JPH09301998A - 神経細胞の細胞骨格の動的制御因子蛋白質、そのポリヌクレオチドおよびその抗体 - Google Patents
神経細胞の細胞骨格の動的制御因子蛋白質、そのポリヌクレオチドおよびその抗体Info
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- JPH09301998A JPH09301998A JP9054350A JP5435097A JPH09301998A JP H09301998 A JPH09301998 A JP H09301998A JP 9054350 A JP9054350 A JP 9054350A JP 5435097 A JP5435097 A JP 5435097A JP H09301998 A JPH09301998 A JP H09301998A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 コロニンやp57に類似した神経細胞の細胞
骨格の動的制御因子蛋白質のアミノ酸配列及びそれをコ
ードするポリヌクレオチドの塩基配列を特定することを
課題とする。 【解決手段】 ヒト大脳由来のmRNAを用いた均一化
DNAライブラリーからスクリーニングにより、コロニ
ン又はp57類似の神経細胞の細胞骨格の動的制御因子
蛋白質をコードする遺伝子を同定し、該遺伝子がコード
する蛋白質を同定する。また、該蛋白質及び該遺伝子の
改変体、変異体、一部である蛋白質及びポリヌクレオチ
ドを提供する。該蛋白質及び該遺伝子は、神経細胞の細
胞骨格の動的制御、さらにはニューライトの進展、シナ
プスの形成や組み換えといった生理学的な機能の解明、
該機能の異常に基づく神経細胞の変性性疾患の治療方法
又は治療薬、さらに該疾患の検査方法及び検査薬等への
利用を可能とする。
骨格の動的制御因子蛋白質のアミノ酸配列及びそれをコ
ードするポリヌクレオチドの塩基配列を特定することを
課題とする。 【解決手段】 ヒト大脳由来のmRNAを用いた均一化
DNAライブラリーからスクリーニングにより、コロニ
ン又はp57類似の神経細胞の細胞骨格の動的制御因子
蛋白質をコードする遺伝子を同定し、該遺伝子がコード
する蛋白質を同定する。また、該蛋白質及び該遺伝子の
改変体、変異体、一部である蛋白質及びポリヌクレオチ
ドを提供する。該蛋白質及び該遺伝子は、神経細胞の細
胞骨格の動的制御、さらにはニューライトの進展、シナ
プスの形成や組み換えといった生理学的な機能の解明、
該機能の異常に基づく神経細胞の変性性疾患の治療方法
又は治療薬、さらに該疾患の検査方法及び検査薬等への
利用を可能とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、神経細胞の細胞骨
格の動的制御因子蛋白質、そのポリヌクレオチドおよび
該蛋白質を認識する抗体に関する。該蛋白質は、神経細
胞の細胞骨格の動的制御、さらにはニューライトの進
展、シナプスの形成や組み換えといった生理学的な機能
の解明、また該機能の異常に基づく疾患の治療方法又は
治療薬、さらに該疾患の検査方法及び検査薬等に応用可
能である。
格の動的制御因子蛋白質、そのポリヌクレオチドおよび
該蛋白質を認識する抗体に関する。該蛋白質は、神経細
胞の細胞骨格の動的制御、さらにはニューライトの進
展、シナプスの形成や組み換えといった生理学的な機能
の解明、また該機能の異常に基づく疾患の治療方法又は
治療薬、さらに該疾患の検査方法及び検査薬等に応用可
能である。
【0002】
【従来の技術】神経細胞のネットワークは時間的・空間
的にダイナミックに変動し、該変動が学習や記憶の分子
レベルでの基盤となっている。該変動の中で本質的なの
は、シナプス接合の新たな形成過程である。この過程で
細胞骨格(マイクロチュブラス、ニューロフィラメン
ト、アクチンマイクロフィラメント)は、大きな役割を
負っている。
的にダイナミックに変動し、該変動が学習や記憶の分子
レベルでの基盤となっている。該変動の中で本質的なの
は、シナプス接合の新たな形成過程である。この過程で
細胞骨格(マイクロチュブラス、ニューロフィラメン
ト、アクチンマイクロフィラメント)は、大きな役割を
負っている。
【0003】シナプス接合の新たな形成過程は、神経細
胞の突起(アクソン)の先端部である成長錐が、形を変
えながら標的(別の神経細胞)を探し、それと接合(コ
ンタクト)する過程である。このとき、アクソンでは、
サイトスケルタル−リアレンジメントと呼ばれている細
胞内構造の再編成が起こっていて、その主役はアクチン
及びマイクロチューブ並びにそれら(すなわち、アクチ
ン及びマイクロチューブ両方の)の動的制御因子蛋白質
群である。該再編成については、三つのステージ(グ
ロースコーンエクスプロレーション、サイトセレクシ
ョン、サイトスタビリゼーション)から成るモデルが
考えられており、アクチン及びマイクロチューブに対し
て、個々のステージで特有の制御、すなわち、サイトス
ケルトンの構造が大きく変わるような制御(動的制御)
が行われているものと考えられている(『Cell v
ol.83(1995年)』p.171−176参
照)。したがって、サイトスケルトンの動的制御は学習
や記憶の分子レベルでの基盤を成すものであり、この解
明のために該制御に関する物質、すなわちサイトスケル
トンに結合する蛋白質やサイトスケルトンを基質とする
キナーゼ、フォスファターゼがさかんに研究されている
(『An introduction tomolec
ular neurobiology』(Sinaue
r社、アメリカ)第8章参照)。これらのうち、特に、
アクチンに対する制御物質について、さかんに研究がな
されている。
胞の突起(アクソン)の先端部である成長錐が、形を変
えながら標的(別の神経細胞)を探し、それと接合(コ
ンタクト)する過程である。このとき、アクソンでは、
サイトスケルタル−リアレンジメントと呼ばれている細
胞内構造の再編成が起こっていて、その主役はアクチン
及びマイクロチューブ並びにそれら(すなわち、アクチ
ン及びマイクロチューブ両方の)の動的制御因子蛋白質
群である。該再編成については、三つのステージ(グ
ロースコーンエクスプロレーション、サイトセレクシ
ョン、サイトスタビリゼーション)から成るモデルが
考えられており、アクチン及びマイクロチューブに対し
て、個々のステージで特有の制御、すなわち、サイトス
ケルトンの構造が大きく変わるような制御(動的制御)
が行われているものと考えられている(『Cell v
ol.83(1995年)』p.171−176参
照)。したがって、サイトスケルトンの動的制御は学習
や記憶の分子レベルでの基盤を成すものであり、この解
明のために該制御に関する物質、すなわちサイトスケル
トンに結合する蛋白質やサイトスケルトンを基質とする
キナーゼ、フォスファターゼがさかんに研究されている
(『An introduction tomolec
ular neurobiology』(Sinaue
r社、アメリカ)第8章参照)。これらのうち、特に、
アクチンに対する制御物質について、さかんに研究がな
されている。
【0004】粘菌で見出されたコロニン(『EMBO
J. vol.13』p.4097−4104、『J.
Cell Biol. vol120』p.163−
173)やヒト及びウシの胸腺細胞から単離されたp5
7(『FEBS letters vol.364』
p.283−288)は、主要な細胞骨格であるアクチ
ンフィラメントに結合し、細胞骨格へのシグナル伝達に
関与するとされる細胞内因子蛋白質である。両蛋白質と
もそのアミノ酸配列は特定されており、蛋白質相互作用
を担うとされるWD repeats(『Nature
vol.371』p.297−300(1994年)
参照)から成る構造をとり、シグナル関連蛋白質の新し
いファミリーを形成することが知られている。コロニン
及びp57について、その生化学的、生理学的な重要性
を列挙すると以下の通りである。 (1)コロニン及びp57は、アクチンと結合する。コ
ロニンについては、アクチンとの結合を利用して細胞骨
格へのシグナル伝達に関与することが、『J.Cell
Biol. vol120』p.163−173のデ
ータ等から実証されており、p57についても、細胞骨
格へのシグナル伝達に関与することが推定されている。 (2)コロニンは、粘菌の移動と形態変化に不可欠の役
割を持つ。 (3)p57は、フォスフォリパーゼと結合する。 (4)コロニンについては、粘菌でのファゴサイトシス
において中心的な役割を果たすことが報告されており
(『Cell vol.83(1995年)』p.91
5−924参照)、上記(1)のコロニンについての報
告を併せると、細胞骨格(特にアクチン含有構造)の制
御におけるコロニンの役割の重要性はほぼ確立したもの
となっている。
J. vol.13』p.4097−4104、『J.
Cell Biol. vol120』p.163−
173)やヒト及びウシの胸腺細胞から単離されたp5
7(『FEBS letters vol.364』
p.283−288)は、主要な細胞骨格であるアクチ
ンフィラメントに結合し、細胞骨格へのシグナル伝達に
関与するとされる細胞内因子蛋白質である。両蛋白質と
もそのアミノ酸配列は特定されており、蛋白質相互作用
を担うとされるWD repeats(『Nature
vol.371』p.297−300(1994年)
参照)から成る構造をとり、シグナル関連蛋白質の新し
いファミリーを形成することが知られている。コロニン
及びp57について、その生化学的、生理学的な重要性
を列挙すると以下の通りである。 (1)コロニン及びp57は、アクチンと結合する。コ
ロニンについては、アクチンとの結合を利用して細胞骨
格へのシグナル伝達に関与することが、『J.Cell
Biol. vol120』p.163−173のデ
ータ等から実証されており、p57についても、細胞骨
格へのシグナル伝達に関与することが推定されている。 (2)コロニンは、粘菌の移動と形態変化に不可欠の役
割を持つ。 (3)p57は、フォスフォリパーゼと結合する。 (4)コロニンについては、粘菌でのファゴサイトシス
において中心的な役割を果たすことが報告されており
(『Cell vol.83(1995年)』p.91
5−924参照)、上記(1)のコロニンについての報
告を併せると、細胞骨格(特にアクチン含有構造)の制
御におけるコロニンの役割の重要性はほぼ確立したもの
となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、コロニ
ンやp57が細胞骨格の動的制御に関する蛋白質である
ことは明らかであり、これらに類似した蛋白質を神経細
胞において見出すことは神経細胞の細胞骨格の動的制御
の解明をさらに進めるものであり、ひいては変性性疾病
(例えば、アルツハイマー病やパーキンソン病)の根本
的治療への重要な手がかりを提供するものである。した
がって、本発明の課題は、神経細胞において発現してい
るコロニン及びp57類似の新規な蛋白質のアミノ酸配
列及び該蛋白質をコードするポリヌクレオチドの塩基配
列を特定し、該蛋白質及び該ポリヌクレオチドを提供す
ることである。さらに、本発明は、該ポリヌクレオチド
のアンチセンスポリヌクレオチド、該蛋白質に対する抗
体の提供を課題とする。
ンやp57が細胞骨格の動的制御に関する蛋白質である
ことは明らかであり、これらに類似した蛋白質を神経細
胞において見出すことは神経細胞の細胞骨格の動的制御
の解明をさらに進めるものであり、ひいては変性性疾病
(例えば、アルツハイマー病やパーキンソン病)の根本
的治療への重要な手がかりを提供するものである。した
がって、本発明の課題は、神経細胞において発現してい
るコロニン及びp57類似の新規な蛋白質のアミノ酸配
列及び該蛋白質をコードするポリヌクレオチドの塩基配
列を特定し、該蛋白質及び該ポリヌクレオチドを提供す
ることである。さらに、本発明は、該ポリヌクレオチド
のアンチセンスポリヌクレオチド、該蛋白質に対する抗
体の提供を課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するべく鋭意研究を行い、ヒト大脳由来のmRNA
を用いた均一化DNAライブラリー(佐々木等の方法
(『DNA Research vol.1』(199
4年)p.91−96参照)に準じて作製した。)から
スクリーニングにより、神経細胞において発現している
コロニン又はp57類似の蛋白質のアミノ酸配列を特定
し上記課題を達成した。すなわち、コロニン及びp57
の全体のアミノ酸配列と比較し、有意なホモロジーを持
ち(ただし、コロニン、p57のいずれのアミノ酸配列
とも一致しない)、そのWD repeats構造も共
通している神経細胞由来のポリペプチドをコードする遺
伝子を単離することに成功した(以下このポリペプチド
をFC96蛋白質、遺伝子をFC96遺伝子とい
う。)。さらに、FC96遺伝子の発現を16種類の組
織で検討し、脳においては特に高い発現が見られること
(図2参照)、また、脳においては蛋白質レベルでも高
い発現を示すこと(図3参照)を明らかにした。さら
に、FC96蛋白質がアクチンと直接結合する能力を有
