WO2004075389A1 - アクチュエータ - Google Patents

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Tetsuji Zama
Susumu Hara
Minoru Nakayama
Shingo Sewa
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Eamex Corporation
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    • F03MACHINES OR ENGINES FOR LIQUIDS; WIND, SPRING, OR WEIGHT MOTORS; PRODUCING MECHANICAL POWER OR A REACTIVE PROPULSIVE THRUST, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F03GSPRING, WEIGHT, INERTIA OR LIKE MOTORS; MECHANICAL-POWER PRODUCING DEVICES OR MECHANISMS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR OR USING ENERGY SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F03G7/00Mechanical-power-producing mechanisms, not otherwise provided for or using energy sources not otherwise provided for
    • F03G7/005Electro-chemical actuators; Actuators having a material for absorbing or desorbing gas, e.g. a metal hydride; Actuators using the difference in osmotic pressure between fluids; Actuators with elements stretchable when contacted with liquid rich in ions, with UV light, with a salt solution
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02NELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H02N11/00Generators or motors not provided for elsewhere; Alleged perpetua mobilia obtained by electric or magnetic means
    • H02N11/006Motors

Abstract

駆動部、電解質及び対極を備えたアクチュエータであって、前記駆動部が導電性高分子を含み、前記駆動部の形状が無端帯状またはリング状であり、前記駆動部を複数の支持体に掛架したアクチュエータは、容易に固定することができ、複層体とした場合であっても容易に固定することができる駆動部をとすることができる。

Description

明 細 書
ァクチユエータ
背景技術
本発明は、 電圧を印加することにより駆動する駆動部若しくは駆動部を含む ァクチユエータ並びに該ァクチユエータを用いた装置に関する。
ポリピロールなどの導電性高分子は、 電気化学的な酸化還元によって伸縮あ るレヽは変形する現象である電解伸縮を発現することが知られている。 導電性高 分子を含む成形品は、 電圧を印加することにより、 この電解伸縮により駆動す ることができァクチユエータ若しくは駆動機構の駆動部に用いることができる。 この導電性高分子成形品を用いたァクチユエータ若しくは駆動機構は、 人工筋 肉、 ロボットアーム、 義手等の用途として応用が期待され、 近年注目されてい る。
導電性高分子成形品を用いたァクチユエータとしては、 セル内に電解液、 対 極及びポリピロールフィルムを備えたァクチユエータの構成が 1997年に報 告さ; ^ている。 A. D e l i a S a n t a e t al s" P e r f o rma n c e a n d wo r k c a p a c i t y o f a p o l y p y r r o l e c o n d u c t i n g p o l yme r l i n e a r a c t u a t o r 、 S y 11 t h e t i c Me t a l s、 E l s e v i e r S c i e n c e、 1 9 97年、 第 90卷、 P 93— 100を参照のこと。
このァクチユエータはポリピロールフィルム及び対極が電解液に浸漬された 状態で対極とポリピロールフィルムとの間に電圧を印加することによりポリピ ローノレフイノレムが伸縮し、 ポリピロ一ルフィノレムが 14. 6MP a (45 g) の負荷を受けながらも l°/oの伸縮をすることが記載されている。 つまり、 この ァクチユエータは、 電解伸縮により、 長さ方向に 14MP aの力を発生させる ことができる。 前記ァクチユエータは、 導電性高分子を含む成形品が膜状体であるために、 駆動部として用いる場合には、 チャックなどによって挟み、 ァクチユエータと して固定する必要がある。
しかし、 膜状の導電性高分子成形品をチヤック爪などでチヤックすることに より固定する方法は、 強い力でチャックした場合には膜状が欠損して十分に固 定できないことがあり、 また、 導電性高分子の有する可撓性により導電性高分 子成形品が変形してチャックすることが難しい場合がある。 そのため、 膜状の 導電性高分子成形品をチヤックすることにより位置を固定することは難しく、 また、 チャックする部材をシャフト等に接続して前記導電性高分子成形品の駆 動を駆動力として取り出すことも難しい。
また、 導電性高分子の伸縮運動による駆動で発生する力について、 大きな発 生力を得るために複数枚の導電性高分子薄膜を厚さ方向に積層して素子を得た 場合に、 前記素子の両端をチャックすることにより固定する方法は、 全ての層 に同じテンションをかけることが難しく、 素子 (積層体) を固定する方法とし ては不適当であった。
また、 駆動装置等の駆動部として用いられる方法としては、 ワイヤーによる 牽引や、 モーターによる回転など、 機械的若しくは電気的な駆動方法が通常で ある。 しかし、 ワイヤーによる牽引で駆動させる場合には、 ワイヤーのネジ止 めや、 滑車を備えるなど、 構造が複雑になる。 モーターにより駆動する場合に は、 振動や音を発生して静粛性に問題があり、 構造が大掛かりになり、 軽量化 も難しい。 また、 素子に電圧印加することにより電気化学的な伸縮動作で駆動 する素子を複数の支持体に掛架させて、 前記素子の伸縮動作で駆動させる駆動 機構は知られていない。
本発明の目的は、 容易に固定することができ、 複層体とした場合であっても 容易に固定することができる駆動部を含むァクチユエータを提供することであ る。
発明の開示 そこで、 本発明者らは、 鋭意検討の結果、 駆動部、 電解質及ぴ対極を備えた ァクチユエータであって、 前記駆動部が導電性高分子を含み、 前記駆動部の形 状が無端帯状またはリング状であり、 前記駆動部を複数の支持体に掛架したァ クチユエータを用いることにより、 駆動部の固定が容易であり、 前記駆動部を 駆動させた際に前記支持体に駆動力が伝わって、 容易に駆動力を得ることがで きることを見出し、 本発明に至った。
また、 前記駆動部として導電性高分子を含む捲回体を用いることにより、 駆 動部の固定が容易であり、 前記駆動部を駆動させた際に前記支持体に駆動力が 伝わって、 容易に駆動力を得ることができることを見出し、 本発明に至った。 また、 駆動部、 電解質及び対極を備えたァクチユエータであって、 前記駆動 部の形状が無端帯状若しくはリング状であり、 前記駆動部を掛架するための駆 動部取付用支持体を備え、 前記駆動部を張架するための補助支持体とを備えた ァクチユエータを用いることにより、 駆動部の固定が容易である。 しかも、 前 記ァクチユエータは、 前記駆動部を前記補助支持体に略 S字状、 略 M字状若し くはこれらの連続した形状、 ジグザグ状、 渦巻き状または折り畳み状に保持す ることも容易であるので、 駆動部が例えば 2 0 c m以上のように長い場合であ つても、 省スペース化を図ることができ、 コンパクトな状態で,駆動部を容易に 保持することができる。
上記ァクチユエ一タにおいて、 少なくとも一の端部のループ状部を備えた駆 動体を駆動部に用いることにより、 ループ状部を駆動部取付用支持体に掛けて、 支持体に卷き付けることにより、 容易に捲回体である駆動部を形成することが できる。
さらに、 前記駆動部が、 電解伸縮により最大の伸縮率が 8 %以上である導電 性高分子を材料として含み、 ァクチユエータの駆動時における前記駆動部の伸 縮率を最大の伸縮率の 5 0 %以下となるように前記駆動部を伸縮させる請求項 3 2に記載のァクチユエータの駆動方法を用いることにより、 (1 ) 駆動部を長 くすることにより伸縮量を大きくすることができ最大伸縮率の 5 0 %以下の伸 縮率で伸縮させることで伸縮速度を速くすることができる。 図面の簡単な説明 第 1図は、 第一の発明の一実施態様についての断面図である。
第 2図 (a ) は、 筒状をした無端帯状の駆動部の斜視図である。 (b ) は、 リン グ状の駆動部の斜視図である。 (c ) は、 無端帯が積層された無端帯状の駆動部 の斜視図である。
第 3図は、 第二の発明の一実施態様についての断面図である。
第 4図 (a ) は、 無端帯状の捲回体の斜視図である。 (b ) は、 掛架されるため の空間部を内側に備えた捲回体の斜視図である。
第 5図は、 第二の発明の第二の実施態様についての断面図である。
