WO1997035329A1 - Dispositif magnetique - Google Patents

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Masahiko Hiratani
Yasutaro Uesaka
Kazuetsu Yoshida
Kiichi Yamashita
Hiroshi Okabe
Minoru Nagata
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Hitachi, Ltd.
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Description

明 細 書 磁性素子 技術分野
本発明は、 電子部品の 1つであるコンバータゃスィ ツチング電源などに適した 磁性素子、 即ち、 磁性受動素子として知られる例えばインダクタならびに トラン スの構造と作製方法、 及びこれを搭載した半導体装置に関するものであり、 とく に高周波機器のモノ リ シック集積回路およびハイプリ ッ ド集積回路の小型化、 高 性能化に有用 ;な薄膜ィンダクタ、 卜ランスなどの磁性素子に関する。 背景技術
ィ ンダクタはコンデンザと並んで重要な電子部品または回路要素の 1つである 電子機器の小型化に伴い、 イ ンダクタにも小型化が要求され、 厚膜または薄膜作 製技術を応用して積層構造からなるィ ンダクタチップが作製されており、 ハイブ リ ッ ド集積回路に使われている。 その基本形状はフニライ 卜などの磁芯に金属薄 膜配線をコイル状に巻いたものである。
通信機器の分野においては、 個人用携帯機器や移動通信の発展に伴い、 機器の 一層の小型 *低価格化と G H zを超える高帯域化が技術潮流になつている。 これ はイングクタに対しても、 高周波帯域への対応と小型化、 組立コス トの低減を要 求するものである。 そのため、 半導体能動素子とイ ンダクタなどの受動素子を半 導体基板上にモノ リ シック化したマイク口波モノ リ シック型集積回路 (M M 1 C ) が開発され、 実用化がなされている。 M M 1 Cに搭載されている薄膜インダク 夕の代表例は第 1 7図に示されるような基板 1 0上部に層間絶緣膜 (図示せず) を介して形成された薄膜配線からなる平坦なスパイラル状のコイル 2 1 である。 第 1 7図に示す正方形スパイラルのィ ンダクタンスは次の数式 1 で与えられる。 L = 0 . 1 1 x Λ X N 5 1 o g ! (1 ( 8 x A / C ) [〃 H ]
… (数式 1 ) ここで、 Λは (外径 +内径) Z 4、 Cは (外径一内径) / 2 (単位イ ンチ) であ る。 イ ンダクタンス Lを一定に保ったまま、 インダクタを小型化するにはパター ン形状を比例縮小することが一般的であるが、 線幅も外形に比例して細くなる結 果、 ィ ンダクタの抵抗が増大して Q値 (= 2 7Γ f L Z R ; ί は周波数、 Rは抵抗 ) は低下する。 大きな Q値とイ ングクタの小型化を同時に満たすことは難しい。 半導体素子とコンデンサ、 ィ ンダクタなどの受動部品を同一基板上に集積した M M I Cでは、 インダクタがチップの中で大きな面積を占めている。 例えば、 第 8図に示す高周波増幅回路を作製した場合、 コンデンサ 9 8、 イ ンダクタ 9 7の 占める面積比率は 2 0 %に達する。 これは、 機器の小型化、 低価格化の障害とな るばかりでなく、 イングクタ導体と基板との間の寄生容量の増大を招き、 高周波 帯域での使用を制限するものである。
特に S i 基板の上に能動素子とともに、 イ ンダクタを作製する場合問題が多い。 G a A s M M 1 Cの場合、 使用する G a A s基板は電気抵抗が極めて高い半絶縁 性 G a A sを用いるため、 イ ンダクタを直接基板の上に形成でき、 Q値も大きく なる。 S i 素子の場合は低抵抗の基板を用いるため、 基板の上に厚い絶縁膜を形 成しなければならない。 例えば有機物薄膜を 1 0 / m以上積む例がある。 これは M M I C作製上極めて効率の悪いプロセスとなる。 将来の機能素子を含む M M I Cを低コス 卜で作製するには S i M M 1 Cが最も望まれる。 そのため、 S i 基板 上に面積が小さく、 大きなインダクタンスを持つィ ンダクタを作製する技術が必 要である。
電気抵抗を低く保ったままィ ンダクタ ンスを大き くする方法として、 平面型コ ィルの断面形状を U字型にし、 実効断面積を大き くするなどの工夫がなされてお り、 その一例が電子情報通信学会 1 9 9 2年秋季大会予行集 C 一 8 3に報告され ている。
イ ングクタ ンスを大き くするもう一つの方法として、 透磁率の大きな磁性材料 を用いる方法がある。 高透磁率の磁性材料をィンダクタに使用するとコイルに流 した電流 ( I ) によって作られる磁界 Hに対して、 透磁率/ O > 1 ) に比例し た磁束 ( B = H ) が生じ、 結果的には大きなイ ンダクタ ンス L ( L = B / I ) が得られる。 磁性材料をイ ンダクタに使用する例は、 従来例に既述したようにコ ィル状の金属配線の磁芯にフ Xライ トを用いる例が一つである。 しかし、 薄膜ィ ンダクタでは一般的ではない。 これは磁芯を用いたィンダクタのアナロジでスパ ィラル状のコイルの中央部に高透磁率の磁性材料を薄膜の状態で設けた場合、 ス パイラ^状のコイルが作り出す磁界の方向での磁性体の長さ、 すなわち磁性材料 の膜厚はコイルの內径に比べて極めて小さい。 これは反磁界のために磁化の変化 が小さ くなることを意味し、 磁性材料を設ける意味が認められないためである。 磁場の方向と磁化容易軸の方向は直角であることが望ましい。 薄膜で作製した スパイラル状のコイルの場合、 コイルの面に平行に磁性薄膜を形成し、 かつ、 そ の面内に高い透磁率を有していることが必要である。 磁性薄膜をコイルの両面に 設けたィンダクタの例は、 例えば特開平 7 - 3 7 7 2 8号公報、 特開平 7 - 6 6 0 5 0号公報、 および電子情報通信学会論文誌 J 7 8— C - I I、 6号 ( 1 9 9 5 年) 3 3 9頁乃至 3 4 9頁に開示されている。 この場合もインダクタンスの増加 を目的にしたものである。 しかし、 これら公知例のインダクタの使用帯域は Μ Π zオーダに制限されている。 これは磁性薄膜として非晶質合金など導電性を有す るものを使用しているためである。 すなわち、 磁性薄膜と金属コイルの間に絶縁 体を挟むために、 コイルに流れる電流に対応して磁性薄膜にも鏡面電流が流れ、 イングクタンスが低下するとともに、 寄生容量が発生するためである。 このよう に導電性磁性薄膜と金属コイルの間に絶縁体がある場合、 高周波帯域での応用に 障害となる。
