WO1992021963A1 - Method for sensing magnetism and device thereof - Google Patents
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Definitions
- a vertical magnetic sensor rather than a horizontal magnetic sensor. That is, as described above, it is generally said that obtaining an output similar to a differential waveform like a vertical magnetic sensor is more convenient for detecting a magnetically abnormal portion c.
- the output of the horizontal magnetic sensor must be once processed by a differentiating circuit, which complicates the entire device.
- the time variation (frequency) of the stray magnetic flux that occurs even in the healthy part of the subject is much lower than the frequency of the leakage magnetic flux caused by the magnetically abnormal part of the subject moving in the magnetic field. Therefore, the signal component of the stray magnetic flux included in the output signal of the magnetic sensor can be extracted by the low-pass filter. If the low frequency signal component is applied to the compensation coil with, for example, a reverse polarity, a magnetic flux in a direction to cancel the stray magnetic flux is generated by the compensation coil. As a result, the stray magnetic flux crossing the magnetic sensor is canceled by the magnetic flux generated by the capture coil. Therefore, a signal component caused by the stray magnetic flux is removed from the output signal of the magnetic sensor.
- FIG. 6A is a cross-sectional view showing a vertical magnetic sensor and a compensation coil incorporated in the magnetic detection device of the embodiment.
- FIG. 7 is a block diagram showing an electrical configuration of the magnetic detection device shown in FIG. 2A.
- FIG. 29B is a block diagram showing a magnetic detector according to still another embodiment of the present invention.
- Figure 31 is a schematic diagram showing a rolling line in an ironworks.
- FIG. 32 is a side view showing a schematic configuration of a magnetic detection device incorporated in the rolling line.
- the low-pass filter 107 extracts a low-frequency signal component included in the output signal 106.
- the low-frequency signal component extracted by the low-pass filter 107 is sent to the amplifier 110.
- the amplifier 110 amplifies the low frequency signal component and applies it to the capture coil 111 wound around the outer peripheral surface of the magnetic sensor 104.
- the moving speed V of the thin steel strip 101 is detected by the speed detector 112 and input to the cut-off frequency control circuit 113.
- the cutoff frequency control circuit 113 changes the cutoff frequency of the high-pass filter 108 according to the input moving speed V.
- the high-pass filter 108 removes low-frequency signal components included in the output signal 106 of the magnetic detection circuit 105 and outputs the signal from the output terminal 115 as a defect signal 114.
- the above-described supersaturated magnetic sensors having high detection sensitivity are best, but known magnetic detecting elements such as MR elements, Hall elements, and magnetic diodes should be used. Is also possible.
- the signal level of the defect signal e also increases with the increase of the exciting current I, but when the switch 25 is opened (no feedback), it saturates at the exciting current I of about 0.2 A. However, in the example device with switch 25 (with feedback), the defect signal e continues to increase to the excitation current I of about 0.5 A. That is, the exciting current value applied to the magnetizing coil 6 of the magnetizer 4 is increased. Thus, the detection sensitivity can be easily increased.
- the magnetizer 55 and the magnetic sensors 7a are housed in the rolls 44c, it is possible to mount the magnetic detection device even in a narrow place such as a manufacturing site. is there.
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Description
明 細 書 磁気検 出 方 法及 び そ の装置
[技術分野]
本発明は、 鋼板等の磁性材料で形成された被検体に磁化器 で磁界を交差させ、 磁気的異常部に起因する漏洩磁束を磁気 センサで検出する磁気検出方法及び磁気検出装置に関する。
[従来の技術]
磁気検出装置は、 磁気を利用して、 被検体としての薄鋼帯 の内部あるいは表面に存在する疵, 介在物等の磁気的異常部 を検出する。 磁束を検出する磁気センサをリニア状に配設し た磁気センサ群か内部に組込まれた磁気検出装置は、 走行中 の薄鋼帯の全幅に存在する欠陥を連続的に検出できることが 報告されている (実開昭 6 3— 1 0 7 8 4 9号公報) 。' 図 4 2 a, 図 4 2 Bは上述した走行中の薄鋼帯の欠陥を連 続的に検出する磁気検出装置をそれぞれ異なる方向から見た 断面模式図である。 また、 図 4 2 Cはこの磁気検出装置が支 持装置に組込まれた状態を示す側面図である。
図 4 2 Cにおいて、 建屋の床に据付けられフ レーム 1 1内 に水平アーム 1 2がー対のばね部材 1 3 a , 1 3 bによって 支持されている。 したがって、 水平アーム 1 2は上下に移動 可能である。 水平アーム 1 2の中央に磁気検出装置の固定軸 2が固定されている。 また、 フ レーム 1 1の両側には薄鋼帯 1 0を磁気検出装置の中空ロール 1の外周面に導く ための一
対のガイ ドロール 1 4 a , 1 4 bが設けられている。
図 4 2 A , 図 4 2 Bにおいて、 非磁性材料で形成された中 空ロール 1の中心軸に固定軸 2の一端が貫通されている。 こ の固定軸 2の他端は前記水平アーム 1 2に固定されている。 そして、 固定軸 2は中空ロール 1の中心軸に位置するように 一対のころがり軸受 3 a , 3 bでもつて中空ロール 1の両端 の内周面に支持されている。 したがって、 この中空ロール 1 は固定軸 2を回転中心軸として自由に回転する。
中空ロール 1内に、 略 U字断面形状を有した磁化鉄心 4 c が、 その各磁極 4 a , 4 bが中空ロール 1の内周面に近接す る姿勢で、 支持部材 5を介して固定軸 2に固定されている。 この磁化鉄心 4 cに磁化コイル 6が卷装されている。 したが つて、 この磁化鉄心 4 c と磁化コイル 6とで磁化器 4を構成 する。 磁化鉄心 4 cの磁極 4 a , 4 bの間に複数の磁気セン サ 7 aを軸方向にリニア状に配列してなる磁気センサ群 7力《 やはり固定軸 2に固定されている。
磁化コィル 6に励磁電流を供給するための電源ケーブル 8 および磁気センサ群 7の各磁気センサ 7 aの出力信号を取出 すための信号ケーブル 9は固定軸 2内を経由して外部へ導出 されている。 したがって、 磁化器 4および磁気センサ群 7の 位置は固定され、 中空ロール 1が磁化器 4および磁気センサ 群 7の外周を微小間隙を有して回転する。
このような構成の磁気検出装置の中空ロール 1の外周面を 例えば矢印 a方向に走行状態の薄銅帯 1 0の一方面に所定圧 力でもって押し当てると、 固定軸 2は水平アーム 1 2に固定
されているので、 中空ロール 1が矢印 b方向に回転する。 このような磁気検出装置において、 磁化コイル 6に励磁電 流を供給すると、 磁化鉄心 4 cの各磁極 4 a, 4 b と走行中 の薄鋼帯 1 0とで閉じた磁路が形成される。 そして、 薄鋼帯 1 0の内部あるいは表面に欠陥が存在すると、 薄鋼帯 1 0内 の磁路が乱れ、 漏洩磁束が生じる。 この漏洩磁束が磁気セン サ群 7を構成する該当欠陥位置に対向する磁気センサ 7 aで 検出され、 この磁気センサ 7 aから該当欠陥に対応する信号 が出力される。
検出された信号はその信号レベルが薄銅帯 1 0内部または 表面の欠陥の大きさと対応するので、 出力信号の信号レベル を測定することによつて薄鋼帯 1 0の内部または表面に存在 する欠陥の幅方向の発生位置とその規模が把握できる。
このような磁気検出装置おいて、 各磁気センサ 7 aは、 各 磁極 4 a , 4 bの中央位置に配設されている。 この中央位置 に配設する理由は次の通りである。
すなわち'、 図 4 3は、 図 4 2 A , 図 4 2 Bの磁気検出装置 の要部を模式的に描いた図である。 全く欠陥が存在しない薄 鋼帯 1 0を静止させた状態で各磁極 4 a, 4 bに対向配置さ れている。 そして、 磁化コイル 6が直流励磁される。 すると、 磁極 4 a , 4 b近傍に磁界が発生する。 この磁界は、 図示す るように、 各磁極 4 a , 4 b位置で最大, 最小を示すサイ ン 波形状の垂直磁界分布特性 Dと、 各磁極 4 a, 4 bの中心位 置で最大値を示す山形形状の水平磁界分布特性 Fとを有する。 したがって、 この垂直磁界分布特性 Dが 0 レベルライ ンを横
切る磁極 4 a, 4 bの磁極間距離 Wの中央位置に、 磁気感応 方向が垂直方向に設定された垂直型の磁気センサ 7 aが配設 されれば、 前記磁界の影響が除去可能である。