第 6図 (a ) は、前記駆動体の第一の実施態様例についての斜視図である。 (b ) は、 前記駆動体の第二の実施態様例についての斜視図である。 (c ) は、 前記駆 動体の第三の実施態様例についての斜視図である。
第 7図は、 第三の発明のァクチユエータ素子についての第一の実施態様例の斜 視図である。
第 8図は、 第三の発明のァクチユエータ素子についての第二の実施態様例の斜 視図である。
第 9図は、 第三の発明のァクチユエータ素子についての第三の実施態様例の斜 視図である。
第 1 0図は、 第三の発明のァクチユエータ素子についての第四の実施態様例の 斜視図である。
第 1 1図は、 最大の伸縮率が 1 2 %である導電性高分子に電圧を印加した場合 における時間と伸縮率との相関図である。
発明を実施するための最良の形態
本発明について、 以下図を用いて説明するが、 本発明はこれらに限定される ものではない。 (ァクチユエータ)
本願発明は、 駆動部、 電解質及び対極を備えたァクチユエータであって、 前 記駆動部が導電性高分子を含み、 前記駆動部の形状が無端帯状またはリング状 であり、 前記駆動部を複数の支持体に掛架したァクチュエータである。 以下、 本発明を第一の発明とする。
第 1図は、 第一の発明の一実施態様例についての断面図である。 箱状のァク チユエータ 1は、 導電性高分子を含む無端帯状の駆動部 2と対極 3と液状の電 解質 4とを箱状の筐体 5の内部に備えている。 駆動部 2は、 導電性の支持体 6 1、 6 2に掛架されている。 馬区動部 2は導電性の支持体 6 2とリードを介して 電源 7に接続され、 対極 3はリードを介して電源 7に接続される。 前記駆動部 及び前記対極に電圧が印加されることにより、 駆動部は電解伸縮をして駆動す る。
第 1図においては、 支持体 6 1、 6 2は、 筐体 4に摺動可能なように設けら れ、 円柱状のシャフト 8 1、 8 2が固定されている。 前記シャフトは、 筐体の 上部に設けられた図の左右方向の溝に沿って左右に摺動可能なように、 設けら れている。 棒状の支持体 6 1、 6 2力 ベルト状の駆動部 2が張架されること により駆動部内側面で握持されるか、 駆動部内側面に導電性接着剤等により導 電可能なように接着される場合には、 2つの支持体が駆動部の図の左右への伸 縮運動に追随して、 左右へ摺動し、 シャフトも左右方向へ摺動する。 前記の無 端帯状の駆動部が電解伸縮をすることにより支持体が運動するので、 支持体の 運動による力を直接またはシャフト等を介する等の手段によって動作させる対 象物に伝えることで、 前記駆動部の電解伸縮により発生する力を駆動力として 取り出すことができる。
第一の発明のァクチユエータにおいては、 前記駆動部は、 導電性高分子を含 むものであれば、無端帯状であってもリング状であってもよい。前記駆動部は、 導電性高分子を含むために、 前記駆動部と対極との間に電解質を介する状態で 電圧印加されることにより前記駆動部中の導電性高分子が電解伸縮する駆動部 である。 前記駆動部は、 導電性高分子を含み、 更に無端帯状若しくはリング状 をしているので、 2つ以上の支持体に掛架させることにより、 駆動部としての 設置が容易であり、 支持体を駆動部内側面で握持されせることにより、 容易に 駆動させることができ、 前記駆動部の固定も容易である。
前記駆動部としては、 電解重合により容易に製造できることから、 主成分と して導電性高分子を含む、 無端帯状もしくはリング状の導電性高分子成形品を 好適に用いることができる。 前記導電性高分子成形品は、 その製造方法が特に 限定されるものではない。 例えば、 製造方法 (1) :モノマー成分にピロールを 用い、 電解液に安息香酸メチル、 電解液中のドーパントとして 0. 2M— TB ACF3S03、 対極として N ί電極を用い、 作用電極として直径 10 Ommの T i円柱体を用いて公知の電解重合方法を行うことにより、 導電性高分子を円 筒状の作用電極の外周面に重合させ、 作用電極外周面に得られた導電性高分子 を切り出すことにより無端帯またはリング状の導電性高分子成形品を得ること ができる。 この導電 ¾Ξ高分子成形品を 5 mm幅のリング状とし、 150m:m間 隔の 2本の P t棒を支持体として、 前記導電性高分子成形品を張架させた場合 には、前記導電性高分子成形品は、対極を含む電解液中で ±0. 7V V s A gZAg+の電圧を印加することで、 良好な伸縮を示した。
製造方法 (2) :モノマー成分にピロールを用い、 電解液に安息香酸メチル、 電解液中のドーパントとして 0. 2M— TBACF3S〇3、 対極として N i電 極を用い、 作用電極として板状の T i電極を用いて電解重合することにより得 られた長さ 200mm、 幅 5 mmの導電性高分子膜を、 膜の両端を公知の導電 性接着剤で張り合わせて、 リング状の導電性高分子成形品を得ることができる。 100 mm間隔の 2本の P t棒を支持体として、 このリング状導電性高分子成 形品を張架させた場合には、 前記導電性高分子成形品は、 対極を含む電解液中 で ±0. 7V V s A g/Ag"1"の電圧を印加することで、良好な伸縮を示した。 製造方法 (3) :モノマー成分にピロールを用い、 電解液に安息香酸メチル、 電解液中のドーパントとして 0. 2M— TB ACF3S03、 対極として N i電 極を用い、 作用電極として板状で長さ 10 Omm、 幅 5 Ommである T〖電極 を用いて電解重合することにより得られた 10枚の長さ 10 Omm、 幅 5 mm の導電性高分子膜を、 各膜の両端を公知の導電性接着剤で張り合わせて、 リン グ状の導電性高分子成形品を 10枚得ることができる。 150 mm間隔の 2本 の P t棒を支持体として、 このリング状導電性高分子成形品を張架させて、 積 層させた場合には、 前記導電性高分子成形品の積層体は、 対極を含む電解液中 で ± 0. 7 V V s Ag/Ag+の電圧を印加することで、良好な伸縮を示した。 製造方法 (4) :モノマー成分にピロールを用い、 電解液に安息香酸メチル、 電解液中のドーパントとして 0. 2M— TBACF3S〇3、 対極として N i電 極を用い、 作用電極として板状の T i電極を用いて電解重合することにより得 られた長さ 200 mm、 幅 5 mmの導電性高分子膜を、 10枚の各両端を公知 の導電性接着剤でつなぎ合わせて、 帯状の導電性高分子成形品を得ることがで きる。 10 Omm間隔の 2本の P t棒を支持体として、 この帯状の導電性高分 子成形品を 2点の支持体に捲きつけて無端帯状の捲回体とした場合には、 前記 導電性高分子成形品は、 対極を含む電解液中で土 0. 7V V s Ag/Ag + の電圧を印加することで、 良好な伸縮を示した。
これに対して、 モノマー成分にピロールを用い、 電解液に安息香酸メチル、 電解液中のドーパントとして 0. 2M— TBACF3S03、 対極として N i電 極を用い、 作用電極として板状の T i電極を用いて電解重合することにより得 られた長さ 10 Omm、 幅 5 mmの導電性高分子膜を 20枚積層して両端を力 シメた場合には、 この積層体は、 対極を含む電解液中で ±0. 7V V s A g/Ag +の電圧を印加した際に、各層に均等なテンションを保つことができず、 良好な伸縮性能を得ることができなかった。
上記製造方法 (1) においては、 周方向の断面が円状若しくは楕円状の導電 性成形体に T i円柱体を作用電極として用い、 対向電極に N i電極を用いて公 知の電解重合方法を行い、 作用電極の外周面に得られた導電性高分子を切り出 すことにより無端帯またはリング状の導電性高分子成形品を得ている。 周方向 の断面が円状若しくは楕円状の導電性成形品としては、 円筒体のような、 内側 面を備えた導電性成形体を用いてよい。 この場合、 作用電極に T i円柱体を用 いて公知の電解重合方法を行い、 作用電極の外周面及び Zまたは内周面に得ら れた導電性高分子を切り出すことにより、 無端帯またはリング状の導電性高分 子成形品を得ることができる。 なお、 前記導電性成形体には、 導電性材料によ り成形されたものであれば、 特に限定されるものではなく、 作用電極として用 いることができる。 前記導電性材料としては、 T i、 N i、 M o、 W、 S U S などの金属または A u、 P t等の貴金属を含む金属であっても良く、 導電性樹 脂や I T Oガラス等の導電性非金属であっても良いが、 大きな伸縮性能を持つ 導電性高分子を得るために N i、 M oまたは T iが特に好ましい。
第一の発明のァクチユエータにおいて、 前記駆動部の形状は、 無端帯状また はリング状であれば、 特に限定されるものではない。 第 2図は、 前記駆動部と して使用することができる形状の駆動部の斜視図である。 前記駆動部の形状は、 第 2図 (a ) のように筒状であって周方向の断面が中空の楕円状であってもよ い。 また、 第 2図 (b ) のようにリング状であっても、 第 2図 (c ) のように 無端帯が積層された無端帯状であってもよい。 また、 帯状の導電性高分子フィ ルムを捲回して捲回体とし、 無端帯状の駆動部としてもよい。
(第二の発明)
また、 本願発明は、 駆動部、 電解質及び対極を備えたァクチユエータであつ て、 前記駆動部が導電性高分子を含む捲回体であり、 掛架されるための空間部 を前記駆動部の内側に備え、 前記駆動部を複数の支持体に掛架したァクチユエ ータでもある。 以下、 本発明を第二の発明とする。
第 3図は、 第二の発明の一実施態様についての断面図である。 箱状のァクチ ユエータ 1 1は、 導電性高分子を含む無端帯状の駆動部 1 2と対極 1 3と液状 の電解質 1 4とを箱状の筐体 1 5の内部に備えている。 駆動部 1 2は、 導電性 の支持体 1 6 1、 1 6 2に掛架されている。 駆動部 1 2は導電性の支持体 1 6 2とリードを介して電源 1 7に接続され、 対極 1 3はリードを介して電源 1 7 に接続される。 前記駆動部及び前記対極に電圧が電解質を介して印加されるこ とにより、 駆動部は電解伸縮をして駆動する。