上記問題点を解決するには、 電気的に絶縁性で、 高い透磁率を有する酸化物を 用いることが望まれ、 このような目的での開発が行われている。 例えば、 特開平 5 - 6 7 5 2 6号公報には N i _ Z nフヱライ ト基板上に直接ィ ンダク夕コイル が形成されている。 しかし、 使用した磁性材料の透磁率の周波数依存性 (高周波 で透磁率が急速に減少する) から、 使用周波数帯域は 1 G H z以下が現状である。 発明の開示
本発明の目的は、 特に高周波機器のモノ リ シック集積回路およびハイプリ ッ ド 集積回路に用いられる磁性素子、 例えば薄膜イ ンダクタに関し、 上記従来技術で は不可能であった磁性素子のィ ンダクタンスを大きくすること、 言い替えれば、 イ ンダクタンスを変えることなくィ ンダクタの寸法を小さくすることにある。 本 発明は、 特に 1 G H zを超える高周波帯域でも使用可能な薄膜ィンダクタ等の磁 性素子を提供するものである。
上記目的は、 磁性膜とこの上面の少なく とも一部に形成された導体膜とを含み、 この磁性膜は導体膜に対して実質上電気的に絶縁性を示す磁性材料の結晶からな る本発明の磁性素子により達成される。 ここで、 「導体膜に対し実質上電気的に 絶縁性を示す磁性膜」 とは、 例えば磁性膜上に導体膜を螺旋状に形成してインダ クタやトランスを構成した場合、 高周波領域で使用する場合の損失を減らすこと に有効な高い抵抗率を有する磁性膜のことを指す。 換言すれば、 磁性膜をさらに 導電性の基体上に形成した磁性素子の場合、 磁性膜の上面に形成された導体と下 面に接合された基体との電気的な絶縁が不十分であれど、 上述のように磁性素子 の実用上支障とならぬ程度の絶縁性があれば、 この磁性膜は導体膜に対し実質上 電気的に絶縁性を示すことになる。 磁性膜上面における導体膜の形成領域は、 磁 性素子の用途に応じ、 例えば導体で平面型コイルを形成する場合は上面の一部、 量子磁束干渉素子等の負荷ィンダクタでは磁性膜をィ ンダクタ形成領域に概ね合 わせて上面の全領域と してもよい。
本発明では、 上述の磁性材料として 1 G H z近傍での周波数領域における透磁 率の低下が実質的にない材料を用いる。 「 1 G H z近傍での透磁率の低下が実質 ない」 ことを具体的に定義すれば、 この周波数帯域において透磁率はスピネル 型結晶構造を有するフェライ 卜に比べて高く、 且つ磁性素子への利用に支障のな い程度の透磁率低下は許容される (実質上ないものと見なされる) ことである。 このような利点を有する磁性材料は、 上述の実質的な絶縁性の他に、 結晶構造を 有し且つ透磁率の高低が結晶方位に依存するという特徴をも有する。 この磁性材 料及びこれを用いた磁性素了-の詳細については、 以下に具体的に説明する。
本発明の磁性素子は、 フエロックスプラナ (Ferroxplana) と称される積層型 結晶構造を有する一群の鉄を含む酸化物磁性材料を例えばィ ンダクタに用いる。 このフヱロックスプラナという積層型結晶構造は、 スミ ッ ト、 ヴィ ジン著 「フエ ライ ト」 の 1 7 7頁乃至 2 1 1頁 ( J . Smit and H. P. J - Wi jn, "Ferrites ", 1 9 5 9年、 Philips Technical L ibrary より刊行) に開示されている。 この文献によれば、 結晶構造が六方晶のフエライ トとして、 酸化鉄 (F e 203 ) 、 酸化バリ ゥム ¾( B a 0) 、 原子価が 2価の金属 (M e ) 、 例えばマグネシウム ( M g ) 、 マンガン (M n ) 、 鉄 (F e ) 、 コバルト ( C o ) 、 ニッケル ( N i ) 、 銅 (C u ) 、 亜鉛 ( Z n ) の酸化物 M e 0からなる 3元系の結晶性物質 ( F e 2 03 - B a O -M e O) がある。 この結晶性物質は、 更に第 2図の相図に示すよ うに 5種類の化合物に分類される。 これらの結晶性物質のうち、 フニロックスプ ラナは W、 Υ、 Ζ型の総称である。 本発明ではフヱロックスプラナの中で、 とく にその結晶軸の c軸に垂直な c面内に高い透磁率を冇する Υ型 ( B a 2M e 2 F e ) 202 2 : M eは 2価の金属元素) および C oを含む Z型 ( B a 3 C o 2 F e 2 40
4 1 ) を磁性素子に応用する。
これは以下の理由に基づく。
( 1 ) 本発明者により、 フヱロックスプラナ薄膜の S i 02 (非晶質) や M g 0 (N a C 1 型結晶) 等の基板上での作製を検討した結果、 結晶の c軸が基板面 に略垂直となる配向成長を確認した。 非晶質や結晶構造の異なる下'地上で結晶成 長を行う場合、 下地の結晶方位にに束縛されない自由な結晶成長が起こる。 従つ て非晶質又はフ ロックスプラナとは異なる結晶構造を有する部材 (基板、 厚膜、 薄膜等) を下地とすることで、 この表面上に第 3図に示す Y型のような c軸沿い に金属原子と酸素原子とを積み重ねた、 換言すれば c軸方向に長い単位格子 (un it cell) の結晶構造を有するフエロックスプラナの膜を c軸を下地の面に略垂 直に成長できるものと考えられる。
( 2 ) フヱロ ッ クスプラナの各原子のスピンの方向は結晶型で異なっており ( 上述の文献 「フヱライ ト」 1 8 4頁乃至 1 8 9頁参照) 、 更にフィ リ ップス · テ クニカル ' レビュー、 1 8巻 6号 ( 1 9 5 6年) の 1 4 5頁乃至 1 5 4頁 ( Phi lips Technical Review, vol.18, No.6 (1956 ), pp 145 - 154 ) によれば、 バ ルク結晶では、 これに基づき面内に磁化され安い材料が表 1のようになることが 知られている。
1
結晶構造型 2価金属元素
M n F e C o N i Z n M g
W ΐ † 丄 ΐ † †
Y 丄 丄 丄 丄 丄 丄
Z 1 † 丄 † t †
† は c軸に沿って透磁率が大きく、 丄はこれに垂直な
