WO2000061902A1 - Porte pliante entrainee par moteur/manuelle - Google Patents

Description

明 細 書 電動 ·手動兼用折戸 技術分野

本発明は、 狭い幅員を最大限に開口することができ、 車椅子等の出入りが容易 に行える電動 ·手動兼用折戸に関する。 背景技術

従来、 身障者の住宅及び病院や病室内の便所に電動扉を設ける場合には、 感知 式スィツチ等を利用した引き戸を設置することが一般的である。

しかし、 引き戸を設置する場合には、 開口部の幅員に対して同寸法以上の戸袋 部分が必要になるため、 一般住宅を身障者に対応した住宅に改装する場合、 もし くは病室内の便所等の狭い場所では、 戸袋部分の寸法を確保することが困難な場 合があった。

この対策として、 戸袋部分を含めた全体寸法を小さくするため、 上吊式の 2枚 の電動扉を備えた電動引き戸等も開発されたが、 この場合においても、 扉を設置 するためには、 少なくとも開口部の寸法に加えて電動扉 1枚以上の戸袋寸法が必 要となる。

従って、 住宅 ·病院等のようにその建物の構造上、 電動引き戸を設置すること が不可能な場合には、 開口部を幅員に対して最大限確保するために、 ドア型の電 動開戸を使用するか、 又は手術室等に使用される電動折戸を使用するしかなかつ た。 電動折戸は、 2枚の扉の側緣を屈折可能に連結し、 これら 2枚の扉を折り畳 むことにより開くものである。

しかし、 電動開戸は、 開閉時の扉の回動範囲が広いため、 利用者にぶっかる等 安全上の問題があった。

また、 電動折戸は、 扉の移動範囲は電動開戸より小さいものの、 車椅子利用者 以外の人が利用する場合、 電動であるために手動では開閉しにくく不便だった。 また、 構造が複雑で高価なため、 病室内の便所等や住宅では使用できなかった。 発明の開示

本発明は、 上記のような事情に鑑みてなされたもので、 開閉時の扉の移動範囲 が小さく、 車椅子利用者と健常者の双方にとって開閉がしゃすく、 さらに、 構造 が簡単で安価な電動 ·手動兼用折戸を提供することを目的としている。

上記目的を達成するために、 本発明の電動 ·手動兼用折戸は、 一端部が旋回軸 によって回動可能に支持された第一の扉と、 前記第一の扉の他端部に折り畳み可 能に連結された第二の扉と、 前記第二の扉に連結された旋回部材と、 前記旋回部 材を旋回させるための旋回機構とを具備する。

この構成によれば、 旋回機構により旋回部材ににより力を加えるか、 手動によ り第二の扉に力を加えると、 連結部を境に折戸全体が 「V」 字状に折れ曲がり、 旋回軸を中心として旋回する第一の扉に、 第二の扉が引き寄せられるようにして 扉が開く。 したがって、 戸袋部分の確保が不要になると共に、 各扉の移動領域が 小さくなる。 さらに、 弓 Iき戸に近い操作感が得られる。

なお、 第二の扉を第一の扉よりも幅広に構成しておけば、 手動による開閉をよ り容易に行うことが可能となる。

前記旋回部材は、 前記第二の扉との連結部が第二の扉の幅方向に沿って移動自 在となるように、 スライド機構を介して連結されていてもよい。 この構成によれ ば、 旋回部材と第二の扉との連結点が、 全開状態と全閉状態とで変わる。 すなわ ち、 全閉状態から開く際には、 前記連結点を各扉間の可動連結部に接近させるこ とができる。 また、 全開状態から閉じる時には、 前記連結点を可動連結部から離 すことができる。 したがって、 開動作に必要な駆動トルクが低減され、 閉動作も 確実かつ滑らかになる。

前記旋回部材は、 前記旋回機構により旋回される第一の回転棒と、 この第一の 回転棒と前記第二の扉とを連結する第二の回転棒とを具備していてもよい。 この 場合には、 開閉時に第二の扉と第一の回転棒とが直角になることがないから、 滑 らかに手動で開閉ができる。

