JPWO2020255332A1 - 点火システム及び制御装置 - Google Patents

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Abstract

バリア放電式の点火装置において、燃焼の有無を判定できる点火システム及び制御装置を提供する。内燃機関に配置されるバリア点火プラグ(50)と、交流電圧をバリア点火プラグに供給する交流電源(20)と、交流電源(20)により発生する交流電圧又は交流電流を検出する交流信号検出回路(25)と、交流信号検出回路(25)の出力信号に基づいて、バリア点火プラグ(50)に供給される交流電圧の振幅情報を検出し、振幅情報の時間変化に基づいて、内燃機関の燃焼の有無を判定する制御装置(30)と、を備えた点火システム。

Description

本願は、点火システム及び制御装置に関するものである。
内燃機関において、燃費向上に向けた希薄燃焼又は高EGR環境下では、点火が不安定になる。特許文献1のように、点火の安定性を向上するため、電極が誘電体に覆われた点火プラグを用い、点火プラグに交流電圧を印加することにより生じるバリア放電により混合気に点火する点火装置が提案されている。バリア放電式の点火装置では、体積的な点火が可能であるため、点火の安定性を向上することができる。
国際公開2019/008850号 特開平07−103124号公報
しかし、バリア放電式の点火装置においても、点火しない場合があり、失火を検出する必要ある。特許文献1は、点火プラグに印加される交流電圧に基づいて、バリア放電の有無を判定する技術を開示しているが、失火を検出する技術は開示していない。なお、特許文献1には、共振回路に流れる交流電流、又は昇圧トランスの1次巻線に流れる電流に基づいて、点火プラグに印加される交流電圧を推定する技術が開示されている。
失火を検出する技術として、特許文献2の技術が知られている。しかし、特許文献2の技術は、電極が誘電体に覆われていない従来型の点火プラグを用い、従来のアーク放電により点火する点火装置である。そして、特許文献2の技術では、従来型の点火プラグの電極間の電位差を測定し、燃焼の有無を判定している。しかし、特許文献2の技術は、アーク放電式の点火装置であり、バリア放電式の点火装置には適応できない。
そこで、バリア放電式の点火装置において、燃焼の有無を判定できる点火システム及び制御装置が望まれる。
本願に係る点火システムは、
第1電極、第2電極、及び前記第1電極と前記第2電極の間に配置された誘電体を有し、内燃機関に配置される点火プラグと、
交流電圧を前記第1電極と前記第2電極との間に供給する交流電源と、
前記交流電源により発生する交流電圧又は交流電流を検出する交流信号検出回路と、
前記交流信号検出回路の出力信号に基づいて、前記点火プラグに供給される交流電圧の振幅情報を検出し、前記振幅情報の時間変化に基づいて、前記内燃機関の燃焼の有無を判定する制御装置と、
を備えたものである。
本願に係る制御装置は、
第1電極、第2電極、及び前記第1電極と前記第2電極の間に配置された誘電体を有し、内燃機関に配置される点火プラグと、交流電圧を前記第1電極と前記第2電極との間に供給する交流電源と、前記交流電源により発生する交流電圧又は交流電流を検出する交流信号検出回路と、を備えた点火装置を制御する制御装置であって、
前記交流信号検出回路の出力信号に基づいて、前記点火プラグに供給される交流電圧の振幅情報を検出し、前記振幅情報の時間変化に基づいて、前記内燃機関の燃焼の有無を判定するものである。
混合気が燃焼すると、燃焼していない場合よりも点火プラグに供給される交流電圧の振幅が低下する。本願に係る点火システム及び制御装置によれば、燃焼の有無により変化する交流電圧の振幅情報の時間変化に基づいて、燃焼の有無を判定することができる。
実施の形態1に係る点火システムの概略回路図である。 実施の形態1に係る点火プラグの概略的な断面図及び平面図である。 実施の形態1に係る接続器の概略的な構成図である。 実施の形態1に係る制御装置のブロック図である。 実施の形態1に係る制御装置のハードウェア構成図である。 実施の形態1に係る交流電圧の波形を説明するタイムチャートである。 実施の形態1に係る燃焼の有無における交流電圧の振幅変化を説明するタイムチャートである。 実施の形態1に係る、圧縮行程による圧力上昇がある場合の、燃焼の有無における交流電圧の振幅変化を説明するタイムチャートである。 実施の形態2に係る、燃焼の有無の判定のための交流電圧を発生する場合の燃焼の有無の判定を説明するタイムチャートである。 その他の実施の形態に係る、交流電圧の振幅情報の時間変化の曲率に基づいて、燃焼の有無の判定を説明する図である。
1.実施の形態1
実施の形態1に係る点火システムについて図面を参照して説明する。図1は、点火システムの概略回路構成図である。点火システムは、点火プラグ50、交流電源20、交流信号検出回路25、及び制御装置30を備えており、内燃機関の燃焼室内の混合気を点火する。制御装置30は、点火プラグ50、交流電源20、及び交流信号検出回路25を備えた点火装置を制御する制御装置である。内燃機関は、吸気行程、圧縮行程、燃焼行程、及び排気行程を1つの燃焼サイクルとした4行程機関とされている。
1−1.点火装置
<点火プラグ50>
点火プラグ50は、第1電極52、第2電極54、及び第1電極52と第2電極54の間に配置された誘電体53を有する。本実施の形態では、第1電極52は、誘電体53により覆われている。
点火プラグ50は、交流電源20から供給された交流電圧により、バリア放電を発生する。バリア放電は、燃料と空気の混合気を点火する機能、及び燃焼を促進する活性種を生成する機能を有する。点火プラグ50は、内燃機関に配置される。第1電極52、第2電極54及び誘電体53を有した点火プラグ50の一端は、内燃機関の燃焼室内に配置され、点火プラグ50の他端は、燃焼室外に配置され、交流電源20に接続される。
本実施の形態では、図2の断面図及び平面図に示すように、点火プラグ50の中心軸上には、棒状の導電体である第1電極52(中心電極52)が配置されている。中心電極52の一端は、燃焼室内に配置され、他端は、交流電源20(本例では、共振コイル41)に接続されている。中心電極52は、交流電源20(共振コイル41)への接続部以外では、全方位にわたって誘電体53によって覆われている。
また、誘電体53の全周囲は、円筒状の第2電極54(周辺電極54)により覆われている。すなわち、中心電極52と、誘電体53と、周辺電極54は、共通の中心軸を持ち、互いに固定されて一体型となっている。