また、 磁極 4 a , 4 bの磁極間距離 Wの中央位置に、 磁気 感応方向が水平方向に設定された水平型の磁気センサを配設 して、 この水平型の磁気センサの出力信号を微分すれば、 磁 極間の中心位置近傍においては、 この出力信号波形は前記垂 直磁界分布特性 Dに近似する。 よって、 微分後の出力信号は 前記中央位置で 0 レベルラインを横切る。 よって、 垂直型の 磁気センサ 7 aと同様に、 前記磁界の影響を除去できる。
但し、 水平型の磁気センサを採用するよりは垂直型の磁気 センサを採用する方が好ま しい。 すなわち、 上述したように、 垂直型の磁気センサのような微分波形類似の出力を得る方が、 磁気的異常部 c 検出に便利であると一般的にいわれる。 しか し、 これと同じ出力を得るためには、 水平型の磁気センサの 出力を一旦微分回路で処理する必要があるので、 装置全体が 複雑化する。 また、 水平型の磁気センサにおける磁気的異常 部に起因する信号成分の周波数 f s と雑音成分の周波数 f N との比 ( f S Z f N ) H は、 垂直型の磁気センサにおける比 ( f s / f N ) V に比較して小さい。
したがって、 垂直型の磁気センサを採用した方が、 出力信 号に含まれる雑音の除去がより容易になる。 したがって、 実 際の装置の簡素化を図るためには、 垂直型磁気センサの方が 好ましいのである。 しかし、 垂直が他の磁気炉センサでなけ れぱ、 磁気的異常部を検出することができないことではない。
なお、 図 4 4に示すように、 たとえ磁気センサ 7 aが磁極 4 a , 4 bの磁極間の中央位置に存在しない場合であつても、 前記磁界の影響を排除できる。 すなわち、 その磁気センサ 7 aの設置位置における磁界分布特性 D , F上の各磁気セ ンサの出力電圧値 V o v, V o hを予め求めておく。 そして、 図 4 5に示すように、 バイ アス電圧発生器 1 6から出力さ れる固定バイアス電圧を前記電圧 V o v, V o hに調整する。 減 算器 1 5でもって、 磁気センサ 7 aの出力信号から前記電圧 V o v ( V o h) を減算する。
したがって、 以下の説明においては、 垂直型の磁気センサ を磁極間の中央位置に設置した場合について論ずる。
ところで、 図 4 3に示す垂直磁界分布特性 Dは、 全く欠陥 が存在しない薄鋼帯 1 0を磁極 4 a , 4 bに対して静止させ た状態における特性である。 しかし、 実際の磁気検出装置に おいて、 薄銅帯 1 0は速度 Vで一方方向へ移動している。 こ のとき薄鋼帯 1 0は磁極 4 aによって磁化され、 この励磁磁 界内を移動する被検体である薄鋼帯 1 0の速度効果により、 見掛上、 磁束分布が被検体の移動方向に偏奇する。 すなわち、 導体である被検体が磁界内で移動している場合には、 被検体 に渦電流が発生する。 この渦電流により生起される磁界の作 用により、 結果として磁束分布が偏奇すると推定される。
その結果、 垂直磁界分布特性 Dが 0ライ ンを横切る位置が 必ずしも、 磁極間の中央位置とは限らず、 図 4 3の垂直磁界 分布特性 Eに示すように、 走行方向側に平行移動する。
よって、 薄鋼帯 1 0が走行状態においては、 磁極 4 a,
4 bの磁極間の中央位置 (X - 0 ) が移動後の垂直磁界分布 特性 Eにおける 0 レベル位置にならない。 したがって、 中央 位置には浮遊磁束が存在する。
なお、 浮遊磁束とは、 被検体における磁気的異常部に起因 して発生する漏洩磁束とは別に、 被検体周囲で検出される磁 束である。 そして、 この浮遊磁束は主としてバルクとしての 被検体や、 磁化器の磁化鉄心部材から周囲に放出される。 し たがって、 この浮遊磁束は図 4 3に示す各磁界分布特性に対 応した分布特性を有する。
当然、 この浮遊磁束は薄銅帯 1 0の移動速度 Vの増加に伴 つて増大する。 また、 浮遊磁束は磁化器 4の励磁電流 I の増 加に伴って増大する。 図 4 6は、 欠陥が存在しない薄銷帯 1 0の移動速度 Vを 0 m Z分から 1200 m //分まで変化させ た場合における中心位置 (X - 0 ) に配設された垂直型の磁 気センサ 7 aの出力電圧の各相対値を示す実測図である。 な お、 図 4 6中の各特性は磁化コイル 6の励磁電流 I を 0. 25 A , 0. 50 A , 0. 75 Aと順番に変化させた場合の特性である。 この 実測図からも理解できるように、 浮遊磁束は移動速度 V及び 励磁電流 I の増加に伴って増加する。
また、 磁気センサ 7 aが検出できる磁束の強度に一定の範 囲が存在し、 一定以上の強い磁束を検出すると出力信号が飽 和する。 図 4 7は、 上述した欠陥が存在しない薄銅帯 1 0の 移動速度 Vと磁気センサ 7 aの出力電圧の各相対値を示す実 測図である。 この実測図でも理解できるように、 励磁電流 I が Q. 2 Aの条件下においては、 薄鋼帯 1 0の移動速度 Vが
600 m 分程度で浮遊磁束に起因する出力信号は飽和する。
—方、 各磁気センサ 7 aには欠陥に起因する漏洩磁束に対 する高い検出感度が要求されることも多い。 例えば漏洩磁束 が数 1 O ram G a u s s程度の非常に小さな規模の欠陥を検出でき ることが望まれている。 したがって、 各磁気センサ 7 aの磁 気検出感度を大幅に上昇させる必要がある。
図 4 8は、 例えば 1ガウスで 1 Vの高い検出感度を有する 磁気センサ 7 aにおいて、 この磁気センサ 7 aに交差する磁 束の強度を変化させた場合における磁気センサ 7 aの出力電 圧値を示す実測図である。 この実測図でも理解できるように、 磁気センサ 7 aの検出感度を上昇させると、 交差磁束が 6ガ ウス程度で出力電圧値が飽和丄てしま う。
この磁気センサ 7 aの出力信号が飽和する現象は、 薄鋼帯 1 0の移動速度 Vが上昇するとより顕著になる。 図 4 9は、 直径が 0. 6niD の人工欠陥が形成された薄鋼帯 1 0に対する欠 陥検出を行った場合の磁気センサ 7 aの出力と励磁電流 I と の関係を示す実測図である。 すなわち、 この実測図によると、 薄鋼帯 1 0の移動速度 Vを高く して、 かつ磁化器 4の励磁電 流 I を増加させて、 欠陥の検出感度を上昇させようとすると、 磁気センサ 7 aの出力は、 励磁電流 Iが一定電流以上になる と、 飽和するのみならず、 低下する。
このよ う に、 小規模の欠陥を検出するために磁気センサ 7 aの感度を上昇させる必要がある。 しかし、 全く欠陥が存 在しない場合における浮遊磁束の強度は前記小規模欠陥に起 因する漏洩磁束の強度に比較して格段に大きい。 したがって、
磁気センサ 7 aの検出感度を上昇させると、 出力信号が浮遊 磁束でもって飽和してしまう。 その結果、 小規模な欠陥を精 度良く検出できない問題がある。
このような問題は実開昭 6 3 - 1 0 7 8 4 9号公報のよう に中空ロールを使用しているものだけに見られる特殊な現象 ではない。 特に浮遊磁束に起因する欠陥検出精度低下は、 磁 化器を用いて磁気的異常部を検出するいわゆる磁気検出技術 において一般に見られる現象である。
また、 被検体としての薄銅帯 1 0の磁化特性も移動速度 V に応じて変化する。 すなわち、 薄銅帯 1 0の移動速度 Vが高 くなると、 速度効果により、 薄鋼帯 1 0の磁化力が低下する。 その結果、 同一の欠陥規模であつたとしても、 薄鋼帯 1 0の 移動速度 Vが変化すれば、 異なる規模の欠陥として検出され る o
[発明の開示]
本発明の第 1の目的は、 被検体の磁気的異常部に起因して 生じる漏洩磁束を検出する磁気センサの出力信号に含まれる 浮遊磁束に起因する低周波信号成分を除去でき、 磁気センサ の出力信号の S Z Nを上昇でき、 磁気的異常部の検出感度と 検出精度を大幅に向上できる磁気検出方法および磁気検出装 置を提供することである。
本発明の第 2の目的は、 上述した目的に加えて、 たとえ被 検体の移動速度が変化したとしても、 常に安定した一定の検 出感度を維持できる磁気検出装置を提供することである。
本発明の第 1の目的を達成するために、 本発明の磁気検出
方法および磁気測定装置においては、 磁界内を移動する被検 体の磁気的異常部に起因して生じる漏洩磁束を検知する磁気 センサの出力信号に含まれる低周波信号成分はローパスフィ ルタで抽出される。 抽出された低周波信号成分は増幅されて 捕償コイルに印加される。 そして、 この補償コイルで生起さ れる磁束によって、 磁気センサに交差する浮遊磁束が相殺さ れる。
一般に被検体の健全部においても生じる浮遊磁束の時間変 化 (周波数) は、 磁界内を移動する被検体の磁気的異常部に 起因する漏洩磁束の周波数に比較して格段に低い。 したがつ て、 ローパスフィ ルタでもって磁気センサの出力信号に含ま れる浮遊磁束の信号成分が抽出できる。 そして、 この低周波 信号成分を例えば逆極性にして捕償コイルに印加すれば、 捕 償コィルによって浮遊磁束を打消す方向の磁束が生起される。 その結果、 磁気センサに交差する浮遊磁束は捕償コィルにて 生起される磁束によって相殺される。 よって、 磁気センサの 出力信号から浮遊磁束に起因する信号成分が除去される。
また、 第 2の目的を達成するために、 本発明の磁気検出装 置においては、 磁束のうち被検体の表面に垂直な成分を検出 する垂直型磁気センサの出力信号に含まれる磁気的異常部に 起因して生じる信号がハイパスフィルタで抽出される。 出力 増幅器はこのハイパスフィ ルタの出力信号を増幅して欠陥信 号として出力する。 さらに、 垂直型磁気センサの近傍位置に、 磁束のうち被検体の表面に平行な成分を検出する水平型磁気 センサが配設されている。 そ して、 この水平型磁気センサの
出力信号で出力増幅器の増幅率が制御される。
磁化器に対向して配設され被検体に生じる磁界特性におい ては、 図 4 3に示すように、 垂直磁界分布特性 Dはサイ ン波 形状を有しているが、 水平磁界分布特性 Fは山型形状を有し ている。 水平型磁気センサでもって被検体内および被検体を 貫通した磁界の強度が測定される。 この磁界の強度は前述し たように被検体の移動速度に対応して変化する。 さらに、 被 検体の厚みや種類 (例えば、 被検体が鋼帯の場合には炭素成 分) 等の変化による磁化力の変動に対しても磁界強度の水平 成分が変化する。
よって、 水平型磁気センサでもって移動速度変化に起因す る磁界の変化量を検出して、 出力増幅器の増幅度を制御すれ ば、 出力増幅器から速度捕正された正しい信号レベルを有し た欠陥信号が出力される。
[図面の簡単な説明]
図 1は本発明の一実施例に係わる磁気検出方法を適用した 磁気検出装置を示すブロック図である。
図 2 Aは図 1に示す実施例装置をさらに具体化した磁気検 出装置における薄鏑帯の走行方向に平行する面で切断した断 面図である。
図 2 Bは同装置における薄銅帯の走行方向に直交する面で 切断した断面図である。
図 2 Cは同装置が支持装置に組込まれた状態を示す側面図 あ 。
図 3 Aは本発明の他の実施例に係わる磁気検出装置におけ
る薄鋼帯の走行方向に平行する面で切断した断面図である。 図 3 Bは同装置における薄鋼帯の走行方向に直交する面で 切断した断面図である。
図 4 Aは本発明のさらに別の実施例の磁気検出装置を示す プロック図である。
図 4 Bは同装置における薄鋼帯の走行方向に平行する面で 切断した断面図である。
図 4 Cは同装置における薄鋼帯の走行方向に直交する面で 切断した断面図である。
図 5 Aは本発明のさらに別の実施例の磁気検出装置を示す ブロッ ク図である。
図 5 Bは同装置における薄鋼帯の走行方向に平行する面で 切断した断面図である。
図 5 Cは同装置における薄鋼帯の走行方向に直交する面で 切断した断面図である。
図 6 Aは実施例の磁気検出装置に組込まれた垂直型磁気セ ンサ及び補償コィルを示す断面図である。
図 6 Bは実施例の磁気検出装置に組込まれた水平型磁気セ ンサ及び補償コィルを示す断面図である。
図 6 Cは図 2 Aに示す磁気検出装置に組込まれた垂直型磁 気センサ及び補償コィルと薄鋼帯との位置関係を示す断面図 ある。
図 7は図 2 Aに示す磁気検出装置の電気的構成を示すプロ ッ ク図である。
図 8は本発明のさらに別の実施例の磁気検出装置の電気的
構成を示すプロック図である。
図 9は実施例装置にて欠陥が存在しない薄銅帯を測定した 場合におけるセンサ位置と出力信号レベルとの関係を示す実 測図である。
図 1 0は実施例装置にて欠陥が存在する薄銅帯を測定した 場合におけるセンサ位置と出力信号レベルとの関係を示す実 測図である。
図 1 1は従来装置にて欠陥が存在する薄銅帯を測定した場 合におけるセンサ位置と出力信号レベルとの関係を示す実測 図である。
図 1 2は実施装置における薄鏑帯の移動速度と磁気センサ の出力信号レベルとの関係を示す実測図である。
図 1 3は実施例装置における励磁電流と出力信号レベルと の関係を示す実測図である。
図 1 4は実施例装置において、 積分回路のある場合とない 場合とにおける励磁電流と出力信号レベルとの関係を示す実 測図である'。
図 1 5は本発明のさらに別の実施例の磁気検出装置を示す プロック図である。.
図 1 6は同実施例装置の電気的構成を示すブロック図であ 図 1 7は本発明のさらに別の実施例の磁気検出装置を示す プロック図である。
図 1 8は本発明のさらに別の実施例の磁気検出装置を示す ブロック図である。 '
図 1 9は図 1 7 , 図 1 8の実施例装置における励磁電流と 出力信号レベルとの関係を示す実測図である。
図 2 0は図 1 7 , 図 1 8の実施例装置におけるセンサ位置 と出力信号レベルとの関係を示す実測図である。
図 2 1 は本発明のさらに別の実施例の磁気検出装置を示す ブロック図である。
図 2 2は本発明のさらに別の実施例の磁気検出装置を示す ブロック図である。
