處血 ·再囊観鐘纖錄害 Jtび不整戮盖び ICS性酸素 · フ 9一ラジカル よる讓錄辔€予鎵又は 療 m 虚血 · 再灌流組織障害及び不整脈並びに活性酵素 · フリーラジカルによる肺障害の予防又は治療剤 技 術 の 分 野
本発明は r 一 L —グルタ ミル— L —システィ ンエステル誘 導体またはその同一 2分子間の脱水素反応で得られる酸化型 2量体を有効成分とする虚血 · 再灌流組織障害予防及び治療 剤、 不整脈予防及び治療剤並びに活性酸素 · フ リ ーラジカル 障害による各種肺疾患の予防及び治療剤に関する。 背 景 技 術
ダルタチオ ンは生体内組織に広く存在し、 細胞内の主な還 元剤であり、 触媒 · 代謝 · 輪送そして細胞保護に重要な役割 を演じている。 特に細胞保護において、 グルタチオ ンは、 ( 1 ) 自分子中の S H基を介して生体内で発生した傷害性に 富むフリーラジカルや過酸化物を非酵素的に捕捉 · 無毒化し たり、 ( 2 ) グルタチオ ンバーオキシダーゼにより過酸化物 のような活性酸素を還元して不活性化させたり、 ( 3 ) ダル タチオン一 S — ト ラ ンスフェラーゼにより毒物と反応し、 グ ルタチオ ン抱合体として細胞外に排出する こ とにより作用を 発揮し、 抗酸化、 解毒をはじめとして、 放射線障害保護、 温 度耐性を高める等の役割を担っている。
したがって、 組織グルタチォンが各種疾患や老化等により
新たな用紙
低下すると、 組織は傷害を受けやすく なる。 そのような場合 組織ダルタチオンを正常値まで回復させることは、 細胞機能 の回復に重要であり、 また正常の場合でも、 組織グルタチォ ンを増加させればさらに細胞保護機能を高めることができる と考えられている。 実際、 ダルタチオンやいくつかのチォー ル化合物を変異原性物質や癌原性物質に対する防御、 さらに それらによって生じた動物肝腫瘍の縮小を目的として使用し、 有効だったとの報告もある。
さらに近年グルタチォン低下と活性酸素種過生成の相閬が、 心 · S を始めとした各種組織の虚血 · 梗塞障害、 並びに各種 肺障害と閬連して注目されるようになった。
また虚血を血流の再開によって解除すると活性酸素種の生 成が加速されてグルタチォンが一層顕著に低下し、 より重篤 な障害が惹起されることも明らかになりつつある。 同じよう な障害は心、 肝、 腎、 肺、 脬、 血管などの各種臓器移植時に 血流を停止あるいは再開した時にもみられ、 また臓器の切開 手術や切除時にも問題となる。 疾患の原因とされる活性酸素 種及び反応性フリーラジカルは、 組織を構成する細胞の細胞 質及び細胞小器官、 特に細胞の活力のもととなる A T Pを産 生する ミ トコ ン ドリアのいずれにも検出される力、 ミ トコ ン ドリアでは虚血 · 再灌流時に呼吸鎖が発生源となり、 その濃 度が著しく高く なることが観察されている。 また病巣部に集 結した白血球の膜表面で生成する細胞外の活性酸素種も隣接 した細胞に障害的であるともされている。
虚血 · 再灌流時に発生する活性酸素種の消去にグルタチォ
ンが重要な働きをすることは、 まず動物を使った疾患モデル での研究で報告され (例えば、 J. Neurochem., 3 4卷、 4 7 7 — 4 8 6頁、 1 9 8 0年 ; Curr. Surgery, 1 一 2月号、 3 1 一 3 3頁、 1 9 8 8年) 、 さらに人の疾患でも認識された (Circulation, 8 1巻、 2 0 1 — 2 1 1 頁、 1 9 9 0年) 。 いずれの場合にも病態の重篤度はグルタチオンの消費度に相 関するとされている。
また、 各種肺疾患においても、 病態の重篤度が肺上皮細胞 表面等のグルタチオン低下と相関することが報告されている (例えば、 Lung, 1 6 9巻、 1 2 3〜 1 3 8頁、 1 9 9 1年) 従って、 このよ う な疾患の予防 · 治療に外部からダルタチ オ ンを補給する意義は推察できるものの、 ダルタチオ ンその ものを投与しても、 血中半減期が数分と短く組織グルタチォ ン上昇にあまり有効でない。 その理由は、 グルタチオ ン自体 は効率よ く細胞に取込まれず、 一旦分解されてべプチ ドゃ構 成ア ミノ酸の形で細胞に取込まれて、 再合成される必要があ るためと考えられる。
以上の問題点を克服し、 組織グルタチォン上昇能において グルタチオンより優れた化合物として、 2 —ォキソチアゾリ ジ ン一 4 —カルボキ シ レー ト、 Γ — L—グノレタ ミ ル一 L— シ スティ ン、 r 一 L一グルタ ミ ル一 L一 システィ ニル一グリ シ ンェチルエステル (グルタチオ ンモノ ェチルエステル) 等が、 ヒ ト リ ンパ腫細胞や動物を用いた実験により知られるように なってきた (例えば、 Curr. Top. Cell. Regul., 2 6卷、 3 8 3 — 3 9 4頁、 1 9 8 5年 ; Fed. Proc. , 4 3巻、 3 0 3
