明 細 書
情報記録処理装置、情報再生処理装置、情報記録媒体、および方法、 並びにコンピュータ.プログラム
技術分野
[0001] 本発明は、情報記録処理装置、情報再生処理装置、情報記録媒体、および方法、 並びにコンピュータ 'プログラムに関する。さらに詳細には、例えば、画像データ、音 楽データ等のコンテンツを記録する情報記録媒体に、付加情報、例えばコンテンツ の復号処理に適用する鍵情報、コンテンツ再生制御情報、コピー制御情報など、様 々な付加情報を、ユーザ制御情報等、コンテンツ等の実データに対して影響を与え ることのない制御可能なデータの特性と、特定の記録データ(レコーディングフレーム )の特性との組み合わせにより解析困難な形態で記録し、読み取ることを可能とした 情報記録処理装置、情報再生処理装置、情報記録媒体、および方法、並びにコンビ ユータ.プログラムに関する。 背景技術
[0002] 音楽データ、画像データなどのデータを記録媒体にデジタルデータとして記録する 際には、所定の記録フォーマットに従った記録処理が行われる。例えば、記録対象 のオリジナルデータに対して誤り検出/訂正符号が付加され、特定のデータ記録再 生処理に応じたフォーマットに変換 (コーディング)されて記録されることになる。
[0003] 高密度情報の記録を可能とする情報記録媒体として青色レーザを用いた情報記録 、再生を行なうシステムが近年開発された。この青色レーザを用いた情報記録処理で は、基本的に 2ビットデータを 3ビットデータに変調する変調処理が行われる。
[0004] ところで、このような情報記録媒体に対して格納するコンテンツとして、例えば、映画 、音楽データなどがある。音楽データ、画像データ等、多くのコンテンツは、一般的に その作成者あるいは販売者に頒布権等が保有されている。従って、これらのコンテン ッの配布に際しては、一定の利用制限、すなわち、正規なユーザに対してのみ、コン テンッの利用を許諾し、許可のない複製等が行われないようにする構成をとるのがー 般的となっている。
[0005] 高容量記録可能な青色レーザ記録方式を用いた記録媒体等の大容量型記録媒 体は、 1枚の媒体に例えば映画 1本一数本分のデータを記録することが可能である。 このようにコンテンツを容易にデジタル情報として記録することが可能となるに従って 、不正コピーの氾濫という問題も多く発生することになり、コンテンツ著作権者、頒布 権者の利益の阻害という問題が大きくなつている。このような現状から、いかに不正コ ピーを防止し、著作権者、頒布権者の利益の保護を図るかが重要な課題となってい る。
[0006] このようなコンテンツの不正利用を防止するため、情報記録媒体に格納するコンテ ンッを暗号化コンテンツとして記録するとともに、その喑号ィ匕コンテンツの利用に適用 する暗号鍵情報、あるいは暗号鍵の生成に必要となる情報や、あるいは、コンテンツ の再生制御、コピー制御などの各種制御情報を秘密情報として情報記録媒体に格 納する構成が提案されている。ユーザの再生装置において実行する再生処理プログ ラムが、再生対象コンテンツに対応する鍵等の秘密情報を読み取り、読み取った秘 密情報に従ってコンテンツを復号し、また再生制御情報に従ったコンテンツ利用を実 行させるという構成である。
[0007] 秘密情報の埋め込み処理構成を開示した従来技術として、例えば特許文献 1には 、 EFM変調データの接続ビット(マージンビット)を適用して特殊データを埋め込む 構成が開示されている。また、特許文献 2には、変調処理に複数の変換テーブルを 適用する構成において、再生時に、変調に適用した変換テーブルに関するデータを 抽出して、この抽出データに基づいて付加データを取得する構成を開示している。
[0008] し力 ながら、このような暗号鍵、あるいは制御情報力 情報記録媒体のどこに格納 されているかといった情報がユーザ、あるいは不正なコンテンツ利用者に取得されて しまうと、付加情報の漏洩や改竄を可能にしてしまうという問題がある。例えば再生制 御情報、コピー制御情報の改竄、あるいは鍵情報の漏洩という問題が発生する。喑 号鍵の漏洩や、制御情報の改竄が行われると、正当なコンテンツ利用権に基づくコ ンテンッの利用形態がくずれることになり、コンテンツの著作権、利用権の十分な保 護が行われなくなるという問題がある。
特許文献 1 :特開 2003 - 45128号公報
特許文献 2:特開 2002 - 367282号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0009] 本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、例えばコンテンツとともに記 録媒体に格納する暗号鍵、暗号鍵生成情報、コンテンツ再生制御情報、コンテンツ コピー制御情報、あるいはその他のコンテンツ属性情報など、様々な付加情報を、一 般のデータ読み取り処理では読み取ることのできない態様で記録することを可能とし 、不正なデータ読み取りを困難とした情報記録処理装置、情報再生処理装置、情報 記録媒体、および方法、並びにコンピュータ 'プログラムを提供することを目的とする
[0010] より、具体的には、ユーザ制御情報等、コンテンツ等の実データに対して影響を与 えることのない制御可能なデータの特性と、特定の記録データ(レコーディングフレー ム)の特性との組み合わせにより解析困難な形態で記録し、読み取ることを可能とし た情報記録処理装置、情報再生処理装置、情報記録媒体、および方法、並びにコン ピュータ 'プログラムを提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
[0011] 本発明の第 1の側面は、
情報記録処理装置にぉレヽて、
記録対象データに対してデータ変調処理を実行し変調レコーディングフレームを生 成する変調データ生成部と、
付加データ対応レコーディングフレームの構成データのデータ特性を判別するレコ ーデイングフレーム特性判別手段と、
付加データの構成ビット値と、前記付加データ対応レコーディングフレームの構成 データのデータ特性とに基づレ、て、データ変更可能なデータ部の構成ビットを制御 する付加データ対応データ制御部と、
を有することを特徴とする情報記録処理装置にある。
[0012] さらに、本発明の情報記録処理装置の一実施態様において、前記付加データ対応 データ制御部にぉレ、て、構成ビットの制御対象となるデータ部は、ユーザ制御データ
(UCD)であることを特徴とする。
[0013] さらに、本発明の情報記録処理装置の一実施態様において、前記付加データ対応 レコーディングフレームの構成データのデータ特性は、レコーディングフレームの構 成データのノ^ティが偶数であるか奇数であるかの特性であり、前記付加データ対応 データ制御部は、前記付カ卩データの構成ビット値が 0である力 4である力 \および、前 記付加データ対応レコーディングフレームの構成データのパリティが偶数であるか奇 数であるか、上記 2つの条件に基づいて、データ変更可能なデータ部の構成ビットを 制御する構成であることを特徴とする。
[0014] さらに、本発明の情報記録処理装置の一実施態様において、前記付加データ対応 データ制御部は、データ変更可能なデータ部のパリティを偶数とする力、、奇数とする かの制御を実行する構成であることを特徴とする。
[0015] さらに、本発明の情報記録処理装置の一実施態様において、前記情報記録処理 装置は、前記付加データを、前記情報記録媒体に格納するコンテンツの暗号鍵情報 、暗号鍵生成情報、コンテンツ再生制御情報、コンテンツコピー制御情報の少なくと もいずれかの情報の構成情報として設定する構成であることを特徴とする。
[0016] さらに、本発明の情報記録処理装置の一実施態様において、前記変調データ生成 部は、ランレングス規則としての RLL (1 , 7)を満足するデータ変換処理を実行して変 調レコーディングフレームを生成する構成であることを特徴とする。
[0017] さらに、本発明の情報記録処理装置の一実施態様において、前記変調データ生成 部は、 2ビット情報の 3ビット情報への変換処理を含む変調レコーディングフレーム生 成処理を実行する構成であることを特徴とする。
[0018] さらに、本発明の第 2の側面は、
情報記録媒体に格納された情報の再生処理を実行する情報再生処理装置であり 情報記録媒体から読み取られたデータの復調処理を実行する復調部と、 情報記録媒体から読み取られた付加データ対応レコーディングフレーム、および、 特定のユーザ制御データのデータ特性を判別し、該判別した 2つのデータ特性に基 づいて、付加データ構成ビット情報の取得処理を実行する付加データデコード部と、
を有することを特徴とする情報再生処理装置にある。
[0019] さらに、本発明の情報再生処理装置の一実施態様において、前記付加データデコ ード部において、データ特性の判別対象となるデータ部は、ユーザ制御データ(UC D)であることを特徴とする。
