WO1989011058A1 - Connection mechanism for thin-walled stainless steel pipes and joint - Google Patents

Description

明 細

薄肉ステ ン レス鋼管と継手の接続機構

技 術 分 野

この発明は、 流体を移送する薄肉ステンレス鋼管を配管作業の 場で簡単且つ確実に接続することができる薄肉ステ ン レス網管と継 手の接続機構に関するものである。

背 景 技 術

従来から、 薄肉ステ ン レス綱管は、 水や蒸気などの流体を移送す る屋内又は屋外の配管として広く使用されている。 このような薄肉 ステ ン レス鋼管は、 腐食して漏洩を起こ し易い鉄管や銅管、 又は耐 熱性や耐寒性の低いビニル管等の欠点を補う ものであって、 広い用 途を持ったものである。

又、 一般にステ ン レス鋼管は、 素材であるステ ン レス綱が高価で あることを考慮し、 更に、 硬質でしかも展延性を有するスチ ン レス 綱の性質を利用して、 その肉厚を l 前後に加工して使用している, 従って、 このような薄肉ステ ン レス綱管を互いに接続する場合には. その端部をねじ切り してナ ツ ト等で接続することは困難であり、 従 来より、 ハ ンダ付けや熔接、 又はプレスなどによる接続が行われて きた。

このような従来の薄肉ステンレス鋼管の接続機構の欠点は、 引抜 き力に対する強度が充分でな く、 取り外しが出来ない上、 接繞部で 腐食作用を起こ し易く 、 しかも、 接続作業に熟練を要する点にある < そこで、 この発明の出願人は、 先に、 日本国実用新案登録願昭 58 - 2 005 号 （実用新案公開昭 59 - 1 07390 号） を提案した。 こ の明細書に おいて示される薄肉ステ ン レス鋼管と継手の接続機構は、 薄肉ステ ンレス綱管の端部外周に、 2つの傾斜面を有する山型突起部を形成 し、 前記継手の内径を前記薄肉ステ ン レス鋼管が挿入可能な大き さ に設けると共に、 前記継手の端部外周に雄ねじを形成し、 更に、 前 記継手の端部内周に切欠部を設け、 パッキンを介して前記継手が前 記山型突起部の一方の傾斜面に密着するように設け、 更に、 前記薄 肉ステンレス鑼管に外装させるナッ トの端部内周にも前記山型突起 部の他方の傾斜面に対応する切欠部を形成して、 該ナツ トを前記継 手の雄ねじに螺合するものであった。

しかしながら、 この従来提案の薄肉ステ ン レス鋼管と継手の接続 機構においても、 未だ未解決の問題点を舍んでいた。 即ち、 継手に 対してナツ 卜を締め付けた場合に、 完全に締め付けが行われている か否かの判断が外部より見た目で確認することができないために、 ナッ トの締め込む程度を締め込み トルクの感覚的な大きさ、 又はナ ツ トの回転数や回転角度で確認するか、 或いは、. 継手を挟んで対向 するナツ トの間隔をゲージで計測しなければならず、 このような作 業はいずれも手数がかかり実用的でないという問題点がある。

この発明は、 このような問題点を解決するために提案されたもの であって、 薄肉ステン レス鋼管の接続部分における引抜きの強度を 改善し、 取り外しが容易で、 接続作業に熟練を要せず、 しかも、 ナ ッ トの締め付け不足や締め忘れを視覚によつて容易に確認すること のできる薄肉ステンレス鐧管と継手の接続機構を提供することを目 的としている。

発 明 の 開 示

上記の目的を達成するためのこの発明の構成は、 嬙部外周に 2つ の傾斜面を有する山型突起部を形成したステンレス綱眚と、 該薄肉 ステンレス鑌管を挿入する內周を有し、 その端部內周にパッキ ン嵌 め込み部及び前記 ώ型突起部に密着するテーパ部からなる第 1切欠 部を有レ、 その外周に鍔端面を形成した鍔を有し、 且つ、 その嬙部 外周に雄ねじを有する継手と、 該継手の雄ねじに螺合する雌ねじ部 を有し、 前記薄肉ステ ン レス鋼管に外嵌する嵌合部を有し、 前記雌 ねじ部と前記継手の雄ねじが螺合固着した際に前記継手の端面が当 接する継手当接面を有し、 且つ、 前記嵌合部の内側端部に前記山型 突起部の一方の傾斜面に密着する第 2切欠部を形成したナ ツ 卜 と、 前記ナ ツ トの雌ねじ部と前記継手の雄ねじが蟪合固着した際に前記 山型突起部の他方の傾斜面と前記ナ ツ トの継手当接面及び前記パッ キ ン嵌め込み部にそれぞれ密着するよう に形成したパッキンと、 前 記ナ ツ ト端面と鍔端面の間で前記継手に外嵌してその外面が着色さ れた皿パネとからなるものである。

