JPWO2021100286A1 - フィルタ - Google Patents

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Abstract

フィルタエレメントが割れることを防止する。フィルタ(10)は、第1端(41)と第2端(42)との間をフィルタ面(43)が延伸するフィルタエレメント(40)と、第1開口が形成され、フィルタエレメント(40)が収容される空間を形成する流路の内壁に固定される仕切り板(30)と、フィルタエレメント(40)が挿入される第2開口が形成されると共に、第1端(41)と第2端(42)との間に配置される治具(50)と、を備える。

Description

本発明は、フィルタに関する。
従来、気体と粉体とを分離するために、当該粉体を含む気体が流通する流路に設けられるフィルタが知られている。例えば、特許文献1には、ガスを濾過すると共に、貫通孔が形成された面板と、当該貫通孔に配置されたフィルタエレメントと、を備えるガス濾過装置が開示されている。
中国特許出願公開第102814084号明細書
しかしながら、特許文献1に開示されているガス濾過装置では、フィルタエレメントが振動することにより、フィルタエレメントが割れる虞があるという問題がある。本発明の一態様は、フィルタエレメントが割れることを防止することを目的とする。
前記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るフィルタは、気体と粉体とを分離するために、当該粉体を含む気体が流通する流路に設けられるフィルタであって、気体と粉体とを分離すると共に、第1端と、当該第1端とは反対側の第2端と、の間をフィルタ面が延伸するフィルタエレメントと、第1開口が形成され、当該第1開口に、前記第1端または前記第1端近傍が固定されると共に、前記フィルタエレメントが収容される空間を形成する前記流路の内壁に固定される固定部と、前記フィルタエレメントが挿入される第2開口が形成されると共に、前記第1端と前記第2端との間に配置される治具と、を備える。
本発明の一態様によれば、フィルタエレメントが割れることを防止することができる。
本発明の実施形態1に係るフィルタの構成の一例を示す模式図である。 図1に示すフィルタについて、フィルタエレメントが仕切り板に固定されていない状態と、筐体が分割された状態と、を示す模式図である。 図1に示すフィルタが備える治具の構成の一例を示す模式図である。 図1に示すフィルタを備える製造装置の構成の一例を示す模式図である。 本発明の実施形態2に係る製造装置の構成の一例を示す模式図である。
〔実施形態1〕
(フィルタ10の構成)
図1は、本発明の実施形態1に係るフィルタ10の構成の一例を示す模式図である。図2は、図1に示すフィルタ10について、フィルタエレメント40が仕切り板30に固定されていない状態(フィルタエレメント40が存在していない状態)と、筐体20が分割された状態と、を示す模式図である。図1は、説明の便宜上、筐体20の内部が見えるように、フィルタ10の構成を示している。図2における101で示す図も同様である。なお、仕切り板30は、固定部に該当する。
フィルタ10は、気体と粉体とを分離するために、当該粉体を含む気体が流通する流路に設けられる。また、フィルタ10は、例えば、トリクロロシラン(TCS、SiHCl)の製造系に設けられるフィルタである。トリクロロシランの製造系とは、トリクロロシランを製造する製造装置全体を示しており、例えば、後述する製造装置1または製造装置11の全体を示している。
ただし、本発明は、トリクロロシランの製造系に設けられるフィルタに適用範囲が限定されるものではない。本発明は、シーメンス法を用いて、CVD(Chemical Vapor Deposition)法によってクロロシランガス及び水素(H)から多結晶シリコンを製造する装置に設けられるフィルタにも適用されるものである。当該フィルタは、当該装置に備えられる反応容器から排出される、シリコン粉体(Si)及び塩化水素(HCl)を含む気体からシリコン粉体及び塩化水素を分離する。
本発明は、前記したようなフィルタに適用されるため、フィルタ10の後述するフィルタエレメント40によって気体と分離される粉体は、シリコン粉体であり、フィルタエレメント40によって粉体と分離される気体は、水素、塩化水素、窒素及びクロロシランガスの少なくとも1つを含む。当該クロロシランガスとしては、例えば、トリクロロシラン、テトラクロロシラン(STC、SiCl4)等が挙げられる。
前記構成によれば、前記のような気体や粉体が流路を流れる場合であっても、後述する治具50によってフィルタエレメント40の振動を抑制することができる。また、フィルタエレメント40によって、比重が重いシリコン粉体を気体から分離すると共に、腐食性ガスをシリコン粉体から分離する。このため、硬くて脆い焼結金属からなるフィルタエレメントを利用した場合、他の材料のフィルタエレメントを利用した場合に比べて、特に、フィルタエレメントが割れることを防止する顕著な効果を奏する。
