JPWO2022004301A5 - - Google Patents

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JPWO2022004301A5
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本開示は、一般にコイル、モータ及びコイルの製造方法に関し、より詳細には、曲げ加工された屈曲部を有する導線を備えるコイル、コイルを備えるモータ、コイルの製造方法に関する。
特許文献1には、モータが大きい回転トルクを効率良く得るために、スロット内のマグネットワイヤの占積率(マグネットワイヤの占める体積の割合)を高くするために形成されたマグネットワイヤが記載されている。
特許文献1に記載のマグネットワイヤでは、スロット内に配設したマグネットワイヤ同士の隙間をなくすために、導線の横断面形状を矩形にしている。
しかし、特許文献1に記載の導線に対して曲げ加工を行うと、曲げ加工された屈曲部における横断面の面積が小さくなってしまうという問題があった。
特開2007-317636号公報
本開示は上記事由に鑑みてなされており、曲げ加工された屈曲部における横断面の面積を大きくすることができるコイル、モータ及びコイルの製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本開示の一態様に係るコイルは、巻回された導線を備える。前記導線は、曲げ加工された屈曲部と、前記導線の延伸方向において前記屈曲部の両側に位置し、前記屈曲部と比べて曲率が小さい複数の辺部とを有する。前記屈曲部における前記導線の内周から外周までの幅は、前記複数の辺部における前記導線の内周から外周までの幅以上である。
本開示の一態様に係るコイルは、巻回された導線を備える。前記導線は、曲げ加工された屈曲部と、前記導線の延伸方向において前記屈曲部の両側に位置し、前記屈曲部と比べて曲率が小さい複数の辺部とを有する。前記屈曲部と前記複数の辺部との間の領域における前記導線の外周には、くぼみが形成されている。
本開示の一態様に係るモータは、前記コイルと、前記コイルが装着されるステータとを備える。
本開示の一態様に係るコイルの製造方法は、導線を準備する工程と、前記導線を巻回する工程とを有する。前記導線を準備する工程では、長手方向を有する基部、及び、長手方向と直交する方向に沿って前記基部から突出する凸部を有する前記導線を準備する。前記導線を巻回する工程では、前記凸部が前記導線の外周に位置するように前記凸部の位置で前記導線に対して曲げ加工を行い、前記導線を巻回する。
図1は、実施形態1に係るコイルの外観斜視図である。 図2は、同上のコイルの平面図である。 図3は、同上のコイルの曲げ加工前の平面図である。 図4は、同上のコイルを備えるモータの側面図である。 図5は、同上のコイルを備えるモータを第1方向から見た平面図である。 図6は、同上のコイルを備えるモータを第2方向から見た平面図である。 図7は、実施形態2に係るコイルの平面図である。 図8は、実施形態3に係るコイルの平面図である。 図9Aは、同上のコイルの曲げ加工前の平面図である。図9Bは、図9A中のY軸の正方向から同上のコイルを見た平面図である。
以下、本開示に関する好ましい実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態において互いに共通する要素には同一符号を付しており、共通する要素についての重複する説明は省略する。
以下の説明では特に断りがない限り、図1~図3においてZ軸方向を上下方向と規定し、Z軸方向の正の向き(Z軸矢印の向き)を上向きと規定する。また、以下の説明では特に断りがない限り、図1~図3においてX軸方向及びY軸方向を水平方向と規定する。ただし、これらの方向は一例であり、コイル1の使用時の方向を規定する趣旨ではない。また、図面中の各方向を示す矢印は説明のために表記しているに過ぎず、実体を伴わない。
(実施形態1)
(1)概要
まず、本実施形態に係るコイル1の概要について、図1及び図2を参照して説明する。
本実施形態に係るコイル1は、導線2の横断面が矩形状の平角導線であり、いわゆるエッジワイズ巻きされたエッジワイズコイルである。コイル1は、例えば後述するモータ10(図4~6参照)に使用されるコイルである。
導線2は、上述のように横断面が矩形状の平角導線であり、巻回軸方向(図1中のZ軸方向)に複数回巻かれている。言い換えると導線2は、上下方向に積層されるように巻回されている。
導線2は、複数(図1の例では12個)の曲げ加工された屈曲部C1~C12を有している。言い換えると、導線2は、複数の曲げ加工がされて巻回されている。以下の説明において、12個の屈曲部C1~C12の各々を特に区別しないときは、12個の屈曲部C1~C12の各々を屈曲部C0という。
また、導線2は、導線2が延びる方向である延伸方向において複数の屈曲部C0の両側に位置する複数(図1の例では12個)の辺部S0を有している。
曲げ加工された屈曲部C0における導線2の内周(内周面22d)から外周(外周面22b)までの幅Wi1は、辺部S0(屈曲部C2の場合、辺部S1又は辺部S2)における導線2の内周から外周までの幅Wi2以上である。そのため、本実施形態に係るコイル1は、導線2の曲げ加工された屈曲部C0における横断面の面積を大きくすることができる。
