明細書
通信装置及びこの通信装置によって構成される通信システム 技術分野
本発明は、 リ アルタイム A Vデータの転送を行う無線通信方式および装置、 特 に I E E E 8 0 2. 1 1無線通信方式および装置に関わる。 背景技術
I E E E 8 0 2. 1 1無線通信方式は、 本来無線 L ANのために規格化された 標準である。
この方式では、 一定周期で衝突が発生する可能性がある区間 (Contention Per iod : C P ) と衝突が生じない区間 (Contention Free Period: C F P ) が入れ替 わることを特徴と し、 衝突が発生する区問は主に L A Nの用途に、 衝突が生じな い区間は通信帯域の確保を必要とする通信のために使う こ とができる。
第 3 0図は、 従来の I E E E 8 0 2. 1 1 の P C F (Point Coordination Fun ction) という機能を使用したときに C F P と C Pの発生する区間を時間軸で示し た図である。
C F Pでは P C (Point Coordinator) と呼ばれる特定の端末が、 C F Pを利用 する端末をポーリ ングするこ とによ り、 通信帯域の確保を行う。 P Cは、 各端末 の時刻合わせなどを行うための情報 (T I Mと呼ばれる) を B e a c o n と呼ば れるフ レームに載せて一定間隔で送信する。 送信される B e a c o nのう ち数回 に 1 回の割合で、 ス リープ状態の端末に対する通知情報 (D T I Mと呼ばれる) を含む B e a c o nが送られる。 ス リープしている端末は D T I Mを含む B e a c o nが送信される時刻のあたり になるとアクティブ状態になり 、 D T I Mを含 む B e a c o nを受信し必要な通信を行う と再びス リープ状態に入る。
C F Pは D T I Mを含む B e a c o nに続いて発生し、 次の B e a c o nが送 信されるまでには終了する。 I E E E 8 0 2. 1 1 における B e a c o nの送信 周期は、 例えば 1 0 O m s程度の値の場合がある。
しかしながら、 C F Pを使って、 D V Cまたは M P E G 2— T Sなどのリ アル
タイム A Vデータを送信する場合、 この周期が問題になる。 D V Cの標準画像は 3 0 M b p s 、 M P E G 2— T Sは標準で 6 M b p s、 高画質モー ドで 2 4 M b p s の転送レー トで連続的または継続的に送信局に入力されつづける。 しかし、 送信の機会、 即ち、 従来の I E E E 8 0 2. 1 1 において C F Pが発生する間隔 は数 1 0 0 m s に一回と非常に長く 、 その間に入力される膨大なソースパケッ ト をバッファ リ ングしなければならない。 更に、 数回の B e a c o n周期のうち 1 周期にしか C F Pが存在しないため、 たとえ現在規格化が進められている I E E E 8 0 2. 1 1 a 5 GH z物理層 (物理転送速度最大 5 4 M b p s ) を用いて も、 A Vデ一タの転送に必要な帯域を確保するこ とが困難である。
又、 有線メディアに比べ信頼性が劣る無線メディアでは、 通信路上でエラーや バケツ ト消失が発生しゃすい。 現在の I E E E 8 0 2. 1 1 MA C層は誤り訂正 符号もパケッ ト消失符号もないため、 通信路上でエラーが発生した場合、 バケツ トの再送が必要である。 しかしながら、 C F Pは数 1 0 O m s周期に一回しか発 生せず、 且つ再送待機中にも リ アルタイム A Vデータは刻々 と入力されつづける 。 従って、 再送を行う には更に数 1 0 0 m s分のデータを保持するバッファが必 要になる。
更に、 この周期は、 ユーザーに対し、 遅延という形で現れる。 このため、 ユー ザ一が流れてく る A Vデータに対して、 停止、 巻き戻しなどのコマン ドを発行し ても、 即座に反映できないという問題がある。
上記問題を解決するために B e a c o nの間隔を短くすることは、 即ち、 ス リ ープしている端末に対してよ り多く のアクティブ状態を強いるこ とになるため、 難しい。
このため、 リアルタイム A Vデータ伝送のよ う な Q o S (Quality of Service ) 通信を I E E E 8 0 2. 1 1 において実現するための規格化を行っている I E E E 8 0 2. l i e では、 2 0 0 1 年 3月現在、 H C F (Hybrid Coordination Function) という手法が提案されている。 P C Fでは数回に 1 回の B e a c o n 周期でしか衝突が生じない区間がなかったのに対し、 H C Fでは自由に衝突が生 じない区間を設けるこ とができる。 この方式では、 周期的なデータ送信を希望す る送信局が制御局 (Hybrid Coordinator : H C ) に対し、 メディアアクセス周期
及びメディアアクセス時間の要求を行い、 それを認めた制御局は、 C F P、 C P に関わらず、 帯域確保フ レームを定期的に送信局に送信 (ポーリ ング) するこ と で衝突が発生しない区間を生成する。
従来の I E E E 8 0 2. 1 1 の C F Pにおいては、 一般に H Cが P Cを兼ねる ため、 P C Fを搭載した従来の I E E E 8 0 2. 1 1 通信機器に通信を妨害され るこ とはない。
従来の I E E E 8 0 2. 1 1 の C Pにおいては、 従来の I E E E 8 0 2. 1 1 通信装置は D C F (Distributed Coordination Function) という機能を使って通 信を行う。 D C Fでは、 送信を開始する前に D I F S (Distributed Interframe Space) と呼ばれる 3 4 μ s の待機時間とランダムバックオフで定められた時間 だけキヤ リ アセンスする C S MA/C A方式が用いられる。
これに対し、 H C Fを備えた制御局 (H C) は C F P、 C Pに関わらず P I F S (PCF Interframe Space) と呼ばれる 2 5 μ s の時間間隔だけキャ リ アセンス すればメディアアクセスが可能になる。 又、 制御局 ( H C ) にポ一リ ングされた 被制御局は S I F S (Short Interframe Space) と呼ばれる 1 6 μ sの時間間隔 だけキャ リ アセンスするだけで送信を開始できる。 このため、 H C F機能を搭載 した機器が通信を開始すると、 D C Fで動作する従来の局はメディアアクセスが できなく なり、 H C Fを備えた制御局 (H C) 、 被制御局は従来の局に妨害され るこ となく通信できる。
しかしながら、 P C Fでは P Cが決めた B e a c o n間隔に基づき各送信局が 動作していたのに対し、 現在提案されている H C Fでは各送信局が、 それぞれ、 H Cに対しメディアアクセス周期 (ポーリ ング周期) 及びメディアアクセス周期 内での通信を行うための時間を要求する。 このため、 H Cは、 複雑な各送信局の メディアアクセススケジューリ ングをしなければならない。
又、 無線メディア上で発生した誤りに対し再送を行う場合、 再送用の帯域を別 途確保しておく必要がある。 この再送による負担を減らすために、 現在誤り訂正 符号 (リー ドソロモン符号) を使用する提案も行われている。 このリー ドソロモ ン符号が用いられる場合、 パケッ トが複数のブロ ックに分割されて、 各ブロ ック 毎にリー ドソロモン符号化が成される。 よって、 送信されるデータのパケッ トは
、 複数のリー ドソロモン符号化ブロ ックによって構成される。 しかし、 現在の提 案では、 バケツ ト内のほとんどのリ ー ドソロモン符号化ブロ ックでエラ一訂正に 成功した場合であっても、 一つでも リー ドソロモン復号に失敗すればバケツ ト全 体を再送する必要がある。
更に、 実際の通信においてはプライバシ保護のため暗号化が行われる。 この喑 号化が各プロ ック毎に行われ、 暗号化が行われた各ブロ ックにリー ドソロモン符 号化による誤り訂正符号が付加される。 そして、 この誤り訂正符号が付加された 複数のリー ドソロモン符号化ブロ ックによって成るデータ部全体に対し、 誤り検 出符号が付加される。
現在の提案では M A Cヘッダと同じリ ー ドソロモン符号化ブロ ックに喑号鍵 ( 公開鍵) が添付されているため、 このリ ードソロモン符号化ブロ ックに対する誤 り訂正が成功すれば、 データ部の各リー ドソロモン符号化ブロ ックの暗号鍵によ る復号は可能となる。 しかし、 パケッ ト 自体の復号の成功を保証するには、 デー タ部を構成する全てのリー ドソロモン符号化ブロ ックに対する誤り訂正が成功す る必要がある。
上記にあげた 2つの状況は、 ともに誤り訂正に成功したリー ドソロモン符号化 プロ ックまでも再送せねばならず、 そのために余計な通信帯域を確保せねばなら ない。 即ち、 再送するデータ量が、 本来再送を必要とするデータ量に比べて大き く なり、 データ転送の効率化を図るべき無線通信において、 非効率的なデータ転 送を行う こと となる。
上記とは別の問題と して、 システム全体の時刻合わせの問題がある。 第 3 1 図 が、 ネッ ト ワークシステムにおける各局のシステムタイマの精度と、 受信局のソ ースバケツ ト出力で発生するジッタを示す図である。
送信局は A Vソースパケッ トに対し自局のタイマが示す入力時の時刻情報を添 付し、 受信局は添付された時刻情報と 自局のタイマを使って A Vソースバケツ ト のタイムシーケンスを再生する。 しかし、 各局のタイマは全く 同じ精度ではない ため、 ある程度の時間が経過すると、 各々の時刻がずれてく る。 この送信局、 受 信局の間の時刻ずれが、 受信局が A Vソースバケツ 卜のタイムシーケンス再生を する際にジッタ と して現れる。
即ち、 第 3 1 図のよ うに、 制御局のシステムタイマに比べて、 送信局のシステ ムタイマが進むと、 送信局で送信されるソースバケツ トのタイ ミ ングが早く なる と と もに、 ソースバケツ トに付加される時刻情報が制御局のシステムタイマの表 す時刻よ り早いものとなる。 逆に、 第 3 1 図のよ うに、 受信局のシステムタイマ が遅れると、 受信局で出力されるソースパケッ トのタイ ミ ングが遅れて、 ソース パケッ トの出力間隔が本来の出力間隔と比べて長く なり、 ジッタが生じる。 更に 、 定期的に与えられるビーコンによって、 各局のシステムタイマが一致させられ るので、 時間遅れが発生している受信局におけるソースバケツ トの出力間隔が本 来の出力間隔と比べて短く なり 、 同じく ジッタが生じる。
一方、 個々の A Vソースパケッ トは出力タイ ミ ングが厳しく決まっており、 定 められたジッタ範囲内で出力されなければならない。 しかしながら、 現在の H C Fではビーコンによる時刻合わせしか行われない。 I E E E 8 0 2 . 1 1 におけ るタイマ精度は 0 . 0 1 %であるが、 仮に 1 0 0 m s に一回送信されるビーコン でしか時刻合わせを行わないとすると、 送信局と受信局の間では最大 2 0 μ s程 度の時刻ずれが発生する。
上述したバケツ ト毎のデータ再転送によるデータ転送の非効率化や、 許容範囲 外となるジッタの発生によるデータの欠落及び出力異常などによ り、 I Ε Ε Ε 8 0 2 . 1 1 などで設定される無線通信システムは、 A Vデータの転送に十分な通 信システムではない。 発明の開示
よって、 本発明は、 A Vデータ転送に適切となる効率的なデータ送信を行う こ とができる無線通信システムを提供することを目的とする。
本発明の通信システムは、 複数の通信装置によって構成されると ともに、 該複 数の通信装置の内の 1 つを制御局とする通信システムにおいて、 前記制御局によ つて送信局と される通信装置が、 時刻を管理するシステムタイマと、 アプリ ケー シヨ ンデータに対して前記システムタイマよ り得られた該アプリ ケーショ ンの入 力時刻に基づいて生成した時系列的管理用の時刻情報を付加すると ともに、 前記 アプリ ケーショ ンデータのうち保持期間が定められたアプリ ケーショ ンデータに
対して送信可能な期間を設定するデータ処理部と、 該データ処理部で前記時刻情 報が与えられた前記アプリ ケーショ ンデータを一時的に保持するバッファ と、 該 バッファから前記アプリ ケーショ ンデータを読み出すと もに該アプリ ケーショ ン データに誤り訂正符号を付加する誤り訂正符号付加部と、 該誤り訂正符号付加部 で誤り訂正符号が付加されたアプリ ケーショ ンデータから送信パケッ トを作成す る送信パケッ ト生成部と、 該送信パケッ 卜生成部で作成した前記送信バケツ トを 送信する送信部と、 前記バッファからアプリ ケーショ ンデータを読み出すことを 制御すると ともに、 前記送信バケツ ト生成部で生成された前記送信バケツ トを通 信帯域が確保された時間に前記送信部から送信するこ とを制御する送信制御部と 、 前記送信部から送信した一つ又は複数の送信バケツ トの受信を示す応答信号を 受信する受信部と、 を備え、 前記送信部から送信する際に、 前記送信制御部にお いて、 前記システムタイマから得られる現在時刻と前記バッファ内に格納された アプリ ケ一ショ ンデータに対して設定された前記送信可能な期間とを比較し、 該 現在時刻が前記送信可能な期間を超過しているアプリ ケーショ ンデータについて は、 前記誤り訂正符号付加部が前記バッファから読み出さず、 又、 前記送信部よ り前記送信パケッ トを送信した後、 所定時間以上経過しても、 前記送信パケッ ト に対する前記応答信号を前記受信部で受信しなかったことが前記送信制御部にお いて確認されると き、 該送信バケツ トが正しく受信されていないと判定すること を特徴とする。
又、 本発明の別の通信システムは、 複数の通信装置によって構成されると と も に、 該複数の通信装置の内の 1 つを制御局とする通信システムにおいて、 前記制 御局によって受信局と される通信装置が、 時刻を管理するシステムタイマと、 時 系列的管理用の時刻情報が付加されたアプリ ケーショ ンデータから成る送信パケ ッ トを受信する受信部と、 該受信部で受信された送信バケツ 卜に誤り訂正符号が 付加されているか否かを判定する誤り訂正判定部と、 前記受信部で受信された送 信バケツ トのう ち誤り訂正符号が付加された送信パケッ トに対して誤り訂正を施 す誤り訂正処理部と、 誤り訂正が成された送信バケツ 卜よ り アプリ ケーショ ンデ ータを生成する第 1復号部と、 前記受信部で受信された送信バケツ トのう ち誤り 訂正符号が付加されていない送信バケツ トょ り前記アプリ ケ一ショ ンデータを生
成する第 2復号部と、 前記第 1及び第 2復号部で生成された前記アプリ ケーショ ンデータを一時的に格納する第 1及び第 2バッファ と、 前記システムタイマによ る時刻が前記アプリ ケーショ ンデータに付加された時刻情報による時刻と一致し たこ とを確認すると、 前記アプリ ケーショ ンデータを前記第 1又は第 2バッファ から読み出して出力するデータ出力部と、 1 つ又は複数の送信バケツ トの受信状 態を示す応答信号を送信する送信部と、 を備え、 前記受信部で受信された送信パ ケッ トに対して、 前記誤り訂正処理部及び前記第 1復号部による第 1演算処理と 、 前記第 2復号部による第 2演算処理とを同時に施すことを特徴とする。
本発明の別の通信システムは、 複数の通信装置によって構成されると と もに、 該複数の通信装置の内の 1 つを制御局とする通信システムにおいて、 前記制御局 となる通信装置が、 時刻を管理するシステムタイマと、 他の通信装置から送信さ れる通信帯域の確保を要求する帯域確保要求信号を受信する受信部と、 通信帯域 が確保され衝突が生じない非衝突区間を時分割で管理する帯域管理部と、 前記シ ステムタイマよ り得られる現在時刻を他の通信装置に認識させるための時刻情報 信号と、 前記非衝突区間の開始を他の通信装置に認識させるための非衝突区間開 始信号と、 前記非衝突区間の終了を他の通信装置に認識させるための非衝突区間 終了信号と、 を送信する送信部と、 を備え、 前記非衝突区間を発生させる周期を 基本周期と し、 前記受信部で受信された前記帯域確保要求信号よ り確認される通 信許可を求める期間の周期であるメディアアクセス周期が、 前記基本周期の整数 倍でないとき、 該他の通信装置の帯域確保の要求を拒否することを特徴とする。 図面の簡単な説明
第 1 図は、 本発明に係わる無線通信ネッ トワークの一実施例を示す概略構成図 である。
第 2図は、 本発明に係わる送信装置のプロ ック図である。
第 3図は、 本発明に係わる受信装置のブロ ック図である。
第 4図は、 本発明に係わる制御局のブロ ック図である。
第 5図は、 本発明に係わる M P E G 2 — T Sバケツ ト入力処理を示す図である
第 6図は、 本発明に係わる D V Cバケツ ト入力処理を示す図である。
第 7 A図及び第 7 B図は、 本発明に係わる MA Pフォーマツ トを示す図である 第 8図は、 本発明に係わるバケツ ト送信処理の流れを示す図である。
第 9図は、 本発明に係わる誤り検出回路出力に対する誤り訂正回路出力の遅延 を示す図である。
第 1 0図は、 本発明に係わるパケッ ト内の誤り訂正符号有無を判別するフロー チヤ一 トを示す図である。
第 1 1 図は、 本発明に係わるバケツ ト受信処理の流れを示す図である。
第 1 2図は、 本発明に係わる MP E G 2— T Sパケッ ト出力処理を示す図であ る。
