローラ 1275を有する CPU周辺部と、入出力コントローラ 1284によりホストコントローラ 1282に接続される通信インターフェイス 1230、ハードディスクドライブ 1 240、及び CD— ROMドライブ 1260を有する入出力部と、入出力コントローラ 1284 に接続される BIOS1210、フレキシブルディスクドライブ 1250、及び入出力チップ 1 270を有するレガシー入出力部とを備える。

[0077] ホストコントローラ 1282は、 RAM1220と、高い転送レートで RAM1220をアクセスする CPU1200及びグラフィックコントローラ 1275とを接続する。 CPU1200は、 BIO S1210及び RAM1220に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。グラフィックコントローラ 1275は、 CPU 1200等が RAM 1220内に設けたフレームバッファ上に生成する画像データを取得し、表示装置 1280上に表示させる。これに代えて、グラフィックコントローラ 1275は、 CPU1200等が生成する画像データを格納するフレームバッファを、内部に含んでもよい。

[0078] 入出力コントローラ 1284は、ホストコントローラ 1282と、比較的高速な入出力装置である通信インターフェイス 1230、ハードディスクドライブ 1240、及び CD— ROMドライブ 1260を接続する。通信インターフェイス 1230は、ネットワークを介して外部の装置と通信する。ハードディスクドライブ 1240は、情報処理装置 20が使用するプログラム及びデータを格納する。 CD— ROMドライブ 1260は、 CD—ROM1295からプログラム又はデータを読み取り、 RAM1220を介して入出力チップ 1270に提供する。

[0079] また、入出力コントローラ 1284〖こは、 BIOS1210と、フレキシブルディスクドライブ 1 250や入出力チップ 1270等の比較的低速な入出力装置とが接続される。 BIOS 12 10は、情報処理装置 20の起動時に CPU1200が実行するブートプログラムや、情報処理装置 20のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。フレキシブルディスクドライブ 1250は、フレキシブルディスク 1290からプログラム又はデータを読み取り、 RAM1220を介して入出力チップ 1270に提供する。入出力チップ 1270は、フレキシブルディスク 1290や、例えばパラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して各種の入出力装置を接続する。

[0080] 情報処理装置 20に提供されるプログラムは、フレキシブルディスク 1290、 CD— R OM1295、又は ICカード等の記録媒体に格納されて利用者によって提供される。プログラムは、入出力チップ 1270及び/又は入出力コントローラ 1284を介して、記録媒体カゝら読み出され情報処理装置 20にインストールされて実行される。情報処理装置 20にインストールされて実行されるプログラム（例えばエージェントプログラム）が情報処理装置 20に働きかけて行わせる動作は、図 1から図 11において説明した情報処理装置 20における動作と同一であるから、説明を省略する。

[0081] 以上に示したプログラムは、外部の記憶媒体に格納されてもよい。記憶媒体としては、フレキシブルディスク 1290、 CD— ROM1295の他〖こ、 DVDや PD等の光学記録媒体、 MD等の光磁気記録媒体、テープ媒体、 ICカード等の半導体メモリ等を用いることができる。また、専用通信ネットワークやインターネットに接続されたサーバシステムに設けたノヽードディスク又は RAM等の記憶装置を記録媒体として使用し、ネットワークを介してプログラムを情報処理装置 20に提供してもよい。

[0082] 以上の実施例で説明したように、グリッドコンピューティングシステム 10は、ジョブの実行を要求するジョブ実行要求を、複数の情報処理装置に順次転送させる。そして、グリッドコンピューティングシステム 10は、各々の情報処理装置において、そのジョブをその情報処理装置において実行すべき力否かを判断させる。これにより、グリッドコンピューティングシステム 10は、特定のジョブ管理サーバを設けることなぐ各々の情報処理装置に自律的にジョブをスケジューリングさせることができる。

[0083] 更に、情報処理装置 20は、ジョブ実行要求の転送回数を、ジョブ実行要求内に記録する。そして、情報処理装置 20は、ジョブ実行要求の転送回数がより多い場合に、より少ない場合と比較して高い確率でジョブを実行する。即ち、ジョブ実行要求が転送される毎に、そのジョブが実行されやすくなる。これにより、ジョブ実行要求の循環を防止して、ジョブを適切にスケジューリングさせることができる。

