WO2001022378A1

WO2001022378A1 - Capteur en verre

Info

Publication number: WO2001022378A1
Application number: PCT/JP2000/006263
Authority: WO
Inventors: Ryochi Kato; Hideto Kato; Tunenori Araki; Kunihide Kamiyama; Kiichi Seino; Hidemi Nakai
Original assignee: Ks Techno Co., Ltd.; Nippon Sheet Glass Co., Ltd.
Priority date: 1999-09-17
Filing date: 2000-09-13
Publication date: 2001-03-29
Also published as: AU7312000A

Description

ガラスセンサ技術分野

本発明は、ガラスセンサに関し、特に、窓ガラスに接近し、あるいは、翻虫する物体の存在を検出するガラス用の静電容量センサに関する。背景技術

従来、窓ガラスの静電容量の変化を検出する技術として、窓ガラスに透明電極を配設し、雨滴又は結露を検出する静電容量センサが知られている。日本国特許出願公開公報特開平 8— 2 6 1 9 7 4号は、両電極を構成する一組の櫛型透明電極を、窓ガラスのガラス板の内部に設け、雨滴等が窓ガラス表面に付着することにより生じる両電極間の静電容量の変化を検出することを開示している。

さらに、日本国公開実用新案公報実願昭 6 4— 5 1 2 9 2号は、車両用の合わせガラスの外板ガラスと内板ガラスに設けた両電極に高周波の交流電流を印加し、静電容量の変ィ匕を検出する防曇合わせガラスを開示している。

しカゝし、上記の窓ガラス用の静電容量センサは、窓ガラス内部に櫛型透明電極を形成するため、非常に多くの製造工程が必要とし、製造コストが高価になるという問題点がめった。

さらに、上記の防曇合わせガラスは、いわゆる高周波センサを用いるため、、強力な電界を発生し、ガラス周辺の ®i舌回線や電子回路等のノィズ源になり、設置場所が限定されてしまうという問題点があった。

本発明は、製造コストが低廉であり、電界を発生するための電流を用いず、且つ、検出安定性に優れたガラスセンサを提供することを目的とする。発明の開示請求の範囲第 1項記載の発明に係るガラスセンサは、ガラスの片面に形成した検出電極層と、ガラス周囲の全部又は一部を支持し、且つ、アースされている枠体と、該検出電極層と該枠体を絶縁する絶縁部材と、該検出電極層と該枠体間の静電容量の変化を検出する検出回路とを備えたというものである。

本発明の係るガラスセンサは、防犯装置として、建築物の開口部に設けられているガラス扉やガラス窓に適応し、また、自動扉、回転扉、ジャロジ一等、その形態や構造等は問わない。尚、検出電極層は、ガラス表面に真空蒸着法等により直接形成したものであり、導電性フィルム等は含まない。

さらに、本発明に係るガラスセンサは、建築部の開口部に設けられているガラスだけではなく、例えば、展示用のガラス製のショーケース等にも適用でき、その設置場所は限定されない。また、その本発明に係るガラスセンサは、例えば、ガラスセンサを用いたショーケースやショーウィンドウに、人間が接近した時に、展示物にスポットライトを照射したり、あるいは、商品説明の音声アナウンスを発生させる等、その用途は限定されない。さらに、本発明に係るガラスセンサの被検出物が人体に限られないことは言うまでもなレ、。

本発明の他の特徴は、請求の範囲第 2項乃至請求の範囲第 1 6項に記載されており、詳しくは、後述する発明を実施するための最良の形態の欄において説明される。図面の簡単な説明

