WO2005012849A1

WO2005012849A1 - シート上荷重検出装置

Info

Publication number: WO2005012849A1
Application number: PCT/JP2004/010655
Authority: WO
Inventors: Kazunori Sakamoto; Hitoshi Takayanagi
Original assignee: Aisin Seiki Kabushiki Kaisha
Priority date: 2003-07-30
Filing date: 2004-07-27
Publication date: 2005-02-10
Also published as: US20070028702A1; JP2005049272A; JP3675458B2

Abstract

　シート１の上に作用する荷重を荷重検出手段２１，３１，４０，４９を用いて検出するシート上荷重検出装置１０において、シート骨格となるシートクッションフレーム１１にシート１に対してクッション性を持たせる複数のクッションバネ１７，２７の一端を係止して連架する係止ロッド１５，１６を設け、可撓部材２１を係止ロッド１５とシートクッションフレーム１１との間に設けた。

Description

明細書

シート上荷重検出装置

技術分野

[0001] 本発明は、シート上に作用する荷重を検出するシート上荷重検出装置に関するものであり、特に、シート骨格を構成するフレーム内に荷重センサを設けたシート上荷重検出装置に係わる。

背景技術

[0002] 従来、車両の分野において、着座者がシート上に着座状態にあるか否かを、シートクッションに作用する荷重を検出する為、シート骨格となるシートクッションフレーム内にクッション性をもたせるクッションパネが配設されており、このクッションバネをシートの着座面に対して左右方向力、らバネによってシートクッションフレームに対して張架し、その一部に荷重センサを設けている（例えば、特許文献 1参照）。

[0003] 上記した公報では、荷重センサはボルトにより、シートクッションフレームの側面部の内側に固定される。クッションパネはパネ線を縦横に組み込だ面状となっており、メインメンバーとその外側に取り付けられた複数のサブメンバー（コイルバネ）によって構成されている。コイルバネであるサブメンバーはそれぞれ一端カ^ィンメンバーに対して着座面の左右両側に係止され、他端がシートクッションフレームに係止されている

[0004] シート上に人が着座してシートクッション上に荷重が作用すると、サブメンバーが橈むことにより、荷重センサがサブメンバーによる引きカを検知する構成となる。この場合、複数あるサブメンバーの一つの橈みを検出する様に、サブメンバーの一つに荷重センサが設けられている。

特許文献 1：特開 2001-180353号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0005] し力ながら、従来、上述した公報の如ぐサブメンバーの一つに荷重センサが設けられる構成では、クッションパネに作用する荷重の一部を荷重センサにより検出する構成となっているため、人の着座時等においてクッションパネに作用する荷重は、荷重センサがつながるサブメンバー以外からシートクッションフレームへと逃げてゆく為、精度良い荷重検出が行えない。そこで、精度良い荷重検出を行うためには、タツシヨンパネの各々に対して荷重センサを設ければ良レ、が、コストアップしてしまう。よって、本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、コストアップを抑えて精度良く荷重検出が行える構成とすることを課題とする。

課題を解決するための手段

[0006] 上記の課題を解決するために講じた技術的手段は、シート上に作用する荷重を荷重検出手段により検出するシート上荷重検出装置において、シート骨格となるシートクッションフレーム内にシートのクッション性を持たせる複数のクッションバネを係止する係止ロッドを設け、前記荷重検出手段を該係止ロッドと前記シートクッションフレームとの間に設けたことである。