していることを見出した(図4参照)。本発明は、FC
96遺伝子及び該遺伝子を導入した形質転換体にFC9
6蛋白質を産生させる方法又はFC96を発現している
細胞の抽出液から抗FC96抗体を用いた免疫沈降等に
より製造又は精製したFC96蛋白質を提供する。本発
明のFC96蛋白質は、F−アクチンと結合する、すな
わち神経細胞の細胞骨格に結合する。また、WD rp
eats構造を有していることならびにコロニン及びp
57にアミノ酸配列が類似していることによって、神経
細胞の細胞骨格の動的制御に関与していることが推定さ
れる。
達成するべく鋭意研究を行い、ヒト大脳由来のmRNA
を用いた均一化DNAライブラリー(佐々木等の方法
(『DNA Research vol.1』(199
4年)p.91−96参照)に準じて作製した。)から
スクリーニングにより、神経細胞において発現している
コロニン又はp57類似の蛋白質のアミノ酸配列を特定
し上記課題を達成した。すなわち、コロニン及びp57
の全体のアミノ酸配列と比較し、有意なホモロジーを持
ち(ただし、コロニン、p57のいずれのアミノ酸配列
とも一致しない)、そのWD repeats構造も共
通している神経細胞由来のポリペプチドをコードする遺
伝子を単離することに成功した(以下このポリペプチド
をFC96蛋白質、遺伝子をFC96遺伝子とい
う。)。さらに、FC96遺伝子の発現を16種類の組
織で検討し、脳においては特に高い発現が見られること
(図2参照)、また、脳においては蛋白質レベルでも高
い発現を示すこと(図3参照)を明らかにした。さら
に、FC96蛋白質がアクチンと直接結合する能力を有
していることを見出した(図4参照)。本発明は、FC
96遺伝子及び該遺伝子を導入した形質転換体にFC9
6蛋白質を産生させる方法又はFC96を発現している
細胞の抽出液から抗FC96抗体を用いた免疫沈降等に
より製造又は精製したFC96蛋白質を提供する。本発
明のFC96蛋白質は、F−アクチンと結合する、すな
わち神経細胞の細胞骨格に結合する。また、WD rp
eats構造を有していることならびにコロニン及びp
57にアミノ酸配列が類似していることによって、神経
細胞の細胞骨格の動的制御に関与していることが推定さ
れる。
【0007】また、FC96蛋白質及びFC96遺伝子
について、実質的にそれらの機能が変わらない改変体
や、変異体、それらの一部分を得ることが可能であり、
本発明はそれらを提供する。本発明では、FC96蛋白
質について、実質的にその機能が変わらない一部分、改
変体、変異体及びそれらの一部分である蛋白質をFC9
6相同蛋白質という。また、FC96相同蛋白質をコー
ドする遺伝子(縮重による変異体を含む)の集合をFC
96相同遺伝子という。また、FC96相同蛋白質の各
蛋白質をコードするポリヌクレオチド(DNA、RNA
及びそれらの誘導体)の集合をFC96相同ポリヌクレ
オチドという。さらに、本発明から得られるFC96相
同蛋白質及びFC96相同ポリヌクレオチドは神経細胞
の細胞骨格の動的制御、さらにはニューライトの進展、
シナプスの形成や組み換えといった生理学的な機能の解
明を可能とし、また該機能の異常に基づく疾患の治療方
法又は治療薬、さらに該疾患の検査方法及び検査薬等に
応用可能とするものである。
について、実質的にそれらの機能が変わらない改変体
や、変異体、それらの一部分を得ることが可能であり、
本発明はそれらを提供する。本発明では、FC96蛋白
質について、実質的にその機能が変わらない一部分、改
変体、変異体及びそれらの一部分である蛋白質をFC9
6相同蛋白質という。また、FC96相同蛋白質をコー
ドする遺伝子(縮重による変異体を含む)の集合をFC
96相同遺伝子という。また、FC96相同蛋白質の各
蛋白質をコードするポリヌクレオチド(DNA、RNA
及びそれらの誘導体)の集合をFC96相同ポリヌクレ
オチドという。さらに、本発明から得られるFC96相
同蛋白質及びFC96相同ポリヌクレオチドは神経細胞
の細胞骨格の動的制御、さらにはニューライトの進展、
シナプスの形成や組み換えといった生理学的な機能の解
明を可能とし、また該機能の異常に基づく疾患の治療方
法又は治療薬、さらに該疾患の検査方法及び検査薬等に
応用可能とするものである。
【0008】すなわち、本発明の第1態様は、コロニン
及びp57の全体のアミノ酸配列と比較し、有意なホモ
ロジーを持つ(ただしコロニン、p57のいずれのアミ
ノ酸配列とも一致しない)神経細胞の細胞骨格の動的制
御因子蛋白質である。該蛋白質は以下により特徴付けら
れる。 配列表の配列番号1に記載のアミノ酸配列の一部を少
なくとも有しており、且つアクチンと結合できること。
ここでいう「一部を少なくとも有して」いるということ
は、全部を有するということを排除しない。 配列表の配列番号1に記載のアミノ酸配列において一
又は複数のアミノ酸が、置換、欠失又は付加されてお
り、且つアクチンと結合できる蛋白質。これは、上記
の特徴を有する蛋白質の改変体、変異体又はその一部で
ある蛋白質と同意である。
及びp57の全体のアミノ酸配列と比較し、有意なホモ
ロジーを持つ(ただしコロニン、p57のいずれのアミ
ノ酸配列とも一致しない)神経細胞の細胞骨格の動的制
御因子蛋白質である。該蛋白質は以下により特徴付けら
れる。 配列表の配列番号1に記載のアミノ酸配列の一部を少
なくとも有しており、且つアクチンと結合できること。
ここでいう「一部を少なくとも有して」いるということ
は、全部を有するということを排除しない。 配列表の配列番号1に記載のアミノ酸配列において一
又は複数のアミノ酸が、置換、欠失又は付加されてお
り、且つアクチンと結合できる蛋白質。これは、上記
の特徴を有する蛋白質の改変体、変異体又はその一部で
ある蛋白質と同意である。
【0009】本発明の第2態様は、配列表の配列番号1
に記載のアミノ酸配列のうちの連続する八以上のアミノ
酸を有する蛋白質である。該蛋白質は、本発明の第1態
様の蛋白質を抗原として用いるときに使用可能なもので
ある。
に記載のアミノ酸配列のうちの連続する八以上のアミノ
酸を有する蛋白質である。該蛋白質は、本発明の第1態
様の蛋白質を抗原として用いるときに使用可能なもので
ある。
【0010】本発明の第3態様は、上記の第1又は第2
態様の蛋白質をコードするポリヌクレオチドである。蛋
白質のアミノ酸配列が配列表の配列番号1に記載のもの
である場合、該蛋白質をコードするポリヌクレオチドで
あって天然に存在するものの塩基配列は、配列表の配列
番号2に記載のものになる。
態様の蛋白質をコードするポリヌクレオチドである。蛋
白質のアミノ酸配列が配列表の配列番号1に記載のもの
である場合、該蛋白質をコードするポリヌクレオチドで
あって天然に存在するものの塩基配列は、配列表の配列
番号2に記載のものになる。
【0011】本発明の第4態様は、上記の第3態様のポ
リヌクレオチドのアンチセンス鎖の全部又は一部の配列
を有し、且つ上記の第1又は第2態様の蛋白質の生合成
を阻害するアンチセンスポリヌクレオチドである。本発
明の第5態様は、上記の第4態様のアンチセンスポリヌ
クレオチドの誘導体である。
リヌクレオチドのアンチセンス鎖の全部又は一部の配列
を有し、且つ上記の第1又は第2態様の蛋白質の生合成
を阻害するアンチセンスポリヌクレオチドである。本発
明の第5態様は、上記の第4態様のアンチセンスポリヌ
クレオチドの誘導体である。
【0012】本発明の第6態様は、上記の第1又は第2
態様の蛋白質に対する抗体である。
態様の蛋白質に対する抗体である。
【0013】本発明の第7態様は、上記の第3又は第4
態様のポリヌクレオチドを挿入されたベクターである。
本発明の第8態様は、上記の第7態様のベクターを導入
された形質転換体である。
態様のポリヌクレオチドを挿入されたベクターである。
本発明の第8態様は、上記の第7態様のベクターを導入
された形質転換体である。
【0014】本発明の第9態様は、上記の第4又は第5
態様のアンチセンスポリヌクレオチドを含み上記の第1
又は第2態様の蛋白質を検出するポリヌクレオチドプロ
ーブである。
態様のアンチセンスポリヌクレオチドを含み上記の第1
又は第2態様の蛋白質を検出するポリヌクレオチドプロ
ーブである。
【0015】本発明の第10態様は、上記の第4又は第
5態様のアンチセンスポリヌクレオチドを含む神経細胞
の変性性疾患の治療薬である。
5態様のアンチセンスポリヌクレオチドを含む神経細胞
の変性性疾患の治療薬である。
【0016】本発明の第11態様は、上記の第6態様の
抗体により、上記の第1又は第2態様の蛋白質を検出又
は分離する方法である。
抗体により、上記の第1又は第2態様の蛋白質を検出又
は分離する方法である。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の神経細胞の細胞骨格の動
的制御因子蛋白質であるFC96蛋白質は、配列表の配
列番号1に記載のアミノ酸配列を有するもの又は該配列
におけるN末端のメチオニンが無いものである。FC9
6蛋白質(配列表の配列番号1に記載のアミノ酸配列を
有するもの)とコロニン、及びFC96とp57とのア
ミノ酸配列を比較すると、そのホモロジーはそれぞれ3
8.1%、43.9%である。FC96蛋白質のアミノ
酸配列(配列表の配列番号1に記載のアミノ酸配列)の
特徴は、WD repeatsを有することである。W
D repeatsは蛋白質−蛋白質間相互作用におい
て、蛋白質の高次構造に応答して形を変え得る表面を成
し、蛋白質−蛋白質相互作用のインターフェイスとなる
と推定されている。FC96蛋白質は、図1において枠
で囲って示すように、WDリピーティングユニット(W
D repeating unit)を5カ所有し、こ
れらの部分が一体となり蛋白質−蛋白質相互作用のイン
ターフェイスとなると推定される。FC96蛋白質の分
子量は、抗FC96抗体を用いたウェスタンブロットの
結果により約54kDであることが分かる。また、FC
96蛋白質の機能としては、アクチンとの結合性が挙げ
られる。また、フォスフォリパーゼとの結合性が推定さ
れる。
的制御因子蛋白質であるFC96蛋白質は、配列表の配
列番号1に記載のアミノ酸配列を有するもの又は該配列
におけるN末端のメチオニンが無いものである。FC9
6蛋白質(配列表の配列番号1に記載のアミノ酸配列を
有するもの)とコロニン、及びFC96とp57とのア
ミノ酸配列を比較すると、そのホモロジーはそれぞれ3
8.1%、43.9%である。FC96蛋白質のアミノ
酸配列(配列表の配列番号1に記載のアミノ酸配列)の
特徴は、WD repeatsを有することである。W
D repeatsは蛋白質−蛋白質間相互作用におい
て、蛋白質の高次構造に応答して形を変え得る表面を成
し、蛋白質−蛋白質相互作用のインターフェイスとなる
と推定されている。FC96蛋白質は、図1において枠
で囲って示すように、WDリピーティングユニット(W
D repeating unit)を5カ所有し、こ
れらの部分が一体となり蛋白質−蛋白質相互作用のイン
ターフェイスとなると推定される。FC96蛋白質の分
子量は、抗FC96抗体を用いたウェスタンブロットの
結果により約54kDであることが分かる。また、FC
96蛋白質の機能としては、アクチンとの結合性が挙げ
られる。また、フォスフォリパーゼとの結合性が推定さ
れる。
【0018】自然の変異により又は人工の変異(例え
ば、『Molecular Cloning 2nd
Edition』(Cold Spring Harb
orLaboratory Press、1989年)
15.1〜15.113頁を参照)によりポリヌクレオ
チドの構造の一部を、該ポリヌクレオチドがコードする
蛋白質の主たる活性に変化を与えることなく、変化させ
ることが可能である。本発明のFC96蛋白質について
も、配列表の配列番号1に記載のアミノ酸配列の一又は
複数のアミノ酸を、該蛋白質の主たる活性であるアクチ
ンとの結合性を変化させずに、置換、欠失又は付加する
ことが可能である。したがって、本発明のFC96蛋白
質はこのような、アミノ酸配列において一又は複数のア
ミノ酸が、置換、欠失又は付加されており、且つアクチ
ンと結合できる蛋白質を含むものである。既述のよう
に、これらを本発明ではFC96相同蛋白質という。
ば、『Molecular Cloning 2nd
Edition』(Cold Spring Harb
orLaboratory Press、1989年)
15.1〜15.113頁を参照)によりポリヌクレオ
チドの構造の一部を、該ポリヌクレオチドがコードする
蛋白質の主たる活性に変化を与えることなく、変化させ
ることが可能である。本発明のFC96蛋白質について
も、配列表の配列番号1に記載のアミノ酸配列の一又は
複数のアミノ酸を、該蛋白質の主たる活性であるアクチ
ンとの結合性を変化させずに、置換、欠失又は付加する
ことが可能である。したがって、本発明のFC96蛋白
質はこのような、アミノ酸配列において一又は複数のア
ミノ酸が、置換、欠失又は付加されており、且つアクチ
ンと結合できる蛋白質を含むものである。既述のよう
に、これらを本発明ではFC96相同蛋白質という。
【0019】FC96相同蛋白質は、コロニンの精製又
