WO2004069467A1

WO2004069467A1 - 加工機におけるクロスレールのクランプ装置

Info

Publication number: WO2004069467A1
Application number: PCT/JP2004/001131
Authority: WO
Inventors: Takio Nakamura; Yoshiaki Matsumoto; Tatsuo Shimizu; Hiroshi Wakatsuki; Naoto Akita
Original assignee: O-M Ltd.
Priority date: 2003-02-06
Filing date: 2004-02-04
Publication date: 2004-08-19
Also published as: JP2004261879A; JP3927505B2

Description

明細書

加工機におけるクロスレールのクランプ装置

技術分野

本発明は、加工機におけるクロスレールのクランプ装置に関するものである。

背景技術

刃物台に交換自在に設けた加工具を N C制御する加工機は、一般に次のような構成である。

べヅドに前後動自在に設けたコラムの左右にガイドレ一ルを立設し、このガイドレールに沿って上下動自在に横桁（クロスレール）を架設し、このクロスレールに沿って左右動自在に刃物台を設け、この刃物台に交換自在に所定の加工具を垂設し、各移動駆動装置を

N C制御して加工具を移動制御するように構成している。

このクロスレールは、その両端部を左右のガイドレールにクロス当接し、例えばクロスレールにシリンダ装置により突没自在に設けた係止ピン（ロケヅトビン）をガイドレール（コラム側）に多数設けた係合部に選択係合して、移動後のク口スレールを所定高さに水平支持すると共に、クロスレールに設けたクランプ装置によってクロスレールをガイドレールにクランプ固定するように構成し、再びクロスレールを移動させる場合は、このクランプ装置を解除作動させると共にピン係合を外し移動制御するように構成している。

しかしながら、このクロスレールは相当な重量を持つ上、このクロスレールには、加工具を設けた刃物台が設けられているため、前方への傾動負荷もかなり大きく、クロスレールはピン係合で支持されるが、この傾動負荷に抗してクロスレールをガイドレールにクランブ固定する前記クランプ装置には大きな負荷がかかるため大きなクランプ力を必要とする。

そのため、大きな駆動力で押動若しくは引動してガイドレ一ルをクロスレールに対して押圧してクロスレールを引き寄せ、ガイドレ —ルにクロスレールをクランプ固定しなければならないから、このクランプ装置の駆動装置は、大きな駆動力の出せる大径の油圧シリンダ装置を用いなければならず、またそのため油圧ニ段シリンダとするものもある。

従って、このようなクロスレールが大きな重量となる加工機においては、必ず油圧シリンダ装置を必要とするために油圧レス化できず、省エネや省資源が図れない。

発明の閧示

本発明は、油圧レス化の大きな阻害要因となっていたクロスレールのクランプ装置の駆動源に着目し、従来の固定観念を打破してエアシリンダ装置によってもクランプ装置を実現できるようにし、クロスレールの傾動負荷に対して直接対向できる駆動力は生じ得ないエアシリンダ装置を駆動源としても、大きな傾動負荷に十分耐えられ、これによつてクランプ固定 ·解除によるクロスレールの移動制御機能に支障を与えずに油圧レス化が実現でき、省エネ，省資源を図れる画期的な加工機におけるクロスレールのクランプ装置を提供することを目的としている。添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。

加工具 1 を設ける刃物台 2を移動自在に設けたクロスレール 3を、コムラ 4に設けたガイドレール 5に沿って移動自在に設け、このクロスレール 3 とガイドレール 5 とをクランプしてクロスレール 3 をガイドレール 5の所定位置に固定するクランプ装置であって、クサビ駆動装置 6の駆動若しくは iの駆動により解除される付勢により移動させてクサビ部 7をクサビ係合部 8に押圧係合するように構成したクサビ機構 9 と、このクサビ機構 9のクサビ部 7がクサビ係合部 8に押圧係合することで押圧されて支点部 1 0を支点に回動するてこ部 1 1 を設け、このてこ部 1 1 の作用部 2 0が前記クロスレ —ル 3が当接している前記ガイドレール 5を押圧してガイドレール 5にクロスレール 3を押圧固定するてこ機構 1 2 とにより構成したことを特徴とする加工機におけるクロスレールのクランプ装置に係るものである。