図 1は、本発明に係る第 1の実施の形態のガラスセンサのガラス部分の一部断面図である。

図 2は、本発明に係る第 2の実施の形態のガラスセンサのガラス部分の一部断面図である。

図 3は、本発明に係る第 3の実施の形態のガラスセンサのガラス部分の一部断面図である。

図 4は、本発明に係る第 4の実施の形態のガラスセンサのガラス部分の一部断面図である。

図 5は、本発明に係る第 5の実施の形態のガラスセンサのガラス部分の一部断面図である。

図 6は、本発明に係る第 6の実施の形態のガラスセンサの全体構成図である。

図 7は、本発明に係る第 5の実施の形態のガラスセンサのガラス部分の一部断面図である。

図 8は、図 7のガラスセンサの全体構成図である。

図 9は、図 6のガラスセンサに、スィッチ 7 7、 7 8の代わりに用いる接点部材 1 4 0、 1 5 0の説明図である。発明を実施するための最良の形態

本発明に係る第 1の実施の形態のガラスセンサを図 1を参照しつつ説明する。本実施の形態のガラスセンサは、住居や店舗等のガラス 2設けた防犯システム用センサであり、侵入者がガラス 2に接近すると警報が^ ®Jするというものである。

符号 1は、ガラスセンサのガラス部であり、板ガラス 2と、板ガラス 2の室内側表面に形成した透明電極層 3と、板ガラス 2を支持する支持体 4と、支持体 4を収納したァルミニゥム製の枠体 5である。

支持体 4は、例えば、合成樹脂製のシール材等の絶縁体である。尚、この支持体 4の室内側露出面には、傾斜面 6が延在している。この傾斜面 6は、板ガラス 2の室内側に結露が生じ、この水滴が、支持体 6の室内側露出面に溜ることを防止する。即ち、この水滴が透明電極層 3と枠体 5の両者に接触すると、両者がショートし、検出不能若しくは検出領域の減少（感度低下）を生じるからである。

また、支持体 4の室内側露出面に上記傾斜面 6の代わりに、又は、上記傾斜面 6の上面にはつ水性のあるテフロン樹脂等によりはつ水膜を設け、上記の水滴による透明電極層 3と枠体 5のショートを防止することができる。

尚、上記枠体 5は、フィックスの窓の場合、建築物の躯体（図示せず）に固定され、また引き違い窓のように窓全体が可動する場合には、建築物の躯体に固定された外枠（図示せず）にスライド可能又は回動可能に支持される。また、透明電極層 3は、ガラス 2 の室内側表面に設けられているが、これは、室外側表面に設けた場合と比較して、透明電極層の損傷や劣化を防止できるからである。

透明電極層 3は、検出回路（図示せず）に接続されており、また、枠体 5は、アースされている。尚、枠体 5が鉄筋構造の建築物の躯体の鉄筋に直接溶接されている場合には、大地にアースされているため、特に、リード線等を介してアースする必要はない。侵入者の人体がガラス 2の室外側表面に接近すると、ガラス 2及び透明電極層 3の電荷量が増大する。このため、透明電極層 3と枠体 5間の静電容量が増大し、検出回路から検出信号がコントローラ（図示せず）に出力され、該コントローラは、警報器（図示せず）を作動させる。

本実施の形態の利点は、以下の 3点である。第 1に、侵入者が板ガラス 2に接近することにより増大した電荷は、物体の端面に集中する性質を有しているため、検出電極である透明電極層 2とアースされた枠体 5が接近している板ガラス 2の周囲に効率的な静電容量の増大を引き起こす。このため、検出回路は、相対的に大きな静電容量の変ィ匕を検出することができるため、誤動作の可能性を低減することができる。

第 2に、検出電極である透明電極層 3は、アースされた枠体 5により、電気的に建築物の躯体から分離されており、建築物の躯体、特に建築物の^^や内壁の塗装面や壁紙等に蓄積される電荷量の影響を受けにくレ、。このため、外部の電荷の変動を受けにくい安定した検出精度を確保することができる。

第 3に、透明電極層 3は、板ガラス 2の片側面にのみ必要であり、板ガラス 2の両面に設ける必要がない。従って、両面に透明電極層を設ける場合と比べて製造コストを低廉にすることができる。