1 一 3 0 4 2頁、 1 9 8 4年)
次の一般式 ( I ) :
SH
C00H CHZ
H-C-CH2-CH2-C-NH-C-C-0-R l I ]
L 2 I Π
で表される化合物において、 Rがェチルのものは、 特公昭 63 -61302号の記載によって公知であり、 Rが C3 〜C ,。の直鎮 状、 分枝状もしく は環状炭化水素基、 または芳香族が置換し た C t 〜CS の直鎖もしく は分枝状炭化水素基のものは、 特 開昭 64- 19059号及び特開平 2 — 258727号に記載されており、 また Rがメチルのものは、 Flohe らの Z. Klin. Chem. u. Kl in. Biochem. , 8巻、 1 4 9 — 1 5 5頁 ( 1 9 7 0 ) の記載 によって公知であり特開昭 64 -26516号にも記載されている。
Flohe らの文献は、 Rがメチルである一般式 [ I ] で示さ れる τ — L—グルタ ミル— L—システィ ン誘導体が、 グルタ チオンバーオキシダ一ゼの基質となり、 ダルタチオンに比べ て 2 0〜3 0 %の効率で利用されることを示したものである 力 他の有用性を示唆する記述は一切含まれていない。 これ に対し、 先に挙げた当該公報または 3つの公開特許には、 前 記一般式 [ I ] で示される r — L—グルタ ミル一 L—システ ィ ンエステル誘導体またはその酸化型 2量体が、 ダルタチォ ン生合成中間体のエステル誘導体であり、 良好な膜透過性を 有し、 組織に効率よ く取り込まれた後、 脱エステル化を受け て速やかにダルタチォンへと生合成されることにより、 組織
グルタチオンレベルの向上作用を有しているこ と、 肝疾患治 療剤、 白内障治療剤及び腎疾患治療剤などとして有用である ことなどが記載されている。
また、 実験に供する動物種、 組織、 投与量などにより取り 込まれた過剰の r— L 一グルタ ミル— L —システィ ンエステ ル誘導体が、 未変化のまま S H化合物として組織に存在する こ と もあるが、 本発明者らは r 一 L—ダルタ ミル一 L —シス ティ ンエステル誘導体がそのままの形でグルタチオ ンバーオ キシダ一ゼ、 グルタチオン一 S — ト ラ ンスフェラーゼ、 グル タチオンリダクターゼの良い基質になる一方、 グルタチオン と違って r —グルタ ミル ト ラ ンスべプチダーゼによる分解を うけに く いという種々の好ましい性質を有することも報告し ている (生化学、 6 1巻、 9号 (第 6 2回、 日本生化学会大 会抄録号) 、 8 0 0頁、 演題番号 l a - A b 0 8 , 1 9 8 9 年) 。 発 明 の 開 示
本発明者らは、 組織ダルタチオン向上作用、 生化学的グル タチォン代替作用を有する前記一般式 [ I 〗 で表される r 一 L 一グルタ ミル一 L —システィ ンエステル誘導体及びその同 一 2分子間の脱水素反応で得られる酸化型 2量体に関し、 雑 犬を使った心臓虚血 · 再灌流モデルにおいてこれら誘導体が ( 1 ) 心筋細胞のミ トコ ン ド リ アのダルタチオ ンレベル低下 を有意に抑制すること、 ( 2 ) 心筋細胞のミ トコ ン ドリ アの 機能低下を有意に抑制すること、 ( 3 ) 再灌流時の不整脈発
生を有意に抑制し、 死亡率を有意に減少させることなどを見 い出すと共に、 ラ ッ トを使った肝臓虚血 ·再灌流モデルにお いてもこれら誘導体が ; ( 1 ) ミ トコ ン ドリ ア機能の虚血時 の低下を抑制すると共に再灌流時の回復を促進すること、
( 2 ) 肝組織のグルタチオンレベル低下を有意に抑制するこ と、 ( 3 ) 虚血時に低下した肝組織の A T Pを再灌流時によ り速やかに面復させること、 ( 4 ) 再灌流後の肝組織の過酸 化脂質レベル上昇を有意に抑制すること、 ( 5 ) 肝組織から の漏出による再灌流開始直後の肝静脈中のアデニンヌク レオ チ ド濃度の上昇及び再灌流後の血中の肝細胞酵素活性の上昇 を有意に抑制することを見い出した。 本発明者らはさらに、 モルモッ トを使ったオボアルブミ ン吸入による喘息モデルに おいてもこれら誘導体が; ( 1 ) 気道反応性の亢進(log (Ach PC20。 〕 の低下) を防止すること、 ( 2 ) 肺膜の ^—レセプ ター数の滅少及びアデ二レー トシクラーゼ活性の低下を防止 すること、 ( 3 ) 肺組織及び気管支肺胞洗浄液のキサンチン ォキシダーゼ活性の上昇を抑制することなどを見出した。
従って本発明は前記知見に基づき、 次の一般式 〔 I 〕 :
S H
C 00 H C H 2
H - C - C H 2— C H z - C - NH- C- C - 0 -R
ί II ί I!
