WO2001007099A1 - Procede de nettoyage d'un dialyseur - Google Patents

Description

明細書

透析装置の洗浄方法 技術分野

本発明は透析後の透析装置におけ る透析液配管類の洗浄方法 に関 し、 さ ら に詳細に は、 炭酸塩や蛋白質、 ノ ィ オ フ イ ルム等 の付着防止に有効で、 殺菌力に優れた透析装置の洗浄方法に関 する。 背景技術

透析と い う のは、 拡散と浸透ま た は濾過と い う 原理を併用す る こ と に よ り体液中 に存在す る病因物質を透析液と接触させて 除去 し、 体液の恒常性を維持する治療法である。 こ の治療法 と は、 患者の血液を体外に導き、 透析が行われる人工腎臓 （ダイ ャ ラ イ ザ一） を通過させ、 人工腎臓内の半透過性膜を介 して血 液と透析液を互い に接触させて、 血液中の病因物質を透析液中 に移動さ せ、 浄化された血液を患者体内へ戻す方法であ る。

透析装置と は、 一般に血液透析、 血液濾過ま た は血液濾過透 析な どを行う 人工腎臓に接続さ れた透析用水を導 く 配管、 該透 析用水に透析用薬剤を溶解させた透析液を導 く 配管、 該透析液 を排出する配管およ びその中間におけ る流量制御ポ ンプな どを 含む。 透析液を導 く 配管に は、 透析用水を給水す る配管、 該透 析用水に透析用薬剤を溶解 した透析液を人工腎臓に供給す る給 水管、 およ び人工腎臓か ら透析液を排出する排液管を主と して 含む。 該透析装置に は、 患者血液を人工腎臓に導 く 回路、 人工 腎臓およ び人工腎臓を経て透析された血液を患者へ返送す る 回 路を接続 した後、 透析を実施する。 透析終了後、 人工腎臓な ら びに これに接続す る血液用回路類は 日 本において は廃棄される 。 しか し、 透析用水およ び透析液を流す配管類は洗浄 して、 再 度、 使用 さ れる。 こ れ ら の配管類の洗浄は、 通常、 上記人工腎 臓か ら離さ れた配管類を カ プラ ー継手でつなぎ、 洗浄液を流入 さ せて行う 。

従来か ら、 透析装置の透析液配管の洗浄に は、 次亜塩素酸ナ ト リ ウ ム 、 酢酸、 過酢酸等の薬剤が使用 さ れてい る。 こ れ らの 薬剤に よ る洗浄では微生物の殺菌を行う こ と ができ て も 、 透析 装置の配管部分には炭酸カ ル シ ウ ムや蛋白質が付着 した り 、 さ ら に は、 ノ ィ オ フ イ ルム （細菌の死骸や炭酸カ ルシ ウ ム等か ら な る混合層） が徐々 に蓄積す る こ と があ り 、 一旦付着 して し ま つ たバイ オ フ ィ ル ム の除去は非常に困難であ っ た。 こ れ ら の炭 酸塩や蛋白質、 バイ オ フ ィ ル ム等の付着防止する ために、 一般 的に は、 性質の異な る複数の薬剤を交互に使用 して洗浄が行わ れてい る。

一方、 透析排水処理を簡略化する こ と を記載す る特開平 7 - 1 7 1 2 1 2号公報には、 オ ゾン水を利用する人工透析治療装置の洗浄 方法な ら びにその装置が記載さ れる。 こ の方法では、 オ ゾン水 は、 R O水を受けて オ ゾン を発生する オ ゾン発生装置に よ り R 0水か ら オ ゾンを発生さ せ、 次いで、 再び R 0水と オ ゾン と を 混合 して オ ゾン水と し た後、 人工透析治療装置におけ る透析液 の配管の洗浄処理を行う 。 こ こ で、 R O水は、 精製水製造装置 1 において原水か ら精製 さ れる。 オ ゾンは、 オ ゾン発生装置 2 の電解槽 1 0 に て生成 し、 気液分離タ ン ク 1 1 に おい て 、 R O 水と 分離されて 出力 される。 洗浄処理時に は、 精製水製造装置 1 か ら の R 〇水と オ ゾン発生装置 2 か ら のオ ゾン と を混合させ てオ ゾン水と して 出力す る。 一方、 透析治療時には精製水製造 装置 1 か ら の R O水をそのま ま 出力する。 しか し なが ら、 こ の 洗浄方法では、 発生 したオ ゾンが R O水と混合する 間に、 ォ ゾ ン 自体が消滅する こ と が考え られ、 人工透析治療装置へ届いた オ ゾン水の濃度は発生時に比べて、 比較的低い も のにな ら ざる を得ない。 したが っ て、 その洗浄効果は所望の も の よ り も低下 す る と考え られる。

