JPWO2020217708A1 - アンテナ結合回路、アンテナ結合素子及びアンテナ装置 - Google Patents
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Abstract
アンテナ結合回路(10)は、第1コイル(L1)、第2コイル(L2)及び第3コイル(L3)を備える。第1コイル(L1)の第2端(T12)と第2コイル(L2)の第1端(T21)とが接続され、第1コイル(L1)の第1端(T11)から第2端(T12)までの巻回方向と、第2コイル(L2)の第1端(T21)から第2端(T22)までの巻回方向とは同方向であり、第2コイル(L2)は第1コイル(L1)及び第3コイル(L3)と磁界結合し、第1コイル(L1)の第1端(T11)を給電端とし、第2コイル(L2)の第1端(T21)を給電放射素子接続端とし、第2コイル(L2)の第2端(T22)を接地端とし、第3コイル(L3)の第1端(T31)を無給電放射素子接続端とし、第3コイル(L3)の第2端(T32)を接地端とする。
Description
本発明は、アンテナ装置の広帯域化に適するアンテナ結合回路、それを備えるアンテナ結合素子及びアンテナ装置に関する。
例えば携帯電話の通信用アンテナとしては、0.7GHz以上2.7GHz以下のような広帯域をカバーする必要がある。このような広帯域に対応するためには、アンテナの共振周波数を、使用周波数帯域に応じてスイッチでシフトさせることが従来一般的であった。
しかし、複数の周波数帯域を同時に利用することで伝送レートを高めるキャリアアグリゲーションに用いるためには、広帯域を同時にカバーできるアンテナが求められる。
このような要求に応じて、給電放射素子にトランスと無給電素子とを追加して、アンテナを複共振化することで広帯域を得る技術が特許文献1に示されている。
特許文献1に記載のアンテナ装置は、給電放射素子に対してトランスの第1コイルを介して給電回路が接続され、無給電放射素子に対してトランスの第2コイルが接続される。このような構成によって、給電放射素子と無給電放射素子との複共振化によって広帯域化が図られる。
しかし、給電放射素子及び無給電放射素子のインピーダンスの周波数依存性が大きい場合に、複共振回路全体で良好なマッチングを得ることが難しいという課題があった。
本発明の目的は、広帯域に亘ってインピーダンス整合を保ちつつ、給電放射素子と無給電放射素子との複共振による広帯域化を有効にした、アンテナ結合回路、アンテナ結合素子、及びそのアンテナ結合素子を備えるアンテナ装置を提供することにある。
(A)本開示の一例としてのアンテナ結合回路は、
第1端及び第2端を有する第1コイル、第1端及び第2端を有する第2コイル、及び第1端及び第2端を有する第3コイルを備え、
前記第1コイルの第2端と前記第2コイルの第1端とが接続され、
前記第1コイルの第1端から第2端までの巻回方向と、前記第2コイルの第1端から第2端までの巻回方向とは同方向であり、
前記第2コイルは前記第1コイル及び前記第3コイルと磁界結合し、
前記第1コイルの第1端を給電端とし、
前記第2コイルの第1端を給電放射素子接続端とし、
前記第2コイルの第2端を接地端とし、
前記第3コイルの第1端を無給電放射素子接続端とし、
前記第3コイルの第2端を接地端とする。
第1端及び第2端を有する第1コイル、第1端及び第2端を有する第2コイル、及び第1端及び第2端を有する第3コイルを備え、
前記第1コイルの第2端と前記第2コイルの第1端とが接続され、
前記第1コイルの第1端から第2端までの巻回方向と、前記第2コイルの第1端から第2端までの巻回方向とは同方向であり、
前記第2コイルは前記第1コイル及び前記第3コイルと磁界結合し、
前記第1コイルの第1端を給電端とし、
前記第2コイルの第1端を給電放射素子接続端とし、
前記第2コイルの第2端を接地端とし、
前記第3コイルの第1端を無給電放射素子接続端とし、
前記第3コイルの第2端を接地端とする。
(B)本開示の一例としてのアンテナ結合素子は、
複数の絶縁基材の積層体に導体パターンが形成されて、前記アンテナ結合回路が構成されたチップ部品であり、
前記第1コイル、前記第2コイル及び前記第3コイルはそれらの巻回軸が一致する、又は平行関係にある、コイル導体パターンで構成され、
前記積層体の外面に、
前記第1コイルの第1端が接続された給電端子と、
前記第2コイルの第1端が接続された給電放射素子接続端子と、
前記第3コイルの第1端が接続された無給電放射素子接続端子と、
前記第2コイルの第2端及び前記第3コイルの第2端が接続されたグランド端子と、
を備える。
複数の絶縁基材の積層体に導体パターンが形成されて、前記アンテナ結合回路が構成されたチップ部品であり、
