WO2005072563A1

WO2005072563A1 - 椅子

Info

Publication number: WO2005072563A1
Application number: PCT/JP2005/001230
Authority: WO
Inventors: Isao Hosoe; Hiroshi Takeuchi; Hiroyuki Ito
Original assignee: Itoki Corporation
Priority date: 2004-01-30
Filing date: 2005-01-28
Publication date: 2005-08-11
Also published as: EP1709889A1; US20070290539A1; EP1709889A4

Abstract

　椅子は、脚支柱１と座３とバックサポート４とを備えている。脚支柱１の上端には中間支持体９が取付けられており、中間支持体９に座３とバックフレーム５とが取付けられており、バックフレーム５の上端にバックサポート４が継手装置１１を介して取付けられている。座３は平面視で細長い形状であり、中間支持体９に水平旋回自在に取付けられている。バックサポート４は、第１軸心１３を中心にして自在に回転させることができると共に、第２軸心１２を中心にして自在に回動させることができる。座３とバックサポート４とを様々の姿勢に変更できるため、椅子の使用態様を多彩に変化させ得る。

Description

明細書

椅子

技術分野

[0001] 本願発明は椅子に関するものである。

背景技術

[0002] 椅子の 1種類として、座が水平回転する回転椅子がある。この回転椅子には、背もたれを備えているものと背もたれを備えていないものとがある。背もたれを備えている回転椅子では、座の平面形状は一般に略正方形に形成されており、事務用椅子のように長時間の着座に適している。そして、背もたれが存在することから、人が着座するに当たっての人と椅子との相対的な平面姿勢は常に一定になっている。この背もたれ付き椅子では、肘掛け装置を取付けることができるものも多い。

[0003] 背もたれ付きの椅子はもとより、背もたれ無しの椅子においても従来は座り心地の向上が大きな課題となっており、椅子メーカーは、長い時間腰掛け続けても疲れない構造の開発に注力してきた。勿論、椅子において座り心地は重要なことであり、従つて、開発資源が座り心地の向上に振り向けられていたのはしごく当然のことであり、その意義は今も失われてはレ、なレ、。

[0004] 他方、特許文献 (特開平 10—215978号公報）には、着座した人が両腕を載せたり前向きにもたれ掛かったりすることのできるもたれ具を水平旋回自在に配置することが記載されている。この公報の構成によると、着座者がパソコン操作等のデスクワークに疲れたら、もたれ具を胸の側に旋回移動させてこれにもたれることにより休憩を取ること力 Sできる。

特許文献 1 :特開平 10 - 215978号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0005] ところで、近年、人のワーキングスタイルに大きな変貌が見られる。すなわち、個人がオフィスに専用の机や椅子を持たないフリーアドレス方式（ノンテリトリアル方式）の広がりや、グループがミーティングを通じて企画を推進するプロジェクト方式の拡大、 SOHO (スモールオフィス.ホームオフィス）に見られる個人化'小規模化の広がり、同業の個人同士が頻繁に会って協力しあいながら事業を進めるネットワーク方式業態の進展、会社内で社員が独立した業務を行う会社内起業の広がりなどである。

[0006] このようなワーキングスタイルの変貌の背景には個人の自由尊重という流れがあり、個人の自由の尊重とコミュニケーションの深化とが絡み合って人の創造力が高まり、その結果、ワーカーの満足度と生産性との両方を高め得ると解される。そして、個人の自由度を増したりコミュニケーションを深化させたりするためにはリラックスした自由な雰囲気が必要である。

[0007] 椅子はワーカーの身体に密着している家具である力 S、従来、オフィス用のような非家庭的な場で使用する椅子については、自由な雰囲気作りに貢献するという視点からの開発は殆ど成されていなかったと言える。そして、自由な雰囲気創りに資する椅子に必要な条件として、人が一種の遊び心を持って使用できるような動きの斬新さや多彩さ、デザインの斬新さが挙げられると言える。

[0008] 他方、オフィス等においてミーティングしたり打ち合わせしたりする場合、資料等を用いるのが普通であり、従って、これら資料等の置き場所が問題になる。前記公報の椅子はリラックスして休憩することはできる力この椅子を使用してミーティング等を行うとすると、資料のような物品を載せる机が別に必要になり、融通が利かないという問題がある。

[0009] 本願発明は、このような現状を改善すべく成されたものである。

課題を解決するための手段

[0010] 本願発明の椅子は、人が腰掛ける座と、着座した人が背をもたれ掛け得る支持面を有する略板状のバックサポートと、前記バックサポートが前記支持面とは異なる部位において取付くバックフレームとを備えている。

[0011] そして、前記バックサポートは、前記バックフレームに、前記支持面を貫通する方向に延びる軸心回りに回転する第 1の動きと、前記支持面が前に向いた倒れ姿勢から支持面が真上に向いた水平姿勢まで回動する第 2の動きとのうち少なくとも 1つの動きを許容した状態で取り付けられている。