なお、本明細書において特記しない限り、数値範囲を表す「A〜B」は、「A以上(Aを含みかつAより大きい)B以下(Bを含みかつBより小さい)」を意味する。以下では、一例としてトリクロロシランの製造系に設けられるフィルタ10について説明する。
また、本明細書において、「シリコン粉体」とは、冶金製金属シリコン、珪素鉄またはポリシリコン等の金属状態の珪素元素を含む固体物質を意図し、公知のものが何ら制限なく使用される。また、それらシリコン粉体には鉄化合物等の不純物が含まれていてもよく、その成分及び含有量において特に制限はない。
図1に示すように、フィルタ10は、筐体20と、仕切り板30(固定部)と、フィルタエレメント40と、治具50と、を備える。図2における102で示す図の通り、筐体20は、上部キャップ21と下部チャンバ22とを有すると共に、上部キャップ21と下部チャンバ22とに分割可能なものである。
筐体20には、流入口60と、気体排出口70と、粉体排出口80と、が形成される。流入口60は、シリコン粉体を含む気体が筐体20の内部に流入するために形成される。気体排出口70は、シリコン粉体と分離された気体を筐体20から排出するために形成される。粉体排出口80は、気体と分離されたシリコン粉体を筐体20から排出するために形成される。
また、筐体20の内部において、第1領域R1内の圧力と第2領域R2内の圧力との差圧を計測する差圧計90が筐体20に対して設置されている。第1領域R1内の圧力と第2領域R2内の圧力との差圧は、例えば、100〜1500kPaGである。シリコン粉体を含む気体は、流入口60から筐体20の内部に流入し、第2領域R2、フィルタエレメント40及び第1領域R1の順にこれらを通過し、気体排出口70から筐体20の外部に排出される。筐体20の内部に流入する気体に含まれるシリコン粉体の粒径は、例えば、1〜40μmであり、当該気体中の粉体密度は、1〜5kg/Nmである。前記気体中のシリコン粉体の粉体濃度は、10〜20wt%である。
仕切り板30は、筐体20の内部の空間を、第1領域R1と第2領域R2とに仕切る板である。第1領域R1は、フィルタエレメント40によってシリコン粉体と分離される気体が主に存在する領域である。第2領域R2は、フィルタエレメント40によって気体と分離されるシリコン粉体と、筐体20の内部に流入する気体と、が存在する領域である。
仕切り板30により筐体20の内部の空間を第1領域R1と第2領域R2とに仕切ることで、筐体20の内部に流入する、シリコン粉体を含む気体が、第1領域R1に侵入することを防止することができる。仕切り板30は、フィルタエレメント40が収容される空間を形成する流路の内壁に固定される。具体的には、仕切り板30は、筐体20の内壁23に固定されて固定部となる。
仕切り板30は、上部キャップ21と下部チャンバ22との間に挟まれることにより、筐体20の内壁23に固定されて固定部となる。この他、下部チャンバ22の上部内壁部分に、仕切り板30を保持できる保持部(図示せず)を設け、当該保持部に仕切り板30を置くことにより、仕切り板30を筐体20の内壁23に固定する態様とすることもできる。この場合、前記保持部と仕切り板30との間に隙間が生じないような構造とする必要がある。
図2における101で示す図の通り、仕切り板30には、第1開口31が形成される。第1開口31には、フィルタエレメント40の第1端41または第1端41近傍が固定される。第1開口31は、フィルタエレメント40を通過した気体が第1領域R1に導入されるために、仕切り板30に形成される。仕切り板30には、第1開口31以外には開口は形成されていない。
第1端41近傍とは、例えば、フィルタエレメント40のうち、第1端41と、第1端41から後述する延伸方向D1に沿って、フィルタエレメント40の長さL1の10%程度の長さ以下だけ粉体排出口80に向かった位置と、の間の部分である。つまり、長さL1が1000〜1500mmであれば、フィルタエレメント40のうち、第1端41と、第1端41から延伸方向D1に沿って100〜150mmだけ粉体排出口80に向かった位置と、の間の部分である。
なお、濾過効率を考えた場合、第1端41の上端と仕切り板30の上面とが同一平面状に存在することが好ましい。つまり、第1端41と仕切り板30とが接合していることが好ましい。少なくとも第1端41近傍が第1開口31に固定されることにより、フィルタエレメント40が仕切り板30に対して第2領域R2側に十分に延伸するため、フィルタエレメント40による濾過の機能を十分に発揮することができる。
フィルタエレメント40は、気体と、粉体としてのシリコン粉体と、を分離すると共に、第1端41と、第1端41とは反対側の第2端42と、の間をフィルタ面43が延伸する濾材である。フィルタエレメント40は、焼結金属であることが好ましい。これにより、十分な耐食性及び耐摩耗性を有するフィルタ10を実現することができる。当該焼結金属としては、例えば、耐食性の高いモリブデンを1wt%以上、好ましくは2〜20wt%、より好ましくは5〜20wt%含む焼結金属であるインコロイ、インコネルまたはハステロイ等が挙げられる。