第 1 3図は、 本発明に係わる D V Cバケツ ト出力処理を示す図である。
第 1 4図は、 本発明に係わる現在提案されている遅延 A C Kフ レームフォーマ ッ トを示す図である。
第 1 5図は、 本発明に係わる リー ドソロモン符号化プロ ック単位再送のために 拡張した遅延 A C Kフ レームフォーマツ トを示す図である。
第 1 6図は、 本発明に係わる遅延 AC Kフ レームを示す図である。
第 1 7図は、 本発明に係わる送信局の送信状況更新を示す図である。
第 1 8図は、 本発明に係わるライフタイムを考慮した AV伝送用バッファを示 す図である。
第 1 9図は、 本発明に係わる送信周期とバケツ ト構成を示す図である。
第 2 0図は、 本発明に係わる D V CZ L AN ( 2 4 M b p s ) 共存時のバース ト回数と実転送レー トおよび基本周期を示す図である。
第 2 1 図は、 本発明に係わる帯域管理のフローチャー トを示す図である。 第 2 2図は、 本発明に係わる帯域解放のフローチャー トを示す図である。 第 2 3図は、 本発明に係わる送信周期とバケツ ト構成を示す図である。
第 2 4図は、 本発明に係わる L A Nパケッ トによる帯域損失に対する補填を示 す図である。
第 2 5図は、 本発明に係わる送信周期とバケツ ト構成を示す図である。
第 2 6図は、 本発明に係わる帯域解放のフローチヤ一トを示す図である。
第 2 7図は、 本発明に係わる送信周期とバケツ ト構成を示す図である。
第 2 8図は、 本発明に係わる C F— P o l 1 フ レームを示す図である。
第 2 9図は、 本発明に係わる C F— E n d フ レームを示す図である。
第 3 0図は、 P C Fの C F P と C Pの関係を示す図である。
第 3 1 図は、 従来のタイマ精度と時刻合わせを示す図である。 発明を実施するための最良の形態
以下に本発明の実施例を示す。 本発明における通信ネッ トワークは有線、 無線 を特定しないが、 以下の実施例では I E E E 8 0 2. 1 1無線通信方式を用いた 場合を例にして説明を行う。
第 1 図は、 本発明を実施する無線ネッ トワーク構成例である。
第 1 図の 1 は衝突が発生しない区間において送信を行う局の無線メディアへの アクセスを制御する制御局である。 本実施形態ではメディアアクセス制御機能と して H C Fを備えるものとする。 この制御局 1 は、 通常、 H C (Hybrid Coordin ator) と呼ばれる。
第 1 図の 2はリ アルタイム AVデータの送信局、 3はリ アルタイム AVデータ の受信局である。 リ アルタイム AVデータ送信局 2及ぴリ アルタイム AVデータ 受信局 3の衝突が発生しない区間 ( C F P ) におけるメディアアクセスは制御局 1 によって管理される。 本実施形態では、 この C F Pにおけるメディアアクセス 管理を機能させるために、 制御局 1 及び送信局 2及び受信局 3はそれぞれ、 H C Fを備えるものとする。
第 1 図の 4は衝突が起きる可能性がある区間 (C P ) のみメディアアクセスで きる従来の局である。 本実施形態では、 局 4は D C Fのみを備えるものとする。 尚、 第 1 図において、 それぞれの局には送信、 受信、 制御、 従来のメディアァ クセスのよ うにひとつの機能しか実装されていないよ う に記載しているが、 これ は説明を簡潔にするためであり 、 実際には一つの局に複数の機能を実装するもの と してもよレ、。
第 2図は、 送信局 2の構成を示すプロ ック図である。
第 2図の 5はネッ トワークシステム全体の時刻情報を管理するシステムタイマ である。 システムタイマ 5は制御局 1 が発行する B e a c o nなどの時刻情報を 格納したフ レームに含まれる現在時刻情報に基づいて時刻合わせをするこ とで、 常に制御局 1 内のシステムタイマとほぼ同じ時刻になるよ うに動作すると と もに 、 この現在時刻情報に基づいてメディアアクセス時間を管理する。
第 2図の 6は入力された A Vソースパケッ トを転送に適した形に変換するため のデータブロ ック生成回路である。 又、 このデータプロ ック生成回路 6は、 複数 のデータブロ ックの集合体に対して、 A Vソースバケツ トに対するデータブロ ッ クの生成情報 (本実施形態ではこの情報を M A P と呼ぶこ とにする) 、 及び A V ソースパケッ トが入力されたときのシステムタイマ 5で測定される時刻情報を添 付する。
A Vソースバケツ トのデータプロ ック生成回路 6への入力時刻を管理するタイ マを別途用意する方法もあるが、 本実施形態では説明を簡単にするために、 シス テムタイマ 5を使用している。 この M A P と時刻情報を付加されたデ一タブロ ッ クの集合を、 本実施形態において、 A Vデータパック と呼ぶことにする。
第 2図の 7は A V伝送用バッファであり、 データブロ ック生成回路 6で生成さ れた A Vデータパックを順次格納する。 A V伝送用バッファ 7は、 A Vデータパ ック単位でバッファア ドレス管理を行い、 且つ、 送信待機状態にあるバッファァ ドレスを示す識別子を備える。 この識別子は、 A Vデータパック単位毎のバッフ ァア ドレスに対応して与えられる 1 ビッ トのデータである。 そして、 A V伝送用 バッファ 7 に A Vデータパックが入力されると、 入力された A Vデータパックの バッファア ドレスに対応する識別子を 1 と し、 又、 A V伝送用バッファ 7から A Vデータパックが出力されると、 出力された A Vデータパックのバッファァ ドレ スに対応する識別子を() とする。 A V伝送用バッファ 7 のバッファサイズは、 後 述するライフタイム分の A Vデータパックを格納できるサイズとする。 又、 A V 伝送用バッファ 7には、 後述する再送可能であるこ とを示す再送可能識別子をも 備える。
第 2図の 8は送信局 2のメディアアクセスを制御する M A C ( Medi a Access C ontro l ) 部であり、 第 2図の 9は A V伝送用バッファ 7から出力される A Vデ一
タパック、 または L L C (Logical Link Control) 層のデータをバッファ リ ング する L L C— P D U (LLC Protocol Data Unit) 用バッファ 1 0内のデータを M A Cバケツ 卜に格納するための MA Cバケツ ト生成回路である。
第 2図の 1 1 は、 他局から送信されたパケッ トを受信するための受信部である 。 受信部 1 1 が制御局 1 が送信した B e a c o nを受信した場合、 B e a c o n 内部に格納されている時刻情報をシステムタイマ 5に通知し、 システムタイマ 5 はその時刻情報を使って自身の時刻情報を更新する。 受信部 1 1 が制御局 1 から の AV伝送のための帯域確保フ レームを受信した場合、 MA C部 8にその旨を通 知する。 通知された MA C部 8は、 AV伝送用バッファ 7の状態を調べ、 バッフ ァに送信待機状態の A Vデ一タパックが存在しているときは、 MA Cパケッ ト生 成回路 9に対し MA Cパケッ トの生成を開始するよ う要求する。 受信部 1 1 が受 信局 3からの A C Kを受信したときは、 受信局 3が再送を必要と しているかどう かを判断し、 再送が必要であれば、 その旨を M A C部 8に通知し、 次回の送信時 に必要なデータを送信できるよ う にする。
MA Cパケッ ト生成回路 9は、 入力データを選択するセレク タ 1 2 と、 入力さ れたデータに対し誤り検出符号を付加する誤り検出符号付加回路 1 3 と、 誤り検 出符号を付加した状態のデータを暗号化する暗号化器 1 4 と、 MA Cパケッ トへ ッダを生成する MA Cパケッ トヘッダ生成回路 1 5 と、 MA Cパケッ トヘッダと 暗号化されたデータを選択するセレクタ 1 6 と、 セレクタ 1 6の出力に対し誤り 訂正符号を付加する誤り訂正符号付加回路 1 7 と、 誤り訂正符号付加回路 1 7で の誤り訂正符号をデータに付加するか否かを選択するセレクタ 1 8 と、 入力され たパケッ ト全体に対し誤り検出符号を付加する誤り検出符号付加回路 1 9 と、 で 構成される。 本実施実施形態において、 誤り訂正符号付加回路 1 7はリー ドソロ モン符号 ( 2 2 4, 2 0 8 ) を极ぅ ものとする。 即ち、 2 0 8ノくイ トのデータに 対し、 1 6バイ トのリ ー ドソロモン符号を付加し、 全体と しては 2 2 4バイ トの データを出力する。
第 3図は、 受信局 3の構成を示すプロ ック図である。
第 3図における MA Cバケツ ト受信回路 2 0は、 パケッ ト全体の誤り検出を行 う誤り検出回路 2 1 と、 バケツ 卜に付加された誤り訂正符号によ り誤り訂正を行
う誤り訂正回路 2 2 と、 H C Fに対応した MACバケツ トを解析する MACパケ ッ ト解析回路 2 3 と、 データに施された暗号を復号する復号器 2 4 と、 復号され たデータの誤り を検出する誤り検出回路 2 5 と、 データの出力先を L L C— P D U用バッファ 3 0及び AV伝送用バッファ 3 2のいずれにするかを選択するセレ クタ 2 9 と、 リー ドソロモン符号を付加されていないバケツ トを解析する MA C パケッ ト解析回路 2 6 と、 データに施された暗号を復号する復号器 2 7 と、 復号 されたデータの誤り を検出する誤り検出回路 2 8で構成される。 本実施形態では 、 誤り訂正回路 2 2はリー ドソロモン符号 ( 2 2 4, 2 0 8 ) を极う。 即ち 2 2 4バイ トのデータに对し、 末尾 1 6バイ トをリー ドソロモン符号と して极ぃ、 ェ ラー訂正を行った 2 0 8バイ トのデータを出力する。
尚、 第 3図の受信局 3は、 MA Cパケッ ト解析回路、 復号器、 誤り検出符号を それぞれ 2つずつ備えているが、 これはリー ドソロモン復号処理には時間がかか るため、 リー ドソロモン復号中に従来の M A Cバケツ トを受信したよ うな場合に 、 従来の M A Cパケッ トの処理ができなく なるこ とを防ぐためである。 従って、 このよ う な機能が必要ではない場合には、 MA Cパケッ ト解析回路、 復号器、 誤 り検出符号それぞれ 1 つのみを備えるものと しても構わない。 又、 L L C— P D U用バッファについても、 同時に 2系統からの書き込みが可能な制御回路をもつ バッファであれば L L C一 P D U用バッファを 1つと しても構わない。
誤り検出回路 2 5から出力されるデータが A Vデータパックであるならば、 セ レクタ 2 9を通じて AV伝送用バッファ 3 2に与えられて、 AV伝送用バッファ 3 2に格納される。 AV伝送用バッファ 3 2は、 AVデータパック単位にァ ドレ ス管理を行い、 バッファァ ドレスに対して A Vデータパックの格納状態を示す識 別子を備える。 この識別子は、 A Vデータパック単位毎のバッファア ドレスに対 応して与えられる 1 ビッ トのデータである。 そして、 AV伝送用バッファ 3 2に 正常な A Vデータパックが入力されると、 入力されたデータパックのバッファァ ドレスに対応する識別子を 1 と し、 A V伝送用バッファ 3 2から A Vデータパッ クが出力されると、 出力されたデータパックのバッファァ ドレスに対応する識別 子を 0 とする。 AV伝送用バッファ 3 2のバッファサイズは、 後述するライフタ ィム分の AVデータパックを格納できるサイズとする。
第 3図の 3 3はソースバケツ ト出力回路である。 このソースバケツ 卜出力回路 3 3は、 AV伝送用バッファ 3 2に蓄えられている AVデータパックからソース バケツ トを再構築し、 ソースパケッ トに添付されている時刻情報又はソースパケ ッ トから算出された時刻情報とシステムタイマ 3 4に従ってタイ ムシーケンスを 再現し、 ソースパケッ トを出力する。
M A Cバケツ ト受信回路 2 0が B e a c o nなどの時刻情報を格納したフ レー ムを受信すると、 その時刻情報をシステムタイマ 3 4に通知し、 システムタイマ 3 4は通知された時刻情報に従って自身の時刻情報を更新する。
第 3図の 3 5は、 受信装置のメディアアクセスを制御する MA C部である。 こ の MA C部 3 5によって、 システムタイマ 3 4の時刻情報や、 メディアセンスに よって自局がメディアアクセス可能であるかどう力、、 即ち、 A C K送信可能な時 であるかを判断する。
第 3図の 3 6は A C K生成部である。 この じ! 生成部 3 6は、 MA Cバケツ ト受信部 2 0の状況や AV伝送用バッファ 3 2の状態に応じて、 送信局 2に対し AC Kを生成する。
第 4図は、 制御局 1 の構成を示すプロ ック図である。
第 4図で 3 7はシステムタイマであり 、 MA C部 3 8はこのシステムタイマ 3 7の時刻情報をも とにメディアアクセス制御を行う。 システムタイマ 3 7が規定 の時刻を示すと、 MA C部 3 8 は B e a c o nや帯域確保フ レームを送信するよ う送信部 3 9に要求する。
第 4図の 4 0は、 他局から送信されたバケツ トを受信するための受信部であり 、 新規に帯域確保を要求したい送信局からの帯域確保要請フ レームなどを受信す る。 受信部 4 0が帯域要請フ レームを受信すると、 その情報は帯域管理部 4 1 に 与えられる。 帯域管理部 4 1 は周期的に帯域を確保する必要がある局と、 T X O P と呼ばれるメディアアクセス時間を管理している。 帯域管理部 4 1 は、 帯域に 余裕があれば、 この要求を許可し、 内部に必要な情報を記憶する。 MA C部 3 8 は帯域管理部 4 1 から帯域情報が変わったこ とを通知されると、 適当な時間から その局のための帯域確保フ レームを送信するよ う、 送信部 3 9に要求する。 既存の局 4については、 I E E E 8 0 2. 1 1 の P C F/D C Fを備えた従来
の装置であるため、 その構成の説明を省略する。
以下では送信局 2に入力された A Vソースパケッ トが受信局 3 にて出力される までの処理の流れについて順次説明する。 ここでは例と して、 A Vソースバケツ トが M P E G 2— T S又は D V C (スタ ンダー ド) である場合について説明する データブロ ック生成回路 6は、 入力された AVソースパケッ トを、 リー ドソロ モン符号 ( 2 2 4, 2 0 8 ) で极いやすい形式、 すなわちデータが 2 0 8バイ ト 以内になるよ う に構成しなおした A Vデータパックを生成し、 A V伝送用バッフ ァ 7 に格納する。
第 5図は M P E G 2— T Sが送信局 2の AV伝送用バッファ 7 に格納されるま での流れを示した図である。
一つの M P E G 2— T Sバケツ トの大きさは 1 8 8バイ トであり、 通常の画質 で平均 6 M b p s程度、 高画質のもので 2 4 M b p s の速度で断続的に転送され る。 データプロ ック生成回路 6では、 入力された M P E G 2— T Sパケッ トに対 し、 入力時のシステムタイマ 5 に基づく 4バイ 卜の時刻情報をソースパケッ トへ ッダ ( S P H ) と して添付すると と もにデータプロ ックの内容を示す 8バイ トの MA P情報を添付することで、 2 0 0バイ トの AVデータパックを生成する。 こ のよ う にして生成された A Vデータパックは順次 A V伝送用バッファ 7に与えら れ、 AV伝送用バッファ 7 において、 A Vデータパックがデータブロ ック生成回 路 6 よ り出力される順に後述する T a gが付加されて格納される。
即ち、 η番目 (ソースパケッ トカ ウンタによって与えられたカウント値に相当 する) に与えられたソースバケツ トがデータブロ ック生成回路 6に与えられると 、 入力された時刻がシステムタイマ 5で確認される。 このシステムタイマ 5で確 認された時刻に基づく 時刻情報による S Ρ Η及び M A Ρ情報を添付して A Vデ一 タパックを生成すると、 この A Vデータパックを A V伝送用バッファ 7において k番目 となる後述する T a gを付加して格納する。 又、 n + 1番目のソースパケ ッ トによ り生成される AVデータパックが、 k + 1番目 となる後述する T a gが 付加された A V伝送用バッファ 7 に格納される。
第 6図は D V Cバケツ トが送信局 2の A V伝送用バッファ 7に格納されるまで
の流れを示した図である。
一つの D V Cのバケツ トは 4 8 0バイ トであり、 3 0 M b p s の転送速度で連 続的に転送される。 バケツ ト先頭はフ レームパルス入力の立ち上がりで判別され る。 データブロ ック生成回路 6は入力された D V Cバケツ トを 5つのブロ ックに 分割し、 2つのブロ ック毎にデータブロ ックの内容を示す 8バイ トの MA P情報 を添付して、 A Vデータパックを生成する。 このよ う にして生成された AVデー タパックは順次 A V伝送用バッファ 7に与えられ、 A V伝送用バッファ 7におい て、 A Vデータパックがデータプロ ック生成回路 6 よ り 出力される順に後述する T a gが付加されて格納される。 又、 D V Cの MA P情報には、 フ レームパルス 立ち上がり時のシステムタイマ 5に基づく 2バイ 卜の時刻情報を格納している。 即ち、 n番目に与えられたソースバケツ トがデータブロ ック生成回路 6に与え られると、 入力された時刻がシステムタイマ 5で確認される。 そして、 ソースパ ケッ トが 9 6ノくィ 卜の 5つのブロ ック F 0 n〜F 4 nに分割される と、 2つのブロ ック F 0 n, F i nに、 システムタイマ 5で確認された時刻に基づく 時刻情報を備 えた MA P情報を添付して AVデータパックを生成する。 この AVデータパック を A V伝送用バッファ 7 において k番目 となる後述する T a gを付加して格納す る。 又、 2つのプロ ック F 2 n, F 3 nに、 同一の時刻情報を備えた M A P情報を 添付して AVデータパックを生成し、 この AVデータパックを AV伝送用バッフ 了 7において k + 1 番目 となる後述する T a gを付加して格納する。
