明 細 書 核酸増幅方法、 核酸増幅用試薬キッ ト、 一塩基多型検出方法、 及び、 一 塩基多型検出用試薬キッ ト 技術分野
本発明は、 'P CRにより核酸を増幅させる核酸増幅方法、 P CIMこよ り核酸を増幅させるための核酸増幅用試薬キッ ト、 P CRにより一塩基 多型を検出するための一塩基多型検出方法、 及び、 P CRにより一塩基 多型を検出するための一塩基多型検出用試薬キッ トに関するものである, 背景技術
従来より、 P CRにより核酸を増幅させる核酸増幅方法が知られてい る。 即ち、 反応液中に、 錡型 DNA、 プライマ一 DNA、 DNAポリメラーゼ等を 混合して、 錶型 DMのうち、 2種類のプライマ一 DNAによって挟まれた領 域を特異的に増幅させ、 特定の核酸を得るものである。 '
このような核酸増幅方法には、 大腸菌 (Ε.ποΐη 等の RecAタンパク質 を用いる方法が知られている (例えば、 特許文献 1参照。)。
【特許文献 1】
特許第 3 0 1 0 73 8号公報 (第 1 _ 4頁)
しかしながら、 P CR反応を行うと、 所望の核酸 (正しい特異的な P CR産物) だけでなく、 副産物 (非特異的な P CR産物) も増幅される 場合がある。'さらに、 このような場合において、 P CRの条件を適宜変 更しても、 上記のような従来の方法では、 なお副産物が増幅ざれること も少なくない。
本発明はかかる現状に鑑みてなされたものであって、 P CR反応にお いて副産物の増幅を抑制しつつ所望の核酸を増幅することができる核酸 増幅方法、 P C R反応において副産物の増幅を抑制しつつ所望の核酸を 増幅することができる核酸増幅用試薬キッ ト、 P CR反応において副産
物の増幅を抑制しつつ所望の核酸を増幅することができることを利用し て一塩基多型を検出する一塩基多型検出方法、 及び、 : P C R反応におい て副産物の増幅を抑制しつつ所望の核酸を増幅することができることを 利用して一塩基多型を検出するための一塩基多型検出用試薬キッ トを提 供することを目的とする。 発明の開示
前記目的を達成するための解決手段は、 P C Rにより核酸を増幅させ る核酸増幅方法であって、 反応液中に、 サ一マス · サーモフ ィルス ( Thermus thermophi is に由来する RecAタンパク質及びこの RecA夕 ンパク質を改変したタンパク質であってこの RecA タンパク質と類似す る機能を有する RecA 改変タンパク質の少なく ともいずれかを含む相同 的組換えタンパク質を混合して、 P C Rを行うことを特徴とする核酸増 幅方法である。
本発明によれば、 反応液中に、 サ一マス ' サーモフィルス ( Therimis thermophi h]s に由来する RecA夕ンパク質等の相同組み換えタンパク質 を混合して、 P C Rを行い、 所望の核酸を増幅させる。
このように P C Rを行えば、 所望の核酸(正しい特異的な P C R産物) の収量を減少させることなく、 副産物 (非特異的な P C R産物) の増幅 を低く抑えることができる。 即ち、 上記の相同組み換えタンパク質が存 在することにより、 プライマー DNAが錶型 DNAの非特異的な領域に結合し てプライマ一伸長反応を起こすことが抑制されるため、 非特異的な P C R産物の増幅を抑制することができる。 より具体的には、 本発明によれ ば、 P C Rの条件を適宜変更することにより、 プライマ一 DNAと錶型 DNA との塩基のミスマッチが 3塩基以内の場合においてのみ、 特異的に核酸 を増幅させるようにすることができる。 さらには、 P C Rの条件を適宜 変更することにより、 プライマ一 DNAと錶型 DNAとの塩基のミスマッチが 2塩基以内の場合においてのみ、 特異的に核酸を増幅させるようにする ことができる。またさらには、 P C Rの条件を適宜変更することにより、
プライマ一 DNAと鏡型 DNAとの塩基のミスマッチが 1塩基の場合において のみ、 特異的に核酸を増幅させるようにすることも可能である。
また、 本発明の核酸増幅方法によれば、 反応液中に加えるプライマー DNAの濃度を低く抑えても、 十分な量の核酸を増幅させることができ、 し かも、 プライマ一 DNAの濃度を低くすることにより、 副産物の増幅を抑え つつ、 所望の核酸だけをより特異的に増幅させることが可能となる。
また、 この核酸増幅方法は、 上記のように特異性が高いため、 ァニ一 リング温度等、 プライマー伸長反応の温度条件を変えても、 所望の核酸 を特異的に増幅させることができる。 即ち、 従来の核酸増幅方法では、 アニーリ ング温度等、 プライマー伸長反応の温度を低く設定すると、 目 的とする核酸だけでなく、 副産物も多量に増幅されることとなるが、 本 発明によれば、 目的とする核酸をより特異的に増幅させることが可能と なる。 .
また、 この核酸増幅方法では、 反応液中に加える DNAポリメラ一ゼの添 加量を低く抑えても、 従来の方法に比して、 十分な量の核酸を増幅させ ることができる。
このように、 本発明の核酸増幅方法では、 所望の核酸をより特異的に 増幅することができる。
ここで、 上記の相同組み換えタンパク質は、 サ一マス ' サーモフィル ス (Thermus thermophi is の RecA夕ンパク質(本明細書では、 T.th. RecA タンパク質とも言う。)、 及び、 T.th. RecAタンパク質を改変したもので あって T.th. RecA夕ンパク質と類似する機能を有する RecA改変夕ンパク 質 (T.th. RecA改変夕ンパク質)、 の少なく ともいずれかを含むものであ れば、 いかなるものを用いてもよい。 T.th. RecA改変タンパク質として は、 例えば、 T.th. RecAタンパク質をコードする遺伝子から、 部位特異 的変位誘発等により作出された遺伝子の産物であって、 1 または数個の アミノ酸が欠損、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、 T.th. RecA夕ンパク質と類似する機能を有するものが挙げられる。 また、 T.th. RecAタンパク質のタンパク質断片であって、 T.th. RecAタンパク
質と類似する機能を有するもの (T . th . RecAフラグメント) などであつ てよい。
なお、上記の相同組み換えタンパク質は、プライマー DNA 1 z gあたり、 0 . 1 g〜 1 0 0〃gの範囲で混合するのが好ましく、 更には 1 / g〜 1 0 gの範囲で混合するのが好ましい。このような範囲で P C Rを行えば、 より効率よく特異的に、 所望の核酸の増幅させることができるからであ る。
以下に、 P C R反応で用いられる種々の試薬について説明する。
鎵型 DNAは、 直鎖状で有れば、 いかなるものを用いてもよい。 即ち、 い かなる塩基配列からなるものであってもよく、 また、 それらの鎖長に上 限は存在しない。 従って、 例えば、 3 0 0 0 Mbpといわれるヒ トゲノムの 全長を持つような巨大な DNAであっても構わない。勿論、 その由来は問わ れない。 従って、 ウイルスや微生物、 動植物のゲノム由来の DNAやそれら を改変した DNAであっても、微生物等のもつプラスミ ド等ゃプラスミ ド等 に異種の DNA断片を挿入したキメラ DNA等であっても、 あるいは、 人工的 に合成したオリゴヌクレオチドなどであっても構わない。 また、 鎵型 DNA としては、 2本鎖 DNAでも 1本鎖 DNAでも利用することができる。さらに、 MAを逆転写することで得られる cMAを錶型 DNAとして利用することもで ぎる。
プライマ一 DNAは、 錡型 DNAのうち増幅すべき配列 (領域) の両端に位 置する相当数の配列と実質的に相補的であれば、 いかなる塩基配列から なるものであってもよく、 その由来も問われない。 実質的に相補的な程 度は、鎢型 DNAに対する塩基のミスマッチが 3塩基以内であるのが好まし く、 さらには、 塩基のミスマッチが 2塩基以内、 またさらには、 塩基の ミスマヅチが 1塩基以内、 特に、 1 0 0 %の相補性を有するのが好まし い。 前述したように、 T . th . RecAタンパク質等の相同組み換えタンパク 質が存在することにより、 プライマ一 DNAが錶型 DMの非特異的な領域に 結合してプライマ一伸長反応を起こすことが抑制されるため、 プライマ 一 DNAの相補性が低いと、 所望の核酸が増幅されにく くなるからである。
なお、 プライマ一 DNAは、各々のプライマ一 DNAあたり、最終濃度で 0 . 0 1〃M〜 1 0〃Mの範囲で混合するのが好ましく、 さらには、 0 . 1〃M 〜 1 の範囲で混合するのが特に好ましい。このような範囲で P C Rを 行えば、 より効率よく特異的に、 所望の核酸の増幅させることができる からである。 また、 プライマ一 DNAの濃度を従来よりも低くすることによ り、 副産物の増幅を抑えつつ、 所望の核酸だけをより特異的に増幅させ ることができる。
DNAポリメラ一ゼは、 P C Rにおいて DNA鎖を変性させる際の高温に短 時間加熱されても永久的には不活性化されず、 しかも、 高温における活 性を有するものが好適である。 例えば、 サ一モコ ヅカス · リ トラ リス ( Thermoconcns 1 itoralis )、 ノ チルス ' ステア口サーモフ ィ ルス ( Bacillus stearothermophil us 、 メタノサ一マス ' フエルビ ド ウス ( Methanotherm s fervidus 、 サーマス - アクアテイ クス ( Thermus aq ticiisk T.フラブス (T.flavus)ゝ T.ラクテウス ( T.1 anteiis T. ルペンス (T.rubens), Τ·ルバ一 (T. ruber 及び T.サーモフ ィルス (T.thermoOhilus などの高熱菌由来の DNAポリメラ一ゼや、 デスルフロ コッカス 'モビリス rnesiilfurocoocTis mobilise メタノバクテリウム · サ 一 モ オ ー ト ト ロ フ ィ レ ク ム ( Methanobacterinm thennoaiitotrophi1ci]iii , スルホロプス 'ソルフアタリクス ( Si】 lfolob s soTfataricus), S.ァシドカルダリウス (S.acidocaldarius^ 及びサ一モ プラスマ · ァシ ドフィルム (Thermoplasma acidophiTum などの高熱性 古細菌由来の DNAポリメラ一ゼなどが挙げられる。 このうち、 入手容易性 等の理由から、 サーマス ' アクアテイクス (Thermus aquaticns) 由来の DNAポリメラ一ゼ (Taq DNAポリメラ一ゼ) や、 サーマス · サ一モフィル ス ( Thermus thermophilus 由来の DNAポリメラ一ゼ (T.th. DNAポリメ ラーゼ)、 サ一モコ ヅカス · リ トラ リス ( Thermococcus litoral is) 由来 の DNAポリメラ一ゼを利用するのが好ましい。
なお、 例えば、 Taq MAポリメラ一ゼを使用する場合には、 1 0 0〃1 あたり、 0 . 0 5 unit〜 5 O unitの範囲で混合するのが好ましく、 さら
には、 0 . 5 unit~ 5 unitの範囲で混合するのが特に好ましい。 このよ うな範囲で P C Rを行えば、 より効率よく特異的に、 所望の核酸の増幅 させることができるからである。 また、 DNAポリメラ一ゼの添加量を低く 抑えても、 従来の方法に比して、 十分な量の核酸を増幅させることがで ぎる。
さらに、上記の DNAポリメラーゼによる核酸増幅工程前の活性を阻害す るために、 MAポリメラーゼに特異的な抗体を反応液に混合するようにし てもよい。 この抗体には、 モノクローナル抗体、 ポリクローナル抗体、 組換え法により製造された抗体、 化学的または組換え法により製造され た抗体フラグメン ト (例えば、 Fabフラグメント) が挙げられる。 このう ち、 モノクローナル抗体を用いるのが特に好ましい。 例えば、 Taq DNA ポリメラーゼに対する公知のモノクロ一ナル抗体を用いれば、 約 2 0 °C 〜 4 0 °Cの温度において Taq DNAポリメラーゼの酵素活性を阻害するこ とができると共に、 P C Rの熱的サイクルにおける高温によって不活性 ィ匕される。
また、 P C Rは、 一般に、 4種類の dNTP、 即ち、 dATP、 dCTP、 dGTP及 び dTTPの存在化において行う。
さらに、 P C Rは、一般に、適当な緩衝剤を含む反応液中で行われる。 効率よく核酸を増幅させるためである。 緩衝液は、 使用する相同組み換 えタンパク質や DNAポリメラーゼ等により、反応の最適条件を得るため適 宜変更することできる。 例えば、 p Hを適当に調整したト リス系の緩衝 液に、 塩化力リウムゃ塩化マグネシウムを加えた緩衝液を利用すること ができる。
また、 P C R反応液には、 5 %〜 1 0 %の MS0と 1 %〜 2 %のべタイ ンを添加してもよい。錄型 DNAの二字構造により 目的とする産物が増幅さ れにくい問題を最小限に留める効果を有するものである。 このような変 性剤に対し、 大腸菌由来の HecAタンパク質等は耐性を有しないが、 サ一 マス.サ一モフィルスに由来する RecA夕ンパク質等は耐性を有するので、 本発明において使用することが可能である。
また、 P C R反応液には、 サ一マス ' サ一モフ ィ ルス ( Thermus thermoph i l us に由来する RecA夕ンパク質等の相同組み換えタンパク質 に対する抗体を加えてもよい。
また、 他の解決手段は、 P により核酸を増幅させる核酸増幅方法 5 であって、 反応液中に、 鎢型 DNAに対する塩基のミスマッチが 3塩基以内 のプライマ一 DNAについてのみプライマー伸長反応が起こる RecA夕ンパ ク質またはこの RecA夕ンパク質を改変した夕ンパク質であってこの RecA 夕ンパク質と類似する機能を有する RecA改変夕ンパク質の少なく ともい ずれかを含む相同的組換えタンパク質を混合して、 P C Rを行うことを0 特徴とする核酸増幅方法である。
本発明によれば、 反応液中に、鎵型 DNAに対する塩基のミスマッチが 3 一 塩基以内のブライマ一 DNAについてのみプライマー伸長反応が起こる
一 -一 -
RecA夕ンパク質等の相同組み換え夕ンパク質を混合して、: P C Rを行い、 所望の核酸を増幅させる。
5 このように P C Rを行えば、所望の核酸の収量を減少させることなく、 副産物の増幅を低く抑えることができる。 即ち、 上記の相同組み換え夕 ンパク質が存在することにより、 プライマー DNAが錶型 DNAの非特異的な 領域に結合してプライマー伸長反応を起こすことが抑制されるため、 非 特異的な P C R産物の増幅を抑制することができる。
0 また、 この核酸増幅方法によれば、 反応液中に加えるプライマ一 DNA の濃度を低く抑えても、 十分な量の核酸を増幅させることができ、 しか も、 プライマ一 MAの濃度を低くすることにより、 副産物の増幅を抑えつ つ、 所望の核酸だけをより特異的に増幅させることが可能となる。
また、 この核酸増幅方法は、 上記のように特異性が高いため、 ァニー 5 リング温度等、 プライマー伸長反応の温度条件を変えても、 所望の核酸 を特異的に増幅させることができる。 即ち、 従来の核酸増幅方法では、 アニーリング温度等、 プライマー伸長反応の温度を低く設定すると、 目 的とする核酸だけでなく、 副産物も多量に増幅されることとなるが、 本 発明によれば、 目的とする核酸をより特異的に増幅させることが可能と
なる。
また、 この核酸増幅方法では、 反応液中に加える MAポリメラーゼの添 加量を低く抑えても、 従来の方法に比して、 十分な量の核酸を増幅させ ることができる。
このように、 本発明の核酸増幅方法では、 所望の核酸をより特異的に 増幅することができる。
さらに、 上記のいずれかに記載の核酸増幅方法であって、 前記反応液 中に、 ATP- y Sを加えて、 P C Rを行うことを特徴とする核酸増幅方法と すると良い。
本発明によれば、 反応液中に、 前述の相同組換えタンパク質を混合し た上、 さらに、 ATP-ァ Sも加えて、 P C Rを行う。
このように P C Rを行えば、 所望の核酸をさらに特異的に増幅するこ とができる。 なお、 ATP-ァ Sを加えた場合と同様に、 ATPを加えても、 P
C Rの特異性が増すと推測される。 しかし、 ATPは、 上記の相同組み換え タンパク質により ADPに分解され、 ADPは、 上記の相同組み換えタンパク 質がプライマー DNA等に結合するのを阻害する。 このため、 ATPを加えて も、 P C Rの特異性が上がりにくい。 従って、 本発明のように、 ADPに分 解されない ATP- y Sを反応液に加えるのが良い。
なお、 P C R反応液を調製する際には、 T . th. RecAタンパク質を反応 液に加えた状態で、 dNTPを加える前に、 ATP-ァ Sを加えるのが好ましい。 このようにすることで、 より効率よく所望の核酸を特異的に増幅するこ とができる。 その理由としては、 先に dNTPを加えると、 dNTPが T . th . RecA 夕ンパク質が結合し、 後から加えた ATP-ァ Sが T . th . RecA夕ンパク質に結 合しにく くなるためであると考えられる。
ここで、 ATP-ァ Sの濃度は、目的に応じて適宜変更すればよいが、通常、
0 . 0 I mM〜: L O mM、 好ましくは、 0 . 1 mM〜 1 mMとするのが良い。 さらに、上記のいずれかに記載の核酸増幅方法であって、鎢型 DNAが阻 止的または抑制的 2次構造の区域を有することを特徴とする核酸増幅方 法とすると良い。
本発明によれば、錡型 DNAが阻止的または抑制的二次構造の区域を有す る。 即ち、 錶型 DNAは、 一般的な P CRを行った場合に、 核酸の増幅が阻 止または抑制される 2次構造をなす区域を有する。 従って、 従来の: P C Rでは、 このような区域を有する所望の核酸を、 効率よく特異的に増幅 させることは困難であった。
これに対し、 本発明では、 前述の相同組換えタンパク質を混合して P C Rを行うので、錶型 DNAにこのような阻止的または抑制的 2次構造の区 域がある場合であっても、 所望の核酸を効率よく特異的に増幅させるこ とができる。 その理由は、 相同組み換えタンパク質が、 錶型 DNAに結合す ることにより、 阻止的または抑制的 2次構造が解かれるためであると考 えられる。
さらに、 上記のいずれかに記載の核酸増幅方法であって、 前記反応液 中に、 KC1を加えて、 P C Rを行うことを特徴とする核酸増幅方法とする と良い。
本発明によれば、 反応液中に KC1を加えて、 P CRを行う。 このように P CRを行えば、 所望の核酸をさらに特異的に増幅することができる。 ここで、 KC1の濃度は、 目的に応じて適宜変更すればよいが、 通常、 1 mM〜 1 0 0 OmM、 好ましくは、 1 0 mM〜 1 0 OmMとするのが良い。
さらに、 上記のいずれかに記載の核酸増幅方法であって、 前記反応液 中に、 Mg2 + を加えて、 P C Rを行うことを特徴とする核酸増幅方法と すると良い。
本発明によれば、 反応液中に Mg'2 + を加えて、 P C Rを行う。 このよ うに P C Rを行えば、 所望の核酸をさらに特異的に増幅することができ る。 Mg2 + を加えることで、 上述した相同組み換えタンパク質の DNAに対 する親和性が向上するためであると考えられる。
ここで、 Mg2 + の濃度は、 目的に応じて適宜変更すればよいが、 通常、 0. ImM〜: L 0 OmM、 好ましくは、 3 mM~ 1 0 mMとするのが良い。
さらに、 上記のいずれかに記載の核酸増幅方法であって、 前記反応液 中に、 複数セッ トのプライマー DNAを加えて、 P CRを行うことを特徴と
^ する核酸増幅方法とすると良い。
本発明によれば、 反応液中に複数セッ トのプライマー DNAを加えて、 P C Rを行う。
従来の核酸増幅方法では、プライマ一 DNAの濃度をある程度高く しない と所望の核酸を増幅することが難しかったため、 複数セヅ 卜のプライマ 一 MAを加えることが困難であった。
これに対し、 本発明では、 上述した相同組み換えタンパク質を加える ことにより、 各プライマー DNAの濃度を低く しても、 副産物の増幅を抑え つつ、所望の核酸だけをより特異的に増幅させることができる。従って、 複数セヅ トのプライマー DNAを混合することができ、 しかも、 このように して P C Rを行っても、 副産物の増幅を抑えつつ、 各プライマ一セッ ト に対応した所望の核酸だけをより特異的に増幅させることができる。 また、 他の解決手段は、 P C Rにより核酸を増幅させるための核酸増 幅用試薬キッ 卜であって、 DNAポリメラーゼと、 4種類の dNTPと、 緩衝液 と、 サ一マス ' サ一モフィルス ( Thermus thermoph i lus の RecA夕ンパ ク質及びこの RecA夕ンパク質を改変した夕ンパク質であってこの RecA夕 ンパク質と類似する機能を有する RecA改変タンパク質の少なく ともいず れかを含む相同的組換えタンパク質と、 を備えることを特徴とする核酸 増幅用試薬キッ トである。
本発明の核酸増幅用試薬キッ トは、 MAポリメラ一ゼと、 4種類の dNTP と、 緩衝液と、 T . th. RecAタンパク質等の相同的組換えタンパク質とを 備える。
このようなキヅ トを利用すれば、 DNAポリメラーゼ、 4種類の dNTP、 緩 衝液、 及び、 T . th . RecAタンパク質等の相同的組換えタンパク質を反応 液に加え、 さらに、 目的に応じた錄型 MAとプライマ一 DNAを用意して反 応液に加えるだけで、 容易に P C Rを行うことができる。 しかも、 上記 の相同組み換えタンパク質により、 プライマー DNAが錶型 DNAの非特異的 な領域に結合してプライマー伸長反応を起こすことが抑制されるため、 非特異的な P C R産物の増幅を抑制することができる。 従って、 本キッ
卜 利用すれば、 所望の核酸をより特異的に増幅させることができる。 お、 本発明に記載されている DNAポリメラ一ゼ、 4種類の dNTP、 緩衝 液、'及び、 T . th . RecAタンパク質等の相同的組換えタンパク質は、 前述 し こものと同様である。
ここで、 本発明の核酸増幅用試薬キッ トは、 DNAポリメラ一ゼと、 4種 類の dNTPと、 緩衝液と、 T . th . RecAタンパク質等の相同的組換えタンパ ク とを備えていればよい。 従って、 これらのものが各々別個の容器等 に分けられていても、 あるいは、 これらのうち 2以上のものが予め混合 されていてもよい。 以下に述べる ΑΤΡ-ァ S、 KC1、 Mg 2 + についても同様 である。
さらに、 上記の核酸増幅用試薬キッ 卜であって、 ATP-ァ Sを備えること を特徴とする核酸増幅用試薬キッ トとするのが好ましい。
このようなキッ トを利用して、 さらに ATP-ァを加えて P C R反応を行 えば、 所望の核酸をさらに特異的に増幅することができる。
きらに、 上記のいずれかに記載の核酸増幅用試薬キッ トであって、 KC1 を備えることを特徴とする核酸増幅用試薬キッ トとすると良い。
このようなキッ トを利用して、 P C R反応を行えば、 所望の核酸をさ らに特異的に増幅することができる。
さらに、 上記のいずれかに記載の核酸増幅用試薬キッ トであって、 Mg 2 + を備えることを特徴とする核酸増幅用試薬キッ 卜とすると良い。
このようなキッ トを利用して、 P C R反応を行えば、 所望の核酸をさ らに特異的に増幅することができる。
また、 他の解決手段は、 一塩基多型を検出するための一塩基多型検出 方法であって、鎵型 DNAのうち一塩基多型をなす塩基を含む配列に対応し たプライマ一 DNAを用い、 反応液に、 サ一マス ·サ一モフィルス ( Thermus thermophi is の RecA夕ンパク質及びこの ftecA夕ンパク質を改変した夕 ンパク質であってこの RecA夕ンパク質と類似する機能を有する RecA改変 タンパク質の少なく ともいずれかを含む相同的組換えタンパク質を混合 して、 P C Rを行い、 所望の核酸の増幅により一塩基多型を検出するこ
とを特徴とする一塩基多型検出方法である。
本発明によれば、 プライマ一 DNAの 1つには、 鎵型 DNAのうち一塩基多 型をなす塩基を含む配列に対応したプライマー DNAを用いる。そして、反 応液中に、 T . th . RecAタンパク質等の相同組み換えタンパク質を混合し て、 P C Rを行う。 このように P C Rを行えば、 錶型 DNAと一塩基多型を なす塩基を含む配列に対応したプライマー DNAとが完全に相補的である 場合に、 所望の核酸を增幅させるようにすることができる。 一方、 銹型 MAと一塩基多型をなす塩基を含む配列に対応したプライマ一 Aとが完 全には相補的ではない場合、 即ち、 一塩基多型をなす塩基がプライマー DNAと相補的でない場合に、 所望の核酸が増幅しない、 または、 抑制され るようにすることができる。 このため、 P C Rによる所望の核酸の増幅 により、 一塩基多型を検出することが可能である。
さらに、 上記の一塩基多型検出方法であって、 前記反応液中に、 ATP - ァ Sを加えて、 P C Rを行うことを特徴とする一塩基多型検出方法とする のが好ましい。
本発明によれば、 反応液中に、 前述の相同組換えタンパク質を混合し た上、 さらに、 ATP-ァ Sも加えて、 P C Rを行う。 このように P C Rを行 えば、 所望の核酸をさらに特異的に増幅することができるため、 一塩基 多型をより確実に検出することが可能となる。
さらに、 上記のいずれかに記載の一塩基多型検出方法であって、 前記 反応液中に、 KC 1を加えて、 P C Rを行うことを特徴とする一塩基多型検 出方法とすると良い。
このように P C Rを行えば、 所望の核酸をさらに特異的に増幅するこ とができるため、 一塩基多型をより確実に検出することが可能となる。 さらに、 上記のいずれかに記載の一塩基多型検出方法であって、 前記 反応液中に、 Mg 2 + を加えて、 P C Rを行うことを特徴とする一塩基多 型検出方法とすると良い。
このように P C Rを行えば、 所望の核酸をさらに特異的に増幅するこ とができるため、 一塩基多型をより確実に検出することが可能となる。
また、 他の解決手段は、 一塩基多型を検出するための一塩基多型検出 用試薬キッ トであって、 DNAポリメラ一ゼと、 4種類の dNTPと、緩衝液と、 サ一マス · サ一モフィルス Γ The rums thermoph i lus の RecA夕ンパク質 及びこの RecA夕ンパク質を改変したタンパク質であってこの RecA夕ンパ ク質と類似する機能を有する RecA改変タンパク質の少なく ともいずれか を含む相同的組換えタンパク質と、 を備えることを特徴とする一塩基多 型検出用試葉キッ トである。
本発明の一塩基多型検出用試薬キツ トは、 MAポリメラ一ゼと、 4種類 の dNTPと、 緩衝液と、 T. th . EecAタンパク質等の相同的組換えタンパク 質とを備える。
このようなキヅ トを利用すれば、 DNAポリメラ一ゼ、 4種類の dNTP、 緩 衝液、 及び、 T . th . RecAタンパク質等の相同的組換えタンパク質を反応 液に加え、 さらに、 目的に応じた錶型 DMと、 この鎵型 DNAのうち一塩基 多型をなす塩基を含む配列に対応したプライマー DNA含むプライマ を用意して反応液に加えるだけで、 容易に P C Rを行うことができる。 そして、 このように P C Rを行えば、 鎵型 DNAと一塩基多型をなす塩基を 含む配列に対応したプライマ一 DNAとが完全に相補的である場合に、所望 の核酸を増幅させるようにすることができる。一方、 鐯型 MAと一塩基多 型をなす塩基を含む配列に対応したプライマ一 DNAとが完全には相補的 ではない場合、 即ち、 一塩基多型をなす塩基がプライマ一 DNAと相補的で ない場合に、 所望の核酸が増幅しない、 まだは、 抑制されるようにする ことができる。 このため、 P C IUこよる所望の核酸の增幅により、 一塩 基多型を検出することが可能となる。
よって、 本発明の一塩基多型検出用試薬キッ トを用いれば、 容易に一 塩基多型を検出することができる。
なお、 本発明に記載されている MAポリメラ一ゼ、 4種類の dNTP、 緩衝 液、 及び、 T . th . RecAタンパク質等の相同的組換えタンパク質は、 前述 したものと同様である。
ここで、本発明の一塩基多型検出用試薬キッ トは、 DNAポリメラ一ゼと、
4種類の dNTPと、 緩衝液と、 T . th. RecAタンパク質等の相同的組換え夕 ンパク質とを備えていればよい。 従って、 これらのものが各々別個の容 器 に分けられていても、 あるいは、 これらのうち 2以上のものが予め 混合されていてもよい。 以下に述べる ATP-ァ S、 KC1、 Mg 2 + についても 同様である。
さらに、 上記の一塩基多型検出用試薬キッ トであって、 ATP-ァ Sを備え ることを特徴とする一塩基多型検出用試薬キッ トとするのが好ましい。 このようなキッ トを利用して、 さらに ATP-ァを加えて P C R反応を行 えば、 さらに精度良く一塩基多型を検出することができる。
さらに、 上記のいずれかに記載の一塩基多型検出用試薬キッ トであつ て、 KC 1を備えることを特徴とする一塩基多型検出用試薬キッ 卜とすると 良い。
このようなキッ トを利用して P C R反応を行えば、 さらに精度良く一 塩基多型を検出することができる。
さらに、 上記のいずれかに記載の一塩基多型検出用試薬キッ トであつ て、 Mg 2 + を備えることを特徴とする一塩基多型検出用試薬キヅ トとす ると良い。
このようなキッ トを利用して P C R反応を行えば、 さらに精度良く一 塩基多型を検出することができる。 図面の簡単な説明