ま た、 上記公報では、 炭酸塩や蛋白質、 バイ オ フ ィ ル ム等の 付着防止に対する有効性や、 オ ゾン水の最適オ ゾン濃度等につ いて 明記 さ れていない。

本発明は、 如上の事情に鑑みて な さ れた も ので、 炭酸塩ゃ蛋 白質、 バイ オ フ ィ ルム等の付着防止に有効で殺菌力に優れた、 高濃度オ ゾ ン水を用いた透析装置の透析液配管類の洗浄方法を 提供す る こ と を 目 的 とす る。 発明の開示

本発明者等は上記 目 的を達成する ために鋭意検討の結果、 ォ ゾン発生装置と して、 高濃度オ ゾン水発生装置を使用 し、 さ ら に、 オ ゾン水排液時の平均オ ゾン濃度が 2 p p m以上と な る よ う に設定 して、 透析装置の透析液配管類を洗浄す る こ と に よ り 、 該配管類に炭酸カ ル シ ウ ムや蛋白質、 ノ ィ オ フ イ ル ム等が付 着する こ と を防止でき る と と も に、 殺菌力に優れた洗浄を実施 でき る こ と を見出 し、 本発明 に到達 した。

すなわち、 本発明は、 高濃度オ ゾン水生成装置に よ り 生成 し たオ ゾン水を透析終了後の透析装置の透析用水給水管、 透析液 給水管およ び排液管を含む透析液配管類に順次導いて、 該排液 管か ら オ ゾン水を排出する こ と を特徴とする透析後の透析装置 の洗浄方法である。

ま た、 本発明は水電解法に よ り 生成された高濃度オ ゾン水を 用いて洗浄する透析装置の洗浄方法において、 オ ゾ ン水排液時 の平均オ ゾン濃度が 2 p p m以上であ る こ と を特徴とする透析 装置の洗浄方法であ る。 図面の簡単な説明

第 1 図は、 本発明の透析装置の洗浄方法の説明図であ る。 第 2 図は、 本発明 に使用す る透析装置の一例の説明図であ る。 第 3 図は、 本発明 に使用す る 高濃度オ ゾン水生成装置の一例の説 明図であ る。 図中、 1 は透析用水精製装置、 2 1 およ び 2 3 は 通路、 2 2 はノ イ ノ、。ス、 3 1 およ び 3 2 は切 り 換え弁、 4 は個 人用透析装置、 4 0 は透析用水給水管、 4 1 は透析液給水管、 4 2 は透析液排液管、 4 3 はポ ン プ、 4 4 は透析用薬剤供給装 置を示す。 5 は高濃度オ ゾ ン水生成装置、 6 は出 口検出部、 7 は人工腎臓、 7 1 は血液導入回路、 7 2 は血液返送回路を示す

発明を実施する ための最良の形態

本発明 において使用す る高濃度オ ゾン水生成装置 5 と は、 水 電解法に よ り オ ゾン水を生成す る装置であ る。 例えば、 図 3 に 示すよ う に、 ケー シ ン グ 5 1 内を高分子電解膜 5 2 に よ っ て陽 極室 5 3 と 陰極室 5 4 に仕切 り 、 陽極室 5 3 側の高分子電解膜 5 2 表面に陽極貴金属触媒 （白金等） 5 5 を、 陰極室 5 4 側の 高分子電解膜 5 2 表面に陰極貴金属触媒 （白金、 銀等） 5 6 を それぞれ接触させて配置 し、 陽極室 5 3 と陰極室 5 4 のそれぞ れに原料水流入口 と流出 口 を設け、 さ ら に陽極電極 5 7 と陰極 電極 5 8 と の間に直流電源を接続 して構成される （W099 / 29929 ) 。 こ こ で、 好ま し く はオ ゾン発生触媒機能を有する貴金属 （ 白金等） を金網状と してい る。 ま たは、 例え ば特開平 H - 33449 号公報に記載される、 固形電解質膜を介 して陽極室と陰極室を 設け、 陽極室と陰極室に はそれぞれ金網か ら な る電極と概略菱 形の開 口部を有する ラ ス網と が上記固形電解質膜側か ら順次配 設されて通水路が形成 さ れた も の等があ る。