燃焼室内に配置される点火プラグ50の一端において、第1電極52を覆う誘電体53の肉厚が薄くなっており、誘電体53と第2電極54との間には、間隙が設けられている。この間隙が、バリア放電が発生する放電ギャップ51であり、放電領域55になる。放電領域55は円筒状の空間となっている。例えば、放電ギャップ51は、3.0mm以下の間隙となる。例えば、放電ギャップ51における誘電体53の肉厚は、0.1mm〜5mmとなる。
なお、必ずしも放電ギャップ51を設ける必要はなく、誘電体53と第2電極54とは接触してもよい。この場合は、誘電体53、第2電極54、及び周辺気体の3つの物質が接触する位置から、誘電体53の沿面に沿ったバリア放電が発生する。沿面上のバリア放電は、消炎作用の影響を受けるため、点火に不利な放電である。その一方で、沿面上のバリア放電は、消費電力を抑制できる点、および放電開始電圧が低くできる点で有利である。活性種の生成に関しては消炎作用を考慮する必要はないため、活性種の生成を優先してバリア放電させる場合には放電ギャップ51を小さくすることが望ましい。放電ギャップ51を小さくすることで、交流電源20が生成する交流電圧を低くすることが出来るため、電気ノイズの低減および点火装置の小型化に有利である。
誘電体53は、肉厚が薄くなるほど、誘電体53の電気的もしくは機械的な強度が低下するが、放電ギャップ51が大きくなるため、点火に有利である。反対に、誘電体53は、肉厚を厚くすると、電気的もしくは機械的な強度は向上するが、放電ギャップ51は小さくなるため、点火に不利である。さらに、誘電体53は、肉厚を厚くすると、径方向の温度勾配による熱応力が増加する。なお、誘電体53と第2電極54は、放電領域55以外でも間隙があり、この間隙でもバリア放電が可能である。
<交流電源20>
交流電源20は、インダクタンスL及び静電容量Cによる共振回路のLC共振により増幅された交流周期の交流電圧を、第1電極52と第2電極54との間に供給する。
本実施の形態では、交流電源20は、直流電圧を交流電圧に変換する機能、及び交流電圧を昇圧する機能を備えている。ここで、交流電圧は、バリア放電の発生が可能であればよく、正弦波に限定するものでなく、矩形波であってもよい。
交流電源20は、直流電源21、DC/DCコンバータ22、インバータ23、昇圧トランス24、及び共振コイル41を備えている。直流電源21は、蓄電池であり、例えば、12Vの直流電圧を出力する。DC/DCコンバータ22は、直流電源21から供給された直流電圧を昇圧して出力する。インバータ23は、DC/DCコンバータ22から出力された直流電圧を交流電圧に変換して出力する。昇圧トランス24は、インバータ23から出力された交流電圧を昇圧して点火プラグ50に出力する。共振コイル41は、点火プラグ50に直列接続されている。
DC/DCコンバータ22は、制御装置30によりオンオフ制御されるスイッチング素子を備えている。DC/DCコンバータ22には、公知の各種のコンバータが用いられ、例えば、昇圧チョッパ、絶縁型DC/DCコンバータが用いられる。なお、DC/DCコンバータ22は、放電に必要な交流電圧をDC/DCコンバータ22なしで確保できる場合には備えられなくてもよい。
インバータ23は、制御装置30によりオンオフ制御されるスイッチング素子23aを備えている。インバータ23は、ダイオードが逆並列接続されたスイッチング素子23aが2つ直列接続された直列回路を2つ備えたフルブリッジ回路とされている。なお、インバータ23には、ハーフブリッジ回路等の各種の回路が用いられてもよい。
昇圧トランス24は、インバータ23に接続される1次巻線24aと、点火プラグ50に接続される2次巻線24bと、1次巻線24a及び2次巻線24bが巻装される鉄心とを備えている。昇圧トランス24の昇圧比は、1次巻線24aの巻数に対する2次巻線24bの巻数の比により定まり、例えば、2〜200倍とされている。2次巻線24bの一端は、共振コイル41を介して、点火プラグ50の第1電極52に接続されており、2次巻線24bの他端は、グランド(エンジン筐体)に接続されており、グランドを介して、点火プラグ50の第2電極54に接続されている。なお、昇圧トランス24は、放電に必要な交流電圧を昇圧トランス24なしで確保できる場合には備えられなくてもよい。
昇圧トランス24で昇圧された交流電圧は、共振回路により昇圧される。共振回路のインダクタンスLは、共振コイル41のインダクタンス、昇圧トランス24の漏れインダクタンス、昇圧トランス24と点火プラグ50との接続配線が有するインダクタンスの合成である。共振回路の静電容量Cは、点火プラグ50が有する浮遊容量、共振コイル41と点火プラグ50との接続配線が有する浮遊容量の合成である。
共振コイル41には、例えば、フェライトコアを用いた鉄芯リアクトルが用いられてもよいし、コア材を使わない空芯リアクトルが用いられてもよい。なお、共振コイル41は備えられなくてもよく、昇圧トランス24の漏れインダクタンス等により共振回路が構成されてもよい。
<接続器40>
本実施の形態では、交流電源20は、点火プラグ50と交流電源の本体部(本例では、昇圧トランス24)とを接続するための接続器40を備えている。接続器40は、燃焼室の上部に取り付けられる。図3に接続器40の概略断面図を示すように、接続器40は、共振コイル41、高電圧配線42、絶縁体43、導電体44、及びプラグ接続部45を備えている。
共振コイル41の一端は、交流電源の本体部に接続され、他端は、高電圧配線42を介して点火プラグ50の第1電極52に接続される。共振コイル41及び高電圧配線42は、絶縁体43により周囲を覆われることで絶縁されており、絶縁体43の周囲は、内燃機関の燃焼室と同電位になる導電体44で覆われている。共振コイル41、高電圧配線42、及び導電体44の間に空気層が存在しない構造にすることで、交流電圧によるコロナ放電の発生を抑制することができる。
点火プラグ50が配置される導電体44の端面に貫通孔が形成されている。貫通孔の内側の絶縁体43には、点火プラグ50の上部形状と一致する凹部が形成されており、凹部に、プラグ接続部45が形成されている。プラグ接続部45の上部には、高電圧配線42の端部が露出しており、点火プラグ50の第1電極52が接続される。なお、共振コイル41は、必ずしも接続器40に配置する必要はなく、交流電源の本体部に配置してもよい。
<交流信号検出回路25>
交流信号検出回路25は、交流電源20により発生する交流電圧又は交流電流である交流信号を検出するための検出回路である。本実施の形態では、交流信号検出回路25は、交流電源20から点火プラグ50(第1電極52と第2電極54との間)に印加される電圧を検出する電圧検出回路とされている。例えば、交流信号検出回路25は、第1電極52及び第2電極54に並列接続された分圧コンデンサ回路とされる。分圧コンデンサ回路は、2つのコンデンサが直列接続された回路であり、2つのコンデンサの接続点の電位が、制御装置30に入力される。