図 3においては、 図 1と同様に支持体 1 6 1、 1 6 2は、 筐体 1 4に摺動可 能なように設けられ、 円柱状のシャフト 1 8 1、 1 8 2が固定されている。 前 記シャフトは、 筐体の上部に設けられた図の左右方向の溝に沿って左右に摺動 可能なように、 設けられている。 棒状の支持体 6 1、 6 2が、 ベルト状の駆動 部 2が張架されることにより駆動部内側面で握持されるか、 駆動部内側面に導 電性接着剤等により導電可能なように接着される場合には、 2つの支持体が駆 動部の図の左右への伸縮運動に追随して、 左右へ摺動し、 シャフトも左右方向 へ摺動する。 前記の無端帯状の駆動部が電解伸縮をすることにより支持体が運 動するので、 支持体の運動による力を直接またはシャフト等を介する等の手段 によつて動作させる対象物に伝えることで、 前記駆動部の電解伸縮による発生 する力を駆動力として取り出すことができる。
第二の発明のァクチユエータにおいて、 駆動部は、 導電性高分子を含む捲回 体であり、 掛架されるための空間部を前記駆動部の内側に備えていればよい。 前記駆動部は、 電圧印加されることにより前記駆動部中の導電性高分子が電解 伸縮する駆動部である。 前記駆動部は、 捲回体であり、 掛架されるための空間 部を前記駆動部の内側に備えているので、 '2つ以上の支持体に掛架させること により、 駆動部としての設置が容易であり、 支持体を駆動部内側面で握持され せることにより、 容易に駆動させることができ、 前記駆動部の固定も容易であ る。
第二の発明のァクチユエータにおいて、前記駆動部の形状は、捲回体であり、 掛架されるための空間部を前記駆動部の内側に備えていれば、 特に限定される ものではない。 図 4は、 前記駆動部として使用することができる形状を駆動部 の斜視図である。 前記駆動部の形状は、 第 4図 (a ) のように無端帯状であつ て、 筒状の周方向の断面が中空の楕円状であってもよい。 また、 第 4図 (b ) のように掛架されるための空間部を前記駆動部の内側に備えた形状であっても よい。 また、 帯状の導電性高分子フィルムを捲回して捲回体とし、 無端帯状の 駆動部としてもよい。
前記駆動部として、 導電性高分子の捲回体を用いる場合においては、 導電性 高分子を含み、 少なくとも一の端部のループ状部を備えた駆動体を捲回させる ことにより得られた捲回体を用いることができる。 駆動体がループ状部を備え ることにより、 ループ状部を支持体に掛けることにより駆動体の一端が固定さ れるので、 捲回体を形成するのが容易である。
第 5図は、 少なくとも一の端部のループ状部を備えた駆動体を駆動部として 用いた場合に、 一実施態様例の断面図である。 第 5図の箱状のァクチユエータ 2 1は、 第 3図のァクチユエータと同様の構成であり、 導電性高分子を含む駆 動部 2 2、 対極 2 3及び液状の電解質 2 4を箱状の筐体 2 5の内部に備えてい る。 駆動部 2 2は、 ループ状部 2 2 1を導電性の支持体 2 6 1に掛けることで 駆動部 2 2が支持体に固定され、 さらに支持体 2 6 2と支持体 2 6 2とに掛架 された無端帯状の駆動部である。 駆動部 2 2は、 導電性の支持体 2 6 2とリー ドを介して電源 2 7に接続され、 対極 2 3はリードを介して電源 2 7に接続さ れる。 前記駆動部及ぴ前記対極に電圧が電解質を介して印加されることにより、 駆動部は電解伸縮をして駆動する。 第 5図においては、 第 3図と同様に、 支持 体 2 6 1、 2 6 2は、 筐体 2 4に図の左右に摺動可能なように設けられ、 左右 方向へ摺動可能なように円柱状のシャフト 2 8 1、 2 8 2が固定されている。 捲回体である駆動部 2 2に電圧が印加されることで、 前記駆動部の電解伸縮に よる発生する力を駆動力として取り出すことができる。
第 5図において、 駆動部 2 2は、 該ループ状部を端部に備えた駆動体を用意 して、 該ループ状部の内側面が支持体の外周面と接するように該ループ状部を 支持体に掛けた後に、 駆動体を支持体 2 6 2と支持体 2 6 2とに捲回さること で形成する方法により得られる。 前記駆動体は、 ベルト状の導電性高分子の一 の端部 2 2 2を中心方向に曲げて積層させることでループ状部 2 2 1を形成し、 ベルト状の導鼂性高分子を胴体部分とし、 一端にはループ状部を備える。 前記 駆動体を用いて駆動部を得る前記方法は、 前記ループ状部を支持体に掛けた後 に、 支持体に卷き付けることで無端帯状の捲回体を得られるので、 第 3図に示 したような既に捲回された無端帯状の捲回体を用いるよりも、 支持体を握持す る駆動部を容易に得ることができるので、 好ましい。
前記駆動体は、 駆動体全体としての端部のうち少なくとも一の端部にループ 状部を備えていれば特に限定されるものではなく、 両端にループ状部を備えて いても良い。 第 6図 (a ) 〜 (c ) は、 前記駆動体の実施態様例についての斜 視図である。 第 6図 (a ) は、 ベルト状導電性高分子の一の端部を中心方向に 曲げて積層させてループ状部を備えた駆動体の実施態様である。 駆動体 3 1は、 ベルト状導電性高分子の一の端部 3 2を中心方向に曲げて、 端部 3 2を駆動体 3 1の胴体部 3 4に積層させて、 ループ状部 3 3が形成されている。 駆動体 3 1においては、 図の左側の端部にループ状部 3 3が形成されているが、 反対側 の端部 3 5においても前記と同様に積層させて、 ループ状部を形成させても良 い。 端部 3 2と胴体部 3 4との積層部分においては、 端部が胴体部から脱離し ないように、 端部が胴体部に固定されていることが好ましい。 端部を胴体部に 固定させる方法としては、 接着剤、 力シメゃホッチキス止め等の公知の固定方 法を用途に応じて用いることができる。
第 6図 (b ) は、 ベルト状導電性高分子の一の端部にループ形成用部材を備 えてループ状部を形成させたループ状部を備えた駆動体の実施態様例である。 駆動体 3 1 ' は、 ベノレト状導電性高分子の一の端部 3 2 ' にループ形成用部材 3 6を設けた駆動体であり、 該ループ形成用部材の有する開口部に駆動体の胴 体部 3 4 ' を貫通させることにより、 ループ状部 3 3 ' が形成されている。 ル ープ形成用部材 3 6は、 胴体部 3 4 ' に固定されていても良いが、 摺動可能な ように胴体部 3 4, が遊挿されていることが好ましい。 前記ループ形成用部材 は、 特に限定されるものではなく、 金属性であっても樹脂製であっても良い。 本実施態様も他の端部 3 5 ' に前記ループ形成用部材を備えていても良い。 第 6図 (c ) は、 ベルト状導電性高分子の一の端部にループ状部材を設ける ことにより、 ループ状部を備えた駆動体の実施態様例である。 駆動体 3 1 "は、 ベルト状導電性高分子の一の端部 3 2 "にループ状部材 3 7を設けることにより ループ状部 3 3 "が形成されている。 第 6図 (c ) の態様例においては、 前記ル 一プ状部材が略円筒状であるが、 前記ループ状部材の形状は、 円筒状に限定さ れず、 捲回体を構成することを阻害する形状でなければ、 所望の形状を用いる ことができる。 駆動体 3 1 "は、 第 6図 (b ) に示した実施態様例と同様に、 他 の端部 3 5 "にループ状部材を備えていても良い。 .
(第三の発明)
また、 本願発明は、 無端帯状若しくはリング状の駆動部と、 前記駆動部を掛 架するための駆動部取付用支持体を備え、 前記駆動部を張架するための補助支 持体とを備えたことを特徴とするァクチユエータでもある。 以下、 本発明を第 三の発明とする。
第 7図は、 第三の発明の駆動機構についての第一の実施態様例を示す斜視図 である。 駆動機構装置 9 1は、 無端帯状の駆動部 9 2が駆動部取付け用支持体 9 3、 9 3 ' に引っ掛けることにより掛着されている。 駆動部 9 2は、 複数の 捕助支持体に掛けられて、 駆動部取付け用支持体と補助支持体とを備えた駆動 部取付け板 9 4に、 張架された状態で取付けられている。
第 7図においては、 無端帯状の駆動部の内側面が駆動部取付け用支持体と接 するように、 前記駆動部が駆動部取付け用支持体に取付けられている。 前記駆 動部は、 駆動部取付け用支持体 9 3、 9 3 ' と一列をなすピン状の捕助支持体 9 5とその列と対面する列をなすピン状の補助支持体 9 5 ' とに、 前記駆動部 の外面を補助支持体の外周に周着させて、 前記駆動部を張架させている。 第 7 図において、 前記駆動部 9 2が補助支持体 9 5、 9 5 ' の外周に周着されるこ とにより張架されて略 S字状若しくは略 M字状の連続した形状 (または、 ジグ ザグ状または折り畳み状) となっている。 前記駆動部は、 駆動部取付け用支持 体 9 3側と駆動部取付け用支持体 9 3 ' 側とにおいて、 略 S字状若しくは略 M 字状の連続した形状として保持されている。 駆動部 9 2は、 このような張架さ れた形態をとることにより、 前記駆動部は折りたたまれて構造となり、 駆動部 が例えば 2 m以上のように長い場合であっても、 省スペース化を図ることがで き、 コンパクトな状態で駆動部を容易に保持することができる。
また、 駆動部 9 2には、 駆動対象物と連結させるための連結部材 96が取付け られている。 連結部材 9 6は、 該連結部材が備える円柱体の外周に前記駆動部 の外面が周着することにより、 前記駆動部に取付けられている。 また、 図 7に おいては、 前記駆動部取付け用支持体と補助支持体とが設けられている駆動部 設置板 9 4には、 他の部材と該駆動部設置板とを結合するための結合用部材 9 7が備えられている。 例えば、 前記結合用部材を掛け穴に掛けて駆動部 9 1を 垂下させ、 連結部材 9 6を牽引対象物に連結させることにより、 駆動部 9 2を 伸縮させることで該牽引対象物を上下動させることができる。
