JPWO2021001925A1 - 空気調和機の室外機 - Google Patents

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Abstract

本発明に係る空気調和機の室外機は、外郭部と、前記外郭部の内部を仕切る仕切板と、圧縮機と、前記圧縮機の外周部を囲う第1防音材と、を備え、前記外郭部の一部と前記仕切板とによって機械室が形成され、該機械室に前記圧縮機が収納された空気調和機の室外機であって、前記機械室に上下方向に延びる板状の第2防音材をさらに備え、前記第2防音材は、前記圧縮機側の表面に不織布が設けられており、前記外郭部のうち、前記機械室の前面部を構成する部分を第1前面部とし、前記機械室の側面部を構成する部分を第1側面部とし、前記機械室の背面部を構成する部分を第1背面部とした場合、前記第2防音材は、前記第1防音材、前記第1前面部、前記第1側面部及び前記第1背面部に触れないように、前記仕切板、前記第1防音材、前記第1前面部、前記第1側面部及び前記第1背面部で囲まれた空間に配置されている。

Description

本発明は、騒音の低減を図った空気調和機の室外機に関する。
従来、空気調和機の室外機は、外郭部と、外郭部の内部を仕切る仕切板とを備えている。そして、外郭部の一部と仕切板とによって、機械室が形成されている。この機械室には、圧縮機が収納されている。圧縮機が駆動すると、圧縮機から騒音が発生する。このため、従来の室外機は、圧縮機の外周部を囲う防音材を備えている。しかしながら、騒音が、圧縮機の外周部を囲う防音材から漏れてしまう場合がある。圧縮機の外周部を囲う防音材から漏れる騒音とは、例えば、防音材の隙間から防音材の外部へ伝わる騒音である。また例えば、圧縮機の外周部を囲う防音材から漏れる騒音とは、圧縮機又は該圧縮機に接続されている冷媒配管が防音材に接触し、圧縮機の振動が防音材に伝わって発生する騒音である。このため、従来の空気調和機の室外機には、外郭部の背面部における機械室を構成している箇所に防音材を設け、圧縮機の外周部を囲う防音材から漏れた騒音が室外機外へ漏れ出ることの抑制を図ったものも提案されている(特許文献1参照)。
特開2012−197997号公報
圧縮機の外周部を囲う防音材から漏れた騒音は、機械室の一部を構成する仕切板で反射し、特定の方向に伝播する。この場合、仕切板で反射した騒音が伝播する方向で、室外機の騒音が大きくなる。この騒音を抑制するには、この騒音が伝播する方向を分散させる必要がある。しかしながら、圧縮機の外周部を囲う防音材から漏れた騒音が室外機外へ漏れ出ることの抑制を図った従来の室外機においては、圧縮機の外周部を囲う防音材の外部に設けられた防音材は、外郭部の背面部に設けられている。この外郭部の背面部に設けられた防音材の位置は、圧縮機の外周部を囲う防音材から漏れた騒音が仕切板において反射する位置から遠い。このため、圧縮機の外周部を囲う防音材から漏れた騒音が室外機外へ漏れ出ることの抑制を図った従来の室外機は、仕切板で反射して特定の方向に伝播する騒音を、外郭部の背面部に設けられた防音材によって十分に分散させることができない。したがって、圧縮機の外周部を囲う防音材から漏れた騒音が室外機外へ漏れ出ることの抑制を図った従来の室外機は、圧縮機の外周部を囲う防音材から騒音が漏れた場合、室外機の騒音を十分に抑制できないという課題があった。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、従来よりも室外機の騒音を抑制することができる空気調和機の室外機を得ることを目的とする。