第 1図は、 実施例 1 に関し、 鎵型 DNAと各プライマー MAとの関係につ いて示す説明図である。
第 2図は、 実施例 1 に関し、 P C R反応物についての電気泳動の結果 を示す図面に代わる写真である。 (A ) はプライマー DNAの濃度を 0 . 0 6 Mにして ; P C R反応を行った場合を示す写真であり、 (B ) はプライ マー DNAの濃度を 0 . 2 0 にして P C R反応を行った場合を示す写真 である。
第 3図は、 実施例 2に関し、 鎵型 DNAと各プライマ一 DNAとの関係につ
, r
15 いて示す説明図である。
第 4図は、 実施例 2に関し、 P CR反応物についての電気泳動の結果 を示す図面に代わる写真である。
第 5図は、 実施例 3に関し、 錶型 DNAと各プライマ一 DNAとの関係につ いて示す説明図である。
第 6図は、 実施例 3に関し、 铸型 MAと各プライマー MAとの関係につ いて示す説明図である。
第 7図は、 実施例 3に関し、 P CR反応物についての電気泳動の結果 を示す図面に代わる写真である。 (A) はプライマ一 DNAの濃度を変えて P 反応を行った場合を示す写真であり、 (B) は別のプライマー DNA を用いてプライマー DNAの濃度を変えて P CR反応を行った場合を示す 写真である。
第 8図は、 実施例 3に関し、 P C R反応物についての電気泳動の結果 を示す図面に代わる写真である。 (A) は別のプライマ一 DNAを用いてプ ライマー DNAの濃度を変えて: P C R反応を行った場合を示す写真であり、 (B ) は別のプライマ一 DNAを用いてプライマ一 DNAの濃度を変えて P C R反応を行った場合を示す写真である。
第 9図は、 実施例 4に関し、 錄型 DNAと各プライマ一 DNAとの関係につ いて示す説明図である。
第 1 0図は、 実施例 4に関し、 P CR反応物についての電気泳動の結 果を示す図面に代わる写真である。
第 1 1図は、 実施例 5 (こ関し、 錶型 DNAと各プライマー DNAとの関係に ついて示す説明図である。
第 1 2図は、 実施例 5に関し、 鎵型 DNAと各プライマ一 DNAとの関係に ついて示す説明図である。
第 1 3図は、 実施例 5に関し、 P C R反応物についての電気泳動の結 果を示す図面に代わる写真である。 (A)はァニーリング温度 6 0 °Cで P C R反応を行った場合を示す写真であり、 (B ) はタニーリング温度 5 5 °Cで P CR反応を行った場合を示す写真である。
第 1 4図は、 実施例 5に関し、 P C R反応物についての電気泳動の結 果を示す図面に代わる写真である。 (A)はァ二一リング温度 5 0°Cで P C R反応を行った場合を示す写真であり、 (B) はアニーリング温度 4 5 °Cで P CR反応を行った場合を示す写真である。
第 1 5図は、 実施例 6に関し、 錡型 DNAと各プライマ一 DNAとの関係に ついて示す説明図である。
第 1 6図は、 実施例 6に関し、 P CR反応物についての電気泳動の結 果を示す図面に代わる写真である。 (A)はオリゴヌクレオチド 3 7 ~4 4のいずれかを用いて P CR反応を行った場合を示す写真であり、 (B) はォリゴヌクレオチド 5 4〜 5 8のいずれかを用いて P C R反応を行つ た場合を示す写真である。
第 1 7図は、 実施例 7に関し、 : P C R反応物についての電気泳動の結 果を示す図面に代わる写真である。 (A) は最初からプライマー DNAを添 加して P C R反応を行った場合を示す写真であり、 (B )は 1サイクル後 にプライマ一 DNAを添加して P C R反応を行った場合を示す写真である。 第.1 8図は、 実施例 7に関し、 P C R反応物についての電気泳動の結 果を示す図面に代わる写真である。 (A) は 3サイクル後にプライマー DNAを添加して P CR反応を行った場合を示す写真であり、 (B) は 6サ ィクル後にプライマー DNAを添加して P C R反応を行った場合を示す写 真である。
第 1 9図は、 実施例 7に関し、 P C R反応物についての電気泳動の結 果を示す図面に代わる写真である。 (A)は 1 0サイクル後にプライマー DNAを添加して P CR反応を行った場合を示す写真であり、 (B) は 1 5 サイクル後にプライマー DNAを添加して P C R反応を行った場合を示す 写真である。
第 2 0図は、 実施例 8に関し、 P C R反応物についての電気泳動の結 果を示す図面に代わる写真である。 (A)は初期温度 7 0°Cの下で P CR 反応を行った場合を示す写真であり、 (B)は初期温度 8 0°Cの下で P C R反応を行った場合を示す写真である。
第 2 1図は、 実施例 9に関し、 銹型 DNAと各プライマ一 DNAとの関係に ついて示す説明図である。
第 2 2図は、 実施例 9に関し、 P C R反応物についての電気泳動の結 果を示す図面に代わる写真である。 (A) は ATP- の非存在下で P CR 反応を行った場合を示す写真であり、 (B ) は ATP-y Sの存在下で P C R 反応を行った場合を示す写真である。
第 2 3図は、 実施例 1 0に関し、 鎵型 DNAと各プライマー DNAとの関係 について示す説明図である。
第 2 4図は、 実施例 1 0に関し、 鎵型 DNAと各プライマ一 DNAとの関係 について示す説明図である。
第 2 5図は、 実施例 1 0に関し、 P CR反応物についての電気泳動の 結果を示す図面に代わる写真である。 ( A) は T.th. RecA夕ンパク質の非 存在下で P CR反応を行った場合を示す写真であり、 (B) は T.th. RecA タンパク質の存在下で P C R反応を行った場合を示す写真であり、 ( C) は T.th. SSBタンパク質の存在下で P C R反応を行った場合を示す写真 である。
第 2 6図は、 実施例 1 1に関し、 鏡型 DNAと各プライマー DNAとの関係 について示す説明図である。 ' 第 2 7図は、 実施例 1 1に関し、 P C R反応物についての電気泳動の 結果を示す図面に代わる写真である。
第 2 8図は、 実施例 1 2に関し、 錶型 DNAと各プライマ一 DNAとの関係 について示す説明図である。
第 2 9図は、 実施例 1 2に関し、 P CR反応物についての電気泳動の 結果を示す図面に代わる写真である。
第 3 0図は、 実施例 1 3に関し、 鎵型 DNAと各プライマ一 DNAとの関係 について示す説明図である。
第 3 1図は、 実施例 1 3に関し、 P CR反応物についての電気泳動の 結果を示す図面に代わる写真である。
第 3 2図は、 実施例 1 4に関し、 錶型 DNAと各プライマ一 DNAとの関係
について示す説明図である。
第 3 3図は、 実施例 1 4に関し、 P CR反応物についての電気泳動の 結果を示す図面に代わる写真である。
第 3 4図は、 実施例 1 5に関し、 鎵型 DNAと各プライマー DNAとの関係 について示す説明図である。
第 3 5図は、 実施例 1 5に関し、 P CR反応物についての電気泳動の 結果を示す図面に代わる写真である。
第 3 6 ¾は、 実施例 1 6に関し、 錶型 DNAと各プライマー DNAとの関係 について示す説明図である。
第 3 7図は、 実施例 1 6に関し、 P C R反応物についての電気泳動の 結果を示す図面に代わる写真である。
第 3 8図は、 実施例 1 7に関し、 錡型 DNAと各プライマー DNAとの関係 について示す説明図である。
第 3 9図は、 実施例 1 7に関し、 錡型 DNAと各プライマ一 MAとの関係 について示す説明図である。
第 4 0図は、 実施例 1 7に関し、 P C R反応物についての電気泳動の 結果を示す図面に代わる写真である。
第 4 1図は、 実施例 1 8に関し、 錶型 DNAと各プライマ一 DNAとの関係 について示す説明図である。
第 4 2図は、 実施例 1 8に関し、 P CR反応物についての電気泳動の 結果を示す図面に代わる写真である。
第 4 3図は、 実施例 1 9に関し、 鍀型 DNAと各プライマ一 DNAとの関係 について示す説明図である。
第 4 4図は、 実施例 1 9に関し、 鐯型 DNAと各プライマ一 DNAとの関係 について示す説明図である。
^ 4 5図は、 実施例 1 9に関し、 錶型 DNAと各プライマ一 DNAとの関係 について示す説明図である。
第 4 6図は、 実施例 1 9に関し、 铸型 DNAと各プライマー DNAとの関係 について示す説明図である。
03 011752
19 第 4 7図は、 実施例 1 9に関し、 P C R反応物についての電気泳動の 結果を示す図面に代わる写真である。 発明を実施するための最良の形態
以下、 本発明の実施例を、 図を参照しつつ説明する。
(実施例 1 )
第 1図に示すように、 錶型 DNAとしてヒ トゲノム DNA ( Promega) を用意 した。 また、 プライマー DNAとして 1 6種類のォリゴヌクレオチ ド (ォリ ゴヌクレオチ ド 1〜 1 6 ) を用意した。 これらのプライマ一 DNAは、 Homo sapiens PAC c lone RP5-852P6 from 7pll .2-pZl , complete sequence . ( ACCESSION AC006454) を参考にして設計した。 なお、 ACCESS ION ナン バ一は、 Gene Bankのアクセスナンバーを示している (以下同様)。 各プ ラィマー DNAは、 任意のプライマ一設計の可能性を示すため、 それそれ位 置をずらして設計してある。 また、 各プライマ一 DNAは、 錶型 DNAと 1 0 0 %相補的な 2 O merの塩基配列からなる。 なお、 各プライマー DNAは、 鍀型 DNAの塩基配列に基づいて公知の手法により合成すればよい。
オリゴヌクレオチド 1 :
5' -ggtgcactcc atcatgctta-3'
ォリゴヌクレオチド 2 :
5' -catcagt cagaggggct cac-3'
ォリゴヌクレオチド 3 :
5 -cccacatccc tggcaggaat-3'
ォリゴヌクレオチド 4 :
5' -tgcaggt gtgggcctag ctg-3'
才リゴヌクレ才チド 5 :
5 -tgtcctgggc cccagcagga-3'
ォリゴヌクレ才チド 6 :
5' -ggggtct tgctgtgggc agg-3'
オリゴヌクレオチド 7 :
5' -gagatgcccc cccatactgc-3'
オリゴヌクレオチド 8 :
5' -atctgtc ccctctcctc ctg-3'
ォリゴヌクレオチド 9 :
5, -aggtgtgcag agtgcaaagc-3'
オリゴヌクレオチド 1 0 :
5 -gcttcaa ggcagaggcc agg-3
ォリゴヌクレオチド 1 1 :
5" -tccaggtggc ccccaagcag-3'
オリゴヌクレオチド 1 2 :
5' -atctctc ttgccttggg gtg-3'
オリゴヌクレオチド 1 3 :
5, -gtgtgctggg aggaggggcc-3'
ォリゴヌクレオチ ド 1 4 :
5" -gtcacta aacaggggct caa-3'
オリゴヌクレオチド 1 5 :
5, -cgtgtgggag gagcaggcag-3'
オリゴヌクレオチド 1 6 :
5 -gccagaa tgttcccctg gag-3
また、 相同組み換えタンパク質と してサーマス · サーモフィルス ( Thermus thermophi I ns の RecAタンパク質を用意し、 DNAポリメラ一ゼ としてサ一マス ' アクアテイクス (Thermus aquaticus) 由来の DNAポリ メラーゼ( TaKaRa Taq (夕カラバイオ))を用意した。また、 4種類の dNTP、 即ち、 dATP、 dCTP、 dGTP及び dTTPを用意し、 緩衝剤として p Hを調整し た ト リス系の緩衝液に、 塩化カリウムや塩化マグネシウムを加えた緩衝 液を用意した。
なお、 DNAポリメラ一ゼと、 4種類の dNTPと、 緩衝液と、 T . th. RecA タンパク質等の相同組換えタンパク質とは、 核酸増幅用試薬キッ トとし て用意しておくのが便利である。 このようなキヅ トを利用すれば、 DNA
ポ ύメラ一ゼ、 4種類の dNTP、 緩衝液、 及び、 T.th. RecAタンパク質等 の相同的組換えタンパク質を反応液に加え、 さらに、 目的に応じた铸型 DNAとプライマ一 DNAを用意して反応液に加えるだけで、 容易に P CRを 行うことができるからである。
次に、 P CR反応により核酸を増幅させた。 具体的には、 1 0 zlの P CR反応液中に、 0. 0 6〃M (最終濃度) の 2種類のオリゴヌクレオチ ドと、 40 ngのヒ トゲノム MAと、 1. 0 unitの TaKaRa Taqと、 0. 2 mMの dNTP混合液と、 1 . 2〃gの T.th. RecAタンパク質を、 1 0 mMの Tris-HCl Buffer (pH8. 3 )、 5 0mMの KC1ヽ 1. 5 mMの MgCl2 に混合し た。 そして、 P C R反応を、 1サイクル ( 7 0 °C, 1 0分間、 9 4 °C , 1分間)、 3 0サイクル( 9 4 C, 3 0秒間、 6 0°C, 3 ◦秒間、 6 8 °C , 1分間)、 1サイクル ( 6 8°C, 7分間、 4°C, 1分間) で行った。
次に、 反応液について 1 %のァガロースゲルで電気泳動を行い、 ァガ ロースゲルをェチジゥムプロミ ドの溶液に浸してゲル中の DNAを染色し、 その後、 染色された DNAを写真に記録した。 その結果を第 2図に示す。 レーン 1は、 プライマー DNAとして、 ォリゴヌクレオチド 1とオリゴヌ クレオチド 2を加えたものである。
レーン 2は、 プライマー DNAとして、 オリゴヌクレオチド 3とオリゴヌ クレオチド 4を加えたものである。
レーン 3は、 プライマ一 DNAとして、 オリゴヌクレオチ ド 5 とオリゴヌ クレオチド 6を加えたものである。
レーン 4は、 プライマー DNAとして、 才リゴヌクレオチド 7とオリゴヌ クレオチド 8を加えたものである。
レーン 5は、 プライマ一 DNAとして、 才リゴヌクレオチド 9 とオリゴヌ クレオチド 1 0を加えたものである。
レーン 6は、 プライマ一 MAとして、 ォリゴヌクレオチド 1 1とオリゴ ヌクレオチド 1 2を加えたものである。
レーン 7は、 プライマ—匪として、 オリゴヌクレオチド 1 3とオリゴ ヌクレオチド 1 4を加えたものである。
レーン 8は、 プライマ一 DNAとして、 オリゴヌクレオチド 1 5とオリゴ ヌクレオチド 1 6を加えたものである。
レーン 9は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 1 と同じ P CR 応を行ったものである。
レ ン 1 0は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 2と同じ P C II反応を行ったものである。
レ1 "ン 1 1は、 T.th. RecA夕ンパク質を加えないで、 レーン 3と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 1 2は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 4と同じ P Ci 反応を行ったものである。
レーン 1 3は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 5と同じ P C 反応を行ったものである。
レーン 1 4は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 6と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 1 5は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 7と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 1 6は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 8と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 1 7は、 プライマ一 DNAの濃度をそれそれ 0. 2 0 M (最終濃 度) に増やして、 レーン 1と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 1 8は、 プライマ一 DNAの濃度をそれそれ 0. 2 0〃M (最終濃 度) に増やして、 レーン 2と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 1 9は、 プライマー DNAの濃度をそれそれ 0. 2 0〃M (最終濃 度) に増やして、 レーン 3と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 2 0は、 プライマー DNAの濃度をそれそれ 0. 2 0〃M (最終濃 度) に増やして、 レーン 4と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 2 1は、 プライマ一 DNAの濃度をそれそれ 0. 2 0〃M (最終濃 度) に増やして、 レーン 5と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 2 2は、 プライマー MAの濃度をそれそれ 0. 2 0〃M (最終濃
_
23 度) に増やして、 レーン 6と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 2 3は、 プライマ一 DNAの濃度をそれぞれ 0. 2 0〃M (最終濃 度) に増やして、 レーン 7 と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 2 4は、 プライマ一 DNAの濃度をそれぞれ 0. 2 0〃M (最終濃 度) に増やして、 レーン 8と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 2 5は、 プライマ一 DNAの濃度をそれそれ 0. 2 0 //M (最終濃 度) に増やして、 レーン 9と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 2 6は、 プライマ一 DNAの濃度をそれそれ 0. 2 0〃M (最終濃 度) に増やして、 レーン 1 0と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 2 7は、 プライマー DNAの濃度をそれそれ 0. 2 (最終濃 度) に増やして、 レーン 1 1と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 2 8は、 プライマ一 DNAの濃度をそれそれ 0. 2 0〃M (最終濃 度) に増やして、 レーン 1 2と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 2 9は、 プライマ一 DNAの濃度をそれぞれ 0. 2 0 / M (最終濃 度) に増やして、 レーン 1 3と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 3 0は、 プライマ一 DNAの濃度をそれそれ 0. 2 0〃M (最終濃 度) に増やして、 レーン 1 4と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 3 1は、 プライマー DNAの濃度をそれそれ 0. 2 0 M (最終濃 度) に増やして、 レーン 1 5と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 3 2は、 プライマー MAの濃度をそれぞれ 0. 2 0 / M (最終濃 度) に増やして、 レーン 1 6と同じ P CR反応を行ったものである。 第 2図 (A) の結果から明らかなように、 T.th. RecAタンパク質を加 えて P CR反応を行ったレーン 1〜レーン 8では、 所望の核酸 (正しい 特異的な P CR産物) の増幅が検出された一方、 副産物 (非特異的な P CR産物) の増幅はほとんど検出されなかった。
これに対し、 T.th. RecAタンパク質を加えずに P C R反応を行ったレ —ン 9〜レーン 1 6では、 所望の核酸のみならず副産物も多量に検出さ れた。また、所望の核酸の増幅がほとんど検出されないものもあった(レ ーン 1 5, 1 6等)。 この理由としては、 鎵型 DNAのうち増幅されるべき
領域が、 阻止的または抑制的 2次構造を有するためと考えられる。
また、 第 2図 (B ) の結果から明らかなように、 プライマ一 DNAの濃度 を増加させ、 T . th . RecAタンパク質を加えて P C R反応を行ったレーン 1 7〜レーン 2 4でも、 所望の DNAの増幅が検出された。 しかし、 レーン 1〜レーン 8の結果に比べると、 副産物が若干検出されたものも多い。 一方、 プライマ一 DNAの濃度を増加させ、 T . th. RecAタンパク質を加え ずに P C R反応を行ったレーン 2 5〜レーン 3 2では、 対応するレーン 9〜レーン 1 6の結果に比ぺ、 副産物がさらに多量に検出された。
これらのことから、 T . th . RecAタンパク質を加えて P C R反応を行え ば、 所望の核酸の収量を減少させることなく、 副産物の増幅を低く抑え ることができる。 即ち、 T . th. RecAタンパク質が存在することにより、 プライマ一 DNAが錶型 DNAの非特異的な領域に結合してプライマ一伸長反 応を起こすことが抑制されるため、 非特異的な P 産物の増幅を抑制 することができる。
また、 T . th . RecAタンパク質を加えて P C R反応を行えば、 錶型 DNA に阻止的または抑制的 2次構造を有する場合であっても、 所望の核酸を 効率よく特異的に増幅させることができる。相同組み換えタンパク質が、 錶型 DNAに結合することにより、阻止的または抑制的 2次構造が解かれる ためと考えられる。
また、 反応液中に加えるプライマー DNAの濃度 ( 0 . 0 6〃M) を低く 抑えても、 十分な量の核酸を増幅させることができ、 しかも、 プライマ — DNAの濃度を低くすることにより、 副産物の増幅を抑えつつ、 所望の核 酸だけをより特異的に増幅させることが可能となる。
(実施例 2 )
次いで、 第 2の実施例について説明する。 なお、 上記実施例 1 と同様 な部分の説明は、 省略または簡略化する。
本実施例では、第 3図に示すように、錶型 DNAとしてヒ トゲノム DNAを、 プライマー DNAとして 1 2種類のォリゴヌクレオチド(ォリゴヌクレオチ ド 1 7〜 2 8 )を用意した。これらのプライマー DNAは、 Homo sapiens BAG
clone RP11-16P10 from 7, complete sequence . ( ACCESSI ON AC093734 ACO 11786 ) を参考にして設計した。 各プライマ一 DNAは、 任意のプライマ —設計の可能性を示すため、 それそれ位置をずらして設計してある。 な お、各プライマ一 DNAは、錶型 DNAと 1 0 0 %相補的な 2 O merの塩基配列 からなる。
ォリゴヌクレオチド 1 7
5' -cgggtgc acacaaaggc tgg-3
ォリゴヌクレオチド 1 8
55 -tctctggcca ggtgcctggc-3'
ォ 'Jゴヌクレオチド 1 9
5' -cgccccg acaacccxga ccc - 3,
ォリゴヌクレオチド 2 0
5, -cttgggaaga tcctgagact-35
ォリゴヌクレオチド 2 1
5' -tcggtaa acgctggctc ccg - 3,
ォ ΰゴヌクレオチド 2 2
5, -caaaacgccc cccaccgccc-3'
ォリゴヌクレオチド 2 3
5, -ggtttac cagcacctgg gga-3'
ォリゴヌクレオチド 2 4
5' - cccatcgtgg tctaggggat-3'
ォリゴヌクレオチド 2 5
5' -gaagtgg cccggaagac ggt-3
ォリゴヌクレオチ 2 6
5' -gcagcgccct tcccacccct-3'
ォリゴヌクレオチド 2 7
5' -gcacacg ccttgtagac agc-3"
ォリゴヌクレオチド 2 8
5, -ctgattctcc agggtgggct-3'
次に、上記実施例 1のレーン 1等と同様な条件で P CR反応を行った。 そして、 その反応液について 1 %のァガロースゲルで電気泳動を行い、 上記実施例 1 と同様にして、 その結果を写真に記録した。 これを第 4図 に示す。
レーン 1は、 プライマー DNAとして、 オリゴヌクレオチ ド 1 7とオリゴ ヌクレオチド 1 8を加えたものである。
レーン 2は、 プライマー DNAとして、 オリゴヌクレオチド 1 9 とオリゴ ヌクレオチド 2 0を加えたものである。
レーン 3は、 プライマー DNAとして、 ォリゴヌクレオチド 2 1 とオリゴ ヌクレオチド 2 2を加えたものである。
レーン 4は、 プライマー DNAとして、 オリゴヌクレオチド 2 3 とオリゴ ヌクレオチド 2 4を加えたものである。
レーン 5は、 プライマー DNAとして、 オリゴヌクレオチド 2 5 とオリゴ ヌクレオチド 2 6を加えたものである。
レーン 6は、 プライマ一 DNAとして、 オリゴヌクレオチド 2 7とオリゴ ヌクレオチド 2 8を加えたものである。
レーン 7は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 1 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 8は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 2 と同じ P 反応を行ったものである。
レーン 9は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 3 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 1 0は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 4と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 1 1は、 T.th. RecA夕ンパク質を加えないで、 レーン 5 と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 1 2は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 6 と同じ P CR反応を行ったものである。
第 4図の結果から明らかなように、 T.th. RecAタンパク質を加えて P
CRfe応を行ったレーン 1〜レーン 6では、 所望の核酸 (正しい特異的 な P CR産物) の増幅が検出された一方、 多くのレーンでは、 副産物(非 特異的な P CR産物) はほとんど検出されなかった。 また、 副産物が検 出されたレーンでも、 T.th. RecAタンパク質を加えずに P CR反応を行 つたレーンに比べれば、 副産物の生成が大幅に抑制された。
これに対し、 T.th. RecAタンパク質を加えずに P C R反応を行ったレ ーン 7〜レーン 1 2では、 所望の核酸のみならず副産物も多量に検出さ れた。
このことから、 T.th. RecAタンパク質を加えて P C R反応を行えば、 所望の核酸の収量を減少させることなく、 副産物の増幅を低く抑えるこ とができる。 即ち、 T.th. RecAタンパク質が存在することにより、 プラ ィマ一 DNAが錶型 DNAの非特異的な領域に結合してプライマー伸長反応を 起こすことが抑制されるため、 非特異的な P C R産物の増幅を抑制する ことができる。
また、 反応液中に加えるプライマ一 DNAの濃度 ( 0. 0 6〃M) を低く 抑えても、 十分な量の核酸を増幅させることができ、 しかも、 プライマ 一 DNAの濃度を低くすることにより、 副産物の増幅を抑えつつ、 所望の核 酸だけをより特異的に増幅させることが可能となる。
(実施例 3 )
次いで、 第 3の実施例について説明する。 なお、 上記各実施例のいず れかと同様な部分の説明は、 省略または簡略化する。
第 5図及び第 6図に示すように、 錶型 DNAとしてヒ トゲノム MAを、 プ ラィマー腿として 8種類のォリゴヌクレオチ ド(オリゴヌクレ才チ ド 2 9〜 3 6 ) を用意した。 これらのプライマー DNAは、 ヒ トゲノム DNAの single copy gene について設計した。 具体的には、 オリゴヌクレオチ ド 2 9 とオ リ ゴヌ ク レオチ ド 3 0は、 Human DNA sequence from clone EP5-1013A22 on chromosome 20 Contains the HNF4A (hepatic nuclear factor 4, alpha) gene, part of a novel gene encoding a protein similar to cellular retinaldehyde - binding protein, a RPL37A (ribosomal
