明細書
タンパク質またはポリベプチ ド類と その製造法および中間化合物 技術分野
この発明は、 生理活性物質と して、 またはその中間体化合物とし て有用な新規なポリエチレングリ コール誘導体との結合において修 飾されたタンパク質またはボリべプチ ド類、 並びにその製造法と、 中間化合物である反応性ポリエチレングリ コール誘導体に関するも のである。 背景技術
近年 生理活性を持つタンパク質、 ポリア ミ ノ酸、 ペプチ ド類が 数多く見出され、 それらの医薬品への応用が期待されている。 しか しながら、 これらのタンパク質またはペプチ ド類物質は、 生体内に 投与された際の血中半減期が短く、 十分な薬理効果が得られる例は 極めて少ない。 そのため、 これらの物質を医薬品として利用するた めには、 何らかの方法により生体内挙動を改善することが必要不可 欠であると考えられている。
生体内、 特に血流中に投与された生理活性物質の多く は、 腎臓に おける糸球体濾過により体内から消失することが知られている。 こ の糸球体濾過過程は、 原理的に分子篩の一種であると考えることが でき、 生体内に不可欠な血漿夕ンパク質であるアルブミ ンの分子量
(約 6万) より も小さな分子量の物質は原則として排泄されること になる。 このため、 本来糸球体濾過により生体内より消失するタン パク質またはべプチ ド性薬物の生体内挙動を改善するためには、 各 種化学修飾により薬物そのものの分子量を増大させることが必要で あると考えられてきた。
このような夕ンパク質またはべプチ ド性薬物の生体内举動を改善
する方法としては、 従来、 ポリエチレングリ コール (以下 P E Gと 記載することがある) に代表される水溶性高分子による化学修飾が 多く試みられてきた。 この P E Gの歴史は古く、 1 8 5 9年に合成 されて以来、 各分野において幅広く利用、 研究されてきた物質であ つて、 生化学および医薬品の分野においても、 この P E Gはタンパ ク質に対して物理的な立体障害以外の相互作用を与えず、 高濃度 P E G水溶液中でも夕ンパク質の C Dスぺク トルに変化は認められな いことが確認されている。 このことは、 P E Gで修飾することによ り夕ンパク質の高次構造は破壊されないことを示している。 また、 たとえばィ ヌの静脈に分子量 4 0 0 0の P E Gを 9 0 m g/k g/ d a yで 1年間投与しても、 体重、 病理学的あるいは血液学的検査 で異常は認められていない。 さらにモルモッ 卜に P E Gを投与して もアレルギー症状を起こさないことから、 その安全性が確認されて いる。 このため、 以上の通りの特徴のある性質を有する P E Gで夕 ンパク質を修飾することにより、 免疫系の認識はもちろんのこと、 細網内皮系にも認識されにく く、 生体内寿命の長いタンパク質また はべプチ ド性薬物の開発が可能になるものと期待されている。
また、 夕ンパク質またはべプチ ド性薬物を P E Gで修飾する利点 としては、 次のことを挙げることができる。 すなわち、 未変性の夕 ンパク質が生理学的 P H条件で不溶であるか、 あるいは部分的にの み可溶な場合、 タンパク質を P E Gで修飾することにより生理学的 P H条件での溶解性を大き く改善することが可能となる。 そして、 未変性夕ンパク質が示す免疫応答を低下させることも可能である。 このため、 これまでにも、 医薬品等への利用のために数多く の種類 の夕ンパク質またはべプチ ド性薬物が P E Gで修飾されてきた 〔総 論に閣しては、 Inada.Y, Yoshimoto, T. Matsushima, A and Sai to. Y. (1986) Trends Biotec no. 1 , 4 : 6 8 - 7 3参照〕 。
たとえば、 従来、 タンパク質またはペプチ ド性薬物を修飾するた めに利用されてきた P E G誘導体と しては、 2— (アルコキシポリ