(2)詳細
以下、本実施形態に係るコイル1の詳細な構成について、図1及び図2を参照して説明する。コイル1は、導線2と、被膜3(図8参照)とを備えている。なお、図1~3では、被膜3の図示を省略している。
(2.1)導線の構成
まず、導線2の構成について、図1及び図2を参照して説明する。導線2は、例えば、銅、アルミニウム、真鍮、鉄、マグネシウム、又はSUS(Steel Use Stainless)等の導電性材料で形成されている。
上述のように導線2は、上下方向に積層されるように巻回されている。本開示において、導線2の上側から下側に向かう各層を、第1層L1、第2層L2、第3層L3、第4層L4という。第1層L1から第4層L4において、隣接する2つの層の間には隙間がある。導線2の上下方向において隣接する部分同士(層同士)は接触していない。
導線2は、引き出し部21と、基部22と、引き出し部23とを有している。
引き出し部21は、導線2における第1層L1に位置する。引き出し部21は、直方体状であり、引き出し部21の断面は矩形状である。外部からの電力供給を受けるため、又は外部に電力を供給するために、基部22から導線2の外周側に突出している。引き出し部21は、「(5)モータ」の欄で後述する、モータ10が備えるバスバー14a~14d(図5参照)のいずれかと電気的に接続される。
基部22は、導線2のうち、積層されるように巻回される部位である。基部22は、第1層L1側(Z軸の正方向)から見て、引き出し部21を始点として時計周りに巻回されている。基部22は、複数(図1の例では12個)の曲げ加工された屈曲部C1~C12を有している。屈曲部C2~C12の各々は、基部22が上下方向(Z軸方向)から見て矩形枠状になるように約90度屈曲している(図2参照)。基部22は、横断面が台形状であり、いわゆるエッジワイズ巻きをされている。
基部22は、基部22(導線2)が延びる方向である延伸方向において、複数の屈曲部C0の両側に位置する複数(図1の例では12個)の辺部S1~S12を有している。言い換えると、12個の辺部S1~S12は、基部22における12個の屈曲部C0以外の部分である。なお、以下の説明において、12個の辺部S1~S12の各々を特に区別しないときは、12個の辺部S1~S12の各々を辺部S0という。辺部S0は直方体状の形状をしており、横断面の形状は台形状である。辺部S0の曲率は、屈曲部C0の曲率より小さい。言い換えると、辺部S0は屈曲部C0と比べて直線に近い。
本実施形態における基部22の構成をより具体的に説明する。基部22は、引き出し部21の端部から図1中のX軸の負方向へ約90度屈曲する屈曲部C1を有する。また、基部22は、屈曲部C1の端部からX軸の負方向に延び、X軸の負方向に延びるにつれ下側(図1中のZ軸の負方向)に位置する辺部S1を有する。また、基部22は、辺部S1の端部から図1中のY軸の正方向へ約90度屈曲する屈曲部C2を有する。また、基部22は、屈曲部C2の端部からY軸の正方向へ延びる辺部S2を有する。また、基部22は、辺部S2の端部からX軸の正方向へ約90度屈曲する屈曲部C3を有する。また、基部22は、屈曲部C3の端部からX軸の正方向へ延びる辺部S3を有する。また、基部22は、辺部S3の端部からY軸の負方向へ約90度屈曲する屈曲部C4を有する。また、基部22は、屈曲部C4の端部からY軸の負方向へ延びる辺部S4を有する。基部22が有する4個の屈曲部C1~C4及び4個の辺部S1~S4は、導線2の第1層L1に位置する。
さらに、基部22は、辺部S4の端部からX軸の負方向へ約90度屈曲する屈曲部C5を有する。また、基部22は、屈曲部C5の端部からX軸の負方向に延び、X軸の負方向に延びるにつれ下側(Z軸の負方向)に位置する辺部S5を有する。また、基部22は、辺部S5の端部からY軸の正方向へ約90度屈曲する屈曲部C6を有する。また、基部22は、屈曲部C6の端部からY軸の正方向へ延びる辺部S6を有する。また、基部22は、辺部S6の端部からX軸の正方向へ約90度屈曲する屈曲部C7を有する。また、基部22は、屈曲部C7の端部からX軸の正方向へ延びる辺部S7を有する。また、基部22は、辺部S7の端部からY軸の負方向へ約90度屈曲する屈曲部C8を有する。また、基部22は、屈曲部C8の端部からY軸の負方向へ延びる辺部S8を有する。基部22が有する4個の屈曲部C5~C8及び4個の辺部S5~S8は、導線2の第2層L2に位置する。
さらに、基部22は、辺部S8の端部からX軸の負方向へ約90度屈曲する屈曲部C9を有する。また、基部22は、屈曲部C9の端部からX軸の負方向に延び、X軸の負方向に延びるにつれ下側(Z軸の負方向)に位置する辺部S9を有する。また、基部22は、辺部S9の端部からY軸の正方向へ約90度屈曲する屈曲部C10を有する。また、基部22は、屈曲部C10の端部からY軸の正方向へ延びる辺部S10を有する。また、基部22は、辺部S10の端部からX軸の正方向へ約90度屈曲する屈曲部C11を有する。また、基部22は、屈曲部C11の端部からX軸の正方向へ延びる辺部S11を有する。また、基部22は、辺部S11の端部からY軸の負方向へ約90度屈曲する屈曲部C12を有する。また、基部22は、屈曲部C12の端部からY軸の負方向へ延びる辺部S12を有する。基部22が有する4個の屈曲部C8~C12及び4個の辺部S8~S12は、導線2の第3層L3に位置する。
