明細書
ヒ ト ·サイクリン Iおよびそれをコードする遺伝子 技術分野
本発明は、 ヒ ト · サイクリン I遗伝子に関するものであり、 さらに詳しくはヒ ト' サイクリン Iのアミノ酸配列、 および該ヒ ト · サイクリン Iをコードするポ リヌクレオチドに関するものである。 背景技術
サイクリンはサイクリン依存性蛋白リン酸化酵素 (Cdk) の活性制御サブュニ ットであるポリペプチドの総称であり、 これまで Aから Hまでの 8種類が知られ ている。 サイクリンは、 Cdk と複合体を形成して細胞內でリン酸化能を発揮する ことが知られている。
また、 サイクリンの構造上の共通の特徴としては、 そのアミノ酸配列の一部に、 約 1 0 0個のアミノ酸からなるサイクリンボックスと呼ばれる領域を有している ことである。 これまで知られている 8種類のサイクリンは、 このサイクリンボッ タスのアミノ酸配列に高い相同性を有することが知られている。 従って、 このサ イクリンボックス部分が Cdk との結合や、 Cdk の制御に必要なステップであると 考えられている。
さらに、 サイクリンによる Cdk リン酸化能は、 細胞の増殖制御で中心的な役割 を果たし、 それを通じて癌や免疫といった現象と密接に関わっていることも知ら れている。 また一部のサイクリンについては、 細胞周期の制御のみならず、 細胞 内でのシグナル伝達に広く関与していることが示唆されている。
従って、 上記のサイクリンボックスと呼ばれる領域のアミノ酸配列について高 い相同性を有する蛋白質は、 サイクリンである可能性が高く, 従ってその場合に は該蛋白質は Cdk との結合能を有し、 さらにはリン酸化酵素の制御能等を有する
ことが予想される (実験医学、 vol 13, No. 6 (増刊) 、 1995) 。 発明の開示
サイタリンに特徴的な上記サイクリンボックスのァミノ酸配列と高い相同性を 有する新規な蛋白質を見出し同定することは、 サイクリンによる蛋白リン酸化酵 素 (Cdk) のより詳しい制御機構を解明するために、 また該知見に基づき細胞增 殖制御等のために用いることを可能とする。 さらに、 そのような蛋白質の細胞内 での量の変動、 局在、 活性化等を解明することは、 癌や免疫に対する有効な治療 方法、 治療薬または診断方法、 診断薬等の開発のために有効な知見をもたらすと 考えられる。
本発明の目的の 1つは、 サイクリンに特徴的な上記サイクリンボックスのアミ ノ酸配列と高い相同性を有する蛋白質を見出し同定することである。 さらに、 該 蛋白質のアミノ酸配列を決定し、 該蛋白質をコ一ドする遺伝子を見出すことであ る。
また、 本発明の目的は、 上記遺伝子を組込んだ発現ベクター、 該発現べクタ一 を導入した形質転換細胞、 さらに該形質転換細胞を培養して得られる組替え蛋白 質を提供することにある。
また、 本発明の目的は該蛋白質に基づく、 新規なニューロンマーカーを提供す ることにある。
さらには、 該蛋白質遺伝子を用いた癌細胞判別方法を提供するものである。 図面の簡単な説明
図 1は、 ヒ ト · サイクリン I遺伝子の塩基配列及び、 それに対応するサイクリ ン Iタンパク質のアミノ酸配列を示す図である。
図 2は、 ヒ ト' サイクリ ン I とサイク リンフアミ リーの他のメンバーとのアミ ノ酸配列の比較を示す図であって、 図 2 Aはサイクリンボックスでの比較 (黒く
ぬった部分は一致しているアミノ酸を示す) を示し、 図 2Bはヒ ト · サイクリン Iとラットサイクリン Gとの比較 (下線部はサイクリンボックス) を示す。
図 3は、 アンチセンス c RN Aプローブを用いたラット脳切片の in situ hybr idization 法によるヒ ト' サイクリン I mRN Aのニューロンへの局在を示す写 真である。 図 3A (図中 Aと表されている) , 図 3B (図中 Fと表されている) ともにラット脳の海馬を中心とした切片を用い、 図 3Aは SCG 10を、 また図
3 Bはサイクリン Iアンチセンス c RNAをプローブとして用いたものである。 ここで黒く見える部分はニューロンが集中して存在している部分を示す。 海馬
(CA 1、 CA3, DG) では特にビラミダル細胞と顆粒細胞 (ともにニューロ ン) が強く染っている。 DG (dentate gyrus) , CA3(Ca jail's area 3), CTX (front al cortex) , CA1 (CajaiT s area 1), CP (choroid plexus) 0
図 4は、 抗サイクリン I抗体によるサイクリン I蛋白質の検出を示す (出生後 1、 3、 7、 9、 12、 1 5、 21、 30日 (それぞれ N 1〜N 30と記載) 後 及び成体 (3力月後、 Adと記載) ) ウェスタンプロット法による解析を示す。
43 k D aの位置のバンドは配列表の配列番号 1に記載のァミノ酸配列を持つサ イクリン I蛋白質に対応する。
図 5は、 大腸癌におけるサイク リン I mRN Aの増大を示す。 2つの検体 1及 び 2において、 正常部分 (N) に比較して、 痛化部分 (C) に增大していること が認められる。 発明を実施するための最良の形態
本発明者等は、 前記の目的を達成するために鋭意研究した結果、 ヒ ト脳細胞中 の蛋白質をコードする遺伝子を詳細に検索し、 既知のサイクリンボックスのアミ ノ酸配列と高い類似性を有するァミノ酸配列を有するサイクリン様のポリべプチ ドをコードする遣伝子を単離することに成功した (以下この遺伝子をヒ ト · サイ クリン I遺伝子と名付け、 この遺伝子によりコードされる蛋白質をヒ ト'サイク
リン I とする) 。 さらに該単離したヒ ト' サイクリン I逮伝子を発現ベクターに 組込んで該発現ベクターを大腸菌細胞に導入することにより、 組替えサイクリン
Iタンパク質を大量に調整することに成功し、 本発明を完成するに至った。
さらに、 得られたヒ ト'サイクリン Iおよび、 その遺伝子を用いることにより、 新規で簡便な、 ニューロンの選択的検出方法を開発した。 またヒ ト'サイクリン
I蛋白質の全部または一部に基づく抗原に対する抗ヒ ト 'サイクリン I血清を調 製することに成功した。
さらには、 該蛋白質遺伝子を用いた癌細胞判別方法を見出すことに成功した。 より詳しくは、 本発明は、 リン酸化酵素と複合体を形成し、 前記リン酸化酵素 活性を制御し得るポリペプチドであって、 分子中に、 少なくとも配列表の配列番 号 1に記載のアミノ酸配列の全部または一部を含むポリべプチドを提供するもの である。
さらに本発明は、 分子中に、 少なくとも配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸 配列を含むポリべプチドを提供するものである。
また本発明は、 リン酸化酵素と複合体を形成し、 前記リン酸化酵素活性を制御 し得るポリべプチドであって、 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列の全部 または一部が変異した又は変異せしめたァミノ酸配列を分子中に少なくとも含む ポリべプチド、 または分子中に、 少なく とも配列表の配列番号 1に記載のアミノ 酸配列を含むポリべプチドを提供するものである。
また本発明は、 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列からなるポリべプチ ドの少なくとも一部をコードするセンスポリヌクレオチドを提供するものである。 さらに、 本発明は、 リン酸化酵素と複合体を形成し、 前記リン酸化酵素活性を 制御し得る下記のポリべプチドをコードするセンスポリヌクレオチドを提供する ものである。 (1)分子中に、 少なくとも配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配 列の全部または一部を含むポリペプチド、 (2)分子中に少なくとも配列表の配列 番号 1に記載のァミノ酸配列を含むポリぺプチド、 (3)配列表の配列番号 1に記