なお、交流信号検出回路25は、第1電極52及び第2電極54に並列接続された分圧抵抗回路とされてもよい。分圧抵抗回路は、2つの抵抗が直列接続された回路であり、2つの抵抗の接続点の電位が、制御装置30に入力される。
1−2.制御装置30
本実施の形態では、制御装置30は、点火装置に加えて、内燃機関を制御する。図4に示すように、制御装置30は、後述する電源制御部31、放電制御部32、交流電圧検出部33、燃焼判定部34、エンジン制御部35等を備えている。制御装置30の各機能は、制御装置30が備えた処理回路により実現される。具体的には、制御装置30は、図5に示すように、処理回路として、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置90(コンピュータ)、演算処理装置90とデータのやり取りをする記憶装置91、演算処理装置90に外部の信号を入力する入力回路92、及び演算処理装置90から外部に信号を出力する出力回路93等を備えている。
演算処理装置90として、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、IC(Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、各種の論理回路、及び各種の信号処理回路等が備えられてもよい。また、演算処理装置90として、同じ種類のもの又は異なる種類のものが複数備えられ、各処理が分担して実行されてもよい。記憶装置91として、演算処理装置90からデータを読み出し及び書き込みが可能に構成されたRAM(Random Access Memory)、演算処理装置90からデータを読み出し可能に構成されたROM(Read Only Memory)等が備えられている。入力回路92は、交流信号検出回路25、及び内燃機関の各種センサ37(クランク角度センサ、カム角センサ、吸気量検出センサ、スロットル開度センサ等)が接続され、これらの出力信号を演算処理装置90に入力するA/D変換器等を備えている。出力回路93は、交流電源20(DC/DCコンバータ22及びインバータ23)のスイッチング素子、及び内燃機関の各種の電気負荷38(インジェクタ、電子制御式スロットルバルブ、電子制御式EGRバルブ、吸排気VVT等)が接続され、これらに演算処理装置90から制御信号を出力する駆動回路等を備えている。
そして、制御装置30が備える各機能は、演算処理装置90が、ROM等の記憶装置91に記憶されたソフトウェア(プログラム)を実行し、記憶装置91、入力回路92、及び出力回路93等の制御装置30の他のハードウェアと協働することにより実現される。なお、制御装置30が用いる判定閾値等の設定データは、ソフトウェア(プログラム)の一部として、ROM等の記憶装置91に記憶されている。以下、制御装置30の各機能について詳細に説明する。
エンジン制御部35は、基本的な制御として、入力された各種センサの出力信号等に基づいて、内燃機関の回転速度、吸入空気量、充填効率、スロットル開度等の内燃機関の運転状態を検出する。例えば、エンジン制御部35は、クランク角センサ、カム角センサ等の出力信号に基づいて、内燃機関の回転速度及び回転角度を検出し、吸入空気量センサ等の出力信号に基づいて、内燃機関の燃焼室に吸入された吸入空気量、充填効率を検出し、スロットル開度センサの出力信号に基づいて、スロットル開度を検出する。エンジン制御部35は、内燃機関の運転状態に基づいて、目標空燃比、燃料噴射量、燃料噴射時期、目標スロットル開度、目標EGR開度、目標吸排気VVT位相角等を算出し、インジェクタ、電子制御式スロットルバルブ、電子制御式EGRバルブ、吸排気VVT等の内燃機関の各種の電気負荷38を駆動制御する。
放電制御部32は、内燃機関の回転速度及び充填効率等の内燃機関の運転状態に基づいて、混合気を点火するための交流電圧を発生させる制御値(例えば、1つの燃焼サイクル中の交流電圧の発生開始時期及び発生期間、交流周期(交流周波数)、交流電圧振幅、放電エネルギー等)を算出する。本実施の形態では、交流周期及び交流電圧振幅は、インバータ23から出力される交流電圧の交流周期及び交流電圧振幅となっている。
本実施の形態では、放電制御部32は、交流電源20の交流周波数(交流周期の逆数)を、バリア放電が発生しておらず、気体の圧力及び温度が基準値(例えば、常温、常圧)である場合の共振回路の共振周波数に設定する。なお、交流電源20の交流周波数は、共振回路の共振周波数から、共振回路の増幅率が大きく低下しない範囲で、多少ずれていてもよい。
放電制御部32は、燃焼に不利な内燃機関の運転状態では、交流電圧の発生開始時期の早期化、交流電圧の発生期間の長期化、交流電圧振幅の増加、交流周波数の上昇、及び放電エネルギーの増加の少なくとも1つを満たすように、交流電圧の制御値を決定する。燃焼に不利な内燃機関の運転状態は、例えば、内燃機関の回転速度が低い場合、充填効率が低い場合等である。
また、放電制御部32は、燃焼に不利な内燃機関の運転状態では、混合気を点火するための交流電圧(バリア放電)を発生させる前に、燃焼を促進する活性種を生成するための交流電圧(バリア放電)を発生させる制御値を算出する。活性種を生成するための交流電圧の振幅は、点火に至るバリア放電が発生しないように、点火のための交流電圧の振幅よりも小さく設定される。活性種の生成のための交流電圧の発生は、燃料噴射の前に行われてもよい。
電源制御部31は、交流電圧の発生制御値(交流電圧の発生開始時期及び発生期間、交流周期(交流周波数)、交流電圧振幅、放電エネルギー等)に基づいて、DC/DCコンバータ22及びインバータ23のスイッチング素子を、公知のPWM(Pulse Width Modulation)制御によりオンオフ駆動して、DC/DCコンバータ22の昇圧比を制御すると共に、インバータ23から出力される交流電圧の周期及び振幅を制御する。
1−2−1.燃焼の有無の判定
内燃機関の制御装置には、燃焼の有無(失火の有無)を判定する機能が求められる。本実施の形態では、制御装置30は、点火プラグ50に供給される交流電圧の振幅情報に基づいて、燃焼の有無を判定するように構成されている。以下で詳細に説明する。
<交流電圧の振幅情報の検出>
交流電圧検出部33は、交流信号検出回路25の出力信号に基づいて、点火プラグ50に供給される交流電圧の振幅情報を検出する。本実施の形態では、点火プラグ50に供給される交流電圧は、共振回路による増幅後の交流電圧である。