前記第1コイル、前記第2コイル及び前記第3コイルはそれらの巻回軸が一致する、又は平行関係にある、コイル導体パターンで構成され、
前記積層体の外面に、
前記第1コイルの第1端が接続された給電端子と、
前記第2コイルの第1端が接続された給電放射素子接続端子と、
前記第3コイルの第1端が接続された無給電放射素子接続端子と、
前記第2コイルの第2端及び前記第3コイルの第2端が接続されたグランド端子と、
を備える。
(C)本開示の一例としてのアンテナ装置は、
前記アンテナ結合回路と、前記給電放射素子接続端に接続された給電放射素子と、前記無給電放射素子接続端に接続された無給電放射素子と、を備える。
前記アンテナ結合回路と、前記給電放射素子接続端に接続された給電放射素子と、前記無給電放射素子接続端に接続された無給電放射素子と、を備える。
本発明のアンテナ結合回路によれば、給電放射素子と無給電放射素子との結合によって、アンテナが複共振化し、第1コイルと第2コイルとでオートトランスが構成され、このオートトランスによるインピーダンス変換によって、複共振する共振回路が広帯域に亘ってインピーダンス整合される。
本発明のアンテナ結合素子によれば、給電回路と給電放射素子及び無給電放射素子との間に、この単一のアンテナ結合素子を設けるだけで、広帯域に亘ってインピーダンス整合を保ちつつ、給電放射素子と無給電放射素子との複共振による広帯域化が有効になる。
本発明のアンテナ装置によれば、広帯域に亘ってインピーダンス整合が保たれ、給電放射素子と無給電放射素子との複共振による広帯域化がなされる。
以降、図を参照して幾つかの具体的な例を挙げて、本発明を実施するための複数の形態を示す。各図中には同一箇所に同一符号を付している。要点の説明または理解の容易性を考慮して、便宜上実施形態を分けて示すが、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換または組み合わせは可能である。第2の実施形態以降では第1の実施形態と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については実施形態毎には逐次言及しない。
各実施形態に示す「アンテナ装置」は、信号の送信側、受信側のいずれにも適用できる。すなわち送受の関係が逆であっても、同様の作用効果を奏する。
《第1の実施形態》
図1(A)は、第1の実施形態に係るアンテナ結合回路10、それを備えるアンテナ装置201及び通信装置301の主要部の構成を示す回路図である。図1(B)は、図1(A)に示した通信装置301のうち、アンテナ結合回路10部分を等価回路で表した回路図である。
図1(A)は、第1の実施形態に係るアンテナ結合回路10、それを備えるアンテナ装置201及び通信装置301の主要部の構成を示す回路図である。図1(B)は、図1(A)に示した通信装置301のうち、アンテナ結合回路10部分を等価回路で表した回路図である。
通信装置301は給電回路9及びアンテナ装置201を備える。アンテナ装置201は、アンテナ結合回路10、給電放射素子11及び無給電放射素子12を備える。
給電放射素子11及び無給電放射素子12はいずれも例えばモノポールアンテナである。給電放射素子11、無給電放射素子12それぞれの基本共振(基本波)で700MHzから960MHzまでのローバンドの周波数帯をカバーする。1710MHzから2.7GHzのミドルバンド及びハイバンドの周波数帯は、給電放射素子11、無給電放射素子12それぞれの高次共振(高調波)でカバーする。
例えば、給電放射素子11側の基本共振周波数でローバンドの高周波数側をカバーし、無給電放射素子12側の基本共振周波数でローバンドの低周波数側をカバーする。例えば、給電放射素子11の基本共振周波数は、ローバンド(例えば700MHzから960MHz)のうち、例えば900MHzである。また、無給電放射素子12の基本共振周波数は例えば800MHzである。
上記関係は逆でも可能であり、給電放射素子11の基本共振周波数でローバンドの低周波数側をカバーし、無給電放射素子12の基本周波数でローバンドの高周波数側をカバーしてもよい。
給電回路9は通信回路の高周波回路部であり、例えば0.7GHz〜2.7GHzの通信周波数帯を扱う。
アンテナ結合回路10は、第1コイルL1、第2コイルL2及び第3コイルL3を備える。第1コイルL1の第2端T12と第2コイルL2の第1端T21とは接続され、第1コイルL1の第1端T11から第2端T12までの巻回方向と、第2コイルL2の第1端T21から第2端T22までの巻回方向とは同方向である。図1(A)中、第1コイルL1及び第2コイルL2に付したドットマークは第1コイルL1と第2コイルL2との巻回方向を示している。
第1コイルL1と第2コイルL2とは互いに磁界結合する。図1(A)中のk1は、この第1コイルL1と第2コイルL2との結合と、その係数を表している。
