JPWO2019026110A1 - 電動機駆動装置 - Google Patents

電動機駆動装置 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2019026110A1
JPWO2019026110A1 JP2019533732A JP2019533732A JPWO2019026110A1 JP WO2019026110 A1 JPWO2019026110 A1 JP WO2019026110A1 JP 2019533732 A JP2019533732 A JP 2019533732A JP 2019533732 A JP2019533732 A JP 2019533732A JP WO2019026110 A1 JPWO2019026110 A1 JP WO2019026110A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
command value
motor
starting
start condition
speed command
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019533732A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6710339B2 (ja
Inventor
有澤 浩一
浩一 有澤
崇 山川
崇 山川
憲嗣 岩崎
憲嗣 岩崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Publication of JPWO2019026110A1 publication Critical patent/JPWO2019026110A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6710339B2 publication Critical patent/JP6710339B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P1/00Arrangements for starting electric motors or dynamo-electric converters
    • H02P1/16Arrangements for starting electric motors or dynamo-electric converters for starting dynamo-electric motors or dynamo-electric converters
    • H02P1/26Arrangements for starting electric motors or dynamo-electric converters for starting dynamo-electric motors or dynamo-electric converters for starting an individual polyphase induction motor
    • H02P1/32Arrangements for starting electric motors or dynamo-electric converters for starting dynamo-electric motors or dynamo-electric converters for starting an individual polyphase induction motor by star/delta switching

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Control Of Ac Motors In General (AREA)
  • Motor And Converter Starters (AREA)
  • Inverter Devices (AREA)

Abstract

巻線の結線状態がスター結線又はデルタ結線に切替え可能で、結線状態の切替えにより逆起電力が切替わる電動機(7)に周波数及び電圧が可変の交流電圧を印加するインバータ(30)を制御する制御装置(100)を有し、結線状態に応じて定められた起動条件で、電動機(7)を起動する。結線状態に応じて異なる起動条件で起動を行うので、結線状態の如何を問わず、確実に、かつ短時間で起動を行うことができる。