又、 n + 1 番目のソースパケッ トが与えられると、 データブロ ック生成回路 6 で 5つのブロ ック F 0 n + l〜F 4 n+lに分割される。 そして、 2つのブロ ック F 4 n, F 0 n + 1に、 システムタイマ 5で確認された n + 1番目のソースパケッ トの入 力された時刻に基づく 時刻情報を備えた M A P情報を添付して A Vデータパック を生成する。 この A Vデータパックを A V伝送用バッファ 7において k + 2番目 となる後述する T a gを付加して格納する。 その後、 ブロ ック F l n+1, F 2 n+1 による A Vデータパック、 プロ ック F 3 n + l, F 4 n + 1による A Vデータパックが それぞれ、 順に、 後述する T a gが付加されて A V伝送用バッファ 7に格納され る。
尚、 システムタイマ 5に基づく 4バイ ト又は 2バイ トの時刻情報は、 システム
タイマ 5によって確認されたソースパケッ トの入力時刻を表すものであっても構 わないし、 この入力時刻に送信局 2での処理時間及び受信局 3への送信時間を付 加した時刻と しても構わない。
第 7図 A及び第 7図 Bは、 M P E G 2 — T S及び D V Cそれぞれに対する MA P情報を格納するパケッ トヘッダフォーマッ トの一例である。 又、 表 1 は、 MA P情報における各フィール ドのビッ ト数を表した表であり、 表 2は、 M P E G 2 — T S及び D V Cそれぞれに対する各フィール ドの情報を示した表である。
表 1 フィール ド ビッ ト数
D B S 8
F N 3
D B I 3
S P C 8
Q P C 8
R S V 1
S P H 1
F M T 6
F D F 8 , 2 4
S Y T 1 6
表 2
第 7図 Aの M P E G 2— T Sに対する MA P情報のフ ィ ール ド構成と、 第 7図 Bの D V Cに対する M A P情報のフ ィ ール ド構成とカゝら明らかなよ うに、 M P E G 2— T Sに対する MA P情報には、 S Y Tフ ィ ール ドが無く 、 F D Fフ ィ 一ル ドと されてレ、る。 その他のフィールドについては、 M P E G 2— T S及び DV C のいずれに対する MA P情報にも含まれる。
以下に、 各フ ィ ール ドの詳細について説明する。 まず、 D B Sは 8 ビッ トのフ ィール ドで、 格納時の最小単位であるデータブロ ックのサイズを q u a d 1 e t (- 4バイ ト) 単位で示している。 即ち、 M P E G 2— T Sの場合は、 時間情報 と ソースパケッ トを合わせた 1 9 2バイ トが最小単位になるため、 4 8 (= I 0
0 1 1 0 0 0 0 I ) が、 D V Cの場合は、 フラグメ ン トされた 9 6バイ トが最小 単位になるため、 2 4 ( = I 0 0 0 1 1 0 0 0 I 2) が入力される。
F Nは 3 ビッ トのフィ一ルドで、 ソースバケツ トをいくつのデ一タブ口 ックに 分割したかを整数で示す。 1 は分割をしていないことを示し、 0は 8個に分割し たことを示す。 M P E G 2— T Sの場合は分割しないため 1 を、 D V Cの場合は 5つに分割するため 5が入力される。
D B I は 3 ビッ トのフィール ドで、 A Vデータパックの先頭に格納されたブロ ックが何番目のブロ ックであるを示す数値が入る。 M P E G 2— T Sの場合、 分 割しないため、 D B I は常に 0であるが、 D V Cの場合はソースパケッ トが分割 されるため、 ソースバケツ 卜が分割されて生成されるブロ ックの順番を示す 0〜 4までの整数が入る。
S P Cは 8 ビッ 卜のフィール ドで、 A Vデータパック内に格納されているソー スバケツ トが何番目のバケツ トであるかを示すソースバケツ トカウンタによる力 ゥンタ値であり、 分割された複数のブロ ックが格納されているときは、 その先頭 のブロ ックのカウンタ値と される。
Q P Cは 8 ビッ 卜のフィ ール ドで、 格納したプロ ックの合計が 2 0 0 トに 満たない場合に施すパデイ ングの量をバイ ト数で示す。 ここでは M P E G 2— T Sは、 パディ ングを行わないため、 常に 0 ( = 1 0 0 0 0 0 0 0 0 I 2 である。 しかし、 D V Cの場合は、 パケッ トが連続的に入力されなかった場合、 9 6バイ トのパデイ ングが付加される可能性があり、 このよ うなときは 9 6 (= | 0 1 1 0 0 0 0 0 I 2 となり 、 このよ うな場合以外では 0 (= | 0 0 0 0 0 0 0 0 I 2 ) となる。
R S Vは 1 ビッ トのフィ ール ドで、 後に利用可能とするための予約フィール ド である。 S P Hは 1 ビッ トのフィール ドで、 A Vデータパックを作成する際にソ ースバケツ トへッダが付加していたか否かを示す。 M P E G 2— T Sの場合は時 刻情報と して 4バイ トのソースバケツ トヘッダを付加するため 1 が、 D V Cの場 合は 0が格納される。
F MTは 6 ビッ トのフィ 一ノレ ドでソース ケッ トのフォーマツ トを示す。 この F M Tは、 上位 1 ビッ ト力; 1 のとき . S Y Tフィール ドを有することを示す。 即
ち、 M P E G 2— T Sの場合は I 0 0 0 0 0 0 | 2力;、 D V Cの場合は時刻情報と して 2バイ トの S Y Tを備えるため 1 1 0 0 0 0 0 I 2が格納される。
F D Fは 8 ビッ ト又は 2 4 ビッ トのフィール ドで、 F M Tで指定されたフォ一 マッ トよ り も詳しい情報が入力される。 この F D Fは、 D V Cの場合は 2バイ ト の S Y Tを備えるため 8 ビッ 卜のフィール ドとなり、 M P E G 2— T Sの場合は S Y Tがないので 2 4 ビッ トのフィ ール ドとなる。
S Y Tは 1 6 ビッ トのフィール ドで、 ソースバケツ 卜が入力した時刻情報であ る。 M P E G 2— T Sの場合は、 ソースパケッ トヘッダと して時刻情報をもって いるため付加せず、 D V Cの場合は先に述べた 2バイ トの時刻情報をこ こに格納 する。 尚、 この S Y Tには、 ソースパケッ トの先頭のブロ ックが AVデータブロ ックに含まれる場合は、 そのブロ ックのソースバケツ トが入力された時刻情報が 格納される。 又、 本実施形態では、 FMT、 F D F、 S Y Tは、 I E E E 1 3 9 4でリ アルタイム A Vデータを転送するための方式である I E C 6 1 8 8 3に従 つてレヽる。
以上の操作によ り、 M P E G 2— T S ソースパケッ ト、 D V C ソースパケッ ト は、 と もに 2 0 0バイ トの AVデータパックに変換され、 A V伝送用バッファ 7 に格納される。
第 8図は、 A V伝送用バッファ 7 に格納された A Vデータパックから M A Cパ ケッ トを生成するまでの処理を示す図である。
A V伝送用バッファ 7は、 データブロ ック生成回路 6で生成された 2 0 0バイ トの A Vデータパックに 8 ビッ トの識別子を含む 4バイ 卜の付加情報である T a gを添付して出力する。 この付加情報である T a g内の 8 ビッ トの識別子は、 上 述したよ うに A V伝送用バッファ 7 に格納された順序を表す値に相当する。 この T a gを付加された 2 0 4バイ 卜の AVデータノ ックがセ レク タ 1 2で選択され て誤り検出符号付加回路 1 3に与えられると、 誤り検出符号付加回路 1 3によつ て 4バイ トの誤り検出符号 ( F C S ) が付加される。
T a gにある 8 ビッ ト識別子は、 本実施形態において、 リ ー ドソロモン符号化 プロ ック単位での再送を行う通信において、 受信局 3が A C Kを返信する際に、 どの符号化ブロ ックを正常に受信したかを示すために使われる。 よって、 T a g
にある 8 ビッ ト識別子は、 受信局 3が判別できる形式、 例えば連続的な番号でも よい。
本実施形態では、 管理を容易にすると と もにその管理に用いられる別のバッフ ァを不要とするために、 A V伝送用バッ ファ 7のバッファァ ドレスを 8 ビッ ト識 別子と して使用する。 このことによ り、 回路が簡略化される。 又、 本実施形態で は、 送信する A Vデータパックに T a g情報を付加しているが、 これは一例であ り、 T a g情報を付加せずに上位フォーマッ トヘッダによ り識別を行うなどの方 法も可能である。
4バイ トの T a g と 4バイ トの誤り検出符号が付加された 2 0 8バイ 卜の AV データパックは、 これを 1 単位と して、 暗号化器 1 4によって暗号化される。 こ の暗号化器 1 4において用いられる方法と して、 現在、 I E E E 8 0 2. l i e において提案されている b a s i c WE P と呼ばれる公開鍵法による暗号化方 法が用いられる。
この暗号化方法は、 予め、 送信局 2 と受信局 3の間において秘密鍵を決めてお く 。 そして、 送信局 2において、 この秘密鍵と公開鍵とによって暗号化する。 又 、 公開鍵は、 送信パケッ ト毎に変更され、 パケッ トに付加して受信局 3に通知さ れる。 受信局 3では、 通知された公開鍵と秘密鍵とによって復号化する。 尚、 公 開鍵は MA Cパケッ トヘッダ生成回路 1 5で生成されると、 暗号化器 1 4に与え られる。
暗号化されたデータに对し、 MA Cヘッダと公開鍵が付加され、 更に、 誤り訂 正符号付加回路 1 7によって ] 6バイ 卜のリー ドソロモン符号が付加される。 こ こで、 誤り訂正符号付加回路】 7において、 MA Cヘッダと公開鍵を一つのリ一 ドソロモン符号化プロ ック と し、 データに関しては 2 0 8バイ 卜の A Vデ一タパ ックに相当する暗号化データ単位でリー ドソロモン符号化プロ ック とする。 即ち、 まず、 M A Cパケッ トヘッダ生成回路 1 5で生成された M A Cヘッダと 公開鍵とがへッダ部と してセレク タ 1 6で選択されて誤り訂正符号付加回路 1 7 に与えられ、 1 6バイ トのリー ドソロモン符号が付加される。 その後、 暗号化器 1 4で喑号化された暗号化データ単位毎の A Vデータパックがデータ部と してセ レクタ 1 6で選択され、 誤り訂正符号付加回路 1 7で 1 6バイ トのリー ドソロモ
ン符号が付加される。 そして、 誤り訂正符号付加回路 1 7で所定数の AVデータ パックそれぞれに相当する各データ部にリー ドソロモン符号が付加されて出力さ れると、 セ レク タ 1 6によって、 MA Cパケッ トヘッダ生成回路 1 5の出力を誤 り訂正符号付加回路 1 7に与えるよ うに接続を切り換える。
又、 3 2バイ 卜の MA Cヘッダと 4バイ トの公開鍵のデータ量は 3 6バイ ト し かなく 、 2 0 8バイ トに満たない。 このため、 誤り訂正符号付加回路 1 7は、 こ の MA Cヘッダと公開鍵とによるデータブロ ック (ヘッダ部) について、 1 〜 1 7 2バイ 卜に 0又は 1 のパデイ ングが格納されると と もに 1 7 3〜 2 0 8バイ ト に MA Cヘッダと公開鍵とが格納されているデータ と して、 処理を行う。 このへ ッダ部を処理する際、 誤り訂正符号付加回路 1 7が、 1 7 2バイ ト分の 0又は 1 のパディ ングの処理後の内部状態となるよ う に、 初期化すればよい。
そして、 セレクタ 1 8が誤り訂正符号付加回路 1 7の出力を選択して誤り検出 符号付加回路 1 9に与えるため、 リ ー ドソロモン符号化処理されたデータ全体に 対し、 誤り検出符号付加回路 1 9によ り 4バイ トの F C Sが付加される。 即ち、 リー ドソロモン符号化処理された 1 つのヘッダ部と所定数 ( n ) のデータ部によ る誤り訂正符号付データに対して、 F C Sが付加される。 よって、 所定数 ( n + 1 ) のリー ドソロモン符号化ブロ ックによる誤り訂正符号付きデータに対して、 誤り検出符号化が行われる。 これは従来の I E E E 8 0 2. 1 1 バケツ ト との互 換性を保っための処理である。
上述のよ う に、 A V伝送用バッファ 7 において、 A Vデータパックを 2 0 8ノく ィ ト以内に無駄なく収まるよ う に構成しなおすことには、 パディ ングによって発 生する帯域の増加を抑制できるという利点と、 後述する リー ドソロモン符号化ブ ロ ック単位で再送する際の処理が簡略化できるという利点がある。
又、 MA Cバケツ ト生成回路 9での MA Cバケツ 卜の生成処理において、 固定 長のリー ドソロモン符号を使った例を挙げたが、 他の方法と して、 ソースバケツ トの大き さにあわせてリー ドソロモン符号の符号長を可変させる方法もある。 例 えば、 リー ドソロモン符号と して ( 2 5 5、 2 3 9 ) を利用する場合において、 M P E G 2— T S ソースバケツ トを処理するときは、 先頭から 2 0 8バイ ト目ま でを誤り訂正符号付加回路 1 7 を通した後、 2 0 9バイ ト 目から 2 3 9バイ ト 目
まで 0又は 1 をパデイ ングしたものと して計算を行い、 1 6バイ トのリー ドソロ モン符号を得る。 そして、 2 0 9バイ 卜 目力、ら 2 3 9バイ ト 目までの 0又は 1 の パディ ングは除去して、 2 0 8バイ ト目まで A Vデータパックに 1 6バイ トのリ — ドソロモン符号を付加して誤り検出符号付加回路 1 9に送出する方法がある。 固定長のリードソロモン符号の場合は、 A Vデータパックやソースバケツ 卜の 大きさによってリー ドソロモン符号化プロ ック内にパデイ ングが発生する可能性 があるが、 この方法では誤り訂正符号付加回路 1 7においてパデイ ングが除去さ れるので、 メディア上を転送されるパケッ ト内にはパデイ ングが発生せず、 帯域 の使用効率が向上するという利点がある。
この場合、 パディ ングする量が多く なればなるほど、 リー ドソロモン符号化時 のパディ ング箇所の処理の遅延が大きく なり 、 パディ ング分の遅延を補償するた めに、 パディ ング分だけ先行した先読みを行って処理する必要がある。 このため 、 よ り速い動作ク ロ ック と、 先読みでリ ー ドソロモン符号化処理を施したデータ を保存するために多く のバッファが必要となる。
又、 ヘッダ部において、 1 〜 3 6バイ トまでに M A Cヘッダと公開鍵を格納し 、 残りの 3 7 〜 2 0 8バイ トを 0又は 1 のパディ ングとする形で処理をしても構 わないが、 その場合は、 符号化の際にパディ ング部で発生する遅延時間を考慮す る必要がある。 この場合、 可変長のリー ドソロモン符号化処理と同様、 先読みで リー ドソロモン符号化処理を施したデータを保存するためのバッファが必要とな る。
又、 セレクタ 1 2によって、 L L C— P D U用ノくッファ 1 0力 らのデ一タブ口 ックが選択されたとき、 ブロ ック 1 3〜 1 9が上述と同様の動作を行う こ とによ つて、 L L C— P D U用バッファ 1 0に格納されたイ ンタ一ネッ ト用のデータな ど処理されて M A Cバケツ 卜が生成される。
更に、 セ レク タ 1 8が、 セレクタ 1 6からの出力を選択して誤り検出符号付加 回路 1 9に与えるとき、 誤り訂正符号付加回路 1 7における リー ドソロモン符号 化処理が行われずに、 M A Cパケッ トヘッダ生成回路 1 5で生成されたヘッ ド部 及び暗号化器 1 4で A Vデータパックが暗号化されて得られたデータ部が、 誤り 検出符号付加回路 1 9に与えられる。 よって、 リー ドソロモン符号の付加されて
いないへッ ド部及び所定数のデータ部よ りなるデータに対して、 F C Sが付加さ れる。
次に、 受信局 3が MA Cバケツ 卜を受信したときの処理について述べる。 まず、 受信局 3では、 受信バケツ トが誤り訂正符号化処理をされているかを判 別する必要がある。 この判別方法において、 MA Cヘッダに設けた誤り訂正符号 化処理の有無を示す識別フィールドよ り判別する方法があるが、 無線メディァ上 で発生したエラーによって、 誤り訂正符号化処理識別フィールドに誤り が発生す る場合もある。 そのため、 単純にこの誤り訂正符号化処理の有無を示す識別フィ —ル ドのみによる判別だけでは、 信頼性が低い。
よって、 誤り訂正回路 2 2によって誤り訂正符号化処理を行うか否かが確認さ れる。 今、 第 9図に、 誤り訂正回路 2 2 と誤り検出回路 2 1 とにおいて同一のデ ータ量のデータに対する処理速度が同じであるものと したときの、 誤り検出回路 2 1 の出力と誤り訂正回路 2 2の出力の時間的な関係を示す。 この第 9図を参照 して、 以下に、 誤り検出回路 2 1及び誤り訂正回路 2 2それぞれでの時間的な処 理関係を説明する。
