JP4140485B2 - 情報記録処理装置、情報再生処理装置、情報記録媒体、および方法、並びにコンピュータ・プログラム - Google Patents

情報記録処理装置、情報再生処理装置、情報記録媒体、および方法、並びにコンピュータ・プログラム Download PDF

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Description

本発明は、情報記録処理装置、情報再生処理装置、情報記録媒体、および方法、並びにコンピュータ・プログラムに関する。さらに詳細には、例えば、画像データ、音楽データ等のコンテンツを記録するDVD等の情報記録媒体に、付加情報、例えばコンテンツの復号処理に適用する鍵情報、コンテンツ再生制御情報、コピー制御情報など、様々な付加情報を解析困難な形態で記録し、読み取ることを可能とした情報記録処理装置、情報再生処理装置、情報記録媒体、および方法、並びにコンピュータ・プログラムに関する。
音楽データ、画像データなどのデータを記録媒体にデジタルデータとして記録する際には、所定の記録フォーマットに従った記録処理が行われる。例えば、記録対象のオリジナルデータに対して誤り検出/訂正符号が付加され、特定のデータ記録再生処理に応じたフォーマットに変換(コーディング)されて記録されることになる。よく知られた変調方式としてEFM(Eight to Fourteen Modulation)変調方式がある。EFM変調は、入力8ビットを14ビットに符号変換する変調処理である。例えばCD記録に用いられるEFM変調方式では、入力8ビットを14ビットのインフォメーションビットに変換し、さらに3ビットのマージンビットを介して結合したビット情報を生成氏、さらに、[0]または[1]の値に応じてパルスの正負を反転させるNRZI(Non Return to Zero Inverted)信号として記録媒体に記録される。
さらに、高密度化記録の可能なDVD(Digital Versatile Disc)においては、マージンビットを適用することなく、入力8ビットを直接16ビットに変換する8−16変調方式が適用される。この変調方式は、EFMplus変調方式と呼ばれる。EFMplus変調におけるコード変換には、変換テーブルが用いられ、入力8ビットに基づいて、変換テーブルから16ビットのコードワードが取得され、取得した16ビットのコードワードに基づいて生成されたデータがDVD等の記録媒体に記録される。
ところで、DVDのような情報記録媒体に対して格納するコンテンツとして、例えば、映画、音楽データなどがある。音楽データ、画像データ等、多くのコンテンツは、一般的にその作成者あるいは販売者に頒布権等が保有されている。従って、これらのコンテンツの配布に際しては、一定の利用制限、すなわち、正規なユーザに対してのみ、コンテンツの利用を許諾し、許可のない複製等が行われないようにする構成をとるのが一般的となっている。
DVD、あるいは、さらに高容量記録可能な青色レーザ記録方式を用いた記録媒体等の大容量型記録媒体は、1枚の媒体に例えば映画1本〜数本分のデータを記録することが可能である。このようにコンテンツを容易にデジタル情報として記録することが可能となるに従って、不正コピーの氾濫という問題も多く発生することになり、コンテンツ著作権者、頒布権者の利益の阻害という問題が大きくなっている。このような現状から、いかに不正コピーを防止し、著作権者、頒布権者の利益の保護を図るかが重要な課題となっている。
このようなコンテンツの不正利用を防止するため、DVD等の情報記録媒体に格納するコンテンツを暗号化コンテンツとして記録するとともに、その暗号化コンテンツの利用に適用する暗号鍵情報、あるいは暗号鍵の生成に必要となる情報や、あるいは、コンテンツの再生制御、コピー制御などの各種制御情報を秘密情報として情報記録媒体に格納する構成が提案されている。ユーザの再生装置において実行する再生処理プログラムが、再生対象コンテンツに対応する鍵等の秘密情報を読み取り、読み取った秘密情報に従ってコンテンツを復号し、また再生制御情報に従ったコンテンツ利用を実行させるという構成である。
秘密情報の埋め込み処理構成を開示した従来技術として、例えば特許文献1には、EFM変調データの接続ビット(マージンビット)を適用して特殊データを埋め込む構成が開示されている。また、特許文献2には、変調処理に複数の変換テーブルを適用する構成において、再生時に、変調に適用した変換テーブルに関するデータを抽出して、この抽出データに基づいて付加データを取得する構成を開示している。
しかしながら、このような暗号鍵、あるいは制御情報が、情報記録媒体のどこに格納されているかといった情報がユーザ、あるいは不正なコンテンツ利用者に取得されてしまうと、付加情報の漏洩や改竄を可能にしてしまうという問題がある。例えば再生制御情報、コピー制御情報の改竄、あるいは鍵情報の漏洩という問題が発生する。暗号鍵の漏洩や、制御情報の改竄が行われると、正当なコンテンツ利用権に基づくコンテンツの利用形態がくずれることになり、コンテンツの著作権、利用権の十分な保護が行われなくなるという問題がある。
特開2003−45128号公報 特開2002−367282号公報
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、DVD等のコンテンツ格納記録媒体においてコンテンツとともに記録媒体に格納する暗号鍵、暗号鍵生成情報、コンテンツ再生制御情報、コンテンツコピー制御情報、あるいはその他のコンテンツ属性情報など、様々な付加情報を、一般のデータ読み取り処理では読み取ることのできない態様で記録することを可能とし、不正なデータ読み取りを困難とした情報記録処理装置、情報再生処理装置、情報記録媒体、および方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することを目的とする。
本発明の第1の側面は、
情報記録媒体にデータを記録する情報記録処理装置において、
異なるコードワードデータを格納したメイン変換テーブルまたはサブ変換テーブルから選択的にコードワードを抽出し、抽出したコードワードに基づいてデータを変調するデータ変調部と、
前記変調されたデータを記録する記録部と、
付加データ構成ビット値と、付加データ記録領域に先行するデータ領域の状態とに基づいて、付加データ記録領域に対応する変調データとして、前記メイン変換テーブルから抽出したコードワードを選択するか、サブ変換テーブルから抽出したコードワードを選択する制御部とを有し、
前記先行するデータ領域の状態は、先行データ領域のパリティが偶数であるか、奇数であるかの状態値であり、
前記制御部は、
a.前記付加データの構成ビット値が0であるか1であるか、および、
b.前記付加データ記録領域の先行データ領域のパリティが偶数であるか、奇数であるか、
上記a.b.2つの条件に基づいて、付加データ記録領域に対応する変調データをメイン変換テーブルから抽出したコードワードとして設定するか、サブ変換テーブルから抽出したコードワードとして設定するかを決定する構成であることを特徴とする情報記録処理装置にある。
さらに、本発明の情報記録処理装置の一実施態様において、前記情報記録処理装置は、前記記録データに対して前記メイン変換テーブルから取得されるコードワードのパリティと、前記記録データに対して前記サブ変換テーブルから取得されるコードワードのパリティとが、偶数と奇数、または奇数と偶数の異なるパリティとなる記録データを、前記付加データ記録領域に設定する記録データとして設定する構成であることを特徴とする。
さらに、本発明の情報記録処理装置の一実施態様において、前記情報記録処理装置は、入力8ビットデータを、前記メイン変換テーブルまたはサブ変換テーブルに基づく変換処理により16ビットコードワードに変換する処理を実行する構成であり、前記サブ変換テーブルは、一部の入力8ビットデータに対応するコードワードのみを格納した構成であり、前記情報記録処理装置は、前記付加データの記録領域に設定する記録データを、前記サブ変換テーブルに基づく変換処理が可能な8ビットデータとして設定する構成であることを特徴とする。
さらに、本発明の情報記録処理装置の一実施態様において、前記情報記録処理装置は、前記付加データを、前記情報記録媒体に格納するコンテンツの暗号鍵情報、暗号鍵生成情報、コンテンツ再生制御情報、コンテンツコピー制御情報の少なくともいずれかの情報の構成情報として設定する構成であることを特徴とする。
さらに、本発明の情報記録処理装置の一実施態様において、前記付加データの構成ビットの格納位置は、データ変調過程で生成されるデータフレーム中のリザーブフィールド内に設定する構成であることを特徴とする。
さらに、本発明の情報記録処理装置の一実施態様において、前記コードワード選択に基づく変調処理は、ランレングス規則としてのRLL(2,10)を満足するデータ変換処理として実行する構成であることを特徴とする。
さらに、本発明の第2の側面は、
情報記録媒体に格納された情報の再生処理を実行する情報再生処理装置において、
情報記録媒体から読み取られたデータの復調処理を実行する復調部と、
少なくとも付加データの記録領域を含む記録データ領域において、記録データの状態値算出処理を実行し、該状態値算出結果に基づいて、付加データの記録領域に格納された記録情報としての付加データ構成ビット情報の取得処理を実行する付加データデコード部とを有し、
前記報記録媒体に格納されたデータは、異なるコードワードデータを格納したメイン変換テーブルまたはサブ変換テーブルから選択的に抽出されたコードワードに基づく記録データであり、
a.前記付加データの構成ビット値が0であるか1であるか、および、
b.前記付加データ記録領域の先行データ領域のパリティが偶数であるか、奇数であるか、
上記a.b.2つの条件に基づいて、前記メイン変換テーブルまたはサブ変換テーブルから選択的に抽出されたコードワードに基づく記録データであり、
前記付加データデコード部は、付加データの記録領域に記録されたコードワードがメイン変換テーブルから取得したコードワードであるか、またはサブ変換テーブルから取得したコードワードであるかを判別することによって、前記付加データの構成ビット値が0であるか1であるかの識別処理を実行する構成であることを特徴とする情報再生処理装置にある。
さらに、本発明の情報再生処理装置の一実施態様において、前記記録データの状態値は、付加データの記録領域を含む記録データ領域におけるパリティであり、該パリティが、偶数であるか、奇数であるかの状態値に基づいて、前記付加データの構成ビット値が0であるか1であるかの識別処理を実行する構成であることを特徴とする。
さらに、本発明の情報再生処理装置の一実施態様において、前記情報再生処理装置は、付加データの記録領域および付加データ記録領域の先行データ領域全体の状態値算出処理を実行し、該状態値算出結果に基づいて、付加データの記録領域に格納された記録情報としての付加データ構成ビット情報の取得処理を実行する構成を有することを特徴とする。
さらに、本発明の情報再生処理装置の一実施態様において、前記情報再生処理装置は、予め設定された復調データを取得したことを条件として、該復調データの取得領域を付加データ格納領域として識別し、少なくとも検出された付加データの記録領域を含む記録データ領域において、記録データの状態値算出処理を実行し、該状態値算出結果に基づいて、付加データのビット情報を取得する処理を実行する構成を有することを特徴とする。
さらに、本発明の情報再生処理装置の一実施態様において、前記予め設定された復調データは、該復調データに対して前記メイン変換テーブルに設定されたコードワードのパリティと、前記復調データに対して前記サブ変換テーブルに設定されたコードワードのパリティとが、偶数と奇数、または奇数と偶数の異なるパリティとなる復調データであることを特徴とする。
さらに、本発明の第3の側面は、
異なるコードワードデータを格納したメイン変換テーブルまたはサブ変換テーブルから選択的に抽出したコードワードに基づいて生成する変調データに基づく記録データを格納した情報記録媒体であり、
前記情報記録媒体に格納するコンテンツの暗号鍵情報、暗号鍵生成情報、コンテンツ再生制御情報、コンテンツコピー制御情報の少なくともいずれかの情報の構成情報である付加データの記録領域には、付加データの構成ビット値と、付加データ記録領域の先行するデータ領域の状態とに基づいて選択された、前記メイン変換テーブルまたはサブ変換テーブルの一方のコードワードに基づく変調データが記録された構成を有し、
前記付加データ記録領域の先行するデータ領域の状態は、先行データ領域のパリティが偶数であるか、奇数であるかの状態値であり、
前記情報記録媒体は、
a.前記付加データの構成ビット値が0であるか1であるか、および、
b.前記付加データ記録領域の先行データ領域のパリティが偶数であるか、奇数であるか、
上記a.b.2つの条件に基づいて、前記メイン変換テーブルまたはサブ変換テーブルの一方のコードワードが選択されて、該選択コードワードに基づく変調データが記録された構成を有することを特徴とする情報記録媒体にある。
さらに、本発明の情報記録媒体の一実施態様において、前記情報記録媒体は、記録データに対して前記メイン変換テーブルから取得されるコードワードのパリティと、前記記録データに対して前記サブ変換テーブルから取得されるコードワードのパリティとが、偶数と奇数、または奇数と偶数の異なるパリティとなる記録データを、前記付加データの記録位置に設定する記録データとして設定した構成であることを特徴とする。
さらに、本発明の第4の側面は、
情報記録媒体にデータを記録する情報記録処理方法であり、
異なるコードワードデータを格納したメイン変換テーブルまたはサブ変換テーブルから選択的にコードワードを抽出し、該抽出したコードワードに基づいてデータを変調する変調ステップと、
付加データ構成ビット値と、付加データ記録領域に先行するデータ領域の状態とを判別する判別ステップと、
