WO2004023503A1

WO2004023503A1 - 粘着層付きタッチパネル

Info

Publication number: WO2004023503A1
Application number: PCT/JP2003/011195
Authority: WO
Inventors: Yasuji Kusuda; Takao Hashimoto
Original assignee: Nissha Printing Co., Ltd.
Priority date: 2002-09-03
Filing date: 2003-09-02
Publication date: 2004-03-18
Also published as: TW200405978A; TWI275026B; HUP0500588A2; CN1679129A; CN100367428C; MXPA05002383A

Abstract

　透明プラスチックフィルムより構成される上部絶縁基板（２）の下面に透明導電膜より構成される上部電極（３）が形成された上部電極板と、透明プラスチックフィルムより構成される下部絶縁基板（４）の上面に透明導電膜より構成される下部電極（３）が形成され、上部電極板と電極間に空気層（６）を介して対向配置された下部電極板とを備えたタッチパネル本体（１）をディスプレイ（２０）に全面的に接着するための粘着層（９）及びそのセパレート支持板部材（１０）を有する粘着層付きタッチパネルにおいて、セパレート支持板部材（１０）が断面の幅ｂを１２ｃｍとしたときの常温における曲げ剛性が０．３～４０ｋｇｆ・ｃｍ2の透明プラスチックフィルムである。

Description

明細書粘着層付きタツチパネル技術分野

本発明は、出荷前の電気検査工程、検查工程に支障がなく、また、出荷までの間や、出荷後ディスプレイ表面に装着されるまでの間に製品の曲げによる機能劣化が生じない粘着層付きタツチパネルに関する。背景技術

従来より、コードレス電話機、携帯電話機、電卓、サブノートパソコン、 P D A (パーソナノレ ·デジタル ·アシスタント）、デジタルカメラ、ビデオカメラ、業務用通信機器などのディスプレイを備えた携帯型電子機器やパソコンのモニタなどの前面に装着され、透視した画面の指示に従、ながら表面をぺンゃ指などで押圧することによって各種の操作を行なうことのできる入力装置として、タツチパネルが広く利用されている。

タッチパネルは、透明プラスチックフィルムからなる上部絶縁基板 1 0 2の下面に透明導電膜からなる上部電極 1 0 3が形成された上部電極板と、透明ガラス板や透明ブラスチックフィルムからなる下部絶縁基板 1 0 4の上面に透明導電膜からなる下部電極 1 0 5が形成された下部電極板とを備えてタッチパネル本体 1 0 1を構成し、上部電極板と下部電極板とが電極間に空気層 1 0 6を介して対向配置されてなるものである（図 2参照）。最近は、上記したパソコン等の製品の薄型軽量化が重要視され、これに伴ってタツチパネル自体の薄型軽量ィ匕が要求されてきているため、フィルム/ガラス構成ではなく、フィルム/フィルム構成が .選択されることが多い。なお、 1 0 8は両面テープである。

そして、上記タツチパネルは、ディスプレイ（図示せず）表面に全面的に接着して装着されるため、その出荷形態としてはさらにディスプレイに接着するための粘着層 1 0 9及ぴそのセパレートシ一ト 1 1 0 (例えば、厚さ 5 0 /z m程度でかつ曲げ剛性が 0 . 0 0 3 8 k g ί ■ c m²程度の薄くて腰の無い P E Tフィルム）を有した構成となる。

しかしながら、タツチパネルが上記フィルム /フィルム構成をとった場合、出荷前の電気検査工程、外観検査工程、また最終的にディスプレイ表面に装着されるまでの間に、種々の問題が発生することがあった。

