WO2004075661A1

WO2004075661A1 - ローヤルゼリーの精製方法及びその装置

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Publication number: WO2004075661A1
Application number: PCT/JP2003/002215
Authority: WO
Inventors: Kikuji Yamaguchi
Original assignee: Kikuji Yamaguchi
Priority date: 2003-02-27
Filing date: 2003-02-27
Publication date: 2004-09-10
Also published as: CN100531593C; AU2003211382A1; CN1744828A

Description

明細書ローヤルゼリーの精製方法及びその装置技術分野

この発明は、ローヤルゼリーの精製方法及びその装置に関する。背景技術

ローヤルゼリーの一般的な採乳方法は、蜜蜂の習性を応用したものである。蜜蜂の女王は、花の最盛期になると毎日 3 , 00 0個もの卵を産むので、巣箱がすぐに満杯となる。このとき、分蜂という巣分かれ現象が生じる。この分蜂時期になると、働き蜂たちは新女王蜂を育成するための王台というべッドを約 2 0個ほど作る。これらの王台に女王蜂が次々と受精卵を産み付ける。そうすると、働き蜂たちは各王台の受精卵を新女王蜂へと飼育するために頭部に有している下咽頭線からローヤルゼリーという特殊な物質を各王台へ分泌する。

各王台は上記の分泌開始から 9 0時間までにローヤルゼリーで満杯になり、働き蜂たちはミツロウを分泌して王台に蓋をして閉じる。卵から孵化した女王の幼虫は、王台の中でローヤルゼリ一を餌として成虫へと育っていくのである。過去においては、天然王台に溜められた僅かばかりのローヤルゼリーが集められて採乳されていたので、ローヤルゼリ一は極めて貴重で高価なものであった。

その後、上記の蜂の習性を応用して、上記の自然王台の代わりに椀状の直径 1 c m程のプラスチックで作成した人工王台（べッド）が開発され、働き蜂の巣房から 3 日令ほどの小さな幼虫が人為的に一つ一つ上記の人工王台の中に移動される作業、つまり『移虫作業』が行われようになった。

上記のように移虫作業が行われた各王台は、女王蜂を隔離した上で、一列で 3 4 個の王台が二列に並べられた状態で王台の入口を逆さまになるように巣枠に組み込まれて巣箱の中に納められ、巣箱の蓋が閉じられる。

すると、働き蜂たちは前述した自然王台と同じように人工王台へローヤルゼリーを分泌し始める。丸 3 日間（ 7 2時間）経過した後に『採乳作業』が行われる。この『採乳作業』とは、人工王台を並べた巣枠が巣箱から取り出され、ミツロウにより閉塞された人工王台の蓋がカツ夕ナイフ等の切断工具で取り除かれた後に、人工王台の中に溜められたローヤルゼリーが竹のヘラや真空ポンプでプラスチックなどの容器に取り集められる作業をいう。

ローヤルゼリーを分泌できる働き蜂は、成虫になつてから一週間から 1 0 日ほど経過した若い働き蜂であり、それ以上の日令の働き蜂はローヤルゼリーを分泌しないのである。また、上記の若い働き蜂はローヤルゼリーを分泌するために、ハチミツの他にたくさんの花粉を食べて一旦消化吸収し、心臓管という器官でローャルゼリーが作られ、このローヤルゼリーが蜂の頭の箇所にある咽頭線という器官より分泌される。

砂糖水がハチミツの代用としてよく使われるが、砂糖水はハチミツと比較すると、働き蜂から分泌されるローヤルゼリーの成分，活性の両方の点で遙かに劣るものである。つまリ、砂糖水を餌として与えられて分泌されたローヤルゼリーが受精卵の幼虫に与えられても正規な女王蜂にはならず、不思議なことに女王蜂と働き蜂の中間的な蜂になる。したがって、天然のハチミツと花粉は蜜蜂にとって子孫繁栄のために不可欠な栄養価の高い ¾質といえるものである。

ちなみに、ローヤルゼリーの成分には、水分約 6 8 %、タンパク質約〗 3 %、糖質約 1 6 %、脂質約 4 %であリ、その他ビ夕ミン B 1 ，ビタミン B 2，ビタミン B 6，ニコチン酸、葉酸、パン卜テン酸、ビチ才ン、イノシ卜一ル、アセチルコリン、ガンマ一ァミノ酪酸などが含まれている。そして、ローヤルゼリーは医学界においては生活習慣病、ガン、心臓病、脳卒中などに効果があるとされている。例えぱ、免疫細胞に働きかけて免疫力を活性化させることや、炎症を抑える作用、鎮痛作用があることや、活性酸素を消去させることや、耐性菌が生まれないことなどの優れた作用がある。

日本におけるローヤルゼリーの濾過方法は、採乳直後に、幼虫や巣となっているミツロウの破片ごと寒天の押し器のような簡易濾過器の中に入れられてから、メッシュを備えた出口に向けて押し出されるのである。この濾過作業は採乳の都度行われて 1 k g 入りのビニールに溜められる。溜まったローヤルゼリーは、家庭用の電気冷蔵庫に納められて約 8 °C程で保管される。日本のローャルゼリー生産養蜂家たちは、山間部において小型発電器にて小型冷蔵庫を作動させてローヤルゼリーの保管に勤める。

一方、中国における養蜂作業の実態について説明すると、大密源国の中国は〗 970 年代に入リローヤルゼリーの世界的生産国となって行き、 1 9 90年代には世界一のローヤルゼリー源乳生産国となった。日本の 2 000 年度における中国産のローヤルゼリーの輸入実績は 5 3 0 トンを超えるまでになつた。中国におけるハチミツやローヤルゼリーの原乳の生産方式は、日本方式と大幅に異なり、特に養蜂場における作業方法、保管、輸送等の管理が杜撰であるために日本に到着した蜂製品の品質は活性、鮮度ともに大幅に劣化している。