前記判別ステップにおける判別結果に基づいて、付加データ記録領域に対応する変調データとして、前記メイン変換テーブルから抽出したコードワードを選択するか、サブ変換テーブルから抽出したコードワードを選択するかを決定する適用変換テーブル決定ステップと、
前記適用変換テーブル決定ステップにおいて決定した変換テーブルから取得するコードワードに基づく変調データを生成しデータ記録処理を実行するステップを有し、
前記付加データ記録領域の先行するデータ領域の状態は、先行データ領域のパリティが偶数であるか、奇数であるかの状態値であり、
前記判別ステップは、
a.前記付加データの構成ビット値が0であるか1であるか、および、
b.前記付加データ記録領域の先行データ領域のパリティが偶数であるか、奇数であるか、
上記a.b.2つの条件を判別するステップであり、
前記適用変換テーブル決定ステップは、
上記a.b.2つの条件の判別結果に基づいて、付加データ記録領域に対応する変調データをメイン変換テーブルから抽出したコードワードとして設定するか、サブ変換テーブルから抽出したコードワードとして設定するかを決定するステップであることを特徴とする情報記録処理方法にある。
さらに、本発明の情報記録処理方法の一実施態様において、前記情報記録処理方法は、さらに、該記録データに対して前記メイン変換テーブルから取得されるコードワードのパリティと、前記記録データに対して前記サブ変換テーブルから取得されるコードワードのパリティとが、偶数と奇数、または奇数と偶数の異なるパリティとなる記録データを、前記付加データ記録領域に設定する記録データとして設定するステップを含むことを特徴とする。
さらに、本発明の情報記録処理方法の一実施態様において、前記情報記録処理方法は、さらに、前記付加データの記録領域に設定する記録データを、前記サブ変換テーブルに基づく変換処理が可能な8ビットデータとして選択するステップを含むことを特徴とする。
さらに、本発明の情報記録処理方法の一実施態様において、前記付加データは、前記情報記録媒体に格納するコンテンツの暗号鍵情報、暗号鍵生成情報、コンテンツ再生制御情報、コンテンツコピー制御情報の少なくともいずれかの情報の構成情報であることを特徴とする。
さらに、本発明の情報記録処理方法の一実施態様において、前記情報記録処理方法は、さらに、前記付加データの構成ビットの格納位置を、データ変調過程で生成されるデータフレーム中のリザーブフィールド内に設定する処理を実行するステップを含むことを特徴とする。
さらに、本発明の情報記録処理方法の一実施態様において、前記情報記録処理方法におけるデータ変調処理は、ランレングス規則としてのRLL(2,10)を満足するデータ変換処理として実行することを特徴とする。
さらに、本発明の第5の側面は、
情報記録媒体に格納された情報の再生処理を実行する情報再生処理方法であり、
少なくとも付加データの記録領域を含む記録データ領域において、記録データの状態値算出処理を実行する状態値算出ステップと、
前記状態値算出ステップにおける状態値算出結果に基づいて、付加データの記録領域に格納された記録情報としての付加データの構成ビット情報の取得処理を実行する付加情報解析ステップを有し、
前記報記録媒体に格納されたデータは、異なるコードワードデータを格納したメイン変換テーブルまたはサブ変換テーブルから選択的に抽出されたコードワードに基づく記録データであり、
a.前記付加データの構成ビット値が0であるか1であるか、および、
b.前記付加データ記録領域の先行データ領域のパリティが偶数であるか、奇数であるか、
上記a.b.2つの条件に基づいて、前記メイン変換テーブルまたはサブ変換テーブルから選択的に抽出されたコードワードに基づく記録データであり、
前記付加情報解析ステップは、
付加データの記録領域に記録されたコードワードがメイン変換テーブルから取得したコードワードであるか、またはサブ変換テーブルから取得したコードワードであるかを判別することによって、前記付加データの構成ビット値が0であるか1であるかの識別処理を実行するステップであることを特徴とする情報再生処理方法にある。
さらに、本発明の情報再生処理方法の一実施態様において、前記記録データの状態値は、付加データの記録領域を含む記録データ領域におけるパリティであり、前記状態値算出ステップは、前記パリティが、偶数であるか、奇数であるかの状態値を算出し、前記付加情報解析ステップは、前記パリティに基づいて、前記付加データの構成ビット値が0であるか1であるかの識別処理を実行することを特徴とする。
さらに、本発明の情報再生処理方法の一実施態様において、前記状態値算出ステップは、付加データの記録領域および付加データ記録領域の先行データ領域全体の状態値算出処理を実行するステップであり、前記付加情報解析ステップは、前記状態値算出結果に基づいて、付加データの記録領域に格納された記録情報としての付加データ構成ビット情報の取得処理を実行するステップであることを特徴とする。
さらに、本発明の情報再生処理方法の一実施態様において、前記情報再生処理方法は、さらに、予め設定された復調データを取得したことを条件として、該復調データの取得領域を付加データ格納領域として識別し、少なくとも検出された付加データの記録領域を含む記録データ領域において、記録データの状態値算出処理を実行し、該状態値算出結果に基づいて、付加データのビット情報を取得する処理を実行することを特徴とする。
さらに、本発明の情報再生処理方法の一実施態様において、前記予め設定された復調データは、該復調データに対して前記メイン変換テーブルに設定されたコードワードのパリティと、前記復調データに対して前記サブ変換テーブルに設定されたコードワードのパリティとが、偶数と奇数、または奇数と偶数の異なるパリティとなる復調データであることを特徴とする。
さらに、本発明の第6の側面は、
情報記録媒体に対する記録データの変調処理として、異なるコードワードデータを格納したメイン変換テーブルまたはサブ変換テーブルから選択的にコードワードを抽出し、該抽出したコードワードに基づくデータ記録処理を実行するコンピュータ・プログラムであり、
付加データの記録処理において、付加データ構成ビット値と、付加データ記録領域の先行するデータ領域の状態とを判別する判別ステップと、
前記判別ステップにおける判別結果に基づいて、付加データ記録領域に対応する変調データとして、前記メイン変換テーブルから抽出したコードワードを選択するか、サブ変換テーブルから抽出したコードワードを選択するかを決定する適用変換テーブル決定ステップと、
前記適用変換テーブル決定ステップにおいて決定した変換テーブルから取得するコードワードに基づく変調データを生成しデータ記録処理を実行するステップを有し、
前記付加データ記録領域の先行するデータ領域の状態は、先行データ領域のパリティが偶数であるか、奇数であるかの状態値であり、
前記判別ステップは、
a.前記付加データの構成ビット値が0であるか1であるか、および、
b.前記付加データ記録領域の先行データ領域のパリティが偶数であるか、奇数であるか、
上記a.b.2つの条件を判別するステップであり、
前記適用変換テーブル決定ステップは、
上記a.b.2つの条件の判別結果に基づいて、付加データ記録領域に対応する変調データをメイン変換テーブルから抽出したコードワードとして設定するか、サブ変換テーブルから抽出したコードワードとして設定するかを決定するステップであることを特徴とするコンピュータ・プログラムにある。
さらに、本発明の第7の側面は、
情報記録媒体に格納された情報の再生処理を実行するコンピュータ・プログラムであり、
少なくとも付加データの記録領域を含む記録データ領域において、記録データの状態値算出処理を実行する状態値算出ステップと、
前記状態値算出ステップにおける状態値算出結果に基づいて、付加データの記録領域に格納された記録情報としての付加データの構成ビット情報の取得処理を実行する付加情報解析ステップを有し、
前記報記録媒体に格納されたデータは、異なるコードワードデータを格納したメイン変換テーブルまたはサブ変換テーブルから選択的に抽出されたコードワードに基づく記録データであり、
a.前記付加データの構成ビット値が0であるか1であるか、および、
b.前記付加データ記録領域の先行データ領域のパリティが偶数であるか、奇数であるか、
上記a.b.2つの条件に基づいて、前記メイン変換テーブルまたはサブ変換テーブルから選択的に抽出されたコードワードに基づく記録データであり、
前記付加情報解析ステップは、
付加データの記録領域に記録されたコードワードがメイン変換テーブルから取得したコードワードであるか、またはサブ変換テーブルから取得したコードワードであるかを判別することによって、前記付加データの構成ビット値が0であるか1であるかの識別処理を実行するステップであることを特徴とするコンピュータ・プログラムにある。
なお、本発明のコンピュータ・プログラムは、例えば、様々なプログラム・コードを実行可能なコンピュータ・システムに対して、コンピュータ可読な形式で提供する記憶媒体、通信媒体、例えば、CDやFD、MOなどの記録媒体、あるいは、ネットワークなどの通信媒体によって提供可能なコンピュータ・プログラムである。このようなプログラムをコンピュータ可読な形式で提供することにより、コンピュータ・システム上でプログラムに応じた処理が実現される。
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施例や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。なお、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
本発明の構成によれば、情報記録媒体に対する付加データの記録、例えばコンテンツの復号処理に適用する鍵情報、鍵生成情報、あるいはコンテンツ再生制御情報、コピー制御情報などの付加情報を記録する際、付加データの構成ビット情報[0]または[1]に応じて、変調コードの取得用テーブルとして設定されたメイン変換テーブルと、サブ変換テーブルとを切り替えて適用することにより、ビット情報[0]または[1]を格納することが可能となる。また再生処理においては、付加データの記録領域を含むデータ領域の状態値、例えばパリティを算出することで付加構成ビット情報[0]または[1]を取得することができ、例えば、コンテンツの復号処理に適用する鍵情報、鍵生成情報、あるいはコンテンツ再生制御情報、コピー制御情報などの付加情報を解析困難な態様で埋め込み、また再生時に確実に読み取る構成が実現される。
本発明の構成によれば、例えば、付加データの記録処理において、付加データを挿入する位置の先行データ領域に基づくパリティ値を算出し、そのパリティ値が偶数であり、付加データのビット値が[0]である場合は、サブ変換テーブルからコードワードを選択する。付加データのビット値が[1]である場合は、メイン変換テーブルからコードワードを選択する。また、付加データを挿入する位置の先行データ領域に基づくパリティ値が奇数であり、付加データのビット値が[0]である場合は、メイン変換テーブルからコードワードを選択する。付加データのビット値が[1]である場合は、サブ変換テーブルからコードワードを選択する。コンテンツ再生時には、付加データの記録領域を含むデータ領域のパリティが偶数であるか奇数であるかを判別するのみで付加データのビット値検出が可能となる。
以下、図面を参照しながら本発明の情報記録処理装置、情報再生処理装置、情報記録媒体、および方法、並びにコンピュータ・プログラムの詳細について説明する。説明は、以下の項目に従って行う。
1.データ記録処理の概要
2.変換テーブルに基づく変換処理
3.シンクコードの選択
4.データ記録処理シーケンス
5.付加データの格納構成
6.付加データの格納を伴うデータ記録処理シーケンス
7.データ記録処理装置構成
8.データ再生処理
9.付加情報を入力ビット[86]として設定した場合の具体例
[1.データ記録の概要]
まず、DVD(Digital Versatile Disc)等の高密度情報記録媒体に対するデジタルデータの記録処理構成について説明する。
図1は、DVD(Digital Versatile Disc)等の高密度情報記録媒体に対するデジタルデータの記録処理手順を説明する図である。ホストから入力されるたとえば映像コンテンツなどのオリジナルコンテンツを構成するデジタルデータは、図1に示すように、
a.データフレーム101
b.スクランブルフレーム102
c.ECCブロック103
d.16レコーディングフレーム104
e.変調処理&NRZI変換データ105
f.16フィジカルセクタ106
g.レコーディングユニット107
の順にデータ変換がなされ、情報記録媒体110に格納される。
データフレーム101は、例えば図2に示すデータ構成を持つ。なお、図2に示すデータフレーム101は、DVD+RWフォーマットの例を示している。4バイトのデータフレームID、IDのエラー検出コードとしての2バイトのIED、さらに6バイトのリザーブフィールドの後に2048バイトのメインデータ(入力コンテンツデータ)が格納され、末尾に4バイトのエラー検出コード(EDC)が格納された構成となる。
さらに、図1に示すように、データフレーム101はスクランブル処理がなされ、スクランブルフレーム102が生成される。データフレーム101の2048バイトのメインデータフレームに対するビットシフト処理などが実行されて、スクランブルフレーム102が生成される。
さらに、図1に示すように、スクランブルフレーム102に基づいて、ECCブロック103が生成される。ECCフレーム103は、図3に示すような構成を持つ。1行を172バイトデータとした192行(row)のデータ領域と、パリティデータPIとPOが付加される。各バイトデータは、Bi,jとして、B0,0〜B207,181まであり、B0,0〜B191,171がスクランブルフレーム、その他がパリティデータである。