また、前記クサビ駆動装置 6を油圧シリンダ装置でなく、エアシリンダ装置で構成したことを特徴とする請求項 1記載の加工機におけるクロスレールのクランプ装置に係るものである。

また、前記クロスレール 3 の端部当接面 1 3を前記ガイドレール 5の案内面 1 4にスライド自在に当接配設し、このクロスレール 3 に前記クサビ係合部 8を設け、このクサビ係合部 8に押圧係合するクサビ部 7によって押圧されて前記支点部 1 0を支点に回動する前記てこ部 1 1 を設け、このてこ部 1 1の作用部 2 0が前記ガイドレール 5の案内面 1 4と反対側の外面 1 5を押圧して、前記クロスレール 3 とてこ部 1 1 とで挟持することで前記クロスレール 3をガイドレール 5に圧接固定するように構成したことを特徴とする請求項 1記載の加工機におけるクロスレールのクランプ装置に係るものである。

また、前記クロスレール 3の端部当接面 1 3を前記ガイドレール 5の案内面 1 4にスライド自在に当接配設し、このクロスレール 3 に前記クサビ係合部 8を設け、このクサビ係合部 8に押圧係合するクサビ部 7によって押圧されて前記支点部 1 0を支点に回動する前記てこ部 1 1 を設け、このてこ部 1 1の作用部 2 0が前記ガイドレール 5の案内面 1 4と反対側の外面 1 5を押圧して、前記ク口スレール 3 とてこ部' 1 1 とで挟持することで前記クロスレール 3をガイドレール 5に圧接固定するように構成したことを特徴とする請求項 2記載の加工機におけるクロスレールのクランプ装置に係るものである。

また、前記クサビ部 7若しくは前記クサビ係合部 8に転動部 1 8 を設け、この転動部 1 8が圧接してクサビ部 7 とクサビ係合部 8 とが押圧係合するように構成したことを特徴とする請求項 1 〜 4のいずれか 1項に記載の加工機におけるクロスレールのクランプ装置に係るものである。

また、少なくとも前記クサビ部 7若しくは前記クサビ係合部 8の前記転動部 1 8が押圧係合する部分に、前記クサビ部 7の進退方向に対して傾斜したクサビテーパ面 1 9 を形成したことを特徴とする請求項 5記載の加工機におけるクロスレールのクランプ装置に係るものである。

また、前記クサビ係合部 8は、前記クロスレール 3に対して一体若しくは固定されて設けられるクサビ受部 1 6 と、前記クロスレール 3に対して一体若しくは固定されて設けられる前記支点部 1 0を支点に回動自在に設けた前記てこ部 1 1 の力点部 1 7 とで構成し、このクサビ受部 1 6 と力点部 1 7間のクサビ揷入部内で前記クサビ部 7が引動若しくは押動されて移動し押圧係合することで、前記てこ部 1 1が前記クロスレール 3に対して回動してこのてこ部 1 1の作用部 2 0が、前記クロスレール 3が当接している前記ガイドレール 5を押圧してガイドレール 5にクロスレール 3を押圧固定するように前記クサビ機構 9及び前記てこ機構 1 2を構成したことを特徴とする請求項 1 〜 4のいずれか 1項に記載の加工機におけるクロスレールのクランプ装置に係るものである。