[0007] この場合、好ましくは、荷重検出手段は係止ロッドに対して一対設けられると良い。

また、荷重検出手段は、荷重センサを備えた可撓部材力成り、可撓部材の一端はシートクッションフレームに支持され、他端により係止ロッドを回転自在に支持されると良い。

更に、荷重検出手段は、内部に荷重センサを備え、内部容積が可変となる筒状体から成

り、筒状体の一端はシートクッションフレームに支持され、他端によりロッドを回転自在に支持し、荷重が作用した場合に内部容積が可変としても良い。

[0008] 荷重センサは、ホール素子による検出または抵抗体の変化により荷重を検出する構成とするのが好ましい。

[0009] また、上記の課題を解決するために講じた技術的手段は、シート上に作用する荷重を荷重検出手段により検出するシート上荷重検出装置において、シート骨格となるシートクッションフレームと、該シートクッションフレームに係合される可撓部材と、該可撓部材に係止される係止ロッドと、該係止ロッドに係合する複数のクッションパネとを備え、前記可撓部材には、前記荷重センサが取付けられていることを特徴としている [0010] その際、係止ロッドは、シートクッションフレームの前側及び後側の少なくとも一方に備えられていることが好ましぐシートクッションフレームの側方片側又は側方両側に備えられてレ、ることが好ましレ、。

[0011] また、クッションバネは、波形状を有していることが好ましい。

さらに、上記の課題を解決するために講じた技術的手段は、シート上に作用する荷重を荷重検出手段により検出するシート上荷重検出装置において、シート骨格となるシートクッションフレームと、該シートクッションフレームに係合される可撓部材と、該可撓部材に係止される係止ロッドと、前記係止ロッドに連結し、前記シート上に作用する荷重を受止める板部材とを備え、前記可撓部材には、前記荷重センサが備えられてレ、ることを特 ί教としている。

[0012] その際、係止ロッドは、シートクッションフレームの前側及び後側の少なくとも一方に備えられていることが好ましぐシートクッションフレームの側方片側又は側方両側に備えられてレ、ることが好ましレ、。

[0013] また、シートクッションフレームと板部材とは、パネによって係合されていることが好ましい。

さらに、係止ロッドと板部材とは、パネによって係合されていることが好ましい。発明の効果

[0014] 第 1の特徴構成に係る発明によれば、クッション性を持たせる複数のクッションパネを係止する係止ロッドによりまとめて係止することができ、その集めた荷重を大きくすることができる。また、荷重検出には各々のクッションパネに荷重検出手段を設けなくて良くなることから、低コストで荷重検出が行える構成にでき、従来に比べ、シートタツシヨンフレームへと逃げてゆく荷重を少なくし、精度の良い荷重検出を行うことができる。

[0015] 第 2の特徴構成に係る発明によれば、荷重検出手段は、係止ロッドに対して一対設けられる。このため、係止ロッドを両持ちで支持することができ、係止ロッドに作用する荷重を一対の荷重検出手段の総和により検出することができる。

[0016] 第 3の特徴構成に係る発明によれば、荷重検出手段は、荷重センサを備えた可撓部材から成り、可撓部材の一端はシートクッションフレームに支持され、他端により係止ロッドを回転自在に支持する。このため、複数のクッションパネに作用した荷重は係止ロッドによって集められ、クッションパネに作用した荷重は荷重検出手段との間でストレスなく荷重検出手段へと伝えることができ、精度良く荷重検出を行うことができる。

[0017] 第 4の特徴構成に係る発明によれば、荷重検出手段は、内部に荷重センサを備え、内部

容積が可変となる筒状体から成り、筒状体の一端はシートクッションフレームに支持され、他端によりロッドを回転自在に支持し、荷重が作用した場合に内部容積が可変となる。このため、クッションパネに作用した荷重は荷重検出手段へと伝わり、荷重の大きさによって、筒状体の内部容積が可変にできる。さらに、その内部容積の可変した状態を荷重センサが検出することによって、精度良く荷重検出を行うことができる。

[0018] 第 5の特徴構成に係る発明によれば、荷重センサは、ホール素子による検出または抵抗体の変化により荷重を検出する構成とする。このため、筒状体の内部にホール素子を設け、ホール素子の対向位置に永久磁石を設けて、ホール素子により磁束の変化を検出する、若しくは、筒状体の内部側面に抵抗体を形成し、その抵抗体の上でブラシを荷重の大きさに応じて摺動させる簡単な構成とすることにより実現できる。

[0019] 第 6の特徴構成に係る発明によれば、係止ロッドに複数のクッションパネが係合することとなるため、クッションパネに負荷された荷重が係止ロッドに集められることとなる。そして、係止ロッドに集められた荷重は、可撓部材に伝達されることとなり、可撓部材に取付けられた荷重センサで検出されることとなる。このため、各々のクッションパネに荷重センサを設ける必要がないため、低コストを実現することができる。また、従来のシート上荷重検出装置に比して、シートクッションフレームへと逃げていく荷重を少なくし、精度の良い荷重検出を行うことができる。

