WO2004088116A1

WO2004088116A1 - エアクリーナ

Info

Publication number: WO2004088116A1
Application number: PCT/JP2004/003952
Authority: WO
Inventors: Kazuhiko Shimomura
Original assignee: Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha
Priority date: 2003-03-31
Filing date: 2004-03-23
Publication date: 2004-10-14

Abstract

取付作業性を向上させ、開口面積を狭めることなく十分強固に嵌め込み可能なエアクリーナを提供する。吸気取入口２と、該吸気取入口２に装着する吸気導入ダクト３を備え、内部にクリーナエレメントを収容したエアクリーナ筐体１からなるエアクリーナであって、前記吸気取入口２の開口縁２ａに、前記エアクリーナ筐体１の外面又は内面側に突出する突起４を該開口縁２ａに沿って部分的に設け、前記吸気導入ダクト３の外周面に、前記開口縁２ａが差し込まれる差込溝５ａと、前記突起４が嵌る凹部５ｂとを形成した。

Description

明細書エアクリーナ技術分野

本発明は車両用エンジンのエアクリーナに関する。

背景技術

自動車や自動二輪車等の車両用エンジンは、エアクリーナを通して外気を取入れて吸気系に供給する。エアクリーナは、エアクリーナ筐体内にクリーナエレメント (フィル夕）が設けられ、筐体に開口する吸気取入口から外気を導入し、クリーナエレメントを通して塵埃等を除去する o クリーナエレメントを通過した外気は、エアクリーナ筐体の吸気出口に接続された吸気管を通してエンジンに吸引される (例えば特許文献 1 及び特許文献 2参照）。

このエアクリーナの吸気取入口には、外気を円滑に取入れるための吸気導入ダクトが設けられる。

図 8は、従来の吸気導入ダク卜の構成図である。

エアクリーナ筐体 1に矩形の吸気取入口 2が開口する。この吸気取入口 2に矩形環状の吸気導入ダクト 3が装着される。吸気取入口 2の開口縁 2 aには全周に沿って、断面 L字状になるように筐体外面に突出した唇状リブ形状の突起 4が形成される。吸気導入ダクト 3の外周側面には全周に沿って取付部 5が形成される。取付部 5には、全周にわたって唇状リブ形状の突起 4に対応した断面 L字状の溝 5 0が形成される。この取付部 5の断面 L字状の溝 5 0に、全周が断面 L字状の開口縁 2 aを差し込んで嵌め込むことにより、吸気導入ダクト 3が吸気取入口 2に取付けられる。

しかしながら、この従来構造では、唇状リブ形状の突起 4が吸気取入口 2の開口縁 2 aの全周に沿って形成されるため、嵌め込み作業がやりにくい。

図 9は従来の別の吸気導入ダクトの構成図である。

この例では、扁平な矩形状の吸気取入口 2に吸気導入ダクト 3が装着されている。吸気取入口 2の開口縁 2 aは平坦直線状であって図 8のような唇状リブ形状の突起は形成されない。この開口縁 2 aに吸気導入ダクト 3の差込溝 5 1が幾分深く差し込まれる。この例では、吸気導入ダクト 3の長手方向中央部にダクト変形防止のための補強リブ 6が設けられる。

しかしながら、このような補強リブ 6を設けると、吸気取入口 2の開口面積が狭められ吸入空気量が減少し、特に小型のエアクリーナで吸気取入口 2が小さい場合に影響が大きい。また、補強リブ 6が硬質のため、吸気導入ダクト 3を開口縁 2 aに取付けにくくなる。

特許文献 1 特公昭 6 1— 3 8 3 4 6号公報

特許文献 2 特開 2 0 0 2— 1 6 0 6 8 6号公報発明の開示

本発明は上記従来技術を考慮したものであって、取付作業性を向上させ、開口面積を狭めることなく十分強固に嵌め込み可能なエアクリーナの提供を目的とする。

前記目的を達成するため、請求項 1の発明では、吸気取入口と、該吸気取入口に装着する吸気導入ダクトを備え、内部にクリーナエレメントを収容したエアクリーナ筐体からなるエアクリーナであって、前記吸気取入口の開口縁に、前記エアクリーナ筐体の外面又は内面側に突出する突起を該開口縁に沿って部分的に設け、前記吸気導入ダクトの外周面に、前記開口縁が差し込まれる差込溝と、前記突起が嵌る凹部とを形成したことを特徴とするエアクリーナを提供する。