[0012] 本願発明におけるバックサポートが持っている第 1の動きと第 2の動きとはいずれも従来の椅子が持っていない斬新な動きであり、これらの斬新な動きにより、今までの椅子が持っていない用途が使用者に提供される。例えば、バックサポートが第 2の動きをすることにより、バックサポートは倒れた姿勢では背もたれとして使用できる一方、水平姿勢では肘当てや小テーブルとして使用できる。人がバックサポートと対向した姿勢で着座して、第 1の動きを利用してバックサポートを回転させて「遊ぶ」ことも可能である。そして、バックサポートを多彩に使用できることや、バックサポートの斬新な動きが面白いことにより、リラックスした環境つくりに貢献し得る。

[0013] 本願発明は、展開された多くの態様 (好適な態様）を含んでいる。その 1つとして、前記バックサポートは、前記支持面と対向した方向から見て長手方向と巾方向とを有する細長い形状に形成されており、このバックサポートを、長手方向及び巾方向の略中間部を通る第 1軸心回りに回転するように前記バックフレームに取付けることにより、バックサポートに前記第 1の動きが付与されている。

[0014] バックサポートを細長い形状であることにより、バックサポートは第 1の動きによって例えば縦長の姿勢と横長の姿勢とに変更することができる。このため、バックサポートを背もたれとして使用するにおいて、使用者は好みや体格に合わせてバックサポートの姿勢を選択できる。また、バックサポートと対向した状態で着座して、バックサポートを腹部に当てたり肘を載せたりするにおいて、バックサポートを横長の姿勢とすることにより、腹部や肘を自然な姿勢で当てることができて使い勝手が良くなる。

[0015] バックサポートが第 1の動きと第 2の動きとの両方を行い得ると、椅子の使用態様が増えて好適である。本願発明は、バックサポートに第 1の動きと第 2の動きとを許容するための構造の例も含んでいる。

[0016] すなわちこの例では、回動式軸受けが側面視で略前向きの姿勢から上向きの姿勢まで自在に回動するように取付けられており、この回動式軸受けに、前記バックサボートを、当該バックサポートの支持面を貫通する方向に延びると共に継手の回動軸心と直交した方向に延びる軸心回りに回転するように取付けている。この構成では、継手は上下に回動するだけであるため、バックサポートの支持構造が堅牢になる。

[0017] 本願発明は、座の形態に関する改善も含まれている。この改善策において、座は平面視で長手方向と幅方向とを有する細長い形状に形成されており、この座を、長手方向及び巾方向の略中間部を中心にして水平旋回するように脚で支持している。

[0018] 座が平面視で細長い形状であると、水平旋回させることによってバックサポートに対する相対姿勢が変化する。すなわち、バックサポートの姿勢を変更できることに加えて座の姿勢を変更できるのであり、その結果、椅子の使用態様のバリエーションが飛躍的に広がって使い勝手を一層向上させることができる。

[0019] 座に人が跨がった状態で腰掛けると共に、バックサポートを着座者の手前側に位置させて、バックサポートに物を載せたりバックサポートに両肘をついたりといったことができるが、座が細長い形状であるとこれに跨がって腰掛けることを無理なく行える。すなわち、両膝を揃えて腰掛けることと、両膝を開いた跨がった状態で腰掛けることとを無理なく選択できるのであり、その結果、バックサポートを様々の態様で使用すること力はり確実ならしめられる。

[0020] 本願発明の 1つの好適な展開例において、前記バックフレームは水平旋回自在な状態で脚支柱で支持されており、バックフレームの旋回中心は脚支柱の中心と一致している一方、前記座は、前記バックフレームの旋回中心から水平方向にずれた位置にぉレ、て水平回転するように脚で支持されてレ、る。

[0021] この構成では、バックフレームが水平旋回自在であることにより、着座者は姿勢を変えることなくバックサポートを自分の周囲の任意の位置に移動させることができる。また、座の水平旋回中心が脚支柱の中心と一致していると、着座した人の重心が脚支柱から遠ざ力り過ぎて不安定になる虞がある力 S、座の旋回中心が脚支柱からずれてレ、ることにより、着座者の重心をできるだけ脚支柱に近づけることができる。その結果、椅子の安定性を向上できる。

[0022] 本願発明の更に別の展開例において、前記脚支柱の上端に設けた水平旋回自在な中間支持体を備えており、前記バックフレームは中間支持体に固定されている一方、前記座は、中間支持体のうち平面視で脚支柱から外側にずれた部分に水平旋回自在に取付けられている。バックフレームと座とを共通の中間支持体に取付けることにより、全体の構造を簡素化できる。

[0023] 本願発明の他の展開例では、前記座の平面形状及びバックサポートにおける支持面の外形は、長手方向の中間部が最も巾狭のくびれ部になっていてこのくびれ部の両側に不完全円形部が連続している瓢箪形の形状に形成されている。

図面の簡単な説明

[図 1]図 1 (A)は第 1実施形態の椅子の正面図、図 1 (B)第 1実施形態の椅子の右側面図である。

園 2]図 2は、第 1実施形態の椅子の平面図である。

[図 3]図 3は、図 2の ΙΠ-ΙΠ視断面図である。

[図 4]図 4は、座受け部の分解斜視図である。

園 5]図 5は、座受け部の分解平面図である。

園 6]図 6は、座受け部の一部破断平面図である。

園 7]図 7は、座受け部の一部破断分離側面図である。

[図 8]図 8 (A)は図 6の VIIIA-VniA視断面図、図 8 (Β)は図 8 (Α)の Β-Β視断面図、図 8 (C)はレバーの動きを示す断面図、図 8 (D)はレバー保持手段の別例を示す断面図、図 8 (Ε)は図 8 (D)の平面図である。