本発明に係る第 2の実施の形態のガラスセンサを図 2を参照しつつ説明する。本実施の形態も上記第 1の実施の形態と同様、防犯システム用のセンサである。

符号 1 0は、いわゆる複層ガラスであり、室外側ガラス 1 1と、該ガラス 1 1の室内側表面に設けた透明電極層 1 2と、室外側ガラス 1 1に対向して設けた室内側ガラス 1 4と、両ガラス 1 1、 1 4の間に設けた乾燥空気層 1 3と、両ガラス 1 1、 1 4を支持するアルミニウム製のスぺーサ 1 5及び支持体 1 8と、枠体 1 9と力ら成る。尚、支持体 1 8は、絶縁体であり、また、スぺーサ 1 5と枠体 1 9は、導電体である。

2枚の板ガラス 1 1、 1 4の間隔を保持するスぺーサー 1 5の内部には乾燥剤 1 6が収納されており、スリット 1 7を介して乾燥空気層 1 3の空気が該乾燥剤 1 6と劍虫するようになっている。

透明電極層 1 2からの検出距離は、室外側に向かって L 1、室内側に向かって L 2となっている。両距離は、平均的な人体の電荷量を想定して設定されている。

また、ガラス 1 1、 1 4の材質や乾燥空気層 1 3の湿度等による誘電率（一般的なガラスの誘電率 _£ = 8、空気の誘電率 ε = 1 ) の影響を受けるが、本実施の形態においては、図 2に示すように、室外側ガラス 1 1の室外側表面を検出距離 L 1の範囲内に設定し、一方、室内側ガラス 1 4の室内側表面が検出距離 L 2の範囲外にあるように設定する。尚、本実施の形態では、ガラス 1 1、 1 4間には、乾燥空気層 1 3が設けたが、この乾燥空気層の代わりに、真空層を設けてもよい。また、この乾燥空気層の代わりに、絶縁体の合成樹脂板（膜）を設け、ガラス 1 1、 1 4を合わせガラスとして構成してもよレ、。

本実施の形態の利点は、上記第 1の実施の形態の利点に加え、次の 2点である。第 1 に、検出電極である透明電極層 1 2は、その一面が室外側ガラス 1 1であり、他面が乾燥空気層 1 3と激虫している。このため、湿度変化の影響をほとんど受けることがないため、安定した検出精度を維持することができる。

第 2に、室内側ガラス 1 4の室内側表面は、検出領域外であるため、室内側からガラス 1 4に人体等が接近又は接触しても検出回路は検出信号を出力しない。従って、室内側の電荷の変動の影響を受けな、ため、警報システムの誤動作を防止することができる。本発明に係る第 3の実施の形態及び第 4の実施の形態のガラスセンサを、夫々、図 3 及び図 4を参照しつつ説明する。上記第 2の実施の形態と同様の部材に関しては、同様の符号を用いる。

図 3に示す複層ガラス部 2 0は、室内側ガラス 1 4の室内側表面にシールド電極である透明電極層 2 1が設けられている。また、図 4に示す複層ガラス部 3 0は、室内側ガラス 1 4の室外側表面にシールド電極である透明電極層 3 1が設けられている。この透明電極層 2 1、 3 1は、共に、アースされている。

両実施の形態は、アースされたシールド電極である透明電極層 2 1、 3 1を、検出電極である透明電極層 1 2の室内側に設けたため、冬期の乾燥状態において、電荷量が極端に増大した人体等が、室内側からガラス 1 4に接近又は接触しても、当該接近等による電荷は、アースされてしまうため、検出回路は、検出信号を出力しない。このため、上記第 2の実施の形態よりも、警報システムの誤作動を防止できる。

第 4の実施の形態においては、スぺ一サ 1 5の表面に絶縁塗装等を施す力、スぺ一サ 1 5を絶縁体で形成するカゝ、又は、スぺーサ 1 5に接触する部分の透明電極層を除去する必要がある。し力し、第 4の実施の形態は、第 3の実施の形態と比較すると、透明電極層 3 1が室内側に露出していないため、透明電極層の保護に優れるという利点があろ本発明に係る第 5の実施の形態のガラスセンサを、図 5を参照しつつ説明する。本実施の形態は、上記第 1の実施の形態のガラスセンサと略同様の構成を有し、主に、既に建築物に設置されている窓ガラスをガラスセンサに改造する場合に適合する。尚、本実施の形態のガラスセンサにおいては、電荷伝達部 6 0にアース電極が配置されているために、必ずしも枠体がアースされている必要はなレ、。