請求項 2の発明では、前記突起は、前記開口縁から断面 L字状に突出するリブからなることを特徴としている。

請求項 3の発明では、前記開口縁の全周に沿って前記差込溝が形成され、前記突起が嵌る凹部は、該突起に対応する部分のみに設けられたことを特徴としている。図面の簡単な説明

図 1は、本発明が適用される自動二輪車の右側面図である。

図 2は、図 1の自動二輪車のエンジン部分の構成図である。

図 3は、図 1の自動二輪車のエアクリーナの正面図である。

図 4は、図 1の自動二輪車のエアクリーナの側面図である。

図 5は、本発明の吸気導入ダクトの構成図である。

図 6は、本発明の別の実施形態の説明図である。

図 7は、本発明のさらに別の実施形態の説明図である。

図 8は、従来の吸気導入ダクトの構成図である。

図 9は、従来の別の吸気導入ダクトの構成図である。発明を実施するための最良の形態

まず、図 1〜図 4を参照して本発明が適用される自動二輪車及びそれに備わるエアクリーナについて説明する。

この自動二輪車 6 0は、車体全体を構成する車体フレーム 6 1と、この車体フレーム 6 1の前部に備わるフロントフオーク 6 2と、左右フロントフオーク 6 2 ， 6 2間に保持された前輪 6 3と、前輪 6 3の上部に備わるヘッドライト 6 4と、フロントフォーク 6 2に連結されたハンドル 6 5と、車体フレーム 6 1の後部に連結されたリャフレーム 6 6 と、このリャフレーム 6 6に保持された後輪 6 7とを備える。車体中央部に燃料タンク 6 8及びその後方にシ一ト 6 9が備わる。燃料タンク 6 8の下方に V型配置のエンジン Ί 0が備わる。 V型エンジン 7 0の各気筒に排気管 7 1が備わり、その後端部で共通のマフラー 7 2に連結される。燃料タンク 6 8下方の V型エンジンの中央部の右側面の位置にエアクリ —ナ 7 3が備わる。

図 2は、エンジン部分の構成図である。

2気筒の V型エンジン 7 0の各気筒は、クランクケース 7 4と、シリンダブ口ック 7 5と、シリンダへヅド 7 6とへッドカバ一 7 7とからなる。シリンダへヅド 7 6には、 V型の内側に吸気接続口 7 8が設けられ、側面方向 (図の手前側) に排気接続口 7 9が設けられる。吸気接続口 7 8にはスロヅトルボディ 8 0が接続される。スロヅトルボディ 8 0内にスロットルバルブ' (不図示）が備わる。

エアクリーナ 7 3にダクト 8 1を介して第 2エアクリーナ 8 2が接続される。この第 2エアクリ—ナ 8 2の出口に前記ス口ヅトルボディ 8 0 が接続される。吸気は、後述のように、エアクリーナ 7 3から第 2エアクリーナ 8 2を流れ、スロヅトルボディ 8 0を通して吸気接続口 7 8からエンジン 7 0の各シリンダへヅド 7 6に吸引される。

図 3及び図 4はそれぞれ、エアクリーナの正面図及び側面図である。エアクリーナ 7 3は、本体 8 3とカバ一 8 4 (図 4 ) により正面視が略逆三角形状（図 3 ) の箱形のエアクリーナ筐体 8 5からなる。エアクリーナ筐体 8 5内にフィル夕エレメント 8 6が収容される。エアクリ一ナ筐体 8 5の本体 8 3に、車体内側方向に突出する膨出部 8 7が形成され、この膨出部 8 7に吸気取入口 8 8が設けられる。エアクリーナ 7 3 の上部にダクト 8 1を介して第 2エアクリーナ 8 2が接続される。第 2 エアクリ一ナ 8 2内にもフィル夕エレメント 8 9が収容される。第 2ェァクリーナ 8 2の上面側に外気取入口 9 0が形成され外気を導入する。エアクリーナ筐体 8 5にドレンホース 9 1が接続され、エンジン側から吹き返された燃料等を排出する。

