WO2003006411A1 - Method of crystallizing reduced coenzyme q10 from aqueous solution - Google Patents

Method of crystallizing reduced coenzyme q10 from aqueous solution Download PDF

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Description

明細書
還元型補酵素 Q!。を水溶液中から結晶化する方法 技術分野
本発明は、 還元型補酵素 。の結晶化方法に関する。 還元型補酵素 。は、 酸化型補酵素 。に比べて高い経口吸収性を示し、 優れた食品、 栄養機能食品、 特定保健用食品、 栄養補助剤、 栄養剤、 飲料、 飼料、 動物薬、 化粧品、 医薬品、 治療薬、 予防薬等として有用な化合物である。 背景技術
還元型補酵素 Q 1 Qは、 例えば、 合成、 発酵、 天然物からの抽出等の従来公知 の方法により補酵素 。を得た後、 クロマトグラフィーにより流出液中の還元 型補酵素 Q i 0区分を濃縮する方法等により得られることが知られている (特開 平 1 0— 1 0 9 9 3 3号公報) 。 この場合には、 上記還元型補酵素 。中に含 まれる酸化型補酵素 。を、 水素化ホウ素ナトリウム、 亜ジチオン酸ナトリウ ム (次亜硫酸ナトリウム) 等の還元剤を用いて還元した後、 クロマトグラフィー による濃縮を行っても良いこと、 また、 還元型補酵素 Q 1 0は、 既存の高純度補 酵素 Q 1 0 (酸化型) に上記還元剤を作用させる方法によっても得られることも、 当該公報中に記載されている。
しかしながら、 このようにして得られる還元型補酵素 Q 1 0は、 好適に結晶化 させるのが必ずしも容易ではなく、 酸化型補酵素 Q 1 0をはじめとする不純物を 含有する低純度結晶、 半固体状や油状物で得られやすい。 また、 なんとか結晶化 できたとしても、 スラリー性状等が悪いために、 スラリーの流動性が悪くて撹拌 しにくい、 晶析缶から払い出しにくレ、、 濾過性が悪い、 収率が必ずしも高くない といった問題があった。
加えて、 大量の有機溶媒.を用いて結晶化する場合は、 非常に不経済である。 ま た、 これら有機溶媒は製品に持ち込まれ、 人が摂取する製品に対して好ましくな い特性を付与しやすい。 製品中の有機溶媒の残存量を痕跡量以下に減じるために は、 有機溶媒の除去、 乾燥等のための過度の時間や高価な製造装置を必要とする c 発明の要約
本発明は、 上記に鑑み、 還元型補酵素 。結晶を得るための工業的規模での 生産に適した優れた結晶化方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、 鋭意研究した結果、 還元型補酵素 。の溶解性や流動性は、 水を用いることにより好適に制御できること、 及び、 還元型補酵素 Q 1 0を水溶 液中で結晶化させることにより、 スラリー性状や収率等を改善して、 良好品質の 還元型補酵素 Q t。結晶を得ることができることを見出し、 本発明を完成させた。 即ち、 本発明は、 還元型補酵素 。を水溶液中で結晶化させることを特徴と する還元型補酵素 Q! Qの結晶化方法に関する。 発明の詳細な開示
以下、 本発明を詳細に説明する。
本発明に使用しうる還元型補酵素 。は、 例えば、 合成、 発酵、 天然物から の抽出等の従来公知の方法により得ることができる。 好ましくは、 既存の高純度 補酵素 。等の酸化型補酵素 Q 1 ()、 あるいは、 酸化型捕酵素 。と還元型補酵 素 Q 1 0の混合物を、 一般的な還元剤を用いて還元することにより得ることがで さる。
まずは、 酸化型補酵素 Q 1 0を還元する方法について説明する。 還元型補酵素 Q 1 Qは、 分子酸素によって酸化されて酸化型補酵素 Q 1 0を副生しやすいため、 還元工程の溶媒として、 酸化防護効果の高い溶媒を用いるのが好ましい。 このよ うな溶媒としては、 炭化水素類、 脂肪酸エステル類、 エーテル類、 及び、 二トリ ル類から選ばれる少なくとも 1種を用いるのが好ましく、 最も好ましくは炭化水 素類である。
炭化水素類としては、 特に制限されないが、 例えば、 脂肪族炭化水素、 芳香族 炭化水素、 ハロゲン化炭化水素等を挙げることができる。 脂肪族炭化水素、 芳香 族炭化水素が好ましく、 脂肪族炭化水素がより好ましい。
脂肪族炭化水素としては、 環状、 非環状を問わず、 又、 飽和、 不飽和を問わず、 特に制限されないが、 通常、 炭素数 3〜 2 0、 好ましくは、 炭素数 5〜 1 2のも のが用いられる。
具体例としては、 例えば、 プロパン、 ブタン、 イソブタン、 ペンタン、 2—メ チノレブタン、 シクロペンタン、 2—ペンテン、 へキサン、 2—メチノレペンタン、 2, 2—ジメチルブタン、 2 , 3—ジメチルブタン、 メチノレシクロペンタン、 シ クロへキサン、 1一へキセン、 シクロへキセン、 ヘプタン、 2—メチノレへキサン、 3—メチルへキサン、 2 , 3—ジメチノレペンタン、 2, 4 _ジメチルペンタン、 メチルシクロへキサン、 1一ヘプテン、 オクタン、 2 , 2 , 3—トリメチルペン タン、 イソオクタン、 ェチルシクロへキサン、 1—オタテン、 ノナン、 2 , 2, 5—トリメチルへキサン、 1一ノネン、 デカン、 1—デセン、 p—メンタン、 ゥ ンデカン、 ドデカン等を挙げることができる。
中でも、 炭素数 5〜 8の飽和脂肪族炭化水素がより好ましく、 炭素数 5のペン タ 、 2—メチルブタン、 シクロペンタン (ペンタン類と称す) ;炭素数 6のへ キサン、 2—メチノレペンタン、 2 , 2—ジメチルブタン、 2, 3 _ジメチルブタ ン、 メチルシクロペンタン、 シクロへキサン (へキサン類と称す) ;炭素数 7の ヘプタン、 2—メチルへキサン、 3—メチルへキサン、 2 , 3—ジメチノレペンタ ン、 2 , 4 _ジメチルペンタン) 、 メチルシクロへキサン、 (ヘプタン類と称す ) ;炭素数 8のオクタン、 2 , 2 , 3—トリメチルペンタン、 イソオクタン、 ェ チルシクロへキサン (オクタン類と称す) ;及びこれらの混合物が好ましく用い られる。 とりわけ、 上記ヘプタン類は酸化からの防護効果が特に高い傾向があり さらに好ましく、 ヘプタンが最も好ましい。