図 2 3は本発明のさらに別の実施例の磁気検出装置を示す ブロック図である。
図 2 4は図 2 1乃至図 2 3の実施例装置における薄鋼帯の 移動速度と出力信号レベルとの関係を示す実測図である。
図 2 5は本発明のさらに別の実施例の磁気検出装置を示す ブロッ ク図である。
図 2 6は本発明のさらに別の実施例の磁気検出装置を示す ブロッ ク図である。
図 2 7は'本発明のさらに別の実施例の磁気検出装置を示す ブロック図である。
図 2 8は本発明のさらに別の実施例の磁気検出装置を示す ブロッ ク図である。
図 2 9 Aは本発明のさらに別の実施例の磁気検出装置を示 すプロッ ク図である。
図 2 9 Bは本発明のさらに別の実施例の磁気検出装置を示 すブロッ ク図である。
図 2 9 Cは本発明のさらに別の実施例の磁気検出装置を示
すブロック図である。
図 3 0は本発明のさらに別の実施例の磁気検出装置を示す ブロック図である。
図 3 1は製鉄工場における圧延ライ ンを示す模式図である。 図 3 2は同圧延ライ ンに組込まれた磁気検出装置の概略構 成を示す側面図である。
図 3 3は同装置の磁気検出器の概略構成を示す斜視図であ る o
図 3 4は同装置の電気的構成を示すプロック図である。
図 3 5は本発明のさらに別の実施例の磁気検出装置の電気 的構成を示すブロック図である。
図 3 6は同装置の効果を説明するための角度比 (a Z jS ) で示した接触長と磁極間距離との比と S Z N相対比との関係 を示す特性図である。
図 3 7は同装置の効果を説明するためのリフ トオフと角度 ^で記した磁極間距離との比 ( β Z ά ) と S Z N相対比との 関係を示す特性図である。
図 3 8は本発明のさらに別の実施例に係わる磁気検出装置 の電気的構成を示すプロック図である。
図 3 9は本発明のさらに別の実施例の磁気検出装置の概略 構成を示す側面図である。
図 4 0は本発明のさらに別の実施例の磁気検出装置の概略 構成を示す側面図である。
図 4 1は本発明のさらに別の実施例の磁気検出装置の概略 構成を示す側面図である。
図 4 2 Aは従来の磁気検出装置における薄鋼帯の走行方向 に平行する面で切断した断面図である。
図 4 2 Bは同装置における薄鋼帯の走行方向に直交する面 で切断した断面図である。
図 4 2 Cは同装置が支持装置に組込まれた状態を示す側面 図である。
図 4 3は磁極位置に対応する一般的な磁界分布特性図であ る o
図 4 4は磁界分布特性と磁気センサの出力信号に印加する 固定バイァス電圧との関係を示す図である。
図 4 5は磁気センサの出力信号に固定バイアス電圧を印加 するバイアス回路図である。
図 4 6は従来装置における薄鋼帯の移動速度と磁気センサ の出力信号レベルとの関係を示す実測図である。
図 4 7は同じく従来装置における薄銅帯の移動速度と磁気 センサの出力信号レベルとの関係を示す実測図である。
図 4 8は従来装置における磁束強度と磁気センサの出力信 号レベルとの関係を示す実測図である。
図 4 9は従来装置における励磁電流と磁気センサの出力信 号レベルとの関係を示す実測図である。
[発明を実施するための最良の形態]
以下本発明の実施例を図面を用いて説明する。
図 1 は本発明の一実施例の磁気検出方法を適用した磁気検 出装置を示すプロッ ク図である。
磁化器 1 0 0は一対の磁極が被検体としての薄鋼帯 1 0 1
に対向するように配設されている。 この磁化器 1 0 0は薄鋼 帯 1 0 1 に交差する磁束を生起する。 磁化器 1 0 0の励磁コ ィル 1 0 2には磁化電源 1 0 3から励磁電流 Iが供給される。 薄鍰帯 1 0 1の上側で、 かつ磁化器 1 0 0の一対の磁極の中 間位置に、 薄鋼帯 1 0 1の内部または表面の磁気的異常部 に起因して生じる漏洩磁束を検出する垂直型の磁気センサ
1 0 4が配設されている。 この磁気センサ 1 0 4の出力信 号は磁気検出回路 1 0 5でこの磁気センサ 1 0 4に交差する 磁束の強度に対応した出力信号 1 0 6に変換される。 出力信 号 1 0 6はロ ーパスフィルタ 1 0 7およびハイパスフィ ルタ 1 0 8へ入力される。
ローパスフィ ルタ 1 0 7は出力信号 1 0 6に含まれる低周 波信号成分を抽出する。 このローパスフィ ルタ 1 0 7にて抽 出された低周波信号成分は増幅器 1 1 0へ送出される。 増幅 器 1 1 0は低週波信号成分を増幅して、 磁気センサ 1 0 4の 外周面を囲むように巻装された捕償コイル 1 1 1に印加する。 一方、 薄鋼帯 1 0 1の移動速度 Vは速度検出器 1 1 2で検 出されて、 遮断周波数制御回路 1 1 3へ入力される。 遮断周 波数制御回路 1 1 3は入力された移動速度 Vに対応して前記 ハイパスフィ ルタ 1 0 8の遮断周波数を変更する。 ハイパス フィルタ 1 0 8は磁気検出回路 1 0 5の出力信号 1 0 6に含 まれる低周波信号成分を除去して欠陥信号 1 1 4として出力 端子 1 1 5から出力する。
このように構成された磁気検出装置において、 例えば磁気 的異常部が全く存在しない薄銅帯 1 0 1が図 1の矢印方向に
移動すると、 垂直型の磁気センサ 1 0 4の設置位置 (X == 0 ) における磁束は 0ではなく、 図 4 3の垂直磁界分布特性 Eに 示すように、 移動速度 Vに対応した浮遊磁束の値となる。 し たがって、 磁気センサ 1 0 4の出力信号 1 0 6はこの浮遊磁 束に起因する移動速度 Vに対応したほぼ一定レベルの低周波 信号となる。 そして、 移動状態の薄鋼帯 1 0 1に例えば欠陥 等の磁気的異常部が存在すると、 この磁気的異常部に起因す る漏洩磁束が磁気センサ 1 0 4によって検出され、 前記浮遊 磁束の低周波数成分に、 磁気的異常部に起因する高周波成分 が重畳される。
ローパスフィ ルタ 1 0 7でこの低周波信号成分が抽出され、 この抽出された低周波信号成分は増幅器 1 1 0で所定のレべ ルに增幅された後、 補償コイル 1 1 1に印加される。 この補 償コイル 1 1 1は励磁されると前記浮遊磁束を打ち消す極性 の磁束を発生する。 その結果、 磁気センサ 1 ひ 4に交差する 合成された磁束は打ち消されて零に近ずく。 よって、 磁気セ ンサ 1 0 4の出力信号 1 0 6に含まれる低周波信号成分は低 減される。
すなわち、 補償コイル 1 1 1 , 磁気センサ 1 0 4 , ローバ スフィ ルタ 1 0 7, 増幅器 1 1 0は一種の閉帰還ループを構 成する。 よって、 たとえ薄鋼帯 1 0 1の移動速度 Vが変化し て、 出力信号 1 0 6に含まれる低周波信号成分の信号レベル が変化したと しても、 閉帰還ループはこの低周波信号成分を 打消す方向に動作する。 なお、 出力信号 1 0 6に含まれる磁 気的異常部に起因する欠陥信号の周波数は低周波信号成分の
周波数に比較して格段に高い。 よって、 欠陥信号は、 ローバ スフィルタ 1 07で除外され、 閉帰還ループに負帰還される ことはない。
さらに、 磁気センサ 1 04の出力信号 1 06からハイパス フィルタ 108を用いて欠陥信号 1 14を抽出しているので、 欠陷信号 1 14に含まれる浮遊磁束の影響をさらに徹底して 除去できる。 また、 薄鍋帯 10の移動速度 Vが変化すると、 同一規模の磁気的異常部であっても磁気センサ 1 04の出力 信号 106に含まれる欠陥信号の周波数成分が変化するので、 遮断周波数制御回路 1 1 3でもってハイパスフィルタ 1 08 の遮断周波数 f c を移動速度 Vに応じて変化させている。 よ つて、 より正確に欠陥等の磁気的異常部の規模を検出できる。
このように、 磁気センサ 104の出力信号 106から磁気 的異常部に起因する欠陥信号のみを効率的に取出すことが可 能である。
図 2A, 図 2 B, 図 2 Cは図 1に示す磁気検出装置を工場 における検査ライ ンに組込んだ状態を示す断面図である。 図 42 A, 図 42 B, 図 43 Cに示す磁気検出装置と同一部分 には同一符号が付されている。 したがって、 重複する部分の " 詳細説明は省略されている。
この実施例においては、 被検体としての薄銅帯 1 0を挟ん で上下にそれぞれ中空ロール 1 , 1 aが配設されている。 図 2 Cにおいて、 フレーム 1 1内に 2本の水平アーム 12, 1 2 aがそれぞればね部材 1 3 a , 1 3 b, 1 3 c , 1 3 d によって支持されている。 したがって、 各水平アーム 12,
1 2 aは上下に移動可能である。 各水平アーム 1 2, 1 2 a の中央に磁気検出装置の固定軸 2, 2 aが固定されている。 また、 フレーム 1 1の両側には薄鋼帯 1 0を磁気検出装置に おける各中空ロール 1 , 1 aの間に導く ための一対のガイ ド ロール 14 a, 14 bが設けられている。
図 2 A, 図 2 Bにおいて、 非磁性材料で形成された下側中 空ロール 1の中心軸に固定軸 2の一端が貫通されている。 固 定軸 2は中空ロール 1の中心軸に位置するように一対のころ がり軸受でもって回転自在に支持されている。 したがって、 この中空ロール 1は固定軸 2を回転中心軸として自由に回転 する o
この中空ロール 1内において、 磁化器 4の磁化コイル 6が 巻装された磁気鉄心 4 cが、 その各磁極 4 a , 4 bが中空口 ール 1の内周面に近接する姿勢で、 支持部材 5を介して固定 軸 2に固定されている。
—方、 下側中空ロール 1を挟んで薄鋼帯 1 0の上側に配設 された上側中空ロール 1 aは固定軸 2 aに対して回転自在に 設けられ、 薄銅帯 1 0が矢印 a方向に走行すると、 矢印 c方 向に回転する。 そして、 この中空ロール l aの固定軸 2 aに 支持棒 2 1 aを介して磁気センサ群 7が下側中空ロール 1内 に収納された磁化器 4の磁極 4 a , 4 bに対向するように固 定されている。 磁気センサ郡 7はリニア状に配列され複数の 磁気センサ 7 aで構成されている。 各磁気センサ 7 aの信号 ケーブルは固定軸 2 aを介して外部に導き出されている。
また、 この磁気センサ群 7を囲むようにように補償コイル
2 2が巻装されている。 この補償コイル 2 2へ励磁電流を供 給する信号線も前記固定軸 2 aを介して供給される。 さらに、 薄銅帯 1 0の走行方向にこの薄鋼帯 1 0の移動速度 Vを検出 するための例えば回転計からなる速度検出器 2 3が取付けら れている。
図 3 A , 図 3 Bは本発明の他の実施例の磁気検出装置を示 す断面図である。 この実施例装置は 1個の中空ロール 1のみ で構成されている。 すなわち、 図 2 A , 図 2 Bに示す各磁気 センサ 7 aおよび補償コイル 2 2が下側中空ロール 1内の磁 化器 4の磁極 4 a , 4 bの中間位置に配設されている。 この ように 1個の中空ロール 1のみで構成すれば、 装置全体を小 型化できる。
図 4 Aは本発明の他の実施例の磁気検出装置を示すプロッ ク図である。 図 1の実施例と同一部分には同一符号が付して ある。 したがって重複する部分の詳細説明が省略されている。
この実施例装置においては、 磁気センサ 1 0 4のみが薄 銅蒂 1 0 1 の上側に配設されている。 そして、 補償コイル 1 1 1が薄銅帯 1 0 1の下側に配設された磁化器 1 0 2の磁 極間に配設されている。 その他の各回路構成は図 1の実施例 と同じである。
図 4 B, 図 4 Cは図 4 Aの実施例装置を実際の工場におけ る検査ラインに組込んだ状態を示す断面図である。 この実施 例においては、 上側中空ロール 1 a内の固定軸 2 aに固定さ れた支持棒 2 1 に各磁気センサ 7 aが取付けられている。 —方、 下側中空ロール 1内の磁化器 4の磁極 4 a , 4 b間の
中央位置には補償コイル 2 2が設けられている。 この補償コ ィル 2 2は支持棒 2 1にて固定軸 2に固定されている。
図 5 Aは本発明のさらに別の実施例の磁気検出装置を示す ブロック図である。 図 1の実施例と同一部分には同一符号が 付してある。 したがって、 重複する部分の詳細説明が省略さ れている。
この実施例装置においては、 図 4 Aの実施例装置とは逆に、 補償コィル 1 1 1のみが薄鋼帯 1 0 1の上側に配設されてい る。 そして、 磁気センサ 1 0 4は薄銅帯 1 0 1の下側に配設 された磁化器 1 0 2の磁極間に配設されている。 その他の各 回路構成は図 1の実施例と同じである。
図 5 B , 図 5 Cは図 5 Aの実施例装置を実際の工場におけ る検査ライ ンに組込んだ状態を示す断面図である。 この実施 例においては、 上側中空ロール 1 a内の固定軸 2 aに固定さ れた支持棒 2 1 aに補償コィル 2 2が取付けられている。 一 方、 下側中空ロール 1内の磁化器 4の磁極 4 a , 4 b間の中 央位置に各磁気センサ 7 aが設けられている。 この各磁気セ ンサ 7 aは支持棒 2 1にて固定軸 2に固定されている。
次に、 前述した図 1乃至図 5 Cの各実施例装置において使 用される磁気センサおよび補償コィルの具体的構成を図 6 A および図 6 Bを用いて説明する。
図 6 Aは薄鋼帯 1 0に直角方向の磁束を検出する垂直型磁 気センサ 7 aであり、 図 6 Bは薄鋼帯 1 0に平行方向の磁束 を検出する水平型磁気センサ 7 bである。 各磁気センサ 7 a , 7 bは同一構成であり、 配設方向が異なるのみである。 すな
わち、 磁気センサ群 7を構成する各磁気センサ 7 a , 7 bは 強磁性体材料で形成された棒状コアに検出コィルを卷装して なる遏飽和型の磁気センサである。
なお、 磁気センサ 7 a, 7 b として、 上述した高い検出感 度を有する過飽和型の磁気センサが最良であるが、 M R素子, ホール素子, 磁気ダイオー ド等の公知の磁気検出素子を用い ることも可能である。