さらに、図1に示すように、ECCブロック103に基づいて、16レコーディングフレーム104が生成される。16レコーディングフレーム104は、ECCブロック103に対するインターリーブ処理によって生成される。16レコーディングフレーム104は、図4に示すように、1行182バイトとして設定した13行のレコーディングフレーム0〜15からなる。
各レコーディングフレームは、スクランブルフレームとパリティデータとの組み合わせとして構成される。このように、192バイト×13行をフレーム単位として設定したレコーディングフレーム0〜15によって16レコーディングフレーム104が生成される。
さらに、図1に示すように、16レコーディングフレーム104は、変調処理およびNRZI(Non Return to Zero Inverted)変換処理が施され、変調処理およびNRZI変換データ105が生成される。すなわち、各レコーディングフレームの8ビットが16ビットコードワードに変換され、16ビットコードワードに基づくNRZI変換パルスが生成される。
図5に、変調処理およびNRZI(Non Return to Zero Inverted)変換処理を実行する装置構成を示す。まず、16レコーディングフレーム104から順次入力される8ビットが、変調処理手段151において16ビットコードワードに変換される。
なお、8ビットから16ビットに変換する処理においては、連続する[0]が、最小2つ、最大10個の範囲となるRLL(2,10)のランレングス制限に従った変換が実行される。なお、この変換処理においては、変換テーブルが使用される。具体的な変換テーブルの使用例については後述する。
変調処理手段151から出力される16ビットコードワードは、NRZ変換手段152、排他論理和手段(XOR)153、遅延手段154からなる構成に入力される。図5(a)が、16ビットコードワード、(b)がNRZ変換手段152からの出力信号、(c)が最終的な出力であるNRZI変換パルスを示している。
図1に示すように、NRZI変換パルスに基づいてフィジカルセクタ106が構成される。
フィジカルセクタ106は、図6に示す構成を持つ。各行(row)に2つのシンクフレームを有し、1つのシンクフレームは、32チャンネルビットのシンクコードと、1456チャンネルビットによって構成される。1456チャンネルビットは、レコーディングフレームにおける91×8ビットのデータに相当する。
なお、各シンクフレームに設定される32チャンネルビットのシンクコードは、複数のシンクコード(SY0〜SY7)を格納したシンクコードテーブルから選択されたコードが設定される。これらのシンクコードテーブルの構成とシンクコードの選択手法については、後述する。
次に、図1に示すように、フィジカルセクタ106に基づいて、レコーディングユニット(RUN)107が構成され記録媒体110に記録される。
記録媒体110に対するデータ記録は、NRZI変換された信号に基づいて、ピット、あるいはマークが記録媒体に形成することで行われる。例えばピット列がスパイラル状もしくは同心円状に形成されてトラックが構成される。
[2.変換テーブルに基づく変換処理]
上述したように、図1に示す16レコーディングフレーム104から変調処理およびNRZI変換データ105へのデータ変換においては、各レコーディングフレームの8ビットを16ビットコードワードに変換する処理が行われる。
この変換処理には、変換テーブルが使用される。変換テーブルには、
メイン変換テーブル、
サブ変換テーブル
の2つがあり、各変換処理において、いずれかのテーブルが選択されて、選択テーブルに基づいて16ビットコードワードが取得される。
メイン変換テーブルの構成を図7に、サブ変換テーブルの構成を図8に示す。メイン変換テーブルは入力8ビット[00000000]〜[11111111]、すなわち0〜255に対する16ビットコードワードが対応付けられており、サブ変換テーブルは、入力8ビットが0〜87の範囲のみについて16ビットコードワードが対応付けられたテーブルとして構成されている。
図7、図8に示すように、メイン変換テーブル、サブ変換テーブルとも、4つのステート1〜4を持ち、ステートによって、異なる16ビットコードワードを設定する構成となり、また、次のステートが決定する構成となっている。
すなわち、各レコーディングフレームの8ビットを16ビットコードワードに変換する処理を行う場合には、
(1)メイン変換テーブルとサブ変換テーブルのいずれを適用するか、
(2)ステート1〜4のいずれであるか、
を決定していずれかの変換テーブルから1つの変調データであるコードワードを選択するデータ変換処理が実行されることになる。
各レコーディングフレームの8ビットを16ビットコードワードに変換する処理は、図9に示す構成に基づいて実行される。
変換手段210には、メイン変換テーブル211と、サブ変換テーブル212が格納され、被変換データである。各レコーディングフレームの8ビットB(t)と、前のコードワードに基づいて決定されるステート設定値S(t)が入力される。
変換手段210は、入力するステート設定値S(t)に基づいて、メイン変換テーブル211またはサブ変換テーブル212において適用するステートを決定し、決定したテーブル格納値としての16ビットコードワードX(t)を出力とし、また、テーブルに基づいて決定される次ステートS(t+1)を遅延手段220を介して、変換手段210にフィードバック入力する。これらの処理を繰り返し実行して、各レコーディングフレームの8ビットを16ビットコードワードに変換する処理が行われる。
なお、図7、図8に示すように、出力するコードワードが決定すれば次ステートも併せて決定されるが、これは、連続する[0]が、最小2つ、最大10個の範囲となるRLL(2,10)のランレングス制限に従った変換を実行するために、複数の候補からのコードワード選択を可能としたものである。
次ステートS(t+1)と、現コードワードX(t)と、次コードワードX(t+1)との間には、図10に示す関係がある。
すなわち、
a.現コードワードの終端の連続する[0]が0〜1で、次ステートがステート1である場合は、次のコードワードは、コードワード先頭の連続する[0](leading ZERO)が2〜9となる。
b.現コードワード終端の連続する[0]が2〜5で、次ステートがステート2の場合は、次のコードワードは、コードワード先頭の連続する[0](leading ZERO)が1〜5であり、かつX15(t+1),X(t+1)=0,0となる。なお、X15は、コードワードの最上位ビット(msb)、Xは、コードワードの最下位ビット(lsb)である。
c.現コードワード終端の連続する[0]が2〜5で、次ステートがステート3の場合は、次のコードワードは、コードワード先頭の連続する[0](leading ZERO)が0〜5であり、かつ、X15(t+1),X(t+1)≠0,0となる。
d.現コードワード終端の連続する[0]が6〜9で、次ステートがステート4の場合は、次のコードワードは、コードワード先頭が[1]または、連続する[0](leading ZERO)が1である。
上述した関係において、ステートが決定され、連続する[0]が、最小2つ、最大10個の範囲となるRLL(2,10)のランレングス制限に従った変換が行われる。
さらに、前述したように、変換処理においては、メイン変換テーブル(図7参照)に基づいて変換を行うか、サブ変換テーブル(図8参照)に基づいて変換を行うかを決定することが必要となる。
メイン変換テーブルとサブ変換テーブルのいずれを適用するかは、NRZIパルスのDCバランスの指標としてのDSV(Digital Sum Value:デジタルサムバリュー)がより小さくなるようなコードを選択するという原則が適用される。
具体的には、記録ビット系列(NRZI変換信号)のビット[0]を「−1」、ビット[1]を「+1」として累積した値をDSVとし、DSVが0からの乖離をより小さくすることのできるコードワードがメイン変換テーブルまたはサブ変換テーブルから選択される。すなわち、メイン変換テーブルとサブ変換テーブル各々の16ビット変換コードワードを選択した場合のDSVを比較し、その絶対値のより小さな、すなわち0に近いDSVが得られるコードワードが選択される。
ただし、サブ変換テーブルは、被変換8ビットデータが0〜87の範囲にある場合の変換コードワードのみを格納しているので、被変換8ビットデータが0〜87の範囲にある場合にのみ、メイン変換テーブルとサブ変換テーブルのいずれを適用するかの判定がDSV比較に基づいて判定されることになる。そのデータ領域以外、すなわち、被変換8ビットデータが88〜255の範囲にある場合は、DSVの比較を行うことなくメイン変換テーブルのみが適用される。ただし、88〜255の範囲でも、ステートが1、4の場合でRLL(2,10)を満たすコードであれば、ステート1のコードをステート4、またはステート4をステート1のコードに置き換えることが出来る。よって、DSVの比較は行われる場合がある。
上述したように、図1に示す16レコーディングフレーム104から変調処理およびNRZI変換データ105へのデータ変換においては、各レコーディングフレームの8ビットを16ビットコードワードに変換する処理が行われるが、この際、DSVの比較に基づく、メイン変換テーブルとサブ変換テーブルの選択、およびRLL(2,10)のランレングス制限に従った変換を行うためのステート決定がなされ、8ビットから16ビットコードワードへの変換が実行されることになる。
[3.シンクコードの選択]
上述の処理に基づいて16ビットコードワードへの変換がなされ、16ビットコードワードに基づいてNRZI変換パルス(図5参照)が生成されて、NRZI変換パルスに基づいて、図1の16フィジカルセクタ106が生成される。
16フィジカルセクタは、先に図6を参照して説明したように、各行(row)に2つのシンクフレームを有し、1つのシンクフレームは、32チャンネルビットのシンクコードと、1456チャンネルビットによって構成される。1456チャンネルビットは、レコーディングフレームにおける91×8ビットのデータに相当する。
図6に示すように、各シンクフレームには、シンクコードSY0〜SY7のいずれを設定するかが、予め定められており、このシンクコードをシンクコードテーブルから選択して設定する。
シンクコードテーブルは、図11のような構成を持つ。すなわち、現ステートと、次ステートの対応によって異なるシンクコードSY0〜SY7が設定され、さらに、プライマリシンクコードと、セカンダリシンクコードのいずれかを選択することになる。
ステート1〜4は、前述した変換テーブルに基づく変換処理の際に決定しているステート値であり、このステートに応じて、図11の上段、または下段のテーブルが選択される。
さらに、プライマリシンクコードと、セカンダリシンクコードのいずれを選択するかは、前述のメイン変換テーブルと、サブ変換テーブルの選択処理と同様、NRZIパルスのDCバランスの指標としてのDSV(Digital Sum Value:デジタルサムバリュー)がより小さくなるように、シンクコードを選択するという原則が適用される。記録ビット系列(NRZI変換信号)のビット[0]を「−1」、ビット[1]を「+1」として累積した値をDSVとし、DSVが0からの乖離をより小さくすることのできるシンクコードが、プライマリシンクコード、または、セカンダリシンクコードから選択される。すなわち、プライマリシンクコードと、セカンダリシンクコードのそれぞれのシンクコードを選択した場合のDSVを比較し、より絶対値の小さな、すなわち0に近いDSVが得られるシンクコードが選択される。
[4.データ記録処理シーケンス]
上述したように、情報記録媒体に対するデータ記録処理においては、図1に示すように、
a.データフレーム101
b.スクランブルフレーム102
c.ECCブロック103
d.16レコーディングフレーム104
e.変調処理&NRZI変換データ105
f.16フィジカルセクタ106
g.レコーディングユニット107
の順にデータ変換がなされ、情報記録媒体110に格納される。
しかしながら、実際には、上述したように、変調処理&NRZI変換データの生成において、メイン変換テーブルとサブ変換テーブルのいずれを選択するかをDSVに基づいて決定することが必要であり、また、シンクフレームにおけるシンクコードの選択をDSVに基づいて決定することが必要となる。従って、必ずしも上記a〜gのデータ変換を1つのシーケンスとして実行するのではなく、複数のデータ変換ストリームを生成し、それぞれのDSV比較を行い良好なDSV、すなわちより0に近いDSVを持つストリームを選択するといった処理が行われることになる。
図12を参照して、シンクフレームの生成処理シーケンスの一例を説明する。なお、図12に示すシンクフレームの生成処理シーケンスは、DVD+RWにおける処理例を示している。
なお、DVD+RWにおけるシンクフレームの生成処理の原則は、2つの異なるデータストリームとして、プライマリシンクコードを設定したストリーム1と、セカンダリシンクコードを設定したストリーム2を生成し、生成済みのストリームにおいて、DSV比較を実行し、低いDSVを持つストリームを選択して他方にコピーし、さらに、
(1)入力データが00〜87までの場合、ストリーム1にメイン変換テーブル値を追加し、ストリーム2にサブ変換テーブル値を追加する。
(2)入力データが88〜255までで、ステートが1か4の場合、継続ステートが1の場合4に置き換えても規定のランレングス規則、例えばRLL(2,10)を満たすコードであれば、ストリーム2に追加し、ストリーム1にはステート1のコードを追加する。最終的にレコーディングフレームが、−64<DSV<+63(DVD+RWの場合)を満足しない場合は、同期コードを置き換えみて、|DSV|が小さくなれば、置換えを行う。なお、DVD−ROM、DVD−RW、DVD−RAMなどは、−65<DSV<+64であるか否かを判定して処理を行う。