第2コイルL2は第3コイルL3と磁界結合する。図1(A)中、第3コイルL3に付したドットマークは第2コイルL2に対する第3コイルL3の巻回方向を示している。また、図1(A)中のk2は、第2コイルL2と第3コイルL3との結合と、その係数を表している。また、図1(A)中のk3は、第1コイルL1と第3コイルL3との結合と、その係数を表している。
第1コイルL1の第1端T11は給電端であり、この給電端に給電回路9が接続されている。第2コイルL2の第1端T21は給電放射素子接続端であり、この給電放射素子接続端に給電放射素子11が接続されている。第2コイルL2の第2端T22は接地端であり、この接地端は回路のグランドに接続されている。第3コイルL3の第1端T31は無給電放射素子接続端であり、この無給電放射素子接続端に無給電放射素子12が接続されている。第3コイルL3の第2端T32は接地端であり、この接地端は回路のグランドに接続されている。
上記構成により、図1(B)に示すように、第1コイルL1と第2コイルL2との結合によって生じる相互インダクタンスMが、第1コイルL1の自己インダクタンス及び第2コイルL2の自己インダクタンスにそれぞれ直列的に付加されることになり、その分、第1コイルL1の自己インダクタンスを小さくできる。また、上記相互インダクタンスの付加により、第1コイルL1と第2コイルL2とによるトランスのインピーダンス変換比を大きくできる。なお、図1(B)では、第3コイルL3と第1コイルL1及び第2コイルL2との結合による相互インダクタンスについては分離して図示していない。
上記インピーダンス変換比は、第1コイルL1の自己インダクタンスをL1、第2コイルL2の自己インダクタンスをL2、相互インダクタンスをM、でそれぞれ表すと、
(L1+M+L2+M):(-M+L2+M)
=(L1+L2+2M):L2
の関係であり、大きなインピーダンス変換比が得られる。
(L1+M+L2+M):(-M+L2+M)
=(L1+L2+2M):L2
の関係であり、大きなインピーダンス変換比が得られる。
そのため、コイル導体パターンの線長を短くでき、そのことによって、コイル導体パターンによる抵抗成分による挿入損失を低減しつつインピーダンス整合を図ることができる。
図2は、上記第1コイルL1と第2コイルL2とで構成されるトランスを、理想トランスを含む等価回路で表したものである。このように、トランスは、理想トランスT、並列寄生成分LE及び直列寄生成分LLで表すことができる。理想トランスTのインピーダンス変換比はn:1である。直列寄生成分LLのインダクタンスは、
LL={(1-k12)L1・L2}/(L1+L2+2M)
である。また、並列寄生成分LEのインダクタンスは、
LE=L1+L2+2M
である。
LL={(1-k12)L1・L2}/(L1+L2+2M)
である。また、並列寄生成分LEのインダクタンスは、
LE=L1+L2+2M
である。
第1コイルL1と第2コイルL2との結合係数k1は、後に示すように大きくできるので、直列寄生成分の影響を低減できる。一方、並列寄生成分LEは、高い周波数帯域に比べて低い周波数帯域でシャント接続のインダクタとして効果的に作用する。このことにより、低い周波数帯域では並列寄生成分LEで高いインピーダンスに変換され、理想トランスTでさらに高いインピーダンスに変換される。一方、高い周波数帯域では主に理想トランスTだけで所定の高いインピーダンスに変換される。
給電放射素子11は、例えばローバンドの周波数帯でインピーダンスの実部は10Ω程度であり、ハイバンドの周波数帯でインピーダンスの実部は19Ω程度である。この場合、理想トランスTのインピーダンス変換比を19:50とすることで、ハイバンドでは、給電放射素子11は50Ωの給電回路とインピーダンス整合する。また、ローバンドでは、並列寄生成分LEで10Ωから19Ωに整合し、さらに理想トランスTで50Ωに変換される。
なお、図1(A)において、第1コイルL1の第1端T11(給電端)は、給電回路9に直接的に接続されずに、他の回路や素子を介して間接的に接続されてもよい。また、第1コイルL1の第2端T22(接地端)は直接的に回路のグランドに接続されずに、他の回路や素子を介して間接的に回路のグランドに接続されてもよい。同様に、第3コイルL3の第2端T32(接地端)は直接的に回路のグランドに接続されずに、他の回路や素子を介して間接的に回路のグランドに接続されてもよい。
図3(A)は本実施形態に係るアンテナ装置201の、第1コイルL1の第1端T11(給電端)から視たアンテナ装置の反射係数S11の周波数特性を示す図である。図3(B)は、第1コイルL1の第1端T11(給電端)から視たアンテナ装置のインピーダンスの周波数特性をスミスチャート上に表した図である。