本発明は、このようなエアクリ一ナ 7 3の吸気取入口 8 8に関するものであり、吸気取入口 8 8の開口縁に装着される吸気導入ダクト（後述 ) の取付け構造の改良である。

図 5は、本発明の実施形態の構成図である。

車両用エンジンのエアクリーナ (不図示) のエアクリーナ筐体 1に外気を取入れるための吸気取入口 2が開口する。エアクリ一ナ筐体 1内には、通常のエアクリーナと同様にクリーナエレメント (不図示) が収納され、吸気取入口 2から外気を導入し、クリーナエレメントを通して麈埃等の異物を除去する。クリーナエレメントを通過した外気は、筐体の吸気出口に接続された吸気管を通してエンジンに吸引される。

矩形の吸気取入口 2に、矩形環状の吸気導入ダクト 3が装着される。吸気取入口 2の開口縁 2 aには、矩形 4辺の各辺の中間部分に、吸気導入ダクト 3を保持するためのダクト保持用の突起 4が形成される。この例では、突起 4は、開口縁 2 aの中間部分に沿って、開口縁 2 aの外面の最端から筐体 1の外側に向けて断面 L字状に突出する唇状リブの形状である。

吸気導入ダクト 3の外周側面には全周に沿って取付部 5が形成される。この取付部 5は、突起 4を含め開口縁 2 aを差し込んで吸気導入ダクト 3をこの開口縁 2 aに装着するためのものである。

本実施例では、取付部 5の断面形状は、唇状リブ形状の突起 4が形成された開口縁 2 a各辺の中央部のみが、（B ) に示すように、突起 4に対応して屈曲した断面 L字形状である。突起 4が形成されていない部分の取付部 5の断面形状は、（C ) に示すように、単に開口縁 2 aの形状に合せて、屈曲しない平坦な直線状の差込溝 5 aの形状である。

すなわち、取付部 5は、突起 4の形成部では（B ) に示すように、全周にわたる開口縁 2 aが差し込まれる差込溝 5 aと部分的な突起 4が嵌る凹部 5 bからなる実質上 L字断面形状の溝であり、突起 4の非形成部では（C ) に示すように、開口縁 2 aが差し込まれる差込溝 5 aのみが形成される。

これにより、部分的に突起 4が形成された開口縁 2 aを確実に嵌め合せて吸気導入ダクトを確実に開口縁 2 aに保持し、吸気導入ダクトの強度を高めることができる。このような取付部 5を、突起 4が部分的に形成された開口縁 2 aに嵌め込むことにより、吸気導入ダクト 3が吸気取入口 2に取付けられる。

なお、この取付部 5の溝形状は、全周に沿って断面 L字状の溝として , 開口縁 2 aを嵌め込んだときに、突起のない部分の L字端部の溝は空洞のままとしておくこともできる。

図 6は、ダクト保持用の突起の別の形状例を示す。各例は、図 5 ( B ) の部分に対応する部分の突起形状である。対応する部分には同一符号を付して説明を省略する。