はp57の精製方法と同様にして得られ、SDS−PA
GE電気泳動等の方法により検出可能である。アクチン
との結合性は、コロニン又はFC96相同蛋白質の場合
と同様にして確認することができる。具体的には、
(『EMBO J. vol.13』p.4097−4
101に記載の方法(コロニンの場合)、『FEBS
letters vol.364』p.283−286
に記載の方法(p57の場合)により、確認可能であ
る。両方法とも、コセディメンテーションアッセイ(c
osedimentation assay)といわれ
る方法である。該方法においては、アクチンが不溶性で
あることを利用している。「検討したい蛋白質(可溶性
蛋白質)」をアクチンと混合し、懸濁する。その後、超
遠心分離機で上清とペレットに分離する。アクチン及び
アクチンに結合した蛋白質は不溶性なのでペレットとな
り、アクチンに結合しなかったものは上清に残る。ペレ
ットと上清それぞれに含まれる「検出したい蛋白質」を
ウェスタンブロット法等により検出することにより、該
蛋白質がアクチンに結合するかどうかを判定できる。フ
ォスフォリパーゼとの結合性もp57の場合と同様にし
て確認することができる。具体的には、『FEBS l
etters vol.364』p.283−285に
記載の方法により、行うことができる。
はp57の精製方法と同様にして得られ、SDS−PA
GE電気泳動等の方法により検出可能である。アクチン
との結合性は、コロニン又はFC96相同蛋白質の場合
と同様にして確認することができる。具体的には、
(『EMBO J. vol.13』p.4097−4
101に記載の方法(コロニンの場合)、『FEBS
letters vol.364』p.283−286
に記載の方法(p57の場合)により、確認可能であ
る。両方法とも、コセディメンテーションアッセイ(c
osedimentation assay)といわれ
る方法である。該方法においては、アクチンが不溶性で
あることを利用している。「検討したい蛋白質(可溶性
蛋白質)」をアクチンと混合し、懸濁する。その後、超
遠心分離機で上清とペレットに分離する。アクチン及び
アクチンに結合した蛋白質は不溶性なのでペレットとな
り、アクチンに結合しなかったものは上清に残る。ペレ
ットと上清それぞれに含まれる「検出したい蛋白質」を
ウェスタンブロット法等により検出することにより、該
蛋白質がアクチンに結合するかどうかを判定できる。フ
ォスフォリパーゼとの結合性もp57の場合と同様にし
て確認することができる。具体的には、『FEBS l
etters vol.364』p.283−285に
記載の方法により、行うことができる。
【0020】本発明のFC96相同蛋白質をコードする
ポリヌクレオチドは、上記の全ての蛋白質をコードする
塩基配列を有するものである。遺伝暗号の縮重により、
ポリヌクレオチドから生産される蛋白質のアミノ酸配列
を変えることなく、該ポリヌクレオチドの塩基配列の少
なくとも一部の塩基を他の種類の塩基に置換することが
できる。したがって、本発明のFC96相同蛋白質をコ
ードするポリヌクレオチドの塩基配列は、該蛋白質をコ
ードする全ての縮重のパターンをとり得る。なお、配列
表の配列番号2に示される塩基配列は天然に存在するF
C96遺伝子の塩基配列である。
ポリヌクレオチドは、上記の全ての蛋白質をコードする
塩基配列を有するものである。遺伝暗号の縮重により、
ポリヌクレオチドから生産される蛋白質のアミノ酸配列
を変えることなく、該ポリヌクレオチドの塩基配列の少
なくとも一部の塩基を他の種類の塩基に置換することが
できる。したがって、本発明のFC96相同蛋白質をコ
ードするポリヌクレオチドの塩基配列は、該蛋白質をコ
ードする全ての縮重のパターンをとり得る。なお、配列
表の配列番号2に示される塩基配列は天然に存在するF
C96遺伝子の塩基配列である。
【0021】本発明のFC96相同ポリヌクレオチド
は、配列表の配列番号2の塩基配列のうちの一部を有す
るDNA又は該DNAにハイブリダイズするポリヌクレ
オチドをプローブとして、cDNAライブラリー等をス
クリーニングすることによって、すなわち該cDNAラ
イブラリーから該プローブにハイブリダイズするクロー
ンを選別することによって得ることができる。このと
き、使用するプローブには、配列表の配列番号2の塩基
配列のうち、連続する12塩基以上の長さを持つポリヌ
クレオチドを用いることが可能である。特に、連続する
16塩基以上であることが好ましい。ハイブリダイズの
条件は、例えば、後述の実施例1の3.2)に示す条件
が挙げられる。使用するcDNAライブラリーとして
は、脳由来のものが好ましく使用できる。これらのcD
NAライブラリーからランダムサンプリングにより選択
された一群のcDNAを検索の試料とすることができ
る。また、市販のものでも使用可能である。特に、cD
NAライブラリーは、『DNA Research v
ol.1』(1994年)91〜96頁に記載の方法等
により均一化を行ったものであることが好ましい。本発
明において、cDNAライブラリーのどの程度をスクリ
ーニングするかについては、特に制限はない。例えば、
1×105 ないし5×105 個程度をスクリーニングす
ることができる。
は、配列表の配列番号2の塩基配列のうちの一部を有す
るDNA又は該DNAにハイブリダイズするポリヌクレ
オチドをプローブとして、cDNAライブラリー等をス
クリーニングすることによって、すなわち該cDNAラ
イブラリーから該プローブにハイブリダイズするクロー
ンを選別することによって得ることができる。このと
き、使用するプローブには、配列表の配列番号2の塩基
配列のうち、連続する12塩基以上の長さを持つポリヌ
クレオチドを用いることが可能である。特に、連続する
16塩基以上であることが好ましい。ハイブリダイズの
条件は、例えば、後述の実施例1の3.2)に示す条件
が挙げられる。使用するcDNAライブラリーとして
は、脳由来のものが好ましく使用できる。これらのcD
NAライブラリーからランダムサンプリングにより選択
された一群のcDNAを検索の試料とすることができ
る。また、市販のものでも使用可能である。特に、cD
NAライブラリーは、『DNA Research v
ol.1』(1994年)91〜96頁に記載の方法等
により均一化を行ったものであることが好ましい。本発
明において、cDNAライブラリーのどの程度をスクリ
ーニングするかについては、特に制限はない。例えば、
1×105 ないし5×105 個程度をスクリーニングす
ることができる。
【0022】さらに、スクリーニングの際にプラスミド
を得る方法についても、特に制限はなく、公知の方法に
より可能である。例えば、『細胞工学実験プロトコー
ル』(秀潤社、1991年)71〜107頁に記載の方
法が挙げられる。また、ヘルパーファージを用いたin
vivo excision法(例えば、ストラタジ
ーン社のUni−ZAP XRクローニングキット(登
録商標)取扱説明書に記載の方法)にしたがってプラス
ミドの形に変換することが好ましい。
を得る方法についても、特に制限はなく、公知の方法に
より可能である。例えば、『細胞工学実験プロトコー
ル』(秀潤社、1991年)71〜107頁に記載の方
法が挙げられる。また、ヘルパーファージを用いたin
vivo excision法(例えば、ストラタジ
ーン社のUni−ZAP XRクローニングキット(登
録商標)取扱説明書に記載の方法)にしたがってプラス
ミドの形に変換することが好ましい。
【0023】プラスミドを大腸菌等の適当な宿主に導入
して、形質転換体を得ることは公知の方法により可能で
ある。例えば、『細胞工学プロトコール』(秀潤社、1
991年)105〜107頁に記載の方法により可能で
ある。
して、形質転換体を得ることは公知の方法により可能で
ある。例えば、『細胞工学プロトコール』(秀潤社、1
991年)105〜107頁に記載の方法により可能で
ある。
【0024】上記により得られるプラスミドのインサー
トの塩基配列を決定することで、コロニン及びp57と
高いホモロジーのあるアミノ酸配列をコードするcDN
Aが選択可能となるが、本発明では、そのインサートの
一部又は全部を解析するかどうかについては、特に制限
はない。適当な長さの塩基配列を決定し、その結果に基
づきさらに適当なプラスミドを選択することも好ましく
可能である。例えば、インサートの5’末端のいくつか
の塩基配列を決定し、該決定された塩基配列がコードす
るアミノ酸を予測し、この結果に基づいて、アミノ酸配
列においてコロニン及びp57とホモロジーの高いクロ
ーンを選択することが好ましい。この場合、インサート
の5’末端は少なくとも200塩基以上は解析されるこ
とが好ましい。解析されたプラスミド(特に制限はな
く、例えばランダムに適当な数を選択することが可能で
ある。)の5’末端の塩基配列の決定方法は、本発明に
おいては、特に制限ない。例えば、Taqサイクルシー
クエンシング法(『Biotechniques vo
l.7』(1989年)494〜499頁に記載の方法
は好ましく使用可能である。
トの塩基配列を決定することで、コロニン及びp57と
高いホモロジーのあるアミノ酸配列をコードするcDN
Aが選択可能となるが、本発明では、そのインサートの
一部又は全部を解析するかどうかについては、特に制限
はない。適当な長さの塩基配列を決定し、その結果に基
づきさらに適当なプラスミドを選択することも好ましく
可能である。例えば、インサートの5’末端のいくつか
の塩基配列を決定し、該決定された塩基配列がコードす
るアミノ酸を予測し、この結果に基づいて、アミノ酸配
列においてコロニン及びp57とホモロジーの高いクロ
ーンを選択することが好ましい。この場合、インサート
の5’末端は少なくとも200塩基以上は解析されるこ
とが好ましい。解析されたプラスミド(特に制限はな
く、例えばランダムに適当な数を選択することが可能で
ある。)の5’末端の塩基配列の決定方法は、本発明に
おいては、特に制限ない。例えば、Taqサイクルシー
クエンシング法(『Biotechniques vo
l.7』(1989年)494〜499頁に記載の方法
は好ましく使用可能である。
【0025】得られた塩基配列から翻訳されるアミノ酸
配列と、既に知られているコロニン及びp57との比較
方法については、特に制限がない。例えば、市販のプロ
グラム(例えば、GENETYX(登録商標)−CDプ
ログラムVer.27(ソフトウェアディベロプメント
社製)により、プロテインデータベース(登録商標)リ
リース43(NBRF社製)と比較してホモロジー解析
することが可能である。このホモロジー解析の結果、例
えば、連続する100残基において30%以上のホモロ
ジーがあるものを選択することが可能となる。選択され
たアミノ酸配列をコードするcDNAに基づき、コード
領域全体を含むクローンを単離するためのスクリーニン
グ方法については特に制限がない。該塩基配列の一部又
は全部を利用するかどうかは特に制限はなく、該塩基配
列を利用してスクリーニング可能であればよい。例え
ば、上記で得られた塩基配列の約半分の塩基配列を利用
することも可能である。これは、使用するスクリーニン
グ方法にも依存する。スクリーニング方法については、
公知の種々の方法が好適に使用可能であり、特に制限は
ない。例えば、ラベル化したオリゴヌクレオチドを用い
たハイブリダイゼーションによる方法や、5’方向又は
3’方向のプライマーを用いたRACE法等が使用可能
である。上記ラベル化については特に制限なく、例え
ば、[α−32P]dCTP、ジゴキシゲニン等が使用可
能である。さらに、ハイブリダイゼーションの条件につ
いても、本発明においては、特に制限なく、公知の種々
の方法が使用可能であり、例えば、『細胞工学実験プロ
トコール』(秀潤社、1991年)57〜65頁に記載
の方法が好適に使用可能である。
配列と、既に知られているコロニン及びp57との比較
方法については、特に制限がない。例えば、市販のプロ
グラム(例えば、GENETYX(登録商標)−CDプ
ログラムVer.27(ソフトウェアディベロプメント
社製)により、プロテインデータベース(登録商標)リ
リース43(NBRF社製)と比較してホモロジー解析
することが可能である。このホモロジー解析の結果、例
えば、連続する100残基において30%以上のホモロ
ジーがあるものを選択することが可能となる。選択され
たアミノ酸配列をコードするcDNAに基づき、コード
領域全体を含むクローンを単離するためのスクリーニン
グ方法については特に制限がない。該塩基配列の一部又
は全部を利用するかどうかは特に制限はなく、該塩基配
列を利用してスクリーニング可能であればよい。例え
ば、上記で得られた塩基配列の約半分の塩基配列を利用
することも可能である。これは、使用するスクリーニン
グ方法にも依存する。スクリーニング方法については、
公知の種々の方法が好適に使用可能であり、特に制限は
ない。例えば、ラベル化したオリゴヌクレオチドを用い
たハイブリダイゼーションによる方法や、5’方向又は
3’方向のプライマーを用いたRACE法等が使用可能
である。上記ラベル化については特に制限なく、例え