protein L37a) pseudogene, parts of 2 novel genes, ESTs , STSs and GSSs, complete sequence . ( ACCESSION AL132772) を参考にして設計した。 ま た、オリゴヌクレオチ ド 3 1 とオリゴヌクレオチド 3 2は、 Homo sapiens 3q BAG RP11-529F4 ( Roswel l Park Cancer Institute Human BAC Library) complete sequence . ( ACCESSION AC080007) を参考にして設計した。 ま た、オリゴヌクレオチド 3 3 とオリゴヌクレオチド 3 4は、 Homo sapiens genomic beta globin region (HBB@ ) on chromosome 11. ACCESSION NG_000007) を参考にして設計した。 また、 オリゴヌクレオチド 3 5 とォ リゴヌクレオチ ド 3 6は、 Homo spaiens HPFH60R gene for olfactory receptor . ( ACCESSION X81445 X91835 ) を参考にして設計した。 各ブラ ィマ一 DNAは、 錶型 DNAと 1 0 0 %相補的な 2 0 mer〜 2 5 merの塩基配列 からなる。
オリゴヌクレオチド 2 9 :
5, -gcatctgggg cctgggattt ag-3"
オリゴヌクレオチド 3 0 :
5' -tacaaggcag gcatcatgac tcacg-3'
ォリゴヌクレ才チド 3 1 :
5' -aggagcttag gagggggagg t - 3,
才リゴヌクレオチド 3 2 :
5, -cattgacagg acaggagaag gga-3"
ォリゴヌクレオチド 3 3 :
5' -ctttttgttc ccccagacac tc - 3,
ォリゴヌクレオチ ド 3 4 :
5' -gcactggctt aggagttgga ct - 3,
才リゴヌクレオチド 3 5 :
5' -gttaatacct aaggcxcxac tgca-35
オリゴヌクレオチド 3 6 :
5' -aggcaatggc ggcacccatc-3'
次に、プライマー DNAの濃度以外は上記実施例 1等と同じ条件で反応液
を作成した。 そして、 P CR反応を、 1サイクル ( 9 4°C, 1分間)、 3 0サイクル ( 9 4°C, 3 0秒間、 6 0 °C, 3 0秒間、 6 8 °C , 1分間)、 1サイクル ( 6 8 , 7分間、 4 °C, 1分間) で行った。 その後、 反応 液について 1 %のァガロースゲルで電気泳動を行い、 上記実施例 1等と 同様にして、 その結果を写真に記録した。 これを第 7図及び第 8図に示 す。
レーン 1は、 プライマー MAとして、 0. 3〃M (最終濃度) のオリゴ ヌクレオチド 2 9と 0. 3 M (最終濃度) のォリゴヌクレオチ ド 3 0を 加えたものである。
レーン 2は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 1 と同じ; P
CR反応を行ったものである。
レーン 3は、 ォリゴヌクレオチド 2 9とオリゴヌクレオチド 3 0の濃 度をそれそれ 0. 1〃M (最終濃度) に減らして、 レーン 1 と同じ P CR 反応を行ったものである。
レーン 4は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 3と同じ P
CR反応を行ったものである。
レーン 5は、 オリゴヌクレオチド 2 9とオリゴヌクレオチ ド 3 0の濃 度をそれそれ 0. 0 3〃M (最終濃度) に減らして、 レーン 1 と同じ P C
R反応を行ったものである。
レーン 6は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 5 と同じ P
C R反応を行ったものである。
レーン 7は、 オリゴヌクレオチド 2 9 とオリゴヌクレオチド 3 0の濃 度をそれそれ 0. 0 1〃M (最終濃度) に減らして、 レーン 1 と同じ P C
R反応を行ったものである。
レーン 8は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 7と同じ P
C R反応を行ったものである。
レーン 9は、 オリゴヌクレオチド 2 9とオリゴヌクレオチド 3 0の濃 度をそれぞれ 0. 0 0 3 M (最終濃度) に減らして、 レーン 1 と同じ P C R反応を行ったものである。
gQ レーン 10は、 T.th. RecA夕ンパク質を加えないで、 レーン 9と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 1 1は、 プライマー DNAとして、 0. 3〃M (最終濃度) のオリ ゴヌクレオチド 3 1と 0. (最終濃度) のオリゴヌクレオチ ド 32 を加えたものである。
レーン 1 2は、 T.th. RecA夕ンパク質を加えないで、 レーン 1 1と同 じ P C II反応を行ったものである。
レーン 1 3は、 オリゴヌクレオチド 3 1とオリゴヌクレオチド 32の 濃度をそれそれ 0. 1〃M (最終濃度) に減らして、 レーン 1 1と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 14は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン ; 1 3と同 じ P CR反応を行ったものである。
レーン 1 5は、 オリゴヌクレオチド 3 1とオリゴヌクレオチド 32の 濃度をそれぞれ 0. 03〃M (最終濃度) に減らして、 レーン 1 1と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 1 6は、 T.th. RecA夕ンパク質を加えないで、 レーン 1 5と同 じ P 反応を行ったものである。
レーン 17は、 オリゴヌクレオチド 3 1とオリゴヌクレオチド 32の 濃度をそれそれ 0. 0 1〃M (最終濃度) に減らして、 レーン 1 1と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 1 8は、 T.th. RecA夕ンパク質を加えないで、 レーン 1 7と同 じ P CR反応を行ったものである。
レーン 1 9は、 オリゴヌクレオチ ド 3 1とオリゴヌクレオチ ド 32の 濃度をそれそれ 0. 003 M (最終濃度) に減らして、 レーン 1 1と同 じ; P CR反応を行ったものである。
レーン 20は、 T.th. RecA夕ンパク質を加えないで、 レーン 1 9と同 じ P CR反応を行ったものである。
レーン 2 1は、 プライマ一 DNAとして、 0. 3〃M (最終濃度) のオリ ゴヌクレオチド 33と 0. 3 /M (最終濃度) のォリゴヌクレオチ ド 34
^ を加えたものである。
レーン 2 2は、 T.th. RecA夕ンパク質を加えないで、 レーン 2 1 と同 じ P CR反応を行ったものである。
レーン 2 3は、 ォリゴヌクレオチド 3 3とオリゴヌクレオチド 3 4の 濃度をそれそれ 0. 1 M (最終濃度) に減らして、 レーン 2 1 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 2 4は、 T.th. RecA夕ンパク質を加えないで、 レーン 2 3と同 じ P CR反応を行ったものである。
レーン 2 5は、 オリゴヌクレオチ ド 3 3とオリゴヌクレオチド 34の 濃度をそれそれ 0. 0 3〃M (最終濃度) に減らして、 レーン 2 1 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 2 6は、 T.th. RecA夕ンパク質を加えないで、 レーン 2 5と同 じ: P CR反応を行ったものである。
レーン 2 7は、 オリゴヌクレオチ ド 3 3とオリゴヌクレオチド 34の 濃度を 0. 0 1〃M (最終濃度) に減らして、 レーン 2 1と同じ P CR反 応を行ったものである。
レーン 2 8は、 T.th. EecAタンパク質を加えないで、 レーン 2 7と同 じ P CR反応を行ったものである。
レーン 2 9は、 オリゴヌクレオチ ド 3 3とオリゴヌクレオチド 3 4の 濃度を 0. 0 0 3 M (最終濃度) に減らして、 レーン 2 1と同じ P CR 反応を行ったものである。
レーン 3 0は、 T.th. RecA夕ンパク質を加えないで、 レーン 2 9と同 じ P CR反応を行ったものである。
レーン 3 1は、 プライマ一 DNAとして、 0. 3 M (最終濃度) のオリ ゴヌクレオチド 3 5と 0. 3〃M (最終濃度) のオリゴヌクレオチド 3 6 を加えたものである。
レーン 3 2は、 T.th. RecA夕ンパク質を加えないで、 レーン 3 1 と同 じ P CR反応を行ったものである。
レーン 3 3は、 オリゴヌクレオチド 3 5 とオリゴヌクレオチ ド 3 6の
^ 濃度をそれそれ◦ . 1〃M (最終濃度) に減らして、 レーン 3 1 と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 34は、 T.th. RecA夕ンパク質を加えないで、 レーン 3 3と同 じ P CR反応を行ったものである。
レーン 3 5は、 オリゴヌクレオチド 3 5とオリゴヌクレオチド 3 6の 濃度をそれそれ 0. 0 3〃M (最終濃度) に減らして、 レーン 3 1 と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 3 6は、 T.th. RecA夕ンパク質を加えないで、 レーン 3 5 と同 じ P CR反応を行ったものである。
レーン 3 7は、 オリゴヌクレオチド 3 5とオリゴヌクレオチド 3 6の 濃度をそれぞれ 0. 0 1 M (最終濃度) に減ら して、 レーン 3 1 と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 3 8は、 T.th. RecA夕ンパク質を加えないで、 レーン 3 7と同 じ P CR反応を行ったものである。
レーン 3 9は、 オリゴヌクレオチド 3 5とオリゴヌクレオチド 3 6の 濃度をそれそれ 0. 0 0 3〃M (最終濃度) に減らして、 レーン 3 1 と同 じ P CR反応を行ったものである。
レーン 40は、 T.th. RecA夕ンパク質を加えないで、 レーン 3 9 と同 じ P C R反応を行ったものである。
第 7図 (A) の結果から明らかなように、 T.th. RecAタンパク質を加 えて P C R反応を行ったレーン 1 , 3, 5 , 7 , 9のうち、 レーン 9を 除く レーンでは、 所望の核酸 (正しい特異的な P CR産物) の増幅が検 出された一方、 副産物 (非特異的な P CR産物) はほとんど検出されな かった。 特に、 プライマ一 DNAの濃度が低くなるほど、 副産物の生成は抑 制される傾向にあった。 また、 レーン 9では、 プライマ一 DNAの濃度が低 すぎるためか、 核酸の増幅がほとんど検出できなかった。 また、 プライ マ一 DNAの濃度が同じであれば、 T.th. RecA夕ンパク質を加えずに P CR 反応を行ったものに比べ、 所望の核酸の増幅量が多くなつた。
これに対し、 T.th. RecAタンパク質を加えずに P C R反応を行ったレ
—ン 2 , 4 , 6 , 8 , 1 0のうち、 レーン 1 0を除く レーンでは、 所望 の核酸のみならず副産物も検出された。 また、 レーン 1 0では、 プライ マー DNAの濃度が低すぎるためか、核酸の増幅がほとんど検出できなかつ た。
第 7図 (B) の結果から明らかなように、 T.th. RecAタンパク質を加 えて P C R反応を行ったレーン 1 1 , 1 3 , 1 5 , 1 7 , 1 9のうち、 レーン 1 9を除く レーンでは、 所望の核酸の増幅が検出された一方、 副 産物はほとんど検出されなかった。特に、 プライマ一 DNAの濃度が低くな るほど、 副産物の生成は抑制される傾向にあった。 また、 レーン 1 9で は、 プライマ一 DNAの濃度が低すぎるためか、核酸の増幅がほとんど検出 できなかった。 また、 プライマ一 DNAの濃度が同じであれば、 T.th. RecA タンパク質を加えずに P C R反応を行ったものに比べ、 所望の核酸の増 幅量が多くなった。
これに対し、 T.th. HecAタンパク質を加えずに P C R反応を行ったレ ーン 1 2 , 1 4 , 1 6, 1 8, 2 0のうち、 レーン 2 0を除く レーンで は、所望の核酸のみならず副産物も検出された。また、 レーン 2 0では、 プライマ一 D N Aの濃度が低すぎるためか、核酸の増幅がほとんど検出でき なかった。
第 8図 (A) の結果から明らかなように、 T.th. RecAタンパク質を加 えて P CR反応を行ったレーン 2 1 , 2 3 , 2 5, 2 7, 2 9のうち、 レーン 2 9を除く レーンでは、 所望の核酸の増幅が検出された一方、 副 産物はほとんど検出されなかった。特に、 プライマ一 D N Aの濃度が低くな るほど、 副産物の生成は抑制される傾向にあった。 また、 レーン 2 9で は、 プライマー DNAの濃度が低すぎるためか、核酸の増幅がほとんど検出 できなかった。 また、 プライマー DNAの濃度が同じであれば、 T.th. RecA タンパク質を加えずに P C R反応を行ったものに比べ、 所望の核酸の増 幅量が多くなる傾向にあった。
一方、 T.th. RecAタンパク質を加えずに P C R反応を行ったレーン 2 2 , 2 4 , 2 6, 2 8 , 3 0のうち、 レーン 2 2, 2 4 , 2 6では、 所
望の核酸のみならず副産物も検出された。また、 レーン 2 8 , 3 0では、 プライマ一 DNAの濃度が低すぎるためか、核酸の増幅がほとんど検出でき なかった。
第 8図 (B) の結果から明らかなように、 T.th. RecAタンパク質を加 えて P C R反応を行ったレーン 3 1 , 3 3 , 3 5 , 3 7 , 3 9のうち、 レーン 3 9を除く レーンでは、 所望の核酸の増幅が検出された一方、 副 産物はほとんど検出されなかった。特に、 プライマ一 DNAの濃度が低くな るほど、 副産物の生成は抑制される傾向にあった。 また、 レーン 3 9で は、 プライマ一 DNAの濃度 低すぎるためか、核酸の増幅がほとんど検出 できなかった。 また、 プライマ一 DMの濃度が同じであれば、 T.th. RecA タンパク質を加えずに P C R反応を行ったものに比べ、 所望の核酸の増 幅量が多くなる傾向にあった。
一方、 T.th. RecAタンパク質を加えずに P C R反応を行ったレーン 3 2 , 3 4 , 3 6 , 3 8 , 4 0のうち、 レーン 4 0を除く レーンでは、 所 望の核酸のみならず副産物も検出された。 また、 レーン 4 0では、 ブラ ィマー DNAの濃度が低すぎるためか、核酸の増幅がほとんど検出できなか つた。
これらのことから、 T.th. RecAタンパク質を加えて P C R反応を行え ば、 所望の核酸の収量を減少させることなく、 副産物の増幅を低く抑え ることができる。 即ち、 T.th. RecAタンパク質が存在することにより、 プライマー DNAが銪型 DNAの非特異的な領域に結合してプライマ一伸長反 応を起こすことが抑制されるため、 非特異的な P C R産物の増幅を抑制 することができる。
また、 反応液中に加えるプライマー DNAの濃度を低く抑えても、 十分な 量の核酸を増幅させることができ、 しかも、 プライマ一 DNAの濃度を低く することにより、 副産物の増幅を抑えつつ、 所望の核酸だけをより特異 的に増幅させることが可能となる。
(実施例 4 )
次いで、 第 4の実施例について説明する。 なお、 上記各実施例のいず
れかと同様な部分の説明は、 省略または簡略化する。
第 9図に示すように、 鐯型 Aとしてヒ トゲノム DNAを用意し、 プライ マ一 DNAとして 5種類のォリゴヌクレオチド(オリゴヌクレオチド 3 7〜
4 1 ) を用意した。 これらのプライマー DNAは、 Homo sapiens PAC clone RP5-1142J19 from 7q35-q365 complete sequence. (ACCESSION AC004975) を参考にして設計した。
プライマ一 DNAのうち、 オリゴヌクレオチド 3 7, 3 8は、 錶型 DNAと 1 0 0 %相補的な 2 Omerまたは 2 1 merの塩基配列からなる。 一方、 ォ リゴヌクレオチ ド 3 9は、錄型 DNAと 1塩基だけ異なる塩基配列からなり、 それ以外の部分はオリゴヌクレオチド 3 7 と同様である。 また、 オリゴ ヌクレオチド 4 0は、錶型 MAに対し 3塩基について異なる塩基配列から なり、 それ以外の部分はオリゴヌクレオチド 3 7 と同様である。 また、 オリゴヌクレオチド 4 1は、鎵型 DNAに対し 5塩基について異なる塩基配 列からなり、 それ以外の部分はォリゴヌクレオチド 3 7と同様である。 オリゴヌクレオチド 3 7 :
5, -gcaggcacca agaactactg c - 3,
オリゴヌクレオチド 3 8 :
5, -gcctaaggtc acgttgtccc-3'
ォリゴヌクレオチド 3 9 :
5' -gcaggcacca ggaactactg c - 3,
ォリゴヌクレオチド 4 0 :
5' -gcaggcgcca ggaagtactg c - 3,
オリゴヌクレオチド 4 1 :
5' -gcgggcgcca ggaagtacgg c-3
次に、 プライマ一 DNAの濃度をそれそれ 0 . 3〃M (最終濃度) とし、 それ以外は上記実施例 3 と同様にして P C R反応により核酸を増幅させ た。 そして、 反応液について 1 %のァガロースゲルで電気泳動を行い、 上記実施例 1等と同様にして、 その結果を写真に記録した。 これを第 1
0図に示す。
n
ob —ン 1は、 プライマー DNAとして、 オリゴヌクレオチド 3 7 とオリゴ ヌクレオチド 3 8を加えたものである。
liーン 2は、 プライマー Aとして、 オリゴヌクレオチド 3 9 とオリゴ ヌ レオチド 3 8を加えたものである。
レーン 3は、 プライマー DNAとして、 オリゴヌクレオチド 4 0 とオリゴ ヌクレオチド 3 8を加えたものである。
ーン 4は、 プライマ一 DNAとして、 オリゴヌクレオチ ド 4 1 とオリゴ ヌクレオチド 3 8を加えたものである。
1/ーン 5は、 I mM (最終濃度)の ATP-ァ S (ロヅシュ)をさらに加えて、 レーン 1 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 6は、 I mM (最終濃度) の ATP-ァ Sをさらに加えて、 レーン 2 と 同じ P C R反応を行ったものであ!)。
レーン 7は、 I mM (最終濃度) の ATP-ァ Sをさらに加えて、 レーン 3 と 同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 8は、 I mM (最終濃度) の ATP-ァ Sをさらに加えて、 レーン 4と 同じ P C R反応を行ったものである。
第 1 0図の結果から明らかなように、 ATP- y Sを加えずに P C R反応を 行ったレーン 1〜レ一ン 4について見ると、 レーン 1〜レーン 3では、 所望の DNA (正しい特異的な P C R産物) の増幅が検出された一方、 副産 物 (非特異的な P C R産物) はほとんど検出されなかった。 一方、 レー ン 4では、 核酸の増幅がほとんど検出できなかった。
これに対し、 ΑΊ -ァ Sを加えて P C R反応を行ったレーン 5〜レーン 8 について見ると、 レーン 5 とレーン 6では、所望の DNAの増幅が検出され た一方、 副産物はほとんど検出されなかった。 一方、 レーン 7 とレーン 8では、 核酸の増幅がほとんど検出できなかった。
このことから、 T . th. RecAタンパク質を加えて P C R反応を行えば、 所望の核酸の収量を減少させることなく、 副産物の増幅を低く抑えるこ とができる。 即ち、 上記の相同組み換えタンパク質が存在することによ り、 プライマー DNAが錶型 DNAの非特異的な領域に結合してプライマ一伸
長反応を起こすことが抑制されるため、 非特異的な P C R産物の増幅を 抑制することができる。
具体的には、 ATP-ァ Sの非存在下では、 プライマ一 DNAと錶型 DNAとの塩 基のミスマッチが 3塩基以内の場合においてのみ、 特異的に核酸を増幅 させるようにすることができる。 従って、 T. th. RecAタンパク質を反応 液に加えることにより、 所望の核酸をより特異的に増幅することができ る。
一方、 ATP-ァ Sの存在下では、 プライマー DNAと錶型 DNAとの塩基のミス マツチが 1塩基以内の場合においてのみ、 特異的に核酸を増幅させるよ うにすることができる。 従って、 ATP- y Sを反応液に加えることにより、 所望の核酸をさらに特異的に増幅することができる。
なお、 MAポリメラ一ゼと、 4種類の dNTPと、 緩衝液と、 T . th. RecA 夕ンパク質等の相同組換えタンパク質とを核酸増幅用試薬キッ トとして 用意する場合には、 さらに、 ATP-ァ Sも、 そのキッ トに加えるのが好まし い。上記の実施例 4で明らかなように、 ATP-ァ Sを加えて P C R反応を行 えば、さらに特異的に所望の核酸を増幅させることができるからである。 また、 上記実施例 4の結果より、 一塩基多型を検出することが可能で ある。 即ち、 プライマ一 DNAの 1つに、 鎵型 DNAのうち一塩基多型をなす 塩基を含む配列に対応したプライマー DNAを用いて P C Rを行えば、鍀型 DNAと一塩基多型をなす塩基を含む配列に対応したプライマ一 DNAとが完 全に相補的である場合に、 所望の核酸を増幅させるようにすることがで きる。一方、 鎵型 DNAと一塩基多型をなす塩基を含む配列に対応したブラ ィマー DNAとが完全には相補的ではない場合、 即ち、 一塩基多型をなす塩 基がプライマー MAと相補的でない場合に、所望の核酸が増幅しない、 ま たは、 抑制されるようにすることができる。 このため、 P C IIによる所 望の核酸の増幅により、 一塩基多型を検出することが可能である。
さらに、 ATP- y Sを加えた場合には、 より特異的に核酸を増幅すること ができるため、 所望の核酸の増幅により、 より確実に一塩基多型を検出 することが可能となる。
oo なお、 DNAポリメラ一ゼと、 4種類の dNTPと、 緩衝液と、 T.th. RecA 夕ンパク質等の相同的組換えタンパク質とは、 一塩基多型検出用試薬キ ッ トとして用意しておくのが便利である。 このようなキッ トを利用すれ ば、 DNAポリメラ一ゼ、 4種類の dNTP、 緩衝液、 及び、 T.th. RecAタンパ ク質等の相同的組換えタンパク質を反応液に加え、 さらに、 目的に応じ た錶型 DNAとプライマ一 DNAを用意して反応液に加えるだけで、 容易に P C Rにより一塩基多型を検出することができるからである。
そしてさらに、 上記キッ トには、 ATP-ァ Sも加えるのが好ましい。 上記 の実施例 4で明らかなように、 ATP-ァ Sを加えて P CR反応を行えば、 さ らに特異的に所望の核酸を増幅させることができるため、 より確実に一 塩基多型を検出することが可能となるからである。
(実施例 5 )
次いで、 第 5の実施例について説明する。 なお、 上記各実施例のいず れかと同様な部分の説明は、 省略または簡略化する。
第 1 1図及び第 1 2図に示すように、錶型 DNAとしてヒ トゲノム DNAを、 プライマー諷として 1 2種類のォリゴヌクレオチド(ォリゴヌクレオチ ド 4 2〜 5 3 ) を用意した。 具体的には、 ォリゴヌクレオチ ド 4 2 とォ' リゴヌクレオチ ド 4 3は、 Homo sapiens PAC clone RP5-1142J19 from 7q35-q36, complete sequence. (ACCESSION AC004975) を参考にして設 計した。 また、 オリゴヌクレオチ ド 44とオリゴヌクレオチ ド 4 5は、 Homo sapiens PAC clone RP5-85EP6 from 7pll .2-p21, complete sequence. (ACCESSION AC006454) を参考にして設計した。 また、 オリゴヌクレオ チ ド 4 6 とオ リ ゴヌ ク レオチ ド 4 7 は、 Homo sapiens PAC clone RP5-912I13 from 7, complete sequence. (ACCESSION AC008060) を参考 にして設計した。 また、 オリゴヌクレオチド 4 8 とオリゴヌクレオチド 4 9は、 Homo sapiens BAC clone RP11-16P10 from 7, complete sequence. (ACCESSION AC093734
AC011786) を参考にして設計した。 また、 ォリゴヌクレオチド 5 0 とォ リゴヌク レオチ ド 5 1は、 Homo sapiens BAC clone CTB-135C18 from
75ォォォォ 5qll .2-q225 complete sequence . ( ACCESSION AC005164) を参考にして 設計した。また、オリゴヌクレオチ ド 5 2 とオリゴヌクレオチド 5 3は、 Homo sapi ens PAC c lone RP5-852P6 from 7pll .2-p21 , complete sequence . ( ACCESS ION AC006454) を参考にして設計した。 各プライマ一 DNAは、 錶 型 DNAと 1 0 0 %相補的な 1 8 mer〜 2 2 merの塩基配列からなる。
ォリゴヌクレオチド 4 2
5, -gcaggcacca agaactactg c-3
才リゴヌクレオチド 4 3
5' -gcctaaggtc acgttgtccc-3'
ォリゴヌクレオチド 4 4
5' -catggcacct gctctgagac-3'
ォリゴヌクレオチド 4 5
5' -ggcactttgt gcctctctcc-3
ォリゴヌクレオチド 4 6 :
5' -ccgagtcgca tgggtgag-3'
リゴヌクレオチド 4 7 :
tttgtgcaag gaattgtggg-33
リゴヌクレオチド 4 8 :
5' -atctstgtgg ttcggctctg-3'
ォリゴヌクレオチド 4 9
5' -ctcccttaac agcagccxcc-3
ォリゴヌクレオチド 5 0
5 -caaagctacx txcacagccx cc一 3
ォ 'Jゴヌクレオチド 5 1
5' -ggcatattca gccaaggatt tc-3'
リゴヌクレオチド 5 2 :
tttctggaag ggactgggtc-33
リゴヌクレオチド 5 3 :
5' -tcccaggatc catggagaag-35
Λη
40 次に、 上記実施例 4と同様な条件で P CR反応を行い、 核酸を増幅さ せた。そして、反応液について 1 %のァガロースゲルで電気泳動を行い、 上記実施例 1等と同様にして、 その結果を写真に記録した。 これを第 1 3図及び第 1 4図に示す。
なお、 この P CRの温度条件、 即ち、 1サイクル ( 94°C, 1分間)、 3 0サイクル( 9 4 °C, 3 0秒間、 6 0 °C, 3 0秒間、 6 8 °C, 1分間)、 1サイクル ( 6 8 °C, 7分間、 4°C, 1分間) を温度条件 1とする。 ァ 二一リング温度は 6 0 °Cである。
レーン 1は、 プライマー DNAとして、 オリゴヌクレオチ ド 42とオリゴ ヌクレオチド 43を加えたものである。
レーン 2は、 ブラィマー MAとして、 オリゴヌクレオチ ド 44とオリゴ ヌクレオチド 45を加えたものである。
レーン 3は、 プライマ一 DNAとして、 オリゴヌクレオチド 46 とオリゴ ヌクレオチ ド 4 7を加えたものである。
レーン 4は、 プライマー DNAとして、 オリゴヌクレオチ ド 48とオリゴ ヌクレオチド 4 9を加えたものである。
レーン 5は、 ブラィマー DNAとして、ォリゴヌクレオチ ド 5 0とオリゴ ヌクレオチド 5 1を加えたものである。
レーン 6は、 プライマ一 DNAとして、 オリゴヌクレオチド 5 2とオリゴ ヌクレオチド 5 3を加えたものである。
レーン 7は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 1 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 8は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 2 と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 9は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 3 と同じ P CR反応を行ったものである。
レ一ン 1 0は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 4と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 1 1は、 T.th. RecA夕ンパク質を加えないで、 レーン 5と同じ
