明 細 害
画像取得装置
技 術 分 野
本発明は、 例えばベル 卜コ ンベア等の搬送手段によつ て移動中の対象物、 特に大型の対象物に関する画像を取 得する装置に関 し、 更に詳し く 言えば、 前記対象物に関 する複数の画像を経時的に取得する装置に関する。 本発 明の装置は、 移動物品の検査、 トラ ッキング制御される ロボッ トを用いて各種作業を行なう システム等に適用さ れ得る。
背 景 技 術
ベル 卜コ ンベア等によ り移動中の物品について画像を 取得 し、 各物品の位置検出、 形状 , 寸法の測定あるいは 検査の自動化を図るこ とは、 広く 知られた手法の 1 つで ある。 画像取得にはカメ ラが用いられ、 物品の位置検出、 形状 ■ 寸法の測定あるいは検査の精度は、 当然、 取得さ れる画像の精密度 (分解能) に強く 左右される。 一般に、 測定 ■ 検査の精度を上げるには、 視野を絞って精密な画 像を取得する必要がある。
そのため、 1 台のカ メ ラによる 1 回の撮影では対象物 α |- こついて必要な画像 (例えば、 1 つのワークの互いに 離隔 した 2 つの特徴部の画像) を得る こ とが出来な く な る こ とが珍し く ない。 この問題を解決するために、 複数 台のカメ ラによる撮影と画像取り込みを同時に行えるよ う に特別に設計された画像取得装置が開発されている。
図 1 はこのよ うな画像取得装置を用いた画像取得方式 を説明する図である。 同図において、 符号 1 は図中で左 方から右方へ連続的に走行するコ ンベアで、 大型のヮー ク Wがこのコ ンベア 1 上に載置されて連続的に移動 して いる。 こ こでは、 ワーク Wの 2 つの特徴部 A、 Bの画像 が必要と されるものとする。 この場合の撮影 画像取り 込みの手順は、 通常、 次のよ うなものとなる。
1 . 撮影位置 P 1 の上流の適当な位置 P 0 で適当なセン サを用いて、 位置 P 0 へのワーク到来を検知する。
2 . 位置 P 0 へのワーク到来時点から測って時間 T 1 後 に、 1 つのワーク Wについて、 それぞれ視野 C F 1 、 C F 2 を持った 2 台のカ メ ラ (図示省略) で 2 つの特徴部 A、 Bの画像の撮影と画像処理装置への取り込みを同時 に行なう。 撮影タ イ ミ ングを定める時間 T 1 は、 位置 P O , P 1間の距離 D 1 をコ ンベア走行予定速度 V で除し た値 ( T 1 = D 1 Z v ) と して予め定め られる。
この方式によれば一応目的は達成されるが、 複数画像 の同時撮影及び同時取り 込みを行う よ う特別に設計され た画像取得装置を用意 しなければならず、 高コス ト とな る と言う難点がある。
そこでよ り 一般的に用いられているのが、 図 2 に示 し たよ う に、 同一対象物に関 して複数個所の撮影と画像取 リ込みを複数回に分けて行なう方式である。 図 2 は図 1 と同様の状況設定で描かれている。 すなわち、 、 大型の ワーク Wがコ ンベア 1 上に載置されて左方から右方へ連
続的に搬送されてお り、 1 つのワーク Wについて 2 つの 特徴部 A、 Bの画像が必要と されるものとする。 この方 式による撮影 Z画像取 り 込みの手順は、 通常、 次のよ う なものとなる。
1 . 撮影位置 P 1 の上流の適当な位置 P 0 で適当なセン サを用いて、 位置 P 0 へのワーク到来を検知する。
2 . 位置 P 0 へのワーク到来時点から測って時間 T 1 後 に、 1 つのワーク Wについて、 視野 C F 1 を持った 1 台 のカ メ ラ (図示省略) で一方の特徴部 Aの画像の撮影と 画像処理装置への取り 込みを行なう。 撮影タ イ ミ ングを 定める時間 T 1 は、 位置 P 0, P 1間の距離 D 1 をコ ンペ ァ走行予定速度 V で除した値 ( T 1 = D 1 / V ) と して 予め定められる。