芳香族炭化水素としては、 特に制限されないが、 通常、 炭素数 6〜2 0、 好ま しくは炭素数 6〜1 2、 より好ましくは炭素数 7〜1 0のものが用いられる。 具 体例としては、 例えば、 ベンゼン、 トノレェン、 キシレン、 o—キシレン、 m—キ シレン、 p—キシレン、 ェチノレベンゼン、 クメン、 メシチレン、 テトラリン、 ブ チノレベンゼン、 p—シメン、 シクロへキシノレベンゼン、 ジェチノレベンゼン、 ペン チルベンゼン、 ジペンチルベンゼン、 ドデシルベンゼン、 スチレン等を挙げるこ とができる。 好ましくは、 トルエン、 キシレン、 o—キシレン、 m—キシレン、 p—キシレン、 ェチノレベンゼン、 クメン、 メシチレン、 テトラリン、 プチノレベン ゼン p—シメン、 シクロへキシ /レベンゼン、 ジェチノレベンゼン、 ペンチノレベン ゼンである。 より好ましくは、 トルエン、 キシレン、 o—キシレン、 m—キシレ ン、 p—キシレン、 クメン、 テトラリンであり、 最も好ましくは、 クメンである。 ハロゲン化炭化水素としては、 環状、 非環状を問わず、 又、 飽和、 不飽和を問 わず、 特に制限されないが、 非環状のものが好ましく用いられる。 塩素化炭化水 素、 フッ素化炭化水素がより好ましく、 塩素化炭化水素がさらに好ましい。 また、 炭素数 1〜6、 好ましくは炭素数 1〜4、 より好ましくは炭素数 1〜2のものが 用いられる。
具体例としては、 例えば、 ジクロロメタン、 クロ口ホルム、 四塩化炭素、 1, 1ージクロロェタン、 1 , 2—ジクロロェタン、 1 , 1 , 1一トリクロロェタン、 1 , 1 , 2—トリクロロェタン、 1, 1 , 1, 2—テトラクロロェタン、 1, 1 , 2, 2—テトラクロロェタン、 ペンタクロロエタン、 へキサクロロェタン、 1, 1—ジクロロエチレン、 1, 2—ジクロロエチレン、 トリクロロエチレン、 テト ラクロ口エチレン、 1, 2—ジクロ口プロノヽ0ン、 1 , 2, 3—トリクロ口プロパ ン、 クロ口ベンゼン、 1 , 1, 1, 2—テトラフノレォロェタン等を挙げることカ できる。
好ましくは、 ジクロロメタン、 クロ口ホルム、 四塩化炭素、 1 , 1—ジクロ口 ェタン、 1 , 2—ジクロロェタン、 1, 1 , 1一トリクロロェタン、 1, 1 , 2 —トリクロロェタン、 1 , 1ージクロ口エチレン、 1, 2—ジクロ口エチレン、 トリクロロエチレン、 クロ口ベンゼン、 1 , 1 , 1, 2—テトラフノレォロェタン である。 より好ましくは、 ジクロロメタン、 クロ口ホルム、 1, 2—ジクロロェ チレン、 トリクロロエチレン、 クロ口ベンゼン、 1 , 1, 1 , 2—テトラフ/レオ ロェタンである。
脂肪酸エステル類としては、 特に制限されないが、 例えば、 プロピオン酸エス テル、 酢酸エステル、 ギ酸エステル等を挙げることができる。 酢酸エステル、 ギ 酸エステルが好ましく、 齚酸エステルがより好ましい。 エステル基としては、 特 に制限されないが、 炭素数 1〜 8のアルキルエステル、 炭素数 1〜8のァラルキ ルエステル、 好ましくは炭素数 1~ 6のアルキルエステル、 より好ましくは炭素 数 1〜4のアルキルエステルが用いられる。
プロピオン酸エステルとしては、 例えば、 プロピオン酸メチル、 プロピオン酸 ェチル、 プロピオン酸ブチル、 プロピオン酸イソペンチル等を挙げることができ る。 好ましくはプロピオン酸ェチルである。
酢酸エステルとしては、 例えば、 酢酸メチル、 酢酸ェチル、 酢酸プロピル、 酢 酸イソプロピル、 酢酸ブチル、 酢酸イソブチル、 酢酸 s e cーブチル、 酢酸ペン チル、 酢酸イソペンチル、 酢酸 s e c 一へキシル、 酢酸シクロへキシル、 酢酸べ ンジル等を挙げることができる。 好ましくは、 酢酸メチル、 酢酸ェチル、 酢酸プ 口ピル、 酢酸イソプロピル、 酢酸ブチル、 酢酸イソプチル、 酢酸 s e c—ブチル、 鲊酸ペンチル、 酢酸イソペンチル、 酢酸 s e c—へキシル、 酢酸シクロへキシル である。 より好ましくは、 酢酸メチル、 酢酸ェチル、 酢酸プロピル、 酢酸イソプ 口ピル、 酢酸ブチル、 酢酸イソプチルであり、 最も好ましくは、 酢酸ェチルであ る。
ギ酸エステルとしては、 例えば、 ギ酸メチル、 ギ酸ェチル、 ギ酸プロピル、 ギ 酸イソプロピル、 ギ酸ブチル、 ギ酸イソブチル、 ギ酸 s e c—ブチル、 ギ酸ペン チル等を挙げることができる。 好ましくは、 ギ酸メチル、 ギ酸ェチル、 ギ酸プロ ピル、 ギ酸ブチル、 ギ酸イソプチル、 ギ酸ペンチルであり、 最も好ましくは、 ギ 酸ェチルである。
エーテル類としては、 環状、 非環状を問わず、 又、 飽和、 不飽和を問わず、 特 に制限されないが、 飽和のものが好ましく用いられる。 通常、 炭素数 3〜2 0、 好ましくは炭素数 4〜1 2、 より好ましくは炭素数 4〜8のものが用いられる。 具体例としては、 例えば、 ジェチルエーテル、 メチル t e r t—ブチノレエーテ ノレ、 ジプロピノレエーテノレ、 ジイソプロピノレエーテノレ、 ジブチノレエーテノレ、 ジへキ シルエーテノレ、 ェチノレビニノレエーテノレ、 ブチノレビニノレエーテノレ、 ァニソ一ノレ、 フ エネトール、 ブチノレフエ二ノレエーテル、 メ トキシトルエン、 ジォキサン、 フラン、 2—メチルフラン、 テトラヒ ドロフラン、 テトラヒ ドロピラン、 エチレングリコ 一ノレジメチノレエーテノレ、 エチレングリコールジェチノレエーテノレ、 エチレングリコ ールジブチルエーテノレ、 エチレングリコールモノメチルエーテノレ、 エチレングリ コールモノェチルエーテル、 エチレングリコールモノブチルエーテル等を挙げる ことができる。
好ましくは、 ジェチルエーテル、 メチル t e r t—ブチルエーテル、 ジプロピ ルエーテル、 ジイソプロピルエーテル、 ジブチノレエ一テル、 ジへキシルエーテル、 ァニソール、 フエネトール、 ブチルフエニルエーテル、 メ トキシトルエン、 ジォ キサン、 2—メチルフラン、 テトラヒ ドロフラン、 テトラヒ ドロピラン、 ェチレ ングリコー/レジメチノレエーテノレ、 エチレングリコー/レジェチノレエーテノレ、 ェチレ ングリコーノレジブチノレエーテノレ、 エチレングリコーノレモノメチノレエーテノレ、 ェチ レングリコールモノェチルエーテルである。 より好ましくは、 ジェチルエーテル、 メチル t e r t—ブチルエーテル、 ァニソール、 ジォキサン、 テトラヒ ドロフラ ン、 エチレングリコーノレモノメチノレエーテ/レ、 エチレングリコーノレモノエチノレエ 一テルである。 さらに好ましくは、 ジェチルエーテル、 メチル t e r t—ブチル エーテル、 ァニソール等であり、 最も好ましくは、 メチル t e r t一ブチルエー テルである。