前記旋回部材を駆動する前記旋回機構は、 手動開閉時に前記第二の扉に加えら れる負荷を感知するセンサを有し、 このセンサが前記負荷を感知すると、 前記旋 回機構は手動開閉の補助を行ってもよい。 この構成では、 開閉スィッチや人感セ ンサ等を用いた電動による折戸の自動開閉ができるだけでなく、 手動開閉時に電 動で開閉の補助を行うことも可能となる。 また、 電動では自動開閉ができない停 電時にも、 手動開閉が行える。 図面の簡単な説明

図 1は、 本発明の第一の実施形態に係る電動 ·手動兼用折戸の平面図である。 図 2は、 上記折戸の丁番の平面図である。

図 3は、 上記折戸の側面図である。

図 4は、 図 3中 A部の断面図である。

図 5は、 上記折戸の正面図である。

図 6は、 上記折戸の背面図である。

図 7は、 本発明の第二の実施形態に係る電動 ·手動兼用折戸の平面図である。 図 8は、 電動 ·手動兼用折戸に設けられたロック機構の一例を示す断面図であ り、 引き手を引いてロックを解除した状態を示している。

図 9は、 上記ロック機構によるロック状態を示す断面図である。 発明を実施するための最良の形態

以下、 本発明の電動 ·手動兼用非対称扉折戸の実施形態について説明する。 た だし、 本発明は以下の各実施形態に限定されるものではなく、 例えばこれら実施 形態の構成要素同士を適宜組み合わせてもよいし、 周知の他の構成を組み合わせ てもよい。

図 1は、 第 1実施形態の折戸の開閉軌跡を示す平面図であり、 符合 1 0 0は折 戸である。 この実施形態の折戸 1 0 0は、 トイレ （図 1中上側） と廊下 （図 1中 下側） との間に設置されているが、 本発明はこの配置状態に限定されるものでは なレ 折戸 1 0 0は、折り畳み可能に連結された小扉（第一の扉） 6 0と大扉（第 二の扉） 5 0とを有する。 本実施形態では、 小扉 6 0と大扉 5 0の巾は、 およそ 1 ： 2に設定されている。

小扉 6 0は、 三方枠 2 0 0 (図 5参照） の上辺の下面に設けられた上吊レール 7 (図 4参照） の図 1中右端 （吊元側/固定側） に、 回転金物などの旋回軸 1 1 を介して吊り下げて固定され、 旋回自在とされている。

大扉 5 0は、 小扉 6 0の他端側に、 丁番 9を介して折り畳み自在に連結され、 その上端面の中央にはガイドローラ （被ガイド部 Z例えば回転金物） 8が垂直に 突出した軸に回転可能に取り付けられている。 このガイドローラ 8は、 上吊レー ル 7内にはめ込まれ、 扉の開閉の際には、 回転しながら上吊レール 7の内壁面に 沿って移動し、 扉を全閉した時には、 丁番 9を隔てて前記旋回軸 1 1と対称の位 置に配置されるようになっている。

丁番 9は、 いわゆる変形アングル丁番であり、 廊下側に回転軸が位置するよう に取り付けられている。 図 2に示すように、 蝶番 9の座金の両端部 9 aは 4 5 ° ずつ外側へ曲げられており、 扉を全閉した時には、 トイレ側において大扉 5 0と 小扉 6 0の境に 9 0 ° の凹部 9 bが形成される。

大扉 5 0のトイレ側の面には、 丁番 9の近くに側に手動開閉用の引き手 2 1が 固定されている。 また、 大扉 5 0の廊下側の面には、 丁番 9と反対側に手動開閉 用の引き手 2 2が固定されている。

大扉 5 0の上端部のトイレ側の面には、 駆動レール 2が上吊レール 7と平行に 固定されている。

三方枠 2 0 0の上辺には電動駆動部 3が取り付けられ、 この電動駆動部 3の下 面から回転軸 4が突出し、 電動駆動部 3により一定範囲内で回転駆動されるよう になっている。 回転軸 4の下端には、 水平な回転棒 （旋回部材） 5の基端部が固 定され、 回転軸 4が回転すると回転棒 5が水平に旋回する。