3 . 位置 P 1 へのワーク到来時点 (撮影時点) から測つ て時間 T 2 後に、 同 じ 1 つのワーク Wについて、 視野 C F 2 を持ったも う 1 台のカメ ラ (図示省略) で他方の特 徴部 Bの画像の撮影と画像処理装置への取り 込みを行な う。 撮影タ イ ミ ングを定める時間 T 2 は、 位置 P 1, P 2 間の距離 D 2 をコ ンベア走行予定速度 V で除した値
( T 2 = D 2 / V ) と して予め定められる。
この方式によれば、 複数画像の同時撮影及び同時取り 込みを行う よ う特別に設計された画像取得装置を用意す る必要はな く なるが、 コ ンベア 1 の実際の走行速度が予 定速度 V からずれた場合に、 必要な画像 (特徴部 A、 B を視野 C F 1 、 C F 2 内に適正に収めた画像) が取得で
きないと いう問題が生じるおそれがある。 なお、 図 1 に 示 した方式においても位置 P 1 における同時撮影に関し て同様の問題が生じるが、 図 2 の方式では、 仮に最初の 撮影位置 P 1 における特徴部 Aの撮影が適正に行な う手 段が確保されていたと しても、 2度目の撮影位置 P 2 に おける特徴部 Bの撮影が適正に行なわれる保証がない。 すなわち、 、 初回の撮影タ イ ミ ングの適正化だけであ れば、 距離 P 0— P 1の短縮などの方策によ り、 問題をほ ぼ回避出来る可能性がある。 しか し、 図 2 の方式では、 距離 P 1, P 2の短縮には限界があ り (コ ンベア速度が速 い場合、 実質同時撮影 画像取 り込みが要求される) 、 図 1 の方式を採用 した場合に比べて問題はよ り本質的で ある。
発 明 の 開 示
本発明の目的は、 複数画像の同時撮影 取り込みを行 なう よ う な特別に設計された装置を要する こ とな く、 対 象物の移動速度に変動があっても適正なタ イ ミ グで必要 な複数画像を取得する こ とが出来る画像取得装置を提供 する こ とにある。
上記目的を達成するため、 搬送手段によって移動中の 対象物に関する画像を複数回に分けて経時的に取得する 画像取得装置において、 本発明では、 前記搬送手段の搬 送距離を検出する搬送距離検出手段と、 前記複数回に分 けて行なわれる画像取得の内少な く と も 2 回目以降の画 像取得のタ イ ミ ングを前記搬送距離検出手段の出力に基
づいて制御する手段と を備えている。
本発明によれば、 複数回に分けて行なわれる撮影のタ イ ミ ングが、 対象物の実際の移動距離を表わすデータ に 基づいて定める られるので、 複数画像の同時撮影ノ取リ 込みを行なう よ う な特別に設計された装置を要する こ と な く、 対象物の移動速度に変動があっても適正なタ イ ミ グで必要な複数画像を取得する こ とが出来る。
図 面 の 簡 単 な 説 明 図 1 は、 複数画像を得るために、 複数画像の同時撮影 z取 り込みを行な う タ イ プの従来方式について説明する 図である。
図 2 は、 複数画像を得るために、 複数画像の撮影 取 リ込みを複数回に分けて行な う タ イ プの従来方式につい て説明する図である。
図 3 は、 本発明による画像取得装置の 1 実施形態を構 成する各要素の配置について説明する図である。
図 4 は、 図 3の配置に対応 したシステム構成の一例を 要部プロ ック図で示したものである。
図 5 は、 図 3 に示す実施形態に基づく 画像処理の内容 の概略を記したフ ローチヤ一トである。
図 6 は、 図 3 に示すワーク Wの搬送時の姿勢とは別の 姿勢の例を説明する図である。
発 明 を 実 施す る た め の 最 良 の 形態 まず、 本発明による画像取得装置の 1 実施形態を構成 する各要素の配置について図 3 の概略図を用いて説明す
る。
図 3 において、 ワーク Wを搬送するコ ンベア 1 はヮー ク供給源 1 0 0 に接続されている。 ワーク Wは大型のも ので、 例えばプレス工程の最終段からなるワーク供給源 1 0 0 からコ ンベア 1 上に供給される自動車の トランク の蓋部材などである。 コ ンベア 1 は、 定常の運転時には 連続走行するもので、 その駆動部 2 に内蔵されたモータ によ って駆動される。 駆動モータ乃至それに結合された 軸の回転量は、 パルスコーダ 3 によって常時検出され、 パルス列の形で後述する制御装置へ出力される。