基部22は、上面22aと、外周面22bと、下面22cと、内周面22dとを有している(図1参照)。上面22a、外周面22b、下面22c及び内周面22dは、矩形状の面である。基部22は、上下方向に直交する方向(水平方向)から見たときに、矩形状の形になるように巻回されている。ここで、基部22の「幅」とは、基部22が延びる方向である延伸方向と直交する方向(水平方向)の幅をいう。また、基部22の「幅」は、導線2の内周(内周面22d)から導線2の外周(外周面22b)までの幅ともいえる。また、第1層L1~第4層L4において隣接する2つの層のうちの上側の層の下面22cの幅は、隣接する2つの層のうちの下側の層の上面22aの幅以上である。
本実施形態に係るコイル1の屈曲部C0の幅Wi1は、導線2の延伸方向において屈曲部C0の両側に位置する2つの辺部S0の幅Wi2より広い。そのため、本実施形態に係るコイル1では、曲げ加工された屈曲部C0の横断面(導線2の延伸方向と直交する面)の面積を大きくすることができるという利点がある。
また、図2に示すように、本実施形態に係るコイル1では、屈曲部C0における導線2の外周の少なくとも一部の曲率半径R1は、屈曲部C0における導線2の内周の曲率半径R2以下である。ここで、曲率半径R1は、屈曲部C0における導線2の外周より内側に存在する曲率中心Ce1から屈曲部C0における導線2の外周までの半径である。また、曲率半径R2は、屈曲部C0における導線2の内周より内側に存在する曲率中心Ce2から屈曲部C0における導線2の内周までの半径である。また、言い換えると、本実施形態に係るコイル1の屈曲部C0における導線2の外周の少なくとも一部の曲率(曲率半径の逆数)は、屈曲部C0における導線2の内周の曲率以上である。屈曲部C0における導線2の外周の曲率半径R1は、内周の曲率半径R2以下であるため、屈曲部C0における導線2の幅Wi1をより広くしやすい。したがって、曲げ加工された屈曲部C0の横断面の面積をより大きくしやすいという利点がある。
図1に示すように、引き出し部23は、辺部S12からY軸方向の負方向に延びる部分であり、導線2における第4層L4に位置する。引き出し部23は直方体状であり、引き出し部23の横断面は台形状である。引き出し部23は、外部からの電力供給を受けるため、又は、外部に電力を供給するために、基部22から導線2の外周側に突出している。
(2.2)被膜の構成
被膜3(図8参照)は、導線2の基部22の表面(上面22a、外周面22b、下面22c及び内周面22d)を覆うように基部22と一体に形成されている。被膜3は、例えばポリウレタン、ポリアミド、ポリエステル、ポリイミド、エステルイミド及びアミドイミド等の電気的絶縁性を有する絶縁材料が、導線2に対して塗布、含侵及び滴下等されることにより形成される。被膜3が導線2の表面を覆うことで、導線2において上下方向に隣接する部分同士の電気的絶縁性が確保される。
(3)コイルの作用効果
上述のように、本実施形態に係るコイル1は、巻回された導線2を備える。導線2は、曲げ加工された屈曲部C0と、導線2の延伸方向において屈曲部C0の両側に位置し屈曲部C0と比べて曲率が小さい辺部S0とを有している。屈曲部C0における導線2の内周から外周までの幅Wi1は、辺部S0における導線2の内周から外周までの幅Wi2以上である。屈曲部C0の幅Wi1が辺部S0の幅Wi2以上であるため、屈曲部C0の幅Wi1が辺部S0の幅Wi2より小さい場合と比べて、曲げ加工された屈曲部C0の横断面の面積を大きくすることができる。したがって、本実施形態に係るコイル1では、導線2の電気抵抗率を低減することができる。
また、本実施形態に係るコイル1では、屈曲部C0における導線2の外周の曲率半径R1は、屈曲部C0における導線2の内周の曲率半径R2以下である。そのため、屈曲部C0の幅Wi1を辺部S0の幅Wi2より大きくしやすく、曲げ加工された屈曲部C0における横断面の面積を大きくしやすい。
また、本実施形態に係るコイル1では、導線2(基部22)はエッジワイズ巻きされた平角導線である。そのため、横断面が丸状の導線を巻回したコイルと比べて、空間に対する導線2の占積率を増やすことができる。
また、本実施形態に係るコイル1では、曲げ加工された屈曲部C0を複数有する。辺部S0より幅が広い屈曲部C0を複数有するため、空間に対する導線2の占積率をより高めることができる。
(4)コイルの製造方法
次に、コイル1を製造する方法の一例について説明する。本実施形態に係るコイル1の製造方法は、導線2aを準備する工程と、導線2aを巻回する工程とを有する。