以上の原則の下にシンクフレームの生成処理が実行される。図12に示すシンクフレームの生成処理シーケンスは、以上の原則に基づく処理中、本発明に関連する処理についてその概要を説明したシーケンスである。実際の処理シーケンスは、DVD+RW、DVD−ROM、DVD−RW、DVD−RAMなどによって、細部はそれぞれ異なる処理となる。
以下、図12に示す処理シーケンスの各ステップについて説明する。まず、ステップS101において、生成済みのデータストリーム(シンクフレーム)に対して、プライマリシンクコードおよびセカンダリシンクコードをそれぞれ追加設定する。生成済みのデータストリーム(シンクフレーム)がない場合は、新規に生成する。すなわち、プライマリシンクコード設定したストリーム1、セカンダリシンクコードを設定したストリーム2の2つのストリームを生成する。
図6を参照して説明したように、シンクコードSY0〜SY7のいずれかが、データ一に応じて、予め決定されており、このシンクコードSY0,SY7のいずれかを図11に示すシンクコードテーブルから、プライマリシンクコード、セカンダリシンクコードそれぞれ選択し、設定した2つのストリームを生成する。
ステップS102では、変換処理対象となるデータを入力する。ステップS103では、DSVの比較処理を必要とする入力データであるか否かが判定される。すなわち、図7、図8に示すメイン変換テーブルおよびサブ変換テーブルの構成から理解されるように、8ビットデータを16ビットコードワードに変換する場合、入力データが0〜87である場合は、メイン変換テーブルかまたはサブ変換テーブルのいずれを適用するかをDSV比較に基づいて決定することが必要となるが、入力データが88〜255の場合は、メイン変換テーブルのみが適用されることになるので、DSVの比較処理が不要なデータとされる。ただし、入力データが88〜255の場合であっても次ステート1、4の設定の場合には、メイン変換テーブル中のステート1かステート4のコードワードをDSV比較に基づいて決定する。ただしRLL規則を満足することが要件である。
DSV比較が不要なデータが入力された場合は、ステップS104において、メイン変換テーブルに基づいて16ビットコードワードが選択され、各ストリームに追加され、それぞれストリーム1、ストリーム2が生成される。なお、前述したようにコードワード選択処理においては、ステート値が考慮され、RLL(2,10)規則に従ったコードワードが選定されることになる。
一方、DSV比較が必要なデータが入力された場合は、ステップS105に進み、入力データを2つの異なるコードワードに変換する。すなわち、メイン変換テーブル、またはサブ変換テーブルに基づく変換、あるいはステート1またはステート4の各ステートに従った変換である。
次に、ステップS106において、現ストリーム1と現ストリーム2の|DSV|比較を実行し、低い|DSV|を持つストリームを選択し、ステップS107において、選択ストリームに、ステップS105で生成した2つの異なるコードワードの一方を設定し、非選択ストリームに他方のコードワードを設定する。
ステップS108では、シンクフレームの終了が確認され、未終了である場合は、ステップS102に戻り、同様の処理を次の入力データについて実行する。
すべてのシンクフレームについて、ストリーム1とストリーム2が生成されると、次に、ステップS109において、ストリーム1とストリーム2の|DSV|比較を実行し、|DSV|の小さいストリームが選択される。次に、ステップS110において、選択したストリームのDSVの値が−64<DSV<+63の範囲にあるか否かが判定される。
−64<DSV<+63を満足する場合は、ステップS112において、入力データ、すなわちコードワードに変換の必要な被変換ビットがまだ存在するか否かが判定され、処理データがある場合は、ステップS101以下の処理を繰り返し実行する。
ステップS110において、−64<DSV<+63を満足しないと判定された場合は、ステップS111に進み、現在、選択されているシンクコード(プライマリまたはセカンダリ)を他方に置き換えて、現在のストリームと置き換えストリームの|DSV|比較を実行し、|DSV|の小さいストリームを選択する。さらに、ステップS112において未処理データがあるか否かが判定され、未処理データがある場合は、ステップS101以下の処理を繰り返し実行する。
ステップS112において、未処理データなしの判定により、処理が終了、すなわち、図1に示すフィジカルセクタ106(図6参照)の生成処理が終了することになる。
上述した処理は、
(1)メイン変換コードとサブ変換コードの選択
(2)プライマリシンクコードとセカンダリシンクコードの選択
の各選択処理を|DSV|の値を小さくするという原則に従って実行するものであり、さらに前述したステートの設定、選択によってRLL(2,10)の基準を満たすコード変換が実現されることになる。
[5.付加データの格納構成]
次に、上述した処理によってデータ記録が行われる構成において、例えば記録コンテンツの暗号化、復号処理に適用する鍵情報、あるいは鍵生成情報、あるいはコンテンツコピー制御情報、コンテンツ再生制御情報などの付加情報を埋め込む構成について説明する。
本発明においては、付加データの構成ビット情報に応じて、変調処理において選択する変換テーブルの種類(メイン変換テーブルまたはサブ変換テーブル)を切り替える処理を実行し、選択されたテーブルに応じて[0]または[1]のビット値を判別可能とする。
例えば図13に示すように、付加データを挿入する位置の先行データ領域に基づくパリティ値を算出し、そのパリティ値が偶数である場合、付加データのビット値が[0]である場合は、サブ変換テーブルからコードワードを選択する。付加データのビット値が[1]である場合は、メイン変換テーブルからコードワードを選択する。
また、付加データを挿入する位置の先行データ領域に基づくパリティ値が奇数である場合、付加データのビット値が[0]である場合は、メイン変換テーブルからコードワードを選択する。付加データのビット値が[1]である場合は、サブ変換テーブルからコードワードを選択する。
なお、あるデータ領域におけるパリティが偶数であるとは、そのデータ領域に含まれる変調データ、すなわちコードワードの連結データに含まれる1の数の累積値が偶数であることに相当する。あるデータ領域におけるパリティが奇数であるとは、そのデータ領域に含まれる変調データ、すなわちコードワードの連結データに含まれる1の数の累積値が奇数であることに相当する。
前述した処理例においては、メイン変換テーブルとサブ変換テーブルは、それぞれのテーブルから選択したコードワードの設定ストリームについて、DSVの比較を行い、より小さな|DSV|を得られるものを選択するものとしていた。しかし、本発明における付加情報格納構成では、付加情報の格納領域については、この原則に従うことなく、図13に示すようなテーブル選択基準を適用する。
すなわち、付加データを挿入する位置の先行するデータ領域の状態と付加データの構成ビットに基づいて選択する変換テーブルを決定する。なお、先行するデータ領域の状態とは、例えば先行データ領域のパリティである。
以下では、付加データを挿入する位置の先行するデータ領域の状態として、パリティ情報を用いた例を示すが、先行するデータ領域の状態としては、その他の検出可能な様々な状態値の適用が可能である。付加データから得られる状態であれば、パリティ以外の様々な情報を適用することが可能である。
図13に示すテーブル選択条件から理解されるように、付加データ先行データ領域のパリティ値と、付加データ挿入位置のコードワードがメイン変換テーブルから選択されたコードワードであるかサブ変換テーブルから選択されたコードワードであるかを識別することで、付加情報の構成ビットが[0]であるか[1]であるかを判別することができる。
さらに、特定の被変調データ、例えば入力8ビットとして[86]=[01010110]を付加情報の格納位置に記録するデータとして設定することで、付加データ挿入位置のコードワードがメイン変換テーブルから選択されたコードワードであるかサブ変換テーブルから選択されたコードワードであるかを識別することなく付加情報の構成ビットが[0]であるか[1]であるかを判別することができる。
すなわち、再生装置において、付加データ先行データ領域と付加データ挿入位置を含むトータルパリティを計算するのみで付加情報の構成ビットが[0]であるか[1]であるかを判別することができる。
すなわち、例えば入力8ビットとして[86]を選択すると、図7、図8から明らかなように、メイン変換テーブルでは、[86]に対するすべてのコードワードの[1]の数が奇数であるのに対し、サブ変換テーブルでは、[86]に対するすべてのコードワードの[1]の数が偶数であるからである。
すなわち、付加データ先行データ領域と付加データ挿入位置を含むトータルパリティを計算すると、メイン変換テーブルからのコードワード選択時と、サブ変換テーブルからのコードワード選択時とでは、パリティが必ず、偶数と奇数の組み合わせとなり、トータルパリティが偶数か、奇数かを判別するのみで、付加データ挿入位置に適用した変換テーブルがメイン変換テーブルであるか、サブ変換テーブルであるかを判別することが可能となり、その結果、付加データの構成ビットを識別することが可能となるのである。
なお、[86]以外にも、メイン変換テーブルとサブ変換テーブルにおけるコードワードの1の数が奇数と偶数、あるいは偶数と奇数の関係にあるデータは多数、存在し、これらの任意のデータを付加データ設定位置に位置づけるデータとして適用することで、再生時にパリティの算出のみで、付加データのビット情報を取得することが可能となる。
なお、付加情報がnビットであれば、付加データ挿入位置は少なくともn個設定され、それらのビットを連結して、付加情報、すなわちコンテンツの暗号鍵生成情報や、コンテンツ再生制御情報が生成される。なお、読み取りエラー等を考慮し、付加情報は、繰り返し記録する構成とすることが望ましい。
具体的な付加データの挿入例について、図14を参照して説明する。図14は、付加情報の構成ビット[0]を格納する場合の処理例を示している。
図14(a)は、付加データ挿入位置の直前のデータ列におけるパリティが偶数である場合であり、この場合、付加情報の構成ビット[0]を格納する場合、図13に示すテーブル選択条件に基づいてサブ変換テーブルが選択されることになる。
なお、16ビットコードワードに変換する被変換ビットは、0〜87の範囲に設定することが必要である。すなわち、サブ変換テーブルは、先に図8を参照して説明したように0〜87までの範囲の変換テーブルとしてのみ設定されているからである。
図14に示す例では、付加データ用の被変換データとして[86]を選択した例を示している。このとき、前の変調データのステートがステート1であった場合の例である。このとき、図8に示すサブ変換テーブルの入力ビット[86]のステート1に設定されたコードワード[0000000100000100]が、変調データのコードワードとして設定される。
図14(a)は、付加データ挿入位置の直前のデータ列におけるパリティが偶数であり、また、サブ変換テーブルの入力ビット[86]のステート1に設定されたコードワード[0000000100000100]の1の数が偶数であるので、この場合、付加データ先行データ領域と付加データ挿入位置を含むトータルパリティを計算すると、トータルパリティも偶数となる。
一方、図14(b)は、付加データ挿入位置の直前のデータ列におけるパリティが奇数である場合であり、この場合、付加情報の構成ビット[0]を格納する場合、図13に示すテーブル選択条件に基づいてメイン変換テーブルが選択されることになる。
前の変調データのステートがステート1であった場合、図7に示すメイン変換テーブルの入力ビット[86]のステート1に設定されたコードワード[0001000001000100]が、変調データのコードワードとして設定される。
図14(b)は、付加データ挿入位置の直前のデータ列におけるパリティが奇数であり、また、メイン変換テーブルの入力ビット[86]のステート1に設定されたコードワード[0001000001000100]の1の数が奇数であるので、この場合、付加データ先行データ領域と付加データ挿入位置を含むトータルパリティを計算すると、トータルパリティも偶数となる。
従って、図14(a),(b)いずれも、付加データ先行データ領域と付加データ挿入位置を含むトータルパリティは偶数であり、この場合は、付加データの構成ビットは[0]であると判定することができる。すなわち、付加データ挿入位置のコードワードがメイン変換テーブルから取得したコードワードであるか、サブ変換テーブルから取得したコードワードであるかを判別することなく、トータルパリティが偶数か奇数かのみを識別することで、付加情報の構成ビットが[0]か[1]かを判別することができる。
なお、図14に示す例は、付加データビットを[0]とした例であるが、付加データビットを[1]とした場合には、図14(a)のように付加データ先行データ領域のパリティが偶数の場合は、図13に示すテーブル選択条件に従って、メイン変換テーブルからのコードワードが設定され、図14(b)のように付加データ先行データ領域のパリティが奇数の場合は、図13に示すテーブル選択条件に従って、サブ変換テーブルからのコードワードが設定される。
その結果、付加データ先行データ領域と付加データ挿入位置を含むトータルパリティは、いずれにおいても奇数となり、この場合は、付加データの構成ビットは[1]であると判定することができる。すなわち、付加データ挿入位置のコードワードがメイン変換テーブルから取得したコードワードであるか、サブ変換テーブルから取得したコードワードであるかを判別することなく、トータルパリティが偶数か奇数かのみを識別することで、付加情報の構成ビットが[0]か[1]かを判別することができる。