コ ンベアの 1 側には送信部 4 a、 他側には受信部 4 b が設けられ、 これら送信部 4 a及び受信部 4 b はワーク Wの到来を挨出するセンサ 4 を構成する。 このセンサ 4 はコ ンベア 1 上に載置されて搬送されて来るワーク W (本例では先頭部) を検出位置 P 0 で検出する。 このよ うなセンサの例と しては、 例えば反射型、 透過型の光学 式センサ、 磁気センサ、 あるいは接触式のセンサなどを 用いる こ とが出来る。
2 台のカメ ラ C M 1 、 C M 2 はコ ンベア 1 の上方に配 置されている。 一方のカ メ ラ C M 1 は、 コ ンベア 1 の大 型ワーク Wの特徴部 Aを多少の余裕をも ってカバーし得 る程度の大きさの視野 C F 1 しかも っていない。 他方の カ メ ラ C M 2 は、 コ ンベア 1 の大型ワーク Wの特徴部 B を多少の余裕をも ってカバ一し得る程度の大きさの視野 C F 2 しかも っていなし、。 さ らに、 カメ ラ C M 2 の視野
C F 2 はカメ ラ C M 1 の視野 C F 1 よ り もコ ンベア 1 の 走行方向下流側に設定される。 したがって、 上流側の力 メ ラ C M 1 によるワーク Wの特徴部 Aの撮影の時点と下 流側のカ メ ラ C M 2 によるワーク Wの特徴部 Bの撮影の 時点とのずれはその間におけるコ ンベア 1 上のワーク W の移動に正確に対応させなく てはならない。
図中に破線で示したよ うに、 本実施形態では、 画像処 理装置 2 0 はシステム全体の制御装置と して機能する口 ボッ ト コ ン ト ローラ R Cに内蔵された形態をと つている。 ロボッ トコ ン 卜 ローラ R Cはロボッ 卜制御部 1 0 を有し、 このロボッ ト制御部 1 0は、 カメ ラ C M 1 、 C M 2 によ る撮影位置よ り も下流側に配備されたロボッ ト R Bを制 御する。
ロボッ ト R Bは、 ワーク Wに対して例えば把持、 加工 等の作業を行なうために、 内蔵された画像処理装置 2 0 から ワーク Wの位置 ■ 姿勢を表わすデータ を得て、 ロボ ッ ト R Bを トラ ッキング制御する。 また、 ロボッ トコ ン ト ローラ R Cはセンサ 4 に接続されており、 その検出信 号を利用 してワーク Wの到来を検知する。
次に、 図 3 の配置に対応したシステム構成の一例を図
4の要部プロ ック図を用いて説明する。
ロボッ 卜コ ン ト ローラ R Cは、 ロボッ ト制御部 1 0 と さ らに、 カメ ラ C M 1 、 C M 2がと らえた像を処理する 画像処理装置 2 0 と を備える。 すなわち、 このロボッ ト コ ン ト ローラ R Cは視覚センサ内蔵型である。
画像処理装置 2 0は、 マイ ク ロ プロセ ッサからなる C P U (中央演算処理装置) 2 1 を有し、 この C P U 2 1 にはカ メ ライ ンターフェイス 2 2、 フ レームメ モ リ (画 像メ モ リ ) 2 3、 プログラムメ モ リ 2 4、 画像処理プロ セッサ 2 5、 データ メ モ リ 2 6、 モニタ イ ンターフェイ ス 2 7 がバス B S " を介して各々接続されている。
カ メ ライ ンターフェイス 2 2 はコネク タ番号を対応さ せて複数台のカ メ ラを接続出来る型のもので、 こ こでは 上述 した 2 台のカメ ラ C M 1 、 C M 2 が接続されている。 コネク タ番号を指定 してカメ ラ C M 1 (あるいは C M 2 ) に対して撮影指令が出されると、 カ メ ラ C M 1 (あるい は C M 2 ) に設定された電子シャ ツタ機能 (シャ ツタス ピー ドは、 例えば 1 0 0 0分の 1 秒) によ り撮影が実行 され、 カメ ライ ンターフヱイス 2 2 を介して映像信号が グレイ スケール信号の形でフ レームメ モ リ 2 3 に格納さ れる。