第 8図は、 第三の発明の駆動機構についての第二の実施態様例を示す斜視図 である。 第 7図においては、 駆動部 9 2が 2つの駆動部取付け用支持体 9 3、 9 3 ' に引っ掛けることにより掛着されているが、 第 8図においては、 駆動部 1 0 1が 1つの取付け用支持体 1 0 3に引っ掛けることにより掛着されている。 また、 前記駆動部は、 駆動部取付け用支持体 1 0 3、 1 0 3 ' と一列をなすピ ン状の補助支持体 1 0 5とその列と対面する列をなすピン状の補助支持体 1 0 5 ' とに、 前記駆動部の外面を補助支持体の外周に周着させて、 前記駆動部を 張架させている。 第 8図に示した実施態様例では駆動部の外面に連結部材が取 付けられ、 第 9図に示した実施態様例では,駆動部の内面に連結部材が取付けら れているが、 駆動部の駆動力が連結部材に伝達されればよい。 前記駆動部は、 駆動部取付け用支持体 1 0 3と補助支持体 1 0とにより張架されて、 略 S字状 若しくは略 M字状の連続した形状として保持されている。 第二の実施態様例に おいても、 例えば、 前記結合用部材を掛け穴に掛けて駆動機構体 1 0 1を垂下 させ、 連結部材 1 0 6を牽引対象物に連結させることにより、 駆動部 1 0 2を 伸縮させることで該牽引対象物を上下動させることができる。
第 9図は、 第三の発明の駆動機構についての第三の実施態様例を示す斜視図 である。 駆動機構体 1 1 1は、 無端帯状の駆動部 1 1 2が駆動部取付け用支持 体 1 1 3に引っ掛けることにより掛着されている。 駆動部 1 1 2は、 複数の捕 助支持体に掛けられて、 駆動部取付け用支持体と補助支持体とを備えた駆動部 取付け板 1 1 4に、 張架された状態で取付けられている。
第 9図においては、 無端帯状の駆動部の内側面が駆動部取付け用支持体と接 するように、 前記駆動部が駆動部取付け用支持体に取付けられている。 前記駆 動部は、 駆動部取付け用支持体 1 1 3と複数の補助支持体 1 1 5とにより形成 される渦卷き状の列において、 前記駆動部の外面が補助支持体の外周に周着さ せるように前記駆動部が張架されている。 このような前記駆動部が渦卷き状に 保持されている形態をとることにより、 駆動部が例えば 2 m以上のように長い 場合であっても、 省スペース化を図ることができ、 コンパクトな状態で駆動部 を容易に保持することができる。
また、 第 9図においては、 前記駆動部取付け用支持体と補助支持体とが設け られている駆動部設置板 1 1 4には、 他の部材と該駆動部設置板とを結合する ための結合用部材 1 1 7が備えられている。 例えば、 前記結合用部材を掛け穴 に掛けて駆動部 1 1 1を垂下させ、 連結部材 1 1 6を牽引対象物に連結させる ことにより、 駆動部 1 1 2を伸縮させることで該牽引対象物を上下動させるこ とができる。 第 1 0図は、 第三の発明の駆動機構についての第四の実施態様例を示す斜視 図である。 第 8図においては無端帯状の駆動体が駆動部 9 2として用いられて レ、る。 これに対して、 第 1 0図の実施態様例では、 第 6図 (a ) に示すループ 状部を備えた駆動体を駆動部として用いた場合である。 ァクチユエータ素子 1 2 1において、 駆動部 1 2 2は、 一端にループ状部 1 2 8を備え、 該ループ状 部が駆動部取付け用支持体 1 2 3に引っ掛けることにより掛着されている。 駆 動部 1 2 2は、 第 8図の実施態様例と同様に、 前記駆動部の外面をピン状の補 助支持体の外周に周着して、 張架されている。 また、 駆動体のループ状部 1 2 8を備える端部の反対側の端部にもループ状部 1 2 8 ' を備え、 ループ状部 1 2 8 ' には連結部材 1 2 6を備えている。 ァクチユエータ素子 1 2 1は、 第 8 図のァクチユエータ素子 1 0 1と同様に、 電解液中で駆動部に電圧を印加する ことで、 駆動体 1 2 2が電解伸縮し、 連結部材 1 2 6に連結された牽引対象物 を上下動させることができる。 第 1 0図の実施態様例において、 ループ状部を 備えた駆動体は、 駆動体の端部にループ状部を備えているので支持体に取付け ることが容易であって、 ベルト状のァクチユエータ素子を二枚重として補助支 持体とりつける必要もないので、 駆動部として好適である。 特に、 前記駆動体 は、 第 1 0図の支持体及び補助支持体の間隔が狭い場合などの複雑なァクチュ エータ構造に用いる場合に好適である。
本願の第三の発明において、 前記駆動部は、 駆動部自身が伸縮するものであ れば、 伸縮のメカニズムが特に限定されるものではないが、 前記駆動部の伸縮 量を制御することが容易であることから、 前記駆動部が導電性高分子を含み、 該導電性高分子の電圧印加による電気化学的な伸縮動作で前記駆動部が伸縮す ることが好ましい。
(駆動部)
本願における第一乃至第三の発明のァクチユエータにおいて、 前記駆動部は、 導電性高分子を含み、 電解伸縮により駆動するのであるが、 前記導電性高分子 としては、 ポリピロール、 ポリチォフェン、 ポリア二リン、 ポリフエ二レンな ど用いることができる力 分子鎖にピ口ール及び//またはピ口ール誘導体を含 む導電性高分子であることが、 製造が容易であり、 導電性高分子として安定で あるだけではなく、 電解伸縮性能に優れているために好ましい。
前記駆動部は、 ドーパントとして! 一トルエンスルホン酸ナトリゥムを含む 導電性高分子のような従来の導電性高分子を含むものであっても良い。 また、 第一の発明のァクチユエータを大きな伸縮を必要とする用途に用いる場合には、 前記駆動部は、 前記作動部が、 前記作動部に含まれる導電性高分子が、 電解重 合法による導電性高分子の製造方法であって、 前記電解重合法が有機化合物を 溶媒として含む電解液を用いる該製造方法により得られた導電性高分子である 作動部を用いることができる。 前記有機化合物は、 (1 ) エーテル結合、 エステ ル結合、 炭素一ハロゲン結合及びカーボネート結合からなる化学結合の群から 少なくとも 1つ以上選ばれた化学結合種及び Zまたは ( 2 ) ヒドロキシル基、 エトロ基、 スルホン基及ぴニトリル基からなる官能基の群から少なくとも 1つ 以上選ばれた官能基を分子中に含むことが好ましい。 前記駆動部が前記製造方 法により製造された導電性高分子を含む駆動部である場合には、 前記駆動部の
1酸化還元サイクル当たりの伸縮率を容易に 3 %以上とすることができ、 ァク チユエータを人工筋肉等の大きな伸縮率が要求される用途に用いることができ る。 記駆動部は、 電解重合により得られた導電性高分子を捲回することにより 得られら帯状体若しくは膜状体として得ることもできる。 また、 前記電解液中 に、 公知のドーパントを含んでいても良く、 より大きな 1酸化還元サイクル当 たりの伸縮率を得るためにトリフルォロメタンスルホン酸イオン及び Zまたは 中心原子に結合するフッ素原子を複数含むァユオンを含むことが好ましい。 更 に、 得られた導電性高分子の 1酸化還元サイクル当たりの伸縮率が 1 6 %以上 とするために、 前記電解液として、 上記のトリフルォロメタンスルホン酸ィォ ン及び/ ^または中心原子に対してフッ素原子を複数含むァユオンの替りに、 ィ匕 学式 (1 )
( C n F ( 2 n + 1 ) S 0 2) ( Cm F ( 2 m+ 1 ) S 0 2 ) N" ( 1 )
(ここで、 11及び mは任意の整数。 )
で表されるパーフルォロアルキルスルホ二ルイミ ドイオンをァニオンとして含 む電解液を用いることが好ましい。
前記有機化合物としては、 1 , 2—ジメ トキシェタン、 1, 2—ジェトキシ ェタン、 テトラヒ ドロフラン、 2—メチルテトラヒ ドロフラン、 1, 4ージォ キサン (以上、 エーテル結合を含む有機化合物)、 γ—プチ口ラタトン、 酢酸ェ チル、 酢酸 η-ブチル、 酢酸- 1-プチル、 1, 2—ジァセトキシェタン、 3—メチ ルー 2—ォキサゾリジノン、 安息香酸メチル、 安息香酸ェチル、 安息香酸プチ ル、 フタル酸ジェチル (以上、 エステル結合を含む有機化合物)、 プロピレン力 ーボネート、 エチレンカーボネート、 ジメチノレカーボネート、 ジェチノレカーボ ネート、 メチルェチルカーボネート (以上、 カーボネート結合を含む有機化合 物)、 エチレングリ コーノレ、 1ーブタノ一ノレ、 1 一へキサノーノレ、 シクロへキサ ノール、 1ーォクタノール、 1—デカノーノレ、 1ードデカノーノレ、 1ーォクタ デカノール (以上、 ヒ ドロキシル基を含む有機化合物)、 ニトロメタン、 ニトロ ベンゼン (以上、 ニトロ基を含む有機化合物)、 スルホラン、 ジメチルスルホン (以上、スルホン基を含む有機化合物)、及ぴァセトニトリル、プチロニトリル、 ベンゾ-トリル (以上、 二トリル基を含む有機化合物) を例示することができ る。 なお、 ヒドロキシル基を含む有機化合物は、 特に限定されるものではない 多価アルコール及び炭素数 4以上の 1価アルコールであることが、 伸縮率 が良いために好ましい。 なお、 前記有機化合物は、 前記の例示以外にも、 分子 中にエーテル結合、 エステル結合、 カーボネート結合、 ヒドロキシル基、 ニト 口基、 スルホン基及ぴエトリル基のうち、 2つ以上の結合あるいは官能基を任 意の組合わせで含む有機化合物であつてもよい。
また、 前記製造方法において、 電解液に溶媒として含まれるハロゲン化炭化 水素は、 炭化水素中の水素が少なくとも 1つ以上ハロゲン原子に置換されたも ので、 電解重合条件で液体として安定に存在することができるものであれば、 特に限定されるものではない。
前記ハロゲン化炭化水素としては、 例えば、 ジクロロメタン、 ジクロロエタ ンを挙げることができる。 前記ハロゲン化炭化水素は、 1種類のみを前記電角军 液中の溶媒として用いることもできるが、 2種以上併用することもできる。 ま た、前記ハロゲン化炭化水素は、上記の有機化合物との混合して用いてもよく、 該有機溶媒との混合溶媒を前記電解液中の溶媒として用いることもできる。 前記電解重合法に用いられる電解液には、 電解重合される有機化合物 (例え ば、 ピロール) およびトリフルォロメタンスルホン酸イオン及ぴノまたは中心 原子に対してフッ素原子を複数含むァ-オンを含む。 この電解液を用いて電解 重合を行うことにより、 電解伸縮において 1酸化還元サイクル当たりの伸縮率 及び Zまたは特定時間あたりの変位率が優れた導電性高分子を得ることができ る。 上記電解重合により、 トリフルォロメタンスルホン酸イオン及び/または 中心原子に対してフッ素原子を複数含むァニオンが導電性高分子に取り込まれ ることになる。