すなわち、フィルム/フィルム構成のタツチパネルは、全体の厚みが薄いものとなるため、タツチパネル全体が反りやすいものである。特に、上部電極板の上面にハードコート層を設ける場合は、製造工程中における加熱等により反りが発生しやすくなる。タツチパネル全体が反っている状態で; W検査工程をした場合、電極間距離が均一であると-ユートンリングが発生しない良品と判断されるが、タツチパネルの下部電極板が粘着層によってフラットにディスプレイに実装すると電極間距離が不均一となりェユートンリングが発生することがある。また、逆に、タツチパネル全体が反っている状態で電極間距離が不均であると、二ユートンリングが発生する不良品と判断されるが、タツチパネルをディスプレイに実装すると電極間距離が均一となりニュートンリングが発生しないこともある。このように、フィルム/フィルム構成のタツチパネルでは反りに起因するニュートンリングなどの外観検査工程においては非常に判断が難しいという問題がある。また、電気検査工程においては、上記のように下部絶縁基板 4とセパレートシート 1 1 0の合計厚、ひいては製品総厚が薄く、曲げ剛性が小さくタツチパネルが曲がりやす、ものであるため、従来よりフィルム /ガラス構成のタッチパネルに使用しているカセットラック方式の自動検査機と共用する場合、自動検査化が困難である。つまり、カセットラック最下段の粘着層付きタツチパネルを側面方向よりプッシヤーにて押し出して取り出す際、またカセットラックから取り出された粘着層付きタッチパネルを治具上に位置決めするために側面方向よりプッシヤーにて押す際に、粘着層付きタツチパネルが曲がったり、治具からはずれたりするのである。

また、他方式の自動又は半自動電気検査機においても、上記のように下部絶縁基板 4とセパレートシート 1 1 0の合計厚が薄く、曲げ剛性が小さくタツチパネルが曲がりやすいものであるため、電気検査機の冶具上に埃などの異物があると下部絶縁基板が異物に沿って局部的に上部絶縁基板側に突出するような変形が生ずる。その結果、良品であっても、下部電極板と上部電極板とが接触して絶縁不良判定となったり、あるいは下部電極板と上部電極板とが接触しないまでも非常に接近することにより、ペン等で入力面をなぞりながらリニアリティーの検査をすると入力個所近傍で入力がされてしまい不良判定となってしまう。これらを減少させるために電気検査工程をクリーンノレームで行なうことも考えられるが、コストがかかり、またそれでも完全ではない。

さらに、上記電気検査工程、 ^#見検査工程に無事合格したとしても、製品総厚が薄く、曲げ剛性が小さくタツチパネルが曲がりやすいものであるため、出荷までの間や、出荷後ディスプレイ表面に装着されるまでの間に何らかの負荷が加えられ、製品の曲げによるクラックが透明導電膜などの機能劣化が生ずるという問題がある。

そこで、本発明の目的は、上記の問題点を解決し、出荷前の電気検査工程、外観検査工程に支障がなく、また、出荷までの間や、出荷後ディスプレイ表面に装着されるまでの間に製品の曲げによる機能劣化が生じない粘着層付きタツチパネルを提供することである。発明の開示

上記目的を達成するために、本発明は、透明プラスチックフィルムより構成される上部絶縁基板の下面に透明導電膜より構成される上部電極が形成された上部電極板と、透明プラスチックフィルムより構成される下部絶縁基板の上面に透明導電膜より構成される下部電極が形成され、上部電極板と電極間に空気層を介して対向配置された下部電極板とを備えたタツチパネル本体をディスプレイに全面的に接着するための粘着層及びそのセパレート支持板部材を有する粘着層付きタツチパネルにおいて、セパレート支持板部材が断面の幅 bを 1 2 c mとしたときの常温における曲げ剛性が 0 . 3〜4 0 k g f ■ c m ²の透明プラスチックフィルムであるように構成している。

本発明の第 2態様によれば、上記セパレート支持板部材は、その断面の幅 bを 1 2 c mとしたときの常温における曲げ剛性が 1 . 5〜8 . O k g f ' c m ²の透明プラスチックフィルムである、第 1の態様に記載の粘着層付きタッチパネノレを提供する。

本発明の第 3態様によれば、上記粘着層を、アクリル系粘着層と、ポリエチレンテレフタレートからなる芯材と、シリコン系自己占着剤層とより構成する、第 1又は 2の態様に記載の粘着層付きタツチパネルを提供する。図面の簡単な説明

本発明のこれらと他の目的と特徴は、添付された図面についての好ましい実施形態に関連した次の記述から明らかになる。この図面においては、

図 1は、本発明の一実施形態に係る粘着層付きタツチパネルを示す断面図であり、

図 2は、従来技術に係る粘着層付きタツチパネルを示す断面図であり、図 3は、本発明の上記実施形態に係る粘着層付きタツチパネルのセパレート支持板部材を粘着層から剥がしたのち粘着層をディスプレイに全面的に接着した状態を示す断面図であり、