モニタイ ンターフェイス 2 7 にはモニタ C R T 4 0が 接続されており、 カメ ラ C M 1 あるいは C M 2 が撮影中 の画像、 フ レームメ モ リ 2 3 に格納された過去の画像、 画像処理プロセッサ 2 5 による処理を受けた画像等が必 要に応じて表示される。
フ レームメ モ リ 2 3 に格納されたワーク Wの特徴部 A (カ メ ラ C M 1 で撮影) あるいは特徴部 B (カ メ ラ C M 2 で撮影) の映像信号は、 プログラムメ モ リ 2 4に格納 された解析プログラムに従って画像処理プロセッサ 2 5
を利用 して解析され、 ワーク Wに関する所要のデータが 作成される。
ワーク Wに関するデータ は、 例えば特徴部 A、 Bの位 置であり、 それに基づいてワーク Wの位置 ■ 姿勢 (予め 教示された基準位置 , 姿勢からのずれ) が求められ、 口 ボッ ト R Bの トラ ッキング制御 (ワーク Wの位置決め誤 差を補正した トラ ッキング制御) に利用される。
データ メ モ リ 2 6 は、 2台のカ メ ラ C M 1 、 C M 2 と 画像処理装置 2 0 を含む視覚センサに関連した各種の設 定値を格納する領域と、 C P U 2 1 が実行する各種処理 に必要なデータの一時記憶に利用される領域を含んでい る。
そ して、 C P U 2 1 はロボッ トコ ン ト ローラ R C内部 でバス B S を介して以下の説明する ロポッ ト制御部 1 0 の C P U 1 1 にバス結合されている。 これによ つて、 画 像処理装置 2 0 は実質的にロボッ 卜制御部 1 0 と一体の 機器と して構成される こ とになる。
ロボッ ト制御部 1 0 は、 バス B S を介 して画像処理装 置 2 0の C P U 2 1 とバス結合された C P U 1 1 を有し ている。 この C P U 1 1 には、 システム全体を制御する ためのプログラムが格納された R O M 1 2、 C P U処理 のためのデータの一時記憶に使用される R A M 1 3、 動 作プログラム、 座標系設定データ、 その他各種設定パラ メータ等が格納される不揮発性メ モ リ 1 4、 口ポッ ト R Bの機構部にサーボ回路 1 6 を介 して接続された軸制御
1 o 器 1 5、 デジタルシグナルプロセッサ ( D S P ) 用デー タ メ モ リ 1 7、 デジタルシグナルプロセ ッサ (以下、
「 D S P」 と言う。 ) 1 8及びセンサ 4のためのセンサ イ ンターフェイス 1 9が、 各々バス B S ' を介 して接続 されている。
不揮発性メ モ リ 1 4 に予め書き込まれるデータ には、 コ ンベア 1 の走行距離 D とパルスコーダ 3 の計数出力 (イ ンク リ メ ンタル量 Δ η ) との関係を表わすスケール ファ ク タ ( a = A n Z D ) の他、 位置 P 0, P 1間の距離 D 01、 位置 P 1, P 2間の距離 D 12、 位置 P 2, P 3間距離 D 23が含まれる。 これらのデータ は、 例えば作業に先行 したキヤ リ ブレーショ ンによって取得出来る。
D S P 1 8 は、 これに接続されたパルスコーダ 3 の計 数出力信号を処理するためのプロセ ッサで、 D S P用デ —タ メ モ リ 1 7 は D S P 1 8 による諸処理データや設定 パラメータ を格納する D S P専用のメ モ リ である。 D S P 1 8 は、 C P U 1 1 の命令に従って、 任意の時点にお いてパルスコーダ 3の計数出力を検出 し、 D S P用デー タ メ モ リ 1 7 の所定エ リ アに書き込む機能を有 している c また、 画像処理装置 2 0 の C P U 2 1 から も、 C P U 1 1 を介して D P S用データ メ モ リ 1 7 にアクセス可能で ある。
以下、 本発明の画像取得装置を組み込んだ上記システ ム構成と機能を前提に、 準備作業、 動作の概要並びに処 理手順について説明する。 なお、 画像処理装置 2 0のプ
T