[0020] さらに、本発明の情報再生処理装置の一実施態様において、前記付加データ対応 レコーディングフレームの構成データのデータ特性は、レコーディングフレームの構 成データのパリティが偶数であるか奇数であるかの特性であり、前記付加データデコ ード部は、前記付加データ対応レコーディングフレームの構成データのパリティが偶 数であるか奇数であるか、特定のユーザ制御データの構成データのパリティが偶数 であるか奇数であるか、上記 2つのデータ特性判定に基づいて、付加データ構成ビ ット情報の取得処理を実行する構成であることを特徴とする。
[0021] さらに、本発明の情報再生処理装置の一実施態様において、前記情報再生処理 装置は、取得した付加データ構成ビット情報に基づいて、前記情報記録媒体に格納 されたコンテンツの暗号鍵情報、暗号鍵生成情報、コンテンツ再生制御情報、コンテ ンッコピー制御情報の少なくともレ、ずれかの情報を生成する処理を実行する構成で あることを特 ί数とする。
[0022] さらに、本発明の第 3の側面は、
情報記録媒体であり、
複数のレコーディングフレームに基づく変調データを格納し、
付加データの構成ビット値と、複数のレコーディングフレームから選択された特定の 付加データ対応レコーディングフレームの構成データのデータ特性とに基づいて決 定されたデータ特性を持つユーザ制御データを格納した構成を有することを特徴と する情報記録媒体にある。
[0023] さらに、本発明の情報記録媒体の一実施態様において、前記付加データ対応レコ ーデイングフレームの構成データのデータ特性は、レコーディングフレームの構成デ ータのパリティが偶数であるか奇数であるかの特性であり、前記ユーザ制御データは 、前記付加データの構成ビット値が 0である力 4である力 および、前記付加データ対 応レコーディングフレームの構成データのパリティが偶数であるか奇数であるカ 上
記 2条件に従って決定されるデータ特性を持つ構成を有することを特徴とする。
[0024] さらに、本発明の情報記録媒体の一実施態様において、前記ユーザ制御データに 対して決定されるデータ特性は、前記ユーザ制御データの構成データのノ^ティを 偶数とするか奇数とするかのデータ特性であり、前記付加データの構成ビット値と、 前記複数のレコーディングフレームから選択された特定の付加データ対応レコーディ ングフレームの構成データのデータ特性とに基づいて決定されたパリティを持つユー ザ制御データを格納した構成を有することを特徴とする。
[0025] さらに、本発明の情報記録媒体の一実施態様において、前記情報記録媒体は、前 記付加データを、前記情報記録媒体の格納コンテンツの暗号鍵情報、暗号鍵生成 情報、コンテンツ再生制御情報、コンテンツコピー制御情報の少なくともいずれかの 情報の構成情報として格納した構成であることを特徴とする。
[0026] さらに、本発明の情報記録媒体の一実施態様において、前記情報記録媒体は、ラ ンレングス規則としての RLL (1 , 7)を満足するデータ変換処理を実行して生成され る変調レコーディングフレームに基づくデータを記録した構成であることを特徴とする
[0027] さらに、本発明の情報記録媒体の一実施態様において、前記情報記録媒体は、 2 ビット情報を 3ビット情報に変換する処理を実行して生成される変調レコーディングフ レームに基づくデータを記録した構成であることを特徴とする。
[0028] さらに、本発明の第 4の側面は、
情報記録処理方法であり、
付加データの構成ビット値と、付加データ対応レコーディングフレームの構成デー タのデータ特性とに基づレ、て、データ変更可能なデータ部の構成ビットを制御する付 加データ対応データ制御ステップと、
記録対象データに対してデータ変調処理を実行し変調レコーディングフレームを生 成する変調データ生成ステップと、
を有することを特徴とする情報記録処理方法にある。
[0029] さらに、本発明の情報記録処理方法の一実施態様において、前記付加データ対応 データ制御ステップにおレ、て、構成ビットの制御対象となるデータ部は、ユーザ制御
データ(UCD)であることを特徴とする。
[0030] さらに、本発明の情報記録処理方法の一実施態様において、前記付加データ対応 レコーディングフレームの構成データのデータ特性は、レコーディングフレームの構 成データのノ^ティが偶数であるか奇数であるかの特性であり、前記付加データ対応 データ制御ステップは、前記付加データの構成ビット値が 0であるか 1であるか、およ び、前記付加データ対応レコーディングフレームの構成データのパリティが偶数であ るか奇数である力 \上記 2つの条件に基づいて、データ変更可能なデータ部の構成 ビットを制御することを特徴とする。
[0031] さらに、本発明の情報記録処理方法の一実施態様において、前記付加データ対応 データ制御ステップは、データ変更可能なデータ部のパリティを偶数とする力、、奇数 とするかの制御を実行することを特徴とする。
[0032] さらに、本発明の情報記録処理方法の一実施態様において、前記情報記録処理 方法において、前記付加データは、前記情報記録媒体に格納するコンテンツの暗号 鍵情報、暗号鍵生成情報、コンテンツ再生制御情報、コンテンツコピー制御情報の 少なくともいずれかの情報の構成情報であることを特徴とする。
[0033] さらに、本発明の情報記録処理方法の一実施態様において、前記変調データ生成 ステップは、ランレングス規則としての RLL (1 , 7)を満足するデータ変換処理を実行 して変調レコーディングフレームを生成することを特徴とする。
[0034] さらに、本発明の情報記録処理方法の一実施態様において、前記変調データ生成 ステップは、 2ビット情報の 3ビット情報への変換処理を含む変調レコーディングフレ ーム生成処理を実行することを特徴とする。
[0035] さらに、本発明の第 5の側面は、
情報記録媒体に格納された情報の再生処理を実行する情報再生処理方法であり 情報記録媒体から読み取られたデータの復調処理を実行する復調ステップと、 情報記録媒体から読み取られた付加データ対応レコーディングフレーム、および、 特定のユーザ制御データのデータ特性を判別し、該判別した 2つのデータ特性に基 づレ、て、付加データ構成ビット情報の取得処理を実行する付加データデコードステツ
プと、
を有することを特徴とする情報再生処理方法にある。
[0036] さらに、本発明の情報再生処理方法の一実施態様において、前記付加データデコ 一ドステップにおレ、て、データ特性の判別対象となるデータ部は、ユーザ制御データ (UCD)であることを特徴とする。
[0037] さらに、本発明の情報再生処理方法の一実施態様において、前記付加データ対応 レコーディングフレームの構成データのデータ特性は、レコーディングフレームの構 成データのパリティが偶数であるか奇数であるかの特性であり、前記付加データデコ ードステップは、前記付加データ対応レコーディングフレームの構成データのパリティ が偶数であるか奇数である力、、特定のユーザ制御データの構成データのパリティが 偶数であるか奇数であるカ 上記 2つのデータ特性判定に基づいて、付加データ構 成ビット情報の取得処理を実行することを特徴とする。
[0038] さらに、本発明の情報再生処理方法の一実施態様において、前記情報再生処理 方法は、さらに、取得した付加データ構成ビット情報に基づいて、前記情報記録媒体 に格納されたコンテンツの暗号鍵情報、暗号鍵生成情報、コンテンツ再生制御情報 、コンテンツコピー制御情報の少なくともいずれかの情報を生成する処理を実行する ステップを有することを特徴とする。
[0039] さらに、本発明の第 6の側面は、
情報記録処理を実行するコンピュータ ·プログラムであり、
付加データの構成ビット値と、付加データ対応レコーディングフレームの構成デー タのデータ特性とに基づレ、て、データ変更可能なデータ部の構成ビットを制御する付 加データ対応データ制御ステップと、
記録対象データに対してデータ変調処理を実行し変調レコーディングフレームを生 成する変調データ生成ステップと、
を有することを特徴とするコンピュータ 'プログラムにある。
[0040] さらに、本発明の第 7の側面は、
情報記録媒体に格納された情報の再生処理を実行するコンピュータ ·プログラムで あり、
情報記録媒体から読み取られたデータの復調処理を実行する復調ステップと、 情報記録媒体から読み取られた付カ卩データ対応レコーディングフレーム、および、 特定のユーザ制御データのデータ特性を判別し、該判別した 2つのデータ特性に基 づレ、て、付加データ構成ビット情報の取得処理を実行する付加データデコードステツ プと、
を有することを特徴とするコンピュータ 'プログラムにある。
[0041] なお、本発明のコンピュータ 'プログラムは、例えば、様々なプログラム 'コードを実 行可能なコンピュータ ·システムに対して、コンピュータ可読な形式で提供する記憶 媒体、通信媒体、例えば、 CDや FD、 MOなどの記録媒体、あるいは、ネットワークな どの通信媒体によって提供可能なコンピュータ 'プログラムである。このようなプロダラ ムをコンピュータ可読な形式で提供することにより、コンピュータ 'システム上でプログ ラムに応じた処理が実現される。