N H 2 0 H O
(式中、 Rは d 〜 C ,。の直鎮状、 分枝状もしく は環状炭 化水素基、 または芳香族基が置換した C, 〜C5 の直鎖もし く は分枝状炭化水素基を表わす)
新たな ^ ^:
で示される r 一 L—グルタ ミ ノレー L—システィ ンエステル
導体またはその同一 2分子間の脱水素反応で得られる酸化型 2量体を有効成分とする、 心臓、 肝臓を始めとした各種組織 の虚血 · 再灌流時の組織障害、 より具体的には血流の低下、 停止、 あるいは再開に起因した疾患及び組織障害、 例えば狭 心症や心筋梗塞 · 脳梗塞のような各種虚血性疾患、 各種臓器 切開 · 切除 · 移植の術後障害、 冠動脈バイ パス術、 経皮経管 的冠動脈形成術、 血栓溶解剤適応時の障害、 不整脈の予防及 び治療、 並びに活性酸素 · フリーラジカル障害による喘息を 始めとした各種肺疾患の予防及び治療への応用に関する。 図面の簡単な説明
図 1 A ( a ) 及び図 1 B ( b ) は、 犬心臓虚血 · 再灌流モ デルにおける心筋ミ トコ ン ドリ ア機能低下、 すなわち S ta te IEにおける酸素消費速度 (S t . ΙΠ 0 2 ) 低下及び呼吸調節比 ( R C I ) 低下に対する r 一 G C Eの予防 · 治療効果をそれ ぞれ示すグラフである。
図 2 A ( a ) 及び図 2 B ( b ) は、 ラ ッ ト肝臓虚血 · 再灌 流モデルにおける肝臓ミ ト コ ン ド リ ア機能の虚血時の低下及 び再灌流時の回復に対する r 一 G C Eの予防 · 治療効果をそ れぞれ示すグラフである。
図 3 は、 モルモ ッ ト · オボアルブ ミ ン吸入モデルにおける 気道過敏性 ( A c h感受性) の亢進に対する r 一 G C Eの予 防 - 治療効果を示すグラフである。
図 4 は、 モルモ ッ ト · オボアルブ ミ ン吸入モデルにおける
肺膜の β一レセプター数の減少に対する r一 G C Eの予防 ' 治療効果を示すグラフである。
図 5 は、 モルモ ッ ト ' オボアルブミ ン吸入モデルにおける 肺膜のアデ二レー トシクラーゼ活性の低下に対する r— G C Eの予防 · 治療効果を示すグラフである。 具体的な説明
前記一般式 [ I ] 中、 Rは d 〜 C ,。の直鎮状、 分技状も しく は環状炭化水素基、 または芳香族基が置換した C , 〜 C : の直鎖もしく は分技状炭化水素基を表わす。 また、 酸化型 2 量体とは前記一般式 [ I ] の化合物同一 2分子が脱水素反応 でジスルフィ ド結合 (一 S— S—) を形成し 2量体となった ものである。
前記一般式 [ I ] で示される r一 L—ダルタ ミル— L—シ スティ ンエステル誘導体またはその酸化型 2量体は、 例えば、 特公昭 63- 61302号、 特開昭 64- 19059号、 特開昭 64- 26516号に 記載の方法によって製造することができる。
前記一般式 [ I ] において、 Rは具体的には、 メ チル基、 ェチル基、 n ^キシル基、 n—ォクチル基、 イ ソプロビル 基、 2 —メ チノレ一 2 —プロぺニル基、 シク ロへキシル基、 ベ ンジル基などが挙げられる。 前記一般式 [ I ] で示される化 合物は、 これら Rの具体的な基が結合した全ての?·一 L—グ ルタ ミル— L—システィ ンエステル誘導体を包含するが、 そ の代表的化合物としては、 r— L—グルタ ミル一 L—システ ィ ンェチルエステルなどが挙げられる„
前記一般式 [ I ] の Γ 一ダルタ ミルシスティ ンエステル誘 導体またはその酸化型 2量体を本発明にかかる医薬として用 いる場合、 これらの化合物は遊離型としてまたは薬学的に許 容される酸あるいは塩基の付加塩として使用する。 塩として 使用する際に付加する酸及び塩基は無機化合物、 有機化合物 いずれでも良く、 塩にした時にも十分な効果を発揮し、 生体 に無毒性あるいは低毒性のものであればなんら限定されるも のではない。
前記一般式 [ I ] の化合物またはその酸化型 2量体は、 本 発明にかかる医薬として予防及び治療のために薬学的に許容 される担体、 賦形剤、 溶剤、 希釈剤、 着色剤、 保存剤、 中和 剤、 安定化剤と混合して所望の剤型として経口的、 非経口的 または経気道的に投与することができる。
経口投与剤は、 錠剤、 顆粒剤、 散剤、 カプセル剤などの固 形製剤あるいはシロ ップ剤、 エリキシル剤、 乳化剤、 懸濁剤 などの液状製剤とすることができる。 また非経口投与剤は、 注射剤、 座剤、 皮 Jf外用剤などとすることができる。 これら の製剤は前記一般式 [ I ] の化合物またはその酸化型 2量体 に薬学的に許容される製造補助剤を加え常法によってつく ら れる。 さらに公知の方法により持続性製剤にすることもでき る。
経口投与のための固形製剤は、 前記一般式 [ I ] の化合物 またはその酸化型 2量体と乳糖、 デンプン、 結晶セルロース、 メ チルセルロース、 グリ セ リ ン、 アルギン酸ナ ト リ ウム、 ァ ラビアゴム、 リ ン酸水素カルシウム、 メ タケイ酸アルミ ン酸