図3(A)に表れているように、本実施形態のアンテナ装置201において、ローバンドの高周波数側の基本共振の周波数f1は900MHzであり、ローバンドの低周波数側の基本共振の周波数f2は800MHzである。周波数f1の共振は、主として給電放射素子11及び第2コイルL2によって生じ、周波数f2の共振は、主として無給電放射素子12及び第3コイルL3によって生じる。なお、既に述べたとおり、周波数f1の共振が、主として無給電放射素子12及び第3コイルL3によって生じ、周波数f2の共振が、主として給電放射素子11及び第2コイルL2によって生じるように構成してもよい。
図3(B)は700MHzから960MHzまでの範囲で周波数をスイープしたときのインピーダンス軌跡である。
本実施形態によれば、反射係数S11が上記周波数f1,f2で同程度に小さくなって、広帯域に亘ってインピーダンス整合が保たれ、給電放射素子と無給電放射素子との複共振による広帯域化がなされる。
次に、図4(A)、図4(B)、図4(C)、図5(A)、図5(B)、図5(C)を参照して、上記アンテナ結合回路10の作用について示す。
図4(A)は比較例としてのアンテナ装置の回路図であり、図4(B)は給電回路9から給電放射素子11を視た反射係数S11の周波数特性を示す図である。図4(C)は、給電回路9から給電放射素子11を視たインピーダンスの周波数特性をスミスチャート上に表した図である。給電放射素子11は、そのインピーダンスの虚部(jX)が0となる周波数f1で共振するが、この例では、給電放射素子11のサイズが小さく、インピーダンス整合が不十分である。
図5(A)は、第1コイルLa、第2コイルLbで構成されるトランス、給電放射素子11及び無給電放射素子12を備えるアンテナ装置の回路図であり、図5(B)は、給電回路9から視たアンテナ装置の反射係数S11の周波数特性を示す図である。図5(C)は、給電回路9から視た、アンテナ装置のインピーダンスの周波数特性をスミスチャート上に表した図である。このようにトランスと無給電放射素子12を設けることにより、無給電放射素子12及び第2コイルLbによる共振回路は周波数f2で共振する。しかし、周波数f1近傍でのインピーダンス整合が不十分である。
従来技術によれば、上記インピーダンス整合を改善するために、シャント接続のリアクタンス素子を設けることとなる。ここで、図14は、図5(C)に示したインピーダンス軌跡について、スミスチャート上での領域を示す図である。領域Rnは上記周波数f2近傍でのインピーダンスである。領域Roは上記周波数f1近傍でのインピーダンスであり、領域Rpは周波数f1より高い周波数帯でのインピーダンスである。
領域Rnはスミスチャートの第3象限(インピーダンスの実部が1以下、虚部が負の象限)にあるので、インダクタをシャントに接続すれば、インピーダンス軌跡を矢印A1に沿って移動させることでインピーダンス整合が図れる。しかし、領域Roはスミスチャートの左端(インピーダンスの実部が略0、虚部が略0の領域)にあるので、リアクタンス素子をシャント接続しても、インピーダンス整合が図れない。また、領域Rpはスミスチャートの第2象限(インピーダンスの実部が1以下、虚部が正の象限)にあるので、キャパシタをシャントに接続すれば、インピーダンス軌跡を矢印A2に沿って移動させることができるが、給電放射素子11及び第2コイルL2による回路の高調波共振の周波数(例えば基本共振周波数が1/4波長共振であるときの3/4波長共振等)が大きく移動してしまい、高周波数数域ではやはりインピーダンスが不整合となる。
一方、本実施形態によれば、既に図3(A)、図3(B)に示したように、第1コイルL1及び第2コイルL2で構成されるオートトランスによってインピーダンス変換が行われるので、給電放射素子11及び第2コイルL2による回路のインピーダンスに整合する。つまり、図5(B)に示したインピーダンス軌跡が縮小化され、かつ右方向(インピーダンスの実部が高まる方向)にシフトして、周波数f1,f2で共にインピーダンス整合する。その結果、広帯域に亘ってインピーダンス整合が保たれ、給電放射素子と無給電放射素子との複共振による広帯域化がなされる。
《第2の実施形態》
第2の実施形態ではアンテナ結合素子について例示する。図6は第2の実施形態に係るアンテナ結合素子101の構造を示す斜視図である。このアンテナ結合素子101には、図1(A)、図1(B)に示したアンテナ結合回路10が構成されている。アンテナ結合素子101は、絶縁基材の積層体1の内外に導体パターンが形成されることで構成される。
第2の実施形態ではアンテナ結合素子について例示する。図6は第2の実施形態に係るアンテナ結合素子101の構造を示す斜視図である。このアンテナ結合素子101には、図1(A)、図1(B)に示したアンテナ結合回路10が構成されている。アンテナ結合素子101は、絶縁基材の積層体1の内外に導体パターンが形成されることで構成される。