ば、[α−32P]dCTP、ジゴキシゲニン等が使用可
能である。さらに、ハイブリダイゼーションの条件につ
いても、本発明においては、特に制限なく、公知の種々
の方法が使用可能であり、例えば、『細胞工学実験プロ
トコール』(秀潤社、1991年)57〜65頁に記載
の方法が好適に使用可能である。
【0026】上記でスクリーニングされたポジティブク
ローンから、該インサートの塩基配列を決定するための
方法については、本発明においては、特に制限はなく、
公知の方法により種々可能である。例えば、欠失変異株
を作製し、個々のクローンの塩基配列を決め、該配列を
配列編集ソフト上で連結する方法が使用可能である。
ローンから、該インサートの塩基配列を決定するための
方法については、本発明においては、特に制限はなく、
公知の方法により種々可能である。例えば、欠失変異株
を作製し、個々のクローンの塩基配列を決め、該配列を
配列編集ソフト上で連結する方法が使用可能である。
【0027】本発明のアンチセンスポリヌクレオチドに
は、塩基、リン酸、糖からなるヌクレオチドが複数結合
したものが、天然には存在しないものを含めて全て含ま
れる。その代表的なものは、DNAとmRNAである。
また、本発明のアンチセンスポリヌクレオチドには、そ
の立体構造や機能がポリヌクレオチドと類似する誘導体
が全て含まれる。例えば、ポリヌクレオチドの3’末端
もしくは5’末端に他の物質が結合したものやポリヌク
レオチドの塩基、糖、リン酸の少なくともいずれか一部
において、置換や欠失や付加の修飾が生じた物質、天然
に存在しないような塩基、糖、リン酸を有するものや、
糖−リン酸骨格以外の骨格を有するものである。該アン
チセンスポリヌクレオチド及びその誘導体は、FC96
相同ポリヌクレオチドのいかなる部分にハイブリダイズ
するものであってもよい。なお、FC96蛋白質の全部
又は一部をコードするmRNAの一部に対して相補的な
塩基配列を有し、該mRNAにハイブリダイズするもの
が好ましい。特に好ましくは、少なくともFC96遺伝
子又はFC96蛋白質をコードするmRNAにハイブリ
ダイズするものである。
は、塩基、リン酸、糖からなるヌクレオチドが複数結合
したものが、天然には存在しないものを含めて全て含ま
れる。その代表的なものは、DNAとmRNAである。
また、本発明のアンチセンスポリヌクレオチドには、そ
の立体構造や機能がポリヌクレオチドと類似する誘導体
が全て含まれる。例えば、ポリヌクレオチドの3’末端
もしくは5’末端に他の物質が結合したものやポリヌク
レオチドの塩基、糖、リン酸の少なくともいずれか一部
において、置換や欠失や付加の修飾が生じた物質、天然
に存在しないような塩基、糖、リン酸を有するものや、
糖−リン酸骨格以外の骨格を有するものである。該アン
チセンスポリヌクレオチド及びその誘導体は、FC96
相同ポリヌクレオチドのいかなる部分にハイブリダイズ
するものであってもよい。なお、FC96蛋白質の全部
又は一部をコードするmRNAの一部に対して相補的な
塩基配列を有し、該mRNAにハイブリダイズするもの
が好ましい。特に好ましくは、少なくともFC96遺伝
子又はFC96蛋白質をコードするmRNAにハイブリ
ダイズするものである。
【0028】また、該アンチセンスポリヌクレオチド及
びその誘導体を使用して、組織や細胞におけるFC96
相同ポリヌクレオチドの存在やその発現状況を調べるた
めの研究用ポリヌクレオチドプローブとして、直ちに使
用可能である。また、診断用ポリヌクレオチドプローブ
としても使用可能である。なお、プローブとしては、1
2塩基以上且つGC含有率が30ないし70%であるも
のが好ましく、16塩基以上且つGC含有率が30ない
し70%であるものが、特に好ましい。また、該アンチ
センスポリヌクレオチド及びその誘導体を使用して、F
C96相同蛋白質の発現を調節することが可能である。
これらはFC96相同遺伝子又はFC96をコードする
mRNAにハイブリダイズしてFC96相同蛋白質の発
現を促進ないし抑制することが期待されるので、FC9
6相同蛋白質が関与するニューライトの進展、シナプス
の形成や組み換えといった機能の異常に基づく神経細胞
の変性性疾患の治療薬として使用可能である。すなわ
ち、該アンチセンスポリヌクレオチドやその誘導体より
アンチセンス医薬品を開発することが可能である。
びその誘導体を使用して、組織や細胞におけるFC96
相同ポリヌクレオチドの存在やその発現状況を調べるた
めの研究用ポリヌクレオチドプローブとして、直ちに使
用可能である。また、診断用ポリヌクレオチドプローブ
としても使用可能である。なお、プローブとしては、1
2塩基以上且つGC含有率が30ないし70%であるも
のが好ましく、16塩基以上且つGC含有率が30ない
し70%であるものが、特に好ましい。また、該アンチ
センスポリヌクレオチド及びその誘導体を使用して、F
C96相同蛋白質の発現を調節することが可能である。
これらはFC96相同遺伝子又はFC96をコードする
mRNAにハイブリダイズしてFC96相同蛋白質の発
現を促進ないし抑制することが期待されるので、FC9
6相同蛋白質が関与するニューライトの進展、シナプス
の形成や組み換えといった機能の異常に基づく神経細胞
の変性性疾患の治療薬として使用可能である。すなわ
ち、該アンチセンスポリヌクレオチドやその誘導体より
アンチセンス医薬品を開発することが可能である。
【0029】蛋白質をコードするDNAやmRNAの相
補的な塩基配列を含むポリヌクレオチドを使用して、該
蛋白質の発現を調節する方法は、アンチセンス法と呼ば
れており、現在多くの研究者によって研究が進められて
いる技術である。相補的な配列を有するポリヌクレオチ
ドは、 遺伝子からpre−mRNAへの転写段階、 pre−mRNAから成熟mRNAへのプロセッシン
グ段階、 核膜通過段階、 蛋白への翻訳段階 のいずれかで、遺伝情報を担うDNA又はmRNAに結
合し、遺伝情報の伝達の正常な流れに影響を与えて蛋白
質の発現を調節すると考えられている。ハイブリダイズ
のし易さの点では、一般的には、ステムループを形成し
ている領域の塩基配列に相補的な塩基配列を持つポリヌ
クレオチド又はポリヌクレオチド誘導体を設計するとよ
いとされている(『臨床免疫 25巻』1200〜12
06頁、1993年)。
補的な塩基配列を含むポリヌクレオチドを使用して、該
蛋白質の発現を調節する方法は、アンチセンス法と呼ば
れており、現在多くの研究者によって研究が進められて
いる技術である。相補的な配列を有するポリヌクレオチ
ドは、 遺伝子からpre−mRNAへの転写段階、 pre−mRNAから成熟mRNAへのプロセッシン
グ段階、 核膜通過段階、 蛋白への翻訳段階 のいずれかで、遺伝情報を担うDNA又はmRNAに結
合し、遺伝情報の伝達の正常な流れに影響を与えて蛋白
質の発現を調節すると考えられている。ハイブリダイズ
のし易さの点では、一般的には、ステムループを形成し
ている領域の塩基配列に相補的な塩基配列を持つポリヌ
クレオチド又はポリヌクレオチド誘導体を設計するとよ
いとされている(『臨床免疫 25巻』1200〜12
06頁、1993年)。
【0030】また、翻訳開始コドン付近、リボソーム結
合部位、キャッピング部位、スプライス部位の配列に相
補的な配列を有するようなポリヌクレオチドは、一般に
高い発現抑制効果が期待できる(『癌と化学療法 20
巻13号』1899〜1907頁)。したがって、本発
明のアンチセンスポリヌクレオチド又はその誘導体であ
って、FC96相同遺伝子又はFC96相同蛋白質をコ
ードするmRNAの翻訳開始コドン付近、リボソーム結
合部位、キャッピング部位、スプライス部位の相補的な
配列を含むものは、高い発現抑制効果が期待される。現
在一般に知られている誘導体は、ヌクレアーゼ耐性、組
織選択性、細胞透過性、結合力の少なくとも一つが高め
られた誘導体であることが好ましく、特に好ましくは、
当該ポリヌクレオチド誘導体は、フォスフォロチオエー
ト結合を骨格構造として有する誘導体である。本発明の
ポリヌクレオチド及びその誘導体についても、これらの
機能又は構造を有する誘導体が含まれる。
合部位、キャッピング部位、スプライス部位の配列に相
補的な配列を有するようなポリヌクレオチドは、一般に
高い発現抑制効果が期待できる(『癌と化学療法 20
巻13号』1899〜1907頁)。したがって、本発
明のアンチセンスポリヌクレオチド又はその誘導体であ
って、FC96相同遺伝子又はFC96相同蛋白質をコ
ードするmRNAの翻訳開始コドン付近、リボソーム結
合部位、キャッピング部位、スプライス部位の相補的な
配列を含むものは、高い発現抑制効果が期待される。現
在一般に知られている誘導体は、ヌクレアーゼ耐性、組
織選択性、細胞透過性、結合力の少なくとも一つが高め
られた誘導体であることが好ましく、特に好ましくは、
当該ポリヌクレオチド誘導体は、フォスフォロチオエー
ト結合を骨格構造として有する誘導体である。本発明の
ポリヌクレオチド及びその誘導体についても、これらの
機能又は構造を有する誘導体が含まれる。
【0031】本発明のアンチセンスポリヌクレオチド及
びその誘導体の製造方法については、例えば、『in
Antisense Research and Ap
plications』に記載の方法を用いることが可
能である。例えば、天然型のDNAやRNAであれば、
化学合成機を使用して合成したり、FC96相同遺伝子
を鋳型としてPCR法により本発明のアンチセンスポリ
ヌクレオチドを得ることができる。また、メチルフォス
フォネート型やフォスフォロチオエート型等、誘導体の
中には、化学合成機(例えば、パーキンエルマージャパ
ン社製394型)を使用して合成できるものもある。こ
の場合には、化学合成機に添付されている説明書にした
がって操作を行い、得られた合成産物を逆相クロマトグ
ラフィー等を用いたHPLC法により精製することによ
っても、目的のポリヌクレオチド又はポリヌクレオチド
誘導体を得ることができる。
びその誘導体の製造方法については、例えば、『in
Antisense Research and Ap
plications』に記載の方法を用いることが可
能である。例えば、天然型のDNAやRNAであれば、
化学合成機を使用して合成したり、FC96相同遺伝子
を鋳型としてPCR法により本発明のアンチセンスポリ
ヌクレオチドを得ることができる。また、メチルフォス
フォネート型やフォスフォロチオエート型等、誘導体の
中には、化学合成機(例えば、パーキンエルマージャパ
ン社製394型)を使用して合成できるものもある。こ
の場合には、化学合成機に添付されている説明書にした
がって操作を行い、得られた合成産物を逆相クロマトグ
ラフィー等を用いたHPLC法により精製することによ
っても、目的のポリヌクレオチド又はポリヌクレオチド
誘導体を得ることができる。
【0032】FC96相同蛋白質に対する抗体の作製に
用いる抗原としては、該蛋白質の全長又は一部が使用可
能である。一部を用いる場合には、アミノ酸残基数が8
以上であることが好ましい。抗体の作製方法としては、
公知の方法を用いることが可能であり、例えば、『An
tibodies A Laboratory Man
ual』(Cold Spring Harbor L
aboratoryPress、1988年)12章に
記載の方法に準じて抗体を得ることができる。また、免
疫感作によって充分な抗体価のポリクローナル抗体が得
られるならば、該免疫した動物のリンパ球を用いたハイ
ブリドーマによりモノクローナル抗体を得ることも可能
である。例えば、前出の『Antibodies A
Laboratory Manual』に記載の方法に
準じて行える。
用いる抗原としては、該蛋白質の全長又は一部が使用可
能である。一部を用いる場合には、アミノ酸残基数が8
以上であることが好ましい。抗体の作製方法としては、
公知の方法を用いることが可能であり、例えば、『An
tibodies A Laboratory Man
ual』(Cold Spring Harbor L
aboratoryPress、1988年)12章に
記載の方法に準じて抗体を得ることができる。また、免
疫感作によって充分な抗体価のポリクローナル抗体が得
られるならば、該免疫した動物のリンパ球を用いたハイ
ブリドーマによりモノクローナル抗体を得ることも可能
である。例えば、前出の『Antibodies A
Laboratory Manual』に記載の方法に
準じて行える。
【0033】上記の抗体を用いて、ウェスタンブロット
法により、FC96相同蛋白質を検出することが可能と
なる。すなわち、FC96相同蛋白質を含む試料をポリ
アクリルアミドゲルに電気泳動した後メンブレン上にエ
レクトロブロットし、該蛋白質と該抗体とを反応させ
て、該ゲル上に該蛋白質に対応するバンドを検出するこ
とが可能である。例えば、前出の『Antibodie
s A Laboratory Manual』に記載
の方法に準じて行うことができる。
法により、FC96相同蛋白質を検出することが可能と
なる。すなわち、FC96相同蛋白質を含む試料をポリ
アクリルアミドゲルに電気泳動した後メンブレン上にエ
レクトロブロットし、該蛋白質と該抗体とを反応させ
て、該ゲル上に該蛋白質に対応するバンドを検出するこ