例えば、移虫、採乳作業までの工程は日本と同じであるが、最も重要な養蜂家の手による蜂場濾過が行われず、採乳作業では幼虫こそ取リ除かれるが、蜂の死骸や巣の破片、ゴミは混入された状態で常温のまま 1 k g 3 k g, 5 k gの容器に溜め続けられる。その後も常温にさらされ、長時間放置された上、一定量のローヤルゼリーが溜まると、都市部の精製工場へ運び込まれる。

この段階で初めて冷凍倉庫にて一旦マイナス 8 °Cにて冷凍保存される。そのように各地から集められ、冷凍保存されたローャルゼリーがトン単位で集められると、精製工場に持ち込まれ、解凍作業を経て人手で濾過作業が行われる。

例えば、図 7 に示されているように四角形をなすメッシュ状の濾布 1 0 1 の四隅が天井からロープ 1 0 3 により吊り下げられた支持棒 1 0 5に結わえ付けられ、この濾布〗 0 1 の中央に上記の採乳したローヤルゼリーが投入される。濾布 1 0 1 の下方には濾過されたローヤルゼリーを収容するための金属製の缶 1 0 7 が設けられている。作業者は図 7 に示されているように濾布 1 0 1 をしごきながらローヤルゼリーを濾過している。

上記の濾過作業の後に撹拌作業が行われる。撹拌作業では、濾過済のローヤルゼリーが直径約 1 m位の円筒形のステンレス容器（上記の缶〗 0 7でも兼用可能）の中に流し込まれる。説明の便宜上、図 7の缶〗 0 7内に撹拌用装置が簡略的に図示されているが、実際には他の場所で撹拌作業が行われる。すなわち、ステンレス容器の中央には回転軸 1 0 9が取り付けられていて、回転軸 1 0 9 に撹拌用の金属ヘラとしての例えば撹拌棒 1 1 1 が付いていて、ゆつくリしたスピ一ドで回転軸 Ί 0 9がモータによつて回り始めると、容器の中のローヤルゼリーが撹拌されることによって、均一のローヤルゼリー原液が出来上がる。このローヤルゼリー原液は 1 k g 梱包に小分けされて出荷の時まで再びマイナス 1 8 °Cで保管される。

ところで、上記の移虫、採乳作業は、例えば中国の西北の奥地にある 1 0 0 %自然の菜の花の大密源地帯にて行われる。採乳作業後のローヤルゼリーの濾過、撹拌作業は、鮮度を落とさないためにも、採乳作業を行った場所にて素早く行う必要がある。

しかし、中国の現況では、中国山中の奥地の養蜂場に発電機や冷蔵庫を設置することなど考えられぬほどのレベルであり、また確たる流通も確立されておらず、蜂場作業の改善を実施しても売値は従来の方法で行われたものと同額であることから、養蜂家たちは敢えて手間のかかる作業を行っていないのが実態である。

したがって、従来のローヤルゼリーの精製方法においては、上述したように中国山中の奥地の養蜂場では採乳されたローヤルゼリーの濾過作業が行われず、蜂の死骸や巣の破片、ゴミ等が混じった状態で常温のまま長時間放置され、常温にて都市部の精製工場へ運び込まれてから、冷凍保存されて一定量がまとめられてから濾過、撹拌されているので、ローヤルゼリーは（ 1 )紫外線を受け、（2 )空気中の酸と接触し、（3 )金属と接触することになリ、その結果、ローヤルゼリーのもつ優れた活性型の成分が破壞されてしまうという問題点があった。

より詳しくは、ローヤルゼリーの弱点は、（1 )空気中の炭酸ガ訂正された用紙（規則 91) ス等の酸のような微量成分により生成が劣化する。（2)紫外線に弱い。（3 ) 8 °C以上の熱に弱い。（4)金属に接触すると化学変化が生じる。（5)無機酸に接すると化学変化が生じる。というものである。ところが、撹拌の際には、ローヤルゼリーが空気とミックスされてしまい、その上、金属性のヘラが使用されているので、ローヤルゼリーは金属性の物質と接触して成分が破壊されてしまうのである。

また、採乳されたローヤルゼリーには蜂の死骸、巣の破片、ゴミ等が混じっており、水分が 6 5 %で粘度が高いペース卜状で非常に重たいものであるので、濾布 1 0 1 のメッシュが詰まったりして濾過及び撹拌の処理に時間がかかると、ローヤルゼリーが空気中にさらされる時間が長くなり、生成劣化すると共に活性化が減少し、鮮度が落ちてしまうのである。

さらに、従来の中国でのローヤルゼリーの精製方法においては、上述したように冷凍、解凍、冷凍の工程により 2度の冷凍が行われている。ところが、冷凍されることによってローヤルゼリーの鮮度は保たれるが、ローヤルゼリーに含まれる有効成分のひとつである 1 0 ヒドロ才キシ 2デセン酸という脂肪酸はすぐに結晶してしまい、一度結晶した上記のデセン酸は簡単に溶解しないために、上記のデセン酸の含有量が低下した品質度の低いローヤルゼリー原乳と化してしまうという問題点があった。

また、その他の主要成分であるァ · 7ミノ酪酸、ァセチルコリン等も冷凍、それも長期冷凍保存は避けるベきである。

ましてや、たとえ魚であっても、日本の冷凍技術のように、生きたままの魚が窒素を使った瞬間冷凍や急速冷凍方式によって冷凍されているにもかかわらず、常温で幾日も放置されたローャルゼリ一原乳が低速冷凍されるということは、釣り上げた魚が幾日も放置された上で冷凍保存されることに等しい方法であり、鮮度の維持を出来るはずがない。以上のように品質劣化した中国産のローヤルゼリー原乳が国内外に取引されているのが、中国養蜂、養蜂品市場の現実となっている。