積層体1の外面には、給電放射素子接続端子としての第1端子T1、給電端子としての第2端子T2、無給電放射素子接続端子としての第3端子T3、グランド端子としての第4端子T4がそれぞれ形成されている。
上記積層体1を構成する多数の絶縁基材のうち、中間層1Cに、第1コイルL1、第2コイルL2及び第3コイルL3の導体パターンが形成されている。
図7は上記中間層1Cの導体パターンを示す斜視図である。この図7においては、厚み方向に拡大して表している。図8は、積層体1を構成する複数の絶縁基材に形成されている導体パターンを示す分解平面図である。
図8において、絶縁基材Sbは最下層の絶縁基材、絶縁基材Stは最上層の絶縁基材であり、絶縁基材S1〜S10は上記中間層1Cの絶縁基材である。絶縁基材Sbと絶縁基材S1との間、及び絶縁基材Stと絶縁基材S10との間には、導体パターンが形成されていない複数の絶縁基材が設けられている。
図8において、絶縁基材Sbの下面には第1端子T1、第2端子T2、第3端子T3及び第4端子T4の導体パターンがそれぞれ形成されている。同様に、絶縁基材Stの上面には第1端子T1、第2端子T2、第3端子T3及び第4端子T4の導体パターンがそれぞれ形成されている。図8において、破線は層間接続導体を概念的に示している。絶縁基材S1,S2にはコイル導体パターンL11,L12が形成されている。このコイル導体パターンL11,L12は第1コイルL1を構成する。絶縁基材S2〜S7にはコイル導体パターンL21〜L26が形成されている。このコイル導体パターンL21〜L26は第2コイルL2を構成する。絶縁基材S8〜S10にはコイル導体パターンL31〜L33が形成されている。このコイル導体パターンL31〜L33は第3コイルL3を構成する。
図7、図8に示すように、第1コイルL1を構成するコイル導体パターンL11,L12、第2コイルL2を構成するコイル導体パターンL21〜L26、及び第3コイルL3を構成するコイル導体パターンL31〜L33は、巻回軸方向(Z軸に平行な方向)から視て、全周に亘って重なる。つまり、第1コイルL1、第2コイルL2及び第3コイルL3のコイル巻回軸は同方向又は共通である。そのため、第1コイルL1、第2コイルL2及び第3コイルL3は、それらが互いに磁界結合する。言い換えると、第1コイルL1、第2コイルL2及び第3コイルL3のコイル開口を通る磁束は共有されて、各コイル間の結合係数は高い。
また、第2コイルL2を構成するコイル導体パターンL21〜L26は、第1コイルL1を構成するコイル導体パターンL11,L12と、第3コイルL3を構成するコイル導体パターンL31〜L33との間に配置されている。そのため、第1コイルL1と第2コイルL2との結合係数を効果的に高めることができる。このことにより、図1に示した結合係数k3よりもk1を大きくできる。結合係数k1が1に近づく程、直列寄生成分(図2中のLLのインダクタンス)が0に近づくので、そのことによって、整合についての周波数依存性を抑えることができ、広帯域に亘って整合させることができる。
また、第2コイルL2の巻回数は約5ターン、第1コイルL1の巻回数は約1.5ターン、第3コイルL3の巻回数は約2.5ターンである。つまり、第2コイルL2の巻回数は第1コイルL1や第3コイルL3の巻回数より多い。
ここで、第1コイルL1と第2コイルL2との相互インダクタンスをM、電流をiでそれぞれ表すと、無給電放射素子12を駆動するために重要なのは、トランスの誘導起電力(=2πfMi)である。つまり、第1コイルL1を構成するコイル導体パターン及び第2コイルL2を構成するコイル導体パターンの巻回数を多くすればよい。ただし、第1コイルL1は線路に対して直列に入るので、第1コイルL1の自己インダクタンスは給電放射素子11の共振周波数に大きな影響を与える。本実施形態では、給電放射素子11に接続される第2コイルL2を構成するコイル導体パターンの巻回数が、第1コイルL1を構成するコイル導体パターンの巻回数より多いので、給電放射素子11の共振周波数に与える影響を抑えつつ、誘導起電力を大きくできる。
また、第2コイルL2の巻回数が第1コイルL1や第3コイルL3の巻回数より多いことによって、第1コイルL1と第3コイルL3との層間距離を大きくでき、そのことで、上記結合係数k3よりもk1を容易に大きくできる。
図10は、第2の実施形態に係るアンテナ結合素子101、及びそれを備えるアンテナ装置201の構成を示す回路図である。このアンテナ装置201の回路構成は、図1に示したアンテナ装置201と同じである。