本発明に係る空気調和機の室外機は、外郭部と、前記外郭部の内部を仕切る仕切板と、圧縮機と、前記圧縮機の外周部を囲う第1防音材と、を備え、前記外郭部の一部と前記仕切板とによって機械室が形成され、該機械室に前記圧縮機が収納された空気調和機の室外機であって、前記機械室に上下方向に延びる板状の第2防音材をさらに備え、前記第2防音材は、前記圧縮機側の表面に不織布が設けられており、前記外郭部のうち、前記機械室の前面部を構成する部分を第1前面部とし、前記機械室の側面部を構成する部分を第1側面部とし、前記機械室の背面部を構成する部分を第1背面部とした場合、前記第2防音材は、前記第1防音材、前記第1前面部、前記第1側面部及び前記第1背面部に触れないように、前記仕切板、前記第1防音材、前記第1前面部、前記第1側面部及び前記第1背面部で囲まれた空間に配置されている。
本発明に係る空気調和機の室外機においては、圧縮機の外周部を囲う第1防音材の外部に設けられた第2防音材は、圧縮機の外周部を囲う防音材の外部に設けられた従来の防音材と比べ、第1防音材から漏れた騒音が仕切板において反射する位置に近い場所に配置されている。このため、本発明に係る空気調和機の室外機は、仕切板で反射して特定の方向に伝播する騒音を、第2防音材によって分散させることができる。したがって、本発明に係る室外機は、従来よりも室外機の騒音を抑制することができる。
実施の形態1に係る室外機が用いられた空気調和機の冷媒回路図である。 実施の形態1に係る室外機を前方右側から見た斜視図である。 実施の形態1に係る室外機を前方右側から見た斜視図であり、外郭部の天面部、前面部、左側側面部、右側側面部及び背面部を取り外した状態の室外機を示した図である。 実施の形態1に係る室外機の圧縮機周辺を側方から観察した図である。 実施の形態1に係る室外機の機械室の横断面を上方から観察した図である。 実施の形態2に係る室外機の機械室の横断面を上方から観察した図である。 実施の形態3に係る第2防音材を側方から見た図である。 実施の形態4に係る第2防音材の縦断面図である。
以下の各実施の形態で、本発明に係る空気調和機の室外機の一例について、図面等を参照しながら説明する。なお、以下の各図面では、各構成部材の大きさの関係が本発明を実施した実物とは異なる場合がある。また、以下の各図面において、同一の符号を付した構成は、同一又はこれに相当する構成である。また、以下の実施の形態で記載されている各構成の形態は、あくまでも例示である。本発明に係る空気調和機の室外機は、以下の実施の形態で記載されている各構成に限定されるものではない。例えば、本発明に係る空気調和機の室外機は、後述の図1に示す冷媒回路を備えた空気調和機に用いられる室外機に限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る室外機が用いられた空気調和機の冷媒回路図である。
実施の形態1に係る室外機2が用いられた空気調和機1は、冷凍サイクル回路10を備えている。冷凍サイクル回路10は、圧縮機40、四方切替弁11、室外熱交換器12、室内熱交換器13、膨張弁14、及び膨張弁15が冷媒配管で接続されて構成されている。なお、冷凍サイクル回路10を循環する冷媒の種類は、限定されない。R410A、R32、水及びCO等、冷凍サイクル回路10を循環する冷媒として種々の冷媒を用いることができる。
圧縮機40は、冷媒を圧縮するものである。圧縮機40は、冷媒を圧縮する圧縮機構部を有する本体部41を備えている。また、本体部41は、密閉容器である容器42を備えている。圧縮機構部は、容器42に収納されている。また、圧縮機40は、密閉容器であるサクションマフラ43を備えている。サクションマフラ43は、該サクションマフラ43に流入した冷媒を、ガス状冷媒と液状冷媒とに分離するものである。サクションマフラ43の冷媒の流出口は、本体部41の冷媒の流入口に接続されている。そして、サクションマフラ43から本体部41へ、ガス状冷媒が供給される。このガス状冷媒は、本体部41の圧縮機構部で圧縮された後、該本体部41から吐出される。すなわち、サクションマフラ43の冷媒の流入口が、圧縮機40の冷媒の吸入口となっている。また、本体部41の冷媒の流出口が、換言すると容器42の冷媒の流出口が、圧縮機40の冷媒の吐出口となっている。