[0020] 第 7及び第 8の特徴構成に係る発明によれば、係止ロッド力シートクッションフレームの前側及び後側の少なくとも一方に備えられていたり、シートクッションフレームの側方片側又は側方両側に備えられてレ、たりする。このため、係止ロッドとシートクッシヨンフレームとの間で、確実に荷重による歪みが発生することとなる。

[0021] 第 9の特徴構成に係る発明によれば、クッションパネが係止ロッドに等間隔に係合されているため、クッションパネに負荷された荷重が係止ロッドに均一に伝達されることとなる。

[0022] 第 10の特徴構成に係る発明によれば、伝達された荷重は、可撓部材の曲部に集中することとなるため、その曲部に最も歪みが生じやすくなる。このため、曲部に備えられた荷重検知センサによって、正確な荷重を検知することができる。

[0023] 第 11の特徴構成に係る発明によれば、波形状のクッションパネにより、シート上に負荷された荷重を広く集めることができる。

[0024] 第 12の特徴構成に係る発明によれば、係止ロッドに板部材が係合することとなるため、板部材に負荷された荷重が径止ロッドに集められることとなる。そして、係止ロッドに集められた荷重は、可撓部材に伝達されることとなり、可撓部材に取付けられた荷重センサで検出されることとなる。このため、板部材によって、シート上に負荷された荷重を広く集めることができる。また、従来のシート上荷重検出装置に比して、シートクッションフレームへと逃げていく荷重を少なくし、精度の良い荷重検出を行うことができる。

[0025] 第 13及び第 14の特徴構成に係る発明によれば、係止ロッド力シートクッションフレームの前側及び後側の少なくとも一方に備えられたり、シートクッションフレームの側方片側又は側方両側に備えられていたりするため、係止ロッドとシートクッションフレームとの間で、確実に荷重による歪みが発生することとなる。

[0026] 第 15及び第 16の特徴構成に係る発明によれば、シートクッションフレームと板部材とがパネによって係合されていたり、係止ロッドと板部材とがパネによって係合されてレヽ

たりするため、クッション性を高めることができる。

発明を実施するための最良の形態

[0027] 以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。図 1は車両におけるシート上荷重検出装置 10の構成を示すシート骨格を示した斜視図であり、図 1に示す構成において、シート表皮およびヘッドレスト 5を設けた状態を、図 2に示す。尚、以下に説明する実施形態においては、図 2に示すシート 1に、人が着座面 4に正規着座した場合において、前側（図 2の左側）を前方、着座面 4に対して後側（図 2の右側）を後方とし、着座面 4の両側を左右方向として説明を行う。

[0028] 図 2に示す様に、車両フロアに対してブラケット等を介して固定されるシート 1は、主として、着座面 4を有するシートクッション 3と、シートクッション 3に対して着座面 4の後方で回動自在となるシートバック 2と、シートバック 2に対して上下動自在なヘッドレスト 5と力、ら構成されてレ、る。シート 1の内部には、シートクッション 3の骨格を成すシートクッションフレーム 11と、シートバックの骨格を成すシートバックフレーム 12から構成されている。

[0029] シートクッションフレーム 11は着座面 4のシート骨格となるものであり、剛体から成り立っており、形状は矩形状を呈し内部が開口している。シートクッションフレーム 11では、着座面 4の後方は左右の剛性を確保するために、連結ロッド 13がシートクッションフレーム 11の後方両端に設けられてレ、る。