なお、前述したように、[86]以外にも、メイン変換テーブルとサブ変換テーブルにおけるコードワードの1の数が奇数と偶数、あるいは偶数と奇数の関係にあるデータは多数、存在し、これらの任意のデータを付加データ設定位置に位置づけるデータとして適用することで、再生時にパリティの算出のみで、付加データのビット情報を取得可能となる。
なお、付加情報の構成ビットの挿入位置は、たとえば図15に示すデータフレーム中の、データフレームID、IDのエラー検出コードとしてのIEDに続くリザーブフィールド中に設定される。
このような付加情報格納位置構成とした場合、各データフレームに1ビットを格納し、複数のデータフレーム、例えばn個のデータフレームに格納されたn個のビットデータを連結して暗号鍵生成情報や、各種の制御情報等、nビットの付加情報が記録可能となる。これらのビット情報は、再生処理を実行する例えばDVD再生装置、PC等の情報処理装置において、再生時に取得可能であり、例えば暗号鍵情報を取得して取得した暗号鍵に基づいて暗号化コンテンツの復号を行い、コンテンツ再生を行うことが可能となる。
なお、付加情報格納位置は、図15に示す位置に限らず、その他の位置に設定してもよい。また、図15では、リザーブフィールドに付加情報の1ビットを設定し、1つのデータフレームに対して1ビットの付加情報ビットを設定する構成としたが、1つのデータフレームに複数の付加情報設定位置を構成して、複数の付加情報ビットを埋め込む構成としてもよい。
[6.付加データの格納を伴うデータ記録処理シーケンス]
次に、先に図12を参照して説明したDSVの判定をベースとしたシンクフレームの生成処理シーケンスに対応するシーケンスとして、付加情報の挿入処理を行うシンクフレームの生成処理シーケンスについて、図16を参照して説明する。なお、図16に示す例は、DVD+RWにおける処理シーケンス例である。
なお、前述したように、DVD+RWにおけるシンクフレームの生成処理の原則は、2つの異なるデータストリームとして、プライマリシンクコードを設定したストリーム1と、セカンダリシンクコードを設定したストリーム2を生成し、生成済みのストリームにおいて、DSV比較を実行し、低いDSVを持つストリームを選択して他方にコピーし、さらに、
(1)入力データが00〜87までの場合、ストリーム1にメイン変換テーブル値を追加し、ストリーム2にサブ変換テーブル値を追加する。
(2)入力データが88〜255までで、ステートが1か4の場合、継続ステートが1の場合4に置き換えても規定のランレングス規則、例えばRLL(2,10)を満たすコードであれば、ストリーム2に追加し、ストリーム1にはステート1のコードを追加する。最終的にレコーディングフレームが、−64<DSV<+63(DVD+RWの場合)を満足しない場合は、同期コードを置き換えみて、|DSV|が小さくなれば、置換えを行う。なお、DVD−ROM、DVD−RW、DVD−RAMなどは、−65<DSV<+64であるか否かを判定して処理を行う。
以上の原則の下にシンクフレームの生成処理が実行される。図16に示すシンクフレームの生成処理シーケンスは、以上の原則に基づく処理中、本発明に関連する処理について説明したシーケンスである。実際の処理シーケンスは、DVD+RW、DVD−ROM、DVD−RW、DVD−RAMなどによって、細部はそれぞれ異なる処理となる。以下、図16に示すシーケンスの各ステップについて説明する。
以下、図16に示す処理シーケンスの各ステップについて説明する。まず、ステップS201において、生成済みのデータストリーム(シンクフレーム)に対して、プライマリシンクコードおよびセカンダリシンクコードをそれぞれ追加設定する。生成済みのデータストリーム(シンクフレーム)がない場合は、新規に生成する。すなわち、プライマリシンクコード設定したストリーム1、セカンダリシンクコードを設定したストリーム2の2つのストリームを生成する。
図6を参照して説明したように、シンクコードSY0〜SY7のいずれかが、データ一に応じて、予め決定されており、このシンクコードSY0,SY7のいずれかを図11に示すシンクコードテーブルから、プライマリシンクコード、セカンダリシンクコードそれぞれ選択し、設定した2つのストリームを生成する。
ステップS202では、変換処理対象となるデータを入力する。ステップS203では、DSVの比較処理を必要とする入力データであるか否かが判定される。すなわち、図7、図8に示すメイン変換テーブルおよびサブ変換テーブルの構成から理解されるように、8ビットデータを16ビットコードワードに変換する場合、入力データが0〜87である場合は、メイン変換テーブルかまたはサブ変換テーブルのいずれを適用するかをDSV比較に基づいて決定することが必要となるが、入力データが88〜255の場合は、メイン変換テーブルのみが適用されることになるので、DSVの比較処理が不要なデータとされる。ただし、入力データが88〜255の場合であっても次ステート1、4の設定の場合には、メイン変換テーブル中のステート1かステート4のコードワードをDSV比較に基づいて決定する。ただしRLL規則を満足することが要件である。
DSV比較が不要なデータが入力された場合は、ステップS204において、メイン変換テーブルに基づいて16ビットコードワードが選択され、各ストリームに追加され、それぞれストリーム1、ストリーム2が生成される。なお、前述したようにコードワード選択処理においては、ステート値が考慮され、RLL(2,10)規則に従ったコードワードが選定されることになる。
一方、DSV比較が必要なデータが入力された場合は、ステップS205に進み、入力データを2つの異なるコードワードに変換する。すなわち、メイン変換テーブル、またはサブ変換テーブルに基づく変換、あるいはステート1またはステート4の各ステートに従った変換である。
次に、ステップS206において、現ストリーム1と現ストリーム2の|DSV|比較を実行し、低い|DSV|を持つストリームを選択し、ステップS207において、選択ストリームに、ステップS205で生成した2つの異なるコードワードの一方を設定し、非選択ストリームに他方のコードワードを設定する。ただし、付加情報設定位置においては、付加情報構成ビットに基づいて、テーブル選択条件に従い、変換テーブルを選択しストリーム1およびストリーム2を生成する。
すなわち、例えば図15に示すような付加情報設定位置においては、付加情報構成ビットに基づいて、図13に示すようなテーブル選択条件に従い、変換テーブルを選択しストリーム2を生成する。
このように、付加情報のビット挿入位置では、通常のDSV比較に基づく変換テーブルの選択を行うのではなく、図13に示すようなテーブル選択条件に従い、変換テーブルを選択する処理を実行する。
なお、付加情報設定位置は、例えば、先に図15を参照して説明したように、データフレームにおける特定のデータ領域、例えばリザーブ(RSV)フィールドとして設定し、この領域を付加データのビット位置として識別することが可能である。あるいは、特定の復調データ、例えば図14を参照して説明したように特定のデータ[86]を付加情報格納領域に設定するデータとして構成し、被変調データとしての入力データに[86]というデータが出現した場合に、付加データの設定位置であると判定する構成としてもよい。
ステップS208では、シンクフレームの終了が確認され、未終了である場合は、ステップS202に戻り、同様の処理を次の入力データについて実行する。
すべてのシンクフレームについて、ストリーム1とストリーム2が生成されると、次に、ステップS209において、ストリーム1とストリーム2の|DSV|比較を実行し、|DSV|の小さいストリームが選択される。
次に、ステップS210において未処理データがあるか否かが判定され、未処理データがある場合は、ステップS201以下の処理を繰り返し実行する。ステップS210において、未処理データなしの判定がなされると、図1に示すフィジカルセクタ106(図6参照)の生成処理が終了することになる。
この処理フローにおいては、先に図12を参照して説明したステップS114,S115の処理、すなわち、DSVが−64<DSV<+63にあるか否かを判定し、DSVがこの範囲にない場合に、現在選択されているシンクコード(プライマリまたはセカンダリ)を他方に置き換えて、|DSV|を比較し|DSV|の小さいストリームを選択するという処理が削除される。
これは、シンクコードの置き換えをこのタイミングで実行すると、付加情報ビットを挿入した位置の先行データ領域の状態、具体的には例えばパリティ値が変化する場合があるからである。付加情報ビットを挿入した位置の先行データ領域の状態(パリティ値)がこの時点で変化すると、付加情報の意味、すなわち[0][1]の値の変化が発生してしまう。従って、シンクコードの入れ替え処理は実行しない。なお、パリティ判別処理において、の場合でシンクコードを含まないデータ部分のパリティ判別を行う構成であれば、シンクコードを変更しても、パリティは変わらないので、シンクコードの置き換えを行う構成としてもよい。
上述した処理に従って、付加情報ビットが挿入された記録データが生成されることになる。
[7.データ記録処理装置構成]
次に、上述の付加情報を例えば映画、音楽などのコンテンツ(メインデータ)とともに記録する処理を行うデータ記録処理装置の構成について説明する。なお、ここで説明するデータ記録処理装置は、いわゆるマスターディスクといわれる原盤の製造装置としてのマスタリング装置を含み、さらに、一般ユーザの利用可能なDVD記録再生装置やPC等の情報記録媒体ドライブを備えた装置も含むものである。すなわち、マスターディスクのみならず、書き込み可能(Recordable)、再書き込み可能(Rewritable)な様々な情報記録媒体に対してデータ書き込み可能な情報処理装置も含むものである。
図17を参照して、データ記録処理装置の構成、および処理について説明する。データ記録処理装置は、データ記録可能な情報記録媒体301、データ記録信号を情報記録媒体301に対して出力するピックアップ302、情報記録媒体301を駆動するスピンドルモーター303、ピックアップ302およびスピンドルモーター303の制御を行うサーボ回路304、付加データエラー訂正符号化部305、メインデータエラー訂正符号化部306、付加データ記録領域制御部307、スイッチ308、EFMPlus変調・記録単位生成回路309、メイン変換テーブル格納メモリ310、サブ変換テーブル格納メモリ311、変調コード選択部312、記録信号処理回路313から構成される。
情報記録媒体301に記録するコンテンツデータは、例えば暗号化コンテンツデータであり、メインデータとしてメインデータエラー訂正符号化部306に入力され、メインデータエラー訂正符号化部306は、入力データに対して例えばECC等のエラー訂正符号を生成し付加する符号化処理を行う。
その後、EFMPlus変調・記録単位生成回路309において、変調処理・記録単位(レコーディングユニット)生成処理、すなわち、図1を参照して説明した
a.データフレーム101
b.スクランブルフレーム102
c.ECCブロック103
d.16レコーディングフレーム104
e.変調処理&NRZI変換データ105
f.16フィジカルセクタ106
g.レコーディングユニット107
の生成処理が実行されることになる。
一方、暗号鍵情報、暗号鍵生成情報、コンテンツ再生制御情報、コンテンツコピー制御情報、その他のコンテンツ属性情報など、様々な情報によって構成される付加データが付加データエラー訂正符号化部305に入力され、やはり、例えばECC等のエラー訂正符号を付加する符号化処理が行なわれる。
付加データエラー訂正符号化部305から、変調コード選択部312には、エラー訂正符号の付加された付加データのビット列が入力される。例えば[0,0,0,1,0,0,0・・・]等のデータ列である。このビット列は、例えば暗号鍵情報、暗号鍵生成情報、コンテンツ再生制御情報、コンテンツコピー制御情報、その他のコンテンツ属性情報のいずれかの付加データと、その付加データに対するエラー訂正符号を含むビット列である。
変調コード選択部312は、変調処理において適用する変換テーブルを決定して、スイッチ308を制御する信号を出力する。すなわち、変調処理に適用するコードワードをメイン変換テーブルから選択する場合は、スイッチ308をメイン変換テーブル格納メモリ310側に設定する制御信号をスイッチ308に出力し、メイン変換テーブルからのコードワードをEFMPlus変調・記録単位生成回路309に出力する。一方、変調処理に適用するコードワードをサブ変換テーブルから選択する場合は、スイッチ308をサブ変換テーブル格納メモリ311側に設定する制御信号をスイッチ308に出力し、サブ変換テーブルからのコードワードをEFMPlus変調・記録単位生成回路309に出力する。
変調コード選択部312は、付加情報ビット設定部以外のデータ部の変調を行う場合は、前述したようにDSVに基づく変換テーブル選択を行う。すなわち、|DSV|の値を小さくできるコードワードを持つ変換テーブルのコードワードをメイン変換テーブルルまたはサブ変換テーブルから選択するように制御する。なお、図に示すように、変調コード選択部312は、DSV比較を実行するための信号として、NRZIレベル信号を記録信号処理回路313を介して受信する。
DSV比較によるテーブルの選択を行う場合は、それぞれのメイン変換テーブルのコードワードおよびサブ変換テーブルのコードワードを設定した変調データストリームを生成して、これら2つのストリームに基づくNRZI信号に基づいてDSVの比較を行って最終的な選択を実行することになる。従って、変調コード選択部312は、これらの処理のためのスイッチ308の制御信号も出力する。
ただし、DSVに基づく判定を行うのは、入力データが0〜87、すなわちサブ変換テーブル(図8参照)の適用可能な範囲であり、入力データが88〜255の場合は、コードワードをメイン変換テーブルから選択するように、スイッチ308を制御することになる。
