JP4129229B2 - 神経芽細胞腫において単離された核酸 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、予後良好な、および不良なヒト神経芽細胞腫との比較において、予後良好なヒト神経芽細胞腫で発現が増強していることを特徴とする核酸に関する。
背景技術
(腫瘍形成と遺伝子)
個々の腫瘍にはそれぞれの個性があり、発がんの基本的な原理は同じであっても、その生物学的特性は必ずしも同じではない。近年、がんの分子生物学や分子遺伝学が急速に進歩し、発がんやいわゆる腫瘍細胞のバイオロジーが遺伝子レベルで説明できるようになってきた。
(神経芽細胞腫)
神経芽細胞腫は末梢交感神経系細胞に由来する交感神経節細胞と副腎髄質細胞から発生する小児癌である。この交感神経系細胞は発生初期の神経堤細胞が腹側へ遊走し、いわゆる交感神経節が形成される場所で分化成熟したものである。その一部の細胞はさらに副腎部へ遊走し、先に形成されつつある副腎皮質を貫通して髄質部に達し、そこで髄質を形成する。神経堤細胞はほかの末梢神経細胞の起源ともなっており、後根神経節(知覚神経)、皮膚の色素細胞、甲状腺C細胞、肺細胞の一部、腸管神経節細胞などへ分化する。
(神経芽細胞腫の予後)
神経芽細胞腫は多彩な臨床像を示すことが特徴である(中川原:神経芽腫の発生とその分子機構 小児内科30,143 1998)。例えば、1歳未満で発症する神経芽細胞腫は非常に予後が良く、大部分が分化や細胞死を起こして自然退縮する。現在、広く実施されている生後6か月時の尿のマススクリーニングで陽性となる神経芽細胞腫の多くは、この自然退縮を起こしやすいものに属する。一方、1歳以上で発症する神経芽細胞腫は悪性度が高く、多くの場合、治療に抵抗して患児を死に至らしめる。1歳以上の悪性度の高い神経芽細胞腫は体細胞突然変異(Somatic mutation)が起こり、モノクローナルであるのに対し、自然退縮する神経芽細胞腫では生殖細胞突然変異(germline mutation)のみの遺伝子変異でとどまっているとの仮説もある(Knudson AG等:Regression of neuroblastoma IV−S:A genetic hypothesis.N Engl J Med 302,1254(1980))。
(神経芽細胞腫の予後を推定する遺伝子)
最近の分子生物学的研究の進展により、神経成長因子(nerve growth factor:NGF)の高親和性レセプターであるTrkAの発現が分化と細胞死の制御に深くかかわっていることが明らかとなってきた(Nakagawara A.The NGF story and neuroblastoma.Med Pediatr Oncol 31,113(1998))。Trkは神経栄養因子の高親和性受容体で、膜貫通型受容体であり、Trk−A、B、Cの3つが主なものである。
Trkファミリー受容体は、中枢神経および末梢神経系において、特異的な神経細胞の分化と生存維持に重要な役割を果たしている(中川原等:神経芽細胞腫におけるニューロトロフィン受容体の発現と予後 小児外科 29:425−432、1997)。腫瘍細胞の生存や分化はTrkチロシンキナーゼやRetチロシンキナーゼからのシグナルで制御されている。なかでも、TrkA受容体の役割は最も重要で、予後良好な神経芽細胞腫ではTrkAの発現が著しく高く、これからのシグナルが腫瘍細胞の生存・分化、または細胞死(アポトーシス)を強く制御している。一方、予後不良神経芽細胞腫では、TrkAの発現が著しく抑えられており、これに代わってTrkBあるいはRetからのシグナルが生存の促進という形で腫瘍の進展を助長している。
また、神経の癌遺伝子であるN−mycの増幅が神経芽細胞腫の予後に関連していることが明らかになってきた(中川原:脳・神経腫瘍の多段階発癌 Molecular Medicine 364,366(1999))。この遺伝子は神経芽細胞腫で初めてクローニングされたが、正常細胞や予後良好な神経芽細胞腫では通常1倍体当たり1つしか存在しないのに対し、予後不良の神経芽細胞腫においては数十倍に増幅されるのが見つかった。
しかしながら、現在までに神経芽細胞腫に発現されている癌遺伝子はN−myc以外に知られておらず、その予後の良不良に関する遺伝子情報に関してもN−mycとTrkA以外についてはほとんど知られていなかった。
発明の開示
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、神経芽細胞腫の予後良不良に関係する遺伝子配列を明らかにし、その遺伝子情報の提供および予後良不良に関する診断を可能とすることを目的とする。
本発明者らは鋭意研究した結果、ヒト神経芽細胞腫の予後を検定し、予後良好および予後不良の臨床組織の各々からcDNAライブラリーを作製することに成功した。この2種類のcDNAライブラリーから各々約2400クローンをクローニングし、神経芽細胞腫の予後の良悪によって分類した。
さらに本発明者は、分類された遺伝子のうち、いくつかで神経芽細胞腫の予後良好な臨床組織でのみ発現が増強している遺伝子を見いだした。
かかる知見に基づき、本発明者は少なくとも予後良好な臨床組織でのみ発現が増強している遺伝子を検出およびクローニングするための塩基配列情報を提供することを可能とした。