このリニア状に配列された多数の磁気センサ 7 a , 7 bか らなる磁気センサ群 7を囲むように例えばパーマロイで形成 されたシールド筒 2 4の外周面に前述した補償コイル 2 2力 卷装 れている。
そして、 図 6 Aに示す垂直型磁気センサ 7 aにおいては、 捕償コイル 2 2の高さ Hは、 磁気セ ンサ群 7全体を覆うよ うに、 各磁気センサ 7 a の長さ Lより長く設定されている
( H > L ) 。 なお、 シールド筒 2 4は、 各磁気センサ 7 aが この磁気センサ 7 aの直下の磁束のみを効率よく検出するた めに、 磁気検出における指向性を向上させる目的で設けられ ている。
なお、 水平型磁気センサ 7 bにおいては、 上述したような 捕償コイル 2 2の垂直型磁気センサ 7 aに対するような寸法 制限 ( (H > L ) は存在しない。 しかし、 補償コイル 2 2の 大きさは、 基本的に、 水平型磁気センサ 7 bを取囲む大きさ であればよい。
また、 磁気センサ郡 7の外周面に絶縁物を介して補償コィ ル 2 2が卷装されてもよい。 さらに、 磁気センサ郡 7の周囲
にモールド材を配設して、 このモールド材の外周面に捕償コ ィル 2 2が卷装されてもよい。
さ らに、 実施例のように磁気セ ンサが多数の磁気センサ 7 aからなる磁気センサ群 7で構成されていた場合は、 この 磁気センサ群 7を一つの補償コイル 2 2で囲むのが好ま しい。 しかし、 各磁気センサ 7 a毎に補償コイルを個別に設けても よい。 当然、 磁気センサ群が 1個の磁気センサのみで構成さ れていた場合には、 この 1個の磁気センサを一つの補償コィ ルで囲めばよい。
図 6 Cは図 6 Aで示す垂直型磁気センサ 7 aおよび補償コ ィル 2 2が組込まれた図 2 Aの実施例装置の要部を取出し て示す拡大図である。 磁気センサ群 7を構成する各磁気セ ンサ 7 a は磁極 4 a , 4 b間を結ぶ線に平行する線の中心 ( X = 0 ) に、 薄銅帯 1 0に直交する姿勢で配設されている。 したがって、 この各磁気センサ 7 aは欠陥に起因する漏洩磁 束のうちの薄鋼帯 1 0の表面に直交する垂直成分を検出する。
図 7は図 2 A〜図 2 Cおよび図 3 A , 図 3 Bに示す磁気検 出装置における下側中空ロール 1内に収納された磁化器 4を 除いた電気的構成を示すプロッ ク図である。
薄銅帯 1 0の幅方向に n個の磁気センサ 7 aが配列されて おり、 この n個の磁気センサ 7 aからなる磁気センサ群 7を 囲むよ う に補償コイル 2 2が巻装されている。 補償コイル 2 2の一端は接地されており、 他端はスィ ツチ 2 5を介して 増幅器 2 6の出力端子に接続されている。
各磁気センサ 7 aは各磁気検出回路 2 7に接続され、 この
各磁気検出回路 2 7からそれぞれ各磁気センサ 7 aに交差す る磁束に比例する出力信号 dが出力される。 各磁気検出回路 2 7から出力された n個の出力信号 dはそれぞれハイパスフ ィルタ 2 8へ入力される。 各ハイパスフィルタ 2 8は、 それ ぞれ、 例えば 2 O Hzから 3 k fl zまでの間に含まれる複数の遮 断周波数 f e を有しており、 遮断周波数切換制御回路 2 9か らの切換制御信号に応じて一つの遮断周波数 f e を選択する。 遮断周波数制御回路 2 9には前記速度検出器 2 3から出力 された移動速度 Vが入力されており、 入力された移動速度 V に対応した切換制御信号を出力する。 その結果、 薄銅帯 1 0 の移動速度 Vが増加すると、 各ハイパスフィルタ 2 8の遮断 周波数 f c が上昇する。 したがって、 各ハイパスフィルタ 2 8は移動速度 Vに対応した遮断周波数 f c でもって各出力 信号 dに含まれる欠陥に起因する漏洩磁束に対応する欠陥信 号 eを抽出する。
各ハイパスフィ ルタ 2 8にて抽出された欠陥信号 e はマル チプレクサ回路 3 0へ人力される。 マルチプレクサ回路 3 0 は一定周期で各欠陥信号 eを順番に選択して、 例えば C R T 表示装置からなる表示器 3 1に表示する。
また、 各磁気検出回路 2 7から出力された n個の出力信号 dは乎均化回路 3 2へ入力される。 この平均化回路 3 2は n 個の出力信号 dを平均して、 平均出力信号 d l として出力す る。 平均化回路 3 2から出力された平均出力信号 d 1 は次の ローパスフィ ノレ夕 3 3へ入力される。 ローパスフィ ノレタ 3 3 の遮断周波数 f c は例えば 1 Hz等の非常に低い値に設定され
ている。 そしてローパスフィ ルタ 3 3は平均出力信号 d 1 に 含まれる薄鋼帯 1 0が走行するこ とによって生じる浮遊磁束 強度に対応する低周波信号成分 gを抽出する。
ローパスフィ ルタ 3 3で抽出された低周波信号成分 gは増 幅器 2 6へ入力される。 増幅器 2 6は入力された低周波信号 成分 gを一定の増幅率でもって増幅して、 スィ ッチ 2 5を介 して補償コィル 2 2へ印加する。
補償コイル 2 2においては、 前記浮遊磁束の磁界方向と逆 方方向の磁界を発生するようにコィルの卷回方向が設定され ている。 したがって、 補償コイル 2 2に増幅器 2 6から励磁 電流を印加すると、 浮遊磁束を打消す方向の磁束が発生する。 その結果、 各磁気センサ 7 aに交差する垂直方向の磁束は相 殺されて大幅に低減する。 そして、 相殺しきれなかった磁束 は磁気センサ 7 aにて検出されるが、 その出力信号 dに含ま れる低周波信号成分 gは再度口一パスフィ ルタ 3 3にて抽出 される。 そして、 再度補償コイル 2 2に印加される。 した力 つて、 最終的に出力信号 dに含まれる浮遊磁束に起因する低 周波信号成分 gはほとんど無視できる値となる。
なお、 各磁気センサ 7 aから各磁気検出回路 2 7への信号 路に端子 Sが設けられている。 この端子 Sには、 必要に応じ て、 図 4 5に示すバイアス電圧発生回路 1 6と減算回路 1 5 からなる固定バイアス回路が介挿される。 すなわち、 各磁気 センサ 7 aの設置位置が磁化器 4の磁極 4 a , 4 bの中心位 置 (X = 0 ) からずれた場合に、 そのずれ量を固定バイアス 電圧 V o vを印加 (減算) することによって電気的に補正する
ことが可能である。
図 8は本発明のさらに別の実施例装置の要部を取出して示 すブロック図である。 図 7の実施例と同一部分には同一符号 が付してある。 よって重複する部分の詳細説明は省略されて いる。
この実施例装置においては、 薄銅帯 1 0の幅方向に例えば 100 〜200 個の磁気センサ 7 aが配設されている。 そして、 各磁気センサ 7 aは例えば 1 0個づづブロック化され、 m個 のブロック 3 4に分割されている。 各ブロック 3 4毎に先頭 の磁気センサ 7 aの磁気検出回路 2 7の出力信号 d 1 が順番 に抽出されて平均化回路 3 2 aへ入力している。 よって、 平 均化回路 3 2 aは m個の出力信号 d 1 を平均して、 ローパス フィルタ 3 3へ送出する。
このような構成であれば、 平均化回路 3 2 aは図 7の実施 例装置における平均化回路 3 2に比較して、 回路構成が簡素 化される。
次に、 上述した捕償コイル 2 2が組込まれた図 7 , 図 8に 示す磁気検出装置における長所を実際に測定されたデータを 用いて説明する。
実施例装置によれば、 欠陥が全く存在しない薄鋼帯 1 0を 走行させることに起因する浮遊磁束は結果的に各磁気センサ 7 aに交差しない。 その結果、 各磁気センサ 7 aの出力信号 dに低周波信号成分 gが含まれないので、 たとえ各磁気セン サ 7 aの検出感度を上昇させたとしても出力信号 dが飽和す ることはない。 よって、 各磁気センサ 7 aの検出感度を容易
に上昇できる。
次に、 発明者は上述した効果を確認するために図 7の回路 において、 スィ ッチ 2 5を投入して補償コイル 2 2 に低周波 信号成分 gに対応する低週波信号を帰還させた場合 (帰還あ り) と、 スィ ッチ 2 5を開放した場合 (帰還なし) とにおい て、 実際の薄鋼帯 1 0を用いて種々の比較試験を行った。 試 験結果は図 9乃至図 1 3に示されている。
まず最初に、 欠陥が全く存在しない薄鋼帯 1 0を静止した 状態で ( V = 0 ) 、 磁化器 4の磁化コイル 6の磁化電流 I を 0. 4 Aに設定した条件で、 各磁気センサ 7 aの水平方向の位 置 Xを磁極 4 a, 4 bの中心位置 (X - 0 ) に対して一 3 から + 8 mraまで移動させた場合におけるハイパスフィ ルタ 2 8に入力する手前の出力信号 dの信号レベルを測定した。 図 9は測定された各信号レベルを相対出力として表示した実 測図である。
この実測結果でも理解できるように、 スィ ッチ 2 5を投入 して、 補償コイル 2 2に図 4 3に示す垂直磁界分布特性 Dに 対応する浮遊磁束を打消す方向の磁束を発生させると、 各磁 気センサ 7 aの一 3 mmから + 3 まで広い位置範囲内におい て、 各息センサ 7 aの設置位置変化に係わらず、 各磁気セン サ 7 aの出力信号レベルを 0のほぼ一定値に制御することが 可能である。 すなわち、 従来装置においては各磁気センサ 7 aを正確に磁極 4 a , 4 bの中心位置に設定する必要があ るが、 実施例装置においては、 磁気センサ 7 aの設置位置を 正確に中心位置 (X - 0 ) に設定していなくても、 前述した
中心位置 (X - 0 ) から ± 3 關の範囲であれば、 出力信号 d に含まれる垂直磁界分布特性 Dに起因する浮遊磁界の影響を 除去できる。
したがって、 図 4 5に示した固定バイアス回路を端子 Sに 接続しなかったとしても、 垂直磁界分布特性 Dに対応する浮 遊磁界の影響を十分排除できる。
次に、 予め基準となる直径 0. 3 ram及び 0. 2mm の 2種類の標 準欠陥が形成された薄銅帯 1 0を一定速度 (V - 200 m Z分) で走行させた状態において、 スィ ッチ 2 5を投入した条件
(帰還あり) で、 各磁気センサ 7 aを走行方向に 8 まで順 番に移動させた場合における各磁気センサ 7 の出力信号 d の信号レベルを測定した。 図 1 0は各信号レベルを相対出力 として表示した実測図である。 また、 図 1 1は同一条件でス イ ッチ 2 5を開放した場合 (帰還なし) における実測図であ る o
薄鍋帯 1 0を走行させると前述したように浮遊磁束が生じ る。 そして、 図 1 1の従来装置の測定結果によると、 この浮 遊磁束の影響を大きく受けて、 各磁気センサ 7 aめ位置を中 心から 3 隨程度移動させると標準欠陥の信号レベルは極端に 変動する。 しかし、 図 1 0の実施例装置の測定結果によると、 磁気センサ 7 の位置 Xが中心位置から 5 程度ずれたとし ても、 検出された標準欠陥の信,レベルはほとんと変化しな いことが確認できた。
次に、 前述した直径 0. 3 及び 0. 2mm の 2種類の標準欠陥 を有する薄銅帯 1 0の走行速度 Vを 200 m /分から 1200 m Z
分まで変化させた場合におけるスィ ツチ 2 5を投入した場合 と開放した場合における各出力信号 dを測定した。 図 1 2は 測定された各信号レベルの相対出力を示す実測図である。
この実測図でも理解できるように、 「帰還あり」 で示され た実施例装置によれば、 たとえ移動速度 Vが大きく変化した としてもほぼ一定した高い信号レベルでもつて各欠陥を検出 できる。 すなわち、 移動速度 Vが変化したとしても検出され た欠陥の規模を示す信号レベルはほとんど変化しない。 よつ て、 欠陥の規模をより定量的に測定できる。 また、 移動速度 Vを上昇させることによって、 例えば工場の検査ライ ンにお ける薄鋼帯 1 0の探傷作業能率を大幅に向上できる。
さらに、 磁気センサ 7 aを中心位置 (X = 0 ) に設定し、 ハイパスフィ ルタ 2 8の遮断周波数 f c を 1500H zに設定し、 さ らに直径 0. 6mm の標準欠陥を有する薄鋼帯 1 0を走行速度 V - O O m Z分で走行させた条件において、 磁化器 4の励磁 電流 I を O Aから 0 . 6 Aまで変化させた場合におけるハイ パスフィ ルタ 2 8を通った欠陥信号 eの信号レベルを測定し た。 図 1 3は測定された各信号レベルの相対値を示す実測図 でめる。
励磁電流 I の増加に伴って欠陥信号 eの信号レベルも上昇 するが、 スィ ッチ 2 5を開放した場合 (帰還なし) において は、 0. 2 A程度の励磁電流 Iで飽和する。 しかし、 スィ ッチ 2 5を投入した実施例装置 (帰還あり) においては、 欠陥信 号 eは 0. 5 A程度の励磁電流 I まで上昇を続ける。 すなわち、 磁化器 4の磁化コィル 6に印加する励磁電流値を増大するこ
とによつて簡単に検出感度を上昇できる。
このように、 薄鋼帯 1 0の移動速度 Vを高くすることが可 能であり、 かつ励磁電流を増加することによって簡単に検出 感度を上昇でき、 さらに磁気センサ 7 aの厳密な取付位置精 度も要求きれないので、 工場の製造ライ ン等の悪測定環境下 においても十分高い測定精度を確保できる。
図 1 4は図 1 3と同一条件で励磁電流 I を 1 . O Aまで上 昇させた場合におけるハイパスフィルタ 2 8から出力される 欠陷信号 eの信号レベルの変化を示す実測図である。 「積分 回路なし」 の指示で示される実施例装置の出力信号特性にお いては、 信号レベルが相対値で 0 . 3以上になると、 信号レ ベルと励磁電流との関係が非直線関係になる。 すなわち、 実 施例装置の特性をさらに向上させる必要がある。