園 9]図 9は、継手装置の分解斜視図である。

[図 10]図 10は、継手装置の分解平面図である。

[図 11]図 11 (A)は継手装置の平面図、図 11 (B)は継手装置の側面図、図 11 (C)は継手装置の一部破断平面図である。

園 12]図 12 (A)は継手装置の縦断側面図、図 12 (B)は図 12 (A)の Β-Β視断面図、図 12 (C)は図 12 (A)の C- C視断面図である。

園 13]図 3 (A)はバックサポートを水平姿勢に移行不能な状態示す継手装置の縦断側面図、図 13 (B)は椅子の平面図である。

園 14]図 14 (A)はバックサポートが水平姿勢にあるときの縦断側面図、図 14 (B)は図 14 (A)の Β-Β視断面図、図 14 (C)は椅子の平面図である。

園 15]図 15は椅子の使用例を示す平面図である。

園 16]第 2実施形態に係る継手装置の縦断側面図である。

[図 17]図 17 (Α)は第 3実施形態に係る継手装置の縦断側面図、図 17 (Β)は図 17 ( Α)の Β-Β視部分断面図である。

園 18]図 18は第 4実施形態に係る継手装置の縦断側面図である。 [図 19]図 19 (A)は第 5実施形態に係る継手装置の斜視図、図 19 (B)は第 5実施形態に係る継手装置の縦断側面図である。

符号の説明

[0025] 1 脚柱（ガスシリンダ）

2 脚

3 座

4 バックサポート

4a くびれ部

4b 不完全円形部

5 バックフレーム

8 座受け部

9 中間支持体

11 継手装置

12 第 2軸心

13 第 2軸心

37 固定式軸受け

38 補助軸受け

39 回動式軸受け

発明を実施するための最良の形態

[0026] (1)·第 1実施形態の概要

図 1一図 15では第 1実施形態を示している。まず、図 1一図 2に基づいて椅子の概要を説明する。椅子は、脚柱 1を備えた脚 2と、脚柱 1で高さ調節自在に支持された座 3と、着座した人力 Sもたれ掛かることのできるバックサポート 4と、バックサポート 4が取り付くバックフレーム 5とを備えてレ、る。

[0027] 脚 2は、脚支柱 1から平面視で放射状に延びる複数本の枝足 6を備えており、各枝足 6の先端にはキャスター 7を設けている。脚柱 1は、内外の筒が昇降自在及び相対回転自在に嵌まり合ったガスシリンダを使用しており、本例では、内筒を昇降筒 l aと成し、外筒 lbを固定筒と成している。 [0028] 脚柱 1と座 3との間には座受け部 8を設けている。座受け部 8は、上向きに開口した中間支持体 (座受けベース） 9を備えている。中間支持体 9の平面形状は、全体として丸みを帯びつつ一端部から他端部に向けて巾寸法が大きくなる涙滴形になっており、また、正面視で湾曲しつつ側面視で両端部が傾斜した舟形の立体形状を成している。そして、中間支持体 9は、巾狭の端部に寄った部位において昇降筒 l aの上端に固定されている。また、中間支持体 9の外側には、座 3を昇降操作するためのレバ一 10が露出している。

[0029] 図 2に示すように、座 3の平面形状は、全体として丸みを帯びつつ一方方向に長い形状であり、具体的には、くびれ部 3aとその両側に広がる不完全円形部 3bとから成る瓢箪形になっている。また、図 2に示すように、座 3は、中間支持体 9のうち平面視で脚柱 1からずれた部分に回転自在に取り付けられている。

[0030] バックフレーム 5は、下端に水平部 5aとを備えた L字状に形成されており、水平部 5 aを中間支持体 9の後部に溶接で固定している。また、バックフレーム 5の起立部は座 3の旋回エリアの外側に位置している。従って、座 3はバックフレーム 5の位置に関係なぐぐるぐる回転させること力 Sできる。換言すると、座 3とバックフレーム 5とは任意に相対回転させることができる。バックフレーム 5の横断面形状は中空円形になっているが、中空角形や中空楕円形等の他の断面形状でも良い。

[0031] バックサポート 4は面積に対して厚さが遥かに小さい略板状であり、着座した人が背を重ねることのできる略平坦状の支持面^ を有している。支持面の外形は丸みを帯びつつ一方方向に長い形状であり、具体的には、座 3と同様に、くびれ部 4aとその両側に広がる不完全半円部 4bとから成る形状（瓢箪形）になっている。バックサボート 4は座 3よりも小さいサイズになっている力勿論、同じ程度の大きさでも良い。