Description

本発明は、電動機駆動装置及び電動機起動方法に関する。本発明は例えば、インバータから、周波数可変で電圧可変の交流電流を供給して永久磁石型同期電動機に可変速運転をさせる電動機駆動装置、及び該電動機駆動装置による電動機起動方法に関する。
本発明は特に、空気調和機、冷蔵庫等の冷凍サイクル適用機器の圧縮機の駆動に用いるのに適した電動機の駆動装置に関する。
周波数可変で電圧可変のインバータを用いて電動機の回転数を変えるとともに、負荷に応じて固定子巻線の結線状態をスター結線(Y結線)又はデルタ結線(Δ結線)に切替えることで、電力消費を少なくし、効率を高めた電動機駆動装置が知られている。
例えば空気調和機の圧縮機用の電動機では、年間消費電力に対する寄与度が高い中間条件(低負荷条件)ではY結線で駆動し、定格条件(高負荷条件)ではΔ結線で駆動することが考えられる。このようにすることで、中間条件における効率を向上させ、定格条件での高出力化も可能としている。
永久磁石電動機を駆動する場合、通常運転時には、回転子の位置を検出して、各相の巻線への通電を切替える方法が多く用いられる。回転子位置を検出方法として、圧縮機の駆動用の電動機においては、回転子の回転に伴って巻線に発生する誘起電圧を基に位置を検出するセンサレス方式が多く用いられる。
しかし、センサレス方式で永久磁石電動機を駆動する場合には以下の問題がある。即ち、回転子が停止した状態では誘起電圧が発生せず、また起動直後には、上記の誘起電圧が低くて不安定である。このため、回転子の位置を正確に検出することができない。
そこで、起動時には予め定められた起動条件で巻線へ通電し、回転子の回転が安定した後で上記のセンサレス方式での駆動に切替えるようにしてある。
このような方法で永久磁石電動機の起動を行った場合、巻線に過電流が流れたり、起動に失敗して脱調したりするおそれがある。
上記の問題の解決のため、特許文献1には、電動機の巻線に流れる電流を検出し、検出結果から巻線の抵抗値を検出し、検出した抵抗値に基づいて起動電圧を決定することが提案されている。
また、特許文献2には、永久磁石同期電動機の固定子巻線に流れる電流及び固定子巻線に印加される電圧を検出し、これらの検出値に基づいて回転子の位置を計算し、計算された回転子の位置に基づいて回転速度を検出し、検出された電流に基づくPI制御等により起動モードにおける起動用電圧指示値を定め、検出された回転速度に基づいて起動モードにおける起動用電圧位相指示値を定める電動機制御装置が開示されている。
さらに、特許文献3には、始動時には巻線をY結線とし、所定の回転数に達したら、Δ結線に切替える電動機の巻線切替え装置が開示されている。この装置においては、結線切替用のスイッチとして、順逆両方向の耐圧を有する逆阻止半導体スイッチが用いられる。さらに、電動機に交流電力を供給するインバータのゲート駆動信号の周波数を、起動時には通常よりも低くすることでサージ電流を抑制することも記載されている(段落0062)。
特開2007−336626号公報 特開2012−228127号公報 特開2011−87399号公報
特許文献1に示す駆動装置では、巻線の抵抗値の大きい電動機の場合には、ある程度算出精度を確保することができる。しかし、巻線の抵抗値が小さい電動機を用いる場合は、十分な精度で抵抗値を算出することができず、従って、起動電圧の調整を正確に行うことができないという問題がある。また、特許文献1は結線切替を考慮したものではなく、結線状態が異なる場合には、算出精度の確保が一層困難となる。
特許文献2には、開示された電動機制御装置が、Y結線された電動機のみならず、Δ結線された電動機にも適用可能である旨記載されている(0011)。しかしながら、結線切替を行う場合、結線状態によって、検出される線間電圧や相電流が異なるものとなる。そのため、制御のゲイン設定によっては、結線状態によっては、起動収束性が異なり、起動不良を招く可能性がある。
特許文献3に開示された装置では、切替えスイッチとして用いられる順逆両方向の耐圧を有する半導体スイッチは高価であり、装置のコストが上昇するという問題がある。また、電動機に交流電力を供給するインバータのゲート駆動信号の周波数を、起動時には通常よりも低くすることでサージ電流を抑制することしているが、状況によっては、そのような対策を取ることが適切でない場合がある。
以上結線の切替がY結線とΔ結線との間で行われる場合について述べたが、結線の切替が他の態様で行われる場合、例えば直列結線と並列結線との間で行われる場合にも同様の問題がある。
本発明は、上記課題の解決のために行われたものであり、結線状態の如何を問わず、起動を確実に短時間で行うことができる電動機駆動装置を提供することを目的とする。
本発明の一つの態様に係る電動機駆動装置は、
電動機の巻線の結線状態を切替える結線切替装置と、
前記電動機に周波数及び電圧が可変の交流電圧を印加し、前記電動機の速度を制御するインバータと、
前記インバータ及び前記結線切替装置を制御する制御装置とを有し、
前記結線状態に応じて定められた起動条件で、前記電動機を起動する。
本発明の他の態様に係る電動機起動方法は、
電動機の巻線の結線状態を切替える結線切替装置と、
前記電動機に周波数及び電圧が可変の交流電圧を印加し、前記電動機の速度を制御するインバータと、
前記インバータ及び前記結線切替装置を制御する制御装置とを有する電動機駆動装置により、前記電動機を駆動する方法であって、
前記結線状態に応じて定められた起動条件で、前記電動機を起動する。
本発明によれば、結線状態に応じて異なる起動条件で起動を行うので、結線状態の如何を問わず、確実に、かつ短時間で起動を行うことができる。
空気調和機の冷凍サイクルの一例を示す概略図である。 本発明の実施の形態1の電動機駆動装置を示す図である。 図2のインバータの構成を示す図である。 図1の電動機の巻線と結線切替装置とを詳細に示す配線図である。 実施の形態1で用いられる制御装置の一例を示す機能ブロック図である。 (a)及び(b)は、実施の形態1で起動に用いられる速度指令値の変化パターン及び速度指令値の変化に伴う電圧指令値の変化を示す図である。 図5のPWM波形生成部の構成例を示す機能ブロック図である。 図5の制御装置の起動処理の手順を示すフローチャートである。 (a)及び(b)は、本発明の実施の形態3で起動に用いられる速度指令値の変化パターン及び電圧指令値の変化パターンの例を示す図である。
以下に添付図面を参照し、本発明の実施の形態に係る電動機駆動装置について説明する。
本発明の電動機駆動装置は、冷凍サイクル適用機器の圧縮機の駆動に適したものである。冷凍サイクル適用機器の一例は、空気調和機であり、以下の実施の形態は、本発明を、空気調和機の圧縮機を駆動する電動機の駆動装置に適用したものである。
最初に、空気調和機の一例における冷凍サイクルを、図1を参照して説明する。
図1の冷凍サイクル900は四方弁902の切替動作により暖房運転又は冷房運転をすることができる。
暖房運転時には、実線矢印で示すように、冷媒が圧縮機904で加圧されて送り出され、四方弁902、室内熱交換器906、膨張弁908、室外熱交換器910及び四方弁902を通って圧縮機904に戻る。
冷房運転時には、破線矢印で示すように、冷媒が圧縮機904で加圧されて送り出され、四方弁902、室外熱交換器910、膨張弁908、室内熱交換器906及び四方弁902を通って圧縮機904に戻る。
暖房運転時には、室内熱交換器906が凝縮器として作用して熱放出を行い、室外熱交換器910が蒸発器として作用して熱吸収を行う。冷房運転時には、室外熱交換器910が凝縮器として作用して熱放出を行い、室内熱交換器906が蒸発器として作用し、熱吸収を行う。膨張弁908は、冷媒を減圧して膨張させる。
圧縮機904は可変速制御される電動機7によって駆動される。
実施の形態1.
図2は、本発明の実施の形態1の電動機駆動装置2を、電動機7とともに示す概略配線図である。
図示の電動機駆動装置2は、電動機7を駆動するためのものであり、交流電源入力端子2a、2bと、リアクトル8と、整流回路10と、コンデンサ20と、インバータ30と、結線切替装置60と、母線電流検出部85と、母線電圧検出部87と、制御装置100とを有する。
制御装置100は例えばCPU(Central Processing Unit)を備えたマイコン(マイクロコンピュータ)、或はDSP(Digital Signal Processor)等で構成されていても良く、専用のハードウェアで構成されていても良い。
以下では、マイコンで構成されているものとして説明する。
交流電源入力端子2a、2bは、外部の交流電源4に接続され、交流電源入力端子2a、2bには交流電源4から交流電圧が印加される。
整流回路10は、交流電源4から入力端子2a、2b及びリアクトル8を介して交流電力を受けて整流する。整流回路10は、ダイオード等の整流素子11〜14をブリッジ接続することで形成された全波整流回路である。
コンデンサ20は、整流回路10で整流された直流電圧を平滑化して、直流電圧Vdcを出力する。
インバータ30は、図3に示すように、インバータ主回路310と、駆動回路350とを有し、インバータ主回路310の入力端子がコンデンサ20の電極に接続されている。
整流回路10の出力、コンデンサ20の電極、インバータ主回路310の入力端子を結ぶ線を直流母線と言う。