載のアミノ酸配列の全部または一部が変異した又は変異せしめたアミノ酸配列を 分子中に少なくとも含むポリペプチド。
また、 本発明は、 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列からなるポリぺプ チドの少なく とも一部をコードするセンスポリヌクレオチドのアンチセンスポリ ヌクレオチドを提供するものである。
さらに本発明は、 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列からなるポリぺプ チドの少なくとも一部をコードするセンスポリヌクレオチドのアンチセンスポリ ヌクレオチドであって、 リン酸化酵素と複合体を形成し、 前記リン酸化酵素活性 を制御し得る下記のポリぺプチドの生合成を制御し得るポリヌクレオチドを提供 するものである。 (1)分子中に、 少なく とも配列表の配列番号 1に記載のァミノ 酸配列の全部または一部を含むポリべプチド、 (2)分子中に少なくとも配列表の 配列番号 1に記載のァミノ酸配列を含むポリぺプチド、 (3)配列表の配列番号 1 に記載のアミノ酸配列の全部または一部が変異した又は変異せしめたアミノ酸配 列を分子中に少なく とも含むポリペプチド。
また、 本発明は、 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列からなるポリぺプ チドの少なくとも一部をコードするセンスポリヌクレオチドと、 該センスポリヌ クレオチドのアンチセンスポリヌクレオチドからなる 2本鎖ポリヌクレオチドを 提供するものである。
また、 本発明は、 ニューロン中に存在する、 配列表の配列番号 1に記載のアミ ノ酸配列からなるポリべプチドをコードする領域を含む m R N Aを、 前記 m R N Aとハイプリダイズ可能なラベル化ヌクレオチドを用いて検出し、 ニューロンを 検出する方法を提供するものである。
さらに本発明は、 配列表の配列番号 1に記載のポリぺプチド、 及びリン酸化酵 素と複合体を形成し、 前記リン酸化酵素活性を制御し得る上記(1) , (2),(3)のポ リベプチドを認識する抗体であって、 配列表の配列番号 1に記載のポリべプチド の全部又は一部を抗原とする抗体を提供するものである。
また本発明は、 リン酸化酵素と複合体を形成し、 前記リン酸化酵素活性を制御 し得る上記(1),(2),(3)のポリべプチドをコードするセンスポリヌクレオチドと そのアンチセンスポリヌクレオチドからなる 2本鎖ポリヌクレオチドを含む組み 換えプラスミ ドを提供するものである。
また本発明は、 そのプラスミ ドによって形質転換された組み換え微生物細胞を 提供するものである。
さらには、 本発明は、 本発明に係るサイクリン I遺伝子を用いた癌細胞判別方 法を提供するものである。
(ヒ ト · サイクリン I同定用試料)
本発明に係るヒ ト 'サイクリン Iを同定、 単離するために、 由来とする細胞種 類については、 特に制限はなく、 骨格筋細胞、 培養繊維芽細胞等であってもよく、 本発明においては特にヒ トの大脳由来の細胞が好ましく用いられる。
さらに、 ヒ トサイクリン Iを同定するためには、 サイタリン一般に知られてい る種々の化学構造的、 または生物化学的諸特性を利用し、 それらを、 検索のマ一 力一として用いることが可能である。 例えば、 この目的においては、 サイクリン が特定の cdk に結合するという特性を、 たとえば in vi tro bindingによる方法で マーカーとして利用することが可能である (松七五三、 細胞工学、 13, 528-533, 1 994)。 さらに、 すでに知られているように、 サイクリンの細胞周期の進行に欠損 のある酵母変異株を相補するという特性を、 たとえば遺伝子導入により遺伝子相 補スクリーニングの方法でマ一カーとして利用可能である (Lew 等、 Cel l, 6, 11
97-1206, 1991) 。 本発明において特に、 好ましい該サイクリンの検索マーカーと して、 サイクリンが化学構造として共通に有しており、 さらに生物化学的にも重 要な役割をすると考えられている、 サイクリンボックスとよばれているアミノ酸 配列と高い相同性を有するアミノ酸配列を含むかどうかを利用することが好まし い。 さらに該サイクリンボックス様のァミノ酸配列を有するかどうかの判定方法
は、 公知のサイクリンとの比較手法に基づく種々の方法 (例えば、 該アミノ酸配 列との相同性の計算等による有意差の判定) が使用可能であり、 本発明において は特に制限はない。
また、 上記検索のための、 試料の形態についても、 本発明においては、 特に制 限はなく、 該上記の特性を利用して、 直接、 または間接的に上記の性質を有する ポリペプチドを適当な方法で細胞から同定単離する方法 (例えば、 既知のサイク リンボックスに対する抗体を利用した発現ライブラリ一のスクリーユングによる
) が可能であり、 または適当な c DN Aライブラリーから、 該アミノ酸をコード する遺伝子を検索し同定する方法 (例えば、 ランダムサンプリング法) 等が使用 可能である。 本発明においては、 特に、 適当な c DNAライブラリーからランダ ムサンプリングにより選択された一群の c DNAを検索の試料とすることが好ま しい。
(c DNAライブラリ一作製法)
上記適当な c DNAライブラリ一の選択については、 本発明においては特に制 限はなく、 種々の市販品等により利用可能な c DNAライブラリーを好ましく使 用できる。 本発明においては、 上記ヒ ト大脳 c DNAライブラリーが特に好適に 使用可能である。 さらに、 本発明においては、 均一化 c DNAライブラリーが好 適に使用可能である。 これは、 例えば佐々木等の方法 (DNA Research 1,91-96,1 994 ) により得られるものであって、 各 c DNAの存在量が均一化されているも のである。
(ヒ トサイクリン I遗伝子 c DN Aのクロ一ニング)
本発明においては、 上記得られる均一化されたヒ ト脳 c DNAライブラリーの うち、 どの程度をクローニングするかについては、 特に制限はない。 適当なサン プリング方法、 例えばランダムサンプリングにより、 そのライブラリーの一部を 選択することが可能である。 本発明においては、 1回に例えば、 lxlO3 〜5xl03 個程度をスクリーニングすることが好ましい。
さらに、 スクリーニングの際にプラスミ ドを得る手法についても特に制限はな く、 通常の公知の方法( 例えば細胞工学実験プロ トコール、 山本等編、 秀潤社、
1991, 71-107 ページ) を使用可能である。 例えば、 インサートを制限酵素消化に より切出し、 さらにライゲースによりプラスミ ドベクターに組込む方法、 または ヘルパーファージを用いた in vivo excision法等が可能である。 本発明において は、 特にヘルパーファージを用いた in vivo excision法 (Stratagene社の Uni - ZA P XR Cloning Kit Instruction manual に記載の方法) に従ってブラスミ ドの形 に変換することが好ましい。
(塩基配列の決定法)
