JPWO2021038817A1 - 電動機駆動装置、電動機駆動システム及び冷凍サイクル装置 - Google Patents

電動機駆動装置、電動機駆動システム及び冷凍サイクル装置 Download PDF

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Abstract

制御部(160)は、インバータ120の上アームの三つのスイッチング素子をオフにし、その下アームの三つのスイッチング素子をオンにすることで、インバータ(120)から出力される三相交流電圧をゼロにしてから、機械式のスイッチ(131、132、133)に結線状態を切替えさせる。制御部(160)は、結線状態の切替後に、インバータ120の下アームの三つのスイッチング素子の内の一つのスイッチング素子のオン及びオフを周期的に繰り返した際に電流検出部(140)で検出される複数の電流値の時系列において、ゼロよりも大きな電流値が検出される期間から電動機(1)のロータの位置を推定し、検出された電流値及び推定された位置に基づいて、位置センサレス制御を実行する。

Description

本発明は、電動機駆動装置、電動機駆動システム及び冷凍サイクル装置に関する。
室内環境に応じて、電動機の固定子巻線の結線状態を切替える空気調和機が普及している。また、電動機の結線状態の切替えを、電動機の回転動作中に行う技術が提案されている。例えば、特許文献1は、電動機の回転動作中にインバータから電動機に流れる電流がゼロになるようにインバータの出力電圧を制御している期間に、結線切替器を構成するスイッチによる切替え動作を実行して、巻線の結線状態を切替える方法を提案している。
特開2013−62888号公報
電動機の結線状態を切替えて、電動機の動作を再開する場合には、回転子であるロータの位置を特定する必要がある。
従来の技術では、インバータと電動機との間の結線中に電流センサを設置して、電流を検出するようにしている。このため、インバータと電動機との間に、コストのかかる電流センサを設けなければならず、さらに、基板上に、電流センサを設けるスペースを確保しなければならず、小型化の妨げとなっている。
そこで、本発明の一又は複数の態様は、電動機の結線状態を切替えて、電動機の動作を再開する際に、センサレスで電動機のロータの位置を容易に算出することができるようにすることを目的とする。
本発明の一態様に係る電動機駆動装置は、ロータを回転させることで動力を発生する電動機の結線状態を切替える機械式のスイッチと、直流電圧の高電位側に位置する上アームの三つのスイッチング素子、及び、前記直流電圧の低電位側に位置する下アームの三つのスイッチング素子を備え、前記直流電圧から三相交流電圧を生成し、前記電動機に前記三相交流電圧を出力するインバータと、前記インバータの前記下アームの前記三つのスイッチング素子と、グランドとの間に配置されたシャント抵抗に流れる電流の電流値を検出する電流検出部と、前記検出された電流値に従って前記インバータを制御することで、前記電動機の位置センサレス制御を実行するとともに、前記機械式のスイッチを制御して前記結線状態を切り替えさせる制御部と、を備え、前記制御部は、前記上アームの前記三つのスイッチング素子をオフにし、前記下アームの前記三つのスイッチング素子をオンにすることで、前記出力される三相交流電圧をゼロにしてから、前記機械式のスイッチに前記結線状態を切替えさせ、前記制御部は、前記結線状態の切替後に、前記下アームの前記三つのスイッチング素子の内の一つのスイッチング素子のオン及びオフを周期的に繰り返した際に前記電流検出部で検出される複数の電流値の時系列においてゼロよりも大きな電流値が検出される期間から前記ロータの位置を推定し、前記検出された電流値及び前記推定された位置に基づいて、前記位置センサレス制御を実行することを特徴とする。
本発明の一又は複数の態様によれば、電動機の結線状態を切替えて、電動機の動作を再開する際に、センサレスで電動機のロータの位置を容易に算出することができる。
電動機駆動装置の構成を概略的に示す回路図である。 インバータの構成を概略的に示す回路図である。 (A)及び(B)は、ハードウェア構成例を示すブロック図である。 電動機の結線状態を切替える動作を示すフローチャートである。 結線切替処理を示すフローチャートである。 電動機の結線状態をY結線にして、電圧ゼロ制御を行っている場合における、電動機駆動装置と、電動機とに流れる電流経路の例を示す概略図である。 電動機の結線状態をΔ結線にして、電圧ゼロ制御を行っている場合における、電動機駆動装置と、電動機とに流れる電流経路の例を示す概略図である。 電動機の結線状態をY結線にして、制御部が電流検出制御を行っている場合における、電動機駆動装置と、電動機とに流れる電流経路の第1の例を示す概略図である。 電動機の結線状態をY結線にして、制御部が電流検出制御を行っている場合における、電動機駆動装置と、電動機とに流れる電流経路の第2の例を示す概略図である。 電動機の結線状態をY結線にして、制御部が電流検出制御を行っている場合における、電動機駆動装置と、電動機とに流れる電流経路の第3の例を示す概略図である。 電動機の結線状態をY結線にして、制御部が電流検出制御を行っている場合における、電動機駆動装置と、電動機とに流れる電流経路の第4の例を示す概略図である。 第3及び第4の例における電動機駆動装置と、電動機との等価回路を示す回路図である。 シャント抵抗に流れる電流の電流値を示すグラフである。 電流検出部で検出される電流値の例を示すグラフである。 制御部における電動機に流れる電流の電流値と、その周期とを算出する処理を説明する概略図である。 電動機における電流ピーク値と、回転数との関係を示すグラフである。 電動機におけるトルクと、回転数との関係を示すグラフである。 電動機の結線切替動作時の回転数の変化を示すグラフである。 インバータにおける定常運転状態と、下アームの全相ON状態との間に設けられる一次電圧保護動作の例を示す図である。 実施の形態に係る電動機駆動装置を備える冷凍サイクル装置を含む空気調和機の構成例を示す概略図である。 実施の形態に係る電動機駆動装置を備える冷凍サイクル装置を含むヒートポンプ式の給湯器の構成例を示す概略図である。 実施の形態に係る電動機駆動装置を備える冷凍サイクル装置を含む冷蔵庫の構成例を示す概略図である。
実施の形態1.