1 1 ログラムメ モ リ 2 4、 データ メ モ リ 2 6 及びロボッ ト制 御部 1 0 内の各メ モ リ には、 予め必要な処理を実行する ためのプログラム及び関連設定データがすべて格納済み であるものとする。
また、 ロボッ ト R Bの トラ ッキング動作についてはこ こでは詳し く は述べないが、 トラ ッキング動作の開始時 期は、 ワーク W (正確に言えば位置決め誤差のないヮー ク W ) の代表点が、 後段のカ メ ラ C M 2 による撮影位置 よ り も下流の定位置 Q 1 (ワーク先頭位置でいう と位置 P 3 ) に到達する時点とする。 ロボッ ト R Cの初期位置
(ホームポジショ ン) は Q 0 と し、 位置 Q 2 で トラ ツキ ング動作を完了 して初期位置 (ホームポジショ ン) Q 0 へ復帰するものとする。
[動作の概要]
1 . ロボッ 卜コ ン ト ローラ R Cがワーク Wの供給開始信 号を受けると、 センサ 4 がオンされる。
2 . ワーク Wが位置 P 0 へ到来 したかどうかを検知する ための動作を開始する。 センサ 4 によってワーク W (の 先頭) が位置 P 0 へ到来 しと こ とが検出 されると、 その 時点におけるパルスコーダ計数値 N 0 が記憶される。
3 . ワーク Wが上流側の撮影位置 P 1 (すなわち、 セン ザの位置 P 0 から下流へ距離 D 01進んだ位置) に到達し たら、 カ メ ラ C M 1 によ り ワーク Wの特徴部 Aの撮影を 行い、 撮像を画像処理装置 2 0 に取 り込む。 ワーク Wの 撮影位置 P 1 への到達時点は、 パルスコーダ計数値が
N 1 = N 0 + a D 01と なった時点と して定める。
4. ワーク Wが下流側の撮影位置 P 2 (すなわち、 上流 側の撮影位置 P 2 から下流へ距離 D 12進んだ位置) に至 IJ 達した ら、 カ メ ラ C M 2 によ り ワーク Wの特徴部 Bの撮 影を行い、 画像を画像処理装置 2 0 に取 り込む。 ワーク Wの撮影位置 P 2 への到達時点は、 パルスコーダ計数値 が N 2 = N 1 + a D 12と なった時点と して定める。
5. 特徴部 A、 Bの画像解析を行い、 ワーク Wに関する 所要の情報を得る。 例えば、 特徴部 A、 Bの各先端点 a、 b の位置を求める。 検査工程の一部と してこ こで特徴部 A、 Bの形状、 寸法等を判定 しても良い。
6. ワーク Wが トラ ッキング開始位置 P 3 に到達したら, ロボッ ト R Cの トラ ッキング動作を開始し、 トラ ツキン グ動作が完了 した ら、 初期位置 Q 0 へ復帰する。 トラ ッ キング動作開始位置 P 3 への到達時点は、 パルスコーダ 計数値が N 3 = N 2 + a D 23となった時点と して定める ( 以上の動作に対応する C P U 1 1 あるいは 2 1 の処理 の概要を図 4のフ ローチャー トに記す。 各ステップにお ける処理の要点は次の通 り である。
(ステッ プ S 1 ) ; ワーク Wがコ ンベア 1 に供給された こ と を知らせる適当な外部信号を受けて、 C P U 1 1 、 2 1 はセンサ 4 によるワーク Wの到来を待つ態勢に入る,
(ステッ プ S 2 ) ; センサ 4がワーク Wの到来を検出 し たら、 直ちにその時点におけるパルスコーダ計数値 N 0 を D S P用メ モ リ 1 7 とデータ メ モ リ 2 6 に記憶する。
(ステッ プ S 3 ) ; 次に、 ワーク Wが上流側の撮影位置 P 1 に到来するのを待つ態勢に入る。 撮影位置 P 1 への 到来は、 パルスコーダ計数値が N 0 + a D 01に達したこ とで判別される。 a D 01は、 パルスコーダ 3 の計数値に 換算された位置 Ρ 0, Ρ 1間距離に相当 している。 αは前 述した通り、 パルスコーダ 3 の計数値と コ ンベア走行距 離の関係を表わすスケールファク タである。
(ステッ プ S 4 ) ; その時点におけるパルスコーダ計数 値 Ν 1 を記憶する。 計数値 Ν 1 は、 当然、 N O + a D 01 と等 しいかあるいは (計算周期が有限である こ とによる ずれに起因 して) これをわずかに上回る値と なる。