面内に透磁率が大きいことを意味する。 この表が示すデータは、 バルク結晶の粉末を含む溶液をガラスプレー ト表面に滴 下し、 ガラスプレー 卜表面に垂直な磁場を印加しながら溶液を蒸発させることで 結晶粉末の各々を印加磁場で配向させた試料の X線回折パターンの測定結果に基 づく ものである。 この試料の X線回折パターンにおいて、 (001)の回折ピークが 強調される化合物を( 1 )、 (hkO)の回折ピークが強調される化合物を(丄 として 夫々表 1 に示してある。 前者は、 結晶の c軸がガラスプレー 卜の表面に略垂直に 配向しているため c軸に略平行に磁化され易く、 後者、 即ち Y型や C oを含む Z 型のフエロックスプラナは c軸に対し略垂直に磁化され易いことを示す。 このデ 一夕より、 前者は c軸方向に、 後者は c軸に垂直な面 (結晶面) 内に、 夫々高い 诱磁率を示す。 このデータよりさらに、 上述の Y型並びに C 0を含む Z型に加え C oを含む W型 (B a C o 2 F e 1 6027) のフヱロックスプラナも磁性素子に利 用できることが分かる。
( 2 ) に記載の通り、 フエロックスプラナの透磁率の高低が結晶面 (又は結晶 方位) に依存することは公知である力 ( 1 ) に記載のフヱロックスプラナ結晶 を磁性素子に応用するに望ま しく配向させて成長させる技術を新たに見出したこ とにより本発明の磁性素子が実現した。
また、 フ Xロックスプラナは高周波領域での透磁率が他のどの磁性材料よりも 高いこ ΐいう特徴を有する。 これも上記論文に示されているが、 結晶構造がスピ ネルの M e F e 204はその透磁率が 200 M H zで急激に低下するのに対して、 フエロックスプラナは 1 0 00MH z ( 1 GH z ) でも透磁率は低下しない。 ここで、 インダクタ等の磁性素子に用いるためにフエロックスプラナを 薄膜にした場合には基板との関係から生じる歪の影響で、 この磁化の異方性と大 きさが変化することは十分に考えられた。 しかし、 実際に薄膜を形成した結果、 バルクの磁気特性を維持していること、 また、 十分な酸化性雰囲気で薄膜を作製 することにより、 電気比抵抗が 1 k Ω · c mオーダと高い膜が形成できた。 これ は高周波領域で使用する場合の損失を減らすことに有効であった。 またフエロッ クスプラナ膜は、 製造方法によっては G a A sに比べて低抵抗の S i基板上に直 接形成しても磁性素子を構成する導体配線と基板の電気的絶縁を充分行うことが できるため、 MM I Cと同一の基板上にィ ンダクタを直接形成することも可能に する。
従って、 磁性材料の結晶からなる第 1領域と、 第 1領域の少なく とも一部の上 面に形成された導体からなる第 2領域とを含み、 第 1領域は非晶質構造又は第 1 領域を構成する磁性材料結晶と異なる結晶構造を有する第 3領域の上面の少なく とも一部に形成されている磁性素子を構成することが可能となった。 ここで、 第 1領域は例えば磁性膜を、 第 2領域は例えば導体が配線された領域を指すが、 実 施態様はこれに限定されない。 さらに第 3領域には、 S i等の IV族半導体、 G a A sや 1 n P等の 1Π- V族半導体、 並びに Z n S e等の 1】 - V I族半導体からなる 半導体基板、 ガラス、 石英、 S r T i 0 3並びに Λ 1 2 0 3等からなる基体、 ハス テロイ、 パーマロイ、 アルミニウム並びに銅等の金厲乂は合金からなる基体など、 第 1領域を構成する磁性材料の結晶と異なる原子配列 (非晶質も含め) を有する 材料のいずれも利用可能である。 また、 基体として第 1領域中の磁性材料と結晶 構造が同じ材料を用いる場合、 この基体表面の第 1領域を形成したい領域に、 例 えば S i 0 2、 M g 0、 A 1 2 0 3等からなる領域を (例えば、 膜状に) 形成し、 これを第 3領域としてもよい。 基体表面に形成した膜を第 3の領域とする磁性素 子の構成は、 第 1領域中の磁性材料の結晶と異なる原子配列を有する基体でも実 施でき、 例えば既に他の素子が形成された S i 基板上にィンダクタを形成する場 合、 この素子の絶縁又は保護のために基板表面全域に直り形成した S i 0 2膜を 第 3の領域と して用いる。
このような磁性素子を半導体装置に応用することで、 少なく とも一つの半導体 素子 (el emen t ) が形成された基体と、 この上部に形成された磁性膜と、 磁性膜 の少なく とも一部の上面に形成された導体とを含み、 導体は半導体素子の少なく とも一つと電気的に接続された半導体装置が実現できる。 ここで基体とは、 S i、 G a A s、 I n P等の半導体基板は勿論、 石英、 S r T i 0 3、 A 1 2 0 3、 アル ミニゥム並びに銅等の金属又は合金からなる基体をも指し、 また磁性膜は基体の 上部に、 即ち基体に直接又は半導体や絶縁物からなる層を介して形成される。 基 体に作り込まれた半導体素子は、 用途に応じて 1個でも複数個でもよいが、 基体 上の素子の素子の少なく とも一つは、 イ ングクタやトランスを構成する導体と電 気的に接続されて同一基体上で回路素子を構成する。
フエロックスプラナからなる磁性膜上にィ ンダクタや トランスを構成する導体 (例えば、 コイル状に配線された導体膜) を形成した場合、 上述の結晶配向性か ら磁性膜の高透磁率の方向は導体膜と略平行になる。 このため、 磁性膜を平面型 コイルとして形成された導体の両面に設けてィンダクタやトランスを構成した場 合、 磁性膜の結晶における高透磁率の方向が平面型コィルに蓄えられる磁束量を 増加させる (即ち、 イ ンダクタンスを大き くする) 上で、 都合のよい方向と概ね 一致しており、 発明目的に対し好ま しい効果をもたらす。
さらに、 本発明の磁性素子の望ま しい実施形態においては、 第 1 図に示すよう に、 磁性材料 (磁性薄膜) 1 2、 1 3と導電性に優れた金属の正方形スパイラル コイル 1 1を直接接触させてもよく、 誘電率の低い絶縁材料を介して一体化して もよい。 正方形スパイラルコイル 1 1の両面には、 磁性材料からなる下部磁性薄 膜 1 2並びに上部磁性薄膜 1 3を形成して正方形スパイラルコイル 1 1を埋め込 んだ構造にし、 磁束の閉ループを形成してもよい。 また、 磁束の経路をなるベく 短くするために、 正方形スパイラルコイル 1 1の隙間を誘電率の低い絶縁材料 S i 0 2 1 4で埋め、 平坦化してもよい。
本発明の磁;性素子、 即ちインダクタや トランスに用いられる磁性材料の薄膜は スパッタ法、 レーザ蒸着法などの気相成長法、 又はゾル · ゲル法で作製される。 その場合、 上に述べたように十分な酸化性雰囲気で薄膜を作製、 もしくは結晶化 させることが,必要であつた。 これはフヱ口ックスプラナの電気抵抗は含まれる鉄
( F e ) の価数に強く依存し、 2価の F eが増えると抵抗は低下するためである c これはジャーナル アプライ ド フィ ジックス 3 8巻 3号 1 1 1 1頁 ( J o u rna l A p p l i ed P hy s i c s ) に調べられた結果とも一致する。
