JPWO2020194461A1 - 全熱交換素子用仕切板およびこれを用いた全熱交換素子および全熱交換器ならびに全熱交換素子用仕切板の製造方法 - Google Patents

全熱交換素子用仕切板およびこれを用いた全熱交換素子および全熱交換器ならびに全熱交換素子用仕切板の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2020194461A1
JPWO2020194461A1 JP2019543134A JP2019543134A JPWO2020194461A1 JP WO2020194461 A1 JPWO2020194461 A1 JP WO2020194461A1 JP 2019543134 A JP2019543134 A JP 2019543134A JP 2019543134 A JP2019543134 A JP 2019543134A JP WO2020194461 A1 JPWO2020194461 A1 JP WO2020194461A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
partition plate
total heat
heat exchange
exchange element
fiber layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019543134A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6633263B1 (ja
Inventor
佑 泉谷
佑 泉谷
鴇崎 晋也
晋也 鴇崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Application granted granted Critical
Publication of JP6633263B1 publication Critical patent/JP6633263B1/ja
Publication of JPWO2020194461A1 publication Critical patent/JPWO2020194461A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D04BRAIDING; LACE-MAKING; KNITTING; TRIMMINGS; NON-WOVEN FABRICS
    • D04HMAKING TEXTILE FABRICS, e.g. FROM FIBRES OR FILAMENTARY MATERIAL; FABRICS MADE BY SUCH PROCESSES OR APPARATUS, e.g. FELTS, NON-WOVEN FABRICS; COTTON-WOOL; WADDING ; NON-WOVEN FABRICS FROM STAPLE FIBRES, FILAMENTS OR YARNS, BONDED WITH AT LEAST ONE WEB-LIKE MATERIAL DURING THEIR CONSOLIDATION
    • D04H1/00Non-woven fabrics formed wholly or mainly of staple fibres or like relatively short fibres
    • D04H1/40Non-woven fabrics formed wholly or mainly of staple fibres or like relatively short fibres from fleeces or layers composed of fibres without existing or potential cohesive properties
    • D04H1/42Non-woven fabrics formed wholly or mainly of staple fibres or like relatively short fibres from fleeces or layers composed of fibres without existing or potential cohesive properties characterised by the use of certain kinds of fibres insofar as this use has no preponderant influence on the consolidation of the fleece
    • D04H1/4266Natural fibres not provided for in group D04H1/425
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D9/00Heat-exchange apparatus having stationary plate-like or laminated conduit assemblies for both heat-exchange media, the media being in contact with different sides of a conduit wall
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F3/00Plate-like or laminated elements; Assemblies of plate-like or laminated elements
    • F28F3/08Elements constructed for building-up into stacks, e.g. capable of being taken apart for cleaning

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)
  • Central Air Conditioning (AREA)
  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)

Abstract