また、前記クサビ係合部 8は、前記クロスレール 3に対して一体若しくは固定されて設けられるクサビ受部 1 6 と、前記クロスレール 3に対して一体若しくは固定されて設けられる前記支点部 1 0を支点に回動自在に設けた前記てこ部 1 1 の力点部 1 7 とで構成し、このクサビ受部 1 6 と力点部 1 7間のクサビ挿入部内で前記クサビ部 7が引動若しくは押動されて移動し押圧係合することで、前記てこ部 1 1が前記クロスレール 3に対して回動してこのてこ部 1 1の作用部 2 0が、前記クロスレール 3が当接している前記ガイドレール 5を押圧してガイドレール 5にクロスレール 3を押圧固定するように前記クサビ機構 9及び前記てこ機構 1 2を構成したことを特徴とする請求項 5記載の加工機におけるクロスレールのクランプ装置に係るものである。

また、前記クサビ係合部 8は、前記クロスレール 3に対して一体若しくは固定されて設けられるクサビ受部 1 6 と、前記クロスレール 3に対して一体若しくは固定されて設けられる前記支点部 1 0を支点に回動自在に設けた前記てこ部 1 1の力点部 1 7 とで構成し、このクサビ受部 1 6 と力点部 1 7間のクサビ挿入部内で前記クサビ部 7が引動若しくは押動されて移動し押圧係合することで、前記てこ部 1 1が前記クロスレール 3に対して回動してこのてこ部 1 1の作用部 2 0が、前記クロスレール 3が当接している前記ガイドレ一ル 5を押圧してガイドレール 5にクロスレール 3を押圧固定するように前記クサビ機構 9'及び前記てこ機構 1 2を構成したことを特徴とする請求項 6記載の加工機におけるクロスレールのクランプ装置に係るものである。

本発明は上述のように構成したから、クロスレールの傾動負荷に対して直接対向できる駆動力は生じ得ないエアシリンダ装置を駆動源としても、大きな傾動負荷に十分耐えられ、これによつてクランプ固定 · 解除によるクロスレールの移動制御機能に支障を与えずに油圧レス化が実現でき、省エネ，省資源を図れる画期的な加工機におけるクロスレールのクランプ装置となる。

即ち、てこ機構のてこ部による押圧（クランプ固定）、言い換えれば、てこ部によるクランプ固定位置が、クサビ機構（即ちクサビ部とクサビ部との押圧係合）によってクサピロヅクされることとなるため、たとえクロスレールに設ける刃物台によってクロスレールがガイドレールから離反しょうとする傾動方向に大きな力（傾動負荷）が生じていても、クサビ機構のクサビ部とクサビ係合部との係合を離 J!兌させる力とならない構成のため、クサビ部とクサビ係合部との押圧係合のための駆動力や付勢力が十分に大きくなくてもクロスレールの大きな傾動負荷に十分に抗し得ることとなる。

従って、クサビ機構のクサビ駆動装置は、大きな傾動負荷に直接対向し得るような大きな力を生じ得る油圧シリンダ装置でなくても、エアシリンダ装置でも構成でき、油圧レス化を実現できる画期的な加工機におけるクロスレールのクランプ装置となる。

また、請求項 3〜 5記載の発明においては、前記クサビ部若しくは前記クサビ係合部には転動部（例えばローラ）を設け、この転動部がテ一パ面に圧接してクサビ部とクサビ係合部とが押圧係合するためクサビの食い付きが防止され、スムーズにクサビ部の進退駆動が行え、クサビ係合の係脱がスムーズに行えることとなる。

また、更にクサビ駆動装置の引動駆動力と押動駆動力が同等である場合（転動部によって圧接してクサビ係合する構成とせず）、単なるテーパ面接によるクサビ係合とすると、動摩擦より静止摩擦の方がはるかに大きくなつてしまうため、引動してクサビ係合させる場合、同等の力で押動駆動してもクサビ係合が外れない場合があるが、転動部によって圧接しクサビ係合させることで動摩擦と静止摩擦の差や静止摩擦を極力小さくできることから、減圧回路を構じる必要もなく、常にスムーズにクサビ駆動装置によりクサビ係合の係脱が行えることとなる極めて画期的な加工機におけるクロスレールのクランプ装置となる。