図 1 5は本発明のさらに別の実施例の磁気検出装置を示す プロック図である。 図 1に示す実施例と同一部分には同一符 号が付されている。 したがって、 重複する部分の詳細説明は 省略されている。
この実施例装置においては、 ローパスフィ ルタ 1 0 7と増 幅器 1 1 0との間に積分回路 1 0 9が介挿されている。
磁気センサ 1 0 4の出力信号は磁気検出回路 1 0 5でこの 磁気センサ 1 0 4に交差する磁束の強度に対応した出力信号 1 0 6に変換される。 この出力信号 1 0 6はローパスフィ ル タ 1 0 7およびハイパスフィルタ 1 0 8へ入力される。 口一 パスフィ ルタ 1 0 7は出力信号 1 0 6に含まれる低周波信号 成分を抽出する。 ローパスフィ ルタ 1 0 7にて抽出された低
周波信号成分は積分回路 1 0 9によつてほぼ直流のバイァス 信号に変換された後、 増幅器 1 1 0へ送出される。 増幅器 1 1 0にて増幅されたバイアス信号は、 磁気センサ 1 0 4の 外周面を囲むように巻装された補償コィル 1 1 1に印加され る o
このように構成された磁気検出装置においては、 図 1の実 施例装置と同様に、 補償コイル 1 1 1 , 磁気センサ 1 0 4 , ロ ーパスフ ィ ルタ 1 0 7 , 積分回路 1 0 9, 増幅器 1 1 0 は一種の閉帰還ループを構成する。 よって、 たとえ薄鋼帯 1 0 1 の移動速度 Vが変化して、 出力信号 1 0 6に含まれる 低周波信号成分の信号レベルが変化したとしても、 閉帰還ル ープはこの低周波信号成分を相殺する方向に動作し、 結果と して、 低周波数成分を発生させる外部磁界が、 あたかも作用 していないかのような常態が実現される。 よって、 磁気セン サ 1 0 4の出力信号 1 0 6に含まれる低周波信号成分は低減 される。
図 1 6は ¾ 1 5に示す積分回路が組込まれた磁気検出装置 における下側中空ロール 1内に収納された磁化器 4を除いた 電気的構成を示すブロック図である。 図 7の実施例装置と同 —部分には同一符号が付してある。 したがって、 重複する部 分の詳細説明は省略されている。
この実施例装置においては、 ローパスフィ ルタ 3 3と増幅 器 2 6との間に積分回路 3 5が介挿されている。 したがって、 ローパスフィ ルタ 3 3で抽出された低週波信号成分 gは積分 回路 3 4へ入力される。 積分回路 3 5は入力された低周波信
号成分 gを積分してほぼ直流のバイアス信号に変換する。 積 分回路 3 5から出力されたバイアス信号は増幅器 2 6で増分 されて、 スィッチ 2 5を介して捕償コイル 2 2へ印加される。 次に、 図 1 5および図 1 6に示すローパスフィルタと増幅 器との間に積分回路を介揷する長所を前述した図 9 , 図 1 0 , 図 1 2, 図 1 3および図 1 4を用いて.説明する。
図 9 , 図 1 0において、 積分回路を採用しない実施例装置 における磁気センサ 7 aの設置位置の中心位置からの許容誤 差範囲は 3〜4 mni程度である。 これに対して、 積分回路を採 用することによって、 この許容誤差範囲が一挙に 8 mm程度ま で拡大する。 したがって、 この磁気検出装置の製造時の取付 位置調整作業がより簡素化される。 また、 図 1 2に示す実測 図においては、 積分回路を採用することとによって、 薄銅帯 1 0の移動速度 Vが変化した場合における磁気センサ 7 の 出力信号レベル低下を軽减できる。 すなわち、 たとえ移動速 度 Vが大きく変化しても欠陥規模の検出精度はほぼ一定値を 維持する。 よって、 常に高い欠陥検出精度を維持できる。
さらに、 図 1 4においては、 積分回路を採用することによ つて、 励磁電流 I と出力信号との直線関係を、 1 . O Aの励 磁電流値まで維持できる。 すなわち、 積分回路を採用してい ない図 7の実施例装置においては、 約 3 . 5 A程度で出力信 号において飽和の前兆が現れるのに対して、 図 1 6の実施例 装置においては、 1 . 0 A程度まで全く飽和の前兆は現れな い。 したがって、 励磁電流 Iを増加することによって簡単に 検出感度を上昇させることが可能である。
図 1 7は本発明のさらに別の実施例の磁気検出装置を示す ブロック図である。 図 1の実施例と同一部分には同一符号が 付してある。 したがって、 重複する部分の詳細説明は省略さ れている 0
この実施例においては、 磁気センサとして、 図 1における 垂直型の磁気センサ 1 0 4の代りに、 薄鋼帯 1 0 1に平行す る方向の磁束を検出する水平型磁気センサ 1 1 9が用いられ ている。 水平型磁気センサ 1 1 9からの信号は磁気検出回路 1 0 5へ入力される。 水平型磁気センサ 1 1 9は図 4 3に示 す水平磁界分布特性 Fにおける中央位置 (X - 0 ) の浮遊磁 束を検出する。 水平磁界分布特性 Fにおける中央位置におけ る磁界変化は比較的緩やかであり、 一方、 欠陥に起因する漏 洩磁束の波形は急峻な形状を有するので、 欠陥波形を十分区 別して検出できる。
磁気検出回路 1 0 5から出力される出力信号 1 0 6は次の ローパスフイ ノレタ 1 0 7へ入力される。 したがって、 ローノ、0 スフィルタ 1 0 7以降の信号処理は図 1の実施例装置におけ る信号処理とほぼ同じである。 よって、 図 1の実施例とほぼ 同様の効果が得られる。
図 1 8は本発明のさらに別の実施例の磁気検出装置を示す ブロッ ク図である。 図 1 7の実施例と同一部分には同一符号 が付してある。 したがって、 重複する部分の詳細説明は省略 されている。
この実施例においては、 ローパスフィ ルタ 1 0 7 と増幅器 1 1 0との間に積分回路 1 0 9が介揷されている。 その他の
部分は図 1 7の実施例装置と同じである。 したがって、 図 1 の実施例装置に積分回路 1 0 9が組込まれた図 1 5に示す実 施例装置とほぼ同じ効果を得ることが可能である。
次に、 図 7および図 1 6に示す実施例装置において、 垂直 型磁気センサ 7 aの代りに水平型磁気センサ 7 bを用いた場 合における実測値が図 1 9に示されている。
スィ ッチ 2 5を開放して、 捕償コイル 2 2に低周波信号ま たはバイアス信号を帰還しない場合は、 磁化器 4に印加する 励磁電流 I を 0 . 0 2 A程度まで上昇させると、 磁気センサ 7 bの出力信号は飽和し、 さらに励磁電流 Iを 0 . 0 4 Aま で上昇させると、 前記出力信号は 0まで低下する。
これに対して、 捕償コイル 2 2に低周波信号を帰還させる と、 励磁電流 I を 0 . 1 Aまで上昇させることが可能である。 さらに、 積分回路 1 0 4を採用すると、 磁気センサ 7 bの出 力信号は、 励磁電流 Iが 0 . 1 Aまで上昇するまで、 この励 磁電流 I にほぼ比例して上昇する。
図 2 0は、 水平型磁気センサ 7 bの設置位置 Xと水平型磁 気センサ 7 bの出力信号レベルの相対値との関係を示す実測 図である。 なお、 磁化器 4の磁極 4 a , 4 bの中心位置が原 点 (X - 0 ) である。 図 2 0から明らかなように、 同一励磁 電流 Iで比較した場合に、 捕償コイル 2 2に低周波信号また はバイアス信号を帰還する条件の方が、 帰還しない条件に比 較して、 磁気センサ 7 bの出力信号レベルは設置位置の影響 を受けにく い。 したがって、 垂直型磁気センサ 7 a と同様に、 水平型磁気センサ 7 bの取付時における高い取付位置精度は
要求されない。
図 2 1 は本発明のさらに別の実施例の磁気検出装置を示す プロッ ク図である。 図 1に示す実施例と同一部分には同一符 号が付してある。 したがって、 重複する部分の詳細説明は省 略されている。
この実施例装置においては、 薄鋼帯 1 0 1の内部または表 面の磁気的異常部に起因して生じる漏洩磁束を検出する垂直 型磁気センサ 1 0 4の出力信号は磁気検出回路 1 0 5で磁束 の強度に対応した出力信号 1 0 6に変換される。 この出力信 号 1 0 6はハイパスフィ ルタ 1 0 8へ入力される。 ハイパス フィ ルタ 1 0 8は磁気検出回路 1 0 5の出力信号 1 0 6に含 まれる低周波信号成分を除去する。 ハイパスフィ ルタ 1 0 8 の出力信号は出力増幅器 1 1 6で増幅されたのち、 欠陥信号 1 1 7と して出力端子 1 1 8へ送出される。
—方、 垂直型磁気センサ 1 0 4に隣接して水平型磁気セン サ 1 1 9が配設されている。 この水平型磁気センサ 1 1 9は、 図 4 3に示す水平磁界分布特性 Fにおける山形波形のピーク 位置近傍の磁束を検出する。 すなわち、 垂直型磁気センサ 1 0 4 は欠陥に起因する微小な漏洩磁束を主に検出するの に対して、 水平型磁気セ ンサ 1 1 9は桁違いに大きい (約 1 0 3 〜 1 0 4 程度) 水平磁界に対応する浮遊磁束を検出す る。 よって、 水平型磁気センサ 1 1 9の磁気検出感度は垂直 型磁気センサ 1 0 4の検出感度に比較して格段に低い値に設 定されている。 したがって、 この水平型磁気センサ 1 1 9の 出力信号に含まれる漏洩磁束の影響はほとんど無視すること
が可能である。
水平型磁気センサ 1 1 9の出力信号は磁気検出回路 1 2 0 でこの磁気センサ 1 1 9に交差する磁束の強度に対応した出 力信号 1 2 1に変換される。 磁気検出回路 1 2 0から出力さ れた出力信号 1 2 1は割算回路 1 2 2へ入力される。 基準信 号発生回路 1 2 3は前記出力増幅器 1 1 6に予め設定された 基準増幅率に対応する信号レベルを有した基準信号 1 2 4を - 割算回路 1 2 2へ送出する。 割算回路 1 2 2は磁気センサ 1 1 9からの出力信号 1 2 1 を基準信号 1 2 3の信号レべ ルで除算して、 除算された信号を制御信号 1 2 5として出 力増幅器 1 1 6へ印加する。 出力増幅器 1 1 6は、 制御信号 1 2 5の信号レベルが高くなると増幅率を低下し、 信号レべ ルが低くなると増幅率を上昇させる。
すなわち、 前述したように、 磁化器 1 0 0に対する励磁電 流 Iを一定に制御した状態においては、 薄鋼帯 1 0 1の移動 速度 Vが上昇すると薄鋼帯 1 0 1の磁化力が低下する。 した がって、 同一規模の欠陥であったとしても、 移動速度 Vが上 昇するると、 欠陥信号 1 1 7の信号レベルが低下する。 しか し、 実施例装置によれば、 薄鏑帯 1 0 1の磁化力が低下する と、 水平型磁気センサ 1 1 9の出力信号 1 2 1の信号レベル が低下する。 その結果、 出力増幅器 1 1 6の増幅率が上昇し て、 欠陥信号 1 1 7の信号レベル低下を補う。
逆に、 薄鋼帯 1 0 1の移動速度 Vが低下して、 磁化力が上 昇すると、 水平型磁気センサ 1 1 9の出力信号 1 2 1の信号 レベルが上昇する。 その結果、 出力増幅器 1 1 6の増幅率が
低下して、 欠陥信号 1 1 7の信号レベル上昇を抑制する。 このように、 薄鋼帯 1 0 1の移動速度 Vが変化すると、 こ の移動速度 Vに変化に起因する磁化力の変化が水平型磁気セ ンサ 1 1 9で検出される。 検出された磁化力の変化に応じて 出力増幅器 1 1 6の増幅度が制御される。 したがって、 出力 端子 1 1 8から出力される欠陥信号 1 1 7の信号レベルは常 に欠陥の規模に対応した信号レベルとなる。 よって、 欠陥規 摸の測定精度がより一層向上する。
さらに、 この実施例装置は厚さや種類等の被検体の属性の 変化にも十分対応することができる。 したがって、 特に厚さ や品質が個々に異なる被検体を絶え間なくオンライ ン常態で 検査する場合に特に有益である。
図 2 2は本発明のさらに別の実施例の磁気検出装置を示す プロッ ク図である。 図 2 1に示す実施例と同一部分には同一 符号が付してある。 したがって、 重複する部分の詳細説明は 省略されている。
この実施例装置においては、 割算回路 1 2 4から出力され る制御信号 1 2 5は磁化電源 1 2 6の制御端子へ入力されて いる。 また、 基準信号発生回路 1 2 3は基準磁化電流に対応 する基準信号 1 2 4を出力する。 磁化電源 1 2 6は制御信号 1 2 5の信号レベルが上昇すると、 磁化器 1 0 0の励磁コィ ル 1 .0 2に印加する励磁電流 I を前記基準磁化電流から低下 させる。 逆に制御信号 1 2 5の信号レベルが低下すると、 励 磁電流 I を上昇させる。
このような構成の磁気検出装置において、 前述したように
薄銅帯 1 0 1の移動速度 Vが上昇すると薄綱帯 1 0 1の磁化 力が低下する。 その結果、 制御信号 1 2 5の信号レベルが低 下して、 励磁電流 Iが上昇するので、 薄網蒂 1 0 1の磁化力 低下が捕われる。 逆に、 薄鋼帯 1 0 1の移動速度 Vが低下し て、 磁化力が上昇すると、 制御信号 1 2 5の信号レベルが上 昇して、 磁化電源 1 2 6から出力される励磁電流 Iが低下す る。 よって、 磁化力上昇が抑制される。
このように、 薄銅帯 1 0 1の移動速度 Vが変化すると、 こ の移動速度 V変化に起因する磁化力の変化が水平型磁気セン サ 1 1 9で検出される。 検出ざれた磁化力の変化に応じて磁 化器 1 0 0に対する励磁電流 Iが変化して、 薄銅帯 1 0 1の 磁化力が常に一定値に維持される。 よって、 出力端子 1 1 8 から出力される欠陥信号 1 1 7の信号レベルは常に欠陥の規 模に対応した信号レベルとなる。 その結果、 欠陥規模の測定 精度がより一層向上する。
図 2 3は本発明のさらに別の実施例の磁気検出装置を示す プロック図である。 図 2 2に示す実施例と同一部分には同一 符号が付してある。 したがって、 重複する部分の詳細説明は 省略されている。