この発明に係る全熱交換素子用仕切板は、非水溶性繊維を含む繊維層と、繊維層中に凝集した親水化材料が分散している構成としている。さらに、第1気流が流通可能な第1流路と、第2気流が流通可能な第2流路と、第1流路と第2流路とを隔てると共に、第1気流と第2気流との間で顕熱および潜熱を交換する仕切板とを有する全熱交換素子であって、仕切板は、非水溶性繊維を含む繊維層と、繊維層中に凝集した親水化材料が分散していることを特徴としている。このような構成とすることによって、簡易な製造プロセスで作製でき、かつ気体遮蔽性及び透湿性のいずれも向上した全熱交換効率を実現することができる。

Description

この発明は、空気調和機、換気装置などで用いられ、温度および湿度が異なる2つの気流間で顕熱(温度)および潜熱(湿度)の交換を行う全熱交換素子および全熱交換器に関する。
室内の冷暖房効率の損失を抑えた換気方法として、給気流と排気流との間で熱交換を行いながら換気する方法がある。このとき、熱交換効率を向上させるためには、給気流と排気流との間で顕熱と共に潜熱の交換も同時に行う全熱交換が有効である。このような全熱交換を行う全熱交換素子として、第1流路(給気流路)と第2流路(排気流路)とが仕切板を挟んで互いに独立した流路として形成された全熱交換素子が知られている。この全熱交換素子によれば、第1流路を流れる第1気流(給気流)と第2流路を流れる第2気流(排気流)との間で全熱交換を行うことができるため、室内の気温の変化を抑えつつ換気することができる。
近年、この全熱交換素子を用いた全熱交換器の普及に伴い、多種多様な環境(例えば、寒冷地、浴室、乾燥地帯など)にも全熱交換器が設置されるようになってきた。これに対応し、いかなる環境下においても、全熱交換器の全熱交換効率(潜熱および顕熱を交換する機能)をさらに向上させることを目的として、全熱交換素子の仕切板の薄肉化や、仕切板への親水化材料の添加による方法が提案されている。
仕切板の薄肉化の具体例としては、パルプ繊維の細繊化によって得られるセルロースナノファイバーなどの微細繊維を用いて薄肉化した仕切板を作製する方法などがある。また、仕切板への親水化材料の添加による方法の具体例としては、仕切板を作製する際に用いられる繊維分散液中に親水化材料を予め添加し、抄紙法(簾桁等で漉き上げて、薄い紙状のシートに仕上げていく方法)を用い、仕切板を作製する方法(例えば、特許文献1参照)や、仕切板作製後の後処理として仕切板材料に親水化材料を塗布する方法が提案されている。
国際公開第2014/014099号
しかしながら、仕切板を薄肉化して全熱交換効率を向上させる方法では、給気流と排気流とを隔絶する性質(以下、「気体遮蔽性」という)が低下しやすくなり、十分な換気性能が得られないといった課題があった。
また、気体遮蔽性を確保しつつ、全熱交換効率を向上させるためには、吸湿剤等といった親水化材料を仕切板に添加する必要があるが、仕切板作製後の後処理として仕切板材料に親水化材料を塗布する方法では、製造プロセスが煩雑となるため、製造効率が低下する課題があった。
また、特許文献1に記載の技術では、仕切板を作製する際に用いられる繊維分散液中に親水化材料を予め添加する方法が提案されている。しかし、用いられている材料の組み合わせでは、仕切板を構成する膜中には、繊維などの不溶成分のみが残り、仕切板の膜内に残存する親水化材料の量は少なくなるため、仕切板全体として、水蒸気は通すけれども空気は通さない性質(以下、「透湿性」という)が損なわれるといった課題があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、簡易な製造プロセスで作製でき、かつ気体遮蔽性及び透湿性のいずれも向上した全熱交換効率を有する全熱交換素子用仕切板を得ることを目的とする。
この発明に係る全熱交換素子用仕切板は、非水溶性繊維を含む繊維層と、前記繊維層中に凝集した親水化材料が分散していることを特徴とする。また、第1気流が流通可能な第1流路と、第2気流が流通可能な第2流路と、第1流路と第2流路とを隔てると共に、第1気流と第2気流との間で顕熱および潜熱を交換する仕切板とを有する全熱交換素子であって、仕切板は、非水溶性繊維を含む繊維層と、前記繊維層中に凝集した親水化材料が分散していることを特徴とする。
この発明に係る全熱交換素子用仕切板は、非水溶性繊維を含む繊維層中に凝集した親水化材料が分散している構成としているので、簡易な製造プロセスで作製でき、かつ気体遮蔽性及び透湿性のいずれも向上した全熱交換効率を実現することができる。
この発明の実施の形態1を示す全熱交換素子の斜視図である。 この発明の実施の形態1を示す全熱交換素子用仕切板の断面図である。 この発明の実施の形態2を示す全熱交換素子用仕切板の断面図である。 この発明の実施の形態3を示す全熱交換器の模式図である。 この発明の実施例1の仕切板における親水化材料の分散状態を示した顕微鏡像である。 この発明の実施例2の仕切板における親水化材料の分散状態を示した顕微鏡像である。
以下、この発明を実施するための全熱交換素子用仕切板およびこれを用いた全熱交換素子、全熱交換素子用仕切板の製造方法の好適な実施の形態について図面を用いて説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明を実施するための実施の形態1における全熱交換素子の斜視図である。図1に示すように、全熱交換素子10は、仕切板1と、仕切板1の間隔を保持する間隔板2とを有し、仕切板1と間隔板2とが接着剤3などによって接着されている。間隔板2は、断面が波型のコルゲートシート状である。この全熱交換素子10では、仕切板1および間隔板2によって、第1流路4と、この第1流路4に直交する第2流路5とが形成されており、第1流路4を流れる第1気流6と第2流路5を流れる第2気流7との間で仕切板1を介して潜熱および顕熱が交換される。例えば、第1流路4が給気流路、第2流路5が排気流路である場合、第1流路4を流れる第1気流6の給気流と第2流路5を流れる第2気流7の排気流との間で仕切板1を介して潜熱および顕熱が交換される。
図2は、本実施の形態1に係る全熱交換素子用仕切板の断面図である。仕切板1は、非水溶性繊維23を含む繊維層21中に凝集した親水化材料24が分散しているシート状のものである。このように構成された仕切板1は、水蒸気は通すけれども空気は通さない性質(以下、「透湿性」という)と、給気流(第1気流6)と排気流(第2気流7)とを隔絶する性質(以下、「気体遮蔽性」という)とを有しており、高い全熱交換効率を得ることができる。
仕切板1における非水溶性繊維23は、繊維層21中に均一に分散する必要がある。このような非水溶性繊維23の具体例としては、セルロース、キトサン、キチンなどの多糖類化合物やフィブロインなどのタンパク質である。なかでも、分子構造中にアミド基を有するキチンやフィブロインが高い透湿性が得られるため好ましい。これらは、単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。また、これらの含有量は、種類に応じて適宜調整することができる。