インバータ30は、制御装置100に制御されて、インバータ主回路310の6つのアームのスイッチング素子311〜316がオン、オフ動作し、周波数可変で電圧可変の三相交流電流を生成し、電動機7に供給する。スイッチング素子311〜316には、還流用の整流素子321〜326が並列接続されている。
電動機7は、三相永久磁石同期電動機であり、固定子巻線のリード線が電動機7の外部に引き出されており、スター結線(Y結線)及びデルタ結線(Δ結線)のいずれかへの切替えが可能なものである。この切替えは、結線切替装置60により行われる。
結線切替装置60による切替えは、制御装置100から出力される切替信号Scにより制御される。
図4に、電動機7の固定子巻線及び結線切替装置60をより詳細に示す。
図示のように、電動機7の、U相、V相、W相から成る3つの相の巻線71、72、73の第1の端部71a、72a、73aがそれぞれ外部端子71c、72c、73cに接続され、U相、V相、W相の巻線71、72、73の第2の端部71b、72b、73bがそれぞれ外部端子71d、72d、73dに接続され、電動機7の外部との接続が可能となっている。外部端子71c、72c、73cには、インバータ30のU相、V相、W相の出力線331、332、333が接続されている。
結線切替装置60は、図示の例では、切替器61、62、63で構成されている。切替器61、62、63としては、電磁的に接点が開閉する電磁接触器が用いられている。そのような電磁接触器は、リレー、コンタクターなどとも呼ばれるものである。
切替器61の共通接点61cは、リード線61eを介して端子71dに接続され、常閉接点61bは、中性点ノード64に接続され、常開接点61aは、インバータ30のV相の出力線332に接続されている。
切替器62の共通接点62cは、リード線62eを介して端子72dに接続され、常閉接点62bは、中性点ノード64に接続され、常開接点62aは、インバータ30のW相の出力線333に接続されている。
切替器63の共通接点63cは、リード線63eを介して端子73dに接続され、常閉接点63bは、中性点ノード64に接続され、常開接点63aは、インバータ30のU相の出力線331に接続されている。
切替器61、62、63が図示のように、常閉接点側に切替わった状態、即ち、共通接点61c、62c、63cが常閉接点61b、62b、63bに接続された状態にあるときは、電動機7は、Y結線状態にある。
切替器61、62、63が図示とは逆に、常開接点側に切替わった状態、即ち、共通接点61c、62c、63cが常開接点61a、62a、63aに接続された状態にあるときは、電動機7は、Δ結線状態にある。
母線電流検出部85は、母線電流、即ち、インバータ30の入力電流Idcを検出する。
母線電流検出部85は、直流母線に挿入されたシャント抵抗を含み、検出結果を示すアナログ信号を制御装置100に供給する。この信号(検出信号)Idcは、制御装置100で図示しないA/D変換部によりデジタル信号に変換されて制御装置100の内部での処理に用いられる。
母線電圧検出部87は、コンデンサ20の両電極間の電圧Vdcを母線電圧として検出する。母線電圧検出部87は、例えば、母線電圧Vdcを、直列接続された抵抗で分圧する回路を含み、制御装置100内のマイコンでの処理に適した電圧、例えば5V以下の電圧の信号に変換して出力する。この信号(検出信号)Vdcも、制御装置100で図示しないA/D変換部によりデジタル信号に変換されて制御装置100の内部での処理に用いられる。
制御装置100は、上記のように、結線切替装置60による結線状態の切替えを制御するとともに、インバータ30の動作を制御する。結線切替装置60による結線状態の切替えの制御のため制御装置100は、切替信号Scを結線切替装置60に供給する。インバータ30の制御のため、制御装置100は、PWM信号Sm1〜Sm6を生成して、インバータ30に供給する。
インバータ30は、上記のように、インバータ主回路310のほかに、駆動回路350を備えており、該駆動回路350がPWM信号Sm1〜Sm6に基づいて駆動信号Sr1〜Sr6を生成して、駆動信号Sr1〜Sr6によりスイッチング素子311〜316のオン、オフを制御し、これにより、周波数可変で電圧可変の三相交流電圧が電動機7に印加されるようにする。
PWM信号Sm1〜Sm6が論理回路の信号レベルの大きさ(0〜5V)のものであるのに対し、駆動信号Sr1〜Sr6は、スイッチング素子を制御するのに必要な電圧レベル、例えば+15V〜−15Vの大きさを持つ信号である。また、PWM信号Sm1〜Sm6が、制御装置100の接地電位を基準電位とするものであるのに対し、駆動信号Sr1〜Sr6は、それぞれ対応するスイッチング素子の負側の端子(エミッタ端子)の電位を基準電位とするものである。
制御装置100によるインバータ30及び結線切替装置60の制御には、電動機7の通常運転時の制御のほか、電動機7の起動時の制御が含まれる。
起動時の制御においては、制御装置100は、電動機7を予め定められた起動条件で起動する。この起動条件は、電動機7がY結線状態にある場合とΔ結線結線状態にある場合とで異なる。
制御装置100は、図5に示すように、起動条件メモリ101、運転制御部102、及びインバータ制御部110を有する。
起動条件メモリ101は、複数の起動条件を記憶している。起動条件は例えば起動時の速度指令値ωの変化パターン、及び速度指令値ωと電圧指令値Vとの関係を規定するパラメータを含む。
速度指令値ωの変化パターンは、起動開始からの時間の経過に対して、電動機7の速度指令値ωをどのように上昇させるかを規定するものである。ここでは、速度を、電動機7の電気角での角速度(角周波数)で表す。インバータ30は、速度指令値ωに一致する周波数の電圧を出力するように制御される。
上記のパラメータは、速度指令値ωの変化に伴って電圧指令値Vをどのように変化させるかを表すものであり、従って、間接的に電圧指令値Vの変化パターンを定めるものである。
電圧指令値Vは電動機7の駆動電圧の指令値である。駆動電圧の指令値として、本実施の形態では、d−q座標系での駆動電圧の振幅を表す値が用いられている。
図6(a)及び(b)には、それぞれY結線及びΔ結線について速度指令値ωの変化パターン及び速度指令値ωの変化に伴う電圧指令値Vの変化のパターンの例が示されている。図6(a)及び(b)で、横軸は起動開始からの経過時間を示し、縦軸は速度指令値ω及び電圧指令値Vを示す。
図6(a)及び(b)に示される変化パターンにおいては、速度指令値ω及び電圧指令値Vが、時間の経過とともに直線的に上昇する。
図6(a)と図6(b)とで、速度指令値ωの変化パターンは互いに同じである。即ち、同じ経過時間に対する速度指令値ωは互いに同じである。
一方、電圧指令値Vの変化パターンは互いに異なり、Y結線の変化パターンの方が、傾斜がより急である。言い換えると、Y結線の場合のある経過時間に対応する電圧指令値V(Y)は、同じ経過時間に対応するΔ結線の場合の電圧指令値V(Δ)よりも大きい。
速度指令値ωと電圧指令値Vが図6(a)及び(b)に示される如くである場合、速度指令値ωと電圧指令値Vとの関係は、以下の式で表される。
=K×ω (1)
式(1)において、KがωとVとの関係を規定するパラメータである。
パラメータKは、Y結線とΔ結線とで異なる。
Y結線の場合のパラメータKをK(Y)で表し、Δ結線の場合のパラメータKをK(Δ)で表すと、Y結線の場合の電圧指令値V(Y)は、
(Y)=K(Y)×ω (2)
で表され、Δ結線の場合の電圧指令値V(Δ)は、
(Δ)=K(Δ)×ω (3)
で表される。
Y結線の場合のパラメータK(Y)は、Δ結線の場合のパラメータK(Δ)よりも大きな値に定められる。例えば、電動機駆動装置の運用開始時には
K(Y)=√3×K(Δ) (4)
と定められる。しかし、運用開始後の調整により、式(4)の関係を満たさなくなる場合がある。
起動条件メモリ101には、例えば速度指令値ωの変化パターンとして、経過時間に対する速度指令値ωの変化を示すLUT(ルックアップテーブル)が記憶されていても良く、経過時間を変数として速度指令値ωを求める関数(或いは関数を規定するパラメータ)が記憶されていても良い。
運転制御部102は、図示しない温度センサから室温(空調対象空間の温度)を示す情報を受け、図示しない操作部から指示を受け、空気調和機の各部の動作を制御する。操作部からの指示には、設定温度を示す情報、運転開始及び終了の指示等が含まれる。操作部は例えばリモコンで構成されている。
運転制御部102は、電動機7の起動前に、電動機7をY結線とすべきか、Δ結線とすべきかの選択を行い、選択の結果に応じて切替信号Scを出力する。
運転制御部102は、例えば、室温と設定温度との差が大きいときはΔ結線とすることを決め、目標回転数を比較的高い値に設定し、起動を行い、起動後上記の目標回転数に対応する角速度まで次第に上昇する速度指令値ωを出力する。
室温が設定温度に近くなったら、一旦電動機を停止させ、Y結線に切替え、目標回転数を比較的低い値に設定し、再起動を行い、再起動後上記の目標回転数に対応する角速度まで次第に上昇する速度指令値ωを出力する。
運転制御部102は、運転モードの選択を行い、制御装置100の各部に選択した運転モードでの動作を行わせる。選択した運転モードでの動作を行わせるため、運転制御部102は、起動時には、モード信号Ssを第1の値、例えばHighとし、通常運転時には、モード信号Ssを第2の値、例えばLowとする。