[0032] バックサポート 4は、バックフレーム 5の上端部に継手装置 11を介して取付けられている。そして、バックサポート 4は、図 1 (A)の実線のように支持面を前に向けた倒れ姿勢から、図 1 (B)及び図 2に一点鎖線に示すように支持面を上に向けた水平姿勢まで第 2軸心 12の回りに回動させることができ、また、倒れ姿勢では、長手方向及び巾方向の中間部において肉厚方向に通る第 1軸心 13の回りに自在に回転させること力 Sできる。 [0033] 第 1軸心 13の回りに回転する動きが第 1の動きであり、第 2軸心 12の回りに回動する動きが第 2の動きである。第 1の動きにより、ノくックサポート 4は椅子の正面視で縦長の姿勢や横長の姿勢にすることができ、また、第 2の動きにより、バックサポート 4は支持面が前を向いた倒れ姿勢から支持面が真上を向いた水平姿勢まで側面視での姿勢を変更することができる。ノックサポート 4は倒れ切った状態でやや後傾姿勢になっている。

[0034] なお、本明細書において「正面視」「側面視」の用語を用いる力「正面視」とは、座

3が手前に位置してバックサポート 4が奥側に位置する方向（換言すると、バックサボート 4を倒した状態において支持面と対向した方向）から見たものであり、「側面視」とは、正面視の方向及び平面視の方向と直交した横方向から見たものをいう。

[0035] 以下、各部位の詳細を説明する。

[0036] (2).座受け部の詳細

まず、図 3—図 8も参照して座受け部 8の詳細を説明する。例えば図 3や図 7から理解できるように、中間支持体 9にはテーパ状の受け筒 14が固着されており、受け筒 1 4を昇降筒 laの上端部に嵌着している。昇降筒 laは、昇降自在なフリー状態と昇降不能のロック状態に切り換えるためのプッシュバルブ 15を備えており、プッシュバルブ 15は昇降筒 laの上面から突出している。既述のとおり昇降筒 laは外筒 lbに回転自在に嵌まっている。従って、中間支持体 9及びこれに取付いた各部材は昇降筒 la の軸心回りに自在に水平旋回させることができる。

[0037] 中間支持体 9には蓋状のブラケット板 16が溶接によって固着されている。ブラケット板 16の後半部は前半部よりも低くなつた段落ち部 16aになっており、この段落ち部 1 6aに、昇降筒 laのプッシュバルブ 15を操作するレバー 10を保持するレバー受け 18 がビス 19で固定されている。ブラケット板 16のうち脚柱 1から遠ざ力た部位には、筒体 20を介して座 3が水平旋回自在に取付けられている。すなわち、座 3は脚柱 1からある程度の寸法だけ偏心した状態で中間支持体 9に取付けられている。

[0038] 例えば図 3や図 7に示すように、座 3は合板等の硬質材よりなる基板 21にクッション

22を張った構造であり、基板 21の中央部の下面に金属製 (又は樹脂製)で平面視円形のボス体 23が固定されており、このボス体 23が合成樹脂製のブッシュ 24を介して筒体 20に回転自在に嵌め込まれている。

[0039] ボス体 23はブラケット板 16に重なる大径部 23aを備えており、また、ブッシュ 24の上端には、ボス体 23の大径部 23aを受けるフランジ部 24が形成されている。ブッシュ 24には、下方に開口したスリット 24bが円周方向に沿って飛び飛びの状態で複数本形成されている。ボス体 23は底板 23bを備えており、中間支持体 9の底部に下方から貫通したビス 25を底板 23にねじ込むことにより、ボス体 23は上向き抜け不能に保持されている。中間支持体 9の上面は樹脂製のカバー 26で覆われている。

[0040] 昇降操作用のレバー 10は金属製の丸棒を素材として製造されている。例えば図 4 や図 6に示すように、レバー 10は平面視で中間支持体 9を横切るように配置されており、両端部は中間支持体 9を貫通して中間支持体 9の左右外側に露出している。レバ一 10の露出部には樹脂製の指当て 27を取付けている。例えば図 4や図 8 (A)に示すように、レバー 10のうち中間支持体 9と重なる部分は正面視で略 M字状に曲げられており、左右中間部をプッシュバルブ 15に対する押さえ部 1 Oaと成してレ、る。

[0041] また、レバー 10において略 M字状に折り曲げられた部分のうち中間部にはセンタ一係合溝 28を、その左右両側の部分にはサイド係合溝 29をそれぞれ上向きに開口するように形成している。

[0042] 他方、レバー受け 18は樹脂製であり、レバー 10のうち下向き突の山形に曲げられた部分に上方からきっちり嵌まる樋状部 18aを備えており、この樋状部 18aの上底面に、レバー 10のセンター係合溝 28,サイド係合溝 29に上方から嵌合するセンター係合突起 30,サイド係合突起 31をそれぞれ下向き突設している。

[0043] レバー 10は、山形に曲がっている部分がレバー受け 18に嵌まっているため姿勢が規制されて軸心回りに回転することはできず、また、図 8 (C)から理解できるように、レバー 10を上下何れの方向に押し引きしても、レバー 10はいずれか一方のサイド係合溝 28とサイド係合突起 31との箇所を支点にして回動し、プッシュバルブ 11が押し下げられる。

[0044] 例えば図 4に示すように、ブラケット板 16にはレバー 10との干渉を防止するため切欠き 32が形成されている。また、中間支持体 9においてレバー 10が貫通している穴 3 3は、レバー 10の上下回動を許容するために上下方向に長い長穴になっている。また、例えば図 4に示すように、レバー受け 18の平板部には、昇降筒 laとの干渉を回避するため逃がし穴 18bが空いている。