二トリル類としては、 環状、 非環状を問わず、 又、 飽和、 不飽和を問わず、 特 に制限されないが、 飽和のものが好ましく用いられる。 通常、 炭素数 2〜2 0、 好ましくは炭素数 2 ~ 1 2、 より好ましくは炭素数 2〜 8のものが用いられる。 具体例としては、 例えば、 ァセトニトリル、 プロピオ二トリル、 マロノ二トリ ル、 ブチロニトリル、 イソブチロニトリル、 スクシノニトリル、 バレロ二トリノレ、 グルタロニトリル、 へキサン二トリル、 へプチルシアニド、 ォクチルシアニド、 ゥンデカン二トリル、 ドデカン二トリル、 トリデカン二トリル、 ペンタデカン二 トリノレ、 ステアロニトリル、 クロロアセトニトリル、 ブロモアセトニトリル、 ク ロロプロピオ二トリル、 ブロモプロピオ二トリル、 メ トキシァセトニトリル、 シ ァノ酢酸メチノレ、 シァノ酢酸ェチル、 トル二トリル、 ベンゾニトリル、 クロ口べ ンゾニトリル、 ブロモベンゾニトリル、 シァノ安息香酸、 ニトロべンゾニトリル、 ァニソ二トリル、 フタロニトリル、 ブロモトル二トリル、 メチルシアノベンゾェ ート、 メ トキシベンゾニトリル、 ァセチルベンゾニトリル、 ナフ トニトリル、 ビ フエ二ルカノレボニトリノレ、 フエニルプロピオ二トリル、 フエ二ルブチロニトリル、 メチノレフエニノレアセトニトリル、 ジフエ二ルァセトニトリル、 ナフチルァセトニ トリノレ、 ニトロフエニノレアセトニトリノレ、 クロ口べンジノレシアニド、 シクロプロ パンカノレボニトリノレ、 シクロへキサンカルボ二トリル、 シクロヘプタンカルボ二 トリノレ、 フエニルシクロへキサンカルボ二トリル、 トリルシクロへキサンカルボ 二トリル等を挙げることができる。
好ましくは、 ァセトニトリル、 プロピオ二トリル、 ブチロニトリル、 イソブチ ロニトリノレ、 スクシノニトリノレ、 ノ レロニトリノレ、 クロ口プロピオ二トリノレ、 シ ァノ齚酸メチル、 シァノ酢酸ェチル、 トル二トリル、 ベンゾニトリルである。 よ り好ましくは、 ァセトニトリル、 プロピオ二トリル、 ブチロニトリル、 イソブチ ロニトリルであり、 最も好ましくは、 ァセトニトリルである。
上記溶媒の中でも、 例えば、 溶解度を高めるための適度な加温ができ、 且つ、 湿体からの溶剤の乾燥除去や結晶化濾液等からの溶剤回収の行いやすい沸点 ( 1 気圧下、 約 3 0〜 1 5 0 °C) 、 室温での取り扱い時でも室温以下に冷却した時で も固化しにくい融点 (約 2 0 °C以下、 好ましくは約 1 0 °C以下、 より好ましくは 約 0 °C以下) を持ち、 粘性が低い (2 0 °Cにおいて約 1 0 c p以下等) 等の、 沸 点、 粘性等の性質を考慮して選定するのが好ましい。 工業的な作業上の観点から、 常温で揮発し難いものが好ましく、 例えば、 沸点が約 8 0 °C以上のものが好まし く、 約 9 0 °C以上のものがより好ましい。
上記還元反応の溶媒のうち、 水と相溶性の低い溶媒を用いるのが特に好ましく、 これにより、 後述する還元剤や還元剤に由来する不純物を水相に抽出、 除去し、 還元型補酵素 Q 1 0を効率的に精製、 取得するのを助成する。 水と相溶性の低い 溶媒としては、 上記溶媒のうち、 例えば上記炭化水素類や脂肪酸エステル類等が 挙げられる。
還元型補酵素 。は高濃度の溶液ほど酸化されにくい傾向にある。 上記溶媒 に対して還元型補酵素 。は高い溶解性を示し、 上記溶媒はこの点でも酸化防 護に好適である。 還元型補酵素 Q 1 0の酸化を防護するために好ましい濃度は、 溶媒の種類等により一律に規定できないが、 上記溶媒に対する還元型補酵素 。の濃度として、 通常 l wZw %以上、 好ましくは 2 w/w %以上である。 上限 は、 特に制限されないが、 実際的な操作性という観点から、 4 0 0 w/w %以下、 好ましくは 2 0 0 wZw O/o以下、 より好ましくは 1 0 0 w/w %以下、 さらに好 ましくは 5 0 w/w %以下である。
このように、 上記溶媒の使用によって、 望ましくない酸素の副反応は、 還元ェ 程を通して最小化される。 また、 結晶化に用いる還元型補酵素 。は、 酸化型補酵素 。の油状物を水 溶液中で還元することによつても得ることができる。 この方法においては、 有機 溶媒を用いなくても還元型補酵素 Q i 0を合成することができ、 有機相への抽出、 濃縮等の付加的な操作を必要とせず、 操作時間を短縮し、 酸化型補酵素 Q 1 0の 副生を最小化することができる。
還元反応は、 上記の溶媒中、 水素化金属化合物、 鉄 (金属又は塩としての鉄) 、 亜鉛 (金属としての亜鉛) 、 次亜硫酸類、 ァスコルビン酸類等を還元剤として用 いて実施することができる。
水素化金属化合物としては、 特に制限されないが、 例えば、 水素化ホウ素ナト リウム、 水素化リチウムアルミニウム等を挙げることができる。 上記水素化金属 化合物の使用量は、 水素化金属化合物の種類により異なり、 一律に規定できない 力 通常、 理論水素当量の 1〜 3倍量で好適に実施できる。
鉄又は亜鉛を用いる還元は、 通常、 酸を使用して実施される。 使用する酸とし ては、 特に制限されないが、 例えば、 酢酸等の脂肪酸、 メタンスルホン酸等のス ルホン酸、 塩酸や硫酸等の無機酸等を挙げることができる。 好ましくは無機酸で あり、 より好ましくは硫酸である。
鉄の使用量は、 特に制限されないが、 酸化型補酵素 Q 1 0の仕込み重量に対し て、 例えば、 約 1 / 5重量以上で好適に実施できる。 上限は特に制限されないが、 経済性の観点等から、 約 2倍重量以下である。 なお、 鉄は、 金属鉄のみならず、 硫酸鉄 ( I I ) 等の塩の形態でも使用できる。
亜鉛の使用量は、 特に制限されないが、 酸化型補酵素 。の仕込み重量に対 して、 例えば、 約 l Z l 0重量以上で好適に実施できる。 上限は特に制限されな いが、 経済性の観点等から、 約 2倍重量以下である。
次亜硫酸類としては特に制限されず、 通常、 次亜硫酸の塩である。 次亜硫酸の 塩としては特に制限されず、 アルカリ金属塩、 アルカリ土類金属塩、 アンモニゥ ム塩等が好ましく、 リチウム塩、 ナトリウム塩、 カリウム塩等のアルカリ金属塩 がより好ましく、 ナトリウム塩が最も好ましい。 上記次亜硫酸類の使用量は、 特 に制限されないが、 通常、 酸化型補酵素 Q 1 0の仕込み重量に対して、 約 1ノ5 重量以上、 好ましくは約 2ノ 5重量以上、 より好ましくは約 3 Z 5重量以上であ る。 多くても特に支障はないが、 経済的な観点から、 通常、 約 2倍重量以下、 好 ましくは同重量以下で用いられる。 よって、 約 2 / 5重量〜約同重量の範囲でよ り好適に実施できる。
ァスコルビン酸類としては、 特に制限されず、 例えば、 ァスコルビン酸のみな らず、 r h a m n o—ァスコノレビン酸、 a r a b o—ァスコルビン酸、 g l u e o—ァスコルビン酸、 f u c o—ァスコノレビン酸、 g 1 u c o h e p t o—ァス コルビン酸、 x y 1 o—ァスコルビン酸、 g a 1 a c t o—ァスコルビン酸、 g u 1 o—ァスコルビン酸、 a l i o—ァスコルビン酸、 e r y t h r o—ァスコ ルビン酸、 6—デスォキシァスコルビン酸等のァスコルビン酸に類するものが挙 げられ、 また、 それらのエステル体や塩であってもかまわない。 さらに、 これら は L体、 D体、 或いは、 ラセミ体であっても良い。 より具体的には、 例えば、 L —ァスコルビン酸、 L—ァスコルビン酸パルミテート、 L—ァスコルビン酸ステ ァレート、 D— a r a b o—ァスコルビン酸等を挙げることができる。 還元型補 酵素 。の製造において、 上記ァスコルビン酸類をいずれも好適に使用しうる 1S 生成した還元型補酵素 。との分離のしゃすさ等を考慮すると、 上記のァ スコルビン酸類のうち、 特に水溶性のものが好適に用いられ、 最も好ましくは、 入手容易性、 価格等の観点から、 L—ァスコルビン酸、 D— a r a b o—ァスコ ノレビン酸等のフリ一体である。