非水溶性繊維23の平均繊維径は、好ましくは4nm以上500nm以下、より好ましくは10nm以上50nm以下である。ここで、「平均繊維径」とは、走査型電子顕微鏡(SEM)などを用いた顕微鏡観察によって測定される繊維径(20個以上)の平均値を意味する。非水溶性繊維23の平均繊維径が4nm以上であれば、繊維同士が絡み合い成膜性が良好ある。また、非水溶性繊維の平均繊維径が500nm以下であれば、繊維間の分子間力が有効に作用し、繊維層21の強度が良好である。
仕切板1を構成する繊維層21中の親水化材料24は、仕切板1の透湿性を制御する役割を担う。非水溶性繊維23を含む繊維層21中に凝集した親水化材料24を分散させることにより、凝集していない親水化材料が均一分散した仕切板に比べて、仕切板1を通じて移動する水分を効率良く、繊維層21中を移動させることができる。凝集していない親水化材料が均一分散した場合には、親水化材料に水分が吸湿されやすく、仕切板1が水分を放湿しにくくなり、透湿性能が低下するため好ましくない。ここで、親水化材料とは、薄膜状または板状にした場合に、材料表面の水との接触角が90度未満の材料を指す。また、凝集した親水化材料24とは、この親水化材料24の一次粒子が点や線で緩く凝集し、二次粒子を形成している状態をいう。また、親水化材料24の粒子は、親水化材料24を構成する粒子をいい、球状や扁平状など形状は限定されない。粒子の粒径は、数ナノメートルサイズから数マイクロメートルサイズの範囲である。
ここで、凝集して分散した状態とは、親水化材料24の粒子同士が凝集した状態で分散した状態をいう。このとき、分散した状態とは、凝集した親水化材料24を構成する親水化材料24の粒子のいずれかが繊維層21の膜厚方向の両表面(上面、下面)の少なくともいずれか一方の面に接触している必要がある。そして、親水化材料24の粒子同士が点接触または面接触した状態で膜厚方向に連続的に連結した状態である必要がある。
不連続に連結した状態であっても、粒子間の距離が繊維層21の膜厚以下の距離で分散した状態であれば構わない。不連続に連結した状態で、膜厚より距離が離れて分散している場合には、繊維層21の層中における親水化材料の割合が少なくなるため、好ましくない。
また、親水化材料24の粒子は、繊維層21の膜厚方向に貫通する必要はなく、親水化材料24を構成するいずれかの粒子が繊維層21の両面(上面、下面)の少なくともいずれか一方に接触していればよい。また、親水化材料24の粒子が配向する方向は、垂直方向に限られず、水平方向でなければ、斜め方向でもよい。親水化材料24の粒子の配向方向を確認する方法としては、仕切板1の任意の箇所を切断し、断面を顕微鏡等で観察することが可能である。光学的に非水溶性繊維23と親水化材料24の区別が困難な場合には、色素等による染色や電子顕微鏡などを用いて、観察することができる。
このような親水化材料24としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリオキシアルキレンアルキルアミン、フェノキシエタノール、ポリオキシプロピレンものブチルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルグリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシアルキレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレントリベンジルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレントリオール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレントリメチロールプロパン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンへキシレングリコールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンヘキシレングリコール、ポリオキシプロピレントリオール、ポリオキシプロピレンブチルエーテル、ジステアリン酸ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸物エステル、メチルパラベン、プロピルパラベン、エチルパラベン、ブチルパラベン、脂肪族アミン系ポリオール、芳香族アミン系ポリオール、ポリエチレンアジペート、ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物、ビスフェノールAエチレンオキシド付加物、ショ糖系ポリエーテルポリオール、トリメチロールプロパン系ポリエーテルポリオール、ペンタエリスリトール系ポリエーテルポリオール、ポリオキシプロピレントリオールなどが挙げられる。この中でも、高い吸湿性を有するポリエチレングリコールやポリビニルアルコールが好ましい。これらは、単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
本実施の形態1に係る全熱交換素子用仕切板は、はじめに非水溶性繊維23の繊維化前の粉末と水とを攪拌混合して混合物Aを作製する第一工程と、この混合物Aに親水化材料を添加して混合物Bを作製する第二工程と、混合物Bを離型性基材に塗布し、加熱乾燥する工程を備える方法により製造することができる。第二工程で添加する親水化材料は、予め第一工程に用いる水に添加させておいてもよい。親水化材料は塗布後、加熱乾燥することにより繊維層21中に凝集する。また、加熱乾燥工程において、混合物Bに含まれる水等の揮発性成分は、繊維層21の表面から蒸発し、繊維層21の表面の方が成分の濃縮が起こり易くなるため、溶解していた親水化材料24も繊維層21の表面付近にて析出が生じやすくなる結果、凝集した親水化材料24は繊維層21の表面に接触する。また、親水化材料24は、親水性を有するため、親水性材料24との界面を大きく、空気などの疎水性材料との界面を小さくするように、析出が起こり易くなるため、親水化材料24は繊維層21の表面に接触するものと考えられる。
このとき、混合物Aを作製する際の攪拌混合処理は、高圧ホモジナイザー、超高圧ホモジナイザー、グラインダーなどの強力な剪断力を適用し得る装置を用いることが好ましい。