また、請求項 2， 6〜 9記載の発明においては、簡易な構成にして前記作用 ·効果が確実に発揮される本発明を一層容易に実現できる実用性に秀れた画期的な加工機におけるクロスレールのクランプ装置となる。図面の簡単な説明

図 1 は本実施例の概略構成説明正面図である。

図 2は本実施例の概略構成説明背面図である。図 3は本実施例のアンクランプ時の要部の説明平断面図である。図 4は本実施例のクランプ時の要部の説明平断面図である。

図 5は本実施例のアンクランプ時の要部の説明側断面図である。図 6は本実施例のクランプ時の要部の説明側断面図である。

図 7は本実施例のクランプ時の要部の一部を切り欠いた説明背面図である。

図 8は本実施例の位置決め装置の係脱作動並びに作動制御の一側を示す要部の説明断面図である。

発明を実施するための最良の形態

好適と考える本発明の実施の形態（発明をどのように実施するか

) を、図面に基づいてその作用効果を示して簡単に説明する。

クロスレール 3をガイドレール 5に沿って移動した後、位置決め装置、例えばピン係合や後述する実施例の如く回動駒（回動係止部 2 2 ) と係合部 2 3 との係合によってクロスレール 3を所望の位置に支承保持すると共に、クサビ駆動装置 6の駆動若しくはこのクサビ駆動装置 6により解除する付勢によってクサビ部 7を押動若しくは引動してクサビ部 7を移動することでクサビ部 7がクサビ係合部 8に押圧係合する。この際この押圧係合によっててこ部 1 1 の力点部 1 7が押圧されててこ部 1 1の支点部 1 0を支点とした回動力がてこ部 1 1の作用部 2 0に生じ、この作用部 2 0によってガイドレール 5を押圧してガイドレール 5にクロスレール 3を引き寄せ圧接し、ガイドレール 5にクロスレール 3がクランプ固定される。再びクロスレール 3を移動させる場合は、例えばピン係合や回動係止部 2 2による係合を外すと共にクランプ装置を解除作動して移動制御する。

即ち、クサビ駆動装置 6の駆動若しくは付勢によってクサビ部 7 を戻り方向へ移動してクサビ部 7の押圧係合を解除してこ部 1 1 による作用部 2 0での押圧を解除してクランプ固定を解除し、クロスレール 3をガイドレール 5に沿って移動制御する。

従って、本発明では、てこ機構 1 2のてこ部 1 1 による押圧（クランプ固定）、言い換えれば、てこ部 1 1によるクランプ固定位置が、クサビ機構 9 (即ちクサビ部 7 とクサビ部 7 との押圧係合）によってクサビロックされることとなるため、たとえクロスレール 3 に設ける刃物台 2によってクロスレール 3がガイドレール 5から離反しようとする傾動方向に大きな力（傾動負荷）が生じていても、この傾動負荷はクサビ機構 9のクサビ部 7 とクサビ係合部 8 との係合を離脱させる力とならない構成のため、クサビ部 7 とクサビ係合部 8 との押圧係合のための駆動力や付勢力が十分に大きくなぐてもクロスレール 3の大きな傾動負荷に十分に抗し得ることとなる。従って、クサビ機構 9のクサビ駆動装置 6は、大きな傾動負荷に直接対向し得るような大きな力を生じ得る油圧シリンダ装置でなくても、エアシリンダ装置でも構成でき、油圧レス化を実現できることとなる。

即ち、クランプ装置にクサビ機構 9 とてこ機構 1 2を利用することによりクサビのセルフ口ヅク機構によってクロスレール 3の傾動負荷がシリンダ推力に依存しないため、シリンダ推力の小さなエアシリンダ装置で十分となり、油圧レスが可能となると共に、クサビそのものがクロスレール 3の傾動防止となるため安全性に秀れる。

