JPWO2021156371A5 - - Google Patents
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Description
硫酸アンモニウム湿潤結晶[18]は、1以上の乾燥装置[K](例えば流動床乾燥機)で乾燥せしめられ、それにより水蒸気[19]及び乾燥硫酸アンモニウム結晶[20]が放出される。場合により、乾燥硫酸アンモニウム結晶[20]について、篩過、コーティング、及び/又は他の化合物とのブレンドが行われる(図示せず)。
抽出セクション[L]では、水性の粗製ε‐カプロラクタム[6]が溶媒[21]で抽出され、それにより水性流出液[22]と、ε‐カプロラクタム及び溶媒を含む混合物[24]とが得られる。様々な溶媒、例えばベンゼン、トルエン、トリクロロエチレン、及びアルコール、とりわけ1‐オクタノール及び2‐エチルヘキサノール及びこれらの混合物を使用することができる。抽出セクション[L]は、1以上の抽出装置、例えば(向流)抽出塔及びミキサセトラを具備する可能性がある。得られた水性流出液[22]は溶媒回収セクション[M]に投入される。
実施例1において生産された一級のε‐カプロラクタム[28]及び乾燥硫酸アンモニウム結晶[20]のいずれの品質も、比較実施例1のものと同等であった。
しかしながら、実施例1では、生産されたε‐カプロラクタム1トン当たりの乾燥硫酸アンモニウム結晶[20]の量が、比較実施例1に対して約3重量%増大した。
Claims (13)
- 工業規模のプラントにおいて結晶状の硫酸アンモニウムを生産する方法であって、該プラントは、
― ベックマン転位反応セクション、
― 中和セクション、
― 第1の液液分離セクション、
― 第1及び第2の抽出セクション、
― 第1の溶媒回収セクション、
― 第1及び第2の蒸発式結晶化セクション、並びに
― 第1の固液分離セクション
を具備し、
該方法は、
a)成分
(i)硫酸及び/又はオレウム、並びに
(ii)シクロヘキサノンオキシム
をベックマン転位反応セクションに投入して同成分を反応させて、ε‐カプロラクタムを含む混合物を形成するステップ;
b)得られたε‐カプロラクタムを含む混合物をベックマン転位反応セクションから中和セクションへと放出させるステップ;
c)中和セクションにおいてε‐カプロラクタムを含む混合物にアンモニア及び水を添加するステップであって、これにより、いずれも不純物として有機成分を含む第1の水性硫酸アンモニウム相及び水性ε‐カプロラクタム相を含む中和されたベックマン転位混合物が得られるステップ;
d)中和セクションで得られた第1の水性硫酸アンモニウム相及び水性ε‐カプロラクタム相を第1の液液分離セクションにおいて分離するステップ;
e)ステップd)で得られた第1の水性硫酸アンモニウム相を、
e.1)第1の抽出セクションにおいて第1の有機溶媒で第1の水性硫酸アンモニウム相について抽出を行うステップであって、これにより第1の有機溶媒及びε‐カプロラクタムを含む相と、抽出後の第1の水性硫酸アンモニウム相とが得られるステップ;
e.2)抽出後の第1の水性硫酸アンモニウム相を第1の溶媒回収セクションに投入するステップであって、第1の有機溶媒が回収され、かつ回収後の第1の水性硫酸アンモニウム相が得られるステップ;
e.3)回収後の第1の水性硫酸アンモニウム相を第1の蒸発式結晶化セクションに投入して該セクションにおいて蒸発式結晶化を実施し、第1の蒸発式結晶化セクションの中に結晶状の硫酸アンモニウム及び母液を得るステップであって、母液は第1の蒸発式結晶化セクションに入ってくる回収後の第1の水性硫酸アンモニウム相と比較して有機成分が濃縮された水性硫酸アンモニウム相である、ステップ;
e.4)第1の蒸発式結晶化セクションから母液を放出するステップ;
e.5)第1の蒸発式結晶化セクションから結晶状の硫酸アンモニウムを含むスラリーを放出し、これを第1の固液分離セクションに投入して結晶状の硫酸アンモニウムを回収するステップ
によって処理するステップ;
f)ステップd)で得られた水性ε‐カプロラクタム相を、
f.1)第2の抽出セクションにおいて第2の有機溶媒で水性ε‐カプロラクタム相について抽出を行うステップであって、これにより、第2の有機溶媒及びε‐カプロラクタム相を含む相と、有機成分を含む第2の水性硫酸アンモニウム相とが得られるステップによって処理するステップ
を含み、
(i)ステップe.4)で第1の蒸発式結晶化セクションから放出される母液、及び/又は
(ii)ステップf.1)で得られる有機成分を含む第2の水性硫酸アンモニウム相
が第2の蒸発式結晶化セクションに投入され、蒸発式結晶化は、以下の相すなわち
(1)有機成分を含む液体油性相;
(2)結晶状の硫酸アンモニウム相;及び
(3)水性硫酸アンモニウムを含む液相
を含む三相系が生じるように実施され、
(iii)前記三相系から少なくとも液体油性相を回収すること