図1は、電動機1を駆動する電動機駆動装置100の構成を概略的に示す回路図である。
電動機駆動装置100は、交流電源2から得られる交流電圧から三相交流電圧を生成して、生成された三相交流電圧を電動機1に出力して、電動機1を駆動する。
電動機1は、図示しないロータを回転させることで動力を発生する。
なお、電動機1及び電動機駆動装置100の組み合わせを、電動機駆動システムという。
電動機駆動装置100は、コンバータ110と、インバータ120と、結線切替器130と、電流検出部140と、電圧検出部150と、制御部160とを備える。
コンバータ110は、交流電源2からの交流電圧を直流電圧に変換する。
コンバータ110は、リアクトル111と、整流器としてのブリッジダイオード112と、平滑用の電解コンデンサ113とを備える。
インバータ120は、コンバータ110で変換された直流電圧から三相交流電圧を生成する。そして、インバータ120は、三相交流電圧を電動機1に出力する。
図2は、インバータ120の構成を概略的に示す回路図である。
図2に示されているように、インバータ120は、コンバータ110から出力される直流電圧の高電位側の上アーム121と、その低電位側の下アーム124とを備える。
上アーム121は、電動機1のU相に接続されているU相上アーム121Uと、電動機1のV相に接続されているV相上アーム121Vと、電動機1のW相に接続されているW相上アーム121Wとを備える。
U相上アーム121U、V相上アーム121V及びW相上アーム121Wは、それぞれ、スイッチング素子122U、122V、122Wと、ダイオード123U、123V、123Wとを備える。
下アーム124は、電動機1のU相に接続されているU相下アーム124Uと、電動機1のV相に接続されているV相下アーム124Vと、電動機1のW相に接続されているW相下アーム124Wとを備える。
U相下アーム124U、V相下アーム124V及びW相下アーム124Wは、それぞれ、スイッチング素子125U、125V、125Wと、ダイオード126U、126V、126Wとを備える。
上アーム121の三相のスイッチング素子122U、122V、122Wと、下アーム124の三相のスイッチング素子125U、125V、125Wとは、制御部160から提供されるインバータ駆動信号Sr1〜Sr6によってPWM(Pulse Width Modulation)制御される。
上アーム121のスイッチング素子122U、122V、122Wと、下アーム124のスイッチング素子125U、125V、125Wとは、例えば、半導体スイッチング素子により構成することができる。
図1に戻り、結線切替器130は、電動機1のU相の巻線1U、V相の巻線1V及びW相の巻線1Wに接続される機械式のスイッチである電磁接触器131、132、133を有する。電磁接触器131、132、133は、電磁的に接点が開閉して、接続状態を切替える装置である。電磁接触器131、132、133は、リレー、コンタクタ等とも呼ばれる。
結線切替器130は、電磁接触器131、132、133の接点間の接続状態を切替えることによって、電動機1の巻線1U、1V、1Wの結線状態を切替える。図1に示されている例では、制御部160からの切替信号Swにより、結線切替器130の接続状態を切替えることで、電動機1の巻線1U、1V、1Wの結線状態は、Y結線又はΔ結線に切替えられる。
ここで、電動機1は、三相永久磁石同期電動機である。電動機1の巻線1U、1V、1Wの端部は、電動機1の外部に引き出されており、インバータ120と、結線切替器130とに接続されている。
電流検出部140は、インバータ120の下アーム124とグランドとの間に配置されたシャント抵抗に流れる電流の電流値を検出する。電流検出部140は、検出された電流値を示す電流情報を制御部160に与える。
電圧検出部150は、コンバータ110から出力される母線電圧の電圧値を検出する。電圧検出部150は、検出された電圧値を示す電圧情報を制御部160に与える。
制御部160は、電圧検出部150によって検出される電圧値、電流検出部140によって計測される電流値、又は、これらの両方に基づいて、インバータ120及び結線切替器130を制御する。
例えば、制御部160は、電流検出部140で検出される電流値に従ってインバータ120を制御することで、電動機1の位置センサレス制御を実行する。
また、制御部160は、結線切替器130を制御することで電動機1の結線状態を切り替えさせる。
具体的には、制御部160は、上アーム121の三つのスイッチング素子122U、122V、122Wをオフにし、下アーム124の三つのスイッチング素子125U、125V、125Wをオンにすることで、インバータ120から出力される三相交流電圧をゼロにしてから、結線切替器130に結線状態を切替えさせる。
また、制御部160は、切替えられた結線状態において、下アーム124の三つのスイッチング素子125U、125V、125Wの内の一つのスイッチング素子(例えば、U相スイッチング素子125U)のオン及びオフを周期的に繰り返した際に電流検出部140で検出される複数の電流値の時系列において、ゼロよりも大きな電流値が検出される期間から電動機1の図示しないロータの位置を推定する。さらに、制御部160は、検出された電流値及び推定された位置に基づいて、切替えられた結線状態で、位置センサレス制御を実行する。