まず、図3に示すような上下方向(Z軸方向)からの平面視において帯状の導線2aを準備する。本実施形態の導線2aは、電気的絶縁性を有する被膜3(図9A参照)が被覆された状態である。帯状の導線2aを巻回することで、図1に示すような導線2にする。なお、本実施形態の導線2aは、導線2における引き出し部21側から、導線2における引き出し部23側に延びるにつれて(図1参照)、幅が狭くなる。図3中の符号は、導線2aが図1に示すような導線2の形状になったときの上述の各部位に対応するように付されている。例えば、帯状の導線2aには屈曲部C1は存在しないが、巻回された導線2の形状になったときに屈曲部C1となる部分に対して、屈曲部C1と同じ符号を付している。
帯状の導線2aは、基部22と、複数(図3の例では4個)の凸部P0とを有している。基部22は長手方向を有している。複数の凸部P0は、長手方向と直交する方向に沿って基部22から突出している。複数の凸部P0は、導線2aが導線2の形状になったときの、各屈曲部C0に対応する部分における導線2の外周側に形成されている。すなわち、本実施形態の導線2aは、12個の屈曲部C1~C12に対応する12個の部分を有しているため、12個の凸部P0を有している。本実施形態に係るコイル1における凸部P0は、三角形状である。凸部P0が導線2aに存在することで、屈曲部C0の幅Wi1を大きくすることができ、屈曲部C0における横断面の面積を大きくすることができるという利点がある。
次に、帯状の導線2aを巻回する工程について説明する。本実施形態では、導線2aの長手方向が図1中のY軸に沿った状態から導線2a(図3参照)を巻回するものとする。まず、基部22の辺部S1が図1中のX軸の負方向に延びるように、かつ、基部22の凸部P0(図3参照)が導線2における外周側に位置するように、導線2aを約90度屈曲させて屈曲部C1を成形する。凸部P0は、曲げ加工がされるに伴い引張応力によって引き出し部21の延伸方向(Y軸方向)及び辺部S1(基部22)の延伸方向(X軸方向)に延ばされる。ここで、本実施形態の凸部P0は、導線2aが曲げ加工されるに伴い、2つ辺部S0(又は辺部S1及び引き出し部21)の延伸方向に延ばされ、凸部P0としての形状はなくなる。
次に、辺部S2がY軸の正方向に延びるように、かつ、凸部P0が導線2における外周側に位置するように、導線2aを約90度屈曲させて屈曲部C2を成形する。次に、辺部S3がX軸の正方向に延びるように、かつ、凸部P0が導線2における外周側に位置するように、導線2aを約90度屈曲させて屈曲部C3を成形する。次に、辺部S4がY軸の負方向に延びるように、かつ、凸部P0が導線2における外周側に位置するように、導線2aを約90度屈曲させて屈曲部C4を成形する。この後も同様に、複数の凸部が、屈曲部C5~C12において導線2の外周側に位置するように、導線2aを第1層L1から時計回りに巻回していく。導線2aの巻回を完了すると、導線2aは、図1に示すような上下方向において積層されるように巻回された導線2になる。なお、導線2aを巻回する作業の順番は任意である。以上の工程により、コイル1が製造される。
本実施形態に係るコイル1では、凸部P0が屈曲部C0における導線2の外周側となるように曲げ加工がされることで、屈曲部C0の幅Wi1を大きくすることができる。屈曲部C0の幅Wi1を大きくすることで、屈曲部C0における横断面の面積を大きくすることができる。
(5)モータ
次に、上述したコイル1を備えるモータ10の一例について、図4~図6を参照して説明する。図5は図4に示すモータ10を第1方向D1から見た平面図であり、図6は図4に示すモータ10を第2方向D2から見た平面図である。本実施形態に係るモータ10は、複数のコイル1(U1~U4,V1~V4,W1~W4)と、シャフト11と、ロータ12と、ステータ13と、バスバー14a~14dとを備えている。なお、図4及び図5では、バスバー14a~14dの各々を区別しやすいように、バスバー14a~14dの各々に異なるパターンのドットを付している。
シャフト11は、図4中の第1方向D1及び第2方向D2に沿った長手方向を有する棒状の部材である。
ロータ12は、シャフト11の外周に接するように配置されている。ロータ12は、ステータ13に対向するように配置された複数(図6の例では10個)の磁石121を有している。複数の磁石121は、N極、S極がシャフト11の外周方向に沿って交互に配置されている。なお、本実施形態の磁石121は、例えばネオジム磁石である。
ステータ13は、円環状のステータコア131と、ステータコア131の内周に沿って等隙間に配置された複数(図6の例では12個)のティース132とを有している(図6参照)。ステータ13は、シャフト11の径方向において、ロータ12に対して所定の隙間を保持するように、ロータ12の外側に配置されている。
ステータ13は、複数(図6の例では12個)のコイルU1~U4,V1~V4,W1~4を有している。以下の説明において、複数のコイルU1~U4,V1~V4,W1~4の各々を特に区別しないときは、複数のコイルU1~U4,V1~V4,W1~4の各々を、コイル1という。
複数のコイルU1~U4,V1~V4,W1~4の各々は、対応する1つのティース132に装着される。言い換えると、コイル1は、ティース132に対して集中巻きにされている。また、コイルU1~U4はバスバー14aに電気的に接続され、コイルV1~V4はバスバー14cに電気的に接続され、コイルW1~W4はバスバー14bに電気的に接続されている。