P CR反応を行ったものである。
レーン 1 2は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 6と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 1 3〜レーン 2 4は、 P C Rの温度条件を、 1サイクル( 9 4 °C, 1分間)、 3 0サイクル( 9 4 °C, 3 0秒間、 5 5 °C, 3 0秒間、 6 8 °C , 1分間)、 1サイクル ( 6 8 °C;, 7分間、 4°C, 1分間) とした。 これを 温度条件 2とする。 アニーリング温度は 5 5 °Cである。
レーン 1 3は、 上記温度条件 2の下で、 それ以外はレーン 1 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 1 4は、 上記温度条件 2の下で、 それ以外はレーン 2 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 1 5は、 上記温度条件 2の下で、 それ以外はレ一ン 3 と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 1 6は、 上記温度条件 2の下で、 それ以外はレーン 4と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 1 7は、 上記温度条件 2の下で、 それ以外はレーン 5 と同じ P C R反応を行つたものである。
レーン 1 8は、 上記温度条件 2の下で、 それ以外はレーン 6と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 1 9は、 上記温度条件 2の下で、 それ以外はレ一ン 7と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 2 0は、 上記温度条件 2の下で、 それ以外はレーン 8 と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 2 1は、 上記温度条件 2の下で、 それ以外はレーン 9 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 2 2は、 上記温度条件 2の下で、 それ以外はレーン 1 0 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 2 3は、 上記温度条件 2の下で、 それ以外はレーン 1 1 と同じ P CR反応を行ったものである。
42 レーン 2 4は、 上記温度条件 2の下で、 それ以外はレーン 1 2 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 2 5〜レーン 3 6は、 P C Rの温度条件を、 1サイクル( 9 4 °C , 1分間)、 3 0サイクル( 9 4 °C , 3 0秒間、 5 0 °C, 3 0秒間、 6 8 °C , 1分間)、 1サイクル ( 6 8 °C , 7分間、 4 °C , 1分間) とした。 これを 温度条件 3とする。 ァニーリング温度は 5 0 °Cである。
レーン 2 5は、 上記温度条件 3の下で、 それ以外はレーン 1 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 2 6は、 上記温度条件 3の下で、 それ以外はレーン 2 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 2 7は、 上記温度条件 3の下で、 それ以外はレーン 3 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 2 8は、 上記温度条件 3の下で、 それ以外はレーン 4と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 2 9は、 上記温度条件 3の下で、 それ以外はレーン 5 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 3 0は、 上記温度条件 3の下で、 それ以外はレーン 6 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 3 1は、 上記温度条件 3の下で、 それ以外はレーン 7 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 3 2は、 上記温度条件 3の下で、 それ以外はレーン 8 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 3 3は、 上記温度条件 3の下で、 それ以外はレーン 9 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 3 4は、 上記温度条件 3の下で、 それ以外はレーン 1 0 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 3 5は、 上記温度条件 3の下で、 それ以外はレーン 1 1 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 3 6は、 上記温度条件 3の下で、 それ以外はレーン 1 2 と同じ
賺 11752
43
P G 反応を行つたものである。
レーン 3 7〜レーン 4 8は、 P C Rの温度条件を、 1サイクル( 9 4 °C , 1分間)、 3 0サイクル( 9 4 °C , 3 0秒間、 4 5 °C , 3 0秒間、 6 8 °C, 1分間)、 1サイクル ( 6 8 °C , 7分間、 4 °C , 1分間) とした。 これを 温度条件 4とする。 アニーリング温度は 4 5 °Cである。
レーン 3 7は、 上記温度条件 4の下で、 それ以外はレーン 1 と同じ P C R反応を行つたものである。
レーン 3 8は、 上記温度条件 4の下で、 それ以外はレーン 2 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 3 9は、 上記温度条件 4の下で、 それ以外はレーン 3 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 4 0は、 上記温度条件 4の下で、 それ以外はレーン 4 と同じ P C R反応を行つたものである。
レーン 4 1は、 上記温度条件 4の下で、 それ以外はレーン 5 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 4 2は、 上記温度条件 4の下で、 それ以外はレーン 6 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 4 3は、 上記温度条件 4の下で、 それ以外はレーン 7 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 4 4は、 上記温度条件 4の下で、 それ以外はレーン 8 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 4 5は、 上記温度条件 4の下で、 それ以外はレーン 9 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 4 6は、 上記温度条件 4の下で、 それ以外はレーン 1 0 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 4 7は、 上記温度条件 4の下で、 それ以外はレーン 1 1 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 4 8は、 上記温度条件 4の下で、 それ以外はレーン 1 2 と同じ P C R反応を行ったものである。
第 1 3図(A)の結果から明らかなように、アニーリング温度が 6 0°C の場合、 T.th. RecAタンパク質を加えて P C R反応を行ったレーン 1〜 レ一ン 6では、 所望の核酸 (正しい特異的な P CR産物) の増幅が検出 された一方、 副産物 (非特異的な P C R産物) はほとんど検出されなか つた。
これに対し、 T.th. RecAタンパク質を加えずに P CR反応を行ったレ —ン 7〜レーン 1 2のうち、 一部のレーンでは、 所望の核酸のみならず 副産物も若干検出された。 また、 一部のレーンでは、 核酸の増幅がほと んど検出できなかった。 これは、鎵型 DNAの増幅領域に阻止的または抑制 的 2次構造を有するためと考えられる。
また、 第 1 3図 (B) の結果から明らかなように、 アニーリング温度 が 5 5 °Cの場合でも、 T.th. RecAタンパク質を加えて P C R反応を行つ たレーン 1 3〜レーン 1 8では、 所望の核酸の増幅が検出された一方、 副産物はほとんど検出されなかつた。
これに対し、 T.th. RecAタンパク質を加えずに P C R反応を行ったレ ーン 1 9〜レーン 24のうち、 一部のレーンでは、 所望の核酸のみなら ず副産物も若干検出された。 また、 一部のレーンでは、 核酸の増幅がほ とんど検出できなかった。 これは、鎵型 D N Aの増幅領域に阻止的または抑 制的 2次構造を有するためと考えられる。
第 1 4図(A)の結果から明らかなように、ァニ一リング温度が 5 0 °C の場合、 T.th. RecAタンパク質を加えて P C R反応を行ったレ一ン 2 5 〜レーン 3 0のうち、 一部のレーンでは、 所望の核酸の増幅が検出され た一方、副産物はほとんど検出されなかった。また、一部のレーンでは、 所望の核酸の増幅のみならず副産物も検出された。 但し、 T.th. RecA夕 ンパク質を加えずに P CR反応を行ったものと比べると、 副産物の増幅 量は少なかった。
これに対し、 T.th. RecAタンパク質を加えずに P C R反応を行ったレ —ン 3 1〜レーン 3 6のうち、 一部のレーンでは、 所望の核酸のみなら ず副産物も多量に検出された。 また、 一部のレーンでは、 核酸の増幅が
ほ^んど検出できなかった。 これは、 錶型 DNAの増幅領域に阻止的または 抑制的 2次構造を有するためと考えられる。
また、 第 1 4図 (B) の結果から明らかなように、 ァニ一リ ング温度 が 4 5 °Cの場合、 T.th. RecA夕ンパク質を加えて P C R反応を行ったレ —ン 3 7〜レーン 4 2では、 所望の核酸の増幅が見られたが、 副産物も 検出された。 但し、 T.th. RecAタンパク質を加えずに P CR反応を行つ た^)のと比べると、 副産物の増幅量は少なかった。
れに対し、 T.th. RecAタンパク質を加えずに P C R反応を行ったレ — 4 3〜レーン 4 8のうち、 一部のレーンでは、 所望の核酸のみなら ず副産物も多量に検出された。 また、 一部のレーンでは、 核酸の増幅が ほ んど検出できなかった。 これは、 銪型 DNAの増幅領域に阻止的または 抑 的 2次構造を有するためと考えられる。
これらのことから、 T.th. RecAタンパク質を加えて P CRを行えば、 所望の核酸の収量を減少させることなく、 副産物の増幅を低く抑えるこ とができる。 即ち、 上記の相同組み換えタンパク質が存在することによ り、 プライマー DNAが錡型 DNAの非特異的な領域に結合してプライマー伸 長反応を起こすことが抑制されるため、 非特異的な P C R産物の増幅を 抑制することができる。
また、 T.th. RecAタンパク質を加えて P C R反応を行えば、 錶型 DNA に阻止的または抑制的 2次構造を有する場合であっても、 所望の核酸を 効率よく特異的に増幅させることができる。相同組み換えタンパク質が、 錶型 DNAに結合することにより、阻止的または抑制的 2次構造が解かれる ためと考えられる。
また、 P CRの特異性が高いため、 プライマ一伸長反応の温度条件(ァ ニーリング温度) を変えても、 所望の核酸を特異的に増幅させることが できる。 即ち、 T.th. RecAタンパク質を加えずに P C R反応を行った場 合には、 プライマー伸長反応の温度 (アニーリング温度) を低く設定す ると、 目的とする核酸だけでなく、 副産物も多量に増幅されることとな るが、 T.th. RecAタンパク質を加えて P C R反応を行えば、 目的とする
4b 核^をより特異的に増幅させることが可能となる。
( ^施例 6 )
次 ;いで、 第 6の実施例について説明する。 なお、 上記各実施例のいず れかと同様な部分の説明は、 省略または簡略化する。
錶型 DNAとしてヒ トゲノム MAを用意し、 プライマ一 DNAとして、 上記実 施例4と同様な 5種類のォリゴヌクレオチド (オリゴヌクレオチド 3 7 〜4: 1 ) (第 9図参照) と、第 1 5図に示すように 5種類のォリゴヌクレ ォチド (ォリゴヌクレオチド 5 4〜 5 8 ) を用意した。
第 1 5 図に示すよう に、 後者の 5種類のプライマー DNAは、 Homo sapiens BAC c lone CTB-135C18 from 7ql l .2-q22, complete sequence . (ACCESSION AC005164) を参考にして設計した。 これらのプライマ一 DNA のうち、 オリゴヌクレオチド 5 4とオリゴヌクレオチド 5 5は、 鍊型 DNA と 1 0 0 %相補的な 2 2 merの塩基配列からなる。一方、 オリゴヌクレオ チド 5 6は、 鏡型 DNAと 1塩基だけ異なる塩基配列からなり、 それ以外の 部分はオリゴヌクレオチド 5 4と同様である。 また、 オリゴヌクレオチ ド 5 7は、 銃型 DNAに対し 3塩基について異なる塩基配列からなり、 それ 以外の部分はオリゴヌクレオチ ド 5 4 と同様である。 また、 オリゴヌク レオチド' 5 8は、鎵型 DMに対し 5塩基について異なる塩基配列からなり、 それ以外の部分はォリゴヌクレオチド 5 4と同様である。
才リゴヌクレオチド 5 4 :
5' -caaagctact ttcacagcct cc-3'
オリゴヌクレオチド 5 5 :
5' -ggcatattca gccaaggatt tc-35
オリゴヌクレオチド 5 6 :
5' -caaagctact tgcacagcct cc-3'
オリゴヌクレオチド 5 7 :
b' -caaagctgct tgcacggcct cc-3'
ォリゴヌクレオチド 5 8 :
5' -caaggctgct tgcacggccg cc-3'
次に、 上記実施例 4等と同様な条件で P CR反応を行い、 核酸を増幅 させた。 そして、 反応液について 1 %のァガロースゲルで電気泳動を行 い、 上記実施例 1等と同様にして、 その結果を写真に記録した。 これを 第 16図に示す。
レーン 5は、 プライマ一 DNAとして、 オリゴヌクレオチ ド 37とオリゴ ヌクレオチド 38を加えたものである。
レーン 6は、 プライマー DNAとして、 オリゴヌクレオチド 39とオリゴ ヌクレオチド 38を加えたものである。
レーン 7は、 プライマー DNAとして、 オリゴヌクレオチド 40とオリゴ ヌクレオチド 3 8を加えたものである。
レーン 8は、 プライマー MAとして、 ォリゴヌクレオチ ド 4 1とオリゴ ヌクレオチド 38を加えたものである。
レーン 9は、 1 mM (最終濃度) の ATP-ァ Sをさらに加えて、 レーン 5と 同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 1 0は、 IfflM (最終濃度) の ATP-ァ Sをさらに加えて、 レーン 6 と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 1 1は、 ImM (最終濃度) の ATP-ァ Sをさらに加えて、 レーン 7 と同じ: P C R反応を行つたものである。
レーン 1 2は、 ImM (最終濃度) の ATP-ァ Sをさらに加えて、 レ一ン 8 と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 1は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 かつ、 ImM (最終 濃度)の ATP-ァ Sを加えて、 それ以外はレーン 5と同じ P C I 反応を行つ たものである。
レーン 2は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 かつ、 ImM (最終 濃度)の ATP- y Sを加えて、 それ以外はレーン 6と同じ P CR反応を行つ たものである。
レーン 3は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 かつ、 ImM (最終 濃度)の ATP-ァ Sを加えて、 それ以外はレーン 7と同じ P CR反応を行つ たものである。
Λα
48 レーン 4は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 かつ、 ImM (最終 濃度)の ATP-ァ Sを加えて、 それ以外はレーン 8と同じ P 反応を行つ たものである。
レーン 17は、 プライマ一 DNAとして、 オリゴヌクレオチド 54とオリ ゴヌクレオチド 5 5を加えたものである。
レーン 18は、 プライマー DNAとして、 ォリゴヌクレオチド 5 6とオリ ゴヌクレオチド 5 5を加えたものである。
レーン 1 9は、 プライマ一 DNAとして、ォリゴヌクレオチ ド 5 7とオリ ゴヌクレオチド 5 5を加えたものである。
レーン 20は、 プライマ一 DNAとして、 オリゴヌクレオチド 5 8 とオリ ゴヌクレオチド 55を加えたものである。
レーン 2 1は、 ImM (最終濃度) の ATP-y Sをさらに加えて、 レーン 1 7と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 22は、 1 mM (最終濃度) の ATP-ァ Sをさらに加えて、 レーン 1 8と同じ; P CR反応を行ったものである。
レーン 23は、 ImM (最終濃度) の ATP-ァ Sをさらに加えて、 レーン 1 9と同じ PCR反応を行ったものである。
レーン 24は、 ImM (最終濃度) の ATP -ァ Sをさらに加えて、 レーン 2 0と同じ P C I反応を行ったものである。
レーン 1 3は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 かつ、 ImM (最 終濃度)の ATP-ァ Sを加えて、 それ以外はレーン 17と同じ P CR反応を 行ったものである。
レーン 14は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 かつ、 ImM (最 終濃度)の ATP-ァ Sを加えて、 それ以外はレーン 1 8と同じ P CR反応を 行ったものである。
レーン 1 5は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 かつ、 ImM (最 終濃度)の ATP-ァ Sを加えて、 それ以外はレーン 1 9と同じ P CR反応を 行ったものである。
レーン 1 6は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 かつ、 ImM (最
終濃度) の ATP-ァ Sを加えて、 それ以外はレーン 2 0 と同じ P CR反応を 行ったものである。
第 1 6図 (A) の結果から明らかなように、 T.th. RecAタンパク質を 加:え、 かつ、 ATP-ァ Sを加えずに P C R反応を行ったレーン 5〜レーン 8 について見ると、 所望の DNA (正しい特異的な P CR産物) の増幅が検出 された一方、 副産物 (非特異的な P C R産物) はほとんど検出されなか つた。 また、 レーン 5及びレーン 6に比べ、 レーン 7では所望の核酸の 増幅が少なく、 さらに、 レーン 8では所望の核酸の増幅が少なかった。
これに対し、 T.th. RecAタンパク質を加え、 かつ、 ATP-ァ Sも加えて P CR反応を行ったレーン 9〜レーン 1 2について見ると、 レーン 9〜レ —ン 1 1では、 所望の DNAの増幅が検出された一方、 副産物はほとんど検 出されなかった。 一方、 レーン 1 2では、 核酸の増幅が検出できなかつ た。 また、 レーン 9及びレーン 1 0に比べ、 レーン 1 1では、 所望の核 酸の増幅が少なかった。 さらに、 このレーン 1 1は、 上記レーン 7 と比 ベても、 所望の核酸の増幅が少なかった。
他方、 T.th. RecAタンパク質を加えずに、 ATP-ァ Sを加えて P 反応 を行ったレーン 1〜レーン 4について見ると、所望の DNAの增幅のみなら ず副産物も多量に増幅された。
また、 第 1 6図 (B ) の結果から明らかなように、 T.th. RecA夕ンパ ク質を加え、 かつ、 ATP-ySを加えずに P CR反応を行ったレーン 1 Ί〜 レーン 2 0について見ると、 レーン 1 7〜レーン 1 9では、 所望の DNA の増幅が検出された一方、 副産物はほとんど検出されなかった。 一方、 レーン 2 0では、 核酸の増幅がほとんど検出できなかった。 また、 レー ン 1 7及びレーン 1 8に比べ、 レーン 1 9では、 所望の核酸の増幅が少 なかった。
これに対し、 T.th. RecAタンパク質を加え、 かつ、 ATP-ァ Sも加えて P 反応を行ったレーン 2 1〜レーン 2 4について見ると、 レーン 2 1 では、 所望の DNAの増幅が検出された一方、 副産物はほとんど検出されな かった。 一方、 レーン 2 2〜レーン 2 4では、 核酸の増幅がほとんど検
n 出できなかった。
他方、 T.th. RecAタンパク質を加えずに、 ATP-ァ Sを加えて P CR反応 を行ったレーン 1 3〜レーン 1 6について見ると、所望の DNAの増幅のみ ならず副産物も多量に増幅された。
これらのことから、 T.th. RecAタンパク質を加えて P C R反応を行え ば、 所望の核酸の収量を減少させることなく、 副産物の増幅を低く抑え ることができる。 即ち、 上記の相同組み換えタンパク質が存在すること により、 プライマー DNAが錶型 DNAの非特異的な領域に結合してプライマ 一伸長反応を起こすことが抑制されるため、 非特異的な P CR産物の増 幅を抑制することができる。
具体的には、 ATP-ァ Sの非存在下では、 プライマ一 MAと錶型 DNAとの塩 基のミスマッチが 3塩棊以内の場合においてのみ、 特異的に核酸を増幅 させるようにすることができる。 従って、 T.th. RecAタンパク質を反応 液に加えることにより、 所望の核酸をより特異的に増幅することができ る。
一方、 ATP- y Sの存在下では、 プライマ一 DNAと鎢型 DNAとの塩基のミス マツチが 1塩基以内の場合においてのみ、 特異的に核酸を増幅させるよ うにすることができる。 従って、 ATP-ァ Sを反応液に加えることにより、 所望の核酸をさらに特異的に増幅することがでぎる。
また、 ATP-ySは、 T.th. RecAタンパク質を加えたときには、 P C Rの 特異性を向上させることができるが、 T.th. RecA夕ンパク質の非存在下、 即ち、 ATP-ァ Sだけでは、 P CRの特異性を向上させることができないと 曰える。
また、本実施例の結果より、一塩基多型を検出することが可能である。 即ち、 プライマ一 DNAの 1つに、 铸型 DNAのうち一塩基多型をなす塩基を 含む配列に対応したプライマー DNAを用いて P CRを行えば、 錡型 DNAと 一塩基多型をなす塩基を含む配列に対応したプライマ一 DNAとが完全に 相補的である場合に、所望の核酸を増幅させるようにすることができる。 一方、錶型 DNAと一塩基多型をなす塩基を含む配列に対応したプライマー
C1
ol
DNAとが完全には相補的ではない場合、 即ち、 一塩基多型をなす塩基がプ ライマー DMと相補的でない場合に、 所望の核酸が増幅しない、 または、 抑制されるようにすることができる。 このため、 P CRによる所望の核 酸の増幅により、 一塩基多型を検出することが可能である。
さらに、 ATP-ァ Sを加えた場合には、 より特異的に核酸を増幅すること ができるため、 所望の核酸の増幅により、 より確実に一塩基多型を検出 することが可能となる。
(実施例 7)
次いで、 第 7の実施例について説明する。 なお、 上記各実施例のいず れかと同様な部分の説明は、 省略または簡略化する。
鐽型 MAとしてヒ トゲノム DNAを、ブラィマ一 DNAとして上記実施例 4で 用いたオリゴヌクレオチドの一部 (オリゴヌクレオチド 3 8〜4 0 ) を 用意した (第 9図参照)。
次に、 上記実施例 4等と同様な条件で P CR反応を行い、 核酸を増幅 させた。 そして、 反応液について 1 %のァガロースゲルで電気泳動を行 い、 上記実施例 1等と同様にして、 その結果を写真に記録した。 これを 第 1 7図〜第 1 9図に示す。
レーン 1は、 プライマー DNAとして、 オリゴヌクレオチ ド 3 9 とオリゴ ヌクレオチド 3 8を加えたものである。
レーン 2は、 T.th. RecA夕ンパク質の代わりに大腸菌(E.coli)の RecA タンパク質を加えて、 それ以外はレーン 1と同じ P CR反応を行ったも のである。
レーン 3は、 T.th. RecA夕ンパク質の代わりに T.th.の SSB夕ンパク質 を加えて、 それ以外はレーン 1と同じ P CR反応を行ったものである。 レーン 4は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 それ以外はレーン 1と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 5は、 プライマ一 DNAとして、 ォリゴヌクレオチド 4 0 とオリゴ ヌクレオチド 3 8を加えたものである。
レーン 6は、 T.th. RecAタンパク質の代わりに E.coli RecAタンパク
質を加えて、それ以外はレーン 5 と同じ P C R反応を行ったものである。 レーン 7は、 T. th. HecA夕ンパク質の代わりに T. th.の SSB夕ンパク質 を加えて、 それ以外はレーン 5と同じ P C R反応を行ったものである。 レーン 8は、 T . th. RecAタンパク質を加えないで、 それ以外はレーン 5 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 9は、 プライマ一伸長反応の 1サイクル終了後にはじめてプラ ィマ一 DNAを加え、その後さらにプライマ一伸長反応を 3 0サイクルを行 つたものであり、 それ以外はレーン 1 と同じ P C R反応を行ったもので ある。
レーン 1 0は、 プライマー伸長反応の 1サイクル終了後にはじめてプ ライマー DNAを加え、その後さらにブラィマ一伸長反応を 3 ◦サイクルを 行ったものであり、 それ以外はレーン 2 と同じ P C R反応を行ったもの である。
レーン 1 1は、 プライマ一伸長反応の 1サイクル終了後にはじめてプ ライマー DNAを加え、その後さらにプライマー伸長反応を 3 0サイクルを 行ったものであり、 それ以外はレーン 3 と同じ P C R反応を行ったもの である。
レーン 1 2は、 プライマー伸長反応の 1サイクル終了後にはじめてプ ライマー DNAを加え、その後さらにプライマ一伸長反応を 3 0サイクルを 行ったものであり、 それ以外はレーン 4と同じ P C R反応を行ったもの である。
レーン 1 3は、 プライマー伸長反応の 1サイクル終了後にはじめてプ ライマー DNAを加え、その後さらにブラィマ一伸長反応を 3 0サイクルを 行ったものであり、 それ以外はレーン 5 と同じ P C R反応を行ったもの である。
レーン 1 4は、 プライマー伸長反応の 1サイクル終了後にはじめてプ ライマー DNAを加え、その後さらにプライマー伸長反応を 3 0サイクルを 行ったものであり、 それ以外はレーン 6 と同じ P C R反応を行ったもの である。
レーン 1 5は、 プライマー伸長反応の 1サイクル終了後にはじめてプ ライマ一 DNAを加え、その後さらにブライマ一伸長反応を 3 0サイクルを 行ったものであり、 それ以外はレーン 7 と同じ P C R反応を行ったもの である。
レーン 1 6は、 プライマ一伸長反応の 1サイクル終了後にはじめてプ ライマー MAを加え、その後さらにプライマー伸長反応を 3 0サイクルを 行ったものであり、 それ以外はレーン 8と同じ P C R反応を行ったもの である。
レーン 1 7は、 プライマー伸長反応の 3サイクル終了後にはじめてプ ライマー DNAを加え、その後さらにプライマー伸長反応を 3 0サイクルを 行ったものであり、 それ以外はレーン 1 と同じ P C R反応を行ったもの である。
レーン 1 8は、 プラィマ一伸長反応の 3サイクル終了後にはじめてプ ライマ一 DNAを加え、その後さらにプライマ一伸長反応を 3 0サイクルを 行ったものであり、 それ以外はレーン 2 と同じ P C R反応を行ったもの である。
レーン 1 9は、 プライマ一伸長反応の 3サイクル終了後にはじめてプ ライマ一 MAを加え、その後さらにブラィマ一伸長反応を 3 0サイクルを 行ったものであり、 それ以外はレーン 3 と同じ P C R反応を行ったもの である。
レーン 2 0は、 プライマー伸長反応の 3サイクル終了後にはじめてプ ライマ一 DNAを加え、その後さらにプライマ一伸長反応を 3 0サイクルを 行ったものであり、 それ以外はレーン 4と同じ P C R反応を行ったもの である。 .
