WO1998042227A1 - Montre-bracelet - Google Patents

Description

明 細 書 腕 時 計

技術分野

本発明は、 腕時計、特に時計ケースの両卿部の相対する位置に設けられたバン ド取付部にバンドを取り付ける為の時計用パンドの取付構造に関する。

背景技術

従来のこの種の時計用パンドの取付構造として、 実開昭 5 5— 1 5 7 4 1 7号 公報に開示された技術がある。 この時計用バンドの取付構造は、 図 7に示すよう に時計ケース 5 0の両側部に斜め下向きに突設されたバンド取付部 5 1を備えて おり、 このバン ド取付部 5 1は一対の取付脚 5 2及びその上部に形成された庇部 5 3よりなり、 取付脚 5 2に夫々係止孔 5 4が形成されている。 また、 ノ ンド 5 5はプラスチック製で、 その基端部には、 図 8に示すように連結部 5 6が形成さ れている。 この連結部 5 61は、 庇部 5 3の下面と時計ケース 5 0の外周部に当接 する突出部 5 7と、 時計ケース 5 0に取り付けられた裏蓋 5 8に当接する当接部 5 9とよりなる。 更に、 連結部 5 6には連結孔 6 0が設けてある。

そして、 連結部 5 6の連結孔 6 0にパネ棒 6 1を揷通した状態で、 この連結部 5 6を一対の取付脚 5 2間に挿入し、 連結部 5 6の突出部 5 7を庇部 5 3の下面 と時計ケース 5 0の外周部に当接させ、 当接部 5 , 9を裏蓋 5 8に当接させると共 に、 パネ棒 6 1の両端部のピボットを係止孔 5 4に係止してバンド 5 5がバンド 取付部 5 1に取り付けられる。

上記した従来の時計用バンドの取付構造にあっては、 腕時計を腕に装着した場 合に、 バンド 5 5に、 図 7の矢印方向に強い力が加わると、 バンド 5 5の先端部 と時計ケース 5 0の庇部 5 3との間に隙間 Pができて、 外観が悪いものになる。 また、 パンド 5 5の当接部 5 9が裏蓋 5 8に当接しているために、 バンド 5 5を バンド取付部 5 1より外さないと、 裏蓋 5 8を外すことができず、 電池交換、 モ ジュールの修理などを行う場合、 作業性が悪い。 更に、 皮バンドを時計ケースに 隙間なく取り付けることができないという問題点がある。

本発明の目的は、 パンドに強い力が加わっても、 時計ケースとバンドとの間に 隙間ができることのない腕時計を提供するにある。 本発明の他の目的は皮バンド の取り付けも可能で、 且つ隙間なく時計ケースに取り付け可能であり、 またバン ドを外すことなく裏蓋を外すことができる腕時計を提供するにある。

発明の開示

本発明は、 時計ケースの両側部の相対する位置に可撓性のバンドを取り付ける バンド取付部を有する腕時計において、 前記パンド取付部は夫々バンド長手方向 に関する横方向の孔を有するケース側上部連結部とケ一ス側下部連結部とよりな り、 更に前記パンドに設けられ、 夫々横方向の孔を有するバンド側上部連結部と パンド側下部連結部と、 前記各孔に挿入されパンド側上部連結部を前記ケース側 上部連結部に、 前記パンド側下部連結部を前記ケ一ス側下部連結部にそれぞれ取 り付ける係止部材とよりなり、 前記時計ケースと前記パンドとを密着伏態に保持 するようにしたことを特徴とする。

腕時計を腕に装着した場合に、 バンドには内方に力が加えられてバンドが引つ 張られるが、 バンドは、. バンド側上部連結部をケース側上部連結部に、 バンド側 下部連結部をケ一ス側下部連結部にそれぞれ係止部材により取り付けられており 、 引張力がバンドの端部に掛かることがない。 従って、 バンドの端部と時計ケ一 スの外周面との間に隙間が生ずることがなく、 外観品質を損なうことがなくなる パンド側上部連結部及びバンド側下部連結部は夫々バンドに形成されている。 パンド側上部連結部はバンドに挿通されたバンドガイドを有するカバ一部材に 形成されてもよい。

前記ケ一ス側下部連結部は、 時計ケ一スの外周壁に対し前記ケ一ス側上部連結 部より外方に位置している。 また前記バンド側下部^ 部は時計ケースの外周壁 に対し前記バンド側上部連結部より外方に位置している。