回転棒 5の先端部には、 スライド部材 6が回転可能に取り付けられ、 このスラ イド部材 6は、 駆動レール 2内にはめ込まれて、 駆動レール 2の内壁面に沿って 回転しながら移動できる。

電動駆動部 3には、車椅子利用者が操作できるスィッチ（図示略）、 および人感 センサなどの各種感知器等 （図示略） に設けられたスィッチ （図示略） が接続さ れており、 これらスィツチや感知器からの信号に基づいて回転軸 4を回転する。 回転軸 4が回転されると、 回転棒 5が水平旋回し、 スライド部材 6が駆動レール 2内を移動しながら大扉 5 0に力を加え、 折戸 1 0 0を開閉する。 これにより、 車椅子利用者がスィツチ操作を行うか、 各種感知器等が通行すべき人間を感知す るか、 手動開閉用の引き手 2 1， 2 2に力が加わった場合に、 扉が開閉される。 以上のように、 本実施形態の折戸 1 0 0では、 電動駆動部 3が発生する力が回 転棒 5に取り付けられたスライド部材 6を介して大扉 5 0に加わり、 大扉 5 0並 びに小扉 6 0を開閉させる。

次に、 上記折戸 1 0 0の開放操作時の動作について説明する。 全閉状態におい て、 スィッチへの操作または各種感知器等からの信号により、 電動駆動部 3に開 放操作のための電源が接続されると、 回転棒 5は扉の開閉端から固定端側に回転 し、 スライド部材 6が旋回する。 スライド部材 6は、 大扉 5 0に固定された駆動 レール 2内を移動し、 回転棒 5からの力により駆動レール 2に伝達し、 大扉 5 0 がなめらかな軌跡を描いて開く。

回転棒 5と大扉 5 0との連結点は、 スライド部材 6が駆動レール 2に沿って移 動することにより、 全開状態と全閉状態とで変わる。 全閉状態からの開動作時に は連結点は丁番 9に接近し、 開動作に必要な駆動トルクが低減される。 一方、 全 開状態からの閉動作時には、 連結点が丁番 9から離れるため、 閉動作が確実かつ 滑らかに行える。

大扉 5 0は、 ガイドローラ 8によって三方枠 2 0 0の上辺から吊り下げられ、 ガイドローラ 8の取り付け位置は大扉 5 0の中心部分 （位置変更は可能） である ため、 大扉 5 0はその幅方向中心線を中心として回転しながら、 固定端側に引き 寄せられる。

小扉 6 0の幅と大扉 5 0の幅は概ね 1 ： 2の比率であるため、 ガイドローラ 8 が上吊りレール 7内を移動することができ、 ガイドローラ 8は開閉中は常に直線 的な軌跡を維持する。 その結果、 大扉 5 0は符合 1 aの位置から符合 2 aの位置 へと移動し、 大扉 5 0に可動連結された小扉 6 0は、 図 1中の符合 l bの位置か ら符合 2 bの位置へと移動し、 折戸 1 0 0は開放される。

次に、 閉鎖操作時の動作について説明する。 全開状態において、 電動駆動部 3 に閉鎖操作側の電源が入ると、回転棒 5は固定端側から開閉端側に回転し始める。 すると、 スライド部材 6を介して大扉 5 0に伝達される力によって、 大扉 5 0及 び小扉 6 0が開放操作時とは逆方向に動き、符合 2 aの位置から符合 1 aの位置， 及び符合 2 bの位置から符合 1 bの位置へとそれぞれ移動し、 全閉状態へと移行 する。

以上説明したように、 本実施の形態においては、 折戸 1 0 0を折れ巾が可動と なるように可動連結された小扉 6 0及び大扉 5 0にて構成し、 かつ、 これらの巾 を概ね 1 ： 2とすることにより、 引き戸に近い合理的な動線が得られる。