さらに、当該領域の塩基配列情報に基づき、予後同定の方法およびそのために使用可能な腫瘍マーカーを設計することを可能とする塩基配列情報を提供することを可能とし、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、予後良好な、および不良なヒト神経芽細胞腫との比較において、予後良好なヒト神経芽細胞腫で発現が増強していることを特徴とする配列表の配列番号1から366のうちのいずれか一つに記載の塩基配列からなる核酸を提供することを目的とし、さらに、配列表の配列番号1から366に記載の塩基配列のうち、いずれかの塩基配列の一部からなる核酸を提供することを目的とする。また、上記核酸と、もしくはその相補的な核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることを特徴とする単離された核酸を提供する。
本発明の核酸は、予後良好および不良な神経芽細胞腫の比較により、予後良好な神経芽細胞腫においてのみ発現の増強が認められたものであり、これらの核酸はヒト神経芽細胞腫の予後の診断に用いるができることを特徴とする。その目的で好適な核酸は、配列表の配列番号121、125、132、133、165、171、187、188、210、229、232、273および281のいずれかに記載の塩基配列からなる核酸、或いはその関連の核酸(塩基配列の一部からなる等)である。それらのうち特に好適な核酸は、配列表の配列番号121、125、132、165、171、187、188、229、232、273および281のいずれかに記載の塩基配列からなる核酸、或いはその関連の核酸(塩基配列の一部からなる等)である。
また、本発明は、配列表の配列番号1から366に記載の塩基配列の一部または全部からなる核酸のうち少なくとも一つの核酸を含有することを特徴とする神経疾患検出用診断薬を提供する。このような腫瘍検出用診断薬としては、具体的には、例えば、前記核酸を用いて製造したDNAチップやマイクロアレイが挙げられる。そこで、本発明は、配列表の配列番号1から366に記載の塩基配列の一部または全部からなる核酸を複数個含むことを特徴とするマイクロアレイ用組成物をも提供する。このような組成物は、好ましくは全ての核酸(すなわち、各々が配列表の配列番号1から366に記載の塩基配列の一部または全部からなる計366個の核酸)を含む。より好ましくは、配列表の配列番号121、125、132、133、165、171、187、188、210、229、232、273および281に記載の塩基配列の一部または全部からなる計13個の核酸を含む組成物である。
さらに、本発明に従えば、上記核酸と、もしくはその相補的な核酸とストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることを特徴とする単離された核酸であって、DNAであるものも提供される。このような核酸(DNA)の一対からなるプライマーセットを有効成分とするヒト神経芽細胞腫の予後の診断キットもさらに提供される。
加えて、本発明は、神経芽細胞腫の臨床組織サンプルから配列表の配列番号1から366のうちいずれか一つに記載の塩基配列からなる核酸の有無を検出することを特徴とする、ヒト神経芽細胞腫の予後の診断方法を提供する。
発明を実施するための最良の形態
本発明における「核酸」という用語は、例えばDNA、RNA、または誘導された活性なDNAもしくはRNAでありうるポリヌクレオチドを指し、好ましくは、DNAおよび/またはRNAをいう。
「ストリンジェントな条件下でハイブリダイズする」という用語は、2つの核酸断片が、サムブルックら(Sambrook,J.)の「大腸菌におけるクローン遺伝子の発現(Expression of cloned genes in E.coli)」(Molecular Cloning:A laboratory manual(1989))Cold Spring Harbor Laboratory Press,New York,USA,9.47−9.62および11.45−11.61に記載されたハイブリダイゼーション条件下で、相互にハイブリダイズすることを意味する。
より具体的には、「ストリンジェントな条件」とは約45℃にて6.0×SSCでハイブリダイゼーションを行った後に、50℃にて2.0×SSCで洗浄することを指す。ストリンジェンシーの選択のため、洗浄工程における塩濃度を、例えば低ストリンジェンシーとしての約2.0×SSC、50℃から、高ストリンジェンシーとしての約0.2×SSC、50℃まで選択することができる。さらに、洗浄工程の温度を低ストリンジェエンシー条件の室温、約22℃から、高ストリンジェンシー条件の約65℃まで増大させることができる。
本明細書でいう「単離された」とは、組換えDNA技術により作成された場合は細胞物質、培養培地を実質的に含有せず、化学合成された場合には前駆体化学物質またはその他の化学物質を実質的に含まない、核酸またはポリペプチドを指す。
本明細書でいう「予後良好」とは、ヒト神経芽細胞腫のうち、腫瘍が限局して存在するか、または退縮や良性の交感神経節細胞腫になった状態を指し、N−mycその他腫瘍マーカーから判断して、悪性度が低いと判断される。本発明の好適な実施の形態では、病期1または2、発症年齢が1歳未満、手術後5年以上再発なく生存し、臨床組織中にN−mycの増幅が認められないものを予後良好としたが、このような特定の例には限定されない。また、本明細書で使用する「予後不良」とは、ヒト神経芽細胞腫のうち、腫瘍の進行が認められる状態を指し、N−mycその他腫瘍マーカーから判断して、悪性度が高いと判断されるものである。本発明の好適な実施の形態では、病期4、発症年齢が1歳以上、手術後3年以内に死亡、臨床組織中にN−mycの増幅が認められたものを予後不良としたが、このような特定の例には限定されない。
本発明の核酸は、ヒト神経芽細胞腫の臨床組織より見出されたものであり、かかる核酸は以下のような特徴を有する。