前記ケース側上部連結部と前記ケース側下部連結部の少なくとも一方が前記バ ンドにより覆われている。

前記係止部材は、 パネ棒である。

更に、 バンドは時計ケースの裏蓋の下面に接しないように構成されている。 前記ケ一ス側上部連結部は前記カバ一部材により覆われている。 図面の簡単な説明

図 1は本発明の第 1実施例としての時計用バンドの取付構造を備えた腕時計の 一部断面にした側面図、 図 2は同時計用バンドの取付構造の分解状態の斜視図、 図 3はバンドの端部の裏側の斜視図、 図 4は本発明に係る第 2実施例としての時 計用バンドの取付構造を備えた腕時計の一部断面にした側面図、 図 5は同時計用 パンドの取付構造の分解状態の斜視図、 図 6はバンドの端部とカバ一部材の裏側 から見た斜視図、 図 7は従来の時計用バンドの取付構造の断面図、 図 8は従来の バンドの端部の斜視図である。

発明を実施するための最良の形態

以下、 本発明の第一実施例を図面を参照して説明する。

本発明の第一実施例を図 1乃至図 3を参照して説明する。

腕時計 Aの時計ケース 1は胴 2とべゼル 3とガラス縁部材 4とよりなる。 胴 2 内にはモジュール 5が収容され、 胸 2の上側開口部 2 aには風防 6がパッキン 7 を介して嵌着してあり、 胴 2の上面部には、 パッキン 7の抜けを防止するパツキ ン抑え 4がべゼル 3によって保持されている。 そして、 モジュール 5の上面に文 字板 8が設けられている。 更に、 胴 2の下側開口部 2 b側に裏蓋 1 0が複数のネ ジにより取り付けられている。

図 2に示すように、 胴 2の対向する外周部にバンド取付部:！ 4が形成され、 各 バンド取付部 1 4は、 ケース側上部連結部 1 5とケース側下部連結部 1 6とより なる。 ケース側上部連結部 1 5は、 腕時計 Aの軸心に平行に延びる突起部 9から なり、 この突起部 9には連結孔 1 7が形成されている。 また、 ケース側下部連結 部 1 6は、 斜め下方に突出する一対の突起部 1 6 Aからなり、 突起部 1 6 Aには 連結孔 1 8が夫々形成されている。

したがって、 ケース側上部連結部 1 5の連結孔 1 7は、 ケース側下部連結部 1 6の連結孔 1 8より上方にあり、 また、 ケース側下部連結部 1 6の連結孔 1 8は 胴 2の外壁に対し連結孔 1 7より外方に位置している。

バンド 2 0はウレタン等の合成樹 JJ旨で造られ、 図 3に示すように、 その端部 2 0 Aの端縁部に、 べゼル 3の外周と同じ曲率でその面に当接する円弧状の当接面 2 0 cが形成され、 また、 端部 2 0 Aの裏面には、 バンド側上部連結部 2 1とバ ンド側下部連結部 2 2とが形成されている。

パンド側上部連結部 2 1は、 バンド長手方向に対する横方向に離れた一対の突 起部 2 3を有しており、 これらの突起部 2 3には、 連結孔 2 4が夫々形成されて おり、 突起部 2 3は当接面 2 0 cに隣接しており、 突起部 2 3間には挿入凹部 2 3 Aが形成され、 この挿入凹部 2 3 Aはケース側上^連結部 1 5の突起部 9の円 弧状外側面が当接するように曲面にしてある。

バンド側下部連結部 2 2はパンド横方向に長い突起部 2 5を有しており、 この 突起部 2 5にはバンド横方向に連結孔 2 6が形成され、 この突起部 2 5は当接面 2 0 cよりバンド長手方向に離れた位置にあり、 連結孔 2 4と連結孔 2 6との間 の距離は、 ケース側上部連結部 1 5の連結孔 1 7とケ一ス側下部連結部 1 6の連 結孔 1 8との間の距離に等しくしてある。 また、 突起部 2 5のバンド横方向の長 さは、 ケース側下部連結部 1 6の一対の突起部 1 6 A間の幅よりやや小さくして ある。 また、 バンド側上部連結部 2 1の一対の突起部 2 3にそれぞれ形成された ； ®|g孔 2 4は、 バンド 2 0の側面 2ひ aに形成された大径の段付きピン孔 2 7に 連通している。

