JPWO2021089671A5 - - Google Patents

Description

本願はまた、２ストローク船舶用エンジンおよび４ストローク船舶用エンジン、より好ましくは２ストローク船舶用エンジンを潤滑するための方法に関し、前記方法は、上記に開示したような船舶用潤滑剤を前記船舶用エンジンに適用（または塗布）することを含むものである。特に、潤滑剤は、典型的には、パルス潤滑システムによって、または２ストロークエンジンの潤滑のためのインジェクタを介してピストンのリングパックに潤滑剤を噴霧することによって、シリンダ壁に適用（または塗布）される。本発明による潤滑剤組成物をシリンダ壁に適用（または塗布）することにより、腐食に対する保護が増加し、エンジンの清浄度が改善されることが観察されている。
なお、本発明は、態様として以下の内容を含む。
〔態様１〕
少なくとも、以下の化合物の反応から生じる反応生成物。
・ヒドロカルビル基で任意に置換されたヒドロキシ安息香酸、またはそのアルカリおよび／またはアルカリ土類金属塩、
・ホウ素化合物、
・式（ＩＶ）の化合物から選択されるポリアルキルアミン成分、

（式中
・ａは０または１を表し、
・ｘ、ｙ、ｚは、独立して、１、２、３から選ばれる整数を表し、
・ａ＝０のとき、Ｒ _１ ，Ｒ _２ は、独立して、Ｃ _１ －Ｃ _３ アルキル基を表し、
・ａ＝１のとき、Ｒ _１ ，Ｒ _２ は、独立して、水素、およびＣ _１ －Ｃ _３ アルキル基から選ばれる基を表す。）
〔態様２〕
ヒドロカルビル基で任意に置換されたヒドロキシ安息香酸が、モノ－アルキル（アルケニル）置換サリチル酸、ジ－アルキル（アルケニル）置換サリチル酸、酸官能化カリックスアレーン（特にサリチル酸カリックスアレーン）、およびそれらの混合物から選択される、態様１に記載の反応生成物。
〔態様３〕
任意にヒドロカルビル基で置換されたヒドロキシ安息香酸化合物が、式（Ｉ）に対応する、態様１または態様２に記載の反応生成物。

（式中
・Ｒは１～５０個の炭素原子を有するヒドロカルビル基を表し、Ｒは１つ以上のヘテロ原子を含むことができ、
・ａは整数であり、ａは０、１または２を表す。）
〔態様４〕
ヒドロカルビル基で任意に置換されたヒドロキシ安息香酸化合物が、式（ＩＡ）に対応する、態様３に記載の反応生成物。

〔態様５〕
ヒドロキシ安息香酸化合物がサリチル酸であることを特徴とする態様４に記載の反応生成物。
〔態様６〕
ホウ素化合物が、ホウ酸、ホウ酸錯体、酸化ホウ素、アルキル基が独立して１～４個の炭素原子を有するトリアルキルボレート、Ｃ _１ －Ｃ _１２ アルキルボロン酸、Ｃ _１ －Ｃ _１２ ジアルキルホウ酸、Ｃ _６ －Ｃ _１２ アリールホウ酸、Ｃ _６ －Ｃ _１２ ジアリールホウ酸、Ｃ _７ －Ｃ _１２ アラルキルホウ酸、Ｃ _７ －Ｃ _１２ ジアラルキルホウ酸、または１以上のアルコキシユニットによるアルキル基の置換によってこれらから誘導される化合物から選択される（有利には、ホウ素化合物がホウ酸である）、態様１～５のいずれか一態様に記載の反応生成物。
〔態様７〕
ポリアルキルアミン成分が式（ＩＶＡ）の化合物から選択される、態様１～６のいずれか一態様に記載の反応生成物。

（式中
・Ｒ _１ ，Ｒ _２ は、独立して、Ｃ _１ －Ｃ _３ アルキル基を表し、
・ｘとｙは互いに独立に１，２，３のいずれかを表す整数であり、および
・式（ＩＶＡ）中の炭素原子の総数が４～１０である。）
〔態様８〕
Ｒ _１ ＝Ｒ _２ （好ましくは、Ｒ _１ ＝Ｒ _２ ＝ＣＨ _３ ）である、態様７に記載の反応生成物。
〔態様９〕
ｘ＝ｙ、好ましくは、ｘ＝ｙ＝３である、態様７または態様８に記載の反応生成物。
〔態様１０〕
ポリアルキルアミン成分が式（ＩＶＢ）の化合物から選択される、態様１～６のいずれかに記載の反応生成物。

（式中
・Ｒ _１， Ｒ _２ は、独立して、水素、およびＣ _１ －Ｃ _３ アルキル基、から選択される基を表し、
・ｘ、ｙ、ｚは独立して、１、２、３のいずれかを表す整数である。）
〔態様１１〕
Ｒ _１ ＝Ｒ _２ （好ましくは、Ｒ _１ ＝Ｒ _２ ＝Ｈ）である、態様１０に記載の反応生成物。
〔態様１２〕
ｘ＝ｙ＝ｚ（好ましくは、ｘ＝ｙ＝ｚ＝２）である、態様１０または態様１１に記載の反応生成物。
〔態様１３〕
態様１～１２のいずれかに記載の反応生成物、基油、及び任意に１種以上のさらなる添加剤を含む潤滑剤組成物。
〔態様１４〕
態様１～１２のいずれかに記載の反応生成物、または態様１３に記載の潤滑剤組成物の、２ストローク舶用エンジンおよび４ストローク舶用エンジン（より好ましくは２ストローク舶用エンジン）の潤滑のための使用。