マグネシゥム、 乳酸カルシゥム、 塩化ナ ト リ ウム、 炭酸カル シゥム、 力オリ ンなどの陚形剤とを混合して散剤にするか、 必要に応じてヒ ドロキシプロビルセルロース、 ポリ ビ二ルビ 口リ ドン、 白糖、 アルギン酸ナ ト リ ウム、 炭酸水素ナ ト リゥ ムなどの崩壌剤を加えて造粒し顆粒剤とする。 錠剤はこれら の散剤、 顆粒剤をそのまま、 あるいは滑沢剤としてタルク、 ステアリ ン酸マグネシウムなどを加えて打錠してつく る。 さ らに上述の顆粒剤または錠剤をメタァク リル酸メチルコボリ マー、 ヒ ドロキシプロビルメチルセゾレロースフタ レー トなど の基剤で被覆して腸溶性製剤、 あるいはェチルセルロース、 硬化油などで被覆して持続性製剤にすることも可能である。 カプセル剤は散剤または顆粒剤を硬カプセルに充塡するか、 前記一般式 [ I ] の化合物またはその酸化型 2量体をグリセ リ ン、 ポリ エチレングリ コール、 ォリーブ油などに懸濁ある いは溶解した後ゼラチン膜で覆い、 軟カプセル剤とすること もできる。
経口投与のための液状製荊は、 前記一般式 [ I 〗 の化合物 またはその酸化型 2量体と白糖、 グリ セ リ ン、 ソルビ トール などの甘味剤とを水に溶かしシロ ッブ剤にするか、 さらにェ タノール、 精油などを加えてエリ キシル剤とするか、 または ボリ ソルベー ト 8 0、 カルボキシメ チルセルロースナ ト リ ウ ム、 アラビアゴムなどを添加し乳化剤あるいは懸濁剤とする。 注射剤は、 前記一般式 [ I ] の化合物またはその酸化型 2 量体にリ ン酸一水素ナ ト リ ウム、 リ ン酸二水素ナ ト リ ウム、 水酸化ナ ト リ ウム、 塩酸、 乳酸、 乳酸ナ ト リ ウムなどの P H
調整剤、 ブドウ糖、 塩化ナ ト リ ゥムなどの等張化剤、 亜硫酸 水素ナ ト リ ウム、 ァスコルビン酸、 エチレンジァ ミ ン四酢酸 ナ ト リ ウムなどの S H基安定化剤とともに注射用蒸留水に溶 解し、 無菌濾過してアンプルまたはボリ エチレン製、 ガラス 製の容器などに充塡し、 皮下、 筋肉内、 静脈内、 動脈内への 単回用または長 ♦ 短時間の持続注入用剤とする。 また用時調 製型の注射剤はさ らにデキス ト リ ン、 シク ロデキス ト リ ン、 マンニ トール、 ゼラチンなどを加えた後真空凍結乾燥してつ く ることができる。 また公知の方法に従って前記一般式 [ I ] の化合物またはその酸化型 2量体をリ ボソームやマイ ク ロス フユア一に封入した注射剤にしても良い。
座剤は、 前記一般式 [ I ] の化合物またはその酸化型 2量 体をポリ エチレングリ コール、 ラノ リ ン、 脂肪酸のモノ、 ジ あるいは ト リ グリ セ リ ド、 カカオ脂と共に加温 ' 溶融し、 冷 却可塑するか、 大豆油、 ボリエチレングリ コールなどに懸濁 あるいは溶解した後ゼラチンなどで膜被覆してつ く る こ とが できる。
皮 Jf外用剤は前記一般式 [ I ] の化合物またはその酸化型 2量体をポリ エチ レ ングリ コール、 白色ワセ リ ン、 流動パラ フ ィ ンなどに加えて作る こ とができ、 軟膏、 ク リ ーム、 ゲル などのいずれの形状のものであっても良い。
経気道投与剤は、 前記一般式 [ I ] の化合物またはその酸 化型 2量体を通常吸入法で微粒子として投与する。 薬剤を有 効成分として舍有する微粒子は、 エアロゾル、 粉体などの形 体で粒径が 0 . 5 〜 5 0 〃 mのものが好ま しい。 エアロゾル
を発生させる装置としては、 例えば超音波式ゃジェ ッ ト式の ネブライザ一、 低級アル力 ンあるいはフッ素化アル力 ンなど を噴射剤に使ったスプレーなどが使える。 また粉体は、 自発 的あるいは強制的呼吸に連動させた簡易型の吸入器などを使 つて投与される。
かかる医薬製剤中の一般式 [ I ] で表わされる化合物また はその酸化型 2量体の濃度に特に限定はないが、 一般には製 剤中に 0 . 1〜 7 0重量%、 好ましく は 1〜 5 0重量%程度 が適当である。 またその用量にも限定はないが 0 . 0 1〜 5 g /日 Z患者、 好ましく は 0 . 1〜2 . 5 g Z日ノ患者程度 が適当であり、 連続注入を例外として投与回数は通常 1 曰当 り 1〜 4面である。 実 施 例
次に実施例を示して、 本発明を具体的に説明するが、 本発 明は実施例により限定されるものではない。
実施例 1
犬心臓虚血 · 再灌流モデルにおける虚血 · 再灌流障害およ びそれに伴う不整脈に対する Γ 一 L—ダルタ ミル一 L一シス ティ ンェチルエステル ( r — G C E ) の予防 ' 治療効果 実験の方法
体重 1 0 kg前後の雌雄の雑種成犬 5 2頭に、 ペン トバルビ タールナ ト リ ウム 5 O mgZkgを腹崆内投与して麻酔をかけた 後、 直ちに気管揷管し Harvard ベンチレーターで人工的換気 を続けた。 心電図の電極をセ ッ 卜し、 実験中、 モニター · 記
録を続けた。 右大腿静脈及び動脈に力ニューレをセ ッ ト し、 それぞれ、 水分補給のための生理食塩水の持続点滴や被験薬 剤の投与、 及び動脈血圧のモニターに用いた。 左胸の第四ま たは第五肋間を切開して開胸した後、 心膜を破り心臓を露出 させた。 虚血は左冠状動脈前下行技を第一対角枝の分岐直後 で結紮することにより、 また再灌流は引続き結紮を解除する ことにより行った。
実験群は 4つに分け、 グループ 1 ( n = 9 ) は 2時間虚血 群、 グループ 2 ( n = 1 7 ) は 2時間虚血 1時間再灌流群、 グループ 3 ( n = 1 0 ) は 2時間虚血 1時間再灌流 + r一 G C E 1 0 nigZkg再灌流直前静注群、 グループ 4 ( n = 1 6 ) は 2時間虚血ノ 1時間再灌流十還元型グルタチオ ン ( G S H、 対照薬) 1 0 mgZkg再灌流直前静注群とした。