[0030] 一方、開口 14にはシートクッション 3において人が着座した場合にクッション性をもたせるために、波状を呈する複数 (例えば、図 1では 4個）の所定パネ定数を有するクッシヨンバネ 17が、着座面 4の左右方向において並列に設けられ、クッションバネ 17 により荷重が受けられる構成となっている。即ち、クッションパネ 17の一端は、着座面 4の前方に設けられる係止ロッド 15に夫々係止され、等間隔に連架されると共に、クッシヨンバネ 17の他端は着座面 4の後方に設けられる係止ロッド 16に夫々係止され連架されている。前後に設けられる係止ロッド 15， 16は、同一長および同一径となつたパイプ状を呈しており、開口 14の左右方向の長さよりも若干短くなつている。クッシヨンバネ 17は略 U字状を呈する端部がそれぞれ引っ掛けられ、係止ロッド 15, 16の所定位置に係止されている。なお、係止ロッド 15、 16のいずれか一方が係止されているだけでもよぐまた、係止ロッド 15、 16は、シートクッションフレーム 11の側方片側又はその側方両側に係止されてレ、てもよレ、。

[0031] 係止ロッド 15は、シートクッションフレーム 11の前方で着座面 4の左右両側に設けられた一対の可撓部材 21を介して、シートクッションフレーム 11に支持されて取り付けられている。

[0032] 可撓部材（前方の荷重検出手段） 21は、着座面 4の前方の荷重を検出するものであり、図 3に示す形状を呈する。可撓部材 21は 1枚のプレート板 (例えば、所定の厚さの鉄板等）を略 U字状に湾曲させて荷重センサ 8が取り付けられる可撓部 25を形成し、その端部を円筒状にロール成形して円筒部 23を形成したものであり、 U字状の水平面 24に対して、垂直にピン 22を立設させたものである。この可撓部材 21は荷重が作用した場合に、円筒部 23が変形しない様、円筒部 23は可撓部 25に対して溶接等が行われると良レ、。また、可撓部材 21を形成する別の方法としては、可撓部 25 、円筒部 23、ピン 22をそれぞれ別体で設け、溶接等を施すことによりそれらを一体化することも可肯である。

[0033] 可撓部材 21は、図 5に示す如ぐ円筒部 23に係止ロッド 15が揷通され、シートクッシヨンフレーム 11の開口端の周縁近傍における所定位置に設けられた取り付け孔にピン 22が下方より上方へと挿通され、挿通されたピン 22が上方よりナット等の固定部材を用いて固定されることにより、可撓部材 21はシートクッションフレーム 11に取り付けられている。この場合、可撓部 25には可撓部 25の変形を検出する荷重センサ 8 が取り付けられる。なお、略 U字状の可撓部材 21は、曲部 21aを備えており、曲部 21 aに荷重センサ 8が取付けられている。ここで、荷重センサ 8は、曲部 21aの内側に取付けられていても良ぐその外側に取付けられていても良い。

[0034] 一方、着座面 4の後方に設けられる係止ロッド 16と連結ロッド 13との間には、可撓部材 31が設けられている。可撓部材 31はシートクッションフレーム 11の後方において、着座面 4の左右両側に一対設けられ、一対の可撓部材 31により着座面 4の後方荷重を検出することができる。

[0035] 可撓部材 (後方の荷重検出手段） 31は、図 4に示す形状を呈する。可撓部材 31は、 1枚のプレート板（例えば、所定の厚さの鉄板等）を略 U字状に湾曲させて荷重センサ 9が取り付けられる可撓部 35が形成され、両端部をそれぞれ外側に向けて円筒状にロール成形して円筒部 32, 33が形成されたものである。この場合、荷重が作用した場合に円筒部 32, 33は変形しない様、可撓部 35に対して溶接等が行われると良レ、。また、可撓部材 31を形成する別の方法としては、可撓部 35、円筒部 32, 33をそれぞれ別体で作り、溶接等を施すことによりそれらを一体化することも可能である。なお、略 U字状の可撓部材 31は、曲部 31aを備えており、曲部 31aに荷重センサ 9が取付けられている。ここで、荷重センサ 9は、曲部 31aの内側に取付けられていても良ぐその外側に取付けられていても良い。

[0036] 可撓部材 31は、図 5に示す如ぐシートクッションフレーム 11の後方に設けられ、後方荷重を検出するものである。可撓部材 31は、下方の円筒部 33に係止ロッド 16が揷通されると共に、上方の円筒部 32にシートクッションフレーム 11に取り付けられる連結ロッド 16が揷通される。