まず、 誤り検出回路 2 1 に MA Cパケッ トが入力されると、 MACヘッダと公 開鍵と リ ー ドソロモン符号とによるデータブ口 ック長分の処理時間が経過すると 、 誤り訂正回路 2 2に MA Cパケッ トのデータが出力される。 そして、 誤り訂正 回路 2 2は、 入力されたデータを一度バッファ リ ングした後に、 ユーク リ ッ ド演 算を開始する。 その後、 誤り訂正回路 2 2において、 リー ドソロモン符号化プロ ック長分の時間をかけてユーク リ ッ ド演算が行われると、 次に、 チェンサーチが 行われる。
このため、 誤り訂正後の MA Cヘッダの出力が開始されるのは、 MA Cバケツ ト受信回路 2 ()内の誤り検出回路 2 1への MA Cヘッダの入力開始から 2 7 6バ ィ ト分 (MA Cヘッダを含むデータブロ ック 5 2バイ ト + リー ドソロモン符号化 ブロ ック 2 2 4バイ ト) のデータ処理時間後であり、 この後、 更に 5 2バイ ト分 のデータ処理時間を経過した後に、 M A Cヘッダに対する誤り訂正が成功したか 否かが確認されると と もに、 誤り訂正処理を行うか否かが確認される。 この誤り 訂正が正常に行われなかったと き、 誤り検出回路 2 1 への MA Cヘッダの入力開
始から 3 2 8バイ ト分のデータ処理時間が経過したタイ ミ ングで、 誤り訂正エラ —信号が出力される。
これに対し、 従来の I E E E 8 0 2. 1 1 a パケッ トにおいては、 受信後、 S I F S ( 1 6 M S ) の間隔で A C Kを返さなければならない。 しかしながら、 上 述のよ うな誤り訂正処理を待った上で誤り訂正処理を行うか否かを判断した場合 、 M A Cヘッダに対して施されるチェンサーチが終了するまでにかかる処理時間 が S I F S よ り長く なるため、 S I F Sの間隔で A C Kを返すこ とは難しい。 このため、 受信局 3は、 誤り訂正処理された MA Cパケッ ト と通常の誤り訂正 がない M A Cバケツ トをそれぞれ独立かつ並列に処理できるよ う に、 M A Cパケ ッ ト受信回路 2 0内に 2系統の MA Cバケツ ト処理用のブロ ックを備える。
第 1 0図に、 M A Cパケッ ト受信回路 2 ()において、 M A Cパケッ トが誤り訂 正処理をされているか否かを判断した後に、 MA Cバケツ トに対して各種処理を 施すためのフローチヤ一 ト示し、 以下でその動作を説明する。
最初に、 誤り検出回路 2 1 において MA Cバケツ 卜の宛先ァ ドレスをチェック する ( S T E P 1 ) 。 このとき、 宛先ア ドレスが自局宛か、 又は、 宛先指定のな いブロー ドキャス トでない場合は (N o ) 、 M A Cパケッ ト解析回路 2 6後段で の通常の処理は中止し、 誤り訂正回路 2 2後段での誤り訂正の処理のみを行う ( S T E P 2 ) 。 即ち、 宛先ア ドレスが間違っている場合は、 誤り検出回路 2 1 で 誤り検出されるために、 通常の処理では正常に受信できないので、 この MACパ ケッ トに対する A C Kを返信する必要がない。 又、 このとき、 宛先ア ドレスが正 しく他局のァ ドレスを示している場合は、 受信局 3にとつて無関係な通信である その後、 誤り訂正処理部 2 2で誤り訂正をした後、 誤り訂正された MACパケ ッ トの宛先ァ ドレスを MA Cバケツ ト解析回路 2 3で再度チェックする ( S T E P 3 ) 。 このとき、 MACパケッ トの宛先ア ドレスが自局宛又はブロー ドキャス トである場合 (Y e s ) 、 復号器 2 4後段での処理が行われて、 後述する遅延 A C Kが A C K生成回路 3 6 よ り送信される ( S T E P 4 ) 。 又、 逆に、 MA Cパ ケッ トの宛先ア ドレスが自局あて又はブロー ドキャス トでない場合 (N o ) 、 現 在行っている誤り訂正処理を中止する ( S T E P 5 ) 。
S T E P 1 において、 誤り検出回路 2 1 で確認された MA Cバケツ トの宛先ァ ドレスが自局宛又はブロー ドキャス トである場合は (Y e s ) 、 誤り検出回路 2 1 において、 MA Cヘッダ内の誤り訂正処理識別フィールドよ り 、 誤り訂正符号 化されているか否かの判断を行う ( S T E P 6 ) 。 この識別フィール ドで誤り訂 正符号化されているこ とが示されていたら (Y e s ) 、 S T E P 2に移行して、 S T E P 2〜 S T E P 5の誤り訂正処理のみを行う。 このとき、 誤り訂正処理を していないにも関わらず誤り訂正処理識別フィールドが誤り訂正処理を示してい る場合、 処理する M A Cパケッ トにエラーが発生しているこ とを示し、 この MA Cパケッ トは通常の処理では A C Kを返信する必要がない。
又、 S T E P 6において、 M A Cヘッダ内の誤り訂正処理識別フィールドにお いて誤り訂正符号化されていることが示されていない場合は、 誤り訂正回路 2 2 後段での誤り訂正の処理と、 MA Cバケツ ト解析回路 2 6後段での通常の処理と を平行して行う ( S T E P 7 ) 。
S T E P 7 を経た後、 誤り訂正回路 2 2で誤り訂正処理が行われると ( S T E P 8 ) 、 誤り訂正回路 2 2から出力される誤り訂正処理後の MA Cヘッダの誤り 訂正処理識別フィール ドが MA Cバケツ ト解析回路 2 3で解析される ( S T E P 9 ) 。 ここで、 誤り訂正処理識別フィールドが誤り訂正符号化されていることを 示している場合 (Y e s ) 、 誤り訂正エラー信号の状態を確認する ( S T E P 1 0 ) 。 このとき、 M A Cヘッダが誤り訂正回路 2 2において正常に誤り訂正処理 が成されたこ とが確認されると (Y e s ) 、 上述の通常の処理を中止すると と も に、 上述の誤り訂正処理が続けて行われる ( S T E P 1 1 ) 。 この誤り訂正処理 が行われるとき、 遅延 AC Kを A C K生成回路 3 6で生成して送信する。
S T E P 9において、 誤り訂正処理識別フィール ドが誤り訂正符号化されてい ることを示していない場合 (N o ) 、 又は、 S T E P 1 0において、 MA Cへッ ダが誤り訂正回路 2 2における誤り訂正処理が正常に成されていない場合 (N o ) 、 上述の誤り訂正処理を中止する と と もに、 上述の通常の処理のみを続けて行 う ( S T E P 1 4 ) 。 この通常の処理が行われるとき、 AC Kを AC K生成回路 3 6で生成して送信する。
S T E P 7 を経た後、 上述の通常の処理が行われたとき ( S T E P 1 2 ) 、 M
A Cバケツ ト検出回路 2 1 において、 M A Cバケツ トヘッダにおけるフォーマツ ト的なエラーが確認される ( S T E P 1 3 ) 。 このとき、 MA Cパケッ トヘッダ におけるエラーが検出されると (Y e s ) 、 上述の通常の処理が中止されると と もに、 上述の誤り訂正処理を続けて行う ( S T E P 1 1 ) 。 又、 MA Cパケッ ト ヘッダにおけるエラーが検出されない限り (N o ) 、 上述の誤り訂正処理を中止 すると と もに、 上述の通常の処理を続けて行う ( S T E P 1 4 ) 。
S T E P 7における通常の処理と誤り訂正処理の平行動作は、 それぞれの判別 までにかかる時間に差があるため、 先に正常と判断された処理動作が優先されて 、 優先された処理動作に対して、 以降のパケッ ト処理を行う。 尚、 上述の両方の 処理において、 同時に正常と判断された場合は、 以下の 2通りの判断方法を用い るこ とができる。 一つの判断方法は、 物理層から報告されるパケッ ト長から判断 する方法、 残り の一つの判断方法は、 確率的に正しいと考えられる処理動作を選 択する方法である。
前者の判断方法では、 受信した M A Cバケツ トのバケツ ト長が誤り訂正符号処 理をされた場合のパケッ ト長 (= 3 2バイ ト (MA Cヘッダ) + 4バイ ト ( I V
: 公開鍵) + 1 6バイ ト ( R S符号) + n X 2 2 4ノくイ ト ( nは、 MACバケツ ト内に含まれる A Vデータパックの数に相当する) + 4バイ ト ( F C S ) ) であ るこ とが誤り検出回路 2 1 で確認されると、 誤り訂正処理を優先する。 しかしな がら、 可変長のリー ドソロモン符号を使用している場合は、 この判断方法を使用 するこ とはできない。
後者の判断方法では、 誤り訂正回路 2 2 と誤り検出回路 2 1 のそれぞれが誤動 作する確率を比較し、 確率的に誤動作をしにく い方を優先する。 尚、 リー ドソロ モン符号で誤り を誤訂正をする確率は 1 / 6 0 0 0 0であり、 誤り検出符号が誤 り を正常に検出できない確率はデータ長によって変化する。
上記判断方法以外に、 誤り検出回路 2 1 の出力を一度バッファ リ ングし、 誤り が検出されないときは、 その MACヘッダ内容に従って通常の処理を行い、 誤り が検出されたときは、 誤り訂正処理を行う方法もある。 この場合、 同時並行的に 処理する必要がないので、 第 1 0図のフローチャー ト と比べて、 その判定アルゴ リ ズムをよ り簡略化できる反面、 バッファによる遅延が発生する。
以下に、 誤り訂正符号化処理について説明する。 第 1 1 図は、 誤り訂正符号化 処理されたバケツ ト と して正常に判断された後、 バケツ ト内の A Vデータパック が A V転送用バッファに格納されるまでの流れを示したものである。
誤り検出回路 2 1 から誤り訂正回路 2 2に M A Cバケツ トが与えられると、 ま ず、 ヘッダ部について誤り訂正処理が行われる。 このと き、 誤り訂正回路 2 2で 正常に訂正されて得られたヘッダ部が M A Cバケツ ト解析回路 2 3に与えられ、 M A Cヘッダ及び公開鍵が取り 出されると、 公開鍵が復号器 2 4に与えられる。 又、 MA Cパケッ ト内に含まれるデータ部についても、 誤り訂正回路 2 2で誤り 訂正が成される際、 訂正エラー信号が出力されたか否かが確認される。 又、 誤り 訂正回路 2 2で誤り訂正が行われたデータ部は、 M A Cバケツ ト解析回路 2 3を 通じて復号器 2 4に与えられる。
復号器 2 4は、 予め設定していた秘密鍵と、 M A Cパケッ ト解析回路 2 3が得 られた公開鍵を用いて、 データ部の復号化を行い、 その結果を誤り検出回路 2 5 によって、 データ部が正しく復号化されているかどうかを F C Sによって判別す る。 ここで、 誤り検出回路 2 5 はリ ー ドソロモン復号が行われて、 正常に訂正で きたか否かの判別も行われる。
誤り検出回路 2 5によって F C Sが除去されて得られた A Vデータパックは、 A V伝送用バッファ 3 2の T a gにある 8 ビッ ト識別子が示すバッファァ ドレス に格納されていく。 同時に誤り訂正回路 2 2から出力される誤り訂正エラー信号 を観測し、 この信号が正常に受信できたことを示す場合には、 A V伝送用パッフ ァ 3 2において、 A Vデータパックを格納したバッファァ ドレスに対応する格納 状況表示識別子に対し 1 を書き込み、 誤り訂正エラ一信号が訂正エラーを示した 場合はその格納状況表示識別子に 0を書き込む。
即ち、 第 1 1 図の場合、 誤り訂正回路 2 2において、 訂正エラ一信号が出力さ れるデータ部 # 1, # 3に対しては、 A V伝送用バッファ 3 2の格納状況表示識 別子が 0 となる。 又、 データ部 # 2 に対しては、 A V伝送用バッファ 3 2の格納 状況表示識別子が 1 となる。 即ち、 復号器 2 4及び誤り検出回路 2 5で復号化さ れたデータ部 # 1 , # 3 よ り得られる T a g内の 8 ビッ ト識別子が k — 1, k + 1 となる A Vデータパックが格納される A V伝送用バッファ 3 2内のバッファァ
ドレスに対応する格納状況表示識別子が 0 となる。 又、 同様に、 T a g内の 8 ビ ッ ト識別子が T a g となる A Vデータパックが格納される A V伝送用バッファ 3 2内のバッファア ドレスに対応する格納状況識別子が 1 となる。
A V伝送用バッファ 3 2 での処理をよ り簡単にするために、 誤り訂正回路 2 2 の出力をリー ドソロモン符号化ブロ ック分の長さのバッファでバッファ リ ングし 、 訂正エラーが発生しなかったこ とを確認した後、 M A Cパケッ ト解析回路 2 3 に出力させるよ うにしても構わない。 この場合、 M A Cパケッ ト解析回路 2 3に よる解析が遅延すると と もに、 よ り多く のバッファがいるが、 A V伝送用バッフ ァ 3 2の制御は簡略化でき る。
又、 本実施形態の場合、 A V伝送用バッファ 3 2に、 受信した M A Cパケッ ト よ り得られた A Vデータパックを書き込む際、 誤り訂正が正常に行われて、 対応 するバッファァ ドレスの格納状況表示識別子が既に 1 である場合は、 書き込みを 中止するよ う にしてもよい。 これは、 既に正しく書き込まれていたバッファア ド レスのデータ領域に、 誤り誤訂正や誤り訂正失敗している可能性があるデータが 書き込まれるこ とを防ぐためである。
次に、 A V伝送用バッファ 3 2内の A Vデータ ックがソースパケッ ト と して 再構成され出力されるまでの処理動作を説明する。
ソースバケツ ト出力回路 3 3は、 A V伝送用バッファ 3 2に有効な A Vデータ パックが格納されていると き、 この有効な A Vデータパック順次読み出して、 A Vデータパックの中身を解析する。 即ち、 A V伝送用バッファ 3 2において、 格 納状況表示識別子が 1 となるバッファァ ドレスに格納される A Vデータパックが 読み出されて、 ソースパケッ ト出力回路 3 3で解析される。
ソースパケッ ト出力回路 3 3 において、 M A Pの F M T、 F D Fフィール ドに よって A Vデータパックに格納されている A Vソースパケッ トの種類を確認する 。 又、 M A Pの D B Sによってデ一タブロ ックサイズを確認すると と もに、 この 値と Q P Cで確認されるパデイ ングの値とから A Vデータパックに格納されてい るデータブロ ックの個数が認識される。 そして、 各データブロ ックに対して、 そ れぞれの M A Pにおける S P C及び D B I で指示されたデータブロック番号と F Nで指示された分割数とに応じて、 A Vソースパケッ トを再構築する。 更に、 M
A P内の S Y T又はソースバケツ トヘッダで指示された時刻情報に基づいて、 タ ィムシーケンスを再現しながら、 再構築した A Vソースパケッ トを出力する。 第 1 2図は、 AVデータパックが M P E G 2— T Sによる AVソースパケッ ト の AVデータパックである場合のソースバケツ ト出力回路 3 3の処理の流れを示 している。
まず、 ソースパケッ ト出力回路 3 3は、 上述のよ うに MA Pを解析する。 この と き、 M P E G 2— T Sの MA Pが表 2に示した値となるため、 ソースパケッ ト 出力回路 3 3は、 AV伝送用バッファ 3 2 よ り読み出される AVデータパックが M P E G 2— T Sによるものであり 、 AVソースバケツ トがソースバケツ トへッ ダが付加された状態で分割なしに格納されていることが確認される。
ソースパケッ ト出力回路 3 3は、 更に、 ソースパケッ トヘッダと AVソースパ ケッ トとを分割して、 ソースバケツ トヘッダ内の時刻情報に後述するオフセッ ト 時問を加算した時刻情報と 自局のシステムタイマ 3 4が与える現在時刻情報とを 照ら し合わせ、 両者が一致したときに A Vソースバケツ トを出力する。
第 1 3図は、 AVデータパックが D V Cによる AVソースパケッ トの AVデー タパックである場合のソースバケツ ト出力回路 3 3の処理の流れを示している。 まず、 ソースパケッ ト出力回路 3 3は、 上述のよ う に MA Pを解析する。 D V Cの MA Pが表 2に示した値となるため、 ソースパケッ ト出力回路 3 3は、 この A Vデータパックが D V Cによるものであり、 A Vソースバケツ トが 5つに分割 されているこ とが確認される。 又、 この A Vデータパックには、 何番目のソース バケツ トの何番目のデータプロ ックが格納されているかが確認される。
ソースパケッ ト出力回路 3 3は、 AVデータプロ ック F 0〜 F 4を F O, F 1 , F 2 , F 3 , F 4の順の並びになるよ う結合して、 一つの AVソースパケッ ト に再構成する。 さ らにイ ンデックス 0の AVデータプロ ックを格納していた AV データパックの M A Pの S Y Tから時刻情報を確認し、 この時刻情報に後述する オフセッ ト時間を加算した時刻情報を求める。 オフセッ トされた時刻情報と 自局 のシステムタイマ 3 4が与える現在時刻情報とを照ら し合わせ、 両者が一致した と きに AVソースバケツ トを出力する。
以下に、 オフセッ ト時問の計算方法について説明する。
送信局 2及び受信局 3の内部に構成される回路によって発生する遅延ゃメディ ァアクセスのタイ ミ ングによって発生する遅延のため、 A Vソースバケツ トが送 信局 2のデ一タブ口 ック生成回路 6に入力された時刻をそのまま利用して、 受信 局 3のソースパケッ ト出力回路 3 3から出力することはできない。 このため、 送 信局 2、 受信局 3 も しく はその両方において、 A Vソースパケッ トの時刻情報を オフセッ 卜する必要がある。