なお、以下では、圧縮機40の冷媒の吸入口に接続されている冷媒配管を、吸入配管18とする。本実施の形態1では、吸入配管18は、サクションマフラ43の上部に接続されている。また、以下では、圧縮機40の冷媒の吐出口に接続されている冷媒配管を、吐出配管19とする。本実施の形態1では、吐出配管19は、容器42の上部に接続されている。
四方切替弁11は、圧縮機40の冷媒の吸入口、圧縮機40の冷媒の吐出口、室外熱交換器12及び室内熱交換器13に接続されている。四方切替弁11は、圧縮機40の冷媒の吐出口の接続先を、室外熱交換器12又は室内熱交換器13に切り替えるものである。換言すると、四方切替弁11は、圧縮機40の冷媒の吸入口の接続先を、室外熱交換器12又は室内熱交換器13に切り替えるものである。
室外熱交換器12は、暖房運転時には蒸発器として機能し、冷房運転時には凝縮器として機能する。なお、本実施の形態1では、室外熱交換器12の近傍に、ファン21が設けられている。ファン21は、室外熱交換器12に、室外熱交換器12を流れる冷媒の熱交換対象である室外空気を供給する。このファン21は、モータ22によって駆動される。室内熱交換器13は、暖房運転時には凝縮器として機能し、冷房運転時には蒸発器として機能する。膨張弁14は、室外熱交換器12と室内熱交換器13とを接続する冷媒配管に設けられており、室外熱交換器12を流れる冷媒の流量を調節する。膨張弁15は、室外熱交換器12と室内熱交換器13とを接続する冷媒配管において膨張弁14よりも室内熱交換器13側となる位置に設けられており、室内熱交換器13を流れる冷媒の流量を調節する。
また、空気調和機1は、各種センサ及び制御装置38を備えている。具体的には、圧力センサ31は、圧縮機40から吐出された冷媒の圧力を検出する。圧力センサ32は、圧縮機40に吸入される冷媒の圧力を検出する。温度センサ33は、室外熱交換器12に供給される室外空気の温度を検出する。温度センサ34は、室外熱交換器12を流れる冷媒の温度を検出する。温度センサ35は、膨張弁15と室内熱交換器13との間を流れる冷媒の温度を検出する。温度センサ36は、室内熱交換器13を流れる冷媒の温度を検出する。温度センサ37は、室内熱交換器13に供給される室内空気の温度を検出する。制御装置38は、これらのセンサの検出値に基づいて、圧縮機40の圧縮機構部の駆動周波数、ファン21の回転数、膨張弁14の開度、及び膨張弁15の開度等を制御する。
空気調和機1を構成する上述の各構成は、室外機2又は室内機3に収納されている。具体的には、室外機2には、四方切替弁11、室外熱交換器12、膨張弁14、ファン21、モータ22、圧力センサ31、圧力センサ32、温度センサ33、温度センサ34、制御装置38、及び圧縮機40が収納されている。室内機3には、室内熱交換器13、膨張弁15、温度センサ35、温度センサ36、及び温度センサ37が収納されている。また、本実施の形態1に係る空気調和機1では、室外機2に設けられた冷凍サイクル回路10の構成と室内機3に設けられた冷凍サイクル回路10の構成とを接続する冷媒配管に、開閉弁16及び開閉弁17が設けられている。開閉弁16及び開閉弁17は、室外機2に収納されている。なお、本実施の形態1に係る空気調和機1は、2つの室内機3を備えている。これらの室内機3は、並列に、室外機2に接続されている。
図2は、実施の形態1に係る室外機を前方右側から見た斜視図である。図3は、実施の形態1に係る室外機を前方右側から見た斜視図であり、外郭部の天面部、前面部、左側側面部、右側側面部及び背面部を取り外した状態の室外機を示した図である。
室外機2は、例えば略直方体の外郭部50を備えている。また、外郭部50には、室外機2を移動させる際に作業者が把持する複数の取手59が設けられている。外郭部50の構成の仕方は特に限定されないが、本実施の形態1では、天面パネル51、ベース52、正面パネル53、サービスパネル54、右側面パネル55、左側面パネル56、カバーパネル57及びカバーパネル58で、外郭部50を構成している。