符号 5 0は、ガラスセンサのガラス部であり、既存の板ガラス 5 1と、板ガラス 5 1 の室内側表面に形成した検出電極層 5 2と、支持体 5 3と、枠体 5 4から成る。支持体 5 3や枠体 5 4の構成等は、第 1の実施の形態と同様である。

この検出電極層 5 2は、板ガラス 5 1の全面に設ける必要はなく、例えば、浸入者が接近する可能性が高レ、施錠部材の周囲部分にのみ設けてもよレ、。

検出電極層 5 2の室内側表面には、電荷伝達部 6 0が貼着されている。電荷伝達部 6 0は、合成樹脂製のケース 6 1と、ケース 6 1の裏面に設けた装着手段である感圧接着層 6 2と、ケース 6 1の内部に収納され、互いに絶縁された伝達用の検出電極 6 3及びアース電極 6 4とから成る。検出電極 6 3とアース電極 6 4は、 3 c m X 3 c mの銅板であり、夫々、リード線（図示せず）を介して検出回路（図示せず）に接続されている。尚、電荷伝達部 6 0は、必ずしも、検出電極層 5 2の表面に設ける必要はなく、ガラス 5 1の室外側表面に設けても良い。

次に、本実施の形態の作用を説明する。侵入者の人体がガラス 5 1の室外側表面に接近すると、検出電極層 5 2の電荷量が増大する。このため、電荷伝達部 6 0の周囲の検出電極層 5 2の表面に発生した電界により、検出電極 6 3の電荷量が増大し、検出電極 6 3とアース電極 6 4間の静電容量が増大する。この静電容量の増加により、検出回路は、検出信号を出力する。

本実施の形態によれば、電荷伝達部を用いるため、リード線等を検出電極層に直接接続する必要が無く、製造が容易であり、且つ、当該接続部の腐食等のトラブルを防止することができる。

本発明に係る第 6の実施の形態のガラスセンサを、図 6を参照しつつ説明する。本実施の形態は、 2枚の引き違いの窓 7 3、 7 4の夫々に設けたガラスセンサであり、夫々の窓 7 3、 7 4の室内側に設けた透明電極層 7 1 , 7 2の何れかの電荷量が侵入者の接近又は接触により増大し、夫々の静電容量に急激な差が生じたに、コントローラ 9 0が警報器 1 0 0を作動させるというものである。

本実施の形態のガラスセンサの検出回路 8 0は、透明電極層 7 1に接続された第 1遅延回路 8 1、透明電極層 7 2に接続された第 2遅延回路 8 2と、両遅延回路に接続させれた比較回路 8 3とから成り、この検出回路 8 0は、コントローラ 9 0に接続されている。

尚、この検出回路 8 0を枠体 7 3 Α、又は、枠体 7 4 Αの内部に設け、さらに、無線信号発信機を装着し、対応する無線信号受信機を備えたコントローラ 9 0へ無線信号によって検出信号を送信するものであってもよい。

さらに、上記コントローラ 9 0には、警備会社等に備えられている外部の端末に電話線を介して検出信号の受信を送信する送信回路を、さらに備えていてもよい。

コントローラ 9 0には、リード線を介して外枠 7 6に設けられると共に、直列に接続されたスィッチ 7 7、 7 8が接続されている。このスィッチ 7 7は、窓 7 3の枠体 7 3 Aにより押圧されると閉成し、また、スィッチ 7 8は、窓 7 4の枠体 7 4 Aにより押圧されると閉成する。