この発明は上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、例えば中国山中の奥地のような電気供給源のない養蜂場においても、外気や紫外線にさらされることなく短時間で濾過の処理を行うことにより、活性が高く、高品質で、高純度のローャルゼリ一を得るための精製方法及びその装置を提供することにある。発明の開示

本発明は、筒状をなす本体ハウジングの上面に設けた開口部から、本体八ウジング内で回転自在な籠体内に敷設した濾布に口一ャルゼリ一を投入し、前記開口部を上蓋で閉塞すると共に前記上蓋に外部から回転操作可能に設けた回転駆動軸を備えた回転駆動手段と前記籠体とを回転伝達可能に係合せしめて本体ハウジングを密閉し、前記回転駆動手段によリ回転駆動軸を上蓋の外部から回転せしめることにより本体ハウジング内の籠体を回転せしめ、この籠体の回転の遠心力により前記ローヤルゼリーを濾布から濾過せしめて精製し、この精製したローヤルゼリーを本体八ウジングの底部に設けた取り出し容器に収容することを特徴とするローヤルゼリーの精製方法になる。

また、本発明は、筒状をなす本体ハウジングの上面に設けた開口部を被蓋する上蓋を開放し、前記本体ハウジングの底部に取り出し容器を載置すると共にこの取り出し容器にローヤルゼリーを収容すべく漏斗状体を前記本体ハウジング内に装着し、前記漏斗状体内に係止部を備えた籠体を回転自在に装着すると共に前記籠体内に濾布を敷設し、この濾布にローヤルゼリーを投入してから上記の上蓋を閉めると共に前記上蓋に回転可能に上下に貫通せしめた回転駆動手段に連結された回転駆動軸の下端に備えた係合部を前記籠体の係止部に係合せしめて本体ハウジングを密閉し、前記回転駆動手段により回転駆動軸を上蓋の外部から回転せしめることにより本体ハウジング内の籠体を回転せしめ、この籠体の回転の遠心力にょリ前記ローヤルゼリーを濾布から濾過せしめて精製し、この精製したローヤルゼリーを漏斗状体を経て取り出し容器に収容することを特徴とするローヤルゼリーの精製方法になる。

また、本発明は、上面に開口部を有する筒状をなす本体ハウジングを設け、この本体ハウジングの前記開口部を密閉式にて被蓋する上蓋を設け、この上蓋に回転可能に上下に貫通した回転駆動軸を回転駆動手段に連結せしめると共にこの回転駆動軸の下端に係合部を備えた回転係合部材を設け、この回転係合部材の係合部に係脱自在な係止部を備えた籠体を前記本体八ゥジング内に脱着式で回転自在に設け、前記籠体内にローヤルゼリーを濾過するための濾布を着脱自在に敷設し、前記籠体の回転外周の周囲を囲繞する漏斗状体を前記本体ハウジング内に設け、前記漏斗状体の下端の開口から落下するローヤルゼリーを収容する取り出し容器を前記本体八ゥジング内に設けてなることを特徴とする口ーャルゼリーの精製装置になる。図面の簡単な説明

第 Ί 図は、この発明の実施の形態を示すもので、ローヤルゼリ一の精製装置の正面から視た斜視図である。

第 2図は、この発明の実施の形態を示すもので、ローヤルゼリ一の精製装置の縦断面図である。

第 3 図は、この発明の実施の形態を示すもので、（ A ) は押さえ蓋の斜視図で、（ B ) は濾布の斜視図で、（ C ) は籠体の斜視図 c ^>

第 4図は、この発明の実施の形態を示すもので、ローヤルゼリ一の精製装置の全体的な斜視図である。

第 5図は、この発明の実施の形態を示すもので、ローヤルゼリ一の精製装置の上蓋と取り出し用ドアを開放した状態の斜視図である。

第 6図は、図 2 に代る他の実施形態のローヤルゼリーの精製装置の縦断面図である。

第 7 図は従来のローヤルゼリーの精製方法を示す斜視図である。 . 発明を実施するための最良の形態

上記目的を達成するために本発明のローヤルゼリーの精製方法は、筒状をなす本体ハウジングの上面に設けた開口部から、本体ハウジング内で回転自在な籠体内に敷設した濾布にローャルゼリーを投入し、前記開口部を上蓋で閉塞すると共に前記上蓋に外部から回転操作可能に設けた回転駆動軸を備えた回転駆動手段と前記籠体とを回転伝達可能に係合せしめて本体ハウジングを密閉し、前記回転駆動手段によリ回転駆動軸を上蓋の外部から回転せしめることにより本体ハウジング内の籠体を回転せしめ、この籠体の回転の違心力によリ前記ローヤルゼリーを濾布から濾過せしめて精製し、この精製したローヤルゼリ一を本体八ゥジングの底部に設けた取り出し容器に収容することを特徴とするものである。