[0037] 即ち、複数の並行なクッションパネ 17の一端は係止ロッド 15により連架され、他端は係止ロッド 16に連架され、 2本の係止ロッド 15， 16は左右方向に設けられた一対の可撓部材 21 , 31によって前後方向に支持される。クッションバネ 17のバネ力によつて図 5に示す状態（例えば、クッションパネ 17が水平状態で引っ張られ、図 5に示す上下方向に橈みなく伸びた状態、或いは、クッションバネ 17の両側に位置する可撓部 25， 35が上下方向に変位しない状態）を保持している。この場合、前方の円筒部 23は円筒部 23の中に挿通される係止ロッド 15を回転支持すると共に、後方の円筒部 33は係止ロッド 16をシートクッションフレーム 11に対して回転支持する。この場合、可撓部材 31は連結ロッド 13が挿通された円筒部 32もまた回転自在に支持されている。この場合、可撓部 35には可撓部 35の変形を検出する荷重センサ 9が取り付けられる。

[0038] 次に、荷重がシート上に作用した場合の動作について、図 6を参照して説明する。

図 5に示す状態から、シートクッション 3に着座者が着座してクッションバネ 17に、図 6に示す如く荷重 (例えば、鉛直方向の荷重）が作用した場合には、その荷重によりクッシヨンバネ 17の付勢力に抗して、クッションバネ 17が下方へと橈む。この場合、複数のクッションバネ 17を連結して係止する係止ロッド 15全体が押し下げられることにより、前方の可撓部材 21の円筒部 23に揷通される係止ロッド 17は、ピン 22によるシートクッションフレーム 11との固定点を中心として円筒部 23に対して時計方向に回動する。これにより、可撓部材 21の円筒部 23は荷重の大きさに応じて図 5に示す状態から下方へと下がると同時に、可撓部 25は拡開して、その拡開した変位を湾曲した可撓部 25に固定された荷重センサ 8により検出することができる。

[0039] また、これと同時に着座面 4の後方では、複数のクッションパネ 17の後端を係止し連架する係止ロッド 16が、図 6に示す如ぐ図 5に示す状態から荷重により押し下げられる。すると、連結ロッド 13が揷通する円筒部 32を中心として、円筒部 32が時計方向に回動する。そうすると、可撓部材 31の有する弾性力によって下方のクッションバネ 17の後端を係止ロッド 16にて支持する円筒部 33は反時計方向に回動する。そして、可撓部材 31の円筒部 33は荷重の大きさに応じて作用する荷重と同方向である下方へと下がる。これと同時に、 U字状の可撓部 35は図 6に示す如く拡開して、その変位を可撓部 35に取り付けられた荷重センサ 9で検出することができる。この場合、荷重の大きさにより直線的に電圧出力が変化する荷重センサ（例えば、歪ゲージ等） 8, 9を用いると、例えば、着座面 4の前方に配設される一対の荷重センサ 8から出力される電圧を VFR, VFL、後方に配設される一対の荷重センサ 9から出力される電圧を VRR, VRLとした場合、 4つの荷重センサ 8, 9の電圧合計値¥ (=¥ 1^ + ¥?し+¥ RR + VRL)により着座面 4に作用する荷重を電圧からの換算により検出することが可能である。

[0040] 一方、着座者がシートクッション 3から離れ、クッションバネ 17に作用する上方からの荷重がなくなると、クッションパネ 17のもつ付勢力によって、図 6に示す状態から図 5に示す状態に復帰する。

[0041] この様に図 5に示す構成にすれば、クッションバネ 17への荷重の入力方向と略同方向に可撓部 25, 35が付勢力に抗して変位する。このこと力、可撓部 25, 35のバネ定数を変えることにより可撓部 25, 35の変位量を荷重の大きさにより設定することが容易である。また、この構成では、シートクッションフレーム 11、クッションバネ 17、可撓部材 21， 31の取り付け交差を可撓部 25, 35によって吸収することができる。

