WO1993007670A1 - Cooled motor and its jacket - Google Patents

Description

明 細 害

液冷電動機およびそのジャケッ ト

技 術 分 野

この発明は、 誘導電動機など電動機の液冷構造に関 し. 特にステ一タ冷却用のジャケッ トおよびその製造方法、 並びにこのジャケッ ト を用いた液冷電動機の構造の改良 に関する。

背 景 技 術

電動機における放熱効率の向上および熱放出による周 辺機器への悪影響を緩和するために、 図 3、 図 4 に示す よう に、 ケーシ ング 1 に液冷用管路 2を設けて、 ケーシ ング 1 自体をステ一夕 3の冷却用ジャケヅ ト とする液冷 電動機の試みがなされている。

この場合、 ケ一シ ング 1 は通常、 アルミ合金の砂鎳物 で製作されてお り、 また、 ケーシング 1 の前面および後 面に装着されるハウジング 4， 5 は、 個々に通常のボル ト 6で締結されるために、 以下に述べるような問題点が め

まず、 ケーシ ング 1 は鑲物の性質上、 肉部の内部ある いは表面にかならず巣 7が存在し、 ケーシ ング 1 を液泠 構造と した場合に液漏れを生じやすい。 特に切削加工さ れた面である内面や端面に巣 7が露出し、 この部分から 液洩れを生じやすい。 一方、 このような巣 7 を塞ぐ には 成形加工後のケーシング 1 を特殊な封止剤に浸滇するな どの処理を必要と してお り、 手間がかかると共にコス ト ァヅブにつながっている。

また、 砂鑲物では正確な形状の深孔、 ねじ孔の製作が 不能で、 これらを必要とするときは、 成形後に改めて刃 物加工をしなければならない。 しかも、 高い寸法精度は 望めないため、 液冷甩管路 2内部などに細かな或いは複 雑な断面形態を与えることができない。

ざらに、 ケーシング 1 に対し、 前面、 後面のハウジン グを通常のボル ト 6で固定するので、 少なく とも 8本の ボル ト 6を使用することになり、 組立工数が多いと共に ボルト 6 , 6の締付けトルクにバラつきを生じ、 均一の 締め付けを確保するのに注意を要する。

発 明 の 開 示

本発明の目的は、 液冷電動機の液洩れに対する信頼性 を向上し、 組立工数を削減し、 また、 冷却効率を向上す る液冷電動機およびそのジャケヅ トを提供するこ とにあ る。

上記目的を達成するため、 本発明は、 まず、 アルミ合 金のビレッ トを押し出し成形し、 これを切り出して内部 に冷却液通過のための管路を備えたジャケヅ 卜を得て、 これをステータ冷却用ジャケッ トすなわちケーシングと する。 そしてそのジャケッ ト前面に前側ハウジングを、 後面に後側ハウジングを配置して、 これらを前側ハウジ ングから後側ハウジングまで延びたタイ ボル トで締め込 み、 締結して液冷電動機とする。

好ま しくは、 上記前側ハウジングおよび後ろ側ハウジ ングは鉄鎳物で成形されそれぞれフランジを備え、 その フランジには夕ィ ボル ト貢通のための穴またはタイ ボル ト先端のネジ部を受け入れるためのネジ穴が形成されて いる。

好ま し く は、 ジャケ ヅ ト成形に際して形成される該ジ ャケッ 卜 における肉盗み孔をタイ ボル ト貢通孔と して利 用するこ と と し、 その断面形状の一部を該肉盗み孔に貢 通されたタイ ボル トの軸方向移動のみを許容する形状に 加工したものとする。