フィルタエレメント40の表面積あたりのガス流入量(線速度)は、例えば、20〜60m/m/hrである。フィルタエレメント40の濾過精度は、例えば、5μmであることが好ましく、2μmであることがより好ましい。なお、濾過精度とは、当該濾過精度を示す数値の粒子径(例えば、5μmの粒子径または2μmの粒子径)を有する粉体の99.9%以上を除去できることを示す。
フィルタエレメント40における延伸方向D1に沿った長さL1は、例えば、1000〜1500mmである。延伸方向D1は、筐体20の延伸方向と同一である。フィルタエレメント40の直径は、40〜60mmである。
筐体20の内部に収容されるフィルタエレメント40の本数は、1つのフィルタ10につき、例えば、50〜250本である。後述する製造装置1がトリクロロシランを製造中であり、筐体20の内部に、シリコン粉体を含む気体が流通している場合、フィルタエレメント40の温度は、例えば、100〜300℃である。
治具50は、フィルタエレメント40の第1端41と第2端42との間に配置される。図2における101で示す図の通り、治具50には、第2開口51が形成される。第2開口51には、フィルタエレメント40が挿入される。また、気体排出口70から粉体排出口80に向かう方向から見て、仕切り板30の第1開口31の位置と、治具50に形成される第2開口51の位置とが一致する。
前記構成によれば、フィルタエレメント40が第2開口51に挿入される構造によって、フィルタエレメント40の振動が抑制される。このため、治具50が配置されない場合に比べて、フィルタエレメント40の振動に起因する、フィルタエレメント40の第2端42にかかる力のモーメントを小さくすることができる。よって、フィルタエレメント40が割れることを防止することができる。
フィルタエレメント40が割れることを防止できるため、フィルタエレメントが割れた箇所からシリコン粉体が通過することにより、フィルタ10よりも下流の工程でシリコン粉体が堆積して問題が生じることを防止することができる。また、フィルタエレメントの長さが所定以上の長さである場合に、フィルタエレメントが割れる確率が高くなる。このため、治具50が設けられることにより、フィルタエレメント40を長くして、気体とシリコン粉体との分離を効率的に行うと共に、フィルタエレメント40が割れることを防止することができる。
さらに、フィルタ10を逆洗浄するとき、高圧のガスをフィルタ10の下流から流通させる。このような場合であっても、高圧のガスによるフィルタエレメント40の振動を抑制することができる。
治具50は、フィルタエレメント40の延伸方向D1に沿った距離DSだけ仕切り板30から離れた位置に配置されている。距離DSは、フィルタエレメント40における延伸方向D1に沿った長さL1の1/3以上2/3以下の長さと同一である。前記構成によれば、フィルタエレメント40の中央付近に治具50が配置されるため、フィルタエレメント40の振動を効率的に抑制することができる。
治具50は、治具50と仕切り板30とを接続する接続部材32を介して仕切り板30に固定されている。前記構成によれば、治具50と仕切り板30とを筐体20からまとめて取り出すことができるため、筐体20内を容易に掃除することができる。また、筐体20は、上部キャップ21と下部チャンバ22とに分割可能なものであるため、治具50と仕切り板30とを筐体20からまとめて取り出すことが容易にできる。さらに、後述する振動防止材P1を、第2開口51とフィルタエレメント40との間に容易に挿入することができる。
なお、治具50が接続部材32を介して仕切り板30に固定される構成は、一例であり、治具50が筐体20に固定される構成は限定されない。例えば、治具50は、下部チャンバ22の内壁に固定されてもよい。
治具50の材質は、ステンレススチール製であることが好ましく、例えば、SUS304である。また、治具50における延伸方向D1に沿った厚みは、例えば、約5〜20mmであることが好ましく、約10mmであることが好ましい。
治具50の外径は、筐体20の内径、つまり、下部チャンバ22の内径より小さい。よって、治具50が延伸方向D1に直交する平面に沿って配置された状態では、治具50は、筐体20の内壁に接触しない。筐体20の内径とは、延伸方向D1に直交する筐体20の断面の直径である。
治具50に形成された第2開口51の目開きの形状は、特に制限されるものではなく、フィルタエレメント40が挿入できる形状であればよい。この場合、後述する振動防止材P1を第2開口51とフィルタエレメント40との間に介在させることが好ましい。
複数のフィルタエレメント40を備えたフィルタ10の場合を考える。この場合、フィルタ10自体を構成する作業性を考慮すると、第2開口51の目開きの形状は、フィルタエレメント40の断面(第2開口51にフィルタエレメント40が挿入されたときに、第2開口51と同一平面上に存在するフィルタエレメント40の断面)の形状と同一の形状であることが好ましい。例えば、フィルタエレメント40が円筒状であれば、第2開口51の目開きの形状は、円状であることが好ましい。
そして、振動防止材P1を使用しない場合、第2開口51の目開きの大きさは、フィルタエレメント40の振動防止効果を低減させない程度の大きさであればよい。ただし、フィルタ10自体の準備、及び、フィルタエレメント40の振動防止効果を考慮すると、以下の通りであることが好ましい。
