WO2003103096A1 - メモリーカード用コネクタおよびそれを備えた携帯電話 - Google Patents

Abstract

メモリーカード（１）を着脱可能に保持し、このメモリーカード（１）の端子面（１ａ）に形成された端子を基板（２１）側の端子にデータ交換可能に接続するものである。メモリーカード（１）の端子面（１ａ）に当接される端子面当接部（３）と、この端子面当接部（３）の幅方向両端部から立ち上げられ、メモリーカード（１）を幅方向に位置決めする案内壁（４）・（４）とを有するハウジング（２）と、弾性を有した支持片（１２）・（１２）を上下に有し、これら支持片（１２）・（１２）で案内壁（４）・（４）の上下を挟み込むように外側方向から嵌め込まれることにより各案内壁（４）に設けられ、メモリーカード（１）の幅方向両端部を支持片（１２）により端子面当接部（３）に押し付けるタブ（１０）とを有している。

Description

明 細 書

メモリーカード用コネクタおよびそれを備えた携帯電話 技術分野

本発明は、 メモリーカードの端子を基板側の端子にデータ交換可能 に接続するメモリーカード用コネクタに関するものである。 背景技術

例えば携帯電話機は、 電話番号等の個人情報を登録して使用するも のであるため、 新機種に更新するときに、 登録した個人情報を旧機種 から新機種に容易に移し替えできることが望まれている。 従って、 近 年においては、 携帯電話機に內蔵された基板にメモリーカード用コネ クタを半田接着しておき、 このコネクタに個人情報を記憶するための メモリーカードを着脱自在に装着する。 そして、 携帯電話機を更新す る場合には、 メモリーカードをコネクタから抜脱し、 新機種のコネク タに装着し直すことにより個人情報の移し替えを行うようになってい る。

ところで、 メモリーカード用コネクタは、 メモリーカードを強固に 保持できると共に、 メモリ一力一ドの着脱が容易に行えることが望ま しい。 従って、 従来のメモリーカード用コネクタは、 両端部に嵌合穴 を有したハウジングを準備すると共に、 この嵌合穴にほぼ一致し、 両 端部に凸部が形成された揷入片を有したタブを準備する。 そして、 挿 入片をハウジングの嵌合穴に揷入することによって、 タブをハウジン グに取り付けることにより作成されている。

し力 しながら、 上記従来のように、 タブの揷入片をハウジングの嵌 合穴に挿入して組み立てる構成では、 揷入片の凸部がハウジングの嵌 合穴よりも広幅であるため、 治具によりタブを大きな力で押し込んで ハウジング側を変形させながら挿入する必要がある。 この結果、 治具 の導入により生産コストが增大すると共に、 治具を用いて作業するこ とにより作業工程が増大する。 これにより、 作業者の負担が増大し、 生産効率が低下するという問題がある。

そこで、 本発明は、 治具の導入に要する生産コストおよび作業工程 を削減することによって、 作業者の負担を軽減することができると共 に、 生産効率を向上させることができるメモリーカード用コネクタを 提供することを目的とする。 発明の開示

本発明は、 メモリーカードを着脱可能に保持し、 該メモリーカード の端子面に形成された端子を基板側の端子にデータ交換可能に接続す るメモリーカード用コネクタであって、 前記メモリーカードの端子面 に当接される端子面当接部と、 該端子面当接部の幅方向両端部から立 ち上げられ、 前記メモリーカードを幅方向に位置決めする案内壁とを 有するハウジングと、 弾性を有した支持片を上下に有し、 これら支持 片で前記案内壁の上下を挟み込むように外側方向から嵌め込まれるこ とにより各案内壁に設けられ、 前記メモリーカードの幅方向両端部を 前記支持片により前記端子面当接部に押し付けるタブとを有している 上記の構成によれば、 タブを案内壁の外側方向から嵌め込んで取り 付ける場合、 タブの上下に配置された支持片が案内壁に当接しながら 上下に強制的に開かせる必要があるが、 支持片が弾性を有しているた め、 作業者が手でタブを案内壁方向に押し付ければ、 支持片が案內壁 を挟み込む状態まで容易に嵌め込むことができる。 従って、 従来のよ うにハウジング側を強制的に変形させて取り付ける場合のように、 タ ブを大きな力で押圧する治具を用いる必要がない。 これにより、 治具 の導入に要する生産コストを低減することができると共に、 治具を用 いて作業することにより生じていた工程を削減することができる。 こ の結果、 作業者の負担を軽減することができると共に、 生産効率を向 上させることができる。