エチレングリ コキン) 一 4, 6—ジクロロ ト リアジン 〔Abuchowski. に , Van Es. T. , Ρ alczuk. Ν. C and Davis, F. F. (1977) J. Biol. Chem. 2 5 2、 3 5 7 8 - 3 5 8 1 ) ; 6— (アルコキシボリエチレング リ コキン) 一 S—カルボキサミ ドメチルジチォカーボネー ト 〔King, T. P. and Weiner. C. (1980) Int. J. Peptide Protein Res. 1 6. 1 4 7 - 1 5 5〕 ; 2 - (アルコキシポリエチレングリ コキシ) 一 N ースクシ二ミ ジルスクシネー ト CAbuchowski, A. , Kazo. G. M.. Verh oest, C. , Van Es.T., Kafkewitz. D. , Viau. A. and Davis, F. (1984) Cancer Biochem. Biophys. 7 , 1 7 5— 1 8 6〕 ; 2 - (アルコキ シポリエチレングリ コキシ) カルボキシィ ミ ダゾ一ル 〔Beauchamp, CO., Gonias.S.し, Menapace. D. P. and Pizzo, S. V. (1983) Anal. Biochem. 1 3 1 , 2 5— 3 3〕 ; 2—アルコキシポリエチレングリ コキシ) ー 2, 4, 5— ト リ クロ口ベンゼン 〔Versonese, F. M. , La rgajol I i. R.. Boccu. E.. Benassi, C. A. and Schiavon.0. (1985) Applied Biochem. Biotech. 1 1 , 1 4 1 — 1 5 2〕 ; 2 - (アルコ キシポリエチレングリ コキシ) 一 4—ニトロベンゼン CVersonese, F. M.. し argajoll i, R. , Boccu. E. , Benassi, C. A, and Schiavon.0. ( 1985) Applied Biochem. Biotech. 1 1 , 1 4 1 - 1 5 2) ; 2 - ( アルコキシボリエチレングリ コキシ) 一 2 , 2 , 2— ト リ フルォロ ェタン 〔Delgado, , Patel, J.N. , Francis, G. B. and Fisher. D. (1 990) Biotech. Applied Biochem. 1 2, 1 1 9— 1 2 8〕 ; 2 - ( アルコキシポリエチレンアルデヒ ド (Andrews, Β· A.. Head. D. M.. Dunt rone. P. and Asen jo, J. A. (1990) Biotech. Tech.4. 4 9 - 5 4〕 ; 2—アルコキシポリエチレングリ コキシメチルエポキシ ド 〔 Andrews. B. A. , Head, D. M. , Dunthrone, P. and Asenjo, J. A. (1990) Biotech. Tech. 4. 4 9一 5 4〕 などがある。
さらにこの P E G誘導体による修飾に閧しては、 これまでにも数 多くの特許出願がなされている。 その例としては、 たとえば特開昭 6 1 — 1 7 8 9 2 6号 ; 特開昭 6 1 - 2 4 9 3 8 8号 : 特開平 1 一
3 1 6 4 0 0号 ; 特開平 2 - 1 1 7 9 2 0号 ; 特開平 3 — 8 8 8 2 2号 ; 特開平 5 - 1 1 7 3 0 0号 ; 特開平 5 — 1 3 2 4 3 1号 ;特 開平 5 - 2 1 4 0 9 2号 ; 特開平 5 - 5 0 3 0 9 2号などがあり、 これらはいずれも P E Gの高い水溶性に着目 したものであって、 そ のために、 末端の構造は短鎖脂肪族であることを特徴としている。
レかしながら、 一方で、 P E G修飾によりタンパク質またはぺプ チ ド性薬物の分子量を増大させて生体内挙動を改善する方法は、 利 用できる薬物に制限があるものと考えられる。 例を挙げると、 従来 の P E G修飾により生体内挙動の改善および薬理効果の増大が確認 されているタンパク質またはべプチ ド性薬物のほとんどが酵素に限 られている点である。 そして、 この原因としては酵素独特の薬理効 果発現機序のためと考えられる。
生理活性を有する酵素は、 生体に有害な物質もしく は腫瘍等の疾 病部位において特異的に必要とされる物質を代謝等の化学反応によ り特異的に消失させることにより効果を発現する。 このため酵素の P E G修飾の場合は、 血中に酵素分子を長時間存在させるだけで薬 理効果の増大が可能となる。 しかし、 このような P E G修飾により 薬物の分子量を増大させる方法は、 酵素以外の全てのタンパク質ま たはべプチ ド性薬物に対して普遍的に適用できる方法論ではないこ とも明らかである。