図 4は、本発明の上記実施形態の変形例にかかる粘着層付きタツチパネルの断面図であり、

図 5は、本発明の上記実施形態の別の変形例にかかる粘着層付きタツチパネルの断面図である。発明を実施するための最良の形態

本努明の記述を続ける前に、添付図面において同じ部品については同じ参照符号を付している。

以下、図を参照しながら本発明の実施の形態について詳細に説明する。図中、 1はタツチパネル本体、 2は上部絶縁基板、 3は上部絶縁基板 2の内面に配置された上部電極、 4は上部絶縁基板 2に対向して配置された下部絶縁基板、 5は下部絶縁基板 4の内面に配置されかつ上部電極 3と対向する下部電極、 6は上部電極 3と下部電極 5との間に介在する空気層、 8は上部絶縁基板 2と下部絶縁基板 4との周囲を互いに密着させる両面テープ、 9は下部絶縁基板 4の外面に配置された粘着層、 1 0は粘着層 9に配置されたセパレートシートの機能と支持板の機能の両方を有するセパレート支持板部材をそれぞれ示す。

ここで、汎用の粘着シートのセパレートシートは、接着直前までの接着防止の役目を果せばよく、「板」に近い本発明ほどの厚みは必要としておらず、支持機能は全くないものである。よって、従来技術のセパレートシートと、支持機能を有する板状の本発明のセパレート支持板部材とは、全く異なるものである。

図 1に示す粘着層付きタッチパネルは、透明プラスチックフィルムより構成される上部絶縁基板 2の下面に透明導電膜より構成される上部電極 3が形成された上部電極板と、透明プラスチックフィルムより構成される下部絶縁基板 4の上面に透明導電膜より構成される下部電極 3が形成され、上部電極板と電極間に空気層を介して対向配置された下部電極板とを備えたタツチパネル本体 1を図 3のデイスプレイ 2 0に全面的に接着するための粘着層 9及びそのセパレート支持板部材 1 0を有する粘着層付きタツチパネルにおいて、セパレート支持板部材 1 0が断面の幅 bを 1 2 c mとしたときの常温における曲げ剛性が 0 . 3〜4 0 k g f - c m ²の透明プラスチックフィルムであるものである。

タッチパネル本体 1の上部絶縁基板 2及び下部絶縁基板 4のそれぞれの透明プラスチックフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート樹脂 ( P E T) 、ポリカーポネート樹脂（P C ) 、ポリエステルサルフォン樹脂（P E S ) 、ポリアリレート樹脂（P A R) 、又は、ノルボルネン樹脂などの透明プラスチックフィルムが使用できる。なお、上部絶縁基板 2及び下部絶縁基板 4は、複層構成であつてもよい。上部絶縁基板 2及び下部絶縁基板 4の厚みは、 7 5〜 2 0 0 μ m程度にするとよい。また、上部絶縁基板 2の上面には、ハードコート層が形成されていてもよい。ハードコート層としては、シロキサン系榭月旨などの無機材料、あるいはアタリルエポキシ系、ウレタン系の熱硬化型樹脂ゃァクリレート系の光硬化型樹脂などの有機材料がある。ハードコート層の厚みは、ト 7 μ m程度が適当である。また、上部絶縁基板 2の上面には、光反射防止のためにノングレア処理を施してもよレ、。たとえば、透明絶縁基材ゃハードコート層を凹凸加工したり、ハードコート層中に体質顔料やシリカ、アルミナなどの微粒子を混ぜたりする。上部電極 3及び下部電極 5に用いる透明導電膜の材料としては、酸化錫、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化亜鉛、酸化カドミウム、若しくは、 I T O等の金属酸化物や、金、銀、銅、錫、ニッケル、アルミニウム、若しくは、パラジゥム等の金属がある。これらの透明導電膜の形成方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、又は、 C VD法等が用いられる。また、上部電極板及び下部電極板の電極側の面には、バスバーや引き回し線等の所定のパターンの回路が形成される（図示せず）。回路の材料としては、例えば、金、銀、銅、若しくは、ニッケルなどの金属あるいはカーボンなどの導電性を有するペーストのほ力、公知の材料を用いることができる。これらの形成方法としては、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷などの印刷法、フォトレジスト法、若しくは、刷毛塗法などがある。

