WO2003086062A1

WO2003086062A1 - Dispositif de raffinage de gelee royale

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Publication number: WO2003086062A1
Application number: PCT/JP2003/004619
Authority: WO
Inventors: Kikuji Yamaguchi
Original assignee: Kikuji Yamaguchi
Priority date: 2002-04-17
Filing date: 2003-04-11
Publication date: 2003-10-23
Also published as: CN1451296A; TWI224949B; JP3675774B2; JP2003304772A; AU2003236100A1; CN1218631C; KR20050007292A; TW200306162A; KR100977233B1

Description

明細ローヤルゼリ一の精製装置技術分野

この発明は、ローヤルゼリーの精製装置に関する背景技術

ローヤルゼリーの般的な採乳方法は、蜜蜂の習性を応用したものである。蜜蜂の女王は、花の最盛期になると毎日 3 , 000個もの卵を産むので、巣箱がすぐに満杯となる。このとき、分蜂という巣分かれ現象が生じる。この分蜂時期になると、働き蜂たちは新女王蜂を育成するための王台というべッドを約 20個ほど作る。これらの王台に女王蜂が次々と受精卵を産み付ける。そうすると働き蜂たちは各王台の受精卵を新女王蜂へと飼育するために頭部に有している下咽頭線からローヤルゼリーという特殊な物質を各王台へ分泌する。

各王台は上記の分泌開始から 9 0時間までにローヤルゼリーで満杯になり、働き蜂たちはミツロウを分泌して王台に蓋をして閉じる。卵から孵化した女王の幼虫は、王台の中でローヤルゼリ一を餌として成虫へと育っていくのである。過去においては、天然王台に溜められた僅かばかりのローヤルゼリーが集められて採乳されていたので、ローヤルゼリーは極めて貴重で高価なものであった。

その後、上記の蜂の習性を応用して、上記の自然王台の代わりに椀状の直径 1 c m程のプラスチックで作成した人工王台（べッド）が開発され、働き蜂の巣房から 3 日令ほどの小さな幼虫が人為的に一つ一つ上記の人工王台の中に移動される作業、つまり『移虫作業』が行われようになった。

上記のように移虫作業が行われた各王台は、女王蜂を隔離した上で、一列で 34 個の王台が二列に並べられた状態で王台の入口を逆さまになるように巣枠に組み込まれて巣箱の中に納められ、巣箱の蓋が閉じられる。

すると、働き蜂たちは前述した自然王台と同じように人工王台へローヤルゼリーを分泌し始める。丸 3 日間（ 7 2時間）経過した後に『採乳作業』が行われる。この『採乳作業』とは、人工王台を並べた巣枠が巣箱から取り出され、ミツロウにより閉塞された人工王台の蓋がカツ夕ナイフ等の切断工具で取り除かれた後に、人工王台の中に溜められたローヤルゼリーが竹のヘラや真空ポンプでプラスチックなどの容器に取り集められる作業をいう。

ローヤルゼリーを分泌できる働き蜂は、成虫になつてから一週間から 1 0 日ほど経過した若い働き蜂であり、それ以上の日令の働き蜂はローヤルゼリーを分泌しないのである。また、上記の若い働き蜂はローヤルゼリーを分泌するために、ハチミツの他にたくさんの花粉を食べて一旦消化吸収し、心臓管という器官でローャルゼリーが作られ、このローヤルゼリーが蜂の頭の箇所にある咽頭線という器官より分泌される。

砂糖水がハチミッの代用としてよく使われるが、砂糖水はハチミツと比較すると、働き蜂から分泌されるローヤルゼリーの成分 · 活性の両方の点で遙かに劣るものである。つまり、砂糖水を餌として与えられて分泌されたローヤルゼリーが受精卵の幼虫に与えられても正規な女王蜂にはならず、不思議なことに女王蜂と働き蜂の中間的な蜂になる。したがって、天然のハチミツと花粉は蜜蜂にとって子孫繁栄のために不可欠な栄養価の高い物質といえるものである。

ちなみに、ローヤルゼリーの成分には、水分約 6 8 %、タンパク質約 1 3 %、糖質約 1 6 %、脂質約 4 %であり、その他ビタミン B _{l s} ビタミン B ₂ , ビタミン B ₆ , ニコチン酸、葉酸、パントテン酸、ビチオン、イノシトール、アセチルコリン、ガンマーァミノ酪酸などが含まれている。そして、ローヤルゼリーは医学界においては生活習慣病、ガン、心臓病、脳卒中などに効果があるとされている。例えば、免疫細胞に働きかけて免疫力を活性化させることや、炎症を抑える作用、鎮痛作用があることや、活性酸素を消去させることや、耐性菌が生まれないことなどの優れた作用がある。