虚血 · 再灌流障害の評価は、 虚血 · 再灌流終了後、 心臓の 虚血 · 再灌流部位及び正常部位の ( 1 ) ミ ト コ ン ドリ アのグ ルタチォン舍量、 及び ( 2 ) ミ トコ ン ドリ ァの機能などを測 定して行った。 ミ トコ ン ドリ アの調製は、 虚血 ♦ 再灌流後直 ちに心臓を摘出し氷冷生理食塩水で洗った後、 素早く虚血 - 再灌流領域と正常領域を切り出し、 それぞれから直ちに、 Ha tef iらの Arch. Biochem. Biophys. , 9 4巻、 1 4 8 — 1 5 5 頁、 1 9 6 1年に記載された方法に従って行った。
ミ ト コ ン ドリ アのグルタチオ ン舍量は、 調製したミ ト コ ン ドリ ァ懸濁液に直ちに 1ノ 1 0体積のスルホサリ チル酸二水 和物 2 7. 5 % ( wZv ) 水溶液を加えてタ ンパク変性させ た後、 遠心して得られた上清について、 Tietzeの Anal. Bioc
hem., 2 7卷、 5 0 2 — 5 2 2頁、 1 9 6 9年に記載された 方法で測定した。 ミ トコ ン ドリァ機能の評価は、 杉山らの Am. Heart J., 1 0 0卷、 8 2 9 — 8 3 7頁、 1 9 8 0年に記載 された方法に従って、 呼吸能を酸素電極を用いてボーラログ ラフ的に測定し、 State Π [における酸素消費速度 (St. I 02 と呼吸調節比 ( R C I ) を求めて行った。
不整脈の評価は、 心電図を解折し、 不整脈すなわち心室性 期外収縮の回数、 及び心室性期外収縮が 3回以上連続する心 室頻拍の積算時間を求めて行った。
1. 死亡率
表 1に、 2時間虚血時及び引続く 1時間再灌流時の死亡率 を示した。 r — G C Eを再灌流直前に投与したグループ 3で は再灌流時の死亡率が 0であるのに対し、 薬剤無投与のダル ープ 2あるいは G S H投与のグループ 4では再灌流時に心室 細動により約 5 0 %が死亡した。 以上の結果は、 r — G C E が再灌流障害による突然死に対し優れた予防 · 治療効果を有 することを示している。
以下の 2及び 3に記した虚血 · 再灌流障害及び不整脈の解 折は、 生き残った各群 8頭、 計 3 2頭について行った。 デー タは平均値土標準偏差で表わし、 有意差検定は DunneU's te stによって行った。 Pが 0. 0 5以下の場合を統計的に有意 と見なした。
2. 虚血 · 再灌流障害の予防及び治療効果
表 2 に、 正常部及び虛血 · 再灌流部心筋ミ トコ ン ド リ アの グルタチオ ン舍量を示した。 虚血 · 再灌流部の還元型 ( G S H ) 及びそれに酸化型 ( G S S G) を加えた全ダルタチオン 舍量は、 グループ 1 に見られるように 2時間虚血後に正常部 に比し約 8 0 %に低下し、 引続いて 1時間再灌流後にはグル ープ 2に見られるように約 6 0 %へと一層低下した。 これに 対し、 r一 G C Eを再灌流直前に 1 0 mgZkg投与したグルー プ 3では、 再灌流後も 8 5〜 8 8 %と高い値であり、 再灌流 時の一層のグルタチオンの低下を有意に抑制するだけでなく, 2時間虚血の間に起こつたグルタチォン低下をも回復に向か わせる傾向を示した。 他方 G S Hを投与したグループ 4では 何ら効果が見られなかった。 以上の結果は、 G C Eが優 れた膜透過性を有し、 細胞内器官である ミ トコ ン ド リ アの虚 血 ' 再灌流時のダルタチオ ン レベル低下に対して、 優れた予 防 · 治療効果を有することを示している。
図 1 A ( a ) 及び図 1 B ( b ) に、 正常部及び虚血 · 再灌 流部心筋ミ トコ ン ド リ アの機能、 すなわち St. ΠΙにおける酸 素消費速度 (St. m 02 ) 及び呼吸調節比 ( R C I ) をそれ ぞれ示した。 r— G C Eを再灌流直前に 1 O mgZkg投与した グループ 3では、 再灌流時のミ トコ ン ド リ ア機能の一層の低 下が完全に抑制されるばかりでな く、 r— G C E投与前に起 こった虚血時の機能低下も有意に改善されていた。 これに対 し、 G S Hを投与したグループ 4では、 何ら保護効果が見ら れなかった。 以上の結果は、 r— G C Eが心虚血 · 再灌流障
新たな 紙
害の予防 ·治療に優れた効果を有することを示している。
3. 不整脈の予防 , 治療効果
表 3に、 虚血 · 再灌流時の不整脈 (すなわち心室性期外収 縮) の回数並びにそれが 3回以上連続する心室頻拍の積算時 間を示した。 心室性期外収縮は、 薬剤無投与のグループ 2に 見られるように虚血の 1 2 0分間より も再灌流 6 0分の間に 集中していた。 この再灌流時の著明な不整脈の発生は、 r 一 G C Eを再灌流直前に 1 O agZkg投与したグループ 3では顕 著に抑制されたが、 G S Hを投与したグループ 4ではまつた く抑制されなかった。 心室頻拍の積算時間についても、 心室 性期外収縮と同様に、 7" — G C Eは再灌流時の増加を顕著に 抑制したが、 G S Hは全く効果を示さなかった。 以上の結果 は、 r 一 G C Eが心虚血 · 再灌流障害に伴う不整脈の発生に 対して、 優れた予防 ·治療効果を有することを示している。
犬心臓虚血 · 再灌流実験中の死亡率
(死亡頭数ノ実験した頭数)