天面パネル51は、外郭部50の天面部を構成している。ベース52は、外郭部50の底面部を構成している。正面パネル53は、外郭部50の前面部の左側部分を構成している。サービスパネル54は、外郭部50の前面部の右側の上部部分と、外郭部50の右側側面部の前側の上部部分とを構成している。右側面パネル55は、外郭部50の右側側面部の後ろ側の上部部分と、外郭部50の背面部の右側の上部部分とを構成している。左側面パネル56は、外郭部50の左側側面部を構成している。カバーパネル57は、外郭部50の前面部の右側の下部部分と、外郭部50の右側側面部の前側の下部部分とを構成している。カバーパネル58は、外郭部50の右側側面部の後ろ側の下部部分と、外郭部50の背面部の右側の下部部分とを構成している。
外郭部50の内部は、仕切板60によって、送風機室61と機械室62とに仕切られている。すなわち、機械室62は、外郭部50の一部と仕切板60とによって形成されている。送風機室61には、室外熱交換器12が収納されている。また、図3には図示していないが、送風機室61には、ファン21及びモータ22も収納されている。また、機械室62には、圧縮機40が収納されている。
従来、空気調和機の運転が開始され、圧縮機が駆動されると、圧縮機が振動する。そして、この圧縮機の振動によって騒音が発生する場合がある。このため、従来の空気調和機には、圧縮機の外周部を囲う防音材を備えたものも存在する。本実施の形態1に係る空気調和機1も、圧縮機40の外周部を囲う第1防音材70を備えている。第1防音材70は、従来より存在する防音材と同様の構成である。例えば、第1防音材70は、以下のように構成されている。
図4は、実施の形態1に係る室外機の圧縮機周辺を側方から観察した図である。この図4では、第1防音材70を断面で示している。
圧縮機40の側方及び上方は、第1防音材70で囲われている。第1防音材70は、外郭部を構成する、ゴムで形成されたゴム部71を備えている。すなわち、ゴム部71は、外郭部の形状を維持できる剛性を有し、遮音性を有する。また、第1防音材70は、ゴム部71の内周面に、換言するとゴム部71の圧縮機40と対向する側の面に、不織布72が設けられている。不織布72は、吸音効果を有する。
ところで、従来、騒音が圧縮機の外周部を囲う防音材から漏れてしまう場合がある。例えば、圧縮機の外周部を囲う防音材の隙間から、圧縮機の騒音が漏れてしまう。また例えば、圧縮機又は該圧縮機に接続されている冷媒配管が圧縮機の外周部を囲う防音材に接触し、圧縮機の振動が防音材に伝わることがある。この場合、外周部を囲う防音材が振動することによって騒音が発生し、当該騒音が圧縮機の外周部を囲う防音材から漏れてしまう。例えば、圧縮機の外周部を囲う防音材の組立誤差及び圧縮機の組立誤差等によって、圧縮機又は該圧縮機に接続されている冷媒配管が圧縮機の外周部を囲う防音材に接触する場合がある。また例えば、圧縮機の外周部を囲う防音材の経年劣化等による変形によっても、圧縮機又は該圧縮機に接続されている冷媒配管が圧縮機の外周部を囲う防音材に接触する場合がある。また例えば、圧縮機に冷媒配管を接続することによって圧縮機が傾いた場合に、圧縮機又は該圧縮機に接続されている冷媒配管が圧縮機の外周部を囲う防音材に接触する場合がある。
このため、従来の空気調和機の室外機には、外郭部の背面部における機械室を構成している箇所に防音材を設け、圧縮機の外周部を囲う防音材から漏れた騒音が室外機外へ漏れ出ることの抑制を図ったものも提案されている。