次に、 本発明の磁性素子の作用をィンダクタを例に説明する。
上述のように、 本発明ではイングクタにおける導体 (例えば、 金属コイル) の 配線方向と磁性材料の透磁率の高い結晶面とを略平行にすることでインダクタ中 に蓄えられる磁束量が大きくなり、 その結果、 同一寸法、 形状のインダクタのィ ンダクタンスが大きくなる。 一方、 本発明では絶縁性に優れた (即ち、 実質上絶 縁物として扱える高い電気抵抗を有する) 酸化物磁性体を用いることで、 金属コ ィルと磁性薄膜とを直接接触させて設けることが可能となり、 絶縁膜をコイルと 導電性磁性膜の間に設けた公知技術に比べて寄生容量の発生が防止でき、 高周波 帯域での使用を可能とする。
本発明の磁性素子として、 フエロックスプラナをイ ンダクタに応用する場合の 組成についてみると、 化学量論組成材料の本来の磁気特性の観点からは含まれる 2価の金属元素 M e間に差はない。 し力、し、 2価の金属元素 M eの量が化学量論 組成より も少なくなると、 鉄の一部が 2価となり ¾気抵抗が低下、 損失が大きく なる。 そのため、 化学量論組成より も少ない組成は避けねばならない。 これは B aについても同様である。 そのため、 望ましい組成は化学量論組成と 1 % B a、 M eが多い組成の間となる。 また、 複数の価数を持つ元素、 例えば F e、 C u、 C oょりも、 Z n、 M g、 M n、 N i の方が適している。 その他、 とく にシリ コ ン基板上に作製する場合、 S i 上に酸化物を作製する場合、 酸化雰囲気により S i 表面が酸化し、 酸化物と反応する場合がある。 これを完全に避けるために、 S i 上に酸化マグネシウム (M g 0 ) 、 酸化アルミニウム ( A I 203 ) の中間層を 敷く必要が時には生じる。 その場合、 フヱロックスプラナの組成として、 M gを 含むものが一番望ましい。
本発明の磁性素子の理解のために、 上述のフエ口ックスプラナの結晶構造につ いて簡単に説明する。 第 3図は Y型と呼ばれる B a 2M e 2 F e 1 202 2 (M eは 2価の金属元素) の、 第 4図は Z型と呼ばれる B a 3 C o 2 F e 2 404 1の、 第 5 図は W型と呼ばれる B a C o 2 F e 6027の結晶構造を示す。 いずれの図にも(- 110)の結晶面における原子配列が表され、 その右側には各結晶の単位格子 (unit cell) を構成するブロック S、 R、 Tが付記してある。 各図が示すように、 ど の結晶の単位格子もプロック Sと Τ又は Rを積み重ねて c軸方向に長く延伸した 構造を有する。 プロック Sはフェライ トの代表的な結晶として知られるスピネル (spinel : 尖晶石) の基本構造であり、 酸素原子からなる立方晶構造 (cubic s tructure) 2組と六方晶構造 ( hexagona 1 structure) 1組とを夫々の格子空 間が相互に重なり合うように形成された立方最密充填型 (cubic close-packed structure) の結晶構造を有する。 一方、 ブロック R及び Tは酸素原子からなる 立方晶構造 1組と六方晶構造 1組とを格子空間が重なり合うように形成された結 晶構造を有し、 前者においては立方晶構造の酸素原子の 〗 つが、 後者では立方晶 構造及び六方晶構造の夫々の酸素原子 1つずつがバリゥム原子に置き換わってい る。 このため、 フエロックスプラナの結晶には菱面体構造の対称性 (rhombohedr al symmetry) を有し、 この対称性を出すため単位格子は更に c軸方向に 2回又 は 3回積層を繰り返し、 所謂 小基本格子 (smallest elementary cell) を構 成する。 第 3図乃至第 5図には、 この対称中心を X (—部 F e i, M e 11の丸印 と重複) で示している。
Y型 (第 3図参照) では単位格子 S Tを 3回繰り返した S T S T S Tで、 Z型 (第 4図参照) では単位格子 R S T Sを 2回繰り返した R S T S R* S *T* S * ( S *は Sを c軸回りに 1 8 0 ° 回転させたもの) で、 W型 (第 5図参照) は単 位格子 S S Rを 2回繰り返した S S R S * S *R*で、 夫々最小基本格子を構成す る。 これらの最小基本格子の格子定数は、 a軸方向では全て 5.88Aであるのに対 し、 c軸の格子定数は Y型で 43.56人、 Z型で 52.3人、 W型で 32.8Aとなる。 し かし磁性素子にフヱ口ックスプラナからなる磁性膜を用いる場合、 この膜は少な く とも単位格子 1層を含めば十分であるため、 膜厚は単位格子の c軸の格子定数、 即ち Y型で 14.5人、 Z型で 26, 2人、 W型で 16.4A迄薄くできる。 換言すれば、 本発明を実施する上で磁性膜又は磁性体からなる領域の厚さはフユロックスプラ ナの単位格子の c軸方向の長さ (所謂 c軸の格子定数) 以上の如何なる値をも選 ベ、 膜又は領域を横切る磁束量を增加させる (膜又は領域内での磁束密度の飽和 を避ける) ために厚さを 1 0〃 m以上にもできることは言うまでもない。
本発明の要旨は、 1 00 M H z以上、 特に 1 G H zオーダで高透磁率を示し且 つ実質的に絶緣物として扱える磁性材料を用い、 これにイ ンダクタやトランスを 構成する導体配線を直接作り付けて磁性素子を形成するものである。 この磁性材 料として結晶構造を有する物質 (結晶性物質) を用い、 これを非晶質又は結品構 造の異なる物質上に、 導体配線における磁束の蓄積に望ましく結晶配向させて形 成するところに本発明の特徴があることは、 上述の通りである。 本発明の磁性素 子に特徴的な構成及び効果は、 発明を実施するための最良の形態として後述する 6つの実施例により更に明らかに説明される。 図面の簡単な説明 第 1 図は、 本発明の薄膜インダクタの構造を示す模式図であり、 (: a ) は上面 図、 ( b ) は上面図の線分 A A'での断面図を示す。
第 2図は、 酸化鉄 ( F e 203 ) —酸化バリ ゥム (B a 0) - 2価の金属元素の 酸化物 (M e O) の相図である。 従来の薄膜型イ ンダクタの一例を示す図である。 第 3図は、 フヱロックスプラナ (Y型) の原子配列を示す図である。
第 4図は、 フ ロックスプラナ ( Z型) の原子配列を示す図である。
第 5図は、 フエロックスプラナ (W型) の原子配列を示す図である。
