WO2005076596A1

WO2005076596A1 - 監視カメラ

Info

Publication number: WO2005076596A1
Application number: PCT/JP2005/001767
Authority: WO
Inventors: Masayuki Sakigawara; Masami Takahashi; Toshikazu Tatewaki; Jyouji Wada; Izumi Satou
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co., Ltd.
Priority date: 2004-02-10
Filing date: 2005-02-07
Publication date: 2005-08-18
Also published as: EP1715676A4; EP1715676B1; US7549808B2; JP4401975B2; EP1715676A1; US20080253760A1; CN1910904A; CN1910904B; JP2005260923A

Abstract

　監視カメラ装置（１０）は、カメラ筐体（１２）と除湿調整体（１４）とを備える。除湿調整体（１４）は、除湿素子（４２）、電極、及び、カメラ筐体（１２）の被係合部に係合する係合部を有する。電極の一端側が除湿素子（４２）に電源を供給するように構成されており、電極の他端側が除湿調整体（１４）の係合部を貫通している。除湿調整体（１４）の係合部とカメラ筐体（１２）の被係合部とによって除湿調整体（１４）がカメラ筐体（１２）に着脱自在になっている。除湿調整機能を提供しながら、監視カメラ装置の小型化を図ることができる。

Description

明細書

監視カメラ

技術分野

[0001] 本発明は、除湿機能を備えた監視カメラに関するものである。

背景技術

[0002] 従来、除湿素子を備えた除湿調整体を各種物品の保管庫に取り付けて、内部空間を除湿する除湿調整装置が知られている。このような除湿調整装置は、特開 2000- 202231号公報 (第 2ページ、図 6)に開示されている。このような除湿調整装置は、除湿調整体への電力を保管庫内部側力供給するために、保管庫の内側に除湿調整体を取り付ける構造を有して、る。

[0003] また、従来の監視カメラ装置としては、ヒータまたはファンを用いて除湿する機能をもったカメラが一般的に知られている。このようなカメラは、実用新案登録第 307535 1号公報 (第 2ページ、図 2)に開示されている。

[0004] し力しながら、従来の監視カメラ装置においては、ヒータまたはファンにスペースがとられる。そのため、監視カメラ装置自体が大きくなつてしまう。

[0005] また、従来力除湿調整体が使われている保管庫のような大きな筐体と異なり、監視力メラ装置の筐体は小さい。そのため、除湿調整体を監視カメラ装置に取り付けようとしても、カメラ筐体は、内側力ゝらの取付構造を持った従来のような除湿調整体に適していない。

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0006] 本発明は、上記背景の下でなされたものであり、その目的は、除湿調整機能をもちながら、小型化を図ることができる監視カメラ装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0007] 本発明の一態様の監視カメラ装置は、被係合部を有するカメラ筐体と、除湿素子、電極、及び、カメラ筐体の被係合部に係合する係合部を有する除湿調整体であって、電極の一端側が除湿素子に電源を供給するように構成されており、電極の他端側が除湿調整体の係合部を貫通しており、除湿調整体の係合部とカメラ筐体の被係合部とによって除湿調整体がカメラ筐体に着脱自在になって!/、る除湿調整体と、を備えている。

[0008] また、本発明の別態様の監視カメラ装置は、ねじ穴が設けられたカメラ筐体と、除湿素子、電極および調整体本体を有し、調整体本体がねじ形状を有し、かつ、調整体本体が除湿素子および電極を内蔵している除湿調整体と、を備え、調整体本体が力メラ筐体のねじ穴に取り付けられている。

[0009] また、本発明の別態様は除湿調整体であり、この除湿調整体は、除湿素子と、カメラ筐体の被係合部に係合する係合部と、一端側が除湿素子に電源を供給するように構成されているとともに、他端側が係合部を貫通している電極と、を備え、除湿調整体の係合部とカメラ筐体の被係合部とで、除湿調整体がカメラ筐体に着脱自在である。

[0010] 以下に説明するように、本発明には他の態様が存在する。したがって、この発明の開示は、本発明の一部の態様の提供を意図しており、ここで記述され請求される発明の範囲を制限することは意図していない。