[0042] 本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施例や添付する図 面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。なお、本明細書において システムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内に あるものには限らない。
発明の効果
[0043] 本発明の構成によれば、情報記録媒体に対する付加データの記録、例えばコンテ ンッの復号処理に適用する鍵情報、鍵生成情報、あるいはコンテンツ再生制御情報 、コピー制御情報などの付加情報を記録する際、付加データの構成ビット情報 [0]ま たは [1]と、特定の選択された付カ卩データ対応レコーディングフレームのデータ特性 とに応じて、データ変更可能なデータ部、例えばユーザ制御データ(UCD)の構成ビ ットを制御して設定する構成とし、再生時に付加データ対応レコーディングフレーム のデータ特性と、ユーザ制御データ(UCD)の構成データのデータ特性を検出する ことで、付加構成ビット情報 [0]または [1]を取得することができる。本構成により、例 えば、コンテンツの復号処理に適用する鍵情報、鍵生成情報、あるいはコンテンツ再 生制御情報、コピー制御情報などの付加情報を解析困難な態様で埋め込み、また 再生時に確実に読み取る構成が実現される。
[0044] また、本発明の構成によれば、付加データの記録処理において、付加データの構 成ビット情報 [0]または [1]と、特定の選択された付加データ対応レコーディングフレ ームのノ^ティが偶数か奇数かに応じて、データ変更可能なデータ部、例えばユー ザ制御データ(UCD)の構成ビットを制御してユーザ制御データのパリティを偶数ま たは奇数に設定する構成とし、再生時に付加データ対応レコーディングフレームの パリティと、ユーザ制御データ(UCD)の構成データのパリティを検出することで、付 加構成ビット情報 [0]または [1]を取得することができる。本構成により、例えば、コン テンッの復号処理に適用する鍵情報、鍵生成情報、あるいはコンテンツ再生制御情 報、コピー制御情報などの付加情報を解析困難な態様で埋め込み、また再生時に 確実に読み取る構成が実現される。
図面の簡単な説明
[0045] [図 1]本発明の情報記録処理装置の構成を示す図である。
[図 2]本発明の情報記録処理装置における変調データ生成部の処理の詳細を説明 する図(その 1)である。
[図 3]本発明の情報記録処理装置における変調データ生成部の処理の詳細を説明 する図(その 2)である。
[図 4]本発明の情報記録処理装置における変調処理において適用する変換テープ ルのデータ構成について説明する図である。
[図 5]本発明の情報記録処理装置における記録信号処理回路において実行する処 理の詳細を説明する図である。
[図 6]BISブロックおよび BISクラスタの詳細構成について説明する図である。
[図 7]付加データを設定するユーザ制御データについて説明する図である。
[図 8]付加データ対応ユーザ制御データおよび付加データ対応レコーディングフレー ムについて説明する図である。
[図 9]本発明において実行する付加データに基づくデータ設定処理例について説明 する図である。
[図 10]本発明において実行する付加データに基づくデータ設定処理例について説 明する図である。
[図 11]本発明において実行する付加データに基づくデータ設定処理例について説 明する図である。
[図 12]本発明において実行する付加データに基づくデータ設定処理例について説 明する図である。
[図 13]本発明において実行する付加データに基づくデータ設定処理ノレールについ て説明する図である。
[図 14]本発明の情報記録処理装置において実行する付加データ記録処理シーケン スを説明するフロー図である。
[図 15]本発明の情報再生処理装置の構成を示す図である。
[図 16]本発明の情報再生処理装置において実行する付加データ読み取りおよびデ ータ再生処理シーケンスを説明するフロー図である。
発明を実施するための最良の形態
[0046] 以下、図面を参照しながら本発明の情報記録処理装置、情報再生処理装置、情報 記録媒体、および方法、並びにコンピュータ 'プログラムの詳細について説明する。
[0047] まず、図 1を参照して本発明の情報記録処理装置の構成の構成および処理につい て説明する。なお、ここで説明する情報記録処理装置は、いわゆるマスターディスクと いわれる原盤の製造装置としてのマスタリング装置を含み、さらに、一般ユーザの利 用可能な DVD記録再生装置や PC等の情報記録媒体ドライブを備えた装置も含む ものである。すなわち、マスターディスクのみならず、書き込み可能(Recordable)、再 書き込み可能(Rewritable)な様々な情報記録媒体に対してデータ書き込み可能な 情報処理装置も含むものである。
[0048] 図 1を参照して、情報記録処理装置の構成、および処理について説明する。情報 記録処理装置は、データ記録可能な情報記録媒体 101、データ記録信号を情報記 録媒体 101に対して出力するピックアップ 102、情報記録媒体 101を駆動するスピン ドルモーター 103、ピックアップ 102およびスピンドルモーター 103の制御を行うサー ボ回路 104、付加データエラー訂正符号化部 105、メインデータエラー訂正符号ィ匕 部 106、付加データ対応ユーザ制御データ(UCD : User Control Data)制御部 1 07、スィッチ 108、変調データ生成部 109、レコーディングフレーム特性判別手段 11
0、記録信号処理回路 111から構成される。
[0049] 情報記録媒体 101に記録するコンテンツデータは、例えば喑号ィ匕コンテンツデータ であり、メインデータとしてメインデータエラー訂正符号ィ匕部 106に入力され、メインデ 一タエラー訂正符号ィ匕部 106は、入力データに対してエラー訂正符号を生成し付カロ する符号化処理を行う。
[0050] その後、変調データ生成部 109において、変調処理が実行される。本発明に係る 情報記録処理装置は、 2ビットデータを 3ビットデータへの変調を基本とする RLL (1 , 7)変調方式に基づく変調を実行する。
[0051] RLL (1 , 7)変調方式に基づく変調とは、変調後のビットにおいて、連続する [0]の 数が、最小 1つ、最大 7個の範囲となる RLL (1 , 7)のランレングス制限に従った変調 データとするデータ変換方式である。なお、この変換処理においては、変換テーブル が使用される。具体的な変換テーブルの使用例については後述する。
[0052] 変調データに基づいて、同期信号が設定されたレコーディングフレーム(Recordin g Frame)と呼ばれる記録単位が生成されて記録信号処理回路 111を介して情報 記録媒体 101に記録される。
[0053] 変調処理においては、入力されたメインデータのある一定間隔毎に変調時の DSV
(Digital Sum Variation :デジタルサムバリエーション)の絶対値が、小さくなるよ うに DC制御ビット(DC—Control bit)の「0」または、「1」を選択して、挿入された後 、変調処理が行われる。
[0054] デジタルサムバリエーション (DSV)は、情報記録媒体に対する記録信号として生 成される NRZI変換信号の DCバランスの指標である。具体的には、記録ビット系列( NRZI変換信号)のビット [0]を「_1」、ビット [1]を「 + 1」として累積した値を DSVとし 、 DSVが 0からの乖離をより小さくすることのできるように、 DC制御ビット(DC_Contr ol bit)の「0」または、「1」を選択して、揷入された後、変調処理が行われる。なお、 NRZI変換処理については詳細を後述する。
[0055] 図 2および図 3を参照して変調データ生成部 109において実行する変調データ生 成処理の詳細について説明する。
[0056] 記録データは、図 2 (a)に示すようにユーザデータ 201、ユーザ制御データ(UCD:
User Control data) 211によって構成される。ユーザデータ 201はコンテンツ等の 再生対象データの実体データを含むデータであり、ユーザ制御データ(UCD) 211 は再生制御情報などの様々な制御データを含むデータである。
[0057] ユーザデータ 201は、 2048バイトデータと 4バイトパリティの 32フレームを単位とし て設定される。ユーザ制御データ(UCD) 211は、 18バイトデータの 32ユニットによ つて構成される。
[0058] 32フレーム X (2048 + 4)バイトのユーザデータ 201に基づいて、データブロック 2 02が形成される。データブロック 202は、 304列(colum) X 216行(row)の配列を 有する。なお、 1列(colum) X I行(row)は 1バイト(8bit)データが格納される。
[0059] データブロック 202に対して、各列に 32行(row)のパリティが付加されたデータブ ロックとして LDCブロック 203が生成され、 LDCブロック 203に対するインターリーブ 処理により、 152列 X 496行の LDCクラスタ 204が生成される。