S i 基板上に作成した薄膜型ィ ンダクタを示す断面模式図。
第 6図は、 本発明の実施例 1 の薄膜ィンダクタの作製工程を示す模式図である。 第 7図は、 本発明の実施例 2の薄膜インダクタの構造を示す模式図であり、 ( a ) は上面図、 ( b ) は上面図の線分 B B'での断面図を示す。
第 8図は、 高周波増幅器の等価回路図である。 第 7図の実施例の作製工程を示 す模式図。
第 9図は、 従来のスパイラルィ ンダクタを用いて第 8図の等価回路を構成した MM I Cを示す図である。
第 1 0図は、 第 9図の MM I Cに設けられた分離ゲ一 ト形電界効果トランジス 夕の断面図である。
第 1 1 図は、 第 9図の MM 1 Cに設けられた従来のスパイラルイ ンダクタの断 面図である。
第 1 2図は、 本発明の薄膜イ ングクタを用い第 8図の等価回路を構成した MM 1 Cを示す図である。
第 1 3図は、 第 1 2図に示す MM 1 Cのイ ンダク夕部分の断面図である。
第 1 4図は、 本発明の実施例 5の薄膜ィ ンダクタの構造を示す模式冈であり、 ( a ) は上面図、 ( b ) は上面図の線分 E E'での断面図を示す。
第 1 5図は、 本発明の実施例 5の薄膜イ ングクタの作製て程を示す模式図であ る。
第 1 6図は、 本発明の実施例 6の薄膜 トランスの作製工程を示す図である。 第 1 7図は、 従来の薄膜イ ンダクタの上面からみた構造を示す模式図である。 発明を実施するための最良の形態
以下、 実施例により本発明をより詳細に説明する。 以下、 図面に示した実施例 を参照して本発明に係る磁性素子を更に詳細に説明する。 第 1図、 第 6図〜第 1 6図における同一の符号は同一物又は類似物を表示するものとする。
<実施例 1 >
第 1図は本発明の第 1の実施例を示す薄膜ィ ンダクタの構造模式図である。 ( a ) は上面図、 (b ) は ( a ) の線分 A Bにおける断面を示す。 図の中で 1 0は 基板、 1 1は ί正方形スパイラルコイル、 1 2は下部磁性薄膜、 1 3は上部磁性薄 膜である。 ただし、 説明のため上部磁性薄膜のうち、 正方形スパイラルコイル 1 1の上面を覆う領域は上面図に記載していない。 1 5は正方形スパイラルコイル の引出し線で:ある。
この構造の薄膜インダクタは第 6図に示す工程で、 以下の方法で作製した。 な お、 工程図は第 1図もしくは第 6図 (h ) の上面図の A— A'断面をもって示す。 ( a ) 面方位 ( 1 0 0) の酸化マグネシゥム (M g 0 ) 基板 1 0上にレーザ蒸着 法により膜厚 2 mの Mgを含む Y型フヱロックスプラナ (B a 2Mg 2 F e 1 2 022 ) 薄膜を下部磁性薄膜 1 2として形成した。 酸素分圧 1 00 m T o r r、 基 板温度は 600 °C、 使用したレーザは K r Fエキシマレーザである。 ( b ) ホ ト プロセスによるレジス トパターンの作製と A rイオンを用いたイオンビームエツ チング法により下部磁性薄膜 1 2を加工した後、 ( c ) メ ッキ法により金 ( A u ) 薄膜 (膜厚 6 I m) を形成、 エッチング法によりラインアン ドスペース 1 6 m、 外形 4 30〃 m角の 5ターンの正方形スパイラルコイル 1 1 のパターンを作 製した。 なお、 図面には簡略のため、 3ターンとして表示した。 この後、 ( d ) 正方形スパイラルコイル 1 1のコイル間の隙間をバイアススパッ夕法により誘電 率の低い S i 021 で埋め、 ( e ) 上部を平坦にした。 この際、 第 6図では正 方形スパイラルコイル 1 1の面まで S i 0 1 4を除去している力 、 残っていて も問題ではない。
( f ) この上に直接レーザ蒸着法により膜厚 2 〃 の丫型^! ^フェロックスプ ラナ薄膜を上部磁性薄膜 1 3として形成した。 ( g ) 再びイオンビームエツチン グ法により、 コイルの引出し線 1 5のためのスルーホールを設けたパターンを作 製した。 次ぎに、 ( h ) 再びメ ツキ法により金薄膜を形成、 上部磁性薄膜 1 3の スルーホールを通して、 正方形スパイラルコイル 1 1 とのコンタク トを取った後、 ノ "ターン加工によりコイルの引出し線 1 5を作製し、 薄膜型イ ンダク夕とした。 ( h ) には断面図と上部磁性膜 1 3のない上面図を示す。
形成した上下磁性薄膜は、 X線回折による評価の結果、 多結晶であるが、 概ね c軸に配向していることが分かった (即ち、 (00 1 ) : 1は整数の面の回折強度が大 きい) 。 また、 上下の磁性薄膜の電気抵抗は測定できない程に高抵抗であった。 本実施例の構造では上下の磁性薄膜の中に正方形スパイラルコイル 1 1が埋め 込まれた状態になっており、 閉磁路構造が達成されている。 また、 磁性膜の電気 的絶縁性を利用、 引出し線のための絶縁膜も磁性膜が適用できるため、 作製工程 の削減が図れた。 フエロックスプラナの磁気的性質が c軸に垂直な面内に高い透 磁率を有していることから、 c軸に配向した磁性薄膜で正方形スパイラルコイル 1 1を挾むことは、 磁束の向きと透磁率の高い方向が一致している。 その結果、 磁性膜を設けない場合は 1 2 n Hであったものが、 高周波帯域 ( 1 G H z ) まで インダクタンス 5 0 n Hを得ることができた。
これは同じライ ンアン ドスペースで 1 2 n Hのインダクタを作るのに、 外形は 2 3 0 W m、 巻数 3回でよいことを意味する。 これはインダク夕の面積を約 2 5 %に縮小できることを意味する。
なお、 本実施例では上下磁性薄膜 1 2、 1 3、 平面型スパイ ラル状コイル 1 1 の作製方法としてそれぞれレーザ蒸着法、 スパッタ法、 メ ツキ法を用いたが、 こ れに限る必要性はない。 酸素欠陥がない酸化物薄膜が形成できる程度の酸素を供 給できる条件であれば、 一般の気相成長法が適用可能である。 また、 薄膜のパ夕 —ン加工にも本実施例のィォンビームェッチング法に限られるものではないこと は言うまでもない。
<実施例 2 >
実施例 1 に使用した薄膜形成法と薄膜加工法を用いて、 S i 基板上に平坦性に 優れ、 ヒ部磁性膜の c軸に垂直な面内での高透磁性を積極的に利用した薄膜ィ ン ダクタを作製した。 第 7図に示す作製した薄膜インダク夕の上面図 ( a ) および その B - B '断面図 ( b ) を用いて説明する。 なお、 実施例 1 同様、 平面図には上 部磁性薄膜の正方形スパイラルコイル 5 2の上部に延伸した領域は記載されてい ない。 ¾た、 薄膜加工については実施例 1 とほぼ同じ工程で行ったため説明を省 略する。