また、 本発明において、 前記支持片の端部は、 根元側から自由端側 にかけて短尺となるように傾斜されている。

上記の構成によれば、 メモリーカードをメモリーカード用コネクタ に装着する際に、 支持片の自由端が端子面当接部に近接し、 支持片の 自由端とハウジングの端子面当接部との間隔がメモリーカードの厚さ 以下となっている場合であっても、 支持片の根元側の大きな隙間から メモリーカードの端部を差し込んで挿入することができる。 これによ り、 メモリーカードをメモリーカード用コネクタに容易に装着するこ とができる。

また、 本発明において、 前記タブは、 支持片が上下対称に形成され ている。

±記の構成によれば、 タブの上下を逆にして取り付けることができ るため、 タブの取り扱いが容易になり、 作業者の負担を一層軽減する ことができる。

また、 本発明において、 前記案内壁の下側に位置する前記タブの支 持片の外側面は、 半田付けにより前記基板に固定されている。 上記の 構成によれば、 コネクタを基板に強固に固定することができる。

また、 本発明において、 前記タブの支持片の外側面には、 メッシュ 模様が形成されている。 上記の構成によれば、 メッシュ模様で支持片 の外側面の表面積を拡大することができるため、 半田付けによるコネ クタの基板への固定をより強固にすることができる。

また、 本発明において、 前記タブは、 上側の支持片から下側の支持 片にかけて開口された係止窓を有しており、 前記案内壁は、 前記係止 窓内で前記上側の支持片よりも上方おょぴ前記下側の支持片ょりも下 方に頂部がそれぞれ位置するように形成された係止部を有している。 上記の構成によれば、 係止部の頂部が上側および下側の支持片にそ れぞれ当接することによって、 タブがハウジングから脱落することを 防止することができる。

また、 本発明において、 前記係止部は、 外側面から頂部にかけて傾 斜された傾斜面を有している。 上記の構成によれば、 タブの支持片が 傾斜面に沿って開くため、 タブを容易にハウジングに取り付けること ができる。

また、 本発明において、 前記係止部は、 複数箇所に並列配置されて おり、 前記支持片の係止窓側には、 前記係止部間で案内壁を挟持する 凸部が形成されている。

上記の構成によれば、 係止窓が開口されたことにより支持片の保形 性が低下することになつても、 案内壁の上下を凸部で挟持することに よって、 支持片の保形性の低下を最小限に抑制することができる。 また、 本発明は、 上述の構成を有したメモリーカード用コネクタを 備えた携帯電話である。 これにより、 メモリーカード用コネクタが携 帯電話の筐体内部に設けられ、 斜め上方から着脱作業を行う必要があ る場合でも、 着脱作業を容易に行うことがでぎると共に、 着脱作業時 にメモリーカード用コネクタに対して不規則な剥離力が生じても、 メ モリーカード用コネクタが基板から剥離し難いものにできることから 、 携帯電話の更新を容易且つ安全に行うことができる。 図面の簡単な説明

第 1図は、 メモリーカード用コネクタの組み立て過程を示す説明図 である。 第 2図は、 メモリーカード用コネクタが携帯電話に搭載され た状態を示す説明図である。 第 3図は、 メモリーカード用コネクタの 斜視図である。 第 4図は、 メモリーカード用コネクタの正面図である 。 第 5図は、 メモリーカード用コネクタの裏面図である。 発明を実施するための最良の形態