とが可能である。例えば、前出の『Antibodie
s A Laboratory Manual』に記載
の方法に準じて行うことができる。
【0034】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明をさらに詳述す
るが、本発明はこの実施例に限られるものではない。 <実施例1>FC96遺伝子の塩基配列及びFC96蛋
白質のアミノ酸配列の特定 1.ヒト大脳由来均一化ライブラリーの作製 ヒと大脳由来のmRNAを用いて、均一化cDNAライ
ブラリー(λZAPファージライブラリー)の作製を行
った。均一化は佐々木らの方法(『DNA Resea
rch vol.1』(1994年)p.91−96参
照)にしたがい、 半固相系でのセルフハイブリダイゼーション、 の処理を行ったmRNAからのファージcDNAラ
イブラリーの作製、 インサートcDNAからcRNAへの変換 の各ステップをの順で行って、均一化cDN
Aライブラリーを作製した。
るが、本発明はこの実施例に限られるものではない。 <実施例1>FC96遺伝子の塩基配列及びFC96蛋
白質のアミノ酸配列の特定 1.ヒト大脳由来均一化ライブラリーの作製 ヒと大脳由来のmRNAを用いて、均一化cDNAライ
ブラリー(λZAPファージライブラリー)の作製を行
った。均一化は佐々木らの方法(『DNA Resea
rch vol.1』(1994年)p.91−96参
照)にしたがい、 半固相系でのセルフハイブリダイゼーション、 の処理を行ったmRNAからのファージcDNAラ
イブラリーの作製、 インサートcDNAからcRNAへの変換 の各ステップをの順で行って、均一化cDN
Aライブラリーを作製した。
【0035】2.FC96遺伝子cDNAのクローニン
グ 1)1.で作製された均一化cDNAライブラリー1m
lのうち100μlをEXアシストヘルパーファージ
(ストラタジーン社製)を用いたin vivoexc
isionの方法(ストラタジーン社製のUni−ZA
P XRクローニングキット(登録商標)取扱説明書に
記載の方法)にしたがって、プラスミドの形に変換し
た。下記に具体的にその方法を述べる。 大腸菌XL−1 Blue 200μlと均一化cD
NAライブラリー100μl、ヘルパーファージR40
8 1μl(>1×106 pfu/ml)を50mlチ
ューブにて混合し、37℃、15分間、均一化cDNA
ライブラリーとヘルパーファージとを大腸菌に感染させ
た。 5mlの2×YT培地(10gNaCl,10g
Bacto Yeast Extract,16g
Bactotryptone/1l)を加え、37℃で
3時間振盪培養し、大腸菌よりファージミドを分泌させ
た。
グ 1)1.で作製された均一化cDNAライブラリー1m
lのうち100μlをEXアシストヘルパーファージ
(ストラタジーン社製)を用いたin vivoexc
isionの方法(ストラタジーン社製のUni−ZA
P XRクローニングキット(登録商標)取扱説明書に
記載の方法)にしたがって、プラスミドの形に変換し
た。下記に具体的にその方法を述べる。 大腸菌XL−1 Blue 200μlと均一化cD
NAライブラリー100μl、ヘルパーファージR40
8 1μl(>1×106 pfu/ml)を50mlチ
ューブにて混合し、37℃、15分間、均一化cDNA
ライブラリーとヘルパーファージとを大腸菌に感染させ
た。 5mlの2×YT培地(10gNaCl,10g
Bacto Yeast Extract,16g
Bactotryptone/1l)を加え、37℃で
3時間振盪培養し、大腸菌よりファージミドを分泌させ
た。
【0036】70℃で20分間熱処理した後、400
0gで5分間遠心し、菌体を死滅させた。上清のファー
ジミドを別の試験管に移した。 この上清にはpBluescriptSK(−)粒子
が含まれており、この上清200μlあるいは100倍
に希釈した溶液20μlと大腸菌XL−1 Blue
200μl(OD600=1.0)を混合し、37℃で
15分間混合し感染させた。 で得られた液(pBluescriptSK(−)
粒子を感染させた大腸菌を含む液)を10μl、30μ
l、100μlずつ取り(1〜100μlの範囲の量を
数点取ればよい)、LB/Ampプレートにプレーティ
ングした後、37℃で一晩培養した。 現れたコロニーはインサートDNAを含む二本鎖のp
BluescriptSK(−)をもった大腸菌(XL
−1 Blue)形質転換体である。
0gで5分間遠心し、菌体を死滅させた。上清のファー
ジミドを別の試験管に移した。 この上清にはpBluescriptSK(−)粒子
が含まれており、この上清200μlあるいは100倍
に希釈した溶液20μlと大腸菌XL−1 Blue
200μl(OD600=1.0)を混合し、37℃で
15分間混合し感染させた。 で得られた液(pBluescriptSK(−)
粒子を感染させた大腸菌を含む液)を10μl、30μ
l、100μlずつ取り(1〜100μlの範囲の量を
数点取ればよい)、LB/Ampプレートにプレーティ
ングした後、37℃で一晩培養した。 現れたコロニーはインサートDNAを含む二本鎖のp
BluescriptSK(−)をもった大腸菌(XL
−1 Blue)形質転換体である。
【0037】2)1)で得られた大腸菌形質転換体から
プラスミドをQIAwell 8Plusキット(登録
商標、キアゲン社製)を用いて調製した。
プラスミドをQIAwell 8Plusキット(登録
商標、キアゲン社製)を用いて調製した。
【0038】3)2)で得られたプラスミドのインサー
トの5’末端の配列をパーキンエルマー社製DNAシー
クエンサー373Aを用い、Taqサイクルシークエン
シング法(『Biotechniques vol.
7』p.494−499(1989年)参照)により決
定した。
トの5’末端の配列をパーキンエルマー社製DNAシー
クエンサー373Aを用い、Taqサイクルシークエン
シング法(『Biotechniques vol.
7』p.494−499(1989年)参照)により決
定した。
【0039】4)3)で決定した塩基配列を翻訳して得
られたアミノ酸配列をGENETYX(登録商標)−C
DプログラムVer.27(ソフトウェアディベロプメ
ント社製)により、プロテインデータベース(登録商
標)リリース43(NBRF社製)と比較してホモロジ
ー解析を行った。
られたアミノ酸配列をGENETYX(登録商標)−C
DプログラムVer.27(ソフトウェアディベロプメ
ント社製)により、プロテインデータベース(登録商
標)リリース43(NBRF社製)と比較してホモロジ
ー解析を行った。
【0040】5)500個以上のプラスミドについて、
塩基配列決定を行った。該塩基配列から翻訳したアミノ
酸配列を決定し、該アミノ酸配列とコロニン及びp57
のアミノ酸配列とのホモロジー解析を蛋白質全体に亘っ
て行った。この結果、有意なホモロジーを有する一クロ
ーン(遺伝子)を選択した(FC96遺伝子と名付け
た。(FCはForebrain Cortexの
略))。
塩基配列決定を行った。該塩基配列から翻訳したアミノ
酸配列を決定し、該アミノ酸配列とコロニン及びp57
のアミノ酸配列とのホモロジー解析を蛋白質全体に亘っ
て行った。この結果、有意なホモロジーを有する一クロ
ーン(遺伝子)を選択した(FC96遺伝子と名付け
た。(FCはForebrain Cortexの
略))。
【0041】3.FC96遺伝子cDNAのコード領域
のクローニング 1)さらに、FC96蛋白質をコードする領域全体を含
むクローンを以下の手順で調製した。 (1)前頭葉皮質由来のcDNAライブラリー(ストラ
タジーン社製)を用いて、2.で得られたFC96遺伝
子の一部(545番目から1428番目の配列、該部分
の塩基配列については、配列表の配列番号3に示し
た。)をプローブとして、スクリーニングを行った。 (2)ファージcDNAライブラリー溶液20μlと大
腸菌XL−1 Blue 200μlを37℃で15分
間培養した。 (3)これを2〜3mlのトップアガー(48℃)に加
えNZYアガープレートへプレーティングして、37℃
で一晩培養した。100mm四角プレートには約50,
000個のプラークを培養し、6枚のプレートに撒い
て、約3×105 個のプラークをスクリーニング用に用
いた。 (4)NZYプレートを4℃で2時間冷却し、このプレ
ート上にナイロンフィルター(ハイボンドN+(登録商
標、アマシャム社製))を載せ、2分間放置した。 (5)これを剥がしてフィルターペーパー上で乾燥し、
紫外線照射により固定してスクリーニング用フィルター
を調製した。
のクローニング 1)さらに、FC96蛋白質をコードする領域全体を含
むクローンを以下の手順で調製した。 (1)前頭葉皮質由来のcDNAライブラリー(ストラ
タジーン社製)を用いて、2.で得られたFC96遺伝
子の一部(545番目から1428番目の配列、該部分
の塩基配列については、配列表の配列番号3に示し
た。)をプローブとして、スクリーニングを行った。 (2)ファージcDNAライブラリー溶液20μlと大
腸菌XL−1 Blue 200μlを37℃で15分
間培養した。 (3)これを2〜3mlのトップアガー(48℃)に加
えNZYアガープレートへプレーティングして、37℃
で一晩培養した。100mm四角プレートには約50,
000個のプラークを培養し、6枚のプレートに撒い
て、約3×105 個のプラークをスクリーニング用に用
いた。 (4)NZYプレートを4℃で2時間冷却し、このプレ
ート上にナイロンフィルター(ハイボンドN+(登録商
標、アマシャム社製))を載せ、2分間放置した。 (5)これを剥がしてフィルターペーパー上で乾燥し、
紫外線照射により固定してスクリーニング用フィルター
を調製した。
【0042】2)これを用いて、以下のハイブリダイゼ
ーションを行った。 (1)ハイブリダーゼーションのためのプローブは、配
列表の配列番号3(FC96遺伝子の545番目から1
428番目の配列)に記載の塩基配列を持つDNA断片
を、メガプライムラベリングキット(登録商標、アマシ
ャム社製)で32P−dCTP(アマシャム社製)標識し
たものを使用した。 (2)プレハイブリダイゼーション溶液として、5×S
SC(NaCl 0.15M,クエン酸ナトリウム(p
H7.0)0.015M)、50%フォルムアミド、1
×denhardt(ウシ血清アルブミン(フラクショ
ンV)0.2%、ポリビニルピロリドン0.2%、Fi
coll400 0.2%)溶液、0.1%SDS、1
00μg/mlサーモンスパームDNAを用いた。 (3)フィルターは、42℃、3時間、プレハイブリダ
イゼーション溶液でインキュベートし、続いて標識プロ
ーブを加えたハイブリダイゼーション溶液(10%デキ
ストランサルフェイトを含むプレハイブリダイゼーショ
ン溶液)で42℃、16時間、インキュベートしてハイ
ブリダイゼーションを行った。
ーションを行った。 (1)ハイブリダーゼーションのためのプローブは、配
列表の配列番号3(FC96遺伝子の545番目から1
428番目の配列)に記載の塩基配列を持つDNA断片
を、メガプライムラベリングキット(登録商標、アマシ
ャム社製)で32P−dCTP(アマシャム社製)標識し
たものを使用した。 (2)プレハイブリダイゼーション溶液として、5×S
SC(NaCl 0.15M,クエン酸ナトリウム(p
H7.0)0.015M)、50%フォルムアミド、1
×denhardt(ウシ血清アルブミン(フラクショ
ンV)0.2%、ポリビニルピロリドン0.2%、Fi
coll400 0.2%)溶液、0.1%SDS、1
00μg/mlサーモンスパームDNAを用いた。 (3)フィルターは、42℃、3時間、プレハイブリダ
イゼーション溶液でインキュベートし、続いて標識プロ
ーブを加えたハイブリダイゼーション溶液(10%デキ
ストランサルフェイトを含むプレハイブリダイゼーショ
ン溶液)で42℃、16時間、インキュベートしてハイ
ブリダイゼーションを行った。
【0043】3)以上の操作の後、フィルターを洗浄、
X線フィルムに露光し、ハイブリダイズしたクローンを
検出した。その結果、8個のポジティブクローンが得ら
れた。得られたアガープレート中のポジティブZAPフ
ァージクローンのプラークの中心をパスツールピペット
でくり抜き、500μlのS緩衝液と20μlのクロロ
フォルム混合液中に溶出し、ボルテックスをした後、一
晩放置した。
X線フィルムに露光し、ハイブリダイズしたクローンを
検出した。その結果、8個のポジティブクローンが得ら
れた。得られたアガープレート中のポジティブZAPフ
ァージクローンのプラークの中心をパスツールピペット
でくり抜き、500μlのS緩衝液と20μlのクロロ
フォルム混合液中に溶出し、ボルテックスをした後、一
晩放置した。
【0044】4)上記の8個のポジティブクローンに対
し、2.の1)の操作と同様にして、pBluescr
iptSK(−)を持った大腸菌(XL−1 Blu
e)の形質転換体を得た。 5)8個のポジティブクローンの大腸菌から2.の2)
と同様にしてプラスミドの調製を行った。 6)該プラスミドのうち、最も長いインサート(約2.