交流電圧検出部33は、交流電圧の振幅情報として、交流電圧の最大値又は最小値を検出する。例えば、交流電圧検出部33は、ピークホールド回路を用いて、交流電圧の最大値又は最小値を検出する。ピークホールド回路は、入力回路92に備えられ、交流信号検出回路25の出力信号をピークホールドする。ピークホールド回路のホールド値は、交流周期又は交流周期の2以上の自然数倍の周期で、リセットされる。或いは、交流電圧検出部33は、交流電圧が最大値又は最小値になる、交流周期又は交流周期の2以上の自然数倍の周期のタイミングで、交流信号検出回路25の出力信号をA/D変換して、交流電圧の最大値又は最小値を検出してもよい。或いは、交流電圧検出部33は、連続的に、交流信号検出回路25の出力信号をA/D変換して、交流電圧の最大値又は最小値を検出してもよい。また、交流電圧検出部33は、交流電圧が最大値及び最小値になるタイミングから位相をずらした、交流周期又は交流周期の2以上の自然数倍の周期のタイミング(例えば、ノイズが小さくなる位相)で、交流電圧を検出してもよい。この場合でも、検出値は、交流電圧の振幅に比例した値になり、振幅情報が検出される。
<交流電圧の波形>
図6は、点火プラグ50に印加される交流電圧の波形の一例を示すタイムチャートである。図6に交流電圧の最大値及び最小値をつないだ包絡線も示している。この包絡線が、交流電圧の振幅情報に相当する。交流電圧の発生期間を、共振成長期間、安定期間、減衰期間の3つに分類することができる。交流電圧の発生開始後、共振成長期間において、共振回路において共振成長の時間遅れが生じ、共振回路の増幅率が次第に増加し、交流電圧の振幅が次第に増加している。共振成長期間は、交流周期の2回以上の期間となる。
共振成長期間の終了時点から交流電源20(インバータ23)が交流電圧の発生を停止するまでの期間が、安定期間となっている。交流電源20が交流電圧の発生を停止した後、減衰期間において、点火プラグ50に印加される交流電圧が減衰する。減衰期間は、交流周期の1回以上の期間となる。
安定期間であっても、燃焼の有無により、共振回路の共振周波数が変化し、交流電圧の振幅が変動する。よって、安定期間において、交流電圧の振幅の時間変化により燃焼の有無を判定できる。
<共振周波数の変化>
共振回路の共振周波数の変化について説明する。点火プラグ50の浮遊容量(静電容量)は、バリア放電の有無、及び燃焼による放電領域55の気体の温度上昇によって変化し、これによって、共振回路の共振周波数が変化する。バリア放電が発生すると、バリア放電が発生していない場合よりも共振回路の共振周波数が低下する。バリア放電の発生後において、燃焼により気体の温度が上昇すると、共振回路の共振周波数が更に低下する。
上述したように、交流電源20の交流周波数(交流周期の逆数)は、バリア放電が発生しておらず、気体の圧力及び温度が基準値である場合の共振回路の共振周波数付近に設定されている。
よって、バリア放電が発生すると、バリア放電が発生していない場合よりも共振回路の共振周波数が低下し、共振周波数は、交流電源の交流周波数から離れる。その結果、共振回路による交流電圧の増幅率が低下し、点火プラグ50に供給される交流電圧の振幅が低下する。また、バリア放電の発生後において、燃焼により放電領域55の気体の温度が上昇すると、燃焼していない場合よりも共振回路の共振周波数が低下し、共振周波数は、交流電源の交流周波数から更に離れる。その結果、共振回路による交流電圧の増幅率が更に低下し、点火プラグ50に供給される交流電圧の振幅が更に低下する。
<燃焼の有無による交流電圧の振幅変化>
図7の上段グラフに燃焼が生じていない場合の交流電圧の包絡線を示し、図7の下段のグラフに燃焼が生じている場合の交流電圧の包絡線を示す。図7の例は、交流電圧の発生時期が、圧縮行程の終了時点(ピストンの上死点)付近の通常の発生時期であり、燃焼室内の気体の圧力変化が小さい場合である。図7の上段グラフ及び下段グラフにおいて、共振成長期間の終了時点付近で、バリア放電が開始し、共振周波数の低下により共振回路の増幅率が低下し、交流電圧の振幅が低下している。
そして、図7の上段の場合は、バリア放電の開始後、混合気の燃焼が開始しておらず、安定期間において、放電領域55の気体温度の変化が小さい。そのため、共振周波数の変化が小さく、共振回路の増幅率の変化が小さい。その結果、交流電圧の振幅の変化が小さく、振幅の傾きがゼロ付近になっている。
一方、図7の下段の場合は、バリア放電の開始後、混合気の燃焼が開始しており、安定期間において、燃焼により放電領域55の気体温度が次第に上昇している。そのため、共振周波数が次第に低下し、共振回路の増幅率が次第に低下している。その結果、交流電圧の振幅が次第に低下しており、振幅の傾きが負になっている。よって、バリア放電開始後の安定期間において、交流電圧の振幅の傾きが、燃焼している場合の傾きよりも大きい場合は、燃焼していないと判定できる。
<燃焼の有無の判定>
そこで、燃焼判定部34は、交流電圧の振幅情報の時間変化に基づいて、内燃機関の燃焼の有無を判定する。この構成によれば、燃焼の有無により変化する交流電圧の振幅情報の時間変化に基づいて、燃焼の有無を判定することができる。
本実施の形態では、燃焼判定部34は、交流電圧の振幅情報の時間変化として振幅情報の時間変化の傾き(単に、振幅情報の傾きとも称す)を用い、振幅情報の時間変化の傾きが判定閾値よりも小さい場合に、燃焼していると判定し、振幅情報の時間変化の傾きが、判定閾値よりも大きい場合に、燃焼していないと判定する。図7を用いて説明したように、非燃焼時の交流電圧の振幅情報の傾きは、燃焼時の傾きよりも大きくなる。よって、振幅情報の傾きと判定閾値とを比較することにより、燃焼の有無を判定することができる。なお、振幅情報の時間変化の傾きは、振幅情報の時間変化率であり、振幅情報の変化量を時間間隔で除算した値になる。また、燃焼の有無は、失火の有無とも言い換えられる。
また、図7の例に示したように、非燃焼時の交流電圧の振幅情報の傾きは、ゼロに近くなり、燃焼時の交流電圧の振幅情報の傾きは、ゼロよりも小さくなる。よって、本例では、判定閾値は負値に設定される。
<燃焼の有無の判定期間>
上述したように、共振成長期間及び減衰期間では、交流電圧の振幅が過渡状態にあるため、燃焼の有無を精度よく判定できない。また、共振成長期間の終了時点付近も、バリア放電の開始により、交流電圧の振幅が低下するため、燃焼の有無の判定から除外した方がよい。