本発明の実施の形態を第 1図ないし第 5図に基づいて以下に説明す る。 本実施の形態に係るメモリーカード用コネクタは、 第 1図に示す ように、 メモリーカード 1を着脱可能に保持し、 このメモリーカード 1の端子面 1 aに形成された端子を第 2図の基板 2 1側の端子にデー タ交换可能に接続するものである。 ここで、 メモリーカード 1 として は、 S I M (Subscriber Identification Module)カードを挙げること ができるが、 その他の情報記憶媒体であっても良い。 また、 基板 2 1 は、 第 2図に示すように、 携帯電話 2 2やその他の情報端末、 電子機 器に搭載されている。

上記のメモリーカード用コネクタは、 第 1図および第 3図〜第 5図 に示すように、 合成樹脂材料で形成されたハウジング 2と、 このハウ ジング 2に設けられた金属製のタブ 1 0とを有している。 ハウジング 2は、 メモリーカード 1 の端子面 1 aに当接される端子面当接部 3と 、 端子面当接部 3の幅方向両端部から立ち上げられ、 メモリーカード 1を幅方向に位置決めする案内壁 4 · 4とを有している。 端子面当接 部 3は、 中継端子 5を保持する端子保持部 3 aを備えている。 端子保 持部 3 aは、 ハウジング 2の幅方向の 3箇所に形成されており、 これ らを一組として長手方向の前後 2箇所に配置されている。 また、 各案 內壁 4は、 タブ 1 0を保持する係止部 6と、 タブ収容溝 7とを有して いる。 タブ収容溝 7は、 タブ 1 0の高さ、 長さおよび厚みに一致した 溝髙、 溝長および溝厚に設定されている。 一方、 係止部 6は、 タブ収 容溝 7内において長手方向の 2箇所に並列配置されている。 尚、 係止 都 6は、 1箇所に配置されていてもよいし、 3箇所以上に配置されて いても良い。

一方、 タブ 1 0は、 上述のタブ収容溝 7に面状に当接する直立部 1 1と、 直立部 1 1の上端および下端から曲折された支持片 1 2 · 1 2 とを有している。 支持片 1 2 · 1 2の根元側の間隔は、 タブ収容溝 7 の溝高さに一致した長さに設定されている。 尚、 曲折角度は、 支持片 1 2 . 1 2の両端部の幅が根元側の幅よりも狭くなる角度であること が好ましい。 両支持片 1 2 · 1 2は、 弾性を有しており、 ハウジング 2の案內壁 4の上下を挟み込むようにハウジング 2の外側方向から嵌 め込まれるようになつている。 そして、 一方の支持片 1 2は、 メモリ 一カード 1の幅方向の端部を端子面当接部 3に押し付けるようになつ ている。 また、 支持片 1 2の端部は、 支持片 1 2の根元側の大きな隙 間からメモリーカード 1の端部を差し込んで挿入することができるよ うに、 根元側から自由端側にかけて短尺となるように傾斜されている 。 さらに、 両支持片 1 2 ■ 1 2は、 タブ 1 0の上下を逆にして取り付 けることができるように、 上下対称に形成されている。

また、 案内壁 4の下側に位置するタブ 1 0の支持片 1 2は、 メモリ 一カード用コネクタを第 2図の基板 2 1に強固に固定するように、 外 側面が半田付けにより基板 2 1に固定されている。 さらに、 各支持片 1 2の外側面には、 メッシュ模様 9が形成されている。 メッシュ模様 9は、 支持片 1 2の外側面の表面積を拡大することによって、 半田付 けによるメモリーカード用コネクタの基板 2 1への固定をより強固に している。