好ま し く は、 上記肉盗み孔はジャケッ トの円周方向に 等間隔に複数個形成されて、 内部に冷却液を通過させる ための管路は各肉盗み孔の左右側方に配備する。

さ ら に好ま し く は、 上記管路には内部へ突出 した多数 の冷却用ブイ ンが形成される。

上述のよう に、 本発明によれば、 押出 し成形材のケ一 シングは、 巣のないアルミ合金製のステ一夕冷却用ジャ ケ ヅ ト を提供する。 さ らに、 タイ ボル 卜 による締結によ つて組立工数が減り、 締付け トルクのバラつきが少な く なる。 また、 肉盗み孔の断面形状をそこ に貫通されたタ ィ ボル トの軸方向移動のみを許容する形状とするこ とに よって、 ケーシングと前側後側ハウジングの径方向の位 置ずれが有効に防止されるよう になる。 しかも、 押出 し 成形材の特徴と して、 肉部に巣が入るこ とはないという こ との他に、 細かな構造部分を精度高く 成形するこ とが できる という こ とを利用 して、 液冷用管路 2 には内部に 多数の冷却甩フ ィ ンを突出するような形状に加工するこ とにより冷却効率を高めることができる。

図 面 の 簡 単 な 説 明

図 1は図 2の A— A線に沿った断面にて示す正面図、 図 2は図 1の B— B線に沿った断面図、

図 3は図 ：の C一 C線に沿った断面にて示す正面図、 および、

図 4は図 3の！）一 D籙に沿った断面図である。

究明を実施するための最良の形態

図 1、 図 2は、 本発明による誘導電動機の筐体を示し， ケーシング 1、 前側ハウジング 4および後側ハウジング 5で構成され、 これらがタイボル ト 1 0で一体に結合さ れている。

ケーシング 1 はステ一タ 3の冷却用ジャケヅ ト となつ ており、 アルミ合金のビレヅ トを所定形状のダイスに通 過させて成形した、 いわゆる押出し成形材から切り出し て構成されている。 そ して この抨出し成形材はダイス から全体と して長尺の管状に、 また、 図 2のような断面 を備えて押出され、 断面の肉厚とされた 4隅のそれぞれ に、 対称に配置された一対の管路 2 と肉盗み孔 1 1 を備 える。 肉盗み孔 1 0は、 押出し成形上の必要から上記の 管路 2の間の肉厚を調整するために配置される。

押出 し成形の特性上、 管路 2、 肉盜み孔 1 1 は、 押出 し成形材の長手方向に貫通して形成される。 したがって、 これから切り 出されるケ一シング 1 はどれも管路 2 と肉 盗み孔 1 1 を備えた図 2の断面を備えたもの となる。 こ の管路 2 は液冷用管路 2 とな り、 肉盗み孔 1 1 は夕イ ボ ル ト 1 0が長手方向 （軸方向） に貢通する孔となる。

さ ら に、 押出 し成形材の特徴と して、 肉部に巣が入る こ とはな く、 また、 細かな構造部分を精度高く 成形する こ とができるので、 本実施例ではこの特徴を利用 して、 液冷用管路 2 は、 図 2 に示すよ う に、 内部に多数の冷却 用フ ィ ン 1 2が突出するよ う な形状に精密加工する。 ま た、 肉盗み孔 1 1 はその断面の一部を、 そ こ に寅通した タイ ボル ト 1 0がケ一シング 1 の長手方向にのみ移動が 可能で、 ケーシ ング 1 の断面における径方向へは移動で きないよ うな大きさを備えるよう に加工する。 したがつ て、 このよう な押出 し成形によるケーシ ング 1 は、 高い 冷却効率を有する管路 2およびタイ ボル ト をガ夕つかせ ない円形断面部分を備えた肉盗み孔を有するもの となる, 一方、 前側ハウジング 4および後側ハウ ジング 5 は、 ロー夕一軸 9 を貢通させ、 ステ一夕一 3 およびローター (図示 していない） を内部に封じるためのもので、 その 形態と強度上から鉄铸物で構成されている。 前側ハウ ジ ング 4 は、 ケ一シング 1側の液冷用管路 2 に連通する循 環用管路 1 3 とタイ ボル ト 1 0の貢通孔を備えた前フラ ンジ 1 4 を備え、 後側ハウ ジング 5 はケーシング 1 側の 液冷用管路 2 に連通する導入 · 導出用管路 1 5 とタイ ボ ル ト 1 0 のね じ部分がね じ込まれるね じ孔を備えた後フ ラ ンジ 1 6 を備える。 この液冷電動機を組み立てるには、 まず、 ケ一シング 1 内にステ一夕 3 を納め、 ケーシ ング 1の前後面に前側 後側ハウジング 4， 5 を取り付けて、 ケーシング 1の冷 却用管路 2 と前側後側ハウジング 4， 5の循環用管路 1 3、 1 5 とが 0 リ ング 1 7 を介して連通されるよう にす る。 次に、 前側ハウジング 4の前フランジ 1 4の四隅に 形成されたボル ト莨通孔からそれぞれタイボル ト 1 0 を ケーシング 1の肉盜み孔 1 1の円形断面部分に差し込み、 その究端のねじ部を後側ハウジング 5の後フランジ 1 6 の四隅に形成されたねじ孔にそれぞれねじ込み、 それぞ れのタイポルト 1 0 を等しい トルクで締付ける。