このような構成を採用するこ とによって、 継手のパッキ ン嵌め込 み部にはパッキンが嵌め込まれ、 更に、 継手には外面に着色された 皿パネが装着され、 ナ ツ トを装着した薄肉ステ ン レス綱管は、 その 端部を継手の内部に挿入されて接続される。 パッキンは、 薄肉ステ ン レス鋼管の端部外周に形成した山型突起部の他方の傾斜面と前記 ナ ッ 卜の継手当接面及び継手のパッキ ン嵌め込み部に密着するよう に形成されているので、 継手を介して接続された薄肉ステ ン レス網 管を流れる流体の漏洩は防止される。 前記薄肉ステ ン レス鋼管の山 型突起部は、 接続時に、 継手のテーパ部、 ナ ツ トの第 2切欠 、 及 びパッキ ンによって狭圧されているので、 前記継手より ステ ン レス 鋼管が抜けるこ とはない。 更に、 温度変化等に対して伸びの大きな 性質を有する薄肉ステ ン レス鋼管が伸縮を繰り返しても山型突起部 は、 継手のテーバ部及びナ ツ トの第 2切欠部により強固に固定され ているために変形せず、 従って、 山型突起部及びナ ツ トの継手当接 面及びパッキ ン嵌め込み部で構成される部屋の大きさは一定であつ て圧縮及び拡張をせず、 収容されたパッキンの寿命の延長化を図る こ とができる。 又、 継手の外周には鍔端面を有する鍔を設けている ので、 ナ ツ トの継手当接面が継手の先端に当接するまで螺入したと き、 継手に外嵌する皿バネは、 ナ ツ ト嫱面と鍔嬙面の間で圧縮され て密著し、 更に、 皿パネの凸面に着色した色表示が外部より見えな く なるまで締め付けることにより、 ナツ トの締め付けを視覚的に管 理することができる。 鍔嫱面は、 ナツ ト端面と平行に設けてあれば 着色された皿バネの外面を外部より確認することが可能であるが、 鍔端面が継手端部の外周面に対して垂直方向に形成されている場合 において、 最もその確認は容易である。 更に、 皿バネは、 ナツ ト嬙 面側或いは継手端面側のいずれにその凸面側を向けていても同様の 役割を果たす。 又、 ナツ トを締め付けた際に、 継手の先端がナツ ト の継手当接面と当接することによって、 ねじ部に大きな引張力が生 じて、 これが雌ねじ部と雄ねじ部の螺合部分の摩擦抵抗を増大させ て強固な締着カを得ることができると共に、 山型突起部の相対向す る 2つの傾斜面をナツ ト及び継手の双方で締め付けることにより、 継手及びナツ トは山型突起部に僅かに滑り込み、 この山型突起部の 弾性反発力がそれぞれナツ ト及び皿バネの双方に伝わり、 又、 パッ キ ン及び皿パネの反発 3章性も加わって、 薄肉ステ ンレス鋼管の曲げ、 振動、 捻り等によって生じるナツ トの緩みば防止される。

即ち、 この発明の薄肉ステ ン レス鍋管と継手の接続機構によると、 薄肉ステ ンレス鋼管と継手との接続部分における引抜き強度及び耐 久性を改善することができ、 蘀肉ステ ン レス鐧管どう しの接続や取 り外しの作業はナツ トの着脱によって容易であり、 接镜作業に熟練 した技術を要せず、 しかも、 ナツ トの締め付け不足や締め忘れを視 覚によって未然に防止することができるという利点がある。

図面の簡単な説明

第 1図乃至第 4図はこの発明に係る薄肉ステ ンレス鋼管と継手の 接続機構の好ましい実施例を示し、 第 1図は縦断面図、 第 2図は第 1図の D - Π断面図、 第 3図及び第 4図は接続過程を説明する要部 拡大縦断面図、 第 5図ば山型突起部の形成過程を説明する拡眚ゴム 通常時の縦断面図、 第 6図は同じく拡管ゴム圧縮時の縦断面図であ る。 発明を実施するための最良の形態

こ の発明をより詳細に説述するために、 以下添付図面に従ってこ れを詳細に説明する。

この発明の薄肉ステ ン レス鋼管と継手の接続機構は、 第 1 図乃至 第 4図に示すように、 薄肉ステ ン レス鋼管 1 、 継手 2、 ナ ツ ト 3 、 ノ、' ッ キ ン 4及び皿バネ 5から構成される。