[0084] また、情報処理装置 20は、情報処理装置の処理能力を示す複数の特性指標の各々に対応付けて、その特性指標の指標値が基本条件を満たす情報処理装置の識別情報を、情報処理装置 20の仮想隣接ノードとして格納する。そして、情報処理装置 2 0は、ジョブ実行要求を受け取ってそのジョブを自己で実行しないと判断した場合には、ジョブに要する処理能力を示す特性指標に対応する識別情報を選択する。そして、情報処理装置 20は、選択した何れかの識別情報が示す情報処理装置にそのジヨブ実行要求を転送する。これにより、ジョブ実行要求の転送先を適切かつ迅速に選択することができる。

[0085] 以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載力明らかである。

図面の簡単な説明

[0086] [図 1]図 1は、グリッドコンピューティングシステム 10の概略を示す。

[図 2]図 2は、情報処理装置 20の機能ブロック図である。

[図 3]図 3は、接続先指標値格納部 210のデータ構造の一例を示す。

[図 4]図 4は、条件充足装置情報格納部 250のデータ構造の一例を示す。

[図 5]図 5は、ジョブ実行要求生成装置 30の機能ブロック図である。

[図 6]図 6は、情報処理装置 20がジョブを転送又は実行する処理を示すフローチヤ一トである。

[図 7]図 7は、図 6の S650の処理の詳細を示す。

[図 8]図 8は、図 6の S660の処理の詳細を示す。

圆 9]図 9は、情報処理装置 20が変更通知を受信した場合の処理を示すフローチヤートである。

[図 10] (a)は、情報処理装置 20が使用者から追加指示を受けた場合の処理を示すフローチャートである。 (_b)は、情報処理装置 20が他の情報処理装置から追加通知を受けた場合の処理を示すフローチャートである。

[図 11]図 11は、ジョブ実行要求生成装置 30が、ジョブを実行する指示を使用者カゝら受けた場合の処理を示すフローチャートである。

[図 12]図 12は、情報処理装置 20のハードウェア構成の一例を示す。

符号の説明

10 グリッドコンピューティングシステム

20 ' f青報処理装置

30 ジョブ実行要求生成装置

200 自己指標値格納部

210 接続先指標値格納部

220 要求取得部

230 ジョブ履歴格納部

240 ジョブ実行部

250 条件充足装置情報格納部

260 条件充足装置選択部

270 要求送信部

280 指標値追加部

300 ジョブ実行要求送信部

310 ジョブ実行指示部

Claims

請求の範囲

[1] 他の情報処理装置と接続してグリッドコンピューティングシステムを構成する情報処理装置であって、

当該情報処理装置の処理能力を示す指標値を格納する自己指標値格納部と、ジョブの実行を要求するジョブ実行要求を取得する要求取得部と、

前記自己指標値格納部に格納された指標値、及び、当該ジョブの処理内容に基づいて、当該ジョブを当該情報処理装置において実行すると判断した場合に、当該ジョブを実行するジョブ実行部と、

当該ジョブを当該情報処理装置において実行しないと判断した場合に、当該ジョブ実行要求を、当該情報処理装置に接続する他の情報処理装置に転送する要求送信部と

を備える情報処理装置。

[2] 当該情報処理装置に接続する複数の情報処理装置の各々に対応付けて、当該情報処理装置の処理能力を示す指標値を格納する接続先指標値格納部を更に備え、前記要求送信部は、当該情報処理装置に接続する複数の情報処理装置のうち、前記接続先指標値格納部に格納された指標値が予め定められた条件を満たす情報処理装置に、前記ジョブ実行要求を転送する

請求項 1記載の情報処理装置。

[3] 当該情報処理装置がジョブを実行する場合に、前記自己指標値格納部は、格納している前記指標値を、当該指標値と比較して当該情報処理装置の処理能力が低い旨を示す指標値に変更し、

当該情報処理装置に接続する何れかの情報処理装置がジョブを実行する場合に、前記接続先指標値格納部は、ジョブを実行する当該情報処理装置に対応付けて格納している前記指標値を、当該指標値と比較して当該情報処理装置の処理能力が低、旨を示す指標値に変更する

請求項 2記載の情報処理装置。

[4] 前記ジョブ実行部は、前記自己指標値格納部に格納された指標値が、前記接続先指標値格納部に格納された指標値と比較して、より高い処理能力を示す場合に、要求されたジョブを当該情報処理装置において実行すると判断する

請求項 2記載の情報処理装置。

[5] 前記ジョブ実行部は、前記自己指標値格納部に格納された指標値が、要求された当該ジョブに要する処理能力より高い処理能力を示す場合に、当該ジョブを当該情報処理装置において実行すると判断する