雷動機が稼衝されると、 別途に配 したポンプが後ハ ウジング 5の導入 · 導出用管路 1 5 に接続され、 油など の冷却媒体がケーシング 1の液冷用管路 2 に送り込まれ る。 冷却媒体はケ一シング 1や前後のハウジングにおけ る管路を経由 した後、 後ハウジング 5から放熱器を経て ポンプに戻り、 循環する。 上記の放熱器は電動機の外部 に別途配 Sされる。 この間に、 ステ一夕 3およびケーシ ング 1の熱は冷却媒侓に吸収され、 外部に除去される。

また、 夕ィボル ト 1 0は肉盜み孔 1 1 を利用 して貢通 されていても、 ケ一シング 1の径方向には移動できない ので、 稼働中の電動機の振動によってケーシング 1 と前 後ハウジング 4， 5が、 これらの径方向へ相対的な変位 を し、 ステ一夕軸と口一ター軸にズレを生じて しまうな どのことがない。 液冷用管路 2や肉盗み孔 1 1の断面形状は上記の機能 を発揮すれば必ずしも図 2 に示した通りのものである必 要はない。 また、 タイ ボル ト 1 0 はタイ ボル ト · ナヅ ト と し、 後フラ ンジ 1 6 (後側ハウジング 5 ) を貢通させ てその後にナヅ トで固定するよう にもできる。

Claims

請 求 の 範 囲

1 . アルミ合金のビレヅ 卜を押し出し成形し、 これを切 り出して内部に冷却液通過のための管路を備えたジャケ V トを得る液冷電動機のステ一夕冷却用ジャケッ ト製造 方法。

2 . アルミ合金の押出 し成形材から構成され内部に冷却 液を通過させるための管路を有する液冷電動機のステー 夕冷却用ジャケヅ ト。

3 . 請求項 2記載のステータ冷却用ジャケッ トの前面に 前側ハウジングを、 後面に後側ハウジングを配置し、 こ れらを前側ハウジングから後側ハウジングまで延びた夕 ィポル トで締め込み、 締結した構造の液冷電動機。

4. 上記前側ハウジングおよび後ろ側ハウジングは鉄鎵 物で成形されそれぞれフランジを備え、 そのフランジに はタイ ボル ト貢通のための穴またはタイ ボル ト先端のネ ジ部を受け入れるためのネジ穴が形成されている請求項 3 に記載の液冷電動機。

5 . ステ一夕冷却用ジャケッ ト成形に際して形成される ジャケヅ ト における肉盗み孔をタイボル ト莨通孔と して 利用する請求項 3 に記載の液冷電動機。

6 . 上記肉盗み孔はその新面形状の一部を該肉盗み孔に 貢通されたタイボル トの軸方向移動のみを許容する形状 に加工した請求項 5 に記载の液冷電動機。

7. 上記肉盜み孔はジャケッ トの円周方向等間隔に複数 個形成されて、 内部に冷却液を通過させるための管路は 各肉盗み孔の左右側方に配備した請求項 5 または 6記載 の液冷電動機。

8 . 上記管路には内部へ突出 した多数の冷却用フ ィ ンが 形成されている請求項 2 または 7 に記載の液冷電動機。