まず、前記の通り、フィルタエレメント40の断面形状と第2開口51の目開きの形状とは同一で、互いに相似の関係にあることが好ましい。そして、フィルタ10の規模にも影響するが、フィルタ10自体の準備のし易さを考慮すると、以下の通りである。具体的には、図3に示すように、フィルタエレメント40の断面形状の中心点からその外周縁までの長さをLaとしたとき、第2開口51の目開きの中心点からその内周縁までの長さはLa以上1.80La以下であることが好ましい。
ただし、第2開口51の目開きの大きさが大きくなり過ぎると、フィルタエレメント40の振動を抑制する効果が低下する傾向にあり、また、振動防止材P1を複数、及び、多量に使用する必要が生じるため、作業性が低下する傾向にある。また、第2開口51の目開きの大きさが小さくなり過ぎると、フィルタエレメント40を挿入する際に精密な制御が必要となり、この場合もフィルタ10自体を構成する際に作業性が低下する傾向にある。
このため、第2開口51の目開きの中心点からその内周縁までの長さは、Laを超え1.70La以下であることがより好ましく、1.02La以上1.60La以下であることがさらに好ましく、1.05La以上1.50La以下であることが特に好ましい。
そして、第2開口51の目開きの中心点からその内周縁までの長さが、Laに対して大きくなり過ぎる場合には、必要に応じて、振動防止材P1を使用することが好ましい。例えば、第2開口51の目開きの大きさは、フィルタの規模に応じて異なる。このため、一概に限定できるものではないが、第2開口51の目開きの中心点からその内周縁までの長さが1.01La以上となる場合には、振動防止効果を高めるために、振動防止材P1を併用することが好ましい。
具体的に好適な形態を例示すると以下の通りである。特に、フィルタ10の準備のし易さを考慮すると以下の通りである。フィルタエレメント40の形状が円筒状である場合、前記の通り、第2開口51の目開きの形状は円状であることが好ましい。この場合、フィルタエレメント40の断面の半径(外周縁基準)よりも、第2開口51の目開きの半径(内周縁基準)を、1mmを超え15mm以下だけ大きなものとすることが好ましく、2mm以上10mm以下だけ大きなものとすることがより好ましい。そして、第2開口51にフィルタエレメント40を挿入する。この場合には、第2開口51とフィルタエレメント40との間に生じた隙間に振動防止材P1を介在させることが好ましい。
特に制限されるものではないが、フィルタ10自体の準備を容易にするため、及び、フィルタエレメント40の振動を抑制する効果をより一層高めるためには、第2開口51とフィルタエレメント40との間に、樹脂製の振動防止材P1を介在させることが好ましい。
振動防止材P1に用いられる樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標))等のフッ素系樹脂である。中でも、フッ素系樹脂からなる振動防止材P1は、耐食性に優れ、他材料との滑り性にも優れているため、好適に使用できる。振動防止材P1を設けることにより、振動防止材P1がない場合に比べて、フィルタエレメント40の振動をさらに抑制することができる。また、振動防止材P1が樹脂製であるため、流路を流通する気体が酸性の腐食性ガスである場合であっても、振動防止材P1が腐食することを低減することができる。
また、振動防止材P1の形状は、特に制限されるものではなく、第2開口51の内周面の少なくとも一部に存在させることにより、振動防止材P1を介して第2開口51とフィルタエレメント40とが接触するような形状であればよい。このため、第2開口51の内周面の全面に振動防止材P1が存在しなくてもよい。
ただし、以下の理由により、第2開口51の内周面の全面に振動防止材P1が存在することが好ましい。つまり、当該内周面の全面に振動防止材P1が存在することにより、フィルタ10を構成した際に、フィルタエレメント40の延伸方向D1の軸がまっ直ぐとなり易く、フィルタエレメント40の割れを抑制できる。
加えて、第2開口51とフィルタエレメント40の全周との間に振動防止材P1が配置されるため、フィルタエレメント40が振動することを効率的に抑制することができる。例えば、振動防止材P1の形状をリング状とすることにより、フィルタエレメント40が振動して、フィルタエレメント40の表面のうち、第2開口51に接触する可能性がある部分を振動防止材P1で覆うことができる。
振動防止材P1は、以下のように配置することができる。例えば、フィルタエレメント40を第2開口51に挿入し、フィルタエレメント40の延伸方向D1の所望とする位置に治具50を設置した後、第2開口51とフィルタエレメント40との間の隙間を埋めるように、振動防止材P1を設けることができる。
この場合、振動防止材P1は、第2開口51の目開きの内周面の全部に存在する必要はなく、少なくともフィルタエレメント40と第2開口51とが、振動防止材P1を介して接触するような状態とすることもできる。
また、第2開口51の内周面に振動防止材P1を予め配置しておき、第2開口51にフィルタエレメント40を挿入することもできる。