したがって、上蓋の外方から回転駆動手段により回転駆動軸が回転されると、籠体が回転されるので、この籠体の回転の遠心力によリ濾布内のローヤルゼリーが濾布から濾過、精製され、取り出し容器内に収容される。而して、容易に且つ短時間にローヤルゼリーの精製が行われる。しかも、本体ハウジング内は密閉されているので、ローヤルゼリーは紫外線にさらされることがなく、また、撹拌されないので空気中の酸の影響が極力少なく抑えられるので、生成劣化の少ない高品質のローヤルゼリ一が得られる。さらに、上記のように紫外線からの遮光、空気と遮断密閉されて精製されたローヤルゼリーは、 2 °C程の低温で短期保管することが有効となり、従来のような冷凍による品質低下が防止可能となる。また、長期保管の場合には温度を— 1 8 °Cにして保管される。本発明の別の好ましい態様のローヤルゼリーの精製方法は、筒状をなす本体ハウジングの上面に設けた開口部を被蓋する上蓋を開放し、前記本体ハウジングの底部に取り出し容器を載置すると共にこの取り出し容器にローヤルゼリーを収容すべく漏斗状体を前記本体ハウジング内に装着し、前記漏斗状体内に係止部を備えた籠体を回転自在に装着すると共に前記籠体内に濾布を敷設し、この濾布にローヤルゼリ一を投入してから上記の上蓋を閉めると共に前記上蓋に回転可能に上下に貫通せしめた回転駆動手段に連結された回転駆動軸の下端に備えた係合部を前記籠体の係止部に係合せしめて本体ハウジングを密閉し、前記回転駆動手段にょリ回転駆動軸を上蓋の外部から回転せしめることによリ本体ハウジング内の籠体を回転せしめ、この籠体の回転の違心力により前記ローヤルゼリーを濾布から濾過せしめて精製し、この精製したローヤルゼリーを漏斗状体を経て取り出し容器に収容するものである。

したがって、精製前のローヤルゼリーが本体ハウジングの開口部から内部の濾布内へ投入されて上蓋を閉める.と、回転駆動軸の下部に備えた係合部が籠体の係止部と係合した状態で密閉される。上蓋の外方から回転駆動手段により回転駆動軸が回転されると、係合部及び係止部を介して籠体が回転されるので、この籠体の回転の遠心力によリ濾布内のローヤルゼリーが濾布から濾過、精製され、漏斗状体を経て取り出し容器内に収容される。而して、容易に且つ短時間にローヤルゼリーの精製が行われる。しかも、本体ハウジング内は密閉されているので、ローヤルゼリーは紫外線にさらされることがなく、また、撹拌されないので空気中の酸の影響が極力少なく抑えられるので、生成劣化の少ない高品質のローヤルゼリーが得られる。さらに、上記のように紫外線からの遮光、空気と遮断密閉されて精製されたローヤルゼリーは、 2 °C 程の低温で短期保管することが有効となリ、従来のような冷凍による品質低下が防止可能となる。また、長期保管の場合には温度を一 1 8 °Cにして保管される。

本発明の P—ャルゼリーの精製装置は、上面に開口部を有する筒状をなす本体ハウジングを設け、この本体ハウジングの前記開口部を密閉式にて被蓋する上蓋を設け、この上蓋に回転可能に上下に貫通した回転駆動軸を回転駆動手段により連結せしめると共にこの回転駆動軸の下端に係合部を備えた回転係合部材を設け、この回転係合部材の係合部に係脱自在な係止部を備えた籠体を前記本体八ウジング内に脱着式で回転自在に設け、前記籠体内にローヤルゼリーを濾過するための濾布を着脱自在に敷設し、前記籠体の回転外周の周囲を囲繞する漏斗状体を前記本体八ゥジング内に設け、前記漏斗状体の下端の開口から落下するローヤルゼリーを収容する取り出し容器を前記本体ハウジング内に設けてなることを特徴とするものである。

したがって、精製前のローヤルゼリーが本体ハウジングの開口部から内部の濾布内へ投入されてから上蓋が閉められて、回転係合部材の係合部が籠体の係止部に係合した状態で密閉される。上蓋の外方から回転駆動手段によリ回転駆動軸が回転されると、係合部及び係止部を介して籠体が回転されるので、この籠体の回転の遠心力により濾布内のローヤルゼリーが濾布から濾過、精製され、漏斗状体を経て取り出し容器内に収容される。而して、容易に且つ短時間にローヤルゼリーの精製が行われる。しかも、本体ハウジング内は密閉されているので、ローヤルゼリーは紫外線にさらされることがなく、また、撹拌されないので空気中の酸の影響が極力少なく抑えられるので、生成劣化の少ない高品質のローャルゼリーが得られる。さらに、上記のように紫外線からの遮光、空気と遮断密閉されて精製されたローヤルゼリーは、 2 °C程の低温で短期保管することが有効となり、従来のような冷凍による品質低下が防止可能となる。また、長期保管する場合には温度を一 1 8 °Cにして保管される。

本発明のローヤルゼリーの精製装置は、本発明の別の好ましい態様のローヤルゼリーの精製装置において、前記籠体が、上部に開口部を備えると共にこの開口部から籠体内に敷設した濾布の上端縁側を上方から挟み込む押さえ蓋を備え、前記係止部が、前記押さえ蓋の上部に突設して構成されていることを特徵とするものである。

したがって、濾布は押さえ蓋によリ籠体内に確実に取り付けられると共に係止部が押さえ蓋に設けられているので、上蓋を閉めたときに係止部が回転係合部材の係合部に容易に係合するようになる。

本発明のローヤルゼリーの精製装置は、本発明の別の複数の好ましい態様のローヤルゼリーの精製装置において、前記籠体と漏斗状体と取り出し容器が、少なくとも表面を非金属材料にて構成していることを特徴とするものである。

したがって、本体ハウジング内のローヤルゼリーと接触する籠体、漏斗状体、取り出し容器部材は、非金属材料にて構成されているので、ローヤルゼリーは従来のように金属と化学反応を起こして品質低下することがない。

本発明のローヤルゼリーの精製装置は、本発明の別の複数の好ましい態様のローヤルゼリーの精製装置において、前記本体ハウジングの下部に、前記取り出し容器を取り出すための取り出し用ドアを設け、前記本体ハウジングの底部に前記取り出し容器を載置する容器載置台を平行リンク機構により前記取り出し用ドアから外部へ進退自在に設けてなることを特徴とするものである。