また、 タブ 1 0は、 上側の支持片 1 2から下側の支持片 1 2にかけ て開口された係止窓 1 3を有している。 係止窓 1 3は、 支持片 1 2の 突設方向とは逆方向に形成された凸部 1 0 aを中央部に有している。 係止窓 1 3は、 上述の各案内壁 4に形成された係止部 6 . 6に嵌合さ れている。 各係止部 6は、 係止窓 1 3内で上側の支持片 1 2よりも上 方および下側の支持片 1 2よりも下方に頂部がそれぞれ位置するよう に形成されている。 そして、 係止部 6は、 項部が上側および下側の支 持片 1 2 · 1 2にそれぞれ当接することによって、 タブ 1 0がハウジ ング 2から脱落することを防止している。 また、 係止部 6は、 タプ収 容溝 7から外側方向に対しても溝厚と同程度に突設されており、 タブ 収容溝 7とでタブ 1 0を水平方向 （案内壁 4の長手方向） に支持して いる。

さらに、 係止部 6は、 外側面から頂部にかけて傾斜された傾斜面 6 aを有している。 傾斜面 6 aは、 タブ 1 0の支持片 1 2 · 1 2が傾斜 面 6 aに沿って上下に開き易くしている。 また、 並列配置された係止 部 6 · 6間には、 上述の支持片 1 2の係止窓 1 3側に形成された凸部 1 0 aが配設されている。 そして、 この凸部 1 0 aは、 係止部 6 - 6 間で案内壁 4を挟持することによって、 支持片 1 2の保形性の低下を 最小限に抑制している。

上記の構成において、 メモリーカード用コネクタの製造方法につい て説明する。

(タブ製造工程）

ロール状に卷回された帯状の薄板金属板が繰出装置にセットされる 。 そして、 金属板の先端部がプレス装置に繰り出される。 そして、 こ のプレス装置において、 多数の凹凸を有したプレス面が金属板に押圧 されることによって、 プレス面の凹凸がメッシュ模様 9として金属板 の表面に転写される。 尚、 ここでいうメッシュ模様 9は、 多数の凹凸 が形成されたものや、 多数の直線的または曲線的な形態の細線が並列 配置して形成されたもの、 多数の上記形態の細線が交差して形成され たもの、 さらにはこれらの凹凸および上記形態の細線の組み合わせに より形成されたものが含まれる。

この後、 メッシュ模様 9を形成した部位が支持片 1 2 ■ 1 2となる ように、 タブ 1 0を展開した状態の外形が一部を残して打ち抜かれる 。 続いて、 係止窓 1 3が打ち抜かれた後、 支持片 1 2 · 1 2が曲げカロ ェされることによって、 タブ 1 0が金属板に等間隔で連続的に形成さ れる。 この後、 タブ 1 0が金属板から切り離されて単品のタブ 1 0力 s 作成される。

(ハウジング■中継端子製造工程）

ハウジング 2の外形に対応したキヤビティを備えた金型が準備され る。 金型が射出成形機にセットされ、 絶縁性を備えた粒状の合成樹脂 材料が射出成形機に供給されることによって、 ハウジング 2が作成さ れる。 また、 帯状の薄板金属板がプレス加工装置等により打ち抜きお よび曲げ加工されることによって、 3個を一組として並列配置された 中継端子 5 ' 5 ■ 5の集合体が作成される。

(組み立て工程）

上記のように各工程で作成されたタブ 1 0、 ハウジング 2および中 継端子 5の集合体は、 パーツフィーダにそれぞれ投入される。 そして 、 組み立て工程において、 所定の姿勢で 1個づっ各パーツフィーダか ら作業者に供給される。 作業者は、 先ず、 ピンセット等の把持具を用 いてハウジング 2を把持する。 尚、 作業者の手でハウジング 2が把持 されてもよい。 次に、 タブ 1 0が把持され、 上下の支持片 1 2 · 1 2がハウジング 2の案内壁 4方向に移動される。 案内壁 4に到達した支持片 1 2 - 1 2は、 案内壁 4の各係止部 6に形成された上下の傾斜面 6 a · 6 aに それぞれ当接する。 そして、 タブ 1 0が案内壁 4に押し付けられると 、 これらの支持片 1 2 · 1 2は、 傾斜面 6 a . 6 aに沿って上下に開 くように変形し、 案内壁 4を挾み込むようにして移動する。 従って、 タブ 1 0の保管時や運搬時等において、 外力により支持片 1 2 . 1 2 の先端部の隙間が狭くなつた場合でも、 支持片 1 2 ■ 1 2は、 問題な く案内壁 4を挟み込むように移動する。