なお、上部電極板と下部電極板とは、通常、上部電極 3又は下部電極 5の表面に形成されたスぺーサー（図示せず）によって間を隔てられており、指やペンなどで上部電極板上から押圧することによりはじめて上部電極 3と下部電極 5とが接触し入力が行われる。スぺーサ一としては、透明な光硬ィ匕型樹脂をフォトプロセスで微細なドット状に形成して得ることができる。また、印刷法により微細なドットを多数形成してスぺーサ一とすることもできる。スぺーサ一の高さは、通常、 2〜： L 0 /x mである。

タツチパネル本体 1をディスプレイ 2 0に全面的に接着するための粘着層 9としては、シリコン系粘着剤層 Zポリエチレンテレフタレートより構成される芯材 Zアクリル系粘着剤層の積層体より構成される粘着シート（後述する図 5参照）や、シリコン系粘着剤層のみ、又は、アクリル系粘着剤層のみなどがある。粘着層 9の厚みは、通常、 2 0〜1 0 0 μ πι程度とするとよい。また、粘着層 9のデイスプレイ 2 0に全面的に接着する側の面には、そのセパレート支持板部材 1 0 を有する。セパレート支持板部材 1 0を粘着層 9から剥がしたのち、図 3に示されるように、粘着層 9をディスプレイ 2 0に全面的に接着するようにしている。本発明の上記実施形態の特徴は、上記セパレート支持板部材 1 0が、断面の幅 bを 1 2 c mとしたときの常温における曲げ剛性が 0 . 3〜4 0 k g f ■ c m² の透明プラスチックフィルムであることにある。セパレート支持板部材 1 0の曲げ剛性は、引張弾性率 X I (断面 2次モーメント（c m⁴) ) で表わされ、セパレート支持板部材 1 0の断面が長方形の場合、 I (断面 2次モーメント） = b h 3/12で表わされる。 bは断面の幅（cm) 、 hは断面の高さ（cm) である。また、常温とは 20〜25°Cをいう。なお、本発明の上記実施形態においては、実際に用いるセパレート支持板部材 10の断面の幅 bが 12 cmでない場合であつても、 b =l 2 cmと仮定して上記式に基づき曲げ剛性値を得ることとする。なお、ここで、断面の幅 bを 12 c mとした理由は、セパレート支持板部材 1

0の曲げ剛性を、材料の厚さと弾性率で表わすためである。セパレート支持板部材 10の曲げ剛性を表わす式は、

曲げ岡 IJ性 =引張弾性率 X b h ³/ 12

で表わされる。 bは断面の幅、 hは断面の高さ（厚み）であるから、式中の分母の値である 12に合わせて、 b = 12 c mと固定すれば、材料の厚さと弾性率だけで曲げ剛性を表すことができる。

また、常温とした理由は、検査作業環境、セパレート支持板部材 10の剥離作業環境が常温環境のためである（なお、環境温度により、セパレート支持板部材

10の材料の弾性率は変化し、曲げ剛性も変化する。）

また、セパレート支持板部材 10の、断面の幅 bを 12 cmとしたときの常温における曲げ剛性のさらに好ましい範囲は、 1. 5〜8. O k g f ' cm²である。

曲げ剛性が 0. 3 k g f ■ cm²に満たないと、従来の粘着層付きタツチパネルと同様の不具合が生じるおそれがある。また、曲げ剛性が 40 k g ί - cm² を越えると、セパレート支持板部材 10を粘着層 9から剥がすとき、タツチパネル本体 1が大きく曲げられて透明導電膜にクラックが生じるなどの不具合が生じるおそれがある。

これらの不具合をより確実に無くすためには、上記したように、さらに好ましい範囲である 1. 5〜8. Ok g f ' cm²とする。

セパレート支持板部材 10の曲げ剛性を、上記範囲とすることにより、出荷前の電気検査工程、外観検査工程で発生していた問題が生じないものとなる。すなわち、電気検査工程においては、上記のように特定範囲の曲げ剛性を有するセパレート支持板部材 10を用いることにより製品全体の剛性が高まることになるため、従来よりフィルム Zガラス構成のタツチパネルに使用しているカセットラック方式の自動検査機と共用する場合も、自動検査化が容易である。つまり、粘着層付きタツチパネルを側面方向よりプッシヤーにて押す際に、従来技術のように粘着層付きタツチパネルが曲がったり、治具からはずれたりすることがない。また、他方式の自動又は半自動電気検査機においても、上記のように特定範囲の曲げ剛性を有するセパレート支持板部材 10を用いることにより製品全体の剛性が高まることになるため、電気検査機の冶具上に埃などの異物があっても下部絶縁基板が緩やかに橈み、従来技術のように異物に沿って局部的に上部絶縁基板側に突出するような変形が生ずることがない。その結果、絶縁やリニアリティーについて誤判定がなく、電気検査工程をクリーンルーム外で行なうことができる。また、上記のように特定範囲の曲げ阀 I胜を有するセパレート支持板部材 10を用いることにより製品全体の剛性が高まることになるため、上部絶縁基板に反りが発生しても従来技術のようにタツチパネル全体が反ってしまうことがなく、二ユートンリングなどの^ II検査工程においても、良否判断を正確に行える。