運転制御部102は、起動時には、モード信号SsをHighとし、起動処理を行う。この起動処理は、起動条件メモリ101に記憶されている複数の起動条件のうちのいずれかを選択し、選択した起動条件を用いて行われる。起動条件は、本実施の形態では、速度指令値ωの変化パターンと、パラメータKとから成る。
本実施の形態では、Y結線とΔ結線とで、異なる起動条件が選択される。
その結果、速度指令値ωの変化パターンとしては、Y結線の場合と、Δ結線の場合とで同じものが読み出され、パラメータKとしては、Y結線の場合と、Δ結線の場合とで異なる値のものが読み出される。
運転制御部102は、読み出された変化パターンに従って、速度指令値ωを所定の値まで上昇させたら、その時点で、通常運転モードに切替える。通常運転モードへの切替えの際には、モード信号SsをLowにする。
モード信号Ssはインバータ制御部110に供給される。
インバータ制御部110は、電流指令生成部111、電流復元部112、三相/二相変換部113、位置・速度推定部114、速度制御部115、電圧指令演算部116、二相/三相変換部117、PWM波形生成部118、積分部119、並びにスイッチ群121、122を有する。
スイッチ群121、122は、モード信号Ssにより制御される。モード信号SsがLowのときは、図示のように、第1のスイッチ群121が閉状態(オフ状態)にあり、第2のスイッチ群122が開状態(オン状態)にある。モード信号SsがHighのときは、図示とは逆に、第1のスイッチ群121が開状態(オフ状態)にあり、第2のスイッチ群122が閉状態(オン状態)にある。
モード信号Ssは電圧指令演算部116にも供給され、電圧指令演算部116は、通常運転時と起動時とで異なる処理を行う。
最初に通常運転時の動作を説明する。
通常運転時には、運転制御部102によりモード信号SsがLowとされている。そのため、スイッチ群121、122が図示の状態になっている。即ち、スイッチ群121がオン状態にあり、スイッチ群122がオフ状態にある。
電流指令生成部111は、速度指令値ωに基づいて電流指令値Idを生成する。電流指令生成部111は、速度指令値ωに対応する回転数で、電動機7を回転させるために必要なトルクが発生するように電流指令値Idを定める。
電流復元部112は母線電流検出部85で検出された電流値Idcに基づいて電動機7に流れる相電流Iu、Iv、Iwを復元する。電流復元部112は、母線電流検出部85で検出される直流電流Idcを、PWM波形生成部118からのPWM信号に基づいて定められるタイミングでサンプリングすることで、相電流を復元する。
三相/二相変換部113は電流復元部112により復元された電流値Iu,Iv,Iw及び後述の位置・速度推定部114で推定された回転子磁極位置(電気角位相)θに基づき、座標変換により、dq座標軸における電流、すなわちd軸座標におけるd軸電流Id及びq軸座標におけるq軸電流Iqを生成する。
位置・速度推定部114は、三相/二相変換部113で生成された電流Id,Iq、及び後述の電圧指令演算部116で生成された電圧指令値Vd、Vqに基づいて、電動機7の速度を推定し、速度推定値ωを生成する。
速度制御部115は、運転制御部102から与えられる速度指令値ω及び位置・速度推定部114で生成された速度推定値ωに基づき、q軸電流指令値Iqを算出する。q軸電流指令値Iqは、速度推定値ωを速度指令値ωに一致させるような値に定められる。
電圧指令演算部116は、三相/二相変換部113からd軸電流Id及びq軸電流Iqを受け、電流指令生成部111からd軸電流指令値Idを受け、速度制御部115からq軸電流指令値Iqを受け、これらに基づいて、d軸電圧指令値Vd及びq軸電圧指令値Vqを生成する。
電圧指令演算部116は、d軸電流Idがd軸電流指令値Idに一致し、q軸電流Iqがq軸電流指令値Iqに一致するようにPI制御を行い、d軸電圧指令値Vd及びq軸電圧指令値Vqを生成する。
例えば、d軸電圧指令値Vd及びq軸電圧指令値Vqは下記の演算で求められる。
Vd=(Kpd+Kid/s)×(Id−Id) (5)
Vq=(Kpq+Kiq/s)×(Iq−Iq) (6)
式(5)及び(6)で、
Kpdはd軸比例ゲイン、
Kpqはq軸比例ゲイン、
Kidはd軸積分ゲイン、
Kiqはq軸積分ゲイン、
sはラプラス演算子である。
二相/三相変換部117は、母線電圧検出部87で検出された母線電圧Vdc、電圧指令演算部116で算出されたd軸電圧指令値Vd及びq軸電圧指令値Vq、並びに位置・速度推定部114で推定された回転子磁極位置θに基づいて、U相電圧指令値Vu、V相電圧指令値Vv、W相電圧指令値Vw及び電圧位相θvを生成する。
電圧指令値Vu、Vv、Vwを生成する手法については、各種手法が提案されており、電動機7を駆動可能な制御技術であれば、何れの手法であっても良い。
PWM波形生成部118は、二相/三相変換部117で算出された相電圧指令値Vu、Vv、Vw及び電圧位相θvに基づいてPWM信号Sm1〜Sm6を生成する。
PWM波形生成部118は、例えば図7に示すように、キャリア生成部131とキャリア比較部132とを有する。
キャリア生成部131は、電圧位相θvに基づいてキャリアを生成する。
キャリア比較部132は、キャリア生成部131で生成されたキャリア信号及び二相/三相変換部117で算出された相電圧指令値Vu、Vv、Vwに基づいて、PWM信号Sm1〜Sm6を生成する。
以上のように通常運転時には、インバータ制御部110は、電流復元部112、三相/二相変換部113及び位置・速度推定部114の動作により回転子磁極位置θを推定し、推定結果に基づいて相電圧指令値の生成、それに基づくPWM波形の生成を行うことでインバータ30を制御している。このような制御は、位置センサを用いないものであるので、センサレス方式での制御と呼ばれる。
次に起動時の動作について説明する。
起動時には通常運転時には、運転制御部102によりモード信号SsがHighとされている。そのため、スイッチ群121、122が図示と逆の状態となっている。即ち、スイッチ群122がオン状態にあり、スイッチ群121がオフ状態にある。
運転制御部102は起動時に電動機7をY結線とすべきか、Δ結線とすべきかの選択を行い、選択の結果に応じて切替信号Scを出力する。
運転制御部102はさらに、起動条件メモリ101から起動条件を読み出す。起動条件には、速度指令値ωの変化パターンと、パラメータKが含まれる。
運転制御部102は、読み出した起動条件に含まれる速度指令値ωの変化パターンに従って変化する速度指令値ωを出力する。速度指令値ωは電圧指令演算部116及び積分部119に入力される。
運転制御部102は、読み出した起動条件に含まれるパラメータKを電圧指令演算部116に供給する。
電圧指令演算部116は、速度指令値ω、モード信号Ss、及びパラメータKに基づいてd軸電圧指令値Vd及びq軸電圧指令値Vqを生成する。
電圧指令演算部116は、運転制御部102から出力される速度指令値ωとパラメータKとに基づいて、電圧指令値Vを生成し、さらに、電圧指令値Vに基づいてd軸電圧指令値Vd及びq軸電圧指令値Vqを生成する。
電圧指令値Vの生成は、速度指令値ωとパラメータKとの積を求めることで行われる。
電圧指令値Vに基づくd軸電圧指令値Vd及びq軸電圧指令値Vqの生成は以下のように行われる。まず、d軸電圧指令値Vd及びq軸電圧指令値Vq
Vd*2+Vq*2=V*2 (7)
の関係を満たすようにされる。
d軸電圧指令値Vd及びq軸電圧指令値Vqの算出においては、電動機7の特性、機械系の慣性モーメント、環境温度等を考慮に入れるのが望ましい。そこで、電動機7の特性、機械系の慣性モーメントを示すパラメータを(電圧指令演算部116の内部又は外部の、図示しないメモリに)予め記憶しておき、記憶したパラメータをd軸電圧指令値Vd及びq軸電圧指令値Vqの算出に用いるのが望ましい。また、環境温度を検出して、検出結果に応じてd軸電圧指令値Vd及びq軸電圧指令値Vqの算出に用いるパラメータを調整することとしても良い。
積分部119は、速度指令値ωを積分することで回転子磁極位置θを推定する。
二相/三相変換部117は、電圧指令演算部116で生成された電圧指令値Vd、Vqと、母線電圧検出部87で検出された母線電圧Vdcと、積分部119で推定された回転子磁極位置θとに基づいて、U相電圧指令値Vu、V相電圧指令値Vv、W相電圧指令値Vw及び電圧位相θvを生成する。
この処理は、通常運転時と同様である。
PWM波形生成部118は、通常運転時と同様に、二相/三相変換部117で算出された相電圧指令値Vu、Vv、Vw及び電圧位相θvに基づいてPWM信号Sm1〜Sm6を生成する。
母線電流検出部85で検出された電流値Idcは、運転制御部102に伝えられ、運転制御部102は、起動時に、電流値Idcに基づいて電動機7に流れている電流が過大か否かの判定を行う。
電流復元部112、三相/二相変換部113、及び位置・速度推定部114は、起動時も通常運転時と同様に動作しており、位置・速度推定部114から出力された速度推定値ωは運転制御部102に伝えられ、運転制御部102は、位置・速度推定部114から出力された速度推定値ωと、運転制御部102で生成された速度指令値ωとを比較することで、脱調状態となっているか否かの判定を行う。例えば、両者の差が予め定められた閾値よりも大きい状態が所定時間以上続いた場合には脱調と推定する。