そこで、燃焼判定部34は、交流電圧の発生開始時点から、初期除外期間が経過するまでの期間を、燃焼の有無の判定期間から除外する。この構成によれば、判定期間からバリア放電が開始する時点を除外することができ、バリア放電の開始による振幅の減少により、燃焼の有無の誤判定が生じることを抑制できる。初期除外期間は、交流周期よりも長い期間に設定され、共振成長期間よりも長い期間に設定される。
また、燃焼判定部34は、交流電圧の発生終了時点から、末期除外期間前までの期間を、燃焼の有無の判定期間から除外する。この構成によれば、減衰期間を判定期間から除外することができ、判定精度を向上できる。交流電圧の発生終了時点は、交流信号検出回路25の出力信号により検出される交流電圧が、ゼロから変化しなくなる時点である。末期除外期間は、交流周期よりも長い期間に設定される。本実施の形態では、燃焼判定部34は、交流電源20(DC/DCコンバータ22及びインバータ23)に対する交流電圧の生成指令を終了した時点を、燃焼の有無の判定期間の終了時点とする。
なお、活性種を生成するための交流電圧の発生と点火のための交流電圧の発生とが連続して行われる場合は、燃焼判定部34は、点火のための交流電圧の発生期間に、上述したように判定期間を設定し、燃焼の有無を判定する。
<振幅情報の傾きの算出>
燃焼判定部34は、判定期間において検出した振幅情報の傾きを算出する。燃焼判定部34は、各検出時点で検出した振幅情報に対して統計処理を行って、振幅情報の傾きを算出する。例えば、燃焼判定部34は、各検出時点において、前回の検出時点からの振幅情報の変化量を、検出時点間の時間間隔で除算して、振幅情報の傾きを算出し、全ての検出時点の傾きの平均値を算出してもよい。或いは、燃焼判定部34は、各検出時点の振幅情報と各検出時点の時刻とを、最小二乗法等により直線近似し、傾きを算出してもよい。
<燃料噴射量及び吸入空気量に応じた判定閾値の設定>
燃焼速度及び放電領域55の気体状態は、燃料噴射量及び吸入空気量等の内燃機関の運転状態に応じて変化し、それに応じて、燃焼の有無による共振周波数の変化量、振幅情報の傾きの変化量も変化する。
例えば、燃焼噴射量が少なく、空燃比が比較的リーンな場合は、放電領域55の混合気の発熱量が小さく、燃焼による気体の温度上昇が小さくなる。また、燃焼が緩慢になり、温度上昇速度が小さくなる。そのため、燃焼時の振幅情報の減少速度が小さくなり、負となっている燃焼時の振幅情報の傾きが増加する(傾きの絶対値が減少する)。よって、負に設定された判定閾値を増加させればよい(判定閾値の絶対値を減少させる)。
また、燃焼室に吸入される吸入空気量が少なく、充填効率が低い場合は、燃焼が緩慢になり、温度上昇速度が小さくなる。そのため、燃焼時の振幅情報の減少速度が小さくなり、負となっている燃焼時の振幅情報の傾きが増加する(傾きの絶対値が減少する)。よって、負に設定された判定閾値を増加させればよい(判定閾値の絶対値を減少させる)。
上記の例のように、燃焼速度及び放電領域55の気体状態は、内燃機関の運転状態に応じて複雑に変化するため、判定精度を向上させるために、各種の内燃機関の運転状態に応じて、判定閾値を変化させればよい。
燃焼判定部34は、少なくとも、内燃機関の燃料噴射量及び吸入空気量の一方又は双方に基づいて、判定閾値を決定するように構成されている。この構成によれば、燃料噴射量及び吸入空気量に応じて変化する、燃焼の有無による傾きの変化量に合わせて適切な判定閾値を設定し、燃焼の有無の判定精度を向上させることができる。燃料噴射量として空燃比の情報が用いられてもよく、吸入空気量として充填効率が用いられてもよい。例えば、燃焼判定部34は、空燃比が大きくなる(リーンになる)に従って、判定閾値を増加させる。また、燃焼判定部34は、充填効率が低くなるに従って、判定閾値を増加させる。
燃焼判定部34は、内燃機関の燃料噴射量及び吸入空気量と判定閾値との関係が予め設定された閾値設定データを参照し、現在の燃料噴射量及び吸入空気量に対応する判定閾値を算出する。なお、判定閾値の決定には、燃料噴射量及び吸入空気量の一方だけが用いられもよく、燃料噴射量及び吸入空気量の一方又は双方に加えて、回転速度、EGR率、吸排気VVT位相角等の他の運転状態が用いられてもよい。
<交流電圧の振幅情報に応じた判定閾値の補正>
交流電圧の振幅が大きくなると、同じ増幅率の変化量に対して、振幅情報の傾きの変化量が大きくなる。よって、交流電圧の振幅が大きくなるに従って、負に設定された判定閾値を減少させればよい。
そこで、燃焼判定部34は、交流電圧の振幅情報に基づいて、判定閾値を変化させるように構成されている。この構成によれば、交流電圧の振幅に応じて変化する、振幅情報の傾きの変化量に合わせて適切な判定閾値を設定し、燃焼の有無の判定精度を向上させることができる。例えば、燃焼判定部34は、交流電圧の振幅が大きくなるに従って、判定閾値を減少させる。燃焼判定部34は、交流電圧の振幅情報に基づいて、判定閾値の補正係数を算出し、内燃機関の運転状態に基づいて決定した判定閾値に対して、判定閾値の補正係数を乗算補正する。燃焼判定部34は、交流電圧の振幅情報と判定閾値の補正係数との関係が予め設定された補正係数データを参照し、現在の交流電圧の振幅情報に対応する判定閾値の補正係数を算出する。交流電圧の振幅情報として、交流電圧検出部33により検出された振幅情報が用いられてもよく、インバータ23から出力される交流電圧の振幅が用いられてもよい。
<圧縮行程の圧力変化による共振周波数の変化>
点火プラグ50の浮遊容量は、放電領域55の気体の圧力によっても変化し、これによって、共振回路の共振周波数が変化する。交流電圧の発生時期が、圧縮行程の終了時点(ピストンの上死点)よりもある程度前に設定された場合は、圧縮行程により気体の圧力が上昇すると、共振回路の共振周波数が増加する。バリア放電の発生後において、圧縮行程において放電領域55の気体の圧力が上昇するに従って、共振回路の共振周波数が増加し、共振周波数は、交流電源の交流周波数に近づく。その結果、共振回路による交流電圧の増幅率が増加し、点火プラグ50に供給される交流電圧の振幅が増加する。
図8に、交流電圧の発生時期が、圧縮行程の終了時点(ピストンの上死点)よりもある程度前であり、交流電圧の発生中に、燃焼室内の気体の圧力が次第に増加する場合の例を示す。図8の上段のグラフに燃焼が生じていない場合の交流電圧の包絡線を示し、図8の下段グラフに燃焼が生じている場合の交流電圧の包絡線を示す。図8の上段グラフ及び下段グラフにおいて、図7と同様に、共振成長期間の終了時点付近で、バリア放電が開始し、共振周波数の低下により共振回路の増幅率が低下し、交流電圧の振幅が低下している。