日本におけるローヤルゼリーの濾過方法は、採乳直後に、幼虫や巣となっているミツロウの破片ごと寒天の押し器のような簡易濾過器の中に入れられてから、メッシュを備えた出口に向けて押し出されるのである。この濾過作業は採乳の都度行われて l kg 入りのビニールに溜められる。溜まったローヤルゼリーは、家庭用の電気冷蔵庫に納められて約 8 程で保管される。日本のローャルゼリー生産養蜂家たちは、山間部において小型発電器にて小型冷蔵庫を作動させてローヤルゼリーの保管に勤める。

一方、中国における養蜂作業の実態について説明すると、大密源国の中国は 1 970 年代に入りローヤルゼリーの世界的生産国となって行き、 1 990年代には世界一のローヤルゼリー源乳生産国となった。日本の 2000 年度における中国産のローヤルゼリーの輸入実績は 530 トンを超えるまでになつた。中国におけるハチミツやローヤルゼリーの原乳の生産方式は、日本方式と大幅に異なり、特に養蜂場における作業方法、保管、輸送等の管理が杜撰であるために、日本に到着した蜂製品の品質は活性、鮮度ともに大幅に劣化している。

例えば、移虫、採乳作業までの工程は日本と同じであるが、最も重要な養蜂家の手による蜂場濾過が行われず、採乳作業では幼虫こそ取り除かれるが、蜂の死骸や巣の破片、ゴミは混入された状態で常温のまま l kg、 3 kg、 5 kgの容器に溜め続けられる。その後も常温にさらされ、長時間放置された上、一定量のローヤルゼリーが溜まると、都市部の精製工場へ運び込まれる。

この段階で初めて冷凍倉庫にて一旦マイナス 8 にて冷凍保存される。そのように各地から集められ、冷凍保存された口一ャルゼリーが集められると、精製工場に持ち込まれ、解凍作業を経て人手で濾過作業が行われる。

例えば、事業規模が小規模な養蜂家においては、図 5に示されているようにローヤルゼリーの精製装置 1 0 1 を構成する円筒状の筒状体 1 0 3 の一端の開口部 1 0 5 にガーゼ 1 0 7 を被せて輪ゴム 1 0 9で止めておき、この筒状体 1 0 3 の他端の開口 1 1 1から上記の採乳したローヤルゼリーが投入される。次いで、前記開口 1 1 1から筒状体 1 0 3 内に円柱状のピストン部 1 1 3が挿入されてローヤルゼリーをガーゼ 1 0 7 に向けて押圧することにより、ガーゼ 1 0 7 を通過したローヤルゼリーが濾過され、下方の金属製の缶 1 1 5 に収容されている。なお、上記の筒状体の容量は 2 0 0 〜 5 0 0 c cである。

上記の濾過作業の後に撹拌作業が行われる。撹拌作業では、濾過済のローヤルゼリーが直径約 l m位の円筒形のステンレス容器（上記の缶でも兼用可能）の中に流し込まれる。ステンレス容器内のローヤルゼリ一は撹拌用装置により撹拌される。例えば、ステンレス容器の中央には回転軸が取り付けられ、この回転軸に備えられた撹拌用の金属ヘラとしての例えば撹拌棒がゆつくりしたスピードでモータによって回り始めると、容器の中の口一ャルゼリーが撹拌される。このように均一のローヤルゼリー原液が出来上がる。このローヤルゼリー原液は 1 kg梱包に小分けされて出荷の時まで再びマイナス 1 8 °Cで保管される。

ところで、上記の移虫、採乳作業は、例えば中国の西北の奥地にある 1 0 0 %自然の菜の花の大密源地帯にて行われる。採乳作業後のローヤルゼリーの濾過、撹拌作業は、鮮度を落とさないためにも、採乳作業を行った場所にて素早く行う必要がある。

しかし、中国の現況では、中国山中の奥地の養蜂場に発電機や冷蔵庫を設置することなど考えられぬほどのレベルであり、また確たる流通も確立されておらず、蜂場作業の改善を実施しても売値は従来の方法で行われたものと同額であることから、養蜂家たちは敢えて手間のかかる作業を行っていないのが実態である。