[0060] 一方、ユーザ制御データ(UCD) 211は、 16 X 9バイトの物理アドレスデータ 221と 結合されて、 24列 X 30行のアクセスブロック 212が生成された後、アクセスブロック 2 12に対して、各列に 32行(row)のパリティが付加されたデータブロックとして BISブ ロック 213が生成され、 BISブロック 213に対するインターリーブ処理により、 3歹 IJ X 49 6行の BISクラスタ 214が生成される。
[0061] 図 3 (d)は図 2 (d)と同様のデータ、すなわち、ユーザデータ 201に基づいて生成さ れる 152歹 IJ X 496行の LDCクラスタ 204、およびユーザ制御データ(UCD) 211に 基づレ、て生成される 3列 X 496行の BISクラスタ 214を示してレ、る。
[0062] 152歹 IJ X 496行の LDCクラスタ 204は、図 3 (d)に示すように、 32列(colum)単位 の 4つのパート(I一 IV)に分割され、また、 3列 X 496行の BISクラスタ 214は、 1歹 lj (c olum)単位の 3つのパート(i一 iii)に分割され、これらの各パートを交互に結合して、 図 3 (e)に示す 155列 X 496行の ECCクラスタ 231が生成される。
[0063] さらに、 ECCクラスタ 231は、図 3 (f)に示すように 0 27の 28パートに区分されたク ラスタ 232として設定される。パート 0のみが 25bit、その他のパート 1一 27は、 45bit である。なお、図 3 (f)に示すビット数は、 1行 (row)あたりのビット数である。
[0064] さらに、図 3 (g)に示すように、 20ビットの同期(Sync)ビットが設定され、さらに図 3 (
f)のパート 0— 27の各間に 1ビットの DC制御ビット(DC—control bit)が設定される
[0065] この結果、 [1240 + 20 (Sync) + (lDC制御 X 28) = 1288] X 496行(row)の物 理クラスタ 233が設定される。物理クラスタ 233の各行が変調データ生成処理単位と してのレコーディングフレーム 234とされる。
[0066] なお、 DC制御ビットは、情報記録媒体に対する記録信号として生成される NRZI変 換信号の DCバランスの指標である。具体的には、記録ビット系列(NRZI変換信号) のビット [0]を「_1」、ビット [1]を「 + 1」として累積した値を DSVとし、 DSVが 0からの 乖離をより小さくすることのできるように、 DC制御ビット(DC— Control bit)の「0」ま たは、「1」を選択して、揷入される。
[0067] 次に、 1288bitデータからなるレコーディングフレーム 234に対して、 2ビットデータ を 3ビットデータへ変換する変調処理が行われる。このデータ変換においては、連続 する [0]の数が、最小 1つ、最大 7個の範囲となるランレングス制限に従った変調デ ータとする RLL (1, 7)のデータ変換が実行され、変調レコーディングフレーム 235が 生成される。
[0068] 変調レコーディングフレーム 235は、変調データビットとしての 30チャンネルビットの 同期(Sync)チャン才ヽノレビッ卜と、(1288_20sync bit) X 2/3 = 1902チャン才ヽノレ ビットの計 1932チャンネルビット構成となる。
[0069] RLL (1 , 7)のランレングス規則に従った 2ビットから 3ビットへのデータ変調処理に は、変換テーブルが利用される。具体的な変換テーブルの例を図 4に示す。
[0070] 図 4に示すように、変換テーブルは、各入力ビットに対応した変調データビットが対 応付けられたテーブルとして構成される。例えば入力データが [00000000]である 場合、変調データビットは、 [010100100100]とされる。入力データが [11]である 場合、先行変調データビットが [xxl]であれば [000]、先行変調データビットが [χχθ ]であれば [101]とされる。
[0071] 2ビットから 3ビットへのデータ変換をこのテーブルに従って実行することにより、 RL L (l, 7)ランレングス規則に従った変調データビットが生成される。
[0072] 図 1に戻り、本発明の情報記録処理装置の構成および処理についての説明を続け
る。図 1における変調データ生成部 109において、図 2—図 4を参照して説明した変 調データ生成処理が実行され、生成された変調データに基づく記録信号が記録信 号処理回路 111におレ、て生成される。
[0073] 記録信号処理回路 111においては、変調データ生成手段 109の生成した変調デ ータの [0]または [1]の値に応じてパルスの正負を反転させる NRZI(Non Return to Zero Inverted)信号を生成しこれを記録信号として情報記録媒体 101に記録する。
[0074] 図 5に記録信号処理回路 111におレ、て実行する記録信号としての NRZI生成処理 構成を示す。変調データ生成部 109から出力される変調データビットとしてチャンネ ルビットは、 NRZ変換手段 121、排他論理和手段 (XOR) 122、遅延手段 123からな る記録信号処理回路 111に入力される。図 5 (a)が、チャンネルビット、 (b)が NRZ変 換手段 121からの出力信号、(c)が記録信号処理回路 111の最終的な出力としての 記録信号である NRZI変換パルスを示している。この記録信号がピックアップ 102に 出力されてサーボ回路 104の制御の下に記録情報が情報記録媒体 101に記録され る。
[0075] 本発明の構成においては、付カ卩データの記録をユーザ制御情報 (UCD)等、コン テンッ等の実データに対して影響を与えることのない制御可能なデータの特性と、特 定の記録データ(レコーディングフレーム)の特性との組み合わせにより解析困難な 形態で記録し、読み取ることを可能とした構成を持つ。
[0076] 例えば、
(1)ある特定のレコーディングフレームを付加データ対応のレコーディングフレーム として選択し、その選択されたレコーディングフレームの特性、具体的には例えばパリ ティが偶数であるかまたは奇数であるかの特性と、
(2)データビットの調整の可能なユーザ制御データ(UCD)を付加データ対応 UC Dとして選択し、その選択された UCDの特性、具体的には例えばパリティが偶数であ る力 たは奇数であるかの特性と、
上記(1)のレコーディングフレーム特性、および(2)ユーザ制御データ(UCD)特 性の組み合わせを制御することによって付加データの構成ビット [0]または [1]を示 す構成としている。
[0077] 以下、この付カ卩ビット設定処理構成の詳細について説明する。図 6は、図 2、図 3に おいて説明した変調データ生成処理においてユーザ制御データ 211に基づいて生 成される BISブロック 213と BISクラスタ 214の詳細を示した図である。
[0078] 図 2、図 3を参照して説明したように、ユーザ制御データ(UCD) 211は、 16 X 9バ イトの物理アドレスデータ 221と結合されて、 24歹 IJ X 30行のアクセスブロック 212力 S 生成された後、アクセスブロック 212に対して、各列に 32行 (row)のパリティが付加さ れたデータブロックとして BISブロック 213が生成される。図 6に示す(A)の BISブロッ ク 213である。
[0079] BISブロック 213に対するインターリーブ処理により、 3歹 lj X 496行の BISクラスタ 21
4が生成される。図 6 (B)に示す BISクラスタである。
[0080] BISクラスタには、図 6 (B)に示すように、 3行(row)の物理アドレスと、 12行(row) のユーザ制御データ(UCD)と、 16行のパリティとによって、 3列(colum) X 31行(ro w)の 1つのユニットが設定されている。ユニット 0— 15の 16ユニットによって、 3歹 IJ X 4
96行の BISクラスタ 214が構成される。
[0081] 図 7に示すように、この構成を持つ BISクラスタは、先に図 2、図 3を参照して説明し たように、コンテンツ等のユーザデータに基づいて設定される LDCクラスタ 204の 4分 割データ I一 IVの間に一列ずつ挿入され、 ECCクラスタ 231が生成される。
[0082] 図 7に示すように、 ECCクラスタは、 152歹 Ij (colum) X 496行(row)の LDCクラスタ に 3歹 IJ (colum) X 496行(row)の BISクラスタを合成したクラスタとして設定される。
[0083] BISクラスタは、図 6を参照して説明したように、物理アドレス、ユーザ制御データ(
UCD)、 ノ^ティのいずれかが各行に設定されている。従って、 ECCクラスタ 231の 4