また、 支持片 1 2 · 1 2は、 弾性を有していると共に、 薄板金属板 により形成されたものであるため、 容易に変形して元の状態に戻る。 従って、 作業者がタブ 1 0をハウジング 2の案內壁 4方向に軽く押し 付けるだけで、 両支持片 1 2 · 1 2が開いて案内壁 4を挟み込むよう に移動するため、 タブ 1 0をハウジング 2に容易に取り付けること力 S できる。 また、 このときに、 支持片 1 2 ■ 1 2が上下対称に形成され ているため、 タブ 1 0の上下を逆にして取り付けることができると共 に、 タブ 1 0が左用および右用に限定されずに両用のタブ 1 0として 使用することができる。 従って、 タブ 1 0を取り付けるときの作業ミ スが回避される。 さらに、 作業者のタブ 1 0の取り付け時における取 付方向の注意負担が解消されると共に、 取付方向に注意する工程が削 減される。

タプ 1 0が案内壁 4に押し付けられることによって、 タブ 1 0の直 立部 1 1がタブ収容溝 7に当接すると、 タブ収容溝 7内に配置された 係止部 6の上側および下側の頂部が係止窓 1 3内に入り込む。 これに より、 係止部 6の頂部が上側および下側の支持片 1 2 · 1 2にそれぞ れ当接することによって、 タブ 1 0がハウジング 2から脱落すること を防止することができる。 また、 タブ 1 0がタブ収容溝 7に嵌合され ることによって、 タブ 1 0が案内壁 4に沿った水平方向にズレること を防止することができる。

上記のようにしてハウジング 2に対してタブ 1 0 ， 1 0が取り付け られると、 次いで、 3個を一組として並列配置された中継端子 5の集 合体が把持される。 この中継端子 5 · 5 · 5は、 ハウジング 2の幅方 向に並列配置された端子保持部 3 a · 3 a · 3 aに一度の作業でそれ ぞれ嵌合される。 この後、 中継端子 5 · 5 · 5を接続した図示しない キャリアが折り取られ、 各中継端子 5 ■ 5 · 5が電気的に独立した状 態にされる。 そして、 このような中継端子 5 · 5 · 5の嵌合作業が前 後の端子保持部 3 a ■ 3 a · 3 aに対して行われることによって、 メ モリーカード用コネクタが作成される。

次に、 上記のように作成されたメモリーカード用コネクタの動作に ついて説明する。

先ず、 メモリーカード用コネクタは、 第 2図の携帯電話 2 2の基板 2 1上に他の電子部品と共に載置される。 そして、 タブ 1 0の下側の 支持片 1 2が中継端子 5と共に基板 2 1に半田付けされる。 これによ り、 メモリーカード用コネクタは、 基板 2 1に強固に固定された状態 となる。

次に、 メモリーカード 1がハウジング 2の案内壁 4 - 4間に揷入さ れ、 幅方向両端部に設けられた各タブ 1 0における上側の支持片 1 2 とハウジング 2の端子面当接部 3との間に挿入される。 この際、 各支 持片 1 2の端部は、 根元側から自由端側にかけて短尺となるように傾 斜されている。 従って、 支持片 1 2の自由端が端子面当接部 3に近接 し、 支持片 1 2の自由端とハウジング 2の端子面当接部 3との間隔が メモリーカード 1の厚さ以下となっていても、 支持片 1 2の根元側の 大きな隙間からメモリーカード 1の端部を差し込んで容易に挿入する ことができる。 この結果、 メモリーカード 1をメモリーカード用コネ クタに容易に装着することができる。