すなわち、 生体内挙動の改善を必要とする夕ンパク質またはぺプ チド性薬物が、 薬理効果を発揮するためにレセプ夕一等との結合を 必要とする場合には、 P E G修飾による薬理効果の増大は期待でき ず、 むしろ修飾に用いた高分子 P E Gの立体的障害でレセプター結 合が阻害されることにより、 薬理効果が低下する場合が多い。 たと えば Ehra t . M. and Lu i s i . P . L. ( 1 9 8 3 ) B i opo l ymer 2 2 . 5 6 9 — 5 7 3においては、 薬理効果を発揮するためにレセプター 等と結合するイ ンス リ ンを P E G修飾した場合、 i n v i vo における 薬理効果は未修飾ィ ンス リ ンの 5 0 %まで低下することが報告され
ている。
このため、 近年医薬品への応用が期待されているタンパク質、 ポ リァ ミ ノ酸およびべプチ ド類の多く は、 薬理効果発現においてレセ プ夕一等との結合を必要条件としていることから、 今後は、 レセブ ター等の薬理効果発現部位との結合を阻害しない新規な薬物の生体 内挙動改善の方法、 つまり新規な化学修飾のための手段と、 この手 段により修飾された薬理活性物質からなる薬剤を実現することが望 まれていた。 発明の開示
この発明は、 レセプ夕一等との結合を阻害することのない、 新し く 化学修飾された生理活性物質とその薬剤、 並びにそのための新し い修飾手段を提供することを目的としている。
この発明は、 以下を提供する :
( a ) 分子中の少なく とも 1個のァ ミ ノ基に、 次式
R , 一 (O C H , C H , ) n - 0 -
〔式中、 R , は置換基を有してもよいコレステリル基、 nは任意 に変'わり うる正の整数をそれぞれ示す) で表されるポリエチレング リ コールォキシ基を結合してなるタンパク質またはボリペプチ ド類
(b) タンパク質またはポリペプチ ド類と次式
R , - (O C H , C H : ) n - 0— R ,
〔式中、 R , は置換基を有してもよいコレステリル基、 R2 は次 式 ( a ) 、 ( b ) および ( c )
(式中、 R3 は 0H、 アルコキシ基、 ァシルォキシ基、 ハロゲン 原子または R , - (〇 C H2 C H2 ) n— 0—を示す) のいずれか を示し、 nは任意に変わりうる正の整数を示す) 〕 で表される反応 性ボリエチレングリ コールとを反応させることからなる分子中の少 なく とも 1 個のァミ ノ基に、 次式
R, 一 (O C H, C H , ) π - 0 - で表されるボリェチレングリ コールォキシ基を結合してなるタンパ ク質またはボリべプチ ド類の製造法 ;
並びに
( c ) 次式
R . 一 (O C H : C H t ) π - 0 - R ,
〔式中、 R , は置換基を有してもよいコレステリル基、 R2 は次 式 ( a ) 、 ( b ) および ( c )
(a) 一 co
CI
(式中、 R3 は〇H、 アルコキシ基、 ァシルォキシ基、 ハロゲン 原子または R , — (0 C H2 C H2 ) n— 0 - nは任意に変わり うる正の整数を示す) 〕 のいずれかで表されるポリエチレングリ コ 一ル誘導体。
すなわち、 この発明は、 生理活性を持つタンパク質、 ポリアミ ノ 酸およびポリベプチ ド類の生体内挙動を改善するための新規 P E G 誘導体についての検討から導かれたものであって、 末端にコレステ ロール構造を有する新規 P E G誘導体を用いる場合には、 血中の高 分子成分との相互作用が実現されて薬物の生体内挙動が改善される との知見に基づいて完成されたものであり、 従来用いられてきた夕 ンパク質またはべプチ ド性薬物の P E G修飾における問題点である 薬物とレセプター等との結合阻害を解消し、 高い薬理活性を示す製 剤の開発を可能としている。 図面の簡単な説明
図 1 は、 P E G誘導体修飾ィ ンス リ ンの血中成分と相互作用ィン ビトロ試験結果を示す。
図 2は、 P E G誘導体修飾の S 0 Dの血中成分と相互作用ィンビ トロ試験結果を示す。
図 3は、 P E G誘導体修飾ィ ンス リ ンの生体内挙動ィンビボ試験 結果を示す。
図 4は、 P E G誘導体修飾 S O Dの生体内挙動イ ンビボ試験結果 を示す。
図 5は、 P E G誘導体修飾 S 0 Dの薬理作用ィンビボ試験結果を 示す。 発明を実施するための最良の形態
この発明の夕ンパク質またはポリベプチ ド類は、 末端に前記の通 りのコレステロール構造を有する反応性 P E G誘導体およびその生 理活性物質修飾体を結合したものである。
ポリエチレングリ コールォキシ基における R , は、 化学修飾作用 を阻害しない限り任意の置換基を有していてもよいコレステリル基 を示しており、 たとえば、 その置換基と しては、 アルキル基、 アル
ケニル基、 ヒ ドロキシル基、 アルコキシル基等の適宜なものとして もよい。