[0045] 本実施形態では、レバー 10の折り曲げ部をレバー受け 18に嵌め込むとレバー受け 18とレバー 10とは正確に位置決めされ、その状態でレバー受け 18をビス 19でブラケット 16に固定するだけで、レバー 10を簡単に取付けることができる。

[0046] また、レバー 10を上下いずれの方向に回動させても、回動支点になるサイド係合溝

29とサイド係合突起 31とはしつ力、り嵌まり勝手になるため、レバー 10がレバー受け 1 8から外れるような不具合はなレ、。

[0047] なお、センター係合溝 28とセンター係合突起 30とは必ずしも必要なレ、。また、レバ一 10に係合突起を形成して、レバー受け 18に係合溝を形成しても良レ、。更に、レバ一受け 18は金属製でも良レ、。また、取り扱いの容易性や組み立て制度の確保の点力レバー受け 18は本実施形態のように一体構造にするのが好ましいが、レバー 10 の 2力所を別々のレバー受けで保持することも可能である。

[0048] 図 8 (D) (E)ではレバー 10の取り付け構造の別例を示している。この例においてレバー 10とレバー受け 18との基本的な形態は既述のものと同じであり、特徴としては、レバー 10の抜け止め手段として、レバー 10のうちレバー受け 18から露出した両端部に、平面視で外側に突出する突起 34を押し出し加工によって形成している。従って、既述の例のような溝 28, 29と突起 30, 31との対は備えていない。このため強度において優れており、また、加工も簡単である。

[0049] (3 バックサポートの取付け構造

次に、図 9一図 14を参照してバックサポート 4の取付け構造を詳述する。例えば図 9 に示すように、バックサポート 4は合板等の硬質材製の基板 35にクッション 36を張つた構造になっている。但し、基板 35にクロス類を張っただけの構造や基板 35だけの構造も採用できる。

[0050] 例えば図 9から理解できるように、継手装置 11は、バックフレーム 5の上端に固定された固定式軸受け 37と、固定式軸受け 37に嵌まった補助軸受け 38と、固定式軸受け 37及び補助軸受け 38に水平状の支軸 39で回動自在に取付けられた回動式軸受け（回動体） 40と、回動式軸受け 40に内蔵されたロックピン 41と、ロックピン 41を付勢するばね (圧縮コイルばね) 42と、ノくックサポート 4に固定された受け座 43とを備えている。

[0051] 本実施形態では、支軸 39の軸心が第 2軸心 12になり、ロックピン 41の軸心が第 1 軸心 13になる。支軸 39で具体化される第 2軸心 12は、バックサポート 4の中央部の裏面の近傍で水平状に延びており、かつ、その延び方向は平面視で座 3の接線方向と略平行になっている。

[0052] 固定式軸受け 37は下向きのボス部 37aを備えており、ボス部 37aをビス 44でバックフレーム 5に固定している。また、固定式軸受け 37の上部は円板状の仮想外形を有する板状部 37bに形成されており、板状部 37bには、座 3と反対側に向けて開口した切り開き部 45を形成している。切り開き部 45は略 90度程度の範囲に広がっている。

[0053] 補助軸受け 38は、固定式軸受け 37の板状部 37bに重なる 2枚の円板部 38aを備えており、 2枚の円板部 38aは固定式軸受け 37の切り開き部 45に嵌まる繋ぎ部 38b を介して一体に連続している。そして、例えば図 12から容易に理解できるように、補助軸受け 38における繋ぎ部 38bの外径は固定式軸受け 37における板状部 37bの仮想外周面よりも小径に設定されており、また、補助軸受け 38における繋ぎ部 38bの上端に上向き開口の段部 38cを形成している。

[0054] このため、固定式軸受け 37の切り開き部 45と補助軸受け 38の繋ぎ部 38bとの協同した働きにより、上向きに開口した係合穴 46が形成されている。例えば図 10に示すように、係合穴 46は前後方向の溝幅 W2よりも左右方向（支軸 39の軸方向）の溝幅 W1が大きくなるように平面視長方形に形成されている。なお、固定式軸受け 37に係合穴 46を直接に形成することも可能であり、この場合は補助軸受け 38は不要になる

[0055] 回動式軸受け 40は全体として円筒状に形成されており、前端部は、固定式軸受け 37の板状部 37b及び補助軸受け 38に嵌まるように抉られた二股状部 40aになっている。そして、二股状部 40aが支軸 39で固定式軸受け 37及び補助軸受け 38に取付けられている。本実施形態では支軸 39としてボルトを使用しており、支軸 39はナット 47によって抜け不能に保持されている。なお、ナット 47は回動式軸受け 40に回転不能に保持されている。 [0056] ロックピン 41は手前側が大径となるように異径に形成されており、かつ、前端部には、断面略長方形の係合突起 48を形成している。ロックピン 41は回動式軸受け 40に対して回転自在でかつ後向き抜け不能に嵌まっており、このため、回動式軸受け 40 の内部の穴 49も段違い状の異径に形成されている。

[0057] また、ロックピン 41の係合突起 48は断面長方形になっている一方、係合穴 46も長方形であり、係合突起 48の長手方向の寸法 L (図 9及び図 10参照）が、係合穴 46の長手方向の溝巾寸法 W1よりはやや小さくて、係合穴 46の短手方向の溝巾寸法 W2 よりは大きくなつている。従って、ロックピン 41はその軸心回りに回転することにより、係合穴 46に嵌まる姿勢となったり嵌まらない姿勢となったりする。ロックピン 41はその小径部に嵌まったばね 42により、固定式軸受け 37の方向に付勢されている。