したがって、ローヤルゼリーの精製が行われるときは、取り出し容器が容器載置台に乗せられてから、容器載置台が平行リンク機構により容易に本体ハウジング内の漏斗状体の下方に収納され、取り出し用ドアが閉められて本体ハウジングが密閉される。ローヤルゼリーの精製終了後は、取り出し用ドアが開けられてから、容器載置台が平行リンク機搆によリ容易に取り出し用ドアから前進されて取り出し容器が取り出される。

本発明のローヤルゼリーの精製装置は、本発明の別の複数の好ましい態様のローヤルゼリーの精製装置において、前記回転駆動手段が、前記回転駆動軸の上部に回転伝達部材を介して手動用のハンドルが連結されていることを特徴とするものである。

したがって、電力源が得られない養蜂場であっても、作業者がハンドルを廻すことにより、簡単かつ容易に回転駆動軸が回転され、作業者の精製作業が楽になる。

本発明のローヤルゼリーの精製装置は、本発明の別の複数の好ましい態様の精製装置において、前記回転駆動手段が、前記回転駆動軸の上部に自動用の駆動源が連結されていることを特徴とするものである。

したがって、電力が得られなかった養蜂場においても、ェンジンゃ発電機を準備して駆動源としてのモータを駆動せしめることにより、作業者を介さずに回転駆動軸が自動で回転され、作業者の精製作業が楽になる。

以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図 1 ないしは図 4を参照するに、この実施の形態に係わるローャルゼリーの精製装置 1 は、上面に開口部 3を有する筒状をなす本体ハウジング 5が設けられている。この本体ハウジング 5 には、上記の開口部 3を密閉式にて被蓋する上蓋 7が開閉軸 9を介して開閉自在に設けられている。この実施の形態では図 4 に示されているように上記の上蓋 7 において開閉軸 9 の反対側の 2 力所で本体ハウジング 5 と上蓋 7を密閉するためのワンタッチ式のロック装置 1 〗が設けられている。

また、上記の上蓋 7のほぼ中央にて上下に貫通する回転駆動軸 1 3が回転自在に設けられており、この回転駆動軸 1 3を支持せしめるための回転軸支持プラケッ卜 1 5が前記上蓋 7 の上面に取付けられている。

さらに、回転軸支持ブラケッ卜 1 5 には回転駆動手段である回転伝達部材の一部を構成する回転伝達シャフト 1 7が上蓋 7 の上面にほぼ並行に延伸された状態で軸承されており、この回転伝達シャフト〗 7の一端は上蓋 7 の端縁より外側に突出されておリ、この一端に回転駆動手段の一部を構成する手動用のハンドル 1 9が取付けられている。上記の回転伝達シャフト 1 7の他端は回転駆動軸 1 5の上部に回転伝達部材の一部を構成する複数のベベルギア 2 1 を介して回転伝達可能に設けられている。

さらに、上記の回転駆動軸 1 5の下部にはほぼ十字状に延伸され且つ先端に係合部 2 3 を備えた回転係合部材 2 5が取付けられている。

また、本体ハウジング 5の下部には、精製されたローヤルゼリ一を収容する取り出し容器 2 7 を本体ハウジング 5の底部に載置すべく出し入れするための取り出し用ドア 2 9 が図 5 に示されているように、ヒンジ 3 1 を介して開閉自在に且つ密閉式に設けられてぉリ、上記の取り出し用ドア 2 9 においてヒンジ 3 1 の反対側には、取り出し用ドア 2 9 と本体ハウジング 5 とを閉塞するためのロックレバー 3 3が設けられている。

なお、本体ハウジング 5の底部には國 1 において左右に両側フランジ部 3 5 を有する平板状の容器載置台 3 7が両側フランジ部 3 5 と本体ハウジング 5 の底部に軸承された 4つのリンク部材 3 9 からなる平行リンク 4 1 を介して上記の取り出し用ドア 2 9から手前側に（外側に向けて）進退自在に取付けられている _Q 1 つのリンク部材 3 9は図 1 及び國 4 に示されているように容器載置台 3 7 ょリ上方へ突出するように延伸されており、このリンク部材 3 9の上端にはレバ一 4 3が設けられており、前記リンク部材 3 9の上端部は引っ張リスプリング 4 5 により本体八ウジング 5の底部の方向に付勢されている。しかも、レバ一 4 3 を後方側へ引き起こしてリンク部材 3 9が垂直状態よリ後方側へ倒れた状態で容器載置台 3 7の後端縁が本体ハウジング 5の内壁面に突き当たるように構成されており、この容器載置台 3 7 に上記の取り出し容器 2 7が載置される。

したがって、レバー 4 3が後方側へ起こされると、レバー付きのリンク部材 3 9が引っ張リスプリング 4 5 により後方側へ常時付勢されるので、容器載置台 3 7が図 1 に示されているように立ち上がった状態になり、取り出し容器 2 7が取り出し用ドア 2 9から本体ハウジング 5 内の漏斗状体 4 7の下方位置へ収納される。一方、レバー 4 3が前方側へ引き倒されると、レバー付きのリンク部材 3 9が引っ張リスプリング 4 5 により前方側へ常時付勢されるので、容器載置台 3 7が図 5 に示されているように手前側に倒されて取り出し容器 2 7が取り出し用ドア 2 9 から手前側に前進して取リ出し易くなる。

また、本体ハウジング 5 内には、精製されたローヤルゼリーを収集して取り出し容器 2 7 へ収容すべく漏斗状体 4 7が本体八ウジング 5の開口部 3から揷入され、上記の取り出し容器 2 7の上方に位置するように脱着可能に装着されている。漏斗状体 4 7 の上部の開口部 4 9 には、図 2 に示されているように全周に亘って無端環状のベアリング 5 1 が装着されている。この実施の形態では、ベアリング 5 1 はスラス卜ベアリングが用いられている。