こ れち の高濃度オ ゾ ン水生成装置 5 では、 水道水か ら直接に 電気分解 して高濃度のオ ゾン水 （最高 5 0 p p m ) を得る こ と ができ る。

本発明のオ ゾン水 と は、 上記高濃度オ ゾン水生成装置 5 に よ り 生成 した高濃度オ ゾン水であ っ て、 一旦生成 したオ ゾン水か ら分離 したオ ゾン を純水に再度、 混合 し た も のではない。

上記高濃度オ ゾン水生成装置 5 の原料水流入 口 に、 透析用水 、 例え ば R 0水を直接に注入 し、 該装置のオ ゾン水排出 口 か ら オ ゾン水を排出する。 排出する オ ゾン濃度は、 一般に は 1 5 p P m以上である。 オ ゾン水生成におけ る条件と して は、 特に制 限されない。

本発明の透析装置と は、 一般に は人工腎臓 7 、 該器具に患者 か ら血液を導 く 血液導入回路 7 1 、 該器具か ら血液を患者へ返 送す る血液返送回路 7 2 を除いた も のであ っ て、 該器具に透析 液を導 く 配管、 該透析液を排出する配管、 およ びこ れ ら の配管 の中間に存在する流量制御ポ ンプを含む。 個人用透析装置 4 と は、 透析用水に透析用薬剤を溶解させて透析液を調製する と と も に、 該透析液を人工腎臓へ移送 し、 透析患者の状態を監視 し なが ら、 血液や透析液を循環させる機能を有する装置であ り 、 こ の装置に は、 血液用回路や人工腎臓が取 り 付け られて血液透 析が行われる。

透析装置の透析液配管類と は、 透析液を導 く 配管およ び透析 液を排出す る配管を含み、 具体的には、 透析用水を導 く 給水管 (透析用水給水管 4 0 ) 、 透析用薬剤を透析用水に溶解させて 調製 した透析液を導 く 給水管 （透析液給水管 4 1 ) 、 該透析液 を排出す る排液管 （透析液排液管 4 2 ) を含む。 それぞれの配 管は、 通常、 5 〜 1 0 m m、 好ま し く は 6 〜 8 m mの直径、 2 0 0 〜 ； I 0 0 0 c m、 好ま し く は 4 0 0 〜 8 0 0 c mの長さ を 有する。 材料は一般に は、 シ リ コ ー ン な どのプラ ス チ ッ ク であ る。

透析装置の洗浄時に は、 人工腎臓 7 に接続さ れていた 2 種の 配管 （透析液給水管 4 1 およ び透析液排液管 4 2 ) を人工腎臓 7 か ら外 してか ら、 両者を直接に、 ま た は カ プラ ー継ぎ手 4 6 に よ り 接続する。 透析用水給水管 4 0 の入 口 へ上記高濃度ォ ゾ ン発生装置 5 で製造 したオ ゾン水を直接に導入す る。 オ ゾン水 は、 透析装置の透析用水給水管 4 0 か ら、 透析液給水管 4 1 を 経て、 透析液排液管 4 2 へ流動する 間に、 こ れ ら の配管に付着 した除去すべき物質を除去す る が、 一方、 該オ ゾン水が流動す る 間に、 オ ゾンか ら水への変換が速やかに進む。 したが っ て、 透析装置の透析液配管類におけ る殺菌および炭酸塩ま たは有機 物な どの付着を防止あ る いは溶解除去す る に は、 オ ゾン濃度は 、 高い濃度であ る こ と が必要であ り 、 本発明では、 導入時の平 均オ ゾン濃度が約 1 5 p p m以上であ る。