また、変調コード選択部312は、付加情報ビットの設定部においては、付加データの構成ビットに基づいて、予め定められたテーブル選択条件、例えば図13に示すように、付加データビット埋め込み位置の先行データ領域のデータ状態、例えばパリティと、付加データのビット値とに基づいて、メイン変換テーブルを用いたコードワードへの変換処理を実行するか、あるいはサブ変換テーブルを用いたコードワードへの変換処理を実行するかを決定し、その決定情報に基づいて、スイッチ308に対して制御信号を出力する。
なお、先行するデータ領域の状態情報、例えば先行データ領域のパリティは、図に示すように、EFMPlus変調・記録単位生成回路309から変調コード選択部312に出力される。
付加情報ビットの設定領域であるか、付加情報ビットの設定領域以外の通常データ部であるかの領域情報や、メインデータが0〜87であるか、88〜255の範囲にあるか等の情報は、付加データ記録領域制御部307から変調コード選択部312に入力される。
なお、特定のデータ、例えば[86]を付加データのビット格納用のデータとして設定している構成においては、入力メインデータが[86]を示したことを条件として、付加情報ビットの設定領域であると判定することができる。
付加データ記録領域制御部307は、メインデータエラー訂正符号化部306からEFMPlus変調・記録単位生成回路309に出力されるビット情報を入力し、この情報に基づいて、付加情報ビットの設定領域であるか、付加情報ビットの設定領域以外の通常データ部であるかの領域情報や、メインデータが0〜87であるか、88〜255の範囲にあるか等の情報を変調コード選択部312に出力する。
このように、EFMPlus変調・記録単位生成回路309は、変調コード選択部312におけるDSVまたは付加情報ビットに基づくテーブル選択処理によって選択された変換テーブルのコードワードを適用した変調処理を実行して、図1を参照して説明したデータ変換処理、すなわち、
a.データフレーム101
b.スクランブルフレーム102
c.ECCブロック103
d.16レコーディングフレーム104
e.変調処理&NRZI変換データ105
f.16フィジカルセクタ106
g.レコーディングユニット(RUN)107
を実行し、記録単位(RUN:レコーディングユニット)を記録信号処理回路313に出力する。
記録信号処理回路313は、記録単位(RUN:レコーディングユニット)をピックアップ302に出力し、サーボ回路304の制御の下に記録単位(RUN:レコーディングユニット)情報が情報記録媒体301に記録される。
[8.データ再生処理]
次に、上述の付加情報、および映画、音楽などのコンテンツ(メインデータ)を格納した情報記録媒体の再生処理を行うデータ再生処理装置の構成および再生処理シーケンスについて説明する。
図18を参照して、データ再生処理装置の構成、および処理について説明する。データ再生処理装置は、情報記録媒体401、情報記録媒体401からのデータ読み取りを行うピックアップ402、情報記録媒体401を駆動するスピンドルモーター403、ピックアップ402およびスピンドルモーター403の制御を行うサーボ回路404、読み取り信号のゲイン調整などの信号処理を行いRF信号を生成するRF回路部405、RF信号から同期信号を抽出する同期検出部406、EFMPlus復調処理を実行するEFMPlus復調処理部407、メイン変換テーブル格納メモリ408、サブ変換テーブル格納メモリ409、付加データの領域についてのみ、情報記録媒体の読み取り信号を付加データデコード部412に出力するためのスイッチ410、付加データの領域を検出し、スイッチ410を制御する付加データ記録領域検出部411、付加データのデコード処理を実行する付加データデコード部412、メインデータのエラー訂正処理を行うメインデータエラー訂正部413、付加データのエラー訂正処理を行う付加データエラー訂正部414を有する。
情報記録媒体401に格納されたコンテンツデータは、例えば暗号化コンテンツデータであり、また情報記録媒体401に格納された付加データは、暗号化コンテンツの復号処理に適用する鍵データ、あるいは鍵生成情報、またはコンテンツ再生制御情報、コンテンツコピー制御情報、その他コンテンツの属性情報などである。
情報記録媒体401からピックアップ402を介して読み取られたデータは、RF回路部405においてゲイン調整などの信号処理がなされ、同期検出部406に入力される。同期検出406部は、記録信号中の同期信号(シンク)を検出し、検出信号を付加データ記録領域制御部411に出力する。付加データ記録領域制御部411は、同期検出部406から、入力される同期信号に基づいて、付加データの記録領域を判別し、判別情報に基づいて、スイッチ410を制御し、付加データのデコード処理を実行する付加データデコード部412に、付加データのデコードに必要な領域の変調データを入力する。
付加データデコード部412は、入力される変調データに基づいて、付加データを取得するためのデコード処理を実行する。例えば、付加データが先に図13を参照して説明した条件による変換テーブルの設定がなされた変調データである場合、付加データデコード部412は、入力される変調データから、付加情報ビット格納データ領域とその先行データ領域を含むデータ領域のパリティを検証し、パリティが偶数か奇数かを判別する。この判別処理によって、付加情報ビットの挿入位置に設定された付加情報ビットが[0]であるか[1]であるかを識別する。
なお、前述したように、付加データのビット格納位置に設定するデータが特定のデータ、例えば[86]のように、メイン変換テーブルとサブ変換テーブルにおけるコードワードの1の数が奇数と偶数、あるいは偶数と奇数の関係にあるデータを設定した構成においては、上述したように、付加情報ビットの挿入位置のコードワードがメイン変換テーブルから選択されたコードワードであるか、サブ変換テーブルから選択されたコードワードであるかを判別することなく、付加データ先行データ領域と付加データ挿入位置を含むトータルパリティの計算のみで、付加情報ビットの挿入位置に設定された付加情報ビットが[0]であるか[1]であるかを識別することができる。
このような設定でない場合は、付加情報ビットの挿入位置の先行データ領域である直前データの状態、例えばパリティを検証し、パリティが偶数か奇数かを判別し、さらに、付加情報ビットの挿入位置のコードワードをEFMPlus復調処理部から受領し、付加情報ビットの挿入位置のコードワードがメイン変換テーブルから選択されたコードワードであるか、サブ変換テーブルから選択されたコードワードであるかを判別して、これらの判別処理によって、付加情報ビットの挿入位置に設定された付加情報ビットが[0]であるか[1]であるかを識別する構成としてもよい。
付加データデコード部412は、断続的に入力される付加データのデコードに必要な領域の変調データに基づいて、同様の処理を実行し、例えばnビット情報の鍵データ、あるいは鍵生成情報、またはコンテンツ再生制御情報、コンテンツコピー制御情報、その他コンテンツの属性情報などの付加データを取得する。なお、この付加データは、データ記録処理装置の説明において述べたように、例えばECC等のエラー訂正符号を含んでおり、付加データエラー訂正部413においてエラー訂正がなされた後、出力される。
なお、付加データが例えばコンテンツの復号に適用する鍵情報である場合、付加データの出力先は、コンテンツの復号処理を実行する復号処理部となる。コンテンツの再生制御情報である場合は再生制御部となる。
一方、付加データ以外の一般のデータは、情報記録媒体の読み取りデータ、すなわちレコーディングユニットが同期検出部からEFMPlus復調部407に出力され、先に図1を参照して説明した逆のデータ変換が順次実行される。すなわち、レコーディングユニット(RUN)107からデータフレーム101が復元される。
この復調処理においては、メイン変換テーブル格納メモリ408に格納されたメイン変換テーブル、およびサブ変換テーブル格納メモリ409に格納されたサブ変換テーブルが適用され、16ビットコードワードから、8ビットデータの逆変換が実行されることになる。
復調データであるメインデータも、付加データと同様、例えばECC等のエラー訂正符号を含んでおり、メインータエラー訂正部414においてエラー訂正がなされた後、出力される。
なお、出力データが例えば暗号化コンテンツである場合、付加データとして出力される鍵生成情報に基づいて生成可能な暗号鍵を適用した復号処理が実行された後、ディスプレイ、スピーカ等の出力手段を介して出力される。
次に、図19を参照して付加情報読み取りを含む再生処理シーケンスについて説明する。図19の処理は、図18に示す再生処理装置において実行する処理である。
ステップS301において、情報記録媒体からの読み取り信号に基づいてRF信号が生成され、ステップS302において、RF信号に基づいて、EFMPlus復調処理が実行される。
ステップS303において、付加情報格納領域であるか否かが判定される。付加情報格納領域は、例えば、先に図15を参照して説明したように、データフレームにおける特定のデータ領域例えばリザーブ(RSV)フィールドとして設定し、この領域に基づいて
判断することが可能である。あるいは、特定の復調データ、例えば図14を参照して説明したように特定のデータ[86]を付加情報格納領域に設定するデータとして構成し、復調結果において[86]というデータが出現した場合に、付加情報格納領域であると判定してもよい。
付加情報格納領域でない場合は、EFMPlus復調処理後のデータについて、ステップS304において、エラー訂正処理を実行し、ステップS305において、メインデータとして出力する。
付加情報格納領域である場合は、ステップS311に進み、予め設定済みのテーブル選択条件(図13参照)に基づいて付加情報格納位置のコードワードがメイン変換テーブルを適用したものか、またはサブ変換テーブルを適用したものかを判定し、さらに、付加情報格納位置の先行データ領域である直前データの状態、例えばパリティが偶数か奇数かを判定し、これらの判定結果に基づいて、付加情報格納位置に設定された付加情報構成ビットが[0]か[1]かを識別する。
なお、前述したように、付加データのビット格納領域に設定するデータを特定のデータ、例えば[86]のように、メイン変換テーブルとサブ変換テーブルにおけるコードワードの1の数が奇数と偶数、あるいは偶数と奇数の関係にあるデータを設定した構成においては、付加情報ビットの挿入位置のコードワードがメイン変換テーブルから選択されたコードワードであるか、サブ変換テーブルから選択されたコードワードであるかを判別することなく、付加データ先行データ領域である直前データと付加データ挿入位置を含むトータルパリティの計算のみで、付加情報ビットの挿入位置に設定された付加情報ビットが[0]であるか[1]であるかを識別することができる。
ステップS311では、断続的に付加情報ビットを取得し、さらに、ステップS312において、エラー訂正処理を行って、ステップS313において付加データを出力する。
[9.付加情報を入力ビット[86]として設定した場合の具体例]
付加情報の構成ビットは、先に図15を参照して説明したように、特定のデータ位置に設定し、そのデータ位置を識別して記録、再生を行う構成が可能である。
さらに、付加情報の挿入部に設定するデータを特定のデータ、例えば[86]というデータ、すなわち、8ビットデータとしての[01010110]として設定することも可能である。このような構成とすることで、データ記録または再生の際に、[86]=[01010110]というデータ(復調データ)の出現に基づいて付加情報であることが判別可能となる。さらに、[86]のように、メイン変換テーブルとサブ変換テーブルにおけるコードワードの1の数が奇数と偶数、あるいは偶数と奇数の関係にあるデータを設定した構成においては、付加情報ビットの挿入位置のコードワードがメイン変換テーブルから選択されたコードワードであるか、サブ変換テーブルから選択されたコードワードであるかを判別することなく、付加データ先行データ領域である直前データと付加データ挿入位置を含むトータルパリティの計算のみで、付加情報ビットの挿入位置に設定された付加情報ビットが[0]であるか[1]であるかを識別することができる。
図20は、付加情報を特定入力データ、例えば[86]として設定した場合の付加データ記録処理手順を説明するフローであり、図21は、その再生処理フローである。以下、各処理フローについて説明する。なお、いずれも先に図13を参照して説明した変換テーブル選択条件を適用した処理例を示している。
まず、図20の記録処理フローについて説明する。ステップS401において、エラー訂正符号化後の付加データを入力する。すなわち、暗号鍵情報などのnビット情報である。
ステップS402において、付加データの1ビットを抽出する。ステップS403において、抽出ビットが[0]であると判定すると、ステップS404において、付加データ挿入位置、すなわち[86]のデータ挿入位置の直前までのデータに基づくパリティ(図14参照)が偶数か否かが判定される。
偶数パリティである場合は、図13のテーブル選択条件に基づいて、[偶数パリティ]と[付加データビット=0]の条件からサブ変換テーブルを適用することを決定し、ステップS406においてサブ変換テーブルに基づいて[86]に対するコードワードが選択される。例えばステート1の場合には、図8に示すコードワード[0000000100000100]を、8ビットデータ[86]=[01010110]に対する16ビットコードワードとして選択する。
奇数パリティである場合は、図13のテーブル選択条件に基づいて、[奇数パリティ]と[付加データビット=0]の条件からメイン変換テーブルを適用することを決定し、ステップS407においてメイン変換テーブルに基づいて[86]に対するコードワードが選択される。例えばステート1の場合には、図7に示すコードワード[0001000001000100]を、8ビットデータ[86]=[01010110]に対する16ビットコードワードとして選択する。