上記得られるプラスミ ドのインサートの塩基配列を決定することで、 上記サイ クリンボックス様のアミノ酸配列をコードする遺伝子が選択可能となるが、 その 一部または全部のィンサートを解析するかどうかについては、 本発明においては 特に制限はない。 適当な長さの塩基配列を決定し、 その結果に基づきさらに適当 なプラスミ ドを選択することも、 本発明においては好ましく可能である。 すなわ ち、 本発明においては、 インサートの 5 ' 端のいくつかの塩基配列を決定し、 決 定された塩基配列からコードされるアミノ酸配列を予測し、 この結果に基づいて さらにプラスミ ドを選択することが好ましい。 この場合、 5 ' 端のインサートは 少なくとも 2 0 0塩基以上を解析することが好ましい。 この程度の配列数を用い るとサイクリンボックスとの相同性の判断が充分可能となるからである。
選択されたブラスミ ド (特に制限はなく、 例えばランダムに適当な数を選択す ることが可能) の 5 ' 端の塩基配列の決定方法は、 本発明においては、 特に制限 はなく、 公知の方法が使用可能である。 例えば、 Taq サイクルシークェンシング 法 (Biotechniques, 7, 494-499, 1989)による方法は特に好ましく使用可能であ る。
さらに、 得られた塩基配列によるアミノ酸配列に基づき、 既に知られているサ イクリン蛋白質との比較方法については、 特に制限はないが、 通常の方法により
ホモロジ一解析が可能である。 例えば、 市販のプログラム (例えば、 GE ETY プ ログラム(Ver. 27, Software Development Co) ) と蛋白質データーベース (例えば、 protein database (NBRF, Release 43) ) を用いることによりホモロジ一解析が可 能となる。 このホモロジ一解析の結果、 例えば、 連続する 1 0 0塩基配列におい て 3 0 %以上の相同性があるものを選択することが可能となる。
上記の方法により選択されたプラスミ ドについて、 より詳細に解析するために、 該蛋白質をコードする領域全体を含むクローンを調製することが好ましい。 その 目的でスクリ一エングする方法についても制限はないが、 本発明においては特に 上記で得られた 5 ' 端の塩基配列情報を利用することが好ましい。 このため、 該 塩基配列のすべて、 または一部を利用するかどうかは特に制限はなく、 この塩基 配列を利用してスクリーニング可能であればよい。 例えば、 上記得られた塩基配 列の約半分の塩基配列を利用することは好ましいものであるが、 使用するスクリ 一ユング法にも依存する。
スクリーング法については、 公知の種々の方法が好適に使用可能であり特に制 限はない。 例えば、 ラベル化されたオリゴヌクレオチドを用いたハイブリダィゼ ーシヨンによる方法、 5, または 3, 方向のプライマーを用いた R A C E法等が 特に好ましく使用可能である。 本発明においては、 特に上記得られた塩基配列の 約半分の塩基配列を有するラベル化されたオリゴヌクレオチドをプローブとして 用い、 ハイブリダィゼーシヨンによりスクリーニングすることが好ましい。 上記 ラベル化については特に制限はなく、 例えば [ α - 3 2 P ] d C P T、 ジゴキシゲ ニン等が好適に使用可能である。 さらにハイブリザィゼーションの条件等につい ても、 本発明においては特に制限はなく、 従来公知の種々の条件が好適に使用可 能である( 例えば細胞工学実験プロ トコール、 山本等編、 秀潤社、 1991, 57-65ぺ —ジ) 。
上記スクリーエングされたポジティブクローンから、 該インサートの塩基配列 を決定するための方法については、 本発明においては特に制限はなく、 公知の種
々の方法により可能である。 例えば、 欠失変異株を作製し、 個々のクローンの塩 基配列を決めた上で連結する方法が可能である。
上記得られたインサートのうち、 最も長いインサートの塩基配列の決定におい ては、 すでに述べた種々の公知の方法が使用可能であり、 例えばアミノ酸配列を 決定した部分から順次シーケンスプライマ一を作製して読む方法等がある。
(決定されたヒ トサイクリン I遺伝子の塩基配列)
決定されたヒ トサイクリン Iポリべプチドをコ一ドするポリヌクレオチドの塩 基配列は、 配列表の配列番号 2で表される。
本発明に係る上記ポリヌクレオチドは、 配列表の配列番号 2で表される配列の 5 ' 末端に A T Gが結合していない塩基配列からなるポリヌクレオチドを含包す る。
本発明のポリヌクレオチドはまた 5 ' フランキングポリヌクレオチドを含む D N Aも含包する。
また、 自然の変異により、 または人工的変異により、 主たる活性 (リン酸化活 性化能等) に変化を与えることなく、 ポリヌクレオチドの構造およびそれから演 繂されるポリべプチドの構造の一部を変異せしめることが可能である。
従って、 本発明に係るポリヌクレオチドは、 前述のすべてのポリペプチドの相 同異性体に相当する構造を有するポリぺプチドをコ一ドする塩基配列を含有する ことも可能である。
さらに、 遗伝喑号の縮重に従い、 ポリヌクレオチドから生産されるポリべプチ ドのアミノ酸配列を変えることなくそのポリヌクレオチドの塩基配列の少なく と も一つの塩基を他の種類の塩基に置換することができる。 従って、 本発明のポリ ヌクレオチドはまた、 遣伝暗号の縮重に基づく置換によって、 変換された塩基配 列を含有することも可能である。 この場合、 上記置換により得られた塩基配列よ り、 演擇されるアミノ酸配列は前記に定義した配列表、 配列番号 1に記載のアミ ノ酸配列と一致する。
(ヒ ト ' サイクリン Iのアミノ酸配列)
上で説明した方法により塩基配列が決定されたヒ ト · サイクリン Iのポリぺプ チドをコードするポリヌクレオチドから推定される、 ヒ ト · サイクリン Iのポリ ぺプチドのァミノ酸配列は配列表の配列番号 1で表される。
本発明に係るアミノ酸配列は、 上記のアミノ酸配列の N末端にメチォニンが結 合していないポリべプチドも含包される。
また、 自然の変異により、 または人工の変異 (例えば、 Molecular Cloning, A Laboratory manual, 2nd ed. , Cold Spring Harbor Laboratory Press, 15. 1-15. 113, 1989) によりポリペプチドの主たる活性に変化を与えることなく、 ポリぺプ チドをコ一ドするポリヌクレオチドの構造の一部を変化させることが可能であり、 本発明に係るヒ ト 'サイクリン Iのポリペプチドは、 上記のアミノ酸配列を有す る相同変異体に相当する構造を有するポリべプチドも含包する。
(サイクリンとしての特徴)
決定した塩基配列から翻訳したアミノ酸配列は図 2のようにサイクリン · ボッ タスで既知のサイクリンフアミリーのメンバ一と有意なホモロジ一を示す。 特に ラットサイクリン G (Tamura等、 Oncogene, 8, 2113 - 2118, 1993) とは 4 1 %の ホモロジ一が、 またヒ トサイクリン Eとは 3 6 %のホモロジ一を示す。 既知のサ イクリンは同定された順に A〜Hと呼ばれているので、 今回の新規クローンはサ イクリン I と呼称するものである。 図 2に示されるように、 本発明で同定された サイクリン Iはサイクリン' ボックスの領域で他のサイクリンファミリ一のメン バーと有意な相同性を示す。
既知のメンバーの生物学的機能から類推すると、 本発明で同定されたサイクリ ン Iタンパク質はリン酸化酵素である cdk の特定のメンバーとそのサイクリンボ ックスによって結合し得るものであり、 そのリン酸化酵素の活性化を行う機能が あるものと期待できる。 さらには、 アンチセンス等の従来公知の技術によりヒ ト' サイクリン Iタンパク質の合成を効果的に阻害する手段を見出すことが可能で
あり、 前述のリン酸化酵素が重要な役割を果たす疾病について治療手段を提供す ることが可能となる。