最も操作性がよい方法であって、振動防止材P1を配置する方法としては、以下のような方法を採用することが好ましい。まず、フィルタエレメント40の第2端42または第2端42近傍を第2開口51に挿入する。その状態でフィルタエレメント40と第2開口51との位置を合わせ、第2開口51と、第2端42または第2端42の近傍と、の間に振動防止材P1を配置する。
そして、治具50をフィルタエレメント40の延伸方向D1の所定の位置に配置する。これにより、複数のフィルタエレメント40が存在する場合であっても、効率よく、フィルタ10を準備することができる。この方法を採用する場合、接続部材32が仕切り板(固定部)30と治具50とを接続する形態であることにより、フィルタ10の準備において、操作性を向上できる。
第2開口51の内周面に振動防止材P1を予め配置する方法、及び、第2開口51と第2端42等との位置合わせを行う方法においては、治具50の位置(高さ)を後から所定の位置に合わせる。このため、振動防止材P1とフィルタエレメント40との間には、厳密には隙間が生じていることになる。
例えば、治具50の位置を合わせるときに、フィルタエレメント40上を振動防止材P1が移動することになる。このため、この場合には、厳密にはフィルタエレメント40と振動防止材P1との間には隙間が存在する。ただし、当該隙間は、振動防止効果を低減させず、濾過性に悪影響を及ぼさない程度の間隔であればよい。具体的には、前記隙間は、1mm以下の隙間であることが好ましく、0.5mm以下の隙間であることがより好ましく、0.2mm以下程度の隙間であることがさらに好ましく、0.1mm以下程度の隙間であることが特に好ましい。
なお、前記隙間の下限値は、治具50の位置合わせをした後に振動防止材P1を隙間に介在させることを考慮すれば0mmを超える値である。この場合、振動防止材P1は、フィルタエレメント40に対して滑り性がよいものが望ましいため、フッ素系樹脂からなるものが好適である。
図3に、振動防止材P1を設けた場合の一態様を示す。図3は、第2開口51の内周面、即ち、フィルタエレメント40が振動して第2開口51と接触する箇所に、リング状の振動防止材P1が配置された構成を示す。
また、図3に示すように、治具50には、第2開口51とは別に形成されると共に、気体を通過させるための第3開口52が形成される。図3は、図1に示すフィルタ10が備える治具50の構成の一例を示す模式図である。第3開口52には、フィルタエレメント40が挿入されないため、第3開口52は、気体を通過させることが可能な状態となっている。治具50に第3開口52が形成される構成によれば、第3開口52から気体が通過することにより、第3開口52が形成されない場合に比べて、フィルタエレメント40付近において通気性を向上させることができる。よって、フィルタ10を通過する気体の量を増加させることができる。
さらに、治具50には、第2開口51及び第3開口52とは別に形成されると共に、気体を通過させるための第4開口53がさらに形成されてもよい。第4開口53の口径は、第3開口52の口径よりも小さい。治具50に第4開口53がさらに形成されることにより、フィルタエレメント40付近において通気性をさらに向上させることができる。
治具50の空隙率は以下のようになることが好ましい。図3のように治具50を上方向または下方向から見た際に、治具50の面積(第2開口51、第3開口52及び第4開口53が開けられていない場合の面積)に対する、第2開口51、第3開口52及び第4開口53の合計面積の割合(以下、第一空隙率とする場合もある)は、大きくなればなるほど気体が通過し易くなり、濾過の効率を高めることができる。しかしながら、当該第一空隙率が大きくなればなるほど、治具50自体の強度、及び、フィルタエレメント40の振動を抑制する効果が低下する傾向にある。このため、前記第一空隙率は、50〜95%であることが好ましく、70〜90%であることがより好ましい。
第2開口51にはフィルタエレメント40が挿入される。このとき、治具50の面積(第2開口51、第3開口52及び第4開口53が開けられていない場合の面積)に対する、第3開口52及び第4開口53の合計面積の割合となる第二空隙率は、10〜50%であることが好ましく、20〜40%であることがより好ましい。
なお、第2開口51とフィルタエレメント40との間に、振動防止材P1が存在せずに隙間が生じている場合を考える。この場合、前記第二空隙率は、治具50の面積(第2開口51、第3開口52及び第4開口53が開けられていない場合の面積)に対する、第3開口52、第4開口53及び当該隙間の合計面積の割合となる。
なお、フィルタ10は、治具50を複数備えていてもよい。この場合、複数の治具50は、それぞれ、接続部材32を介して互いに接続される。複数の治具50は、接続部材32を介して仕切り板30に固定される。複数の治具50は、フィルタエレメント40の第1端41と第2端42との間に配置される。
(治具に対する開口の形成方法)
まず、図2における101で示す図の通り、筐体20に仕切り板30が固定され、筐体20の内部に治具50が収容された状態を考える。この状態において、気体排出口70から粉体排出口80に向かう方向から見て、仕切り板30の第1開口31の位置と、治具50に形成される第2開口51の位置とが一致させることを考慮して、治具に第2開口51を形成する。
