WO2004026211A1

WO2004026211A1 - 可動ベッド

Info

Publication number: WO2004026211A1
Application number: PCT/JP2003/010730
Authority: WO
Inventors: Hideo Kawakami; Kenji Taguchi
Original assignee: Sanyo Electric Co., Ltd.
Priority date: 2002-08-29
Filing date: 2003-08-26
Publication date: 2004-04-01
Also published as: EP1541108A1; EP1541108A4; KR20050034743A; JPWO2004026211A1; WO2004026211B1; TW200404529A; TWI235056B; US20060085913A1

Abstract

本技術は、床部を傾斜または昇降させて可動させる可動機構と、　前記床部の動作と連動してON/OFFする安全スイッチとを備え、　前記安全スイッチが所定の位置よりずれて、そのON/OFF状態が切り替わることにより、前記可動機構が停止する構成されているものとする。　また本発明は、可動機構を外部より覆うようにカバーが設けられ、前記安全スイッチは当該カバーの配設位置に合わせて設けられており、カバーの位置が所定の位置よりずれると、前記安全スイッチのON/OFF状態が切り替わる構成としてもよい。

Description

明細書

可動ベッド技術分野本発明は、介護支援ベッドなどに用いられる可動ベッドに関し、特に、可動ベッドの安全機構に関する。技術背景

一般に、寝返り支援ベッドなどに用いられる可動ベッドは、その使用者である被介護者の褥瘡、いわゆる床ずれの発生を防止するため、被介護者を載せたベッドのマット面の一部または全面を傾斜させ、傾斜方向へ被介護者を寝返らせて体位変換を支援する（特開平 6- 14824号公報を参照）。このような寝返り支援ベッドの多くは、体位変換支援時に、そのマット面を平坦な状態からマット幅方向に向かって傾斜させる機構を取つている。

ところで、上記した可動ベッドを駆動するための機構（可動機構）は、一般的に床部下面側に設けられるが、当該可動機構は外部に対して剥き出しになっている場合が多く、ベッド駆動時に介護者'被介護者またはその家族ら等が誤って機構内に手を挟み込む危険性があった。このため、可動ベッドを安全に使用する上で解決すべき余地があった。発明の開示

本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、その目的は介護者 '被介護者またはその家族ら等にとつて安全に可動ベッドを駆動させることができるよう安全機構を備えた可動ベッドを提供することにある。上記課題を解決するために、本発明は、床部を傾斜または昇降させて可動させる可動機構と、前記床部の動作と連動して O N/ O FFする安全スィッチとを備え、前記安全スィッチが所定の位置よりずれて、その O N/ O FF 状態が切り替わることにより、前記可動機構が停止する構成とした。

より具体的には、前記床部の動作に連動するように設けられ、当該連動時に前記安全スィッチを所定の位置よりずらして ON/ O FF状態を切り替えるための切り替え部材を有することができる。

このような可動ベッドによれば、第一に安全スィッチが所定位置からずれることで、可動機構が停止するので、可動機構内に挟みこまれた異物や人体があった場合においても、これらに過剰な力を与えて損傷させることなく、可動ベッドの駆動を停止させることができる。このように本発明では、外部から可動機構への不必要なアクセスを効果的に制限できるとともに、当該可動機構への挟み込み（異物や人体等）があった場合に直ちに動作を停止することにより、飛躍的に可動ベッドの安全性を高めることがでさる。

また第二に、このように動作を停止することによって、可動機構への過大な負荷が掛かるのを事前に回避するといつた効果も奏される。

このような可動ベッドは、具体的には可動機構を外部より覆うようにカバ一が設けられ、前記安全スィッチは当該カバーの配設位置に合わせて設けられており、カバーの位置が所定の位置よりずれると、前記安全スイツチの ON/OFF状態が切り替わる構成とすることもできる。

さらに当該可動ベッドは、具体的には床面が屈曲自在な床部と、床部. を屈曲させて、上体起こし、膝上げの少なくともいずれかを含む屈曲体勢を形成する屈曲機構と、床部の床面を側方に傾斜する傾斜機構と、を備え、前記屈曲機構及び傾斜機構の一方の機構は、他方の機構の作動状態で動作可能に構成され、前記カバーは前記傾斜機構に備えられている構成とすることもできる。