薄肉ステ ン レス綱管 1 は、 その嬙部外周に管径を拡径して形成し た断面が 2つの傾斜面 6 a 、 6 bを有する山状の山型突起部 6を有 している。 前記継手 2 は、 その端部内周面にチーパ部 7 a とパツキ ン嵌め込み部 7 bからなる第 1切欠部 7を形成すると共に、 端部外 周面には雄ねじ 8を形成し、 ナ ツ ト 3を締め込んだ際、 ナ ツ ト端面 3 a に対向する鍔 9を設けている。 前記ナ ツ ト 3 は、 前記薄肉ステ ン レス鋼管 1 に外嵌する嵌合部 1 0、 該嵌合部 1 0 より も内径が大 き く形成されると共に内周面に前記継手 2 の雄ねじ 8が螺合するね じ濯を刻んだ雌ねじ部 1 1 、 嵌合部 1 0 と雌ねじ部 1 1 の内径差に よって形成される継手当接面 1 2及び該継手当接面 1 2 の内側端部 に形成される第 2切欠部 1 3からなる。 更に、 ノ、' ッ キ ン 4 は、 前記 継手 2 のパ ッ キ ン嵌め込み部 7 b に嵌め込み使用する ものであ って、 薄肉ステ ン レス綱管 1 と継手 2 の接続完了時に、 薄肉ステ ン レス網 管 1 の山型突起部 6、 継手 2 のパ ッ キ ン嵌め込み部 7 b 、 ナ ツ ト 3 の継手当接面 1 2 にそれぞれ密着可能な接着面を有する横断面が矩 形のゴム等の弾力性のある材質からなるパ ッキンである。 又、 前記 皿バネ 5 は、 ナ ツ トを継手に螺合した際、 ナ ツ ト端面 3 a と該ナ ソ ト端面 3 a に対向する継手 2の鍔 9の鍔端面 9 a との間に位置する よ う に継手 2 に外嵌するものであ って、 その凸面 5 a に着色を施し ている。

こ のよ う な構成からなる薄肉ステ ン レス鋼管 〗 、 継手 2 、 ナ ツ ト 3 、 パ 'ノ キ ン 4及び皿バネ 5 は次しつようにして接続機構を構成す , まず、 薄肉ステンレス鋼管 1 に 1つ又は 2つのナッ ト 3を外嵌し てから、 薄肉ステン レス鐧管 1の片嬙又は両端において管径を拡径 して山状の山型突起部 6を形成する。 このとき、 山型突起部 6の傾 斜面 6 b の傾斜角とナ ツ ト 3 の第 2切欠部 1 3 の傾斜角を等しくな るようにすることが最も望ましいが、 そのためには、 特公昭 61 - 138 90号公報に開示された第 5図乃至第 6図に示す拡管装置を使用する が、 この拡管装置以外の装置であってもよいのは勿論である。 第 5 図乃至第 6図に示す拡管装置は、 図外の基合に固定された拡管へッ ド 1 4 と、 該拡管へッ ド 1 4内に移動自在に揷通されたシャ フ ト 1 5、 該シャフ ト 1 5 に外嵌したゴム受け 1 6、 拡管ゴム 1 7及びゴ ム押え 1 8 、 シャ フ ト 1 5の先端に固定した係止部 1 9を主構成要 件とするものであって、 その拡管操作は次の通りに行う。

まず、 第 5図に示すように、 前記拡管へッ ド 1 4の外周に形成さ れた雄ねじ 2 0 と前記薄肉ステ ンレス鐮管 1に外嵌したナッ ト 3 の 雌ねじ部 1 1 の雌ねじを螺合固着する。 このとき、 薄肉ステ ンレス 網管 1 の端部からば、 シャフ ト 1 5及びゴム受け 1 6、 拡管ゴム 1 7、 ゴム押え 1 8、 係止部 1 9が同時に揷入されている。 そして、 図外の装置によって、 シャフ ト 1 5を矢印 A方向に引っ張ると第 6 図に示すように、 ゴム受け 1 6が拡管へッ ド 1 4に当接する。 その 後も尚、 シャフ ト 1 5を矢印 A方向に引つ張ると、 係止部 1 9がゴ ム押え 1 8を矢印 A方向へ押すので、 ゴム受け 1 6及びゴム押え 1 8に挟圧された拡管ゴム 1 7 はその幅を縮小されるので円周方向へ 縮小された体積分だけ膨張する。 この膨張した拡管ゴム 1 7 の外周 には、 ナ ツ ト 3 の第 2切欠部 1 3及び拡管ヘ ッ ド 1 4 の先端内周面 に形成した切欠部 2 1が形成する山状の空間 2 2が存在しているの で、 前記拡眚ゴム 1 7 の円周方向への膨張に伴い薄肉ステ ン レス鋼 管 1 はその嬙部において山状の空間 2 2に膨出して山型突起部 6を 形成すると、 山型突起部 6 の傾斜面 6 の傾斜角とナ ' ト 3 の第 2 切欠部 1 3 の傾斜角が全 く 等し く なるために、 軸線が一致して密着 度がよ く なる利点がある上に、 継手 2 と螺合するナ ッ ト 3 が拡管治 具の一部と して使用されて、 薄肉ステ ン レス綱管 1 に山型突起部 5 を拡管形成するので、 山型突起部 5 を形成するための作業性が大幅 に向上する。