以上に記載された制御部160の一部又は全部は、例えば、図3(A)に示されているように、メモリ10と、メモリ10に格納されているプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ11とにより構成することができる。このようなプログラムは、ネットワークを通じて提供されてもよく、また、記録媒体に記録されて提供されてもよい。即ち、このようなプログラムは、例えば、プログラムプロダクトとして提供されてもよい。
また、制御部160の一部又は全部は、例えば、図3(B)に示されているように、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)又はFPGA(Field Programmable Gate Array)等の処理回路12で構成することもできる。
図4は、本実施の形態における電動機1の結線状態を切替える動作を示すフローチャートである。
図4に示されているフローチャートでは、第1の結線状態は、Y結線及びΔ結線の何れか一方であり、第2の結線状態は、Y結線及びΔ結線の何れか他方である。
まず、制御部160は、結線切替器130に切替信号Swを送ることにより、電動機1の結線状態を第1の結線状態に設定する(S10)。
次に、制御部160は、電動機1の目標周波数を決定し(S11)、電動機1の回転を開始する(S12)。
そして、制御部160は、位置センサレス制御により、電動機1の駆動制御を実行する(S13)。
次に、制御部160は、現在の結線状態が第1の結線状態であるか否かを判断する(S14)。現在の結線状態が第1の結線状態である場合(S14でYes)には、処理はステップS15に進み、現在の結線状態が第2の結線状態である場合(S14でNo)には、処理はステップS17に進む。
ステップS15では、制御部160は、モータ指令(例えば、速度指令等)により、第1の結線状態が適切か否かを判断する。第1の結線状態が適切である場合(S15でYes)には、処理はステップS19に進み、第1の結線状態が適切ではない場合(S15でNo)には、処理はステップS16に進む。
ステップS16では、制御部160は、結線切替処理を実行する。ここでの処理については、図5を用いて詳細に説明する。そして、処理はステップS19に進む。
ステップS14において、現在の結線状態が第2の結線状態であると判断された場合には、ステップS17に進む。ステップS17では、制御部160は、モータ指令(例えば、速度指令等)により、第2の結線状態が適切か否かを判断する。第2の結線状態が適切である場合(S17でYes)には、処理はステップS19に進み、第2の結線状態が適切ではない場合(S17でNo)には、処理はステップS18に進む。
ステップS18では、制御部160は、結線切替処理を実行する。ここでの処理については、図5を用いて詳細に説明する。そして、処理はステップS19に進む。
ステップS19では、制御部160は、ユーザからの指示等により、電動機1の駆動を停止するか否かを判断する。電動機1の駆動を停止しない場合(ステップS19でNo)には、処理はステップS14に戻る。
図5は、結線切替処理を示すフローチャートである。
まず、制御部160は、インバータ120をPWM制御することによって電動機1の回転数を上昇させる(S20)。
次に、制御部160は、電動機1の回転数が予め決められた切替回転数を超えたか否かを判定する(ステップS21)。ここでの切替回転数は、過変調領域の回転数であるものとし、例えば、インバータ120の出力電圧の変調率の1.0倍以上の回転率とする。電動機1の回転数が予め決められた切替回転数を超えた場合(S21でYes)には、処理はステップS22に進み、電動機1の回転数が予め決められた切替回転数を超えていない場合(S21でNo)には、処理はステップS20に戻る。
ステップS22では、制御部160は、電動機1の位置センサレス制御を停止する。
そして、制御部160は、インバータ120からの出力電圧をゼロにする電圧ゼロ制御を行う(S23)。ここでは、制御部160は、インバータ120の上アーム121を全相OFFにし、その下アーム124を全相ONにする。
具体的には、制御部160は、上アーム121のスイッチング素子122U、122V、122Wの全てをOFFにすることで、上アーム121を全相OFFにする。また、制御部160は、下アーム124のスイッチング素子125U、125V、125Wの全てをONにすることで、下アーム124を全相ONにする。
このとき、インバータ120の出力電圧の値はゼロであり、電動機1及び結線切替器130に印加される電圧の値もゼロである。
次に、制御部160は、結線切替器130を制御することで、結線状態を切替える(S24)。ここでは、現在の結線状態が第1の結線状態であれば、第1の結線状態から第2の結線状態に切替えられ、現在の結線状態が第2の結線状態であれば、第2の結線状態から第1の結線状態に切替えられる。
次に、制御部160は、電流検出制御を実行する(S25)。
ここでは、制御部160は、インバータ120の下アーム124の内の一相のON及びOFFを周期的に切替えることで、インバータ120のN側に接続されたシャント抵抗に流れる電流の電流値を観測する。
一相のON及びOFFを切替える周期については、電動機1に流れる電流の周期の半分よりも短い周期である必要があり、例えば、電動機1に流れる電流の周期の半分の20分の1〜10分の1程度の周期であることが望ましい。