なお可動ベッドは、前記床部の側部に配された側部材と、前記床部の床面に対して前記側部材を起こす側部材起こし機構と、を備え、前記傾斜機構は、前記側部材起こし機構によって起こされる前記側部材の方向に向かって、床部の床面を傾斜させる構成としてもよい。図面の簡単な説明

図 1 は、実施の形態 1の寝返り支援ベッドの斜視図である。

図 2は、可動フレームおよび可動ステージ付近の部分断面図である。図 3は、模式的なベッド上面図である。

図 4は、固定ステージの構成を示す斜視図である。

図 5は、寝返り支援ベッドの斜視図（左側部材が起きた状態）である。図 6は、寝返り支援ベッドの斜視図（屈曲体勢）である。

図 7は、寝返り支援ベッドの斜視図（左方向への傾斜状態）である。図 8は、可動ベッドおよびベッドフレームの長手方向模式図である。図 9は、メカカバーを備えた固定ステージの構成を示す斜視図である。図 10は、制御部のブロック図とメカカバー周辺の構成図である。

図 11は、寝返り支援ベッド（バリエーション）の斜視図である。発明を実施するための好ましい形態

1.実施の形態 1

以下では、先に本実施の形態 1における寝返り支援ベッドの全体構成について説明し、これに続いて当該ベッドの安全機構（メカカバーを利用した安全機構）について詳細を説明する。

1 - 1.寝返り支援ベッドの構成

図 1 は可動ベッドの全体構成を示す斜視図である。

当図に示す寝返り支援ベッド 1は、固定ステージ 30上に可動ステージ 20を載置し、さらにこの上にベッドフレーム 10を配置した構成になっている。

ベッドフレーム 10 は、そのベッドの表面となる面部分を、被介護者が上に寝たときの身体の位置に合わせて、背中、腰、腿、膝下の計 4 つの関節部分を有するように分け、これを可動自在に連結してなる連結床部 lla〜lldを備えている。この連結床部 lla〜lldでは、それぞれ上体板 11a、腰板 lib、腿板 11c、膝下板 lidを同順に連結されている。腰板 lib は、可動ステージ 20 と溶接などにより直付け固定されているので、ベッドフレーム 10が可動ステージ 20からはずれてしまうことはない。そして、各連結床部 lla〜lld の左右両側には、体位変換時に被介護者の身体側面をサポートするための側部材 12Ra〜12Rd、 12La〜12Ld がそれぞれ連結されている。このベッドフレーム 10の上体板 11aおよび腿板 11cは、可動ステージ 20のセンタービーム 21Aに配された直動ァクチユエ一タ M1、 M2(図 3 のベッド上面図を参照）の軸と L 字型連結部材 211、 212 を介して連結されているので、このァクチユエータ M1、 M2 の作動により、被介護者が屈曲姿勢になるように変形する（図 6 のベッド状態図、図 8 (b)のベッド側面図を参照）。

なお、このうちベッドフレーム 10において、連結床部 11a〜； lld、側部材 12Ra〜12Rd、 12La~12Ld の表面にはワイヤーメッシュが張られているが、以下の各図ではベッドの構成 ·動作を明瞭に示すために、このワイヤーメッシュからなる表面を省略して連結床部 lla〜lld、側部材 12Ra〜： L2Rd、 12La〜12Ld のフレームのみを図示している。また固定ステージ 30 には、安全機構としてのメカカバー 370R、 370L が配されているが、これについては図 9 以降で図示する。さらに動作図として示す図 6〜8 では、ベッドの動作を明瞭にするために、側部材支持フレーム 24R、 24L など構成の一部の図示を省略している。

側部材 12Ra〜12Rd、 12La〜12Ld のうち、被介護者の腿付近に対応する 12Rcおよび 12Lcの表面には、当該 12Rcおよび 12Lcとほぼ同サイズの封筒型ポケットが配設されている（図 8 (d)のベッド側面図を参照）。また被介護者の膝下に当たる 12Rdおよび 12Ldには端部に扇形板 13R、 13L(13R は不図示）が連結されており、通常これらは前記 12Rc および 12Lc のポケットに収納されている。そして、ベッドフレーム 10 の屈曲姿勢への変形時には扇形板 13R、 13L がポケットから露出し、被介護者の膝部分をサポートする。