神経芽細胞腫はヒトでは2種類しか知られていない神経細胞そのものの腫瘍の1つであり、そこで発現している遺伝子を解析することは、神経細胞のバイオロジーを理解する上で非常に大きな知見をもたらすものと考えられる。すなわち、脳や末梢神経から、部位特異的な均質な組織を得ることは極めて困難で、事実上不可能である。それに反し、神経芽細胞腫は末梢交感神経細胞に由来するほぼ均一な神経細胞集団(腫瘍化してはいるが)から成り、均質に発現している神経関連遺伝子が得られる可能性が高く、また神経芽細胞腫は癌であるため、神経発生の未熟な段階で発現している重要な遺伝子が多いことが特徴として挙げられる。
さらに、神経芽細胞腫は、予後のよいものと予後の不良なものとが臨床的、生物学的にはっきり分けられる。予後良好な神経芽細胞腫である癌細胞は増殖速度が極めて遅く、ある時点から自然退縮を始めることが特徴である。これまでの知見から、この自然退縮は、神経細胞の分化およびアポトーシス(神経細胞死)が起こっており、正常神経細胞の成熟段階で起こる分化とプログラム細胞死と非常によく似た現象が起こっているものであることが分かってきた。したがって、この腫瘍に発現している遺伝子を解析することは、神経の分化やアポトーシスに関連した重要な情報を入手できる可能性が極めて高い。
さらに、予後不良な神経芽細胞腫は明らかに悪性増殖を続ける癌細胞からなる腫瘍である。したがって、神経細胞の増殖に関連した重要な遺伝子や、未分化な神経細胞で発現している遺伝子が多数存在する可能性が高い。つまり、予後良好な神経芽細胞腫で発現している遺伝子のプロファイルとは全く異なる遺伝子情報を入手する可能性が極めて高い。
一般的に神経細胞は、他の臓器由来の細胞と比較して、発現している遺伝子の種類が多いと言われている。神経芽細胞腫の細胞株(セルライン)は、予後不良の臨床組織由来であり、腫瘍化に伴い遺伝子発現のプロファイルが正常神経細胞と大きく変化しているものと考えられる。
また、神経芽細胞腫は小児由来の腫瘍であることも一つの特徴であり、後天的な因子の影響が非常に少ない可能性が高く、癌発生のメカニズムの解析とともに発生学的な情報を入手できる可能性が高いことが予想される。また、さらに驚くベきことに本発明に係る遺伝子または遺伝子断片の中に、ある特定の細胞周期にのみ発現を増強する遺伝子が含まれており、このことからも癌発生のメカニズムの解析および発生、分化に関する非常に有用な情報を入手できる可能性が高いことが予想される。
上記特徴を有し、上記情報を入手できる核酸は、ヒト神経芽細胞腫の臨床組織より得られ、配列表の配列番号1から366の塩基配列、またはその塩基配列の一部の塩基配列を有する。
さらに、ヒト神経芽細胞腫の予後良好なものと不良なものの臨床組織における遺伝子発現量を比較した結果、配列番号1から366の塩基配列を有する核酸の全てにおいて非常に顕著な差が認められた。すなわち、これらの核酸は予後良好なヒト神経芽細胞腫で発現が増強されていた。従って、配列番号1から366の塩基配列は、上記の有用な遺伝子情報以外に、それらの塩基配列を有するDNAおよび/またはRNAを検出することによって神経芽細胞腫の良不良を診断する腫瘍マーカーの情報としても利用可能である。
すなわち、本発明は、ヒト神経芽細胞腫およびそれに関連する様々な予後診断を以下の手段により実施可能とする。
(1)ハイブリダイゼーションに用いるプローブ
本発明において開示された塩基配列の一部、または全部からなる核酸(以下、本発明の核酸ともいう)をハイブリダイゼーションのプローブとして使用することによって少なくともヒト神経芽細胞腫において発現している遺伝子を検出することが可能である。また、本発明の核酸をハイブリダイゼーションのプローブとして使用し様々な腫瘍、正常組織における遺伝子発現を調べることで、遺伝子発現の分布を同定することも可能である。
本発明において開示された塩基配列の一部、または全部からなる核酸をハイブリダイゼーションのプローブとして使用する場合、ハイブリダイゼーション法自身については特に限定されない。好適な方法としては、例えばノザンハイブリダイゼーション、サザンハイブリダイゼーション、コロニーハイブリダイゼーション、ドットハイブリダイゼーション、Fluorescence in situ hybridization(FISH)、in situ hybridization(ISH)、DNAチップ法、マイクロアレイ法、などが挙げられる。
前記ハイブリダイゼーションの1つの応用例として、本発明の核酸をノザンハイブリダイゼーションのプローブとして用い、検定したサンプル中においてmRNAの長さを測定することや、遺伝子発現を定量的に検出することが可能である。
また、本発明の核酸をサザンハイブリダイゼーションのプローブとして用いる場合は、検定したサンプルのゲノムDNA中の、当該塩基配列の有無を検出することが可能である。
また、本発明において開示された塩基配列の一部、または全部からなる核酸をFluorescence in situ hybridization(FISH)のプローブとして用いることで、遺伝子の染色体上の位置を同定することも可能である。
また、本発明の核酸をin situ hybridization(ISH)のプローブとして用いることでその遺伝子の発現の組織分布を同定することも可能である。
本発明の核酸をハイブリダイゼーション用プローブとして使用する場合は、少なくとも40個の核酸残基の長さが必要であり、本発明に係る遺伝子配列のうち、40個以上の連続した残基を有する核酸が好ましく用いられる。さらに好ましくは、60個以上の核酸残基をもつものが用いられる。