レーン 2 1は、 プライマ一伸長反応の 3サイクル終了後にはじめてプ ラィマ一 DNAを加え、その後さらにプライマー伸長反応を 3 0サイクルを 行ったものであ り、 それ以外はレーン 5 と同じ; P C R反応を行ったもの である。
レーン 2 2は、 プライマ一伸長反応の 3サイクル終了後にはじめてプ
ライマ一 DNAを加え、その後さらにプライマー伸長反応を 3 0サイクルを 行ったものであり、 それ以外はレーン 6 と同じ P C R反応を行ったもの である。
レーン 2 3は、 プライマー伸長反応の 3サイクル終了後にはじめてプ ライマー DNAを加え、その後さらにプライマー伸長反応を 3 0サイクルを 行ったものであり、 それ以外はレーン 7 と同じ P C R反応を行ったもの である。
レーン 2 4は、 プラィマー伸長反応の 3サイクル終了後にはじめてプ ライマ一 DNAを加え、その後さらにプライマ一伸長反応を 3 0サイクルを 行ったものであり、 それ以外はレーン 8 と同じ P C R反応を行ったもの である。
レーン 2 5は、 プライマー伸長反応の 6サイクル終了後にはじめてプ ラィマ一 DNAを加え、その後さらにブラィマー伸長反応を 3 0サイクルを 行ったものであり、 それ以外はレーン 1 と同じ P C R反応を行ったもの である。
レーン 2 6は、 プライマ一伸長反応の 6サイクル終了後にはじめてプ ライマ一 DNAを加え、その後さらにプライマー伸長反応を 3 0サイクルを 行ったものであり、 それ以外はレーン 2 と同じ P C R反応を行ったもの である。
レーン 2 7は、 プライマー伸長反応の 6サイクル終了後にはじめてプ ライマ一 DNAを加え、その後さらにプライマー伸長反応を 3 0サイクルを 行ったものであり、 それ以外はレーン 3 と同じ P C R反応を行ったもの である。
レーン 2 8は、 プライマー伸長反応の 6サイクル終了後にはじめてプ ライマ一 DNAを加え、その後さらにプライマー伸長反応を 3 0サイクルを 行ったものであり、 それ以外はレーン 4と同じ P C R反応を行ったもの である。
レーン 2 9は、 プライマー伸長反応の 6サイクル終了後にはじめてプ ラィマ一 DNAを加え、その後さらにプライマー伸長反応を 3 0サイクルを
行ったものであり、 それ以外はレーン 5 と同じ P 反応を行ったもの である。
レーン 3 0は、 プライマ一伸長反応の 6サイクル終了後にはじめてプ ライマー DNAを加え、その後さらにプライマー伸長反応を 3 0サイクルを 行ったものであり、 それ以外はレーン 6 と同じ P C R反応を行ったもの である。
レーン 3 1は、 プライマ一伸長反応の 6サイクル終了後にはじめてプ ライマ一 DNAを加え、その後さらにブライマ一伸長反応を 3 0サイクルを 行ったものであり、 それ以外はレーン 7と同じ P C R反応を行ったもの である。
レーン 3 2は、 ブライマ一伸長反応の 6サイクル終了後にはじめてプ ライマ一 MAを加え、その後さらにブラィマー伸長反応を 3 0サイクルを 行ったものであり、 それ以外はレーン 8 と同じ P C R反応を行ったもの である。
レーン 3 3は、 プライマー伸長反応の 1 0サイクル終了後にはじめて プライマー DNAを加え、その後さらにプライマ一伸長反応を 3 0サイクル を行ったものであり、 それ以外はレーン 1 と同じ P C R反応を行ったも のである。
レーン 3 4は、 プライマー伸長反応の 1 0サイクル終了後にはじめて プライマー DNAを加え、その後さらにプライマー伸長反応を 3 0サイクル を行ったものであり、 それ以外はレーン 2 と同じ P C R反応を行ったも のである。
レーン 3 5は、 プライマ一伸長反応の 1 0サイクル終了後にはじめて プライマ一 DNAを加え、その後さらにプライマー伸長反応を 3 0サイクル を行ったものであり、 それ以外はレーン 3 と同じ P C R反応を行ったも のである。
レーン 3 6は、 プライマー伸長反応の 1 0サイクル終了後にはじめて プライマ一 DNAを加え、その後さらにプライマー伸長反応を 3 0サイクル を行ったものであり、 それ以外はレーン 4と同じ P C R反応を行ったも
rr
56 のである。
レーン 3 7は、 プライマ一伸長反応の 1 0サイクル終了後にはじめて プライマー MAを加え、その後さらにプライマー伸長反応を 3 0サイクル を行ったものであり、 それ以外はレーン 5 と同じ P C R反応を行ったも のである。
レーン 3 8は、 プライマー伸長反応の 1 0サイクル終了後にはじめて プライマ一 DNAを加え、その後さらにプライマ一伸長反応を 3 0サイクル を行ったものであり、 それ以外はレーン 6 と同じ P C R反応を行ったも のである。
レーン 3 9は、 プライマー伸長反応の 1 0サイクル終了後にはじめて プライマ一 DNAを加え、その後さらにプライマー伸長反応を 3 0サイクル を行ったものであり、 それ以外はレーン 7 と同じ P C R反応を行ったも のである。
レーン 4 0は、 プライマ一伸長反応の 1 0サイクル終了後にはじめて プライマ一 DNAを加え、その後さらにプライマー伸長反応を 3 0サイクル を行ったものであり、 それ以外はレーン 8 と同じ P C R反応を行ったも のである。
レーン 4 1は、 プライマー伸長反応の 1 5サイクル終了後にはじめて プライマー DNAを加え、その後さらにプライマ一伸長反応を 3 0サイクル を行ったものであり、 それ以外はレーン 1 と同じ P C R反応を行ったも のである。
レーン 4 2は、 プライマー伸長反応の 1 5サイクル終了後にはじめて プライマー DNAを加え、その後さらにプライマ一伸長反応を 3 0サイクル を行ったものであり、 それ以外はレーン 2 と同じ P C R反応を行ったも のである。
レーン 4 3は、 プライマ一伸長反応の 1 5サイクル終了後にはじめて ブラィマー DNAを加え、その後さらにプライマー伸長反応を 3 0サイクル を行ったものであり、 それ以外はレーン 3 と同じ P C R反応を行ったも のである。
1752
57 レーン 4 4は、 プライマー伸長反応の 1 5サイクル終了後にはじめて プライマ一 DNAを加え、その後さらにプライマ一伸長反応を 3 0サイクル を行ったものであり、 それ以外はレーン 4と同じ P C R反応を行ったも のである。
レーン 4 5は、 プライマー伸長反応の 1 5サイクル終了後にはじめて プライマー DNAを加え、その後さらにプライマ一伸長反応を 3 0サイクル を行ったものであり、 それ以外はレーン 5 と同じ P C R反応を行ったも のである。
レ一ン 4 6は、 プライマー伸長反応の 1 5サイクル終了後にはじめて プライマ一 DNAを加え、その後さらにプライマー伸長反応を 3 0サイクル を行ったものであり、 それ以外はレーン 6 と同じ P C R反応を行ったも のである。
レーン 4 7は、 プライマ一伸長反応の 1 5サイクル終了後にはじめて プライマ一 DNAを加え、その後さらにプライマー伸長反応を 3 0サイクル を行ったものであり、 それ以外はレーン 7 と同じ P C R反応を行ったも のである。
レーン 4 8は、 プライマ一伸長反応の 1 5サイクル終了後にはじめて プライマ一 DNAを加え、その後さらにプライマ一伸長反応を 3 0サイクル を行ったものであり、 それ以外はレーン 8 と同じ P C R反応を行ったも のである。
第 1 7図 (A ) の結果から明らかなように、 T . th. RecAタンパク質を 加えて P C R反応を行ったレーン 1では、 所望の DNA (正しい特異的な; P C R産物) の増幅が検出された一方、 副産物 (非特異的な P C R産物) はほとんど検出されなかった。 これに対し、 レ一ン 2では、 所望の DNA の増幅は見られたが、 副産物の増幅も若干見られた。 また、 レーン 3で は、 核酸の増幅がほとんど検出できなかった。 また、 レーン 4では、 所 望の DNAの増幅は見られたが、 副産物も多量に増幅された。
同様に、 T . th . RecAタンパク質を加えて P C R反応を行ったレーン 5 では、 所望の DNAの増幅が検出された一方、 副産物はほとんど検出されな
かった。 これに対し、 レーン 6では、 所望の DNAの增幅は見られたが、 副 産物の増幅も見られた。 また、 レーン 7では、 核酸の増幅がほとんど検 出できなかった。 また、 レ一ン 8では、 所望の DNAの増幅は見られたが、 副産物も多量に増幅された。
また、 第 1 7図 (B ) の結果から明らかなように、 プライマ一伸長反 応の 1サイクル終了後にプライマー DNAを加えた場合であっても、 T . th. RecA夕ンパク質を加えて: P C R反応を行ったレーン 9では、 所望の DNA の増幅が検出された一方、 副産物はほとんど検出されなかった。 これに 対し、 レーン 1 0では、 所望の DNAの増幅は見られたが、 副産物の増幅も 見られた。 また、 レーン 1 1では、 核酸の増幅が僅かに検出された。 ま た、 レーン 1 2では、 所望の DNAの増幅は見られたが、 副産物も多量に增 幅された。
同様に、 T . th . RecAタンパク質を加えて P C R反応を行ったレーン 1 3では、所望の DNAの増幅が検出された一方、 副産物はほとんど検出され なかった。これに対し、レーン 1 4では、所望の DNAの増幅は見られたが、 副産物の増幅も見られた。 また、 レーン 1 5では、 核酸の増幅がほとん ど検出できなかった。 また、 レーン 1 6では、 所望の DNAの増幅は見られ たが、 副産物も多量に増幅された。
また、 第 1 8図 (A ) の結果から明らかなように、 プライマー伸長反 応の 3サイクル終了後にプライマ一 DNAを加えた場合であっても、 T . th. RecAタンパク質を加えて P C R反応を行ったレーン 1 7では、所望の DNA の増幅が検出された一方、 副産物はほとんど検出されなかった。 これに 対し、 レーン 1 8では、 所望の DNAの増幅は見られたが、 副産物の増幅も 見られた。 また、 レーン 1 9では、 所望の核酸の増幅が僅かに検出でき た。 また、 レーン 2 0では、 所望の DNAの増幅は見られたが、 副産物も多 量に増幅された。
一方、 T . th . RecAタンパク質を加えて P C R反応を行ったレーン 2 1 では、所望の MAの増幅が検出された一方、 副産物はほとんど検出されな かった。 これに対し、 レーン 2 2では、 所望の DNAの増幅は見られたが、
O J 副産物の増幅も僅かに見られた。 また、 レーン 2 3では、 核酸の増幅が ほとんど検出できなかった。 また、 レーン 2 4では、 所望の DMの増幅は 見られたが、 副産物も多量に増幅された。
また、 第 1 8図 (B ) の結果から明らかなように、 プライマ一伸長反 応の 6サイクル終了後にプライマー DMを加えた場合であっても、 T . th. RecA夕ンパク質を加えて P C R反応を行ったレーン 2 5では、所望の DNA の増幅が検出された一方、 副産物はほとんど検出されなかった。 これに 対し、 レーン 2 6では、 所望の DNAの増幅は見られたが、 副産物の増幅も 見られた。 また、 レーン 2 7では、 所望の核酸の増幅が見られたが、 副 産物はほとんど検出されなかった。 また、 レ一ン 2 8では、 所望の DNA の増幅は見られたが、 副産物も多量に増幅された。
一方、 T . th . RecA夕ンパク質を加えて P C R反応を行ったレーン 2 9 では、所望の DNAの増幅が検出された一方、 副産物はほとんど検出されな かった。 これに対し、 レーン 3 0では、 所望の DMの増幅は見られたが、 副産物の増幅も見られた。 また、 レーン 3 1では、 所望の核酸の増幅が 見られたが、 副産物はほとんど検出されなかった。 また、 レーン 3 2で は、 所望の DNAの増幅は見られたが、 副産物も多量に増幅された。
また、 第 1 9図 (A ) の結果から明らかなように、 プライマー伸長反 応の 1 0サイクル終了後にプライマ一 DNAを加えた場合であっても、 T . th . RecA夕ンパク質を加えて P C R反応を行ったレーン 3 3では、所望の DNA の増幅が検出された一方、 副産物はほとんど検出されなかった。 これに 対し、 レーン 3 4では、 所望の DNAの増幅は見られたが、 副産物の増幅も 若干見られた。また、 レーン 3 5では、所望の核酸の増幅が見られたが、 副産物はほとんど検出されなかった。 また、 レーン 3 6では、 所望の MA の増幅は見られたが、 副産物も多量に増幅された。
一方、 T . th. RecAタンパク質を加えて P C R反応を行ったレーン 3 7 では、所望の DNAの増幅が検出された一方、 副産物はほとんど検出されな かった。 これに対し、 レーン 3 8では、 所望の DNAの増幅は見られたが、 副産物の増幅も見られた。 また、 レーン 3 9では、 所望の核酸の増幅が
見 ^れたが、 副産物はほとんど検出されなかった。 また、 レーン 4 0で は、 所望の DNAの増幅は見られたが、 副産物も多量に増幅された。
また、 第 1 9図 (B) の結果から明らかなように、 プライマー伸長反 i
応の 1 5サイクル終了後にプライマ一 DNAを加えた場合であっても、 T.th. Rec タンパク質を加えて P CR反応を行ったレーン 4 1では、所望の DNA の増幅が検出された一方、 副産物はほとんど検出されなかった。 これに 対 ύ
! 、 レーン 42では、 所望の DNAの増幅は見られたが、 副産物の増幅も 若干見られた。また、 レーン 4 3では、所望の核酸の増幅が見られたが、 副産物はほとんど検出されなかった。 また、 レーン 44では、 所望の DNA の増幅は見られたが、 副産物も多量に増幅された。
一方、 T.th. RecA夕ンパク質を加えて P C R反応を行ったレーン 4 5 で {ά、所望の DNAの増幅が検出された一方、 副産物はほとんど検出されな かった。 これに対し、 レーン 4 6では、 所望の DNAの増幅は見られたが、 副産物の増幅も若干見られた。 また、 レーン 47では、 所望の核酸の増 幅が見られたが、 副産物はほとんど検出されなかった。 また、 レーン 4 8では、 所望の DNAの増幅は見られたが、 副産物も多量に増幅された。
まず、 第 1 7図 ( A) の結果より、 T.th. RecA夕ンパク質を加えて P CRを行えば、 所望の核酸の収量を減少させることなく、 副産物の増幅 を低く抑えることができる。 即ち、 上記の相同組み換えタンパク質が存 在することにより、 プライマー DNAが錶型 DNAの非特異的な領域に結合し てプライマ一伸長反応を起こすことが抑制されるため、 非特異的な: P C R産物の増幅を抑制することができる。
一方、 E.coliRecAタンパク質を加えて P CRを行った場合には、 これ を加えない場合よりは、 P CRの特異性が向上するものの、 副産物が若 干生成されることにより、 T.th. RecAタンパク質を加える場合ほど P C Rの特異性は向上しない。
なお、 E.coli RecAタンパク質は P CRサイクル中にかかる熱によって 変性しやすい。 このため、 E.coli RecAタンパク質の効果が減少しやすい と考えられる。 また、 E.coli RecA夕ンパク質が変性した ( 1本鎖の) 錶
型 DNAに結合した状態で熱変性を起こすと、 E.coli RecAタンパク質が鎵 型 DNAから離れなくなる。 その結果、 P CR反応を阻害することになる。 なお、 E.coli の SSBタンパク質を加えた場合も、 これと同様な現象で P CR反応が阻害されると考えられる。
他方、 T.th.の SSBタンパク質を加えて P CRを行っても、 所望の核酸 は増幅されない。
次に、 第 1 7図 (B)、 第 1 8図及び第 1 9図の結果より、 プライマ一 伸長反応を繰り返した後にプライマ一 DNAを加えても、 即ち、 プライマ一 DNAを加える前に反応液が繰り返し高温状態に置かれても、 T.th. RecA タンパク質を加えて P CRを行ったときに、 P C Rの特異性が劣ること がない。 従って、 T.th. RecAタンパク質は、 高温においても不活性化せ ず安定であると考えられる。
(実施例 8 )
次いで、 第 8の実施例について説明する。 なお、 上記各実施例のいず れかと同様な部分の説明は、 省略または簡略化する。
錶型 DNAとしてヒ トゲノム MAを用意し、プライマー DNAとして上記実施 例 4と同様に 5種類のォリゴヌクレオチ ド 3 7〜 4 1を用意した (第 9 図参照)。
次に、 プライマー DNAの濃度をそれそれ 0. 3 Mし、 それ以外は上記 実施例 1 と同様にして P C R反応によ り核酸を増幅させた。 なお、 この P CRの温度条件、 即ち、 1サイクル ( 7 0 °C;, 1 0分間、 9 4°C, 1 分間)、 3 0サイクル ( 9 4 °C, 3 0秒間、 6 0 °C, 3 0秒間、 6 8 °C , 1分間)、 1サイクル ( 6 8°C;, 7分間、 4°C, 1分間) を温度条件 5 と する。 1サイクル目の最初の温度(初期温度) は 7 0 °Cである。 そして、 反応液について 1 %のァガロースゲルで電気泳動を行い、 上記実施例 1 等と同様にして、 その結果を写真に記録した。 これを第 2 0図に示す。
レーン 5は、 プライマー DNAとして、 ォリゴヌクレオチド 3 7とオリゴ ヌクレオチド 3 8を加えたものである。
レーン 6は、 プライマ一 DNAとして、 ォリゴヌクレオチド 3 9 とオリゴ
n ヌクレオチド 38を加えたものである。
レーン 7は、 プライマ一 DMとして、 オリゴヌクレオチ ド 40とオリゴ ヌクレオチド 38を加えたものである。
レーン 8は、 プライマ一 DNAとして、 ォリゴヌクレオチド 41とオリゴ ヌクレオチド 38を加えたものである。
レーン 1は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 それ以外はレーン 5と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 2は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 それ以外はレーン 6と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 3は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 それ以外はレーン 7と同じ PCR反応を行ったものである。
レーン 4は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 それ以外はレーン 8と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 9は、 T.th. RecAタンパク質の代わりに E.coli RecAタンパク 質を加えて、それ以外はレーン 5と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 1 0は、 T.th. RecA夕ンパク質の代わりに E.coli RecA夕ンパ ク質を加えて、 それ以外はレーン 6と同じ P CR反応を行ったものであ る。
レーン 1 1は、 T.th. RecA夕ンパク質の代わりに E.coli RecA夕ンパ ク質を加えて、 それ以外はレーン 7と同じ P CR反応を行ったものであ る o
レーン 1 2は、 T.th. RecA夕ンパク質の代わりに E.coli RecA夕ンパ ク質を加えて、 それ以外はレーン 8と同じ P CR反応を行ったものであ る。
レーン 1 3〜レーン 24は、 P C Rの温度条件を、 1サイクル( 80 °C , 1◦分間、 94 °C, 1分間)、 30サイクル( 94 °C, 30秒間、 60 °C , 30秒間、 68°C;, 1分間)、 1サイクル ( 6 8°C, 7分間、 4 °C , 1分 間) とした。 これを温度条件 6とする。 1サイクル目の最初の温度 (初 期温度) は 80°Cである。
レーン 1 3は、 上記温度条件 6の下で、 それ以外はレーン 1 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 1 4は、 上記温度条件 6の下で、 それ以外はレーン 2 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 1 5は、 上記温度条件 6の下で、 それ以外はレーン 3 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 1 6は、 上記温度条件 6の下で、 それ以外はレーン 4と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 1 7は、 上記温度条件 6の下で、 それ以外はレーン 5 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 1 8は、 上記温度条件 6の下で、 それ以外はレーン 6 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 1 9は、 上記温度条件 6の下で、 それ以外はレーン 7 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 2 0は、 上記温度条件 6の下で、 それ以外はレーン 8 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 2 1は、 上記温度条件 6の下で、 それ以外はレーン 9 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 2 2は、 上記温度条件 6の下で、 それ以外はレーン 1 0 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 2 3は、 上記温度条件 6の下で、 それ以外はレーン 1 1 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 2 4は、 上記温度条件 6の下で、 それ以外はレーン 1 2 と同じ P C R反応を行ったものである。
第 2 0図(A )の結果から明らかなように、初期温度が 7 0 °Cの場合、 T. th. RecAタンパク質を加えて P C R反応を行ったレーン 5〜レーン 8 のうち、 レーン 5〜レーン 7では、 所望の DNA (正しい特異的な P C R産 物) の増幅が検出された一方、 副産物 (非特異的な P C R産物) はほと んど検出されなかった。 これに対し、 レーン 8では、 核酸の増幅がほと