したがって、従来のローヤルゼリーの精製方法においては、上述したように中国山中の奥地の養蜂場では採乳されたローヤルゼリーの濾過作業が行われず、蜂の死骸や巣の破片、ゴミ等が混じった状態で常温のまま長時間放置され、常温にて都市部の精製工場へ運び込まれてから、冷凍保存されて一定量がまとめられてから濾過、撹拌されているので、ローヤルゼリーは（1 )紫外線を受け、（2)空気中の酸と接触し、（3)金属と接触することになり、その結果、ローヤルゼリーのもつ優れた活性型の成分が破壊されてしまうという問題点があった。より詳しくは、ローヤルゼリーの弱点は、（1 )空気中の炭酸ガス等の酸のような微量成分により生成が劣化する。（2)紫外線に弱い。（3) 8 以上の熱に弱い。（4)金属に接触すると化学変化が生じる。（5 )無機酸に接すると化学変化が生じる、というものである。ところが、撹拌の際には、ローヤルゼリーが空気とミックスされてしまい、その上、金属性のヘラが使用されているので、ローヤルゼリーは金属性の物質と接触して成分が破壊されてしまうのである。

また、採乳されたローヤルゼリーには蜂の死骸、巣の破片、ゴミ等が混じっており、水分が 6 5 %で粘度が高いペースト状で非常に重たいものであるので、濾布としてのガーゼ 1 0 7が詰まつたりして濾過及び撹拌の処理に時間がかかると、ローヤルゼリーが空気中にさらされる時間が長くなり、生成劣化すると共に活性化が減少し、鮮度が落ちてしまうのである。

さらに、従来の中国でのローヤルゼリーの精製方法においては上述したように冷凍、解凍、冷凍の工程により 2度の冷凍が行われている。ところが、冷凍されることによってローヤルゼリーの鮮度は保たれるが、ローヤルゼリーに含まれる有効成分のひとつである 1 0 ヒドロォキシ 2デセン酸という脂肪酸はすぐに結晶してしまい、一度結晶した上記のデセン酸は簡単に溶解しないために、上記のデセン酸の含有量が低下した品質度の低いローヤルゼリー原乳と化してしまうという問題点があった。

また、その他の主要成分であるァ * ァミノ酪酸、ァセチルコリン等も冷凍、それも長期冷凍保存は避けるべきである。

ましてや、たとえ魚であっても、日本の冷凍技術のように、生きたままの魚が窒素を使った瞬間冷凍や急速冷凍方式によって冷凍されているにもかかわらず、常温で幾日も放置された口一ャルゼリ一原乳が低速冷凍されるということは、釣り上げた魚が幾日も放置された上で冷凍保存されることに等しい方法であり、鮮度の維持を出来るはずがない。以上のように品質劣化した中国産のローヤルゼリー原乳が国内外に取引されているのが、中国養蜂養蜂品市場の現実となっている。

また、従来のローヤルゼリーの精製装置 1 0 1では、筒状体 1 0 3 とピストン部 1 1 3 とを両手で持って操作するので大変な作業であり、濾布としてのガーゼ 1 0 7 は木綿製で平織りであるために毛羽立って目詰まりし、また、織り目が寄れるためにメッシュが安定しないために純度の高い良質な精製が行われないという問題点があった。

この発明は上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、例えば中国山中の奥地のような電気供給源のない養蜂場においても、簡単な装置で短時間で濾過の処理を行うことにより活性が高く、高品質で、高純度のローヤルゼリーを得るための口ーャルゼリーの精製装置を提供することにある。発明の開示

上記目的を達成するために請求項 1 によるこの発明のローャルゼリーの精製装置は、両端を開口した筒状をなし且つローヤルゼリーを収容するシリンダ部と、このシリンダ部の一方端側に着脱自在に被蓋可能でローヤルゼリーを送出する送出口を備えたキヤップ部と、このキヤップ部と前記シリンダ部の一方端との間に挟み込まれてシリンダ部内のローヤルゼリーを濾過精製するフィルタと、前記シリンダ部内のローヤルゼリーを前記フィルタから押し出すべくシリンダ部の他方端の開口側から押圧するピストン部と、精製された口一ャルゼリーを収容する取り出し容器を載置すると共に前記取り出し容器へローヤルゼリーを落下せしめるべく前記キャップ部の送出口を下方へ向けてシリンダ部を装着する取り付け台と、この取り付け台に立設した支柱の上部に前記ピストン部を上下動すべく設けた昇降部材と、この昇降部材を上下動せしめるハンドル部と、から構成されてなることを特徵とするものである。

したがって、精製すべきローヤルゼリーがキャップ部と反対側の開口からシリンダ部の中に投入され、前記キャップ部の送出口を下に向けてシリンダ部を取り付け台に簡単に取り付けられる。ピストン部がシリンダ部へ挿入され、ハンドル部により押し下げられる昇降部材を介してピストン部によりシリンダ部のローャルゼリーが押圧され、フィル夕のメッシュを通過して効率的に濾過精製される。