図8の上段に示すように、燃焼が生じていない場合は、圧縮行程による気体の圧力上昇により、共振周波数が次第に上昇し、交流電圧の振幅が次第に増加している。その結果、交流電圧の発生時期が圧縮行程の途中である場合は、非燃焼時であっても、図7の上段とは異なり、振幅情報の傾きがゼロから増加している。
一方、図8の下段に示すように、燃焼が生じている場合は、燃焼により放電領域55の気体温度が次第に上昇していると共に、圧縮行程により気体圧力が次第に上昇している。そのため、気体温度の上昇による共振周波数の低下と、気体圧力の上昇による共振周波数の増加とが互いに打ち消し合い、共振周波数の変化が小さくなっている。その結果、交流電圧の発生時期が圧縮行程の途中である場合は、燃焼時であっても、図7の下段とは異なり、振幅情報の傾きがゼロ付近になっている。
<交流電圧の発生時期に応じた判定閾値の補正>
このように、交流電圧の発生時期が、圧縮行程の終了時点(上死点)よりも前になるに従って、非燃焼時の振幅情報の傾き、及び燃焼時の振幅情報の傾きの双方が、増加するので、判定閾値を増加させる必要がある。
そこで、燃焼判定部34は、燃焼サイクル中の交流電圧の発生時期に基づいて、判定閾値を変化させるように構成されている。この構成よれば、交流電圧の発生時期に応じて変化する、圧縮行程による気体圧力の上昇量、及び振幅情報の傾きの変化量に合わせて、適切に判定閾値を変化させ、燃焼の有無の判定精度を向上させることができる。燃焼判定部34は、交流電圧の発生時期が、圧縮行程の終了時点(上死点)よりも前になるに従って、判定閾値を増加させる。
燃焼判定部34は、交流電圧の発生時期に基づいて、判定閾値の補正値を算出し、内燃機関の運転状態及び交流電圧の振幅情報に基づいて設定した判定閾値に対して、判定閾値の補正値を加算補正する。燃焼判定部34は、交流電圧の発生時期と判定閾値の補正値との関係が予め設定された補正値データを参照し、現在の交流電圧の発生時期に対応する判定閾値の補正値を算出する。なお、圧縮行程による気体圧力の上昇量に相関するパラメータとして、交流電圧の発生時期(クランク角度)に加えて、吸入空気量(充填効率)が用いられてもよい。
<交流電圧の発生時期に応じた振幅情報の補正>
或いは、判定閾値を補正する代わりに、燃焼判定部34は、燃焼サイクル中の交流電圧の発生時期に基づいて、振幅情報の傾きを補正するように構成されてもよい。この構成よれば、交流電圧の発生時期に応じて変化する、振幅情報の傾きを補正することにより、判定閾値を用いた燃焼の有無の判定精度を向上させることができる。燃焼判定部34は、交流電圧の発生時期が、圧縮行程の終了時点(上死点)よりも前になるに従って、振幅情報の傾きを減少させる。例えば、補正後の非燃焼時の振幅情報の傾きがゼロ付近になるように、振幅情報の傾きを減少させればよい。
燃焼判定部34は、交流電圧の発生時期に基づいて、正の値に設定された傾きの補正値を算出し、検出された振幅情報の傾きに対して、傾きの補正値を減算補正する。圧縮行程の終了時点(上死点)よりも前になるに従って、傾きの補正値を増加させる。燃焼判定部34は、交流電圧の発生時期と傾きの補正値との関係が予め設定された補正値データを参照し、現在の交流電圧の発生時期に対応する傾きの補正値を算出する。なお、圧縮行程による気体圧力の上昇量に相関するパラメータとして、交流電圧の発生時期(クランク角度)に加えて、吸入空気量(充填効率)が用いられてもよい。
<未燃焼判定時の制御>
燃焼していないと判定された場合は、内燃機関の運転状態を、燃焼し易い運転状態に変更することで、燃焼させることができる。エンジン制御部35は、燃焼していないと判定した場合は、少なくとも、内燃機関の燃料噴射量及び吸入空気量の一方又は双方を変化させる。例えば、エンジン制御部35は、燃料噴射量が少ない状態(空燃比がリーンな状態)で、燃焼していないと判定された場合は、燃焼噴射量を増加させ(空燃比をリッチ化し)、燃焼し易くする。また、エンジン制御部35は、吸入空気量が少ない状態(充填効率が低い状態)で、燃焼していないと判定した場合は、目標スロットル開度を増加させる等して、吸入空気量(充填効率)を増加させ、燃焼し易くする。燃料噴射量及び吸入空気量の一方又は双方に加えて、EGR率、吸排気VVTの位相角等の他の内燃機関の運転状態が変更されてもよい。
また、燃焼していないと判定された場合は、交流電圧の発生状態を、燃焼し易い発生状態に変更することで、燃焼させることができる。放電制御部32は、燃焼していないと判定した場合は、少なくとも、燃焼サイクルにおける交流電圧の発生時期、交流電圧の発生期間、及び交流電圧の振幅の1つ以上を変化させる。例えば、エンジン制御部35は、燃焼していないと判定した場合は、交流電圧の発生時期を早期化、交流電圧の発生期間の長期化、交流電圧の振幅の増加等を行う。
2.実施の形態2
次に、実施の形態2に係る点火システムについて図面を参照して説明する。上記の実施の形態1と同様の構成部分は説明を省略する。本実施の形態に係る点火システムの基本的な構成及び処理は実施の形態1と同様である。本実施の形態では、放電制御部32は、燃焼サイクル中に交流電圧を複数回に分けて発生させ、それに合わせて、燃焼判定部34の燃焼の有無の判定方法が実施の形態1と異なる。
空燃比がリーンである場合は、混合気が燃焼を開始してから放電領域55の気体温度が上昇するまでにより長い時間を要する。そのため、判定期間における交流電圧の振幅の変化量が小さくなり、判定精度が悪化する。そのため、判定精度を向上させるために、温度上昇の遅れに合わせて、交流電圧の発生期間を長くすることで、判定期間を長くし、振幅の変化量を大きくすることが考えられる。しかし、燃焼の有無の判定のために、交流電圧の発生期間を長くするとエネルギー消費量が増加するため、望ましくない。
そこで、本実施の形態では、放電制御部32は、図9に示すように、点火のための交流電圧の発生を行った後、休止期間が経過した時点で、燃焼の有無を判定するための交流電圧を発生させる。この場合は、燃焼サイクルにおいて2回の交流電圧の発生期間が設けられる。休止期間は、2回目の交流電圧の発生期間において、気体の温度が上昇するように設定される。燃焼判定部34は、2回目の交流電圧の発生期間において、交流電圧の振幅情報の時間変化を算出し、振幅情報の時間変化に基づいて燃焼の有無を判定する。2回目の交流電圧の振幅は、バリア放電が生じる程度に、1回目の点火のための交流電圧の振幅よりも小さくされる。これにより、燃焼の有無の判定のためのエネルギー消費量の増加を抑制できる。また、燃焼の有無を判定するための交流電圧の発生期間が、複数回に分けられてもよく。この場合は、複数回の交流電圧の発生期間のそれぞれで検出した振幅情報を総合して、燃焼の有無が判定される。