(サイクリン Iを含む形質転換された大腸菌)
上記得られた最も長いインサート (約 1.7kb のインサート) を持つクローンか ら、 PCR法 (例えば、 Michael A, Innis等編、 斎藤隆監修、 PCR実験マニュ アル (HB J出版局、 1991年) ) により、 蛋白質をコードする領域だけを增 幅して、 pCRII プラスミ ド(Invitrogen社) の EcoRI サイ トに挿入することがで きる。 この場合、 用いるプライマーとしては、 特に制限はないが、 本発明におい ては、 配列表の配列番号 3及び 4に記載の塩基配列を有する次のプライマー、 (ORF-s)CGTTCCCGGGTATGAAGTTTCCAGGGCCTTTGG
(ORF-AS)ACGGCTCGAGCTACATGACAGAAACAGGCTG
が特に好適に使用可能である。 既知の条件により (例えばパーキンエルマ一 (シ 一タス) 社製 DNAサーマルサイクラ一等を用いて) 増幅し、 蛋白質をコードす る領域を得ることが可能である。 この PCR断片を適当なプラスミ ド、 例えば pC RII プラスミ ドの ECoRI サイ トに挿入するについては、 既知の方法 (例えば、 TA Cloningキット(Invitrogen社) を用い、 添付の説明書に従って行う) により可 能である。
上記の方法により、 ブラスミ ド pCRII-サイクリン Iを含む形質転換された大 » 菌を得ることが可能であり、 必要ならばこの形質転換体については、 平成 7年 9 月 8日に日本国茨城県つくば市東 1丁目 1番 3号通産省工業技術院生命工学工業 技術研究所に原寄託された寄託番号: FERM P— 15166より、 平成 8年 9月 3日に日本国茨城県つくば巿東 1丁目 1番 3号通産省工業技術院生命工学ェ 業技術研究所にブダぺスト条約に基づく寄託へ移管された受託番号: FERM BP— 5652より分譲可能である。
(組み換えサイクリン I蛋白質の大量調製)
上記のサイクリン I蛋白質をコ一ドする領域だけからなる P CR断片を、 適当
なべクタ一 (例えば pGEX-4T-l ベクター(Pharmacia社) の Smalサイトと Xholサイ トの間に挿入する) に挿入することが可能であり、 さらに得られたプラスミ ドを 含む大腸菌を通常の条件で培養し、 さらに、 組み替えサイクリン I蛋白質 (この 場合、 GST 蛋白質との ¾合蛋白質として供給される) の発現を誘導し (例えば、 IPTG (Siraa 社) を用いて) 、 該菌体から組み替えサイクリン I蛋白質を回収する ことが可能である。 この方法は、 従来公知の方法、 例えば、 PGEX-4T- 1 ベクタ一 (Pharmacia社) の取扱説明書の記載の方法に準じて行うことが可能である。 これ により、 サイクリン I蛋白質を大量に調製することが可能となる。
(ニューロンマーカーとしてのサイクリン I )
本発明者等は、 本発明に係るサイクリン I蛋白質がどの脳細胞に多く存在する かを検討した結果、 主にニューロンに局在することを見出した。 この知見に基づ いて、 本サイクリン I蛋白質および、 サイクリン I遺伝子を用いて、 ニューロン を特異的に検出する方法を見出した。 以下にその実施の 1態様を示す。
例えば、 (1 ) 試料となる適当な厚さの脳切片をクライオスタツト(Hacker Inst ruraents 社) を用いて調製し、 ゼラチンコートしたスライ ドグラスにのせる。 さ らに、 (2 ) 該切片は、 適当な処理 (例えば、 Himi等(Neuroscience, 60, 907-9 26, 1994) の方法に準じて、 postfix, acetylation, dehydration ) をし、 さら に適当なラベル化試薬 (例えば、 ジゴキシゲニンで) でラベルされたプローブで ハイブリダィゼーシヨンを行う。
サイクリン Iのアンチセンスプローブは、 サイクリン I c D N Aを含むプラス ミ ドを c D N Aの 5 ' のみを切る適当な制限酵素で切断し開環した後、 digoxige nin- labeled U T P (Boehringer 社製) の存在下で、 T 3 R N Aポリメラ一ゼ(B iolabs社) により in vitro transcriptionを行うことにより調製する。 さらに、 ニューロンマ一力一のポジティブコントロールとして S C G 1 0のアンチセンス プロ一ブを同様に調製する (例えば、 Hirai等(Neuroscience, 60, 907-926, 1994 に記載の方法に準じて可能である) 。
( 3 ) In situ hybridization, R N Ase処理、 洗浄については、 公知の方法、 例えば、 Himi等(Neuroscience, 60, 907-926, 1994) の方法に準じて行うことが 可能である。 その後、 切片を blocking reagent (DIFC0 社製) で処理した後、 抗 di go i gen i n~al kal i ne phosphatase
卜し、 N B T (nitroblue tetrazoliura salt)及び X - phosphate toluidinura sal t
(ともに Boeringer 社製) を用いて発色によりシグナルを検出する。
図 3にその結果が示されているが、 ニューロンが集合している海馬が明瞭なシ グナルを与えている。 図 3 Aでは S C G 1 0のアンチセンスプローブを使用した 結果である。 これと隣接するラット脳切片を用いてサイクリン I遺伝子を使用し たものが図 3 Bである。 図 3 Aと図 3 Bでは全く同じ場所が明瞭なシグナルを与 えており、 その部分にはニューロンが局在している。
従って、 サイクリン I遗伝子の塩基配列の全体又は部分配列に相補的な塩基配 列は、 ニューロンマーカーとして有用であり、 例えば研究または臨床の場で脳切 片におけるニューロンの位置を知る目的で利用できる。
(抗サイクリン I抗体の作製、 およびサイクリン I蛋白質の検出方法)
抗体の作製は、 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸からなるポリべプチドの —部または全部、 あるいは精製されたサイクリン I蛋白質を用いて、 「Antibodi es A Laboratory Manual J (Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1988) に 記載の方法に準じて可能である。 たとえば、 ゥサギに免疫し抗血淸を得ることは、 公知の手段で可能である。 また、 実施例 6での結果が示すように免疫感作によつ て充分な抗体価のポリクローナル抗体が得られるならば、 該免疫した動物のリン パ球を用いたハイプリ ドーマによりモノクローナル抗体が産生されることはよく 知られている。 従って、 本発明は、 サイクリン I蛋白質に対するモノクローナル 抗体もその範囲に含むものである。
上記作製した抗体を用いてウェスタンプロット法により、 サイクリン I蛋白質 を同定検出可能となる。 すなわち、 サイク リン I蛋白質を含む試料をアクリルァ
ミ ドゲルに流し、 上記抗体との反応により、 4 3 k D aの位置に (配列表の K列 番号 1のポリペプチドに対応) 、 サイクリン I蛋白質に対応するバンドを検出可 能である。 この方法については従来公知の方法、 たとえば、 「Antibodies A Lab oratory Manual J (Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1988)第 1 2章に記 載の方法に準じて実施可能である。