また、 引き手 2 1または 2 2を手動で引っ張ることにより、 扉を開閉すること もできる。 廊下側から引き手 2 2を使って折戸 1 0 0を手動開閉する際には、 丁 番 9が小扉 6 0と共にトイレ内に移動するから、 引き手 2 2を手前側に大きく旋 回させる必要がなく、 単に右側へ動かすだけで開閉でき、 引き戸に近い操作感が 得られる。 よって、 引き手 2 2の操作時に、 大扉 5 0の旋回移動に合わせて利用 者も後退しなければならなくなるといつた不具合がなく、 車椅子利用者による手 動開閉も容易に行える。

また、 大扉 5 0に駆動レール 2を固定し、 この駆動レール 2に沿ってスライド 部材 6が移動自在にしたから、 全開時及び全閉時における初期動作をなめらかな ものにすることができ、 電動開閉時に安定した動作が行える。 大扉 5 0側を駆動 し、 小扉 6 0を連動させる構造であるから、 開閉もなめらかである。

なお、 上記構成によれば、 手動による開閉時に引き手 2 1， 2 2に負荷が加わ つたことを電動駆動部 3で検知することも容易である。 そのためには、 図 4に示 すように、 電動駆動部 3内にトルクセンサゃリミットスィツチ等のセンサ 3 aを 設け、 このセンサ 3 aで回転軸 4に加わる力を検出すればよい。 この場合、 引き 手 2 1 , 2 2に力が加わったことを検出したときに、 電動駆動部 3内のモータ等 に通電して折戸を開くように構成することができ、 手動時の扉開閉を補助するこ とができる。 また、 手動操作を阻害しないために、 停電時にも手動にて直接扉を 開閉することができる。 トイレ内及び廊下側からの操作についても同様となる。 さらに、 本実施形態の如く折戸 1 0 0を電動にすると、 電気接点， 電気信号， 電波， 音声， 光等あらゆる方法での電源の入切が可能となるから、 単純な電源の 入切 （スィッチ） 操作による開閉， ホームオートメーション （H A) による遠隔 操作による開閉， 他各種音， 光， 水， 熱， 煙感知器等のあらゆるセンサーとの連 動が可能であり、 防災， 避難上からも有効である。 また、 電動の折戸 1 0 0が、 便所， シャワー室等プライバシ一が守られるべき 場所に取り付けられた場合において、 脳血管障害などの要因により、 トイレ内利 用者の動きが一定時間感知されない場合には、 電気的に扉を開放し、 同時にナー スコール等により遠隔地に電気信号により連絡することも可能となる。

さらに、 電動車椅子に設けられたセンサが誘導電波を感知しながら、 所定の住 戸又は部屋までの誘導を可能とした共同住宅や病院等においては、 車椅子による ェントランスから住戸又は部屋までの移動を完全自動化することも可能となる。 また、 事故防止のため、 大扉 5 0と小扉 6 0を連結する部材として、 座金を 4 5 ° ずつ折り曲げた変形アングル丁番 9を採用しているため、 全閉状態において 丁番部分に 9 0 ° の凹部 9 bが形成され、 連結部分に誤って指を挟み込む等の事 故を防止できる。なお、座金の折り曲げ角度は必ずしも 4 5 ° である必要はなく、 その他の角度に設定してもよい。

[第 2実施形態]

次に、 本発明の第 2実施形態について説明する。 図 7は、 本実施の形態に係る 折戸の開閉軌跡図である。 この実施形態の折戸 1 1 0は、 旋回部材 3 0の連結構 造のみが図 1の実施形態と相違し、 その他の構成については同様であるから、 図 1中の符合を援用し、 旋回部材 3 0についてのみ説明する。

旋回部材 3 0は、 折戸 1 0 0の回転棒 5に対応し、 第一の回転棒 3 1と、 第二 の回転棒 3 2とから構成されている。 第一の回転棒 3 1の基端部は電動駆動部 3 の回転軸 4に水平に連結され、 第一の回転棒 3 1の先端部に第二の回転棒 3 2の 一端が水平回転自在となるように連結され、 さらに、 第二の回転棒 3 2の他端は 大扉 5 0の丁番 9近傍に、 取付治具 3 3を介して回転自在に固定されている。 この構成によれば、 図 1の折戸 1 0 0と同様の作用効果を得ることができるだ けでなく、 手動開閉時に第二の扉と回転棒 3 0とが直角になることがないから、 いっそう滑らかな手動開閉が行える。