また、上記のように特定範囲の曲げ剛性を有するセパレート支持板部材 10を用いることにより製品全体の剛性が高まることになるため、出荷までの間や、出荷後デイスプレイ表面に装着されるまでの間に何らかの負荷が加えられても、製品の曲げによる透明導電膜などのクラックが生じない。

上記セパレート支持板部材 10に用いる透明プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリプロピレン樹脂（PP) 、ポリエチレンテレフタレート樹脂（PE T) 、ポリカーボネート樹脂（PC) 、アクリロニトリル樹脂（AC) 、又は、メチルメタタリレート一スチレン共重合体樹脂などを用いることができる。セパレート支持板部材 10は、最終的には除去して捨てるものであるため、 PET、 PC、又は、 PMMAなどの安価なものを用いるとよい。セパレート支持板部材 10の厚みは、上記した曲げ岡 lj性の範囲内であれば自由に選択することができる。具体的な数値例としては、例えば、弾性率 2300 MP a (23460 k g f

/cm³) のポリカーボネート樹脂で、厚さ 0. 025〜0. 12 cmで、曲げ岡 IJ性は約 0. 37〜40 k g f ' cm²となる。好ましい範囲は、ポリカーボネート樹脂で、厚さ 0. 04〜0. 07 cmで、曲げ剛性は 1. 5~8. O k g f - cm²である。なお、粘着層 9のディスプレイ 20と全面的に貼り合わせする面が強固な粘着性機能を有する場合（例えば、アクリル系粘着層 9を有する場合）は、図 4に示されるように、離型処理を施すために例えばシリコーン剥離層 25を形成したセパレート支持板部材 10を用いる。

さらに、図 5に示されるように、粘着層 9を、アクリル系粘着層 9 aと、例えば厚み 38 /imのポリエチレンテレフタレートからなる芯材 9 bと、シリコン系自己粘着剤層 9 cとより構成するようにしてもよい。

このようにシリコン系自己粘着剤層 9 cを使用することにより、タツチパネル本体 1とディスプレイ 20との再剥離が可能となり、メンテナンスがしゃすくなる。また、剥離しないアクリル系粘着層 9 aと組み合わせることにより、再剥離面をタツチパネノレ本体 1の下面又はディスプレイ 20の上面のいずれかに特定できることになる。

以上のような構成の粘着層付きタツチパネルのサイズとしては、 100 mm X 75mm_s 8 OmmX 6 Omm, 50 mmX 40 mmなどがある。

(実施例 1)

厚み 125 μπιの PETフィルムを下部絶縁基板として用い、その上面に厚み

0. 02 μπιの I TO膜からなる下部電極をスパッタリングにて形成して下部電極板とした。一方、厚み 200 mの PETフィルムを上部絶緣基板として用い、その下面に厚み 0. 02 μπιの I TO膜からなる上部電極をスパックリングにて形成して上部電極板とし、さらに上部絶縁基板の上部電極を形成した面とは反対の面にァクリレート系の光硬化型樹脂をロールコータで 5 μπιになるようにコーティングしてハードコート層を設けた。次に、上記の上部電極板と下部電極板に所定のパターンの回路をスクリーン印刷にて形成した後、上部電極板と下部電極板とを電極間に空気層を介して対向配置させ、両者を周縁部において厚み 50 μ mの両面テープにて接着し、 8 OmmX 60 mmの大きさのタツチパネノレ本体を得た。

厚み 500 / m、断面の幅 bを 12 cmとしたときの常温における曲げ剛性が 2. 9 k g f ■ cm²の PCフィルムをセパレート支持板部材として用い、その一方の面に厚み 40 umのシリコン系自己粘着剤層、厚み 38 //mのポリエチレンテレフタレートからなる芯材、厚み 20 mのアタリノレ系粘着剤層を順次積層してなる粘着層を設けた（例えば図 5参照）。この積層フィルムをその粘着層によって上記タツチパネル本体の下部電極板下面に全面的に接着して、粘着層付きタツチパネルとした。

(比較例 1 )

厚み 5 0 /x m、断面の幅 bを 1 2 c mとしたときの常温における曲げ剛性が 0 .