2時間虚血時 1時間再灌流時 グル- -プ 1 1 / 9
グル- -ブ 2 1 / 1 7 8 / 1 6 グル- -プ 3 2 / 1 0 0 / 8 グル- -プ 4 1 / 1 6 7 / 1 5 グル プ 1 2時間虚血
グル プ 2 2時間虚血/ 1時間再灌流
グノレ プ 3 2時間虚血ノ 1時間再灌流+ r — G C Ε
再灌流直前投与
グルーフ · 4 2時間虚血/ 1時間再灌流 + G S H再灌 流直前投与
Ά1_
犬心臓虛血 · 再灌流後の心筋ミ トコ ンドリアの 々'ル々チオ ン含量 ( nmol/ mg protein ) 正常部 虚血または 再灌流部
値は平均土標準偏差
*Ρ<0.05 ; **Ρ <0.01 対応する正常部に対して
+ Ρ<0.05 ; † す Ρ <0.01 グループ 1の虚血部に対して § Ρ ぐ 0.01 グループ 2の再灌流部に対して
実施例 2
ラ ッ ト肝臓虚血 · 再灌流モデルにおける虚血 · 再灌流障害 に対する r - G C Eの予防 , 治療効果
実験の方法
体重 2 5 0〜 3 0 0 gの雄性 Wis tar系ラ ッ トを、 実験前 2 4時間自由に摂水できる状態で絶食させた。 7 2匹のラ 'ン ト を、 2 4匹ずつ次の 3群、 すなわち対照群、 G S H投与群そ れに r — G C E投与群に分けた。 各ラ ッ トにペン トバルビタ —ルナ ト リ ウム 4 0 mg/ 0. 8 ml /kgを腹腔内投与して麻酔 をかけ、 大腿静脈に力ニューレをセ ッ ト した。 G S H投与群 及び r — G C E投与群には、 G S Hあるいは r — G C Eをそ れぞれ 5 O mgZkg静注した。 続いて各グループで生理食塩水 の 0. 8 ml Zhrの速度での持続静注を注入ポンプを使って開 始し、 実験の間中続け、 容積置換に充てた。 生理食塩水注入 開始 3 0分後に、 正中線に沿って開腹し、 肝門を露出させた < Hasselgrenらの J, Surg. Res, , 3 4巻、 4 0 9 — 4 1 4頁、 1 9 8 4年に記載された方法に従って、 肝臓左葉と中葉へ移 行するすべての脈管、 すなわち、 肝動脈、 門脈、 それに胆管 をク ラ ンプで止め、 2時間閉塞し虚血状態にした。 この方法 では肝臓の上記以外の部分への血管は閉塞させないため、 肝 門部の血行停止を回避でき、 血液循環の安定化に繋がった。 続いて、 脈管のすべての閉塞をク ラ ンプをはずして解除し、 1時間苒灌流した。 腹壁は、 虛血および再灌流の間、 縫合し て閉じておいた。
各群 1 8匹を用い、 虚血前、 2時間虚血後、 1時間再灌流
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後の各時点で各 6匹ずつから肝臓を摘出した。 肝臓の一部は 液体窒素中で急速に凍結しグルタチオン、 アデニンヌク レオ チ ド及び過酸化脂質の測定に供した。.残りの肝膝から、 直ち にミ トコ ン ドリアの抽出を Hogeboomと Schneider の J. Biol. Chera., 1 7 2卷、 6 1 9頁一、 1 9 4 8年に記載された方法 に従って行った。 別途各群 6匹ずつを用いて実験を行い、 再 灌流開始直後の肝静胨血を採取し、 漏出したアデニンヌク レ ォチ ドの測定に供した。 また、 前述の 1時間再灌流後には採 血も行い、 漏出した肝細胞酵素活性の測定に供した。
虚血 *再灌流障害の評価は、 肝組織の ( 1 ) ミ トコ ン ドリ ァ機能、 ( 2 ) グルタチオン濃度、 ( 3 ) アデニンヌク レオ チ ド濃度、 ( 4 ) 過酸化脂質濃度、 および ( 5 ) 肝組織から 漏出した、 再灌流開始直後の肝静脈中のアデニンヌク レオチ ド濃度、 ( 6 ) 1時間再灌流後の血中の肝細胞酵素活性を測 定して行った。 すなわち、 ( 1 ) の ミ トコ ン ドリ ァ機能は、 Chanceらの Adv. Enzymol , 1 7卷、 6 5頁—、 1 9 5 6年に 記載された方法に従って測定した。 また、 ( 2 ) のダルタチ ォン定量は、 肝組織に対しその重量の 1 0倍体積のスルホサ リ チル酸二水和物 2. 5 % ( w/v ) 水溶液を加えてホモジ ヱナイズした後遠心して得られた上清について、 実施例 1 と 同様の方法で行った。 また、 ( 3 ) のアデニンヌク レオチ ド 定量は、 Suginoらの J. Chromatogr. , 3 6 1巻、 4 2 7 — 4 3 1頁、 1 9 8 6年に記載された方法に従って、 肝組織の過 塩素酸抽出液を水酸化力 リ ゥムで中和後沈毅を除いてから、 イオン交換 H P L Cにかけて行った。 また、 ( 4 ) の過酸化
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脂質の測定は、 Ohkawaらの Anal. Biochem. , 9 5卷、 3 5 1 頁—, 1 9 7 9年に記載されたチォバルビツール酸法に従つ て行った。 また、 ( 5 ) のアデニンヌク レオチ ド定量は、 肝 静脈血を遠心して血清を取り、 さらに血清中のタ ンバクをマ イ ク口フィルターを使った遠心で除いた後、 ( 2 ) と同様に H P L Cにかけて行った。 また、 ( 6 ) の A S Τ , A L T及 び L D Hなどの活性測定は Uni-Kit(Chugai, Co. Ltd, Tokyo: Japan) ¾:用いて 了った c