請求項 1記載の情報処理装置。

[6] 前記ジョブ実行部は、前記自己指標値格納部に格納された指標値が、要求された当該ジョブに要する処理能力より低い処理能力を示し、かつ、当該ジョブに要する処理能力を示す指標値と、前記自己指標値格納部に格納された指標値との差が、予め定められた基準差分値以内である場合に、更に、当該ジョブを当該情報処理装置におヽて実行すると判断する

請求項 5記載の情報処理装置。

[7] 前記ジョブ実行部は、前記ジョブ実行要求が既に他の情報処理装置により転送された累積回数がより多い場合に、当該累積回数がより少ない場合と比較して、前記基準差分値をより大きい値に設定する

請求項 6記載の情報処理装置。

[8] 前記要求送信部は、要求されたジョブを当該情報処理装置において実行しないと判断した場合に、当該情報処理装置を識別する識別情報を、当該ジョブ実行要求を転送した情報処理装置の履歴を示す履歴情報として、当該ジョブ実行要求に含めて転し、

前記要求取得部は、当該ジョブ実行要求に含まれる履歴情報に、当該情報処理装置の識別情報が含まれる場合に、ジョブの転送元である情報処理装置にジョブ実行要求を返送する

請求項 1記載の情報処理装置。

[9] 前記要求取得部が取得したジョブ実行要求の識別情報の履歴を格納するジョブ履歴格納部を更に備え、

前記要求取得部は、取得したジョブ実行要求の識別情報が、前記ジョブ履歴格納部に格納された履歴に含まれる場合に、ジョブの転送元である情報処理装置にジョブ実行要求を返送する

請求項 1記載の情報処理装置。

[10] 前記要求送信部は、要求されたジョブを当該情報処理装置において実行しないと判断した場合に、当該ジョブ実行要求が転送された回数を示す転送回数情報に、 1 を加えて、当該転送回数情報を、当該ジョブ実行要求に含めて送信し、

前記要求取得部は、当該転送回数情報を含むジョブ実行要求を取得し、取得した転送回数情報が、予め定められた基準回数以上の転送回数を示す場合に、ジョブの転送元である情報処理装置にジョブ実行要求を返送する

請求項 1記載の情報処理装置。

[11] 前記ジョブ実行部は、ジョブを実行する場合に、当該情報処理装置の処理能力を示す指標値の変更を通知する変更通知に、当該ジョブの識別情報を含めて、当該情報処理装置に接続される他の各情報処理装置に送信し、

前記自己指標値格納部は、当該情報処理装置に接続される他の各々の情報処理装置における処理能力に基づく指標値を更に格納しており、前記変更通知を受け取つた場合において、前記変更通知に含めて送信されたジョブの識別情報を既に受け取っていないことを条件として、当該変更通知に基づいて当該指標値を変更し、当該指標値の変更を通知する変更通知に当該識別情報を含めて、当該情報処理装置に接続された他の各情報処理装置に更に送信する

請求項 1記載の情報処理装置。

[12] 情報処理装置の互いに異なる処理能力を示す複数の指標の各々に対応付けて、当該情報処理装置に接続する複数の情報処理装置のうち、当該指標が示す処理能力が予め定められた基本条件を満たす情報処理装置の識別情報を格納する条件充足装置情報格納部と、

前記ジョブ実行要求が要求するジョブの処理内容に基づいて、当該ジョブに要する処理能力を示す指標に対応する識別情報を、前記条件充足装置情報格納部から選択する条件充足装置選択部と

を更に備え、

前記要求送信部は、要求された当該ジョブを当該情報処理装置において実行しないと判断した場合に、前記条件充足装置選択部により選択された識別情報の示す情報処理装置の何れかに、当該ジョブ実行要求を転送する

請求項 1記載の情報処理装置。

[13] 当該情報処理装置に接続する複数の情報処理装置の各々に対応付けて、当該情報処理装置の処理能力を示す指標値として、当該情報処理装置に設けられたデバイス又は当該情報処理装置にインストールされたソフトウェアの特性を示す特性指標の指標値と、当該情報処理装置が処理中のジョブの処理負荷を示す負荷指標の指標値とを格納する接続先指標値格納部を更に備え、

前記条件充足装置情報格納部は、前記特性指標の各々に対応付けて、当該特性指標が示す処理能力が前記基本条件を満たす情報処理装置の識別情報を格納し、前記条件充足装置選択部は、要求されたジョブの処理内容に基づいて、当該ジョブに要する処理能力を示す特性指標に対応する識別情報を、前記条件充足装置情報格納部から選択し、