治具に第2開口51を形成した後、治具のうち第2開口51が形成されていない部分に第3開口52を形成する。さらに、治具のうち第2開口51及び第3開口52が形成されていない部分に第4開口53を形成する。このように、治具に第2開口51、第3開口52及び第4開口53が形成されることにより、治具50が完成する。
(製造装置1の構成)
図4は、図1に示すフィルタ10を備える製造装置1の構成の一例を示す模式図である。製造装置1は、シリコン粉体を用いてトリクロロシランを製造する装置である。図4に示すように、製造装置1は、第1反応容器2と、冷却器3と、第1収容槽4と、フィルタ10と、を備える。製造装置1が備えるこれらの構成要素は、互いに配管によって接続されている。
第1反応容器2は、トリクロロシランの製造系に設けられると共に、外部から供給されたシリコン粉体及び塩化水素を収容し、シリコン粉体と塩化水素とを反応させてトリクロロシラン、テトラクロロシラン及び水素を生成する。反応式で示せば以下の通りである。シリコン粉体(Si)+3HCl→SiHCl+H
シリコン粉体(Si)+4HCl→SiCl+2H
冷却器3は、第1反応容器2から供給されたシリコン粉体、水素、トリクロロシラン及びテトラクロロシラン等を冷却する。第1収容槽4は、第1反応容器2の下部から排出されたシリコン粉体と、フィルタ10の粉体排出口80から排出されたシリコン粉体と、を収容する。
フィルタ10は、冷却器3を通過したシリコン粉体、水素、トリクロロシラン及びテトラクロロシラン等を流入口60から取り入れる。フィルタ10は、冷却器3を通過したシリコン粉体、水素、トリクロロシラン及びテトラクロロシラン等から、シリコン粉体を除去する。つまり、フィルタ10のフィルタエレメント40によって分離される気体及び粉体は、第1反応容器2から排出されたものとなる。なお、フィルタ10が筐体20を備えていない場合、フィルタ10は、冷却器3の前後に接続された配管に設けられてもよい。
〔実施形態2〕
図5は、本発明の実施形態2に係る製造装置11の構成の一例を示す模式図である。なお、説明の便宜上、実施形態1にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
図5に示すように、製造装置11は、第2反応容器12と、熱交換器13と、加熱器14と、第2収容槽15と、フィルタ10Aと、を備える。製造装置11が備えるこれらの構成要素は、互いに配管によって接続されている。フィルタ10Aとしては、フィルタ10と同一のものが用いられてもよい。
熱交換器13には、水素及びテトラクロロシランが供給される。このテトラクロロシランは、例えば、前述した第1反応容器2によって副反応として生じたものである。熱交換器13は、第2反応容器12を経由したシリコン粉体、水素及びトリクロロシランを、水素及びテトラクロロシランと熱交換する。熱交換器13は、水素及びテトラクロロシランを加熱器14に供給する。加熱器14は、テトラクロロシラン及び水素を加熱して、テトラクロロシラン及び水素を第2反応容器12に供給する。
第2反応容器12は、テトラクロロシラン、水素、及び、外部から供給されたシリコン粉体を収容する。第2反応容器12は、トリクロロシランの製造系に設けられると共に、テトラクロロシランと水素とシリコン粉体とを反応させてトリクロロシランを生成する。反応式で示せば以下の通りである。
シリコン粉体(Si)+3SiCl+2H→4SiHCl
第2反応容器12は、シリコン粉体、水素、トリクロロシラン及び未反応のテトラクロロシランを、熱交換器13を介してフィルタ10Aに供給する。第2収容槽15は、第2反応容器12の下部から排出されたシリコン粉体と、フィルタ10Aの粉体排出口80から排出されたシリコン粉体と、を収容する。
フィルタ10Aは、熱交換器13を介して第2反応容器12から供給されたシリコン粉体、水素、トリクロロシラン及び未反応のテトラクロロシランを流入口60から取り入れる。フィルタ10Aは、シリコン粉体、水素、トリクロロシラン及び未反応のテトラクロロシランから、シリコン粉体を除去する。つまり、フィルタ10Aのフィルタエレメント40によって分離される気体及び粉体は、第2反応容器12から排出されたものとなる。
実施形態1及び実施形態2の構成から、前記のような第1反応容器2及び第2反応容器12のそれぞれから排出される気体及び粉体の分離に好適にフィルタ10,10Aを利用することができる。特に、トリクロロシランの製造にフィルタ10,10Aを利用する場合には、高純度のトリクロロシランを得るために、耐食性の高いモリブデンを1wt%以上含む焼結金属からなるフィルタエレメント(国際公開第2019/098345号)を利用することが好ましい。
具体的には、当該焼結金属としては、モリブデンを好ましくは2〜20wt%、より好ましくは5〜20wt%含む焼結金属であるインコロイ、インコネルまたはハステロイ等が挙げられる。しかし、このフィルタエレメントは脆い傾向にある。前記構成によれば、このようなフィルタエレメントを利用する場合においても、フィルタエレメントが割れることを防止する顕著な効果を奏する。