この実施例装置においては、 割算回路 1 2 2から出力され る制御信号 1 2 5が磁化電源 1 2 6の制御端子へ入力される と共に、 出力増幅器 1 1 6の制御端子へも入力される。
このような構成の磁気検出装置であれば、 欠陥信号 1 1 7 の信号レベルと磁化器 4に対する励磁電流レベルが同時に補 正されるので、 例えば薄鍋帯 1 0の移動速度 Vが急激に変化
した場合等において、 信号レベルおよび励磁電流レベルがそ の速度変動に迅速に応答して変化する。 したがって、 欠陥規 摸の測定精度がより一層向上する。
図 2 1 , 2 2の実施例装置において、 制御信号 1 2 5を磁 化電源 1 2 6へ帰還させた場合と、 制御信号 1 2 5を出力增 幅器 1 1 6へ帰還させた場合とにおいて、 薄鋼帯 1 0の移動 速度 Vを 0〜 1 2 0 0 m Z分まで変化させた場合における水 平型磁気センサ 1 1 9の各出力信号の信号レベルを測定した。 図 2 4にその測定結果が示されている。 また、 図 2 4には、 図 1の実施例に示すように、 増幅器 1 1 0の低周波信号を補 償コイル 1 1 1へ帰還させた場合の実測値が同時に記載され ている。
図示するように、 補償コイル 1 1 1へ低周波信号を帰還さ せるのみの場合においては、 薄銅帯 1 0 1の移動速度 Vが 高く なると出力信号レベルは低下する。 しかし、 磁化電源 · 1 2 6または出力増幅器 1 1 6に制御信号 1 2 5を帰還させ ると、 たとえ移動速度 Vが大きく変動したとしても出力信号 レベルはほとんど変化しない。 よって、 欠陥の規模の検出精 度が大幅に上昇することが理解できる。
図 2 5は本発明のさらに別の実施例の磁気検出装置を示す プロッ ク図である。 図 2 1に示す実施例装置と同一部分には 同一符号が付してある。 したがって、 重複する部分の詳細説 明は省略されている。
この実施例装置においては、 水平型磁気センサ 1 1 9で欠 陥が検出される。
すなわち、 薄鋼帯 1 0 1の内部または表面の磁気的異常 部に起因して生じる漏洩磁束を検出する水平型磁気センサ 1 1 9の出力信号は磁気検出回路 1 2 0で磁束の強度に対 応した出力信号 1 2 1 に変換される。 この出力信号 1 2 1 はハイパスフィ ノレタ 1 0 8へ入力される。 ハイパスフィ ルタ 1 0 8は磁気検出回路 1 2 0の出力信号 1 2 1に含まれる低 周波信号成分を除去する。 ハイパスフィ ルタ 1 0 8の出力信 号は出力増幅器 1 1 6で増幅されたのち、 欠陥信号 1 1 7と して出力端子 1 1 8へ送出される。
また、 磁気検出回路 1 2 0の出力信号 1 2 1は割算回路 1 2 2へ入力される。 基準信号発生回路 1 2 3は前記出力 増幅器 1 1 6に予め設定された基準増幅率に対応する信号レ ベルを有した基準信号 1 2 4を割算回路 1 2 2へ送出する。 割算回路 1 2 2は、 水平型磁気センサ 1 1 9からの出力信号 1 2 1を基準信号 1 2 3の信号レベルで除算して、 除算され た信号を制御信号 1 2 5として出力増幅器 1 1 6の制御端子 へ印加する'。 出力増幅器 1 1 6は、 制御信号 1 2 5の信号レ ベルが高くなると増幅率を低下し、 信号レベルが低くなると 増幅率を上昇させる。
このよう に構成された磁気検出装置において、 水平型磁 気センサ 1 1 9 は図 4 3の水平磁界分布特性 Fの中央位置 ( X = 0 ) の磁界に対応する浮遊磁束および欠陥に起因す る漏洩磁束を検出する。 したがって、 欠陥が存在すると、 水平型磁気センサ 1 1 9は、 低周波の浮遊磁束に高周波の 欠陷に起因する漏洩磁束が重畳した合成磁束を検出する。 磁
気検出回路 1 2 0の出力信号 1 2 1に含まれる欠陥に起因す る高周波信号成分はハイパスフィ ルタ 1 0 8で検出される。 よって、 欠陥に起因する欠陥信号 1 1 7が出力端子 1 1 8か ら出力される。 浮遊磁束に起因する低周波信号成分は欠陥に 起因する高周波信号成分に比較して桁違いに大きいので、 割 算回路 1 2 2に人力される信号の信号レベル—はほぼ浮遊磁束 に起因する低周波信号成分の信号レベルと見なすことが可能 である。 したがって、 出力増幅器 1 1 6の増幅度は浮遊磁束 のレベル変化に応動して変化する。 その結果、 たとえ薄鋼帯 1 0の移動速度 Vが大きく変動したとしても、 欠陥規模の検 出精度を広い速度範囲に亘つてほぼ一定値に制御できる。 よ つて、 図 2 1 に示す実施例装置に準じる効果が得られる。 図 2 6は本発明のさらに別の実施例の'磁気検出装置を示す ブロック図である。 図 2 5に示す実施例装置と同一部分には 同一符号が付してある。 したがって、 重複する部分の詳細説 明は省略されている。
この実施例装置においては、 割算回路 1 2 2から出力され る制御信号 1 2 5は磁化電源 1 2 6の制御端子へ入力される。 磁化電源 1 2 6から磁化器 4へ供給される励磁電流 Iが制御 信号 1 2 5にて制御される。
前述したように、 割算回路 1 2 2に入力される信号の信号 レベルはほぼ磁界強度に対応する低周波信号成分の信号レべ ルと見なすことが可能である。 よって、 励磁電流 I は水平型 磁気センサ 1 1 9で検出される浮遊磁束が常に一定値になる ように制御される。 その結果、 速度変動に起因する薄鋼帯
1 0 1の磁化力変動が捕償され、 欠陥規模の検出精度は常に 一定値に維持される。
図 2 7は本発明のさらに別の実施例の磁気検出装置を示す ブロック図である。 図 2 6に示す実施例装置と同一部分には 同一符号が付してある。 したがって、 重複する部分の詳細説 明は省略されている。
この実施例装置においては、 割算回路 1 2 2から出力され る制御信号 1 2 5が磁化電源 1 2 6の制御端子へ入力される と共に、 出力増幅器 1 1 6の制御端子へも入力される。
このような構成の磁気検出装置であれば、 欠陥信号 1 1 7 の信号レベルと磁化器 4に対する励磁電流レベルが同時に捕 正されるので、 例えば薄鋼帯 1 0の移動速度 Vが急激に変化 した場合等において、 信号レベルおよび励磁電流レベルがそ の速度変動に迅速に応答して変化する。 したがって、 欠陥規 摸の測定精度がより一層向上する。
図 2 8は本発明のさらに別の実施例の磁気検出装置を示す プロック図である。 図 2 3に示す実施例装置と同一部分には 同一符号が付してある。 したがって、 重複する部分の詳細説 明は省略されている。
この実施例装置においては、 薄鋼帯 1 0 1の欠陥に起因し て発生する漏洩磁束が水平型磁気センサ 1 1 9 aで検出され る。 水平型磁気センサ 1 1 9 a の出力信号は磁気検出回路 1 2 0 aで磁束の強度に対応した出力信号 1 2 1 aに変換さ れる。 この出力信号 1 2 1 aはハイパスフィルタ 1 0 8へ入 力される。 ハイパスフィ ルタ 1 0 8は磁気検出回路 1 2 0 a
の出力信号 1 2 1 aに含まれる低周波信号成分を除去する。 ハイパスフィ ルタ 1 0 8の出力信号は出力増幅器 1 1 6で增 幅されたのち、 欠陥信号 1 1 7として出力端子 1 1 8へ送出 される。
' また、 他方の水平型磁気センサ 1 1 9から得られた出力 信号 1 2 1 は割算回路 1 2 2へ入力される。 この割算回路 1 2 2から磁化電源 1 2 6および出力増幅器 1 1 6へ制御信 号 1 2 5が送出される。
このように構成された磁気検出装置であっても、 水平型磁 気センサ 1 1 9 aでもつて欠陥が検出でき、 かつ水平型磁気 センサ 1 1 9の出力信号でもって励磁電流および増幅率が制 御されるので、 図 2 3の実施例とほぼ同様の効果を得ること が可能である。
図 2 9 Aは本発明のさらに別の実施例の磁気検出装置を示 すプロッ ク図である。 図 1および図 2 2に示す実施例装置と 同一部分には同一符号が付してある。 したがって、 重複する 部分の詳細説明は省略されている。
この実施例装置においては、 欠陥に起因する漏洩磁束を検 出する垂直型磁気センサ 1 0 4 と、 補償コイル 1 1 1 と、 磁界強度に対応す.る浮遊磁束を検出する水平型磁気センサ 1 1 9とが薄鋼帯 1 0に上側に配設されている。
すなわち、 垂直型磁気センサ 1 0 4の出力信号は磁気検出 回路 1 0 5にて欠陥に対応する出力信号 1 0 6に変換されて ハイパスフィ ル 1 0 8へ入力される。 出力信号 1 0 6はハイ パスフィ ルタ 1 0 8で低周波信号成分が除去された後、 出力
増幅器 1 1 6で増幅され、 欠陥信号 1 1 7と して出力端子 1 1 8へ送出される。 また、 出力信号 1 0 6に含まれる低周 波信号成分はローパスフィルタ 1 0 7によって抽出された後、 増幅器 1 1 0で増幅される。 増幅器 1 1 0で増幅された低周 波信号成分は補償コイル 1 1 1へ印加される。
一方、 水平型磁気センサ 1 1 9の出力信号は磁気検出回路 1 0 5にて浮遊磁束に対応する出力信号 1 2 1に変換されて 割算回路 1 2 2へ入力される。 割算回路 1 2 2から前記浮遊 磁束に応じて変化する制御信号 1 2 5が磁化電源 1 2 6へ印 加される。
この実施例装置においては、 移動速度 Vが変化することに 起因する薄銅帯 1 0 1の磁化力変化に応動して、 磁化器 4に 対する励磁電流 Iが変化して、 磁化力がが常に一定値に制御 される。 また、 出力信号 1 0 6に含まれる浮遊磁束に起因す る低周波信号成分は捕償コイル 2 2にて相殺されて低減され o
このように、 互いに独立した 2種類の制御手法でもって欠 陥検出の検出精度を常に高い一定状態に維持することが可能 となる。
図 2 9 B .は本発明のさらに別の実施例の磁気検出装置を示 すブロック図である。 図 2 9 Aに示す実施例装置と同一部分 には同一符号が付してある。 したがって、 重複する部分の詳 細説明は省略されている。
この実施例装置においては、 磁界強度に対応する浮遊磁束 を検出する水平型磁気センサ 1 1 9が薄鋼帯 1 0の上方に配
設され、 欠陥に起因する漏洩磁束を検出する垂直型磁気セン サ 1 0 4および補償コィル 1 1 1が薄鋼帯 1 0 1の下側に位 置する磁化器 1 0 0の磁極間に配設されている。 このように 構成された磁気検出装置においても、 図 2 9 Aに示した実施 例とほぼ同様の効果を得ることが可能である。
図 2 9 Cは本発明のさらに別の実施例の磁気検出装置を示 すブロッ ク図である。 図 2 9 Aに示す実施例装置と同一部分 には同一符号が付してある。 したがって、 重複する部分の詳 細説明は省略されている。
この実施例装置においては、 薄鋼帯 1 0 1の欠陥に起因し て発生する漏洩磁束が水平型磁気センサ 1 1 9 aで検出され る。 そ して、 この水平型磁気センサ 1 1 9 aに補償コイル 1 1 1が卷装されている。 水平型磁気センサ 1 1 9 aの出力 信号は磁気検出回路 1 2 0 aで磁束の強度に対応した出力信 号 1 2 1 aに変換される。 この出力信号 1 2 1 aはハイパス フィ ルタ 1 0 8およびローパスフィルタ 1 0 7へ入力される。 ハイパスフィ ルタ 1 0 8の出力信号は出力増幅器 1 1 6で増 幅されて欠陥信号 1 1 7として出力される。 また、 ローパス フィ ルタ 1 0 7の出力信号は増幅器 1 1 0で増幅されたのち 補償コィル 1 1 1へ印加される。 さらに、 割算回路 1 2 2力、 ら磁化電源 1 2 6へ制御信号 1 2 5が送出される。
したがって、 出力増幅器 1 1 6の増幅率および磁気電源 1 2 6の磁化電流が制御されるので、 図 2 9 Aの実施例とほ ぼ同じ効果を得ることが可能である。
図 3 0は本発明のさらに別の実施例の磁気検出装置を示す
ブロック図である。 図 2 8に示す実施例装置と同一部分には 同一符号が付してある。 したがって、 重複する部分の詳細説 明は省略されている。
この実施例装置においては、 水平型磁気センサ 1 1 9 と この水平型磁気センサ 1 1 9の周囲に巻装された捕償コイル
1 1 1 とが薄銅帯 1 0 1の上側に配設されている。 すなわち、 水平型磁気センサ 1 1 9の出力信号は磁気検出回路 1 2 0で この水平型磁気センサ 1 1 9に交差する磁束に対応する出力 信号 1 2 1 に変換される。 出力信号 1 2 1に含まれる浮遊磁 束に対応する低周波信号成分はハイパスフィルタ 1 0 8で除 去される。 低周波信号成分が除去された出力信号は、 出力増 幅器 1 1 6で増幅されて、 欠陥信号 1 1 7として出力端子
1 1 8から出力される。
また、 出力信号 1 2 1に含まれる浮遊磁束に起因する低周 波信号成分はローパスフィルタ 1 0 7で抽出された後、'電力 増幅器 1 2 7で増幅される。 電力増幅器 1 2 7で増幅された 低周波信号成分は補償コィル 1 1 1 に印加きれる。 また、 電力増幅器 1 2 7で増幅された低周波信号成分は割算回路 1 2 2へ入力される。 割算回目 1 2 2から出力された制御信 号 1 2 5は出力増幅器 1 1 6および磁化電源 1 2 6の各制御 端子に印加される。
このように構成された磁気検出装置においては、 捕償コィ ル 1 1 1 によって、 浮遊磁束を相殺する方向の磁束が生起さ れるので、 出力信号 1 2 1 に含まれる浮遊磁束に起因する 低周波信号成分は低減される。 よって、 出力信号 1 2 1 の
S Z Nが向上する。 また、 薄鋼帯 1 0 1の移動速度 Vが変化 することに起因する磁化力変化に応動して、 磁化器 4に対す る励磁電流 Iが変化して、 磁化力が常に一定値に制御される。 したがって、 図 2 8の実施例とほぼ同様の効果を得ることが 可能である。