図面の簡単な説明

[0011] [図 1]図 1は、本発明の実施の形態における監視カメラ装置の除湿調整体部分の断面図

[図 2]図 2は、本発明の実施の形態における監視カメラ装置を下方から見た外観図 [図 3]図 3は、本発明の実施の形態における監視カメラ装置の前方から見た外観図 [図 4]図 4は、本発明の実施の形態における監視カメラ装置の断面図

[図 5]図 5は、本発明の実施の形態における監視カメラ装置の断面図

[図 6]図 6は、本発明の実施の形態の監視カメラ装置における除湿調整体の平面図 [図 7]図 7は、本発明の実施の形態の監視カメラ装置における除湿調整体の側面図 [図 8]図 8は、本発明の実施の形態の監視カメラ装置における除湿調整体の断面図 [図 9]図 9は、本発明の実施の形態の監視カメラ装置における除湿調整体の斜視図 [図 10]図 10は、本発明の実施の形態の監視カメラ装置における除湿調整体の斜視図 [図 11A]図 11Aは、 O—リング形状が異なる構成の断面図

[図 11B]図 11Bは、 O—リングの断面図

[図 12]図 12は、ねじ頭部の形状が異なる構成の断面図

[図 13]図 13は、防水膜および保護シートが備えられた除湿調整体の斜視図符号の説明

10 監視カメラ装置

12 カメラ筐体

14 除湿調整体

16 筐体本体

18 レンズ部筐体

20 取付穴

22 カノく一

24、 26 リード線

28 コネクタ

30 基板

40 調整体本体

42 除湿素子

44、 46 電極端子片

50 ねじ部

52 ねじ頭部

54 雄ねじ

56 雌ねじ

58 O—リング

60 工具溝

62 開口部

70、 74 接触部

72、 76 端子部

発明を実施するための最良の形態 [0013] 以下に本発明の詳細な説明を述べる。ただし、以下の詳細な説明と添付の図面は発明を限定するものではない。代わりに、発明の範囲は添付の請求の範囲により規定される。

[0014] 本実施の形態の監視カメラ装置は、被係合部を有するカメラ筐体と、除湿素子、電極、及び、カメラ筐体の被係合部に係合する係合部を有する除湿調整体であって、電極の一端側が除湿素子に電源を供給するように構成されており、電極の他端側が除湿調整体の係合部を貫通しており、除湿調整体の係合部とカメラ筐体の被係合部とによって除湿調整体がカメラ筐体に着脱自在になって!/、る除湿調整体と、を備えている。

[0015] この構成により、電極の一端側が除湿素子に電源を供給すると共に、他端側が除湿調整体の係合部を貫通して!/、るので、カメラ筐体に係合した除湿調整体に筐体内部から係合部を通して電源を供給できる。このようにして、カメラ筐体の小さなスぺースしか使わずに除湿調整体を取り付けられるので、除湿調整機能を提供しながら、監視力メラ装置の小型化を図ることが可能になる。

[0016] また、この監視カメラ装置において、係合部は、外周に雄ねじが設けられたねじ部である。この構成により、係合部の構成が小型にでき、さらなる小型化を図れる。

[0017] また、上記ねじ部に除湿素子と電極が内蔵されている。この構成により、除湿調整体を小型化でき、監視カメラ装置のさらなる小型化が図れる。

[0018] また、除湿素子は、両面を電極膜に挟まれた固体高分子電解質膜を備え、除湿素子が、一方の面をカメラ筐体外部に、他方の面をカメラ筐体内部に向けて配置されている。この構成により、除湿調整体を小型化でき、監視カメラ装置のさらなる小型化が図れる。

[0019] また、電極が電極端子片で構成され、電極端子片は、電極膜に接触する接触部と、接触部力もカメラ筐体内部へ向けて係合部内を延びる端子部とを備えている。この構成により、除湿調整体をカメラ筐体に取り付けて、電極端子片に電源を接続することにより、除湿機能を得られる。小さなスペースで除湿調整体を備えられ、監視カメラ装置のさらなる小型化を図れる。

[0020] また、上記電極端子片の接触部が除湿素子の縁に沿って設けられ、接触部の所定部位力端子部が突き出しており、除湿素子の一方の面と他方の面に一対の電極端子片が互いに反対向きに設けられている。この構成により、一対の電極端子片を反対向きに配置したことで、両極の端子部が除湿素子を挟んで反対に位置すること〖こなる。したがって、電極の絶縁を容易に確保できる。これにより、除湿調整体の小型ィ匕とそれに伴う監視カメラ装置のさらなる小型化を図れる。