んど検出されなかった。
これに対し、 E.coli RecAタンパク質を加えて P CR反応を行ったレー ン 9〜レーン 1 2のうち、 レーン 9〜レーン 1 1では、 所望の DNAの増幅 が見られたが、 副産物も若干検出された。 また、 レーン 1 2では、 核酸 の増幅がほとんど検出されなかった。
他方、 RecA夕ンパク質を加えずに P CR反応を行ったレーン 1〜レ一 ン 4では、 所望の DNAの増幅が見られたが、 それ以外に副産物も多量に検 出された。
なお、 初期温度が 70 °Cの場合、 E.coli RecA夕ンパク質を加えて P C R反応を行った場合には、 初期温度をかけない場合に比べ、 副産物が多 く検出された。 従って、 E.coli RecAタンパク質は、 70°Cで不活性化し やすいと考えれる。
一方、 初期温度 70 °Cをかけ、 T.th. RecA夕ンパク質を加えて P CR 反応を行っても、 初期温度をかけない場合と同様に、 副産物はほとんど 検出されなかった。 従って、 T.th. RecAタンパク質は、 70°Cでも不活 性化しにくいと考えれる。
第 20図(B)の結果から明らかなように、初期温度が 80°Cの場合、 T.th. RecA夕ンパク質を加えて P C R反応を行ったレーン 17〜レーン 20のうち、 レーン 1 7〜レーン 1 9では、所望の DNAの増幅が見られた が、 副産物が若干検出された。 また、 レーン 20では、 核酸の増幅がほ とんど検出されなかった。
これに対し、 E.coli RecA夕ンパク質を加えて P C R反応を行ったレ一 ン 2 1〜レーン 24のうち、 レーン 2 1〜レーン 2 3では、 所望の DNA の増幅が見られたが、 副産物も検出された。 この副産物の量は、 T.th. RecA夕ンパク質を加えた場合に比べて多かった。また、レーン 24では、 核酸の増幅がほとんど検出されなかった。
他方、 RecA夕ンパク質を加えずに P C R反応を行ったレーン 1 3〜レ —ン 16では、 所望の DNAの増幅が見られたが、 それ以外に副産物も多量 に検出された。
i
まず、 第 2 0図 (A) の結果より、 T.th. RecA夕ンパク質を加えて P CRを行えば、 所望の核酸の収量を減少させることなく、 副産物の増幅 を ¾く抑えることができる。 即ち、 上記の相同組み換えタンパク質が存 在することにより、 プライマー DNAが鎵型 DNAの非特異的な領域に結合し てプライマー伸長反応を起こすことが抑制されるため、 非特異的な P C R産物の増幅を抑制することができる。
—方、 E.coli RecAタンパク質を加えて P C Rを行った場合には、 これ を加えない場合よりは、 P CRの特異性が向上するものの、 副産物が若 干生成されることにより、 T.th. RecA夕ンパク質を加える場合ほど P C Rの特異性は向上しない。
次に、第 2 0図(B)の結果より、初期温度を 8 0°Cに上げると、 T.th. RecAタンパク質を加えて P CRを行っても、 P CRの特異性が若干低下 する。 従って、 初期温度を 8 0 °Cに上げることにより、 T.th. RecA夕ン パク質の一部が不活性化するものと考えられる。
(実施例 9)
次いで、 第 9の実施例について説明する。 なお、 上記各実施例のいず れかと同様な部分の説明は、 省略または簡略化する。
第 2 1図に示すように、 錶型 DNAとしてヒ トゲノム MAを、 プライマー DNAとして 5種類のォリゴヌクレオチ ド (ォリゴヌクレオチ ド 5 9〜 6 3 ) を用意した。 これらのプライマ一 DNAは、 Homo sapiens BAG clone CTB-135C18 from 7qll.2-q22, complete sequence. (ACCESSION AC005164) を参考にして設計した。
プライマ—DNAのうち、オリゴヌクレオチド 6 0とオリゴヌクレオチド 6 1は、錶型 DNAと 1 0 0 %相補的な 2 2 merの塩基配列からなる。一方、 オリゴヌクレオチド 5 9は、 オリゴヌクレオチド 6 1のうち一の塩基を Cから Aに変えたものであ り、 オリゴヌクレオチド 6 2は、 オリゴヌク レオチド 6 1のうち一の塩基を Cから Gに変えたものであり、 オリゴヌ クレオチ ド 6 3は、 オリゴヌクレオチ ド 6 1のうち一の塩基を Cから T に変えたものである。
ォリゴヌクレオチド 5 9 :
55 -caaagctact tgcacagcct cc-35
オリゴヌクレオチド 6 0 :
5" -ggcatattca gccaaggatt tc - 3,
オリゴヌクレオチド 6 1 :
5' -caaagctact ttcacagcct cc-33
オリゴヌクレオチド 6 2 :
5, - caaagctact tacacagcct cc-35
オリゴヌクレオチド 6 3 :
5' -caaagctact tccacagcct cc-3'
次に、 上記実施形態 4 と同様な条件で P C R反応により核酸を増幅さ せた。そして、反応液について 1 %のァガロースゲルで電気泳動を行い、 上記実施例 1等と同様にして、 その結果を写真に記録した。 これを第 2 2図に示す。
レーン 1は、 プライマ—醒として、 オリゴヌクレオチ ド 5 9 とオリゴ ヌクレオチド 6 0を加えたものである。
レーン 2は、 プライマ— DNAとして、 オリゴヌクレオチ ド 6 1 とオリゴ ヌクレオチド 6 0を加えたものである。
レーン 3は、 プライマ一 DNAとして、 オリゴヌクレオチ ド 6 2 とオリゴ ヌクレオチド 6 0を加えたものである。
レーン 4は、 プライマ一 DNAとして、 オリゴヌクレオチド 6 3 とオリゴ ヌクレオチド 6 0を加えたものである。
レーン 5は、 1 mM (最終濃度) の ATP-ァ Sをさらに加えて、 レーン 1 と 同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 6は、 I mM (最終濃度) の ATP-ァ Sをさらに加えて、 レーン 2 と 同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 7は、 I mM (最終濃度) の ATP-ァ Sをさらに加えて、 レーン 3 と 同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 8は、 I mM (最終濃度) の ATP-ァ Sをさらに加えて、 レーン 4と
JP2003/011752
67 同じ P C R反応を行ったものである。
第 2 2図の結果から明らかなように、 ATP -ァ Sを加えずに P C R反応を 行ったレーン 1〜レーン 4について見ると、 すべてのレーンについて、 所望の DNA (正しい特異的な P C R産物) の増幅が検出された一方、 副産 物 (非特異的な P C R産物) はほとんど検出されなかった。
一方、 ATP-ァ Sを加えて P C R反応を行ったレーン 5〜レーン 8につい て見ると、 レーン 6では、 所望の DNAの増幅が検出された一方、 副産物は ほとんど検出されなかった。 これに対し、 レーン 5 とレーン 7 とレーン 8では、 核酸の増幅がほとんど検出できなかった。
このことから、 T . th. RecAタンパク質を加えて P C R反応を行えば、 所望の核酸の収量を減少させることなく、 副産物の増幅を低く抑えるこ とができる。 即ち、 上記の相同組み換えタンパク質が存在することによ り、 プライマ一 MAが錄型 DNAの非特異的な領域に結合してプライマー伸 長反応を起こすことが抑制されるため、 非特異的な P C R産物の増幅を 抑制することができる。
そしてさらに、 ATP-ァ Sの存在下では、 プライマー DNAと鎵型 DNAが 1 0 0 %相補的である場合にのみ、 特異的に核酸を増幅させるようにするこ とができる。 従って、 ATP- y Sを反応液に加えることにより、 所望の核酸 をさらに.特異的に増幅することができる。
また、 上記の結果より、 一塩基多型を検出することが可能である。 即 ち、 プライマ一 DNAの 1つに、 錶型 DNAのうち一塩基多型をなす塩基を含 む配列に対応したプライマー DNAを用いて P C Rを行えば、 錶型 DNAと一 塩基多型をなす塩基を含む配列に対応したプライマ一 DNAとが完全に相 補的である場合に、 所望の核酸を增幅させるようにすることができる。 一方、鎵型 DNAと一塩基多型をなす塩基を含む配列に対応したプライマー MAとが完全には相補的ではない場合、 即ち、 一塩基多型をなす塩基がプ ライマー DNAと相補的でない場合に、 所望の核酸が増幅しない、 または、 抑制されるようにすることができる。 このため、 P C Rによる所望の核 酸の増幅により、 一塩基多型を検出することが可能である。
bo
(実施例 1 0 )
次いで、 第 1 0の実施例について説明する。 なお、 上記各実施例のい ずれかと同様な部分の説明は、 省略または簡略化する。
第 2 3図に示すように、 鎵型 DNAとしてヒ トゲノム DNAを、 プライマ一 DNAとして 5種類のオリゴヌクレオチ ド (オリゴヌクレオチ ド 6 4 ~ 6
8 ) を用意した。 これらのプライマ一 DNAは、 Homo sap iens PAC c lone
RP5-1142J19 from 7q35-q36 ,
complete sequence . ( ACCESS ION AC004975 ) を参考にして設計した。 プライマー DNAのうち、オリゴヌクレオチド 6 5 とオリゴヌクレオチド 6 8は、铸型 DMと 1 0 0 %相補的な 2 O merまたは 2 l merの塩基配列か らなる。 一方、 ォリゴヌクレオチ ド 6 4は、 ォリゴヌクレオチド 6 8の うち 3 5 末端から 3塩基目の一の塩基を Tから Aに変えたものであり、 オリゴヌクレオチド 6 6は、 オリゴヌクレオチド 6 8のうち 3 ' 末端か ら 3塩基目の一の塩基を Tから Cに変えたものであり、 オリゴヌクレオ チ ド 6 7は、 オリゴヌクレオチド 6 8のうち 3, 末端から 3塩基目の一 の塩基を Tから Gに変えたものである。
オリゴヌクレオチド 6 4 :
5' -gcaggcacca agaactacag c-3
オリゴヌクレオチド 6 5 :
53 -gcctaaggtc acgttgtccc-3'
オリゴヌクレオチド 6 6 :
5' -gcaggcacca agaactaccg c-3
オリゴヌクレオチド 6 7 :
5' -gcaggcacca agaactacgg c-3
オリゴヌクレオチド 6 8 :
5, -gcaggcacca agaactacxg c-35
またさらに、第 2 4図に示すように、鍊型 DNAとしてヒ トゲノム DNAを、 プライマー DNAとして 5種類のォリゴヌクレオチド(ォリゴヌクレオチド
6 9〜 7 3 ) を用意した。 これらのプライマー DNAは、 Homo sap iens BAC
^
69 clone CTB-135C 18 from 7ql l . 2-q225 complete sequence . ( ACCESSION
AC005164) を参考にして設計した。
これらのプライマ一 DNAのうち、オリゴヌクレオチド 7 0 とオリゴヌク レオチド 7 1は、 錶型 DNAと 1 0 0 %相補的な 2 2 merの塩基配列からな る。 一方、 ォリゴヌクレオチド 6 9は、 ォリゴヌクレオチ ド 7 1のうち
3 5 末端から 4塩基目の一の塩基を Cから Aに変えたものであり、 オリ ゴヌクレオチド 7 2は、 オリゴヌクレオチド 7 1のうち 3 ' 末端から 4 塩基目の一の塩基を Cから Gに変えたものであり、 オリゴヌクレオチド
7 3は、 オリゴヌクレオチド 7 1のうち 3, 末端から 4塩基目の一の塩 基を Cから Tに変えたものである。
オリゴヌクレオチド 6 9 :
5' -caaagctact ttcacagcat cc-3'
オリゴヌクレオチド 7 0 :
5, -ggcatattca gccaaggatt tc - 3,
オリゴヌクレオチド 7 1 :
5' - caaagctact ttcacagcct cc-3'
オリゴヌクレオチド 7 2 :
5' -caaagctact ttcacagcgt cc-3'
オリゴヌクレオチド 7 3 :
5' -caaagctacx ttcacagctt cc-3'
次に、 DNAポリメラ一ゼとして TaKaRa Taq (夕カラバイオ) の代わり に Ex Taq (夕カラバイオ) を用い、 さらに 1 mM (最終濃度) の ATP-ァ S を加えて、 それ以外は上記実施形態 4等と同様な条件で P C R反応によ り核酸を増幅させた。 なお、 この Ex Taqは、 通常 (従来) の P C Rの条 件下では、 プライマ一 DNAの 3 ' 末端の塩基配列を認識しないことが知ら れているものである。 そして、 反応液について 1 %のァガロースゲルで 電気泳動を行い、 上記実施例 1等と同様にして、 その結果を写真に記録 した。 これを第 2 5図に示す。
レーン 9は、 プライマー DNAとして、 オリゴヌクレオチド 6 4 とオリゴ
ヌクレオチド 6 5を加えたものである。
レーン 1 0は、 プライマ一 DNAとして、 オリゴヌクレオチド 6 6とオリ ゴヌクレオチド 6 5を加えたものである。
レーン 1 1は、 プライマー DNAとして、 オリゴヌクレオチド 6 7とオリ ゴヌクレオチド 6 5を加えたものである。
レーン 1 2は、 プライマ一 DNAとレて、 オリゴヌクレオチド 6 8とオリ ゴヌクレオチド 6 5を加えたものである。
レーン 1 3は、 プライマー MAとして、 オリゴヌクレオチド 6 9とオリ ゴヌクレオチド 7 0を加えたものである。
レーン 1 4は、 プライマ一 MAとして、 オリゴヌクレオチド 7 1 とオリ ゴヌクレオチド 70を加えたものである。
レーン 1 5は、 プライマー DNAとして、 才リゴヌクレ才チド 7 2とオリ ゴヌクレオチド 7 0を加えたものである。
レーン 1 6は、 プライマ一 DNAとして、 オリゴヌクレオチド 7 3とオリ ゴヌクレオチド 7 0を加えたものである。
レーン 1は、 T.th. RecAタンパク質を加えずに、 それ以外はレーン 9 と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 2は、 T.th. RecAタンパク質を加えずに、 それ以外はレーン 1 0と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 3は、 T.th. RecAタンパク質を加えずに、 それ以外はレーン 1 1と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 4は、 T.th. RecAタンパク質を加えずに、 それ以外はレーン 1 2と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 5は、 T.th. RecAタンパク質を加えずに、 それ以外はレーン 1 3と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 6は、 T.th. RecAタンパク質を加えずに、 それ以外はレーン 1 4と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 7は、 T.th. RecAタンパク質を加えずに、 それ以外はレーン 1 5と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 8は、 T.th. RecAタンパク質を加えずに、 それ以外はレーン 1 6と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 1 7は、 T.th. RecA夕ンパク質の代わりに T.th. SSB夕ンパク質 を加えて、 それ以外はレーン 9と同じ P CR反応を行ったものである。 レーン 1 8は、 T.th. RecAタンパク質の代わりに T.th. SSBタンパク質 を加えて、それ以外はレーン 1 0と同じ P CR反応を行ったものである。 レーン 1 9は、 T.th. RecA夕ンパク質の代わりに T.th. SSB夕ンパク質 を加えて、それ以外はレーン 1 1と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 2 0は、 T.th. RecA夕ンパク質の代わりに T.th. SSB夕ンパク質 を加えて、それ以外はレーン 1 2と同じ P CR反応を行ったものである。 レーン 2 1は、 T.th. RecA夕ンパク質の代わりに T.th. SSB夕ンパク質 を加えて、それ以外はレーン 1 3と同じ P CR反応を行ったものである。 レーン 2 2は、 T.th. RecA夕ンパク質の代わりに T.th. SSB夕ンパク質 を加えて、それ以外はレーン 1 4と同じ P CR反応を行ったものである。 レーン 2 3は、 T.th. RecAタンパク質の代わりに T.th. SSBタンパク質 を加えて、それ以外はレーン 1 5と同じ P CR反応を行ったものである。 レーン 2 4は、 T.th. RecA夕ンパク質の代わりに T.th. SSB夕ンパク質 を加えて、それ以外はレーン 1 6と同じ P CR反応を行ったものである。 第 2 5図 (B ) の結果から明らかなように、 T.th. RecAタンパク質と ATP-ァ Sを加えた場合には、まず、レーン 9〜レーン 1 2について見ると、 レーン 1 2では、 所望の DNAの増幅が検出された一方、 副産物はほとんど 検出されなかった。 これに対し、 レーン 9〜レーン 1 1では、 核酸の増 幅がほとんど検出できなかった。 なお、 写真に映っているのは、 バック グラウン ドであると考えられる。 また、 レーン 1 3〜レーン 1 6につい て見ると、 レーン 1 4では、 所望の DNAの増幅が検出された一方、 副産物 はほとんど検出されなかった。 これに対し、 レーン 1 3とレーン 1 5 と レーン 1 6では、 核酸の増幅がほとんど検出できなかった。
これらに対し、 第 2 5図 (A) の結果から明らかなように、 T.th. RecA 夕ンパク質を加えない場合には、 レーン 1〜レーン 4についてもレーン
^
5〜レ一ン 8についても、 プライマー DNAに対応する DNAの増幅が検出さ れ、 また、 副産物も検出された。
また、 第 2 5図 ( C ) の結果から明らかなように、 T . th. RecA夕ンパ ク質の代わりに T . th. S S Bタンパク質を加えた場合には、 レーン 1 7 〜レーン 2 0についてもレーン 2 1〜レーン 2 4についても、 プライマ — DNAに対応する MAの増幅が検出され、 また、 副産物も検出された。
これらのことから、 T . th . RecAタンパク質を加えて P C R反応を行え ば、 所望の核酸の収量を減少させることなく、 副産物の増幅を低く抑え ることができる。 即ち、 上記の相同組み換えタンパク質が存在すること により、 プライマー DNAが錶型 DNAの非特異的な領域に結合してプライマ 一伸長反応を起こすことが抑制されるため、 非特異的な P C R産物の増 幅を抑制することができる。
そしてさらに、 ATP-ァ Sの存在下では、 ブラィマ一 DNAと錶型 DNAが 1 0 0 %相補的である場合にのみ、 特異的に核酸を増幅させるようにするこ とができる。 従って、 ATP-ァ Sを反応液に加えることにより、 所望の核酸 をさらに特異的に増幅することができる。
また、 上記の結果より、 一塩基多型を検出することが可能である。 即 ち、 プライマー DNAの 1つに、 鎵型 DNAのうち一塩基多型をなす塩基を含 む配列に対応したプライマ一 DNAを用いて P C Rを行えば、 鍀型 DNAと一 塩基多型をなす塩基を含む配列に対応したプライマ一 DNAとが完全に相 補的である場合に、 所望の核酸を増幅させるようにすることができる。 一方、鐯型 DNAと一塩基多型をなす塩基を含む配列に対応したプライマー MAとが完全には相補的ではない場合、 即ち、 一塩基多型をなす塩基がプ ライマー DNAと相補的でない場合に、 所望の核酸が増幅しない、 または、 抑制されるようにすることができる。 このため、 P C Rによる所望の核 酸の増幅により、 一塩基多型を検出することが可能である。
(実施例 1 1 )
次いで、 第 1 1の実施例について説明する。 なお、 上記各実施例のい ずれかと同様な部分の説明は、 省略または簡略化する。
„
73 本実施例では、 第 2 6図に示すように、 錶型 DNAとしてヒ トゲノム DNA (Promega) を、 プライマ一 MAとして 6種類のオリゴヌクレオチ ド (ォ リゴヌクレオチド 74~ 7 9 ) を用意した。 オリゴヌクレオチド 7 4と オリゴヌクレオチ ド 7 5は、 Human S100 protein beta-subunit gene, exon 1 (ACCESSION M59486 J05600) を参考にして設計した。 また、 オリ ゴヌクレオチ ド 7 6 とオリゴヌクレオチ ド 7 7は、 Homo sapiens blue cone opsin gene, complete cds (ACCESSION L32835) を参考にして設計 した。また、ォリゴヌクレオチ ド 7 8 とオリゴヌクレオチ ド 7 9は、 Homo sapiens beta globin region (HBB@) on chromosome 11 (ACCESSION NG_000007) を参考にして設計した。 各プライマー DNAは、 鎵型 DNAと 1 0
0 %相補的な 20〜2 5 merの塩基配列からなる。
オリゴヌクレオチド 74 :
5' -gacxactctagcgactgtccatctc-3'
才リゴヌクレオチド 7 5 :
5' -gacagccaccagatccaatc-3'
才リゴヌクレオチド 7 6 :
5, -ggcagctttcatgggcactgt-3'
オリゴヌクレオチド 7 7 :
5' -gacagggctggactgacatttg-3'
才リゴヌクレオチド 7 8 :
5, -ctgctgaaagagatgcggtgg-3'
オリゴヌクレオチド 7 9 :
53 -aggaaaacagcccaagggacag-35
次に、 P CR反応により核酸を増幅させた。 具体的には、 5 0 1の P CR反応液中に、 各々 0. 5 (最終濃度) の 2種類のオリゴヌクレオ チ ドと、 2 0 Ongのヒ トゲノム DNA (Promega) と、 1. 0 unitの TaKaRa
ExTaq-HSPolymerase (夕カラバイオ) と、 0. 2 mMの dNTP混合液と、 1.