この精製装置は構造が簡単であり、小型化され、コストが安価で、手入れが簡単で故障も少なく、ローヤルゼリーの精製純度の要求に応じて該当するメッシュのフィル夕に容易に交換される。電力源が得られない養蜂場であっても、容易に且つ短時間に口一ャルゼリーの精製が行われる。しかも、撹拌されないので空気中の酸の影響が極力少なく抑えられるので、生成劣化の少ない高品質のローヤルゼリーが得られる。

請求項 2 によるこの発明のローヤルゼリーの精製装置は、請求項 1記載のローヤルゼリーの精製装置において、前記フィル夕が 0 . 1 〜 1 . O m mのメッシュでネット状の濾布からなることを特徴とするものである。したがって、濾布が 0 . 1〜 1 . 0 m mのメッシュでネット（網）状であるので、ネットの目がよれることがないため濾過精製状態が安定し、純度の高い高品質のローヤルゼリーが得られる。

請求項 3 によるこの発明のローヤルゼリーの精製装置は、請求項 1又は 2記載のローヤルゼリーの精製装置において、前記シリンダ部とキャップ部とフィル夕とピストン部と取り出し容器が、少なくとも表面を非金属材料にて構成していることを特徴とするものである。

したがって、ローヤルゼリーと接触するシリンダ部、キャップ部、フィル夕、ピストン部、取り出し容器は、非金属材料にて構成されているので、ローヤルゼリ一は従来のように金属と化学反応を起こして品質低下することがない。

請求項 4によるこの発明のローヤルゼリーの精製装置は、請求項 1， 2又は 3記載のローヤルゼリーの精製装置において、前記昇降部材が、取り付け台に装着されたシリンダ部内のピストン部より上方に位置せしめるべく常時上方へ付勢されていることを特徴とするものである。

したがって、予め昇降部材が上方に持ち上げられているので、精製すべきローヤルゼリーを投入したシリンダ部は容易に取り付け台に装着される。

請求項 5 によるこの発明のローヤルゼリーの精製装置は、両端を開口した筒状をなし且つローヤルゼリーを収容するシリンダ部と、このシリンダ部の一方端側に着脱自在に被蓋可能でローャルゼリーを送出する送出口を備えたキャップ部と、このキャップ部と前記シリンダ部の一方端との間に挟み込まれてシリンダ部内のローヤルゼリ一を濾過するフィルタと、前記シリンダ部内のローヤルゼリーを前記フィルタから押し出すべくシリンダ部の他方端の開口側から押圧するピストン部と、から構成されてなることを特徴とするものである。

したがって、精製すべきローヤルゼリーがキヤップ部と反対側の開口からシリンダ部の中に投入され、前記開口から挿入したピストン部を押圧すると、シリンダ部のローヤルゼリーが前方へ押圧されてフィル夕のメッシュを通過して効率的に濾過精製される。この精製装置は構造が簡単であり、小型化され、コストが安価である。また、手入れが簡単で故障も少なく、ローヤルゼリーの精製純度の要求に応じて該当するメッシュのフィル夕に容易に交換される。電力源が得られない養蜂場であっても、容易に且つ短時間にローヤルゼリーの精製が行われる。しかも、撹拌されないので空気中の酸の影響が極力少なく抑えられるので、生成劣化の少ない高品質のローャルゼリーが得られる。

請求項 6によるこの発明のローヤルゼリーの精製装置は、請求項 5記載のローヤルゼリーの精製装置において、前記フィルタが

0 . 1 〜 1 . 0 m mのメッシュでネット状の濾布からなることを特徴とするものである。

したがって、請求項 2記載の作用と同様であり、濾布が 0 . 1 〜 1 . 0 m mのメッシュでネット（網）状であるので、ネットの目がよれることがないため濾過精製状態が安定し、純度の高い高品質のローヤルゼリーが得られる。

請求項 7 によるこの発明のローヤルゼリーの精製装置は、請求項 5又は 6記載のローヤルゼリーの精製装置において、前記シリンダ部とキャップ部とフィル夕とビストン部が、少なくとも表面を非金属材料にて構成していることを特徴とするものである。したがって、ローヤルゼリーと接触するシリンダ部、キャップ部、フィル夕、ピストン部は、非金属材料にて構成されているので、ローヤルゼリーは従来のように金属と化学反応を起こして品質低下することがない。図面の簡単な説明