図8において、絶縁基材S1に形成されている導体パターンE11は第1コイルL1の第1端T11に相当する。この導体パターンE11は積層体1に形成されている第2端子T2に導通する。絶縁基材S2に形成されている導体パターンE121は、第1コイルL1の第2端T12、かつ第2コイルL2の第1端T21に相当する。この導体パターンE121は積層体1に形成されている第1端子T1に導通する。絶縁基材S7に形成されている導体パターンE22は第2コイルL2の第2端T22に相当する。この導体パターンE22は積層体1に形成されている第4端子T4に導通する。絶縁基材S8に形成されている導体パターンE32は第3コイルL3の第2端T32に相当する。この導体パターンE32も積層体1に形成されている第4端子T4に導通する。絶縁基材S10に形成されている導体パターンE31は第3コイルL3の第1端T31に相当する。この導体パターンE31は積層体1に形成されている第3端子T3に導通する。
第1コイルL1の第1端T11から第2端T12までの巻回方向と、第2コイルL2の第1端T21から第2端T22までの巻回方向とは同方向(図8に示す向きで左回り)である。また、本実施形態では、第3コイルL3の第1端T31から第2端T32までの巻回方向(図8に示す向きで右回り)と、第2コイルL2の第1端T21から第2端T22までの巻回方向(図8に示す向きで左回り)とは逆方向である。同様に、第3コイルL3の第1端T31から第2端T32までの巻回方向と、第1コイルL1の第1端T11から第2端T12までの巻回方向とは逆方向である。図10においてドットマークは、各コイルの巻回方向を示している。
図7、図8に示した構成によって、図10に示した回路のアンテナ結合素子101が得られる。
本実施形態では、第2コイルL2を構成するコイル導体パターンL21〜L26は、第1コイルL1を構成するコイル導体パターンL11,L12と、第3コイルL3を構成するコイル導体パターンL31〜L33との間に配置されているので、第1コイルL1と第3コイルL3との間に生じる不要な寄生容量が小さい。そのため、その寄生容量と第1コイルL1や第3コイルL3とで構成される寄生共振回路の自己共振による悪影響が少ない。
なお、図8に示した例では、絶縁基材S1〜S10にそれぞれ形成されているコイル導体パターンのコイル開口径は積層位置に応じて交互に異なる。図8に示したコイル導体パターンL11,L22,L24,L26,L32は、コイル開口の径が大きい大径コイル導体パターンであり、コイル導体パターンL12,L23,L25,L31,L33は、コイル開口の径が小さい小径コイル導体パターンである。
図9は、上記コイル導体パターンのコイル開口径の違いについて示す図である。図9において、パターンLBは上記大径コイルの集合的形状を示し、パターンLSは上記小径コイルの集合的形状を示す。各絶縁基材に対して垂直方向に視て、大径コイルパターンLBの内周は小径コイルパターンLSの外周と内周との間に重なる。また、小径コイルパターンLSの外周は大径コイルパターンLBの外周と内周との間に重なる。このようなコイル導体パターンの形状及び配置を、径方向についての「チドリ配置」と表現することができる。上記重なりの幅は積みずれの最大幅であることが好ましく、線幅は積みずれの最大幅の2倍であることが好ましい。例えば、積みずれの最大幅が35μmである場合、各コイル導体パターンの線幅を70μmとし、大径コイルパターンLBと小径コイルパターンLSとを線幅方向で35μmだけ重ねることが好ましい。
このように、積みずれの最大幅がある前提で、その2倍を大径コイルパターンLB及び小径コイルパターンLSの線幅とすれば、大径コイルパターンLBと小径コイルパターンLSとの積みずれが最大になったとしても、大径コイルパターンLBと小径コイルパターンLSとが重なる関係が維持される。
このようなコイル導体パターンの形状・サイズによって、絶縁基材の積みずれや絶縁基材に対するコイル導体パターンの形成位置ずれがあっても、大径コイルのコイル開口と小径コイルのコイル開口との重なり面積(小径コイルパターンLSの内周に形成されるコイル開口)は一定に保てるので、上記ずれに対する電気的特性のばらつきを抑制できる。
図11(A)はアンテナ結合素子101と、その第4端子T4からグランドへの接続経路とを含む部分の回路図である。図11(B)は第2コイルL2と第3コイルL3とによるトランスを等価回路に置き換えた回路図である。
図11(A)、図11(B)において、インダクタンスLpは、アンテナ結合素子101の第4端子T4から回路のグランドまでの接続経路に生じる寄生インダクタンスである。第2コイルL2と第3コイルL3とは逆極性で結合しているので、図11(B)に示すように、負の相互インダクタンス(−M)が生じる。この負のインダクタンスは寄生インダクタンスLpに直列接続されるので、寄生インダクタンスLpの存在による影響は抑制される。