一方、ステップS403において、付加データの抽出ビットが[1]であると判定した場合には、ステップS405において、付加データ挿入位置、すなわち[86]のデータ挿入位置の直前までのデータに基づくパリティ(図14参照)が偶数か否かが判定される。
偶数パリティである場合は、図13のテーブル選択条件に基づいて、[偶数パリティ]と[付加データビット=1]の条件からメイン変換テーブルを適用することを決定し、ステップS407においてメイン変換テーブルに基づいて[86]に対するコードワードが選択される。例えばステート1の場合には、図7に示すコードワード[0001000001000100]を、8ビットデータ[86]=[01010110]に対する16ビットコードワードとして選択する。
奇数パリティである場合は、図13のテーブル選択条件に基づいて、[奇数パリティ]と[付加データビット=1]の条件から、サブ変換テーブルを適用することを決定し、ステップS406においてサブ変換テーブルに基づいて[86]に対するコードワードが選択される。例えばステート1の場合には、図8に示すコードワード[0000000100000100]を、8ビットデータ[86]=[01010110]に対する16ビットコードワードとして選択する。
次に、ステップS408において、付加データの最終ビットまでの処理が終了したか否かを判定し、未処理ビットがある場合は、ステップS402以下の処理を繰り返し実行し、ステップS408において、付加データの最終ビットまでの処理が終了したと判定されると処理を終了する。
次に、図21を参照して、特定の復調データ、例えば[86]を付加情報記録領域に格納するデータとして設定した場合のデータ再生処理手順について説明する。
ステップS501において、情報記録媒体からの読み取り信号に基づいてRF信号が生成され、ステップS502において、RF信号に基づいて、EFMPlus復調処理が実行され、復調データとして[86]=[01010110]が検出されると、ステップS503において、復調データとして[86]=[01010110]が検出された時点におけるトータルパリティが偶数か奇数かを判別する。
偶数パリティであると判断した場合は、ステップS504に進み、付加データとして[0]が設定されていると判定し、奇数パリティであると判断した場合は、ステップS505に進み、付加データとして[1]が設定されていると判定する。
次に、ステップS506において、付加データの最終ビットまでの処理が終了したか否かを判定し、未処理ビットがある場合は、ステップS502以下の処理を繰り返し実行し、ステップS506において、付加データの最終ビットまでの処理が終了したと判定されると処理を終了する。
なお、上述した実施例においては、パリティ情報を用いた例を中心として説明したが、先行するデータ領域の状態としては、その他の検出可能な様々な状態値の適用が可能である。すなわち、付加データから得られる状態であれば、パリティ以外の様々な情報を適用することが可能である。
以上、特定の実施例を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施例の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈されるべきではない。本発明の要旨を判断するためには、冒頭に記載した特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
なお、明細書中において説明した一連の処理はハードウェア、またはソフトウェア、あるいは両者の複合構成によって実行することが可能である。ソフトウェアによる処理を実行する場合は、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれたコンピュータ内のメモリにインストールして実行させるか、あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。
例えば、プログラムは記録媒体としてのハードディスクやROM(Read Only Memory)に予め記録しておくことができる。あるいは、プログラムはフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体に、一時的あるいは永続的に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することができる。
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体からコンピュータにインストールする他、ダウンロードサイトから、コンピュータに無線転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送し、コンピュータでは、そのようにして転送されてくるプログラムを受信し、内蔵するハードディスク等の記録媒体にインストールすることができる。
なお、明細書に記載された各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。また、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
以上、説明したように、本発明の構成によれば、情報記録媒体に対する付加データの記録、例えばコンテンツの復号処理に適用する鍵情報、鍵生成情報、あるいはコンテンツ再生制御情報、コピー制御情報などの付加情報を記録する際、付加データの構成ビット情報[0]または[1]に応じて、変調コードの取得用テーブルとして設定されたメイン変換テーブルと、サブ変換テーブルとを切り替えて適用することにより、ビット情報[0]または[1]を格納することが可能となる。また再生処理においては、付加データの記録領域を含むデータ領域の状態値、例えばパリティを算出することで付加構成ビット情報[0]または[1]を取得することができ、例えば、コンテンツの復号処理に適用する鍵情報、鍵生成情報、あるいはコンテンツ再生制御情報、コピー制御情報などの付加情報を解析困難な態様で埋め込む必要のある場合において適用する情報記録処理装置、情報再生処理装置、情報記録媒体において適用可能である。
本発明の構成によれば、例えば、付加データの記録処理において、付加データを挿入する位置の先行データ領域に基づくパリティ値を算出し、そのパリティ値が偶数であり、付加データのビット値が[0]である場合は、サブ変換テーブルからコードワードを選択する。付加データのビット値が[1]である場合は、メイン変換テーブルからコードワードを選択する。また、付加データを挿入する位置の先行データ領域に基づくパリティ値が奇数であり、付加データのビット値が[0]である場合は、メイン変換テーブルからコードワードを選択する。付加データのビット値が[1]である場合は、サブ変換テーブルからコードワードを選択する。コンテンツ再生時には、付加データの記録領域を含むデータ領域のパリティが偶数であるか奇数であるかを判別するのみで付加データのビット値検出が可能となり、例えばコンテンツの復号処理に適用する鍵情報、鍵生成情報、あるいはコンテンツ再生制御情報、コピー制御情報などの付加情報を解析困難な態様で埋め込む必要のある場合において適用する情報記録処理装置、情報再生処理装置、情報記録媒体において適用可能である。
DVD(Digital Versatile Disc)等の高密度情報記録媒体に対するデジタルデータの記録処理手順を説明する図である。 データフレームのデータ構成について説明する図である。 ECCフレームのデータ構成について説明する図である。 16レコーディングフレームのデータ構成について説明する図である。 変調処理およびNRZI(Non Return to Zero Inverted)変換処理を実行する装置構成を示す図である。 フィジカルセクタのデータ構成について説明する図である。 メイン変換テーブルの構成を示す図である。 サブ変換テーブルの構成を示す図である。 レコーディングフレームの8ビットを16ビットコードワードに変換する処理を説明する図である。 次ステートS(t+1)と、現コードワードX(t)と、次コードワードX(t+1)との関係を説明する図である。 シンクコードテーブルの構成について説明する図である。 シンクフレームの生成処理シーケンスの一例を説明するフロー図である。 変換テーブル選択条件の設定構成例について説明する図である。 具体的な付加データの挿入例について説明する図である。 具体的な付加情報格納位置の設定例について説明する図である。 付加情報の挿入処理を行うシンクフレームの生成処理シーケンスについて説明するフロー図である。 データ記録処理装置の構成、および処理について説明する図である。 データ再生処理装置の構成、および処理について説明する図である。 付加情報読み取りを含む再生処理シーケンスについて説明するフロー図である。 付加情報を特定入力データ、例えば[86]として設定した場合の付加データ記録処理手順を説明するフロー図である。 付加情報を特定入力データ、例えば[86]として設定した場合の付加データ再生処理手順を説明するフロー図である。
符号の説明
101 データフレーム
102 スクランブルフレーム
103 ECCブロック
104 16レコーディングフレーム
105 変調処理NRZI変換データ
106 16フィジカルセクタ
107 レコーディングユニット(RUN)
110 情報記録媒体
151 変調処理手段
152 NRZ変換手段
153 排他論理和回路
154 遅延手段
210 変換手段
211 メイン変換テーブル
212 サブ変換テーブル
220 遅延手段
301 情報記録媒体
302 ピックアップ
303 スピンドルモーター
304 サーボ回路
305 付加データエラー訂正符号化部
306 メインデータエラー訂正符号化部
307 付加データ記録領域制御部
308 スイッチ
309 EFMPlus変調・記録単位生成回路
310 メイン変換テーブル格納メモリ
311 サブ変換テーブル格納メモリ
312 変調コード選択部
313 記録信号処理回路
401 情報記録媒体
402 ピックアップ
403 スピンドルモーター
404 サーボ回路
405 RF回路部
406 同期検出部
407 EFMPlus復調処理部
408 メイン変換テーブル格納メモリ
409 サブ変換テーブル格納メモリ
410 スイッチ410
411 付加データ記録領域検出部
412 付加データデコード部
413 メインデータエラー訂正部
414 付加データエラー訂正部

Claims (26)

  1. 情報記録媒体にデータを記録する情報記録処理装置において、
    異なるコードワードデータを格納したメイン変換テーブルまたはサブ変換テーブルから選択的にコードワードを抽出し、抽出したコードワードに基づいてデータを変調するデータ変調部と、
    前記変調されたデータを記録する記録部と、
    付加データ構成ビット値と、付加データ記録領域に先行するデータ領域の状態とに基づいて、付加データ記録領域に対応する変調データとして、前記メイン変換テーブルから抽出したコードワードを選択するか、サブ変換テーブルから抽出したコードワードを選択する制御部とを有し、
    前記先行するデータ領域の状態は、先行データ領域のパリティが偶数であるか、奇数であるかの状態値であり、
    前記制御部は、
    a.前記付加データの構成ビット値が0であるか1であるか、および、
    b.前記付加データ記録領域の先行データ領域のパリティが偶数であるか、奇数であるか、
    上記a.b.2つの条件に基づいて、付加データ記録領域に対応する変調データをメイン変換テーブルから抽出したコードワードとして設定するか、サブ変換テーブルから抽出したコードワードとして設定するかを決定する構成であることを特徴とする情報記録処理装置。
  2. 前記情報記録処理装置は、
    前記記録データに対して前記メイン変換テーブルから取得されるコードワードのパリティと、前記記録データに対して前記サブ変換テーブルから取得されるコードワードのパリティとが、偶数と奇数、または奇数と偶数の異なるパリティとなる記録データを、前記付加データ記録領域に設定する記録データとして設定する構成であることを特徴とする請求項1に記載の情報記録処理装置。
  3. 前記情報記録処理装置は、
    入力8ビットデータを、前記メイン変換テーブルまたはサブ変換テーブルに基づく変換処理により16ビットコードワードに変換する処理を実行する構成であり、
    前記サブ変換テーブルは、一部の入力8ビットデータに対応するコードワードのみを格納した構成であり、
    前記情報記録処理装置は、
    前記付加データの記録領域に設定する記録データを、前記サブ変換テーブルに基づく変換処理が可能な8ビットデータとして設定する構成であることを特徴とする請求項1に記載の情報記録処理装置。
  4. 前記情報記録処理装置は、
    前記付加データを、
    前記情報記録媒体に格納するコンテンツの暗号鍵情報、暗号鍵生成情報、コンテンツ再生制御情報、コンテンツコピー制御情報の少なくともいずれかの情報の構成情報として設定する構成であることを特徴とする請求項1に記載の情報記録処理装置。
  5. 前記付加データの構成ビットの格納位置は、データ変調過程で生成されるデータフレーム中のリザーブフィールド内に設定する構成であることを特徴とする請求項1に記載の情報記録処理装置。
  6. 前記コードワード選択に基づく変調処理は、ランレングス規則としてのRLL(2,10)を満足するデータ変換処理として実行する構成であることを特徴とする請求項1に記載の情報記録処理装置。
  7. 情報記録媒体に格納された情報の再生処理を実行する情報再生処理装置において、
    情報記録媒体から読み取られたデータの復調処理を実行する復調部と、