0 zgの T.th. RecAタンパク質を、 1 X Ex- Taq buf f er (夕カラバイオ) に混合した。 そして、 P CR反応を、 1サイクル ( 9 0 °C, 3 0秒間)、
3 0サイクル( 94°C, 1 5秒間、 5 5 °C, 3 0秒間、 7 2 °C, 1分間)、 1サイクル ( 7 2°C, 7分間、 4°C, 1分間) で行った。
次に、反応液の 1 1について 1 %のァガロースゲルで電気泳動を行い、 ァガロースゲルをェチジゥムブ口 ミ ドの溶液に浸してゲル中の DNAを染 色し、 その後、 染色された DNAを写真に記録した。 その結果を第 2 7図に 示す。
レーン 1は、 プライマー DNAとして、 オリゴヌクレオチド 74とオリゴ ヌクレオチド 7 5を加えたものである。
レーン 2は、 プライマ一 DNAとして、 オリゴヌクレオチド 7 6とオリゴ ヌクレオチド 7 7を加えたものである。
レーン 3は、 プライマ一 DNAとして、 オリゴヌクレオチ ド 7 8とオリゴ ヌクレオチド 7 9を加えたものである。
レーン 4は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 1 と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 5は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 2 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 6は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 3 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 7は、 T.th. RecAタンパク質の代わりに同量の大腸菌 (E.coli) の HecAタンパク質を加えて、 それ以外はレーン 1と同じ P C R反応を行 つたものである。
レーン 8は、 T.th. RecAタンパク質の代わりに同量の大腸菌 (E.coli) の RecAタンパク質を加えて、 それ以外はレーン 2と同じ P CR反応を行 つたものである。
レーン 9は、 T.th. RecAタンパク質の代わりに同量の大腸菌 (E.coli) の RecAタンパク質を加えて、 それ以外はレーン 3と同じ P CR反応を行 つたものである。
第 2 7図の結果から明らかなように、 T.th. RecAタンパク質を加えて P C R反応を行ったレーン 1〜レ一ン 3では、 所望の核酸 (正しい特異
的な P CR産物) の増幅が検出された一方、 副産物 (非特異的な P CR 産物) の増幅はほとんど検出されなかった。
これに対し、 T.th. RecAタンパク質を加えずに P C R反応を行ったレ —ン 4〜レーン 6では、 所望の核酸のみならず副産物も多量に検出され た。
また、 T.th. RecA夕ンパク質の代わりに E. col i RecA夕ンパク質を加え て P CR反応を行ったレーン 7〜レーン 9では、 所望の核酸の他、 レ一 ン 4〜レーン 6ほどではないが、 副産物も検出された。
このことから、 T.th. RecAタンパク質を加えて P C R反応を行えば、 所望の核酸の収量を減少させることなく、 副産物の増幅を低く抑えるこ とができる。 即ち、 T.th. RecAタンパク質が存在することにより、 ブラ イマ一 DNAが錶型 DNAの非特異的な領域に結合してブライマ一伸長反応を 起こすことが抑制されるため、 非特異的な P CR産物の増幅を抑制する ことができる。
一方、 E.coli RecAタンパク質を加えて P C Rを行った場合には、 これ を加えない場合よりは、 P CRの特異性が向上するものの、 副産物が若 干生成されることにより、 T.th. RecAタンパク質を加える場合ほど P C Rの特異性は向上しない。
(実施例 1 2 )
次いで、 第 1 2の実施例について説明する。 なお、 上記各実施例のい ずれかと同様な部分の説明は、 省略または簡略化する。
本実施例では、 第 2 8図に示すように、 錡型 DNAとしてヒ トゲノム DNA (Promega) を、 プライマー DNAとして 5種類のオリゴヌクレオチ ド (ォ リゴヌクレオチ ド 8 0〜 8 4 ) を用意した。 これらのプライマー DNAは、 Homo sapiens BAC clone CTB-135C18 from 7qll.2-q22, complete sequence (ACCESSION AC005164) 及 び Homo sapiens chromosome 19 clone CTD-2166J9, complete sequence (ACCESSION AC010412) を参考にして設 計した。フォヮ一ド側のプライマー DNA (ォリゴヌクレオチド 8 0〜 8 3 ) は、 任意のプライマー設計の可能性を示すため、 それそれ位置をずらし
て設計してある。 一方、 リバース側のプライマー DNA (オリゴヌクレオチ ド 8 4 )は、 共通のものである。各プライマー DNAは、 铸型 MAと 1 0 0 % 相補的な 2 2 merの塩基配列からなる。
オリゴヌクレオチド 8 0 :
5' -caaagctactticacagcctcc-35
オリゴヌクレオチド 8 1 :
55 -caaagctactgtcacagcctcc-3'
才リゴヌクレオチド 8 2 :
5, -caaagcgactgxcagagcctcc-3'
オリゴヌクレオチド 8 3 :
5, -cagagcgactgtcagagcgtcc-3'
ォリゴヌクレオチド 8 4 :
5' -ggcatattcagccaaggatttc-3'
次に、 上記実施例 1 1のレーン 1等と同様な条件で P C R反応を行つ た。 そして、 その反応液について 1 %のァガロースゲルで電気泳動を行 い、 上記実施例 1 1 と同様にして、 その結果を写真に記録した。 これを 第 2 9図に示す。
レーン 1は、 プライマ一 DNAとして、 オリゴヌクレオチ ド 8 0 とオリゴ ヌクレオチド 8 4を加えたものである。
レーン 2は、 プラィマー DNAとして、 ォリゴヌクレ才チ ド 8 1 とオリゴ ヌクレオチド 8 4を加えたものである。
レーン 3は、 プライマー DNAとして、 オリゴヌクレオチド 8 2 とオリゴ ヌクレオチ ド 8 4を加えたものである。
レーン 4は、 プライマ一 MAとして、 オリゴヌクレオチ ド 8 3 とオリゴ ヌクレオチド 8 4を加えたものである。
レーン 5は、 T . th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 1 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 6は、 T . th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 2 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 7は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 3 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 8は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 4 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 9は、 T.th. RecA夕ンパク質の代わりに同量の大腸菌 (E.coli) の HecAタンパク質を加えて、 それ以外はレーン 1 と同じ P C R反応を行 つたものである。
レーン 1 0 は、 T.th. RecA夕 ンパク質の代わ り に同量の大腸菌 (E.coli) の RecAタンパク質を加えて、 それ以外はレーン 2 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 1 1 は、 T.th. RecA夕 ンパク質の代わ り に同量の大腸菌 (E.coli) の RecAタンパク質を加えて、 それ以外はレーン 3 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 1 2 は、 T.th. RecA夕 ンパク質の代わ り に同量の大腸菌 (E.coli) の HecAタンパク質を加えて、 それ以外はレーン 4と同じ P C 反応を行つたものである。
第 2 9図の結果から明らかなように、 T.th. RecAタンパク質を加えて P C R反応を行ったレ一ン 1〜レーン 4では、 所望の核酸 (正しい特異 的な P C R産物) の増幅が検出された一方、 副産物 (非特異的な P C R 産物) の増幅はほとんど検出されなかった。
これに対し、 T.th. RecAタンパク質を加えずに P C R反応を行ったレ ーン 5〜レーン 8では、 所望の核酸のみならず副産物も多量に検出され ノ o
また、 T.th. RecA夕ンパク質の代わりに E.coli RecA夕ンパク質を加え て P C R反応を行ったレーン 9〜レーン 1 2では、 所望の核酸の他、 レ ーン 5〜レーン 8ほどではないが、 副産物も検出された。
このことから、 T.th. RecAタンパク質を加えて P C R反応を行えば、 所望の核酸の収量を減少させることなく、 副産物の増幅を低く抑えるこ とができる。 即ち、 T.th. RecAタンパク質が存在することにより、 ブラ
ィマ一 DNAが鎵型 DNAの非特異的な領域に結合してブラィマ一伸長反応を 起こすことが抑制されるため、 非特異的な P CR産物の増幅を抑制する ことができる。
一方、 E.coliRecAタンパク質を加えて P CRを行った場合には、 これ を加えない場合よりは、 P CRの特異性が向上するものの、 副産物が若 干生成されることにより、 T.th. RecAタンパク質を加える場合ほど P C Rの特異性は向上しない。
(実施例 1 3)
次いで、 第 1 3の実施例について説明する。 なお、 上記各実施例のい ずれかと同様な部分の説明は、 省略または簡略化する。
本実施例では、 第 3 0図に示すように、 鎵型 DNAとしてヒ トゲノム DNA (Promega) を、 プライマー DNAとしてオリゴヌクレオチド 8 5 とオリゴ ヌクレオチド 8 6を用意した。これらのプライマ一 DNAは、ヒ トゲノム MA の single copy gene (こつレヽて設計した。 具体的 ίこ(ま、 Homo sapiens PAC clone RP5-1142J19 from 7q35-q36, complete sequence (ACCESSION AC004975) を参考にして設計した。 各プライマー DNAは、 錶型 DNAと 1 0 0 %相補的な 2 0〜 2 lmerの塩基配列からなる。
オリゴヌクレオチド 8 5 :
5, -gcaggcaccaagaacxactgc-3'
オリゴヌクレオチド 8 6 :
5, -gcctaaggtcacgttgtccc-33
次に、 P 反応により核酸を増幅させた。 具体的には、 5 0 1の P CR反応液中に、 各々 1 · 0〃M (最終濃度) の 2種類のオリゴヌクレオ チドと、 2 0 0 ngのヒ トゲノム MA (Promega) と、 1. 0 unitの TaKaRa Taq- HS (夕カラバイオ) と、 0. 2mMの dNTP混合液と、 1. 0 gの T.th. RecA夕ンパク質を、 1 OmMの Tris- HC1 Buffer(pH8. 3 )、 5 OmMの KC1、 1. 5 mMの MgCl2 に混合した。 そして、 P C R反応を、 1サイクル ( 9 0 °C3 1分間)、 3 0サイクル ( 9 4°C, 3 0秒間、 6 0 °C, 3 0秒間、 6 8 °C3 1分間)、 1サイクル ( 6 8 °C, 7分間、 4 °C , 1分間) で行つ
次に、 反応液について 1 %のァガロースゲルで電気泳動を行い、 ァガ ロースゲルをェチジゥムプロミ ドの溶液に浸してゲル中の DNAを染色し、 その後、 染色された DNAを写真に記録した。 そ ø結果を第 3 1図に示す。
レーン 1は、 上記のように、 プライマ一 DNAの濃度をそれそれ 1 . 0〃 M (最終濃度) として、 P C R反応を行ったものである。
レーン 2は、 プライマ一 DNAの濃度をそれそれ 0 . 3〃M (最終濃度) に減らして、 それ以外はレーン 1 と同様な P C R反応を行ったものであ る ο
レーン 3は、 プライマー DNAの濃度をそれそれ 0 . 1 z M (最終濃度) に減らして、 それ以外はレーン 1 と同様な P C R反応を行ったものであ る。
レーン 4は、 プライマ一 DNAの濃度をそれそれ 0 . 0 3〃M (最終濃度) に減らして、 それ以外はレーン 1 と同様な P C R反応を行ったものであ る。
レーン 5は、 プライマ一 DNAの濃度をそれぞれ 0 . 0 1〃M (最終濃度) に減らして、 それ以外はレーン 1 と同様な P C R反応を行ったものであ る。
レーン 6は、 プライマー DNAの濃度をそれそれ 0 . 0 0 3〃M (最終濃 度) に減らして、 それ以外はレーン 1 と同様な P C R反応を行ったもの である。
レーン 7は、 プライマ一 DNAの濃度をそれそれ 0 · 0 0 1〃M (最終濃 度) に減らして、 それ以外はレーン 1 と同様な P C R反応を行ったもの である。
レーン 8は、 プライマ一 DNAの濃度をそれそれ 0 · 0 0 0 3〃M (最終 濃度) に減らして、 それ以外はレーン 1 と同様な P C R反応を行ったも のである。
レーン 9は、 T . th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 1 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 1 0は、 T.th. RecA夕ンパク質を加えないで、 レーン 2と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 1 1は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 3と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 1 2は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 4と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 1 3は、 T.th. RecA夕ンパク質を加えないで、 レーン 5 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 1 4は、 T.th. RecA夕ンパク質を加えないで、 レーン 6 と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 1 5は、 T.th. RecA夕ンパク質を加えないで、 レーン 7と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 1 6は、 T.th. RecA夕ンパク質を加えないで、 レーン 8と同じ P CR反応を行ったものである。
第 3 1図の結果から明らかなように、 T.th. RecAタンパク質を加えて P CR反応を行ったレーン 1〜レーン 8のうち、 レーン 7 , 8を除く レ —ンでは、 所望の核酸 (正しい特異的な P CR産物) の増幅が検出され た一方、副産物(非特異的な P C R産物)はほとんど検出されなかった。 また、 レーン 7及びレーン 8では、 プライマー DNAの濃度が低すぎるため か、 核酸の増幅がほとんど検出できなかった。
これに対し、 T.th. RecAタンパク質を加えずに P CR反応を行ったレ ーン 9〜レーン 1 6のうち、 レ一ン 9〜レーン 1 2では、 所望の核酸の みならず副産物も検出された。 また、 レーン 1 3及びレーン 1 4では、 所望の核酸の増幅が検出された一方、 副産物はほとんど検出されなかつ た。 また、 レーン 1 5及びレーン 1 6では、 プライマー DNAの濃度が低す ぎるためか、 核酸の増幅がほとんど検出できなかった。
このことから、 T.th. RecAタンパク質を加えて P C R反応を行えば、 所望の核酸の収量を減少させることなく、 副産物の増幅を低く抑えるこ とができる。 即ち、 T.th. RecAタンパク質が存在することにより、 ブラ
ol ィマー DNAが鎵型 DNAの非特異的な領域に結合してプライマー伸長反応を 起こすことが抑制されるため、 非特異的な P C R産物の増幅を抑制する ことができる。
(実施例 1 4 )
次いで、 第 1 4の実施例について説明する。 なお、 上記各実施例のい ずれかと同様な部分の説明は、 省略または簡略化する。
本実施例では、 第 3 2図に示すように、 铸型 DNAとしてヒ トゲノム DNA ( Promega) を、 プライマ一 DNAとして 5種類のオリゴヌクレオチド (ォ リゴヌクレオチ ド 8 7〜 9 1 ) を用意した。 これらのプライマ一 DNAは、 Homo sapiens BAG c lone CTB-135C18 from 7ql l . 2-q22, complete sequence
(ACCESSION AC005164 ) を参考にして設計した。一方のプライマ一 MA (ォ リゴヌクレオチ ド 8 7 ~ 9 0 ) は、 3 ' 末端から 3番目の塩基配列をそ れそれ異ならせてあり、オリゴヌクレオチド 9 0が鎵型 MAと 1 0 0 %相 補的である。 他方のプライマ一 DNA (オリゴヌクレオチド 9 1 ) は、 共通 のものであり、 錡型 DNAと 1 0 0 %相補的である。 各プライマ一 DNAは、
2 2 merの塩基配列からなる。
オリゴヌクレオチド 8 7 :
5' -caaagctactttcacagccgcc-3
才リゴヌクレオチド 8 8 :
5' -caaagctactttcacagccacc-3
オリゴヌクレオチド 8 9 :
5 -caaagctactttcacagccccc-3'
オリゴヌクレオチド 9 0 :
5' -caaagctactttcacagcctcc-3
オリゴヌクレオチド 9 1 :
5 -ggcatattcagccaaggatttc-3'
次に、 P C R反応により核酸を増幅させた。 具体的には、 5 0 ^ 1の P
C R反応液中に、 各々 0 · 3〃M (最終濃度) の 2種類のォリゴヌクレオ チドと、 2 0 0 ngのヒ トゲノム DNA ( Promega) と、 1 . 0 unitの TaKaRa
Q
Taq- HS (夕カラバイオ) と、 0. 2mMの dNTP混合液と、 1. 。〃 の!1."^. RecA夕ンパク質を、 1 OmMの Tris- HC1 Buffer(pH8. 3 )、 5 OmMの KC1、 1. 5mMの MgCl2 に混合した。 そして、 P CR反応を、 1サイクル ( 9 4°C, 1分間)、 3 0サィクル ( 94 , 3 0秒間、 6 0°C, 3 0秒間、 6 8 °C, 1分間)、 1サイクル ( 6 8°C, 7分間、 4 °C , 1分間) で行つ た。
次に、 反応液について 1 %のァガロースゲルで電気泳動を行い、 ァガ ロースゲルをェチジゥムブロミ ドの溶液に浸してゲル中の DNAを染色し、 その後、 染色された DNAを写真に記録した。 その結果を第 33図に示す。 レーン 1は、 プライマ一 MAとして、 オリゴヌクレオチド 8 7とオリゴ ヌクレオチド 9 1を加えたものである。
レーン 2は、 プライマ一 DNAとして、 ォリゴヌクレオチド 8 8とオリゴ ヌクレオチド 9 1を加えたものである。
レーン 3は、 プラィマー DNAとして、 ォリゴヌクレオチ ド 8 9 とオリゴ ヌクレオチド 9 1を加えたものである。
レーン 4は、 プライマ一 DNAとして、 オリゴヌクレオチド 9 0と才リゴ ヌクレオチド 9 1を加えたものである。
レーン 5は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 1 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 6は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 2 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 7は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 3と同じ P 反応を行ったものである。
レーン 8は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 4と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 9は、 T.th. RecAタンパク質の代わりに、 同量の T.th.の SSB夕 ンパク質を加えて、 それ以外はレーン 1 と同じ P CR反応を行ったもの である。
レーン 1 0は、 T.th. RecAタンパク質の代わりに、 同量の T.th.の SSB
.
83 タンパク質を加えて、 それ以外はレーン 2 と同じ P C R反応を行ったも のである。
レーン 1 1は、 T.th. RecAタンパク質の代わりに、 同量の T.th.の SSB タンパク質を加えて、 それ以外はレーン 3と同じ P C R反応を行ったも のである。
レーン 1 2は、 T.th. RecAタンパク質の代わりに、 同量の T.th.の SSB タンパク質を加えて、 それ以外はレーン 4と同じ P C R反応を行ったも のである。
第 3 3図の結果から明らかなように、 T.th. RecAタンパク質を加えて P CR反応を行ったレーン 1〜レーン 4について見ると、錶型 DNAと 1 0 0 %相補的なプライマ一 DNAを用いたレーン 4では、 所望の DNAの増幅が 強く検出された一方、 副産物はほとんど検出されなかった。 一方、 3 ' 末端から 3番目の塩基が異なるプライマ一 DNAを用いたレーン 1〜レー ン 3では、 所望の核酸の増幅がほとんど検出されなかった。
これに対し、 T.th. RecAタンパク質を加えずに: P C R反応を行ったレ —ン 5〜レーン 8については、いずれのレーンにおいても所望の DNAの増 幅が検出された。 また、 レーン 5及びレーン 6では、 副産物も増幅され た。
また、 T.th. RecAタンパク質の代わりに T.th.の SSBタンパク質を加え て P C R反応を行ったレーン 9〜レーン 1 2についても、 いずれのレ一 ンにおいても所望の DNAの増幅が検出された。 また、 レーン 9及びレーン 1 0では、 副産物が増幅された。
このことから、 T.th. RecAタンパク質を加えて P C R反応を行えば、 所望の核酸の収量を減少させることなく、 副産物の増幅を低く抑えるこ とができる。 即ち、 上記の相同組み換えタンパク質が存在することによ り、 プライマ一 DNAが錶型 DNAの非特異的な領域に結合してプライマ一伸 長反応を起こすことが抑制されるため、 非特異的な P CR産物の増幅を 抑制することができる。 具体的には、 プライマ一 DNAと鎊型 DNAとの塩基 のミスマッチがない場合においてのみ、 特異的に核酸を増幅させること
が可能となる。 一般に、 プライマ一 DNAの 3 ' 末端近傍の塩基 (特に、 3 ' 末端から 3塩基以内の塩基) が錶型 DNAとミスマッチしている場合には、 核酸が増幅されやすい傾向にある。 しかし、 T . th . RecAタンパク質を加 えて P C R反応を行えば、 所望の核酸を特異的に増幅させることができ る。
一方、 RecAタンパク質と同様に DNAに結合する T . th . SSBタンパク質を 加えて P C Rを行っても、 P C Rの特異性は特に向上しない。
また、本実施例の結果より、一塩基多型を検出することが可能である。 即ち、 プライマー DNAの 1つに、 錡型 DNAのうち一塩基多型をなす塩基を 含む配列に対応したプライマ一 DNAを用いて P C Rを行えば、 銃型 DNAと 一塩基多型をなす塩基を含む配列に対応したプライマー DNAとが完全に 相補的である場合に、所望の核酸を増幅させるようにすることができる。 一方、鎵型 DNAと一塩基多型をなす塩基を含む配列に対応したプライマー とが完全には相補的ではない場合、 即ち、 一塩基多型をなす塩基がプ ライマ一 DNAと相補的でない場合に、 所望の核酸が増幅しない、 または、 抑制されるようにすることができる。 このため、 P C Rによる所望の核 酸の増幅により、 一塩基多型を検出することが可能である。
(実施例 1 5 )
次いで、 第 1 5の実施例について説明する。 なお、 上記各実施例のい ずれかと同様な部分の説明は、 省略または簡略化する。
本実施例では、 第 3 4図に示すように、 錶型 DNAとしてヒ トゲノム DNA ( Promega) を、 プライマー DNAとして 5種類のオリゴヌクレオチド (ォ リゴヌクレオチ ド 9 2〜 9 6 ) を用意した。 これらのプライマ一 DNAは、 Homo sapiens PAC c lone RP5-1142J19 from 7q3o-q36 , compl ete sequence (ACCESSI ON AC004975 ) を参考にして設計した。一方のプライマー DNA (ォ リゴヌクレオチド 9 2〜 9 5 ) は、 3, 末端から 3番目の塩基配列をそ れそれ異ならせてあり、オリゴヌクレオチド 9 3が錡型 DNAと 1 0 0 %相 補的である。 他方のプライマー DNA (ォリゴヌクレオチド 9 6 ) は、 共通 のものであり、 錡型 MAと 1 0 0 %相補的である。 各プライマ一 MAは、
2 0〜 2 l merの塩基配列からなる。
ォリゴヌクレオチド 9 2 :
5' -gcaggcaccaagaactacggc-3'
オリゴヌクレオチド 9 3 :
5' ~gcaggcaccaagaactactgc-35
オリゴヌクレオチド 9 4 :
5' -gcaggcaccaagaactacagc-3'
オリゴヌクレオチド 9 5 :
5' -gcaggcaccaagaactaccgc-35
オリゴヌクレオチド 9 6 :
53 -gcctaaggtcacgttgtccc-3'
次に、 上記実施例 1 4のレーン 1等と同様な条件で P C R反応を行つ た。 そして、 その反応液について 1 %のァガロースゲルで電気泳動を行 い、 上記実施例 1 4と同様にして、 その結果を写真に記録した。 これを 第 3 5図に示す。
レーン 1は、 プライマ一 DNAとして、 オリゴヌクレオチド 9 2 とオリゴ ヌクレオチド 9 6を加えたものである。
レーン 2は、 プライマ一 DNAとして、 オリゴヌクレオチド 9 3とオリゴ ヌクレオチド 9 6を加えたものである。
レーン 3は、 プライマー DNAとして、 オリゴヌクレオチ ド 9 4とオリゴ ヌクレオチド 9 6を加えたものである。
レーン 4は、 プライマー DNAとして、 オリゴヌクレオチ ド 9 5 とオリゴ ヌクレオチド 9 6を加えたものである。
レーン 5は、 T . th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 1 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 6は、 T . th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 2 と同じ P C R反応を行つたものである。
レーン 7は、 T . th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 3 と同じ P C R反応を行ったものである。
。
ob レーン 8は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 4と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 9は、 T.th. RecAタンパク質の代わりに、 同量の T.th.の SSB夕 ンパク質を加えて、 それ以外はレーン 1と同じ P 反応を行ったもの である。
レーン 1 0は、 T.th. RecAタンパク質の代わりに、 同量の T.th.の SSB タンパク質を加えて、 それ以外はレーン 2と同じ P C R反応を行ったも のである。
レーン 1 1は、 T.th. RecAタンパク質の代わりに、 同量の T.th.の SSB タンパク質を加えて、 それ以外はレ一ン 3 と同じ P CR反応を行ったも のである。
レーン 1 2は、 T.th. RecAタンパク質の代わりに、 同量の T.th.の SSB タンパク質を加えて、 それ以外はレ一ン 4と同じ P CR反応を行ったも のである。
第 3 5図の結果から明らかなように、 T.th. RecA夕ンパク質を加えて P C R反応を行ったレーン 1〜レーン 4について見ると、錶型 MAと 1 0 0 %相補的なプライマー DNAを用いたレーン 2では、 所望の DNAの増幅が 強く検出された一方、 副産物はほとんど検出されなかった。 一方、 3 ' 末端から 3番目の塩基が異なるプライマー DNAを用いたレーン 1 , 3 , 4 では、 所望の核酸の増幅がほとんど検出されなかった。
これに対し、 T.th. RecAタンパク質を加えずに P CR反応を行ったレ —ン 5〜レーン 8については、いずれのレーンにおいても所望の DNAの增 幅が検出された。 また、 レーン 7では、 副産物も増幅された。
また、 T.th. RecAタンパク質の代わりに T.th.の SSBタンパク質を加え て P CR反応を行ったレーン 9〜レーン 1 2についても、 いずれのレー ンにおいても所望の MAの増幅が検出された。 また、 レーン 1 1では、 副 産物が増幅された。
このことから、. T . th. RecAタンパク質を加えて P C R反応を行えば、 所望の核酸の収量を減少させることなく、 副産物の増幅を低く抑えるこ
とができる。 即ち、 上記の相同組み換えタンパク質が存在することによ り、'プライマ一 DNAが鎵型 DNAの非特異的な領域に結合してプライマ一伸 長反応を起こすことが抑制されるため、 非特異的な P C R産物の増幅を 抑制することができる。 具体的には、 プライマー DNAと錡型 MAとの塩基 のミスマッチがない場合においてのみ、 特異的に核酸を增幅させること が可能となる。一般に、 プライマ一 DNAの 3, 末端近傍の塩基(特に、 3 5 末端から 3塩基以内の塩基) が錡型 DNAとミスマッチしている場合には、 核酸が増幅されやすい傾向にある。 しかし、 T . th. RecAタンパク質を加 えて P C R反応を行えば、 所望の核酸を特異的に増幅させることができ る。
一方、 RecAタンパク質と同様に DNAに結合する T . th . SSBタンパク質を 加えて P C Rを行っても、 P C Rの特異性は特に向上しない。
また、本実施例の結果より、一塩基多型を検出することが可能である。 即ち、 プライマ一 DNAの 1つに、 錶型 DNAのうち一塩基多型をなす塩基を 含む配列に対応したプライマー DNAを用いて P C Rを行えば、 錄型 DNAと 一塩基多型をなす塩基を含む配列に対応したプライマー DNAとが完全に 相補的である場合に、所望の核酸を増幅させるようにすることができる。 一方、錶型 MAと一塩基多型をなす塩基を含む配列に対応したプライマ一 DNAとが完全には相補的ではない場合、 即ち、 一塩基多型をなす塩基がプ ライマ一 DNAと相補的でない場合に、 所望の核酸が増幅しない、 または、 抑制されるようにすることができる。 このため、 P C Rによる所望の核 酸の増幅により、 一塩基多型を検出することが可能である。
(実施例 1 6 )
次いで、 第 1 6の実施例について説明する。 なお、 上記各実施例のい ずれかと同様な部分の説明は、 省略または簡略化する。
本実施例では、 第 3 6図に示すように、 錡型 DNAとしてヒ トゲノム DNA ( Promega) を、 プライマ一 DNAとしてオリゴヌクレオチド 9 7 とオリゴ ヌ ク レオチ ド 9 8 を用意した。 これらのプライマー DNAは、 Human chromosome 14 DNA sequence BAC C-2240H23 of l ibrary CalTech-D from
00
oo chromosome 14 of Homo sapiens (Human) , complete sequence (ACCESSION
AL356017) を参考にして設計した。 各プライマー DNAは、 錶型 MAと 1 0
0 %相補的な 2 Omerの塩基配列からなる。
オリゴヌクレオチド 9 7 :
5' -atgaaaagccctgctttgca-3'
オリゴヌクレオチド 9 8 :
5' -agacttcttcaactcaatgg-3'
次に、 P CR反応により核酸を増幅させた。 具体的には、 5 0 zlの P
CR反応液中に、 各々 0. 5 M (最終濃度) の 2種類のオリゴヌクレオ チドと、 2 0 0 ngのヒ 卜 c DNA (Invitorogen) と、 1. 0 unitの TaKaRa
ExTaq - HS polymerase (夕カラノ イォ) と、 0. 2 mMの dNTP混合液と、 1.