上記のァスコルビン酸類の使用量は、 特に制限されず、 酸化型補酵素 Q 1 0を 還元型補酵素 Q 1 0に変換しうる有効量であればよく、 酸化型補酵素 Q 1 0に対し て、 通常 1倍モル量以上、 好ましくは 1 . 2倍モル量以上である。 上限は特に制 限されないが、 経済性を考慮して、 通常 1 0倍モル量以下、 好ましくは 5倍モル 量以下、 より好ましくは 3倍モル量以下である。
上記還元剤のうち、 還元能力、 収率、 品質といった観点から、 亜鉛、 次亜硫酸 類、 ァスコルビン酸類が好ましく、 なかでも、 還元型補酵素 。結晶に、 還元 剤や還元剤に由来する不純物を痕跡量以下しか持ち込ませないという観点からは、 次亜硫酸類 (具体的には、 次亜硫酸塩) 、 ァスコルビン酸類 (特に、 フリー体や 塩) がより好ましい。
還元反応においては、 後述するアルコール類及び/又は水を好適に併用するこ とができる。 水は、 特に還元剤として鉄、 亜鉛、 次亜硫酸類を用いる場合に好適 である。 還元剤として水素化金属化合物ゃァスコルビン酸類を用いる場合には、 アルコール類を併用することができる。 水、 アルコール類の併用は、 これら水、 アルコール類の特性が発揮され、 反応速度の向上や反応収率の向上等に寄与する。 以下に好ましい還元方法について詳細に述べる。
上記次亜硫酸類を用いる還元は、 水を併用して、 上記の炭化水素類、 脂肪酸ェ ステル類、 エーテル類、 及び、 二トリル類から選ばれる少なくとも 1種の有機溶 媒と水との混合溶媒系で実施するのが好ましい。 その際、 反応時の p Hは、 収率 等の観点から、 通常 p H 7以下、 好ましくは p H 3〜7、 より好ましくは p H 3 〜 6で実施される。 上記 p Hは、 酸 (例えば、 塩酸や硫酸等の無機酸) や塩基 ( 例えば、 水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物) を用いて、 調整すること ができる。
上記次亜硫酸類を用いる還元において、 水の使用量は、 特に制限されず、 還元 剤である次亜硫酸類を適度に溶解する量であれば良く、 例えば、 上記次亜硫酸類 の水に対する重量が、 通常 3 0 wZw %以下、 好ましくは 2 0 wZw %以下にな るように調整するのが良い。 又、 生産性等の観点から、 通常 l w/w %以上、 好 ましくは 5 wZ w %以上、 より好ましくは 1 0 w / w %以上であるのが良い。 上記ァスコルビン酸類を用いる還元も、 上記の炭化水素類、 脂肪酸エステル類、 エーテル類、 及び、 二トリル類のうち、 特に水と相溶性の高い溶媒、 なかでも水 と相溶性の高いエーテル類及び二トリル類、 具体的には、 テトラヒドロフラン、 ジォキサン、 ァセトニトリル等を用いて実施することができるが、 後述するアル コール類及びノ又はケトン類 (好ましくは、 水と相溶性の高いアルコール類及び /又はケトン類 (具体的には、 アルコール類としては、 炭素数 1〜5、 好ましく は炭素数 1〜 4、 より好ましくは炭素数 1〜 3の 1価又は 2価 (好ましくは 1価 ) のアルコール、 ケトン類としては、 アセトン、 メチルェチルケトン等) ) を使 用するのが特に好ましい。 すなわち、 ァスコルビン酸類を用いる還元においては、 アルコール類及び/又は水溶性有機溶媒 (例えば、 上記水と相溶性の高いエーテ ル類、 二トリル類、 ケトン類等) を用いるのが好ましい。
又、 ァスコルビン酸類を用いる還元においては、 反応促進の観点から (例えば、 反応温度の低下、 反応時間の短縮等) 、 塩基性物質や亜硫酸水素塩等の反応促進 効果を有する添加剤を共存させて実施することができる。
上記塩基性物質としては、 特に制限されず、 例えば、 無機化合物、 有機化合物 を問わず使用しうる。 上記無機化合物としては、 特に制限されないが、 例えば、 金属 (好ましくは、 アルカリ金属、 アルカリ土類金属等) の水酸化物、 炭酸塩、 炭酸水素塩やアンモニア等を挙げることができる。 その代表的なものとして、 例 えば、 水酸化ナトリゥム等のアルカリ金属水酸化物、 炭酸ナトリゥム等のアル力 リ金属炭酸塩、 炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩、 炭酸マグネシ ゥム等のアルカリ土類金属炭酸塩等を挙げることができる。 上記有機化合物とし ては、 特に制限されないが、 例えば、 トリェチルァミン等のアミン等を挙げるこ とができる。 上記の塩基性物質のうち、 金属 (好ましくは、 アルカリ金属、 アル カリ土類金属等) の炭酸塩、 炭酸水素塩、 アンモニア等の無機化合物; トリェチ ルァミン等のアミン等の有機化合物といった弱い塩基性物質 (弱塩基又は弱アル カリ) を好ましく使用できる。 より好ましくは上記の弱塩基性の無機化合物であ る。
また、 亜硫酸水素塩としては、 例えば、 亜硫酸水素ナトリゥム等のアルカリ金 属亜硫酸水素塩等を好適なものとして挙げることができる。
上記添加剤の量は、 期待する程度の反応促進効果を発揮しうる量 (有効量) で あればよく、 特に制限されないが、 経済性も考慮して、 ァスコルビン酸類に対し て、 通常 2 0倍モル量以下、 好ましくは 1 0倍モル量以下、 より好ましくは 5倍 モル量以下、 さらに好ましくは 2倍モル量以下である。 下限は、 特に制限されな いが、 通常 0 . 0 1倍モル量以上、 好ましくは 0 . 0 5倍モル量以上、 より好ま しくは 0 . 1倍モル量以上、 さらに好ましくは 0 . 2倍モル量以上である。 還元反応は、 強制流動下に実施するのが好ましい。 単位容積当たりの撹拌所要 動力として、 通常約 0 . 0 1 k W/m 3以上、 好ましくは約 0 . l k W/Zm 3以 上、 より好ましくは約 0 . 3 k W/m 3以上の流動が好ましい。 上記の強制流動 は、 通常、 撹拌翼の回転により与えられるが、 上記流動が得られれば必ずしも撹 拌翼を用いる必要はなく、 例えば、 液の循環による方法等を利用しても良い。 還元温度は、 還元剤の種類や量によって異なり、 一律に規定できない。 例えば、 次亜硫酸類を用いる還元においては、 通常 100°C以下、 好ましくは 80°C以下、 より好ましくは 60°C以下で実施される。 下限は、 系の固化温度である。 よって、 還元は、 通常 0〜 100 °C程度、 好ましくは 0〜 80 °C程度、 より好ましくは 0 〜 60°C程度で好適に実施できる。 また、 ァスコルビン酸類を用いる還元におい ては、 通常 30 °C以上、 好ましくは 40°C以上、 より好ましくは 50°C以上で実 施される。 上限は系の沸点である。 よって、 還元は、 通常 30〜150°C程度、 好ましくは 40〜 1 20 °C程度、 より好ましくは 50〜 100 °C程度で好適に実 施できる。 酸化型補酵素 Q10の油状物を還元する場合は、 その純度等にもよる 力 s、 通常 45 °C以上、 好ましくは 48 °C以上、 より好ましくは 50°C以上で実施 され、 これにより還元型補酵素 。の油状物を得ることができる。