上述のようにして、 薄肉ステ ン レス鋼管 1 の拡管を終えると、 継 手 2 のパツキ ン嵌め込み部 7 bにパッキ ン 4を嵌め込んだ後、 薄肉 ステ ン レス鋼管 1 の端部を、 その外周に皿バネ 5 の着色した凸面 5 a を鍔嫱面 9 a側に向けて外嵌している継手 2 の内部へ挿入する。 そして、 継手 2 の端部外周に形成した雄ねじ 8 とナ ツ ト 3 の雌ねじ 部 1 1 の雌ねじをナ ツ ト 3 の継手当接面 1 2が継手 2 の先端に当接 するまで螺入させると、 前記薄肉ステ ン レス綱管 1 の山型突起部 6 は、 継手 2 のテーパ部 7 a 、 ナ ツ ト 3 の第 2切欠部 1 3及びパツキ ン 4 によって狭圧されて強固に固定される。 更に、 パ ソキン 4 は山 型突起部 6 の傾斜面 6 a 、 パッキ ン嵌め込み部 7 b及び継手当接面 1 2 に密着し、 薄肉ステ ン レス鋼管 1 内を流れる流体の漏洩を防止 する。 また、 ナ ツ ト 3 の継手当接面 1 2 が継手 2 の先端に当接する まで螺入したとき、 皿バネ 5 はナ ツ ト端面 3 a と鍔端面 9 a との間 で圧縮されて密着し、 凸面 5 a に着色した色表示が見えな く なり完 全に締結されたこ とが確認できる。

産業上の利用可能性

以上のよう に、 こ の発明に係る薄肉ステ ン レス綱管と継手の接続 機構は、 水道配管の接続機構と して、 屋內又は屋外の温水や熟水の 移送のための配管の接続機構と して、 更に、 加熱蒸気や加圧蒸気又 は粉粒体等の移送におけるステ ン レス鋼管を用いた配管の接続に有 用であり、 特に、 着脱を自在に して、 しかも確実に漏洩を防止し且 つ永年使用されなければならないこ とが要求される配管の接続に適 している。

Claims

請 求 の 範 面

1. 端部舛周に 2つの傾斜面を有する山型突起部を形成したステ ン レス網管と、

該薄肉ステンレス鑼管を揷入する内径を有し、 その端部内周にパ ッキン嵌め込み部を備えた第 1切欠部を形成し、 その外周に鍔端面 を形成した鍔を有し、 且つ、 その端部外周に雄ねじを有する継手と、 該継手の雄ねじに螺合する雌ねじ部を有し、 前記薄肉ステ ン レス 鑲管に外嵌する嵌合部を有し、 前記雌ねじ部と前記継手の雄ねじが 螺合面着した際に前記継手の端面が当接する継手当接面を有し、 且 つ、 前記嵌合部の内側端部に前記 ώ型突起部の一方の傾斜面に密着 する第 2切欠部を形成したナツ トと、

前記ナッ トの雌ねじ部と前記継手の雄ねじが螺合固着した際に、 前記 ώ型突起部の他方の傾斜面と前記ナッ トの継手当接面及び前記 パ フキン嵌め込み部にそれぞれ密着するように形成したパッキンと 前記ナッ ト端面と獰端面の間で継手に外嵌してその外面が着色さ れた皿バネとから構成される薄肉ステン レス鐲管と継手の接続機構,

2. 継手の嬙部內周に形成した第 1切欠部に山型突起部に密着する テーバ部を形成した請求の範囲第 1項記載の薄肉ステ ンレス鐲管と 継手の接続機構。

3. 端面が継手の嬙部外周面に対して垂直方向に形成されている 請求の範囲第 1項記載の薄肉ステンレス鐧管と継手の接続機構。

4. 皿バネの着色が凸面側に施されている請求の範囲第 1項記載の 薄肉ステ ンレス鋼管と継手の接続機構。

5. 皿バネの外面がナツ ト及び鍔と異なる色彩で着色されている請 求の範囲第 1項記載の薄肉ステンレス鋼管と継手の接镜璣構。