(増殖マーカ一としてのサイクリン I )
本発明者らは、 大腸組織などにおいて、 休止状態にある細胞が增殖状態に移つ たことを判別する目的でサイクリン I遣伝子由来のプローブが使用できることを 見出した。
例えば、 切除した大腸癌組織において、 癌化した部分と、 それに隣接した正常 部分とから R N Aを抽出し、 適当な方法 (例えば3 2 Pを用いた放射性標識) でラ ベルしたサイクリン I遣伝子由来の核酸配列をプローブとして、 ノーザンブロッ ト法による解析を行う (ノーザンブロット法は例えば細胞工学実験プロ トコ一ル 149一 151ページ (秀潤社) に記載の方法に準じて行うことができる) 。
図 5にその結果が示されているが、 正常な大腸組織ではサイクリン Iの m R N Aはほとんど検出できないのに対し、 癌化した部分ではサイクリン Iの m R N A が顕著に増大していることがわかる。
従って、 サイクリン I遺伝子の塩基配列の全体または部分配列に相補的な塩基 配列は、 休止状態にある細胞が增殖状態に移ったことを判別する目的で利用でき る。 例えば、 研究または臨床の場で、 癌のマーカ一 (例えば大腸癌) として使用 できる。
(アンチセンスヌクレオチドによるサイクリン I蛋白質生合成の制御) 本発明において使用可能な、 サイクリン I蛋白質の生合成を制御または阻害す るためのアンチセンスヌクレオチドは、 公知の手段により選択可能であり、 例え ば化学合成法 (例えば武內等、 実験医学、 12, 1657-1663、 1994) により所望の構 造のものが得られる。 または、 適当な発現べクタ一 (例えば DCMVI ) に組込んで
アンチセンス鎖を細胞中で発現する方法 (例えば Kobayashi, et. al.,Antisense R esearch and Development, 5, 141-148, 1995 に記載の方法に準じて可能) によ り供給可能である。
使用可能な配列としては、 配列表の配列番号 2に記載の塩基配列の全部または 一部を有するポリヌクレオチドのアンチセンス鎖であって、 下記のポリべプチド の生合成を阻害するポリヌクレオチドであればよい。 すなわち、 リン酸化酵素と 複合体を形成し、 前記リン酸化酵素活性を制御し得るポリペプチドであって、 さ らに(1)分子中に、 少なくとも配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列の全部 または一部を含むポリペプチド、 または(2)分子中に少なくとも配列表の配列番 号 1に記載のアミノ酸配列を含むポリペプチド、 または(3)配列表の配列番号 1 に記載のアミノ酸配列の全部または一部が変異した又は変異せしめたアミノ酸配 列を分子中に少なくとも含むポリペプチドである。
さらに細胞への投与又は導入については、 オリゴヌクレオチドの場合は、 例え ば武内等 (実験医学、 12, 1657-1663、 1994) の方法に準じて可能であり、 発現べ クタ一を用レヽる場合は Kobayashi 等 (Ant i sense Research and Development, 5, 141-148, 1995) の方法に準じて可能である。
上記方法により細胞内でサイクリン I蛋白質生合成を制御、 阻害することによ り、 (i) サイクリン Iの細胞內での生理学的効果の解析のための効果的な試薬又 は方法に使用可能となり、 また(i i)サイクリン Iが細胞內で過剰に存在すること による該細胞、 組織、 生体に与える影響を調べるための効果的な試薬または方法 に使用可能となり、 それによる悪影響等を除去又は緩和する治療薬への応用が可 能となる。
以下、 本発明を説明するために使用される省略語を示す。
省略語
D N A デォキシリボ核酸
A アデニン
c シトシン
G グァニン
T チミン
A 1 a (A) ァラニン
A r g (R) アルギニン
A s n (N) ァスパラギン
As p (D) ァスパラギン酸
C y s (C) システィン
G 1 n (Q) グルタミン
G 1 u (E) グルタミン酸
G 1 y (G) グリシン
H i s (H) ヒスチジン
I 1 e (I) イシロイシン
L e u (L) ロイシン
L y s (K) リジン
Me t (M) メチォニン
P h e (F) フエ二ルァラニン
P r o (P) プロリン
S e r (S) セリン
Th r (T) スレ才ニン
Tr p (W) トリブトファン
T y r (Y) チロシン
Va 1 (V) バリン
(実施例)
以下実施例に基づき本発明を具体的に説明するが、 本発明はその要旨を超えない
限り以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例 1 )
ヒ ト脳由来均一化 c DN Aライブラリーの作成
ヒ ト大脳由来の mRNAを用いて、 均一化 c DNAライブラリーの作成を行つ た。 均一化には佐々木等の方法 (DNA Research 1,91-96, 1994 ) に従い、 (i) 半 固相系でのセルフハイブリダィゼイシヨン、 (ii) (i) の処理を行った mRNAか らのファージ c DNAライブラリーの作成、 (iii) インサート c DNAから c R NAへの転換のステップを(i)- (ii)-(iii)-(i)- (ii) の順でおこなって、 均一化 c DN Aライブラリーを作成した。
ヒ ト. サイクリン I遺伝子 c DN Aクローニング
(1) 上記の方法で作成された均一化 c DN Aライブラリ一 1 m 1のうち 1 0 0 μ 1 をへノレノ ーファーシ (EXAssist helper phage, Stratagene|±) を用レヽ こ in vivo excisionの方法 (Stratagene社の Uni - ZAP XR Cloning Kit Instruction m anual に記載の方法) に従って、 プラスミ ドの形に変換した。
より具体的には、 大腸菌 XL-lBlue200 1 と均一化 c DNAライブラリ一 1 00 /X 1、 ヘルパーファージ R408 1 μ 1 (〉1χ106 pfu/ml) を 5 Om 1試験管 にて混合し 37 、 1 5分間で、 Z APとヘルパーファージを感染させた。
5 m 1の 2xYT培地 (10g NaCl, 10g Bacto Yeast Extract, 16g Bactotryptone /ll)を加え、 37 で 3時間振邀培養し、 大腸菌よりファージミ ドを分泌させた
70でで 20分間熱処理した後、 4000g で 5分間遠心し、 菌体を死滅させた。 上清のファージミ ドを別の試験管に移した。
この上清には、 pBluescriptSK (-)粒子が含まれており、 この上淸 200 μ 1、 あるいはそれを 100倍に希釈した溶液の 20 μ 1 と XL- 1 Blue 200 / 1 (0D 600=1.0)とを、 37 で 1 5分間混合して感染させた。
1〜 100 μ 1の培養液を LB/Arapプレートにプレーティングした後、 37でで —晚培養した。 現われコロニ一はィンサート DNAを含む 2本鎖の pBluescriptS K (-)を持った大腸菌 (XL- 1 Blue ) 形質転換体である。
(2) 上記大腸菌からプラスミ ドを QIAwell 8 Plusキッ ト(Qiagen 社) を用い
(3) 得られたプラスミ ドのインサートの 5 ' 端の配列を、 パーキンエルマ一 社製オートシークェンサ一373 Aを用い、 Taq サイクルシークェンシング法 (Biotechniques, 7, 494-499, 1989) により決定した。