また、 メモリー力一ド 1がメモリーカード用コネクタに装着される ときに、 メモリーカード 1がハウジング 2の斜め上方からタブ 1 0の 支持片 1 2を押し開くように挿入されるため、 メモリ一カード用コネ クタに対して上下方向および水平方向の不規則な力が作用する。 そし て、 この不規則な力は、 メモリー力 ^"ド用コネクタを基板 2 1から剥 離する剥離力として作用する。 ところが、 メモリーカード用コネクタ は、 上述のようにタブ 1 0の支持片 1 2が半田付けにより基板 2 1に 接着されている。 さらに、 支持片 1 2の表面は、 メッシュ模様 9によ り半田付けの接着面積が拡大されている。 これにより、 メモリーカー ド用コネクタが強固に基板 2 1に固定されているため、 メモリーカー ド 1の揷入時に多少の剥離力が発生した場合でも、 メモリーカード用 コネクタが基板 2 1から剥離することはない。

上記のようにしてメモリーカード 1が揷入されると、 両タブ 1 0 · 1 0の上側の支持片 1 2 . 1 2がメモリーカード 1の幅方向両端部を 端子面当接部 3方向に押圧することによって、 メモリーカード 1力 Sノ、 ウジング 2に保持される。 この結果、 メモリーカード 1の端子が中継 端子 5を介して基板 2 1の端子に安定して接続され、 例えば電話番号 等の個人情報データがメモリーカード 1に記憶されていくことになる 。 この後、 第 2図の携帯電話 2 2を更新する場合には、 メモリーカー ド用コネクタからメモリーカード 1が抜脱される。

このとき、 メモリーカード 1がハウジング 2の斜め上方にタブ 1 0 の支持片 1 2を押し開くように抜脱されるため、 メモリーカード用コ ネクタに対して上下方向および水平方向の不規則な力が作用する。 そ して、 この不規則な力は、 メモリーカード用コネクタを基板 2 1から 剥離する剥離力として作用する。 ところが、 メモリーカード用コネク タは、 上述のようにタブ 1 0の支持片 1 2が半田付けにより基板 2 1 に接着されている。 さらに、 支持片 1 2の表面は、 メッシュ模様 9に より半田付けの接着面積が拡大されている。 これにより、 メモリー力 ード用コネクタが強固に基板 2 1に固定されているため、 メモリー力 ード 1の抜脱時に多少の剥離力が発生した場合でも、 メモリーカード 用コネクタが基板 2 1から剥離することはない。 そして、 このように して抜脱されたメモリーカード 1は、 新機種の携帯電話 2 2のメモリ 一カード用コネクタに装着される。

以上のように、 本実施形態のメモリーカード用コネクタは、 メモリ 一力一ド 1を着脱可能に保持し、 このメモリーカード 1の端子面 1 a に形成された端子を基板 2 1側の端子にデータ交換可能に接続するも のであり、 メモリーカード 1の端子面 1 aに当接される端子面当接部 3と、 この端子面当接部 3の幅方向両端部から立ち上げられ、 メモリ 一カード 1を幅方向に位置決めする案内壁 4 · 4とを有するハウジン グ 2と、 弾性を有した支持片 1 2 ■ 1 2を上下に有し、 これら支持片 1 2 - 1 2で案内壁 4 · 4の上下を挟み込むように外側方向から嵌め 込まれることにより各案内壁 4に設けられ、 メモリーカード 1の幅方 向両端部を支持片 1 2により端子面当接部 3に押し付けるタブ 1 0と を有した構成にされている。