そして、制御部160は、インバータ120のN側に接続されたシャント抵抗に流れる電流の電流値と、その通流期間とにより、電動機1に流れる電流の電流値及び周期を算出する(S26)。ここでの算出の方法については、図15を用いて詳細に説明する。
そして、制御部160は、電動機1に流れる電流の電流値及び周期を算出するために、予め定められた期間が経過したか否かを判断する(S27)。予め定められた期間は、ステップS21における切替回転数から計算される電流周期の約5倍以上の期間であるものとする。予め定められた期間が経過した場合(S27でYes)には、処理はステップS28に進む。予め定められた期間が経過していない場合(S27でNo)には、処理はステップS25に戻る。
ステップS28では、制御部160は、電流検出制御を終了する。
そして、制御部160は、ステップS26で算出された電流値及び周期に基づいて、電動機1の位置センサレス制御を再開する(S29)。
図6は、電動機1の結線状態をY結線にして、電圧ゼロ制御を行っている場合における、電動機駆動装置100と、電動機1とに流れる電流経路の例を示す概略図である。
図6に示されているように、インバータ120から流れる電流は、電動機1と結線切替器130とを介して、Y結線状態を作り出しているのが分かる。
図7は、電動機1の結線状態をY結線にして、電圧ゼロ制御を行っている場合における、電動機駆動装置100と、電動機1とに流れる電流経路の例を示す概略図である。
図7に示されているように、インバータ120から流れる電流は、電動機1と結線切替器130とを介して、Δ結線状態を作り出しているのが分かる。
図8は、電動機1の結線状態をY結線にして、制御部160が電流検出制御を行っている場合における、電動機駆動装置100と、電動機1とに流れる電流経路の第1の例を示す概略図である。
図8は、インバータ120から電動機1のU相の方向に電流が流れ、かつ、インバータ120の下アーム124の全相のスイッチング素子125U、125V、125WがONにされている場合の例である。
この場合には、電流検出部140におけるシャント抵抗に電流が流れないため、電流検出部140で検出される電流値は「0」である。
図9は、電動機1の結線状態をY結線にして、制御部160が電流検出制御を行っている場合における、電動機駆動装置100と、電動機1とに流れる電流経路の第2の例を示す概略図である。
図9は、インバータ120から電動機1のU相の方向に電流が流れ、かつ、インバータ120のU相のスイッチング素子125UがOFFにされている場合の例である。
この場合にも、電流検出部140におけるシャント抵抗に電流が流れないため、電流検出部140で検出される電流値は「0」である。
図10は、電動機1の結線状態をY結線にして、制御部160が電流検出制御を行っている場合における、電動機駆動装置100と、電動機1とに流れる電流経路の第3の例を示す概略図である。
図10は、電動機1のU相からインバータ120の方向に電流が流れ、かつ、インバータ120の下アーム124の全相のスイッチング素子125U、125V、125WがONにされている場合の例である。
この場合にも、電流検出部140におけるシャント抵抗に電流が流れないため、電流検出部140で検出される電流値は「0」である。
図11は、電動機1の結線状態をY結線にして、制御部160が電流検出制御を行っている場合における、電動機駆動装置100と、電動機1とに流れる電流経路の第4の例を示す概略図である。
図11は、電動機1のU相からインバータ120の方向に電流が流れ、かつ、インバータ120のU相のスイッチング素子125UがOFFにされている場合の例である。
この場合には、U相のスイッチング素子125UがOFFに切替えた直後において、インバータ120の上アーム121のU相のダイオード123Uを介して、電流検出部140におけるシャント抵抗に電流が流れる。但し、平滑用の電解コンデンサ113が設けられているため、すぐに電流は流れなくなる。
図12は、図10及び図11に示されている第3及び第4の例における電動機駆動装置100と、電動機1との等価回路を示す回路図である。
図12に示されているように、図10及び図11に示されている第3及び第4の例では、電動機駆動装置100は、電解コンデンサ113と、電流検出部140におけるシャント抵抗140aとにより、単純なRC直列回路となり、電動機1は、ロータが回転することで、三相交流電源となる。
このとき、U相に流れる電流値ishは、下記の式(1)で算出することができる。
ish=(Ev−Vdc)÷Rsh (1)
ここで、Evは、電動機1で発生される三相交流電源から出力される電圧の電圧値であり、Vdcは、ブリッジダイオード112から出力される電圧の電圧値であり、Rshは、シャント抵抗140aの抵抗値である。
このため、インバータ120の下アーム124の一相のスイッチング素子(ここでは、U相のスイッチング素子125U)をOFFにすると、図13に示されているように、一瞬だけ、シャント抵抗140aに電流が流れる。
なお、図13は、シャント抵抗140aに流れる電流の電流値を示すグラフである。図14の横軸に示されているON及びOFFは、U相のスイッチング素子125UのON及びOFFを示している。
従って、制御部160が電流検出制御を行っている場合において、インバータ120の下アーム124の一相のスイッチング素子のON及びOFFを周期的に切替えることにより、その一相において電動機1からインバータ120の方向に電流が流れている期間だけ、図14に示されているように、ゼロよりも大きな電流値が検出される。