ま た、 該装置の透析液配管か ら オ ゾン水を排液する に当 っ て 、 オ ゾン水の濃度が 2 p p m以上であ る こ と が必要であ る。 そ のため に は、 配管の直径、 長さ に従い、 オ ゾン水の通過時間、 通過量を調整する こ と に よ っ て、 オ ゾン濃度を維持する。 具体 的には、 直径 5 〜 1 0 m m、 好ま し く は 6 〜 8 m m、 長さ 2 0 0 〜 1 0 0 0 、 好ま し く は 4 0 0〜 8 0 0 c mのプラ ス チ ッ ク 製配管では、 オ ゾン水を毎分、 2 0 0 〜 1 0 0 0 m l 、 好ま し く は 4 0 0 〜 5 0 0 m l 、 1 0 ~ 6 0分間、 好ま し く は 1 5 〜 3 0分間、 オゾン水を流す。 流量を調整する に は、 配管の中間 に存在す る流量制御ポンプに よ り 行う 。 排液時のオ ゾン濃度が 2 p p m未満であ る と、 透析装置の透析液配管内に炭酸塩ゃ蛋 P T/JP0 白質、 ノ ィ オ フ イ ル ム等が付着す る。

次に、 本発明の実施例を図面に基づいて説明す る。

本発明の血液透析は、 例え ば、 図 1 に示すよ う な透析装置を 用いて行われる。 透析用水精製装置 1 で精製された透析用水は 、 透析時に は、 通路 2 1 カゝ ら切 り 換え弁 3 1 、 ノく イ ノ、。 ス 2 2 、 切 り 換え弁 3 2 、 およ び通路 2 3 を経て、 個人用透析装置 4 に 移送さ れる。 個人用透析装置 4 (図 2 ) に は、 透析用水給水管 4 0 、 人工腎臓 7 へ透析液を供給す る透析液給水管 4 1 、 およ び人工腎臓 7 か ら透析液を排出す る排液管 4 2 が設け られ、 排 液管 4 2 か ら排出 された透析液は、 透析装置 4 か ら外部へ排出 さ れる。 人工腎臓 7 に は患者体内か ら取 り 出 された血液を導 く 血液導入回路 7 1 およ び人工腎臓か ら患者体内へ血液を戻す血 液返送回路 7 2 が接続さ れてい る。 個人用透析装置 4 に は、 通 路 2 3 に続 く 透析用水給水管 4 0 、 該給水管か ら供給 された透 析用水に透析用薬剤を溶解さ せた透析液を供給す る透析液給水 管 4 1 、 およ び透析液を排液す る透析液排液管 4 2 およ び透析 液給水管 4 1 と透析液排液管 4 2 と の間に位置する ポ ン プ 4 3 を含む。 透析用薬剤を供給す る薬剤供給装置 4 4 は、 該透析装 置 4 内に存在 して も よ い。 該透析装置 4 に は、 別途、 洗浄液導 入装置 4 5 を設けていて も よい。

個人用透析装置 4 の透析液配管類を洗浄す る には、 個人用透 析装置 4 か ら人工腎臓 7 およ び血液導入回路 7 1 およ び血液返 送回路 7 2 を外す。 その後、 透析液給水管 4 1 および透析液排 液管 4 2 を直接に、 ま たは カ プラ ー継ぎ手 4 6 に よ り 接続す る 。 次いで、 通路 2 1 、 切 り 換え弁 3 1 、 高濃度オ ゾン水生成装 置 5 、 切 り 換え弁 3 2 、 およ び通路 2 3 を経たオ ゾン水を、 個 人用透析装置 4 (人工腎臓を除いた） の配管類、 すなわち透析 用水給水管 4 0 、 透析液給水管 4 1 および透析液排液管 4 2 に 導き、 連続 して排液す る。 こ の間に、 こ れ ら の配管類 4 0 、 4 1 および 4 2 が洗浄 さ れる。

透析用水精製装置 1 は、 水道水か ら不純物等を取 り 除いて、 透析用水を精製す る も のであ る。 こ の透析用水が、 透析時に は 透析用薬剤 と混合さ れて透析液と な り 、 一方、 洗浄時に は高濃 度オ ゾン水生成装置 5 に よ り 高濃度オ ゾン水 と な る。

透析用水精製装置 1 に接続された通路 2 1 の下流側に は、 切 り 換え弁 3 1 が設け られて お り 、 こ の切 り 換え弁 3 1 は、 透析 時にはバイ パス 2 2 側へ開 き、 洗浄時に は高濃度オ ゾン水生成 装置 5 側へ開 く よ う に な っ てい る。