図8に実施の形態の電動機駆動装置が実施する電動機7の起動の処理の手順を示す。この処理は、運転制御部102により行われる。
電動機7が停止状態(ST100)にあるとき、運転制御部102は、繰り返し、起動すべきか否かの判定(ST102)を行う。例えば、ユーザーが操作部(図示しない)で空気調和機の運転開始を指示したときに、操作部から制御装置の運転制御部102に起動指示が与えられる。その場合には、運転制御部102は、起動すべきとの判定をする。
また、操作部により、設定時刻になったら(或いは設定時間が経過したら)自動的に運転を開始するよう指示が与えられた場合には、運転制御部102は、そのことを記憶し、設定された時刻になったら(或いは設定時間が経過したら)、起動すべきとの判断をする。
また、室温が設定温度に近くなったときに、一旦電動機を停止させる場合がある。その場合、その後の室温の変化又は設定温度の変更により、室温と設定温度との差が大きくなったら、起動すべきとの判断をする。
以上の理由のいずれかにより、起動すべきとの判断をしたときは、ステップST104に進む。
ステップST104で、運転制御部102は、結線状態を選択するための情報を取得する。
結線状態を選択するための情報には、室温を示す情報、及び設定温度を示す情報が含まれる。室温を示す情報は、温度センサ(図示しない)から与えられる。設定温度を示す情報は、操作部(図示しない)から与えられる。
結線状態を選択するための情報の取得が終わると、次にステップST106に進む。
ステップST106で、運転制御部102は、結線状態を選択する。
例えば、空気調和機の負荷に応じて選択すべき結線状態が異なる場合がある。例えば、室温(図示しない温度センサで検知された温度)と、設定温度との差が大きい場合には、Δ結線を選択し、上記の差が小さい場合にはY結線を選択することが定められている場合がある。そのような場合には、設定温度と室温とに基づいて、結線状態を選択する。
結線状態の選択(ST106)の次にステップST108に進む。
ステップST108では、運転制御部102は、ステップST106で選択した結線状態に基づいて、結線切替装置60を制御する(ST108)。
即ち、ステップST106で選択された結線状態と、結線切替装置60の実際の結線状態とが同じであれば、結線切替装置60にそのままの状態を維持させる。
ステップST106で選択された結線状態が、結線切替装置60の実際の結線状態と異なるときは、結線切替装置60に切替動作を実行させる。
例えば、ステップST106で選択された結線状態がΔ結線であるのに対し、結線切替装置60の実際の結線状態がY結線であれば、Δ結線状態に移行させる。
ステップST108の次に、起動処理を行う(ST110〜ST122)。
起動処理においては、運転制御部102は、まず起動条件の選択を行う(ST110)。
この起動条件の選択においては、ステップST106で選択された結線状態に応じて異なる起動条件が選択される。起動条件の選択は、速度指令値ωの変化パターンの選択及びパラメータKの選択を含む。
ステップST110の次にステップST112に進む。ステップST112で、運転制御部102は、選択された起動条件を用いて、起動処理を開始する。起動処理の開始に当たり、運転制御部102は、パラメータKをインバータ制御部110の電圧指令演算部116に供給する。
起動処理を行っている間、運転制御部102は、選択された起動条件に含まれる速度指令値ωの変化パターンに従って、速度指令値ωを、時間の経過とともに、次第に上昇させる。
電圧指令演算部116は、速度指令値ωにパラメータKを乗算することで、電圧指令値Vを算出する。
電圧指令演算部116は、電圧指令値Vに基づいてd軸電圧指令値Vd及びq軸電圧指令値Vqを算出する。
積分部119は、速度指令値ωを積分することで回転子磁極位置θを推定する。
二相/三相変換部117は、d軸電圧指令値Vd、q軸電圧指令値Vq*、回転子磁極位置θからV相電圧指令値Vu、V相電圧指令値Vv、W相電圧指令値Vw、及び電圧位相θvを算出する。
PWM波形生成部118は、相電圧指令値Vu、Vv、Vw、及び電圧位相θvに基づいてPm1〜Pm6を生成する。
以上のようにして、インバータ制御部110は、速度指令値ωに基づいてPWM信号Pm1〜Pm6を生成することで、インバータ30の制御を行い、電動機7の起動を試みる。
このように起動を試みながら、運転制御部102は、起動が成功したか否かの判定を繰り返す(ST114、ST116、ST120)。
起動が成功したか否かの判定には、過電流状態となったか否かの判定(ST114)、脱調状態になったか否かの判定(ST116)、所定の速度に達したか否かの判定(ST120)が含まれる。
ステップST114における過電流状態とは、電動機電流が過大である状態である。
例えば、運転制御部102は、母線電流検出部85で検出された電流値Idcに基づいて、電動機電流が過大であるか否かの判定を行う。
電動機電流が過大であるとき(ST114でYES)は、ステップST118に進む。
ステップST118で、運転制御部102はインバータ30を停止させ、起動条件を変更する。この場合、電動機電流がより小さくなるように変更する。
例えば、パラメータKとしてより小さな値を採用することとし、この新たな値を用いて、起動条件メモリ101に記憶されている起動条件を更新する。例えば、それまで記憶されていた値に新たな値を上書きする。
その後、ステップST112に戻り、再度起動を開始する。再度起動の場合には、更新後のパラメータKを用いる。その結果、電圧指令値Vの上昇がより緩やかなものになる(上昇率がより小さくなる)。
ステップST116における脱調状態とは、トルク不足で電動機が起動できない状態である。例えば、位置・速度推定部114から出力された速度推定値ωと、運転制御部102内で生成された速度指令値ωとの差が予め定められた閾値よりも大きい状態が所定時間以上続いた場合には運転制御部102は脱調と推定する。
脱調状態であると判断されたとき(ST120でYES)は、ステップST122に進む。
ステップST122で、運転制御部102は、インバータ30を停止させ、起動条件を変更する。この場合、電動機電流がより大きくなるように(トルクがより大きくなるように)変更する。
例えば、パラメータKとしてより大きな値を採用することとし、この新たな値を用いて、起動条件メモリ101に記憶されている起動条件を更新する。例えば、それまで記憶されていた値に新たな値を上書きする。
その後、ステップST112に戻り、再度起動を開始する。再度起動の場合には、更新後のパラメータKを用いる。その結果、電圧指令値Vの上昇がより急なものになる(上昇率がより大きくなる)。
ステップST120で、所定の速度に達したと判断されたときは、起動が完了したと判断し、ステップST124に進む。
所定の速度は、例えば、目標回転数よりも若干低い回転数に対応する速度である。
所定の速度は、例えばセンサレス方式での制御が可能な範囲の下限よりも若干高い速度である。
ステップST124では、起動モードから通常運転モードに移行する。
通常運転モードにおける処理は、上記の通りである。
上記の図8を参照して説明した起動処理は、比較的処理能力の低い演算装置でも行い得る。即ち、上記の処理を行うために、制御装置100、特に運転制御部102及びインバータ制御部110は、処理の高い演算装置を備える必要がない。
従って、本発明の電動機駆動装置は、比較的簡素な構成で、確実に起動処理を行うことができる。
なお、上記の例では、インバータ30の入力側の直流電流Idcから相電流Iu、Iv、Iwを復元する構成としているが、インバータ30の出力線331、332、333に電流検知器を設け、該検知器で相電流を検出するような構成としても良く、そうする場合には、上記検知器で検出された相電流を、電流復元部112で復元された電流の代わりに用いれば良い。
また、その場合には、母線電流検出部85で検出された母線電流の代わりに、上記の検知器で検出された相電流に基づいて電動機に過大な電流が流れているか否かの判定を行うこととしても良い。
実施の形態2.
実施の形態1では、起動条件として、速度指令値ωの変化パターンと、速度指令値ωから電圧指令値Vを求めるためのパラメータKを記憶することとしており、起動に失敗したときにパラメータKの値を調整することとしている。これに対し、実施の形態2では、速度指令値ωの変化パターンを調整可能とし、起動に失敗したときに、変化パターンを調整することとしている。
変化パターンが関数で表されている場合には、変化パターンの調整は、上記の関数を規定するパラメータを調整することで実現することができる。変化パターンがLUTで表されている場合には、変化パターンの調整は、上記のLUTのデータを調整することで実現することができる。このような処理も、運転制御部102で行うようにすることができる。
実施の形態3.
実施の形態1では、起動条件として、速度指令値ωの変化パターンと、速度指令値ωから電圧指令値Vを求めるためのパラメータKを記憶している。これに対し、実施の形態3では、起動条件として、速度指令値ωの変化パターンと、電圧指令値Vの変化パターンとを記憶している。