図 1 は、この発明の第 1 の実施の形態のローヤルゼリーの精製装置を示す斜視図である。

図 2は、図 1 のローヤルゼリー精製ュニッ卜の分解斜視図である。

図 3は、この発明の第 2の実施の形態のローヤルゼリーの精製装置を示す斜視図である。

図 4は、この発明の第 3の実施の形態のローヤルゼリーの精製装置を示す要部断面を含む斜視図である。

図 5は、従来のローヤルゼリーの精製装置の斜視図である。発明を実施するための最良の態様

以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する図 1及び図 2 を参照するに、第 1 の実施の形態に係わるローャルゼリーの精製装置 1 は、ローヤルゼリーを投入する筒状をなすシリンダ部 3 と、このシリンダ部 3 に投入されたローヤルゼリーを濾過精製するためのフィル夕 5 と、シリンダ部 3のローヤルゼリーを前記フィルタ 5から押し出すためのピストン部 7 と、前記フィルタ 5で濾過精製されたローヤルゼリーを送出する送出口 9 を備えたキャップ部 1 1 と、からなるローヤルゼリー精製ュニット 1 3が備えられている。より詳しくは、シリンダ部 3は第 1 の実施の形態では樹脂製であり、図 2 において上下の両端に開口 1 5， 1 7 を有する円筒形状をなしている。シリンダ部 3の図 2 において下端の一方端側には外周にねじ部 1 9が設けられている。なお、シリンダ部 3が金属製である場合は、シリンダ部 3の全体あるいは少なくとも内周壁面が樹脂によりコーティングされたものであっても構わない。

また、キャップ部 1 1 はシリンダ部 3のねじ部 1 9 に螺合して着脱自在に被蓋される構成であり、キャップ部 1 1 の図 2 において下部は略漏斗状に形成され、その先端に送出口 9が設けられている。なお、第 1の実施の形態ではキャップ部 1 1 は樹脂製であるが、シリンダ部 3 と同様に樹脂コーティングされた金属製であつても構わない。

また、フィル夕 5は、シリンダ部 3の図 2において下端面とキヤップ部 1 1 との間に挟み込まれてシリンダ部 3 の図 2 において下端の開口 1 5 を塞ぐ形状をなしており、例えば樹脂製のリング状の枠体 2 1 と、この枠体 2 1 の穴部 2 3を塞ぐ濾布 2 5 とからなる。より詳しくは、 2枚のリング状の枠体 2 1が上記の濾布 2 5 を上下から挟み込んで熱圧着して一体化されている。

なお、濾布 2 5は、 0 . 1〜 1 . 0 m mのメッシュでネット状の生地であり、例えばナイロンメッシュを 1枚ではなく複数枚を重ねて用いることができる。 0 . 1〜 0 . 8 m mのメッシュが好ましく、 0 . 1 〜 0 . 5 m mのメッシュがより望ましい。したがつて、濾布 2 5がネット（網）状であるので、ネットの目がよれることがないため濾過精製状態が安定し、純度が高品質の口一ャルゼリ一が得られる。また、上記のフィルタ 5は交換可能であるので、予め幾種類ものメッシュのフィルタ 5を製作しておき、口 —ャルゼリーの精製純度の要求に応じて該当するメッシュのフィルタ 5 に容易に交換して使用することができる。

また、ピストン部 7 は、シリンダ部 3の図 2 において上端の開口 1 7から挿入されるものであり、シリンダ部 3 の内壁面と枢密状態とするためにピストン 2 7 の外周面に Oリング 2 9が装着されており、このピストン 2 7の図 2において上面中央には作動用シャフト 3 1が上方向に延伸して設けられている。なお、このピストン部 7 も前述したシリンダ部 3、キャップ部 1 1 と同様に樹脂製であり、樹脂コーティングされた金属製であっても構わない。

上記のようにセッ卜されたローヤルゼリー精製ュニット 1 3 のシリンダ部 3の容量は、第 1 の実施の形態では 5 0 0〜 1 0 0 0 c cである。

再び図 1 を参照するに、ローヤルゼリーの精製装置 1は、精製された口一ャルゼリ一を収容する取り出し容器 3 3 を載置するベース 3 5 と、取り出し容器 3 3の上方に位置して前述したローャルゼリー精製ュニット 1 3 を装着する取り付け台 3 7 が設けられている。また、取り付け台 3 7 は取り出し容器 3 3を設置可能な空間を設けるようにベース 3 5上に脚部 3 7 Aで支持されている。取り付け台 3 7 にはキャップ部 1 1 を漏斗状の送出口 9 を下方へ向けて装着するための精製ュニット装着用穴部 3 9が設けられており、精製されたローヤルゼリーがキャップ部 1 1 の送出口 9から取り出し容器 3 3へ落下されるように配置されている。

なお、上記の取り出し容器 3 3 も前述したシリンダ部 3、キヤップ部 1 1、ピストン部 7 と同様に樹脂製であり、樹脂コ一ティングされた金属製であっても構わない。

また、取り付け台 3 7 には支柱 4 1が上方に向けて延伸されるように立設されており、支柱 4 1 の上部にはアーム部 4 3が設けられ、このアーム部 4 3 には昇降部材としての例えば昇降シャフト 4 5が上下動可能に設けられている。