なお、図14に示されているパルス波PAは、スイッチング素子へのインバータ駆動信号を示しており、そのパルス波PAの立ち下がりのタイミングで電流値が検出されている。
図15は、制御部160における電動機1に流れる電流の電流値と、その周期とを算出する処理を説明する概略図である。
図14で示されているように、制御部160が電流検出制御を行っている場合において、インバータ120の下アーム124の一相のスイッチング素子のON及びOFFを周期的に切替えることにより、その一相において電動機1からインバータ120の方向に電流が流れている期間だけ、ゼロよりも大きな電流値が検出される。
ここで、インバータ120の下アーム124のU相スイッチング素子125UがOFFになった瞬間にU相電流が流れ、その後電解コンデンサ113の電荷の充電とともに、シャント抵抗140aに流れる電流値は、ゼロに近づく。そのため、インバータ120の下アーム124のU相スイッチング素子125UがOFFにするタイミングで、電流値の検出を行うことで、式(2)に示されているように、より正確にU相電流の電流値Iuを検出することができる。
Iu=Ish (2)
ここで、Ishは、インバータ120の下アーム124のU相スイッチング素子125UがOFFにするタイミングで検出される電流値である。
このため、制御部160は、ゼロよりも大きな電流値が検出される期間を期間Tshとすると、下記の式(3)により、電動機1に流れる電流の周期Tiを算出することができる。
Ti=2×Tsh (3)
そして、制御部160は、周期Tiが算出されると、検出された電流値により、電動機1に流れる交流電流の波形Wiを特定することができるため、その周期の開始時点t0からの経過時間に応じて、その電流値を算出することができる。
ここでは、一相(例えば、U相)についての周期と電流値とを説明したが、一相について周期及び電流値を算出すれば、残りの相については、位相をずらすだけで、周期と電流値を算出することができる。
なお、制御部160は、一相だけでなく、他の相についても、一相ずつON及びOFFを切替えることで、その周期及び電流値を算出してもよい。
以上のようにして、電動機1に流れる電流の周期を算出することで、制御部160は、下記の式(4)により、角速度Weを算出することができる。
We=2π÷Ti (4)
これにより、制御部160は、算出される電流値と、角速度Weにより、dq座標上の電圧電流位相を推定し、電動機1のロータ位置を推定することができる。この推定結果から、制御部160は、センサレス制御を行うことができる。なお、dq座標上の電流電圧から電動機1のロータ位置を推定し、センサレス制御を実現する方式に関しては公知の事実であるため、ここでは説明しない。
なお、以上では、電動機1の結線状態がY結線である場合を説明したが、Δ結線の場合にも、検出される電流値の値が異なるだけで、Y結線の場合と同様に、電動機1に流れる電流の電圧値及び周期を算出することができる。
次に、電動機1の結線状態を切替える際に、電動機1の回転数を上昇させる理由について説明する。
電動機1が永久磁石同期モータである場合、その電圧方程式は、下記の式(5)で表せる。
Figure 2021038817
但し、Vdは、電動機1のd軸電圧、Vqは、電動機1のq軸電圧、idは、電動機1のd軸電流、iqは、電動機1のq軸電流、ωは、電気角周波数、Rは、巻線抵抗、Ldは、電動機1のd軸インダクタンス、Lqは、電動機1のq軸インダクタンス、φfは、誘起電圧定数である。
本実施の形態では、結線を切り換える際には、インバータ120の出力電圧がゼロにされているため、V=0である。
V=0の場合には、インバータ120の下アーム124のスイッチング素子125U、125V、125Wはオンにされ、電動機1の線間が短絡されているので、Vd=Vq=0となり、Id及びIqは、下記の式(6)で表せる。
Figure 2021038817
さらに、電動機1のトルクは、下記の式(7)で表せる。
Figure 2021038817
但し、Pは、電動機1の極対数である。
上記の式(6)及び式(7)により、R、L、L及びφfの電動機定数は、固定値であるため、電動機1のdq軸電流は、電動機1の回転数ωに従って変化し、電動機1のトルクτは、dq軸電流に従って変化する。
ここで、dq軸電流のピーク値は、下記の式(8)で表すことができる。
Figure 2021038817
横軸を電動機1の回転数、縦軸を電動機1の電流のピーク値とするグラフに、式(8)の軌跡を示すと、図16のようになる。
図16に示されているように、電動機1の回転数が大きくなるにつれ、ゼロ電圧出力時のモータ電流の電流値は、ある値に収束する。
さらに、式(8)の軌跡を、横軸を電動機1の回転数、縦軸を電動機1のトルクとするグラフに示すと、図17のようになる。
図17に示されているように、電動機1の回転数が大きくなるにつれ、電圧出力ゼロ時の電動機1のブレーキトルクが小さくなる。
ここで、電動機1の回転数変化は、下記の式(9)で表される。
Figure 2021038817
但し、Δωは、電動機1の回転数変動、τは、電動機1のトルク、τは、負荷トルク、Jは、イナーシャを示す。
ゼロ電圧制御時は、電動機1のトルクは、ブレーキトルクτとなるため、式(9)では、τ=−τとなる。
そのため、ブレーキトルクが小さくなるほど電動機1の回転数変動はより小さくなる。