既に述べたとおり、第2コイルL2を構成するコイル導体パターンL21〜L26は、第1コイルL1を構成するコイル導体パターンL11,L12と、第3コイルL3を構成するコイル導体パターンL31〜L33との間に配置されているため、第2コイルL2と第3コイルL3との結合係数も効果的に高めることができる。また、第2コイルL2の巻回数が第1コイルL1や第3コイルL3の巻回数より多いことによって、第1コイルL1と第3コイルL3との層間距離を大きくできる。これらのことにより、図1に示した結合係数k3よりも結合係数k2を大きくできる。結合係数k2が大きい程、上記負のインダクタンス(−M)の絶対値が大きくなるので、上記寄生インダクタンスLpの抑制効果が高まる。
《第3の実施形態》
第3の実施形態では、第1コイルL1及び第2コイルL2に対する第3コイルL3の結合の極性が第2の実施形態で示した例とは異なるアンテナ結合素子の例を示す。
第3の実施形態では、第1コイルL1及び第2コイルL2に対する第3コイルL3の結合の極性が第2の実施形態で示した例とは異なるアンテナ結合素子の例を示す。
図12は、第3の実施形態に係るアンテナ結合素子における複数の絶縁基材に形成されている導体パターンを示す分解平面図である。積層体の基本構成は第2の実施形態で示したとおりである。
図8に示した例とは、絶縁基材S8,S9,S10に形成されているコイル導体パターンL31,L32,L33の形状が異なる。本実施形態のアンテナ結合素子のコイル導体パターンL31,L32,L33は、図8に示したコイル導体パターンL31,L32,L33とは、左右方向(X軸に平行な方向)に反転させた関係にある。
図13は、本実施形態に係るアンテナ結合素子102、及びそれを備えるアンテナ装置202の構成を示す回路図である。このアンテナ装置202が備える第3コイルL3の巻回方向は、アンテナ装置201が備える第3コイルL3の巻回方向とは逆方向であるので、第3コイルL3の第1端T31から第2端T32までの巻回方向(図12に示す向きで左回り)と、第2コイルL2の第1端T21から第2端T22までの巻回方向(図12に示す向きで左回り)とは同方向である。同様に、第3コイルL3の第1端T31から第2端T32までの巻回方向と、第1コイルL1の第1端T11から第2端T12までの巻回方向とは同方向である。図13においてドットマークは、各コイルの巻回方向を示している。
アンテナ装置201は磁界結合と電界結合を強め合うようになっているが、このように、第1コイルL1及び第2コイルL2に対する第3コイルL3の結合の極性を同じにすることで、無給電放射素子12に誘起される電流の極性(位相)を変えることができ、無給電放射素子12の結合の強さを変更できる。例えば、給電放射素子11と無給電放射素子12とは、両者の位置関係や延伸する方向等によって、互いの結合関係が様々である。その結合には強弱がある。この結合の関係を考慮して、無給電放射素子12に誘起される電流の極性(位相)を適宜設定する。例えば、結合が強すぎると、インピーダンスの軌跡が大きくなり、無給電放射素子が受け持つ周波数帯域でのインピーダンスが整合しにくい状態となる。その場合に、上記極性を逆にすることによって、インピーダンスを容易に整合させることができる。
具体的な例として、モノポールアンテナの場合、無給電放射素子を設けることで、給電放射素子と無給電放射素子との結合が生じる。その結合には強弱がある。その結合とスミスチャート上でのインピーダンスの軌跡の大きさ(無給電放射素子による円の大きさ)は関係している。結合が大きい場合、スミスチャート上のインピーダンスの軌跡の無給電放射素子による円がjX=0を超えてしまう。その場合には、シャント接続のインダクタでは整合させにくい。インピーダンスが、スミスチャートの第1象限(インピーダンスの実部が1以上、虚部が正の象限)又は第2象限(インピーダンスの実部が1以下、虚部が正の象限)にある場合、インダクタをシャント接続しても、インピーダンスは50Ω(スミスチャートの中心)から離れしまう。このような場合は、結合の大きさを弱めてスミスチャート上の第3象限(インピーダンスの実部が1以下、虚部が負の象限)又は第4象限(インピーダンスの実部が1以上、虚部が負の象限)にインピーダンスを定めたい場合がある。その一つの方法が上記結合の極性を反転させる方法である。極性を逆にすることによって、磁界結合が変更され、電流の向きが変わって電界結合が弱まり、結果として無給電放射素子の結合を弱めることができ、その結果、インピーダンスの軌跡が小さくなり、整合しやすいインピーダンスにすることができる。
最後に、上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではない。当業者にとって変形及び変更が適宜可能である。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲内と均等の範囲内での実施形態からの変更が含まれる。