反応濃度は、 特に制限はないが、 溶媒の重量に対する酸化型補酵素 。の重 量として、 通常約 lwZw%以上、 好ましくは 3 wZwO/o以上、 より好ましくは I OWZW 以上、 さらに好ましくは 1 5 w/w%以上である。 上限は、 特に制 限されないが、 通常約 60wZw%以下、 好ましくは 50 w/w%以下、 より好 ましくは 40 wZwO/o以下、 さらに好ましくは 30 w/w%以下である。 よって、 反応濃度は、 通常約 1〜60 wZw%、 好ましくは約 3〜50 w/w%、 より好 ましくは約 10〜40 w/w%で好適に実施できる。
還元反応は、 還元剤の種類や量によって異なり、 一律に規定できないが、 通常、 48時間以内、 好ましくは 24時間以内、 より好ましくは 10時間以内、 さらに 好ましくは 5時間以内に完了させることができる。
還元反応後は、 生成した還元型補酵素 。を含有する有機相、 或いは、 還元 型補酵素 。の油状物を採取 (例えば、 分液、 抽出、 濃縮等により採取) し、 必要に応じて (好ましくは) 、 さらに該有機相を、 例えば水や食塩水等で繰り返 し水洗して、 夾雑物を除去した後、 そのまま、 又は、 所望の他の溶媒に溶解又は 置換して、 結晶化に用いることができる。
他の溶媒としては、 例えば、 前述した、 あるいは後述する、 炭化水素類、 脂肪 酸エステル類、 エーテル類、 アルコール類、 脂肪酸類、 ケトン類、 窒素化合物類
(二トリル類、 アミ ド類を含む) 、 硫黄化合物類等を挙げることができる。 なお、 以上の還元反応〜後処理の一連の工程は、 脱酸素雰囲気下で実施するの が極めて好ましく、 特に次亜硫酸類を用いた還元反応では、 還元反応収率向上や 還元剤量の削減に大きく寄与することも見い出した。 脱酸素雰囲気は、 不活性ガ スによる置換、 減圧、 沸騰やこれらを組み合わせることにより達成できる。 少な くとも、 不活性ガスによる置換、 即ち、 不活性ガス雰囲気を用いるのが好適であ る。 上記不活性ガスとしては、 例えば、 窒素ガス、 ヘリウムガス、 アルゴンガス、 水素ガス、 炭酸ガス等を挙げることができ、 好ましくは窒素ガスである。
次に、 本発明の還元型補酵素 Q 。の結晶化について説明する。
結晶化に用いる還元型補酵素 。は、 例えば、 合成、 発酵、 天然物からの抽 出等の従来公知の方法により得ることができる。 好ましくは、 酸化型補酵素 。を還元することにより得られたものであり、 より好ましくは、 前記の本発明の 還元反応を用いて得られた還元型補酵素 Q 1 0の溶液又は油状物である。 さらに 好ましくは、 酸化型補酵素 Q i。の油状物を次亜硫酸類を用いて水溶液中で還元 することにより得られたもの、 又は、 酸化型補酵素 Q 1 0をアルコール類及び/ 又は水溶性有機溶媒を用いて還元することにより得られたものである。
本発明の結晶化法は、 酸化型補酵素 。を比較的多く含有するものについて も適用できるが、 上記の還元方法等により調製された高純度の還元型補酵素 。に対して特に有効である。
本発明においては、 還元型補酵素 Q 1 Qの結晶化を水溶液中で実施する。 水の 使用は、 経済性はもちろんのこと、 工業的な作業上の安全性や製品安全性に寄与 する。 また、 上記水の使用は、 還元型補酵素 。のスラリー性状や収率の改善 にも寄与すると共に、 還元反応で用レヽる還元剤や還元剤に由来する不純物を母液 に残存させ、 還元型補酵素 Q 1 0を効率的に単離するのを助成しうる。 さらに、 上記水の使用、 好ましくは塩類を含む水の使用は、 還元型補酵素 Q 1 ()が分子酸 素によって酸化されるのを好適に防護しうる。
上記塩類としては、 特に制限されないが、 例えば、 リチウム、 ナトリウム、 力 リゥム等のアルカリ金属;マグネシウム、 カルシウム等のアルカリ土類金属等と、 フッ素、 塩素、 臭素等のハロゲン原子;硫酸等の無機酸や、 ギ酸、 酢酸、 プロピ オン酸等の有機酸からプロトンを除いた残基とから構成される塩類等が挙げられ る。 なかでも無機塩類が好ましく、 塩化ナトリウム、 塩化カリウム、 硫酸ナトリ ゥム等がより好ましい。
上記塩類の濃度としては、 高塩濃度であるのが好ましく、 通常 3 wZ w %以上、 好ましくは 5 w/w %以上、 より好ましくは 1 0 w/w %以上、 さらに好ましく は、 飽和もしくは飽和に近い濃度で水に溶解させるのが良い。
上記還元型補酵素 。の結晶化方法としては、 冷却による結晶化、 濃縮によ る結晶化、 溶媒置換による結晶化等の一般的な結晶化法をさらに用いることがで き、 好ましくは冷却による結晶化を用いる又は併用するものである。 特に好まし い実施態様として、 以下の 2つの方法を挙げることができる。
( 1 ) 還元型補酵素 Q 1 ()を含有する有機溶媒の溶液 (例えば反応液や抽出液等 ) から、 水に置換する (水の組成比を高める) ことにより結晶化させる方法。
( 2 ) 還元型補酵素 Qェ。の油状物を水溶液中で結晶化する方法。
なお、 上記 2つの方法においても、 冷却による結晶化を用いる又は併用すること がより好ましい。
まず、 (1 ) の方法について説明する。
還元型補酵素 。を含有する有機溶媒としては、 特に制限されないが、 例え ば、 炭化水素類、 脂肪酸エステル類、 エーテル類、 アルコール類、 脂肪酸類、 ケ トン類、 窒素化合物類 (二トリル類、 アミ ド類を含む) 、 硫黄化合物類等を挙げ ることができる。
炭化水素類、 脂肪酸エステル類、 エーテル類、 及び、 二トリル類としては、 前 述の酸化型補酵素 。の還元についての説明で、 反応溶媒として例示したもの を好適に使用することができる。
アルコール類としては、 環状、 非環状を問わず、 又、 飽和、 不飽和を問わず、 特に制限されないが、 飽和のものが好ましく用いられる。 通常、 炭素数 1〜 2 0、 好ましくは炭素数 1〜 1 2、 より好ましくは炭素数 1 〜 6のものである。 さらに 好ましくは、 炭素数 1 〜 5の 1価アルコール、 炭素数 2〜 5の 2価アルコール、 炭素数 3の 3価アルコールである。