このボリェチレ ングリ コ一ルォキシ基に結合する R 2 については、 前記の通りの R 3 のいずれかの部分構造とすることができ、 この R 3 におけるハロゲン原子とは、 塩素、 臭素、 沃素等を意味してもい る。 また、 R 3 は、 O H、 アルコキシ基、 ァシルォキシ基等であつ てもよい。 そして、 nは、 任意に変わりうる正の整数として、 約 5 0 0以下とすること、 好ま しく は 2 0 0以下、 さらには 1 0〜 1 0 0程度とするのが好ま しい。
この発明における前記の P E G誘導体より修飾されたタンパク質 またはボリべプチ ド類の製造法について説明すると、 タンパク質ま たはポリぺプチ ド類の使用割合 1 m 0 1 に対して次式の反応性 P E G誘導体を 1 m 0 1 もしく はそれ以上の使用割合において反応させ ればよい。
R , - (O C H , C H : ) n - 0 - R ,
反応溶媒としては、 反応に関与しない溶媒であれば特に制限され ないが、 たとえばリ ン酸緩衝液、 ホウ酸緩衝液、 ト リス酸緩衝液、 酢酸緩衝液などの緩衝液が好ま しい溶媒として挙げられる。 また夕 ンパク質またはボリぺプチ ド類を失活させることなく、 反応に関与 しないァセ トニト リル、 ジメチルスルホキシド、 ジメチルホル厶ァ ミ ド等の有機溶媒を添加してもよい。 また、 前記の反応性 P E G誘 導体と夕ンパク質またはポリベプチ ド類を反応溶媒に加える順序は どちらが先になつてもよく、 また同時であってもよい。
もちろん、 反応溶媒は使用しなくてもよい。
反応温度は夕ンパク質またはポリぺプチ ド類が変性しない温度で あれば、 いずれでもよいが、 約 0 ° 〜4 0 °Cの範囲が好ま しい。 反応時間は約 0 . 5〜7 2時間で充分であり、 通常は約 1〜2 4 時間程度で反応は充分に進行する。
反応後は、 透析、 塩析、 限外ろ過、 イオン交換クロマ トグラフィ
―、 電気泳動などの通常のタンパク質またはポリべプチ ド類の精製 法で精製し、 目的とする化学修飾された夕 ンパク質またはボリぺプ チ ド類を得るこ とができる。 また、 ァ ミ ノ基の修飾の程度は、 たと えば酸分解のあと、 ァ ミ ノ酸分析によって確認することができる。 前記の反応性 P E G誘導体については、 コレステリ ン (別名コレ ステロール) に存在する 3位の水酸基に対し、 ポリエチレンォキシ ドを反応させて得られたポリェチレングリ コールモノ コレステロ一 ルエーテル (以下、 C― P E G誘導体と略記する) を出発原料とし て製造することができる。
この、 C一 P E Gについては市販品 (たとえば日本ェマルジヨ ン 株式会社製) 、 もしく はこれを合成して使用することができる。 すなわち、 まず最初に、 C一 P E G誘導体を、 反応に関与しない 溶媒であれば特に制限されないが、 たとえばァセ トニト リル、 トル ェン、 キシレン、 ベンゼン、 テトラヒ ドロフラン、 ジォキサン、 ジ メチルスルホキシ ド、 ジメチルホルムアミ ドなどの有機溶媒中に溶 解もしく は懸濁させたのち、 下記一般式 ( a ) 、 (b ) および ( c ) で表される化合物のいずれかを、 C一 P E G誘導体の使用割合 1 m 0 1 に対し、 1 m 0 1 もしく はそれ以上の割合で使用して反応させ ることができる。
( χ N
A ~^ N 3
CI
[ Xは塩素、 臭素、 沃素等のハロゲン原子を示す。 ]
ト リ メチルァ ミ ン、 卜 リェチルア ミ ン等の有機塩基触媒を C
P E G誘導体の使用割合 1 モルに対し、 1 モルもしくはそれ以上の 割合で使用することができる。
水素化ナ ト リ ウム、 水酸化ナ ト リ ゥ厶、 水酸化力 リゥム、 無水炭 酸ナ ト リ ウム等の無機塩基を使用してもよく、 この場合には、 先に C一 P E G誘導体とともに前記の溶媒中において、 C一 P E G誘導 体の水酸基の水素をナ ト リゥムにより置換させたのち、 前記 般式 ( a ) 、 ( b ) および ( c ) の化合物を添加して反応させるのが好 ま しい。
反応温度としては、 約 0 ° 〜 3 0 0ての範囲が望ましく、 特に約 1 0 ° 〜 1 5 0 °Cの範囲が好ま しい。
また、 反応時間は数分〜 2 4時間程度でよい。
生成した化合物は、 抽出、 濃縮、 再結晶、 再沈殿、 カラムクロマ トグラフィー、 蒸留などの通常の化学的処理によって精製され、 前 記の反応性 P E G誘導体を得ることができる。