電圧指令値Vの変化パターンは、起動開始からの時間の経過に対して、電圧指令値Vをどのように上昇させるかを規定するものである。実施の形態1でも述べたように、電圧指令値Vはd−q座標系での駆動電圧の振幅を表す値であり、インバータ30は、電圧指令値Vを基にして生成される相電圧指令値Vu、Vv、Vwに一致する相電圧を出力するように制御される。
電圧指令値Vの変化パターンは、図6(a)及び(b)に示すように、電圧指令値Vが速度指令値ωに対して、上記の式(1)の関係を維持し、速度指令値ωとともに0から直線的に上昇するものであっても良く、上記の式(1)の関係を維持せず、例えば、速度指令値ωが直線的に上昇にするのに対し、電圧指令値Vが折れ線に沿って、或いは曲線的に上昇するように定められていても良い。
例えば、速度指令値ωがゼロに近い、低い範囲では、電圧生成のためのPWMパルスの幅が狭小となり、インバータのアーム短絡防止時間(デッドタイム)、スイッチング遅延時間のため、電動機7の実質的な駆動電圧がインバータ30の出力電圧の周波数(速度指令値ωに一致する)に比例した値よりも低くなる可能性がある。その点を考慮して、電圧指令値Vを、速度指令値ωに比例した値よりも大きい値にすることとしても良い。
そのような電圧指令値の例を図9(a)及び(b)に示す。
図9(a)及び(b)に示す例では電圧指令値Vは経過時間ゼロにおいてゼロより大きいある値V0(Y)、V0(Δ)を有する。
即ち、図9(a)に示される電圧指令値V(Y)は経過時間ゼロにおいてゼロより大きいある値V0(Y)を有し、時間の経過とともに曲線に沿って変化し、K(Y)×ωで表される直線に漸近する。
同様に、図9(b)に示される電圧指令値V(Δ)は経過時間ゼロにおいてゼロより大きいある値V0(Δ)を有し、時間の経過とともに曲線に沿って変化し、K(Δ)×ωで表される直線に漸近する。
上記のように起動条件が、速度指令値ωの変化パターンと、電圧指令値Vの変化パターンとを含む場合、起動条件の調整において、速度指令値ωの変化パターンを変更するようにしても良く、電圧指令値Vの変化パターンを変更するようにしても良く、速度指令値ωの変化パターン及び電圧指令値Vの変化パターンの双方を変更するようにしても良い。
このような処理も運転制御部102で行い得る。
なお、上記の実施の形態1〜3では、駆動電圧の指令値として、d−q座標系での駆動電圧の振幅を表す値Vが用いられており、インバータ制御部110が電圧指令値V*に基づいて相電圧指令値Vu、Vv、Vwを生成するが、本発明はこれに限定されず、他の駆動電圧の指令値を用いても良い。その場合、実施の形態1及び2では、当該他の電圧指令値を算出するためのパラメータKを起動条件メモリ101が記憶することとし、実施の形態3では、当該他の電圧指令値の変化パターンを起動条件メモリ101が記憶することとすれば良い。
また、上記の実施の形態1〜3では、結線状態に応じて起動条件を選択することとしているが、結線状態のみならず、環境条件、例えば室温と設定温度との差、運転モード(暖房か冷房か)等に応じて異なる起動条件を用いることも可能であり、そのような場合にも本発明を適用することで、起動を適切に行うことができる。
以上結線の切替がY結線とΔ結線との間で行われる場合について述べたが、結線の切替が他の態様で行われる場合、例えば直列結線と並列結線との間で行われる場合にも本発明を適用することができる。
以上のように、本発明によれば、電動機の結線状態に応じて、起動条件を変えることとしているので、結線状態の如何を問わず、起動を適切に行うことができる。
また本発明は、電動機の起動前に結線状態に応じて起動条件を決定するので、起動時に電動機電流が過大となったり、脱調が起きたりする可能性を低くすることができ、従って、起動処理を短時間で行うことが可能となる。
さらに、本発明は、起動処理が成功しなかった場合に、起動条件を調整して、再度起動を行うこととしているため、負荷が想定よりも大きい場合、或いは負荷が想定よりも小さい場合のいずれであっても、起動完了の遅れを最小限にとどめることができる。
また、調整後の起動条件で、それまで用いていた起動条件を更新することで、それ以降の起動処理で最初に選択される起動条件(デフォルト値)で、起動が成功する確率を高めることができる。従って、起動に要する時間をより短くすることができる。
2 電動機駆動装置、 4 交流電源、 7 電動機、 8 リアクトル、 10 整流回路、 20 コンデンサ、 30 インバータ、 60 結線切替装置、 85 母線電流検出部、 87 母線電圧検出部、 100 制御装置、 101 起動条件メモリ、 102 運転制御部、 110 インバータ制御部、 111 電流指令生成部、 112 電流復元部、 113 三相/二相変換部、 114 位置・速度推定部、 115 速度制御部、 116 電圧指令演算部、 117 二相/三相変換部、 118 PWM 生成部、 121、122 スイッチ群、 131 キャリア生成部、 132 キャリア比較部、 900 冷凍サイクル、 902 四方弁、 904 圧縮機、 906 室内熱交換器、 908 膨張弁、 910 室外熱交換器。
本発明は、電動機駆動装置に関する。本発明は例えば、インバータから、周波数可変で電圧可変の交流電流を供給して永久磁石型同期電動機に可変速運転をさせる電動機駆動装置に関する。
本発明は特に、空気調和機、冷蔵庫等の冷凍サイクル適用機器の圧縮機の駆動に用いるのに適した電動機の駆動装置に関する。
本発明の一つの態様に係る電動機駆動装置は、
電動機の巻線の結線状態をスター結線又はデルタ結線に切替える結線切替装置と、
前記電動機に周波数及び電圧が可変の交流電圧を印加し、前記電動機の速度を制御するインバータと、
複数の起動条件を記憶する起動条件メモリを有し、前記インバータ及び前記結線切替装置を制御する制御装置とを有し、
前記制御装置は、
前記起動条件メモリに記憶されている複数の起動条件のうち、前記電動機の結線状態に対応する起動条件を選択し、選択された起動条件を用いて前記インバータを制御することで、前記電動機を前記選択された起動条件で起動し、
前記複数の起動条件の各々は、前記電動機の速度を制御するための速度指令値の変化パターンと、前記速度指令値と前記電動機の駆動電圧の振幅を制御するための電圧指令値との関係を規定するパラメータとを含み、
前記速度指令値の変化パターンは、起動開始からの時間の経過とともに、前記速度指令値を徐々に上昇させるものであり、
前記パラメータは、前記速度指令値の上昇にともない前記電圧指令値を上昇させるものであり、
前記電動機の起動に際し、
前記選択された起動条件に含まれる前記速度指令値の変化パターンに基づいて、前記速度指令値を徐々に上昇させるとともに、
前記速度指令値及び前記パラメータに基づいて前記電圧指令値を徐々に上昇させ、
前記複数の起動条件のうち、デルタ結線に対応する起動条件に比べ、スター結線に対応する起動条件は前記電圧指令値をより急に上昇させるものである。
本発明の他の態様に係る電動機駆動装置は、
電動機の巻線の結線状態をスター結線又はデルタ結線に切替える結線切替装置と、
前記電動機に周波数及び電圧が可変の交流電圧を印加し、前記電動機の速度を制御するインバータと、
複数の起動条件を記憶する起動条件メモリを有し、前記インバータ及び前記結線切替装置を制御する制御装置とを有し、
前記制御装置は、
前記起動条件メモリに記憶されている複数の起動条件のうち、前記電動機の結線状態に対応する起動条件を選択し、選択された起動条件を用いて前記インバータを制御することで、前記電動機を前記選択された起動条件で起動し、
前記複数の起動条件の各々は、前記電動機の速度を制御するための速度指令値の変化パターンと、前記電動機の駆動電圧の振幅を制御するための電圧指令値の変化パターンとを含み、
前記速度指令値の変化パターンは、起動開始からの時間の経過とともに、前記速度指令値を徐々に上昇させるものであり、
前記電圧指令値の変化パターンは、起動開始からの時間の経過とともに、前記電圧指令値を徐々に上昇させるものであり、
前記電動機の起動に際し、
前記選択された起動条件に含まれる前記速度指令値の変化パターンに基づいて、前記速度指令値を徐々に上昇させるとともに、
前記選択された起動条件に含まれる前記電圧指令値の変化パターンに基づいて、前記電圧指令値を徐々に上昇させ、
前記複数の起動条件のうち、デルタ結線に対応する起動条件に比べ、スター結線に対応する起動条件は前記電圧指令値をより急に上昇させるものである。
本発明のさらに他の態様に係る電動機駆動装置は、
電動機の巻線の結線状態をスター結線又はデルタ結線に切替える結線切替装置と、
前記電動機に周波数及び電圧が可変の交流電圧を印加し、前記電動機の速度を制御するインバータと、
複数の起動条件を記憶する起動条件メモリを有し、前記インバータ及び前記結線切替装置を制御する制御装置とを有し、
前記制御装置は、
前記起動条件メモリに記憶されている複数の起動条件のうち、前記電動機の結線状態に対応する起動条件を選択し、選択された起動条件を用いて前記インバータを制御することで、前記電動機を前記選択された起動条件で起動し、
起動中に前記電動機の電流が過大であるか否かの判定及び前記電動機が脱調しているか否かの判定を行い、前記電動機の電流が過大であると判定したとき、又は前記電動機が脱調していると判定したときは、起動を中止し、前記選択された起動条件を変更した上で、再度起動を行うものである。