[0021] 別の観点では、本実施の形態の監視カメラ装置は、ねじ穴が設けられたカメラ筐体と、除湿素子、電極および調整体本体を有し、調整体本体がねじ形状を有し、かつ、調整体本体が除湿素子および電極を内蔵している除湿調整体と、を備え、調整体本体がカメラ筐体のねじ穴に取り付けられている。

[0022] この構成により、ねじ形状の調整体本体により除湿調整体が構成され、調整体本体に除湿素子および電極が設けられ、カメラ筐体のねじ穴に調整体本体が結合されている。調整体本体自体がねじ形状部材であるので、小さなスペースで除湿調整体を設けることができる。したがって、除湿調整機能を提供しながら、監視カメラ装置の小型化を図ることが可能になる。

[0023] 上記除湿素子は、固体高分子電解質膜を備えており、固体高分子電解質膜が、調整体本体に設けられた筐体内外を結ぶ開口部を塞ぐように配置されている。この構成により、除湿調整体を小型化でき、監視カメラ装置のさらなる小型化が図れる。

[0024] 別の観点では、除湿調整体が提供される。この除湿調整体は、除湿素子と、カメラ筐体の被係合部に係合する係合部と、一端側が除湿素子に電源を供給するように構成されているとともに、他端側が係合部を貫通している電極と、を備え、除湿調整体の係合部とカメラ筐体の被係合部とで、除湿調整体がカメラ筐体に着脱自在である。

[0025] 上記のように、本実施の形態により、監視カメラ装置に除湿調整機能を提供しながら、監視カメラ装置を小型化できる。除湿調整機能は、除湿素子の動作によって筐体内の湿度を下げるような調整を行う機能である。除湿調整体は、このような機能を実現するものである。

[0026] 以下、本実施の形態の監視カメラ装置について、図面を用いて説明する。本実施の形態において、監視カメラ装置は屋外用である。

[0027] 図 1は、本実施の形態の監視カメラ装置における除湿関連の構成の主要部を示しており、図 2—図 5は、監視カメラ装置の全体構成を示している。まず、図 2—図 5を参照し、監視カメラ装置の概要を説明する。

[0028] 図 2および図 3は監視カメラ装置 10を下方および前方力も見た外観図である。また、図 4および図 5は、それぞれ、監視カメラ装置 10を図 2の線 AA、線 BBで切断した断面図である。

[0029] 図 2—図 5において、監視カメラ装置 10は、カメラ筐体 12と除湿調整体 14とを備える。カメラ筐体 12は、筒型の筐体本体 16およびレンズ部筐体 (鏡筒） 18を備え、レンズ部筐体 18が筐体本体 16の前方に取り付けられている。また、図示されないが、筐体本体 16の後部もカバーで覆われている。

[0030] 除湿調整体 14は、筐体本体 16の中央より前方の取付穴 20に取り付けられている。

カメラ筐体 12の内部空間は、除湿調整体 14の取付部位から、レンズ部筐体 18の前端まで続いている。したがって、除湿調整体 14が機能することで、前端の透明カバー 22の部分の除湿ができる。

[0031] 除湿調整体 14には、カメラ筐体 12の内部に延びるようにリード線 24、 26が取り付けられている。リード線 24、 26の先端にはコネクタ 28が取り付けられており、コネクタ 28は、カメラ筐体 12内に保持された基板 30に取り付けられている。監視カメラ装置 1 0の全体の電源装置から、基板 30を経由し、コネクタ 28およびリード線 24、 26を介して除湿調整体 14に電力が供給される。

[0032] 図 2—図 5では省略されている力カメラ筐体 12内には、カメラを構成する他の各種構成が収容されている。他の構成とは、例えば、レンズ、 CCD,電源装置等であり、また、基板 30以外のメイン基板等の基板である。

[0033] 次に、図 1は、除湿調整体 14の部分の断面図であり、前述のように本実施の形態の除湿機構の主要部を示している。また、図 6および図 7は、それぞれ、除湿調整体 14の平面図および側面図であり、図 8は、除湿調整体 14を図 6の線 CCで切断した断面図である。さらに、図 9および図 10は、除湿調整体 14を頭部側およびその反対側から見た斜視図である。これらの図を参照し、本実施の形態の除湿機構を説明する。