また、 この発明に使用する水溶性の P E G誘導体はその構造上水 酸基を有しているポリェチレングリ コール、 ボリェチレングリ コー ルのホモポリマー類、 さらに好ま しく は、 水溶性高分子である、 ポ リエチレングリ コールおよびそれらの誘導体から選択されることが 好ま しい。
この発明に使用する水溶性の P E G誘導体の分子量は特に限定さ れないが、 1 0 0〜 1 0 0 , 0 0 0であることが好ま しい。 さらに は、 5 0 0〜 1 0, 0 0 0であることが好ましい。
そして、 この発明で、 末端にコ レステロール構造を有する P E G 誘導体により修飾されるタンパク質またはべプチ ド類の修飾部位は, ア ミ ノ基、 特に 1級ァ ミ ノ基であることが好ま しい。
末端にコレステロール構造を有する P E G誘導体により修飾され る生理活性物質は、 この発明において特にその種類に限定はないが- 特に夕ンパク質またはべプチ ド性薬物である場合は、 サブス夕ンス P (視床下部ホルモン) ; コルチコ ト o ピン、 リ ポ ト ロ ピン、 メ ラ
ノ ト ロ ピン、 くソプレ ツ シン (神経下垂体ホルモン) ; パラチロイ ドホルモン (甲状腺ホルモン) ; サイモポェチン (胸腺ホルモン) ; イ ンス リ ン、 グルカゴン (脾臓ホルモン) ; 神経成長因子、 上皮 成長因子、 イ ンス リ ン様成長因子、 ヒ ト形質転換発育因子、 成長ホ ルモン放出因子すなわち C R F、 織維芽細胞増殖因子 (成長因子) ; セク レチン、 コレシス トキニン、 バソアクティブインスチナルぺ プチ ド、 モチリ ン (胃腸管ホルモン) ; ゴナトロピン (絨毛腺ホル モン) ; 性腺刺激ホルモン放出ホルモン (性腺刺激ホルモン) ; レ ラキシン (卵巣ホルモン) ; 血液凝固因子ィ因子およびゥ因子 (血 友病因子) ; ス ト レブトキナーゼ、 フエブリ ノ リ シン、 デォキシリ ボヌ ク レア一ゼ、 スーパ一ォキシ ドジスムタ一ゼ (以下、 S 0 Dと 略記) 、 ピリルビンォキシダ一ゼ、 エラスターゼ、 ァスパラギナ一 ゼ (酵素) ; 組織プラス ミ ノ一ゲン活性化因子即ち t - P A、 ゥロ キナーゼ (線溶因子) ; リ ンホカイ ン (たとえばインターロイキン ) 、 イ ンターフェロ ン、 顆粒球 · コロニー刺激因子即ち G— C S F、 マクロフ ァージ ' コロニー刺激因子即ち M— C S F、 顆粒球マク口 ファージ · コロニー刺激因子即ち G M— C S F (刺激因子) ; エリ スロポェチン (増血因子) 、 カルシ トニン、 カルシ トニン遺伝子関 連ペプチ ド ( C a調節ホルモン) ; 心房性ナ ト リ ウム利尿ペプチ ド (利尿ホルモン) ; モノ クロ一ナルおよびポリ クロ一ナル抗体 ; 免 疫原 ; 酵素阻害因子 ; ボリ — L - リ ジン、 ポリ一 D—リ ジンを含む 各種ポリア ミ ノ酸類 ; ウ イ ルス由来の細胞膜融合性べプチ ド類 ; ス ヒス ト ン、 プロ夕 ミ ン (遺伝子結合性夕ンパク質) および上記夕ン パク質またはべプチ ド性薬物と同様の生理活性を有する類似構造物 質が好ま しい。 これらのタンパク質またはペプチ ド性薬物は、 それ らの天然源または遺伝子工学的処理を受けた細胞から単離されるか、 あるいは種々の i n v i t ro合成方法を経て作り出されてもよい。 なお, 上記例示における ( ) 内はタンパク質またはペプチ ド性薬物の主 たる用途を示すものである。 また、 この発明のタンパク質またはべ
プチ ド類にはポリァ ミ ノ酸と総称される各種のァミ ノ酸が包含され ることは言うまでもない。
そして、 この発明で、 末端にコ レステロール構造を有する P E G 誘導体により修飾される生理活性物質中の修飾箇所の数は特に限定 されないが、 1〜 1 0 0箇所であることが好ましい。 さらに望まし く は 1〜 1 0箇所であることが好ま しい。
この発明においては、 上記の通りの特有の化学構造を有する反応 性 P E G誘導体により夕ンパク質またはべプチ ド類を修飾するため、 高い生理活性を有する薬剤物質を、 レセプ夕一等との結合阻害を生 じさせることなく、 これら物質の生体内挙動を効果的に改善する。 実施例
以下、 実施例を示し、 さらに詳しく この発明の構成および効果に ついて説明する。
実施例 1
〔末端にコレステロール構造を有する新規 P E G誘導体 (活性化 ポリェチレングリ コールモノ コ レステロ一ルエーテル) の合成〕
( 1 )