なお、前記実施形態1及び実施形態2の説明においては、不活性ガスである窒素について記載していないが、いずれの実施形態においても、反応終了後に、不活性ガスである窒素を使用する場合がある。例えば、原料ガス(例えば、HCl、テトラクロロシラン及び/または水素等の原料となるガスを含むガス)の供給を止め、窒素の供給に切り替えて、製造装置内の雰囲気を窒素に置換する操作を行う場合がある。この操作においては、シリコン粉体を含む前記原料ガスと窒素との混合ガス中、またはシリコン粉体を含む窒素中のシリコン粉体を分離するためにフィルタが使用される。このため、フィルタ10,10Aで分離される気体には窒素が含まれてもよい。
本発明は前述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
〔まとめ〕
本発明の一態様に係るフィルタは、気体と粉体とを分離するために、当該粉体を含む気体が流通する流路に設けられるフィルタであって、気体と粉体とを分離すると共に、第1端と、当該第1端とは反対側の第2端と、の間をフィルタ面が延伸するフィルタエレメントと、第1開口が形成され、当該第1開口に、前記第1端または前記第1端近傍が固定されると共に、前記フィルタエレメントが収容される空間を形成する前記流路の内壁に固定される固定部と、前記フィルタエレメントが挿入される第2開口が形成されると共に、前記第1端と前記第2端との間に配置される治具と、を備える。
前記構成によれば、フィルタエレメントが第2開口に挿入される構造によって、フィルタエレメントの振動が抑制される。このため、治具が配置されない場合に比べて、フィルタエレメントの振動に起因する、フィルタエレメントの第2端にかかる力のモーメントを小さくすることができる。よって、フィルタエレメントが割れることを防止することができる。
前記治具は、前記フィルタエレメントにおける延伸方向に沿った長さの1/3以上2/3以下の長さと同一である、当該延伸方向に沿った距離だけ前記固定部から離れた位置に配置されてもよい。前記構成によれば、フィルタエレメントの中央付近に治具が配置されるため、フィルタエレメントの振動を効率的に抑制することができる。
前記第2開口とフィルタエレメントとの間に、樹脂製の振動防止材を介在させてもよい。前記構成によれば、振動防止材がない場合に比べて、フィルタエレメントの振動をさらに抑制することができる。また、振動防止材が樹脂製であるため、流路を流通する気体が酸性の腐食性ガスである場合であっても、振動防止材が腐食することを低減することができる。
前記治具は、当該治具と前記固定部とを接続する接続部材を介して前記固定部に固定されてもよい。前記構成によれば、治具と固定部とを流路からまとめて取り出すことができるため、流路内を容易に掃除することができる。
前記フィルタエレメントは、焼結金属であってもよい。前記構成によれば、十分な耐食性及び耐摩耗性を有するフィルタを実現することができる。
前記フィルタエレメントによって気体と分離される粉体は、シリコン粉体であり、前記フィルタエレメントによって粉体と分離される気体は、水素、塩化水素、窒素及びクロロシランガスの少なくとも1つを含んでもよい。
前記構成によれば、前記のような気体や粉体が流路を流れる場合であっても、治具によってフィルタエレメントの振動を抑制することができる。また、フィルタエレメントによって、比重が重いシリコン粉体を気体から分離すると共に、腐食性ガスをシリコン粉体から分離する。このため、硬くて脆い焼結金属からなるフィルタエレメントを利用した場合、他の材料のフィルタエレメントを利用した場合に比べて、特に、フィルタエレメントが割れることを防止する顕著な効果を奏する。
前記フィルタエレメントによって分離される気体及び粉体は、トリクロロシランの製造系に設けられると共に、シリコン粉体と塩化水素とを反応させて前記トリクロロシランを生成する第1反応容器から排出される、または、前記トリクロロシランの製造系に設けられると共に、テトラクロロシランと水素とシリコン粉体とを反応させて前記トリクロロシランを生成する第2反応容器から排出されてもよい。
前記構成によれば、前記のような第1反応容器及び第2反応容器のそれぞれから排出される気体及び粉体の分離に好適にフィルタを利用することができる。特に、トリクロロシランの製造にフィルタを利用する場合には、高純度のトリクロロシランを得るために、耐食性の高いモリブデンを1wt%以上含む焼結金属からなるフィルタエレメント(国際公開第2019/098345号)を利用することが好ましい。しかし、このフィルタエレメントは脆い傾向にある。前記構成によれば、このようなフィルタエレメントを利用する場合においても、フィルタエレメントが割れることを防止する顕著な効果を奏する。
前記治具には、前記第2開口とは別に形成されると共に、気体を通過させるための第3開口が形成されてもよい。前記構成によれば、第3開口から気体が通過することにより、第3開口が形成されない場合に比べて、フィルタエレメント付近において通気性を向上させることができる。
(実施例)
以下、本発明のフィルタについて実施例を示してさらに具体的に説明するが、本発明は、この実施例に限定されるものではない。図1及び図4に示すようなフィルタ及び製造装置を使用した。使用したフィルタ10は以下の通りである。