可動ステージ 20 は、センタービーム 21A、サイドビーム 21R、 21L、およぴこれらの 3本のフレームの各両端部を平行に接続する 2本フレームによって、直方形フレーム構造を有する。サイドビーム 21R、 21Lには、当図に示すように固定ステージ 30 のローラスライドフレーム 300 上を、図中 y 方向に沿ってスライド移動できるローラ 200、 201、 202、 203 (203 はベッドフレーム 10の下に隠れている）が配置されている。

可動ステージ 20 のサイドビーム 21R、 21L には、これらのフレーム 21R、 21L のそれぞれに沿った各 2 本のパー 22R、 23R、 22し、 23L および接続咅 231R、 232R、 231L、 232L、力らなる梯子状の側部材支持フレーム 24R、 24L が配されている。側部材 12Rb、 12Lb と側部材支持フレーム 24R、 24L 力 S互レヽに当たるノー 22R、 23R、 22L、 23L の領域は咅 |3分的に凹部に形成され、この凹部に側部材 12Rb がはまり込むようになつており (図 3のベッド上面図を参照）、ベッドフレーム 10の屈曲姿勢への変形時に、 ftlJ咅 15材 12Ra、 12Laおよび 12Rc、 12Lcと、 12Rb、 12Lbと力 S互レヽに板厚み方向で干渉しないように工夫されている。またバー 22R、 22L とフレーム 21R、 21L は連結咅 |5材 236Ra、 236La、 236Rb、 236Lb により連結されており、この連結によってバー 22R、 22L はフレーム 21R、 21L に固定されたまま、軸中心に回転自在な回転バーとして動く。そして、側部材支持フレーム 24R、 24L 力 S回転ノー 22R、 22L を軸中心にして、ベッド平面を垂直方向（z 方向）まで回転すれば、ベッドフレーム 10 の側部材 12Ra〜 12Rd、 12La〜12Ldが押し上げられるので、これを起こすことができる。

ここで図 2(a)〜（c)は、可動ステージ 20およびベッドフレーム 10の腰板 11c付近における模式的なベッド断面のァクチユエータ動作図である。当図に示すように、可動ベッド 20 には前記したベッドフレーム 10 の変形のためのァクチユエータ Ml、 M2の他、センタービーム 21 Aの左右方向、すなわち y方向両側から連結部材 236Ra、 236Laへ対称的に直動ァクチュエータ M3R、 M3Lが配置されており、これらのァクチユエータ M3R、 M3Lの各軸先端が、回転バー 22R、 22Lより垂下して固定された L字部材 235R、 235L と連結されている。この構成によって、ァクチユエータ M3R、 M3L 力 S 軸を伸ばすことにより、 L字部材 235R、 235Lおよびバー 23R、 23Lが回転バー 22R、 22Lを軸中心にして回転し、側部材支持フレーム 24R、 24L ベッド水平面から起き上がり、ベッド水平面に対して垂直方向へと起きる (動作図 2(a)→(b)→(c))₀

なお、サイドビーム 21R、 21L の下面には、ステージバー 27R、 27L が備わっており、固定ステージ 30 側の U 字型断面を持つステージバー受け 36R、 36L と嵌合する。このステージバー受け 36R、 36L には幅方向に沿つて内部に逆 L字型のッメがあり、ステージバー 27R、 27L周囲に前記ッメが引つかかることで、垂直方向に可動ステージ 20を固定しているが、可動ステージ 20 の傾斜時に、傾斜したステージ側部側のステージバー 27R、 27L のいずれかが、ステージバー受け 36R、 36Lから離間される。