ボリエチレ ングリ コールモノ コ レステロールエーテル ( n = l 0、 平均分子量 8 0 0、 9 . 5 g ) とクロロギ酸 p—二トロフヱニル ( 0 . 6 g ) をトルエン ( 5 0 m 1 ) に溶解させた後、 ト リェチルァ ミ ン ( 0 . 3 g ) を加え室温で 1 8時間攪拌し、 析出した不純物を 濾別して濾液を減圧濃縮した。 得られた残渣をシリカゲルカラムで 精製し、 ギ酸 p—二トロフヱニル活性化ポリエチレ ングリ コールモ ノ コレステロールエーテル (化合物 : A ) 7 . 1 gを得た (収率 7 5 % ) 。
融点 2 3 °C
元素分析 : C H in N Q
表 1
(.2)
ポリエチレングリ コールモノ コレステロールエーテル ( n = 2 0、 平均分子量 1 2 0 0、 6. 0 g) と無水コハク酸 ( 0. 6 g) 、 ピ リ ジン ( 0. 5m l ) をジクロロメタン ( 3 0m l ) に溶解させ 3 日間還流した。 その後析出した不純物を濾別して濾液をエバボレー ト した。 得られた残澄.を蒸留水 ( 5 0 m l ) に溶解した後、 クロ口 ホルム ( 5 0 m l ) で抽出を行ない、 得られた有機層をエバボレー 卜することによりポリエチレングリ コールモノ コレステロールエー テルコハク酸エステルを得た。 次に、 得られたポリエチレングリ コ ールモノ コレステロールエーテルコハク酸エステルおよび N—コハ ク酸イ ミ ド ( 0. 6 g) をジメチルホルムアミ ド ( 1 0 0m l ) に 溶解した。 反応系を 0 °Cに冷却した後、 ジメチルホルムア ミ ド ( 5 m l ) に溶解したジクロロへキシルカルポジイ ミ ド ( 0. 7 g ) を 滴下して室温で 2 4時間攪拌を続けた。 析出した不純物を濾別して 濾液を减圧濃縮した後、 得られた残渣をシリカゲルカラムで精製し. N—コハク酸ィ ミ ド活性化ボリエチレングリ コールモノ コレステロ —ルエーテル (化合物 : B) 4. 8 gを得た (収率 7 8 %) 。
融点 3 3 °C
元素分析 : C75H135 N026
表 2
C H N 計測値 61.41 9.28 0.95 寒測値 61.29 9.69 0.88
( 3 )
ポリ エチレ ングリ コールモノ コ レステロールエーテル (n = 3 0、 平均分子量 1 7 0 0、 4. 5 g) とクロロギ酸 p—二トロフエニル
( 0. 6 g ) をトルエン ( 5 0 m 1 ) に溶解させた後、 ト リェチル ァ ミ ン ( 0. 3 g) を加え室温で 1 8時間攪拌し、 析出した不純物 を濾別して濾液を減圧濃縮した。 得られた残渣をシリカゲルカラム で精製し、 ギ酸 p—二 トロフヱニル活性化ポリエチレングリ コール モノ コ レステロールエーテル (化合物 : C) 3. 8 gを得た (収率
8 1 %) 。
融点 3 6 eC
元素分析 : C 94H,71 N039
表 3
( 4 )
無水べンゼン ( 1 0 0 m 1 ) に無水炭酸ナ ト リ ウム ( 2. 5 g) とシァヌルク口ライ ド ( 1. 3 g) を溶解させた後、 ポリエチレ ン グリ コールモノ コ レステロールエーテル (n = 3 0、 平均分子量 1 7 0 0、 4. 5 g) を加えて室温で 2 4時間攪拌した。 ト リェチル ァ ミ ン ( 0. 3 g) を加え室温で 1 8時間攪拌した。 析出した不純 物を濾別して濾液を減圧濃縮した。 得られた残渣をシリカゲルカラ 厶で精製し、 シァヌルク ロライ ド活性化ポリエチレ ングリ コールモ ノ コ レステロールエーテル (化合物 : D) 3. 4 gを得た (収率 7
6 %) 。
融点 3 8 °C
元素分折 : C H 1 6 N 3 031 C 1
表 4
( 5 )
無水ベンゼン ( 1 0 0 m l ) に無水炭酸ナ ト リ ウム ( 2. 5 g) とシァヌルクロライ ド ( 1. 3 g) を溶解させた後、 ポリエチレン グリ コールモノ コ レステロールエーテル (n = 3 0、 平均分子量 1 7 0 0、 9. 0 g) を加えて室温で 2 4時間攪拌した。 ト リェチル ァ ミ ン ( 0. 3 g) を加え室温で 1 8時間攪拌した。 析出した不純 物を濾別して濾液を減圧濃縮した。 得られた残渣をシリ力ゲルカラ 厶で精製し、 2本型シァヌルクロライ ド活性化ポリエチレングリ コ ールモノ コ レステロールエーテル (化合物 : E) 5. 8 gを得た ( 収率 6 3 %) 。
融点 3 7で
元素分析 : C 177 H334 N3 〇 62C 1
表 5
( 6 )