Claims (22)

  1. 電動機の巻線の結線状態を切替える結線切替装置と、
    前記電動機に周波数及び電圧が可変の交流電圧を印加し、前記電動機の速度を制御するインバータと、
    前記インバータ及び前記結線切替装置を制御する制御装置とを有し、
    前記結線状態に応じて定められた起動条件で、前記電動機を起動する電動機駆動装置。
  2. 前記結線状態をスター結線又はデルタ結線に切替えることを特徴とする請求項1に記載の電動機駆動装置。
  3. 前記制御装置は、複数の起動条件を記憶する起動条件メモリを有し、
    前記起動条件メモリに記憶されている複数の起動条件のうち、前記電動機の結線状態に対応する起動条件を選択し、選択された起動条件を用いて前記インバータを制御することで、前記電動機を前記選択された起動条件で起動する
    請求項2に記載の電動機駆動装置。
  4. 前記複数の起動条件の各々は、前記電動機の速度を制御するための速度指令値の変化パターンと、前記速度指令値と前記電動機の駆動電圧の振幅を制御するための電圧指令値との関係を規定するパラメータとを含み、
    前記速度指令値の変化パターンは、起動開始からの時間の経過とともに、前記速度指令値を徐々に上昇させるものであり、
    前記パラメータは、前記速度指令値の上昇にともない前記電圧指令値を上昇させるものであり、
    前記電動機の起動に際し、
    前記選択された起動条件含まれる前記速度指令値の変化パターンに基づいて、前記速度指令値を徐々に上昇させるとともに、
    前記速度指令値及び前記パラメータに基づいて前記電圧指令値を徐々に上昇させる
    請求項3に記載の電動機駆動装置。
  5. 前記複数の起動条件の各々は、前記電動機の速度を制御するための速度指令値の変化パターンと、前記電動機の駆動電圧の振幅を制御するための電圧指令値の変化パターンとを含み、
    前記速度指令値の変化パターンは、起動開始からの時間の経過とともに、前記速度指令値を徐々に上昇させるものであり、
    前記電圧指令値の変化パターンは、起動開始からの時間の経過とともに、前記電圧指令値を徐々に上昇させるものであり、
    前記電動機の起動に際し、
    前記選択された起動条件に含まれる前記速度指令値の変化パターンに基づいて、前記速度指令値を徐々に上昇させるとともに、
    前記選択された起動条件に含まれる前記電圧指令値の変化パターンに基づいて、前記電圧指令値を徐々に上昇させる
    請求項3に記載の電動機駆動装置。
  6. 前記複数の起動条件のうち、デルタ結線に対応する起動条件に比べ、スター結線に対応する起動条件は前記電圧指令値をより急に上昇させるものである
    請求項4又は5に記載の電動機駆動装置。
  7. 前記複数の起動条件のうち、スター結線に対応する起動条件と、デルタ結線に対応する起動条件とが互いに異なる
    請求項3から5のいずれか1項に記載の電動機駆動装置。
  8. 起動中に前記電動機の電流が過大であるか否かの判定及び前記電動機が脱調しているか否かの判定を行い、前記電動機の電流が過大であると判定したとき、又は前記電動機が脱調していると判定したときは、起動を中止し、前記選択された起動条件を変更した上で、再度起動を行う
    請求項3から7のいずれか1項に記載の電動機駆動装置。
  9. 前記電動機の電流が過大であると判定したときは、起動時の電動機電流がより小さくなるように、前記選択された起動条件を変更し、変更後の起動条件を用いて前記電動機を再起動する
    請求項8に記載の電動機駆動装置。
  10. 前記電動機が脱調していると判定したときは、起動時の電動機電流がより大きくなるように、前記選択された起動条件を変更し、変更後の起動条件を用いて前記電動機を再起動する
    請求項8又は9に記載の電動機駆動装置。
  11. 前記選択された起動条件を変更したときは、前記起動条件メモリに記憶されている複数の起動条件のうち、前記選択された起動条件を更新する
    請求項9又は10に記載の電動機駆動装置。
  12. 電動機の巻線の結線状態を切替える結線切替装置と、
    前記電動機に周波数及び電圧が可変の交流電圧を印加し、前記電動機の速度を制御するインバータと、
    前記インバータ及び前記結線切替装置を制御する制御装置とを有する電動機駆動装置により、前記電動機を駆動する方法であって、
    前記結線状態に応じて定められた起動条件で、前記電動機を起動する電動機起動方法。
  13. 前記結線状態をスター結線又はデルタ結線に切替えることを特徴とする請求項12に記載の電動機起動方法。
  14. 前記制御装置は、複数の起動条件を記憶する起動条件メモリを有し、
    前記起動条件メモリに記憶されている複数の起動条件のうち、前記電動機の結線状態に対応する起動条件を選択し、選択された起動条件を用いて前記インバータを制御することで、前記電動機を前記選択された起動条件で起動する
    請求項13に記載の電動機起動方法。
  15. 前記複数の起動条件の各々は、前記電動機の速度を制御するための速度指令値の変化パターンと、前記速度指令値と前記電動機の駆動電圧の振幅を制御するための電圧指令値との関係を規定するパラメータとを含み、
    前記速度指令値の変化パターンは、起動開始からの時間の経過とともに、前記速度指令値を徐々に上昇させるものであり、
    前記パラメータは、前記速度指令値の上昇にともない前記電圧指令値を上昇させるものであり、
    前記電動機の起動に際し、
    前記選択された起動条件含まれる前記速度指令値の変化パターンに基づいて、前記速度指令値を徐々に上昇させるとともに、
    前記速度指令値及び前記パラメータに基づいて前記電圧指令値を徐々に上昇させる
    請求項14に記載の電動機起動方法。
  16. 前記複数の起動条件の各々は、前記電動機の速度を制御するための速度指令値の変化パターンと、前記電動機の駆動電圧の振幅を制御するための電圧指令値の変化パターンとを含み、
    前記速度指令値の変化パターンは、起動開始からの時間の経過とともに、前記速度指令値を徐々に上昇させるものであり、
    前記電圧指令値の変化パターンは、起動開始からの時間の経過とともに、前記電圧指令値を徐々に上昇させるものであり、
    前記電動機の起動に際し、
    前記選択された起動条件に含まれる前記速度指令値の変化パターンに基づいて、前記速度指令値を徐々に上昇させるとともに、
    前記選択された起動条件に含まれる前記電圧指令値の変化パターンに基づいて、前記電圧指令値を徐々に上昇させる
    請求項14に記載の電動機起動方法。
  17. 前記複数の起動条件のうち、デルタ結線に対応する起動条件に比べ、スター結線に対応する起動条件は前記電圧指令値をより急に上昇させるものである
    請求項15又は16に記載の電動機起動方法。
  18. 前記複数の起動条件のうち、スター結線に対応する起動条件と、デルタ結線に対応する起動条件とが互いに異なる
    請求項14から16のいずれか1項に記載の電動機起動方法。
  19. 起動中に前記電動機の電流が過大であるか否かの判定及び前記電動機が脱調しているか否かの判定を行い、前記電動機の電流が過大であると判定したとき、又は前記電動機が脱調していると判定したときは、起動を中止し、前記選択された起動条件を変更した上で、再度起動を行う
    請求項14から18のいずれか1項に記載の電動機起動方法。
  20. 前記電動機の電流が過大であると判定したときは、起動時の電動機電流がより小さくなるように、前記選択された起動条件を変更し、変更後の起動条件を用いて前記電動機を再起動する
    請求項19に記載の電動機起動方法。
  21. 前記電動機が脱調していると判定したときは、起動時の電動機電流がより大きくなるように、前記選択された起動条件を変更し、変更後の起動条件を用いて前記電動機を再起動する
    請求項19又は20に記載の電動機起動方法。
  22. 前記選択された起動条件を変更したときは、前記起動条件メモリに記憶されている複数の起動条件のうち、前記選択された起動条件を更新する
    請求項20又は21に記載の電動機起動方法。
JP2019533732A 2017-07-31 2017-07-31 電動機駆動装置 Active JP6710339B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2017/027646 WO2019026110A1 (ja) 2017-07-31 2017-07-31 電動機駆動装置及び電動機起動方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2019026110A1 true JPWO2019026110A1 (ja) 2020-02-06
JP6710339B2 JP6710339B2 (ja) 2020-06-17