( A ) は、開口縁 2 aの最端から幾分引込んだ位置に断面 T字状に突出するリブ状の突起 4を設けた例である。

( B ) は、三角形断面形状の突起 4を開口縁 2 aに沿ってリブ状に突出させた例である。

( C ) は、半円形断面形状の突起 4を開口縁 2 aに沿ってリブ状に突出させた例である。図 7は、本発明に係るダクト保持用の突起のさらに別の例を示す。この例は、吸気取入口 2の開口縁 2 aの 4力所に円柱状の突起 4を設け、この突起 4に対応して、環状の吸気導入ダクト 3の外周の 4力所に係止リング 7が形成される。係止リング 7の孔が突起 4が嵌め込まれる凹部 5 bとなる。吸気導入ダクト 3の外周全周に開口縁 2 aが差し込まれる差込溝 5 aが形成される。このように吸気導入ダクト 3の外周に、差込溝 5 aと係止リング 7の凹部 5 bとからなる取付部 5が形成される。この取付部 5により吸気導入ダクト 3を吸気取入口 2に装着する。以上説明したように、本発明では、ダクト係止用の突起が開口縁に沿つてその一部にのみ設けられるため、吸気導入ダクト外周の取付部を吸気取入口の開口縁に容易に差し込んで嵌めることができるとともに、開口縁に沿って部分的に設けられた突起によって、吸気導入ダクトを吸気取入口に確実に保持できる。

また、前記突起は、前記開口縁から断面 L字状に突出するリブからなる構成によれば、開口縁の一部に断面 L字状に突出する唇状リブ形状の突起を設けることにより、スペース的に効率よく確実に吸気導入ダクトを固定保持することができる。

また、前記取付部の全周に沿って前記差込溝が形成され、前記突起が嵌る凹部は、該突起の形成部にのみ設けられた構成によれば、吸気導入ダクトの外周面の全周に沿って形成された取付部の断面が、 L字状唇状リブの形成部分のみが屈曲した L字断面形状であり、唇状リブが形成されていない部分の溝は、開口縁の形状に合せて屈曲していない平坦な直線形状であるため、全周を L字断面形状の溝とした場合に比べ、唇状リブの非形成部に L字断面の溝の空洞が形成されないため、確実に吸気導入ダクトを吸気取入口に保持するとともに、吸気導入ダクトの取付強度が高まる。産業上の利用可能性

請求項 1の発明によれば、ダクト係止用の突起が開口縁に沿ってその一部にのみ設けられるため、吸気導入ダクト外周の取付部を吸気取入口の開口縁に容易に差し込んで嵌めることができる。また、開口縁に沿つて部分的に設けられた突起によって、吸気導入ダクトを吸気取入口に確実に保持できる。

請求項 2の発明によれば、開口縁の一部に断面 L字状に突出する唇状リブ形状の突起を設けることにより、スペース的に効率よく確実に吸気導入ダクトを固定保持することができる。

請求項 3の発明によれば、吸気導入ダク卜の外周面の全周に沿って形成された取付部の断面が、 L字状唇状リブの形成部分のみが屈曲した L 字断面形状であり、唇状リブが形成されていない部分の溝は、開口縁の形状に合せて屈曲していない平坦な直線形状の差込溝であるため、全周を L字断面形状の溝とした場合に比べ、唇状リブの非形成部に L字断面の溝の空洞が形成されないため、確実に吸気導入ダクトを吸気取入口に保持するとともに、吸気導入ダクトの取付強度が高まる。

本発明の活用例として、自動車や自動二輪車などの車両のエンジンに供給される外気を浄化するためのエアクリーナに用いることができる。

Claims

請求の範囲

1 . 吸気取入口と、該吸気取入口に装着する吸気導入ダクトを備え、内部にクリーナエレメントを収容したエアクリーナ筐体からなるエアクリーナであって、前記吸気取入口の開口縁に、前記エアクリーナ筐体の外面又は内面側に突出する突起を該開口縁に沿って部分的に設け、前記吸気導入ダクトの外周面に、前記開口縁が差し込まれる差込溝と、前記突起が嵌る凹部とを形成したことを特徴とするエアクリーナ。

2 . 前記突起は、前記開口縁から断面 L字状に突出するリブからなることを特徴とする請求項 1に記載のエアクリーナ。

3 . 前記開口縁の全周に沿って前記差込溝が形成され、前記突起が嵌る凹部は、該突起に対応する部分のみに設けられたことを特徴とする請求項 2に記載のエアクリーナ。