ここで、図 4は、固定ステージ 30の構成を示す斜視図である。固定ステージ 30 は、直方形状のフレーム 31 を備えている。そして、当該フレーム 31 の一対の短辺がローラスライドフレーム 300 になっており、前記可動ステージ 20のローラ 200、……が当該フレーム 300上を往復移動できるようになっている。当該固定ステージ 30 の両サイドビーム 32R、 32L は、コの字型断面を有するスライド溝部材であり、このスライド溝を互いに向かい合わせにして配置されている。サイドビーム 32R、 32L には、それぞれステ一ジノ一受け 36R、 36しと連結された支持腕 354R、 356R、 354し、 356L の端部が往復自在にはめ込まれている。支持腕 354R、 356R、 354L、 356L には、サイドビーム 32R、 32L に一端を連結された逆 L字型回転腕 351R、 352R、 351L、 352L 力 Sリンクされ、当該回転腕 351R、 352R、 351し、 352L には水平リンク 353R、 353L が連結されている。また、ステージパー受け 36R、 36Lと水平リンク 353R、 353Lとの間には、斜交いにァクチユエータ M4R、 M4L がそれぞれ配置されている。これにより、固定ステージ 30 の左右両サイドには、水平スライド機構を応用した平行四辺形機構 35R、 35Lが形成される。この平行四辺形機構 35R、 35Lでは、回転腕 351R、 352R、 351L、 352L、力 Sサイドビーム 32R、 32Lィ則の連結咅分を中、に円運動しつつ、当該回転腕 351 R、 352R、 351 L、 352Lに規制されながら支持腕 354R、 356R、 354し、 356しの各片端咅 |5力サイドビーム 32R、 32し内をそれぞれ往復運動し、当該支持腕 354R、 356R、 354L、 356L が垂直方向へ摇動すると、ステージパー受け 36R、 36L により支えられた可動ステージ 20およびベッドフレーム 10は、固定ステージ 30 の左右両サイドから垂直方向に昇降できる。したがって、本寝返り支援ベッド 1 では、省スぺースで狭い空間でも昇降が可能であり、また前記ローラ 200、……と平行四辺形機構 35R、 35Lとの採用により体位変換時でも省スペースが実現できるようになつている。サイドビーム 32R、 32L それぞれに対応する上記平行四辺形機構 35 R、 35L のうち、どちらか一方を駆動すれば、仰臥位〜側臥位への体位変換がなされるが、平行四辺形機構 35R、 35L を同時に駆動させれば、ベッドのハイロー（High/Low)機構が実現される。なお、各ァクチユエータ M l、 M2、 M3R、 M3L等の動作はそれぞれ図 10 に示す制御部 400 中に含まれるモータドライバ 403 と CPU401 によって制御されており、例えば手元コントローラによって、介護者により手動/自動設定、プログラム設定等の駆動設定が行える。また、赤外線式ゃコード付きの有線あるいは無線リモートコントローラを設けることにより、被介護者自身による設定も行うことができる。

また、ここに示す寝返り支援ベッド 1 の構成は一例であって、本実施の形態 1 で後述するように、本発明の特徴部分であるメカカバー 370R、 370Lはこれ以外の構成を有する寝返り支援ベッドに適用してもよい。

1 - 2.寝返り支援ベッドの動作例（仰臥位〜左側臥位への変換）以上の構成の寝返り支援ベッドは、ベッドフレーム 10 上に詳細を後述する可動ベッド用マットを敷設して用いられる。そして通常の形態は、前記図 1 【こ示したよう tこ、連結床咅 l l a〜l l d、ィ則音 [5材 12Ra~ 12Rd , 12La

〜12Ldがほぼ水平面に設定され、ベッド面を形成するようになっている。ユーザ（ここでは一例として介護者）がコントローラを介し、例えばメニュ —の中にある <屈曲体勢で仰臥位→左側臥位変換〉に関する項目を選択して、これを実行させると、まず可動ステージ 20に取り付けられたァクチユエータ M3L が作動し、軸が延伸する。そして、当該軸の先端に連結された L字部材 235Lとバー 23Lが回転バー 22Lを中心にして回転し、側部材支持フレーム 24Lがベッド平面から起き上がり、ベッド平面に対して垂直方向へと起きる（ァクチユエータの作動図；図 2(a)→(b)→(c；)、垂直に起きた側部材 12La〜12Ldの状態図；図 5、およびこのときのべッド側面図；図 8(c))。