当業者には、核酸プローブ技法は周知であり、個々の長さの本発明に係るプローブと目的とするポリヌクレオチドとの適当なハイブリダイズ条件は容易に決定される。種々の長さを含むプローブに対し至適であるハイブリダイズ条件を得るためのこのような操作は当業者では周知であり、例えばサンブルックら、「分子クローニング:実験手法(Molecular Cloning:A Laboratory Manual)、第2版、コールドスプリングハーバー(1989)」が参照される。
好ましくは、本発明のプローブは、容易に検出されるように標識される。検出可能な標識は、目視によって、または機器を用いるかのいずれかによって検出され得るいかなる種類、部分であってもよい。通常使用される検出可能な標識は、例えば、32P、14C、125I、H、35S等の放射性標識である。ビオチン標識ヌクレオチドは、ニックトランスレーション、化学的および酵素的手段等によって、DNAまたはRNAに組み込むことができる。ビオチン標識されたプローブは、アビジン/ストレプトアビジン、蛍光標識剤、酵素、金コロイド複合体等などの標識手段を使用したハイブリダイゼーションの後検出される。核酸はタンパク質と結合させることによって標識されてもよい。また、放射性または蛍光ヒストン一本鎖結合タンパク質に架橋された核酸を使用してもよい。
(2)PCR法に用いるプライマー
遺伝子を検出する方法には他にも、本発明において開示された塩基配列の一部、または全部からなる核酸であるDNAをプライマーとしてPolymerase Chain Reaction(PCR)法を用いることにより可能である。例えば、検定したいサンプルからRNAを抽出しRT−PCR法により遺伝子発現を半定量的に測定することが可能である。このような方法は当事者にとって周知の方法によって行われるが、例えばMolecular Cloning A LABORATORY MANUAL(T.Maniatis著:Cold Spring Harbor Laboratory Press社)、遺伝子病入門(高久史麿著:南江堂)を参照して行うことができる。
本発明の核酸であるDNAをPCR用プライマーとして使用する場合は、10個から60個の塩基の長さが必要であり、本発明に係る遺伝子配列のうち、10個から60個の連続した塩基を有する核酸が好ましく用いられる。さらに好ましくは、15個から30個の塩基をもつものが用いられる。また一般的には、プライマー配列中のGC含量が40%から60%が好ましい。さらに、増幅に用いる2つのプライマー間のTm値に差がないことが望まれる。またプライマーの3’末端でアニールせず、プライマー内で2次構造をとらないことが望ましい。
(3)核酸のスクリーニング
本発明において開示された塩基配列の一部、または全部からなる核酸を使用することによって様々な組織や細胞で発現している遺伝子発現の分布を検出することが可能である。例えば、本発明の核酸をハイブリダイゼーションのプローブ、またはPCRのプライマーとして使用することによって、遺伝子発現の分布を検出することが可能である。
またDNAチップ、マイクロアレイ等を用いても遺伝子発現の分布を検出することが可能である。すなわち本発明の核酸を直接チップ、アレイ上に張り付けことが出来る。そこに細胞から抽出したRNAを蛍光物質などでラベルし、ハイブリダイズさせ、その遺伝子がどの様な細胞で高発現しているかを解析することが可能である。またチップ、アレイ上に張り付けるDNAは本発明の核酸を用いたPCRの反応産物であっても良い。チップ、アレイ上に核酸を張り付ける方法の一例は、例えば、Hellerら米国特許第5605662号に記載されている。
上記技術を用い、本発明において開示された塩基配列の一部または全部からなる核酸のうち少なくとも一つを用いて診断薬として使用することが可能である。近年、ある疾患に罹患しやすいまたはしにくい、特定の薬剤が効くまたは効かないということが、個々人が持つ遺伝子情報によって支配されているということが明らかになりつつあるが、前記核酸を用いて製造したDNAチップやマイクロアレイ等を使用することにより、被験者における疾患と前記核酸との因果関係が明らかとなり、当該疾患の診断が可能となるばかりか、投与すべき薬剤の選択が可能となる。特に、DNAチップやマイクロアレイによる検出結果を投与すべき薬剤の選択の指標とするには、本発明の核酸のうち一つの核酸の発現量を検討するばかりでなく、二個以上の核酸の発現量を相対的に比較・検討し投与すべき薬剤の選択を行うことができ、より正確な判断が可能となる。ここで、前記疾患としては本発明にかかる核酸で診断可能な疾患であれば特に制限はないが、神経疾患であることが好ましく、神経芽細胞腫であることがより好ましい。
(4)DNAのクローニング
本発明において開示された塩基配列の一部、または全部からなる核酸を使用することによって少なくともヒト神経芽細胞腫において発現している遺伝子をクローニングすることが可能である。例えば、本発明の核酸をノザンハイブリダイゼーションのプローブ、コロニーハイブリダイゼーションのプローブまたはPCRのプライマーとして使用し、本発明において開示された塩基配列の一部、または全部を含む遺伝子をクローニングすることが可能である。クローニング可能な遺伝子としては特に、予後不良な神経芽細胞腫と予後良好な神経芽細胞腫で発現量に差がある遺伝子、他の組織や癌細胞での発現様式とは異なって発現している遺伝子、細胞周期依存的に発現している遺伝子、神経分化に伴って誘導される遺伝子、癌遺伝子または癌抑制遺伝子によって発現が制御される遺伝子等が挙げられる。
(5)腫瘍の予後同定の方法およびそのために使用可能な腫瘍マーカー