ここで、圧縮機の外周部を囲う防音材から漏れた騒音は、機械室の一部を構成する仕切板で反射し、特定の方向に伝播する。この場合、仕切板で反射した騒音が伝播する方向で、室外機の騒音が大きくなる。この騒音を抑制するには、この騒音が伝播する方向を分散させる必要がある。しかしながら、圧縮機の外周部を囲う防音材から漏れた騒音が室外機外へ漏れ出ることの抑制を図った従来の室外機においては、圧縮機の外周部を囲う防音材の外部に設けられた防音材は、外郭部の背面部に設けられている。この外郭部の背面部に設けられた防音材の位置は、圧縮機の外周部を囲う防音材から漏れた騒音が仕切板において反射する位置から遠い。このため、圧縮機の外周部を囲う防音材から漏れた騒音が室外機外へ漏れ出ることの抑制を図った従来の室外機は、仕切板で反射して特定の方向に伝播する騒音を、外郭部の背面部に設けられた防音材によって十分に分散させることができない。したがって、圧縮機の外周部を囲う防音材から漏れた騒音が室外機外へ漏れ出ることの抑制を図った従来の室外機は、圧縮機の外周部を囲う防音材から騒音が漏れた場合、室外機の騒音を十分に抑制できなかった。
そこで、本実施の形態1に係る室外機2は、機械室62に、第2防音材80を備えている。
図5は、実施の形態1に係る室外機の機械室の横断面を上方から観察した図である。この図5は、紙面下側が室外機2の前面側となっている。換言すると、図5は、機械室62の内部を平面視した図である。なお、第2防音材80を説明するに際し、第1前面部63、第1側面部64及び第1背面部65を次のように定義する。外郭部50のうち、機械室62の前面部を構成する部分を第1前面部63とする。外郭部50のうち、機械室62の側面部を構成する部分を第1側面部64とする。外郭部50のうち、機械室62の背面部を構成する部分を第1背面部65とする。
第2防音材80は、上下方向に延びる板状のものである。また、第2防音材80は、圧縮機40側の表面に、不織布84が設けられている。換言すると、第2防音材80は、第1防音材70側の表面に、不織布84が設けられている。そして、第2防音材80は、第1防音材70、第1前面部63、第1側面部64及び第1背面部65に触れないように、仕切板60、第1防音材70、第1前面部63、第1側面部64及び第1背面部65で囲まれた空間に配置されている。
本実施の形態1では、第2防音材80は、第1防音部81及び第2防音部82を備えている。第1防音部81は、第1防音材70と第1背面部65との間に配置されている。第1防音部81の仕切板60側の端部は、仕切板60の近傍に配置されている。この際、第1防音部81の仕切板60側の端部は、仕切板60と接触していてもよいし、仕切板60と接触していなくてもよい。ただし、第1防音部81の仕切板60側の端部と仕切板60とが接触していた方が、第1防音部81と仕切板60との間を通って騒音が第1背面部65側へ伝わることを抑制でき、室外機2の防音効果が向上する。第2防音部82は、第1防音材70と第1側面部64との間に配置されている。本実施の形態1では、第1防音部81の第2防音部82側の端部と、第2防音部82の第1防音部81側の端部とが、接続されている。すなわち、本実施の形態1では、第2防音材80は、平面視略L字形状となっている。また、本実施の形態1に係る圧縮機40は、サクションマフラ43よりも本体部41の方が、仕切板60の近くに配置されている。
図5に示すように、圧縮機40の外周部を囲う第1防音材70から漏れた騒音が仕切板60の位置Aで反射し、破線矢印で示す特定方向に伝播していったとする。この騒音は、第1防音材70と第2防音材80の第1防音部81との間において、第1防音材70及び第1防音部81で反射していくうちに、騒音の方向が分散していく。また、騒音は、第1防音材70及び第1防音部81で反射していくうちに、第1防音部81の表面の不織布84によって吸収されていく。また、騒音は、第1防音材70及び第1防音材70で反射していくうちに、減衰していく。このように、本実施の形態1に係る室外機2は、第2防音材80の第1防音部81を備えているので、第1防音材70から漏れた騒音が室外機2外へ漏れ出ることを抑制でき、室外機2の騒音を従来よりも抑制することができる。