<治具50>
治具50は、図3に示すように第3開口52及び第4開口53が形成されたものを使用した。治具50の第二空隙率が28%となるように、治具50に第3開口52及び第4開口53を施した。
<フィルタ10の準備>
インコネル625(モリブデン1wt%以上含有)からなり、長さ1200mm、直径50mm、濾過精度2μmのフィルタエレメント40が150本固定された仕切り板30(固定部30)を使用した。第2開口51の内周面にリング状のフッ素系樹脂からなる振動防止材P1を配置した状態で、仕切り板30と治具50とを組み合わせ、接続部材32で仕切り板30と治具50とを接続した。このとき、治具50を、フィルタエレメント40の第2端42から600mm上方にあるように配置した。つまり、フィルタエレメント40の延伸方向D1に沿った長さの1/2の長さの位置に治具50を配置した。
<固体と気体との分離試験>
フィルタ10を使用して、以下の処理を行った。シリコン粉体(平均して粒子径が約10μm)、塩化水素、水素、トリクロロシラン及びテトラクロロシランを含む気体(粉体を15wt%含むガス)について、フィルタエレメント40の表面積あたりのガスの流入量(線速度)を40m/m/hrとした。フィルタエレメント40の温度を200℃で管理して1年間運転した。その後、製造装置を分解してフィルタエレメント40を確認したが、ひびが生じているフィルタエレメント40は存在しなかった。
(比較例)
前記実施例の「フィルタの準備」において、治具50を使用していない状態でフィルタエレメント40が150本固定された仕切り板30を使用したこと以外は、前記実施例と同様の方法(同様の「固体と気体との分離試験」)で試験を行った。3か月の運転後、フィルタの差圧計90の差圧の指示値が低下したため、運転を停止して、フィルタの開放点検を実施した。その結果、18本のフィルタエレメント40が第1開口31の近傍でひび割れが生じていた。
本発明は、気体と粉体との分離に利用することができる。
1、11 製造装置
2 第1反応容器
10、10A フィルタ
12 第2反応容器
20 筐体
23 内壁
31 第1開口
32 接続部材
40 フィルタエレメント
43 フィルタ面
50 治具
51 第2開口
52 第3開口
D1 延伸方向
P1 振動防止材

Claims (8)

  1. 気体と粉体とを分離するために、当該粉体を含む気体が流通する流路に設けられるフィルタであって、
    気体と粉体とを分離すると共に、第1端と、当該第1端とは反対側の第2端と、の間をフィルタ面が延伸するフィルタエレメントと、
    第1開口が形成され、当該第1開口に、前記第1端または前記第1端近傍が固定されると共に、前記フィルタエレメントが収容される空間を形成する前記流路の内壁に固定される固定部と、
    前記フィルタエレメントが挿入される第2開口が形成されると共に、前記第1端と前記第2端との間に配置される治具と、を備えることを特徴とするフィルタ。
  2. 前記治具は、前記フィルタエレメントにおける延伸方向に沿った長さの1/3以上2/3以下の長さと同一である、当該延伸方向に沿った距離だけ前記固定部から離れた位置に配置されることを特徴とする請求項1に記載のフィルタ。
  3. 前記第2開口とフィルタエレメントとの間に、樹脂製の振動防止材を介在させることを特徴とする請求項1または2に記載のフィルタ。
  4. 前記治具は、当該治具と前記固定部とを接続する接続部材を介して前記固定部に固定されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のフィルタ。
  5. 前記フィルタエレメントは、焼結金属であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のフィルタ。
  6. 前記フィルタエレメントによって気体と分離される粉体は、シリコン粉体であり、
    前記フィルタエレメントによって粉体と分離される気体は、水素、塩化水素、窒素及びクロロシランガスの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のフィルタ。
  7. 前記フィルタエレメントによって分離される気体及び粉体は、
    トリクロロシランの製造系に設けられると共に、シリコン粉体と塩化水素とを反応させて前記トリクロロシランを生成する第1反応容器から排出される、または、
    前記トリクロロシランの製造系に設けられると共に、テトラクロロシランと水素とシリコン粉体とを反応させて前記トリクロロシランを生成する第2反応容器から排出されることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のフィルタ。
  8. 前記治具には、前記第2開口とは別に形成されると共に、気体を通過させるための第3開口が形成されることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のフィルタ。
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