    少なくとも付加データの記録領域を含む記録データ領域において、記録データの状態値算出処理を実行し、該状態値算出結果に基づいて、付加データの記録領域に格納された記録情報としての付加データ構成ビット情報の取得処理を実行する付加データデコード部とを有し、
    前記報記録媒体に格納されたデータは、異なるコードワードデータを格納したメイン変換テーブルまたはサブ変換テーブルから選択的に抽出されたコードワードに基づく記録データであり、
    a.前記付加データの構成ビット値が0であるか1であるか、および、
    b.前記付加データ記録領域の先行データ領域のパリティが偶数であるか、奇数であるか、
    上記a.b.2つの条件に基づいて、前記メイン変換テーブルまたはサブ変換テーブルから選択的に抽出されたコードワードに基づく記録データであり、
    前記付加データデコード部は、付加データの記録領域に記録されたコードワードがメイン変換テーブルから取得したコードワードであるか、またはサブ変換テーブルから取得したコードワードであるかを判別することによって、前記付加データの構成ビット値が0であるか1であるかの識別処理を実行する構成であることを特徴とする情報再生処理装置。
  8. 前記記録データの状態値は、付加データの記録領域を含む記録データ領域におけるパリティであり、該パリティが、偶数であるか、奇数であるかの状態値に基づいて、前記付加データの構成ビット値が0であるか1であるかの識別処理を実行する構成であることを特徴とする請求項に記載の情報再生処理装置。
  9. 前記情報再生処理装置は、
    付加データの記録領域および付加データ記録領域の先行データ領域全体の状態値算出処理を実行し、該状態値算出結果に基づいて、付加データの記録領域に格納された記録情報としての付加データ構成ビット情報の取得処理を実行する構成を有することを特徴とする請求項に記載の情報再生処理装置。
  10. 前記情報再生処理装置は、
    予め設定された復調データを取得したことを条件として、該復調データの取得領域を付加データ格納領域として識別し、少なくとも検出された付加データの記録領域を含む記録データ領域において、記録データの状態値算出処理を実行し、該状態値算出結果に基づいて、付加データのビット情報を取得する処理を実行する構成を有することを特徴とする請求項に記載の情報再生処理装置。
  11. 前記予め設定された復調データは、該復調データに対して前記メイン変換テーブルに設定されたコードワードのパリティと、前記復調データに対して前記サブ変換テーブルに設定されたコードワードのパリティとが、偶数と奇数、または奇数と偶数の異なるパリティとなる復調データであることを特徴とする請求項10に記載の情報再生処理装置。
  12. 異なるコードワードデータを格納したメイン変換テーブルまたはサブ変換テーブルから選択的に抽出したコードワードに基づいて生成する変調データに基づく記録データを格納した情報記録媒体であり、
    前記情報記録媒体に格納するコンテンツの暗号鍵情報、暗号鍵生成情報、コンテンツ再生制御情報、コンテンツコピー制御情報の少なくともいずれかの情報の構成情報である付加データの記録領域には、付加データの構成ビット値と、付加データ記録領域の先行するデータ領域の状態とに基づいて選択された、前記メイン変換テーブルまたはサブ変換テーブルの一方のコードワードに基づく変調データが記録された構成を有し、
    前記付加データ記録領域の先行するデータ領域の状態は、先行データ領域のパリティが偶数であるか、奇数であるかの状態値であり、
    前記情報記録媒体は、
    a.前記付加データの構成ビット値が0であるか1であるか、および、
    b.前記付加データ記録領域の先行データ領域のパリティが偶数であるか、奇数であるか、
    上記a.b.2つの条件に基づいて、前記メイン変換テーブルまたはサブ変換テーブルの一方のコードワードが選択されて、該選択コードワードに基づく変調データが記録された構成を有することを特徴とする情報記録媒体。
  13. 前記情報記録媒体は、
    記録データに対して前記メイン変換テーブルから取得されるコードワードのパリティと、前記記録データに対して前記サブ変換テーブルから取得されるコードワードのパリティとが、偶数と奇数、または奇数と偶数の異なるパリティとなる記録データを、前記付加データの記録位置に設定する記録データとして設定した構成であることを特徴とする請求項12に記載の情報記録媒体。
  14. 情報記録媒体にデータを記録する情報記録処理方法であり、
    異なるコードワードデータを格納したメイン変換テーブルまたはサブ変換テーブルから選択的にコードワードを抽出し、該抽出したコードワードに基づいてデータを変調する変調ステップと、
    付加データ構成ビット値と、付加データ記録領域に先行するデータ領域の状態とを判別する判別ステップと、
    前記判別ステップにおける判別結果に基づいて、付加データ記録領域に対応する変調データとして、前記メイン変換テーブルから抽出したコードワードを選択するか、サブ変換テーブルから抽出したコードワードを選択するかを決定する適用変換テーブル決定ステップと、
    前記適用変換テーブル決定ステップにおいて決定した変換テーブルから取得するコードワードに基づく変調データを生成しデータ記録処理を実行するステップを有し、
    前記付加データ記録領域の先行するデータ領域の状態は、先行データ領域のパリティが偶数であるか、奇数であるかの状態値であり、
    前記判別ステップは、
    a.前記付加データの構成ビット値が0であるか1であるか、および、
    b.前記付加データ記録領域の先行データ領域のパリティが偶数であるか、奇数であるか、
    上記a.b.2つの条件を判別するステップであり、
    前記適用変換テーブル決定ステップは、
    上記a.b.2つの条件の判別結果に基づいて、付加データ記録領域に対応する変調データをメイン変換テーブルから抽出したコードワードとして設定するか、サブ変換テーブルから抽出したコードワードとして設定するかを決定するステップであることを特徴とする情報記録処理方法。
  15. 前記情報記録処理方法は、さらに、
    該記録データに対して前記メイン変換テーブルから取得されるコードワードのパリティと、前記記録データに対して前記サブ変換テーブルから取得されるコードワードのパリティとが、偶数と奇数、または奇数と偶数の異なるパリティとなる記録データを、前記付加データ記録領域に設定する記録データとして設定するステップを含むことを特徴とする請求項14に記載の情報記録処理方法。
  16. 前記情報記録処理方法は、さらに、
    前記付加データの記録領域に設定する記録データを、前記サブ変換テーブルに基づく変換処理が可能な8ビットデータとして選択するステップを含むことを特徴とする請求項14に記載の情報記録処理方法。
  17. 前記付加データは、
    前記情報記録媒体に格納するコンテンツの暗号鍵情報、暗号鍵生成情報、コンテンツ再生制御情報、コンテンツコピー制御情報の少なくともいずれかの情報の構成情報であることを特徴とする請求項14に記載の情報記録処理方法。
  18. 前記情報記録処理方法は、さらに、
    前記付加データの構成ビットの格納位置を、データ変調過程で生成されるデータフレーム中のリザーブフィールド内に設定する処理を実行するステップを含むことを特徴とする請求項14に記載の情報記録処理方法。
  19. 前記情報記録処理方法におけるデータ変調処理は、
    ランレングス規則としてのRLL(2,10)を満足するデータ変換処理として実行することを特徴とする請求項14に記載の情報記録処理方法。
  20. 情報記録媒体に格納された情報の再生処理を実行する情報再生処理方法であり、
    少なくとも付加データの記録領域を含む記録データ領域において、記録データの状態値算出処理を実行する状態値算出ステップと、
    前記状態値算出ステップにおける状態値算出結果に基づいて、付加データの記録領域に格納された記録情報としての付加データの構成ビット情報の取得処理を実行する付加情報解析ステップを有し、
    前記報記録媒体に格納されたデータは、異なるコードワードデータを格納したメイン変換テーブルまたはサブ変換テーブルから選択的に抽出されたコードワードに基づく記録データであり、
    a.前記付加データの構成ビット値が0であるか1であるか、および、
    b.前記付加データ記録領域の先行データ領域のパリティが偶数であるか、奇数であるか、
    上記a.b.2つの条件に基づいて、前記メイン変換テーブルまたはサブ変換テーブルから選択的に抽出されたコードワードに基づく記録データであり、
    前記付加情報解析ステップは、
    付加データの記録領域に記録されたコードワードがメイン変換テーブルから取得したコードワードであるか、またはサブ変換テーブルから取得したコードワードであるかを判別することによって、前記付加データの構成ビット値が0であるか1であるかの識別処理を実行するステップであることを特徴とする情報再生処理方法。
  21. 前記記録データの状態値は、付加データの記録領域を含む記録データ領域におけるパリティであり、
    前記状態値算出ステップは、
    前記パリティが、偶数であるか、奇数であるかの状態値を算出し、
    前記付加情報解析ステップは、
    前記パリティに基づいて、前記付加データの構成ビット値が0であるか1であるかの識別処理を実行することを特徴とする請求項20に記載の情報再生処理方法。
  22. 前記状態値算出ステップは、
    付加データの記録領域および付加データ記録領域の先行データ領域全体の状態値算出処理を実行するステップであり、
    前記付加情報解析ステップは、
    前記状態値算出結果に基づいて、付加データの記録領域に格納された記録情報としての付加データ構成ビット情報の取得処理を実行するステップであることを特徴とする請求項20に記載の情報再生処理装置。
  23. 前記情報再生処理方法は、さらに、
    予め設定された復調データを取得したことを条件として、該復調データの取得領域を付加データ格納領域として識別し、少なくとも検出された付加データの記録領域を含む記録データ領域において、記録データの状態値算出処理を実行し、該状態値算出結果に基づいて、付加データのビット情報を取得する処理を実行することを特徴とする請求項20に記載の情報再生処理方法。
  24. 前記予め設定された復調データは、該復調データに対して前記メイン変換テーブルに設定されたコードワードのパリティと、前記復調データに対して前記サブ変換テーブルに設定されたコードワードのパリティとが、偶数と奇数、または奇数と偶数の異なるパリティとなる復調データであることを特徴とする請求項23に記載の情報再生処理方法。
  25. 情報記録媒体に対する記録データの変調処理として、異なるコードワードデータを格納したメイン変換テーブルまたはサブ変換テーブルから選択的にコードワードを抽出し、該抽出したコードワードに基づくデータ記録処理を実行するコンピュータ・プログラムであり、
    付加データの記録処理において、付加データ構成ビット値と、付加データ記録領域の先行するデータ領域の状態とを判別する判別ステップと、
    前記判別ステップにおける判別結果に基づいて、付加データ記録領域に対応する変調データとして、前記メイン変換テーブルから抽出したコードワードを選択するか、サブ変換テーブルから抽出したコードワードを選択するかを決定する適用変換テーブル決定ステップと、
    前記適用変換テーブル決定ステップにおいて決定した変換テーブルから取得するコードワードに基づく変調データを生成しデータ記録処理を実行するステップを有し、
    前記付加データ記録領域の先行するデータ領域の状態は、先行データ領域のパリティが偶数であるか、奇数であるかの状態値であり、
    前記判別ステップは、
    a.前記付加データの構成ビット値が0であるか1であるか、および、
    b.前記付加データ記録領域の先行データ領域のパリティが偶数であるか、奇数であるか、
    上記a.b.2つの条件を判別するステップであり、
    前記適用変換テーブル決定ステップは、
    上記a.b.2つの条件の判別結果に基づいて、付加データ記録領域に対応する変調データをメイン変換テーブルから抽出したコードワードとして設定するか、サブ変換テーブルから抽出したコードワードとして設定するかを決定するステップであることを特徴とするコンピュータ・プログラム。
  26. 情報記録媒体に格納された情報の再生処理を実行するコンピュータ・プログラムであり、
    少なくとも付加データの記録領域を含む記録データ領域において、記録データの状態値算出処理を実行する状態値算出ステップと、
    前記状態値算出ステップにおける状態値算出結果に基づいて、付加データの記録領域に格納された記録情報としての付加データの構成ビット情報の取得処理を実行する付加情報解析ステップを有し、
    前記報記録媒体に格納されたデータは、異なるコードワードデータを格納したメイン変換テーブルまたはサブ変換テーブルから選択的に抽出されたコードワードに基づく記録データであり、
    a.前記付加データの構成ビット値が0であるか1であるか、および、
    b.前記付加データ記録領域の先行データ領域のパリティが偶数であるか、奇数であるか、
    上記a.b.2つの条件に基づいて、前記メイン変換テーブルまたはサブ変換テーブルから選択的に抽出されたコードワードに基づく記録データであり、
    前記付加情報解析ステップは、
    付加データの記録領域に記録されたコードワードがメイン変換テーブルから取得したコードワードであるか、またはサブ変換テーブルから取得したコードワードであるかを判別することによって、前記付加データの構成ビット値が0であるか1であるかの識別処理を実行するステップであることを特徴とするコンピュータ・プログラム。
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