本実施形態では、 オフセッ ト時間の計算は、 受信局 3のソースパケッ ト出力回 路 3 3が行っている。 これは、 仮に同じパケッ トを受信した局が複数台存在する 場合、 それぞれの局においてパケッ ト出力の時間差ができるが、 送信局 2が受信 局 3の内部回路による遅延を考慮せずに送信を行えるという利点がある。 各受信 局 3の間で遅延差が生じるのは、 リ ー ドソロモン復号処理にかかる時間によるも のであるが、 すべての局が同じ速度で復号処理をすれば、 このよ うな時間差を抑 制することができる。
又、 逆に、 送信局 2のデータブロ ック生成回路 6のみでオフセッ ト時間を計算 するものと しても構わない。 このよ う にするこ とで、 受信局 3が複数台存在する 場合でも、 すべての受信局の A Vソースバケツ ト出力をほぼ同じ時間とするこ と ができ る。
いずれの方法を用いると しても、 ネッ トワーク内の送受信局の内部回路構成に よる遅延量は、 システムが破綻しない範囲内であらかじめ決定しておく。 又、 本 発明の装置を備えたネッ トワークシステムが何を要求しているかによって、 いず れの方法がよいかは異なる。
以上のよ うにして送信局 2に入力された A Vソースバケツ トは、 受信局 3から 出力される。
次に無線通信路上でエラーが発生した場合の再送方法について述べる。
受信局 3において、 M A Cパケッ ト全体が消失したか、 又は、 M A Cヘッダ部 に誤りが発生してこの M A Cバケツ トを破棄した場合、 受信局 3から送信局 2に 対して A C Kは返信されない。 このため、 送信局 2は次の送信機会において自発 的に再送を行う。
次に、 受信局 3において、 M A Cパケッ ト内のデータ部のリー ドソ ロ モン符号
化ブロ ックにおいて誤りが発生した場合は A C Kを使って受信局 3から送信局 2 に対し再送を要求する。 このと き、 誤り訂正回路 2 2における リー ドソロモン符 号の復号には時間がかかるため、 通常の A C Κを返すこ とはできない。 よって、 復号後に複数のパケッ トに対し一括して A C Kを返すことができる遅延 A C Kを 使用する。
第 1 4図に、 現在 I E E E 8 0 2. 1 1 e において提案されている遅延 A C K のフ レームフォーマツ トを示 。
2バイ トの F r a m e C o n t r o l フィール ド及び 2バイ トの D u r a t i o nフィールドによって、 遅延 A C Kであるこ とが宣言される。 又、 6バイ ト の R Aフィールドによって受信側となる送信局 2のァ ドレスが示されると と もに 、 6バイ 卜の T Aフィール ドによって送信側となる受信局 3のア ドレスが示され る。 2バイ トの R e c o r d C o u n t フィール ド内の 8 ビッ トの識別子によ つて、 4バイ ト単位毎の A C K R e c o r d フィール ドの数が設定される。 第 1 4図では、 4バイ トの A C K R e c o r d フィールドを 1 つと して構成して レヽる。 又、 誤り検出符号と して、 4バイ トの F C Sが付加されている。
この A C K R e c o r d フィール ド内のシーケンス番号 (Sequence No. for TC-bitmap #0 bit) は再送を要求するバケツ トを示している。 即ち、 T C— s e q内の 4 ビッ トの T C I Dによって、 再送する映像ファイルの識別子が示される と ともに、 シーケンス番号によって再送する AVソースバケツ トのバケツ トの番 号が示される。 そして、 1 6 ビッ トの T C— b i t m a pには、 シーケンス番号 で示される A Vソースバケツ ト以降の AVソースバケツ トとシーケンス番号で示 されるパケッ ト との時間軸上の位置関係が 1 ビッ ト毎に示される。 T C— b i t m a pにおいて、 再送要求される A Vソースバケツ トの位置を示すビッ トに 1 が 与えられ、 受信が成功した A Vソースバケツ 卜の位置を示すビッ 卜に 0が与えら れる。
尚、 現在提案中の遅延 A C Kはバケツ ト単位での再送しか考慮されていない。 このよ う なパケッ ト単位での再送は、 課題でも述べたが、 パケッ ト内に格納され ている リー ドソロモン符号化ブロ ックのう ち一つでも誤り訂正エラーが発生する とすべてを再送しなければならず、 非常に効率が悪い。
それに対して、 本実施形態では、 パケッ ト単位の再送のみならず、 リー ドソロ モン符号化ブロ ック単位 ( A Vデータパック単位) の再送も可能とするよ うに、 遅延 A C Kを構成する。 本実施形態における A Vデータパック格納方法は、 パケ ソ ト内の一部のリー ドソロモン符号化ブロ ック しか正常に受信できず、 A V伝送 用バッファにその A Vデータパックが格納されなかった場合でも、 この正常に受 信された部分における再生は可能である。 又、 各 A Vデータパックは T a gにあ る 8 ビッ ト識別子によって区別することが可能である。 このため、 パケッ ト単位 で再送をする必要性はなく 、 誤り訂正ができずに得られなかった A Vデータパッ クのみ再送を行えばよい。
第 1 5図は、 第 1 4図に示した AC Kフ レームフォーマッ トのリー ドソロモン 符号化ブロ ック単位再送拡張の一例であり、 パケッ ト単位の再送を行うカ プロ ック単位の再送を行うかを識別するための B i t m a p O b j e c t ビッ トを 2バイ 卜の R e c o r d C o u n t フィールド内に設けてレ、る。 この B i t m a p O b j e c t ビッ トは、 A C K R e c o r d フィ—ノレドがパケッ トのシ —ケンスナンバーを示すの力、、 T a gにある 8 ビッ ト識別子を示すのかを識別す るためのものである。 リー ドソロモン符号化ブロ ック単位再送を行う場合は、 こ の B i t m a p O b j e c t ビッ トを 1 にする。
B i t m a p O b j e c t ビッ ト力、; 1 のと き、 A C K R e c o r d フィー ル ド内の情報は、 A V伝送用バッファ 3 2内のバッファァ ドレスに相当する T a gにある 8 ビッ ト識別子の値を示す。 そして、 1 6 ビッ トの T C— b i t m a p には、 T C一 S e qで示されている T a gにある 8 ビッ ト識別子から以降の受信 状況を示すこ とができる。 T C— b i t m a p において、 再送要求される AVデ ータパックの位置を示すビッ 卜に 1 が与えられ、 受信が成功した A Vデータパッ クの位置を示すビッ 卜に 0が与えられる。
即ち、 T C— s e q内の 4 ビッ トの T C I Dによって、 再送する映像ファイル の識別子が示されると ともに、 シーケンス番号によって再送する AVデ一タパッ クの 8 ビッ ト識別子が示される。 そして、 1 6 ビッ トの T C一 b i t m a pには 、 シーケンス番号で示される A Vデータパック以降の A Vデータパック とシーケ ンス番号で示される A Vデータバック との時間軸上の位置関係が 1 ビッ ト毎に示
される。
第 1 1 図では、 前回の受信においてバッファア ド レス N— 2まではすべて正常 な書き込みが行われものとすると と もに、 受信した MACバケツ ト内の 1番目 と 3番目のリ ー ドソ ロ モン符号化ブロ ックにおいて誤り訂正エラーが発生しており 、 AVデータパックが得られないものとする。 よって、 AV伝送用バッファ 3 2 の N番目のバッファア ドレスには正常にデータが書き込まれたが、 k— 1 、 k + 1番目のバッファァ ド レスはヌルになっている。
第 1 6図は、 第 1 1 図で示す受信結果に対し、 A C K生成回路 3 6が生成した A C Kフ レームを示す。 A C K生成回路 3 6では、 A V伝送用バッファ 3 2内の 各バッ フ ァァ ド レスの格納状態が、 AV伝送用バ ッ フ ァ 3 2から与えられる格納 状況表示識別子によって確認される。 又、 M A Cパケッ ト受信部 2 0で受信され て処理が成された AVデータパックの T a g内の 8 ビッ ト識別子が MA C部 3 5 で認識され、 A C K生成回路 3 6に伝えられる。
そして、 MA C部 3 5 よ り MA Cバケツ ト受信部 2 0で処理された AVデータ パックについての情報が与えられると、 AV伝送用バッファ 3 2から与えられる 格納状況表示識別子によって、 再送要求する A Vデータパックに付加された T a g内の 8 ビッ ト識別子が認識され、 この認識された 8 ビッ ト識別子に基づいて、 遅延 A C Kが生成される。 尚、 このとき、 前回の受信で正常に受信された A Vデ —タパックの T a g内の 8 ビッ 卜識別子は A C K生成回路 3 6内に記憶されてい る。
このとき、 まず、 A C K R e c o r d フィールド内の情報が T a gにある 8 ビッ ト識別子を示すために、 R e c o r d C o u n t フィーノレ ド内の B i t m a p O b j e c t ビッ ト力; 1 と される。 又、 A C K R e c o r d フィール ド の数がこの場合 1 つだけとなるので、 R e c o r d C o u n t フ ィ ール ド内の R e c o r d C o u n t 力 s l と される。
又、 A C K R e c o r d フ ィ ール ドの T C— s e qにおけるシーケンス番号 が、 前回正常に受信した最新のバッファァ ドレスに対応する 8 ビッ ト識別子 k - 2の次の 8 ビッ ト識別子、 即ち、 今回受信された A Vソースパケッ トの先頭のデ ータ部に含まれる AVデータパックが格納されるバッ フ ァァ ド レスに対応する 8
ビッ ト識別子 k _ 1 となる。
このと き、 MA C部 3 5 によって与えられる情報よ り、 MA Cパケッ ト受信部 2 0で受信されて処理された A Vデータパックが確認されると、 各 AVデータパ ックの受信状況を AV伝送用バッファ 3 2よ り与えられる格納状況表示識別子よ り確認される。 今、 第 1 1 図において、 8 ビッ ト識別子 k 一 1 , k + 1 に対応す るバッファア ドレスに格納されるべき AVデータパックが正常に誤り訂正処理が 成されていない。 よって、 8 ビッ ト識別子 k— 1, k + 1 に对応するバッファァ ドレスにおける格納状況表示識別子が 0 と して与えられる。
よって、 この格納状況表示識別子が 0 となるバッファァ ドレスに対する 8 ビッ ト識別子 k一 1 , k + 1 が確認されるため、 8 ビッ ト識別子 k— 1, k + 1 にあ たるビッ ト位置が 1 となるよ う に、 T C一 b i t m a pが生成される。 即ち、 1 6 ビッ トの T C一 b i t m a p力 S | 1 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 | 2となる。
尚、 T C一 S e qに格納されるバッファア ドレスは、 本実施形態のよ うに前回 正常に受信した最新のバッファア ドレスの次のァ ドレスである必要はなく 、 受信 異常が発生したと思われるバッファァ ドレス と しても構わない。
又、 同じ受信機会において受信したすべてのバケツ トに対する遅延 A C Kを生 成する必要もない。 即ち、 受信局 3が最後のパケッ トまでの A C Kが返せない場 合は、 途中までに受信したパケッ トの遅延 A C Kを生成し、 送信局 2に返すよ う にしてもよレ、。 又、 このと き遅延 A C Kを返せなかったパケッ トに対する遅延 A C Kは、 ライフタイムを超過しない限りいつ返してもよレ、。
但し、 この場合は、 送信局 2において、 受信局 3が何番目のパケッ トまでに対 する遅延 A C Kを返信したのかを判別できるよ うにする必要がある。 これは、 例 えば、 遅延 A C Kが返されるまでの時間を、 送信局 2及び受信局 3の間、 も しく はシステム全体のパラメ一ターと して、 予め設定しておき、 その時間を過ぎても 遅延 A C Kが返されないバケツ トゃバッファァ ドレスについては再送をするとい う方法で対処できる。
このよ うな遅延 A C Kについては、 他の局の送信によ り遅延 A C K自体が送信 不可能になるという こ とを防ぐために、 他の通信よ り優先させて送信する必要が
ある。 このため、 本実施形態では、 制御局 1 から送信される後述する C F — E η dを受信した後、 P I F S時間が経過したことを MA C部 3 5が確認すると、 A C K生成回路 3 6で生成した遅延 A C Kを送信する。
よって、 他の局が送信可能となるまでの時間である D I F S時間 +バックオフ 時間よ り も短い P I F S時間経過後に遅延 A C Kが送信されるため、 他の局よ り も先に受信局 3がメディアにアクセスすることが可能となる。 尚、 P I F S時間 よ り も短い S I F S時間経過後に遅延 A C Kの送信を行う よ う にしても構わない し、 制御局 1 によ り遅延 A C K送信のタイ ミ ング制御を行う よ う にしても構わな い o
又、 上述したよ うに MA Cバケツ ト解析回路 2 6後段の各回路が動作を行う通 常処理が成されるとき、 A C Kが A C K生成回路 3 6で生成されて送信される。 この通常処理が成されると きに送信される A C Kは、 誤り検出回路 2 8で MA C パケッ トが正常に受信されたこ とを確認すると、 MA C部 3 5によって A C K生 成回路 3 6に A C Kの送信を指示し、 A C K生成回路 3 6から A C Kが送信され る。 よって、 この A C Kの送信は、 MA Cパケッ トの受信を完了してから S I F S時間が経過するまでに行われる。
送信局 2では、 このよ う な遅延 A C Kを受信部 1 1 で受信すると、 A V伝送用 バッファ Ίにおける送信待機状態識別子及び再送可能識別子と、 遅延 A C Kにお ける A C K R e c o r d フィール ドとによって、 MA C部 8が MA Cバケツ ト 生成回路 9が A V伝送用バッファ 7 よ り読み出す A Vデータパックを設定して、 MA Cバケツ ト生成回路 9 の動作を制御する。
又、 本実施形態では、 A Vソースパケッ トの送受信する際の寿命時間であるラ ィフタイムを考慮した送信を行う。 即ち、 時間が経過しすぎた A Vソースバケツ トを再生すると映像または音声に乱れが生じるため、 予めシステム内遅延などを 考慮したう えで、 ライフタイムを設定しておき、 このライフタイムを超えた A V ソースパケッ トについては送信を禁止する。
A Vソースバケツ 卜の再送の場合も同様、 受信局 3から再送要求されてもライ フタイムを経過した A Vソースバケツ トは再送しても、 受信局 3から出力された A Vソースパケッ トが再生不可能となる。 そのため、 受信局 3が送信局 2に対し
て再送要求をするときや、 送信局 2が実際に再送を開始するときには、 AVソー スバケツ トの時刻情報とライフタイムを比較し、 ライフタイムを超えているもの については再送を禁止する。
このよ う に、 ライ フタイムが設定されるときに、 遅延 AC Kを受信した送信局 2における動作を、 以下に説明する。 第 1 7図は、 第 1 6図の遅延 AC Kを受信 した送信局 2の A V伝送用バッファ 7内において、 各バッファア ドレスに対する 送信待機状態識別子を、 遅延 A C Kの A C K R e c o r d フィール ド内の情報 に応じて更新する動作を示す。
上述したよ うに、 A V伝送用バッ ファ 7には、 各バッファア ドレスに対して、 送信待機状態を示す送信待機状態識別子と再送可能である (即ち、 バッファア ド レスに格納されている AVデータパックがライフタイムを超えていない) ことを 示す再送可能識別子とが備えられる。
まず、 受信部 1 1 で遅延 A C Kが受信されると、 遅延 A C Kの B i t m a p O b j e c t ビッ ト力; 1 であるこ とが確認されると、 A C K R e c o r d フィ ールドが T a g内の 8 ビッ ト識別子に関する情報であることを MA C部 8に認識 させる。 そして、 MA C部 8におレヽて、 遅延 A C Kの A C K R e c o r d フィ 一ル ドにおけるシーケンス番号が確認されると、 このシーケンス番号によって示 されれる 8 ビッ ト識別子が認識される。
そして、 シーケンス番号よ り 8 ビッ ト識別子が k一 1 であるこ とが認識される ため、 T a g内の 8 ビッ ト識別子 k — 1 以降の 8 ビッ ト識別子に対するバッファ ァ ドレスに対する送信待機状態識別子が A V伝送用バッファ 7 よ り確認される。 今、 8 ビッ ト識別子 k + 2〜 k + 4のそれぞれに対するバッファァ ドレスに格納 される A Vデータパックが送信待機状態にあるものとすると、 第 1 7図の 2段目 にあるビッ トマップよ うに、 A V伝送用バッファ 7 よ り I 0 0 0 1 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 I 2となる 1 6 ビッ ト分の送信待機状態識別子が M A C部 8に 与えられる。