[0058] ロックピン 41の後端部 41aは非円形に切欠き形成されており、この後端部 41aを受け座 43に対して回転不能に嵌め込み、その状態でバックサポート 4の基板 35と受け座 43とロックピン 41とをビス 50で共締めしている。受け座 43はビス 51で基板 35に固定されている。なお、ロックピン 41は受け座 43に固定しても良い。受け座 43には、回動式軸受け 40を外側から被う筒部 43aが形成されている。

[0059] (4)ノくックサポートの動き

図 12—図 14力も理解できるように、バックサポート 4が支軸 39の回りに回動する角度は、ロックピン 41の係合突起 48の移動ストローク（支軸 39の軸心回りに移動する範囲）によって規制されている。また、バックサポート 4が倒姿勢にあるときは、ロックピン 41は回動式軸受け 40の内部で回転自在であるためバックサポート 4もロックピン 4 1の軸心回りに自在に回転させることができる。

[0060] バックサポート 4が倒れ姿勢にあるときは、ロックピン 41における係合突起 48の先端は補助軸受け 38における繋ぎ部 38bの外周面に当接または近接している。換言すると、バックサポート 4が倒れ姿勢のときにロックピン 41はばね 42に抗して回動式軸受け 40から抜け出る方向に後退しており、このためバックサポート 4をロックピン 41の軸方向に移動させることは基本的にできなレ、。

[0061] ロックピン 41の係合突起 48は、支軸 39の軸線と平行に長く延びる姿勢 (すなわち正面視で横長の姿勢）になったときのみ係合穴 46に嵌まることができ、図 13のように、係合突起 48が支軸 39と平行に長く延びる姿勢でない状態では、バックサポート 4を起こしてもロックピン 41の係合突起 48は係合穴 46を跨いだ状態になり、バックサボート 4を水平姿勢まで移行させることはできなレ、。

[0062] 他方、図 14に示すように、ロックピン 41の係合突起 48が支軸 39の軸線と平行な姿勢 (正面視で左右横長の姿勢）のときは、係合突起 48が係合穴 46に嵌まり込んで、バックサポート 4は水平姿勢に移行し得る。

[0063] そして、ロックピン 41の係合突起 48は、バックサポート 4の長手方向と同じ方向に長く延びる長方形の断面形状であるため、バックサポート 4は、図 14に示すように平面視で座 3の接線方向に長く延びる姿勢でないと水平姿勢に移行させることはできない。換言すると、バックサポート 4は左右横長の姿勢でしか倒れ姿勢力も水平姿勢に移行させることはできない。

[0064] バックサポート 4が平面視で座 3の接線方向に長く延びる姿勢にあるときには、バックサポート 4は脚 2で安定的に支持できるエリア（すなわち、各キャスター 7を繋いだェリア）の範囲内にあり、このためバックサポート 4のどの部分に大きな荷重が力かっても椅子がひっくり返るようなことはない。

[0065] 他方、仮に図 13 (B)に示すようにバックサポート 4が平面視で座 3の放射方向に長く延びる姿勢で水平になると、バックサポート 4の端部は脚 2による安定的支持領域からはみ出るため、バックサポート 4のうちその端部に大きな荷重が掛かると椅子がひつくり返る虞がある力本実施形態ではこのような事態を回避できるのである。

[0066] バックサポート 4が水平姿勢の状態では、ロックピン 41はばね 42の押し作用によつて係合穴 46に嵌り込んでいるため、バックサポート 4は倒れ回動不能及び水平回転不能に保持されている。そして、水平姿勢のバックサポート 4をばね 42に抗して持ち上げると、ロックピン 41と係合穴 46との嵌まり合いが解除され、バックサポート 4は倒れ姿勢に回動させることができる。

[0067] 係合穴 46とロックピン 48との嵌脱の作用は、バックサポート 4が正面視で左右横長の姿勢のときだけ水平姿勢に移行することを許容する回動規制機能と、水平姿勢の状態で倒れ不能に保持する倒れ防止ロック機能と、水平姿勢のときに水平旋回不能に保持する旋回防止機能とに分解することができる。これら 3つの機能を実現するための手段としては、回動規制手段、倒れ防止ロック手段、水平旋回防止手段が必要であり、本願実施形態では 3つの手段を 1つの構造で兼用している力これら 3つの手段は別個の構成とすることも可能である。

[0068] 図 12 (A) ,図 13 (A) ,図 14 (A)から把握できるように、バックサポート 4がどのような姿勢であっても、回動式軸受け 40の二股状部 40aで固定式軸受け 37の切り開き部 37が隠れるように設定されている。このため人が指を挟むことはない。

[0069] なお、軸受け 37, 38， 40の素材には特に限定はなぐ例えば樹脂製としたり金属ダイカスト製としたりすることができる。支軸 39については、ボルトを使用せずにピン方式として、これをスナップリングで止めるなどしてもよい。バックサポート 4は側面視で鉛直の姿勢まで倒すことも可能であるが、背もたれとして機能させる場合は、本実施形態のように倒しきつた状態で若干の角度で後傾しているのが好ましいと言える。