なお、 上記実施の形態では、 ガイドローラ 8により大扉 5 0を吊り下げていた が、 これに限定はされない。 大扉 5 0を回転可能に吊設すると共に、 上吊レール 7に沿って連結点が移動できる構造であればよく、 ガイドローラ 8の代わりに例 えば滑車やコロを用いることも可能である。

また、 上記実施の形態は 2枚折戸であるが、 より広い開口部を得るためには 3 枚以上からなる折戸とすることも可能である。

[第 3実施形態]

上記各実施形態において、 安全性向上の観点から、 図 8および図 9に示すよう なロック機構を設けてもよい。 このロック機構は、 大扉 5 0のトイレ側に取付部 7 0を介して取り付けられた引き手 2 1と、 引き手 2 1の上方において三方枠 2 0 0に固定された被係合部 7 4と、 この被係合部 7 4に係合して扉をロックする ための係合ラッチ 7 1と、 引き手 2 1を引く力を係合ラッチ 7 1を引き下げる力 に変換する変換部 7 2と、 係合ラッチ 7 1を常に上方へ付勢しているスプリング 7 5とを有する。

引き手 2 1の上端部には規制部 7 6が形成され、 この規制部 7 6は、 取付部 7 0に形成された挿入孔に挿入されている。 規制部 7 6の先端にはフランジ部 7 6 aが形成され、引き手 2 1の前後方向 Zの移動範囲を規制している。これにより、 引き手 2 1は、 前後方向 Zに一定範囲内で移動可能となっている。

変換部 7 2は、規制部 7 6に連結されて水平方向に延びる第 1のピン 7 2 aと、 係合ラッチ 7 1に連結されて下方へ延びる第 2のピン 7 2 と、 第 1及び第 2の ピン 7 2 a , 7 2 bを連結する連結部 7 2 cとからなっている。

連結部 7 2 cは L字形をなすレバーであり、 ピン 7 2 a， 7 2 bに対して傾動 可能に連結されている。 これにより、 図 9に示すようにピン 7 2 bが上昇してい る場合には傾斜姿勢となり、 引き手 2 1を引くと、 図 8に示すように傾動して水 平姿勢になり、 ピン 7 2 bを下方に引くようになつている。

係合ラッチ 7 1は、 その上部に凸円弧面 7 1 Aを有しており、 係合ラッチ 7 1 の下端には、 スプリング 7 5が介装されている。 スプリング 7 5は、 大扉 5 0の 上部に設けられた収納部 8 1に収納され、係合ラッチ 7 1を上方へ付勢している。 被係合部 7 4は、 係合ラッチ 7 1と係合する位置に、 開閉動作する開閉部 7 3 を備えている。 この開閉部 7 3は、 トイレ内にいる人間の有無を検知するための 人感センサ （図示略） からの出力に応じて駆動機構により開閉され、 人感センサ がトィレ内に人を感知しない場合は、 図 9の破線に示すように水平位置まで持ち 上げられた状態または垂直位置から水平位置まで回動できる状態（開閉可能状態） にされる。 一方、 人感センサがトイレ内に人を感知した場合には、 図 9の実線に 示すように垂直位置に固定された状態 （開閉規制状態） とされる。

人感センサがトイレ内に人を感知しないと、 被係合部 7 4の開閉部 7 3は水平 姿勢になるため、 扉は自由に開閉できる。 このとき、 被係合部 7 4内に挿入され ている係合ラッチ 7 1は、 前後方向 Zの移動について規制を受けないため、 廊下 側から開放操作をすれば、 大扉 5 0は開く。

一方、 トイレ内に人がいることを人感センサが感知すると、 被係合部 7 4の開 閉部 7 3は下方へ回動して固定され、 被係合部 7 4内に挿入された係合ラッチ 7 1は、 開閉部 7 3により前後方向 Zへの移動が規制されるから、 廊下側から開放 操作をしても、 大扉 5 0は開かない。