本発明において開示された塩基配列の一部、または全部からなる核酸をハイブリダイゼーションのプローブ、またはPCRのプライマーとして使用し、試料細胞中の遺伝子発現の増強の有無を調べることにより、予後同定が可能である。遺伝子発現の増強の有無を調べるには、例えば本発明により開示された塩基配列の任意の配列からなる核酸とハイブリダイズし得る核酸(プローブ)を使用する全ての方法が提供される。すなわち試料細胞中にプローブとハイブリダイズする核酸の量が増強する場合、予後が良好であると診断することが可能である。またPCRのプライマーとして使用する場合は、例えば、検定したいサンプルからRNAを抽出しRT−PCR法により遺伝子発現を半定量的に測定することが可能である。
(6)アンチセンスオリゴヌクレオチド
本発明の別の実施態様では、本発明に係る塩基配列を有するアンチセンスオリゴヌクレオチドおよびアンチセンスオリゴヌクレオチドが提供される。本発明を実施する際に考慮されるように、本発明に係る塩基配列に対応するRNAに結合して、それによりRNAの合成を阻止することができるそのようなアンチセンスオリゴヌクレオチド、およびアンチセンスオリゴヌクレオチドは容易に調製できる。
(7)遺伝子治療
本発明の別の態様では、遺伝子治療に用いられる治療用遺伝子が提供される。本発明を実施する際に考慮されるように、本発明に係る遺伝子を遺伝子運搬に使用されるベクターに導入して、任意の発現プロモーターにより導入遺伝子を発現させ、例えば癌の遺伝子治療に用いることができる。
1.ベクター
導入されうるウイルスベクターは、DNAまたはRNAウイルスをもとに作製できる。MoMLVベクター、ヘルペスウイルスベクター、アデノウイルスベクター、AAVベクター、HIVベクター、SIVベクター、センダイウイルスベクター等のいかなるウイルスベクターであっても良い。また、ウイルスベクターの構成タンパク質群のうち1つ以上を、異種ウイルスの構成タンパク質に置換する、もしくは、遺伝子情報を構成する塩基配列のうち一部を異種ウイルスの塩基配列に置換する、シュードタイプ型のウイルスベクターも本発明に使用できる。例えば、HIVの外皮タンパク質であるEnvタンパク質を、小水痘性口内炎ウイルス(Vesicular stomatitis Virus:VSV)の外皮タンパク質であるVSV−Gタンパク質に置換したシュードタイプウイルスベクターが挙げられる(Naldini L等:Science 272 263−(1996))。さらに、治療効果を持つウイルスであれば、ヒト以外の宿主域を持つウイルスもウイルスベクターとして使用可能である。ウイルス以外のベクターとしてはリン酸カルシウムと核酸の複合体、リポソーム、カチオン脂質複合体、センダイウイルスリポソーム、ポリカチオンを主鎖とする高分子キャリアー等が使用可能である。さらに遺伝子導入系としてはエレクトロポレーション、遺伝子銃等も使用可能である。
2.発現プロモーター
さらに、薬物遺伝子に用いられる発現カセットは、標的細胞内で遺伝子を発現させることができるものであれば、特に制限されることなく何でも用いることができる。当業者はそのような発現カセットを容易に選択することができる。好ましくは、動物由来の細胞内で遺伝子発現が可能な発現カセットであり、より好ましくは、哺乳類由来の細胞内で遺伝子発現が可能な発現カセットであり、特に好ましくは、ヒト由来の細胞内で遺伝子発現が可能な発現カセットである。発現カセットに用いられる遺伝子プロモーターは、例えばアデノウイルス、サイトメガロウイルス、ヒト免疫不全ウイルス、シミアンウイルス40、ラウス肉腫ウイルス、単純ヘルペスウイルス、マウス白血病ウイルス、シンビスウイルス、A型肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、パピローマウイルス、ヒトT細胞白血病ウイルス、インフルエンザウイルス、日本脳炎ウイルス、JCウイルス、パルボウイルスB19、ポリオウイルス等のウイルス由来のプロモーター、アルブミン、SRα、熱ショック蛋白、エロンゲーション因子等の哺乳類由来のプロモーター、CAGプロモーター等のキメラ型プロモーター、テトラサイクリン、ステロイド等によって発現が誘導されるプロモーターを含む。
(実施例)
以下、実施例および製造例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(製造例1) ヒト神経芽細胞腫からのcDNAの構築
1.サンプル入手
ヒト神経芽細胞腫のサンプルを手術摘出直後に準無菌的に凍結し、その後−80℃に保存した。
2.予後良好サンプルの選別
上記1で得られたサンプルについて予後の検定を以下の指標をもとに行った。
予後良好:
・病期1または2
・発症年齢が1歳未満
・手術後5年以上再発なく生存
・N−mycの増幅なし
予後不良:
・病期4
・発症年齢が1歳以上
・手術後3年以内に死亡
・N−myc増幅あり
このうちN−myc増幅は以下のように確かめた。すなわち、実施例1にて得られた臨床組織を剃刀で細かく切断し、5mlのTENバッファー(50mM Tris−HCL(pH=8.0)/1mM EDTA/100mM NaCl)を加え良くホモジナイズした。この混合液に750μlのSDS(10%)、125μlのproteinase K(20mg/ml)を加え、軽く混和し50℃で8時間放置した。その後、フェノール・クロロホルム処理を行い、最後にエタノール沈殿により、ゲノムDNAを精製した。5μgの得られたゲノムDNAを制限酵素EcoRI(NEB社製)で完全に消化し、N−mycのプローブを用いてサザンハイブリダイゼーションによりN−myc増幅を調べた。
3.予後良好なヒト神経芽細胞腫の臨床組織からmRNAの調製
上記2において予後良好であると判断されたヒト神経芽細胞腫の臨床組織2−3gをTotal RNA Extraction Kit(QIGEN社製)用いてトータルRNAを抽出した。抽出したトータルRNAをオリゴdTセルロースカラム(Collaborative社製)を用いてpoly A構造を有するmRNAのプールを精製した。