すべての結果は、 平均値土標準偏差で表わした。 有意差検 定は DunneU's testにより行った。 Pが 0. 0 5以下の場合 を統計的に有意と見なした。
結果
図 2 A ( a ) 及び図 2 B ( b ) に、 肝組織ミ トコ ン ドリ ア の機能を示した。 7" — G C Eは虚血によって引き起こされる St. 1Π O z 低下を有意に抑制し、 また再灌流時の機能回復を 有意に促進した。 これに対し、 G S Hは何ら保護効果を示さ なかった。
表 4に、 肝組織のグルタチオン濃度の変化を示した。 ダル タチオン濃度は、 対照群及び G S H投与群では再灌流後に虛 血前の約 6 0 %及び約 7 0 %にそれぞれ有意に低下するのに 対し、 r 一 G C E投与群では、 実験の間を通して有意な低下 は見られなかった。 しかも、 r 一 G C E投与群の肝臓グルタ チオ ン濃度は実験の間を通じて、 対照群または G S H投与群 より も有意に高かった。
表 5に、 肝組織アデ二ンヌ ク レオチ ド濃度の変化を示した c
STたな g紙
2時間虚血は、 AT P , A D Pの顕著な減少及び逆に AM P の増加を引き起こした。 r 一 G C Eは、 虚血によって引き起 こされる AT P減少に対しては何ら効果を示さなかったが、 再灌流後の AT P回復を有意に促進した。 G S Hには、 AT P回復促進効果はなかった。 表 3
犬心臓虛血 · 再灌流時の不整脈 心寮性期外収縮(面) 心室頻拍の積笪時閽(秒)
2時間 1時間 2時間 1時間 虚血時 再灌流時 虛皿特 再灌流時 グループ 1 30±31 3±6 ^
2 11±15 1376±956 0±1 1029±671 3 40±51 32±30* 1±2 3±5* 4 42±43 1731±1574 1±2 983±959 値は平均土標準偏差
* Ρ < 0 0 1 : グループ 2の 1時間再灌流時に対して
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£4
ラ 'ン ト JffMfii ·濯流時の
腿織グルタチォン離の変化 グノレタチオン (#mol/gS¾gS)
GSH GSSG GSH+GSSG 前
対照群 4.92±0.58 0.30±0.05 5.22±0.57
GSH m 4.91±0.35 0.38±0.06 5.29±0.38 r -GCE 5.65±0.3(Γ 0.39±0.07- 6.04±0.35* 対照群 4.25±0.48 0.26±0.04 4.51±0.48
GSH投雜 4.35±0.65 0.35±0.04·* 4.40±0·68 r -GCE投雜 5.48±0.42** 0.39±0.0Γ 5.87±0.43^ 1 B|¾靈流後
対照群 3.01±0·53Ββ 0.20±0.05 3.22±0.57^
GSH投 3.40±0.60β 0.37±0.05- 3.77±0.64ss ΐ -GCE投雜 4.97±0.25 0.54±0.09- 5.50±0.26** すべての値は、 6個の分析値の平均土^^として示す。
*P<0.05 ; **P <0.01 : 対照群に対して
M?く 0.01 : 各群の; Ufll前に対し
ラット SMlfil醒流時の腿織
アデ二ンヌクレオチド¾ ¾の変化
アデニンヌクレオチド (^woi/g!F^fiS)
ATP ADP AMP ATP+ADP +AMP 戯前
m 2.71±0. 0.85±0.07 0.19±0.02 3.75±0.18
GSH投雜 2.57±0·16 0.65±0.06 0.18±0.01 3.40±0·2(Γ Γ— GCE投雜 2·69±0·15 0.57±0*05 0.13±0.01 3.39±0.16* 後
対照群 0.05±0.01 0.14±0·02 0.83±0.08 1.02±0.10 GSH投雜 0·04土 0·01 0.13±0.02 0.73±0·11 0·90±0·11 r-G E 0.06±0.01 0.17±0.03 0·87±0.11 1.10±0.10
1離爾流後
対照群 1·06±0.08 0.27+0.02 0.09±0.01 1·42±0·09 GSH投雜 1.13±0.13 0.15士 0· 02 1·66±0·16 Γ— GCE投機 1.70±0.02*' 0.38±0.03·* 0.12±0.01 2.21±0.03*' すべての値は、 6個の分折値の平均土^^として示す。
*Ρ<0.05 ; **Ρ <0.01 : 対照群に対して
肝過酸化脂質濃度
再灌流の後、 肝過酸化脂質濃度 ( 9 . 7 ± 0 . ί ηοϊ y Big 蛋白質) は 2時間虚血後のそれ ( 6. 4 ± 0. 6 nmol / mgfe 白質) に比べて有意に ( Ρく 0 . 0 1 ) 増加した。 ァ一 G C Εの投与はこの増加を有意に抑制した ( 6. 5 6 :t 0. 6 nm olノ mg蛋白質, Pく 0 . 0 1 ) 。 しかしながら、 G S Hの投
与は何ら保護効果を有しなかった ( 9. 1 ± 2. 0 nmol/mg 蛋白質) 。
アデニ ンヌク レオチ ド及び肝細胞酵素の漏出
Γ一 G C Eは、 表 6に示すように再灌流開始直後に観察さ れる肝静脈中へのアデ二ンヌ ク レオチ ドの漏出を有意に 5 0 %以上滅少させると共に、 表 Ίに示すように 1時間再灌流後 の血中に見られる肝細胞からの漏出酵素をも有意に減少させ た。 G S Hの投与によってはアデニ ンヌ ク レオチ ドの漏出及 び肝細胞酵素の漏出のいずれも有意に軽減させなかった。