このため、電動機1の回転数を十分に高くすると、ブレーキトルクが小さくなり、電動機1の結線状態を切替える際に、インバータ120の出力電圧をゼロにしても、電動機1の回転数は、低下しにくくなり、結線状態の切替えに伴う影響を最小限にとどめることができるようになる。
本実施の形態では、インバータ120からの出力電圧をゼロにする制御なので、出力電圧つまりインバータ120の電圧変調率にかかわらず、電圧をゼロにする制御が可能である。よって、より高速回転可能な過変調領域で、電動機1の回転数の低減を抑え、ノンストップのまま電動機1の結線状態を切替えることが可能となる。
図18は、本実施の形態における電動機1の結線切替動作時の回転数の変化を示すグラフである。
図18に示されているように、電動機1の回転数を高速になるまで(例えば、過変調領域まで)加速することで、ブレーキトルクの小さい領域で、インバータ120の出力電圧をゼロにし、電動機1の回転数低減割合を従来の電流ゼロ制御同等まで高めることができる。
さらに、従来の電流ゼロ制御では不可能であった過変調領域での結線状態の切替えは、本実施の形態が提案する電圧ゼロ制御による方式では可能なため、従来方式よりも高回転での結線切替え動作が可能となる。そのため、過変調領域がより低い回転数に設定されている電動機1への適用、又は、負荷トルクが大きく、切替動作中に回転数がゼロ付近まで落ち込むような電動機1においても、本実施の形態で示されている方式ではノンストップで結線状態を切替えることが可能である。
図19は、インバータ120における定常運転状態と、下アーム124の全相ON状態との間に設けられる一次電圧保護動作の例を示す図である。
図19に示される例では、インバータ120の上アーム121を全相OFFにした際に、下アーム124の全相をON及びOFFを交互に切替えるように、下アーム124のスイッチング素子125U、125V、125WをPWM信号で制御する。
このように制御することで、上アーム121の全相OFF時の一次電圧側、即ち、電解コンデンサ113側に、急激な還流電流が流れることを抑制することができる。これにより、一次電圧側の構成である電解コンデンサ113等の故障の発生を抑制することができる。
図20は、実施の形態に係る電動機駆動装置100を備える冷凍サイクル装置800#1を含む空気調和機900の構成例を示す概略図である。
冷凍サイクル装置800#1は、四方弁802の切替動作により暖房運転又は冷房運転をすることができる。
暖房運転時には、実線矢印で示されるように、冷媒が圧縮機804で加圧されて送り出され、四方弁802、室内の熱交換器806、膨張弁808、室外の熱交換器810及び四方弁802を通って圧縮機804に戻る。
冷房運転時には、破線矢印で示されるように、冷媒が圧縮機804で加圧されて送り出され、四方弁802、室外の熱交換器810、膨張弁808、室内の熱交換器806及び四方弁802を通って圧縮機804に戻る。
暖房運転時には、熱交換器806が凝縮器として作用して熱放出を行うことで、室内を暖房し、熱交換器810が蒸発器として作用して熱吸収を行う。
冷房運転時には、熱交換器810が凝縮器として作用して熱放出を行い、熱交換器806が蒸発器として作用し、熱吸収を行うことで、室内を冷房する。膨張弁808は、冷媒を減圧して膨張させる。圧縮機804は、電動機駆動装置100によって可変速制御される電動機1によって駆動される。
図21は、実施の形態に係る電動機駆動装置100を備える冷凍サイクル装置800#2を含むヒートポンプ式の給湯器901の構成例を示す概略図である。
図21に示されるように、冷凍サイクル装置800#2では、熱交換器806が凝縮器として作用して熱放出を行うことで、水を温め、熱交換器810が蒸発器として作用して熱吸収を行う。圧縮機804は、電動機駆動装置100によって可変速制御される電動機1によって駆動される。
図22は、実施の形態に係る電動機駆動装置100を備える冷凍サイクル装置800#3を含む冷蔵庫902の構成例を示す概略図である。
図22に示されるように、冷凍サイクル装置800#3では、熱交換器810が凝縮器として作用して熱放出を行い、熱交換器806が蒸発器として作用し、熱吸収を行うことで、冷蔵庫内を冷却する。圧縮機804は、電動機駆動装置100によって可変速制御される電動機1によって駆動される。
以上に記載された実施の形態では、制御部160は、下アーム124の三つのスイッチング素子125U、125V、125Wの内の第1のスイッチング素子であるU相スイッチング素子125Uのオン及びオフを周期的に繰り返した際に電流検出部140で検出される電流値から、第1の相であるU相の交流電流の波形を特定することで、U相の電流値を算出している。また、制御部160は、U相の交流電流の波形の位相をずらすことで、U相とは異なる第2の相(例えば、V相)及び第3の相(例えば、W相)の交流電流の波形を特定して、その第2の相の電流値及びその第3の相の電流値を算出している。
以上により、電動機の結線状態を切替えて、電動機の動作を再開する際に、センサレスで電動機のロータの位置を容易に算出することができる。
なお、本実施の形態については、以上のような例に限定されない。
例えば、第1のスイッチング素子は、V相スイッチング素子125Vでもよく、W相スイッチング素子125Wでもよい。第1のスイッチング素子がV相スイッチング素子125Vである場合には、第1の相はV相となる。また、第1のスイッチング素子がW相スイッチング素子125Wである場合には、第1の相はW相となる。