S i 基板 5 0の上に S i 0 2絶縁膜 5 6を 1 0 μ m形成し、 基板 5 0と正方形 スパイラルコィル 5 2の間の寄生容量の低減と下部磁性膜 5 1 と S i 基板 5 0の 反応防止を図った。 その後、 実施例 1 と同じように下部磁性膜 5 1 を作製した。 ただし、 正方形スパイラルコイル 5 2の中央部に孔を設けるべく、 下部磁性膜 5 1を加工した。 つぎに、 正方形スパイラルコイル 5 2のレジス トパターンを作製 した後、 銅薄膜を真空蒸着法で形成、 リフ トオフによりパターンを作製した。 平 坦化に適したバイアススパッ夕法により S i 0 2絶緣膜 5 5を形成した。 この後、 S i 0 2絶縁膜 5 5を正方形スパイラルコイル 5 2の上に一部残る厚さまでェッ チング、 コイルを絶縁体で埋めた構造とした。 上部磁性膜 5 4を引き続き形成し、 コイルの引出し線 5 3が重なる部分にコンタク トホールを薄膜加工により作製し た。 その後、 コイルの引出し線 5 3を作製し、 薄膜インダクタとした。
この構造にすることにより上部磁性膜の平坦化と閉磁路構造作製が十分に行え、 正方形スパイラルコイルが作る磁場の方向と磁性膜の透磁率の高い方向を一致さ せることができた。 また、 S i 基板と正方形スパイラルコイル 5 2の間の距離が 大き くなつたので、 寄生容量の低減が図れ、 高周波特性の向上につながった。 本 実施例の場合にも薄膜作製法、 加工法は実施例の方法に限られないことは言うま でもない。
<実施例 3 > 能動素子を作り込んだシリ コン ( S i ) 基板上にィンダクタを作製することは M M 1 C (マイクロ波モノ リ シック I C ) を S i で作製する上で必要不可欠であ る。 第 8図に高周波増幅器の等価回路図の一例を示し、 第 9図に従来のインダク タを搭載した M M I C増幅器の上面図を、 第 1 2図に本発明のィ ンダクタを搭載 した M M 1 C増幅器の上面図を示す。 第 1 0および 1 1 図に第 9図の C — およ び D— D 'の個所の断面構造の概略図をしめす。 第 1 3図に第 1 2図の F - F 'の個 所の断面構造の概略図をしめす。
まず、 第 8図に高周波増幅器の等価回路図と第 9図、 第 1 2図の M M I Cにつ いて説明する。 第 8図は分離ゲー 卜形電界効果トランジスタ ( F E T ) を用いた 高周波増幅器の等価回路図の一例である。 9 1 は高周波信号の入力端子、 9 2は 高周波信号の出力端子、 9 3は ドレイ ンバイアス端子、 9 4はゲー トバイアス端 子、 9 5は分離ゲー ト形電界効果トランジスタ、 9 6は出力側インピーダンス整 合回路を構成するマイクロス ト リ ツプ線路、 9 7は入力側ィ ンピーダンス整合回 路を構成するスパイラルイ ンダク夕、 9 8はコンデンサ、 9 9はゲー トバイアス 印加用抵抗である。
第 9図は従来のスパイラルィ ンダクタを用いてこの等価回路の増幅器を構成し た例である。 図の番号は第 8図の番号に対応している。 本増幅器は S i 基板上に 分離ゲー ト形電界効果トランジスタ 9 5を作製した後、 コンデンサ 9 8、 スパイ ラルインダクタ 9 7、 マイクロス トリ ップ線路 9 6が作られる。 第 1 0図の断面 構造 (第 9図の C 一 C 'の個所) で示す分離ゲー ト形電界効果 トラ ンジスタ 9 5は、 ゲー ト電極 2 0、 ソース電極 2 2、 ドレイ ン電極 2 3、 S i 0 2層間絶縁膜 2 4 で作られる。 さらに素子形成に必要な高抵抗層 2 5、 ソース抵抗を低減するため の低抵抗層 2 6 ( 0 . 1 Ω c m以下) 、 ソースをグラン ドに落すためのソース電 極 2 2下の低抵抗層 2 8が半導体基板中に形成され、 基板の裏面には設けられた 金属薄膜のダラン ド導体 2 7が設けられている。 が設けられている。
電界効果トランジスタ 9 5作製に形成された層間絶縁胶 2 4は、 その後に作製 されるコンデンサ 9 8、 スパイラルイ ンダクタ 9 7、 マイクロス ト リ ツプ線路 9 6のための絶縁層、 誘電体層として用いられ、 ゲー ト電極 2 0、 ドレイン ¾極 2 3の金属層はそのまま線路として延伸し、 基板上の他の素子の電極に使用される。 スパイラルインダクタ 9 7は断面図の第 1 1図に示すように低抵抗層 2 6からな る S i 基板の上に S i 0 2層間絶縁膜 2 4を介して、 スパイラルコイル 2 9がゲ ー ト電極 2 0から延伸した金属層で作製される。 なお、 スパイラルインダクタの 部分には、 ィンダク夕ンスを下げるグラン ド導体 2 7は形成されない。
このようにして作製されたスパイラルィ ンダク夕 9 7はィ ンダク夕ンスの値が 小さいために、 増幅器の中で大きな面積を占める。 これは機器の小型化にとって 不都合である。
これに対じて、 本発明の磁性材料を用いたスパイラルインダクタを搭載した高 周波増幅器は第 1 2図に示すように、 同じインダクタンスを得るのにスパイラル イングクタの小型化が図れ、 増幅器も小型化された。 この場合の、 スパイラルィ ンダクタ 9 7の断面構造を第 1 3図に示す。 低抵抗層 2 6からなる S i基板の上 に S i 0 2層間絶縁膜 2 4が形成された状態で、 この上に酸化セリゥム (C e 0 2 ) 薄膜、 または酸化マグネシウム (M g O ) 薄膜からなるバッファ一層 4 1、 下 部磁性膜 4 2を連続的にスパッタ法で形成した。 スパッタ時のガスはアルゴンと 酸素の 1 : 1の混合ガスでガス圧は 5 0 m T o r 「であった。 薄膜形成後、 実施 例 1 の作製工程で、 薄膜ィンダクタの平面型コイル 4 3を作製した。 本実施例で は磁性薄膜材料として Y型の Z nを含むフヱロックスプラナを用いた。 薄膜組成 は B a 2 Z n 2 F e 1 2 0 2 2である。 スパイラルイ ンダク夕の巻数が少なくてすむ ため、 平坦化はあえて行なわず、 平面型コイル 4 3上に上部磁性膜 4 4を直に形 成した。 しかし、 実施例〗 に示したように平坦化のための絶縁膜を形成すること は望ま しい方法である。 第 1 3図の実施例ではスパイラルイ ングクタの部分はグ ラン ド導体 2 7を除去したが、 インダクタの磁束が磁性膜に集中し、 裏面の導電 体に鏡面電流は僅かしか流れないので、 基板裏面の全面にグラン ド導体を形成し ても構わない。