又、 MA C部 8において、 遅延 A C Kの A C K R e c o r d フィール ドにお ける第 1 7図の 1段目のよ うな I 1 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 | 2と なる T C— b i t m a pが確認される。 そして、 MA C部 8において、 確認され
た T C— b i t m a p と A V伝送用バッファ 7 よ り得られた 1 6 ビッ ト分の送信 待機状態識別子との O Rを取ることで、 再送を含めた送信対象となる識別子ビッ トマップ I 1 0 1 1 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 | 2が得られる。
更に、 M A C部 8において、 8 ビッ ト識別子 k— 1 以降の 8 ビッ ト識別子に対 するバッファア ドレスに対する再送可能識別子が A V伝送用バッファ 7 よ り確認 される。 8 ビッ ト識別子 k— 1〜 k + 4のそれぞれに対するバッファァ ドレスに 格納される AVデータパックの有する時刻情報がライフタイム以内にあるものと すると、 第 1 7図の 3段目にあるビッ トマップのよ う に、 AV伝送用バッファ 7 よ り I 1 1 1 1 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 | 2となる 1 6 ビッ ト分の再送可 能識別子が MA C部 8に与えられる。
そして、 上記で得られた送信対象となる識別子ビッ トマップと、 この再送可能 識別子によるビッ トマップとの A N Dを取り、 その結果を使って送信待機状態識 別子のビッ トマップを I 1 0 1 1 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 | 2と して更新 する。 この更新された 1 6 ビッ ト分の送信待機状態識別子のビッ トマップと、 シ 一ケンス番号よ り次回の送信時での送信が確認された A Vデータパックの 8 ビッ ト識別子が MACパケッ ト生成回路 9に与えられる。 即ち、 第 1 7図の場合、 8 ビッ ト識別子 k— 1, k + 1〜 k + 4が与えられる。
そして、 M A Cパケッ ト生成回路 9によって、 次回の送信機会に、 MA C部 8 によって与えられた 8 ビッ ト識別子に対応するバッファア ドレスの A Vデータパ ックが A V伝送バッファ 7 よ り読み出されて、 MA Cパケッ トが生成される。 よ つて、 第 1 7図の場合、 8 ビッ ト識別子 k一 1, k + l〜k + 4に対応するバッ ファァ ドレスの AVデータパックが AV伝送バッファ 7 よ り読み出されて、 MA Cバケツ 卜が生成された後、 この M A Cバケツ トが送信される。
又、 上述の再送可能識別子は、 本来すベての A Vデータパックに付加されてい る時刻情報を調べて、 システムタイマ 5 による現在時刻情報及びライ フタイムで 認識される時刻情報と比較を行った上で更新される。 即ち、 システムタイマ 5に よって確認される現在時刻情報からライ フタイムを減算した時刻情報と、 AVデ ータパックに付加されている時刻情報とを比較し、 A Vデータパックに付加され ている時刻情報の方が早い時刻を示す場合は、 送信を禁止するために再送可能識
別子を 0 とする。
又、 制御局 1 によって指示されるメディアアクセス周期が決まっており、 且つ ライ フタイムがそのメディアアクセス周期の整数倍である場合、 送信局 2の A V 伝送用バッファ 7における再送可能識別子とア ドレスバッファ との関係が第 1 8 図で示すよ うな関係となるよ う にしても構わない。 このとき、 メディアアクセス 周期がシステムタイマ 5によってカウン トされ、 A Vデータパックが A V伝送用 バッファ 7に入力されると き、 システムタイマ 5によってカウン ト されたメディ ァアクセス周期の計数値が第 1 8図のよ うにサイクルフィールドに格納される。 又、 この A V伝送用バッファ 7に入力される A Vデータパックのバッファァ ド レスに対する送信待機状態表示識別子及び再送可能識別子が 1 と される。 更に、 システムタイマ 5によってメディアアクセス周期がカウン トされる度に、 現在の 周期回数となる計数値とライフタイムをメディアアクセス周期で割った数との差 分を計算し、 サイクルフィールドがその計算値よ り小さく なつたとき、 そのバッ ファァ ドレスに対する再送可能識別子を 0にする。
例えば、 第 1 8図のよ う に、 ライフタイムがメディアアクセス周期の 3倍にな つており 、 又、 システムタイマ 5によってカ ウン トされるメディアアクセス周期 の計数値が 2 3であるものとする。 よって、 このとき、 A V伝送用バッファ 7 に おいて、 T a g内の 8 ビッ ト識別子 k + 4に対するバッファア ドレスに A Vデー タパックが格納されるとき、 このバッファァ ドレスに対するサイクルフィールド に計数値 2 3が格納される。
又、 8 ビッ ト識別子 k + 4のバッ ファア ドレスに対する送信待機状態表示識別 子及び再送可能識別子が 1 と される。 そして、 サイクルフィール ドに格納された 値が現在の周期回数となる計数値 2 3 と ライ フ リ ミ ツ トをメディアアクセス周期 で割った数 3 との差分 2 3 — 3 = 2 0 よ り も小さく なるバッファア ドレスに対す る再送可能識別子が 0 と される。
このよ う にすることで、 再送の際に送信局 2において、 A V伝送用バッファ 7 内のすべてのバッファア ドレスに格納された A Vデータパックの送信時間を調べ る必要がなく なるため、 上述した A Vデータパックに付加されている時刻情報を 比較する場合にく らべ回路を大幅に簡略化することができる。
次に、 制御局 1 による帯域確保の方法について、 基本周期内に衝突が発生する 区間を備える場合と備えない場合それぞれに対して説明する。
1 . 基本周期内に衝突が発生する区間を備える場合
まず、 メディアアクセスのための基本周期の決定方法について述べる。 第 1 9 図は、 H C Fを備えた制御局 1 と送信局 2 と受信局 3の基本的なパケッ ト交換を 時間軸で示した一例である。 この第 1 9図の例では、 1 つの基本周期に、 衝突が 発生しない区間 C F P と衝突が発生する区間 C P とが含まれる。
第 1 9図のよ うに、 まず、 制御局 1 から帯域確保フ レームである C F— P o 1 1 が送信部 3 9から送信される。 この C F— P o l 1 が送信されてから、 制御局 1 から C F— E n dが送信されるまでの問は衝突が発生しない区間 C F P と して 確保される。 C F— P o l 1 を受信した送信局 2は、 自局が送信局であることを C F - P o 1 1 よ り確認して、 受信局 3 に対し R T Sを生成して送信する。 又、 R T Sを受信した受信局 3は、 自局が受信局であるこ とを R T S よ り確認 して、 送信局 2に対し、 C T Sを生成して送信する。 C T Sを受信した送信局 2 は受信局 3が受信可能な状態であることを確認し、 受信局 3に対し、 MA Cパケ ッ ト生成回路 9で生成した MA Cバケツ トを含むバケツ 卜 # l 〜 # nの単一転送 又はバース ト転送を行う。
そして、 制御局 1 が、 後述する第 2 2図のアルゴリ ズムを利用 して送信局 2が 無線メディアの帯域を解放したことを確認すると、 C F— E n d を MA C部 3 8 で生成して送信部 3 9 より送信することで、 衝突が発生しない区間 C F Pを終了 させる。 この区間 C F P内での C F— P o l 1 、 R T S、 C T S、 パケッ ト # 1 〜 # n、 C F— E n dそれぞれの間隔は S I F S ( 1 6 μ s ) である。
次に、 衝突が起きる可能性のある区間 C Pが開始する。 第 1 9図の例において は遅延 A C Kをこの区間で返すものと している。 但し、 遅延 A C Kが従来の I E E E 8 0 2. 1 1 方式に従った動作を行う通信装置の妨害で返信されなく なるこ とを避けるため、 P I F S時間後に返信を行っている。 尚、 この遅延 A C Kの返 信方法については、 上述の通り制御局 1 による遅延 A C Kの送信時間を制御する ことによるものでも構わなレ、。
そして、 最初の C F— P o l 1 が送信されてから基本周期分の時間が経過する
と、 ネッ トワークシステムを構成する局間で通信が行われていないときは、 区間 C Pを終了させると と もに次の基本周期が開始されるよ うに、 制御局 1 から、 C F— P o l 1 が送信される。 尚、 基本周期内で区間 C Pで送信される L ANパケ ッ トが送信終了する場合、 現時点における基本周期が開始されたときに最初に送 信される C F— P o 1 1 が送信されてから基本周期に相当する時間が経過すると 、 次の基本周期を開始するために C F _ P o 1 1 が送信される。
第 1 9図の中段において、 区間 C F Pにおいて送信局 2から送信されるバケツ トの物理層に I E E E 8 0 2. 1 1 a物理層 ( 5 GH z ) を使用した場合の物理 層パケッ トの構成を示す。 I E E E 8 0 2. 1 1 a物理層は最大通信速度が 5 4 M b p s で、 周波数帯域 5 G H z における O F DM方式を備えた物理層であり、 先に述べた D V Cや M P E G 2 — T S高画質モー ドの転送を行える可能性のある 物理層である。
P r e a m b l e , S i g n a l , S e r v i c e、 T a i l , P AD Sは、 I E E E 8 0 2. 1 1 a物理層によって MA Cバケツ トである P D Uに付加され るものであり 、 P r e a m b 1 e と S i g n a 1 については、 それぞれの転送時 間力 S 1 6 S 、 4 s と決まってレ、る。 1 6 ビッ トの S e r v i c e と 6 ビッ ト の T a i 1 と P AD S と MA Cパケッ トである P D Uとは、 最大通信速度が 5 4 M b p s となる O F DM方式で転送することができる。 最大通信速度 5 4 M b p s となる時の O F D M方式での 1 シンボル長は 2 1 6 ビッ トである。 そして、 P A D Sは、 T a i 1 を含む最後のシンボルのシンボル長が 2 1 6 ビッ トになるよ う に付加される。
第 1 9図の下段において、 上述の I E E E 8 0 2. 1 1 a物理層における P D Uである MA Cパケッ トの構成を示す。 I E E E 8 0 2. 1 1 MAC層では、 3 2バイ トの MA Cヘッダ及び 4バイ トの F C Sを除いたプロ トコルのフ レームボ ディ と呼ばれるフィール ドの最大値が 2 3 1 2バイ 卜に制限されている。 従って 、 2 2 4バイ 卜のリー ドソロモン符号化ブロ ックを 1 0個まで収めることが可能 である。
よって、 本実施形態で挙げた AVソースバケツ トのう ち最も速い転送速度をも つ D V Cの場合について考えると、 上 iポの 1 パケッ トで 9 6 (データブロ ックサ
ィズ) X 2 (データブロック個数) X I 0 (リー ドソロモン符号化ブロ ック個数 ) = 1 9 2 0バイ トを転送することができる。
又、 第 1 9図に示すよ う に、 各パケッ ト # l 〜 # nに含まれる複数のリー ドソ ロモン符号化ブロ ックの内の 1 ブロ ックを再送要求された A Vデータパックによ る リー ドソロモン符号化ブロ ックに対する帯域と して確保している。 実際にデー タ送信を行う場合は、 このプロ ックを必ず再送要求された A Vデータパックによ る リー ドソロモン符号化ブロ ック とする必要はないが、 演算処理を容易にするた めにこのよ うな構成と している。 よって、 正規の (再送ではない) D V Cによる A Vソースバケツ トを格納できるデータサイズは 1 7 2 8バイ ト となる。
又、 M A Cパケッ ト全体の大きさは、 3 2 (M A Cヘッダ) + 4 ( I V ) + 1 6 (M A Cヘッダ部の R S符号) + 2 2 4 X 1 0 (リ ー ドソロモン符号化ブロ ッ ク) + 4 ( F C S ) = 2 2 9 6バイ トである。 これに、 1 6 ビッ トの S e r v i c e と 6 ビッ トの T a i 1 とを加え、 2 1 6 ビッ ト ( O F D Mシンボル長) で割 つて小数点以下を切り上げた値 (= 8 6 ) が P A D Sを含む O F D Mシンボル数 となる。
1 つの O F D Mシンボルの転送時間は 4 μ s であるので、 4 X 8 6 ( O F D M シンポノレ数) + 1 6 ( P r e a m b l e ) + 4 ( S i g n a l ) = 3 6 4 /x s が 一つの物理層パケッ トを転送するのに必要な時間である。
又、 遅延 A C Kは、 C F — E n dが送信完了した後、 P I F S ( 2 5 μ s ) 経 過した後に出力される。 リ 一 ドソロモン符号化処理は、 第 9図に示すよ うにリ 一 ドソロモン符号化ブロ ック 2個分の遅延が発生する。 受信局 3の内部回路の処理 速度が物理転送路の速度と同じとすると、 この遅延は 6 8 μ 5 となる。 これに対 し、 第 1 9図における最後のパケッ ト # η送信終了後からの遅延 A C Kを送信す るまでの間隔は、 1 6 S ( S I F S ) + 2 7 M S ( C F - E n d ) + 2 5 μ s ( P I F S ) = 6 8 x s となり 、 リ ー ドソロモン復号処理と同等の時間を確保で きる。 実際に遅延 A C Kを送信する際には物理層バケツ 卜の 1 6 μ s のプリ アン ブル区間があるため、 遅延 A C Κ内のデータ生成に更に時間的な余裕がある。 衝突が起きる可能性がある区問 C Pで局 4がメディアアクセスをするには D I F S時間 ( 3 4 μ s ) +ランダムバックオフ時間による期間だけ待機しなければ
ならない。 よって、 C F— E n dが送信されて、 区間 C F Pが終了すると と もに 区間 C Pが開始すると、 D I F S時間よ り も短い P I F S時間経過後に遅延 A C Kが送信されるため、 遅延 A C Kの送信を局 4の送信動作によって妨害されるこ とはない。
尚、 遅延 AC Kを局 4の送信動作によって妨害されないための方法と しては、 上記以外にも、 制御局 1 が送信する帯域確保フ レーム C F— P o 1 1 に続いて遅 延 A C Kを送信するよ うにしても構わない。 この場合、 遅延 A C Kを送信するま でに、 帯域確保フ レーム送信時間及び遅延 A C Kの送信までの待機時間が更に必 要となるが、 よ り確実に遅延 A C Kを送信するこ とが可能になる。
又、 第 2 0図は、 上述した各制御パケッ トの転送時間などを考慮して、 衝突し ない区間 C F Pに含まれるバケツ ト数を表すバケツ トバース ト回数と、 D V C ソ ースバケツ 卜の実転送レー ト及び基本周期の長さ との関係を計算した結果をグラ フで示したものである。
第 2 0図で L ANなしと記述されているグラフは衝突が発生しない区間を最小 にした場合であり、 L AN有り と記述されているグラフは転送速度 2 4 M b p s 、 フ レームボディ長 2 3 1 2バイ トの L ANバケツ 卜 と共存したときの値を示す 。 実転送レー トは、 再送用の帯域はパケッ トのデータ部を構成する 1 0個のリー ドソロモン符号化ブロ ックの う ち一つを再送専用と して割り 当てたと して、 残り のリー ドソロモン符号化ブロ ックで転送できる転送量を示したものである。 第 1 9図の例では、 例えば L ANと共存したときに D V Cの実転送速度が 3 0 M b p s以上となる最小の周期、 約 6. 8 m s (バース ト回数 1 5回、 実転送レ — ト 3 0. 2 M b p s ) を基本周期とする。 このよ う にすることで、 基本周期を もっと も転送速度が速い D V C転送に適合するよ う設計できるため、 D V Cよ り も転送速度が低い M P E G 2— T Sの送信も可能である。
次に、 上述のよ う にして各局間で通信が行われているときにおいて、 制御局 1 がメディァアクセスを許可する送信局を決定する際の動作について、 以下に説明 する。 第 2 1 図は、 制御局 1 が新規に周期的なメディアアクセスを要求する送信 局 2に対し、 メディアアクセスを許可するか否かを判別するためのフローチヤ一 トである。
尚、 本実施形態において、 通信ネッ トワーク に属する各局のメディアアクセス 周期を基本周期の整数倍とする。 又、 基本周期内における周期的にポーリ ングさ れる各局のメディアアクセス時間の合計の上限は、 この基本周期における D V C 転送の場合にかかるメディアアクセス時問と同等とする。 更に、 制御局 1 は、 周 期的なメディアアクセスを許可した各局の基本周期内におけるメディアアクセス 時間及びメディアアクセス周期を帯域管理部 4 1 に記憶し、 記憶したメディアァ クセス時間を合計した時間を D V C転送時にかかるメディアアクセス時間から減 算し、 このよ う にして得られた時間を残り帯域と して記憶する。