7kbのインサート)を持つクローンとその次に長いイ
ンサートを持つクローン(約1.3kbのインサート)
について以下のDNA塩基配列の決定を行った。この2
つのクローンは0.8kb重複していた。
し、2.の1)の操作と同様にして、pBluescr
iptSK(−)を持った大腸菌(XL−1 Blu
e)の形質転換体を得た。 5)8個のポジティブクローンの大腸菌から2.の2)
と同様にしてプラスミドの調製を行った。 6)該プラスミドのうち、最も長いインサート(約2.
7kbのインサート)を持つクローンとその次に長いイ
ンサートを持つクローン(約1.3kbのインサート)
について以下のDNA塩基配列の決定を行った。この2
つのクローンは0.8kb重複していた。
【0045】7)上記で得られたクローンの塩基配列
を、パーキンエルマー社製のDNAシークエンサー37
3Aを用い、Taqサイクルシークエンシング法により
決定した。得られたヒトFC96のcDNAの塩基配列
の解析結果のうちコード領域の1428塩基を配列表の
配列番号2に示す。オープンリーディングフレームは1
425塩基であり、475個のアミノ酸がコードされて
いる。 8)上記の配列表の配列番号2に記載の塩基配列を有す
るcDNAを含むプラスミドpBluescriptS
K- により形質転換された大腸菌をpBS−FC96と
命名して、工業技術院生命工学工業技術研究所に平成8
年2月28日に寄託した(受託番号 FERM P−1
5481)。
を、パーキンエルマー社製のDNAシークエンサー37
3Aを用い、Taqサイクルシークエンシング法により
決定した。得られたヒトFC96のcDNAの塩基配列
の解析結果のうちコード領域の1428塩基を配列表の
配列番号2に示す。オープンリーディングフレームは1
425塩基であり、475個のアミノ酸がコードされて
いる。 8)上記の配列表の配列番号2に記載の塩基配列を有す
るcDNAを含むプラスミドpBluescriptS
K- により形質転換された大腸菌をpBS−FC96と
命名して、工業技術院生命工学工業技術研究所に平成8
年2月28日に寄託した(受託番号 FERM P−1
5481)。
【0046】4.ヒトFC96遺伝子のコードするアミ
ノ酸配列の解析 決定した塩基配列から翻訳したアミノ酸配列は、図1に
示すように、コロニン及びp57とのアミノ酸レヴェル
の比較で蛋白質全体に亘る有意なホモロジーを持ち(そ
れぞれ38.1%及び43.9%)、そのWD rep
eats構造も共通している。図1で、上段はFC96
蛋白質、中段はヒトp57、下段はコロニンのアミノ酸
配列をそれぞれ表す。図中配列の両端の数字は何番目の
アミノ酸に当たるのかを示す。三者で共通しているアミ
ノ酸はその下に*印を付した。WD repeatsを
枠で囲み、それぞれの枠の上部に〜の番号を付し
た。
ノ酸配列の解析 決定した塩基配列から翻訳したアミノ酸配列は、図1に
示すように、コロニン及びp57とのアミノ酸レヴェル
の比較で蛋白質全体に亘る有意なホモロジーを持ち(そ
れぞれ38.1%及び43.9%)、そのWD rep
eats構造も共通している。図1で、上段はFC96
蛋白質、中段はヒトp57、下段はコロニンのアミノ酸
配列をそれぞれ表す。図中配列の両端の数字は何番目の
アミノ酸に当たるのかを示す。三者で共通しているアミ
ノ酸はその下に*印を付した。WD repeatsを
枠で囲み、それぞれの枠の上部に〜の番号を付し
た。
【0047】<実施例2>16種類の細胞におけるFC
96遺伝子の発現のレヴェルの比較 1.材料及び方法 比較は、ノーザンブロット解析法により、『Molec
ular Cloning 2nd edition』
(Cold Spring Harbor Labor
atory Press(1989))p.7.39−
7.52に記載の方法に準じて行った。Human m
ultiple tissue Northern b
lottII(登録商標、クローンテック社製)は、そ
れぞれ2μgの心臓、脳、胎盤、肺、肝臓、骨格筋、腎
臓、膵臓、脾臓、胸腺、精巣、前立腺、卵巣、小腸、大
腸、抹消リンパ球から抽出したpolyA+ RNAをア
ガロース電気泳動したものをメンブランに転写したもの
である。
96遺伝子の発現のレヴェルの比較 1.材料及び方法 比較は、ノーザンブロット解析法により、『Molec
ular Cloning 2nd edition』
(Cold Spring Harbor Labor
atory Press(1989))p.7.39−
7.52に記載の方法に準じて行った。Human m
ultiple tissue Northern b
lottII(登録商標、クローンテック社製)は、そ
れぞれ2μgの心臓、脳、胎盤、肺、肝臓、骨格筋、腎
臓、膵臓、脾臓、胸腺、精巣、前立腺、卵巣、小腸、大
腸、抹消リンパ球から抽出したpolyA+ RNAをア
ガロース電気泳動したものをメンブランに転写したもの
である。
【0048】2.ハイブリダイゼーション 1)ハイブリダイゼーションのためのプローブは、配列
表の配列番号3(FC96遺伝子の545位から142
8番目の配列)に記載された塩基配列を持つDNA断片
を、メガプライムラベリングキット(登録商標、アマシ
ャム社製)で32P−dCTP(アマシャム社製)標識し
たものを使用した。 2)プレハイブリダイゼーション溶液として、5×SS
C(NaCl 0.15M,クエン酸ナトリウム(pH
7.0)0.015M)、50%フォルムアミド、1×
denhardt(ウシ血清アルブミン(フラクション
V)0.2%、ポリビニルピロリドン0.2%、Fic
oll400 0.2%)溶液、0.1%SDS、10
0μg/mlサーモンスパームDNAを用いた。 3)1.のメンブランを、42℃、3時間、プレハイブ
リダイゼーション溶液でインキュベートし、続いて標識
プローブを加えたハイブリダイゼーション溶液(10%
デキストランスルフェイトを含むプレハイブリダイゼー
ション溶液)で42℃、16時間、インキュベートして
ハイブリダイゼーションを行った。
表の配列番号3(FC96遺伝子の545位から142
8番目の配列)に記載された塩基配列を持つDNA断片
を、メガプライムラベリングキット(登録商標、アマシ
ャム社製)で32P−dCTP(アマシャム社製)標識し
たものを使用した。 2)プレハイブリダイゼーション溶液として、5×SS
C(NaCl 0.15M,クエン酸ナトリウム(pH
7.0)0.015M)、50%フォルムアミド、1×
denhardt(ウシ血清アルブミン(フラクション
V)0.2%、ポリビニルピロリドン0.2%、Fic
oll400 0.2%)溶液、0.1%SDS、10
0μg/mlサーモンスパームDNAを用いた。 3)1.のメンブランを、42℃、3時間、プレハイブ
リダイゼーション溶液でインキュベートし、続いて標識
プローブを加えたハイブリダイゼーション溶液(10%
デキストランスルフェイトを含むプレハイブリダイゼー
ション溶液)で42℃、16時間、インキュベートして
ハイブリダイゼーションを行った。
【0049】4)洗浄後、メンブランをX線フィルムに
密着させた状態で。−80℃、2日間置き、その後現像
した。結果を図2に示す。図2中、脳のレーンにはっき
りとバンドが見られ、脳で多くFC96遺伝子が発現し
ていることが認められる。
密着させた状態で。−80℃、2日間置き、その後現像
した。結果を図2に示す。図2中、脳のレーンにはっき
りとバンドが見られ、脳で多くFC96遺伝子が発現し
ていることが認められる。
【0050】<実施例3>抗FC96抗体の作製 抗体の作製は、Antibodies A Labor
atory Manual(Cold Spring
Harbor Press、1988年)第5章に記載
の方法に準じて以下のように行った。 1.抗原の作製 配列表の配列番号5に記載の塩基配列からなるFC96
部分蛋白質をコードする遺伝子を、発現ベクターpQE
31(キアゲン社製)に挿入した。次に、該ベクターを
大腸菌に導入し、形質転換体を得た。次に、該形質転換
体を培養液中で培養し、配列表の配列番号4に記載のア
ミノ酸配列に記載のアミノ酸配列からなるFC96部分
蛋白質(配列表の配列番号1に記載のアミノ酸配列の全
長のFC96蛋白質の297位から475位までの部
分)のN末端に6個のヒスチジンが付加された蛋白質を
産生させた。次に、この培養液中の形質転換体を破砕
し、FC96部分蛋白質を培養液中に混入させた。次
に、この培養液をNi−Agaroseカラム(キアゲ
ン社製)により精製し、抗原とするFC96部分蛋白質
を得た。上記の操作法は全てキアゲン社のマニュアルに
したがった。
atory Manual(Cold Spring
Harbor Press、1988年)第5章に記載
の方法に準じて以下のように行った。 1.抗原の作製 配列表の配列番号5に記載の塩基配列からなるFC96
部分蛋白質をコードする遺伝子を、発現ベクターpQE
31(キアゲン社製)に挿入した。次に、該ベクターを
大腸菌に導入し、形質転換体を得た。次に、該形質転換
体を培養液中で培養し、配列表の配列番号4に記載のア
ミノ酸配列に記載のアミノ酸配列からなるFC96部分
蛋白質(配列表の配列番号1に記載のアミノ酸配列の全
長のFC96蛋白質の297位から475位までの部
分)のN末端に6個のヒスチジンが付加された蛋白質を
産生させた。次に、この培養液中の形質転換体を破砕
し、FC96部分蛋白質を培養液中に混入させた。次
に、この培養液をNi−Agaroseカラム(キアゲ
ン社製)により精製し、抗原とするFC96部分蛋白質
を得た。上記の操作法は全てキアゲン社のマニュアルに
したがった。
【0051】2.免疫 1.で作製した抗原をウサギに2週間の間隔をあけて4
回免疫した。最初の免疫の7週間後に免疫したウサギの
血液を一部回収して、遠心分離して抗血清を得た。該抗
血清の抗体価を、免疫に用いた抗原によるELISA法
によりチェックした。その結果、50,000倍以上に
抗体価が上昇したことが確認された。
回免疫した。最初の免疫の7週間後に免疫したウサギの
血液を一部回収して、遠心分離して抗血清を得た。該抗
血清の抗体価を、免疫に用いた抗原によるELISA法
によりチェックした。その結果、50,000倍以上に
抗体価が上昇したことが確認された。
【0052】<実施例4>抗FC96抗体によるFC9
6蛋白質の検出 クローンテック社製のヒト脳由来の組織ホモジネートお
よびヒト肝臓由来の組織ホモジネートをそれぞれ50μ
gをSDS−ポリアクリルアミドゲルに電気泳動した
後、メンブレン上にエレクトロブロットした。次に、該
メンブレンに実施例3で作製した抗血清を用いてウェス
タンブロット法による解析を『Antibodies
A Laboratory Manual』第12章に
記載の方法に準じて行った。結果を図3に示す。FC9
6全長蛋白質のバンドの位置を矢印で示す。図中、レー
ン1はヒト脳由来の組織ホモジネートを電気泳動したレ
ーンであり、レーン2はヒト肝臓由来の組織ホモジネー
トを電気泳動したレーンである。図から明らかなよう
に、ヒト脳由来の組織ホモジネートのみに、配列表の配
列番号1に記載のアミノ酸配列からなるFC96全長蛋
白質に対応するバンドが見られた。すなわち、実施例3
で得られた抗体は本発明のFC96全長蛋白質を認識す
ることが分かった。したがって、該抗体は、配列表の配
列番号4のアミノ酸配列が保存されているFC96相同
蛋白質をも認識する。
6蛋白質の検出 クローンテック社製のヒト脳由来の組織ホモジネートお
よびヒト肝臓由来の組織ホモジネートをそれぞれ50μ
gをSDS−ポリアクリルアミドゲルに電気泳動した
後、メンブレン上にエレクトロブロットした。次に、該
メンブレンに実施例3で作製した抗血清を用いてウェス
タンブロット法による解析を『Antibodies
A Laboratory Manual』第12章に
記載の方法に準じて行った。結果を図3に示す。FC9
6全長蛋白質のバンドの位置を矢印で示す。図中、レー
ン1はヒト脳由来の組織ホモジネートを電気泳動したレ
ーンであり、レーン2はヒト肝臓由来の組織ホモジネー
トを電気泳動したレーンである。図から明らかなよう
に、ヒト脳由来の組織ホモジネートのみに、配列表の配
列番号1に記載のアミノ酸配列からなるFC96全長蛋
白質に対応するバンドが見られた。すなわち、実施例3
で得られた抗体は本発明のFC96全長蛋白質を認識す
ることが分かった。したがって、該抗体は、配列表の配
列番号4のアミノ酸配列が保存されているFC96相同
蛋白質をも認識する。
【0053】<実施例5>FC96蛋白質とF−アクチ
ンとの結合の確認 1.FC96蛋白質の作製 in vitro転写/翻訳により、配列表の配列番号
1に記載のアミノ酸配列を持つFC96蛋白質のN端に
T7ペプチドタグ(Ala−Ser−Met−Thr−
Gly−Gly−Gln−Gln−Met−Gly−A
rg)を付加したFC96蛋白質を作製した。in v
itro転写/翻訳の試薬は、TNTカプルドレティキ
ュロサイトライセートシステム(TNT couple
d reticulocyte lysate sys
tem)(プロメガ社製)を用いた。操作法は添付のマ
ニュアルにしたがった。FC96蛋白質の検出は、該F
C96蛋白質に付加したT7ペプチドタグを抗T7抗体
で検出することにより行った。
ンとの結合の確認 1.FC96蛋白質の作製 in vitro転写/翻訳により、配列表の配列番号
1に記載のアミノ酸配列を持つFC96蛋白質のN端に
T7ペプチドタグ(Ala−Ser−Met−Thr−
Gly−Gly−Gln−Gln−Met−Gly−A
rg)を付加したFC96蛋白質を作製した。in v
itro転写/翻訳の試薬は、TNTカプルドレティキ