以上説明したモータ10では、上述のようにコイル1において、屈曲部C0における導線2の幅Wi1が、屈曲部C0と隣接する辺部S0の幅Wi2より大きい。そのため、屈曲部C0の横断面の面積を大きくすることができるという利点がある。
(6)変形例
実施形態1は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態1は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。本開示において説明する各図は、模式的な図であり、各図中の各構成要素の大きさ及び厚さのそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
導線2において延伸方向に延びつつ下側に位置する部分は、辺部S1、辺部S5及び辺部S9に限られない。すなわち、導線2は、導線2における各層の少なくとも一部分が延伸方向に延びつつ下側に位置するようにし、積層するように巻回されていればよい。例えば、導線2の全ての部分で延伸方向に延びつつ下側に位置するように巻回すると仮定する。この仮定の場合、導線2が延伸方向に延びるにつれ下側に位置する割合(傾き)は、上記実施形態における辺部S1、辺部S5及び辺部S9ほど急峻でなくてよい。なお、この仮定の場合、第4層L4である引き出し部23は、第3層L3より下側に位置することになる(図1参照)。
また、導線2の形状は、第1層L1における上面22aの高さが一定になる形状であってもよい。言い換えると、導線2における最も上側の層の上面22aの高さが、ほぼ一定になる形状である。具体的には、導線2の屈曲部C1から屈曲部C5の直前までの部分において、図1に示す屈曲部C1の上面22aの高さを維持したまま導線2が延びていき、屈曲部C5の直前で上面22aが下側に位置(屈曲)して屈曲部C5の上面22aと同じ高さになる形状である。なお、第1層L1の下面22cの形状は、図1に示す通りである。
また、導線2の形状は、導線2における最も下側の層(図1の例では第3層L3及び第4層L4である引き出し部23)の下面22cの高さが、ほぼ一定になる形状であってもよい。具体的には、導線2の形状は、辺部S9において下面22cの高さが屈曲部C10及び引き出し部23の下面22cの高さと同じになる形状であってもよい。なお、辺部S9の上面22aの形状は、図1に示す通りである。このとき、辺部S9は、Y軸方向からの平面視において台形状になる。
実施形態1では、屈曲部C0における導線2の外周の曲率半径R1は、屈曲部C0における導線2の内周の曲率半径R2以下である場合を例示した。ただし、屈曲部C0における導線2の外周の曲率半径R1が、屈曲部C0における導線2の内周の曲率半径R2以下であることは必須の構成ではない。屈曲部C0における導線2の外周の曲率半径R1は、屈曲部C0における導線2の内周の曲率半径R2より大きくてもよい。
また、実施形態1では、導線2(基部22)がエッジワイズ巻きされた平角導線である場合を例示した。ただし、導線2がエッジワイズ巻きされた平角導線であることは必須の構成ではない。
また、実施形態1では、導線2(基部22)が複数の屈曲部C0を有する場合を例示した。ただし、導線2が複数の屈曲部C0を有することは必須の構成ではない。すなわち、導線2は、辺部S0より幅が広い屈曲部C0を1つでも有していればよい。
また、実施形態1では、巻回される前の導線2aにおける凸部P0の形状が三角形状である場合を例示した。ただし、凸部P0の形状は三角形状に限られず、円弧状や、矩形状であってもよい。凸部P0の形状は、導線2における屈曲部C0の幅Wi1を大きくすることができる形状であればよい。
また、実施形態1では、巻回される前の導線2aにおける複数の屈曲部C0に対応する部分の各々に、凸部P0が形成されている場合を例示した。ただし、巻回される前の導線2aにおける複数の屈曲部C0に対応する部分の各々に、凸部P0が形成されていることは必須の構成ではない。導線2aにおける複数の屈曲部C0に対応する部分の少なくとも1つの部分に凸部P0が形成されていればよい。
巻回される前の導線2aが被膜3によって被覆されていなくてもよく、被膜3によって被覆されていない導線2aを巻回した後に、導線2を被膜3で被覆するようにしてもよい。
実施形態1及び実施形態1の変形例で説明した種々の構成は、他の実施形態(実施形態2及び実施形態3)と適宜組み合わせて適用可能である。
(実施形態2)
(1)概要
本実施形態に係るコイル1は、図7に示すように、屈曲部C0と辺部S0との間の領域220における導線2の外周に、複数(図7の例では8個)のくぼみ222が形成されている点で、実施形態1に係るコイル1(図2参照)と相違する。以下、実施形態1と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。
(2)導線の構成
本実施形態に係る導線2では、12個の屈曲部C0と12個の辺部S0との間の領域220における導線2の外周に24個のくぼみ222が形成されている。くぼみ222は、実施形態1において説明した導線2a(図3参照)を巻回する工程が行われる際に、導線2の外周に形成される。具体的には、くぼみ222は、導線2aに曲げ加工が行われた際に、基部22と凸部P0との間の変形点221(図3参照)がくぼみ222となる。