制御局 1 は、 制御局 1 以外の局 (以下、 送信局とする) から送信される新規に 周期的なメディァアクセスの許可を得るための帯域確保要請フ レームを受信部 4 0で受信する ( S T E P 5 1 ) 。 このとき、 帯域確保要請フレームよ り、 帯域情 報と して、 送信局が必要とするメディアアクセス周期及びメディアアクセス時間 が確認される。
そして、 この帯域情報が帯域管理部 4 1 に送出されると、 帯域管理部 4 1 にお いて、 この新規に周期的なメディアアクセスを要求する送信局が必要とするメデ ィァァクセス周期が基本周期の整数倍であるか確認される ( S T E P 5 2 ) 。 即 ち、 この送信局に対して送信する帯域確保フ レーム C F— P o 1 1 の送信周期が 、 基本周期の整数倍であるか、 帯域管理部 4 1 で確認される。
このとき、 メディアアクセス周期が基本周期の整数倍であるこ とが確認される と (Y e s ) 、 帯域管理部 4 1 において、 帯域確保要請フレームを送信した送信 局が必要とするメディアアクセス時間と上述した残り帯域とを比較する ( S T E P 5 3 ) 。 そして、 メディアアクセス時間が残り帯域よ り も短いことが確認され ると (Y e s ) 、 帯域管理部 4 1 において、 このメディアアクセス時間と基本周 期とを比較する ( S T E P 5 4 ) 。
この帯域管理部 4 1 で、 帯域情報から確認されたメディァアクセス時間が基本 周期よ り短いことが確認されると (Y e s ) 、 送信局から要求されたメディアァ クセス周期及びメディアアクセス時間が帯域管理部 4 1 に格納されると と もに、 このメディアアクセス時間を残り帯域から減算することで、 残り帯域の時間を更 新する ( S T E P 5 5 ) 。 この S T E P 5 5の動作を終了すると、 再び、 S T E
P 5 1 に移行して、 帯域確保要請フ レームの受信確認が行われる。
又、 S T E P 5 2において、 メディアアクセス周期が基本周期の整数倍でない とき (N o ) 、 又は、 S T E P 5 3 において、 メディアアクセス時間が残り帯域 よ り長レヽとき (N o ) 、 又は、 S T E P 5 4において、 メディアアクセス時間が 基本周期よ り長いとき (N o ) 、 S T E P 5 1 で受信された帯域確保要請フ レー ムによる要求を拒否し、 帯域管理部 4 1 における確認されたメディアアクセス周 期及びメディアアクセス時間が破棄される ( S T E P 5 6 ) 。 そして、 この S T E P 5 6の動作を終了すると、 S T E P 5 5の時と同様、 再び、 S T E P 5 1 に 移行して、 帯域確保要請フ レームの受信確認が行われる。
以上のよ うにメディアアクセス時間の設定を行う ことによって、 既存 L ANの ための帯域を保護しつつ、 D V Cまたは D V C以下の転送速度をもつリ アルタイ ム AVデータの帯域を容易に確保することができる。
このよ う に制御局 1 が送信局 2のメディアアクセスの許可を行う とき、 制御局 1 が送信局 2の周期内での送信終了を検出し、 送信局 2が利用していた帯域を解 放するために、 第 2 2図に示すフローチャー トに従って動作する。
まず、 現在の I E E E 8 0 2. 1 1 と同様、 制御局 1 は、 受信部 4 0で送信局 2から送信されるパケッ ト及ぴ受信局から送信される A C K又は遅延 A C Kが受 信されると、 受信された信号を M A C部 3 8で確認してメディアの監視を行う ( S T E P 1 0 1 ) 。 そして、 MAC部 3 8において、 送信局 2から送信されるパ ケッ ト内の MA Cヘッダに含まれる N F (Non Final) ビッ トよ り送信局 2の状態 を監視し、 N F ビッ トが 0 となったか否かを確認することで、 送信終了を確認す る ( S T E P 1 0 2 ) 。 即ち、 第 1 9図の場合、 パケッ ト # n内の MACヘッダ に含まれる N F ビッ トが()であると ともに、 ノ ケッ ト # 1 〜 # n— 1 内の M A C ヘッダに含まれる N F ビッ 卜が 1 である。
このよ う に MA Cヘッダの N F ビッ トによ り送信終了を確認する処理は P C F に適合したものである。 この P C Fの通信では、 送信局 2 と受信局 3 との間で通 信を行う ときには必ず制御局 1 を経由するので、 この N F ビッ トを監視するこ と ができる。 又、 制御局 1 がパケッ トを受信できず、 送信局 2へ A C Kの返信でき なかった場合には、 送信局から即座にパケッ トが再送されていたため、 S T E P
1 0 2の処理による送信局 2からのバケツ トの送信終了の確認が可能である。
S T E P 1 0 2で、 N F ビッ トが 1 である場合 (N o ) 、 送信局 2からのパケ ッ トの送信が終了してから S I F S時間以上の時間が経過するまでに送信局 2又 は受信局 3からの信号を受信部 4 0で受信したか否かが、 MAC部 3 8でシステ ムタイマ 3 7 よ り与えられる時刻情報よ り確認される ( S T E P 1 0 3 ) 。 即ち 、 送信局 2から送信されるパケッ トが最後のパケッ トであり、 このパケッ トが送 信されてから S I F S時間以上経過したか否かが確認される。
このと き、 送信局 2からのバケツ トが送信終了してから S I F S時間が経過す るまでに、 送信局 2から送信される次のバケツ ト又は受信局から送信される A C Kを受信すると (N o ) 、 送信局 2が送信可能と されるメディアアクセス時間で ある T X O P時間が経過したか否かが、 M A C部 3 8によってシステムタイマ 3 9による時刻情報を参照するこ とで確認される ( S T E P 1 0 4 ) 。 そして、 T X O P時間の経過が確認されなかったと きは (N o ) 、 再度 S T E P 1 0 1 以降 の処理動作を行う。
このよ う な S T E P 1 0 3及び S T E P 1 0 4の処理動作が成されるこ とで、 送信局 2及び受信局 3の間で制御局 1 を経由 しない通信を行う と ともに遅延 A C Kの送信が可能となる H C Fにおいても、 送信局 2の帯域解放処理を行う ことが できる。 即ち、 N F ビッ トの確認を行わない場合でも、 送信局 2から送信される 最後となるパケッ トを制御局 1 において確認することができる。
S T E P 1 0 2において N F ビッ トカ S 0であることが確認されたとき (Y e s ) 、 又、 S T E P 1 0 3において送信局 2からのパケッ トの送信終了後 S I F S 時問以上経過したことが確認されたとき (Y e s ) 、 又、 S T E P 1 0 4におい て T X O P時間が経過したことが確認されたとき (Y e s ) 、 現在の衝突が発生 しない区間 C F Pにおいて別の局へポーリ ングを行う ポーリ ングスケジュールが あるかどうかが、 MA C部 3 8'によって、 帯域管理部 4 1 よ り得られる帯域確保 時間情報よ り確認される ( S T E P 1 0 5 ) 。
そして、 MA C部 3 8によって、 帯域確保時間情報よ り ポーリ ングスケジュ一 ルがあることが確認されると (Y e s ) 、 このポ一リ ングスケジュールによって 指定される次の局に対してメディアアクセスを許可するために、 C F— P o l 1
を送信部 3 9から送信した後 ( S T E P 1 0 6 ) 、 S T E P 1 0 1以降の動作を 行う。 又、 逆に、 ポ一リ ングスケジュールがないことが確認されると (N o ) 、 衝突が発生しない区間 C F Pが終了 したことが確認されるため、 衝突が発生しな い区間を終了させるよ うに、 C F— E n dを送信部 3 9から送信する ( S T E P 1 0 7 ) 。
このよ うなフローチヤ一 卜に従って動作するとき、 区間 C F P内で 2つの局に 対してメディアアクセスが許可されている場合、 第 2 3図のよ う な通信が行われ る。 即ち、 区間 C F Pの開始が確認されて、 制御局 1 よ り C F— P o 1 1 が送信 されると、 C F— P o 1 1 によつて送信局と して設定される局から R T Sが送信 されると と もに、 R T Sによって受信局と して設定される局から C T Sが送信さ れる。 その後、 送信局となる局と受信局となる局との間で通信が行われる。 そして、 送信局となる局から最後のパケッ ト # nが送信されると、 このバケツ ト # nの送信終了後 S I F S時間以上の時間が経過したこ とが制御局 1 で確認さ れ、 ポーリ ングスケジュールによ り次に送信局と して設定される局をポーリ ング するための C F— P o 1 1 が制御局 1 よ り送信される。 その後、 同様に、 次に送 信局となる局から R T Sが送信された後、 次に受信局となる局から C T Sが送信 されると、 この送信局となる局及び受信局となる局との間で通信が行われる。 そして、 送信局となる局から最後のパケッ ト # nが送信されると、 このバケツ ト # nの送信終了後 S I F S時間以上の時間が経過したこ とが制御局 1 で確認さ れると と もに、 次のポーリ ングスケジュールが確認されないので、 区間 C F Pを 終了するための C F— E n dが制御局 1 よ り送信される。
又、 第 1 9図の例において、 L A Nと共存するために確保した区間を補償する ために、 メディアアクセス周期で許容されるジッタが設けられている。 即ち、 衝 突が起きる可能性がある区間 C Pにおいて、 各局間で送受信される L ANバケツ 卜が基本周期から外れても送信許容されるジッタが設定される。 又、 このよ う に 区間 C Pにおいて L ANパケッ トが基本周期から外れることで生じた基本周期の ずれを解消して帯域補填を行うために、 次の基本周期を早く終了するためのジッ タが設定される。
このよ うな第 1 9図に示すジッタを用いた帯域補填動作について、 以下に説明
する。 第 2 4図は、 制御局 1 の C F— P o l 1 の送信タイ ミ ングにおいて局 4が 2 4 M b p s の転送速度で L A Nバケツ トを送信中であったときの、 各局の通信 動作を示すためのタイ ミ ングチャー トである。
局 4が、 基本周期終了後、 L ANパケッ トの送信を終了すると、 この局 4から L A Nバケツ ト受信した局よ り 、 L A Nバケツ トの送信終了後 S I F S時間の間 隔で L ANパケッ トに対する A C Kが返信される。 そして、 局 4は、 この A C K を受信するために、 D I F S +ランダムバックオフ時間だけ待機する。 このとき 、 制御局 1 は、 L A Nパケッ ト送信終了を M A C部 3 8で確認すると、 P I F S 時間だけ待機した後に、 送信部 3 9 よ り帯域確保フ レーム C F - P o 1 1 を送信 する。 よって、 基本周期終了から C F— P o 1 1 の送信までの間に、 L ANパケ ッ トによる遅延となるジッタが生じる。
このよ うに生じた遅延となるジッタは、 MA C部 3 8内に格納される。 そして 、 MA C部 3 8において、 この遅延となるジッタを基本周期の長さから減算した 時間を、 次の基本周期の長さと して設定する。 そして、 第 2 2図のフローチヤ一 トに従って動作した後、 C F— E n dを送信して衝突が発生しない区間 C F Pを 終了させる。 その後、 衝突が起きる可能性がある区間 C Pになるが、 制御局 1 は 、 上述のよ うにして MAC部 3 8で設定した基本周期となると、 この区間 C Pを 終了させて、 次の基本周期を開始するために、 C F— P o l 1 を送信部 3 9から 送信する。 このとき開始させる次の基本周期の長さは、 元の周期の長さ と される 即ち、 制御局 1 では、 遅延となるジッタが発生した次の基本周期については、 その長さを、 発生したジッタの長さ分短い長さ とする。 よって、 遅延となるジッ タが発生した次の基本周期では、 C F— P o 1 1 が送信されてから、 基本周期の 長さからジッタを減算した時間が経過したこ とを確認すると、 次の基本周期が開 始されるよ うに、 C F— P o 1 1 を送信する。 このとき、 帯域補填するために早 期終了させた分のジッタが発生する。
このよ うに、 局 4による妨害によって遅延した分だけ早く衝突が起きる可能性 がある区間 C Pを終了させ、 次の基本周期を開始する。 この場合、 局 4による妨 害が再び発生する可能性があるが、 2 4 M b p s の L ANパケッ トであれば、 そ
の送信時間がジッタの範囲を超えることはないため、 問題はない。
又、 局 4の L A Nパケッ トの転送速度が、 本例で第 2 0図を利用して基本周期 を計算した際に使用した転送速度以下である場合は、 制御局 1 は、 衝突が起きる 可能性がある区間 C Pにおいて、 遅延 A C Kの送信終了後 P I F S時間だけ待機 する。 そして、 帯域確保フ レーム C F— P o 1 1 を送信して、 衝突が発生しない 区問 C F Pを再開する。 このよ うな動作を、 失った帯域を補填するまで続けるこ とによって、 局 4の妨害を防ぐと と もに、 速やかに帯域を補填することができる このよ う な帯域補填を行う こ とによ り、 D V Cによる AVソースパケッ トの送 信と 2 4 M b p s で送信される既存 L ANとの共存が可能になる。
2. 基本周期内に衝突が発生する区間を備えない場合
上記では、 第 1 9図のよ うな衝突が起きる可能性がある区間 C Pが基本周期内 に設けられるときの例を挙げたが、 この区間 C Pが基本周期内に設けられないも のと しても構わない。 この区間 C Pが基本周期内に設けられないときの、 H C F を備えた制御局 1 と送信局 2 と受信局 3の基本的なバケツ ト交換におけるタイ ミ ングチャー トを、 第 2 5図に示す。
第 2 5図の場合においても、 第 1 9図の場合と同様、 まず、 制御局 1 から帯域 確保フ レームである C F— P o 1 1 が送信部 3 9から送信された後、 C F— P o 1 1 を受信した送信局 2よ り R T Sが送信され、 この R T Sを受信した受信局 3 よ り C T Sが送信される。 このよ う にして、 送信局 2及び受信局 3が決定される と、 送信局 2から受信局 3に対して、 MA Cパケッ トを含むパケッ ト # l 〜 # n が送信される。
そして、 制御局 1 において、 パケッ ト # nの送信が終了したこ とが確認される と、 C F— E n dが送信部 3 9から送信される。 この C F— E n dを受信局 3が 受信すると、 C F— E n dの受信が終了してから S I F S時間が経過後に、 受信 局 3から送信局 2に対して遅延 A C Kが送信される。 尚、 C F— P o l 1 、 R T S、 C T S、 パケッ ト # l 〜 # n、 C F— E n dそれぞれの間隔は、 第 1 9図の 例と同様、 S I F Sである。
そして、 最初の C F— P o l 1 が送信されてから基本周期分の時間が経過する
と、 次の基本周期が開始されるよ う に、 制御局 1 から、 C F— P o l 1 が送信さ れる。 尚、 基本周期内で最後に送信される遅延 AC Kが送信終了した後、 送信待 機時間 S I F S以上の時間が経過してから次の基本周期が開始されるよ うに、 S
1 F S時間分待機した後に送信部 3 9から C F— P o 1 1 が送信される。
このよ う に基本周期が設定されるとき、 制御局 1 がメディアアクセスを許可す る送信局を決定する際の動作については、 第 1 9図の例と同様、 第 2 1 図のフロ 一チヤ一卜に従って、 周期的なメディアアクセスを要求する送信局 2に対して、 メディアアクセスの許可を行う。 よって、 その詳細な説明は省略する。
又、 本例において、 制御局 1 が送信局 2の周期内での送信終了を検出し、 送信 局 2が利用していた帯域を解放するために、 第 2 6図に示すフローチャー トに従 つて動作する。 尚、 第 2 6図のフローチャー トにおいて、 第 2 2図に示すフロー チヤ一ト と同一の処理を行うステップについては、 同一の符号を付してその詳細 な説明は省略する。
まず、 制御局 1 は、 受信部 4 0で受信された信号を MA C部 3 8で確認してメ ディアの監視を行い ( S T E P 1 0 1 ) 、 送信局 2から送信されるパケッ ト内の M A Cヘッダにおける N F ビッ トが 0 となつたか否かを確認する ( S T E P 1 0
2 ) 。 このとき、 N F ビッ トが 1 である場合 (N o ) 、 次に、 送信局 2から最後 のパケッ トが送信されてから S I F S時間以上経過したか否かが確認される ( S T E P 1 0 3 ) 。 更に、 送信局 2から S I F S時間以内にパケッ トが送信される と (N o ) 、 T X O P時間が経過したか否かが確認される ( S T E P 1 0 4 ) 。 この S T E P 1 0 2〜 S T E P 1 0 4の処理動作がおこなわれているとき、 N F ビッ トが 0であること、 又は、 最後のパケッ トが送信局 2から送信されたこ と 、 又は、 T X O P時間が経過したこ とのそれぞれが確認されると、 次のポーリ ン グスケジュールがあるか確認される ( S T E P 1 0 5 ) 。