[0042] シートクッションフレーム 11に対して、着座面 4に作用する荷重を検出する構造は、言うまでもなくシートバック 2の骨格となるシートバックフレーム 12に対しても適用すると、背もたれ部でもより正確な荷重検知が可能である。この場合には、シートクッションフレーム 11内では着座面 4に対して前後方向で設けた複数のクッションバネ 17を、シートバックフレーム 12内で背もたれ部のクッション性を有するクッションバネ 20を左右方向に配置するとホールド性が良くなる。背もたれ部の複数（図 1では 6個）の並行配置されたクッションバネ 20は、係止ロッド 15， 16と同様な機能を有する 2つの係止ロッド 18, 19によって係止され連架される構成とする。 2つの係止ロッド 18, 19は上記した可撓部材 21または 31と同様の部材 26， 29を用いて、シートバックフレーム 12 に対して左右両側から係止される構成とすることによって、シートバックに作用する荷重も検出する構成としても良い。

[0043] (第 2実施形態）

次に、第 2実施形態の構成について説明する。第 2実施形態は図 5の変形例であり、その構成を図 7に示す。

[0044] 図 5に示す第 1実施形態の構成では、着座面 4に対してクッションパネ 17を前後から支持する可撓部材 21， 31において、荷重の変位が発生し易い湾曲した可撓部 25 , 35に対して荷重センサ 8, 9をそれぞれ設ける構成とした力 S、荷重センサ 8, 9は可動部 25, 35から延在した水平部 24に設けることもできる。この場合、水平部 24の一方の側に磁束変化を検出するホール素子 36, 37を固定し、他方の側にはホール素子 36, 37とそれぞれ対向する位置に磁束を発生させる永久磁石 38, 39を設ける。これによつて、クッションバネ 17に荷重が作用すると、クッションバネ 17が橈み、図 6 に示す如く可撓部 25, 35が拡開した状態をホール素子 36, 37からの出力によって検出

し、シートクッション 3に作用した荷重を検出することができる。この構成は、可撓部材 21, 31に対して、ホーノレ素子 36, 37および永久磁石 38, 39を設ければ良レヽので、簡単な構成によって、シートクッション 3に作用する着座面 4の荷重を係止ロッド 15， 1 6により集め、荷重検出手段となるホール素子 36, 37によって荷重検出が行える。

[0045] (第 3実施形態）

次に、図 8から図 10を参照して、第 3実施形態について説明する。第 1実施形態および第 2実施形態では、 2つの係止ロッド 15, 16を可撓部材 21， 31の橈みによって検出する構成としたが、第 3実施形態では、可撓部材 21， 31に代わるピストン型の荷重検出装置 (荷重検出手段) 40， 49により構成した。即ち、着座面 4に作用する前方荷重を前方に設けられた荷重検出装置 40で検出すると共に、着座面 4に作用する後方荷重を後方に設けられた荷重検出装置 49により検出するものとした。

[0046] 荷重検出装置 40は、図 10に示す如ぐベースとなる本体部 41と、本体部 41に対して一方向に伸縮自在な円筒部 48を有する可動部 42、本体部 41と可動部 42との間に配設されたスプリング 43、本体部 41と可動部 42とにより形成される内部容量が可変となる空間内に設けられるホール素子 44及び永久磁石 45から構成され、可動部 4 2は本体部 41に対して所定量 (所定ストローク）だけ伸縮自在となってレ、る。

[0047] 荷重検出装置 40は内部容量が可変することにより、本体部 41と可動部 42のそれぞれに設けられた永久磁石 45とホール素子 44との距離が可動部 42の本体部 41に対する位置に応じて変化し、ホール素子 44を通過する永久磁石 45からの磁束が変化することによって、その変位量から荷重検出が可能となっている。この場合、円筒部 48の高さを調整することにより、ホール素子 44で検出する磁束を調整することができる。