また、制御部160は、下アーム124の三つのスイッチング素子125U、125V、125Wの内の第1のスイッチング素子のオン及びオフを周期的に繰り返した際に電流検出部140で検出される電流値から、第1の相の交流電流の波形を特定することで、前記第1の相の電流値を算出した後に、第1のスイッチング素子をオンにして、第2のスイッチング素子のオン及びオフを周期的に繰り返した際に電流検出部140で検出される電流値から、第2の相の交流電流の波形を特定することで、第2の相の電流値を算出してもよい。
この場合、制御部160は、第1の相又は第2の相の交流電流の波形の位相をずらすことで、第1の相及び第2の相とは異なる第3の相の交流電流の波形を特定して、第3の相の電流値を算出すればよい。
ここで、第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子及び第3のスイッチング素子は、下アーム124の三相のスイッチング素子125U、125V、125Wから選択されればよく、選択の方法については、特に制限はない。なお、第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子及び第3のスイッチング素子として選択されたスイッチング素子125U、125V、125Wに対応して、第1の相、第2の相及び第3の相が決定される。
このように、二つの相の電流値を算出することで、電動機1に流れる電流の電流値をより正確に算出することができる。
さらに、制御部160は、下アーム124の三つのスイッチング素子125U、125V、125Wの内の第1のスイッチング素子のオン及びオフを周期的に繰り返した際に電流検出部140で検出される電流値から、第1の相の交流電流の波形を特定することで、第1の相の電流値を算出し、その後に、第1のスイッチング素子をオンにして、第2のスイッチング素子のオン及びオフを周期的に繰り返した際に電流検出部140で検出される電流値から、第2の相の交流電流の波形を特定することで、第2の相の電流値を算出し、その後に、第2のスイッチング素子をオンにして、第3のスイッチング素子のオン及びオフを周期的に繰り返した際に電流検出部140で検出される電流値から、第3の相の交流電流の波形を特定することで、第3の相の電流値を算出してもよい。
ここでも、第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子及び第3のスイッチング素子は、下アーム124の三つのスイッチング素子125U、125V、125Wから選択されればよく、選択の方法については、特に制限はない。なお、第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子及び第3のスイッチング素子として選択されたスイッチング素子125U、125V、125Wに対応して、第1の相、第2の相及び第3の相が決定される。
このように、三つの相の電流値を算出することで、電動機1に流れる電流の電流値を正確に算出することができる。
なお、第1の相から第3の相に対して電流検出部140で電流値を検出する場合には、制御部160は、第1の相の電流値、第2の相の電流値及び第3の相の電流値の内の何れか一つが、残りの二つよりも予め定められた閾値以上異なる値となっている場合には、結線切替器130に故障が発生していると判断することができる。
これにより、電動機1の結線状態の切り替えを停止する、又は、電動機1の駆動を停止する、といった対応を取ることができるようになる。
以上のように、制御部160は、一つの相のオン及びオフを周期的に行うことで検出される電流値がゼロよりも大きくなる期間を二倍することで、電動機1に流れる電流の周期を算出することができるため、その周期に従って、電動機1のロータの位置を容易に算出することができ、位置センサレス制御を容易に再開することができる。
結線切替器130として、電磁接触器を用い、インバータ120から出力される三相交流電圧をゼロにしてから、結線状態を切り替えることで、電磁接触器の接点用着等の機械故障を抑制することができる。
結線切替器130により、電動機1の結線状態を、Y結線及びΔ結線の間で切り替えることで、負荷の状態に応じて、電動機1を効率的に駆動させることができる。
1 電動機、 100 電動機駆動装置、 110 コンバータ、 111 リアクトル、 112 ブリッジダイオード、 113 電解コンデンサ、 120 インバータ、 121 上アーム、 121U U相上アーム、 121V V相上アーム、 121W W相上アーム、 122U、122V、122W スイッチング素子、 123U、123V、123W ダイオード、 124 下アーム、 124U U相下アーム、 121V V相上アーム、 124W W相下アーム、 125U、125V、125W スイッチング素子、 126U、126V、126W ダイオード、 130 結線切替器、 131、132、133 電磁接触器、 140 電流検出部、 150 電圧検出部、 160 制御部。

Claims (10)

  1. ロータを回転させることで動力を発生する電動機の結線状態を切替える機械式のスイッチと、
    直流電圧の高電位側に位置する上アームの三つのスイッチング素子、及び、前記直流電圧の低電位側に位置する下アームの三つのスイッチング素子を備え、前記直流電圧から三相交流電圧を生成し、前記電動機に前記三相交流電圧を出力するインバータと、