この場合も磁性薄膜は概ね c軸に配向し、 所定の磁気特性を得、 M M I Cのィ ンダクタとして使用できることを確認した。 このように本発明のィンダクタに用 いる磁性膜の組成は、 M eを 2価の金属元素とすれば Y型 ( B a 2 M e 2 F e i 2 0 2 2 ') であってもその効果は同じである。 ただし、 Z型 ( B a 3 M e 2 F e 2 0 4 ! ) の場合は M eと して C 0が望まれる。
従来、 ¾気抵抗が低い S i 基板上には寄生容量の発生を抑えるために厚い絶縁 膜を介してしかインダクタを作ることはできなかった。 しかし、 スパイラルコィ ル面內に高い透磁率を有し、 しかも絶縁性の磁性薄膜を設けることで、 コイルの 面積減少も含め寄生容量の低減、 磁束の漏れにともなう鏡面電流の抑制ができ、 S i M M I Cに大きなメ リ ッ トが生じた。
<実施例 4 >
実施例 3では S i 基板上に薄膜ィンダクタを作製したが、 形成温度を 5 0 0て 以下に下げることで、 G a A s基板上にも磁性体を用いた薄膜ィンダクタが作製 可能となり、 高周波機器の高性能、 小型化に極めて有用になる。
ゾルゲル法を用いれば低温 ( 5 0 0て以下) での磁性薄膜の形成が可能となり、 G a A s基板上に薄膜ィンダクタを作製した。 磁性薄膜の原料は、 フヱロックス プラナの各金属元素を含む有機物、 アルコキシ ドを、 各金属元素の組成比の割合 で混合したものである。 この混合溶液を G a A s ( 1 0 0 ) 基板上にスピンコー ト法で塗布、 薄膜状にしたのち、 ランプ照射によって短時間に 5 0 0 °Cに加熱し、 結晶化を実現した。 1 回のスピン塗布での膜厚は 0 . 5 mであったため、 4回 塗布と加熱を繰り返した。 結晶性は実施例 1 、 2に示したレーザ蒸着法やスパッ 夕法でのものに比べて劣り、 透磁率は 1 G H zで 3 と低くなるが、 電気的絶縁性 は優れ、 金属コイルとの間に絶縁膜を介することなく、 インダクタが作製可能で、 ィ ンダク夕 ンスは通常の薄膜ィ ンダクタに比べて向上した。
現在の結晶化には 5 0 0 °Cの加熱が必要であるが、 原料のアルコキシ ドの選択 もしくは、 フニロックスプラナの基本原子配列に近い配列を有する前駆体の利用 により、 結晶化温度を 3 5 0 まで下げることができれば、 ポリイ ミ ドフィルム 上にィンダク夕を作製することができる。 これは小型通信機器の実装に極めて有 効な方法となる。
<実施例 5 >
第 1 4図は本発明の笫 5の実施例を示す薄膜ィ ンダク夕の構造模式図である。 ( a ) は上面図、 ( b ) は ( a ) の E— E'断面図を示す。 図の中で 7 0は基板、 7 3は円形スパイラルコイル、 7 2は下部磁性薄膜、 7 4は上部磁性薄膜、 7 5 は円形スパイラルコイルの引出し線である。 第 1 4図 ( a ) には、 説明のため上 部磁性薄膜 7 4の円形スパイラルコイル 7 3上部を覆う領域を省略してある。 本 実施例モコイルの形状を円形にしたのは、 大きな面積を必要とするものの、 電流 の集中を避けることができるためである。
この構造の薄膜インダクタは第 1 5図に示す工程で作製した。 ( a ) 面方位 ( 1 0 0 ) のシリ コン基板 7 0上に、 レーザ蒸着法によりバッファ層 7 1 として膜 厚 1 mの酸化マグネシウム (M g O) 薄膜を形成後、 連続して 2 / mの C oを 含む Z型フヱロックスプラナ (B a 3 C o 2 F e 2404 1 ) 薄膜を下部磁性薄膜 7 2として形成した。 薄膜形成時のガスは 5 0 mT o r rの酸素である。 基板温度 は 5 5 0。Cである。 ( b ) ホ トプロセスによるレジス トパターンの作製とイオン ビームエッチング法により下部磁性薄膜 7 2をコイルの部分を残して除去後、 ( c ) リフ トオフのためのレジス 卜反転パターン 7 6を作製した。 ( d ) 次ぎに電 子線蒸着法により白金薄膜を膜厚 5 μ m形成、 レジス ト除去により円形スパイラ ルコイル 7 3を作製した。 この後、 ( e ) コイルの引出し線 7 5作製のための酸 化マグネシウム薄膜 7 7をスパッタ法で作製、 ( f ) スルーホール 7 8作製のた めのパターン加工を施した。 その後、 ( g ) リフ トオフ法によるコイルの引出し 線 7 5作製のためのレジス トパターン 7 9を作製、 ( h ) 電子線蒸着法により白 金薄膜を形成、 スルーホールを通して、 円形スパイラルコイル 7 3とのコンタク トを取った後、 リフ 卜オフ加工によりコイルの引出し線 7 5を作製した。 つぎに ( i ) この上に直接レーザ蒸着法により膜厚 4 〃 の 型 0フヱロックスプラ ナ ( B a 3 C o 2 F e 2 404 1 ) 薄膜を上部磁性薄膜 7 4 として形成した。 j ) 再びイオンビームエッチング法により所定のパターンに加工し、 薄膜型ィ ンダク 夕とした。 形成した上 ド磁性薄膜は、 X線 折による評価の結果、 多結晶である が、 概ね c軸に配向していることが分かった。 また、 上 ドの磁性薄膜の ig気抵抗 は測定限界を超えた。
本実施例の構造では上下の磁性薄膜の中に円形スパイラルコイル 7 3およびコ ィルの引出し線 7 5が埋め込まれた状態になっている。 また、 フエロックスプラ ナの磁気的性質が c軸に垂直な面内に高い透磁率を有していることから、 c軸に 配向した磁性薄膜で円形スパイラルコイルコイル 7 3を挾むことは、 磁束の向き と透磁率の高い方向が一致している。 その結果、 高周波帯域 ( 1 G H z ) まで大 きな透磁率 (= 8 ) を得ることができた。
<実施例 6 >
薄膜技術を活用して作製した トランスの実施例を第 1 6図の作製工程図でもつ て説明する。 薄膜トランスは実施例 1 または 2の正方形スパイラルコイルとコィ ルの引出し線の組み合わせを複数とすることで作製できる。