[0048] この様な荷重検出装置 40は、前方においては、例えば、本体部 41をシートクッションフレーム 11の開口 14の周縁裏側にボルト等により固定し、可動部 42で着座面 4の前方の荷重を受ける係止ロッド 15を支持する構成とする。一方、後方においては、図 10に示す如ぐ本体部 41の上方に円筒部 32を一体で形成し、円筒部 32に連結ロッド 13を揷通させ、連結ロッド 13によって荷重検出装置 40が連結ロッド 13により回転自在に支持される。また、下方の可動部 42には円筒部 33を一体で形成し、そこにクッシヨンパネ 17に作用する荷重を集めた係止ロッド 16が揷通される。

[0049] そこで、図 9に示す如ぐクッションバネ 17に矢印方向の荷重が作用すれば、その荷重により前方の荷重検出装置 40の可動部 42は、図 8に示す状態（クッションパネ 1 7に荷重が作用していない状態）よりも荷重の大きさに比例した量だけ伸び、その伸びた変位をホール素子 44により検出する。また、後方の荷重検出装置 49の可動部 4 2は、時計方向のモーメントが発生により時計方向に回転しながら、荷重の大きさに比例した量だけ伸び、その伸びた変位をホール素子 44により検出する。これによつて、クッションバネ 17に作用した荷重を前後の荷重検出装置 40、 49からの出力の総和により検出することができる。

[0050] また、別の変形例として、図 11に示す如ぐ可動部 42に円筒部 48を形成し、円筒部 48の内壁に沿って抵抗値が軸方向においてリニアに変化する抵抗体 46を円筒部 48と一体で設け、抵抗体 46の両端に所定電圧（例えば、 5V)を図示しない外部コネクタを介して印加すると共に、抵抗体 46に沿って軸方向において摺接するブラシ 47 を本体部 41の内側中央に固定し、可動部 42が本体部 41に対して軸方向に変位することにより、抵抗体 46の変位量、即ち、クッションパネ 17に作用する荷重を検出する構成としても良い。

[0051] (第 4実施形態）

図 12に第 4実施形態を示す。

[0052] この第 4実施形態では、シートクッションフレーム 11の中に剛体力、ら成る板部材としての荷重受プレート 30を設け、荷重受プレート 30を前後方向の両側からバネとしての複数のコイルスプリング 27, 28によって、シートクッションフレーム 11に対してそれぞれ支持する。そして、その後方側を、図 1と同じ係止ロッド 16により、シート後方に作用する荷重を受ける構成としても、第 1実施形態と同様な効果を得ることができる。なお、係止ロッド 16は、シートクッションフレーム 11の側方片側又はその側方両側に係止されていてもよい。

[0053] (第 5実施形態）

図 13に第 5実施形態を示す。第 5実施形態では、図 1に示すクッションパネ 17および係止ロッド 15, 16を、クッション性を有する 1つの荷重受部材 50にまとめて、荷重受部材 50をシートクッションフレーム 11に対して可撓部材 21, 31により支持する構成としても良い。なお、係止ロッド 15、 16は、シートクッションフレーム 11の側方片側又はその側方両側に係止されてレ、てもよレ、。