続いて、可動ステージ 20のセンタービーム 21Aに取り付けられた直動ァクチユエータ Ml、 M2 の軸先端が延伸し、 L字型連結部材 211、 212 を介してベッドフレーム 10の上体板 11aおよぴ腿板 lieが背面側より押し上げられ、上体起こし'膝上げの屈曲体勢が形成される（屈曲体勢にあるベッド斜視図；図 6、このときのベッド断面図；図 8(a)→(b))。これとともに、側部材 12La〜12Ldも連結床部 lla〜lld に合わせて変形する。このとき、側部材 12Lc に設けられたポケットから扇形板 13L が露出し、被介護者の膝部分に位置するマット部分おょぴ布団部分をサポートす.る (このときのベッド側面図；図 8(c)→(d))。

そして、以上の動作により側部材起こし *屈曲体勢が整うと、固定ステ一ジ 30 のサイドビーム 32R側におけるァクチユエータ M4Rが作動し、軸が延伸する。これにより、ステージバー受け 36Rと水平リンク 353Rとの斜交い距離が離間し、支持腕 354R、 356Rがサイドビーム 32Rのスライド溝上をスライドして持ち上がり、平行四辺形機構 35Rが動作する。このとき、支持腕 354R、 356R、また {ま 354し、 356L ίま回転腕 351R、 352R、また {ま 351L 352L の前記円運動によって、可動ステージ 20 の右側部を垂直方向へ持ち上げる。これとともに、可動ステージ 20 の右サイドが固定ステージ 30より高い位置に上げられ、可動ステージ 20 のローラ 200、……がローラスライドフレーム 300上を転がり、ベッドフレーム 10 は固定ステージ 30 のサイドビーム 32L、すなわちベッド左方向へ傾斜する（ベッド傾斜時のベッド状態図；図 7)。このときの好ましい傾斜角としては、例えば水平面に対して約 30度から 70度の範囲、一例として約 50度に設定することができる。

このようなベッドフレーム 10 の変形によれば、被介護者は、仰臥位から側臥位への体位変換において、予め仰臥位で上体起こし/膝上げの屈曲体勢を取ったまま、連結床部 l l a〜l l dと側部材 12La〜12Ldにサポートされながら、介護者が手をあてがい、その手に沿って回転するような滑らかさで良好に体位変換される。

次に、本発明の主な特徴部分について説明する。

1-3.寝返り支援ベッドにおける安全機構

図 9は平行四辺形機構 35 R、 35L付近に安全機構を装備した寝返り支援ベッドの固定フレーム付近の構成を示す図である。当図に示すように、本構成では平行四辺形機構 _{3 5} R、 35Lの部分を外部よりカバーする板状のメカカバー 370R、 370Lを装着している。

このメカカバー 370R、 370L は、具体的にはその本体部分をなすカバー部が一例としてスチレンボードから作製されているが、このカバー部が互レ\ に嵌合する 2 つの U 字型金具 372R、 373 R、 372し、 373L ( 372R、 373R は不図示）によってステージバー受け 36R、 36L の側部に懸架'装着されている。図 10 (b )はこのときの懸架 ·装着の様子を示す模式的な組図である。互いに嵌合する 2つの U字型金具 372 R、 ……の間には、安全スィツチの一例としてマイクロスィッチ MSR、 MSL (MSR は不図示）が配されている。当該マイクロスィッチ MSR、 MSLの状態（SW R、 SW L)は図 10 ( a) の制御部ブロック図に示すように、制御部 400 中の I/ O402 を介して CPU401に管理されている。そして、通常はメカカバー 370R、 370Lの自重によりマイクロスィッチ MSR、 MSL 力 S ON 状態になっているが、メカカバー 370R、 370L の下部から異物（例えば介護者の腕など）が挟み込まれると、メカカバー 370R、 370Lが浮き上がり、 U字型金具 372R、……がはずれるので、マイクロスィッチ MSR、 M SL の検出信号が OFF状態となる。これを前記制御部 400の CPU401が検知し、平行四辺形機構 35R、 35L中の .ータ M4R、 M4L の駆動を停止して安全機構をなす。このように、メカ力パー 370R、 370Lはマイクロスィッチ MSR、 MSLの O N/ O FF状態の切り替え部材として動作する。