1価アルコールとしては、 例えば、 メタノール、 エタノール、 1一プロパノー ノレ、 2—プロパノール、 1—ブタノール、 2—ブタノール、 イソブチルアルコー ル、 t e r t—ブチルァノレコール、 1—ペンタノール、 2—ペンタノール、 3 - ペンタノ一ノレ、 2—メチルー 1ーブタノ一ノレ、 イソペンチルァノレコーノレ、 t e r t—ペンチルアルコール、 3 _メチル _ 2—プタノーノレ、 ネオペンチルアルコー ノレ、 1 _へキサノーノレ、 2—メチノレ一 1—ペンタノ一ノレ、 4—メチノレ一 2—ペン タノ一ノレ、 2—ェチノレ一 1—ブタノール、 1 _ヘプタノール、 2—へプタノール、 3—ヘプタノ一ノレ、 1—ォクタノーノレ、 2—ォクタノーノレ、 2—ェチノレー 1—へ キサノール、 1—ノナノール、 1—デカノール、 1—ゥンデ力ノール、 1—ドデ 力ノール、 ァ リノレアルコール、 プロノヽ。ノレギノレアノレコーノレ、 ベンジノレアルコーノレ、 シクロへキサノール、 1—メチルシクロへキサノール、 2—メチ /レシクロへキサ ノール、 3—メチルシクロへキサノール、 4ーメチルシクロへキサノール等を挙 げることができる。
好ましくは、 メタノール、 エタノール、 1一プロパノール、 2—プロパノール、 1—ブタノール、 2—ブタノ一ノレ、 イ ソブチノレアルコール、 t e r t—ブチノレア ノレコーノレ、 1一ペンタノ一ノレ、 2—ペンタノ一ノレ、 3—ペンタノ一ノレ、 2—メチ ノレ一 1ーブタノ一ノレ、 イソペンチノレアルコール、 t e r t—ペンチルァノレコーノレ、 3—メチノレ _ 2—ブタノ一ノレ、 ネオペンチノレアノレコーノレ、 1 _へキサノーノレ、 2 ーメチノレ一 1一ペンタノ一ノレ、 4—メチノレ一 2—ペンタノ一ノレ、 2—ェチノレ一 1 ーブタノール、 シクロへキサノールである。 より好ましくは、 メタノール、 エタ ノール、 1—プロパノール、 2 _プロパノール、 1ーブタノール、 2—ブタノ一 ノレ、 イソブチルァノレコール、 t e r t—ブチルアルコール、 1一ペンタノ一ノレ、 2—ペンタノール、 3—ペンタノール、 2—メチル _ 1—ブタノール、 イソペン チルァノレコール、 t e r t—ペンチルアルコーノレ、 3—メチノレ一 2—ブタノール、 ネオペンチルアルコールである。 さらに好ましくは、 メタノール、 エタノール、 1—プロパノーノレ、 2 _プロパノール、 1—ブタノール、 2—ブタノール、 イソ ブチルァノレコール、 2—メチノレー 1ーブタノ一ノレ、 イソペンチノレアルコーノレであ り、 最も好ましくは、 エタノールである。
2価アルコールとしては、 例えば、 1 , 2—エタンジオール、 1 , 2—プロノ ンジォ一ノレ、 1 , 3—プロパンジオール、 1 , 2—ブタンジォーノレ、 1 , 3—ブ タンジオール、 1, 4 _ブタンジォーノレ、 2 , 3—ブタンジォーノレ、 1 , 5—ぺ ンタンジオール等を挙げることができる。 好ましくは、 1 , 2—エタンジオール、 1, 2—プロパンジオール、 1, 3—プロパンジオールであり、 最も好ましくは、 1, 2—エタンジオールである。
3価アルコールとしては、 例えばグリセリン等を好適に用いることができる。 脂肪酸類としては、 例えば、 ギ酸、 酢酸、 プロピオン酸等を挙げることができ る。 好ましくは、 ギ酸、 酢酸であり、 最も好ましくは酢酸である。
ケトン類としては、 特に制限されず、 通常炭素数 3〜6のものが好適に用いら れる。 具体例としては、 例えば、 アセトン、 メチルェチルケトン、 メチルブチル ケトン、 メチルイソプチルケトン等を挙げることができる。 好ましくは、 ァセト ン、 メチルェチルケトンであり、 最も好ましくは、 アセトンである。
二トリル類を除く窒素化合物類としては、 例えば、 ニトロメタン、 トリェチル ァミン、 ピリジン、 ホルムアミ ド、 N—メチルホルムアミ ド、 N, N—ジメチル ホルムアミ ド、 N, N—ジメチルァセトアミ ド、 N—メチルピロリ ドン等を挙げ ることができる。
硫黄化合物類としては、 例えば、 ジメチルスルホキシド、 スルホラン等を挙げ ることができる。
上記溶媒の中でも、 沸点、 粘性等の性質 (例えば、 溶解度を高めるための適度 な加温ができ、 且つ、 湿体からの溶剤の乾燥除去や結晶化濾液等からの溶剤回収 の行いやすい沸点 (1気圧下、 約 3 0〜1 5 0 °C) 、 室温での取り扱い時及び室 温以下に冷却した時も固化しにくい融点 (約 2 0 °C以下、 好ましくは約 1 0 °C以 下、 より好ましくは約 0 °C以下) を持ち、 粘性が低い (2 0 °Cにおいて約 1 0 c p以下等) ) を考慮して選定するのが特に好ましい。 工業的な作業上の観点から、 常温で揮発し難いものが好ましい。
上記溶媒のうち、 特に、 前述の還元型補酵素 。の酸化防護の観点からは、 炭化水素類、 脂肪酸エステル類、 エーテル類、 及び、 二トリル類を好ましく用い ることができ、 また、 還元型補酵素 。の溶解性を好適に減じて高い収率を得 る観点からは、 アルコール類、 脂肪酸類、 エーテル類、 ケトン類、 及び、 二トリ ル類を好ましく用いることができる。 工業的な利用上の観点からは、 例えば、 炭 化水素類、 アルコール類を好ましく用いることができる。
上記 (1 ) の方法において、 還元型補酵素 Q 1 Qを含有する有機溶媒の溶液か ら、 水に置換する方法としては、 例えば、 有機溶媒を濃縮 '除去しつつ水の比率 を高める方法等を挙げることができる。 さらに、 必要に応じ、 後述する冷却、 種 晶添加等の操作を適宜組み合わせることができる。
次に、 (2 ) の方法、 即ち、 還元型補酵素 。の油状物を水溶液中で結晶化 する方法について説明する。 この方法によれば、 大粒径の還元型補酵素 Q 1 0結 晶を得ることができ、 濾過性を格段に向上させうる。
結晶化は、 例えば、 還元型補酵素 。の油状物に水を添加して行ってもよく、 反対に、 水に還元型補酵素 。の油状物を添加して行ってもよい。 また、 還元 型補酵素 Q i 0の油状物と水との混合物を冷却することにより結晶化させても良 い。 より好ましくは、 還元型補酵素 。を含有する有機溶媒と水との混合溶媒 の溶液から、 還元型補酵素 Q i。又は還元型補酵素 Q! Qを主成分とする濃縮物の 融解温度以上の温度で有機溶媒を留去することにより、 系中で油状物とし、 これ を冷却して、 結晶化する方法である。
上記の融解温度以上の温度は、 還元型補酵素 。の純度等にもよるが、 通常 4 5 °C以上、 好ましくは 4 8 °C以上、 より好ましくは 5 0 °C以上である。 上限は 特に制限されないが、 通常、 1 0 0 °C以下が好ましく、 8 0 °C以下がより好まし く、 6 0 °C以下がさらに好ましい。