[0034] 図 1等に示すように、除湿調整体 14は、調整体本体 40と、除湿素子 42と、電極端子片 44、 46とを備え、除湿素子 42および電極端子片 44、 46は調整体本体 40に内蔵されている。

[0035] 調整体本体 40は榭脂製であり、ねじ形状を有し、ねじ部 50とねじ頭部 52で構成される。ねじ部 50の外周には雄ねじ 54が設けられている。一方、カメラ筐体 12の取付穴 20の内周面には雌ねじ 56が設けられている。そして、ねじ部 50が取付穴 20に締め付けられている。ここで、本実施の形態では、ねじ部 50が除湿調整体 14の係合部に相当し、取付穴 20がカメラ筐体 12の被係合部に相当し、両者により除湿調整体 1 4がカメラ筐体 12に着脱自在になって、る。

[0036] ねじ頭部 52は、フランジ形状を有する。ねじ頭部 52と、カメラ筐体 12の間には O—リング 58が挟まれており、 O—リング 58により防水性が確保される。また、ねじ頭部 52には、 4方向に放射状の工具溝 60が設けられている。工具溝 60には、除湿調整体 14 をカメラ筐体 12に締め付ける工具が挿入される。

[0037] また、調整体本体 40の中央部には、筐体内外を結ぶように開口部 62が設けられている。除湿素子 42は、下記の如ぐこの開口部 62を塞ぐように設けられている。

[0038] 除湿素子 42は、円形の膜で構成され、そして、調整体本体 40の中央に、ねじ方向

(軸方向）に対して直角に配置されている。除湿素子 42の直径は開口部 62より大きい。したがって、除湿素子 42は、全周にわたり、縁部の一定幅の部分にて、開口部 6 2の周囲の部分に保持されており、これにより除湿素子 42が開口部 62を塞いでいる。そして、この配置により、除湿素子 42の一方の面が筐体外部を向き、他方の面が筐体内部を向いている。

[0039] 除湿素子 42は、両側を電極膜で挟まれた固体高分子電解質膜を備えた 3層構造を有している。両側の電極膜に電圧を印加すると、陽極側の電極膜は、空中の水分子を電気分解して、酸素と水素を発生する。固体高分子電解質膜が水素イオン交換膜として機能し、陽極側の電極膜で発生した水素が、陰極側の電極膜に移動する。また、陽極側の電極膜から電源を介して陰極側の電極膜に電子が移動する。そして、陰極側の電極膜は、電気分解の逆の反応により、水素と酸素から水分子を生成する。このようにして、除湿素子 42は陽極側の空間の水分を陰極側の空間に移動でき、除湿素子として機能できる。 [0040] なお、このような固体高分子電解質膜からなる除湿素子については、例えば、特開 2000— 202231号公報および特開平 6— 63343号公報に開示されている。

[0041] 次に、除湿素子 42を電源に接続するための構成を説明する。上記の除湿素子 42 の特性を利用するために、除湿素子 42は、筐体内側が陽極、筐体外側が陰極になるように電源に接続される。

[0042] 図 1に示すように、除湿素子 42は、金属製で薄板状の電極端子片 44、 46で挟まれており、電極端子片 44が除湿素子 42に筐体内部側カゝら接し、電極端子片 46が除湿素子 42に筐体外部側力接して、る。

[0043] 電極端子片 44は、除湿素子 42の電極膜に接触する接触部 70と、接触部 70から延びる端子部 72とを有する。接触部 70は、円形のリング状であり、接触部 70の外径は除湿素子 42の外径より少し小さぐまた、接触部 70の内径は調整体本体 40の開口部 62の直径より少し大きい。したがって、接触部 70は、調整体本体 40内で、除湿素子 42の縁部に沿うように全周にわたって設けられており、そして全周で除湿素子 4 2の縁部に接触している。

[0044] また、電極端子片 44の端子部 72は帯状の形状を有しており、接触部 70の一箇所力突出している。そして、端子部 70は、半径方向に少し延び、直角に折れ曲がり、ねじ軸方向（すなわち除湿調整体 14の係合方向）に延びる。端子部 72は、図示のように、ねじ部 50の外周の雄ねじ 54よりも少し内側に配置されている。端子部 72は、ねじ部 50を貫通し、調整体本体 40の筐体内部側の端面力も突き出している。