なお、昇降シャフト 4 5の図 1 において下端部はピストン部 7 の作動用シャフト 3 1 の上端部を差し込んで着脱可能なチヤック部 4 7が設けられており、昇降シャフト 4 5の図 1 において上端部はストツパ部 4 9が設けられている。昇降シャフト 4 5はストツパ部 4 9 とアーム部 4 3 の上端との間に巻装された付勢手段としての例えば圧縮スプリング 5 1 により常時上方へ付勢されており、昇降シャフト 4 5が圧縮スプリング 5 1 の長さ分の上昇端に位置しているときは、ピストン部 7がシリンダ部 3の上部に位置するように構成されている。

また、二股形状のハンドル部 5 3は先端側が上下方向に回動自在となるように基部側がアーム部 4 3 に軸支されており、昇降シャフト 4 5 の上端部がリンク 5 5 を介してハンドル部 5 3 の基部側よりの中間に連結されている。したがって、ハンドル部 5 3 の先端側を上下動せしめると、リンク 5 5 を介して昇降シャフト 4 5が圧縮スプリング 5 1 の付勢力に抗して上下動されることになる。

上記構成により、取り付け台 3 7の下方に位置してベ一ス 3 5 上に取り出し容器 3 3を載置する。図 2 に示されているようにセットされたローヤルゼリー精製ュニット 1 3 のシリンダ部 3 の中に、精製すべきローヤルゼリーを開口 1 7から投入し、ピストン部 7 を前記開口 1 7から挿入する。次いで、図 1 においてハンドル部 5 3の先端側を上方へ押し上げて昇降シャフト 4 5 をわずかに上方へ持ち上げてから、上記のローヤルゼリー精製ュニット 1 3が図 1 に示されているようにキャップ部 1 1 の送出口 9 を下に向けて精製ユニット装着用穴部 3 9 に取り付けられる。ハンドル部 5 3の先端側を押し下げると、ピストン部 7 の作動用シャフト 3 1 の上端部が昇降シャフト 4 5の下端のチャック部 4 7内に差し込まれて装着される。

さらに、上記のハンドル部 5 3の先端側が圧縮スプリング 5 1 の上方向への付勢力に抗して押し下げられると、作業者の小さな力でもテコの原理でシリンダ部 3 のローヤルゼリーがビストン 2 7 により大きな荷重で容易に下方へ押圧されてフィルタ 5 のメッシュを通過して濾過精製され、キャップ部 1 1 の送出口 9より下方の取り出し容器 3 3内へ落下する。

したがって、ローヤルゼリーの精製装置 1 は構造が簡単であり . 小型化され、コストが安価であるにもかかわらず、ローヤルゼリ一が効率的に純度の高い高品質に濾過精製される。しかも、このローヤルゼリーの精製装置 1 は手入れが簡単で故障も少なく、口 —ャルゼリーの精製純度の要求に応じて該当するメッシュのフィルタ 5 に容易に交換することができる。

以上のことから、たとえ養蜂場が中国山中の奥地であるために電力源が得られなくとも、第 1 の実施の形態のローヤルゼリーの精製装置 1 が用いられることにより容易に且つ効率よく口一ャルゼリーの精製が行われる。しかも、従来のように撹拌されないので空気中の酸の影響を極力少なく抑えることができるので、生成劣化の少ない高品質のローヤルゼリーが得られる。また、口一ャルゼリーと接触するシリンダ部 3、ピストン部 7、キャップ部 1 1、取り出し容器 3 3は、非金属材料にて構成されているので、ローヤルゼリーが従来のように金属と化学反応を起こして品質低下となることがない。

また、採乳されたローヤルゼリーは養蜂場にて 2 程の低温で短期保存されて、 3〜 1 0 kgの量になったら、上記のように養蜂場にて短時間で精製処理されるので、従来のような 8 以上の熱による成分劣化を避けることができ、また冷凍による 1 0 ヒドロォキシ 2デセン酸の含有量が低下するという事態も避けることができる。なお、 2 °C程の低温で保存される 1 〜 2 日の短期保存期間ではローヤルゼリーに対する問題はなく、 1週間程度であつてもほぼ問題はない。

また、シリンダ部 3、ピストン部 7、フィルタ 5、キャップ部 1 1、取り出し容器 3 3が、着脱可能であるので洗浄が容易である。

次に、この発明の第 2の実施の形態のローヤルゼリーの精製装置 5 7 について、図面を参照して説明する。

図 3 を参照するに、このローヤルゼリーの精製装置 5 7は、前述した第 1 の実施の形態のローヤルゼリーの精製装置 1 を簡略化したものであるので、同様の部材は同符号にて表し、異なる部分のみを説明する。