ま た、 バイ パス 2 2 と 高濃度オゾン水生成装置 5 の下流に位 置する合流ボイ ン ト に は切 り 換え弁 3 2 が設け られてお り 、 前 記の切 り 換え弁 3 1 がノ イ ノ、。ス 2 2 側に開いてい る時は、 切 り 換え弁 3 2 もバイ ノ、。ス 2 2 側に開き、 切 り 換え弁 3 1 が高濃度 オ ゾン水生成装置 5 側に開いている時は、 切 り 換え弁 3 2 も 高 濃度オ ゾン水生成装置 5 側に開 く よ う に な っ てい る。

高濃度オ ゾン水生成装置 5 は、 上記 した よ う に、 水を直接電 気分解 し て高濃度オ ゾン水を生成する水電解法を用いた装置で あ る。 その一例を図 3 に示す。

水電解法に よ る オ ゾン水生成装置 5 を使用すれば、 容易に高 濃度 （約 1 5 p p m以上） のオ ゾン水を毎分数 リ ッ ト ルずつ連 続的に生成する こ と ができ る か ら、 排液時の平均オ ゾン濃度を 少な く と も 2 p p mに確保でき る。 後述の実施例にあ る よ う に 、 オ ゾン水排液時の平均オ ゾン濃度が 2 p p m未満である と、 細菌が繁殖 した り 蛋白質が付着 した り して好ま し く ない。

なお、 ォ ゾン水のオ ゾン は残留性がな く 、 その濃度は時間の 経過と と も に低 く な り 、 最終的にはオ ゾンが酸素 と な っ て空気 中に放出 されて普通の水に な る ので、 廃棄に よ る汚染の問題は な い。

次に、 図 1 に示す透析装置を用いて、 実際に透析装置の透析 液配管類を洗浄 した具体例を示す。

実施例 1 〜 3

個人用透析装置 4 (二 プロ社製、 N U C — 1 1 ) に人工腎臓 7 およ び血液回路 7 1 およ び 7 2 を接続 し て、 慢性腎不全患者 体内か ら血液を取 り 出 し、 血液導入回路 7 1 を経て人工腎臓 7 にて透析を行い、 血液返送回路 7 2 か ら患者体内へ戻 し た。 透 析時間は約 4時間であ っ た。 血液透析に使用 し た個人用透析装 置 4 (二 プロ社製 N C U— 1 1 ) か ら、 人工腎臓 7 および血 液回路 7 1 およ び 7 2 を外 し た後、 透析液配管類 4 1 およ び 4 2 を直接に接続 して、 該個人用透析装置 4 の透析用水給水管 4 0 か ら オ ゾン水を流 して、 透析用水給水管 4 0 、 透析液給水管 4 1 およ び透析液排液管 4 2 を洗浄 した。 高濃度オ ゾン水生成 装置 5 (神鋼プラ ン ト 建設社製 D — ozone) では 、 設定ォ ゾ ン濃度 （個人用透析装置 4 の入 口濃度） 約 1 5 p p m、 2 0 p p mま た は 2 5 p p mのオ ゾン水を連続的に生成 し、 個人用透 析装置 4 へ供給 した。

作業工程は、 透析前に水洗を 3 0 分間行い、 透析装置 4 に人 ェ腎臓 7 および血液導入回路 7 1 および血液返送回路 7 2 を接 続 してか ら、 約 4時間透析 し た後、 人工腎臓およ び血液回路を 外 して、 透析液配管類 4 1 およ び 4 2 を カ プラ ー継ぎ手 4 6 に よ り 接続 し、 水洗 3 0 分間、 オ ゾン水に よ る洗浄 2 0 分間、 そ の後、 水洗 3 0 分間を行っ た。 こ の よ う な透析を 1 日 、 1 回、 1 2 日 間繰 り 返 した。

上記オ ゾン水に よ る洗浄開始後 1 0分、 1 5 分、 およ び 2 0 分 （終了時） のオ ゾン水のオ ゾン濃度を、 個人用透析装置 4 の 透析液排液管 4 2 に配置された 出 口検出部 6 でそれぞれ測定す る と と も に、 洗浄後に、 個人用透析装置 4 の透析液給水管 4 1 およ び透析液排液管 4 2 におけ る菌類、 炭酸塩、 蛋白質の付着 の有無、 さ ら に漏血計 （個人用透析装置 4 の中に設置さ れる。 光の透過度の変化に よ り 漏血濃度を測定す る も のであ る が、 漏 血がな く て も測定部の汚れに よ り 表示値は変化す る。 ） を用い て、 透析液排液管 4 2 の汚れ具合を測定 した。 その結果 （平均 値、 n = 1 2 ) を表 1 に示す。