ュロサイトライセートシステム(TNT couple
d reticulocyte lysate sys
tem)(プロメガ社製)を用いた。操作法は添付のマ
ニュアルにしたがった。FC96蛋白質の検出は、該F
C96蛋白質に付加したT7ペプチドタグを抗T7抗体
で検出することにより行った。
【0054】2.FC96蛋白質とF−アクチンとの結
合 ウサギ筋アクチン(rabbit muscle ac
tin)(シグマ社製)を1mg/mlの濃度になるよ
うにバッファー(10mM Tris−HCl(pH
8.0)、0.5mM DTT、0.2mM ATP、
0.2mM CaCl2 )100mlに溶かした。この
液に、1.で用意したFC96蛋白質1μlを加えた。
この液を25℃で1時間置いた後、遠心操作(300,
000g、30分、4℃)を行った。F−アクチン(フ
ィラメント化したアクチン)はこの条件で速やかに沈降
し、ペレットになる。この後、ペレットと上清を別々に
回収し、SDS−ポリアクリルアミドゲルに電気泳動
し、メンブレン上にエレクトロブロットした後、抗T7
ペプチド抗体を用いてウェスタンブロット法による解析
を行った。対象としてアクチンを加えていないサンプル
についても同じ操作を行った。
合 ウサギ筋アクチン(rabbit muscle ac
tin)(シグマ社製)を1mg/mlの濃度になるよ
うにバッファー(10mM Tris−HCl(pH
8.0)、0.5mM DTT、0.2mM ATP、
0.2mM CaCl2 )100mlに溶かした。この
液に、1.で用意したFC96蛋白質1μlを加えた。
この液を25℃で1時間置いた後、遠心操作(300,
000g、30分、4℃)を行った。F−アクチン(フ
ィラメント化したアクチン)はこの条件で速やかに沈降
し、ペレットになる。この後、ペレットと上清を別々に
回収し、SDS−ポリアクリルアミドゲルに電気泳動
し、メンブレン上にエレクトロブロットした後、抗T7
ペプチド抗体を用いてウェスタンブロット法による解析
を行った。対象としてアクチンを加えていないサンプル
についても同じ操作を行った。
【0055】結果を図4に示す。図中、レーン1は、ア
クチンを加えていない対象のサンプルの上清を電気泳動
したレーンであり、レーン2は、アクチンを加えていな
い対象のサンプルのペレットを電気泳動したレーンであ
る。レーン3は、アクチンを加えたサンプルの上清を電
気泳動したレーンであり、レーン4は、アクチンを加え
たサンプルのペレットを電気泳動したレーンである。矢
印で示したのが、FC96蛋白質のバンドである。図か
ら、アクチンを加えない対象のサンプルではFC96蛋
白質のほとんどが上清に存在するが、アクチンを加えた
場合、少なくとも試験管内の実験では、FC96蛋白質
のほとんどがペレットに存在すること、すなわちFC9
6蛋白質がF−アクチンに結合しうることが分かる。な
お、66kD付近のバンドは、in vitro転写/
翻訳の試薬中の蛋白質が抗T7ペプチド抗体に反応した
もので無関係である。
クチンを加えていない対象のサンプルの上清を電気泳動
したレーンであり、レーン2は、アクチンを加えていな
い対象のサンプルのペレットを電気泳動したレーンであ
る。レーン3は、アクチンを加えたサンプルの上清を電
気泳動したレーンであり、レーン4は、アクチンを加え
たサンプルのペレットを電気泳動したレーンである。矢
印で示したのが、FC96蛋白質のバンドである。図か
ら、アクチンを加えない対象のサンプルではFC96蛋
白質のほとんどが上清に存在するが、アクチンを加えた
場合、少なくとも試験管内の実験では、FC96蛋白質
のほとんどがペレットに存在すること、すなわちFC9
6蛋白質がF−アクチンに結合しうることが分かる。な
お、66kD付近のバンドは、in vitro転写/
翻訳の試薬中の蛋白質が抗T7ペプチド抗体に反応した
もので無関係である。
【0056】
【発明の効果】本発明により提供されるコロニン又はp
57類似の神経細胞の細胞骨格の動的制御因子蛋白質で
あるFC96蛋白質、その相同蛋白質、該蛋白質をコー
ドするポリヌクレオチド、該相同蛋白質をコードするポ
リヌクレオチドであるFC96相同ポリヌクレオチド、
前記ポリヌレオチドのアンチセンスポリヌクレオチドな
らびにFC96蛋白質およびFC96相同蛋白質を認識
する抗体は、神経細胞の細胞骨格の動的制御、ニューラ
イトの進展、シナプスの形成や組み換えといった生理学
的な機能の解明を可能とし、また該機能の異常に基づく
神経細胞の変性性疾患の治療方法又は治療薬、さらに該
疾患の検査方法及び検査薬等への利用が可能なものであ
る。
57類似の神経細胞の細胞骨格の動的制御因子蛋白質で
あるFC96蛋白質、その相同蛋白質、該蛋白質をコー
ドするポリヌクレオチド、該相同蛋白質をコードするポ
リヌクレオチドであるFC96相同ポリヌクレオチド、
前記ポリヌレオチドのアンチセンスポリヌクレオチドな
らびにFC96蛋白質およびFC96相同蛋白質を認識
する抗体は、神経細胞の細胞骨格の動的制御、ニューラ
イトの進展、シナプスの形成や組み換えといった生理学
的な機能の解明を可能とし、また該機能の異常に基づく
神経細胞の変性性疾患の治療方法又は治療薬、さらに該
疾患の検査方法及び検査薬等への利用が可能なものであ
る。
【0057】
配列番号:1 配列の長さ:475 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 配列 Met Ser Trp Arg Pro Gln Tyr Arg Ser Ser Lys Phe Arg Asn Val Tyr 1 5 10 15 Gly Lys Val Ala Asn Arg Glu His Cys Phe Asp Gly Ile Pro Ile Thr 20 25 30 Lys Asn Val His Asp Asn His Phe Cys Ala Val Asn Thr Arg Phe Leu 35 40 45 Ala Ile Val Thr Glu Ser Ala Gly Gly Gly Ser Phe Leu Val Ile Pro 50 55 60 Leu Glu Gln Thr Gly Arg Ile Glu Pro Asn Tyr Pro Lys Val Cys Gly 65 70 75 80 His Gln Gly Asn Val Leu Asp Ile Lys Trp Asn Pro Phe Ile Asp Asn 85 90 95 Ile Ile Ala Ser Cys Ser Glu Asp Thr Ser Val Arg Ile Trp Glu Ile 100 105 110 Pro Glu Gly Gly Leu Lys Arg Asn Met Thr Ala Ala Leu Leu Glu Leu 115 120 125 His Gly His Ser Arg Arg Val Gly Leu Val Glu Trp His Pro Thr Thr 130 135 140 Asn Asn Ile Leu Phe Ser Ala Gly Tyr Asp Tyr Lys Val Leu Ile Trp 145 150 155 160 Asn Leu Asp Val Gly Glu Pro Val Lys Met Ile Asp Cys His Thr Asp 165 170 175 Val Ile Leu Cys Met Ser Phe Asn Thr Asp Gly Ser Leu Leu Thr Thr 180 185 190 Thr Cys Lys Asp Lys Lys Leu Arg Val Ile Glu Pro Arg Ser Gly Arg 195 200 205 Val Leu Gln Glu Ala Asn Cys Lys Asn His Arg Val Asn Arg Val Val 210 215 220 Phe Leu Gly Asn Met Lys Arg Leu Leu Thr Thr Gly Val Ser Arg Trp 225 230 235 240 Asn Thr Arg Gln Ile Ala Leu Trp Asp Gln Glu Asp Leu Ser Met Pro 245 250 255 Leu Ile Glu Glu Glu Ile Asp Gly Leu Ser Gly Leu Leu Phe Pro Phe 260 265 270 Tyr Asp Ala Asp Thr His Met Leu Tyr Leu Ala Gly Lys Gly Asp Gly 275 280 285 Asn Ile Arg Tyr Tyr Glu Ile Ser Thr Glu Lys Pro Tyr Leu Ser Tyr 290 295 300 Leu Met Glu Phe Arg Ser Pro Ala Pro Gln Lys Gly Leu Gly Val Met 305 310 315 320 Pro Lys His Gly Leu Asp Val Ser Ala Cys Glu Val Phe Arg Phe Tyr 325 330 335 Lys Leu Val Thr Leu Lys Gly Leu Ile Glu Pro Ile Ser Met Ile Val 340 345 350 Pro Arg Arg Ser Asp Ser Tyr Gln Glu Asp Ile Tyr Pro Met Thr Pro 355 360 365 Gly Thr Glu Pro Ala Leu Thr Pro Asp Glu Trp Leu Gly Gly Ile Asn 370 375 380 Arg Asp Pro Val Leu Met Ser Leu Lys Glu Gly Tyr Lys Lys Ser Ser 385 390 395 400 Lys Met Val Phe Lys Ala Pro Ile Lys Glu Lys Lys Ser Val Val Val 405 410 415 Asn Gly Ile Asp Leu Leu Glu Asn Val Pro Pro Arg Thr Glu Asn Glu 420 425 430 Leu Leu Arg Met Phe Phe Arg Gln Gln Asp Glu Ile Arg Arg Leu Lys 435 440 445 Glu Glu Leu Ala Gln Lys Asp Ile Arg Ile Arg Gln Leu Gln Leu Glu 450 455 460 Leu Lys Asn Leu Arg Asn Ser Pro Lys Asn Cys 465 470 475
【0058】配列番号:2 配列の長さ:1428 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 配列 ATG TCC TGG CGT CCG CAA TAC CGT AGC TCC AAG TTC CGG AAT GTC TAC 48 GGG AAG GTG GCC AAC CGG GAG CAC TGC TTC GAT GGG ATC CCC ATC ACC 96 AAG AAT GTG CAC GAC AAC CAC TTC TGT GCC GTC AAC ACC CGC TTC CTG 144 GCC ATC GTC ACC GAG AGC GCA GGG GGC GGC TCC TTC CTC GTC ATC CCC 192 CTG GAG CAG ACA GGC AGG ATT GAA CCC AAC TAC CCC AAG GTC TGC GGC 240 CAC CAG GGC AAT GTG CTG GAT ATC AAA TGG AAC CCC TTC ATC GAC AAC 288 ATC ATT GCC TCG TGC TCG GAG GAC ACG TCG GTG CGG ATC TGG GAG ATC 336 CCC GAG GGC GGG CTG AAG CGG AAC ATG ACG GCG GCG CTC CTG GAG CTG 384 CAC GGG CAC AGC CGG CGT GTG GGG CTG GTC GAG TGG CAC CCC ACC ACC 432 AAC AAC ATC CTG TTC AGC GCT GGC TAC GAC TAC AAG GTC CTC ATC TGG 480 AAC CTG GAT GTG GGT GAG CCG GTG AAG ATG ATT GAC TGC CAC ACG GAT 528 GTG ATC CTC TGC ATG TCC TTC AAC ACG GAC GGC AGC CTG CTC ACC ACC 576 ACG TGC AAG GAC AAG AAG CTG CGT GTG ATT GAG CCC CGC TCT GGC CGT 624 GTT CTG CAG GAG GCC AAC TGC AAA AAC CAC AGA GTG AAC CGG GTG GTG 672 TTC CTG GGG AAC ATG AAG CGG CTC CTC ACG ACA GGG GTC TCC AGG TGG 710 AAC ACA AGA CAG ATT GCC CTC TGG GAC CAG GAG GAC CTC TCC ATG CCC 768 CTG ATC GAA GAG GAA ATT GAT GGG CTC TCT GGC CTC CTG TTC CCC TTC 816 TAT GAT GCT GAC ACC CAC ATG CTC TAC CTG GCT GGA AAG GGT GAT GGA 864 AAC ATC CGG TAC TAC GAG ATC AGC ACT GAG AAG CCC TAC CTG AGT TAC 912 CTC ATG GAG TTC CGC TCC CCA GCC CCG CAG AAA GGC CTA GGG GTC ATG 960 CCC AAG CAC GGG CTG GAT GTG TCA GCC TGC GAG GTG TTC CGC TTC TAC 1008 AAG CTG GTG ACT CTC AAG GGC CTG ATC GAG CCC ATC TCC ATG ATC GTG 1056 CCC CGG AGG TCA GAT TCC TAC CAG GAA GAC ATT TAC CCA ATG ACA CCA 1104 GGC ACG GAG CCA GCA CTG ACC CCG GAT GAA TGG CTG GGA GGC ATC AAC 1152 CGA GAT CCC GTG CTG ATG TCT TTG AAA GAA GGC TAT AAG AAG TCC TCA 1200 AAA ATG GTA TTT AAG GCT CCC ATC AAA GAA AAG AAG AGT GTT GTG GTC 1248 AAC GGA ATA GAT TTA TTA GAA AAT GTC CCA CCC AGG ACA GAG AAT GAG 1296 CTC CTT CGA ATG TTC TTC CGG CAG CAG GAT GAG ATT CGA CGG TTG AAA 1344 GAG GAG CTG GCC CAG AAG GAC ATC CGC ATT CGG CAG CTC CAG CTG GAA 1392 CTG AAA AAC TTG CGC AAC AGC CCC AAG AAC TGT TAG 1428