( a ) 面方位 ( 1 0 0 ) の S i 基板 6 0上にレーザ蒸着法により膜厚 3 mの Z nを含む Y型フエロックスプラナ ( B a 2 Z n 2 F e i 202 2 ) 薄膜を下部磁性 薄膜 6 1 として直接形成した。 薄膜形成時の酸素はオゾンを 1 0 mT 0 r I "の圧 力で基板に吹き付けることで供給した。 基板温度は 6 5 0て、 使用したレーザは K r Fエキシマレ一ザである。 ホ トプロセスによるレジス トパターンの作製とィ ォンビームエツチング法により中心部に開口部を設けた形状に下部磁性薄膜 6 1 を加工した後、 ( b ) 真空蒸着法により銀 (A g ) 薄膜を形成、 エッチング法に より正方形スパイラル状の 1次コイル 6 2のパターンを作製した。 この後、 ( c ) この tに直接レーザ蒸着法により膜厚 0. 5 ζ πιの Y型 Z nフヱロックスプラ ナ薄膜を第 1 中間磁性薄膜 6 3 として形成した。 第 1 中間磁性薄膜 6 3に 1次コ ィル 6 2の引出し線 6 5のためのスルーホール 6 4 aを設けたパターンを作製し た。 ( d ) 再び真空蒸着法により銀 ( A g ) 薄膜を形成、 第 1 中間磁性薄膜 6 3 のスルーホール 6 4を通して、 正方形スパイラル状の 1次コイル 6 2 と次に作製 される引出線 6 5 a とのコンタク ト部を形成した後、 パターン加工により 】 次お よび 2次コイルの引出し線 6 5 a、 6 5 bを作製した。 ( e ) つぎに第 1 中間磁 性薄膜 6 3と同じ条件で第 2中間磁性薄膜 6 6を形成、 パターン加工により 2次 コイル 6 7と引出し線 6 5 bをコンタク 卜させるためのスルーホール 6 4 bを作 製した。 この上に ( f ) 2次コイル 6 7を作製したのち、 上部磁性薄膜 6 8を形 成し、 薄膜型トランスとした。 いずれの磁性薄膜のパターン形成においても、 中 心部には開口部を設けた。 多層構造としたが、 磁気特性と高い電気抵抗が得られ、 効率が高い薄膜型 トランスが実現した。
本実施例においては各磁性薄膜の作製にレーザ蒸着法、 1次および 2次コイル の作製に真空蒸着法を用いたが、 これに限る必要性がないことはこれまでの実施 例の場合と (^じである。
一対のスパイラル状のコイルの配置方法としては、 第 1 6図に示すように 1次 コイル 6 2と 2次コイル 6 7を穡層する方法と、 1次および 2次コイルを平行に 配置する方法がある。 第 1 6図のように積層する場合は、 実施例に示すごとく磁 性体で積層するコイル間を埋める方法と、 コイル間を非磁性絶縁体で埋める方法 がある。 いずれもコイルの周囲に磁性体を用いることでィ ンダクタンスの增加を 実現できる。
以上の各実施例による詳細な説明からも明らかなように、 本発明の磁性素子で ある薄膜ィンダクタおよび薄膜 トランスは、 結晶の c軸に垂直な面内に高周波帯 域まで高い透磁率を有するフヱロックスプラナでスパイラルコイルを両面から挾 むことで、 従来の薄膜インダクタおよび薄膜トラ ンスに比較して、 大きなインダ クタンスを G H zを超える領域で得ることができる。 これにより、 イ ンダクタの 小型化 〔面積で従来例の 2 0 % ) 、 トラ ンス性能の向 ヒが図れる。 例えば、 シリ コン基板上にイ ンダクタを作る場合、 寄生容量が大き くなるため、 G H z帯で大 きなィ ンダクタンスを得ることが困難である。 磁性材料の使用により大きなィン ダクタンスが得られれば、 配線長さがみじかくなり、 寄生容量が低減できる。 一 方、 寄生容量低減のためにこれまで数 1 0 m必要であった層間絶縁膜が作製容 易な膜厚まで薄くできる効果もある。 本説明では薄膜ィンダクタおよび薄膜トランスの例を示したが、 薄膜バランな どの磁性素子、 これを応用した電子部品、 回路を本発明を適用して作製できるこ とは明らかである。 実装基板上に本発明のインダクタを作製できれば、 携帯端末 機器の体積縮小が図れ、 移動通信機器の使い勝手が大幅に向上する。
また、 本発明では磁性材料としてフエロックスプラナを用いたが、 絶縁性に優 れ、 高透磁率磁性材料であれば材料を限定するものではない。

Claims

― 請 求 の 範 囲
1. 結晶構造を有する磁性体膜と、 該磁性体膜の上面の少なく とも一部に形成さ れた導体膜とを含んで構成され、 上記磁性体膜は上記導体膜に対し実質上電気的 に絶縁性を有することを特徴とする磁性素子。
2. 上記磁性体膜の透磁率の高低は、 該磁性体膜の結晶方位に依存し、 且つ該磁 性体膜の結晶は上記導体膜が形成される上面に対し透磁率の高い結晶方位が略平 行に配 "^していることを特徴とする請求の範囲第 1項に記載の磁性素子。
3. 上記磁性体膜は、 B a 2M e 2 F e 1 202 2 (M eは 2価の金属元素) 、 B a 3 C o 2 F e 2404い 及び B a C o 2 F e l sO 2 7のいずれかの組成を有することを 特徴とする請求の範囲第 2項に記載の磁性素子。
4. 磁性材料の結晶からなる第 1領域と、 該第 1領域の少なく とも一部の上面に 形成された導体からなる第 2領域とを含み、 上記第 1領域は非晶質又は該第 1領 域と結晶構造の異なる第 3領域の上面の少なく とも一部に形成されていることを 特徴とする磁性素子。
5. 上記磁性体結晶は、 上記第 2領域の導体に対し実質上電気的に絶縁性である ことを特徴とする請求の範囲第 4項に記載の磁性素子。
6. 上記第 3領域は、 半導体の単結晶からなることを特徵とする請求の範囲第 4 項に記載の磁性素子。
7. 上記第 2領域は平面型コイル状に形成された領域を有することを特徴とする 請求の範囲第 4項に記載の磁性素子。
8. 上記第 1領域は、 上記導体の少なく とも一部の上面を覆う領域を有すること を特徴とする請求の範囲第 4項に記載の磁性素子。
9. 上記第 2領域の導体の少なく とも一部は、 上記第 ] 領域の磁性体結晶に埋め 込まれて形成されていることを特徴とする請求の範囲第 4項に記載の磁性素子。
1 0. 少なく とも 1つの半導体素子が形成された基体と、 該基体の上部に形成さ れた磁性材料膜と、 該磁性材料膜の少なく とも一部の上面に形成された導体とを 含み、 上記導体は上 半導体素子の少なく とも一と^気的に接続されていること を特徴とする半導体装置。
1 1 . 上記導体は、 上記磁性材料膜により上記基体と実質上電気的に絶縁されて いることを特徴とする請求の範囲第 1 0項に記載の半導体装置。
1 2 . 上記半導体装置は、 マイク口波モノ リ シック型集積回路を構成しているこ とを特徴とする請求の範囲第 1 0項に記載の半導体装置。
1 3 . 上記磁性材料膜は、 上記導体の上面の少なく とも一部を覆う領域を有する ことを特徴とする請求の範囲第 1 0項に記戟の半導体装置。
1 4 . 上記磁性材料膜は、 結晶構造を有することを特徴とする請求の範囲第 1 0 項に記載の半導体装置。
1 5 . 上記磁性材料膜は上記基体上面に直接形成され、 該基体は非晶質又は該磁 性体膜と結晶構造が異なることを特徴とする請求の範囲第 1 4項に記載の半導体 装置。
1 6 . 上記磁性材料膜は、 非晶質又は該磁性体膜と結晶構造が異なる膜を介して 上記上記基体の上部に形成されていることを特徴とする請求の範囲第 1 4項に記 載の半導体装置。
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