また、前記クサビ部 7若しくは前記クサビ係合部 8には転動部 1 8 (例えばローラ）を設け、この転動部 1 8が例えば押圧係合部分に形成したテーパ面 1 9に圧接して係止するため、このクサビの食い付きは防止され、スムーズにクサビ部 7の進退駆動が行え、クサビ係合の係脱がスムーズに行えることとなる。

また、更にクサビ駆動装置 6の引動駆動力と押動駆動力が同等である場合（転動部 1 8によって圧接してクサビ係合する構成とせず ) 、単なるテーパ面接によりクサビ係合させる構成とすると、動摩擦より静止摩擦の方がはるかに大きくなつてしまうため、引動してクサビ係合させる場合、同等の力で押動駆動してもクサビ係合が外れない場合がある。

そのため、エアシリンダ装置の受圧面積が多少異なる程度ではこの問題が解消し得ないことから動摩擦と静止摩擦に大きな差がある場合には、クサビ係合させる方向（例えば引動）の駆動力を弱める減圧回路を必要とする場合があるが、この点転動部 1 8によって圧接しクサビ係合させることで動摩擦と静止摩擦の差や静止摩擦を極力小さぐできることから、このような減圧回路を構じる必要もなく、常にスムーズにクサビ駆動装置 6の駆動によりクサビ係合の係脱が行えることとなる。

本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。本実施例では、クサビ駆動装置 6を、油圧シリンダ装置ではなく、エアシリンダ装置で構成し油圧レス化を実現した実施例であって、このエアシリンダ装置によりクサビ部 7を進退駆動制御する構成としている。

更に具体的に説明すると、本実施例の加工機は、ベッド 2 1 に前後動自在に設けたコラム 4の左右にガイドレ一ル 5を立設し、このガイドレール 5に沿って上下動自在に横桁（クロスレール 3 ) を架設し、このクロスレール 3に沿って左右動自在に刃物台 2を設け、 . この刃物台 2に交換自在に所定の加工具 1 を垂設し、各移動駆動装置を N C制御して加工具 1 を移動制御するように構成している。

このクロスレール 3は、その両端部を左右のガイドレール 5にクロス当接し、クロスレール 3に係脱駆動装置 2 4により回動することで突没自在に設けた回動係止部 2 2をガイドレール 5 (コラム側 ) に多数設けた係合部 2 3に選択係合して、この位置決め装置によつて移動後のクロスレール 3を所定高さに水平支持すると共に、クロスレール 3に設けたクランプ装置によってクロスレール 3をガイドレール 5にクランプ固定するように構成し、再びクロスレール 3 を移動させる場合は、このクランプ装置を解除作動させると共に係止部 2 2による係合を外し移動制御するように構成している。

本実施例では、このクランプ装置を、エアシリンダ装置を採用したクサビ駆動装置 6の進退駆動により移動させてクサビ部 Ίをクサビ係合部 8に押圧係合するように構成したクサビ機構 9 と、このクサビ機構 9のクサビ部 7がクサビ係合部 8に押圧係合することで押圧されて支点部 1 0を支点に回動するてこ部 1 1 を設け、このてこ部 1 1の作用部 2 0が前記ク口スレール 3が当接している前記ガイドレール 5を押圧してガイドレール 5にクロスレール 3を押圧固定するてこ機構 1 2 とにより構成している。

更に説明すると、本実施例では、前記クロスレール 3の左右の端部当接面 1 3を前記左右のガイドレール 5の案内面 1 4にスライド自在に当接配設し、このクロスレール 3に前記クサビ係合部 8を設け、このクサビ係合部 8に押圧係合するクサビ部 7によって押圧されて前記支点部 1 0を支点に回動する前記てこ部 1 1 を設け、このてこ部 1 1 の作用部 2 0が前記ガイドレール 5の案内面 1 4 と反対側の外面 1 5を押圧してガイドレール 5にクロスレール 3を引き寄せ、ガイドレール 5をクロスレール 3 とてこ部 1 1 とで挟持することでクロスレール 3をガイドレール 5に圧接固定するように構成している。