上記の構成によれば、 タブ 1 0を案内壁 4の外側方向から嵌め込ん で取り付ける場合、 タブ 1 0の上下に配置された支持片 1 2を案内壁 4に当接させながら上下に強制的に開かせる必要があるが、 支持片 1 2が弾性を有しているため、 作業者が手でタブ 1 0を案内壁 4方向に 押し付ければ、 支持片 1 2が案内壁 4を挟み込む状態まで容易に嵌め 込むことができる。 従って、 従来のようにハウジング 2側を強制的に 変形させて取り付ける場合のように、 タブ 1 0を大きな力で押圧する 治具を用いる必要がない。 これにより、 治具の導入に要する生産コス トを低減することができると共に、 治具を用いて作業することにより 生じていた工程を削減することができる。 この結果、 作業者の負担を 軽減することができると共に、 生産効率を向上させることができる。 また、 本実施形態における支持片 1 2の端部は、 根元側から自由端 側にかけて短尺となるように傾斜されている。 これにより、 メモリー カード 1をメモリーカード用コネクタに装着する際に、 支持片 1 2の 自由端が端子面当接部 3に近接し、 支持片 1 2の自由端とハウジング 2の端子面当接部 3との間隔がメモリーカード 1の厚さ以下となって いる場合であっても、 支持片 1 2の根元側の大きな隙間からメモリー カード 1の端部を差し込んで揷入することができる。 この結果、 メモ リーカード 1をメモリーカード用コネクタに容易に装着することがで さる。

また、 本実施形態におけるタブ 1 0は、 支持片 1 2が上下対称に形 成されている。 これにより、 タブ 1 0の上下を逆にして取り付けるこ とができるため、 タブ 1 0の取り扱いが容易になり、 作業者の負担を 一層軽減することができる。

また、、 本実施形態における案内壁 4の下側に位置するタブ 1 0の支 持片 1 2の外側面は、 半田付けにより基板 2 1に固定されている。 こ れにより、 コネクタを基板 2 1に強固に固定することができる。

また、 本実施形態におけるタブ 1 0の支持片 1 2の外側面には、 メ ッシュ模様 9が形成されている。 これにより、 メッシュ模様 9で支持 片 1 2の外側面の表面積を拡大することができるため、 半田付けによ るコネクタの基板 2 1への固定をより強固にすることができる。 また、 本実施形態におけるタブ 1 0は、 上側の支持片 1 2から下側 の支持片 1 2にかけて開口された係止窓 1 3を有しており、 案内壁 4 は、 係止窓 1 3内で上側の支持片 1 2よりも上方および下側の支持片 1 2よりも下方に頂部がそれぞれ位置するように形成された係止部 6 を有した構成にされている。 これにより、 係止部 6の頂部が上側およ ぴ下側の支持片 1 2にそれぞれ当接することによって、 タブ 1 0カ 、 ウジング 2から脱落することを防止することができる。

また、 本実施形態における係止部 6は、 外側面から頂部にかけて傾 斜された傾斜面 6 aを有している。 これにより、 タブ 1 0の支持片 1 2が傾斜面 6 aに沿って開くため、 タプ 1 0を容易にハゥジング 2に 取り付けることができる。

また、 本実施形態における係止部 6は、 複数箇所に並列配置されて おり、 支持片 1 2の係止窓 1 3側には、 係止部 6間で案内壁 4を挟持 する凸部 1 0 aが形成されている。 これにより、 係止窓 1 3が開口さ れたことにより支持片 1 2の保形性が低下することになつても、 案内 壁 4の上下を凸部 1 0 aで挟持することによって、 支持片 1 2の保形 性の低下を最小限に抑制することができる。

以上、 本発明を好適な実施の形態に基づいて説明したが、 本発明は その趣旨を超えない範囲において変更が可能である。 即ち、 本実施形 態においては、 メッシュ模様 9が支持片 1 2の一部領域に形成されて いるが、 支持片 1 2の全面に形成されていても良いし、 さらにタブ 1 0の全面に形成されていても良い。 支持片 1 2の全面にメッシュ模様 9を形成した場合には、 半田接着する面積を一層拡大することができ る。 また、 タブ 1 0の全面にメッシュ模様 9を形成した場合には、 タ プ 1 0を打ち抜き加工する場合の位置決め精度を低くしても、 正規の タブ 1 0を高い歩留まりで作成することができる。 また、 本実施形態におけるタブ製造工程においては、 プレス装置の プレス面を金属板に押圧することによりメッシュ模様 9を形成してい るが、 これに限定されることはない。 即ち、 メッシュ模様 9は、 転写 ロールの周面が金属板に押し付けられることによって、 転写ロールの 周面に形成されたメッシュ模様が金属板の表面に転写されることによ り形成されていても良い。 また。 メッシュ模様 9は、 微小球を金属板 の表面に吹き当てることにより形成されていても良い。