図 3 1 は本発明の他の実施例の磁気検出装置が組込まれた 製鉄工場における圧延ライ ンを示す模式図である。
供給リ ール 4 1 a, 4 1 bから交互に供給される薄鋼帯 1 0は、 その終端位置を次の薄銅帯 1 0の先端に溶接する溶 接装置 4 3を通過する。 溶接装置 4 3を通過した薄鋼帯 1 0 は、 ロール 4 4 a , 4 4 bでもって走行方向が 1 8 0度変換 されて、 ル"パーロール 4 5で走行方向を再度 1 8 0度変換 され、 さらに、 ロール 4 4 c, 4 4 dで走行方向が 9 0度づ づ変換される。 そして、 薄鋼帯 1 0は複数の圧延ロールから なる圧延工程 4 6を経由して、 巻取リール 4 7 a , 4 7 bに 交互に巻取られる。 前記ルーパーロール 4 5は、 図中矢印方 向に移動可能であり、 溶接装置 4 3にて溶接作業を行ってる 期間に右方向に移動して、 圧延工程 4 6に常時一定速度で薄 銅帯 1 0を供給する機能を有する。
このような圧延ライ ンにおいて、 例えば薄鋼帯 1 0の走行 方向を水平方向から下向きに 9 0度変更するロール 4 4 c に 実施例の磁気検出装置 4 8が組込まれている。
図 3 2は磁気検出装置 4 8の概略構成を示す側面図である。 建屋のベースに固定されたフレーム 4 9に軸受 5 0を介して 回転軸 5 1が回転自在に枢支されている。 その回転軸 5 1に
前記ロール 4 4 cが取付けられている。 そして左方から一定 速度で搬入された薄網帯 1 0はロール 4 4 cの外周面 5 2を ほぼ 1/4 周だけ接触して下方へ搬出される。 薄銅帯 1 0の口 ール 4 4 cに対する接触角度 は約 9 0度である。
前記フレーム 4 9には磁気検出器 5 3を所定位置に支持す る支持フレーム 5 4が取付けられている。 磁気検出器 5 3は、 ロール 4 4 cの非磁性体で形成された外周面 5 2における薄 鋼帯 1 0が接触している部分に対向する姿勢でもって前記支 持フレーム 5 4に取付けられている。
なお、 薄鏑帯 1 0の振動や反りに起因する リフ トオフ dの 変動が最も少ない場所はロール 4 4 cに接触している部分の 中央位置である。 しかし、 図 3 2に示す実施例装置において は、 据付空間や支持フレーム 5 4等の制約で磁気検出器 5 3 を薄鋼帯 1 0の接触している部分の下部に対向させて配設し ている。 この位置における リ フ トオフ dの変動は、 薄鋼帯 1 0がロール 4 4 c に全く接触していない場所や、 接触長 さが極端に短い場合における変動に比較して格段に小さい。 したがって、 この場所においても十分高い S Z Nを確保でき る。 特に、 薄鋼帯 1 0の溶接部を検出する場合には磁気検出 器 5 3の設置場所は薄銅帯 1 0がロール 4 4 cの接触してい る領域に人っていればよい。
磁気検出器 5 3は、 例えば図 3 3に示すように、 略 U文字 形断面形状を有した磁化鉄心 5 5 aに磁化コィル 5 5 bを卷 装してなる磁化器 5 5と、 磁化鉄心 5 5 aの両端の自由端に 形成された一対の磁極 5 6 a , 5 6 bの間に配設された複数
個の磁気センサ 7 aからなる磁気センサ郡 7とで構成されて いる。 また、 磁気センサ郡 7全体を囲むように補償コイル 2 2が卷装されている。 磁化鉄心 5 5 aの幅は薄鋼帯 1 0の 幅より広く設定されている。 各磁気センサ 7 aは薄鋼帯 1 0 の幅方向に、 薄鋼帯 1 0の幅より広い範囲に亘つて所定の間 隔で配列されている。 そして、 各磁気センサ 7 aの先端位置 は各磁極 5 6 a, 5 6 bの先端位置と一致させている。 図 3 2に示すように、 各磁気センサ 7 aが微小間隙 (距離 d ) を有して、 走行する薄鋼帯 1 0に対向している。
なお、 この各磁気センサ 7 aは前述した過飽和型の磁気セ ンサである。 すなわち、 各磁気センサ 7 aは断面が 0. 1 mm x 2. 0 ramを有するコアに検出コイルが巻装された構造を有する。 実施例においては、 この磁気センサ 7 aは 1 0 ram間隔で配設 されている。 その結果、 薄鋼帯 1 0の幅方向に均一な合成感 度が実現される。
図 3 4は磁気検出装置 4 8の電気的構成を示すプロッ ク図 である。 各磁気センサ 7 aの各出力信号は各磁気検出回路 2 7でもって各磁気センサ 7 a に交差する磁束の強度に対 応した信号に変換される。 磁気検出回路 2 7の各出力信号 aは各比較器 5 7の (+ ) 側入力端子に入力される。 各比較 器 5 7の (一) 側入力端子には基準電圧発生器 5 8からしき い値電圧が入力される。 そして、 各比較器 5 7は磁気検出回 路 2 7の出力信号 aがしきい値電圧より高い場合のみ、 ハイ ( H ) レベルの異常検出信号を出力する。 各比較器 5 7は出 力信号 aがしきい値に満たなかった場合はロー (L ) レベル
の正常信号を出力する。
各比較器 5 7から出力された各異常検出信号または正常信 号はマルチプレクサ回路 5 9でもつて時分割多重信号 bに変 換さ.れて次の信号処理回路 6 0へ入力される。 信号処理回路 6 0は入力された時分割多重信号 bを元の各磁気センサ 7 a 毎の異常検出信号または正常信号に復調して、 各磁気センサ 7 a位置毎に例えば C R T表示装置に表示したり、 警報出力 装置 6 1を介して警報出力する。
また、 各磁気検出回路 2 7の各出力信号 a は補償コイル 制御部 6 2へ入力される。 この補償制御回路 6 2内には、 図 1 6で示した平均化回路 3 2 , ローパスフィルタ 3 3, 積分 回路 3 5, 増幅器 2 6が収納されている。 そして、 補償コィ ル制御回路 6 2は各出力信号 aに浮遊磁束に起因する低周波 信号成分が含まれないように、 捕償コイル 2 2に励磁電流を 印加する。
また、 各比較器 5 7から出力される異常検出信号または正 常信号はァ'ン ドゲート 6 3へ入力される。 したがって、 全部 の検出信号がハイ (H ) レベルの異常検出信号であった場合 のみ、 このアンドゲート 6 3は成立する。 すなわち、 薄鋼帯 1 0の幅方向に配列された全部の磁気センサ 7 a位置に異常 部が検出されたので、 図 3 1の溶接装置 4 3にて溶接された 位置を示す溶接部を検出したと判断できる。 よって、 アン ド ゲート 6 3から溶接部検出信号 cが出力される。
このように図 3 4に示す磁気検出装置を用いると、 圧延ラ ィンにおいて、 走行中の薄鐧帯 1 0の幅方向の各位置に発生
する基準規模を越える異常部を確実に検出できる。 また、 各 位置における異常検出に加えて、 溶接部が到来するとその溶 接部が別に溶接部検出信号 cでもって検出される。
図 3 5は本発明の他の実施例に係わる磁気検出装置の電気 的構成を示すブロック図である。 なお、 この実施例装置は溶 接部を専用に検出する磁気検出装置である。
i = 1 〜 i = 1^番までの N個の各磁気センサ 7 aから出力 された各出力信号は各磁気検出回路 2 7でもって各磁気セン サ 7 aに交差する磁束の強度に対応した各出力信号 aに変換 される。 その後、 N個の出力信号 aは加算器 6 4でもって加 算される。 加算された信号は次の除算器 6 5で 1 Z Nに除算 される。 すなわち、 加算器 6 4および除算器 6 5は各出力信 号 aの平均値を算出する。 そして、 その平均された 1個の平 均出力信号は比較器 6 6によって基準電圧発生回路 3 0から 出力されたしきい値電圧と比較される。 比較器 6 6は平均出 力信号がしきい値電圧より高い場合のみ、 ハイ (H ) レベル の溶接部検出信号 cを出力する。
また、 除算器 6 5から出力される平均出力信号は捕償コィ ル制御部 6 7へ入力される。 この補償コイル制御部 6 7は、 図 3 4の補償コイル制御部 6 2と同様に、 各出力信号 aに浮 遊磁束に起因する低周波信号成分が含まれないように、 補償 コイル 2 2に励磁電流を印加する。
次に、 ロール 4 4 cの外周面 4 2に薄鋼帯 1 0が接触して いるロール 4 4 c中心から見た接触角度ひと磁化器 5 5の磁 極間隔距離 wの薄銅帯 1 0上における投影距離 ( = w ) を口
ール 44 c中心から見た角度 との比 Z β を変化させ た場合における各磁気センサ 7 aから出力される出力信号 a を専用の試験装置で測定して、 各出力信号 aの S ZNを求め た。
そして、 各比 a / β における S ZNが図 3 6内の一点 鎖線で表示されている。 なお、 この S ZNは統計的に処理さ れて標準偏差と共に相対比で表示されている。 また、 磁化器 5 5の磁極間距離 wは 24 の固定値である。 すなわち角度 ^は固定である。 そして、 接触角度 αを変化させることによ つて、 比 ( αΖ ) を変化させている。 また、 予め欠陥規模 が既知 (円穴径 0. 8ππη) である標準欠陥が形成された薄銅 蒂 1 0を試験材料として使用している。 また、 各磁気センサ 7 aと薄鍋帯 1 0との間の距離 (リフ トオフ) dは 9 であ Ο
また、 上記標準欠陥の試験材料とは別に全幅に亘つた溶接 部が存在する薄銅帯 1 0を同一条件で測定した锆果を実線で 表示する。
S /Nの相対比が 3以上を実用レベルと見なすと、 通常の 欠陥検出においては比 (a は少なく とも 1. 0以上必 要である。 なお、 溶接部は標準的な欠陥に比較して、 格段に 大規模な欠陥と見なせるので、 0. 8以上で十分検出できる。 すなわち、 磁極間の角度^ (距離 w) は薄銅帯 1 0のロール 44 cに対する接触角度 より小さくなる必要がある。
次に、 磁気検出器 5 3における磁極間の角度 (距離 w) とリフ トオフ dとの比 (β Z ά ) を変化させた場合において、
各磁気センサ 7 aと薄鋼帯 1 0との間の距離 dを徐々に変化 させていった場合における、 各磁気センサ 7 aの出力信号 a の SZNを求めた。 そして、 図 37に示すように、 磁極間の 角度 S (距離 w) と距離 dとの比 ( S/d) を横軸にして、 縦軸に各 SZNの統計的な相対比を示した。 なお、 磁極間の 角度;3 (距離 w) は固定 (距離 20 mm) であり、 リ フ トオフ dを変化させることによって比 ( SZd) を変化させた。 さ らに、 .図 36で示す比 / β )~ が 1以上である条件を満足 させている。
図 37に示すように、 磁極間の角度 3 (距離 w) と距離 d との比 (;Sノ d ) 力 1. 8から 8. 2までの範囲で 3以上の 良好な S / Nの相対比が得られた。
なお、 オ ンラ イ ンでも っ て欠陥探傷を実施する場合は SZNは上述したように 3以上が望ま しいが、 例えば溶接部 検出等の場合においては、 S ZNは 2以上で十分実用に対処 できる。 この場合、 比 (yS/d) は 1. 0から 9. 6までの 範囲に拡大できる。
図 38は本発明の他の実施例に係わる磁気検出装置の電気 的構成を示すプロック図である。 図 34と同一部分には同一 符号が付してある。 なお、 この実施例装置は、 通常の異常検 出機能の他に、 薄鋼帯 1 0の幅 Aを検出する機能を有する。
8個の磁気センサ 7 aが薄鋼帯 1 0の幅方向に配設されて いる。 各磁気センサ 7 aから出力された各出力信号は、 各比 較器 57でもつて基準電圧発生器 58からのしきい値電圧と 比較されて、 異常検出信号または正常信号に 2値化される。
各比較器 5 7から出力された各異常検出信号又は正常信号は マルチプレクサ回路 5 9でもって時分割多重信号 bに変換さ れて次の信号処理回路 6 0へ入力される。 信号処理回路 6 0 は入力きれた時分割多重信号 bを元の各磁気センサ 7 a毎の 異常検出信号また正常信号に復調して、 各磁気センサ 7 a位 置毎に例えば C R T表示装置に表示したり、 警報出力装置 6 1を介して警報出力する。
なお、 図 3 8においては、 捕償コイル 2 2と補償コイル制 御部 6 7の記載が省略されている。
さらに、 薄鏞帯 1 0に存在する通常の異常部を検出する場 合は、 基準電圧発生器 5 8から出力されるしきい値電圧を前 述した基準欠陥を検出する信号レベルに設定する。
—方、 この磁気検出装置を用いて薄銅帯 1 0の幅 Aを測定 する場合は、 基準電圧発生器 5 8から出力されるしきい値電 圧を、 前述した基準欠陥を検出する信号レベルより遥かに小 さい値に設定する。 すなわち、 薄鍋帯 1 0においては全く異 常部が存在していなくても一定レベルの漏洩磁束が存在する。 しかし、 薄銅帯 1 0そのものが存在しなければ漏洩磁束は薄 鋼帯 1 0が存在する場合に比較して格段に小さく、 かつその 漏洩磁束による信号レベルはほぼ一定値である。 よって、 し きい値電圧を低く設定して、 薄銅帯 1 0の有無を検出する。 互いに隣接する各比較器 5 7から出力される一対の異常ま たは正常信号は排他的論理和ゲー ト 6 8へ入力される。 そし て、 最外側に配設された各比較器 5 7から出力される各信号 と各排他的論理和ゲー ト 6 8の各出力信号は次の入力回路
69における X 1〜 X 8の合計 8個の各端子へ入力される。 各端子 X 1〜X 8に入力された各信号は板幅演算回路 70へ 入力される。 この板幅演算回路 70は入力された 8個の信号 値から薄銅帯 1 0の幅 Aを算出する。 そして、 算出された薄 鋼帯 1 0の幅 Aが許容範囲に入っているか否かを次の判定回 路 7 1で判定する。 そして、 判定結果と前記算出された幅 A とを表示器 72へ表示する。