4.mRNAの脱リン酸化
上記3において調製した100−200μgのmRNAのプールを67.3μlの0.1%ジエチルピロカーボネート(DEPC)を含む蒸留滅菌水に溶解させ、20μlの5×BAPバッファー(Tris−HCl(500mM、pH=7.0)/メルカプトエタノール(50mM))、2.7μlのRNasin(40unit/μl:Promaga社製)、10μlのBAP(0.25unit/μl、バクテリア由来アルカリフォスファターゼ:宝酒造社製)を加えた。この混合液を37℃で1時間反応させ、mRNAの5’末端の脱リン酸化処理を行った。その後、フェノール・クロロホルム処理を2回行い、最後にエタノール沈殿により、脱リン酸化mRNAのプールを精製した。
5.脱リン酸化mRNAの脱キャップ処理
上記4において調製した脱リン酸化mRNAのプールの全量を75.3μlの0.1%DEPCを含む蒸留滅菌水に溶解させ20μlの5×TAPバッファー(酢酸ナトリウム(250mM、pH=5.5)/メルカプトエタノール(50mM)、EDTA(5mM、pH=8.0)、2.7μlのRNasin(40units/μl)、2μlのTAP(Tobacco acid pyrophosphatase:20units/μl))を加えた。この混合液を37℃で1時間反応させ、脱リン酸化mRNAの5’末端の脱キャップ処理を行った。この際キャップ構造を持たない不完全長の脱リン酸化mRNAは脱キャップ処理されず5’末端は脱リン酸化された状態に留まる。その後、フェノール・クロロホルム処理、エタノール沈殿により、脱キャップmRNAのプールを精製した。
6.オリゴキャップmRNAの調製
上記5において調製した脱キャップmRNAのプールの全量を11μlの0.1%DEPCを含む蒸留滅菌水に溶解させ、4μlの5’−オリゴRNA(5’−AGCAUCGAGUCGGCCUUGGCCUACUGG−3’:100ng/μl)、10μlの10×ligationバッファー(Tris−HCl(500mM、pH=7.0)/メルカプトエタノール(100mM))、10μlの塩化マグネシウム(50mM)、2.5μlのATP(24mM)、2.5μlのRNasin(40units/μl)、10μlのT4 RNA ligase(25units/μl:宝酒造社製)、50μlのポリエチレングリコール(50%w/v、PEG8000:シグマ社製)を加えた。この混合液を20℃で3時間反応させ、脱キャップmRNAの5’末端に5’−オリゴRNAを連結した。この際キャップ構造を持たない不完全長の脱リン酸化mRNAは、5’−オリゴRNAが連結されない。その後、フェノール・クロロホルム処理、エタノール沈殿により、オリゴキャップmRNAのプールを精製した。
7.オリゴキャップmRNAからのDNA除去
上記6において調製したオリゴキャップmRNAのプールを70.3μlの0.1%DEPCを含む蒸留滅菌水に溶解させ4μlのTris−HCl(1M、pH=7.0)、5.0μlのDTT(0.1M)、16μlの塩化マグネシウム(50mM)、2.7μlのRNasin(40units/μl)、2μlのDNaseI(5units/μl:宝酒造社製)を加えた。この混合液を37℃で10分間反応させ、余分なDNAを分解した。その後、フェノール・クロロホルム処理、エタノール沈殿、カラム精製(S−400HR:ファルマシアバイオテック社製)により、DNA(−)オリゴキャップmRNAのプールを精製した。
8.1st strand cDNAの調製
上記7において調製したDNA(−)オリゴキャップmRNAのプールをSuper Script II(ライフテックオリエンタル社製キット)を用いて逆転写し、1st strand cDNAのプールを得た。DNA(−)オリゴキャップmRNAのプールを21μlの滅菌蒸留水に溶解させ、10μlの10×First Strandバッファー(キット付属品)、8μlのdNTP mix(5mM、キット付属品)、6μlのDTT(0.1M、キット付属品)、2.5μlのオリゴーdTアダプタープライマー(5pmol/μl、5’−GCGGCTGAAGACGGCCTATGTGGCCTTTTTTTTTTTTTTTTT−3’)、2.0μlのRNasin(40units/μl)、2μlのSuper Script II RTase(キット付属品)を加えた。この混合液を42℃で3時間反応させ、逆転写反応を行った。その後、フェノール・クロロホルム処理、アルカリ処理、中和処理にて全てのRNAを分解し、エタノール沈殿で精製した。
9.2nd strand cDNAの調製
上記8で調製した1st strand cDNAのプールをGene Amp(パーキンエルマー社製キット)を用いてPCRにて増幅を行った。1st strand cDNAのプールを52.4μlの滅菌蒸留水に溶解させ、30μlの3.3×Reactionバッファー(キット付属品)、8μlのdNTP mix(2.5mM、キット付属品)、4.4μlの酢酸マグネシウム(25mM、キット付属品)、1.6μlのプライマーF(10pmol/μl、5’−AGCATCGAGTCGGCCTTGTTG−3’)、1.6μlのプライマーR(10pmol/μl、5’−GCGCTGAAGACGGCCTATGT−3’)、2μlのrTth(キット付属品)を加えた。この混合液に、100μlのミネラルオイルを静かに加え重層した。この反応液を94℃で5分間変性させた後、94℃、1分間・52℃、1分間・72℃、10分間を1サイクルとして12サイクル繰り返し、さらに72℃で10分間放置しPCR反応を行った。その後、フェノール・クロロホルム処理、エタノール沈殿で精製し2nd strand cDNAのプールを得た。