0 0 3 8 k g f · c m²の P E Tフィルムをセパレートシ一トとして用いこと以外は実施例 1と同様にして、粘着層付きタツチパネルとした。

上記比較例 1のタツチパネルは、セパレートシートの曲げ剛性が小さいため、出荷前の電気検査工程、外観検査工程に多大な問題を生じ、また、出荷までの間や、出荷後ディスプレイ表面に装着されるまでの間に製品の曲げによる機能劣化が生じた。これに対して、上記実施例 1のタツチパネルはセパレート支持板部材の曲げ剛性が大きいため、比較例 1のような問題を生じなかった。

本発明の粘着層付きタツチパネルは、以上のような構成より構成されるので、次のような効果を奏する。，すなわち、本発明は、セパレート支持板部材が断面の幅 bを 1 2 c mとしたときの常温における曲げ剛性が 0 . 3〜4 0 k g f ■ c m²の透明プラスチックフイルムであるように構成したので、電気検査工程においては、上記のように特定範囲の曲げ剛性を有するセパレート支持板部材を用いることにより製品全体の剛性が高まることになるため、従来よりフィルム/ガラス構成のタツチパネルに使用しているカセットラック方式の自動検査機と共用する場合も、自動検查化が容易である。つまり、粘着層付きタツチパネルを側面方向よりプッシヤーにて押す際に、従来技術のように粘着層付きタツチパネルが曲がったり、治具からはずれたりすることがない。

また、他方式の自動又は半自動電気検査機においても、上記のように特定範囲の曲げ剛性を有するセパレート支持板部材を用いることにより製品全体の剛性が高まることになるため、電気検査機の冶具上に埃などの異物があっても下部絶縁基板が緩やかに撓み、従来技術のように異物に沿って局部的に上部絶縁基板側に突出するような変形が生ずることがない。その結果、絶縁やリニアリティーについて誤判定がなく、電気検査工程をクリーンルーム外で行なうことができる。また、上記のように特定範囲の曲げ剛性を有するセパレート支持板部材を用いることにより製品全体の剛性が高まることになるため、上部絶縁基板に反りが発生しても従来技術のようにタツチパネノレ全体が反つてしまうことがなく、ニュートンリングなどの^!検査工程においても、良否判断を正確に行える。

また、上記のように特定範囲の曲げ岡 ij性を有するセパレート支持板部材を用いることにより製品全体の剛性が高まることになるため、出荷までの間や、出荷後ディスプレイ表面に装着されるまでの間に何らかの負荷が加えられも、製品の曲げによる透明導電膜などのクラックが生じない。

なお、上記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。

本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとつては種々の変形や修正は明白である _c そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。

Claims

請求の範囲

1. 透明プラスチックフィルムより構成される上部絶縁基板（2) の下面に透明導電膜より構成される上部電極 (3) が形成された上部電極板と、透明プラスチックフィルムより構成される下部絶縁基板（4) の上面に透明導電膜より構成される下部電極 (5) が形成され、上記上部電極板と上記下部電極間に空気層

(6) を介して対向配置された下部電極板とを備えたタツチパネル本体（1) をディスプレイ（20) に全面的に接着するための粘着層（9) 及びそのセパレート支持板部材（10) を有する粘着層付きタツチパネルにおいて、

上記セパレート支持板部材（1 0) は、その断面の幅 bを 1 2 cmとしたときの常温における曲げ剛性が 0. 3〜40 k g f ■ cm²の透明プラスチックフィルムである粘着層付きタツチパネル。

2. 上記セパレート支持板部材（1 0) は、その断面の幅 bを 1 2 c mとしたときの常温における曲げ剛性が 1. 5〜8. 0 k g f · cm²の透明プラスチックフィルムである、請求項 1に記載の粘着層付きタツチパネル。

3. 上記粘着層（9) を、アクリル系粘着層（9 a) と、ポリエチレンテレフタレートからなる芯材（9 b) と、シリコン系自己粘着剤層（9 c) とより構成する、請求項 1又は 2に記載の粘着層付きタツチパネル。