Family

ID=65233719

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019533732A Active JP6710339B2 (ja) 2017-07-31 2017-07-31 電動機駆動装置

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6710339B2 (ja)
CN (1) CN110915122B (ja)
WO (1) WO2019026110A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20230176083A1 (en) * 2020-04-30 2023-06-08 Shimadzu Corporation Analysis device
CN113489383B (zh) * 2021-07-01 2023-11-07 青岛海信日立空调系统有限公司 一种压缩机启动控制方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05146183A (ja) * 1991-11-21 1993-06-11 Omron Corp スターデルタタイマ
JP2013028877A (ja) * 2011-07-28 2013-02-07 Toyota Industries Corp 織機における運転制御装置及び運転制御方法
WO2015193948A1 (ja) * 2014-06-16 2015-12-23 三菱電機株式会社 交流回転機の制御装置、及び交流回転機の制御装置を備えた電動パワーステアリングシステム

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001037274A (ja) * 1999-07-21 2001-02-09 Murata Mach Ltd モータ制御装置及びモータ制御方法
JP4051833B2 (ja) * 1999-09-06 2008-02-27 株式会社明電舎 永久磁石式同期電動機のベクトル制御装置
JP2004048840A (ja) * 2002-07-09 2004-02-12 Meidensha Corp 電動機の制御装置
JP3783159B2 (ja) * 2002-07-10 2006-06-07 株式会社日立製作所 同期電動機の駆動制御装置
JP5380057B2 (ja) * 2008-11-28 2014-01-08 ローム株式会社 昇圧型スイッチング電源装置
JP2010193702A (ja) * 2009-01-21 2010-09-02 Kazuo Kawabe 誘導電動機制御装置、誘導電動機制御方法
CN101478281B (zh) * 2009-01-22 2011-06-08 邱少杰 基于电流反馈的无位置传感器无刷直流电机起动方法
JP6365315B2 (ja) * 2015-01-16 2018-08-01 株式会社デンソー モータ始動装置、モータ始動方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05146183A (ja) * 1991-11-21 1993-06-11 Omron Corp スターデルタタイマ
JP2013028877A (ja) * 2011-07-28 2013-02-07 Toyota Industries Corp 織機における運転制御装置及び運転制御方法
WO2015193948A1 (ja) * 2014-06-16 2015-12-23 三菱電機株式会社 交流回転機の制御装置、及び交流回転機の制御装置を備えた電動パワーステアリングシステム

Also Published As

Publication number Publication date
CN110915122A (zh) 2020-03-24
JP6710339B2 (ja) 2020-06-17
CN110915122B (zh) 2023-05-23
WO2019026110A1 (ja) 2019-02-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2004084400A1 (ja) ブラシレスdcモータの駆動方法及びその装置
US7501787B2 (en) Method for controlling AC motor
JP2003079183A (ja) 同期電動機の脱調検出装置及び同期電動機の脱調検出方法及び密閉形圧縮機の駆動装置及びファンモータの駆動装置
CN112438017B (zh) 电动机驱动装置以及冷冻循环应用设备
CN112400276B (zh) 旋转机控制装置、制冷剂压缩装置、制冷环路装置以及空调机
CN113273077B (zh) 马达控制装置以及空气调和装置
US11711040B2 (en) Motor driving apparatus and refrigeration cycle equipment
JP6710339B2 (ja) 電動機駆動装置
CN111727557B (zh) 电动机驱动装置以及制冷环路应用设备
JP2010130844A (ja) 圧縮機モータの駆動装置及びインバータの制御方法
CN113196646B (zh) 马达驱动装置、冷冻环路装置、空调机、热水器以及冰箱
JP4281376B2 (ja) 電動機の駆動装置
JP7150186B2 (ja) 電動機駆動装置、電動機駆動システム及び冷凍サイクル装置
JP2010206945A (ja) モータの駆動装置
JPWO2020179008A1 (ja) 電動機駆動装置及び空気調和機
WO2022176078A1 (ja) 電動機駆動装置、冷凍サイクル装置、空気調和機、給湯器および冷蔵庫
JP7387056B2 (ja) 電動機駆動装置及び冷凍サイクル適用機器
JP7325526B2 (ja) 電動機駆動装置、冷凍サイクル装置、空気調和機、給湯機、及び冷蔵庫
JP2019068515A (ja) モータ制御装置
JP2007189862A (ja) ブラシレスdcモータの制御方法およびブラシレスdcモータの制御装置
JP2023107485A (ja) 電動圧縮機の制御装置
CN115485967A (zh) 电动机驱动装置、制冷循环装置、空调机、热水器以及冰箱
KR20100070223A (ko) 센서리스 bldc 모터의 기동 장치 및 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190711

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190711

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200428

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200526

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6710339

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250