(4) 決定された塩基配列を翻訳して得られたアミノ酸配列を GENETYX プログ フム (Ver.27, Software Development Co)により protein database (NBRF, Release
43)と比較してホモロジ一解析を行った。
(5) 500個以上のプラスミ ドについて、 配列決定とホモロジ一解析を行い 、 cyclin box様のアミノ酸配列を有する 1つを選択 (FC 6 ( F Cは Forebrain Cortexの略) と名付けた) し、 さらに詳細に解析するため、 蛋白質をコードする 領域全体を含むクローンを、 以下の手順で調製した。
(6) 側頭葉皮質由来の c DNAライブラリ一(Stratagene 社) を用いて、 上 記 FC 6クローンの 5' 側半分をプローブとして、 スクリーニングを行った。 ファージライブラリー溶液 20 μ 1 と大腸菌 Xい 1 Blue 200 1 を 37 で 1 5分間培養した。 これを 2〜3m 1のトツプアガー (48で) に加え NZYァ ガ一プレートへプレーティングして、 37 で一夜培養した。
1 0 Omm四角プレートには約 5万個のプラークを培養し、 6枚のプレートに まいて、 約 3x10s I 個のプラークをスクリーニング用に用いた。
NZ Yプレートを で 2時間冷却し、 このブレ一ト上にナイロンフィルター (アマシャム社、 ハイボンド N + ) をのせ、 2分間放置した。
これをはがしてフィルターペーパー上で乾燥し、 紫外線照射により固定するこ とにより、 スクリーニング用フィルターを調製した。
ハイプリダイゼーシヨンは以下の手順で行った。
ハイブリダイゼーシヨンのためのプローブは F C 6クローンの 5, 側半分を、 メガプライムラべリングキット (アマシャム社) で32 P— d CT P (アマシャム 社) 標識したものを使用した。
プレハイブリダィゼーション溶液として、 5xS S C (NaCl 0.15M,クェン酸ナト リウム(pH7.0) 0.015M) 、 5 0%フ才ルムアミ ド、 lxdenhardt( ゥシ血清アルブ ミン(Fraction V) 0.2¾,ポリビエルピロリ ドン 0· 2¾, Ficoll400 0.2%)溶液、 0. 1%S D S、 1 0 0 μ g/m 1サーモンスパーム DN Aを用いた。
フィルタ一は 4 2^、 3時間、 プレハイブリダィゼーシヨン溶液でインキュべ ートし、 続いて標識プローブを加えたハイブリダィゼーシヨン溶液(10% dextran sulfateを含むプレハイブリダィゼーシヨン溶液) で 4 2 、 1 6時間、 インキ ュベートしてハイブリダィゼーシヨンを行った。
以上の操作により 3個のポジティブプロ一ンが得られた。 得られたァガープレ ―ト中のポジテイブ Z APファージクローンのプラークの中心をパスッ一ルピぺ ッ トでく りぬき、 5 00 μ 1 の SM緩衝液と 2 0 μ 1 のクロ口フオルム混合液中 に溶出し、 ボルテックスをした後、 一夜放置した。
大腸菌 XL-1 Blue 2 0 0 μ 1 とポジティブファージクローン 2 0 0 μ 1 (〉1x10 6 ファージパ一ティクル) 、 ヘルパーファージ R 4 0 8 1 μ 1 OlxlO6 pfu/ra 1)を 5 Om 1試験管にて混合し、 3 7 、 1 5分間で、 Z APとヘルパーファー ジを感染させた。
5 m 1の 2xYT培地(10g NaCl, 10g Bacto Yeast Extract, 16g Bactotrypton e/11) を加え、 3 7 で 3時間振! [培養し、 大腸菌よりファージミ ドを分泌させ た。 これを 7 0でで 2 0分間加熱処理した後、 4000g で 5分間遠心し、 菌体を死 滅させた。 得られたファージミ ドを別の試験管に移した。
この上淸には pBLuescript 粒子が含まれて入り、 この上清 2 0 0 1あるレ、は 1 0 0倍に希釈した溶液 2 0 μ 1 と Xい 1 Blue 20 0 μ 1 (OD600=1.0) を混合
し 37 で 15分間混合し感染させた。
1〜100μ 1の培養液を LB/Ampプレートにプレーティングした後、 37 で ー晚培養した。 現われコロニーはインサ一ト DNAを含む 2本鎖の pBluescriptS K (-)を持った大腸菌 (XL-1 Blue ) 形質転換体である。
3個のポジティブクローンの大腸菌からプラスミ ドを QIAprepPlasmidキット(Q iagen社) を用いて調製し、 そのうち最も長いインサート (約 1.7kb のインサ一 ト) を持つクローンについて以下の DNA塩基配列の決定を行った。
(7) 上記得られた 1.4kb のクローン塩基配列を、 パーキンエルマ一社製オート シークェンサ一373 Aを用い、 Taq サイクルシークェンシング法(Biotechniqu es, 7, 494-499, 1989) により決定した。 得られたヒ ト. サイクリン Iの cDN Aの塩基配列の解析結果のうち 1328塩基を図 1に示す。 オーブンリーディン グフレームは 1 134塩基であり、 377個のアミノ酸がコ一ドされている。 ヒ ト. サイクリン I遺伝子のコードするアミノ酸配列の解析
決定した塩基配列から翻訳したアミノ酸配列は図 2のようにサイクリン · ボッ タスで既知のサイクリンフアミリーのメンバーと有意なホモロジ一を示す。 特に ラットサイクリン G (Taraura等、 Oncogene, 8, 2113-2118, 1993) とは 4 1%の ホモロジ一が、 またヒ トサイクリン Eとは 36 %のホモロジ一を示す。 既知のサ イクリンは同定された順に A〜Hと呼ばれているので、 今回の新規クロ一ンはサ イクリン Iと呼称する。 図 2に示されるように、 本発明で同定されたサイクリン Iはサイクリン' ボックスの領域で他のサイクリンファミリーのメンバーと有意 な相同性を示す。
(実施例 2)
実施例 1で得られた最も長いインサート (約 1.7kb のインサート) を持つクロ ーンから、 PCR法 (Michael A, Innis等編、 斎藤隆監修、 PCR実験マ二ユア ル (HB J出版局、 1991年) ) により、 蛋白質をコードする領域だけを増幅
して、 pCRII プラスミ ド(Invitrogen社) の EcoRI サイ トに挿入した。
用いたプライマーとしては、
(ORF-s)CGTTCCCGGGTATGAAGTTTCCAGGGCCTTTGG
(ORF-AS)ACGGCTCGAGCTACATGACAGAAACAGGCTG
を使用した。
プライマー濃度は、 20praolZ/i I、 Taq DN Aポリメラーゼは 0, 025 Ό/μ 1 で 3サイクル、 パーキンエルマ一 (シータス) 社製 DNAサ一マルサイクラ一を 用いて增幅し、 蛋白質をコードする領域を得た。
この PCR断片を pCRII プラスミ ドの ECoRI サイ トに挿入するについては、 TA Cloningキット(Invitrogen 社) を用い、 添付の説明書に従って行った。 上記の 方法により得られたプラスミ ド pCRII-サイクリン Iを含む形質転換された大腸菌 を pCRII-cyclinl と命名して平成 7年 9月 8日に日本国茨城県つくば市東 1丁目 1番 3号通産省工業技術院生命工学工業技術研究所に寄託した (受託番号: F E RM P— 1 5 1 6 6) 。 さらに、 平成 8年 9月 3日に日本国茨城県つくば市東 1丁目 1番 3号通産省工業技術院生命工学工業技術研究所にブダぺスト条約に基 づく寄託へ移管された (受託番号: FERM B P— 5 6 52) 。
(実施例 3 )
サイクリン Iのニューロンマーカーとしての応用の検討