ポリエチレングリ コールモノ コ レステロールエーテル (n = l 0 0、 平均分子量 4 7 0 0、 1 2. 5 g) とクロロギ酸 p—ニトロフ ェニル ( 0. 6 g) を トルエン ( 5 0 m 1 ) に溶解させた後、 ト リ ェチルァ ミ ン ( 0. 3 g) を加え室温で 1 8時間攪拌し、 析出した 不純物を濾別して濾液を減圧濃縮した。 得られた残渣をシリ力ゲル カラムで精製し、 ギ酸 p—二 ト ロフ ニ二ル活性化ポリ エチレングリ
コールモノ コ レステロールエーテル (化合物 : F) 9. 8 gを得た (収率 7 8 %) 。
融点 4 5 °C
元素分析 : C 234 H45, NO , 05
表 6
〔新規 P E G誘導体によるィ ンスリ ンの修飾〕
ゥシ由来イ ンスリ ン ( 6. O mg) を 0. 0 2 5 mM N a 2 B 4 θ 7 · 1 0 Η2 Ο (ρ Η 9. 2 ) 2 0 0 m l に溶解させた後、 実施例 1で得たギ酸 p—二トロフヱニル活性化ポリエチレングリコ —ルモノ コ レステロールエーテル (化合物 : A) 、 N—コハク酸ィ ミ ド活性化ボリェチレ ングリ コールモノ コ レステロールエーテル ( 化合物 : B ) 、 ギ酸 p—二トロフヱニル活性化ポリエチレ ングリ コ —ルモノ コ レステロールエーテル (化合物 : C ) 、 シァヌルクロラ ィ ド活性化ポリエチレ ングリ コールモノ コ レステロールエーテル ( 化合物 : D) 、 2本型シァヌルクロライ ド活性化ボリエチレングリ コールモノ コ レステロールエーテル (化合物 : E) 、 ギ酸 p—二ト 口フ ェニル活性化ボリ エチレ ングリ コールモノ コ レステロールエー テル (化合物 : F) 2. 0 n m 0 1 をそれぞれ加えて室温で 5時間 攪拌した。 セフアデッ クス G— 7 5 (フ アルマシア社製) を用いて ゲル濾過精製した。 目的とする分画を限外濾過 (フアルマシア社製 ) により脱塩 · 濃縮して目的物の水溶液 ( 1. 8 m g/m 1 ) を得 た。 ギ酸 p—二 トロフ エ二ル活性化ボリ エチレ ングリ コールモノ コ レステロールエーテル (化合物 : A) の場合は目的とする修飾が充
分でなかった。 これは水溶性が低いためであると考えられる。 また ギ酸 p—二トロフヱニル活性化ポリェチレングリ コールモノ コレス テロールエーテル (化合物 : F) での化学修飾の場合も充分ではな かった。 これは立体障害のためであると考えられる。 その他の P E G誘導体修飾ィンス リ ンは、 イ ンス リ ン 1 分子あたり 1〜2箇所の 修飾をうけた場合の分子量に相当する分画に溶出が観察された'。 実施例 3
〔新規 P E G誘導体による S ODの修飾〕
ゥシ由来 C u, Z n— S 0 D ( 3 0 m g ) を 0. 0 2 5 mM N a 2 B4 07 · 1 0 Η2 Ο (ρ Η 9. 2 ) 3 0 m l に溶解させた 後、 実施例 1 ( 3 ) で得たギ酸 p—ニトロフヱニル活性化ポリェチ レングリ コールモノ コレステロールエーテル (化合物 : C) 3. 9 m gを加え室温で 5時間攪拌した。 セフアデックス G— 7 5 (ファ ルマシア社製) を用いてゲル濾過精製した。 目的とする分画を限外 濾過 (ファルマシア社製) により脱塩 · 濃縮して目的物の水溶液 (
2 0. 2 m g/m 1 ) を得た。 実施例 4
〔新規 P E G誘導体修飾ィ ンス リ ンの血中成分と相互作用 in vitro 実験〕
ウィスター系雄性ラッ トょり採取した血清あるいは 4 %ラッ トァ ルブミ ン水溶液 4 5 0 1 に、 実施例 2で得られたギ酸 p—二トロ フ ェニル活性化ボリエチレ ングリ コールモノ コ レステロールエーテ ル (化合物 : C) 修飾ィ ンス リ ン水溶液 5 0 1 を加えて 3 7。Cで
3 0分間攪拌後、 セフ ァ ロース 4 B (フ アルマシア社製) を用いて ゲル濾過分離を行なった。 その結果を図 1 に示す。 新規 P E G誘導 体修飾ィ ンス リ ンの分子量は、 ラッ ト血清と混合した場合にのみそ の増加が確認され、 アルブミ ン以外の血清中成分との間に相互作用
が存在することが確認された。 実施例 5