前記トリフルォロメタンスルホン酸イオン及び/または中心原子に対してフ ッ素原子を複数含むァニオンは、 電解液中の含有量が特に限定されるものでは ないが、電解液中に 0. 1〜 30重量%含まれるのが好ましく、 1〜 1 5重量。 /0 含まれるのがより好ましい。
トリフルォロメタンスルホン酸イオンは、化学式 CF3S〇3一で表される化合 物である。 また、 中心原子に対してフッ素原子を複数含むァニオンは、ホウ素、 リン、 アンチモン及びヒ素等の中心原子に複数のフッ素原子が結合をした構造 を有している。 中心原子に対してフッ素原子を複数含むァニオンとしては、 特 に限定されるものではないが、 テトラフルォロホウ酸イオン (BF4— )、 へキサ フルォロリン酸イオン (PF6— )、 へキサフルォロアンチモン酸イオン (S b F 6一)、 及びへキサフルォロヒ酸イオン (A s F6一) を例示することができる。 な かでも、 CF3S03一、 BF4一及び PF6_が人体等に対する安全性を考慮する と好ましく、 CF3S03一及び BF4一がより好ましい。膜質の優れた導電性高分 子膜を得るために C F 3 S O 3一が特に好ましい。前記の中心原子に対してフッ素 原子を複数含むァニオンは、 1種類のァ-オンを用いても良く、 複数種のァュ オンを同時に用いても良く、 さらには、 トリフルォロメタンスルホン酸イオン と複数種の中心原子に対しフッ素原子を複数含むァニオンとを同時に用いても 良い。
前記電解重合法に用いられる電解液には、 前記有機化合物溶媒と前記トリフ ルォロメタンスルホン酸イオン及び/または中心原子に対してフッ素原子を複 数含むァ オンとの溶液中に、 導電性高分子の単量体を含み、 さらにポリェチ レングリコールやポリアクリルアミドなどの公知のその他の添加剤を含むこと もできる。
前記電解重合法は、 導電性高分子単量体の電解重合として、 公知の電解重合 方法を用いることが可能であり、 定電位法、 定電流法及び電気掃引法のいずれ をも用いることができる。 例えば、 前記電解重合は、 電流密度 0. 01〜20m A/c m2、 反応温度一 70〜 80 °C、 好ましくは電流密度 0. 1〜 2 mA/ c 反応温度一 40〜40°Cの条件下で行うことが好ましく、 反応温度が一 3 0〜30°Cの条件であることがより好ましい。
前記駆動部は、 導電性高分子が含まれる他に、 駆動部としての抵抗値を低下 させるために、 金属線や導電性酸化物などの導電性材料を適宜含むことができ る。 また、 導電率が 1. 0 X 103SZcni以上である導電性基体と複合化させ ることにより、 導電性基体と導電性高分子との複合構造体としてもよい。
前記導電性基体としては、 前記導電性基体が伸縮性を有し、 前記導電性基体 の導電率が 1. 0X 103SZ cm以上であれば特に限定されるものではない。 前記導電性基体の導電率が 1. 0 X 1.03S/ c m以上であることにより、 前記 導電性基体を含む導電性高分子複合構造体のサイズを大きくしても、 ァクチュ エータとして実用可能である大きな伸縮を得ることが可能となる。
前記導電性基体は、 伸縮性を発揮し、 導電率が 1. 0 X 103S c m以上で あれば、 材質が特に限定されるものではない。 前記材質は、 導電性及び機械的 強度の面から見て、 金属、 金属メツキした高分子繊維、 及び炭素材料であるこ とが好ましい。 前記導電性基体の構造は、 導電性基体が金属等の非伸縮性の材 料を含むことによって導電率 1. 0X 103 SZ cm以上の導電性を有する場合 には、 伸縮可能な構造とすることが好ましい。 導電性基体が伸縮可能であるこ とにより、 導電性基体が導電性高分子と複合化された導電性高分子複合構造体 は、ァクチユエータとして実用可能な伸縮等の変位を得ることができる。また、 前記導電性高分子複合構造体は、 導電性基体が前記導電性高分子複合構造体に おいて芯材としても機能し得ることから、 機械的強度も向上できる。
前記伸縮可能な構造は、 伸縮可能であれば特に限定されるものではない。 前 記伸縮可能な構造は、 板状や直線線分状の構造と異なり、 コイル型ばね、 板ば ね及びメッシュの様に縦断面において導電性基体を構成する部材間に空間を有 する構造を備えた構造であることが好ましい。 前記伸縮可能な構造としては、 パネ状部材、 網目状部材、 繊維構造シートを代表的に例示することができる。
(支持体)
本願の第一乃至第三の発明のァクチユエータにおける支持体は、 前記駆動部 が掛架できるものであって、 2つ以上の複数個がァクチユエータに備えてあれ ば特に限定されるものではな 'い。 図 1、 図 3、 図 7〜1 0においては、 前記支 持体の形状は、 棒状であるが、 無端帯状またはリング伏である前記駆動部が掛 架できるものであれば、 棒状、 筒状、 円柱状や角柱状等の所望の形状とするこ とができる。
これらの図においては、 前記支持体は、 導電性を有し、 リードを介して電源 と接続されることにより、 当該支持体に導電性高分子を含む駆動部が掛架され ることで、当該駆動部に電圧を印加することができる。 しカゝし、前記支持体は、 必ずしも導電性を有する必要がなく、 前記支持体が導電性を有さない場合には、 前記駆動部に電源に接続されたリ一ドを直接接続することで、 前記駆動部に電 圧を印加することが可能となる。 前記支持体が導電性を有する場合には、 導電 性を示す材料を含むことで導電性を示すものであればよく、例えば、金、 白金、 タングステン、 ニッケルであってもよく、 表面にこれらの材料が形成されてい るものでも良い。 前記支持体が複数設置されている場合には、 各支持体から電 位を与えることができるので、 駆動部が長い場合には、 伸縮速度を向上させる ことができ、 特に 5 O mm以上長さの駆動部である場合には、 支持体間の間隔 を 5 0 mm以内にして、 各支持体に電位を与えることにより伸縮速度の向上を 図ることができる。
前記支持体は、 ァクチユエータ中に 2つ以上複数含んでいれば良く、 特に個 数が限定されるものではない。 前記支持体は、 駆動部が張架されるので、 2本 以上であることが好ましい。 前記支持体は、 一つの駆動部が 2つの支持体に張 架されても良く、 3つ以上の支持体に張架されてもよい。 また、前記支持体は、 1つの支持体に 2つ以上の駆動部が張架されても良い。 また、 前記ァクチユエ ータにおいて、 駆動部を支持体に張架するために、 前記駆動部を押圧若しくは 牽引するための、 ピン等の補助部材を用いることができる。 W
20 図 7〜 1 0においてはリ一ド線及び電源が明^されてないが、 前記支持体は、 導電性を有し、 リードを介して電源と接続されることにより、 当該支持体に導 電性高分子を含む駆動部が掛架されることで、 当該駆動部に電圧を印加するこ とができる。 しカゝし、 前記支持体は、 必ずしも導電性を有する必要がなく、 前 記支持体が導電性を有さない場合には、 前記駆動部に電源に接続されたリード を直接接続することで、 前記駆動部に電圧を印加することが可能となる。
(電解質)
第一乃至第三の発明のァクチユエータは、 電解質を含む。 前記電解質は、 通 常の導電性高分子を駆動部とするァクチユエータと同様に、 駆動部と接するよ うに配置され、 駆動部と対極とが電解質を介するように配置されていればよい。 前記電解質は、 特に限定されるものではなく、 液状であってもよく、 固体電解 質でもよい。 前記電解質が液状である場合には、 水溶媒であっても、 有機溶媒 であっても良いが、 毒性が低く揮発する速度が比較的遅いために取り扱いが容 易であり、大きな伸縮を得ることができるため、水溶媒であることが好ましい。 前記電解液が固体電解質である場合には、 ゲル高分子電解質であっても完全固 体高分子電解質であってもよいが、 電解質中のイオン伝導度が大きいためにゲ ル高分子電解質が好ましい。 前記ゲル高分子電解質に用いるゲルとしては、 ポ リアクリルアミド、 ポリエチレングリコール、 寒天などを用いること力 水溶 液電解質と複合させ、 容易にゲル高分子電解質を調製できるので好ましい。 前 記電解質は、 トリフルォロメタンスルホン酸イオン、 中心原子に対してフッ素 原子を複数含むァニオン及ぴ炭素数 3以下のスルホン酸塩からなる群より少な くとも 1以上選ばれた化合物を含む電解質とすることが、 ァクチユエータが 1 酸化還元サイクル当たりのさらに大きな伸縮を生じることが可能となるので、 好ましい。
(対極)
本願の第一乃至第三の発明のァクチユエータは、 対極を含む。 前記対極は、 通常の導電性高分子を駆動部とするァクチユエータと同様に、 電解質と接する ように配置され、 駆動部と対極とが電解質を介するように配置されていればよ レ、。 前記対極としては、 電極として用いることができる導電性材料で形成され ているものであれば、 形状が特に限定されるものではなく、 棒状、 線状、 膜状 及ぴ板状であっても良い。 また、 前記対極の材質は、 特に限定されるものでは なく、 種類として金、 白金等の貴金属を含む金属であっても良く、 導電性樹脂 や I T Oガラス等の導電性非金属であっても良いが、 腐食しにくくて加工が容 易なことから貴金属であることが好ましく、 白金または金であることがより好 ましい。
(筐体)