(3)コイルの作用効果
図7に示すように、くぼみ222は、屈曲部C0における導線2の外周より外に存在する曲率中心を中心とする円弧を有する形状である。そのため、導線2にくぼみ222が形成されているということは、屈曲部C0における導線2の外周が水平方向において外側に膨らむ形状をしているということである。したがって、領域220における導線2の外周にくぼみ222が形成されているということは、屈曲部C0の幅Wi1が大きくなるということである。屈曲部C0の幅Wi1を大きくすることで、屈曲部C0における横断面の面積を大きくすることができる。
(4)変形例
実施形態2は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態2は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
本実施形態では、導線2が複数のくぼみ222を有する場合を例示したが、導線2は、屈曲部C0と辺部S0との間の領域220における導線2の外周に、少なくとも1つのくぼみ222が形成されていればよい。
また、屈曲部C0と辺部S0との間の領域220における導線2の外周にくぼみ222が形成されていれば、屈曲部C0の幅Wi1が辺部S0の幅Wi2以上であることは、必須の構成ではない。すなわち、屈曲部C0と辺部S0との間の領域220における導線2の外周にくぼみ222が形成されていれば、屈曲部C0の幅Wi1は、辺部S0の幅Wi2より狭くてもよい。
実施形態2及び実施形態2の変形例で説明した種々の構成は、他の実施形態(実施形態1及び実施形態3)と適宜組み合わせて適用可能である。
(実施形態3)
(1)概要
図8に示すように、本実施形態に係るコイル1は、曲げ加工時の圧縮応力による変形を低減するための加工部24を、導線2が有する点で、実施形態1に係るコイル1と相違する。また、本実施形態に係るコイル1は、加工部24を覆う被膜3aと、屈曲部C0及び辺部S0の少なくとも一方を覆う被膜3との間に境界B1を有する点で、実施形態1に係るコイル1と相違する。以下、実施形態1と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。
(2)詳細
以下、本実施形態に係るコイル1の詳細な構成について、図8、図9A及び図9Bを参照して説明する。本実施形態に係るコイル1は、導線2及び被膜3に加えて、被膜3aを備えている。
(2.1)導線の構成
本実施形態に係る導線2は、屈曲部C0における導線2の内周側に、変形加工及び除去加工の少なくとも一方が行われた加工部24を有している。巻回される前の導線2aに対して曲げ加工を行う際、屈曲部C0の内周側では、曲げ加工による圧縮応力によって望ましくない変形が発生することがある。この曲げ加工による望ましくない変形の発生を低減させるために、屈曲部C0における導線2の内周側に後述する内周加工が行われ、加工部24が形成されている。加工部24は、屈曲部C0及び辺部S0の少なくとも一方(基部22のうち加工部24以外の部分)を被覆する被膜3とは別の被膜3aによって被覆されている。
(2.2)被膜の構成
被膜3aは、導線2の加工部24の表面を覆うように、加工部24と一体に形成されている。被膜3aは、例えば例えばポリウレタン、ポリアミド、ポリエステル、ポリイミド、エステルイミド及びアミドイミド等の電気的絶縁性を有する絶縁材料が、加工部24に対して塗布、含侵及び滴下等されることにより形成される。本実施形態のコイル1では、被膜3及び被膜3aは、同一の絶縁材料によって形成されている。
また、本実施形態の被膜3aは、基部22のうち加工部24以外の部分を被覆する被膜3が形成された後に、被膜3とは別に形成されている。そのため、加工部24を被覆する被膜3aと、屈曲部C0及び辺部S0の少なくとも一方を被覆する被膜3との間に境界B1が形成されている。
図9Bは、図9A中のY軸の正方向からの同上のコイルの平面図である。図9A及び図9Bに示すように、被膜3と被膜3aとの境界B1は、水平方向において被膜3及び被膜3aが隣接する位置に形成されている。
(3)コイルの作用効果
本実施形態に係るコイル1において、導線2は、屈曲部C0における導線2の内周側に、変形加工及び除去加工の少なくとも一方が行われた加工部24を有している。加工部24は、導線2aが巻回されるときに、曲げ加工によって導線2の内周側で望ましくない変形が発生することを低減している。そのため、本実施形態に係る導線2では、屈曲部C0における導線2の内周側に、曲げ加工による望ましくない変形が発生している部分が少なくなっている。
また、本実施形態に係るコイル1において、被膜3とは別の被膜3aが加工部24を被覆することで、上下方向において隣接する複数の加工部24同士が、電気的に接続される可能性を低減している。
(4)コイルの製造方法
次に、本実施形態に係るコイル1を製造する方法の一例について説明する。本実施形態に係るコイル1の製造方法は、実施形態1において説明した、導線2aを準備する工程、及び、導線2aを巻回する工程の他に、内周加工をする工程と、加工部24を被覆する工程とを含んでいる。