また、上記の漏斗状体 4. 7内には、図 Ί 、図 2及ぴ國 3 ( C ) に示されているように上部に開口部 5 3 を備え且つ上部外周にフランジ状部分 5 5を備えた籠体 5 7が挿入されており、この籠体 5 7 は前記フランジ状部分 5 5を介してベアリング 5 1 に支持されているので漏斗状体 4 7 内に脱着式であり且つ漏斗状体 4 7 内で回転自在となっている。籠体 5 7 には内側に縦リブ 5 9 が適当な間隔で設けられている。

上記の籠体 5 7内には、図 1 、図 2及び図 3 ( C ) に示されているように精製前のローヤルゼリーを濾過するための袋状の濾布 6 1 が着脱自在に敷設され、この濾布 6 1 の上端は籠体 5 7の開口部の上端縁に掛けるように折り返される。この濾布 6 1 の折リ返された上端部は図 3 ( A ) に示されている上方から装着される押さえ蓋 6 3 と上記の籠体 5 7 との間で挟み込まれる。

なお、精製前のローヤルゼリーには蜂の死骸、巣の破片、ゴミなどの不純物が混じっているので、この不純物を除去するために、濾布 6 1 としては、材質がナイロン、テ卜ロン、綿等であり、 8 0〜 1 0 0 ミクロンのメッシュの布袋が用いられている。したがつて、メッシュを選択することにより、濾過精度の設定を自由に行うことができ、洗浄は容易である。

また、押さえ蓋 6 3 は、この実施の形態では材質が樹脂或いは硬質な合成ゴ厶であり、押さえ蓋 6 3の上面には前述した回転係合部材 2 5の係合部 2 3 に係脱可能な 4個の係止部 6 5が押さえ蓋 6 3の中央に向けて突設されている。しかも、上蓋 7が閉じられたときは、回転係合部材 2 5の下端により押さえ蓋 6 3の蓋部 6 7が上から押さえつけられるので籠体 5 7から外れなくなまた、押さえ蓋 6 3の外周面の上部には、折リ返された濾布 6 1 の上端縁を籠体 6 1 の上端縁と挟み込むための折り返し部 6 9が全周に亘つて形成されている。また、押さえ蓋 6 3 には、折リ返し部 6 9 の下側の外周面に全周に亘つて多数の縦溝 7 1 が設けられておリ、各縦溝 6 9の任意の部分が籠体の縦リブ 5 9 と嚙み合うように構成されている。

なお、上記の籠体 5 7 と漏斗状体 4 7 と取り出し容器 2 7 は、例えばプラスチックなどの非金属材料から構成されている。あるいは、金属材料にフッ素コーティングゃホーロー加工のように樹脂コーティングされたものであっても、あるいは、ガラス製品であっても構わない。いずれにしても、ローヤルゼリーと接触する表面部分は、少なくとも非金属材料で覆われているかあるいは非金属材料そのもので構成されている。

例えば、籠体 5 7は、素材として金属ワイヤが使用された場合、この金属ワイヤには樹脂コーティング或いはフッ素（テフロン）コーティングが施される。また、素材としては樹脂を用いても構わない。

また、前述したベアリング 5 1 の表面にはフッ素コーティングが施されている。

上記構成により、取り出し容器 2 7は、図 5 に示されているように容器載置台 3 7 に乗せられてから、作業者がレバー 4 3 を引き起こして図 1 に示されているように本体ハウジング 5 内に収納され、取り出し用ドア 2 9が閉められてロックレバー 3 3 にて密閉される。さらに、図 5 に示されているように上蓋 7が開放されて、精製前のローヤルゼリーが本体ハウジング 5の開口部 3から内部の濾布 6 1 内へ投入される。なお、このとき図 5 には籠体 5 7 と濾布 6 1 と押さえ蓋 2 5が図示されていないが、実際には前述したように装着されている。次いで、上蓋 7が閉められて、回転係合部材 2 5の係合部 2 3が籠体 5 7 の係止部 6 5 に係合可能な状態となリ、図 4 に示されているようにロック装置 1 に本体ハウジング 5が密閉される。なお、この実施の形態における口一ャルゼリーの精製装置の 1 回の処理能力はローヤルゼリーの量が 3 ~ 1 0 k gである。

上蓋 7のハンドル 1 9が作業者により回されると、回転伝達シャフ卜 1 7 の回転が複数のベベルギヤ 2 1 を介して回転駆動軸 1 5に高速回転するように伝達され、図 1 及び図 2 に示されているように回転係合部材 2 5が高速回転するので、回転係合部材 2 5の係合部 2 3が押さえ蓋 6 3 の係止部 6 5 を回転せしめて籠体 5 7の全体がベアリング 5 1 を介して高速にて回転される。したがって、濾布 6 1 内のローヤルゼリーは籠体 5 7の高速回転の遠心力により濾布 6 1 から高速で濾過されて高速にて精製される。この精製されたローヤルゼリーは漏斗状体 4 7の側壁面に衝突してから当該側壁面を経て下部の開口へ収集され、取り出し容器 2 7内に収容される。

以上のことから、たとえ養蜂場が中国山中の奥地であるために電力源が得られなくとも、この実施の形態の精製装置 1 のハンドル 1 9を回すことによリ、簡単かつ容易に且つ高速で短時間に口 —ャルゼリーの精製が行われ、作業者の精製作業を楽にすることができる。しかも、本体ハウジング 5 内は密閉されているので、ローヤルゼリーは紫外線にさらされることがなく、また、従来のように撹拌されないので空気中の酸の影響を極力少なく抑えることができるので、生成劣化の少ない高品質の口一ャルゼリ一が得られる。また、ローヤルゼリーと接触する本体ハウジング 5内の籠体 5 7、漏斗状体 4 7、取リ出し容器 2 7は、非金属材料に. て搆成されているので、ローヤルゼリーが従来のように金属と化学反応を起こして品質低下となることがない。