(1 ) 1 3ミクロン厚の adult male rats (Sprague-Dawley; 3月齢) の脳切片を クライオスタツト(Hacker Instruments 社) を用いて調製し、 ゼラチンコートし たスライドグラスにのせた。
(2) 切片は、 Hirai等(Neuroscience, 60, 907-926, 1994) の方法に準じて、 po stf ix, acetylation, dehydration し,こ後、 digoxigenin でフヘルしたフロ一プ でハイプリダイゼーシヨンを行った。
サイクリン Iのアンチセンスプローブは、 上記プラスミ ドを Xholで切断し開環
した後、 digoxigenin-labeled U T P (Boehringer社) の存在下で、 T 3 R N A ポリメラーゼ(Biolabs社) により in vi tro transcriptionを行うことにより得た 。 ニューロンマーカーのポジティブコント口一ノレとして S C G 1 0のアンチセン スプローブを同様にして得た (Neuroscience, 60, 907-926, 1994 ) 。
( 3 ) In situ hybridization, R N Ase処理、 洗净{こつレヽて {ま、 Himi等(Neurosc ience, 60, 907-926, 1994) の方法に準じて行った。 その後、 切片を blocking r eagent (DIFC0社製) で処理し 7こ後、 irLdigoxigenin-alkaline phosphatase lab eled抗体(Boeringer社製) とインキュベートした。 シグナルは、 N B T (ni trobl ue tetrazoliura sal t)及び X - phosphate toluidinura salt と に Boeringer 社 製) を用いて発色により検出した。 図 3にその結果を示す。
ここでは、 ニューロンが集合している海馬が明瞭なシグナルを与えている。 図 3 Aは S C G 1 0のアンチセンスプローブを使用した結果である。 これと隣接す るラッ ト脳切片を用いてサイクリン I遺伝子を使用したものが図 3 Bである。 図 3 Bと図 3 Aでは全く同じ場所が明瞭なシグナルを与えており、 その部分には二 ユーロンが局在している。 従って、 サイク リン I遺伝子の塩基配列の全体又は部 分配列に相補的な塩基配列は、 ニューロンマーカーとして有用であり、 例えば研 究または臨床の場で脳切片におけるニューロンの位置を知る目的で利用できる。
(実施例 4 )
組み換えサイクリン蛋白質の大量調製
( 1 ) 実施例 2で作製した蛋白質をコードする領域だけからなる P C R断片を pG EX-4T-1 ベクタ一(Pharmacia社製) の Smalサイ トと Xholサイトの間に挿入した。
( 2 ) 得られたプラスミ ドを含む大腸菌を培養し、 さらに、 IPTG (Siraa 社製) に より組み替えサイクリン I蛋白質 (この場合、 GST 蛋白質との融合蛋白質として 供給される) の発現を誘導し、 該菌体から組み替えサイクリン I蛋白質を回収し た。 この方法は、 PGEX-4T- 1 ベクター(Pharmacia社) の取扱説明害の記載の方法
に準じて行った。
(実施例 5 )
抗サイクリン I抗体の作製 (その 1 )
( 1 ) 抗体の作製は、 実施例 4で調製した組み替えサイクリン I蛋白質を用いて 、 Antibodies A Laboratory Manual (し old spring Harbor LAboratory Press, 19 88) 第 5章に記載の方法に準じて行った。 これをラットの免疫に用い、 抗血清を 得た。
( 2 ) サイクリン I蛋白質を含む T I G— 1細胞の細胞抽出液をァクリルアミ ド ゲルに流した上で、 (1 ) で作製した抗血清を用いてウェスタンプロッ ト法によ る解析を行い、 43kDa の位置にサイクリン I蛋白質に対応するバンドを検出した o 該操作は、 Antibodies A Laboratory Manual (Cold Spring Harbor LAboratory
Press, 1988) 第 1 2章に記載の方法に準じて行った。
(実施例 6 )
抗サイクリ ン I抗体の作製 (その 2 )
( 1 ) 抗体の作製は、 「Antibodies A Laboratory Manual J (Cold Spring Harbo r LAboratory Press, 1988) 第 5章に記載の方法に準じて以下のように行った。 配列表の配列番号 5に記載のアミノ酸配列からなるペプチドを合成し、 キヤリ ァー蛋白質 K L H (Keyhole Limpet Hemocyanin)に M C S (ヘテロ架橘試薬) 法 によりコンジュゲートした。 その後、 それをゥサギに 2週間の間隔をあけて二度 免疫し、 最初の免疫の 5週後と 6週後には 10, 000倍以上に抗体価が上昇したので, その時点で大量に抗血淸を回収して、 その一部を用いて実施例 7の実験を行った c
(実施例 7 )
抗サイクリン I抗体によるサイクリン I蛋白質の検出
出生後 1、 3、 7、 9、 1 2、 1 5、 2 1、 3 0日後及び成体 (3力月後) のラ ッ卜の心臓からそれぞれ常法により細胞抽出液を調製する。 この細胞抽出液をァ クリルアミ ドゲルに流した上で、 実施例 6で作製した抗血淸を用いてウェスタン プロット法による解析を行い、 4 3 k D aの位置に配列表の配列番号 1に記載の アミノ酸配列を持つサイクリン I蛋白質に対応するバンドを検出した (図 4 ) 。 ウェスタンブロット法による解析は、 rAntibodies A Laboratory Manual」 (Col d Spring Harbor LAboratory Press, 1988) 第 1 2章に記載の方法に準じて行つ た。
(実施例 8 )
大腸癌でのサイクリン Iの誘導
切除した大腸癌組織において、 癌化した部分と、 それに隣接した正常部分とか ら R N Aを抽出し、 配列表の配列番号 2の 5 5番目〜 5 9 5番目にあたる部分、 をプローブとして、 ノーザンプロット法による解析を行い、 癌化した部分でサイ クリン Iの m R N Aが誘導されていることを確認した (図 5 ) 。 ノーザンブロッ ト法による解析は、 細胞工学実験プロ トコ一ル 149一 151ページ (秀潤社) に記載 の方法に準じて行った。
【配列表】
ge列番号 : 1
配列の長さ : 377
配列の型:アミノ酸
トポロジー:直鎖状
配列の種類:ぺプチド
配列
Met Lys Phe Pro Gly Pro Leu Glu Asn Gin Arg Leu Ser Phe Leu
5 10 15
Leu Glu Lys Ala He Thr Arg Glu Ala Gin Met Trp Lys Val Asn
20 25 30
Val Arg Lys Met Pro Ser Asn Gin Asn Val Ser Pro Ser Gin Arg
35 40 45
Asp Glu Val lie Gin Trp Leu Ala Lys Leu Lys Tyr Gin Phe Asn
50 55 60
Leu Tyr Pro Glu Thr Phe Ala Leu Ala Ser Ser Leu Leu Asp Arg
65 70 75
Phe Leu Ala Thr Val Lys Ala His Pro Lys Tyr Leu Ser Cys lie
80 85 90
Ala lie Ser Cys Phe Phe Leu Ala Ala Lys Thr Val Glu Glu Asp