E11,E121,E22,E31,E32…導体パターン
L1…第1コイル
L2…第2コイル
L3…第3コイル
L11,L12…コイル導体パターン
L21〜L26…コイル導体パターン
L31,L32,L33…コイル導体パターン
La…第1コイル
Lb…第2コイル
LB…大径コイルパターン
LS…小径コイルパターン
LE…並列寄生成分
LL…直列寄生成分
Lp…寄生インダクタンス
M…相互インダクタンス
Rn,Ro,Rp…領域
S1〜S10…絶縁基材
Sb,St…絶縁基材
T…理想トランス
T1…第1端子
T2…第2端子
T3…第3端子
T4…第4端子
T11,T21,T31…第1端
T12,T22,T32…第2端
1…積層体
1C…中間層
9…給電回路
10…アンテナ結合回路
11…給電放射素子
12…無給電放射素子
101,102…アンテナ結合素子
201,202…アンテナ装置
301…通信装置
L1…第1コイル
L2…第2コイル
L3…第3コイル
L11,L12…コイル導体パターン
L21〜L26…コイル導体パターン
L31,L32,L33…コイル導体パターン
La…第1コイル
Lb…第2コイル
LB…大径コイルパターン
LS…小径コイルパターン
LE…並列寄生成分
LL…直列寄生成分
Lp…寄生インダクタンス
M…相互インダクタンス
Rn,Ro,Rp…領域
S1〜S10…絶縁基材
Sb,St…絶縁基材
T…理想トランス
T1…第1端子
T2…第2端子
T3…第3端子
T4…第4端子
T11,T21,T31…第1端
T12,T22,T32…第2端
1…積層体
1C…中間層
9…給電回路
10…アンテナ結合回路
11…給電放射素子
12…無給電放射素子
101,102…アンテナ結合素子
201,202…アンテナ装置
301…通信装置
Claims (9)
- 第1端及び第2端を有する第1コイル、第1端及び第2端を有する第2コイル、及び第1端及び第2端を有する第3コイルを備え、
前記第1コイルの第2端と前記第2コイルの第1端とが接続され、
前記第1コイルの第1端から第2端までの巻回方向と、前記第2コイルの第1端から第2端までの巻回方向とは同方向であり、
前記第2コイルは前記第1コイル及び前記第3コイルと磁界結合し、
前記第1コイルの第1端を給電端とし、
前記第2コイルの第1端を給電放射素子接続端とし、
前記第2コイルの第2端を接地端とし、
前記第3コイルの第1端を無給電放射素子接続端とし、
前記第3コイルの第2端を接地端とする、
アンテナ結合回路。 - 前記第3コイルの第1端から第2端までの巻回方向は、前記第2コイルの第1端から第2端までの巻回方向とは逆方向である、
請求項1に記載のアンテナ結合回路。 - 前記第3コイルの第1端から第2端までの巻回方向と、前記第2コイルの第1端から第2端までの巻回方向とは同方向である、
請求項1に記載のアンテナ結合回路。 - 前記第2コイルと前記第3コイルとの結合係数は、前記第1コイルと前記第3コイルとの結合係数より大きい、
請求項1から3のいずれかに記載のアンテナ結合回路。 - 複数の絶縁基材の積層体に導体パターンが形成されて、請求項1から4のいずれかに記載のアンテナ結合回路が構成されたチップ部品であり、
前記第1コイル、前記第2コイル及び前記第3コイルはそれらの巻回軸が一致する、又は平行関係にある、コイル導体パターンで構成され、
前記積層体の外面に、
前記第1コイルの第1端が接続された給電端子と、
前記第2コイルの第1端が接続された給電放射素子接続端子と、
前記第3コイルの第1端が接続された無給電放射素子接続端子と、
前記第2コイルの第2端及び前記第3コイルの第2端が接続されたグランド端子と、
を備える、アンテナ結合素子。 - 前記第1コイルを構成するコイル導体パターン、前記第2コイルを構成するコイル導体パターン及び前記第3コイルを構成するコイル導体パターンは、前記巻回軸方向から視て、全周に亘って重なる、
請求項5に記載のアンテナ結合素子。 - 前記第2コイルを構成するコイル導体パターンは、前記第1コイルを構成するコイル導体パターンと、前記第3コイルを構成するコイル導体パターンとの間に配置された、
請求項5又は6に記載のアンテナ結合素子。 - 前記第2コイルを構成するコイル導体パターンの巻回数は、前記第1コイルを構成するコイル導体パターンの巻回数、及び前記第3コイルを構成するコイル導体パターンの巻回数より多い、
請求項5から7のいずれかに記載のアンテナ結合素子。 - 請求項1から4のいずれかに記載のアンテナ結合回路と、前記給電放射素子接続端に接続された給電放射素子と、前記無給電放射素子接続端に接続された無給電放射素子と、を備えた、
アンテナ装置。
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