また、本実施例では、クサビ係合部 8は、クロスレール 3に対して一体的に設けられるクサビ受部 1 6 と、クロスレール 3に設けられる前記支点部 1 0を支点に回動自在に設けた前記てこ部 1 1 の力点部 1 7 とで構成し、このクサビ受部 1 6 と力点部 1 7間にクサビ揷入部を形成し、このクサビ挿入部内で前記クサビ部 7がクサビ駆動装置 6の駆動によって引動されて移動し押圧係合することで、前記てこ部 1 1が前記クロスレール 3に対して回動してこのてこ部 1 1の作用部 2 0が、前記クロスレール 3が当接している前記ガイドレール 5を押圧してガイドレール 5にクロスレール 3を押圧固定するように前記クサビ機構 9及び前記てこ機構 1 2を構成している。また、本実施例では、クサビ係合部 8のクサビ部 7 と押圧係合する部分に転動部 1 8 (回転ローラ）を設け、この転動部 1 8が圧接してクサビ部 7 とクサビ係合部 8 とが押圧係合するように構成している。

即ち、本実施例では、クサビ受部 1 6に転動部 1 8を設けると共に、てこ部 1 1の力点部 1 7に転動部 1 8を設けている。言い換えれば、この一方の転動部 1 8をクサビ受部 1 6 とし、他方の転動部 1 8を力点部 1 7 とし、この転動部 1 8間に形成したクサビ挿入部をクサビ係合部 8 とし、このクサビ係合部 8にクサビ部 7がクサビ係合し、てこ部 1 1の作用部 2 0でガイドレール 5を押圧してガイドレ一ル 5にクロスレール 3をクランプした状態でクサビロックするように構成している。

また、前記クサビ部 7若しくは前記クサビ係合部 8の前記転動部 1 8が押圧係合する部分に、前記クサビ部 7の進退方向に対して傾斜したクサビテーパ面 1 9を形成している。

具体的には、本実施例では、クサビ部 7の片側のてこ部 1 1の力点部 1 7 (転動部 1 8 ) 側の外面 1 5にテ一パ面 1 9を形成し、クサビ部 7を引動することでクサビ係止するように構成している。また、本実施例では、図 8に示すようにクロスレール 3を位置決め支承する位置決め装置を直動型のロケヅトビンによる係^とせず、この位置決め装置でも油圧レス化を図るため、次のような構成としている。

係脱駆動装置 2 4の駆動若しくはこの駆動により解除される付勢により回動突出し、この突出部 2 2 Aが前記係合部 2 3に係止する回動係止部 2 2 を前記係止部 2 2 として設け、この回動係止部 2 2 が回動若しくは戻り回動することで前記突出部 2 2 Aが前記係合部 2 3から回動係脱して前記クロスレール 3の移動を許容するように構成している。

従って、クロスレール 3をガイドレール 5に沿って移動した後、係脱駆動装置 2 4の駆動によって前記回動係止部 2 2を回動させると、多数設けた係合部 2 3に対して没動状態であつた回動係止部 2 2がこの回動によって突出状態となり、この回動係止部 2 2の突出部 2 2 Aが多数の係合部 2 3の一つに選択係合し、この係合によつてクロスレール 3は所望の位置に支承保持されることとなる。また、再びクロスレール 3を移動させる場合は、この回動係止部 2 2を戻り回動させてこの係合を外すと共にクランプ装置を解除して移動制御する。