前記要求送信部は、要求された当該ジョブを当該情報処理装置において実行しないと判断した場合に、前記条件充足装置選択部により選択された識別情報の示す情報処理装置のうち、前記負荷指標の指標値が予め定められた条件を満たす情報処理装置に、当該ジョブ実行要求を転送する

請求項 12記載の情報処理装置。

[14] 情報処理装置の処理能力を示す他の指標を追加する指示を使用者力受けた場合に、当該指標の指標値の算出方法、及び、前記条件充足装置情報格納部に識別情報を格納させるために当該指標値が満たすべき前記基本条件を、他の情報処理装置に通知する指標値追加部を更に備え、

前記条件充足装置情報格納部は、当該情報処理装置に接続される他の情報処理装置の各々について、前記指標値追加部から受け取った算出方法により指標値を算出し、算出した指標値が前記基本条件を満たす情報処理装置の識別情報を、当該指標に対応付けて格納する

請求項 12記載の情報処理装置。

[15] 他の情報処理装置と接続してグリッドコンピューティングシステムを構成する情報処理装置であって、

情報処理装置の互いに異なる処理能力を示す複数の指標の各々に対応付けて、当該情報処理装置に接続する複数の情報処理装置のうち、当該指標が示す処理能力が予め定められた基本条件を満たす情報処理装置の識別情報を格納する条件充足装置情報格納部と、

実行すべきジョブの処理内容に基づ、て、当該ジョブに要する処理能力を示す指標に対応する識別情報を、前記条件充足装置情報格納部から選択する条件充足装置選択部と、

選択した識別情報が示す情報処理装置のうち、予め定められた条件を満たす情報処理装置に、当該ジョブの実行を要求するジョブ実行要求を送信する要求送信部とを備える情報処理装置。

[16] 複数の情報処理装置を備え、前記複数の情報処理装置の各々は、

を有するグリッドコンピューティングシステム。

[17] ジョブ実行要求を生成するジョブ実行要求生成装置を更に備え、

前記ジョブ実行部は、要求されたジョブを当該情報処理装置にぉ、て実行すると判断した場合に、当該ジョブ実行要求を生成した前記ジョブ実行要求生成装置に当該ジョブを実行する旨を通知し、

前記ジョブ実行要求生成装置が、

前記ジョブ実行要求を生成し、生成した当該ジョブ実行要求を、 2以上の情報処理装置の各々に送信するジョブ実行要求送信部と、送信した当該ジョブ実行要求に対して、当該ジョブを実行する旨の複数の通知を受け取った場合に、当該複数の通知の送信元である複数の情報処理装置のうち、予め定められた条件を満たす情報処理装置を選択して、選択した当該情報処理装置にジョブを実行させるジョブ実行指示部と

を有する請求項 16記載のグリッドコンピューティングシステム。

[18] 前記ジョブ実行指示部は、当該ジョブを実行する旨の複数の通知を受け取った場合に、最も早く当該通知を当該情報処理装置に到達させた情報処理装置を選択して、選択した当該情報処理装置にジョブを実行させる

請求項 17記載のグリッドコンピューティングシステム。

[19] 前記ジョブ実行指示部は、当該ジョブ実行要求を送信してから、予め定められた基準期間内に、当該ジョブを実行する旨の複数の通知を受け取った場合に、当該複数の通知の送信元である複数の情報処理装置のうち、最も処理能力が高い情報処理装置を選択して、選択した当該情報処理装置にジョブを実行させる

請求項 17記載のグリッドコンピューティングシステム。

[20] 複数の情報処理装置を備え、一の前記情報処理装置は、

選択した識別情報が示す情報処理装置のうち、予め定められた条件を満たす情報処理装置に、当該ジョブの実行を要求するジョブ実行要求を送信する要求送信部とを有するグリッドコンピューティングシステム。

[21] 複数の情報処理装置を備えたグリッドコンピューティングにお、て、前記複数の情報処理装置の何れかにジョブを実行させるジョブ実行要求生成装置であって、前記複数の情報処理装置の各々は、ジョブの実行を要求するジョブ実行要求を取得する要求取得部と、要求されたジョブを当該情報処理装置において実行すると判断した場合に、当該ジョブ実行要求を生成した前記ジョブ実行要求生成装置に当該ジョブを実行する旨を通知するジョブ実行部と