また、放電制御部32は、活性種を生成するための交流電圧の発生を行った後、1回目の休止期間が経過した時点で、点火のための交流電圧の発生を行い、その後、2回目の休止期間が経過した時点で、燃焼の有無を判定するための交流電圧を発生させてもよい。この場合は、燃焼サイクルにおいて3回の交流電圧の発生期間が設けられる。1回目及び3回目の交流電圧の振幅は、2回目の交流電圧の振幅よりも小さくされる。
〔その他の実施の形態〕
最後に、本願のその他の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する各実施の形態の構成は、それぞれ単独で適用されるものに限られず、矛盾が生じない限り、他の実施の形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記の各実施の形態においては、制御装置30は、1つの制御装置から構成されている場合を例として説明した。しかし、本願の実施の形態はこれに限定されない。すなわち、制御装置30が複数の制御装置から構成され、制御装置30が備える複数の制御部31から35が、複数の制御装置に分散して備えられてもよい。例えば、電源制御部31が第1の制御装置に備えられ、他の制御部32から35が、第2の制御装置に備えられてもよい。
(2)上記の各実施の形態においては、燃焼判定部34は、交流電圧の振幅情報の時間変化として振幅情報の時間変化の傾きに基づいて、燃焼の有無を判定するように構成されている場合を例として説明した。しかし、本願の実施の形態はこれに限定されない。すなわち、燃焼判定部34は、振幅情報の時間変化として振幅情報の時間変化の曲率を用い、振幅情報の時間変化の曲率が判定閾値よりも大きい場合に、燃焼していると判定し、振幅情報の時間変化の曲率が、判定閾値よりも小さい場合に、燃焼していないと判定してもよい。図7に示したように、非燃焼時は、振幅情報の時間変化が小さく、振幅情報の時間変化の曲率も小さくなる。一方、燃焼時は、振幅情報の時間変化が大きく、振幅情報の時間変化の曲率も大きくなる。よって、曲率により燃焼の有無を判定することができる。例えば、図10に示すように、燃焼判定部34は、各検出時点の振幅情報と各検出時点の時刻とを、最小二乗法等により2次関数に近似し、近似した2次関数の頂点に接する円の曲率を算出してもよい。2次関数は、振幅情報が独立変数とされ、時間が従属変数とされている。
(3)上記の各実施の形態においては、燃焼判定部34は、判定期間において1つの振幅情報の傾きを算出し、1つの振幅情報の傾きと判定閾値とを比較することにより、燃焼の有無を判定するように構成されている場合を例として説明した。しかし、本願の実施の形態はこれに限定されない。すなわち、燃焼判定部34は、判定期間を複数の期間に分割し、各分割期間において、振幅情報の傾きを算出すると共に振幅情報の傾きと判定閾値とを比較して燃焼の有無を判定し、複数の分割期間の判定結果を総合して(例えば、多数決を取って)、最終的な燃焼の有無を判定するように構成されてもよい。
(4)上記の各実施の形態においては、燃焼判定部34は、燃焼サイクル内の振幅情報の時間変化に基づいて、燃焼の有無を判定するように構成されている場合を例として説明した。しかし、本願の実施の形態はこれに限定されない。すなわち、燃焼判定部34は、燃焼サイクル間の振幅情報の時間変化に基づいて、燃焼の有無を判定するように構成されてもよい。例えば、燃焼判定部34は、今回の燃焼サイクルの振幅情報(例えば、平均値)から、前回又は前回以前の複数回の燃焼サイクルの判定期間の振幅情報(例えば、平均値)を減算した偏差が、正の判定値より大きい場合に、今回の燃焼サイクルにおいて燃焼していないと判定し、偏差が負の判定値よりも小さい場合に、今回の燃焼サイクルにおいて燃焼していると判定する。間欠的な失火又は燃焼を判定することができる。この方法は、圧縮自着火の内燃機関にも用いることができる。
(5)上記の実施の形態1においては、点火のための交流電圧の発生が行われ、点火のための交流電圧の発生期間に、燃焼の有無の判定期間が設定されている場合を例として説明した。しかし、本願の実施の形態はこれに限定されない。すなわち、圧縮自着火の内燃機関などにおいて、点火のための交流電圧の発生が行われず、活性種の生成のための交流電圧の発生、又は実施の形態2のような燃焼の有無の判定のための交流電圧の発生が行われ、この発生期間に、燃焼の有無の判定期間が設定されてもよい。
(6)上記の各実施の形態においては、交流信号検出回路25は、点火プラグ50に供給される交流電圧を検出する電圧検出回路とされている場合を例として説明した。しかし、本願の実施の形態はこれに限定されない。すなわち、交流信号検出回路25は、共振回路に流れる交流電流を検出する電流検出回路とされてもよい。この場合は、国際公開2019/008850号に記載されている技術を用い、交流電圧検出部33は、共振回路に流れる交流電流、交流周波数、及び共振回路の情報(インダクタンス、静電容量)に基づいて、点火プラグ50に供給される交流電圧を推定してもよい。或いは、交流信号検出回路25が、昇圧トランス24の1次巻線に流れる電流を検出する電流検出回路とされてもよい。この場合は、交流電圧検出部33は、1次巻線に流れる交流電流、及び昇圧トランス24の巻き数比に基づいて、共振回路に流れる交流電流を推定し、上記のように、点火プラグ50に供給される交流電圧を推定してもよい。
(7)上記の各実施の形態においては、交流電源20は、インダクタンスL及び静電容量Cによる共振回路のLC共振により増幅された交流周期の交流電圧を、第1電極52と第2電極54との間に供給する場合を例として説明した。しかし、本願の実施の形態はこれに限定されない。すなわち、交流電源20は、インダクタンスL及び静電容量Cによる共振回路を備えなくてもよい。この場合であっても、混合気が燃焼すると、第1電極52と第2電極54との間の気体のインピーダンスが低下し、燃焼していない場合よりも、点火プラグ50に供給される交流電圧の振幅が低下し、点火プラグ50に供給される交流電流の振幅が増加する。この燃焼時のインピーダンスの低下は、燃焼時に気体のイオン及び電子が増加することによる。よって、交流電源20が共振回路を有していない場合でも、上記の各実施の形態と同様に、燃焼判定部34は、交流電圧の振幅情報の時間変化に基づいて、内燃機関の燃焼の有無を判定することができる。なお、上記の各実施の形態でも、燃焼によるインピーダンス低下の影響が考えられるが、燃焼による共振周波数変化の影響の方が大きい。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