また、圧縮機40の外周部を囲う第1防音材70から漏れた騒音が仕切板60で反射し、第2防音材80の第2防音部82の方へ向かっていった場合、該騒音は、第1防音材70と第2防音材80の第2防音部82との間において、第1防音材70及び第2防音部82で反射していく。そして、この騒音は、第1防音材70及び第2防音部82で反射していくうちに、騒音の方向が分散していく。また、騒音は、第1防音材70及び第2防音部82で反射していくうちに、第2防音部82の表面の不織布84によって吸収されていく。また、騒音は、第1防音材70及び第2防音部82で反射していくうちに、減衰していく。このように、本実施の形態1に係る室外機2は、第2防音材80の第2防音部82を備えているので、第1防音材70から漏れた騒音が室外機2外へ漏れ出ることを抑制でき、室外機2の騒音を従来よりも抑制することができる。
また、第1防音材70と第1背面部65との間に配置されている第1防音部81は、第1防音材70から第1背面部65に向かって漏れる騒音を吸収し、抑制することもできる。この際、外郭部の背面部に設けられた従来の防音材と比べた場合、第1防音部81は、従来の防音材よりも第1防音材70に近い位置に配置されているので、従来の防音材よりも小さな大きさで、従来の防音材と同等の防音効果を得ることができる。すなわち、第1防音部81は、従来の防音材よりも安価に、従来の防音材と同等の防音効果を得ることができる。
また、第1防音材70と第1側面部64との間に配置されている第2防音部82は、第1防音材70から第1側面部64に向かって漏れる騒音を吸収し、抑制することもできる。
なお、平面視において、第1防音部81の長手方向の長さは、第1防音材70における第1防音部81の長手方向の長さよりも長いことが好ましい。第1防音材70と第1防音部81との間の空間が第1防音部81の長手方向に長い方が、第1防音材70及び第1防音部81で反射していく騒音をより抑制できるからである。また、第1防音材70から第1背面部65に向かって漏れる騒音をより確実に吸収できるからである。また、平面視において、第2防音部82の長手方向の長さは、第1防音材70における第2防音部82の長手方向の長さよりも長いことが好ましい。第1防音材70と第2防音部82との間の空間が第2防音部82の長手方向に長い方が、第1防音材70及び第2防音部82で反射していく騒音をより抑制できるからである。また、第1防音材70から第1側面部64に向かって漏れる騒音をより確実に吸収できるからである。
また、本実施の形態1に係る第2防音材80は第1防音部81及び第2防音部82を備えていたが、第2防音材80は第1防音部81又は第2防音部82の一方のみを備えていてもよい。上述のように、第1防音部81又は第2防音部82の一方のみでも、室外機2の騒音を従来よりも抑制することができる。
以上、本実施の形態1に係る空気調和機1の室外機2は、外郭部50と、外郭部50の内部を仕切る仕切板60と、圧縮機40と、圧縮機40の外周部を囲う第1防音材70と、を備えている。そして、外郭部50の一部と仕切板60とによって機械室62が形成され、該機械室62に圧縮機40が収納されている。また、本実施の形態1に係る室外機2は、機械室62に、上下方向に延びる板状の第2防音材80をさらに備えている。第2防音材80は、圧縮機40側の表面に不織布84が設けられている。そして、第2防音材80は、第1防音材70、第1前面部63、第1側面部64及び第1背面部65に触れないように、仕切板60、第1防音材70、第1前面部63、第1側面部64及び第1背面部65で囲まれた空間に配置されている。
本実施の形態1に係る室外機2においては、圧縮機40の外周部を囲う第1防音材70の外部に設けられた第2防音材80は、圧縮機の外周部を囲う防音材の外部に設けられた従来の防音材と比べ、第1防音材70から漏れた騒音が仕切板60において反射する位置に近い場所に配置されている。このため、本実施の形態1に係る室外機2は、仕切板60で反射して特定の方向に伝播する騒音を、第2防音材80によって分散させることができる。したがって、本実施の形態1に係る室外機2は、従来よりも室外機2の騒音を抑制することができる。
実施の形態2.