なお、図 10 ( a)には示していないが、ギヤツチ体勢を形成するためのァクチユエータ M 1、 M2 も合わせて停止させる。また、ここではマイクロスィッチ

MSR、 MSLを用いる構成を示しているが、マイクロスイッチの代わりに、プッシュスィッチ、レバースィッチ、スライドスィッチなど他の種類のスィッチを用いることもできる。

このような動作によれば、例えば介護者 ·被介護者およびその家族らが、誤って平行四辺形機構 35R、 35L 付近に手を入れた状態でベッドが可動しても、メカカバー 370R、 370L の下部が腕などに当たって互いに嵌合していた 2つの U字型金具 372R、……がはずれることにより、瞬時にべッドの駆動が停止するので、従来に比べて飛躍的に高い安全機構を有する寝返り支援ベッドを実現することができる。

また、このようにメカカバー 370R、 370L を設けることによって、本実施の形態 1 では、ベッド内部の平行四辺形機構 35R、 35Lを含む可動機構の内部に介護者 ·被介護者およびその家族らの身体の一部（手足等）が誤って入らないように安全対策がなされる他、当該平行四辺形機構 35R、 35Lを含む可動機構を外部より目隠しすることができる。

なお本発明は、 2つの U字型金具 372R、……がはずれることによりべッドの駆動が停止する構成に限定せず、例えば当該 2 つの U 字型金具 372R、……が互いに浮き上がった時点で、マイクロスイッチの検出信号に基づき平行四辺形機構 35R、 35Lの駆動を O FFにしてもよレ、。さらに本発明は、 U 字型金具 372R、……を用いる構成に限定するものではなく、メカカバーが所定位置（通常において懸架されている位置）からずれたことを検出し、この検出信号に基づき平行四辺形機構 35 R、 35Lの駆動を OFFにする構成であればよい。

さらにメカ力パー 370R、 370Lのサイズとしては図 9に示すように、平行四辺形機構 35 R、 35L を覆うことができればよいので、例えばさらに安全性を高めるために、可動ステージ 20 の X方向長さまで延長した長いサイズのものを設けるようにしてもよい。

また、ここでは具体的な一例として、平行四辺形機構 35R、 35Lを含む可能機構を外部より覆う板状のスチレンボードを備えたメカカバー 370R、 370L を用いる例を示したが、上記可動機構をそれほど覆い隠す必要がない場合には（すなわち例えばメカ力パー 370R、 370L を単にマイクロスィツチ MSR、 MSL の作動を行うための手段としてよい場合には）、この他に金属製或いは樹脂製フレーム（フレームの全体サイズは現状のメカカバ一 370R、 370L と同等にすることが望ましレ、）や、格子状カバー、または透光性樹脂からなる板状カバーなど、適宜カバーの材料や形状に変更することが可能である。

さらに、上記例では平行四辺形機構 35R、 35L上部である U字型金具 372R、……の間にマイクロスィッチ MSR、 MSL を配設する例を示したが、これ以外にも例えば 353 ( R、 L)、 354 (R、 L)、 356 (R、 L)のレ、ずれ力の部材位置にマイクロスィッチ MSR、 MSL を配設してもよい。この場合マイクロスィッチ MSR、 MSL に対して、上記 U字型金具等を利用して、上記メカカバー 370R、 370L の代わりに棒材あるいは線材からなる切り替え部材を設けておくことが可能である。

1 -4.その他の事項

上記実施の形態 1では、平行四辺形機構を利用したベッド構成を示したが、本発明の可動ベッドは平行四辺形機構を利用するベッド構成に適用を限定するものではなく、以下のような別構成の可動ベッドに適用してもよレヽ。 - 図 1 1 (a)に示す寝返り支援ベッドは、直動ァクチユエータを垂直に配し、垂直方向への昇降機構を利用して左右いずれかの側部材を昇降し、これにより可動ステージ上の床部を傾斜させるものである。当該寝返り支援ベッドは、直方形枠状の固定ステージの中に、一対の柱型直動ァクチュエータを配し、この上に、可動フレームに支持されたベッドフレームを配設している。床部は実施の形態 1 と同様に連結床部で構成され、非介護者の上体、腰、腿、膝下のそれぞれに相当する複数の関節で連結されており、このうち腰板に相当する部分が床部枠状の可動フレームと固定されている。床部の背面には、屈曲体勢のためのァクチユエータ機構を備えた駆動部が備えられている。