【0059】配列番号:3 配列の長さ:884 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 配列 CC TTC AAC ACG GAC GGC AGC CTG CTC ACC ACC ACG TGC AAG GAC AAG 47 AAG CTG CGT GTG ATT GAG CCC CGC TCT GGC CGT GTT CTG CAG GAG GCC 95 AAC TGC AAA AAC CAC AGA GTG AAC CGG GTG GTG TTC CTG GGG AAC ATG 143 AAG CGG CTC CTC ACG ACA GGG GTC TCC AGG TGG AAC ACA AGA CAG ATT 191 GCC CTC TGG GAC CAG GAG GAC CTC TCC ATG CCC CTG ATC GAA GAG GAA 239 ATT GAT GGG CTC TCT GGC CTC CTG TTC CCC TTC TAT GAT GCT GAC ACC 287 CAC ATG CTC TAC CTG GCT GGA AAG GGT GAT GGA AAC ATC CGG TAC TAC 335 GAG ATC AGC ACT GAG AAG CCC TAC CTG AGT TAC CTC ATG GAG TTC CGC 383 TCC CCA GCC CCG CAG AAA GGC CTA GGG GTC ATG CCC AAG CAC GGG CTG 431 GAT GTG TCA GCC TGC GAG GTG TTC CGC TTC TAC AAG CTG GTG ACT CTC 479 AAG GGC CTG ATC GAG CCC ATC TCC ATG ATC GTG CCC CGG AGG TCA GAT 527 TCC TAC CAG GAA GAC ATT TAC CCA ATG ACA CCA GGC ACG GAG CCA GCA 575 CTG ACC CCG GAT GAA TGG CTG GGA GGC ATC AAC CGA GAT CCC GTG CTG 623 ATG TCT TTG AAA GAA GGC TAT AAG AAG TCC TCA AAA ATG GTA TTT AAG 671 GCT CCC ATC AAA GAA AAG AAG AGT GTT GTG GTC AAC GGA ATA GAT TTA 719 TTA GAA AAT GTC CCA CCC AGG ACA GAG AAT GAG CTC CTT CGA ATG TTC 767 TTC CGG CAG CAG GAT GAG ATT CGA CGG TTG AAA GAG GAG CTG GCC CAG 815 AAG GAC ATC CGC ATT CGG CAG CTC CAG CTG GAA CTG AAA AAC TTG CGC 863 AAC AGC CCC AAG AAC TGT TAG 884
【0060】配列番号:4 配列の長さ:179 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 配列 Thr Glu Lys Pro Tyr Leu Ser Tyr Leu Met Glu Phe Arg Ser Pro Ala 1 5 10 15 Pro Gln Lys Gly Leu Gly Val Met Pro Lys His Gly Leu Asp Val Ser 20 25 30 Ala Cys Glu Val Phe Arg Phe Tyr Lys Leu Val Thr Leu Lys Gly Leu 35 40 45 Ile Glu Pro Ile Ser Met Ile Val Pro Arg Arg Ser Asp Ser Tyr Gln 50 55 60 Glu Asp Ile Tyr Pro Met Thr Pro Gly Thr Glu Pro Ala Leu Thr Pro 65 70 75 80 Asp Glu Trp Leu Gly Gly Ile Asn Arg Asp Pro Val Leu Met Ser Leu 85 90 95 Lys Glu Gly Tyr Lys Lys Ser Ser Lys Met Val Phe Lys Ala Pro Ile 100 105 110 Lys Glu Lys Lys Ser Val Val Val Asn Gly Ile Asp Leu Leu Glu Asn 115 120 125 Val Pro Pro Arg Thr Glu Asn Glu Leu Leu Arg Met Phe Phe Arg Gln 130 135 140 Gln Asp Glu Ile Arg Arg Leu Lys Glu Glu Leu Ala Gln Lys Asp Ile 145 150 155 160 Arg Ile Arg Gln Leu Gln Leu Glu Leu Lys Asn Leu Arg Asn Ser Pro 165 170 175 Lys Asn Cys
【0061】配列番号:5 配列の長さ:540 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 配列 ACT GAG AAG CCC TAC CTG AGT TAC CTC ATG GAG TTC CGC TCC CCA GCC 48 CCG CAG AAA GGC CTA GGG GTC ATG CCC AAG CAC GGG CTG GAT GTG TCA 96 GCC TGC GAG GTG TTC CGC TTC TAC AAG CTG GTG ACT CTC AAG GGC CTG 144 ATC GAG CCC ATC TCC ATG ATC GTG CCC CGG AGG TCA GAT TCC TAC CAG 192 GAA GAC ATT TAC CCA ATG ACA CCA GGC ACG GAG CCA GCA CTG ACC CCG 240 GAT GAA TGG CTG GGA GGC ATC AAC CGA GAT CCC GTG CTG ATG TCT TTG 288 AAA GAA GGC TAT AAG AAG TCC TCA AAA ATG GTA TTT AAG GCT CCC ATC 336 AAA GAA AAG AAG AGT GTT GTG GTC AAC GGA ATA GAT TTA TTA GAA AAT 384 GTC CCA CCC AGG ACA GAG AAT GAG CTC CTT CGA ATG TTC TTC CGG CAG 432 CAG GAT GAG ATT CGA CGG TTG AAA GAG GAG CTG GCC CAG AAG GAC ATC 480 CGC ATT CGG CAG CTC CAG CTG GAA CTG AAA AAC TTG CGC AAC AGC CCC 528 AAG AAC TGT TAG 540
【図1】FC96蛋白質のアミノ酸配列について、コロ
ニン及びp57のアミノ酸配列との比較の結果を表す図
である。
ニン及びp57のアミノ酸配列との比較の結果を表す図
である。
【図2】FC96遺伝子についての各臓器におけるノー
ザンブロット解析の結果を表す写真である。
ザンブロット解析の結果を表す写真である。
【図3】ヒト脳由来の組織ホモジネートおよびヒト肝臓
由来の組織ホモジネートについて、抗FC96抗体を用
いて、ウェスタンブロット法による解析を行った結果を
示す写真である。
由来の組織ホモジネートについて、抗FC96抗体を用
いて、ウェスタンブロット法による解析を行った結果を
示す写真である。
【図4】T7ペプチドを付加させたFC96蛋白質とF
−アクチンとの結合について、抗T7ペプチド抗体を用
いて、ウェスタンブロット法による解析を行った結果を
示す写真である。
−アクチンとの結合について、抗T7ペプチド抗体を用
いて、ウェスタンブロット法による解析を行った結果を
示す写真である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年3月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図3】
【図4】
【図2】
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12P 21/02 C12P 21/08 21/08 7823−4B C12Q 1/68 A C12Q 1/68 G01N 33/53 D G01N 33/53 A61K 39/00 AABH // A61K 38/00 AAM 39/395 D 39/00 AAB 9282−4B C12N 15/00 A 39/395 A61K 37/02 AAM (C12P 21/02 C12R 1:91)
Claims (9)
- 【請求項1】 配列表の配列番号1に記載のアミノ酸配
列の一部を少なくとも有しており、且つアクチンと結合
できる蛋白質。 - 【請求項2】 配列表の配列番号1に記載のアミノ酸配
列において一又は複数のアミノ酸が、置換、欠失又は付
加されており、且つアクチンと結合できる蛋白質。 - 【請求項3】 配列表の配列番号1に記載のアミノ酸配
列を有する蛋白質。 - 【請求項4】 配列表の配列番号1に記載のアミノ酸配
列のうちの連続する八アミノ酸残基以上のアミノ酸を有
し、且つ抗原性を有する蛋白質。 - 【請求項5】 請求項1ないし4いずれか一項に記載の
蛋白質をコードするポリヌクレオチド。 - 【請求項6】 配列表の配列番号2に記載の塩基配列を
有するポリヌクレオチド。 - 【請求項7】 請求項5又は6のポリヌクレオチドのア
ンチセンス鎖の全部又は一部の配列を有し、且つ請求項
1ないし4いずれか一項に記載の蛋白質の生合成を阻害
するアンチセンスポリヌクレオチド。 - 【請求項8】 請求項7に記載のアンチセンスポリヌク
レオチドの誘導体であって、且つ請求項1ないし4いず
れか一項に記載の蛋白質の生合成を阻害する機能を保持
したアンチセンスポリヌクレオチド誘導体。 - 【請求項9】 請求項1ないし4いずれか一項に記載の
蛋白質を認識する抗体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9054350A JPH09301998A (ja) | 1996-03-12 | 1997-03-10 | 神経細胞の細胞骨格の動的制御因子蛋白質、そのポリヌクレオチドおよびその抗体 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5452196 | 1996-03-12 | ||
JP8-54521 | 1996-03-12 | ||
JP9054350A JPH09301998A (ja) | 1996-03-12 | 1997-03-10 | 神経細胞の細胞骨格の動的制御因子蛋白質、そのポリヌクレオチドおよびその抗体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09301998A true JPH09301998A (ja) | 1997-11-25 |
Family
ID=26395105
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9054350A Pending JPH09301998A (ja) | 1996-03-12 | 1997-03-10 | 神経細胞の細胞骨格の動的制御因子蛋白質、そのポリヌクレオチドおよびその抗体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09301998A (ja) |
-
1997
- 1997-03-10 JP JP9054350A patent/JPH09301998A/ja active Pending
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