即ち、係脱駆動装置 2 4の駆動によって回動係止部 2 2を戻り回動させて係合部 2 3に対して没動状態とし、またクランプ固定を解除し、クロスレール 3をガイドレール 5に沿って移動制御する。従って、本発明では、係脱駆動装置 2 4のロッドは直接クロスレ —ル 3の荷重を受けず、この係脱駆動装置 2 4によつて回動係止部 2 2を回動し、例えばこの回動係止部 2 2の突出部 2 2 Aを支承受部となる係合部 2 3に支承してクロスレール 3の荷重を支承するため、係脱駆動装置 2 4のロッド径を大きくする必要がないため（径を小さくすることができるため）、駆動力の小さなエアシリンダ装置でもこの位置決め装置の係脱が行え、また支承強度も確保できることとなる。

従って、位置決め装置の係脱駆動装置 2 4は、大径なロッドを駆動するような大きな力を生じ得る油圧シリンダ装置でなくても、ェァシリンダ装置でも構成でき、油圧レス化を実現できることとなる即ち、直動型のロケットピンによる係脱ではなく、回動係止部 2 2の回動突出によりこれを係合部 2 3に係合して支承する構成とし、係脱駆動装置 2 4はこの係合部 2 3を回動するものであって、クロスレール 3の荷重を直接受ける構成とはならないから、ロヅドは小径で良く、それ故シリンダ推力の小さなエアシリンダ装置で十分となり、油圧レスが可能となる。

また、前記回動係止部 2 2が突き当たり回動係止部 2 2の過回動を阻止すると共に、この回動係止部 2 2が突き当たった際、回動係止部 2 '2の突出部 2 2 Aが前記係合部 2 3に係止し得る位置となるストッパー部 2 7を設け、この回動係止部 2 2を戻り回動することで前記突出部 2 2 Aが前記係合部 2 3から回動係脱するように構成している。

従って、例えばこのストッパ一部 2 7に回動係止部 2 2を当接させた際に回動係止部 2 2が回動突出して係合部 2 3に係合するように構成することで、少なくとも回動係止部 2 2は係合部 2 3 とストヅパ一部 2 7 との二点で支承されることとなるため、一層位置決め精度が向上すると共に支承強度が向上し、しかも一層この回動係止部 2 2を回動する係脱駆動装置 2 4へは負荷がかからず、クロスレール 3の重量に係脱駆動装置 2 4の推力が依存しないこととなるから、駆動力の小さな係脱駆動置 2 4 とすることができ、油圧レス化が容易に実現できることとなる。，また、図 8に示すように前記クロスレ.ール 3の移動時に前記回動係止部 2 2の係脱のための回動夕ィミングを指示するタイミング検知装置を設け、この夕イミング検知装置により前記係脱駆動装置 2 4を作動させて係合部 2 3から回動係止部 2 2 を自動的に係脱させ、前記回動係止部 2 2の係合のための回動夕イミングは検知せず夕イマ一設定により所定時間後に自動的に回動係止部 2 2を係合部 2 3に係止し得る位置に回動し係合する自動係合制御装置を設けている。

尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。

Claims

請求の範囲

1 . 加工具を設ける刃物台を移動自在に設けたクロスレールを、コムラに設けたガイドレ一ルに沿って移動自在に設け、このクロスレールとガイドレールとをクランプしてクロスレールをガイドレ一ルの所定位置に固定するクランプ装置であって、クサビ駆動装置の駆動若しくはこの駆動により解除される付勢により移動させてクサビ部をクサビ係合部に押圧係合するように構成したクサビ機構と、このクサビ機構のクサビ部がクサビ係合部に押圧係合することで押圧されて支点部を支点に回動するてこ部を設け、このてこ部の作用部が前記クロスレールが当接している前記ガイドレールを押圧してガイドレールにクロスレールを押圧固定するてこ機構とにより構成したことを特徴とする加工機におけるクロスレールのクランプ装置