このとき、 帯域管理部 4 1 よ り与えられる帯域確保時間情報から、 次のポーリ ングスケジュールが確認されると (Y e s ) 、 送信部 3 9から C F— E n dを送 信する ( S T E P 1 5 1 ) 。 その後、 受信部 4 0で送信局 3からの遅延 A C Kを 受信したか否かが M A C部 3 8で確認され ( S T E P 1 5 2 ) 、 遅延 A C Kが受 信されなかつたとき (N o ) 、 C F - E n d送信終了後 S I F S時間が経過した
か否かが、 システムタイマ 3 7からの時刻情報よ り確認される ( S T E P 1 5 3 ) 。 このとき、 S I F S時間の経過が確認されなかったとき (N o ) 、 再び、 S T E P 1 5 2以降の動作を行う。
又、 S T E P 1 5 2において遅延 AC Kの受信が確認されたとき (Y e s ) 、 又は、 S T E P 1 5 3において C F— E n d送信終了後 S I F S時間の経過が確 認されたとき (Y e s;) 、 S T E P 1 0 5で確認されたポーリ ングスケジュール によって指定される次の局に対してメディアアクセスを許可するために、 C F— P o l 1 を送信部 3 9から送信した後 ( S T E P 1 0 6 ) 、 S T E P 1 0 1 以降 の動作を行う。
又、 S T E P 1 0 5において、 次のポーリ ングスケジュールが確認されなかつ たとき (N o ) 、 送信部 3 9力、ら C F— E n d を送信する ( S T E P 1 5 5 ) 。 その後、 遅延 A C Kを受信したか否かが確認され ( S T E P 1 5 6 ) 、 遅延 A C Kが受信されなかったとき (Y e s:) 、 S I F S時間が経過したか否かが確認さ れる ( S T E P 1 5 7 ) 。 このとき、 S I F S時間の経過が確認されなかったと き (N o ) 、 再び、 S T E P 1 5 6以降の動作を行う。
又、 S T E P 1 5 6において遅延 A C Kの受信が確認されたとき (N o ) 、 又 は、 S T E P 1 5 7 において S I F S時間の経過が確認されたとき (Y e s ) 、 基本周期における最初の C F— P o 1 1 を送信してから基本周期分の時間が経過 したこ とをシステムタイマ 3 7からの時刻情報よ り確認した後、 次の基本周期を 開始するために、 C F— P o 1 1 を送信部 3 9から送信した後 ( S T E P 1 5 8 ) 、 S T E P 1 0 1 以降の動作を行う。
このよ うなフローチヤ一卜に従って動作するとき、 区間 C F P内で 2つの局に 対してメディアアクセスが許可されている場合、 第 2 7図のよ うな通信が行われ る。 即ち、 基本周期の開始が確認されて、 制御局 1 よ り C F— P o l 1 が送信さ れると、 送信局となる局から R T Sが送信されると と もに、 受信局となる局から C T Sが送信される。 その後、 送信局となる局と受信局となる局との間で通信が 行われる。
そして、 送信局となる局から最後のパケッ ト # nが送信されると、 このバケツ ト # nの送信終了後 S I F S時問以上の時間が経過したことが制御局 1 で確認さ
れ、 C F— E n dが制御局 1 カゝら送信される。 この C F— E n dの送信終了後 S I F S時間が経過して、 遅延 A C Kが受信局となる局から送信されたこ とが確認 された後、 遅延 A C K送信後 S I F S時間経過すると、 ポーリ ングスケジュール によ り次に送信局と して設定される局をポーリ ングするための C F— P o 1 1 が 制御局 1 より送信される。
その後、 同様に、 次に送信局となる局から R T Sが送信された後、 次に受信局 となる局から C T Sが送信されると、 この送信局となる局及び受信局となる局と の間で通信が行われる。 そして、 送信局となる局から最後のパケッ ト # nが送信 されると、 このバケツ ト # nの送信終了後 S I F S時問以上の時間が経過したこ とが制御局 1 で確認される と と もに、 次のポーリ ングスケジュールが確認されな いので、 まず、 C F— E n dが制御局 1 から送信される。
この C F— E n dの送信終了後 S I F S時問が経過して、 受信局となる局よ り 遅延 A C Kが送信されたこ とが確認されると、 基本周期を開始して C F— P o 1 1 を送信してから、 基本周期となる時間が経過したか確認される。 そして、 基本 周期となる時間が経過したこ とが確認されると、 次の基本周期を開始するために 、 制御局 1 から C F— P o 1 1 が送信される。
尚、 制御局 1 から C F— E n dを送信した後、 S I F S時間以上の時間が経過 したこ とが確認されると、 ポーリ ングスケジュールがある場合は、 すぐに C F— P o l 1 が送信され、 又、 ポ一リ ングスケジュールがない場合は、 基本周期が終 了したことが確認された後に C F _ P o 1 1 が送信される。
又、 本実施形態において、 第 1 8図で示したよ うに、 AVソースパケッ トのラ ィフタイムをメディアアクセス周期の整数倍とするこ とによって、 メディアァク セス周期が基本周期の整数倍であるため、 ライフタイムを基本周期の整数倍とす ることができる。 このよ う に、 A V ソースパケッ トのライフタイムを基本周期で 計測することができるので、 このライ フタイムの管理が容易になる。
よって、 上述したよ うに、 ライフタイムが AVソースパケッ トを送受信するこ とのできる時間を示すため、 ライ フタイムに対するメディアアクセス周期の倍数 が再送可能なメディアァクセス周期の計数値に相当するのと同様、 基本周期の倍 数は再送可能な基本周期の計数値と して考えるこ とができる。 又、 AVソースパ
ック毎の再送回数が多ければ多いほどエラ一に対する耐性は向上するが、 ネッ ト ワークシステムにおいて A Vソースバケツ トを再生する際の遅延が大き く なると と もに、 送信局 2及び受信局 3それぞれに備えられる A V伝送用バッファ 7, 3 2のサイズも増大する。
上述のよ う に、 基本周期を 6. 8 m s と した場合、 この間に転送される D V C
(スタンダー ド、 3 0 M b p s ) ソースパケッ トの量は、 2 5. 5 Kバイ トであ り 、 M P E G 2— T S高画質モー ド ( 2 4 M b p s ) ソースパケッ ト量は 2 0. 4 Kバイ トである。 ライフタイムの間に転送される全 AVソースバケツ ト量は、 ライフタイムに対する基本周期の倍数に比例する。 このライフタイムの問に転送 される全 AVソースパケッ ト量は、 即ち、 送信局 2及び受信局 3それぞれの A V 伝送用バッファ 7, 3 2に必要と されるサイズになる。
よって、 本実施形態における送信局 2の機能及び受信局 3の機能を一つの L S
I で実現する場合には、 備える A V伝送用バッファのバッファサイズを適切なも のと して、 このバッファサイズに適合するよ う基本周期を決める必要がある。 又 、 基本周期が小さいほど、 A V伝送用バッファのバッファサイズを節約しながら 再送回数を増やすこ とができ、 同時にライフタイムによるシステム遅延も抑える こ とができる。
又、 本実施形態では高い頻度で時刻合わせを行うために、 基本周期毎に必ず制 御局 1 から送信される C F— P o l 1 や C F _ E n d に対して、 システムタイマ 3 7から与えられる時刻情報が送信部 3 9で付加されて送信される。 このよ うな C F— P o l 1 や C F— E n dのパケッ トフォーマッ トが、 第 2 8図及び第 2 9 図のよ う に表される。
g(lち、 C F— P o l 1 は、 第 2 8図のよ うに、 C F— P o l 1 であるこ とを示 すための 3 2バイ 卜の MA Cヘッダと、 システムタイマ 3 7 よ り与えられた時刻 情報となる 2バイ トのタイムスタンプと、 送信局となる局を指定すると ともにメ ディアアクセス時間などを備えるデータ と、 4バイ トの誤り検出符号である F C S とによって構成される。 又、 C F— E n dは、 第 2 9図のよ うに、 C F— E n dであることを示すための 3 2バイ トの MA Cヘッダと、 システムタイマ 3 7 よ り与えられた時刻情報となる 2バイ トのタイムスタ ンプと、 4バイ トの誤り検出
符号である F C S とによって構成される。
又、 I E E E 8 0 2. 1 1 のタイマ精度は、 上述したよ う に 0. 0 1 %である ため、 6. 8 m s に一回で時刻合わせをする場合、 ジッタを 1 . 3 s程度に抑 えることができる。 本実施形態では、 基本周期毎に送信される第 2 8図のよ うな 構成の C F— P o 1 1 及び第 2 9図のよ うな構成の C F— E n dそれぞれが受信 される度に、 C F— P o l 1 及び C F— E n dそれぞれに備えられたシステムス タンプによって時刻合わせが行われる。 よって、 I E E E 8 0 2. 1 1 のシステ ムタイマ精度が μ s オーダーであるため、 AVソースパケッ トのタイムシーケン ス再生におけるジッタがほとんど無視できる。
但し、 基本周期を長く した場合は、 制御局 1 は、 C F— P o l 1 及び C F— E n d とは別に時刻合わせ専用のフ レームを送信するよ う にしても構わない。 又、 制御局 1 自身が送信局を兼ねる場合は、 C F— P o l 1 を出さずに送信を開始す る場合がある。 この場合についても、 C F— P o l 1 及び C F— E n d とは別に 時刻合わせ専用のフ レームを送信するよ うにしても構わない。 尚、 本実施形態では、 D V Cを転送するための基本周期を例にしたが、 例えば 、 あるシステムでは D V Cや M P E G 2 — T S高画質モー ドの送信をあき らめ、 通常の MP E G 2 — T Sを数チヤネル分流したいという場合もあるだろう し、 ま たあるシステムではできるかぎり L ANを優先したいという場合もある。 衝突が 生じない区間においてどのよ う な A Vデータを扱うカヽ 衝突が起きる可能性があ る区間においてどのよ うな機器と共存するかによって、 基本周期と実転送レー ト が大きく変わる。 そのよ う なシステムの構築例をいくつか取り決めておけば、 ュ 一ザ一が望む最適な無線ネッ トワークシステムを簡単に実現できる。
又、 本実施形態では、 ライ フタイ ムは基本周期の整数倍になるよ うに設定した が、 送信局及び受信局それぞれの A V伝送バッファのバッファサイズに制限があ る場合は、 この AV伝送バッファにおいて、 リ アルタイム AVデータを格納でき る最大時間をライフタイムと しても構わない。 この場合や、 又は、 システムと し てのライフタイムが設定されている場合、 実転送レー 卜が転送したい AVデータ の転送量よ り も大きく 、 且つ、 その周期の長さがライフタイムの整数分の 1 にな
るよ う に、 基本周期を設定しても構わない。
更に、 本実施形態では、 各送信局が送信を行う際に与えるメディアアクセス時 間が、 リ アルタイム A Vデータが最速の転送速度で転送されるときのメディアァ クセス時間と される。 又、 このメディアアクセス時間の値の合計がシステムが极 う最も転送速度が速いリ アルタイム A Vデータを転送するために必要なメディア アクセス時間を超えないよ うに、 送信局と して新規に参入する局の制限を行う。 これに対して、 基本周期毎又は基本周期の整数倍毎に、 各送信局が A V伝送用 バッファの空きメモリ情報となるキューイング情報を制御局 i に通知し、 制御局
1 は、 このキュ一イング情報を用いて、 次回以降の基本周期において各送信局が 必要とするメディアアクセス時問を予想し、 この予想に基づいてメディアァクセ ス制御を行う よ う にしても構わない。
又、 M P E G 2— T Sのよ うな可変レ一 トのリ アルタイム A Vデータを极ぅ送 信局は、 常に最大の転送速度で送信することがない。 本実施形態では、 最大転送 速度時に各送信局が必要とするメディアアクセス時間の合計が最も転送速度が速 いリ アルタイム A Vデータを転送するために必要なメディアアクセス時間を超え るこ とはできない。 しかしながら、 上述のキューイング情報からメディアァクセ ス時間を予想する場合、 予想したメディアアクセス時間の合計が最も転送速度が 速いリ アルタイム A Vデータを転送するために必要なメディアアクセス時間を超 えない限り、 制御局 1 は各送信局に対するメディアアクセス制御を行う ことがで さる。
しかし、 転送レー トの可変量はリ アルタイム A Vデータの内容によって変化す るため、 予測が不可能な場合もある。 このよ うな場合には、 制御局 1 が予測した 転送速度と各送信局が実際に必要と した転送速度の差分によつて発生した齟齬を 吸収するため、 A V伝送用バッファ のメモリサイズバッファを大きくすると と も に、 ライ フタイムを長くすればよい。
又、 再送すべき リー ドソ ロモン符号化ブロ ックを識別するために、 本実施形態 では、 バッファア ドレスを識別子と して収めた T a gを使用したが、 受信したパ ケッ トのシーケンス番号及びそのバケツ ト内で誤り訂正できなかったリー ドソロ モン符号化プロ ックの位置を知らせるよ うにしても構わない。 この場合、 受信局
3は、 例えば M A Pにある S P Cと D B I を参照して、 A V伝送用バッファ 3 2 に A Vデータパックを格納する際に S P Cと D B I が連続的になるよ う に格納す る。
又、 このとき、 送信局 2 においては、 送信済みのパケッ トのシーケンス番号及 び A Vデータパックの格納状況を保存するバッファを備える必要がある。 更に、 受信局 3においては、 ソースパケッ ト出力回路 3 3だけではなく 、 A V伝送用バ ッファ 3 2においても、 M A Pを解析するための機能を備える必要がある。 この よ う にすることによ り付加情報となる T a g フィール ドのオーバーへッ ドを減ら すこ と も可能である。
又、 本実施形態では説明を省略したが、 L L C P D Uデータに対しても本実 施形態で説明した処理と同じ処理を行う ことができる。 但し、 L L C P D Uの 場合は、 複数のリー ドソロモン符号化ブロ ックに分割できても、 各リー ドソロモ ン符号化ブロ ック単位ではデータ処理不可能なため、 必ずバケツ トがすべてそろ つた後に上位層に渡されて処理される。 しかし、 リー ドソロモン符号化ブロ ック 単位での再送はパケッ ト単位再送よ り も再送に必要とする帯域が少ないため、 帯 域を有効に使う意味で有効である。 産業上の利用可能性
以上よ り、 ネッ トワークシステムで各局がメディアアクセスできる基本周期を 予め設定するこ とで、 制御局において簡単な処理動作と小規模の回路で各局のメ ディアアクセス制御を実現できる。 又、 誤り訂正符号と誤り訂正符号化ブロ ック 単位の再送および暗号化を行う ことによ り、 送信局及び受信局において、 最小の 帯域で信頼性の高く かつプライバシを保護する通信を実現できる。 又、 帯域制御 フ レームによる時刻合せによって、 送信局と受信局の間で発生する A Vソースパ ケッ トのジッタを最小におさえ、 どの局で A V ソースが再生されても違和感なく 鑑赏することが可能になる。
更に、 ライフタイムを基本周期の整数倍にするこ とで、 送信局及び受信局にお ける A V伝送用バッファを最適なサイズにできるだけでなく 、 A Vソースバケツ トのライフタイムの管理が容易になる。 又、 基本周期の計算において既存局のメ
ディアアクセス時間を確保しているため、 どのよ うな状況でも既存局との共存を 実現できる。 又、 制御局の帯域解放処理を行う ことによ り、 既存局が使用する帯 域を多く とれる。
以上説明したよ う に、 本発明によれば、 ネッ トワークシステムで各局がメディ ァアクセスできる基本周期をあらかじめ決めてしま う ことで制御局において簡単 なアルゴリ ズムで各局のメディ ァアクセス制御を実現できる。
誤り訂正符号と誤り訂正符号化ブロ ック単位の再送を使用することで、 再送の 発生頻度を抑え、 かつ再送が発生した場合でも再送に必要と される帯域を抑えつ つ信頼性の高い通信を実現でき る。
プライバシ保護のため、 暗号化を行った場合でも、 上記誤り訂正化ブロ ック単 位の再送を実現できる。
ライフタイムを基本周期の整数倍とするこ とで、 送信局、 受信局における A V 伝送用バッファを最適なサイズにできるだけでなく 、 A Vソースバケツ トのライ フタイムの管理が容易になるとレ、う効果がある。
基本周期の計算において既存局のメディアアクセス時間を確保していることに よ り、 どのよ うな状況でも既存局との共存を実現できる。 さ らに既存局が想定し たメディアアクセス時間以上の通信を行った場合でも、 失った帯域を補填するま で既存局にメディアアクセス権を与えないメディア制御をするこ とによ り、 衝突 が発生しない区間における通信路の品質を落と さない通信を実現できる。
制御局が積極的に帯域解放処理を行う ことによ り、 衝突が発生しない区間にお いて発生した余剰帯域を衝突が起きる可能性のある区間に分配することで、 既存 局のメディアァクセス機会を増やすことが可能になる。
さ らに帯域制御フ レームによる時刻合せによって、 送信局と受信局の間で発生 する A Vソースバケツ トのジッタを最小におさえ、 どの局で A Vソースが再生さ れても違和感なく鑑賞が可能になる。