96行の各行に含まれる BISクラスタ(i, ii, iii)は、物理アドレス、ユーザ制御データ(
UCD)、 ノ リティのいずれかということになる。
[0084] 図 8に示すように、 ECCクラスタ 231を構成する 496行中の特定の行(row)は、デ 一タフレーム 301に示すように、コンテンツ等のユーザデータ I一 IVにユーザ制御デ ータ(UCD)が揷入された設定となっている。
[0085] ユーザ制御データ(UCD)は、コンテンツの再生制御情報などの各種の情報を格 納すべき領域として設定されてレ、るが、その一部はリザーブ領域などに設定されてお
り、任意のデータの書き込みが可能な領域である。
[0086] 本発明においては、この任意データ書き込み可能なユーザ制御データ(UCD)に 対する格納値を、
付加データビットの値 [0]または [1]と、
他の特定のレコーディングフレーム(図 8に示す付加データ対応フレーム 311に基 づいて生成される付加データ対応レコーディングフレームの変調データの特性 (例え ばパリティ) )
に応じた制御を行レ、、 UCD格納値のデータ特性を制御して設定する。
[0087] ユーザ制御データ(UCD)の特性制御は、具体的には、 UCDのパリティを偶数と するか奇数とするかの制御である。例えば、図 8に示すユーザ制御データ(UCD) 30 2を付加データ対応ユーザ制御データ(UCD)として定め、この付加データ対応ユー ザ制御データ(UCD) 302の構成ビット(8ビット)のビット値を制御してパリティを調整 する。すなわち、付加データ対応ユーザ制御データ(UCD) 302のパリティを偶数ま たは奇数に制御する。
[0088] なお、あるデータ領域におけるパリティが偶数であるとは、そのデータ領域に含まれ るデータに含まれるビット 1の数の累積値が偶数であることに相当する。あるデータ領 域におけるパリティが奇数であるとは、そのデータ領域に含まれるデータに含まれる 1 の数の累積値が奇数であることに相当する。
[0089] 付加データ対応ユーザ制御データ (UCD) 302のノ^ティを偶数に設定する場合 は、付加データ対応ユーザ制御データ(UCD) 302の 8ビットに含まれる [1]の数を 偶数に設定し、ノ^ティを奇数に設定する場合は、 8ビットに含まれる [1]の数を奇数 に設定する。
[0090] このような制御のなされた付加データ対応ユーザ制御データ(UCD) 302を持つデ 一タフレーム 301は、図 8に示すように、 DC制御ビットが揷入されてレコーディングフ レームとされた後、 RLL (1 , 7)ランレングス規則に従って 2ビットから 3ビットに変換す る変調処理がなされ、さらに同期(Sync)コードが付加されて変調レコーディングフレ ーム(図 3 (h)参照)とされた後、記録信号処理回路 111 (図 1参照)におレ、て変調レ コーディングフレームに基づいて生成される NRZI信号が情報記録媒体 101に記録
される。
[0091] 図 8に示すように、付カ卩データ対応ユーザ制御データ(UCD) 302を持つデータフ レーム 301の他に付カ卩データ対応フレーム 311が設定され、この付加データ対応フ レーム 311に基づいて生成される付加データ対応レコーディングフレームもまた、図 8に示すように、 DC制御ビットが揷入されてレコーディングフレームとされた後、 RLL (1 , 7)ランレングス規則に従って 2ビットから 3ビットに変換する変調処理がなされ、さ らに同期(Sync)コードが付加されて変調レコーディングフレーム(図 3 (h)参照)とさ れた後、記録信号処理回路 111 (図 1参照)において変調レコーディングフレームに 基づいて生成される NRZI信号が情報記録媒体 101に記録される。
[0092] なお、付加データ対応レコーディングフレームは、図 6 (B)の BISクラスタ中のユー ザ制御情報(UCD)を含むデータフレームであっても、その他の物理アドレスを含む データフレームであっても、パリティを含むデータフレームであってもよぐ任意のデ 一タフレームを付加データ対応レコーディングフレームとして設定可能である。
[0093] 本発明の構成では、この 2つのデータフレーム、すなわち、
付加データ対応 UCD格納フレームと、
付加データ対応レコーディングフレームと、
の 2つのフレームに基づいて、付加データの構成ビットの設定を行レ、、また読み取り を行なう。
[0094] 図 1の構成に戻り、本発明の情報記録処理装置の処理について説明する。付加デ ータは、付加データエラー訂正符号化部 105に入力され、エラー訂正符号を付加す る符号化処理が行なわれる。なお、付加データとは、暗号鍵情報、暗号鍵生成情報 、コンテンツ再生制御情報、コンテンツコピー制御情報、その他のコンテンツ属性情 報など、様々な情報によって構成されるデータである。
[0095] 付加データ対応 UCD (ユーザ制御データ)制御部 107には、エラー訂正符号の付 カロされた付加データのビット列が入力される。例えば [0, 0, 0, 1 , 0, 0, 0 · · · ]等の データ列である。このビット歹 IJは、例えば暗号鍵情報、暗号鍵生成情報、コンテンツ 再生制御情報、コンテンツコピー制御情報、その他のコンテンツ属性情報のいずれ 力、の付加データと、その付加データに対するエラー訂正符号を含むビット列である。
[0096] 付加データ対応 UCD (ユーザ制御データ)制御部 107は、付加データのビット列を 入力するとともに、レコーディングフレーム特性判別手段 110から特定のレコーディン グフレーム、すなわち、付加データ対応レコーディングフレームの変調データに関す るデータ特性 (例えばパリティ)を入力する。
[0097] 付加データ対応 UCD制御部 107は、
付加データビットの値 [0]または [1]と、
付加データ対応レコーディングフレームのデータ特性(例えばパリティ) に応じた制御を行う。すなわち、 UCD格納値のデータ特性を制御して設定し、設 定した UCDデータをメインデータエラー訂正符号ィ匕部に入力し、エラー訂正の後、 変調データ生成部 109において、図 2、図 3に従った変調処理がなされ、生成された 変調レコーディングフレーム(図 3 (h)参照)が、記録信号処理回路 111に入力され、 変調レコーディングフレームに基づいて生成される NRZI信号が情報記録媒体 101 に記録される。
[0098] 付加データ対応レコーディングフレーム制御部 107は、変調データ生成部 109から の入力情報に基づいて、付加データ対応レコーディングフレームが変調データ生成
109から出力されるタイミングにスィッチ 108を ONとして、付加データ対応レコーディ ングフレームをレコーディングフレーム特性判別手段 110に出力させる。なお、付カロ データ対応レコーディングフレームは、記録信号処理回路 111にも出力され、通常の 書き込み処理が実行される。
[0099] レコーディングフレーム特性判別手段 110は、付カ卩データ対応レコーディングフレ ームのデータ特性、具体的には付加データ対応レコーディングフレームの変調デー タの構成データのノ^ティが偶数であるか奇数であるかの判定を行レ、、その判定結 果を付加データ対応制御部 107に出力する。
[0100] 付加データ対応制御部 107は、付加データエラー訂正符号ィ匕部 105から入力する 付加データビットの値 [0]または [1]と、レコーディングフレーム特性判別手段 110か ら入力する付加データ対応レコーディングフレームのデータ特性 (例えばパリティ)と に基づレ、て、付加データ対応 UCD格納値のデータ特性 (例えばパリティ)を制御し て UCDの構成ビットを設定し、設定した UCDデータをメインデータエラー訂正符号
化部に入力する。
[0101] 図 9、図 10、図 11、図 12を参照して、本発明における付カ卩データ格納処理の詳細 について説明する。
[0102] 図 9は、
付加データの構成ビットが [0]、
特定レコーディングフレーム(付加データ対応レコーディングフレーム)に対応する 変調データ領域のパリティが偶数、
の場合の付加データ対応 UCDの設定処理を示す図である。
[0103] なお、(1, 7) RLL変調の特性として、パリティプリザーブ(Parity Preserve)、す なわち、偶数パリティデータの変調データは偶数パリティになり、奇数パリティデータ の変調データは奇数パリティなるという特徴がある。従って、図 9 (a)に示す変調デー タのパリティと、レコーディングフレームのパリティはいずれも同じであり、どちらを適用 してもよい。
[0104] なお、以下では、付加データ対応レコーディングフレームや、付加データ対応 UC Dのデータ特性として、ノ^ティを用いた例を示す力 データ特性としては、パリティに 限らず、その他、検出可能な様々なデータ特性の適用が可能である。
[0105] 図 9の場合、すなわち、付加データの構成ビットが [0]であり、図 9 (a)に示すように 、特定レコーディングフレーム(付加データ対応レコーディングフレーム)のパリティが 偶数パリティである場合、図 9 (b)に示すように、付加データ対応 UCDを奇数パリティ となるビット構成とする。具体的には、付カ卩データ対応ユーザ制御データ(UCD)の 8 ビットに含まれる [1]の数を奇数に設定してノ^ティを奇数にする。