を有し、

前記ジョブ実行要求を生成し、生成した当該ジョブ実行要求を、 2以上の情報処理装置の各々に送信するジョブ実行要求送信部と、

送信した当該ジョブ実行要求に対して、当該ジョブを実行する旨の複数の通知を受け取った場合に、当該複数の通知の送信元である複数の情報処理装置のうち、予め定められた条件を満たす情報処理装置を選択して、選択した当該情報処理装置にジョブを実行させるジョブ実行指示部と

を備えるジョブ実行要求生成装置。

[22] 前記要求取得部は、取得したジョブ実行要求を過去に既に取得したと判断した場合に、取得した前記ジョブ実行要求を当該ジョブ実行要求の転送元に返送し、前記ジョブ実行要求送信部は、ジョブ実行要求の返送を受けた場合に、当該ジョブ実行要求を、前記 2以上の情報処理装置と異なる他の情報処理装置に送信する請求項 21記載のジョブ実行要求生成装置。

[23] 他の情報処理装置と接続してグリッドコンピューティングシステムを構成する情報処理装置の制御方法であって、

当該情報処理装置は、当該情報処理装置の処理能力を示す指標値を格納する自己指標値格納部を有し、

ジョブの実行を要求するジョブ実行要求を取得する要求取得段階と、

前記自己指標値格納部に格納された指標値、及び、当該ジョブの処理内容に基づいて、当該ジョブを当該情報処理装置において実行すると判断した場合に、当該ジョブを実行するジョブ実行段階と、

当該ジョブを当該情報処理装置において実行しないと判断した場合に、当該ジョブ実行要求を、当該情報処理装置に接続する他の情報処理装置に転送する要求送信段階とを備える制御方法。

[24] 他の情報処理装置と接続してグリッドコンピューティングシステムを構成する情報処理装置の制御方法であって、

当該情報処理装置は、

情報処理装置の互いに異なる処理能力を示す複数の指標の各々に対応付けて、当該情報処理装置に接続する複数の情報処理装置のうち、当該指標が示す処理能力が予め定められた基本条件を満たす情報処理装置の識別情報を格納する条件充足装置情報格納部を有し、実行すべきジョブの処理内容に基づいて、当該ジョブに要する処理能力を示す指標に対応する識別情報を、前記条件充足装置情報格納部から選択する条件充足装置選択段階と、選択した識別情報が示す情報処理装置のうち、予め定められた条件を満たす情報処理装置に、当該ジョブの実行を要求するジョブ実行要求を送信する要求送信段階と

を備える制御方法。

[25] 複数の情報処理装置を備えたグリッドコンピューティングにお、て、前記複数の情報処理装置の何れかにジョブを実行させるジョブ実行要求生成装置の制御方法であつて、

前記複数の情報処理装置の各々は、

ジョブの実行を要求するジョブ実行要求を取得する要求取得部と、

要求されたジョブを当該情報処理装置において実行すると判断した場合に、当該ジョブ実行要求を生成した前記ジョブ実行要求生成装置に当該ジョブを実行する旨を通知するジョブ実行部と

を有し、

前記ジョブ実行要求を生成し、生成した当該ジョブ実行要求を、 2以上の情報処理装置の各々に送信するジョブ実行要求送信段階と、

送信した当該ジョブ実行要求に対して、当該ジョブを実行する旨の複数の通知を受け取った場合に、当該複数の通知の送信元である複数の情報処理装置のうち、予め定められた条件を満たす情報処理装置を選択して、選択した当該情報処理装置にジョブを実行させるジョブ実行指示段階とを備える制御方法。

[26] 他の情報処理装置と接続してグリッドコンピューティングシステムを構成する情報処理装置を制御するプログラムであって、

前記情報処理装置を、

して機能させるプログラム。

[27] 他の情報処理装置と接続してグリッドコンピューティングシステムを構成する情報処理装置を制御するプログラムであって、

前記情報処理装置を、

選択した識別情報が示す情報処理装置のうち、予め定められた条件を満たす情報処理装置に、当該ジョブの実行を要求するジョブ実行要求を送信する要求送信部として機能させるプログラム。

[28] 複数の情報処理装置を備えたグリッドコンピューティングにお、て、前記複数の情報処理装置の何れかにジョブを実行させるジョブ実行要求生成装置として、一の前記情報処理装置を機能させるプログラムであって、

前記複数の情報処理装置の各々は、

を有し、

前記一の情報処理装置を、

して機能させるプログラム。

請求項 26から請求項 28の何れかに記載のプログラムを記録した記録媒体。