0〃gの T.th. RecAタンパク質を、 l xExTaq-HS 専用 Buffer (夕カラ バイオ) に混合した。 そして、 P C R反応を、 1サイクル ( 9 4 °C, 3
0秒間)、 3 0サイクル( 94 °C, 1 5秒間、 5 5 C, 3 0秒間、 7 2 °C , 1分間)、 1サイクル ( 72°C, 7分間、 4°C, 1分間) で行った。
次に、反応液の 1 0 /1について 1 %のァガロースゲルで電気泳動を行 い、 ァガロースゲルをェチジゥムブロミ ドの溶液に浸してゲル中の DNA を染色し、 その後、 染色された DNAを写真に記録した。 その結果を第 3 7 図に示す。
レーン 1は、 上記のように、 T.th. RecAタンパク質を加えたものであ る。
レーン 2は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 1 と同じ P CR反応を行ったものである。
第 3 7図の結果から明らかなように、 T.th. RecAタンパク質を加えて P CR反応を行ったレーン 1では、 所望の DNAの増幅が検出された一方、 副産物はほとんど検出されなかった。 なお、 下方に見えるシグナルはバ ックグラウンドと考えられる。
これに対し、 T.th. RecAタンパク質を加えずに P C R反応を行ったレ —ン 2では、 所望の DNAの増幅が検出されなかった。 これは、 錡型 DNAに
阻止的または抑制的 2次構造の区域があるためと考えられる。
このことから、 T. th. RecAタンパク質を加えて P C R反応を行えば、 錶型 DNAに阻止的または抑制的 2次構造の区域がある場合であっても、所 望の核酸を効率よく特異的に増幅させることができる。 その理由は、 相 同組み換え夕ンパク質が、 錶型 DNAに結合することにより、 阻止的または 抑制的 2次構造が解かれるためであると考えられる。
(実施例 1 7 )
次いで、 第 1 7の実施例について説明する。 なお、 上記各実施例のい ずれかと同様な部分の説明は、 省略または簡略化する。
本実施例では、 第 3 8図及び第 3 9図に示すように、 錶型 DNAとしてヒ トゲノム DNA (Promega) を、 プライマ一 DNAとして 1 2種類のォリゴヌク レオチド (オリゴヌクレオチド 9 9〜: L 1 0 ) を用意した。 オリゴヌク レオチド 9 9 とオリゴヌクレオチド 1 ◦ 0は、 Human DNA sequence from clone RP11-760M1 on chromosome 13 , complete sequence (ACCESSION AL354815 ) 及び Human hepatocyte nuc lear factor 4 - alpha gene, exon 1 (ACCESSION U72959 U72960 ) を参考にして設計した。 また、 オリゴヌ クレオチド 1 0 1 とオリゴヌクレオチ ド 1 0 2は、 Human rhodopsin gene , complete cds (ACCESS ION U49742 K02Z81 ) を参考にして設計した。 また、 オ リ ゴヌ ク レオチ ド 1 0 3 とオリ ゴヌ ク レオチ ド 1 0 4 は、 Homo sapiens beta globin region (HBB@ ) on chromosome 11 (ACCESS ION NG_000007) を参考にして設計した。 オリゴヌクレオチド 1 ◦ 5 とオリゴ ヌ ク レオチ ド 1 0 6 は、 Homo spaiens HPFH60R gene for olfactory receptor (ACCESS ION X81445 X91835 ) を参考にして設計した。 また、 ォ リゴヌク レオチ ド 1 0 7 とオリゴヌク レオチ ド 1 0 8 は、 Human p53 (TP53 ) gene , complete cds (ACCESSION U94788 ) を参考にして設計した。 また、 オリゴヌクレオチ ド 1 0 9 とオリゴヌクレオチド 1 1 0は、 Human p53 ( TP53 ) gene, complete cds (ACCESSION U94788 ) を参考にして設計 した。 各プライマー DNAは、 鎵型 DNAと 1 0 0 %相補的な 2 0〜 2 7 mer の塩基配列からなる。
nn オリゴヌクレオチド 9 9 :
5, -gcatctggggcctggtatttag-3'
ォリゴヌクレオチド 1 0 0 :
D -tacaaggcaggcatcatgactcacg-3'
オリゴヌクレオチド 1 0 1 :
a -aggagcttaggagggggaggt-3'
オリゴヌクレオチド 1 0 2 :
0 -catigacaggacaggagaaggga-ό'
オリゴヌクレオチ ド 1 0 3 :
0 -cttLttgticccccagacactc-35
ォリゴヌクレオチ ド 1 0 4 :
5' -gcaatggcttaggagttggact-3'
オリゴヌクレオチド 1 0 5 :
0 -gttaatacctaaggctctactgca-3'
オリゴヌクレオチド 1 0 6 :
0 -aggcaatggcggcacccatc-3'
ォリゴヌクレオチ ド 1 0 7 :
5, -gcagagacctgtgggaagcgaaaa-3'
オリゴヌクレオチド 1 0 8 :
5' -gagagctgtggcaagcagggga-3'
オリゴヌクレオチド 1 0 9 :
5' -cccctcctggcccctgtcat-3'
ォリゴヌクレオチ ド 1 1 0 :
5- -gttagatgactttgcccaactgtaggg-3'
次に、 : P 反応により核酸を増幅させた。 具体的には、 5 0〃1の?
C R反応液中に、 各々 0 . 8〃M (最終濃度) の 2種類のォリゴヌクレオ チドと、 2 0 O ngのヒ トゲノム DNA ( Promega) と、 1 . 0 unitの TaKaRa
ExTaq - HS polymerase (夕カラノ、、ィォ) と、 0 . 2 mMの dNTP混合液とヽ 1 .
0 gの T . th . RecAタンパク質を、 1 x ExTaq Buffer (夕カラバイオ)
に混合した。 そして、 ; P C R反応を、 1サイクル ( 9 4°C, 3 0秒間)、
3 5サイクル( 9 4°C, 1 5秒間、 5 5 °C, 3 0秒間、 7 2 °C , 1分間)、 1サイクル ( 72°C, 7分間、 4°C, 1分間) で行った。
次に、 反応液の 1 0〃1について 1. 2 %のァガ口一スゲルで電気泳動 を行い、 ァガロースゲルをェチジゥムプロミ ドの溶液に浸してゲル中の DNAを染色し、 その後、 染色された DNAを写真に記録した。 その結果を第
40図に示す。
レーン 7は、 プライマ一 DNAとして、 ォリゴヌクレオチ ド 9 9とオリゴ ヌクレオチド 1 00を加えたものである。
レーン 8は、 プライマ一 DNAとして、 オリゴヌクレオチド 1 0 1とオリ ゴヌクレオチド 1 02を加えたものである。
レーン 9は、 プライマ一 DNAとして、 オリゴヌクレオチド 1 0 3とオリ ゴヌクレオチド 1 04を加えたもの,である。
レーン 1 0は、 プライマー DNAとして、 オリゴヌクレオチド 1 0 5とォ リゴヌクレオチド 1 0 6を加えたものである。
レーン 1 1は、 プライマー DNAとして、 オリゴヌクレオチド 1 0 7とォ リゴヌクレオチド 1 0 8を加えたものである。
レーン 1 2は、 プライマー DNAとして、 オリゴヌクレオチ ド 1 0 9とォ リゴヌクレオチド 1 1 0を加えたものである。
レーン 1は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 7と同じ P C R反応を行ったものである。
レ一ン 2は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 8と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 3は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 9と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 4は、 T.th. RecA夕ンパク質を加えないで、 レーン 1 0と同じ P CR反応を行ったものである。
レ一ン 5は、 T.th. RecA夕ンパク質を加えないで、 レーン 1 1と同じ P C R反応を行ったものである。
9 レーン 6は、 T.th. RecA夕ンパク質を加えないで、 レーン 1 2 と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 1 3は、 1 5 mM KCl を加えて、 レーン 7 と同じ P CR反応を 行ったものである。
レーン 1 4は、 1 5 mM KC1 を加えて、 レ一ン 8 と同じ P CR反応を 行ったものである。
レーン 1 5は、 1 5 mM KCl を加えて、 レーン 9 と同じ P C R反応を 行ったものである。
レーン 1 6は、 1 5 mM KC1を加えて、 レーン 1 0 と同じ P 反応 を行ったものである。
レーン 1 7は、 1 5 mM KClを加えて、 レーン 1 1 と同じ P CR反応 を行ったものである。
レーン 1 8は、 1 5 mM KClを加えて、 レーン 1 2 と同じ P C R反応 を行ったものである。
レーン 1 9は、 3 0 mM KC1を加えて、 レーン 7 と同じ P CR反応を 行ったものである。
レーン 2 0は、 3 0 mM KClを加えて、 レーン 8 と同じ P C R反応を 行ったものである。
レーン 2 1は、 3 0 mM KC1 を加えて、 レーン 9 と同じ P C R反応を 行ったものである。
レーン 2 2は、 3 0 mM KCl を加えて、 レーン 1 0と同じ P CR反応 を行ったものである。
レーン 2 3は、 3 0 mM KC1を加えて、 レーン 1 1 と同じ P C R反応 を行ったものである。
レーン 2 4は、 3 0 mM KC1を加えて、 レーン 1 2 と同じ P C R反応 を行ったものである。
第 4 0図の結果から明らかなように、 T.th. RecAタンパク質を加えて P C R反応を行ったレーン 7〜レーン 1 2では、所望の DMの増幅が検出 された一方、 副産物はそれほど検出されなかった。
yd また、 1 5 mM KC1を加えたレーン 1 3〜レーン 1 8では、 レーン 7 〜レーン 1 2よりも副産物の増幅が抑制された。
またさらに、 3 0 mM KC1を加えたレーン 1 9〜レーン 2 4では、 レ ーン 1 3〜レーン 1 8よりも、 効果的に副産物の増幅が抑制された。
これに対し、 T.th. RecAタンパク質を加えずに P C R反応を行ったレ —ン 1〜レーン 6では、 所望の DNAの増幅が検出された一方、 副産物も多 く検出された。
このことから、 T.th. RecAタンパク質を加えて P C R反応を行えば、 所望の核酸の収量を減少させることなく、 副産物の増幅を低く抑えるこ とができる。 即ち、 上記の相同組み換えタンパク質が存在することによ り、 プライマー DNAが錡型 DNAの非特異的な領域に結合してプライマ一伸 長反応を起こすことが抑制されるため、 非特異的な P C R産物の増幅を 抑制することができる。
特に、 P CR反応液に KCI を加えることにより、 P C Rの特異性を向 上させることができる。
(実施例 1 8 )
次いで、 第 1 8の実施例について説明する。 なお、 上記各実施例のい ずれかと同様な部分の説明は、 省略または簡略化する。
本実施例では、 第 4 1図に示すように、 錶型 DNAとしてヒ トゲノム DNA (Promega) を、 プライマ一 DNAとしてオリゴヌクレオチ ド 1 1 1 とオリ ゴヌクレオチ ド 1 1 2 を用意した。 これらのプライマー DNAは、 Homo sapiens beta globin region (HBB@) on chromosome1 11 (ACCESSION NGJ)00007) を参考にして設計した。 各プライマ一 DNAは、 錶型 DNAと 1 0 0 %相補的な 2 1〜 2 2merの塩基配列からなる。
オリゴヌクレオチド 1 1 1 :
5" -ctgctgaaagagatgcggtgg-3
オリゴヌクレオチド 1 1 2 :
5, -aggaaaacagcccaagggacag-3'
次に、 P CR反応によ り核酸を増幅させた。 具体的には、 5 0〃1の P
„
9
CR反応液中に、 各々 0. 2 5〃M (最終濃度) の 2種類のオリゴヌクレ ォチドと、 1 0 Ongのヒ トゲノム MA(Promega)と、 1.2 5 unitの TaKaRa ExTaq Polymerase (夕カラバイオ) と、 0. 2 mMの dNTP混合液と、 1. 0〃gの T.th. RecAタンパク質を、 1 x ExTaq Buf f er (夕カラバイオ) に 混合した。 そして、 P CR反応を、 1サイクル ( 94°C;, 3 0秒間)、 3 5サイクル ( 9 4°C, 1 5秒間、 5 5 °C, 3 0秒間、 7 2 °C, 1分間)、 1サイクル ( 7 2°C, 7分間、 4°C, 1分間) で行った。
次に、 反応液の 1 0 lについて 1. 2 %のァガロースゲルで電気泳動 を行い、 ァガロースゲルをェチジゥムプロミ ドの溶液に浸してゲル中の DNAを染色し、 その後、 染色された DNAを写真に記録した。 その結果を第 42図に示す。
レーン 1は、 上記のように、 TaKaRa ExTaq Polymerase ¾ 1. 2 5 unit の加えて P C R反応を行つたものである。
レーン 2は、 TaKaRa ExTaq Polymeraseを 0. 6 3 unitに減ら して、 そ れ以外はレーン 1と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 3は、 TaKaRa ExTaq Polymeraseを 0. 3 limitに減らして、 そ れ以外はレーン 1と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 4は、 TaKaRa ExTaq Polymeraseを 0. 1 6 unitに減らして、 そ れ以外はレーン 1と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 5は、 TaKaRa ExTaq Polymeraseを 0. 0 8 unitに減ら して、 そ れ以外はレーン 1と同じ P CR反応を行ったものである。
レ一ン 6は、 TaKaRa ExTaq Polymeraseを 0. 04 unitに減らして、 そ れ以外はレーン 1と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 7は、 TaKaRa ExTaq Polymeraseを 0. 0 2unitに減らして、 そ れ以外はレーン 1と同じ P CR反応を行ったものである。
レ一ン 8は、 T.th. RecA夕ンパク質を加えないで、 レーン 1 と同じ P C R反応を行ったものである。
レーン 9は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 2 と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 1 0は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 3と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 1 1は、 T.th. RecA夕ンパク質を加えないで、 レーン 4と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 1 2は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 5 と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 1 3は、 T.th. ecAタンパク質を加えないで、 レーン 6 と同じ P CR反応を行ったものである。
レーン 1 4は、 T.th. RecAタンパク質を加えないで、 レーン 7と同じ P C R反応を行ったものである。
第 4 2図の結果から明らかなように、 T.th. RecAタンパク質を加えて P CR反応を行ったレーン 1〜レーン 7のうち、 レーン 1〜レーン 5に おいて、 所望の DNAの増幅が検出された。 即ち、 P CR反応液に TaKaRa ExTaq Polymerase を 0. 08 unit以上に加えることにより、 所望の MA が増幅された。
これに対し、 T.th. RecAタンパク質を加えずに P 反応を行った場 合には、 レーン 8〜レーン 1 4のうち、 レーン 8〜レーン 1 0のみに、 所望の DNAの増幅が検出された。 即ち、 P C R反応液に TaKaRa ExTaq Polymerase を 0. 3 1 unit以上に加えた場合にのみ、 所望の DNAが増幅 された。
このことから、 T.th. RecAタンパク質を加えて P C R反応を行えば、 MAポリメラーゼの添加量を少なく しても、所望の核酸を効率よく特異的 に増幅きせることができる。 その理由は、 相同組み換えタンパク質がプ ライマ一 DNAゃ錶型 DNAに結合し、 プライマー DNAと錶型 DNAとの結合を促 進させるため、 DNAポリメラ一ゼの添加量を少なく しても、 P C R反応が 効率よく進行するものと考えられる。
(実施例 1 9 )
次いで、 第 1 9の実施例について説明する。 なお、 上記各実施例のい ずれかと同様な部分の説明は、 省略または簡略化する。
本実施例では、 第 4 3図〜第 4 6図に示すように、 鎵型 MAとしてヒ ト ゲノム DNA (Promega) を、 プライマ一 DNAとして 2 0種類のォリゴヌクレ ォチド (オリゴヌクレオチド 1 1 3〜 1 3 2 ) を用意した。 オリゴヌク レオチド 1 1 3とオリゴヌクレオチド 1 1 4は、 Homo sapiens 16pl3.3 sequence section 1 of 8 (ACCESSION AE006462 AE005175) を参考にし て設計した。 また、 オリゴヌクレオチド 1 1 5とオリゴヌクレオチド 1 1 6 は、 Homo sapiens SVMT gene for synaptic vesicle monoamine transporter, exon 16 and complete cds (ACCESSION AB044401) を参考 にして設計した。 また、 オリゴヌクレオチド 1 1 7とオリゴヌクレオチ ド 1 1 8 は、 Homo spaiens HPFH60R gene for olfactory receptor (ACCESSION X81445 X91835) を参考にして設計した。 オリゴヌクレオチ ド 1 1 9 とオ リ ゴヌ ク レオチ ド 1 2 0は、 Human p53 (TP53) gene, complete cds (ACCESSION U94788) を参考にして設計した。 また、 オリ ゴヌ ク レ オチ ド 1 2 1 とオ リ ゴヌ ク レ オチ ド 1 2 2 は、 Human hepatocyte nuclear factor 4 - alpha gene, exon 1 (ACCESSION U72959 U72960 ) を参考にして設計した。 また、 オリゴヌクレオチド 1 2 3とォ リコヌクレオテ ド 1 24は、 Homo sapiens diacylglycerol kinase, zeta 104kDa (DGKZ), mRNA (ACCESSION NM— 003646) を参考にして設計した。 オリ ゴヌ ク レオチ ド 1 2 5 とオ リ ゴヌ ク レオチ ド 1 2 6は、 Human rhodopsin gene, complete cds (ACCESSION U49742 02281) を参考にし て設計した。 また、 オリゴヌクレオチ ド 1 2 7とオリゴヌクレオチド 1 2 8は、 Human DNA for CAAFl (calcium-binding protein in amniotic fluid 1), complete cds (ACCESSION D83657) を参考にして設計した。 また、 オリゴヌクレオチド 1 2 9とオリゴヌクレオチ ド 1 3 0は、 Homo sapiens CYP21 gene, exons 1 through 10; and steroid 21 - hydroxylase (CYP21) gene, complete cds (ACCESSION M12792 M23280) を参考にして 設計した。 オリゴヌクレオチド 1 3 1 とオリゴヌクレオチド 1 3 2は、 Human S100 protein beta - subunit gene, exon 1 (ACCESSION M59486 J05600)を参考にして設計した。各ブラィマ一 DNAは、錶型 DNAと 1 0 0 %
相補的な 2 0〜 2 6 merの塩基配列からなる。 ォリゴヌクレオチド 1 1 3 :
5, -cacagatttccaaggatgcgctg-3'
オリゴヌクレオチド 1 1 4 :
5' -cgtgctctgttccagacttg-3'
オリゴヌクレオチド 1 1 5 :
5, -cgtctggcgattgctccaaatg-35
オリゴヌクレオチド 1 1 6 :
5, -gggcagttgtgatccatgagaa-3'
オリゴヌクレオチド 1 1 7 :
5 -ggcttgcaccagcttaggaaag-3'
オリゴヌクレオチド 1 1 8 :
0 -cgttaggcataatcagtgggatagt-35
ォリゴヌクレオチド 1 1 9 :
5' -gcctctgattcctcactgattgctct-3' 才リゴヌクレオチド 1 2 0 :
0 -ig ;caaccacccttaac ccctcc-35
ォリゴヌクレオチド 1 2 1 :
5' -ttggaggggtgggtgagtcaag-35
ォリゴヌクレオチド 1 2 2 :
5' -ggaggggtgggggttaatggtta-3'
ォリゴヌクレオチド 1 2 3 :
5' -ggaacaagacacggctggtt-3'
オリゴヌクレオチド 1 2 4 :
5' -agcaaggcagggcaggcaagt-35
オリゴヌクレオチド 1 2 5 :
5, -cggtcccattctcagggaatct-35
ォリゴヌクレオチド 1 2 6 :
5 -gcccagaggaagaagaaggaaa-3"
no オリゴヌクレオチド 1 2 7 :
5, -gcccccacccaggttggtttcta-3'
オリゴヌクレオチド 1 2 8 :
5' -atgccttcatctggctcagtgaa-35
オリゴヌクレオチド 1 2 9 :
5, -gctcagcatgctggtggcataa-3'
オリゴヌクレオチド 1 3 0 :
5' -ccicataccttcccccccattt-35
オリゴヌクレオチド 1 3 1 :
5' -gactactctagcgactgtccatctc-3'
才リゴヌクレ才チ ド 1 3 2 :
55 -gacagccaccagatccaatc-3'
次に、 P CR反応により核酸を増幅させた。 具体的には、 5 0 1の P
CR反応液中に、 各々 0. 1 zM (最終濃度) の 2 0種類のォリゴヌクレ ォチドと、 1 0 0 ngのヒ トゲノム DNA(Promega)と、 1.2 5 unitの TaKaRa
ExTaq Polymerase (夕カラバイオ) と、 0. 2 mMの dNTP混合液と、 1.
0〃gの T.th. RecAタンパク質を、 1 x ExTaq Buffer (夕カラバイオ) に混合した。 そして、 P C R反応を、 1サイクル ( 9 4°C, 3 0秒間)、
3 5サイクル( 9 4 °C, 1 5秒間、 5 5 °C, 3 0秒間、 7 2 °C, 1分間)、 1サイクル ( 72 °C, 7分間、 4°C, 1分間) で行った。
次に、 反応液の 1 0 1について 1. 2 %のァガロースゲルで電気泳動 を行い、 ァガロースゲルをェチジゥムプロミ ドの溶液に浸してゲル中の DNAを染色し、 その後、 染色された DNAを写真に記録した。 その結果を第
47図に示す。
第 47図の結果から明らかなように、 各々のプライマ一セッ トに対応 した所望の DNAの増幅が検出された一方、副産物はほとんど検出されなか つ 7こ。
このことから、複数種類のプライマー DNAを添加して同時に P CR反応 を行っても、 即ち、 マルチプライマー P CRを行っても、 T.th. RecA夕
ンパク質を加えて P C R反応をさせれば、 副産物の生成を抑制しつつ、 所望の核酸を増幅させることができる。 前述したように、 T.th. RecA夕 ンパク質を加えることにより、プライマ一 DNAの濃度を下げても所望の核 酸が増幅できるため、 このようなマルチプライマー P C Rを行っても、 各々のプライマ一セヅ 卜に対応した所望の MAを増幅させることのでき ると考えられる。
以上において、 本発明の実施の形態を実施例に即して説明したが、 本 発明は上記各実施例 1〜 1 9に限定されるものではなく、 その要旨を逸 脱しない範囲で、 適宜変更して適用できることは言うまでもない。
例えば、 上記各実施例では、 相同組換えタンパク質として T.th. RecA タンパク質を使用したが、 前述したように、 それ以外のものを使用する ことも可能である。 即ち、 T.th. RecAタンパク質を改変したものであつ て T.th. RecA夕ンパク質と類似する機能を有する RecA改変夕ンパク質 (T.th. RecA改変タンパク質) や、 T.th. RecAタンパク質と T.th. RecA 改変タンパク質との混合物を用いてもよい。 また、 T.th. RecAフラグメ ントを用いることもできる。
さらに、 上記以外の RecA夕ンパク質であっても、 鎵型 DNAに対する塩基 のミスマツチが 3塩基以内のプライマ一 DNAについてのみプラィマ一伸 長反応が起こる RecAタンパク質を用いることができる。 また、 このよう な RecA夕ンパク質またはこの RecA夕ンパク質を改変した夕ンパク質であ つてこの RecA夕ンパク質と類似する機能を有する RecA改変夕ンパク質の 少なく ともいずれかを含む相同的組換えタンパク質を利用することもで ぎる。
また、錶型 DNAが阻止的または抑制的二次構造の区域を有する場合には、 一般的な P C Rを行ったとき、 このような区域を有する所望の核酸を、 効率よく特異的に増幅させることは困難である。
これに対し、 本発明を適用すれば、 錶型 DNAにこのような阻止的または 抑制的 2次構造の区域がある場合であっても、 所望の核酸を効率よく特 異的に増幅させることができる。 その理由は、 相同組み換えタンパク質
が、 錶型 DNAに結合することにより、 阻止的または抑制的 2次構造が解か れるためであると考えられる。
また、 上記各実施例では、 別途抽出し精製した T.th. RecAタンパク質 を反応液に加えて P CRを行っている。 しかしながら、 T.th. RecAタン パク質等を発現可能なように形質転換した大腸菌等を用意し、 これに熱 処理を行ったものを T.th. RecA夕ンパク質等として利用することもでき る。 つまり、 大腸菌等を熱処理して、 耐熱性の高い T.th. RecAタンパク 質等を残しつつ、 他のタンパク質を失活させ、 これを P CRに利用する 方法である。
特に、 大腸菌のゲノム DNAやプラスミ ド DNAを錶型 DNAとする場合には、 T.th. RecAタンパク質等を発現する大腸菌等に熱処理を行うことで、 銪 型 DNAと T.th. RecA夕ンパク質を同時に得ることができるので、 P C Rを 行うための作業効率を向上させることができる。 産業上の利用可能性
以上の説明から明らかなように本発明によれば、 P C R反応において 副産物の増幅を抑制しつつ所望の核酸を増幅することができる核酸増幅 方法、 P C R反応において副産物の増幅を抑制しつつ所望の核酸を増幅 することができる核酸増幅用試薬キッ ト、 P CR反応において副産物の 増幅を抑制しつつ所望の核酸を増幅することができることを利用して一 塩基多型を検出する一塩基多型検出方法、 及び、 P C R反応において副 産物の増幅を抑制しつつ所望の核酸を増幅することができることを利用 して一塩基多型を検出するための一塩基多型検出用試薬キッ トを提供す ることができる。