また、混合物Aとしては、市販品を用いることが可能である。市販品としては、株式会社スギノマシン製のBiNFi−s(ビンフィス)シリーズや株式会社マリンナノファイバー製のマリンナノファイバーなどが挙げられる。
混合物Bにおける非水溶性繊維23の含有量は、好ましくは1質量%以上4質量%以下、より好ましくは1.5質量%以上3質量%以下である。含有量が1質量%より少ない場合には、所望の繊維層21の膜厚を得るためには、製膜時に多量の水分を乾燥除去する必要があり、生産性が低下するため、好ましくない。また、4質量%以上の場合には、液粘度が高くなりやすく、製膜時の液の供給が困難となるため、好ましくない。
混合物Bにおける親水化材料24の含有量は、好ましくは0.05質量%以上1質量%以下、より好ましくは0.15質量%以上0.5質量%以下である。また、混合物Bに用いられる溶媒としては、水のほかに、ジメチルホルムアミド、ジメチルホルムアミドなどの水溶性有機溶媒を用いることができる。混合物Bにおける親水化材料24の含有量が0.05質量%未満であると、製膜乾燥時に親水化材料24の濃度が希薄なため、仕切板内に結晶が形成されにくくなるため好ましくない。一方、含有量が1質量%より大きいと、仕切板1が脆くなりやすくなるため、好ましくない。
また、仕切板1における親水化材料24の分布面積比率は、好ましくは、0.01%以上40.0%以下である。親水化材料24の種類にもよるが、0.01%未満であると、親水化材料24の分布量が希薄なため、仕切板1における透湿性向上効果が発現しにくくなるため好ましくない。一方、分布量が40.0%より大きいと、仕切板が脆くなりやすくなるため、好ましくない。なお、本実施の形態1における分布面積比率とは、光学顕微鏡により、200倍の倍率で、繊維層表面を観察した際に、視野内に確認される不透明な箇所の面積の和を顕微鏡視野全面積で割った値のことをいう。また、本実施の形態1における繊維層21の繊維径は、可視光の波長以下であるため、光学顕微鏡では、透明に観察され、親水化材料24は、凝集により、不透明に観察される。さらに、この繊維層21の表面を観察する際には、離型性基材と繊維層21が貼り合わさった状態でも、繊維層21単体で観察してもよい。
混合物Bを離型性基材に塗布する方法としては、例えば、グラビアコーター、キスコーター、ロールナイフコーター、コンマコーター、ロッドコーター、リバースロールコーターなどの各種コーターを用いることができる。それ以外に、フラットダイ、サーキュラーダイなどの各種ダイを用いた押出装置を用いてもよい。
混合物Bの粘度は、好ましくは10rpmにおいて800mPa・sec以上50,000mPa以下である。粘度が800mPa以下の場合には、繊維層21の製膜時に離型性基材の塗布時に塗布した混合物Bが弾かれやすくなる。一方、粘度が50,000mPa以上の場合には、コーターへの液の供給が困難となるため、好ましくない。
離型性基材としては、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンなどのポリオレフィン系フィルム、ポリエステル系フィルム、ふっ素系樹脂フィルムのような離型性フィルム、シリコーン樹脂やポリオレフィン系樹脂がコートされた離型性紙などを用いることができる。
混合物Bを加熱乾燥させるときの加熱温度としては、混合物Bに用いた親水化材料24の種類に応じて適宜調整すればよく、親水化材料24の融点よりも低い温度にて加熱乾燥することが好ましい。融点より高い温度で繊維層21を製膜する場合には、混合物Bの分散媒体が蒸発した際にも、親水化材料24が溶融状態で存在するため、相分離することがあるため好ましくない。
このようにして製造された本実施の形態1に係る全熱交換素子用仕切板は、非水溶性繊維23を含む繊維層21中に凝集した親水化材料24が分散している構成としているので、簡単な製造プロセスで作製でき、かつ気体遮蔽性及び透湿性のいずれも向上した全熱交換効率を実現することができる。
なお、本実施の形態1に係る全熱交換素子10においては、間隔板2をコルゲートシート状としたが、間隔板2は、仕切板1同士の間隔を所定の間隔に保持でき、かつ流路を形成できるものであればよい。例えば、短形波状あるいは三角波状に折り曲げたシートや、複数枚の板片を組み合わせたものなどであってもよい。
仕切板1の目付量は、好ましくは1g/m以上15g/m以下、より好ましくは、4g/m以上7g/m以下である。仕切板1の目付量がこの範囲内であれば、透湿性および気体遮蔽性が良好となる。仕切板1の目付量が1g/m以上であれば、膜厚方向に貫通した欠陥孔(ピンホール)が発生せず気体遮蔽性が低下することもない。また、仕切板1の目付量が15g/mを以下であれば、透湿性が低下しない。
仕切板1の厚さは、好ましくは0.5μm以上10μm以下、より好ましくは1μm以上8μm以下、さらに好ましくは3μm以上7μm以下である。仕切板1の厚さが0.5μm以上であれば、空気遮蔽性確保できる。また仕切板1の厚さが10μm以下であれば、透湿性が確保できる。
仕切板1の透気度は、好ましくは5000秒以上である。仕切板1の透気度が5000以上であれば、気体遮蔽性が確保できる。
また、仕切板1には、耐水性を付与するために、バインダー樹脂を添加してもよい、例えば、水酸基、カルボキシル基、スルホン酸基、アミノ基などの親水性基を有する親水性樹脂であることが好ましい。親水性樹脂の例としては、酢酸セルロース、硝酸セルロース、ポリアミノ酸、ポリエステル樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂などが挙げられる。これらは、単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、仕切板1には、透湿性および気体遮蔽性を阻害しない範囲で、耐水性付与剤、難燃剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、可塑剤、結晶核剤、発泡剤、抗菌・防カビ剤、充填剤、強化剤、導電性フィラー、帯電防止剤、消泡剤、縮合剤などの添加剤を加えてもよい。これらは、単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。また、これらの含有量は、種類に応じて適宜調整することができる。
以上に示したように、本実施の形態1に係る全熱交換素子用仕切板は、非水溶性繊維を含む繊維層中に凝集した親水化材料が分散している構成としているので、簡易な製造プロセスで作製でき、かつ気体遮蔽性及び透湿性のいずれも向上した全熱交換効率を実現することができる。
実施の形態2.