比較例 1

r¾濃度オ ゾン水生成装置 （神鋼プラ ン ト 建設社製 D — ozon e) で、 オ ゾン濃度約 1 0 p p mのオ ゾン水を連続的に生成 し 、 実施例 1 と 同様に し て、 洗浄およ び各測定を実施 した。 その 結果 （ n = 1 2 ) を表 1 に示す。

表 1

表 1 か ら、 オ ゾン濃度が低 く な る につれて透析液給水管 4 1 および透析液排液管 4 2 が汚れてい る こ と が分か っ た。 尚、 漏 血計表示値が 5 0 p p mを下回 る場合は、 ほ と ん ど汚れていな い も の と みな して よい。

ま た、 出 口検出部 6 (排液時） のオ ゾン濃度が 2 p p mを下 回 る と、 菌類 （真菌や細菌） 、 蛋白質の付着が認め られた。 比較例 2 〜 3

過酢酸濃度 2 0 0 p p mの洗浄液 （比較例 2 ) 、 次亜塩素酸 ナ ト リ ウ ム濃度 l O O O p p mの洗浄液 （比較例 3 ) を用いて 、 透析液配管類 4 1 およ び 4 2 を洗浄 し、 こ れ ら の洗浄液に よ る洗浄時間を 3 0 分 と した以外は、 実施例 1 と 同様に、 洗浄お よ び各測定を実施 した。 その結果 （ n == 1 2 ) を表 2 に示す。 表 2

表 2 か ら、 過酢酸ま た は次亜塩素酸ナ ト リ ゥ ム を含む洗浄液 に よ る透析液配管類 4 1 およ び 4 2 の洗浄では、 ォ ゾン水の洗 浄に比べて、 これ ら の透析液配管類がは る かに汚れてい る こ と が分か つ た。 ま た、 過酢酸を含む洗浄液に よ る洗浄では、 蛋白 質の付着が認め られ、 ま た、 次亜塩素酸ナ ト リ ゥ ム を含む洗浄 液に よ る洗浄では、 炭酸塩の付着が認め られた （炭酸塩は酢酸 等の酸に よ る洗浄除去が必要と な る） 。

表 1 お よ び表 2 の結果か ら、 排液時の平均ォ ゾン濃度が少な く と 2 p ρ mのォ ゾン水を用いて、 透析装置の透析液配管類 4 0 , 4 1 および 4 2 を洗浄すれば、 菌類、 炭酸塩、 蛋白質の すべて の付着を防止でき る こ と が判明 した。

実施例 4

実施例 1 と 同様に して、 慢性腎不全患者に、 血液透析を 1 日 、 4 時間、 1 回、 3 ヶ月 間実施 した。

毎回の透析時に、 該血液透析に使用 した個人用透析装置 4 ( 二 プロ社製 N C U— 1 1 ) か ら、 人工腎臓 7 およ び血液回路 7 1 およ び 7 2 を外 した後、 透析液配管 4 1 および 4 2 を カ ブ ラ ー継ぎ手 4 6 に よ り 接続 して、 高濃度オ ゾ ン水で洗浄 した。 高濃度オ ゾン水生成装置 5 (神鋼プラ ン ト 建設社製 D — ozon e) では、 設定オ ゾン濃度 （個人用透析装置 4 の入 口濃度） 約

2 5 p p mのオ ゾン水を連続的に生成 し、 上記個人用透析装置 4 の透析用水給水管 4 0 へ供給 した。 作業工程は、 透析前水洗

3 0 分間、 4 時間透析後、 人工腎臓 7 およ び血液回路 7 1 およ び 7 2 を外 し た後の水洗 3 0 分間、 オ ゾン水に よ る洗浄 2 0 分 間、 その後水洗 3 0 分間であ っ た。

上記オ ゾン水に よ る毎回の洗浄終了後に、 個人用透析装置 4 の透析液配管 4 1 およ び 4 2 におけ る菌類、 炭酸塩、 蛋白質の 付着の有無、 さ ら に漏血計を用いて配管類 4 1 およ び 4 2 の汚 れ具合を測定 した。 その結果、 菌類、 炭酸塩およ び蛋白質等の 有機物の付着は認め られなか っ た。 漏血計表示値は常に 5 0 p p mを下回 っ ていた。