本発明の安全機構をなすメカカバーは、前記柱型直動ァクチユエータの側面に備えられている。 ⁼

柱型直動ァクチユエータの上には、側部材が配される。当該側部材には、その内部に収納溝が形成されており、ここにベッド長手方向に分割され、互いに連結された引き出し式側部材を収納している。側部材は、当該引き出し式側部材を介し、床部を支える可動ステージと連結されている。引き出し式側部材は、引っ張りパネ等によって収納溝方向に向かつて付勢されており、引き出す力が弱まれば自動的に収納溝へ収納される。このような構成の介護支援ベッドによれば、駆動時には図 1 1 (b)に示すように、まず連結床部で屈曲体勢を形成する。そののち、一方の柱型直動ァクチユエータが作動し、その上の側部材を降下する。これに伴い、可動ステージの片サイドが傾斜し、連結床部も傾斜する。そして傾斜した可動ステージのサイド下方では、連結床部に対して引き出し式側部材が収納溝から引き出され、連結床部に対して引き出し式側壁が相対的に起き上がった状態、つまり連結床部に引き出し式側部材が吊られ、当該両者の角度が狭まった状態となる。また、同時に側部材が床部の床面に対して起き上がった状態となる。これにより被介護者は屈曲体勢のまま、身体側部を引き出し式側部材にサポートされる効果が奏され、実施の形態 1 と同様に良好に体位変換されることとなる。このようなベッド構成において、メカカバーは前記実施の形態 1 と同様にして作動し、良好な安全機構がなされることとなる。

なお、上記例ではマイクロスイッチの状態が通常は O N、挟み込み時に OFF となるが、本発明ではこの構成に限定せず、マイクロスイッチの状態が通常は O FF、挟み込み時に O N状態となるようにしてもよい。このスイツチの ON/O FF状態の検出は回路系の工夫により、上記いずれの場合においても対応することができる。

また、上記例では CPU401 が各種ァクチユエータの駆動を制御する構成としたが、 CPU を用いずにハード的にこの動作を実現することができる (例えばマイクロスイッチが OFFになるとァクチユエータ等の駆動系への電源供給が遮断する等の構成）。本発明ではこのような構成を適用してもよレ、。産業上の利用可能性

以上の本発明の可動ベッドは、介護支援ベッドとして、またリクライニングベッドとして利用することができる。

Claims

請求の範囲

1 . 床部を傾斜または昇降させる可動機構と、

前記床部の動作と連動して ON/O FFする安全スィッチとを備え、前記安全スィッチが所定の位置よりずれて、その ON/O FF 状態が切り替わることにより、前記可動機構が停止する構成であることを特徴とする可動ベッド。

2 . 前記床部の動作に連動するように設けられ、

当該連動時に前記安全スィッチの ON/OFF 状態を切り替えるための切り替え部材を有することを特徴とする請求の範囲 1 に記載の可動べッド、。

3. 可動機構を外部より覆うようにカバーが設けられ、

前記安全スィッチは当該カバーの配設位置に合わせて設けられており、カバーの位置が所定の位置よりずれると、前記安全スィッチの

ON/O FF状態が切り替わる構成であることを特徴とする請求の範囲 1 に記載の可動ベッド。 ■

4. 前記可動機構は、

床部を屈曲させて、上体起こし、膝上げの少なくともいずれかを含む屈曲体勢を形成する屈曲機構と、

床部の床面を側方に傾斜する傾斜機構と、

を備え、

前記屈曲機構及び傾斜機構の一方の機構は、他方の機構の作動状態で動作可能に構成され、前記カバーは前記傾斜機構に備えられていることを特徴とする請求の範囲 3に記載の可動ベッド。

5. 前記床部の側部に配された側部材と、前記床部の床面に対して前記側部材を起こす側部材起こし機構と、を備え、

前記傾斜機構は、前記側部材起こし機構によって起こされる前記側部材の方向に向かって、床部の床面を傾斜させることを特徴とする請求の範囲 1 に記載の可動ベッド。