実施の形態1に係る全熱交換素子用仕切板は、非水溶性繊維23および親水化材料24を含んでいる繊維層21である単一層の構成のものとしたが、透湿性を阻害しない範囲で、仕切板1の強度向上のため、非水溶性の繊維を含む非水溶性繊維層22を繊維層21の上にさらに積層したものであってもよい。
図3は、本実施の形態2に係る全熱交換素子用仕切板の断面図である。非水溶性繊維23および親水化材料24を含んでいる繊維層21上に、非水溶性の繊維を含む非水溶性繊維層22が配置される構成となっている。
非水溶性繊維層22は、繊維層21の強度を向上する役割を担う。また、非水溶性繊維層22は非水溶性であるため、結露が生じ易い環境においても結露水による劣化を防止することができ、繊維層21の透湿性および気体遮蔽性をさらに維持することができる。ここで、「非水溶性」とは、25℃における水に対する溶解度が0.5g/100g未満であることを意味する。
非水溶性繊維層22としては、例えば、樹脂繊維、ガラス繊維などの水不溶性繊維から形成された不織布、織布、編布などを用いることができる。これらの形態の中でも、コスト面で不織布が好ましい。また、不織布であれば、繊維同士の間隔を容易に粗く、広く調整することが可能であり、繊維層21における全熱交換効率を阻害しない。
非水溶性繊維層22の材質としては、アラミドまたはナイロン(登録商標)などのポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、セルロース、ビニロン(登録商標)、ポリオレフィン、レーヨンなどの樹脂、ガラスなどが挙げられる。これらの中でも、コスト面でポリプロピレンやポリエステルが好ましい。
非水溶性繊維層22の目付量は、好ましくは5g/m以上100g/m以下、より好ましくは10g/m以上30g/m以下、さらに好ましくは12g/m以上20g/m以下である。非水溶性繊維層22の目付量が5g/m以上であれば、仕切板1として必要な強度が得られる。一方、非水溶性繊維層22の目付量が100g/m未満であれば、繊維層21における透湿面積を確保できる。
非水溶性繊維層22の厚さは、好ましくは2μm以上500μm以下、より好ましくは10μm以上200μm以下、さらに好ましくは80μm以上150μm以下50μm以下である。非水溶性繊維層22の厚さが2μm以上であると、仕切板1として必要な強度が得られる。一方、非水溶性繊維層22の厚さが500μm未満であれば、透湿性を確保できる。
非水溶性繊維層22の透気度は、好ましくは1秒以下(測定限界以下)である。ここで、本明細書において「透気度」とは、JIS P8117に準じて測定される透気度のことを意味する。具体的には、非水溶性繊維層22の透気度は、面積が645mmの基材(非水溶性繊維層)を100cm(100mL)の空気が透過する時間(秒)を測定することによって得ることができる。非水溶性繊維層22の透気度が1秒以下であれば、透湿性を確保できる。
非水溶性繊維層22の製造方法としては、例えば、非水溶性繊維層22として不織布を用いる場合、スパンボンド法、メルトブロー法、サーマルボンド法、ケミカルボンド法、ニードルパンチ法、スパンレース法、スチームジェット法などによって不織布を製造することができる。とくに、スパンボンド法、メルトブロー法、サーマルボンド法またはスチームジェット法を用いることにより、少量の繊維を用いて強度、耐久性および通気性に優れた不織布を製造することができる。また、不織布に用いる繊維としては、耐久性およびコストの観点から、ナイロン(登録商標)繊維、ビニロン(登録商標)繊維、ポリエステル繊維、または鞘部がオレフィン系樹脂、あるいは芯部がポリエステルからなる芯鞘構造繊維が好ましい。繊維層と積層して仕切板を構成するときの形成しやすさおよび寸法安定性の観点からは、上記の芯鞘構造繊維がより好ましい。また、非水溶性多孔質基材層22は、上記の方法によって製造してもよいが、市販品を用いることも可能である。
繊維層21の上に非水溶性繊維層22を配置して仕切板1を製造する場合、実施の形態1に記載の製造方法にて、繊維層21を製造した後、繊維層21と非水溶性多孔質基材層22とを加熱圧着する方法により仕切板1を作製する。繊維層21と非水溶性多孔質基材層22との積層体の加熱圧着方法としては、例えば、加熱ローラーなどを用いることができる。加熱圧着の条件としては、仕切板21および非水溶性多孔質基材層22に用いる材質に合わせて適宜調整すればよい。
このように構成された非水溶性繊維層22と繊維層21との積層体から構成される仕切板1を有する全熱交換素子1は、簡単な製造プロセスで作製でき、透湿性および気体遮蔽性が優れている上、仕切板の強度の向上を図ることできる。
実施の形態3.
図4は、実施の形態3における全熱交換器の模式図である。図4において、本実施の形態の全熱交換器30は、実施の形態1および2で説明した全熱交換素子10を備えている。図4に示す全熱交換器30は、住宅などに設置され、室内の空気と室外の空気との間で熱交換を行う熱交換形換気機器として用いられている。
図4に示すように、本実施の形態の全熱交換器30の内部には、室外の空気を室内に給気するための給気流路31、および室内の空気を室外に排気するための排気流路32が形成されている。給気流路31の一部には、全熱交換素子10の第1流路4が含まれ、排気流路32の一部には、全熱交換素子10の第2流路5が含まれる。給気流路31には、室外から室内に向けた空気の流れを発生させる給気送風機33が設けられている。排気流路32には、室内から室外に向けた空気の流れを発生させる排気送風機34が設けられている。
全熱交換器30の運転を開始すると、給気送風機33および排気送風機34が作動する。例えば冬場を想定した場合、冷たくて乾燥した室外の空気が給気流(第1気流6)として第1流路4に通され、暖かくて湿気の高い室内の空気が排気流(第2気流7)として第2流路5に通される。給気流および排気流の各気流(二種の気流)が仕切板1を隔てて流れる。このとき、仕切板1を介して各気流の間で熱が伝わり、仕切板1を水蒸気が透過することで、給気流と排気流との間で顕熱および潜熱の熱交換が行われる。その結果、給気流は暖められると共に加湿されて室内に供給され、排気流は冷やされると共に減湿されて室外へ排出される。したがって、全熱交換器30で換気を行うことで、室内の気温や湿度の変化を抑えて室外と室内の空気を換気することができる。