〔新規 P E G誘導体修飾 S O Dの血中成分と相互作用 in v i tro実験〕 ラッ トより採取した血清あるいは 4 %ラッ トアルブミ ン水溶液 4 5 0 1 に、 実施例 3で得られたギ酸 p—ニトロフヱニル活性化ポ リエチレングリコールモノ コレステロールエーテル (化合物 : C ) 修飾 S O D水溶液 5 0 1 を加えて 3 7 °C 3 0分間攪拌後、 セファ ロース 4 B (フアルマシア社製) を用いてゲル濾過分離を行なった。 その結果を図 2に示す。 新規 P E G誘導体修飾 S 0 Dの分子量は、 ラッ ト血清と混合した場合にのみその増加が確認され、 アルブミ ン 以外の血清中成分との間に相互作用が存在することが確認された。 実施例 6
〔新規 P E G誘導体修飾ィ ンス リ ンの生体内挙動 in v i vo 実験〕 ウレタン麻酔したラッ トもしく はウレタン麻酔後に腎動脈のみを 結紮したラッ トに、 約 0 . 5 Uのギ酸 p —ニトロフヱニル活性化ポ リエチレングリ コールモノ コ レステロールエーテル (化合物 : C ) 修飾ィンスリ ンまたは未修飾ィ ンスリ ンを静脈投与後、 所定時間に 静脈血を採取し、 各時間における血中ィ ンスリ ン濃度および血糖値 を測定した。 その結果を図 3に示す。 正常ラッ トにおける修飾ィン スリ ンおよび未修飾ィ ンス リ ンの生体内挙動は、 腎動脈を結紮した ラッ トにおける未修飾ィ ンスリ ンの生体内挙動と同様であつた。 こ の結果から、 修飾イ ンスリ ンでは、 生体内からの消失に関与するク リアランスレセプターとの間の相互作用は修飾により阻害されてい ないことが示された。 また、 正常ラ ッ トにおける修飾ィンスリ ンぉ よび未修飾ィ ンスリ ンの薬理効果は同等であったことから、 新規 P E G誘導体修飾ィンスリ ンでは、 生体内からの消失に関与する薬理 作用に関連するィ ンス リ ン レセプ夕ーとの間の相互作用も修飾によ 一 〖 8 一
り阻害されていないことが確認された。 実施例 Ί
〔新規 P E G誘導体修飾 S ODの生体内挙動 in vivo 実験〕
ウレタン麻酔したラッ トもしく はウレタン麻酔後に腎動脈のみを 結紮したラ ッ トに、 約 5 0 0 0 Uのギ酸 p—ニトロフエニル活性化 ボリエチレングリ コールモノコレステロールエーテル (化合物 : C ) 修飾 S ODまたは未修飾 SODを静脈投与後、 所定時間に静脈血 を採取し、 各時間における血中 S 0D濃度を測定した。 その結果を 図 4に示す。 正常ラ ッ トにおける未修飾 S 0Dの生体內挙動は明ら かに改善されており、 未修飾 S 0Dの生体からの消失において糸球 体濾過の関与が大きいことが示された。 一方、 修飾 SODの生体内 挙動は大き く改善されて血中半減期が延長されており、 修飾によつ て生じる血中成分との相互作用により修飾 S 0Dは糸球体濾過を免 れていることが確認された。 実施例 8
〔新規 P E G誘導体修飾 S 0Dの薬理効果 in vivo 実験〕
ラッ 卜に対して、 1 0 0 0 0 Uのギ酸 p—ニトロフヱニル活性化 ボリエチレングリ コールモノ コレステロールエーテル (化合物 : C ) 修飾 S 0 Dもしく は未修飾 S 0 Dを投与後、 水浸ス ト レス潰瘍モデ ルの作製方法にしたがって急性胃潰瘍を発生させ、 その際の潰瘍発 生阻害効果について検討を行なった。 その結果を図 5に示す。 修飾 S 0 Dを投与した場合は、 未修飾 S 0 Dを投与した場合に比較して 潰瘍の発生が抑制されており、 修飾による in vivo 薬理効果の増強 が確認された。 産業上の利用可能性
この発明による P E G誘導体を用いることにより、 生理活性物質、
特に夕ンパク質、 ポリア ミ ノ酸およびボリぺプチ ド類の生体内挙動 が改善され、 高い薬理効果を示す製剤の開発が可能となると同時に、 上記薬物の水溶性の改善、 貯蔵安定性の増大、 免疫原性の減少、 酵 素分解耐性の向上が可能となる。
そして、 この発明の P E G誘導体修飾タンパク質またはボリぺプ チド類は、 公知の担体、 稀釈剤等を用いることにより、 錠剤、' カブ セル剤、 注射剤等の医薬品組成物として経口または非経口による投 与形態において哺乳動物 (たとえば、 ィ ヌ、 ブ夕、 ゥシ、 ゥマ、 ヒ ト) に投与することができる。
または、 たとえば、 この発明の P E G誘導体修飾イ ンスリ ンは血 糖降下作用を有し、 糖尿病に対する治療薬または予防薬として、 1 日当たりの投与量 4〜 1 0 0単位を注射剤として投与することがで きる。
P E G誘導体修飾 S O Dは抗潰瘍作用を有するため胃または十二 腸に対する抗潰瘍剤、 あるいは抗炎症作用を有するため抗炎症剤と しての適用ができ、 1 日当たりの投与量 1 〜 5 m g Z k gを錠剤、 注射剤などの形態において投与することができる。