20 交流電源、25 交流信号検出回路、30 制御装置、31 電源制御部、32 放電制御部、33 交流電圧検出部、34 燃焼判定部、35 エンジン制御部、50 点火プラグ、52 第1電極、53 誘電体、54 第2電極、55 放電領域
本願に係る点火システムは、
第1電極、第2電極、及び前記第1電極と前記第2電極の間に配置された誘電体を有し、内燃機関に配置される点火プラグと、
交流電圧を前記第1電極と前記第2電極との間に供給する交流電源と、
前記交流電源により発生する交流電圧又は交流電流を検出する交流信号検出回路と、
前記交流信号検出回路の出力信号に基づいて、前記点火プラグに供給される交流電圧の振幅情報を検出し、前記振幅情報の時間変化に基づいて、前記内燃機関の燃焼の有無を判定する制御装置と、
を備え
前記制御装置は、前記振幅情報の時間変化として前記振幅情報の時間変化の傾きを用い、前記振幅情報の時間変化の傾きが判定閾値よりも小さい場合に、燃焼していると判定し、前記振幅情報の時間変化の傾きが、前記判定閾値よりも大きい場合に、燃焼していないと判定し、
少なくとも、前記内燃機関の燃料噴射量及び吸入空気量の一方又は双方に基づいて、前記判定閾値を決定するものである。
本願に係る制御装置は、
第1電極、第2電極、及び前記第1電極と前記第2電極の間に配置された誘電体を有し、内燃機関に配置される点火プラグと、交流電圧を前記第1電極と前記第2電極との間に供給する交流電源と、前記交流電源により発生する交流電圧又は交流電流を検出する交流信号検出回路と、を備えた点火装置を制御する制御装置であって、
前記交流信号検出回路の出力信号に基づいて、前記点火プラグに供給される交流電圧の振幅情報を検出し、前記振幅情報の時間変化に基づいて、前記内燃機関の燃焼の有無を判定し、
前記振幅情報の時間変化として前記振幅情報の時間変化の傾きを用い、前記振幅情報の時間変化の傾きが判定閾値よりも小さい場合に、燃焼していると判定し、前記振幅情報の時間変化の傾きが、前記判定閾値よりも大きい場合に、燃焼していないと判定し、
少なくとも、前記内燃機関の燃料噴射量及び吸入空気量の一方又は双方に基づいて、前記判定閾値を決定するものである。

Claims (16)

  1. 第1電極、第2電極、及び前記第1電極と前記第2電極の間に配置された誘電体を有し、内燃機関に配置される点火プラグと、
    交流電圧を前記第1電極と前記第2電極との間に供給する交流電源と、
    前記交流電源により発生する交流電圧又は交流電流を検出する交流信号検出回路と、
    前記交流信号検出回路の出力信号に基づいて、前記点火プラグに供給される交流電圧の振幅情報を検出し、前記振幅情報の時間変化に基づいて、前記内燃機関の燃焼の有無を判定する制御装置と、
    を備えた点火システム。
  2. 前記制御装置は、前記交流電圧の発生開始時点から、初期除外期間が経過するまでの期間を、前記燃焼の有無の判定期間から除外する請求項1に記載の点火システム。
  3. 前記制御装置は、前記交流電圧の発生終了時点から、末期除外期間前までの期間を、前記燃焼の有無の判定期間から除外する請求項1又は2に記載の点火システム。
  4. 前記制御装置は、前記振幅情報の時間変化として前記振幅情報の時間変化の傾きを用い、前記振幅情報の時間変化の傾きが判定閾値よりも小さい場合に、燃焼していると判定し、前記振幅情報の時間変化の傾きが、前記判定閾値よりも大きい場合に、燃焼していないと判定する請求項1から3のいずれか一項に記載の点火システム。
  5. 前記制御装置は、少なくとも、前記内燃機関の燃料噴射量及び吸入空気量の一方又は双方に基づいて、前記判定閾値を決定する請求項4に記載の点火システム。
  6. 前記制御装置は、前記交流電圧の振幅情報に基づいて、前記判定閾値を変化させる請求項4又は5に記載の点火システム。
  7. 前記制御装置は、前記内燃機関の燃焼サイクル中の前記交流電圧の発生時期に基づいて、前記判定閾値を変化させる請求項4から6のいずれか一項に記載の点火システム。
  8. 前記制御装置は、前記内燃機関の燃焼サイクル中の前記交流電圧の発生時期に基づいて、前記振幅情報の時間変化の傾きを補正する請求項4から6のいずれか一項に記載の点火システム。
  9. 前記制御装置は、前記振幅情報の時間変化として前記振幅情報の時間変化の曲率を用い、前記振幅情報の時間変化の曲率が判定閾値よりも大きい場合に、燃焼していると判定し、前記振幅情報の時間変化の曲率が、前記判定閾値よりも小さい場合に、燃焼していないと判定する請求項1から3のいずれか一項に記載の点火システム。
  10. 前記制御装置は、前記交流電圧の交流周期の自然数倍の周期で、前記交流電圧の振幅情報を検出し、前記振幅情報の時間変化を算出する請求項1から9のいずれか一項に記載の点火システム。
  11. 前記制御装置は、燃焼していないと判定した場合は、少なくとも、前記内燃機関の燃料噴射量及び吸入空気量の一方又は双方を変化させる請求項1から10のいずれか一項に記載の点火システム。
  12. 前記制御装置は、燃焼していないと判定した場合は、少なくとも、燃焼サイクルにおける前記交流電圧の発生時期、前記交流電圧の発生期間、及び前記交流電圧の振幅の1つ以上を変化させる請求項1から11のいずれか一項に記載の点火システム。
  13. 前記交流電源は、燃焼サイクルにおいて、複数回に分けて前記交流電圧を発生させ、2回目以降の前記交流電圧の発生期間において検出した前記振幅情報の時間変化に基づいて、前記内燃機関の燃焼の有無を判定する請求項1から12のいずれか一項に記載の点火システム。
  14. 複数回に分けて発生させる前記交流電圧の内の1つの回の前記交流電圧の振幅が、他のいずれか1つの回の前記交流電圧の振幅と異なる請求項13に記載の点火システム。
  15. 前記交流電源は、インダクタンス及び静電容量による共振回路の共振により増幅された交流電圧を、前記第1電極と前記第2電極との間に供給する請求項1から14のいずれか一項に記載の点火システム。
  16. 第1電極、第2電極、及び前記第1電極と前記第2電極の間に配置された誘電体を有し、内燃機関に配置される点火プラグと、交流電圧を前記第1電極と前記第2電極との間に供給する交流電源と、前記交流電源により発生する交流電圧又は交流電流を検出する交流信号検出回路と、を備えた点火装置を制御する制御装置であって、
    前記交流信号検出回路の出力信号に基づいて、前記点火プラグに供給される交流電圧の振幅情報を検出し、前記振幅情報の時間変化に基づいて、前記内燃機関の燃焼の有無を判定する制御装置。
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