本実施の形態3に係る全熱交換器においては、実施の形態1および2で説明した全熱交換素子用仕切板1を備えているので、簡単な製造プロセスで作製でき、かつ気体遮蔽性及び透湿性のいずれも向上した全熱交換効率を実現することができる。
以下、実施例及び比較例により実施の形態1および2で説明した全熱交換素子用仕切板及び全熱交換素子を具体的に説明するが、これらにより本実施の形態1および2に係る全熱交換素子用仕切板及び全熱交換素子は何ら制限を受けるものではなく、本発明の技術的範囲を逸脱しない範囲内で種々の応用が可能である。
(実施例1)
2質量%のキチン繊維(株式会社スギノマシン製のBiNFi−s EFo−08002:平均繊維径20〜50nm)および0.05質量%のポリエチレングリコール(東京化成製のポリエチレングリコール2000、融点52〜54℃)を含む水分散液を調製し、この水分散液をPET製の離型性フィルムにコンマコーターで塗布した後、50℃で加熱乾燥させることにより、厚さが約3μmの仕切板を形成した。形成された仕切板は、目付量が4g/m、透気度が1万秒/100ccであった。
次に、目付量が12g/m、厚さが0.08mm、透気度が1秒以下の、ポリエチレンで被覆されたポリエステル繊維から形成された不織布(ユニチカ株式会社製T0123/WGO)を上述した仕切板に積層し、140℃、175mm/分の条件で加熱ローラーを用いて加熱圧着した後、離型性フィルムを除去することによって仕切板を作製した。
最後に、得られた仕切板を、厚さ100μm〜200μm、幅35cmの加工紙を波形状に加工した間隔板と貼り合せ、積層単位体を作製した。さらに、仕切板の形状が30cm角の正方形になるように積層単位体を成形した後、図1に示すような、間隔板の波溝の方向が交互に直交するように複数の積層単位体を積層させ、高さが50cmの全熱交換素子を作製した。
(実施例2)
2質量%のキチン繊維(株式会社スギノマシン製のBiNFi−s EFo−08002:平均繊維径20〜50nm)および0.15質量%のポリエチレングリコール(東京化成製のポリエチレングリコール2000、融点52〜54℃)を含む水分散液を調製し、この水分散液をPET製の離型性フィルムにコンマコーターで塗布した後、50℃で加熱乾燥させることにより、厚さが約3μmの仕切板を形成した。形成された仕切板は、目付量が4g/m、透気度が1万秒/100ccであった。
次に、実施例1と同様に仕切板を作製した。最後に、実施例1と同様に全熱交換素子を作製した。
(実施例3)
2質量%のキチン繊維(株式会社スギノマシン製のBiNFi−s EFo−08002:平均繊維径20〜50nm)および0.5質量%のポリエチレングリコール(東京化成製のポリエチレングリコール2000、融点52〜54℃)を含む水分散液を調製し、この水分散液をPET製の離型性フィルムにコンマコーターで塗布した後、50℃で加熱乾燥させることにより、厚さが約3μmの仕切板を形成した。形成された仕切板は、目付量が4g/m、透気度が1万秒/100ccであった。
次に、実施例1と同様に仕切板を作製した。最後に、実施例1と同様に全熱交換素子を作製した。
(実施例4)
2質量%のキチン繊維(株式会社スギノマシン製のBiNFi−s EFo−08002:平均繊維径20〜50nm)および1.0質量%のポリエチレングリコール(東京化成製のポリエチレングリコール2000、融点52〜54℃)を含む水分散液を調製し、この水分散液をPET製の離型性フィルムにコンマコーターで塗布した後、50℃で加熱乾燥させることにより、厚さが約3μmの仕切板を形成した。形成された仕切板は、目付量が4g/m、透気度が1万秒/100ccであった。
次に、実施例1と同様に仕切板を作製した。最後に、実施例1と同様に全熱交換素子を作製した。
(比較例1)
2質量%のキチン繊維(株式会社スギノマシン製のBiNFi−s EFo−08002:平均繊維径20〜50nm)および0.15質量%のポリエチレングリコール(東京化成製のポリエチレングリコール2000、融点52〜54℃)を含む水分散液を調製し、この水分散液をPET製の離型性フィルムにコンマコーターで塗布した後、60℃で加熱乾燥させることにより、厚さが約3μmの仕切板を形成した。形成された仕切板は、目付量が4g/m、透気度が1万秒/100ccであった。
次に、実施例1と同様に仕切板を作製した。最後に、実施例1と同様に全熱交換素子を作製した。
(比較例2)
2質量%のキチン繊維(株式会社スギノマシン製のBiNFi−s EFo−08002:平均繊維径20〜50nm)の水分散液をPET製の離型性フィルムにコンマコーターで塗布した後、50℃で加熱乾燥させることにより、厚さが約3μmの仕切板を形成した。形成された仕切板は、目付量が4g/m、透気度が1万秒/100ccであった。
次に、実施例1と同様に仕切板を作製した。最後に、実施例1と同様に全熱交換素子を作製した。
(比較例3)
2質量%のキチン繊維(株式会社スギノマシン製のBiNFi−s EFo−08002:平均繊維径20〜50nm)および1.5質量%のポリエチレングリコール(東京化成製のポリエチレングリコール2000)を含む水分散液を調製し、この水分散液をPET製の離型性フィルムにコンマコーターで塗布した後、50℃で加熱乾燥させることにより、厚さが約3μmの仕切板を形成した。形成された仕切板は、目付量が4g/m2、透気度が1万秒/100ccであった。
次に、実施例1と同様に仕切板を作製した。最後に、実施例1と同様に全熱交換素子を作製した。
(比較例4)
製膜方法の異なる手法として、特許文献1に記載の抄紙法を用いて、不織布(ユニチカ株式会社製T0123/WGO)の表面に、2質量%のキチン繊維(株式会社スギノマシン製のBiNFi−s EFo−08002:平均繊維径20〜50nm)および0.15質量%のポリエチレングリコール(東京化成製のポリエチレングリコール2000、融点52〜54℃)を含む分散液を塗布した後、脱水、乾燥させることにより、仕切板を形成した。形成された仕切板は、目付け量が3g/m2、透気度が500秒/100ccであった。最後に、実施例1と同様に全熱交換素子を作製した。
実施例1〜4および比較例1〜4で得られた仕切板およびこれを用いた全熱交換器について性能評価を行った。仕切板の性能評価としては、面内の親水化材料分布量、気体遮蔽性および透湿性を評価し、全熱交換器の性能評価としては、温度交換効率、湿度交換効率、全熱交換効率を評価した。以下、各評価方法について説明する。