[0106] この結果、
特定レコーディングフレーム(付加データ対応レコーディングフレーム)のパリティが 偶数、
付加データ対応ユーザ制御データ(UCD)のパリティが奇数、
という 2条件が設定される。
[0107] データ再生を行なう再生装置においては、この付加データ対応レコーディングフレ ームと付加データ対応ユーザ制御データ(UCD)の 2つのデータ特性 (パリティ)を検
出し、検出結果として、上記条件、すなわち、
付加データ対応レコーディングフレームのノ^ティが偶数、
付加データ対応ユーザ制御データ(UCD)のパリティが奇数、
であることが検出された場合、付加データのビット値が [0]であると判定する。なお、 再生装置における付加データ検出処理については、後段で詳細に説明する。
[0108] 図 10は、
付加データの構成ビットが [0]、
特定レコーディングフレーム(付加データ対応レコーディングフレーム)に対応する 変調データ領域のパリティが奇数(図 10 (a)参照)、
の場合の付加データ対応 UCDの設定処理を示す図である。
[0109] 図 10の設定の場合、図 10 (b)に示すように、付加データ対応 UCDを偶数パリティ となるビット構成とする。具体的には、付加データ対応ユーザ制御データ(UCD)の 8 ビットに含まれる [1]の数を偶数に設定してノ^ティを偶数にする。
[0110] この結果、
特定レコーディングフレーム(付加データ対応レコーディングフレーム)のパリティが 奇数、
付加データ対応ユーザ制御データ(UCD)のノ^ティが偶数、
という 2条件が設定される。
[0111] データ再生を行なう再生装置においては、この付加データ対応レコーディングフレ ームと付加データ対応ユーザ制御データ(UCD)の 2つのデータ特性 (パリティ)を検 出し、検出結果として、上記条件、すなわち、
付加データ対応レコーディングフレームのパリティが奇数、
付加データ対応ユーザ制御データ(UCD)のパリティが偶数、
であることが検出された場合、付加データのビット値力 [0]であると判定する。
[0112] 図 11は、
付加データの構成ビットが [1]、
特定レコーディングフレーム(付加データ対応レコーディングフレーム)に対応する 変調データ領域のパリティが偶数(図 11 (a)参照)、
の場合の付加データ対応 UCDの設定処理を示す図である。
[0113] 図 11の設定の場合、図 11 (b)に示すように、付加データ対応 UCDを偶数パリティ となるビット構成とする。具体的には、付カ卩データ対応ユーザ制御データ(UCD)の 8 ビットに含まれる [1]の数を偶数に設定してノ^ティを偶数にする。
[0114] この結果、
特定レコーディングフレーム(付加データ対応レコーディングフレーム)のパリティが 偶数、
付加データ対応ユーザ制御データ(UCD)のパリティが偶数、
という 2条件が設定される。
[0115] データ再生を行なう再生装置においては、この付加データ対応レコーディングフレ ームと付加データ対応ユーザ制御データ(UCD)の 2つのデータ特性 (パリティ)を検 出し、検出結果として、上記条件、すなわち、
付加データ対応レコーディングフレームのノ^ティが偶数、
付加データ対応ユーザ制御データ(UCD)のノ^ティが偶数、
であることが検出された場合、付加データのビット値力 であると判定する。
[0116] 図 12は、
付加データの構成ビットが [1]、
特定レコーディングフレーム(付加データ対応レコーディングフレーム)に対応する 変調データ領域のパリティが奇数(図 12 (a)参照)、
の場合の付加データ対応 UCDの設定処理を示す図である。
[0117] 図 12の設定の場合、図 12 (b)に示すように、付加データ対応 UCDを奇数パリティ となるビット構成とする。具体的には、付加データ対応ユーザ制御データ(UCD)の 8 ビットに含まれる [1]の数を奇数に設定してノ^ティを奇数にする。
[0118] この結果、
特定レコーディングフレーム(付加データ対応レコーディングフレーム)のパリティが 奇数、
付加データ対応ユーザ制御データ(UCD)のパリティが奇数、
という 2条件が設定される。
[0119] データ再生を行なう再生装置においては、この付加データ対応レコーディングフレ ームと付加データ対応ユーザ制御データ(UCD)の 2つのデータ特性 (パリティ)を検 出し、検出結果として、上記条件、すなわち、
付加データ対応レコーディングフレームのパリティが奇数、
付加データ対応ユーザ制御データ(UCD)のパリティが奇数、
であることが検出された場合、付加データのビット値力 であると判定する。
[0120] 図 13に、本発明における付加データ坦め込みルール、すなわち、
付加データのビット、
付加データ対応レコーディングフレームのパリティ、
付加データ対応ユーザ制御データ(UCD)のパリティ
の対応をまとめたテーブルを示す。
[0121] 図 13には、図 9一図 12において説明した(1)一(4)の各パターンを示している。
(1)は、
付加データの構成ビットが [0]であり、かつ、
付加データ対応レコーディングフレームのノ リティが偶数である場合であり、 この場合、
付加データ対応ユーザ制御データ (UCD)のノ^ティを奇数として設定する。
(2)は、
付加データの構成ビットが [0]であり、かつ、
付加データ対応レコーディングフレームのノ リティが奇数である場合であり、 この場合、
付加データ対応ユーザ制御データ(UCD)のパリティを偶数として設定する。
(3)は、
付加データの構成ビットが [1]であり、かつ、
付加データ対応レコーディングフレームのパリティが偶数である場合であり、 この場合、
付加データ対応ユーザ制御データ(UCD)のパリティを偶数として設定する。
(4)は、
付加データの構成ビットが [1]であり、かつ、
付加データ対応レコーディングフレームのノ リティが奇数である場合であり、 この場合、
付加データ対応ユーザ制御データ(UCD)のパリティを奇数として設定する。
[0122] 再生装置における再生時には、
付加データ対応レコーディングフレームのパリティと、
付加データ対応ユーザ制御データ(UCD)のパリティとの
2つのパリティが検出され、
上記(1)一(4)のいずれに一致するかを判定して、付加データの構成ビットが [0] であるか [1]であるかを判定する。
[0123] 次に、図 14を参照して、本発明の情報記録処理装置において実行する付加デー タの記録処理シーケンスを説明する。
[0124] ステップ S101において、エラー訂正符号ィ匕後の付カ卩データを入力する。これは、 図 1に示す付カ卩データエラー訂正符号化部 105からの出力データとして取得される データである。なお、付加テータは、暗号鍵情報、暗号鍵生成情報、コンテンツ再生 制御情報、コンテンツコピー制御情報、その他のコンテンツ属性情報など、様々な情 報によって構成されるデータであり、これらの付加データにエラー訂正符号の付加さ れた付カ卩データのビット列、例えば [0, 0, 0, 1, 0, 0, 0 · · · ]等のデータ列が入力さ れる。
[0125] ステップ S102では、付加データの構成ビット例えば [0, 0, 0, 1, 0, 0, 0 · · · ]から 順番に 1つのビットを記録ビットして取り出す。ステップ S103では、特定レコーディン グフレーム、すなわち付加データ対応レコーディングフレームの変調を行レ、、変調デ ータにつレ、てのデータ特性 (パリティ)を確認する。
[0126] 図 1に示す変調データ生成部 109において付加データ対応レコーディングフレー ムの変調が実行され、その出力をスィッチ 108を介してレコーディングフレーム特性 判別手段 110が入力し、レコーディングフレーム特性判別手段 110において、付カロ データ対応レコーディングフレームの変調を行レ、、変調データについてのデータ特 性 (パリティ)が検出される。
[0127] なお、前述したように、(1, 7) RLL変調の特性として、パリティプリザーブ(Parity Preserve)、すなわち、偶数ノ リティデータの変調データは偶数ノ リティになり、奇数 パリティデータの変調データは奇数パリティなるという特徴がある。従って、図 1にお いては、変調データ生成部 109において付加データ対応レコーディングフレームの 変調が実行され、その出力をスィッチ 108を介してレコーディングフレーム特性判別 手段 110が入力し、変調データについてのデータ特性 (パリティ)を検出する構成とし てあるが、変調データのパリティと、レコーディングフレームのパリティはいずれも同じ であり、どちらを検出対象として設定してもよい。
[0128] ステップ S104では、付加データの抽出ビット、すなわち、付加データにエラー訂正 符号の付加された付加データのビット列、例えば [0, 0, 0, 1, 0, 0, 0 · · · ]を順番に 抽出したビットが [0]であるか否力、を判定する。