を特徴とする方法。 - 液体油性相は、
― 0.5~25重量%、好ましくは1~20重量%、及びより好ましくは2~15重量%のε‐カプロラクタムを含み、
― 1~30重量%、好ましくは2~25重量%、及びより好ましくは5~20重量%の硫酸アンモニウムを含み、かつ
― 液体油性相に対して500~2000グラムCOD/kg、好ましくは750~2000グラムCOD/kg、及びより好ましくは1000~2000グラムCOD/kgの有機成分含有量を有する、
請求項1に記載の方法。 - 液体油性相は焼却装置において燃料として使用され、かつより好ましくは該焼却装置で生産された熱の少なくとも一部が水分の蒸発のために使用される、請求項1又は2に記載の方法。
- ステップf.1)で得られる有機成分を含む第2の水性硫酸アンモニウム相から第2の有機溶媒が回収されてから、得られた有機成分を含む第2の水性相が第2の蒸発式結晶化セクションに投入される、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
- 有機成分を含む第2の水性硫酸アンモニウム相から水分が除去されてから、得られた濃縮された第2の水性硫酸アンモニウム相が第2の蒸発式結晶化セクションに投入される、請求項4に記載の方法。
- ステップe.5)の第1の蒸発式結晶化セクションからの結晶状硫酸アンモニウムの回収は、
e.5.1)第1の蒸発式結晶化セクションから結晶状硫酸アンモニウムを含むスラリーを放出させて、前記スラリーを第1の固液分離セクションに投入するステップと、
e.5.2)第1の固液分離セクションから結晶状硫酸アンモニウムを放出させて、結晶状硫酸アンモニウムを第1の乾燥セクションに投入するステップであって、乾燥した結晶状硫酸アンモニウムが得られるステップと
を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。 - プラントは第2の液液分離セクション及び第2の固液分離セクションを具備し、かつステップ(iii)における少なくとも液体油性相の回収は、
(iii.1)第2の蒸発式結晶化セクションから、液体油性相と水性硫酸アンモニウムを含む液相とを含む混合物を放出し、かつ同混合物を、その2相が分離される第2の液液分離セクションに投入するステップと、
(iii.2)分離された液体油性相及び分離された水性硫酸アンモニウムを含む液相を、第2の液液分離セクションから回収するステップと、
(iii.3)第2の蒸発式結晶化セクションから結晶状硫酸アンモニウムを含むスラリーを放出し、かつ同スラリーを、結晶状硫酸アンモニウム及び液体の水性硫酸アンモニウム相が別々に回収される第2の固液分離セクションに投入するステップと
を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。 - ― ステップ(iii.2)で第2の液液分離セクションから回収された水性硫酸アンモニウムを含む液相、及び/又は
― ステップ(iii.3)で第2の固液分離セクションから回収された液体の水性硫酸アンモニウム相
は、第2の蒸発式結晶化セクションに投入される、請求項7に記載の方法。 - ステップ(iii.3)で第2の固液分離セクションから放出された結晶状硫酸アンモニウムは水性の溶液で洗浄される、請求項7又は8に記載の方法。
- ステップ(i)で第2の蒸発式結晶化セクションから得られた結晶状硫酸アンモニウムは続いて溶解セクションに投入され、溶解セクションにおいて結晶状硫酸アンモニウムは水に溶解され、これにより第1の蒸発式結晶化セクションに投入される水性硫酸アンモニウムを含む相が得られる、請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。
- ステップ(iii.1)で第2の蒸発式結晶化セクションから放出されて第2の液液分離セクションに投入される液体油性相と水性硫酸アンモニウムを含む液相とを含む混合物の、液体油性相と水性硫酸アンモニウムを含む液相との重量比率は1未満である、請求項7~10のいずれか1項に記載の方法。
- 第1の抽出セクションで使用される第1の有機溶媒及び第2の抽出セクションで使用される第2の有機溶媒は、ベンゼン、トルエン、トリクロロエチレン、アルコール、及びこれらの混合物で構成される群から独立に選択される、請求項1~11のいずれか1項に記載の方法。
- 少なくとも、
― ベックマン転位反応セクション、
― 中和セクション、
― 第1の液液分離セクション、
― 第1及び第2の抽出セクション、
― 第1の溶媒回収セクション、
― 第1及び第2の蒸発式結晶化セクション、並びに
― 第1の固液分離セクション
を具備する工業規模プラントであって、
請求項1~12のいずれか1項に定義されるような方法を実行するために構成されたプラント。
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