[0045] もう一方の電極端子片 46は、上記の電極端子片 44と同様の構造を有し、すなわち、電極端子片 46も、リング状の接触部 74と帯状の端子部 76が連結された構成を有する。

[0046] ただし、電極端子片 46の接触部 74は、筐体外部側から除湿素子 42に接触してヽる。したがって、接触部 74は、除湿素子 42を挟んで電極端子片 44の接触部 70の反対に位置する。

[0047] また、電極端子片 46は、電極端子片 44と反対向きに備えられている。ここで、電極端子片 44、 46の向きは、ねじ軸方向（係合方向）に垂直な面上での、端子部 72、 76 の位置の方向である。この反対向きの配置により、端子部 70、 76は除湿素子 42を挟んで反対に位置している。端子部 76も、端子部 70と同様に、ねじ部 54を貫通して、調整体本体 40の筐体内部側の端面力も突き出している。そして、両端子部 70、 76 の先端には、リード線 24、 26がはんだ付けされている。

[0048] なお、上記のように電極端子片 44、 46は、接触部と端子部とで構成される点で同じである力各部の寸法等は適当に異なっていてよい。

[0049] また、上記の電極端子片 44、 46は、さらに両側から円環状の保持具 80、 82で挟まれている。保持具 80、 82は、榭脂製であり、除湿調整体 42の製造時に、電極端子片 44、 46および除湿素子 42を金型内に保持する機能をもつ。また、調整体本体 40 は、筐体内部側の端面に 4つの穴 84を有し、筐体外部側の端面にも 4つの穴 86を有する。穴 84、 86は、製造時に保持具 80、 82を位置決めするために利用される。

[0050] 次に、本実施の形態の監視カメラ装置 10の製造方法を説明する。まず、除湿調整体 42の製造方法としては、榭脂成形用の金型内に、保持具 80、電極端子片 44、除湿素子 42、電極端子片 46および保持具 82が配置される。これら部材は、図 1、図 8 に示されるように、上記の順番で積み重ねった状態におかれ、金型によって互いに押しつけられる。また、保持具 80、保持具 82に関して、穴 84、 86の場所に金型のピンが嵌り、これにより保持具 80、 82が位置決めされる。また、電極端子片 44、 46の方向も、金型により決められる。図 1に示したように、両電極端子片 44、 46は反対方向を向けられる。

[0051] そして、金型が閉じた状態で榭脂成形が行われる。これにより、調整体本体 40が形成され、除湿調整体 14が得られる。保持具 80、 82は調整体本体 40に铸込まれて、調整体本体 40と一体化し、その一部になる。

[0052] 上記のようにして製造された除湿調整体 14においては、ねじ部 50の端面から、電極端子片 44、 46の端子部 72、 76が突出している。この端子部 72、 76にリード線 24 、 26がはんだ付けされる。なお、リード線 24、 26の先端はコネクタ 28にはんだ付けされている。

[0053] そして、除湿調整体 14のねじ部 50に O—リング 58が嵌められ、除湿調整体 14が、カメラ筐体 12の取付穴 20に筐体外部側力も取り付けられる。ここでは、工具溝 60に工具が嵌められる。工具を回すことで、ねじ穴である取付穴 20に除湿調整体 14が締結され、ねじ部 50の外周の雄ねじ 54が取付穴 20の雌ねじ 56に係合する。このとき、 O—リング 58は、除湿調整体 14のねじ頭部 52と筐体本体 16の取付台座部の間に挟まれて、つぶれる。

[0054] 除湿調整体 14が取り付けられると、コネクタ 28が、カメラ筐体 12に支持されている基板 30のコネクタに取り付けられる。コネクタ 28は、除湿調整体 14の電極端子片 44 が陽極側に、電極端子片 46が陰極側になるように接続される。これにより監視カメラ装置 10が完成する。

[0055] なお、上記では、除湿機構の組立に関して説明しており、レンズ、 CCD,基板等の各種カメラ部品の組立にっ、ての説明は省略した。

[0056] 次に、本実施の形態の監視カメラ装置 10の除湿動作について説明する。除湿調整体 14の除湿素子 42に対して、電圧が、基板 30からコネクタ 28、リード線 24、 26、電極端子片 44、 46を介して印加される。