[0070] (5).椅子の使用態様例

上記した椅子は様々の態様で使用できる。まず、座 3について見ると、 A.横長にした姿勢で腰掛ける、 B.縦長にした姿勢で腰掛ける、 C.横長にした姿勢で両膝を折り左右の脛を座の上面に載せる、といった使い方がある。

[0071] 他方、ノくックサポート 4については、 a.倒れ姿勢にして着座者の背後に位置させる、 b.倒れ姿勢にして着座者の胸の側に位置させる、 c倒れ姿勢にして着座者の右側又は左側に位置させる、 d.水平姿勢にして着座者の背後に位置させる、 e.水平姿勢にして着座者の前に位置させる、 f.水平姿勢にして着座者の右又は左の横に位置させる、といった使い方がある。

[0072] そして、これら座 3に関する A— Cの使用態様とバックサポート 4に関する a— fの使用態様との組合せにより、人は椅子を様々な態様で使用できる。バックサポート 4を倒れ姿勢にした状態では、バックサポート 4は主として背もたれとして機能する。

[0073] ところで、人が椅子を使用するにおいて、身体を大きく傾けてリラックスしたい場合力ある。この点、本実施形態にいて座 3及びバックサポート 4とも細長い形状であるため、座 3は前後長手の姿勢にすると共にバックサポート 4は上下長手の姿勢にして、着座ポイントを座 ₃のうち手前側におくことにより、上半身を大きく傾けることができる。また、バックサポート 4は細長いため、バックサポート 4を横長の姿勢にすることにより、着座者は背をバックサポート 4に当てつつ片腕をバックサポート 4の上面に載せることも簡単に行える。

[0074] バックサポート 4を水平姿勢にした状態での使用態様の幾つかの例を図 15に示している。なお、図 15では、バックサポート 3を座 3と殆ど同じ大きさに表示している。

[0075] 図 15 (A)の使用例では、バックサポート 4を座 3と平行に配置して、人はバックサボート 4の端面に背を当てて腰掛けている。すなわちバックサポート 4を背もたれとして使用している。バックサポート 4にくびれ部 4aが存在するため、着座者の脊椎がバックサポート 4に当たることはなぐこのためバックサポート 4を違和感なく使用できる。また、一点鎖線で示すように、水平姿勢にしたバックサポート 4にもたれ掛かると共に両肘又は片肘を後ろにやってバックサポート 4に載せることも可能である。換言すると、バックサポート 4を背もたれと肘当てとの両方の用途に同時に使用することも可能である。

[0076] 図 15 (B)に示す例では、バックサポート 4を着座者の横に位置させることにより、パックサポート 4を肘当て（脇息）として使用している。ノックサポート 4を肘当てとして使用する場合、バックサポート 4を着座者の前に位置させて、両肘をバックサポート 4に当てることも可能である。

[0077] 図 15 (C)— (E)では、バックサポート 4を小テーブルに使用してレ、る例を示してレ、る。すなわち、バックサポート 4の上でメモを取ったり、書類を載せたり、ノート型パソコン Pを載せたりすること力 Sできる。図 15 (E)では、人は座 3に跨がった状態で腰掛けている。座 3にくびれ部 3aがあるため、着座者は左右の脚を広げやすぐこのため座 3に楽な状態で跨がることができる。

[0078] 図 15 (F)に示す例では、バックサポート 4を着座者の前方に長く延びる姿勢にしている（但し、既述のとおり第 1実施形態ではこの使用態様は採れない。）。この場合、バックサポート 4は小テーブルとしても肘当てとしても使用できる。人が腰掛けずにバックサポートを水平姿勢にすることにより、座 3とバックサポート 4との両方を資料載置台として使用することも可能である。

[0079] (6).第 2実施形態（図 16)

図 16では第 2実施形態を示している。この実施形態は、第 1実施形態におけるバックサポート取付け構造の変形例である。

[0080] この第 2実施形態において、回動式軸受け 40の先端面に補強体 53がねじ 54で固定されており、補強体 53は、ノックサポート 4の基板 35に形成された穴 55に摺動可能に嵌め入れられている。また、補強体 53は受け座 43で抜け不能に保持されている。更に、ロックピン 41はバックサポート 4の基板 35に回転不能に固定されている。

[0081] この実施形態では、補強体 53が基板 35の穴 55に嵌まっていることにより、ノックサポート 4の取付け構造を堅牢化できる利点がある。

[0082] (7).第 3実施形態（図 17)

図 17では第 3実施形態を示している。この第 3実施形態は第 1実施形態の変形例であり、バックサポート 4の取付け構造の部分に特徴がある。この第 3実施形態と第 1 実施形態との相違点は、ロックピン 41の係合突起 48を断面円形に形成している点である。

[0083] この実施形態では、係合突起 48が係合穴 46に嵌まるに際して方向性がないため、バックサポート 4が倒れ姿勢において正面方向から見てどのような姿勢であっても水平姿勢に移行させることができ、また、ノ^クサポート 4は水平姿勢において水平旋回自在である。ユーザーの希望により、このような構成とすることも可能である。

[0084] (8)·第 4実施形態（図 18)