ハンドル部 5 9はその先端側が上下方向に回動するように基部側が支柱 6 1 の上端部に直接的に軸支されており、ハンドル部 5 9 の中間に図 3 において昇降シャフト 6 3の上端が軸承されている。

また、ローヤルゼリー精製ユニット 6 5は、ピストン部 6 7がビストン 6 9の図 3 において上面には図 1 のような作動用シャフト 3 1がなく、連結部 7 1が設けられており、この連結部 7 1 に上記の昇降シャフト 6 3の下端が軸承されている。したがって. この場合のピストン部 6 7 は常時ハンドル部 5 9 と一体的に構成されているので洗浄する際に若干の不便さを感じるが、構造的にはより簡単で安価となる。他の部材については第 1 の実施の形態を示す図 1 とほぼ同様であるので、説明は省略する。

また、この第 2の実施の形態のローヤルゼリーの精製装置 5 7 の作用、効果は、前述した第 1 の実施の形態のローヤルゼリーの精製装置 1 の場合とほぼ同様である。

次に、この発明の第 3の実施の形態のローヤルゼリーの精製装置 7 3 について、図面を参照して説明する。

図 4を参照するに、このローヤルゼリーの精製装置 7 3は、前述した第 1 、第 2の実施の形態のローヤルゼリーの精製装置 1， 5 7におけるローヤルゼリー精製ュニット 1 3， 6 5 と構造的にはほぼ同様であり、これを用いて作業者が両手で行うものである, より詳しくは、ローヤルゼリーを投入する筒状をなすシリンダ部 7 5 と、このシリンダ部 7 5内のローヤルゼリーを濾過精製するためのフィルタ 7 7 と、シリンダ部 7 5内のローヤルゼリーを前記フィルタ 7 7から押し出すためのピストン部 7 9 と、前記フィル夕 7 7 で濾過精製されたローヤルゼリーを送出する送出口 8 1 を備えたキャップ部 8 3 と、から構成される。

なお、シリンダ部 7 5、フィルタ 7 7、キャップ部 8 3は、前述した第 1 の実施の形態と構造的には同様であるので、詳しい説明は省略する。第 1の実施の形態と同様の他の構成部材は同符号で図示している。

また、ピストン部 7 9は、軽量化し且つシリンダ内壁面に弾力性を持って接触せしめるために、ピストン 8 5が上面開口のお椀状に形成されており、このピストン 8 5のお椀内の中央から図 4 において上方向へ向けて延伸される作動用シャフト 8 7がピストン 8 5 と一体化されている。なお、シリンダ部 7 5 の内壁面と枢密状態とするためにピストン 8 5 の外周面に O リング 2 9が装着されていることは、第 1、第 2 の実施の形態と同様である。

また、作業者が上記の作動用シャフト 8 7 を手で把持し且つ押圧し易くするために、作動用シャフト 3 1 の先端には円盤状の取つ手部 8 9が螺着されている。

以上のことから、作業者が両手で行うことは従来の場合と同じであるが、特に従来の場合と異なる点はフィルタ 7 7 とキャップ部 8 3がシリンダ部 7 5から容易に着脱交換自在であるので、洗浄が簡単であること、ローヤルゼリーの精製純度の要求に応じて該当するメッシュのフィルタ 7 7に容易に交換できること、フィル夕 7 7のメッシュがネット状の濾布からなるので、ネットの目がよれることがないため濾過精製状態が安定し、純度が高品質のローヤルゼリーが得られることである。

また、この第 3 の実施の形態のローヤルゼリーの精製装置 7 3 の作用、効果は、作業者が両手で行う作用を除いては、前述した第 1 、第 2の実施の形態のローヤルゼリーの精製装置 1， 5 7の場合とほぼ同様である。

なお、この発明は前述した実施の形態に限定されることなく、適宜な変更を行うことによりその他の態様で実施し得るものである。

以上のごとき発明の実施の形態の説明から理解されるように、請求項 1 の発明によれば、精製すべきローヤルゼリーをシリンダ部の中に投入し、前記キャップ部の送出口を下に向けてシリンダ部を簡単に取り付け台に装着できる。ピストン部をシリンダ部に挿入し、ハンドル部により昇降部材を介してビストン部を押し下げることにより、シリンダ部のローヤルゼリーを容易に押圧してフィル夕のメッシュを通過せしめて効率的に濾過精製できる。この精製装置は構造が簡単であり、小型化され、コストが安価である。また、手入れが簡単で故障も少なく、ローヤルゼリーの精製純度の要求に応じて該当するメッシュのフィル夕に容易に交換できる。