95 100 105
Glu Arg lie Pro Val Leu Lys Val Leu Ala Arg Asp Ser Phe Cys
110 115 120
Gly Cys Ser Ser Ser Glu lie Leu Arg Met Glu Arg lie lie Leu
125 130 135
Asp Lys Leu Asn Trp Asp Leu His Thr Ala Thr Pro Leu Asp Phe
140 145 150
Leu Hi s lie Phe His Ala lie Ala Val Ser Thr Arg Pro Gin Leu
155 160 165
Leu Phe Ser Leu Pro Lys Leu Ser Pro Ser Gin His Leu Ala Val
170 175 180
Leu Thr Lys Gin Leu Leu His Cys Met Ala Cys Asn Gin Leu Leu
185 190 195
Gin Phe Arg Gly Ser Met Leu Ala Leu Ala Met Val Ser Leu Glu
200 205 210
Met Glu Lys Leu lie Pro Asp Trp Leu Ser Leu Thr lie Glu Leu
215 220 225
Leu Gin Lys Ala Gin Met Asp Ser Ser Gin Leu lie His Cys Arg
230 235 240
Glu Leu Val Ala Hi s His Leu Ser Thr Leu Gin Ser Ser Leu Pro
245 250 255
Leu Asn Ser Val Tyr Val Tyr Arg Pro Leu Lys His Thr Leu Val
260 265 270
Thr Cys Asp Lys Gly Val Phe Arg Leu His Pro Ser Ser Val Pro
275 280 285
Gly Pro Asp Phe Ser Lys Asp Asn Ser Lys Pro Glu Val Pro Val
290 295 300
Arg Gly Thr Ala Ala Phe Tyr His His Leu Pro Ala Ala Ser Gly
305 310 315
Cys Lys Gin Thr Ser Thr Lys Arg Lys Val Glu Glu Met Glu Val
320 325 330
Asp Asp Phe Tyr Asp Gly lie Lys Arg Leu Tyr Asn Glu Asp Asn
335 340 345
Val Ser Glu Asn Val Gly Ser Val Cys Gly Thr Asp Leu Ser Arg
350 355 360
Gin Glu Gly His Ala Ser Pro Cys Pro Pro Leu Gin Pro Val Ser
365 370 375
Val Met 配列番号: 2
配列の長さ : 1134
配列の型:核酸
鎖の数: 2本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類: D N A
配列
ATG AAG TTT CCA GGG CCT TTG GAA AAC CAG AGA TTG TCT TTC CTG 45 HG GAA AAG GCA ATC ACT AGG GAA GCA CAG ATG TGG AAA GTG AAT 90 GTG CGG AAA ATG CCT TCA AAT CAG AAT GTT TCT CCA TCC CAG AGA 135 GAT GAA GTA ATT CAA TGG CTG GCC AAA CTC AAG TAC CAA TTC AAC 180 CTT TAC CCA GAA ACA TTT GCT CTG GCT AGC AGT CTT TTG GAT AGG 225 TTT TTA GCT ACC GTA AAG GCT CAT CCA AAA TAC TTG AGT TGT ATT 270 GCA ATC AGC TGT TTT TTC CTA GCT GCC AAG ACT GTT GAG GAA GAT 315 GAG AGA ATT CCA GTA CTA AAG GTA TTG GCA AGA GAC AGT TTC TGT 360 GGA TGT TCC TCA TCT GAA ATT TTG AGA ATG GAG AGA ATT ATT CTG 405 GAT AAG TTG AAT TGG GAT CTT CAC ACA GCC ACA CCA TTG GAT TTT 450 CTT CAT ATT TTC CAT GCC ATT GCA GTG TCA ACT AGG CCT CAG TTA 495
CTT TTC AGT TTG CCC AAA TTG AGC CCA TCT CAA CAT TTG GCA GTC 540
CTT ACC AAG CAA CTA CTT CAC TGT ATG GCC TGC AAC CAA CTT CTG 585
CAA TTC AGA GGA TCC ATG CTT GCT CTG GCC ATG GTT AGT CTG GAA 630
ATG GAG AAA CTC ATT CCT GAT TGG CTT TCT CTT ACA ATT GAA CTG 675
CTT CAG AAA GCA CAG ATG GAT AGC TCC CAG TTG ATC CAT TGT CGG 720
GAG CTT GTG GCA CAT CAC CTT TCT ACT CTG CAG TCT TCC CTG CCT 765
CTG AAT TCC GTT TAT GTC TAC CGT CCC CTC AAG CAC ACC CTG GTG 810
ACC TGT GAC AAA GGA GTG TTC AGA TTA CAT CCC TCC TCT GTC CCA 855
GGC CCA GAC TTC TCC AAG GAC AAC AGC AAG CCA GAA GTG CCA GTC 900
AGA GGT ACA GCA GCC TTT TAC CAT CAT CTC CCA GCT GCC AGT GGG 945
TGC AAG CAG ACC TCT ACT AAA CGC AAA GTA GAG GAA ATG GAA GTG 990
GAT GAC TTC TAT GAT GGA ATC AAA CGG CTC TAT AAT GAA GAT AAT 1035
GTC TCA GAA AAT GTG GGT TCT GTG TGT GGC ACT GAT TTA TCA AGA 1080
CAA GAG GGA CAT GCT TCC CCT TGT CCA CCT TTG CAG CCT GTT TCT 1125
GTC ATG TAG 1134 配列番号: 3
配列の長さ : 33
配列の型:核酸
鎖の数: 2本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類: D N A
配列
CGTTCCCGGG TATGAAGTTT CCAGGGCCTT TGG 33
配列番号: 4
配列の長さ : 31
配列の型:核酸
鎖の数: 2本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類: D N A
配列
ACGGCTCGAG CTACATGACA GAAACAGGCT G 31
配列番号: 5
配列の長さ : 14
配列の型: アミノ酸
トポロジー:直鎖状
配列の種類:ぺプチド
配列
Giu Asp Asn Val Ser υιυ Asn Val iy ser Val Cys Gly Thr
5 10