また、採乳されたローヤルゼリーは養蜂場にて 2 °C程の低温で短期保管されて、 3〜 1 0 k gの量になったら、上記のように養蜂場にて短時間で精製処理されるので、従来のような 8 °C以上の熱による成分劣化を避けることができ、また冷凍による 1 0 ヒドロ才キシ 2デセン酸の含有量が低下するという事態も避けることができる。なお、 2 °C程の低温で短期保管される場合は〜 2 日の保存期間ではローヤルゼリーに対する問題はなく、 1 週間程度であってもほぼ問題はない。また、長期保管する場合には温度を — 1 8 °Cにして保管する必要がある。

さらに、取り出し容器 2 7、漏斗体 4 7、籠体 5 7、濾布 6 1 、押さえ蓋 6 3が、着脱可能であるので洗浄が容易である。

図 6 には図 2 に代る他の実施の形態が示されている。図 6 において図 2 における部品と同じ部品には同一の符号を符して、重複する説明を省略する。

図 6 において、前記上蓋 7の上部におけるほぼ中央部にはブラケッ卜 7 3が取付けられ、このブラケッ卜 7 3 には回転駆動手段である駆動源としての例えばモータ 7 5が設けられている _β そして、このモータ 7 5の出力軸 7 7 には前記回転駆動軸 1 3が連結されている。それ以外の構成は図 2 における構成と同じである。上記構成により、エンジンや発電機を準備すれば、モー夕 7 5 が駆動され、このモー夕 7 5の駆動にょリ出力軸 7 7を介して前記回転駆動軸 1 3 が作業者の手を介せずに自動で回転せしめることができ、作業者の精製作業を楽にすることができる。また、それ以外の作用並びに効果は上述した例と同様の作用並びに効果を奏するものである。

また、上記例において、前記モータ 7 5の代りに小型エンジンを直接回転駆動軸 1 3 に連結せしめて対応することでも可能である。

なお、この発明は前述した実施の形態に限定されることなく、適宜な変更を行うことによりその他の態様で実施し得るものである。

前述した実施の形態では、係止部 6 5が押さえ蓋 6 3 に設けられているが、押さえ蓋 6 3を用いないで、前述した籠体 5 7の開口部 5 3の部分に籠体 5 7の素材を用いて横架するリブを橋渡しするなどして上記の係止部 6 5 に代わるものを設けても構わない。

以上のごとき発明の実施の形態の説明から理解されるように、請求項 1 の発明によれば、上蓋の外方から回転駆動手段によリ回転駆動軸を回転して籠体を回転できるので、この籠体の回転の遠心力により濾布内のローヤルゼリーを濾布から濾過、精製でき、精製したローヤルゼリーを取り出し容器内に収容できる。

したがって、容易に且つ短時間にローヤルゼリーの精製を行える。しかも、本体ハウジング内が密閉されているので、ローャルゼリーを紫外線にさらすことがなく、また、撹拌されないので空気中の酸の影響を極力少なく抑えることができるので、生成劣化の少ない高品質のローヤルゼリーを得ることができる。

さらに、上記のようにローャルゼリ一が紫外線からの遮光、空気と遮断密閉されて精製できるので、このローヤルゼリ一は例えば土の中で 2 °C程の低温で保管することが有効となり、従来のような冷凍による品質低下を防止できる。

本発明の別の好ましい態様によれば、本体ハウジングの開口部から内部の濾布内へ精製前のローヤルゼリーを投入してから上蓋を閉めると、回転係合部材の係合部を籠体の係止部と係合した状態で密閉できる。上蓋の外方から回転駆動手段により回転駆動軸を回転することにより、籠体を係合部及び係止部を介して回転できるので、この籠体の回転の遠心力によリ濾布内のローヤルゼリ一を濾布から濾過、精製でき、精製したローヤルゼリーを漏斗状体を経て取り出し容器内に収容できる。

したがって、容易に且つ短時間にローヤルゼリーの精製を行える。しかも、本体ハウジング内が密閉されているので、ローヤルゼリーを紫外線にさらすことがなく、また、撹袢されないので空気中の酸の影響を極力少なく抑えることができるので、生成劣化の少ない高品質のローヤルゼリーを得ることができる。

さらに、上記のようにローヤルゼリーが紫外線からの遮光、空気と遮断密閉されて精製できるので、このローヤルゼリーは 2 °C 程の低温で短期保管することが有効となり、従来のような冷凍による品質低下を防止できる。また、長期保管する場合には温度を — 1 8 °Cにして保管する。

本発明の別の好ましい態様によれば、本体ハウジングの開口部から内部の濾布内へ精製前のローヤルゼリーを投入してから上蓋を閉めると、回転係合部材の係合部を籠体の係止部と係合した状態で密閉できる。上蓋の外方から回転駆動手段により回転駆動軸を回転することにより、籠体を係合部及び係止部を介して回転できるので、この籠钵の回転の違心力により濾布内のローヤルゼリ一を濾布から濾過、精製でき、精製したローヤルゼリーを漏斗状体を経て取り出し容器内に収容できる。

したがって、容易に且つ短時間にローヤルゼリーの精製を行える。しかも、本体ハウジング内が密閉されているので、ローヤルゼリーを紫外線にさらすことがなく、また、撹拌されないので空気中の酸の影響を極力少なく抑えることができるので、生成劣化の少ない高品質のローヤルゼリーを得ることができる。