図 18では第 4実施形態を示してレ、る。この実施形態は継手装置 11に特徴がある。この実施形態における継手装置 11の基本的な構造は第 1実施形態と共通している力第 1実施形態との相違点として、ロックピン 41が回動式軸受け 40に回転不能に嵌まっている点と、バックサポート 4がロックピン 41に回転可能に取付けられている点と力挙げられる。この実施形態でも、バックサポート 4が倒れ姿勢と水平姿勢とに移行するにおレ、て姿勢の制約（方向性）はなレ、。

[0085] (9).第 5実施形態（図 19)

図 19では第 5実施形態を示してレ、る。この実施形態は継手装置 11に特徴がある。この実施形態の継手装置 11は、第 1実施形態と同様に、固定式軸受け 37と回動式軸受け 40と支軸 31とロックピン 41とばね 42と受け座 43とを備えている。但し、第 1実施形態の補助軸受け 38は備えておらず、固定式軸受け 37に係合穴 46を直接に形成している。ロックピン 41に断面長方形の係合突起 48を設けている点は第 1実施形態と同じである。

[0086] また、ロックピン 41はバックサポート 4の基板 35に対して、抜け不能及び相対回転不能に保持され、かつ、若干の寸法だけ軸方向にスライドする状態にビス 50で取付けられている。固定式軸受け 37には、鞫等の物を引っ掛けることのできるフック 57を取付けている。

[0087] (10).その他

本願発明は、上記の各実施形態の他にも様々に具体化できる。例えば座及びバックサポートは図示したような瓢箪形及び円形には限らず、略長方形、楕円形、両端を円弧状に形成した長方形、多角形、円形など様々の形状に設定できる。座とバックサポートとを異なる形状に形成することも可能である。また、ノックフレームや継手装置の具体的な構造も必要に応じて様々に具体化できる。

[0088] バックサポートが円形又は正方形でかつバックサポートが第 1の動きしかしない場合、バックサポートをその中央部からずれた部位において回転するようにバックフレ一ムに取付けると、バックサポートはその回転によって高さを変えることができる。また、バックサポートをくるくると回して遊ぶこともきる。従って、バックサポートが第 1の動きし力ない場合であっても、バックサポートは必ずしも細長い形状である必要はなレ、。

[0089] バックサポートを独立して高さ調節できる構造にしたり、座とバックサポートとの間隔

(平面視での間隔）を調節可能な構造にしたりすることも可能である。バックサポートを二つ折り方式にすることも可能である。また、本願発明は、脚を床に固定したタイプの椅子（すなわち移動不能な椅子）にも適用可能である。バックサポートの支持面は多少の凹凸や丸みがあっても差し支えない。

Claims

請求の範囲

[1] 人が腰掛ける座と、着座した人が背をもたれ掛け得る支持面を有する略板状のバックサポートと、前記バックサポートが前記支持面とは異なる部位にぉレ、て取付くバックフレームとを備えており、

前記バックサポートは、前記バックフレームに、前記支持面を貫通する方向に延びる軸心回りに回転する第 1の動きと、前記支持面が前に向いた倒れ姿勢から支持面が真上に向いた水平姿勢まで回動する第 2の動きとのうち少なくとも 1つの動きを許容した状態で取り付けられてレ、る、

椅子。

[2] 前記バックサポートは、前記支持面と対向した方向から見て長手方向と巾方向とを有する細長い形状に形成されており、このバックサポートを、長手方向及び巾方向の略中間部を通る第 1軸心回りに回転するように前記バックフレームに取付けることにより、バックサポートに前記第 1の動きが付与されている、

請求項 1に記載した椅子。

[3] 前記バックフレームの上端部に、前記バックサポートに前記第 2の動きを許容するための回動式軸受けが側面視で略前向きの姿勢から上向きの姿勢まで自在に回動するように取付けられており、この回動式軸受けに、前記バックサポートを、当該バックサポートの支持面を貫通する方向に延びると共に継手の回動軸心と直交した方向に延びる軸心回りに回転するように取付けている、

請求項 1又は 2に記載した椅子。

[4] 前記座は平面視で長手方向と幅方向とを有する細長い形状に形成されており、この座を、長手方向及び巾方向の略中間部を中心にして水平旋回するように脚で支持している、

請求項 1一 3のうちのいずれかに記載した椅子。

[5] 前記バックフレームは水平旋回自在な状態で脚支柱で支持されており、バックフレームの旋回中心は脚支柱の中心と一致している一方、

前記座は、前記バックフレームの旋回中心から水平方向にずれた位置において水平回転するように脚で支持されてレ、る、請求項 1一 4のうちのいずれかに記載した椅子。

[6] 前記脚支柱の上端に設けた水平旋回自在な中間支持体を備えており、前記バックフレームは中間支持体に固定されている一方、前記座は、中間支持体のうち平面視で脚支柱から外側にずれた部分に水平旋回自在に取付けられてレ、る、

請求項 5に記載した椅子。

[7] 前記座の平面形状及びバックサポートにおける支持面の外形は、長手方向の中間部が最も巾狭のくびれ部になつてレ、てこのくびれ部の両側に不完全円形部が連続している瓢箪形の形状に形成されている、

請求項 2— 6のうちのいずれかに記載した椅子。