尚、このスィッチ 7 7、 7 8の代わりに、図 9に示す 2組の接点部材 1 4 0、 1 5 0 を設けてもよレ、。外枠 7 6の左上に設けた外枠接点部材 1 4◦は、導体である接点 1 4 1と、該接点 1 4 1を下方へ押圧するスプリング 1 4 3と、該接点 1 4 1及びスプリング 1 4 3を収納するケース 1 4 2と、接点 1 4 1と検出回路 8 0とを接続する 1 4 4とから成り、また、枠体 7 4 Aの左上に設けた枠体接点部材 1 5 0は、導体である接点 1 5 1と、該接点 1 5 1を下方へ押圧するスプリング 1 5 3と、該接点 1 5 1及びスプリング 1 5 3を収納するケース 1 5 2と、接点 1 5 1と透明電極層 7 2とを接続する 1 5 4と力ら成る。

この接点部材 1 4 0、 1 5 0は、窓 7 3、 7 4が閉鎖された場合のみ、接点 1 4 1と接点 1 5 1が接触するため、透明電極層の電荷を検出回路 8 0に伝 i "!"ることができる。このため、これら部材を設けた場合には、窓 7 3、 7 4の閉鎖状態を ¾ ^するためのスイッチ 7 7、 7 8は、不要となる。

次に、本実施の形態の作用を説明する。侵入者の接近等により透明電極層 7 1、 7 2 の電荷量の相違により静電容量の相違が生じると、第 1及び第 2遅延回路 8 1、 8 2により形成されたパルス波形に位相差が生ずる。この位相差が比較回路 8 3において設定されている所定の閾値以上であれば、比較回路 8 3から検出信号がコントローラ 9 0に出力される。

検出信号が入力されたコントローラ 9 0は、窓 7 4、 7 3の何れもが閉じられ、スィツチ 7 7、 7 8の何れもが閉成されていることを a¾、した上で、警報器 1 0 0を«する。

本実施の形態によれば、弓 1き違レ、窓の 2枚の窓を一組の検出電極とすることにより、例えば、外部の電波ノイズ等による誤動作を防止することができる。外部の電波ノイズ等は、両透明電極層 7 1、 7 2に同量の電荷量の変化を与えるが、この変化は、比較回路 8 3において、位相差を生じないため、検出信号は出力されない。

さらに、温度や湿度の変化による両透明電極層 7 1、 7 2の電荷量の変動も、両透明電極 7 1、 7 2に同様に生じるため、検出信号は出力されなレ、。従って、コントローラ 9 0の誤作動を防止することができる。

さらに、本実施の形態によれば、スィッチ 7 7、 7 8により、警報器 1 0 0の作動を両方の窓が閉じている場合に限定することができる。尚、施錠部材 7 5等にマイクロスイッチ等を設け、両方の窓が閉じられ、さらに施錠された場合にのみ警報器 1 0 0を作動可能にすることもできる。

本発明に係る第 7の実施の形態のガラスセンサ 1 1 0を、図 7及び図 8を参照しつつ説明する。尚、窓ガラス部分は、上記第 5の実施の形態と同様である。また、本実施の形態における検出回路 1 3 0は、本願の出願人が出願した日本国特許出願特顧平 1 0— 3 2 2 8 3 1号に開示されている静電容量センサ回路である。

検出電極層 5 2の室内側表面には、電荷伝達部 1 2 0が貼着されている。電荷伝達部 1 2 0は、合成樹脂製のケース 1 2 1と、ケース 1 2 1の裏面に設けた感圧接着層 1 2 2と、ケース 1 2 1の内部に収納され、互いに絶縁されると共に積層して配設された電荷伝達用の第 1検出電極 1 2 3及び第 2検出電極 1 2 4と、アース電極 1 2 5と力ら成る。

第 1検出電極 1 2 3の面積 S 1は、第 2検出電極 1 2 4の面積 S 2の約 3倍の大きさであり、また、第 1検出電極 1 2 3とアース電極 1 2 5の距離は、第 2検出電極 1 2 4 とアース電極 1 2 5の距離の約 2倍である。各距離及び面積は、侵入者が接近等していない状態での第 1検出電極 1 2 3とアース電極 1 2 5間の静電容量 C 1と、第 2検出電極 1 2 4とアース電極 1 2 5間の静電容量 C 2とが同一値になるように調整されている。即ち、第 2検出電極 1 2 4とアース電極 1 2 5の距離を dとすると、 C l = _£ ( S I 一 S 2 ) / 2 dとなる。これは、第 1検出電極 1 2 3と第 2検出電極 1 2 4が対向している面積（S 2) は、電位が同値であるため、静電容量の増減に影響を与えないからである。また、 C 2 = ε · S 2Zdであり、 C 1 =C 2と設定する場合には、 S 1 =3 · S 2となる。