Claims (20)

1. 少なくとも、以下の化合物の反応から生じる反応生成物。
   ・ヒドロカルビル基で任意に置換されたヒドロキシ安息香酸、またはそのアルカリおよび／またはアルカリ土類金属塩、
   ・ホウ素化合物、
   ・式（ＩＶ）の化合物から選択されるポリアルキルアミン成分、
   

   

   （式中
   ・ａは０または１を表し、
   ・ｘ、ｙ、ｚは、独立して、１、２、３から選ばれる整数を表し、
   ・ａ＝０のとき、Ｒ_１，Ｒ_２は、独立して、Ｃ_１－Ｃ_３アルキル基を表し、
   ・ａ＝１のとき、Ｒ_１，Ｒ_２は、独立して、水素、およびＣ_１－Ｃ_３アルキル基から選ばれる基を表す。）
2. ヒドロカルビル基で任意に置換されたヒドロキシ安息香酸が、モノ－アルキル（アルケニル）置換サリチル酸、ジ－アルキル（アルケニル）置換サリチル酸、酸官能化カリックスアレーン、およびそれらの混合物から選択される、請求項１に記載の反応生成物。
3. 任意にヒドロカルビル基で置換されたヒドロキシ安息香酸化合物が、式（Ｉ）に対応する、請求項１または請求項２に記載の反応生成物。
   

   

   （式中
   ・Ｒは１～５０個の炭素原子を有するヒドロカルビル基を表し、Ｒは１つ以上のヘテロ原子を含むことができ、
   ・ａは整数であり、ａは０、１または２を表す。）
4. ヒドロカルビル基で任意に置換されたヒドロキシ安息香酸化合物が、式（ＩＡ）に対応する、請求項３に記載の反応生成物。
   

   
5. ヒドロキシ安息香酸化合物がサリチル酸であることを特徴とする請求項４に記載の反応生成物。
6. ホウ素化合物が、ホウ酸、ホウ酸錯体、酸化ホウ素、アルキル基が独立して１～４個の炭素原子を有するトリアルキルボレート、Ｃ_１－Ｃ_１２アルキルボロン酸、Ｃ_１－Ｃ_１２ジアルキルホウ酸、Ｃ_６－Ｃ_１２アリールホウ酸、Ｃ_６－Ｃ_１２ジアリールホウ酸、Ｃ_７－Ｃ_１２アラルキルホウ酸、Ｃ_７－Ｃ_１２ジアラルキルホウ酸、または１以上のアルコキシユニットによるアルキル基の置換によってこれらから誘導される化合物から選択される、請求項１～５のいずれか一項に記載の反応生成物。
7. ホウ素化合物がホウ酸である、請求項６に記載の反応生成物。
8. ポリアルキルアミン成分が式（ＩＶＡ）の化合物から選択される、請求項１～７のいずれか一項に記載の反応生成物。
   

   

   （式中
   ・Ｒ_１，Ｒ_２は、独立して、Ｃ_１－Ｃ_３アルキル基を表し、
   ・ｘとｙは互いに独立に１，２，３のいずれかを表す整数であり、および
   ・式（ＩＶＡ）中の炭素原子の総数が４～１０である。）
9. Ｒ_１＝Ｒ _２ である、請求項８に記載の反応生成物。
10. Ｒ _１ ＝Ｒ _２ ＝ＣＨ _３ である、請求項９に記載の反応生成物。
11. ｘ＝ｙである、請求項８～１０のいずれか一項に記載の反応生成物。
12. ｘ＝ｙ＝３である、請求項１１に記載の反応生成物。
13. ポリアルキルアミン成分が式（ＩＶＢ）の化合物から選択される、請求項１～６のいずれかに記載の反応生成物。
    

    

    （式中
    ・Ｒ_１，Ｒ_２は、独立して、水素、およびＣ_１－Ｃ_３アルキル基、から選択される基を表し、
    ・ｘ、ｙ、ｚは独立して、１、２、３のいずれかを表す整数である。）
14. Ｒ_１＝Ｒ _２ である、請求項１３に記載の反応生成物。
15. Ｒ _１ ＝Ｒ _２ ＝Ｈである、請求項１４に記載の反応生成物。
16. ｘ＝ｙ＝ｚである、請求項１３～１５のいずれか一項に記載の反応生成物。
17. ｘ＝ｙ＝ｚ＝２である、請求項１６に記載の反応生成物。
18. ２ストローク舶用エンジンおよび４ストローク舶用エンジンの潤滑のための請求項１～１７のいずれかに記載の反応生成物。
19. 請求項１～１８のいずれかに記載の反応生成物、基油、及び任意に１種以上のさらなる添加剤を含む潤滑剤組成物。
20. ２ストローク舶用エンジンおよび４ストローク舶用エンジンの潤滑のための、請求項１９に記載の潤滑剤組成物。