[0057] 既に説明したように、除湿素子 42は、開口部 62内に保持されており、陽極側の面が筐体内部空間に面しており、陰極側の面が筐体外部空間に面している。したがつて、電圧の印加により、除湿素子 42が機能して、筐体内部空間の水分子が除湿素子 42を通って筐体外部空間に移動する。より詳細には、筐体内部空間の水分子が、除湿素子 42の電極膜で電気分解され、酸素と水素が発生する。水素は、除湿素子 4 2を通って反対側の電極膜に移動する。また、電気分解に伴い、電子が電源を経由して、すなわち、リード線 24、 26等を通って反対側の電極膜に移動する。そして反対側の電極膜で、電気分解の逆の反応により、水素と酸素から水分子が生成される。水分子は、開口部 62から外部空間に放出される。

[0058] 除湿調整体 14の取付部位の内部空間は、カメラ筐体 12の最前部にある透明カバ一 22の内部空間まで通じている。したがって、除湿調整体 14の除湿機能により、監視力メラ装置 10の最前部の除湿を行うことができ、良好な画像を得ることができる。

[0059] 以上に本実施の形態の監視カメラ装置 10について説明した。本実施の形態の監視力メラ装置 10によれば、除湿調整体 14が除湿素子 42と電極とを有しており、電極の一端側が除湿素子 42に電源を供給すると共に、電極の他端側が除湿調整体 14 の係合部を貫通して、る。着脱自在な除湿調整体 14の係合部を通して筐体内部から除湿素子 42に電力を供給できる。したがって、小さなスペースし力とらずにカメラ筐体 12に除湿調整体 14を取り付けられる。これにより、除湿調整機能を提供しながら、監視カメラ装置 10の小型化を図ることが可能になる。

[0060] また、仮に監視カメラ装置 10のサイズが同等でも、除湿調整体 14を設けるために装置を大きくせずにすみ、この点で監視カメラ装置 10の小型化を図れる。

[0061] また、本実施の形態の監視視力メラ装置 10によれば、除湿調整体 14の係合部がねじ部 50であるので、係合部の構成を小型にできる。したがって、監視カメラ装置 10 のさらなる小型化を図れる。

[0062] また、本実施の形態の監視カメラ装置 10によれば、ねじ部 50に除湿素子 42と電極が内蔵されているので、除湿調整体 14を小型化できる。したがって、監視カメラ装置

10のさらなる小型化が図れる。

[0063] また、本実施の形態の監視カメラ装置 10によれば、除湿素子 42が、両面を電極膜に挟まれた固体高分子電解質膜を備えている。そして、除湿素子 42が、一方の面をカメラ筐体 12の外部に向けて、他方の面をカメラ筐体 12の内部に向けて配置されている。この構成により、除湿調整体 14を小型化でき、監視カメラ装置 10のさらなる小型化が図れる。

[0064] また、本実施の形態の監視カメラ装置 10によれば、電極が電極端子片 44、 46で構成され、電極端子片 44、 46の端子部 72、 76がカメラ筐体内部へ向けて係合部内で延びている。このような構成により、除湿調整体 14をカメラ筐体 12に取り付けて、カメラ筐体内に延びた電極端子片 44、 46に電源を接続すれば、除湿機能を得られる。したがって、小さなスペースで除湿調整体 14を備えられ、監視カメラ装置 10のさらなる小型化を図れる。

[0065] また、本実施の形態の監視カメラ装置 10によれば、電極端子片 44、 46の接触部 7 0、 74が除湿素子 42の縁に沿って設けられ、接触部 70、 74から端子部が突き出している。そして、除湿素子 42の一方の面と他方の面に一対の除湿端子片 44、 46が互いに反対向きに設けられている。これにより、両極の端子部が除湿素子 42を挟んで反対に位置する。電極の絶縁を容易に確保できる。そして、除湿調整体 14の小型ィ匕とそれに伴う監視カメラ装置 10のさらなる小型化を図れる。 [0066] また、本実施の形態の監視カメラ装置 10によれば、ねじ形状の調整体本体 40により除湿調整体 14が構成され、調整体本体 40に除湿素子 42および電極が設けられ、カメラ筐体 12のねじ穴に調整体本体 42が結合されている。調整体本体 42自体をねじ形状部材にしたことで、小さなスペースで除湿調整体 14を設けることができる。したがって、除湿調整機能を提供しながら、監視カメラ装置 10の小型化を図ることが可能になる。そして、上述したように、除湿素子 42が固体高分子電解質膜を備え、固体高分子電解質膜が、調整体本体 40に設けられた筐体内外を結ぶ開口部 62を塞ぐように配置されている。これにより、除湿調整体 42を小型化でき、監視カメラ装置 10のさらなる小型化が図れる。