本実施の形態の検出回路 130は、第 1検出電極 131に接続された第 1コンパレ一タ 131、第 2検出電極 132に接続された第 2コンパレータ 132と、フリップフ口ップ回路 133と、 CPU134と、自動感度調整回路 135と、自動バランス調整回路 136と力構成されている。

第 1コンパレータ 131は、パルス波形出力であるクロック信号 CKを形成し、第 2 コンパレータ 132は、クロック信号 CKよりも進んだ位相を有するパルス波形出力である第 1データ信号 P 1を形成する。

さらに、第 2コンパレータ 132から出力したパルス波形出力は、 CPU 134により制御されている自動感度調整回路 135により、クロック信号 CKよりも遅延した位相を有する第 2データ信号 P 2を形成する。

フリップフリップ回路 133は、第 1データ信号 P 1の波形タイミングとク口ック信号 CKの波形タイミングの時間差と、第 2データ信号 P 2の波形タイミングとクロック信号 CKの波形タイミングの時間差を比較する。この比較結果に基づき CPU 134は、当該時間差が同一値になるように自動バランス調整回路 136を作動させる。

また、電波ノイズ等により、上記両時間差が比較不可能となった場合には、 CPU1 34は、上記自動感度調整回路 135の感度を 1段階下げ、該電波ノィズの影響を排除する。

次に、本実施の形態の作用を説明する。侵入者の人体がガラス 51の室外側表面に接近すると、検出電極層 52の電荷量が増大する。検出電極層 52の表面に発生した電界の影響は、第 2検出電極 124よりも検出電極層 52により近接して配設されている第 1検出電極 123の方がより強く影響を受けるため、第 1検出電極 123とアース電極 125間の静電容量が、第 2検出電極 124とアース電極 125間の静電容量よりも増大し、検出回路 130は、検出信号を出力する。さらに、や湿度の変ィ匕による検出電極層 5 2の電荷量の変動は、第 1検出電極 1 2 3とアース電極 1 2 5間の静電容量と、第 2検出電極 1 2 4とアース電極 1 2 5間の静電容量の間に差違をもたらすが、当該電荷量の変動は、徐々に変化してゆくため、上記自動バランス調整回路 1 3 6により相殺され、検出回路 1 3 0は誤作動しなレ、。産業上の利用可能性

本発明に係るガラスセンサは、防犯装置として、建築物の開口部に設けられているガラス扉やガラス窓に適応し、また、建築物の開口部に設けられているガラスだけではなく、例えば、展示用のガラス製のショーケース等にも適用できる。

Claims

請求の範囲

1 . ガラスと、該ガラスの片面に形成した検出電極層と、ガラス周囲の全部又は一部を支持し、且つ、アースされている枠体と、該検出電極層と該枠体を絶縁する絶縁部材と、該検出電極層と該枠体間の静電容量の変化を検出する検出回路とを備えたガラスセンサ。

2. 複層ガラス又は合わせガラスを構成する対向する 2枚のガラスと、該 2枚のガラスの外側ガラスの内側表面に形成した検出電極層と、該外側ガラス周囲の全部又は一部を支持し、且つ、アースされている枠体と、該検出電極層と該枠体を絶縁する絶縁部材と、該検出電極層と該枠体間の静電容量の変化を検出する検出回路とを備え、該検出回路の感度は、該外側ガラスの外側表面を検出距離の範囲内とし、且つ、内側ガラスの内側表面が検出距離の範囲外にあるように設定されているガラスセンサ。

3 . 複層ガラス又は合わせガラスを構成する対向する 2枚のガラスと、該 2枚のガラスの外側ガラスの内側表面に形成した検出電極層と、内側ガラスの内側表面に形成したシ一ノレド電極層と、該外側ガラス周囲の全部又は一部を支持し、且つ、アースされている枠体と、該検出電極層と該枠体を絶縁する絶縁部材と、該検出電極層と該枠体間の静電容量の変化を検出する検出回路とを備えたガラスセンサ。