まず、実施形態1で説明したように、図3に示すような帯状の導線2aを準備する。本実施形態の導線2aは、電気的絶縁性を有する被膜3が被覆された状態である。
次に、導線2aに対して内周加工をする工程を行う。上述のように、巻回される前の導線2aに対して曲げ加工を行う際、屈曲部C0の内周側では、曲げ加工による圧縮応力によって望ましくない変形が発生することがある。そこで、曲げ加工による望ましくない変形の発生を低減させるために、巻回された導線2の屈曲部C0に対応する部分における導線2の内周側に対して内周加工をする。
本開示でいう「内周加工」は、巻回された導線2の屈曲部C0に対応する部分における導線2の内周側に対して、潰し加工等の変形加工及び除去加工の少なくとも一方を行うことをいう。なお、除去加工には、切断加工、切削加工及び研削加工等が含まれる。導線2aに対して、内周加工をすると加工部24が形成され、導線2aは、図9A及び図9Bに示す導線2aのようになる。内周加工によって形成される加工部24は、上下方向からの平面視において円弧形状の凹形状をしている。このような内周加工を行うことで、導線2aが巻回されるときに曲げ加工によって導線2の内周側で望ましくない変形が発生することを低減している。なお、内周加工を行う際に、導線2(導線2a)を覆っていた被膜3がはがれることがある。
次に、導線2aを巻回する工程を行う。導線2aを巻回する工程については実施形態1で説明したので、説明を省略する。
次に、加工部24を被覆する工程を行う。上述のように、加工部24では被覆していた被膜3がはがれている可能性があるため、加工部24に対して、被膜3aを被覆する。電気的絶縁性を有する絶縁材料を加工部24に対して塗布、含侵及び滴下等し、被膜3aを形成する。上述のように、本実施形態では、被膜3と被膜3aとで同一の絶縁材料を用いている。被膜3がはがれている可能性がある加工部24を、被膜3aで被覆することで、上下方向において隣接する複数の加工部24同士が、電気的に接続される可能性を低減することができる。
なお、本実施形態では、被膜3aを被膜3とは別に形成するため、加工部24を被覆する被膜3aと、屈曲部C0及び辺部S0の少なくとも一方を被覆する被膜3との間に境界B1が形成される。
(5)変形例
実施形態3は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態3は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
本実施形態では、上下方向からの平面視において、加工部24の形状は円弧状である場合を例示したが、加工部24の形状は矩形状や三角形状の凹形状であってもよい。
実施形態3で説明した種々の構成は、他の実施形態(実施形態1及び実施形態2)と適宜組み合わせて適用可能である。
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様に係るコイル(1)は、巻回された導線(2)を備える。導線(2)は、曲げ加工された屈曲部(C0)と、導線(2)の延伸方向において屈曲部(C0)の両側に位置し、屈曲部(C0)と比べて曲率が小さい複数の辺部(S0)とを有する。屈曲部(C0)における導線(2)の内周(内周面22d)から外周(外周面22b)までの幅(Wi1)は、複数の辺部(S0)における導線(2)の内周から外周までの幅(Wi2)以上である。
この態様によれば、導線(2)は屈曲部(C0)の幅(Wi1)が辺部(S0)の幅(Wi2)以上になるように形成されている。これにより、屈曲部(C0)の幅(Wi1)が辺部(S0)の幅(Wi2)より小さい場合と比べて、屈曲部(C0)の横断面の面積を大きくすることができる。したがって、導線(2)の電気的な抵抗率を低減することができる。
第2の態様に係るコイル(1)は、巻回された導線(2)を備える。導線(2)は、曲げ加工された屈曲部(C0)と、導線(2)の延伸方向において屈曲部(C0)の両側に位置し、屈曲部(C0)と比べて曲率が小さい複数の辺部(S0)とを有する。屈曲部(C0)と複数の辺部(S0)との間の領域(220)における導線(2)の外周には、くぼみ(222)が形成されている。
この態様によれば、屈曲部(C0)と辺部(S0)との間の領域(220)おける導線(2)の外周にくぼみ(222)が形成されている。すなわち、屈曲部(C0)における導線(2)の外周の少なくとも一部が外側に膨らんでいる。これにより、屈曲部(C0)の横断面の面積を大きくすることができる。
第3の態様に係るコイル(1)では、第1又は第2の態様において、屈曲部(C0)における導線(2)の外周(外周面22b)の曲率半径(R1)は、屈曲部(C0)における導線(2)の内周(内周面22d)の曲率半径(R2)以下である。
この態様によれば、屈曲部(C0)における導線(2)の外周の曲率半径(R1)が内周の曲率半径(R2)以下である。これにより、屈曲部(C0)における導線(2)の幅(Wi1)を広くすることができ、屈曲部(C0)の横断面の面積を大きくすることができる。