[0067] また、本実施の形態の除湿調整体 14は、上記のように小型に構成することができる。これにより、除湿調整体 14が備えられる監視カメラ装置 10等の機器の小型化に寄与できる。

[0068] 図 11Aは、上述の図 1の構成の変形例である。下記のように、図 1と図 11 Aでは、 O リングの断面形状と、筐体本体の取付穴構造が異なって、る。

[0069] 図 1では、 O リング 58の断面形状は円形であった。これに対して、図 11Aの監視カメラ装置 10では、 O リング 59の断面形状が四角形である（図 11B)。このように、 O リングの断面形状は円形に限定されなくてよい。

[0070] また、 O—リング 59は、凸部 591を有している。凸部 591は、ねじ頭部 52に密着する部分に設けられている。より詳細には、凸部 591は、ねじ頭部 52に接する面の中央の小さな突起で構成されて、る。

[0071] 凸部 591を設けることにより、 0-リング 59とねじ頭部 52がより確実に密着する。したがって、シール性が向上する。また、凸部 591を設けることにより、組立時に O リング

59に作用する摩擦力を低減でき、そして、 O リング 59のよじれを防止することができる。したがって、 O リング 59の防水機能をより確実に得られる。

[0072] また、図 11Aでは、筐体本体 17が、 O リング 59の外側部分に、ねじ頭部 52に接する段差部分 171を有している。この構成は、下記に説明するように、除湿調整体 14 と筐体本体 17の防水性確保に寄与する。

[0073] 段差部分 171に関する構成をより詳細に説明すると、筐体本体 17は、ねじ頭部 52 を収容する凹部 172を有している。凹部底面 173とねじ頭部 52との間に、 0-リング 5

9が挟まれている。そして、段差部分 171は、凹部 172の隅に設けられており、段差部分 171は、 O—リング 59の周囲を囲っている。

[0074] 除湿調整体 14が取り付けられた状態では、段差部分 171が、ねじ頭部 52に接触する。段差部分 171はねじ締結の座面として機能している。すなわち、段差部分 171 により、ねじと座面の接触状態が得られている。

[0075] 段差部分 171は、 0-リング 59用の空間の高さ（凹部底面 173とねじ頭部 52との距離)を規定している。したがって、変形状態の O—リング 59の高さ寸法も、段差部分 17

1で規定される。段差部分 171の高さは、 0-リング 59が変形して防水性を発揮するのに適当な高さに設定されて、る。

[0076] このような構成により、組立時の O—リング 59のたわみ量のばらつきを少なくして、必要で適切なたわみ量を確保できる。そして、シール状態のばらつきを少なくして、シ一ル性を確保できる。したがって、除湿素子にとって必要な防水性を確実に得られる

[0077] 図 12は、別の変形例を示している。図 11Aでは、筐体本体の形状が変更されている。代わりに、図 12では、調整体本体 40の形状が変更されている。

[0078] 図 12では、ねじ頭部 52の外周部にリブ 521が設けられている。リブ 521は、筐体本体 16の凹部底面に向かって突出している。そして、リブ 521の先端面力凹部底面に接触している。リブ 521により、ねじと座面の接触状態が得られている。そして、リブ 521の高さ力 O—リング 58の変形後の高さを規定している。したがって、図 11Aの構成と同様に、 O—リング 58のたわみ量が適切になり、防水性が好適に確保される。

[0079] また、図 13は、防水膜 90が取り付けられた状態の除湿調整体 14を示している。本実施の形態の除湿調整体 14を実用化するときには、図 13のように防水膜 90を備えることが好適である。

[0080] 図 13において、除湿調整体 14は、図 1、図 9等に示された上述の構成と同様の構成を有している。防水膜 90は円形であり、調整体本体 40の浅い凹部の底面に貼り付けられている。防水膜 90は、除湿素子 42が備えられた開口部 62を塞いでいる。これにより、防水膜 90は、除湿素子 42を水分力も保護する。このような防水膜は他の商品でも採用されている。防水膜 90は、多孔質膜である。四ふつ化工チレン榭脂多孔質膜が、防水膜として知られている。