以上のような本発明の結晶化方法において、 還元型補酵素 。の結晶化温度 (結晶化時の冷却温度) は、 還元型補酵素 Q i。の純度にもより、 一律に規定す ることは難しいが、 収率等の観点より、 通常 4 8 °C以下、 好ましくは 4 5 °C以下、 より好ましくは 4 0 °C以下、 さらに好ましくは 3 0 °C以下で実施される。 下限は、 系の固化温度である。 よって、 結晶化温度 0〜3 0 °C程度で、 特に好適に結晶化 を実施できる。
結晶化時の単位時間当たりの結晶化量、 つまり結晶化速度を制御するのが好ま しい。 好ましい単位時間当たりの結晶化量は、 例えば、 単位時間当たり全結晶化 量の約 5 0 %量が結晶化する速度以下 (即ち、 最大で 5 0 %量/時間) であり、 好ましくは、 単位時間当たり全結晶化量の約 2 5 %量が結晶化する速度以下 (即 ち、 最大で 2 5 %量/時間) である。
尚、 冷却による結晶化の場合、 冷却速度は、 通常、 約 4 0で 時間以下、 好ま しくは約 20°C/時間以下である。
過飽和の形成を抑制してスムースに核化 ·結晶成長を行うためや、 粒径の整つ た結晶を得るため、 又、 高品質化の観点から、 上記結晶化は強制流動下に実施す るのが好ましい。 単位容積当たりの撹拌所要動力として、 通常約 0. O l kW/ m3以上、 好ましくは約 0. 1 kWZm3以上、 より好ましくは約 0. 3 k W/ m3以上の流動が好ましい。 上記の強制流動は、 通常、 撹拌翼の回転により与え られるが、 上記流動が得られれば必ずしも撹拌翼を用いる必要はなく、 例えば、 液の循環による方法等を利用しても良い。
結晶化に際しては、 過飽和の形成を抑制し、 スムースに核化 ·結晶成長を行う ために、 種晶を添加することも好ましく行われる。
結晶化濃度は、 結晶化終了時の濃度、 つまり、 結晶化終了時の全溶媒の重量に 対する還元型補酵素 。の重量として、 約 1 5 wZw%以下、 好ましくは約 1 3w/w%以下、 より好ましくは約 10 wZwO/o以下である。 生産性の観点から、 通常、 濃度の下限は約 1 wZw%以上であり、 好ましくは約 2 w/w%以上であ る。
このようにして得られる還元型補酵素 Q10の結晶は、 例えば、 遠心分離、 加 圧濾過、 減圧濾過等による固液分離、 さらに、 必要に応じてケーキ洗浄を行い、 湿体として取得することができる。 また、 さらに内部を不活性ガスに置換した減 圧乾燥器 (真空乾燥器) に湿体を仕込み、 減圧下、 乾燥し、 乾体として取得する ことができるし、 乾体として取得するのが好ましい。
本発明の結晶化方法は、 脱酸素雰囲気下で実施することにより、 酸化防止効果 を高めることができる。 脱酸素雰囲気は、 不活性ガスによる置換、 減圧、 沸騰や これらを組み合わせることにより達成できる。 少なくとも、 不活性ガスによる置 換、 即ち、 不活性ガス雰囲気を用いるのが好適である。 上記不活性ガスとしては、 例えば、 窒素ガス、 ヘリウムガス、 アルゴンガス、 水素ガス、 炭酸ガス等を挙げ ることができ、 好ましくは窒素ガスである。
本発明により、 高品質の還元型補酵素 Q1 Q結晶を作業性、 経済性良く得るこ とができる。 本発明により得られる還元型補酵素 Q10結晶は、 極めて高品質で あり、 還元型補酵素 。/酸化型補酵素 。の重量比は、 96/4以上、 好ま しくは 98 2以上、 より好ましくは 99/1以上が期待できる。 発明を実施するための最良の形態
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、 本発明はこれら実施 例のみに限定されるものではない。 また、 実施例中の還元型補酵素 Q10の純度、 還元型補酵素 Q i。と酸化型補酵素 Q i。との重量比は下記 H P L C分析により求 めたが、 得られた還元型補酵素 。の純度は本発明における純度の限界値を規 定するものではなく、 また、 同様に、 還元型補酵素 Q10と酸化型補酵素 Q10と の重量比も、 その上限値を規定するものではない。
(HP LC分析条件)
カラム ; SYMMETRY C 18 (Wa t e r s製) , 25 Omm (長さ) , 4. 6 mm (内径) 、 移動相; C2H5OH: CH3OH=4 : 3 (v : v) 、 検 出波長; 2 10 n m、 流速; 1 m 1 i n、 還元型補酵素 Q i。の保持時間 ; 9. lm i n、 酸化型補酵素 。の保持時間; 1 3. 3m i n。
(実施例 1 )
100 gの酸化型補酵素 Q10 (純度 99. 4%) を撹拌しながら 48°Cで融 解させた。 この油状物に、 撹拌 (撹拌所要動力◦. 3 kWZm3) しながら、 還 元剤として次亜硫酸ナトリウム (純度 75 %以上) 100 gに 1000 m 1の水 を加えて溶解させた水溶液を、 徐々に添加し、 48°C、 pH4〜6で還元反応を 行った。 油状物を含む反応液から水相を除去し、 脱気した 48 °Cの飽和食塩水 1 000 gで油状物を 6回洗浄した後、 水相を除去することにより、 還元型補酵素 。の油状物を得た。 この油状物に、 脱気した 48°Cの水 1 500 gを添加し、 撹拌 (撹拌所要動力 0. 3 kW/m3) しながら、 2°Cまで冷却して白色のスラ リーを得た (スラリーの流動性は良好) 。 なお、 以上すベての操作は窒素雰囲気 下で実施した。 得られたスラリーを減圧濾過し、 湿結晶を、 冷エタノール、 冷水、 冷エタノールで順に洗浄 (洗浄に用いた冷溶媒の温度は 2 °C) して、 さらに、 湿 結晶を減圧乾燥 (20〜40°C、 l〜30mmHg) することにより、 白色の乾 燥結晶 97 gを得た (有姿収率 97モル%) 。 得られた結晶の還元型補酵素 。ノ酸化型補酵素 。の重量比は 99. 4/0. 6、 還元型補酵素 。純度は 9 9. 2%であった。 (実施例 2)
100 gの酸化型補酵素 Q10 (純度 99. 4%) を 25°Cで 1000 gのへ ブタンに溶解させた。 撹拌 (撹拌所要動力 0. 3 kW/m3) しながら、 還元剤 として次亜硫酸ナトリウム (純度 75%以上) 100 gに 100 Om 1の水を加 えて溶解させた水溶液を、 徐々に添加し、 25°C、 pH4〜6で還元反応を行つ た。 2時間後、 反応液から水相を除去し、 脱気した飽和食塩水 1000 gでヘプ タン相を 6回水洗した。 このヘプタン相に水 1000 gを添加し、 撹拌 (撹拌所 要動力 0. 3 kW/m3) しながら、 30°Cにて減圧することによりヘプタンを 留去して白色のスラリーを得た。 このスラリーは流動性が良好であり、 結晶化容 器より容易に払い出しが可能であった。 なお、 以上すベての操作は窒素雰囲気下 で実施した。 得られたスラリーを減圧濾過し、 湿結晶を冷エタノール、 冷水、 冷 エタノールで順に洗浄 (洗浄に用いた冷溶媒の温度は 2 °C) して、 さらに、 湿結 晶を減圧乾燥 (20〜40°C、 l〜30mmHg) することにより、 白色の乾燥 結晶 97 gを得た (有姿収率 97モル%) 。 得られた結晶の還元型補酵素 Q1() /酸化型補酵素 。の重量比は 99. 5/0. 5、 還元型補酵素 。純度は 9 9. 2%であった。