<仕切板面内の親水化材料分布量評価>
仕切板面内の親水化材料分布量評価は、光学顕微鏡により観察(倍率:100倍)を行い、仕切板面内の白色箇所が親水化材料の結晶によるものとして、分布量の評価を行った。分布量の評価については、ランダムに10視野分観察を行い、光学顕微鏡の視野内における白色箇所の面積比率(%)の平均値により算出した。なお、結晶サイズが小さく、顕微鏡での観察が困難であったものについては、0%として評価した。また、観察結果の1例について、図5および図6に示した。図5は、実施例1の仕切板における親水化材料の分散状態を示した顕微鏡像である。図6は、実施例2の仕切板における親水化材料の分散状態を示した顕微鏡像である。実施例1で用いた新水化材料は水分散液中、0.05質量%であるのに対し、実施例2で用いた親水化材料は水分散液中、0.15質量%である。図5と図6を比較すると、図6の方が、親水化材料を構成する粒子同士が凝集されている、割合が高いのが見てとれる。
<仕切板の気体遮蔽性>
仕切板の気体遮蔽性の評価は、仕切板の透気度をJIS P8117に準じて測定することによって行った。すなわち、仕切板の面積645mmの範囲の部分を容積100cm(100mL)の空気が透過する時間(秒)を測定することによって求めた。また、仕切板の透気度の測定は、仕切板の任意の5箇所で行った。この評価において、仕切板の任意の5箇所での透気度がいずれも5000秒以上であれば、気体遮蔽性が良好(○)と判定し、仕切板の任意の5箇所での透気度のいずれかが5000秒未満であれば、気体遮蔽性が劣る(×)と判定した。
<仕切板の透湿性>
仕切板の透湿性は、JIS K7129に準拠し、相対湿度100%、温度30℃の条件下で赤外線センサ法(モコン法)を用いた透湿度測定によって行った。すなわち、試験片を透過した水蒸気量を赤外線センサで検出して、標準試験片との対比から透湿度(水蒸気透過度)を算出した。また、仕切板の透湿度の測定は、仕切板の任意の5箇所で行い、この5箇所で測定した透湿度の平均値を仕切板の透湿度とした。
<全熱交換器の温度交換効率、湿度交換効率および全熱交換効率>
全熱交換器の温度交換効率、湿度交換効率および全熱交換効率は、一次気流(給気流、第1気流)の条件を温度27℃、相対湿度52.7%RHとし、二次気流(排気流、第2気流)の条件を温度35℃、相対湿度64.3%とし、JIS B8628の付属書4内の2室方式に準じた方法によって測定した。
表1に示すように、親水化材料を添加し、融点以下の温度にて、加熱乾燥した実施例1〜4は、比較例1〜4に比べて、全熱交換素子の温度交換効率、湿度交換効率、および全熱交換効率は全て高い傾向にあった。
Figure 2020194461
実施例1〜4における親水化材料分布量は、分散液への添加量に比例して増加することが確認できた。しかし、比較例1では、乾燥温度が親水化材料の融点以上であったため、仕切板面内への均一分布が起こっておらず、仕切板の表層に析出分離している様子が確認され、親水化材料分布量が添加量と大きく異なる数値であった。また、比較例3では、親水化材料の添加量が多く、仕切板面内の大部分を占めていた。一方、抄紙法により作製した比較例4では、親水化材料がほとんど観察されなかった。
気体遮蔽性については、実施例1〜4、比較例1および2で良好な値が確認できた。しかし、親水化材料の添加量が多い、比較例3では、結晶性の親水化材料の分布量が多いため、膜が脆くなりやすく、気体遮蔽性が確保できず、十分な気体遮蔽性を得ることができなかった。一方、製造方法の異なる比較例4では、十分な気体遮蔽性を得ることができなかった。
透湿度については、親水化材料の添加量に応じて、透湿度が変化することが確認された。親水化材料の種類にもよるが、添加量が多くなると、親水化材料が吸湿する量が多くなるため、良好な添加量の範囲があることが確認できた。
また、全熱交換効率についても、透湿度の変化に応じて、性能が変化することが確認でき、実施例1〜4が比較例1〜4に比べて、良好な数値を示すことが確認できた。
以上のように、本実施の形態1〜3における実施例1〜4の仕切板およびこれを用いた全熱交換素子および全熱交換器は、簡単な製造プロセスで作製でき、かつ気体遮蔽性及び透湿性のいずれも向上した全熱交換効率を実現することができる。
1 仕切板、 2 間隔板、 3 接着剤、 4 第1流路、 5 第2流路、 6 第1気流、 7 第2気流、 10 全熱交換素子、 21 繊維層、 22 非水溶性繊維層、 23 非水溶繊維、24 親水化材料、30 全熱交換器、 31 給気流路、 32 排気流路、 33 給気送風機、 34 排気送風機
非水溶性繊維23の平均繊維径は、好ましくは4nm以上500nm以下、より好ましくは10nm以上50nm以下である。ここで、「平均繊維径」とは、走査型電子顕微鏡(SEM)などを用いた顕微鏡観察によって測定される繊維径(20個以上)の平均値を意味する。非水溶性繊維23の平均繊維径が4nm以上であれば、繊維同士が絡み合い成膜性が良好ある。また、非水溶性繊維23の平均繊維径が500nm以下であれば、繊維間の分子間力が有効に作用し、繊維層21の強度が良好である。
ここで、凝集して分散した状態とは、親水化材料24の粒子同士が凝集した状態で分散した状態をいう。このとき、分散した状態とは、凝集した親水化材料24を構成する親水化材料24の粒子のいずれかが繊維層21の膜厚方向の両表面(上面、下面)の少なくともいずれか一方の面に接触している必要がある。そして、親水化材料24の粒子同士が点接触または面接触した状態で膜厚方向に連続的に連結した状態である必要がある。不連続に連結した状態であっても、粒子間の距離が繊維層21の膜厚以下の距離で分散した状態であれば構わない。不連続に連結した状態で、膜厚より距離が離れて分散している場合には、繊維層21の層中における親水化材料24の割合が少なくなるため、好ましくない。