10.2nd strand cDNAのSfiI処理
上記9で調製した2nd strand cDNAのプールを87μlの滅菌蒸留水に溶解させ、10×NEBバッファー(NEB社製)、100×BSA(ウシ血清アルブミン、NEB社製)、2μlのSfiI(制限酵素、20units/μl、NEB社製)を加えた。この混合液を50℃で一晩反応させ、SfiIによる制限酵素処理を行った。その後、フェノール・クロロホルム処理、エタノール沈殿で精製し両末端がSfiI処理されたcDNAのプールを得た。
11.SfiI処理されたcDNAのサイズ分画
上記10で調製したSfiI処理されたcDNAのプールを1%のアガロースゲルで電気泳動し、2kb以上の分画をGene clean II(Bio 101社製)を用いて精製した。精製したcDNAのプールは100μlの滅菌蒸留水に溶解させ、37℃で6時間放置した。その後、フェノール・クロロホルム処理、エタノール沈殿で精製し長鎖cDNAのプールを得た。
12.cDNAライブラリーの調製
上記11で調製した長鎖cDNAのプールをDNA Ligation kit ver.1(宝酒造社製キット)を用いてクローニングベクターであるpME18S−FL3(東京大学医科学研究所 菅野純夫先生より供与)にライゲーションを行った。長鎖cDNAのプールを8μlの滅菌蒸留水に溶解させ、あらかじめ制限酵素DraIIIで処理された1μlのpME18S−FL3、80μlのSolution A(キット付属品)、10μlのSolution B(キット付属品)を加え、16℃で3時間反応させた。その後、フェノール・クロロホルム処理、エタノール沈殿で精製しcDNAライブラリーを得た。
(実施例1) 大腸菌へのトランスフォーメーション
製造例1で調製したcDNAライブラリーを大腸菌(TOP−10:Invitrogen社製)にトランスフォーメーションした。cDNAライブラリーを10μlの滅菌蒸留水に溶解し、TOP−10に混合した。その後、氷上にて30分間、40℃で1分間、氷上で5分間インキュベートした。500μlのSOB培地を加え、37℃で60分間振盪培養した。アンピシリンを含む寒天培地上に適量づつ播種し、37℃で一昼夜培養して、大腸菌クローンを得た。
得られた寒天培地上の大腸菌クローンを、爪楊枝にて拾い上げ、96穴プレートに準備した120μlのLB培地中に懸濁させた。この96穴プレートを37℃で一晩静置し、大腸菌の培養を行った。その後60%グリセロール溶液を72μl加え、−20℃で保存した(グリセロールストック)。
(実施例2)塩基配列の決定
1.プラスミドの調製
実施例1で調製した10μlのグリセロールストックを15mlの遠心チューブに移し、3mlのLB培地、50μg/mlのアンピシリン加え、37℃で一晩振盪し大腸菌の培養を行った。その後、QIAGEN社のQIAprep Spin Miniprep Kitを用いて大腸菌からプラスミドDNAを抽出、精製した。
2.両末端シークエンスの解析
上記1で調製したプラスミドDNAをDNA Sequencing Kit(ABI社製キット)を用いて両末端のシークエンスを決定した。600ngのプラスミドDNA、8μlのプレミックス(キット付属品)、3.2pmolのプライマーを混合し滅菌蒸留水で合計20μlになるように調製した。この混合液を96℃で2分間変性させた後、96℃、10秒間・50℃、5秒間・60℃、4分間を1サイクルとして25サイクル繰り返し反応を行った。その後エタノール沈殿で精製した。変性条件下でポリアクリルアミドゲルにて電気泳動を行い、配列解析を行った。解析にはABI377(ABI社製)を用いた。
(実施例3) データベースを用いたホモロジー検索
実施例2で両末端シークエンスを解析したサンプルについてインターネットを介したDNA配列のホモロジー検索を行った。ホモロジー検索にはNCBI(National Center of Biotechnology Imformation USA)のBLASTを用いた。
(実施例4) 半定量的PCRによる予後良好・不良ヒト神経芽細胞腫での遺伝子発現量の測定
実施例3で得られた、遺伝子の一部から、PCRプライマーを合成し、ヒト神経芽細胞腫の予後良好・不良の臨床組織で発現量を比較定量した。実施例3で示した方法でヒト神経芽細胞腫の臨床組織よりmRNAを抽出し、rTaq(宝酒造社製)を用いてPCR反応を行った。5μlの滅菌蒸留水、2μlのmRNA、1μlの10×rTaqバッファー、1μlの2mM dNTPs、各々0.5μlの合成プライマー・セット、0.5μlのrTaqを混合した。この混合液を95℃で2分間変性させた後、95℃、15秒間・55℃、15秒間・72℃、20秒間を1サイクルとして35サイクル繰り返し、さらに72℃で6分間放置しPCR反応を行った。この反応液を1%のアガロースゲルで電気泳動した。半定量的PCRによる予後良好・不良ヒト神経芽細胞腫での遺伝子発現量の測定結果の一例を図1に示す。なお、図1中の各レーンの説明は以下のとおりである。レーン1〜8:予後良好神経芽細胞腫臨床サンプルにおけるnbla−4183(配列表の配列番号154、155)の発現
レーン9〜16:予後不良神経芽細胞腫臨床サンプルにおけるnbla−4183(配列表の配列番号154、155)の発現
レーン17〜24:予後良好神経芽細胞腫臨床サンプルにおけるGAPDHの発現
レーン25〜32:予後不良神経芽細胞腫臨床サンプルにおけるGAPDHの発現。
この結果、配列番号1から366の塩基配列において予後良好ヒト神経芽細胞腫でのみ発現量が増強する核酸が確認された。
(実施例5) マウス上頚神経節細胞におけるNGF調節アポトーシスにより発現量が変化する遺伝子群