(実施例 3)
1000 gのエタノール中に、 100 gの酸化型捕酵素 Q10 (純度 99. 4 %) 、 60 gの L—ァスコノレビン酸、 30 gの炭酸水素ナトリウムを加え、 78 °Cにて撹拌し、 還元反応を行った。 3時間後、 50°Cまで冷却し、 同温を保持し ながらヘプタン 1000 gと脱気した水 1000 gを加えた。 25 °Cまで冷却後、 水相を除去し、 さらに脱気した飽和食塩水 1000 gで 6回水洗し、 水相を除去 した。 このヘプタン溶液から 48°Cにてヘプタンを留去し、 還元型補酵素 Q10 の油状物を得た。 この油状物に脱気した 48 °Cの水 1500 gを添カ卩し、 撹拌 ( 撹拌所要動力 0. 3 kWZm3) しながら 2°Cまで冷却し、 白色のスラリーを得 た (実施例 1と同じくスラリーの流動性は良好) 。 なお、 以上すベての操作は窒 素雰囲気下にて実施した。 得られたスラリーを減圧濾過し、 湿結晶を冷エタノー ノレ、 冷水、 冷エタノールで順に洗浄 (洗浄に用いた冷溶媒の温度は 2 °C) して、 さらに、 湿結晶を減圧乾燥 (20〜40°C、 1〜3 OmmHg) することにより、 白色の乾燥結晶 97 gを得た (有姿収率 97モル%) 。 得られた結晶の還元型補 酵素 。/酸化型補酵素 。の重量比は 99. 4/0. 6、 還元型補酵素 Q1 C) 純度は 99. 2%であった。 (比較例 1 )
実施例 2とまったく同様にして、 脱気した飽和食塩水で洗浄後の還元型補酵素 。のヘプタン相を得た。 このヘプタン相を撹拌 (撹拌所要動力 0. 3 kwZ m3) しながら、 2°Cまで冷却して白色のスラリーを得た。 このスラリーは流動 性に乏しく、 実施例 1と比較して、 結晶化容器より容易に払い出しが困難であつ た。 なお、 以上すベての操作は窒素雰囲気下で実施した。 得られたスラリーを減 圧濾過し、 湿結晶を冷ヘプタン、 冷エタノール、 冷水、 冷エタノール、 冷へプタ ンで順に洗浄 (洗浄に用いた冷溶媒の温度は 2 °C) して、 さらに、 湿結晶を減圧 乾燥 (20〜40°C、 1-3 OmmHg) することにより、 白色の乾燥結晶 93 gを得た (有姿収率 93モル%) 。 得られた結晶の還元型補酵素 Q1 (3Z酸化型 補酵素 。の重量比は 99. 6/0. 4、 還元型補酵素 。純度は 99. 3% であった。
(参考例 1 )
表 1に示す各種溶媒 20 gに 1 gの還元型補酵素 Q i。 (還元型補酵素 Q x 0/ 酸化型補酵素 。の重量比は 99. 6/0. 4) を、 2 5°C下で溶解した。 大 気中、 25 °Cで 24時間の撹拌後、 液中の還元型補酵素 。/酸化型補酵素 。の重量比を測定した結果を表 1に示す。 溶媒 R
ヘプタン 99. I/O. 9
へキサン 98. 7/1. 3
トルエン 98. 8/1. 2
クロ Πホノレム 98. 9/1. 1
酢酸ェチル 98. 9/1. 1
メチノレ t e r t—ブチノレエ一テノレ 98. 6/1. 4
テトラヒ ドロフラン 98. 5/1. 5
R :還元型補酵素 Q! 0Ζ酸化型補酵素 Q!。の重量比
(参考例 2)
表 2に示す各種溶媒 1 00 gに 1 gの還元型補酵素 Q!。 (還元型補酵素 Q!。 酸化型補酵素 。の重量比は 99. 6/0. 4) を、 35°C下で溶解した。 大気中、 35 °Cで 24時間の撹拌後、 液中の還元型補酵素 Q1 Q 酸化型補酵素 。の重量比を測定した結果を表 2に示す。
表 2 溶媒 R
ヘプタン 96. 7/3. 3
酢酸ェチル 96. 4/3. 6
ァセトニ ト リノレ 96. 0/4. 0
R:還元型捕酵素 Q! oZ酸化型補酵素 Q 1。の重量比
産業上の利用可能性
本発明は、 上述の構成よりなるので、 工業的規模での作業性、 経済性に優れた 方法で、 高品質の還元型補酵素 Q10結晶を簡便且つ効率的に得ることができる c

Claims

請求の範囲
1. 還元型補酵素 Q!。を水溶液中で結晶化させることを特徴とする還元型補 酵素 。の結晶化方法。
2. 還元型補酵素 。を含有する有機溶媒の溶液から、 水に置換することに より、 還元型補酵素 。の結晶化を行う請求の範囲第 1項記載の結晶化方法。
3. 還元型補酵素 Q1 Qの油状物を水溶液中で結晶化させる請求の範囲第 1項 記載の結晶化方法。
4. 結晶化は、 還元型補酵素 。の油状物と水との混合物を冷却することに より行う請求の範囲第 3項記載の結晶化方法。
5. 還元型補酵素 。を含有する有機溶媒と水との混合溶媒の溶液から、 還 元型補酵素 Q!。又は還元型補酵素 Q 。を主成分とする濃縮物の融解温度以上の 温度で有機溶媒を留去することにより、 系中で還元型補酵素 Q10の油状物とし、 これを冷却して結晶化する請求の範囲第 4項記載の結晶化方法。
6. 冷却による結晶化を用いる又は併用する請求の範囲第 1項〜 5項のいずれ かに記載の結晶化方法。
7. 結晶化温度は 48 °C以下である請求の範囲第 1項〜 6項のいずれかに記載 の結晶化方法。
8. 結晶化は、 単位容積当たりの撹拌所要動力として 0. 01 kWZm3以上 の強制流動下に実施する請求の範囲第 1項〜 7項のいずれかに記載の結晶化方法。
9. 結晶化に際して種晶を添加する請求の範囲第 1項〜 8項のいずれかに記載 の結晶化方法。
1 0 . 結晶化速度は、 単位時間当たり全結晶化量の 5 0 %量が結晶化する速度 以下である請求の範囲第 1項〜 9項のいずれかに記載の結晶化方法。
1 1 . 結晶化を脱酸素雰囲気下で行う請求の範囲第 1項〜 1 0項のいずれかに 記載の結晶化方法。
1 2 . 結晶化に用いる還元型補酵素 (3 。は、 酸化型補酵素 。を還元するこ とにより得られたものである請求の範囲第 1項〜 1 1項のいずれかに記載の結晶 化方法。
1 3 . 結晶化に用いる還元型補酵素 Q 1 Qは、 酸化型補酵素 。の油状物を次 亜硫酸類を用いて水溶液中で還元することにより得られたものである請求の範囲 第 1項〜 1 2項のいずれかに記載の結晶化方法。
1 4 . 結晶化に用いる還元型補酵素 。は、 酸化型補酵素 。をアルコール 類及びノ又は水溶性有機溶媒を用いて還元することにより得られたものである請 求の範囲第 1項〜 1 2項のいずれかに記載の結晶化方法。
1 5 . 還元反応で用レ、る還元剤や還元剤に由来する不純物を、 還元型補酵素 Q 。の結晶化の際に母液に除去する請求の範囲第 1項〜 1 4項のいずれかに記載 の結晶化方法。
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