(ステッ プ S 5 ) カ メ ラ C M 1 で特徴部 Aの撮影を実 行する。
(ステッ プ S 6 ) 特徴部 Aの画像を画像処理装置 2 0 へ取 り 込む。
(ステッ プ S 7 ) 次に、 ワーク Wが下流側の撮影位置 P 2 に到来するのを待つ態勢に入る。 なお、 ステッ プ 6 で取 り 込まれた特徴部 Aの画像の処理は、 後続する撮影 Z画像取り 込みに余裕を持たせるために、 後回 しとする (ステッ プ S 1 1 参照) 。 撮影位置 P 2 への到来は、 パ ルスコーダ計数値が、 N 1 + a D 12に達したこ とで判別 される。 な D 12は、 パルスコーダ 3の計数値に換算した 位置 Ρ 1, Ρ 2 間の距離に相当 している。
(ステッ プ S 8 ) ; その時点におけるパルスコーダ計数 値 Ν 2 を記憶する。 計数値 Ν 2 は、 当然、 Ν 1 + a D 12
と等 しいかあるいは (計算周期が有限である こ とによる ずれに起因 して) これをわずかに上回る値となる。
(ステッ プ S 9 ) ; カ メ ラ C M 2 で特徴部 Bの撮影を実 行する。
(ステッ プ S 1 0 ) ; 特徴部 Bの画像を画像処理装置 2 0へ取 り込む。
(ステッ プ S 1 1 ) ; ステッ プ 6 で取り 込まれた特徴部 Aの画像と、 ステッ プ 1 0 で取り込まれた特徴部 Bの画 像の処理を行い、 必要なデータ を獲得する。 こ こでは、 例えばワーク Wの先端点 a、 b の位置 (ワーク Wの位置 ■ 姿勢を表わすデータ) が求められる。
(ステッ プ S 1 2 ) ; ワーク Wが トラ ッキング開始位置 P 3 に到来するのを待つ態勢に入る。 卜ラ ッキング開始 位置 P 3 への到来は、 パルスコーダ計数値が、 N 2 + a D 23に達した こ とで判別される。 a D 23は、 パルスコー ダ 3 の計数値に換算した位置 P 2, P 3間距離に相当 して いる。
(ステッ プ S 1 3 ) ; ロボッ ト R Bによる トラ ッキング 動作を開始 し、 トラ ッキング動作が完了 した ら、 初期位 置 Q 0 へ復帰する。 トラ ッキング動作のための処理につ いては周知であるから、 こ こでは詳細を省略する。
以上で一つのワーク Wに対する複数個所撮影 (こ こで は 2個所) と画像取 り 込みを含む、 一連の作業サイ クル が完了する。 後続ワークの供給に備えるためには、 再度 ステッ プ S 1 から処理を実行すれば良い。
以上、 上記実施形態では、 ワーク Wに対する複数個所 撮影と画像取り込みに後続してロボッ 卜による トラ ツキ ング動作を行なっているが、 本発明は他の態様で実施さ れても良い。 例えば、 製品の検査工程で用いる場合には、 複数個所の撮影で得られた画像を解析 して、 形状異常、 寸法異常などを判定するシステムと しても良い。 ワーク
Wの搬送姿勢を図 6 に示 したよ う なものと し、 視野 C F を図示 したよ う に設定すれば、 1 台のカ メ ラを複数回撮 影で重複使用する こ とが出来る。 すなわち、 、 図 2 の配 置及び図 3 のシステム構成においてカ メ ラ C M 1 、 C M 2 の一方を除去し、 同一の領域 C F に視野を設定するこ とで、 上記実施形態と同様の手順で目的を達成する こ と が出来る。
図 6 の例では、 コ ンベア 1 の流れに沿って、 ワーク W の特徴部 Aの先頭をセンサ 4 で検出 し (位置 P 0 ) 、 上 述の実施形態と同様にコ ンベア 1 の移動量を計測するパ ルスコーダの計数値を監視し、 撮影位置 P 1 、 P 2 への ワーク到来を判定 し、 同 じカ メ ラ C Mで特徴部 A、 Bの 撮影 画像取り込みを順次行なえば良い。 なお、 以上 の説明は、 撮影 Z画像取 り込みを 2 回に分けて実行する ケースについて行なった力、 撮影 Z画像取 り込みを 3 回 以上に分けて実行するケースに本発明を適用する こ とが 可能なこ と も、 上記説明から容易に理解されるであろ う <