再灌流開始直後の肝静脈中の
アデニ ンヌ ク レオチ ド濃度
アデニ ンヌ ク レオチ ド
(〃 mol / L血清) 対照群 4.23±2.04
G S H投与群 3.59±1.28
r一 G C E投与群 1.96±0.80*
すべての値は、 6個の測定値の平均土標準偏差として示す。
* : 対照群に対し Pぐ 0. 0 5
1時間再灌流後の血清 A S T
A L T及び L D H濃度
I U/ L
AS T A L T L D H
対照群 4805±1260 2957土 936 39928± 14416 GSH 投与群 3914±1102 2337土 571 26435±12191 r - GCE 投与群 2071±625 924土 330*' 14678± 2763*' すべての値は、 6個の分折値の平均土標準偏差として示す。 酪号 AS T : ァスバラギン酸ァ ミノ ト ラ ンスフェラーゼ、
AL T : ァラニンア ミノ トラ ンスフェラーゼ、 L D H :乳酸 脱水素酵素。
* * : 対照群に対し P < 0. 0.1
f 以上の結果は、 r一 G C Eが肝虚血 · 再灌流障害の予防 · 治療に優れた効果を有することを示している。
実施例 3
モルモ ッ ト ' オボアルブミ ン吸入モデルにおける気道反応 性亢進に対する T 一 G C Eの予防 · 治療効果
実験の方法
体重 3 5 0〜4 0 0 gの雄性 Hart ley 系モルモ ッ トを使い、 対照群、 オボアルブミ ン (OA) 群、 および、 0 A + r— G C E群の 3つに分けた。 対照群には、 生理食塩水のヱァロゾ ルを毎日 ?〜 8分、 1 0 日間連続して吸入させた。 O A群に は、 2 %OAのエアロゾルを同様に吸入させた。 OA十 r— G C E群には、 2 %OAのエアロゾルを同様に吸入させる他.. Γ — G C Eを 1 0 mg/kg、 1 日 2画、 1 0 日間、 腹腔内投与
した。
薬効の判定は、 ( 1 ) 気道反応性の指標として気道抵抗性 がベースライ ンの 2 0 0 %以上を示すのに最低必要なァセチ ノレコ リ ン濃度 ( Ach _Provocative Concentration 200 ) を 1 0 日間吸入の前後で測定すると共に、 1 0 日間吸入後の、 ( 2 ) 肺膜の /?一レセブター数及びアデ二レー ト シクラ一ゼ 活性、 並びに ( 3 ) 肺組織、 気管支肺胞洗浄液、 及び血清の キサ ンチ ンォキシダーゼ活性、 を測定して行った。
各測定には、 各群 6匹ずつを用い、 結果は平均値土標準偏 差で表わした。 有意差検定は、 Dunnett's testで行った。 P が 0. 0 5以下の場合を統計的に有意と見なした。
結果
図 3に気道反応性の指標として log[Ach PC2。0]を取り、 吸 入前後の変化を示した。 図 4及び 5に、 1 0 日間吸入後の肺 膜 ^一レセブター数、 及び肺膜アデユレ一 ト シクラ一ゼ活性 をそれぞれ示した。 表 8 に 1 0 日間吸入後の肺組織、 気管支 肺胞洗浄液及び血清中のキサンチンォキシダーゼ活性を示す。
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肺組織、 気管支肺胞洗净液及び血清中の キサンチンォキシダーゼ活性 jjtft卞
試験群 肺 組 織 血 清 肺胞洗浄液
(aUZ組織) (Μϋ/Βΐΐ) (BIU/BD 対照群 7.35±6.48 2.85±1.17 3.51±1.15
OA群 49.1±11.7* 12.6±3.16 11.5±2.66*
0A+ r -GCE群 33.3±4.02*" 9.43±0.95*† 10.0±1.77* 值は平均値士標準偏差を示す。
* :対照群に対し P < 0. 0 1
# : O A群に対し P < 0. 0 1
す : OA群に対し Pく 0. 0 5
Γ — G C Eを投与すると、 O A吸入による ( 1 ) 気道反応 性の顕著な亢進 (log[Ach PC2。。]の顕著な低下) 、 ( 2 ) 膜 ーレセプター数の著明な減少 ( 3 8 %滅) 、 膜アデ二レー トシクラーゼ活性の著明な減少 (イ ソプロテレノ一ル剌激時 ··· 3 8 %減、 基底時… 2 8 %滅) のいずれも防止され、 OA 吸入を行っているにも拘らず、 0 Aを投与しない時と同じ値 が維持されていた。 また、 キサンチンォキシダーゼの値も、 肺組織及び気管支肺胞洗浄液などでは OA + r — G C E群の 方が O A群より も有意に低値を示した。
O A吸入による気道過敏症 (喘息) 発症の機構は、 O A吸 入に伴い何らかの機構でキサンチンデヒ ドロゲナーゼがキサ ンチンォキシダーゼへ変換されるとォキシジェンラジカルが 産生され、 今度はこれが酵素変換を著明に加速させたり レセ
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ブター機能の低下を舍めた組織障害を憎悪させたりするので はないかと考えられている。 以上の結果は、 r — G C Eがラ ジカルス力ヴヱ ンジャーとしてこの悪循環を断つこ とにより 活性酸素 · フリ一ラジカル障害による喘息を始めとした各種 肺疾患の予防 ' 治療に優れた効果を有することを示している,
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