4. 複層ガラス又は合わせガラスを構成する対向する 2枚のガラスと、該 2枚のガラスの外側ガラスの内側表面に形成した検出電極層と、内側ガラスの外側表面に形成したシ一ルド電極層と、該外側ガラス周囲の全部又は一部を支持し、且つ、アースされている枠体と、該検出電極層と該枠体を絶縁する絶縁部材と、該検出電極層と該アース電極層を絶縁するスぺーサ部材、絶縁板、又は、絶縁シートと、該検出電極層と該枠体間の静電容量の変化を検出する検出回路とを備えたガラスセンサ。

5. 前記ガラスの一の検出電極層と、隣接する他のガラスの他の検出電極層と、該一の検出電極層と前記ガラスの枠体間の静電容量と該他の検出電極層と他の前記ガラスの枠体間の静電容量とに容量差が生じた場合に検出信号を出力する検出回路とを備えた請求の範囲第 1項乃至第 4項の何れかに記載のガラスセンサ。

6 . 前記検出電極層は、透明電極層である請求の範囲第 1項乃至第 4項の何れかに記載のガラスセンサ。

7 . 前記絶縁部材は、その露出面に傾斜面が設けれている請求の範囲第 1項乃至第 4項の何れかに記載のガラスセンサ。

8 . 前記絶縁部材は、その露出面にはつ水層が設けれている請求の範囲第 1項乃至第 4 項の何れかに記載のガラスセンサ。

9 . 前記ガラス、複層ガラス、又は、合わせガラスは、建築物の開口部に設けられ、当該開口部の開閉状態を検出する検出手段を備えた請求の範囲第 1項乃至第 4項の何れかに記載のガラスセンサ。

1 0 . Ιίίϊ己ガラス、複層ガラス、又は、合わせガラスは、建築物の開口部に設けられ、当該開口部の閉鎖状態において、閉成する接点部材を備えた請求の範囲第 1項乃至第 4 項の何れかに記載のガラスセンサ。

1 1 . Ιίίΐ己検出回路は、枠体の内部に設けられ、検出信号を無線信号として発信する発信回路をさらに備えてレ、る請求の範囲第 1項乃至第 4項の何れ力、に記載のガラスセンサ。

1 2 . ガラスと、該ガラス表面に形成した検出電極層と、該ガラス表面又は裏面に設けられると共に、該検出電極層と絶縁された伝達用検出電極とアース電極を有する電荷伝達手段と、該電荷伝達手段に接続された検出回路とを備えたガラスセンサ。

1 3 . ガラスと、該ガラス表面に形成した検出電極層と、該ガラス表面又は裏面に設けられると共に、該検出電極層と絶縁された第 1検出電極及び第 2検出電極とアース電極とを備えた電荷伝達手段と、該第 1検出電極と該アース電極間の静電容量と該第 2検出電極と該アース電極間の静電容量とに容量差が生じた場合に検出信号を出力する検出回路とを備えたガラスセンサ。

1 4 . 請求の範囲第 1項乃至第 4項の何れかに記載の前記ガラス、複層ガラス、又は、合わせガラスは、建築物の開口部に設けられ、さらに、前記検出回路の検出信号を受信すると制御信号を出力する制御手段と、該制御信号により作動する警報手段を備えた防

1 5 . 前記制御手段は、外部の端末に電話線を介して検出信号の受信を送信する送信出段を更に備えた請求の範囲第 1 4項記載の防犯装置。

1 6 . 請求の範囲第 1項乃至第 4項の何れかに記載の前記ガラス、複層ガラス、又は、合わせガラスは、ショーケース又はショーウィンドウに設けられ、さらに、前記検出回路の検出信号を受信すると制御信号を出力する制御手段と、該制御信号により作動する照明手段及び Z又は音声アナウンス手段を備えたショーケース又はショーウィンドウ。