更に、 図 1に示すように、ノ ンド 2 0は裏蓋 1 0の下面には掛からないように 構成されている。

次に、 バンド 2 0の時計ケース 1への取付方法について説明する。 バンド 2 0 のバンド側下部連結部 2 2の連結孔 2 6にバネ棒 2 8を揷入し、 このパンド側下 部連結部 2 2の突起部 2 5をケース側下部連結部 1 6の一対の突起部 1 6 A間に 挿入し、 バネ棒 2 8の両端のピボット 2 8 Aを突起部 1 6 Aの連結孔 1 8に係止 する。 次に、 パンド 2 0のパンド側上部連結部 2 1の一対の突起部 2 3間の挿入 凹部 2 3 Aにケース側上部連結部 1 5の突起部 9を挿入して連結孔 1 7、 2 4同 士を一致させる。 こ ©状態で、 連結孔 1 7、 2 4に割りパイプ 2 9を挿入し、 バ ンド 2 0の側面 2 0 aの段付きピン孔 2 7に頭付きピン 3 0を割パイプ 2 9の両 側より揷入して、 これらの頭付きピン 3 0の釉部 3 0 aを割りパイプ 2 9の端部 に圧入することにより、 バンド 2 0がバンド取付部 1 4に取り付けられる。 この状態で、ノ、 *ンド 2 0の端部 2 O Aの当接面 2 0 cはべゼル 3の外周面に密 着し、 ケース側上部連結部 1 5の円弧状の外面が挿入凹部 2 3 Aに密着し、 突起 部 1 6 Aの外面がバンド 2 0の端部 2 0 Aの裏面の突起部密着面部分 2 0 dに密 着する。 この場合、 図 1に示すように、 バンド側下部連結部 2 2の突起部 2 5は 裏蓋 1 0の下面に接しないように形成されている。 従って、 裏蓋 1 ϋの取り外し 作業はパンド 2 0を外すことなく行うことができる。

腕時計 Αを腕に装着した場合に、 パンド 2 0には、 図 1に示す矢印の方向に力 が加えられてバンド 2 0が引っ張られる。 しかし、 バンド 2 0は、 取付位置の異 なる 2本の係止部材、 すなわち、 割りパイプ 2 9とパネ棒 2 8とによりパンド取 付部 1 4に取り付けてあるために、 バンド 2 0の端部 2 O Aには引張力が掛かる ことがない。 従って、 バンド 2 0の端部 2 O Aの当接面 2 0 cとべゼル 3の外周 面との間には隙間は生じない。 このために、 外観品質の低下がない。

本発明に係る時計用バンドの取付構造の第二の実施例を図 4乃至図 6を参 Hし て説明する。

第二実施例は皮製のパンドに適用できるようにしたものである。 時計ケ一ス 1 の胴 2の外周部に設けられたバンド取付部 1 4は第一実施例と同じであるので、 このバンド取付部 1 4は、 同じ符号を付して説明を省略する。

ノ ンド 3 1は皮製で、 ケース側下部連結部 1 6の一対の突起部 1 6 A間に入る 幅を有しており、 このバンド S 1の端部 3 1 A (図 4 ) にはパンド横方向に連結 孔 3 2 (図 6 ) が形成されている。 この端部 3 1 Aの裏面には連結孔 3 2よりバ ンド長手方向に所定の距離をおいて段部 3 3が形成され肉薄となっている。 バンドにはカバ一部材 3 4が取り付けられている。 カバ一部材 3 4はウレタン 等の合成樹脂で、 その裏面の一方の端部 3 4 cに、 べゼル 3の外周面に当接する 円弧状の当接面 3 5が形成され、 また、 裏面には、 バンド側上部連結部 3 6とバ ンド通し部 3 7とが形成されている。

バンド側上部連結部 3 6は、 バンド横方向に互いに離れた一対の突起部 3 8を 有しており、 これらの突起部 3 8には、 横方向に連結孔 3 9が形成されている。 突起部 3 8間に挿入凹部 4 0が形成されており、 この揷入凹部 4 0はケース側上 部連結部 1 5の円弧状の外面が接するように曲面になっている。 又連結孔 3 9は 、 カバー部材 3 4の側面 3 4 aに形成された段付きピン孔 4 1に している。 バンド通し部 3 7は、 カバー部材 3 4の他方の端部 3 4 bにおいて、 力パー部 材 3 4の側面 3 4 aに一体に形成されており、 バンド通し部 3 7とカバー部材 3 4の側面 3 4 aとを含めてバンドガイド 3 7 Aを形成している。

次にバンドのケースへの取付方法について説明する。 バンド 3 1の先側をカバ 一部材 3 4からバンドガイド 3 7 Aに通しておく。 続いて、 バンド 3 1の連結孔 3 2にバネ棒 4 2を揷入し、 このバンド 3 1の端部 3 1 Aをケース側下部連結部 1 6の-一対の突起部 1 6 A間に挿入し、 バネ棒 4 2の両端のピボット 4 2 Aを突 起部 1 6 Aの連結孔 1 8に挿入して、 バンド 3 1がバンド取付部 1 4に取り付け られる。 次に、 カバ一部材 3 4をバンド 3 1の端部 3 1 Aの方へ移動させ、 バン .ド側上部連結部 3 6の揷入凹部 4 0にケース側上部連結部 1 5の突起部 9を挿入 し、 連結孔 1 7に連結孔 3 9を一致させる。 この伏態で、 連結孔 1？及び連結孔