    前記インバータの前記下アームの前記三つのスイッチング素子と、グランドとの間に配置されたシャント抵抗に流れる電流の電流値を検出する電流検出部と、
    前記検出された電流値に従って前記インバータを制御することで、前記電動機の位置センサレス制御を実行するとともに、前記機械式のスイッチを制御して前記結線状態を切り替えさせる制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記上アームの前記三つのスイッチング素子をオフにし、前記下アームの前記三つのスイッチング素子をオンにすることで、前記出力される三相交流電圧をゼロにしてから、前記機械式のスイッチに前記結線状態を切替えさせ、
    前記制御部は、前記結線状態の切替後に、前記下アームの前記三つのスイッチング素子の内の一つのスイッチング素子のオン及びオフを周期的に繰り返した際に前記電流検出部で検出される複数の電流値の時系列においてゼロよりも大きな電流値が検出される期間から前記ロータの位置を推定し、前記検出された電流値及び前記推定された位置に基づいて、前記位置センサレス制御を実行すること
    を特徴とする電動機駆動装置。
  2. 前記制御部は、前記下アームの前記三つのスイッチング素子の内の第1のスイッチング素子のオン及びオフを周期的に繰り返した際に前記電流検出部で検出される電流値から、第1の相の交流電流の波形を特定することで、前記第1の相の電流値を推定し、
    前記制御部は、前記第1の相の交流電流の波形の位相をずらすことで、前記第1の相とは異なる第2の相及び第3の相の交流電流の波形を特定して、前記第2の相の電流値及び前記第3の相の電流値を推定すること
    を特徴とする請求項1に記載の電動機駆動装置。
  3. 前記制御部は、前記下アームの前記三つのスイッチング素子の内の第1のスイッチング素子のオン及びオフを周期的に繰り返した際に前記電流検出部で検出される電流値から、第1の相の交流電流の波形を特定することで、前記第1の相の電流値を推定し、
    前記制御部は、前記第1のスイッチング素子のオン及びオフを周期的に繰り返した後に、前記第1のスイッチング素子をオンにして、前記下アームの前記三つのスイッチング素子の内の第2のスイッチング素子のオン及びオフを周期的に繰り返した際に前記電流検出部で検出される電流値から、第2の相の交流電流の波形を特定することで、前記第2の相の電流値を推定し、
    前記制御部は、前記第1の相又は前記第2の相の交流電流の波形の位相をずらすことで、前記第1の相及び前記第2の相とは異なる第3の相の交流電流の波形を特定して、前記第3の相の電流値を推定すること
    を特徴とする請求項1に記載の電動機駆動装置。
  4. 前記制御部は、前記下アームの前記三つのスイッチング素子の内の第1のスイッチング素子のオン及びオフを周期的に繰り返した際に前記電流検出部で検出される電流値から、第1の相の交流電流の波形を特定することで、前記第1の相の電流値を推定し、
    前記制御部は、前記第1のスイッチング素子のオン及びオフを周期的に繰り返した後に、前記第1の相のスイッチング素子をオンにして、前記下アームの前記三つのスイッチング素子の内の第2のスイッチング素子のオン及びオフを周期的に繰り返した際に前記電流検出部で検出される電流値から、第2の相の交流電流の波形を特定することで、前記第2の相の電流値を推定し、
    前記制御部は、前記第2のスイッチング素子のオン及びオフを周期的に繰り返した後に、前記第2のスイッチング素子をオンにして、前記下アームの前記三つのスイッチング素子の内の第3のスイッチング素子のオン及びオフを周期的に繰り返した際に前記電流検出部で検出される電流値から、第3の相の交流電流の波形を特定することで、前記第3の相の電流値を推定すること
    を特徴とする請求項1に記載の電動機駆動装置。
  5. 前記制御部は、前記第1の相の電流値、前記第2の相の電流値及び前記第3の相の電流値の内の何れか一つが、残りの二つよりも予め定められた閾値以上異なる値となっている場合には、前記機械式のスイッチに故障が発生していると判断すること
    を特徴とする請求項4に記載の電動機駆動装置。
  6. 前記制御部は、前記期間を二倍することで、前記電動機に流れる電流の周期を算出し、前記周期に従って、前記ロータの位置を推定すること
    を特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の電動機駆動装置。
  7. 前記機械式のスイッチは、電磁接触器であること
    を特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の電動機駆動装置。
  8. 前記機械式のスイッチは、前記結線状態を、Y結線からΔ結線に、又は、Δ結線からY結線に切替える請求項1から7の何れか一項に記載の電動機駆動装置。
  9. 請求項1から8の何れか一項に記載された電動機駆動装置と、
    前記電動機と、を備えること
    を特徴とする電動機駆動システム。
  10. 請求項1から8の何れか一項に記載された電動機駆動装置と、
    前記電動機と、
    前記電動機で発生された前記動力の供給を受ける圧縮機と、を備えること
    を特徴とする冷凍サイクル装置。
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