図 1及ぴ図 3において、 第一の発明のァクチユエータが筐体を備えている力 S、 第一の発明は、 当該ァクチユエータの構成及び用途に応じて用いられる。 例え ば、 前記ァクチユエータが、 支持体の移動による運動の力を、 筐体を介して駆 動対象物に伝達する場合には、 ァクチユエータの筐体が可撓性を有する材料で 形成され、 ァクチユエータ全体が伸縮運動するものであってもよい。 ァクチュ エータ全体が伸縮運動する場合には、 筐体を形成する可撓性材料は、 特に限定 されるものではなく、 ァクチユエータの伸び率に応じて、 適宜選択することが でき、 伸び率 5 %以上の合成樹脂を用いることが好ましく、 伸び率 2 0 %以上 の合成樹脂を用いることがより好ましい。 前記可撓性材料としては、 例えば、 シリコン系樹脂、 ウレタン系樹脂、 シリコン系ゴム、 ウレタン系ゴム等を用い ることができる。 また、 前記可撓性材料は、 電解質をァクチユエータ外部に漏 洩することを防止する機能をも有することから、 耐溶剤性を有することが好ま しく、 シリコン系樹脂、 ウレタン系樹脂、 シリコン系ゴム又はウレタン系ゴム を好適に用いることができる。 なお、 前記ァクチユエータは、 作動部分が筐体 により密閉されている構造を備えている場合には、 棒状体のような力を伝える 手段が筐体を貫通して構造に比べて、 長期の使用による電解質の漏洩が無いの で、 人工筋肉等の機械部品として用いることに優れている。
(ァクチユエータ構造)
駆動部は、 図 1及び図 3においては無端帯の単独層である駆動部が液状の電 解質に浸漬している状態となっているが、 他の実施態様として、 電解液が前記 駆動部の内側に備えてあっても良い。 前記電解質が前記駆動部の內側に備えて ある場合には、 液漏れを防ぐための被膜が必要ないために、 固体電解質である ことが好ましい。 また、 機械構成上のスペースが狭く、 筐体を設置することが できない場合には、 前記駆動部を導電性高分子含有層と固体電解質層との積層 体とする態様とすることが好ましい。 また、 前記駆動部は、 リング状の駆動部 を積層させて用いることができ、 リングの厚さ方向に積層させてリング状体の 積層体としても良く、 リングの幅方向に積層させて筒状であるリング状体の積 層体にしても良い。 前記のリング状体の積層体は、 さらに電解質層を設けて、 駆動部と電解質との積層体としても良い。
(界面活性剤)
また、 本願発明のァクチユエータにおいて、 電解質中に界面活性剤を含むこ とが好ましい。 前記駆動部が駆動することにより、 上述の補助支持体や連結部 材等のような駆動部と接する部材がある場合には、 前記ァクチユエータの電解 質中に界面活性剤を含むことにより、 ァクチユエータの駆動回数が場合であつ ても、 駆動部と接する部材と接触部付近における駆動部の摩耗を防止すること ができる。
前記界面活性剤としては、 特に限定されるものではなく、 ァニオン系界面活 性剤、 カチオン系界面活性剤、 ノニオン系界面活¾£剤や両性イオン型界面活性 剤などを用いることができるが、 イオン的に中性の界面活¾:剤を用いることが ドーパントとの相互作用を生じることが少ないので好ましい。 前記界面活性剤 としては、 例えば、 ポリオキシエチレン (8 ) イソォクチルフエ二ルエーテル (商品名 「トリ トン X— 1 1 4」、 和光純薬社製)、 ポリオキシエチレン (1 0 ) ィォソクチルフエ-ルエーテル (商品名 「トリ トン X— 1 0 0」、 アルド リッチ社製) を用いることができる。
前記界面活性剤は、 電解質中に含まれれば、 特に濃度が限定されるものでは なく、 界面活性剤の種類に応じて適宜濃度調整することができる。 例えば、 界 面活性剤として、 ポリオキシエチレン (8 ) イソォクチルフエ二ルエーテルを 用いた場合には、 0 . 1重量。/。〜 5 0重量。 /0の濃度範囲で電解質中に含むこと ができ、 駆動部の表面に対する配向が小さい界面活性剤を用いる場合には含有 量を前記範囲よりも大きくすることができる。 なお、 前記電解質は、 特に限定 されるものではないが、 ゲル状または液状の電解質であることが好ましい。 (駆動方法)
また、 本願発明は、 上記の第一乃至第三の発明のァクチユエータを駆動させ る駆動方法でもある。 特に、 電解伸縮により最大の伸縮率が 8%以上である導 電性高分子を材料として含んで、 ァクチユエータの駆動時における前記駆動部 の伸縮率を最大の伸縮率の 50%以下となるように駆動部を伸縮させるァクチ ユエータの駆動方法を用いることが、 所望の長さの変位をより短時間の駆動で 得ることができるので、 好ましい。 前記伸縮率とは、 伸長した状態の駆動部の 長さ (L) に対する伸長した状態から収縮した状態へ変位した際の駆動部の長 さの差 (変位量、 D) の割合 (D/Lxl O O (%)) をいい、 最大の伸縮率と は、 最も伸長した状態の駆動部の長さ (Lm i n) に対する最も伸長した状態 力、ら最も収縮した状態に変位した際の駆動部の長さの差 (変位量、 Dma x) の割合 (Dm a x/Lm i nx 100 (%)) をいう。
図 1 1は、 最大の伸縮率が 1 2%である電気化学的な伸縮をする導電性高分 子 (短冊状、 長さ 14mm、 幅 2mm、 厚さ 0. 02 mm) について、 一0. 7 V V s Ag/Ag+の電圧を印加した場合における時間と伸縮率との相 関を示した図である。 この導電性高分子は、 最大の伸縮率 (1 2%) の 62. 5%である伸縮率 (7. 5%) の伸縮をさせるのに、 駆動開始から 80秒を要 する。 これに対し、 この導電性高分子において、 最大の伸縮率 (12%) の 5 0%である伸縮率 (6%) の伸縮は、 駆動開始から 20秒で行うことができる ので、 短時間で大きな伸縮を行うことができる。 さらに、 前記の 50%である 伸縮率 (6%) を、 30%である伸縮率 (4%) とすることで、 伸縮に要する 時間が 7秒とすることができるので、 ァクチユエータの駆動時における前記駆 動部の伸縮率を最大の伸縮率の 30 %以下となるように前記駆動部を伸縮させ る駆動方法は、 より短時間に伸縮するので実用的用途に好適に用いることがで きる。 ,
最大の伸縮率よりも小さな伸縮率で駆動部を駆動させることがより短時間で 行われることの要因としては、 電解伸縮での最大の伸縮率が 8 %以上である導 電性高分子は、 最大の伸縮率が 1〜 3。/。の電解伸縮である導電性高分子に比べ て、 電解質中のイオンを出し入れしゃすい構造であることが考えられる。 その ために伸縮する際の初期のィオンの出し入れが早く、 伸縮が大きくなるにつれ て導電性高分子中のィオン占有量が増えて、 又は減少してィオン反発等により ィオン出入速度が低下することが考えられる。
上記駆動方法においては、 図 1 1において駆動開始 2 0秒後での単位時間当 たりの伸縮率が 0 . 3 %/ sであるのに対し、 駆動開始 1 0秒後での単位時間 当たりの伸縮率が約 0 . 4 7 %ノ sであり、 駆動時間が短レヽほど単位時間当た りの伸縮率が短くなる。 つまり、 上記駆動方法においては、 所望の伸縮長さを 得るためには、 駆動部を構成する導電性高分子 (駆動体) の長さを長くするこ とにより、 (1 ) 従来の伸縮量よりも長い伸縮量を得ることができ、 (2 ) さら に、 所望の伸縮長さが最大の伸縮率よりも 5 0 %以下となるような導電性高分 子 (駆動体) の長さである場合には速い駆動をさせることができる。 伸縮率が 大きく、 さらに速い伸縮をする駆動をするァクチユエータは、 ロボットや義手 などの実用的用途として有利であるために、 各種装置の駆動装置等に好適であ る。
(用途)
上記の第一乃至第三の発明におけるァクチユエータは、 より大きな伸縮率を 得ることが容易であるので、 変位が小さくても用いることができるスィツチや センサー等の用途以外に、 変位が大きい用途である人工筋肉としても好適に用 いることがでる。 つまり、 本発明のァクチユエ一タは、 変位が小さい用途にし か用いることができなかった導電性高分子を含むァクチユエ一タを、 人工筋肉 等の変位が大きな用途へと用途拡大を図ることができる。 また、 第一の発明及 ぴ第二の発明は、 リードに緩衝機能を有するリードを用いてもよい。 前記ァク チュエータは、 リニアァクチユエータとして用いることも可能であり、 駆動装 置や押圧装置として用いることができる。 前記ァクチユエータにおいて駆動部 の 1酸化還元サイクルあたりの伸縮率が 3 %以上である場合には、 シャフトが 3 %以上伸縮して、 ァクチユエータとして 3 %以上の伸縮を得ることができ、 人工筋肉等の変位が大きな用途へと用途に好適に用いることができる。 本発明 のァクチユエータは、 電気により導電性高分子が駆動するァクチユエータであ るので、 駆動時に無音であるために、 室内用途装置における駆動部または押圧 部として好適である。 また、 前記ァクチユエータは、 金属部品が少ないために 従来のリニアァクチユエータに比べて軽量であるので、 位置決め装置、 姿勢制 御装置、 昇降装置、 搬送装置、 移動装置、 調節装置、 調整装置、 誘導装置並び に関節装置の駆動部として用いること好適に用いることができる。
上記の第一の発明及び第二の発明のァクチユエータは、 人工筋肉として用い るためには、 前記駆動部の伸縮率が、 ァクチユエータとしての大きな伸縮を得 ることができるために、 1酸化還元サイクル当たりの 3 %以上、 より好ましく は 6 %以上であることが好ましい。
上記の本願発明のァクチユエータは、 人工筋肉、 ロボットアームや義手に好 適に使用することができる。 また、 マイクロサージェリー技術におけるピンセ ット、 ハサミ、 鉗子、 スネア、 レーザメス、 スパチュラ、 クリップなどの医療 器具、 検査や補修等を行う各種センサー若しくは補修用工具など、 健康器具、 湿度計、 湿度計コントロール装置、 ソフトマ-ュピュレーター、 水中バルブ、 ソフト運搬装置などの工業用機器、 金魚などの水中モービル、 または動く釣り 餌や推進ヒレなどのホビー用品などの水中で用いられる物品についても好適に 使用することができる。