室外機2は、機械室に、後述のような第3防音材90を備えていてもよい。なお、本実施の形態2において、特に記述しない項目については実施の形態1と同様とし、実施の形態1と同一の機能及び構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図6は、実施の形態2に係る室外機の機械室の横断面を上方から観察した図である。
本実施の形態2に係る室外機2は、機械室62に、第3防音材90を備えている。第3防音材90は、上下方向に延びる板状のものである。また、第3防音材90は、圧縮機40側の表面に、不織布91が設けられている。換言すると、第3防音材90は、第1防音材70側の表面に、不織布91が設けられている。
図6に示すように、第3防音材90は、仕切板60と第1防音材70との間に配置されている。この第3防音材90は、例えば、接着等により、仕切板60に固定されている。この第3防音材90を備えることにより、仕切板60と第1防音材70との間を通って第1前面部63に向かう騒音を吸収することができ、実施の形態1で示した室外機2よりもさらに、室外機2の騒音を抑制することができる。
また、本実施の形態2に係る室外機2は、第1防音材70と、第2防音材80の第2防音部82と、第1前面部63との間にも第3防音材90が設けられている。この第3防音材90は、例えば、接着等により、第2防音材80の第2防音部82に固定されている。この第3防音材90を備えることにより、第1防音材70と第2防音部82との間を通って第1前面部63に向かう騒音を吸収することができ、実施の形態1で示した室外機2よりもさらに、室外機2の騒音を抑制することができる。
なお、本実施の形態2では2つの第3防音材90を機械室62に設けたが、どちらか一方の第3防音材90を機械室62に設けるだけでも、実施の形態1で示した室外機2よりもさらに、室外機2の騒音を抑制することができる。
実施の形態3.
本実施の形態3では、第2防音材80の固定方法の一例について説明する。また、本実施の形態3では、第2防音材80の配置箇所に冷媒配管がある場合における、第2防音材80の形状の一例について説明する。なお、本実施の形態3において、特に記述しない項目については実施の形態1又は実施の形態2と同様とし、実施の形態1又は実施の形態2と同一の機能及び構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図7は、実施の形態3に係る第2防音材を側方から見た図である。
本実施の形態3に係る第2防音材80は、仕切板60側の端部に、仕切板60に固定される固定部85を少なくとも1つ備えている。固定部85と仕切板60との固定方法は、特に限定されない。例えば、固定部85と仕切板60とをネジ止めで固定してもよい。また例えば、固定部85及び仕切板60の一方に凸部を設け、固定部85及び仕切板60の他方に凸部が引っ掛けられる凹部を設け、凸部を凹部に引っ掛けることによって固定部85と仕切板60とを固定してもよい。
このように、第2防音材80に固定部85を設けることにより、第2防音材80を所望の位置に配置することが容易となる。また、固定部85を設けることにより、第2防音材80の仕切板60側の端部を仕切板60の近傍に配置できる。このため、第1防音部81と仕切板60との間を通って騒音が第1背面部65側へ伝わることを抑制でき、室外機2の防音効果が向上する。
また、本実施の形態3に係る室外機2の機械室62には、第2防音材80が配置される位置に、冷媒配管20が設けられている。そこで、第2防音材80には、下方に開口し、冷媒配管20が挿入される切り欠き86及び切り欠き87が形成されている。切り欠き86及び切り欠き87は下方に開口しているため、冷媒配管20の上方から第2防音材80を設置位置に下ろしていくことにより、冷媒配管20がある場合でも第2防音材80を容易に設置することができる。
また、切り欠き87は、冷媒配管20よりも下方となる位置の横幅が、冷媒配管20の高さでの横幅よりも小さくなっている。第2防音材80に形成される切り欠きを切り欠き87のような形状にすることにより、第2防音材80が設置されない箇所を少なくでき、切り欠きを形成することによる防音効果の低下を抑制することができる。
実施の形態4.