実施例 5

実施例 1 と 同様に して慢性腎不全患者に血液透析を 1 日、 4 時間、 1 回、 3 ヶ月 間実施 した。 毎回の透析時に、 該血液透析 に使用 した個人用透析装置 4 (二 プロ社製 N C U— 1 1 ) か ら、 人工腎臓 7 およ び血液回路 7 1 および 7 2 を外 した後、 透 析液配管 4 1 および 4 2 を接続 して、 高濃度オ ゾン水で洗浄 し た。 高濃度オ ゾ ン水生成装置 5 (神鋼プラ ン ト 建設社製 D — ozone) では、 設定オ ゾン濃度 （個人用透析装置 4 の入 口濃度 ) 約 1 5 p p mのオゾン水を連続的に生成 し、 上記個人用透析 装置 4 の透析用水給水管 4 0へ供給 した。 作業工程は、 透析前 水洗 3 0 分間、 4時間透析後、 人工腎臓 7 およ び血液回路 7 1 およ び 7 2 を外 した後の水洗 3 0分間、 オ ゾ ン水に よ る洗浄 2 0 分間、 その後水洗 3 0 分間であ っ た。

上記オ ゾン水に よ る毎回の洗浄終了後に、 個人用透析装置 4 の透析液配管 4 1 およ び 4 2 におけ る菌類、 炭酸塩、 蛋白質の 付着の有無、 さ ら に漏血計を用いて配管類 4 1 およ び 4 2 の汚 れ具合を測定 した。 その結果、 菌類、 炭酸塩およ び蛋白質等の 有機物の付着は認め られなか っ た。 漏血計表示値は常に 5 0 p p mを下回 っ ていた。

上記オ ゾン水に よ る洗浄 3 ヶ月 経過後、 個人用透析装置 4 の 透析液排液管 4 2 の シ リ コ ー ンチ ュ ー ブ内面を電子顕微鏡にて 観察 し た結果、 バ イ オ フ ィ ル ム の形成は認め られなか っ た。

なお、 こ れ ら の実施例では個人用透析装置 4 を使用 し たが、 透析液調製装置およ び多人数透析装置を使用す る場合等に も 同 様に本発明 を適用でき る。 こ の場合、 オ ゾン水生成装置 と透析 液廃液容器をつな ぐ配管の距離が長 く な る ので、 オ ゾン水排液 時の平均オ ゾ ン濃度を少な く と も 2 p p mにする ために、 よ り 高濃度のオ ゾ ン水を生成す る必要があ る。 産業上の利用可能性

以上述べた よ う に、 本発明の洗浄方法に よ り 透析装置の透析 液配管類におけ る炭酸塩や蛋白質、 バイ オ フ ィ ル ム等の付着を 防止でき、 殺菌力に優れた洗浄方法が達成さ れる。 ま た、 ォ ゾ ン水は残留性がないので、 オ ゾン水洗浄後の水に よ る洗浄時間 を短縮す る こ と も でき る。

Claims

請 求 の 範 囲

1 . 高濃度オ ゾン水生成装置に よ り 生成 したオ ゾン水を透析終 了後の透析装置の透析用水給水管、 透析液給水管およ び排液管 を含む透析液配管類に順次導いて、 該排液管か ら オ ゾン水を排 出す る こ と を特徴 と す る透析後の透析装置の洗浄方法。

2 . 前記高濃度オ ゾン水生成装置は、 水電解法に よ り 高濃度ォ ゾン水を生成す る装置であ っ て、 貴金属触媒か ら な る陽極およ び貴金属触媒か ら な る陰極の間に高分子電解膜を有す る オ ゾン 水生成装置であ る、 請求項 1 記載の透析後の透析装置の洗浄方 法。

3 . 前記高濃度オ ゾン水は、 透析装置の透析用水給水管への導 入時に は、 平均オ ゾン濃度が約 1 5 p p m以上であ り 、 透析液 排液管か ら の排出時には、 平均オ ゾン濃度が約 2 p p m以上で あ る、 請求項 1 記載の透析後の透析装置の洗浄方法。

4 . 水電解法に よ り 生成さ れたオ ゾン水を用いて洗浄す る透析 装置の洗浄方法において、 オ ゾン水の排液時の平均オ ゾン濃度 が 2 p p m以上であ る こ と を特徴とす る透析装置の洗浄方法。