さらに、 本実施形態における組み立て工程においては、 ハウジング 2に対してタブ 1 0を取り付けた後に中継端子 5を取り付ける手順で 組み立て作業を行っているが、 これに限定されるものではなく、 中継 端子 5の取り付け後にタブ 1 0を取り付ける手順で組み立て作業が行 われても良い。 産業上の利用可能性

本発明に係るメモリーカード用コネクタおよびそれを備えた携帯電 話は、 以上のように構成されており、 タブを案内壁の外側方向から嵌 め込んで取り付ける場合、 支持片が弾性を有しているため、 作業者が 手でタブを案内壁方向に押し付ければ、 支持片が案内壁を挟み込む状 態まで容易に嵌め込むことができる。 従って、 タブを大きな力で押圧 する治具を用いる必要がない。 これにより、 治具の導入に要する生産 コストを低減することができると共に、 治具を用いて作業することに より生じていた工程を削減することができる。 この結果、 作業者の負 担を軽減することができると共に、 生産効率を向上させることができ るとする効果を奏する。

Claims

請 求 の 範 囲

1 . メモリーカードを着脱可能に保持し、 該メモリーカードの端子面 に形成された端子を基板側の端子にデータ交換可能に接続するメモリ 一力一ド用コネクタであって、

前記メモリーカードの端子面に当接される端子面当接部と、 該端子 面当接部の幅方向両端部から立ち上げられ、 前記メモリーカードを幅 方向に位置決めする案内壁とを有するハウジングと、

弾性を有した支持片を上下に有し、 これら支持片で前記案内壁の上 下を挟み込むように外側方向から嵌め込まれることにより各案内壁に 設けられ、 前記メモリーカードの幅方向両端部を前記支持片により前 記端子面当接部に押し付けるタブと

を有することを特 とするメモリーカード用コネクタ。

2 . 前記支持片の端部は、 根元側から自由端側にかけて短尺となるよ うに傾斜されていることを特徴とする請求項 1に記載のメモリーカー ド用コネクタ。

3 . 前記タブは、 支持片が上下対称に形成されていることを特徴とす る請求項 1に記載のメモリーカード用コネクタ。

4 . 前記案内壁の下側に位置する前記タブの支持片の外側面は、 半田 付けにより前記基板に固定されていることを特徴とする請求項 1に記 载のメモリーカード用コネクタ。

5 . 前記タブの支持片の外側面には、 メッシュ模様が形成されている ことを特徴とする請求項 4に記載のメモリーカード用コネクタ。

6 . 前記タブは、 上側の支持片から下側の支持片にかけて開口された 係止窓を有しており、

前記案内壁は、 前記係止窓内で前記上側の支持片ょりも上方おょぴ 前記下側の支持片ょりも下方に頂部がそれぞれ位置するように形成さ れた係止部を有することを特徴とする請求項 1に記載のメモリ一力一 ド用コネクタ。

7 . 前記係止部は、 外側面から頂部にかけて傾斜された傾斜面を有す ることを特徴とする請求項 6に記載のメモリーカード用コネクタ。

8 . 前記係止部は、 複数箇所に並列配置されており、 前記支持片の係 止窓側には、 前記係止部間で案内壁を挟持する凸部が形成されている ことを特徴とする請求項 6に記載のメモリーカード用コネクタ。

9 . 請求項 1のメモリーカード用コネクタを備えたことを特徴とする