ヒト神経芽細胞で抗分裂剤(例えば、ネオカルジノスタチン)により誘導されるアポトーシスに対して、NGF(神経成長因子)が保護作用を呈することが知られている(Cortazzo MH,J.Neurosci,16,3895−3899(1996))。この作用は、p75にNGFが結合して、アポトーシスを抑制するためであると考えられている。また、臨床段階での神経芽腫の退縮(予後良性化)は、腫瘍細胞でのアポトーシスと関連があるとの指摘もある。
そこで、神経芽腫細胞中でのアポトーシス関連遺伝子を同定する目的で、マウス上頚神経節細胞におけるNGF調節アポトーシスにより発現量が変化する遺伝子群を調べた。
まず、0〜1日齢C57BL/6Jマウス7〜10匹から上頚神経節細胞(SCGニューロン)を分離した。24ウェル細胞培養用プレートに1ウェル当たり約1〜2x10個の細胞を7ウェル培養することにした。さらに、約1〜2x10個の細胞からRNAを回収した(0日対照)。
前記7ウェルの細胞にNGF(5mg/ml)を添加した培養液を5日間、培養した後、1ウェルの細胞からRNAを回収した(+NGF、5日後)。6ウェルの各3ウェルの培養液をNGF(5mg/ml)または抗NGF抗体(1%)を添加した培養液で、交換して、それぞれ12、24、48時間培養した。一部のサンプルについては、NGFを添加した場合と抗NGF抗体を添加した場合の形態学的な相違を確認するために、細胞を電子顕微鏡で観察した。この結果を図2に示す。NGFを添加した細胞では、NGF誘導分化が見られたが、抗NGF抗体を添加した細胞ではアポトーシスが見られた。抗NGF抗体によるNGF除去(NGFdepletion)の結果、アポトーシスが誘導されたことが明らかである。上記の12、24、48時間培養後の各ウェルの細胞からRNAを回収した。これらのサンプルを+NGF12hrs、+NGF24hrs、+NGF48hrs、−NGF12hrs、−NGF24hrs、および−NGF48hrsと表示することにする。
上記のようにして、約160匹のマウスから得た各処理細胞のRNAをエタノール沈殿法で濃縮して、1μgのRNAから逆転写酵素を用いて、cDNAを合成した。これらcDNAをテンプレートとして、PCRにより遺伝子の発現量の比較を行った。ここで使用したプライマーは、ヒト神経芽細胞で見出される遺伝子を基に検索したマウスの相同遺伝子から作成した。発現比較に使用したプライマーの塩基配列を比較のターゲットとなる遺伝子の識別番号(ID)と共に表にまとめたものが、表1である。
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遺伝子発現量の変化が観察された遺伝子について、以下のような結果が得られた。NGFdepletion(−NGF)によって、発現量の減少が見られた遺伝子は、nbla−03646(配列番号121)(−NGF12hrs)、nbla−03771(配列番号125)(−NGF12hrs)、nbla−03831(配列番号132)(−NGF24hrs)、nbla−04300(配列番号165)(−NGF24hrs)、nbla−10120(配列番号171)(−NGF48hrs)、nbla−10329(配列番号187)(−NGF24hrs)、nbla−10363(配列番号188)(−NGF12hrs)、nbla−10677(配列番号229)(−NGF12hrs)、nbla−10696(配列番号232)(−NGF12hrs)、nbla−11051(配列番号273)(−NGF24hrs)、nbla−11189(配列番号281)(−NGF24hrs)であった。また、NGFdepletion(−NGF)によって、発現量の増加が見られた遺伝子は、nbla−03862(配列番号133)(−NGF24hrs)とnbla−10485(配列番号210)(−NGF24hrs)であった。さらに、NGFの添加により、発現量の増加が見られた遺伝子は、nbla−10143(配列番号174)(+NGF)であった。
これら特定の遺伝子を増幅するのに使用したプライマー・セットを表2に示す。
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上記のように、NGFdepletionによって、上頚神経節細胞は死滅(アポトーシス)することが知られているので、その際発現量の変化を示す遺伝子は、アポトーシスの機構に密接に関連している。
産業上の利用可能性
以上説明したように、本発明によれば、神経芽細胞腫の予後良不良に関係する遺伝子配列を明らかにし、その遺伝子情報の提供および予後良不良に関する診断が可能となる。
【配列表】
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【図面の簡単な説明】
図1は、半定量的PCRによる予後良好・不良ヒト神経芽細胞腫における遺伝子発現量の測定結果の一例を示す電気泳動写真に対応する図である。
図2は、新生マウスSCGニューロン含む一次培養物の電子顕微鏡写真に対応する図である。

Claims (2)

  1. 配列表の配列番号229に記載の塩基配列、又は、その一部配列であって少なくとも40個以上の連続した塩基配列、からなる核酸を含有することを特徴とする神経芽細胞腫検出用診断薬。
  2. nbla10677m−f(5’-cataatcttctccggcttcatc-3’)及びnbla10677m−r(5’-gtctggtatttccgtgaggttt-3’)の一対からなるプライマーセットを有効成分とするヒト神経芽細胞腫の予後の診断キット。
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