本実施の形態4では、第2防音材80の具体的な構造の一例について説明する。なお、本実施の形態4において、特に記述しない項目については実施の形態1〜実施の形態3のいずれかと同様とし、実施の形態1〜実施の形態3のいずれかと同一の機能及び構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図8は、実施の形態4に係る第2防音材の縦断面図である。
本実施の形態4に係る第2防音材80は、不織布84よりも剛性の高い支持材88を備えている。支持材88は、例えば、ゴムで形成されている。そして、不織布84は、支持材88の表面に設けられている。なお、図8では支持材88の両面に不織布84が設けられているが、不織布84は、少なくとも圧縮機40側の表面に設けられていればよい。
第2防音材80をこのように構成することにより、第2防音材80が自重で倒れることを抑制できる。
1 空気調和機、2 室外機、3 室内機、10 冷凍サイクル回路、11 四方切替弁、12 室外熱交換器、13 室内熱交換器、14 膨張弁、15 膨張弁、16 開閉弁、17 開閉弁、18 吸入配管、19 吐出配管、20 冷媒配管、21 ファン、22 モータ、31 圧力センサ、32 圧力センサ、33 温度センサ、34 温度センサ、35 温度センサ、36 温度センサ、37 温度センサ、38 制御装置、40 圧縮機、41 本体部、42 容器、43 サクションマフラ、50 外郭部、51 天面パネル、52 ベース、53 正面パネル、54 サービスパネル、55 右側面パネル、56 左側面パネル、57 カバーパネル、58 カバーパネル、59 取手、60 仕切板、61 送風機室、62 機械室、63 第1前面部、64 第1側面部、65 第1背面部、70 第1防音材、71 ゴム部、72 不織布、80 第2防音材、81 第1防音部、82 第2防音部、84 不織布、85 固定部、86 切り欠き、87 切り欠き、88 支持材、90 第3防音材、91 不織布。

Claims (9)

  1. 外郭部と、
    前記外郭部の内部を仕切る仕切板と、
    圧縮機と、
    前記圧縮機の外周部を囲う第1防音材と、
    を備え、
    前記外郭部の一部と前記仕切板とによって機械室が形成され、該機械室に前記圧縮機が収納された空気調和機の室外機であって、
    前記機械室に上下方向に延びる板状の第2防音材をさらに備え、
    前記第2防音材は、前記圧縮機側の表面に不織布が設けられており、
    前記外郭部のうち、前記機械室の前面部を構成する部分を第1前面部とし、前記機械室の側面部を構成する部分を第1側面部とし、前記機械室の背面部を構成する部分を第1背面部とした場合、
    前記第2防音材は、前記第1防音材、前記第1前面部、前記第1側面部及び前記第1背面部に触れないように、前記仕切板、前記第1防音材、前記第1前面部、前記第1側面部及び前記第1背面部で囲まれた空間に配置されている空気調和機の室外機。
  2. 前記第2防音材は、前記第1防音材と前記第1背面部との間に配置されている請求項1に記載の空気調和機の室外機。
  3. 前記第2防音材は、前記第1防音材と前記第1側面部との間に配置されている請求項1又は請求項2に記載の空気調和機の室外機。
  4. 前記機械室に、上下方向に延びる板状の第3防音材をさらに備え、
    前記第3防音材は、前記圧縮機側の表面に不織布が設けられており、
    前記第3防音材は、前記第1防音材と、前記第2防音材と、前記第1前面部との間に配置されている請求項3に記載の空気調和機の室外機。
  5. 前記機械室に、上下方向に延びる板状の第3防音材をさらに備え、
    前記第3防音材は、前記圧縮機側の表面に不織布が設けられており、
    前記第3防音材は、前記仕切板と前記第1防音材との間に配置されている請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の空気調和機の室外機。
  6. 前記第2防音材は、前記仕切板に固定される固定部を備えている請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の空気調和機の室外機。
  7. 前記機械室には、冷媒が流れる冷媒配管が設けられており、
    前記第2防音材には、下方に開口し、前記冷媒配管が挿入される切り欠きが形成されている請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の空気調和機の室外機。
  8. 前記切り欠きは、前記冷媒配管よりも下方となる位置の横幅が、前記冷媒配管の高さでの横幅よりも小さくなっている請求項7に記載の空気調和機の室外機。
  9. 前記第2防音材は、前記不織布よりも剛性の高い支持材を備え、
    前記不織布は、前記支持材の表面に設けられている請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の空気調和機の室外機。
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