また、 上記の本願発明のァクチユエータは、 次の装置および機器において直 線的な駆動力を発生する駆動部若しくは円弧部からなるトラック型の軌道を移 動するための駆動力を発生する駆動部、 または直線的な動作若しくは曲線的な 動作をする押圧部として好適に用いることができる ; O A機器、 アンテナ、 ベ ッドゃ椅子等の人を乗せる装置、 医療機器、 エンジン、 光学機器、 固定具、 サ イドトリマ、 車両、 昇降器械、食品加工装置、清掃装置、 測定機器、検査機器、 制御機器、 工作機械、 加工機械、 電子機器、 電子顕微鏡、 電気かみそり、 電動 歯ブラシ、 マニピュレータ、 マスト、 遊戯装置、 アミューズメント機器、 乗車 用シミュレーション装置、 車両乗員の押さえ装置及び航空機用付属装備展張装 置。 前記ァクチユエータは、 例えば、 O A機器や測定機器等の上記機器等を含む 機械全般に用いられる弁、 ブレーキ及びロック装置において、 直線的な駆動力 を発生する駆動部もしくは円弧部からなるトラック型の軌道を移動するための 駆動力を発生する駆動部、 または直線的な動作をする押圧部として用いること ができる。 また、 前記の装置、 機器、 器械等以外においても、 機械機器類全般 において、位置決め装置の駆動部、姿勢制御装置の駆動部、昇降装置の駆動部、 搬送装置の駆動部、 移動装置の駆動部、 量や方向等の調節装置の駆動部、 軸等 の調整装置の駆動部、 誘導装置の駆動部、 及び押圧装置の押圧部として好適に 用いることができる。 また、 前記ァクチユエータは、 関節装置における駆動部 として、 関節中間部材等の直接駆動可能な関節部または関節に回転運動を与え る駆動部に好適に用いることができる。 上記の本願発明のァクチユエータは、 例えば、 C AD用プリンタ一等のイン クジエツトプリンターにおけるインクジエツト部分の駆動部、 プリンターの前 記光ビームの光軸方向を変位させる駆動部、 外部記憶装置等のディスクドライ ブ装置のヘッド駆動部、 並びに、 プリンタ、 複写機及びファックスを含む画像 形成装置の給紙装置における紙の押圧接触力調整手段の駆動部として好適に用 いることができる。
上記の本願発明のァクチユエータは、 例えば、 電波天文用の周波数共用アン テナ等の高周波数給電部を第 2焦点へ移動させるなどの測定部や給電部の移動 設置させる駆動機構の駆動部、 並びに、 車両搭載圧空作動伸縮マス ト (テレス コーピングマスト) 等のマストゃアンテナにおけるリフト機構の駆動部に好適 に用いることができる。
上記の本願発明のァクチユエータは、 例えば、 椅子状のマッサージ機のマツ サージ部の駆動部、 介護用又は医療用ベットの駆動部、 電動リクライニング椅 子の姿勢制御装置の駆動部、 マッサージ機や安楽椅子等に用いられるリクライ ニングチェアのバックレス ト ■ォットマンの起倒動自在にする伸縮口ッドの駆 動部、 椅子や介護用べッド等における背もたれやレッダレスト等の人を乗せる 家具における可倒式の椅子の背もたれやレッダレスト或いは介護用べッドの寝 台の旋回駆動等に用いられる駆動部、 並びに、 起立椅子の姿勢制御のため駆動 部に好適に用いることができる。 , W 200
27 上記の本願発明のァクチユエータは、 例えば、 検査装置の駆動部、 体外血液 治療装置等に用いられている血圧等の圧力測定装置の駆動部、 カテーテル、 内 視鏡装置や鉗子等の駆動部、 超音波を用いた白内障手術装置の駆動部、 顎運動 装置等の運動装置の駆動部、 病弱者用ホイストのシャシの部材を相対的に伸縮 させる手段の駆動部、 並びに、 介護用ベッ ドの昇降、 移動や姿勢制御等のため の駆動部に好適に用いることができる。
上記の本願発明のァクチユエータは、 例えば、 エンジン等の振動発生部から フレーム等の振動受部へ伝達される振動を減衰させる防振装置の駆動部、 内燃 機関の吸排気弁のための動弁装置の駆動部、 エンジンの燃料制御装置の駆動部、 並びにディーゼルエンジン等のエンジンの燃料供給装置の駆動部として好適に 用いることができる。
上記の本願発明のァクチユエータは、 例えば、 手振れ補正機能付き撮像装置 の校正装置の駆動部、 家庭用ビデオ力メラレンズ等のレンズ駆動機構の駆動部、 スチルカメラやビデオカメラ等の光学機器の移動レンズ群を駆動する機構の駆 動部、 カメラのオートフォーカス部の駆動部、 カメラ、 ビデオカメラ等の撮像 装置に用いられるレンズ鏡筒の駆動部、 光学望遠鏡の光を取り込むォートガイ ダの駆動部、 立体視力メラゃ双眼鏡等の 2光学系を有する光学装置のレンズ駆 動機構または鏡筒の駆動部、 光通信、 光情報処理や光計測等に用いられるファ ィバ型波長可変フィルタの波長変換のファィバに圧縮力を与える駆動部若しく は押圧部、 光軸合せ装置の駆動部、 並びに、 カメラのシャツタ機構の駆動部に 好適に用いることができる。
上記の本願発明のァクチユエータは、 例えば、 ホース金具をホース本体に力 シメ固定する等の固定具の押圧部に好適に用いることができる。
上記の本願発明のァクチユエータは、 例えば、 自動車のサスペンションの卷 ばね等の駆動部、 車両のフューエルフィラーリ ツドを解錠するフューエルフィ ラーリッドオープナーの駆動部、 プルドーザ一ブレードの伸張及び引っ込みの 駆動の駆動部、 自動車用変速機の変速比を自動的に切り替える為やクラッチを 自動的に断接させる為の駆動装置の駆動部に好適に用いることができる。
上記の本願発明のァクチユエータは、 例えば、 座板昇降装置付車椅子の昇降 装置の駆動部、 段差解消用昇降機の駆動部、 昇降移載装置の駆動部、 医療用べ ッド、 電動ベッド、 電動テーブル、 電動椅子、 介護用ベッド、 昇降テーブル、 C Tスキャナ、 トラックのキャビンチルト装置、 リフタ一等や各種昇降機械装 置の昇降用の駆動部、 並びに重量物搬送用特殊車両の積み卸し装置の駆動部に 好適に用いることができる。
上記の本願発明のァクチユエータは、 例えば、 食品加工装置の食材吐出用ノ ズル装置等の吐出量調整機構の駆動部に好適に用いることができる。
上記の本願発明のァクチユエータは、 例えば、 清掃装置の台車や清掃部等の 昇降等の駆動部に好適に用いることができる。
上記の本願発明のァクチユエータは、 例えば、 面の形状を測定する 3次元測 定装置の測定部の駆動部、 ステージ装置の駆動部、 タイヤの動作特性を検知シ ステム等のセンサー部分の駆動部、 力センサーの衝撃応答の評価装置の初速を 与える装置の駆動部、 孔內透水試験装置を含む装置のビストンシリンダのビス トン駆動装置の駆動部、 集光追尾式発電装置における仰角方向へ動かすための 駆動部、 気体の濃度測定装置を含む測定装置のサファイアレーザー発振波長切 替機構のチューニングミラーの振動装置の駆動部、 プリント基板の検査装置や 液晶、 P D Pなどのフラットパネルディスプレイの検査装置においてァライメ ントを必要とする場合に Χ Υ Θ テーブルの駆動部、 電子ビーム (Eビーム) シ ステム又はフォーカストイオンビーム (F I B ) システムなどの荷電粒子ビー ムシステム等において用いる調節可能なアパーチャ一装置の駆動部、 平面度測 定器における測定対象の支持装置若しくは検出部の駆動部、 並びに、 微細デバ イスの組立をはじめ、 半導体露光装置や半導体検査装置、 3次元形状測定装置 などの精密位置決め装置の駆動部に好適に使用できる。
上記の本願発明のァクチユエータは、 例えば、 電気かみそりの駆動部、 並び に、 電動歯ブラシの駆動部に好適に用いることができる。
上記の本願発明のァクチユエータは、 例えば、 三次元物体の撮像デバイス或 いは C D、 D V D共用の読み出し光学系の焦点深度調整用デバイスの駆動部、 複数のァクチユエータによって駆動対象面を能動曲面としてその形状を変形さ せることによって所望の曲面を近似的に形成して焦点位置を容易に可変できる 可変ミラーの駆動部、 光ピックアップ等の磁気へッドの少なくとも一方を有す る移動ュ-ットを直線移動させることが可能なディスク装置の駆動部、 リニア テープストレージシステム等の磁気テープへッドアクチユエータアセンブリの ヘッド送り機構の駆動部、 電子写真方式の複写機、 プリンタ、 ファクシミリな どに適用される画像形成装置の駆動部、 磁気へッド部材等の搭載部材の駆動部、 集束レンズ群を光軸方向に駆動制御する光ディスク原盤露光装置の駆動部、 光 へッドを駆動するへッド駆動手段の駆動部、 記録媒体に対する情報の記録又は 記録媒体に記録された情報の再生を行う情報記録再生装置の駆動部、 並びに、 回路しや断器 (配電用回路しや断器) の開閉操作の駆動部に好適に用いること ができる。
前記ァクチユエータは、 例えば、 次の装置の駆動部として好適に用いることが できる ; ゴム組成物のプレス成形加硫装置の駆動部、 移送される部品について 単列■単層化や所定の姿勢への整列をさせる部品整列装置の駆動部、 圧縮成形 装置の駆動部、 溶着装置の保持機構の駆動部、 製袋充填包装機の駆動部、 マシ ユングセンタ等の工作機械や射出成形機やプレス機等の成形機械等の駆動部、 印刷装置、 塗装装置やラッカ吹き付け装置等の流体塗布装置の駆動部、 力ムシ ャフ ト等を製造する製造装置の駆動部、 覆ェ材の吊上げ装置の駆動部、 無杼織 機における房耳規制体等の駆動装置、 タフティング機の針駆動システム、 ルー パー駆動システム、 およびナイフ駆動システム等の駆動部、 カム研削盤や超精 密加工部品等の部品の研磨を行う研磨装置の駆動部、 織機における綜銑枠の制 動装置の駆動部、 織機における緯糸揷通のための経糸の開口部を形成する開口 装置の駆動部、 半導体基板等の保護シート剥離装置の駆動部、 通糸装置の駆動 部、 C R T用電子銃の組立装置の駆動部、 衣料用縁飾り、 テーブルクロスゃシ ートカバー等に用途をもつトーションレースを製造するためのトーションレー ス機におけるシフターフォーク駆動選択リニア制御装置の駆動部、 ァユールゥ ィンドウ駆動装置の水平移動機構の駆動部、 ガラス溶融窯フォアハースの支持 アームの駆動部、 力ラ一受像管の蛍光面形成方法等の露光装置のラックを進退 動させる駆動部、 ボールボンディング装置のトーチアームの駆動部、 ボンディ ングへッドの XY方向への駆動部、チップ部品のマウントやプローブを使った測 定などにおける部品の実装工程や測定検査工程の駆動部、 基板洗浄装置の洗浄 具支持体の昇降駆動部、 ガラス基板を走査される検出へッドを進退させる駆動 部、 パターンを基板上に転写する露光装置の位置決め装置の駆動部、 精密加工 などの分野においけるサブミク口ンのオーダで微小位置決め装置の駆動部、 ケ ミカルメカニカルポリシングツールの計測装置の位置決め装置の駆動部、 導体 回路素子や液晶表示素子等の回路デバィスをリソグラフィ工程で製造する際に 用いられる露光装置及び走査露光装置に好適なステージ装置の位置決めのため の駆動部、 ワーク等の搬送あるいは位置決め等の手段の駆動部、 レチクルステ ージゃウェハステージ等の位置決めや搬送のための駆動部、 チャンバ内の精密 位置決めステージ装置の駆動部、 ケミカルメカ-力ルポリシングシステムでの ワークピースまたは半導体ゥユーハの位置決め装置の駆動部、 半導体のステツ パー装置の駆動部、 加工機械の導入ステーション内に正確に位置決めする装置 の駆動部、 N C機械ゃマシニングセンター等の工作機械等または I C業界のス テッパーに代表される各種機器用のパッシブ除振及びァクティブ除振の除振装 置の駆動部、 半導体素子や液晶表示素子製造のリソグラフィ工程に使用される 露光装置等において光ビーム走査装置の基準格子板を前記光ビームの光軸方向 に変位させる駆動部、 並びに、 コンペャの横断方向に物品処理ユニット内へ移 送する移送装置。