したがって、電力源が得られない養蜂場であっても、容易に且つ短時間にローヤルゼリーの精製を行える。しかも、撹拌されないので空気中の酸の影響を極力少なく抑えることができるので、生成劣化の少ない高品質のローヤルゼリーを得ることができる。請求項 2の発明によれば、濾布がネット（網）状であるので、ネットの目がよれることがないため濾過精製状態を安定せしめ、純度の高い高品質のローヤルゼリーを得ることができる。

請求項 3の発明によれば、ローヤルゼリーと接触するシリンダ部、キャップ部、フィル夕、ピストン部、取り出し容器が、非金属材料により構成されているので、ローヤルゼリーが従来のように金属と化学反応を起こして品質低下となることを防止できる。請求項 4の発明によれば、予め昇降部材を上方に付勢されて持ち上げているので、精製すべきローヤルゼリーを投入したシリンダ部を容易に取り付け台に装着できる。

請求項 5の発明によれば、精製すべきローヤルゼリーをキヤップ部と反対側の開口からシリンダ部の中に投入し、ピストン部を前記開口から挿入して押圧し、シリンダ部のローヤルゼリーを前方へ押圧してフィルタのメッシュを通過せしめて効率的に濾過精製できる。この精製装置は構造が簡単であり、小型化され、コストが安価である。また、手入れが簡単で故障も少なく、口一ャルゼリーの精製純度の要求に応じて該当するメッシュのフィル夕に容易に交換できる。

したがって、電力源が得られない養蜂場であっても、容易に且つ短時間にローヤルゼリーの精製を行える。しかも、撹拌されないので空気中の酸の影響を極力少なく抑えることができるので、生成劣化の少ない高品質のローヤルゼリーを得ることができる。

請求項 6の発明によれば、請求項 2記載の効果と同様であり、濾布がネット（網）状であるので、ネットの目がよれることがないため濾過精製状態を安定せしめ、純度の高い高品質のローヤルゼリーを得ることができる。

請求項 7 の発明によれば、ローヤルゼリーと接触するシリンダ部、キャップ部、フィルタ、ピストン部が、非金属材料により構成されているので、ローヤルゼリーが従来のように金属と化学反応を起こして品質低下となることを防止できる。

Claims

請求の範囲

1 . 両端を開口した筒状をなし且つローヤルゼリーを収容するシリンダ部と、このシリンダ部の一方端側に着脱自在に被蓋可能でローヤルゼリーを送出する送出口を備えたキャップ部と、このキャップ部と前記シリンダ部の一方端との間に挟み込まれてシリンダ部内のローヤルゼリーを濾過精製するフィルタと、前記シリンダ部内のローヤルゼリーを前記フィル夕から押し出すべくシリンダ部の他方端の開口側から押圧するピストン部と、精製されたローヤルゼリーを収容する取り出し容器を載置すると共に前記取り出し容器へローヤルゼリーを落下せしめるべく前記キヤップ部の送出口を下方へ向けてシリンダ部を装着する取り付け台と、この取り付け台に立設した支柱の上部に前記ピストン部を上下動すべく設けた昇降部材と、この昇降部材を上下動せしめるハンドル部と、から構成されてなることを特徴とするローヤルゼリーの精製装置。

2 . 前記フィル夕が、 0 . 1〜； 1 . 0 m mのメッシュでネット状の濾布からなることを特徴とする請求項 1記載のローヤルゼリ一の精製装置。

3 . 前記シリンダ部とキャップ部とフィル夕とピストン部と取り出し容器が、少なくとも表面を非金属材料にて構成していることを特徴とする請求項 1 又は 2記載の口一ャルゼリーの精製装置。

4 . 前記昇降部材が、取り付け台に装着されたシリンダ部内のピストン部より上方に位置せしめるべく常時上方へ付勢されていることを特徴とする請求項 1， 2又は 3記載のローヤルゼリーの精製装置。

5 . 両端を開口した筒状をなし且つローヤルゼリーを収容するシリンダ部と、このシリンダ部の一方端側に着脱自在に被蓋可能でローヤルゼリーを送出する送出口を備えたキャップ部と、このキャップ部と前記シリンダ部の一方端との間に挟み込まれてシリンダ部内のローヤルゼリーを濾過するフィル夕と、前記シリンダ部内のローヤルゼリーを前記フィル夕から押し出すべくシリンダ部の他方端の開口側から押圧するピストン部と、から構成されてなることを特徴とするローヤルゼリーの精製装置。

6 . 前記フィル夕が、 0 . 1 〜 1 . 0 m mのメッシュでネット状の濾布からなることを特徴とする請求項 5記載のローヤルゼリ一の精製装置。

7 . 前記シリンダ部とキヤップ部とフィル夕とピストン部が、少なくとも表面を非金属材料にて構成していることを特徴とする請求項 5又は 6記載の口一ャルゼリーの精製装置。