3 9に割りパイプ 4 3を挿入し、 カバ一部材 3 の両側面 3 4 aに形成された段 付きピン孔 4 1に頭付きピン 4 4を挿入して、 これらの頭付きピン 4 4の軸部 4

4 aを割りパイプ 4 3の端部に圧入して、 カバ一部材 3 4がバンド取付部 1 4に 取り付けて、 バンドがケ一ス 1に取り付けられる _u

この時、 カバ一部材 3 4の当接面 3 5はべゼル 3の外周面に密着し、 ケース側 上部連結部 1 5の突起部 9の円弧状の外面が挿入凹部 4 0に密着する。 そして、 バンド 3 1の端部 3 1 Aは裏蓋 1 0に当接していないので、 バンド 3 1を外すこ となく裏蓋 1 0を外すことができる。

上記のように、 皮製のバンド 3 1であっても、 ：のバンド 3 1をカノ 一部材 3 4のバンドガイド 3 7 Aに通して、 カバ一部材 3 4で保持することにより、 時計 ケース 1のバンド取付部 1 4に取り付けることができる。 この場合、 カバ一部材

3 4はパンド 3 1に働く力を受けないため、 このカバ'—部材 3 4の当接面 3 5と べゼル 3の外周面との間には隙間が生じない。

なお、 上記した実施例ではケース側上部連結部 1 5を 1つの突起部 9で構成し 、 ケース側下部連結部 1 6を一対の突起部： L 6 Aで構成したが、 ケース側上部連 結部 1 5を 2つの突起部で構成し、 ケ一ス側下部連結部 1 6を 1つの突起部で構 成してもよい。 また係止部材としては、 バネ棒 2 8、 4 2及び割りパイプ 2 9、

4 3に限らず、 ピン、 ヘアーピンを使用してもよい。

産業上の利用可能性 本発明によれば、 バンドは、取付位置の異なる 2個の係止部材によりバンド取 付部に取り付けてあるために、 腕時計の装着時におけるバンドの端部引張力に影 響を受けることなく、 パンドの端部と時計ケースの外周面との間に隙間が生ずる ことがなく、 外観品質を損なうことがない。

また、 一般的な皮製のバンドでも、 カバー部材の ンドガイドに通し、 カバ一 部材で保持しているので、 時計ケースのバンド取付部に取り付けることができる 。 また、 カバー部材はバンドに働く引張力を受けないため、 カバ--部材と時計ケ ースとの間には隙間は生ずることがない。

また、 パンドが裏蓋を抑えていないので、 バンドを外すことなく、 裏蓋を外す ことなく電池交換等を行うことができる。

Claims

請求の範囲

1 . 時計ケースの両側部の相対する位置に可撓性のパンドを取り付けるバンド取 付部を有する腕時計において、

前記バンド取付部は夫々バンド長手方向に関する横方向の孔を有するケース側 上部連結部とケース側下部連結部とよりなることと、

前記パンドに設けられ、 夫々横方向の孔を有するバンド側上部連結部とバンド 側下部連結部と、

前記各孔に挿入されバンド側上部連結部を前記ケース側上部連結部に、 前記バ ンド側下部連結部を前記ケース側下部連結部にそれぞれ取り付ける係止部材と、 前記時計ケースと前記バンドとを密着状態に保持するようにしたこととよりな る腕時計。

2. バンド側上部連結部及びバンド側下部連結部は夫々バンドに形成されている ことを特徴とする請求の範囲第 1項記載の腕時計。

3. バンド側上部連結部はパンドに揷通されたバンドガイドを有するカバ—部材 に形成されたことを特徵とする請求の範囲第 1項記載の腕時計。

4. 前記ケ一ス側下部連結部は、 時計ケ一スの外周壁に対し前記ケ一ス側上部連 結部より外方に位匱していることを特徴とする請求の範囲第 1項記載の腕時計。

5. 前記バンド側下部連結部は時計ケースの外周壁に対し前記バンド側上部連結 部より外方に位置していることを特徴とする請求の範囲第 1項記載の腕時計。

6. 前記ケース側上部連結部と前記ケース側下部連結部の少なくとも一方が前記 バンドにより覆われていることを特徵とする請求の範囲第 1項記載の腕時計。

7. 前記係止部材が、 パネ棒であることを特徴とする請求の範囲第 1項記載の腕 時 1

8. 前記係止部材が、 割りパイプであることを特徵とする請求の範囲第 1項記載 の腕時計。

9. 前記係止部材が、 ピン又はヘア一ピンであることを特徵とする請求の範囲第 1項記載の腕時計。

1 0 . パンドは時計ケースの裏蓋の下面に接しないように構成されていることを 特徴とする請求の範囲第 1項記載の腕時計。

1 1. 前記ケース側上部連結部が前記カバー部材により覆われていることを特徴 とする請求の範囲第 3項記載の腕時計。