[0129] 抽出ビットが [0]である場合、ステップ S105に進む。抽出ビットが [1]である場合、 ステップ S 106に進む。
[0130] 抽出ビットが [0]である場合、ステップ S105において、ステップ S103で確認した特 定レコーディングフレームのパリティが偶数であるか否かを判定する。
[0131] 特定レコーディングフレームのパリティが偶数である場合、ステップ S107に進み、 付加データ対応 UCD (ユーザ制御情報)のパリティを奇数パリティに設定する。すな わち、付加データ対応ユーザ制御データ(UCD)の 8ビットに含まれる [1]の数を奇 数に設定してパリティを奇数にする。この処理は、図 13の(1)の処理に相当する。
[0132] ステップ S105において、特定レコーディングフレームのパリティが奇数と判定され た場合は、ステップ S108に進み、付加データ対応 UCD (ユーザ制御情報)のパリテ ィを偶数パリティに設定する。すなわち、付加データ対応ユーザ制御データ(UCD) の 8ビットに含まれる [1]の数を偶数に設定してパリティを偶数にする。この処理は、 図 13の(2)の処理に相当する。
[0133] 抽出ビットが [1]である場合、ステップ S106において、ステップ S103で確認した特 定レコーディングフレームのパリティが偶数であるか否かを判定する。
[0134] 特定レコーディングフレームのパリティが偶数である場合、ステップ S108に進み、 付加データ対応 UCD (ユーザ制御情報)のパリティを偶数パリティに設定する。すな
わち、付加データ対応ユーザ制御データ(UCD)の 8ビットに含まれる [1]の数を偶 数に設定してパリティを偶数にする。この処理は、図 13の(3)の処理に相当する。
[0135] ステップ S106において、特定レコーディングフレームのパリティが奇数と判定され た場合は、ステップ S107に進み、付加データ対応 UCD (ユーザ制御情報)のパリテ ィを奇数パリティに設定する。すなわち、付加データ対応ユーザ制御データ(UCD) の 8ビットに含まれる [1]の数を奇数に設定してパリティを奇数にする。この処理は、 図 13の(4)の処理に相当する。
[0136] ステップ S109では、付カ卩データに従って制御されたユーザ制御データ(UCD)を 配置したデータフレームのエラー訂正、変調処理を実行する。図 1に示すメインデー タエラー訂正符号ィ匕部 106においてエラー訂正が実行され、図 1に示す変調データ 生成部 109においてユーザ制御データ(UCD)を配置したデータフレームの変調処 理が実行される。
[0137] ステップ S110では、付加データの最終ビットの処理が終了したか否かを判定し、未 処理データがある場合は、ステップ S102以下の処理を繰り返し実行する。
[0138] ステップ S110において、未処理データなしの判定により、処理が終了、すなわち、 上述した処理に従って、付加情報ビットが挿入された記録データが生成されることに なる。
[0139] 次に、上述の付加情報、および映画、音楽などのコンテンツ (メインデータ)を格納 した情報記録媒体の再生処理を行うデータ再生処理装置の構成および再生処理シ 一ケンスについて説明する。
[0140] 図 15を参照して、データ再生処理装置の構成、および処理について説明する。デ ータ再生処理装置は、情報記録媒体 401、情報記録媒体 401からのデータ読み取り を行うピックアップ 402、情報記録媒体 401を駆動するスピンドルモーター 403、ピッ クアップ 402およびスピンドルモーター 403の制御を行うサーボ回路 404、読み取り 信号のゲイン調整などの信号処理を行レ、RF信号を生成する RF回路部 405、 RF信 号から同期信号を抽出する同期検出部 406、データ復調処理を実行するデータ復 調処理部 407を有する。
[0141] さらに、付カ卩データ対応レコーディングフレームの検出を行レ、、付加データ対応レ
コーディングフレームの検出に応じてスィッチ 410を動作させて、付加データ対応レ コーディングフレームを付カ卩データデコード部 408に出力させる付カ卩データ対応レコ ーデイングフレーム制御部 411、付加データ対応 UCDの検出を行い、付加データ対 応 UCDの検出に応じてスィッチ 413を動作させて、付加データ対応 UCDを付加デ ータデコード部 408に出力させる付加データ対応 UCD制御部 414、付加データの デコード処理を実行する付加データデコード部 408、メインデータのエラー訂正処理 を行うメインデータエラー訂正部 412、付加データのエラー訂正処理を行う付力卩デー タエラー訂正部 409を有する。
[0142] 情報記録媒体 401に格納されたコンテンツデータは、例えば暗号化コンテンツデ ータであり、また情報記録媒体 401に格納された付加データは、喑号ィ匕コンテンツの 復号処理に適用する鍵データ、あるいは鍵生成情報、またはコンテンツ再生制御情 報、コンテンツコピー制御情報、その他コンテンツの属性情報などである。
[0143] 情報記録媒体 401からピックアップ 402を介して読み取られたデータは、 RF回路 部 405においてゲイン調整などの信号処理がなされ、同期検出部 406に入力される 。同期検出 406部は、記録信号中の同期信号 (シンク)を検出し、検出信号を付加デ ータ対応レコーディングフレーム制御部 411に出力する。付加データ対応レコーディ ングフレーム制御部 411は、同期検出部 406から、入力される同期信号に基づいて 、付加データ対応レコーディングフレームの領域を判別し、判別情報に基づいて、ス イッチ 410を制御し、付カ卩データ対応レコーディングフレームのデコード処理を実行 する付カ卩データデコード部 408に、付カ卩データ対応レコーディングフレームの変調デ ータを入力する。
[0144] さらに、情報記録媒体 401の読み取りデータは、同期検出部 406からデータ復調 部 407に出力され、先に図 2,図 3を参照して説明した逆のデータ変換が順次実行さ れる。付加データ対応 UCD制御部 414は、データ復調部 407から入力される情報 に基づいて、付加データ対応 UCDの領域を判別し、判別情報に基づいて、スィッチ 413を制御し、付加データ対応 UCDのデコード処理を実行する付加データデコード 部 408に、付加データ対応 UCDを入力する。
[0145] 付加データデコード部 408は、入力される 2つのデータ、すなわち、
付加データ対応レコーディングフレームの変調データ、
付加データ対応 UCD (ユーザ制御データ)
これら 2つのデータに基づいて、付加データを取得するためのデコード処理を実行 する。
[0146] すなわち、
付加データ対応レコーディングフレームの変調データのデータ特性 (パリティ)、 付加データ対応 UCD (ユーザ制御データ)のデータ特性 (パリティ)、
これらの 2つのデータ特性 (パリティ)を検出し、検出情報に基づレ、て付加データの 構成ビットが [0]である力、 [1]であるかを判定する。
[0147] すなわち、先に図 13を参照して説明したルールに従って、付加データの構成ビット が [0]であるか [ 1]であるかを判定する。
具体的には、
付加データ対応レコーディングフレームのノ^ティが偶数であり、
付加データ対応ユーザ制御データ (UCD)のノ^ティが奇数である場合は、 付加データの構成ビットが [0]であると判定する。
また、
付加データ対応レコーディングフレームのパリティが奇数であり、
付加データ対応ユーザ制御データ (UCD)のノ^ティが偶数である場合は、 付加データの構成ビットが [0]であると判定する。
[0148] また、
付加データ対応レコーディングフレームのノ^ティが偶数であり、
付加データ対応ユーザ制御データ(UCD)のパリティが偶数である場合は、 付加データの構成ビットが [1]であると判定する。
さらに、
付加データ対応レコーディングフレームのパリティが奇数であり、
付加データ対応ユーザ制御データ(UCD)のパリティが奇数である場合は、 付加データの構成ビットが [1]であると判定する。
[0149] このように、再生装置においては、記録媒体から読み取られる下記データ、すなわ
ち、
付加データ対応レコーディングフレームと、
付加データ対応ユーザ制御データ(UCD)と、
これら 2つのデータ特性 (パリティ)に基づいて、付加情報ビットが [0]であるか [1] であるかを識別することができる。
[0150] 付加データデコード部 408は、断続的に入力される付加データのデコードに必要 なデータ、すなわち、
付加データ対応レコーディングフレームと、
付加データ対応ユーザ制御データ(UCD)と、
に基づいて、同様の処理を実行し、例えば nビット情報の鍵データ、あるいは鍵生 成情報、またはコンテンツ再生制御情報、コンテンツコピー制御情報、その他コンテ ンッの属性情報などの付加データを取得する。なお、この付加データは、データ記録 処理装置の説明において述べたように、エラー訂正符号を含んでおり、付加データ エラー訂正部 409においてエラー訂正がなされた後、出力される。