2 . 前記クサビ駆動装置を油圧シリンダ装置でなく、エアシリンダ装置で構成したことを特徴とする請求項 1記載の加工機におけるクロスレールのクランプ装置。

3 . 前記クロスレールの端部当接面を前記ガイドレールの案内面にスライド自在に当接配設し、このクロスレールに前記クサビ係合部を設け、このクサビ係合部に押圧係合するクサビ部によって押圧されて前記支点部を支点に回動する前記てこ部を設け、このてこ部の作用部が前記ガイドレールの案内面と反対側の外面を押圧して、前記クロスレールとてこ部とで挟持することで前記クロスレールをガィドレールに圧接固定するように構成したことを特徴とする請求項 1記載の加工機におけるクロスレールのクランプ装置。

4 . 前記クロスレールの端部当接面を前記ガイドレールの案内面にスライド自在に当接配設し、このクロスレールに前記クサビ係合部を設け、このクサビ係合部に押圧係合するクサビ部によって押圧されて前記支点部を支点に回動する前記てこ部を設け、このてこ部の作用部が前記ガイドレールの案内面と反対側の外面を押圧して、前記クロスレールとてこ部とで挟持することで前記クロスレールをガィドレールに圧接固定するように構成したことを特徴とする請求項 2記載の加工機におけるクロスレールのクランプ装置。

5 . 前記クサビ部若しくは前記クサビ係合部に転動部を設け、この転動部が圧接してクサビ部とクサビ係合部とが押圧係合するように構成したことを特徴とする請求項 1〜 4のいずれか 1項に記載の加ェ機におけるクロスレールのクランプ装置。

6 . 少なくとも前記クサビ部若しくは前記クサビ係合部の前記転動部が押圧係合する部分に、前記クサビ部の進退方向に対して傾斜したクサビテーパ面を形成したことを特徴とする請求項 5記載の加工機におけるクロスレールのクランプ装置。

7 . 前記クサビ係合部は、前記クロスレールに対して一体若しくは固定されて設けられるクサビ受部と、前記クロスレールに対して一体若しくは固定されて設けられる前記支点部を支点に回動自在に設けた前記てこ部の力点部とで構成し、このクサビ受部と力点部間のクサビ挿入部内で前記クサビ部が引動若しくは押動されて移動し押圧係合することで、前記てこ部が前記クロスレールに対して回動してこのてこ部の作用部が、前記クロスレールが当接している前記ガィドレールを押圧してガイドレールにクロスレールを押圧固定するように前記クサビ機構及び前記てこ機構を構成したことを特徴とする請求項 1 〜 4のいずれか 1項に記載の加工機におけるクロスレールのクランプ装置。

8 . 前記クサビ係合部は、前記クロスレールに対して一体若しくは固定されて設けられるクサビ受部と、前記クロスレールに対して一体若しくは固定されて設けられる前記支点部を支点に回動自在に設けた前記てこ部の力点部とで構成し、このクサビ受部と力点部間のクサビ挿入部内で前記クサビ部が引動若しくは押動されて移動し押圧係合することで、前記てこ部が前記クロスレールに対して回動してこのてこ部の作用部が、前記クロスレールが当接している前記ガィドレールを押圧してガイドレールにクロスレールを押圧固定するように前記クサビ機構及び前記てこ機構を構成したことを特徴とする請求項 5に記載の加工機におけるクロスレールのクランプ装置。

9 . 前記クサビ係合部は、前記クロスレールに対して一体若しくは固定されて設けられるクサビ受部と、前記クロスレールに対して一体若しくは固定されて設けられる前記支点部を支点に回動自在に設けた前記てこ部の力点部とで構成し、このクサビ受部と力点部間のクサビ挿入部内で前記クサビ部が引動若しくは押動されて移動し押圧係合することで、前記てこ部が前記クロスレールに対して回動してこのてこ部の作用部が、前記クロスレールが当接している前記ガィドレールを押圧してガイドレールにクロスレールを押圧固定するように前記クサビ機構及び前記てこ機構を構成したことを特徴とする請求項 6に記載の加工機におけるクロスレールのクランプ装置。