薄鋼帯 1 0の幅 Aの演算は次の手順で行う。 すなわち、 各 磁気センサ 7 a相互間の距離を Bとすると、 8個の磁気セン サ 7 aの図 38における 1番目の磁気センサ 7 aと 8番目の 磁気センサ 7 aとの距離は 7 Bとなる。 各比較器 57の出力 信号が [0] の場合は薄銅帯 1 0が存在しなく、 [ 1 ] の場 合は薄鋼帯 1 0が存在する。 したがって、 一つの排他的論理 和ゲー ト 68の出力信号が [ 1] になると、 その排他的論理 和ゲー ト 68に入力されている 2個の比較器 57に対応する 各磁気センサ 7 a位置相互間に薄鋼帯 1 0の縁が存在する。 よって、 出力信号が [ 1 ] である 2個の排他的論理和ゲー ト
5 7を特定すれば、 その間に存在する排他的論理和ゲー ト
68の数に距離 Bを乗算すれば、 薄鋼帯 1 0の幅 Aが得られ る o
なお、 両端に位置する 1番と 8番の磁気センサ 7 aの比較 器 57から [0] の信号が出力されていることを確認する必 要がある。 いずれかの信号が [1] の場合は、 薄鋼帯 1 0の 幅 Aが磁気センサ 7 aの設置幅を越えていることを示す。
このように、 薄鋼帯 1 0の異常部を精度よく検出できると
共に、 必要に応じて、 薄銅帯 1 0の幅 Aを測定することが可 能である。
図 3 9は、 本発明の他の実施例に係わる磁気検出装置の概 略構成を示す側面図である。 図 3 2の実施例と同一部分には 同一符号が付してある。 したがって、 重複する部分の詳細説 明は省略されている。
この実施例においては、 薄網帯 1 0を磁化する磁化器 5 5 および薄鋇帯 1 0の異常部に起因して生じる漏洩磁束を検出 する磁気センサ 7 aがロール 4 4 c内に収納されている。 具 体的には、 磁化器 5 5の磁極 5 6 a , 5 6 bがロール 4 4 c の薄鍋帯 1 0が接触している外周面 5 2に対応する内周面に 対して微小間隔を介して対向するように支持部材でもって両 端の軸受 5 0に固定されている。 したがって、 磁化器 5 5は 回転せずに、 ロール 4 4 cのみが回転する。 そして、 この磁 化器 5 5の磁極 5 6 a , 5 6 bの間に各磁気センサ 7 aが配 さ いる。
この: ί うに構成された磁気検出装置であっても、 各磁気セ ンサ 7 aは非磁性材料で形成されたロール 4 4 cを介して薄 銅帯 1 0の異常部に起因する漏洩磁束を検出できるので、 上 述した実施例とほぼ同様の効果を得ることができる。
さらに、 この実施例においては、 磁化器 5 5および各磁気 センサ 7 aがロール 4 4 c内に収納されているので、 製造現 場等の狭い場所においてもこの磁気検出装置を取付けること が可能である。
図 4 0はさらに別の実施例の磁気検出装置を示す概略構成
図である。 この実施例においては、 磁化器 5 5のみがロール 4 4 c内へ図 3 9と同様な手法で収納されている。 そして、 各磁気センサ 7 aが、 薄鋼帯 1 0およびロール 4 4 cを介し て、 内部に収納された磁化器 5 5の磁極 5 6 a , 5 6 bに対 向するように支持フ レーム 5 4によって固定されている。 こ のように構成された磁気検出装置においても先の実施例とほ ぼ同様の効果を得ることができる。
図 4 1 はさらに別の実施例の磁気検出装置を示す概略構成 図である。 この実施例においては、 図 4 0の実施例とは逆に、 各磁気センサ 7 aがロール 4 4 c内に収納され、 磁化器 5 5 が支持フ レーム 5 4にてロール 4 4 c の外部に固定されてい る。 このように構成された磁気検出装置においても先の実施 例とほぼ同様の効果を得ることができる。
Claims
(1) 磁界内を移動する被検体の磁気的異常部に起因して生 じる漏洩磁束を磁気センサにより検出し、 この磁気センサの 出力信号に含まれる低周波信号成分をローパスフィ ルタで抽 出し、 抽出された低周波信号成分を増幅して補償コイルに印 加し、 この捕償コイルで生起される磁束によって、 前記磁気 センサに交差する浮遊磁束を相殺することを特徴とする磁気 検出方法。
(2) —対の磁極が前記被検体に対向するように磁化器を配 設して、 この磁化器により前記披検体に磁束を交差させ、 前 記磁気センサを前記一対の磁極間を結ぶ線又はこれに平行す る線上に配設し、 この磁気センサでもって、 前記被検体の内 部または表面の磁気的異常部に起因して生じる漏洩磁束を検 出する請求の範囲第 1項記載の磁気検出方法。 ·
(3) 磁界内を移動する被検体の磁気的異常部に起因して生 じる漏洩磁束を磁気センサで検出する磁気検出装置において、 前記磁気センサの出力信号に含まれる低周波信号成分を抽 出するローパスフィ ルタと、 このローパスフィ ルタにて抽出 された低周波信号成分を増幅する増幅器と、 この増幅器の出 力信号にて励磁され、 前記被検体から生じる前記磁気センサ に交差する浮遊磁束を相殺する磁束を生起する補償コイルと を備えた磁気検出装置。
(4) 前記磁界は一対の磁極が前記被検体に対向するように 配設された磁化器によつて生成され、 前記磁気センサは前記
磁化器の一対の磁極間を結ぶ線又はこれに平行する線上に配 設された請求の範囲第 3項記載の磁気検出装置。
( 5 ) 前記磁気センサは、 前記被検体の磁気的異常部に起因 して生じる漏洩磁束のうちの前記被検体の表面に垂直な成分 を検出する垂直型磁気センサであり、 かつ前記補償コィルは、 前記磁気センサの外周面を囲むように卷装されている請求の 範囲第 3項記載の磁気検出装置。
(6 ) 前記磁気センサは、 前記被検体の磁気的異常部に起因 して生じる漏洩磁束のうちの前記被検体の表面に平行な成分 を検出する水平型磁気センサであり、 かつ前記補償コィルは、 前記磁気センサの外周面を囲むように巻装されている請求の 範囲第 3項記載の磁気検出装置。
(7 ) 前記被検体は、 前記磁気センサに対して相対的に移動 する請求の範囲第 3項記載の磁気検出装置。
(8) 前記被検体は、 前記磁気センサに対して相対的に移動 する請求の範囲第 4項記載の磁気検出装置。
(9 ) 前記磁気センサの出力信号に含まれる前記磁気的異常 部に起因して生じる信号を抽出するためのハイパスフィ ルタ と、 前記磁気センサに対する前記被検体の相対的な移動速度 を検出する速度検出器と、 この速度検出器にて検出された移 動速度に応じて前記ハイパスフィ ルタの遮断周波数を変更す る遮断周波数制御手段とを備えた請求の範囲第 7項記載の磁 気検出装置。
( 1 0) 前記磁気センサの出力信号に含まれる前記磁気的異常 部に起因して生じる信号を抽出するためのハイパスフィ ルタ
と、 前記磁気センサに対する前記被検体の相対的な移動速度 を検出する速度検出器と、 この速度検出器にて検出された移 動速度に応じて前記ハイパスフィルタの遮断周波数を変更す る遮断周波数制御手段とを備えた請求の範囲第 8項記載の磁 気検出装置。
(1 1) 磁界内を移動する被検体の磁気的異常部に起因して生 じる漏洩磁束を磁気センサで検出する磁気検出装置において、 前記磁気センサの出力信号に含まれる低周波信号成分を抽 出するローパスフィ ル夕と、 このローパスフィ ルタにて抽出 された低周波信号成分を積分する積分器と、 この積分器にて 積分された低周波信号成分を増幅する増幅器と、 この増幅器 の出力信号にて励磁され、 前記被検体から生じる前記磁気セ ンサに交差する浮遊磁束を相殺する磁束を生起する補償コィ ルとを備えた磁気検出装置。
(12) 磁界内を移動する被検体の磁気的異常部に起因して生 じる漏洩磁束を磁気センサで検出する磁気検出装置において、 前記磁気センサの出力信号に含まれる前記磁気的異常部に 起因して生じる信号を抽出するためのハイパスフィ ルタと、 このハイパスフィ ルタの出力信号を増幅して欠陥信号として 出力する出力増幅器と、 前記磁気センサの近傍位置に設けら れ、 前記磁界の前記被検体の表面に平行な成分を検出する水 平型磁気センサと、 この水平型磁気センサの出力信号で前記 出力増幅器の増幅率を制御する増幅器制御手段とを備えた磁 気検出装置。
(13) 前記出力増幅器の基準増幅率に対応する基準信号を出
力する基準信号発生回路と、 前記水平型磁気センサと前記出 力増幅器との間に介挿され、 前記水平型磁気センサの出力信 号を前記基準信号で除算して、 除算された出力信号で前記出 力増幅器の増幅率を制御する割算回路とを備えた請求の範囲 第 1 2項記載の磁気検出装置。
(14) 磁化器によつて生成された磁界内を移動する被検体の 磁気的異常部に起因して生じる漏洩磁束を磁気センサで検出 する磁気検出装置において、
前記磁気センサの近傍位置に設けられ、 前記磁界の前記被 検体の表面に平行な成分を検出する水平型磁気センサと、 こ の水平型磁気センサの出力信号で前記磁化器によつて生起さ れる磁界強度を制御する磁化器制御手段とを備えた磁気検出
(1 5) 前記磁気センサの出力信号に含まれる前記磁気的異常 部に起因して生じる信号を抽出するためのハイパスフィ ルタ と、 このハイパスフィ ルタの出力信号を増幅して欠陥信号と して出力する出力増幅器と、 前記水平型磁気センサの出力信 号で前記出力増幅器の増幅率を制御する増幅器制御手段とを 備えた請求の範囲第 1 4項記載の磁気検出装置。
(16) 磁界内を移動する被検体の磁気的異常部に起因して生 じる漏洩磁束を磁気センサで検出する磁気検出装置において, 前記磁気センサの出力信号に含まれる低周波信号成分を抽 出するローパスフィ ノレ夕と、 このローパスフィ ルタにて抽出 された低周波信号成分を増幅する増幅器と、 この増幅器の出 力信号にて励磁され、 前記被検体から生じる前記磁気センサ
に交差する浮遊磁束を相殺する磁束を生起する補償コイルと、 前記磁気センサの出力信号に含まれる前記磁気的異常部に起 因して生じる信号を抽出するためのハイパスフィルタと、 こ のハイパスフィ ルタの出力信号を増幅して欠陥信号として出 力する出力増幅器と、 前記磁気センサの近傍位置に設けられ、 前記磁界の前記被検体の表面に平行な成分を検出する水平型 磁気センサと、 この水平型磁気センサの出力信号で前記出力 増幅器の增輻率を制御する増幅器制御手段とを備えた磁気検 出装置。
(17) 磁化器によつて生成された磁界内を移動する被検体の 磁気的異常部に起因して生じる漏洩磁束を磁気センサで検出 する磁気検出装置において、
前記磁気センサの出力信号に含まれる低周波信号成分を抽 出するローパスフィ ルタと、 この口一パスフィ ルタにて抽出 された低周波信号成分を増幅する増幅器と、 この増幅器の出 力信号にて励磁され、 前記被検体から生じる前記磁気センサ に交差する浮遊磁束を相殺する磁束を生起する補償コイルと、 前記磁気センサの出力信号に含まれる前記磁気的異常部に起 因して生じる信号を抽出するためのハイパスフィルタと、 こ のハイパスフィルタの出力信号を増幅して欠陥信号として出 力する出力増幅器と、 前記磁気センサの近傍位置に設けられ、 前記磁界の前記被検体の表面に平行な成分を検出する水平型 磁気センサと、 この水平型磁気センサの出力信号で前記磁化 器によつて生起される磁界強度を制御する磁化器制御手段と を備えた磁気検出装置。
(18) 前記漏洩磁束を検出する磁気センサは、 前記漏洩磁束 のうち前記被検体の表面に垂直な成分を検出する垂直型磁気 センサである請求の範囲第 1 2項, 第 1 4項, 第 1 6項およ び第 1 7項のうちのいずれか一項記載の磁気検出装置。
(19) 前記漏洩磁束を検出する磁気センサは、 前記漏洩磁束 のうち前記被検体の表面に平行な成分を検出する水平型磁気 センサである請求の範囲第 1 2項, 第 1 4項, 第 1 6項およ び第 1 7項のうちのいずれか一項記載の磁気検出装置。
(20) 磁界内を移動する被検体の磁気的異常部に起因して生 じる漏洩磁束を磁気センサで検出する磁気検出装置において、 前記磁気センサの出力信号に含まれる前記磁気的異常部に 起因して生じる信号を抽出するためのハイパスフィ ルタと、 このハイパスフィ ルタの出力信号を増幅して欠陥信号として 出力する出力増幅器と、 前記磁気センサの出力信号で前記出 力増幅器の増幅率を制御する増幅器制御手段とを備えた磁気 検出装置。
(21) 磁化器によつて生成された磁界内を移動する被検体の 磁気的異常部に起因して生じる漏洩磁束を磁気センサで検出 する磁気検出装置において、
前記磁気センサの出力信号で前記磁化器によつて生起され る磁界強度を制御する磁化器制御手段とを備えた磁気検出装
(22) 前記磁気センサの出力信号に含まれる前記磁気的異常 部に起因して生じる信号を抽出するためのハイパスフィ ルタ と、 このハイパスフィ ルタの出力信号を増幅して欠陥信号と
して出力する出力増幅器と、 前記磁気センサの出力信号で前 • 記出力増幅器の増幅率を制御する増幅器制御手段とを備えた 請求の範囲第 2 1項記載の磁気検出装置。
(23) 前記漏洩磁束を検出する磁気センサは、 前記漏洩磁束 のうち前記被検体の表面に平行な成分を検出する水平型磁気 センサである請求の範囲第 2 0項, 第 2 1項および第 2 2項 のうちのいずれか一項記載の磁気検出装置。
(24) 走行する帯状の前記被検体に接し、 その走行方向を変 更する回転自在に支持されたロールと、 前記被検体の前記口 —ルの外周面に接触している部分に対向するように配設され、 前記磁界を生起する磁化器とを備えた請求の範囲第 3項記載 の磁気検出装置。
(25) 前記磁化器は、 一対の磁極を有し、 かつ前記ロールの 外周面に接している被検体に前記一対の磁極が対向するよう に配設され、 前記磁気センサは前記磁化器の磁極間に配設さ れた請求の範囲第 2 4項記載の磁気検出装置。
(26) 前記磁化器は、 一対の磁極を有しかつ前記ロール内に おける前記被検体が接触する部分に、 前記一対の磁極が対向 するように配設され、 前記磁気センサは、 前記磁化器の磁極
' 間に配設された請求の範囲第 2 4項記載の磁気検出装置。
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