[0151] なお、付加データが例えばコンテンツの復号に適用する鍵情報である場合、付カロ データの出力先は、コンテンツの復号処理を実行する復号処理部となる。コンテンツ の再生制御情報である場合は再生制御部となる。
[0152] 一方、付加データ以外の一般のデータは、情報記録媒体の読み取りデータが同期 検出部 406からデータ復調部 407に出力され、先に図 2,図 3を参照して説明した逆 のデータ変換が順次実行され、再生データが取得される。
[0153] 復調データであるメインデータも、付加データと同様、エラー訂正符号を含んでおり 、メインデータエラー訂正部 412においてエラー訂正がなされた後、出力される。
[0154] なお、出力データが例えば暗号化コンテンツである場合、付加データとして出力さ れる鍵生成情報に基づいて生成可能な暗号鍵を適用した復号処理が実行された後 、ディスプレイ、スピーカ等の出力手段を介して出力される。
[0155] 次に、図 16を参照して付加情報読み取りを含む再生処理シーケンスについて説明 する。図 16の処理は、図 15に示す再生処理装置において実行する処理である。
[0156] ステップ S201において、情報記録媒体からの読み取り信号に基づいて RF信号が
生成され、ステップ S202において、
復調前の付加データ対応レコーディングフレームと、
復調後の付加データ対応ユーザ制御データ (UCD)と、
それぞれに基づく 2つのデータ特性 (パリティ)が算出される。
[0157] ステップ S203において、付加データ対応レコーディングフレームの変調データの パリティが偶数であるか否かが判定される。偶数である場合、さらに、ステップ S204 におレ、て、付加データ対応ユーザ制御データ(UCD)のパリティが偶数であるか否か が判定される。偶数である場合、ステップ S206において、付加データビット = 1と判 定し、奇数である場合、ステップ S207において、付加データビット =0と判定する。
[0158] ステップ S203において、付加データ対応レコーディングフレームの変調データの パリティが奇数と判定された場合、さらに、ステップ S205において、付加データ対応 ユーザ制御データ(UCD)のパリティが偶数であるか否かが判定される。偶数である 場合、ステップ S207において、付加データビット =0と判定し、奇数である場合、ステ ップ S206において、付加データビット = 1と判定する。
[0159] ステップ S208では、付加データの最終ビットか否かを判定し、未処理ビットがある 場合は、ステップ S202以下の処理を繰り返し実行し、付加データの最終ビットに至る と処理が終了する。
[0160] なお、上述した実施例においては、ノ^ティ情報を用いた例を中心として説明した 、パリティは、データ領域の状態情報の一例であり、その他の検出可能な様々な状 態値の適用が可能である。すなわち、データから得られる状態であれば、パリティ以 外の様々な情報を適用することが可能である。
[0161] また、上述した実施例においては、ユーザ制御データ(UCD)のパリティを偶数ま たは奇数に設定して付加データの情報を設定する構成として説明したが、ユーザ制 御データ(UCD)に限らず、その他のデータ領域において、ビット調整可能な領域が あれば、そのデータ領域を付加データ対応データとして設定し、書き込み時の制御 対象とし、またデータ読み取り時のデコード対象とする構成としてもよい。
[0162] 以上、特定の実施例を参照しながら、本発明につレ、て詳解してきた。しかしながら、 本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施例の修正や代用を成し得ること
は自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、限定的 に解釈されるべきではなレ、。本発明の要旨を判断するためには、冒頭に記載した特 許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
[0163] なお、明細書中において説明した一連の処理はハードウェア、またはソフトウェア、 あるいは両者の複合構成によって実行することが可能である。ソフトウェアによる処理 を実行する場合は、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに 組み込まれたコンピュータ内のメモリにインストールして実行させる力、、あるいは、各 種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させること が可能である。
[0164] 例えば、プログラムは記録媒体としてのハードディスクや ROM (Read Only
Memory)に予め記録しておくことができる。あるいは、プログラムはフレキシブルデイス ク、 CD— R〇M(Compact Disc Read Only Memory), MO(Magneto optical)ディスク, DVD(Digital Versatile Disc),磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒 体に、一時的あるいは永続的に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバ ブル記録媒体は、 V、わゆるパッケージソフトウェアとして提供することができる。
[0165] なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体からコンピュータにインス トールする他、ダウンロードサイトから、コンピュータに無線転送したり、 LAN(Local Area Network),インターネットといったネットワークを介して、コンピュータに有線で転 送し、コンピュータでは、そのようにして転送されてくるプログラムを受信し、内蔵する ハードディスク等の記録媒体にインストールすることができる。
[0166] なお、明細書に記載された各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみ ならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個 別に実行されてもよい。また、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的 集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
産業上の利用可能性
[0167] 以上、説明したように、本発明の構成によれば、情報記録媒体に対する付加データ の記録、例えばコンテンツの復号処理に適用する鍵情報、鍵生成情報、あるいはコ ンテンッ再生制御情報、コピー制御情報などの付加情報を記録する際、付加データ
の構成ビット情報 [0]または [1]と、特定の選択された付加データ対応レコーディング フレームのデータ特性とに応じて、データ変更可能なデータ部、例えばユーザ制御 データ (UCD)の構成ビットを制御して設定する構成とし、再生時に付加データ対応 レコーディングフレームのデータ特性と、ユーザ制御データ(UCD)の構成データの データ特性を検出することで、付加構成ビット情報 [0]または [1]を取得することがで きる。本構成により、例えば、コンテンツの復号処理に適用する鍵情報、鍵生成情報 、あるいはコンテンツ再生制御情報、コピー制御情報などの付加情報を解析困難な 態様で坦め込み、また再生時に確実に読み取る構成が実現される。従って、例えば 、著作権の保護の必要なコンテンツを記録媒体に格納し、そのコンテンツの復号処 理に適用する鍵情報、鍵生成情報、あるいはコンテンツ再生制御情報、コピー制御 情報などの付加情報を解析困難な態様で埋め込む必要のある場合の情報記録処理 装置、情報再生処理装置、情報記録媒体において適用可能である。
また、本発明の構成によれば、付加データの記録処理において、付加データの構 成ビット情報 [0]または [1]と、特定の選択された付加データ対応レコーディングフレ ームのノ^ティが偶数か奇数かに応じて、データ変更可能なデータ部、例えばユー ザ制御データ(UCD)の構成ビットを制御してユーザ制御データのパリティを偶数ま たは奇数に設定する構成とし、再生時に付加データ対応レコーディングフレームの パリティと、ユーザ制御データ(UCD)の構成データのノ^ティを検出することで、付 加構成ビット情報 [0]または [1]を取得することができる。本構成により、例えば、コン テンッの復号処理に適用する鍵情報、鍵生成情報、あるいはコンテンツ再生制御情 報、コピー制御情報などの付加情報を解析困難な態様で埋め込み、また再生時に 確実に読み取る構成が実現される。従って、例えば、著作権の保護の必要なコンテ ンッを記録媒体に格納し、そのコンテンツの復号処理に適用する鍵情報、鍵生成情 報、あるいはコンテンツ再生制御情報、コピー制御情報などの付加情報を解析困難 な態様で坦め込む必要のある場合の情報記録処理装置、情報再生処理装置、情報 記録媒体において適用可能である。