産業上の利用可能性

[0054] 車両の分野において、シート骨格を構成するフレーム内に荷重センサを設けたシート上荷重検出装置に有用である。

図面の簡単な説明

[0055] [図 1]本発明のシート上荷重検出装置の第 1実施形態におけるシート上荷重検出装置の構成を示すシートの斜視図

[図 2]車両用のシートの斜視図

[図 3]図 1に示すシートクッションフレームの前方左右に一対で設けられた可撓部材の形状を示す斜視図

[図 4]図 1に示すシートクッションフレームの後方左右に一対で設けられた可撓部材の形状を示す斜視図

園 5]図 1に示す構成において、シートクッションに荷重が作用していない状態を示した模式図

園 6]図 1に示す構成において、シートクッションに着座者が着座して荷重が作用した状態を示した模式図

園 7]本発明の第 2実施形態における模式図

園 8]本発明の第 3実施形態における模式図

[図 9]図 8において、矢印方向に荷重が作用した状態を示す模式図

園 10]図 8で用いられる荷重センサの構造を示した模式図

園 11]図 8で用いられる荷重センサの別の構造を示した模式図

園 12]本発明の第 4実施形態における構成図

園 13]本発明の第 5実施形態における構成図

符号の説明

1 シート

2 シートバック

3 シートクッション

4 着座面

8， 9 荷重センサ

10 シート上荷重検出装置

11 シートクッションフレーム

12 シートバックフレーム

13 連結ロッド

15, 16 係止ロッド

17 クッションバネ

21， 31 可撓部材 (荷重検出手段）

32, 34, 36, 37, 44 ホーノレ素子

33, 35, 38, 39, 45 永久磁石

40 荷重検出装置本体部可動部抵抗体ブラシ

Claims

請求の範囲

[1] シート上に作用する荷重を荷重検出手段により検出するシート上荷重検出装置において、

シート骨格となるシートクッションフレーム内にシートのクッション性を持たせる複数のクッションバネを係止する係止口ッドを設け、前記荷重検出手段を該係止ロッドと前記シートクッションフレームとの間に設けたことを特徴とするシート上荷重検出装置。

[2] 前記荷重検出手段は、前記係止ロッドに対して一対設けられることを特徴とする請求項 1に記載のシート上荷重検出装置。

[3] 前記荷重検出手段は、荷重センサを備えた可撓部材力成り、該可撓部材の一端は前記シートクッションフレームに支持され、他端により前記係止ロッドを回転自在に支持することを特徴とする請求項 1に記載のシート上荷重検出装置。

[4] 前記荷重検出手段は、内部に荷重センサを備え、内部容積が可変となる筒状体から成り、該筒状体の一端は前記シートクッションフレームに支持され、他端により前記ロッドを回転自在に支持し、前記荷重が作用した場合に内部容積が可変することを特徴とする請求項 1に記載のシート上荷重検出装置。

[5] 前記荷重センサは、ホール素子による検出または抵抗体の変位により前記荷重を検出することを特徴とする請求項 4に記載のシート上荷重検出装置。

[6] シート上に作用する荷重を荷重検出手段により検出するシート上荷重検出装置において、

シート骨格となるシートクッションフレームと、該シートクッションフレームに係合される可撓部材と、該可撓部材に係止される係止ロッドと、該係止ロッドに係合する複数のクッションパネとを備え、前記可撓部材には、前記荷重センサが取付けられていることを特徴とするシート上荷重検出装置。

[7] 前記係止ロッドは、前記シートクッションフレームの前側及び後側の少なくとも一方に備えられていることを特徴とする請求項 6記載のシート上荷重検出装置。

[8] 前記係止ロッドは、前記シートクッションフレームの側方片側又は側方両側に備えられていることを特徴とする請求項 6記載のシート上荷重検出装置。

[9] 前記クッションパネは、前記係止ロッドに等間隔に係合されていることを特徴とする請求項 6乃至 8記載のシート上荷重検出装置。

[10] 前記可撓部材は、曲部をもつ U字形状を有し、該曲部に前記荷重センサが備えられていることを特徴とする請求項 6乃至 8記載のシート上荷重検出装置。

[11] 前記クッションパネは、波形状を有していることを特徴とする請求項 6乃至 8記載のシート上荷重検出装置。

[12] シート上に作用する荷重を荷重検出手段により検出するシート上荷重検出装置において、

シート骨格となるシートクッションフレームと、該シートクッションフレームに係合される可撓部材と、該可撓部材に係止される係止ロッドと、前記係止ロッドに連結し、前記シート上に作用する荷重を受止める板部材とを備え、前記可撓部材には、前記荷重センサ

が備えられていることを特徴とするシート上荷重検出装置。

[13] 前記係止ロッドは、前記シートクッションフレームの前側及び後側の少なくとも一方に備えられていることを特徴とする請求項 12に記載のシート上荷重検出装置。

[14] 前記係止ロッドは、前記シートクッションフレームの側方片側又は側方両側に備えられていることを特徴とする請求項 12記載のシート上荷重検出装置。

[15] 前記シートクッションフレームと前記板部材とは、バネによって係合されていることを特徴とする請求項 12乃至 14記載のシート上荷重検出装置。

[16] 前記係止ロッドと前記板部材とは、前記パネによって係合されていることを特徴とする請求項 12乃至 14記載のシート上荷重検出装置。