上記の本願発明のァクチユエータは、 例えば、 電子顕.微鏡等の走査プローブ 顕微鏡のプローブの位置決め装置の駆動部、 並びに、 電子顕微鏡用試料微動装 置の位置決め等の駆動部に好適に用いることができる。
上記の本願発明のァクチユエータは、 例えば、 自動溶接ロボット、 産業用口 ボットゃ介護用ロボットを含むロボットまたはマニピュレータにおけるロボッ トアームの手首等に代表される関節機構の駆動部、 直接駆動型以外の関節の駆 動部、 ロボットの指のそのもの、 ロボット等のハンドとして使用されるスライ ド開閉式チヤック装置の運動変換機構の駆動部、 細胞微小操作や微小部品の組 立作業等において微小な対象物を任意の状態に操作するためのマイクロマニピ ュレータの駆動部、 開閉可能な複数のフィンガーを有する電動義手等の義肢の 駆動部、 ハンドリング用ロボッ トの駆動部、 補装具の駆動部、 並びにパワース 一ッの馬区動部に好適に用いることができる。
上記の本願発明のァクチユエータは、 例えば、 サイドトリマの上回転刃又は 下回転刃等を押圧する装置の押圧部に好適に用いることができる。
上記の本願発明のァクチユエータは、 例えば、 パチンコ等の遊戯装置におけ る役物等の駆動部、 人形ゃぺットロポット等のアミューズメント機器の駆動部、 並びに、 乗車用シミュレーシヨン装置のシミュレーション装置の駆動部に好適 に用いることができる。
上記の本願発明のァクチユエータは、 例えば、 上記機器等を含む機械全般に 用いられる弁の駆動部に用いることができ、 例えば、 蒸発ヘリウムガスの再液 化装置の弁の駆動部、 ベローズ式の感圧制御弁の駆動部、 綜銑枠を駆動する開 口装置の駆動部、 真空ゲート弁の駆動部、 液圧システム用のソレノイド動作型 制御バルブの駆動部、 ピポットレバーを用いる運動伝達装置を組み込んだバル プの駆動部、 ロケットの可動ノズルのバルブの駆動部、 サックバックバルブの 駆動部、 並びに、 調圧弁部の駆動部に好適に用いることができる。
上記の本願発明のァクチユエータは、 例えば、 上記機器等を含む機械全般に 用いられるブレーキの押圧部として用いることができ、 例えば、 非常用、 保安 用、 停留用等のブレーキゃェレベータのブレーキに用いて好適な制動装置の押 圧部、 並びに、 ブレーキ構造もしくはブレーキシステムの押圧部に好適に用い ることができる。
上記の本願発明のァクチユエータは、 例えば、 上記機器等を含む機械全般に 用いられるロック装置の押圧部として用いることができ、 例えば、 機械的ロッ ク装置の押圧部、 車両用ステアリングロック装置の押圧部、 並びに、 負荷制限 機構及び結合解除機構を合わせ持つ動力伝達装置の押圧部に好適に用いること ができる。 産業上の利用可能性
本願の第一乃至第三の発明のァクチユエータは、 支持体に掛架することで容 易に固定化することができ、 特に駆動部を複層構造とした場合であっても各層 に同じテンションをかけることができるので、 大きな発生力をえるァクチユエ ータとして好適である。
上述のように本願の第一乃至第三の発明のァクチユエータは、 容易に固定す ることができ、 また、 電気により導電性高分子が駆動するァクチユエータであ るので、 駆動時に無音であるために、 室内用途装置における駆動部または押圧 部として好適である。 また、 前記ァクチユエータは、 金属部品が少ないために 従来のリニアァクチユエータに比べて軽量であるので、 位置決め装置、 姿勢制 御装置、 昇降装置、 搬送装置、'移動装置、 調節装置、 調整装置、 誘導装置並び に関節装置の駆動部として用いること好適に用いることができる。

Claims

請求の範囲
1 . 駆動部、 電解質及び対極を備えたァクチユエータであって、 前記駆動部 が導電性高分子を含み、 前記駆動部の形状が無端帯状またはリング状であり、 前記駆動部を複数の支持体に掛架したァクチユエータ。
2 . 前記駆動部が、 前記導電性高分子の電圧印加による電気化学的な伸縮動 作で伸縮することを特徴する請求の範囲第 1項に記載のァクチユエータ。
3 . 前記導電性高分子が、
電解重合法により製造する導電性高分子の製造方法であって、
前記電解重合法はエーテル結合、 エステル結合、 カーボネート結合、 ヒドロ キシル基、 ニトロ基、 スルホン基及び二トリル基のうち少なくとも 1つ以上の 結合あるいは官能基を含む有機化合物及び /又はハロゲン化炭化水素を溶媒と して含む電解液を用い、
前記電解液はトリフルォロメタンスルホン酸イオン及び Zまたは中心原子に 対してフッ素原子を複数含むァニオンを含む
導電性高分子の製造方法
により得られた導電性高分子である請求の範囲第 1項に記載のァクチユエータ。
4 . 前記駆動部の伸縮率が 3 %以上である請求の範囲第 1項に記載のァクチ ユエ' ~々―
5 . 前記駆動部が無端帯体またはリング体の複層体である請求の範囲第 1項 に記載のァクチユエータ。
6 . 駆動部、 電解質及び対極を備えたァクチユエータであって、 前記駆動部 が導電性高分子を含む捲回体であり、 掛架されるための空間部を前記駆動部の 内側に備え、 前記駆動部を複数の支持体に掛架したァクチユエータ。
7 . 前記駆動部が、 前記導電性高分子の電圧印加による電気化学的な伸縮動 作で伸縮することを特徴する請求の範囲第 6項に記載のァクチユエータ。
8 . 前記導電性高分子が、 , 電解重合法により製造する導電性高分子の製造方法であって、
前記電解重合法はエーテル結合、 エステル結合、 カーボネート結合、 ヒドロ キシル基、 ニトロ基、 スルホン基及び二トリル基のうち少なくとも 1つ以上の 結合あるいは官能基を含む有機化合物及び Z又はハ口ゲン化炭化水素を溶媒と して含む電解液を用い、
前記電解液はトリフルォロメタンスルホン酸ィオン及び Zまたは中心原子に 対してフッ素原子を複数含むァユオンを含む
導電性高分子の製造方法
により得られた導電性高分子である請求の範囲第 6項に記載のァクチユエータ。
9 . 前記駆動部の伸縮率が 3 %以上である請求の範囲第 6項に記載のァクチ ユエータ。
1 0 . 請求の範囲第 1項に記載のァクチユエータを駆動部に用いた位置決め 装置、 姿勢制御装置、 昇降装置、 搬送装置、 移動装置、 調節装置、 調整装置、 誘導装置、 または関節装置。
1 1 . 請求の範囲第 1項に記載のァクチユエ一タを押圧部に用いた押圧装置。
1 2 . 請求の範囲第 6項のァクチユエ ^"タを駆動部に用いた位置決め装置、 姿勢制御装置、 昇降装置、 搬送装置、 移動装置、 調節装置、 調整装置、 誘導装 置、 または関節装置。
1 3 . 請求の範囲第 6項に記載のァクチユエ一タを押圧部に用いた押圧装置。
1 4. 無端帯状またはリング状の導電性高分子成形品。
1 5 . 周方向の断面が円状若しくは楕円状の導電性成形体の外周面及び Zま たは内周面を作用電極として用いて電解重合をすることにより、 無端帯状また はリング状の導電性高分子成形品を得ることを特徴とする導電性高分子成形品 の製造方法。
1 6 . 帯状若しくは膜状の導電性高分子を捲回することにより得られら導電 'I生高分子成形品。
1 7. 駆動部、 電解質及び対極を備えたァクチユエータであって、 前記駆動部の形状が無端帯状若しくはリング状であり、 前記駆動部を掛架する ための駆動部取付用支持体を備え、 前記駆動部を張架するための補助支持体と を備えたことを特徴とするァクチユエータ。
1 8 . 前記駆動部が補助支持体の外周面と接することにより張架され、 前記 駆動部が略 S字状、 略 M字状若しくはこれらの連続した形状、 ジグザグ状、 渦 卷き状または折り畳み状に保持されていることを特徴とする請求の範囲第 1 7 項に記載のァクチユエータ。
1 9 . 筐体の内部に前記駆動部、 前記電解質及び前記対極を備え、 該筐体の 内面に前記駆動部取付用支持体及び前記補助支持体を備えることを特徴とする 請求の範囲第 1 7項に記載のァクチユエータ。
2 0 . 前記対極が前記筐体の内壁の表面に形成されていることを特徴とする 請求の範囲第 1 7項に記載のァクチユエータ。
2 1 . 前記駆動部が導電性高分子を含み、 該導電性高分子の電圧印加による 電気化学的な伸縮動作で前記駆動部が伸縮することを特徴とする請求の範囲第 1 7項に記載のァクチユエータ。
2 2 . 前記補助支持体に前記駆動部が摺動可能とするためのスリーブ及び/ またはベアリングを備えることを特徴とする請求の範囲第 1 7項に記載のァク チュエータ。
2 3 . 前記駆動部に少なくとも一の端部のループ状部を備えた駆動体を用いた ことを特徴とする請求の範囲第 1 7項に記載のァクチユエータ。
2 4 . 電解質中に界面活性剤を含む請求の範囲第 1 7項に記載のァクチユエ ータ。
2 5 . 請求の範囲第 1 7項に記載のァクチユエータを、 駆動部を電解伸縮さ せることにより駆動させるァクチユエータの駆動方法。
2 6 . 前記駆動部が、 電解伸縮により最大の伸縮率が 8 %以上である導電性 高分子を材料として含み、 ァクチユエータの駆動時における前記駆動部の伸縮 率を最大の伸縮率の 5 0 %以下となるように前記駆動部を伸縮させる請求の範 囲第 2 5項に記載のァクチユエータの駆動方法。
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