本発明の別の好ましい態様によれば、押さえ蓋によリ濾布を籠体内に挟み込んで確実に取付けることができ、押さえ蓋に係止部を設けたので、上蓋を閉めたときに係止部を回転駆動部材の係合部に容易に係合できる。

本発明の別の好ましい態様によれば、本体ハウジング内のローャルゼリーと接触する籠体、漏斗状体、取り出し容器部材が、非金属材料により構成されているので、ローヤルゼリーが従来のように金属と化学反応を起こして品質低下となることを防止でき本発明の別の好ましい態様によれば、ローヤルゼリ一の精製を行うとき、容器載置台に取り出し容器を乗せ、この容器載置台を平行リンク機構により容易に本体ハウジング内の漏斗状体の下方に収納でき取り出し用ドアを閉めることによリ本体ハウジングを密閉できる。ローヤルゼリ一の精製終了後、取り出し用ドアを開けて平行リンク機構により容器載置台を容易に前進せしめて取り出し容器を取り出し用ドアから取リ出すことができる。本発明の別の好ましい態様によれば、電力が得られない養蜂場であっても、作業者がハンドルを廻すことにより、簡単かつ容曷に回転駆動軸を回転せしめることができ、作業者の精製作業を楽にすることができる。

本発明の別の好ましい態様によれば、電力が得られなかった養蜂場であっても、エンジンや発電機を準備して回転駆動手段である駆動源としてのモータを駆動せしめることにより、作業者を介さずに自動で回転駆動軸を自動で回転せしめることができ、作業者の精製作業を楽にすることができる。

Claims

請求の範囲

1 - 筒状をなす本体ハウジングの上面に設けた開口部から、本体八ゥジング内で回転自在な籠体内に敷設した濾布に口一ャルゼリーを投入し、前記開口部を上蓋で閉塞すると共に前記上蓋に外部から回転操作可能に設けた回転駆動軸を備えた回転駆動手段と前記籠体とを回転伝達可能に係合せしめて本体ハウジングを密閉し、前記回転駆動手段により回転駆動軸を上蓋の外部から回転せしめることにより本体ハウジング内の籠体を回転せしめ、この籠体め回転の遠心力により前記ローヤルゼリーを濾布から濾過せしめて精製し、この精製したローヤルゼリーを本体ハウジングの底部に設けた取り出し容器に収容することを特徴とするローヤルゼリーの精製方法。

2 . 筒状をなす本体ハウジングの上面に設けた開口部を被蓋する上蓋を開放し、前記本体ハウジングの底部に取り出し容器を載置すると共にこの取り出し容器にローヤルゼリーを収容すべく漏斗状体を前記本体ハウジング内に装着し、前記漏斗状体内に係止部を備えた籠体を回転自在に装着すると共に前記籠体内に濾布を敷設し、この濾布にローヤルゼリーを投入してから上記の上蓋を閉めると共に前記上蓋に回転可能に上下に貫通せしめた回転駆動手段に連結された回転駆動軸の下端に備えた係合部を前記籠体の係止部に係合せしめて本体八ゥジングを密閉し、前記回転駆動手段によリ回耘駆動軸を上蓋の外部から回転せしめることにより本体ハウジング内の籠体を回転せしめ、この籠体の回転の遠心力により前記ローヤルゼリーを濾布から濾過せしめて精製し、この精製したローヤルゼリーを漏斗状体を経て取り出し容器に収容することを特徵とするローヤルゼリーの精製方法。

上面に開口部を有する筒状をなす本体ハウジングを設け、この本体ハウジングの前記開口部を密閉式にて被蓋する上蓋を設け、この上蓋に回転可能に上下に貫通した回転駆動軸を回転駆動手段に連結せしめると共にこの回転駆動軸の下端に係合部を備えた回転係合部材を設け、この回転係合部材の係合部に係脱自在な係止部を備えた籠体を前記本体ハウジング内に脱着式で回転自在に設け、前記籠体内にローヤルゼリーを濾過するための濾布を着脱自在に敷設し、前記籠体の回転外周の周囲を囲繞する漏斗状体を前記本体ハウジング内に設け、前記漏斗状体の下端の開口から落下するローヤルゼリーを収容する取り出し容器を前記本体ハウジング内に設けてなることを特徴とするローヤルゼリーの精製装置。前記籠体が、上部に開口部を備えると共にこの開口部から籠体内に敷設した濾布の上端縁側を上方から挟み込む押さえ蓋を備え、前記係止部が、前記押さえ蓋の上部に突設して構成されていることを特徴とする請求の範囲第 3項記載の口 —ャルゼリーの精製装置。

前記籠体と漏斗状体と取り出し容器が、少なくとも表面を非金属材料にて搆成していることを特徴とする請求の範囲第 3項または第 4項記載のローヤルゼリーの精製装置。

前記本体ハウジングの下部に、前記取り出し容器を取リ出すための取り出し用ドアを設け、前記本体ハウジングの底部に前記取り出し容器を載置する容器載置台を平行リン、ク機構により前記取り出し用ドアから外部へ進退自在に設けてなることを特徴とする請求の範囲第 3項、第 4項または第 5項記載のローヤルゼリーの精製装置。

前記回転駆動手段が、，前記回転駆動軸の上部に回転伝達部材を介して手動用のハンドルで構成されていることを特徴とする請求の範囲第 3項、第 4項、第 5項または第 6項記載の口一ャルゼリ一の精製装置。

前記回転駆動手段が、前記回転駆動軸の上部に自動用の駆動源で構成されていることを特徴とする請求の範囲第 3項、第 4項、第 5項または第 6項記載のローヤルゼリーの精製装置。