トイレ内にいる人が大扉 5 0を開けるには、 引き手 2 1を引けばよい。 トイレ 内から引き手 2 1を引くと、 引き手 2 1が手前に移動し、 変換部 7 2により係合 ラッチ 7 1が引き下げられ、 係合ラッチ 7 1はスプリング 7 5の弹発力に抗しな がら下方移動し、 被係合部 7 4から抜ける （図 8中の実線）。 これにより、 係合ラ ツチ 7 1は前後方向 Zへの移動が自由な状態となるから、 そのまま引き手 2 1を 弓 Iけば大扉 5 0が開く。

トイレから人が出ると、 人感センサがトイレ内に人を感知しなくなるため、 被 係合部 7 4の開閉部 7 3は、 再び開閉可能状態となる。 この状態で大扉 5 0が閉 じると、 係合ラッチ 7 1の凸円弧面 7 1 Aが開閉部 7 3の下端に当接しながら、 スプリング 7 5の弹発力に抗して下方移動し、 係合ラッチ 7 1は被係合部 7 4内 に挿入される。

以上説明したように、 上記のロック機構によれば、 全閉時に人がトイレ内にい ると、 係合ラッチ 7 1が開閉部 7 3に係合して廊下側からの操作による開放動作 を規制する。 一方、 トイレ内から引き手 2 1を引けば、 係合ラッチ 7 1が被係合 部 7 4から抜けるので、 容易に開くことができる。 これにより、 廊下側からの開 放操作によってトイレ内の人に折戸がぶっかるおそれがなく、 いっそう安全性に 優れる。 しかも、 このロック機構は、 引き手 2 1を引くだけの簡単な動作でロッ ク解除が可能である。

また、 開閉部 7 3は、 人を感知したときのみ通電されて開閉規制状態となるた め、 停電時には開閉可能状態となり、 扉のロックが解除される。 したがって、 安 全であるし、 操作性にも優れる。 産業上の利用の可能性

本発明の電動 ·手動兼用折戸によれば、 戸袋部分が不要になると共に、 開閉時 の扉の移動範囲が小さくなるため、 引き戸の設置が困難な場所においても、 幅員 に対する開口部を最大限に確保できる。また、構造が簡単で安価である。さらに、 自動開閉のみならず、 手動開閉が可能で、 手動開閉時の電動補助も容易であるた め、 自動開閉を必要とする車椅子利用者等と、 自動開閉を必要としない利用者の 双方にとって利便性が高い。 さらに、 停電時でも、 手動開閉による開閉が可能で ある。

Claims

請求の範囲

1. 電動，手動兼用折戸であって、

一端部が旋回軸 （1 1) によって回動可能に支持された第一の扉 （60) と、 前記第一の扉 （60) の他端部に折り畳み可能に連結された第二の扉 （50) と、

前記第二の扉 （50) に連結された旋回部材 （5) と、

前記旋回部材 （5) を旋回させるための旋回機構 （3) とを具備する。

2. 請求項 1記載の電動 ·手動兼用折戸であって、 前記旋回部材 （5) は、 前記 第二の扉 （50) と前記旋回部材 （5) との連結点が、 前記第二の扉 （50) の 幅方向に移動可能となるように、 スライド機構 （2、 6) を介して前記第二の扉

(50) に連結されている。

3. 請求項 1記載の電動 ·手動兼用折戸であって、 前記旋回部材 （5) は、 前記 旋回機構（3) により旋回される第一の回転棒（30) と、 この第一の回転棒（3 0) と前記第二の扉 （50) とを連結する第二の回転棒 （32) とを具備する。

4. 請求項 1記載の電動 ·手動兼用折戸であって、 前記旋回機構 （3) は手動開 閉時に前記第二の扉（50)に加えられる負荷を感知するセンサ（3 a)を有し、 このセンサ （3 a) が前記負荷を感知すると、 前記旋回機構 （3) は手動開閉の 補助を行う。