第4の態様に係るコイル(1)では、第1から第3のいずれかの態様において、導線(2)は、エッジワイズ巻きされた平角導線である。
この態様によれば、導線(2)がエッジワイズ巻きの平角導線であるため、空間に対する導線(2)の占積率を増やすことができる。
第5の態様に係るコイル(1)では、第1から第4のいずれかの態様において、導線(2)は、変形加工及び除去加工の少なくとも一方が行われた加工部(24)を更に有する。加工部(24)は、屈曲部(C0)における導線(2)の内周(内周面22d)側に形成されている。
この態様によれば、導線(2)は、曲げ加工時の圧縮応力による変形を低減する加工部(24)を有する。これにより、屈曲部(C0)の内周側に生じる変形を低減することができる。
第6の態様に係るコイル(1)は、第5の態様において、導線(2)を被覆する被膜(3,3a)を更に備え、加工部(24)の被膜(3a)と、屈曲部(C0)又は辺部(S0)における被膜(3)との間に、境界(B1)を有する。
この態様によれば、加工部(24)は被膜(3a)によって被覆され、屈曲部(C0)又は辺部(S0)は被膜(3)によって被覆されている。これにより、加工部(24)を適切に被覆することができる。
第7の態様に係るコイル(1)では、第1から第6のいずれかの態様において、導線(2)は、屈曲部(C0)を複数有する。
この態様によれば、辺部(S0)より幅(Wi1)が広い屈曲部(C0)が複数あるため、空間に対する導線(2)の占積率をより高めることができる。
第1又は第2の態様以外の構成については、コイル(1)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
第8の態様に係るモータ(10)は、第1から第7のいずれかの態様のコイル(1)と、コイル(1)が装着されるステータ(13)とを備える。
この態様によれば、コイル(1)において、導線(2)の屈曲部(C0)における横断面の面積を大きくすることができる。
第9の態様に係るコイル(1)の製造方法は、導線(2a)を準備する工程と、導線(2a)を巻回する工程とを有する。導線(2a)を準備する工程では、長手方向を有する基部(22)、及び、長手方向と直交する方向に沿って基部(22)から突出する凸部(P0)を有する導線(2a)を準備する。導線(2a)を巻回する工程では、凸部(P0)が導線(2)の外周に位置するように凸部(P0)の位置で導線(2a)に対して曲げ加工を行い、導線(2a)を巻回する。
この態様によれば、凸部(P0)が外周になるように曲げ加工を行って巻回することで、凸部(P0)がない場合と比べて曲げ加工がされた屈曲部(C0)の横断面の面積を大きくすることができる。
1 コイル
2,2a 導線
220 領域
222 くぼみ
24 加工部
3,3a 被膜
10 モータ
13 ステータ
B1 境界
C0 屈曲部
P0 凸部
R1,R2 曲率半径
S0 辺部
Wi1,Wi2 幅

Claims (9)

  1. 巻回された導線を備え、
    前記導線は、
    曲げ加工された屈曲部と、
    前記導線の延伸方向において前記屈曲部の両側に位置し、前記屈曲部と比べて曲率が小さい複数の辺部と、
    を有し、
    前記屈曲部における前記導線の内周から外周までの幅は、前記複数の辺部における前記導線の内周から外周までの幅以上である、
    コイル。
  2. 巻回された導線を備え、
    前記導線は、
    曲げ加工された屈曲部と、
    前記導線の延伸方向において前記屈曲部の両側に位置し、前記屈曲部と比べて曲率が小さい複数の辺部と、
    を有し、
    前記屈曲部と前記複数の辺部との間の領域における前記導線の外周には、くぼみが形成されている、
    コイル。
  3. 前記屈曲部における前記導線の外周の曲率半径は、前記屈曲部における前記導線の内周の曲率半径以下である、
    請求項1又は2に記載のコイル。
  4. 前記導線は、エッジワイズ巻きされた平角導線である、
    請求項1から3のいずれか1項に記載のコイル。
  5. 前記導線は、変形加工及び除去加工の少なくとも一方が行われた加工部を更に有し、
    前記加工部は、前記屈曲部における前記導線の内周側に形成されている、
    請求項1から4のいずれか1項に記載のコイル。
  6. 前記導線を被覆する被膜を更に備え、
    前記加工部の前記被膜と、前記屈曲部及び前記辺部の少なくとも一方の前記被膜との間に、境界を有する、
    請求項5に記載のコイル。
  7. 前記導線は、前記屈曲部を複数有する、
    請求項1から6のいずれか1項に記載のコイル。
  8. 請求項1~7のいずれか1項に記載のコイルと、
    前記コイルが装着されるステータと、
    を備える、
    モータ。
  9. 長手方向を有する基部、及び、前記長手方向と直交する方向に沿って前記基部から突出する凸部を有する導線を準備する工程と、
    前記凸部が前記導線の外周に位置するように前記凸部の位置で前記導線に対して曲げ加工を行い、前記導線を巻回する工程と、
    を有する、
    コイルの製造方法。
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