[0081] 本実施の形態の監視カメラは屋外機器であるので、防水膜 90を屋外環境から守る構成を設けることが望まれる。そこで、保護シート 91が、防水膜 90の外側に設けられている。保護シート 91の外径は、調整体本体 40の外径にほぼ等しい。保護シート 91 は、円形の穴 911を中央に有している。これにより、防水膜 90の縁部が保護シート 9 1により覆われており、防水膜 90 (縁部以外）は露出している。

[0082] 保護シート 91は、防水膜 90と調整体本体 40の上に同時に貼り付けられている。外側の部分が調整本体 40に貼り付けられ、内側の部分が防水膜 90に貼り付けられている。このような保護シート 91により、防水膜 90の外れを防止する機能が得られている。

[0083] また、保護シート 91の外周部には、工具溝 60を逃げるスリット 912が設けられている。これにより、防水膜 90と保護シート 91が既に貼り付けられた状態で、除湿調整体 14を監視カメラに組み付けられる。組付後にシート貼付等の防水作業を行うことが不要である。このようにして、除湿調整体 14が単独で除湿素子 42の防水性を確保できる効果が得られ、組立作業が簡単になる。

[0084] 以上に現時点で考えられる本発明の好適な実施の形態を説明した力本実施の形態に対して多様な変形が可能なことが理解され、そして、本発明の真実の精神と範囲内にあるそのようなすべての変形を添付の請求の範囲が含むことが意図されている。

産業上の利用可能性

[0085] 以上のように、本発明にカゝかる監視カメラ装置は、除湿調整機能を提供しながら、小型化を図れる。本発明は、屋外用監視カメラなどとして有用である。

Claims

請求の範囲

[1] 被係合部を有するカメラ筐体と、

除湿素子、電極、及び、前記カメラ筐体の前記被係合部に係合する係合部を有する除湿調整体であって、前記電極の一端側が前記除湿素子に電源を供給するように構成されており、前記電極の他端側が前記除湿調整体の前記係合部を貫通しており、前記除湿調整体の前記係合部と前記カメラ筐体の前記被係合部とによって前記除湿調整体が前記カメラ筐体に着脱自在になって！/ヽる除湿調整体と、

を備えた監視カメラ装置。

[2] 前記係合部は、外周に雄ねじが設けられたねじ部である請求項 1に記載の監視力メラ装置。

[3] 前記ねじ部に前記除湿素子と前記電極が内蔵されている請求項 2に記載の監視力メラ装置。

[4] 前記除湿素子は、両面を電極膜に挟まれた固体高分子電解質膜を備え、前記除湿素子が、一方の面を前記カメラ筐体外部に、他方の面を前記カメラ筐体内部に向けて配置されてヽる請求項 1に記載の監視カメラ装置。

[5] 前記電極は電極端子片で構成され、前記電極端子片は、前記電極膜に接触する接触部と、前記接触部からカメラ筐体内部へ向けて前記係合部内を延びる端子部とを備えている請求項 4に記載の監視カメラ装置。

[6] 前記電極端子片の前記接触部が前記除湿素子の縁に沿って設けられ、前記接触部から前記端子部が突き出しており、前記除湿素子の一方の面と他方の面に一対の前記電極端子片が互いに反対向きに設けられている請求項 5に記載の監視カメラ装置。

[7] ねじ穴が設けられたカメラ筐体と、

除湿素子、電極および調整体本体を有し、前記調整体本体がねじ形状を有し、かつ、前記調整体本体が前記除湿素子および前記電極を内蔵して!/ヽる除湿調整体とを備え、前記調整体本体が前記カメラ筐体の前記ねじ穴に取り付けられている監視力メラ装置。

[8] 前記除湿素子は固体高分子電解質膜を備えており、前記固体高分子電解質膜が、前記調整体本体に設けられた筐体内外を結ぶ開口部を塞ぐように配置されている請求項 7に記載の監視カメラ装置。

[9] 除湿調整体であって、

除湿素子と、

カメラ筐体の被係合部に係合する係合部と、

一端側が前記除湿素子に電源を供給するように構成されてヽるとともに、他端側が前記係合部を貫通して！/ヽる電極と、

を備え、前記除湿調整体の前記係合部と前記カメラ筐体の前記被係合部とで、前記除湿調整体が前記カメラ筐体に着脱自在である除湿調整体。