このような親水化材料24としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリオキシアルキレンアルキルアミン、フェノキシエタノール、ポリオキシプロピレンモノブチルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルグリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシアルキレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレントリベンジルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレントリオール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレントリメチロールプロパン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンへキシレングリコールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンヘキシレングリコール、ポリオキシプロピレントリオール、ポリオキシプロピレンブチルエーテル、ジステアリン酸ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸モノエステル、メチルパラベン、プロピルパラベン、エチルパラベン、ブチルパラベン、脂肪族アミン系ポリオール、芳香族アミン系ポリオール、ポリエチレンアジペート、ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物、ビスフェノールAエチレンオキシド付加物、ショ糖系ポリエーテルポリオール、トリメチロールプロパン系ポリエーテルポリオール、ペンタエリスリトール系ポリエーテルポリオール、ポリオキシプロピレントリオールなどが挙げられる。この中でも、高い吸湿性を有するポリエチレングリコールやポリビニルアルコールが好ましい。これらは、単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
仕切板1の厚さは、好ましくは0.5μm以上10μm以下、より好ましくは1μm以上8μm以下、さらに好ましくは3μm以上7μm以下である。仕切板1の厚さが0.5μm以上であれば、空気遮蔽性確保できる。また仕切板1の厚さが10μm以下であれば、透湿性が確保できる。
仕切板1の透気度は、好ましくは5000秒以上である。仕切板1の透気度が5000以上であれば、気体遮蔽性が確保できる。
また、仕切板1には、耐水性を付与するために、バインダー樹脂を添加してもよい例えば、水酸基、カルボキシル基、スルホン酸基、アミノ基などの親水性基を有する親水性樹脂であることが好ましい。親水性樹脂の例としては、酢酸セルロース、硝酸セルロース、ポリアミノ酸、ポリエステル樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂などが挙げられる。これらは、単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
非水溶性繊維層22の製造方法としては、例えば、非水溶性繊維層22として不織布を用いる場合、スパンボンド法、メルトブロー法、サーマルボンド法、ケミカルボンド法、ニードルパンチ法、スパンレース法、スチームジェット法などによって不織布を製造することができる。とくに、スパンボンド法、メルトブロー法、サーマルボンド法またはスチームジェット法を用いることにより、少量の繊維を用いて強度、耐久性および通気性に優れた不織布を製造することができる。また、不織布に用いる繊維としては、耐久性およびコストの観点から、ナイロン(登録商標)繊維、ビニロン(登録商標)繊維、ポリエステル繊維、または鞘部がオレフィン系樹脂、あるいは芯部がポリエステルからなる芯鞘構造繊維が好ましい。繊維層と積層して仕切板を構成するときの形成しやすさおよび寸法安定性の観点からは、上記の芯鞘構造繊維がより好ましい。また、非水溶性繊維層22は、上記の方法によって製造してもよいが、市販品を用いることも可能である。
繊維層21の上に非水溶性繊維層22を配置して仕切板1を製造する場合、実施の形態1に記載の製造方法にて、繊維層21を製造した後、繊維層21と非水溶性繊維層22とを加熱圧着する方法により仕切板1を作製する。繊維層21と非水溶性繊維層22との積層体の加熱圧着方法としては、例えば、加熱ローラーなどを用いることができる。加熱圧着の条件としては、仕切板21および非水溶性繊維層22に用いる材質に合わせて適宜調整すればよい。
(比較例3)
2質量%のキチン繊維(株式会社スギノマシン製のBiNFi−s EFo−08002:平均繊維径20〜50nm)および1.5質量%のポリエチレングリコール(東京化成製のポリエチレングリコール2000)を含む水分散液を調製し、この水分散液をPET製の離型性フィルムにコンマコーターで塗布した後、50℃で加熱乾燥させることにより、厚さが約3μmの仕切板を形成した。形成された仕切板は、目付量が4g/m 、透気度が1万秒/100ccであった。
(比較例4)
製膜方法の異なる手法として、特許文献1に記載の抄紙法を用いて、不織布(ユニチカ株式会社製T0123/WGO)の表面に、2質量%のキチン繊維(株式会社スギノマシン製のBiNFi−s EFo−08002:平均繊維径20〜50nm)および0.15質量%のポリエチレングリコール(東京化成製のポリエチレングリコール2000、融点52〜54℃)を含む分散液を塗布した後、脱水、乾燥させることにより、仕切板を形成した。形成された仕切板は、目付け量が3g/m 、透気度が500秒/100ccであった。最後に、実施例1と同様に全熱交換素子を作製した。

Claims (12)

  1. 非水溶性繊維を含む繊維層と、前記繊維層中に凝集した親水化材料が分散していることを特徴とする全熱交換素子用仕切板。
  2. 前記凝集した親水化材料を構成する親水化材料の粒子のいずれかは、前記繊維層の膜厚方向の上面もしくは下面の少なくともいずれか一方の面に接触していることを特徴とする請求項1記載の全熱交換素子用仕切板。
  3. 前記非水溶性繊維の繊維径は、4nm以上500nm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の全熱交換素子用仕切板。
  4. 前記非水溶性繊維は、多糖類化合物またはタンパク質であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の全熱交換素子用仕切板。
  5. 前記繊維層上に非水溶性の繊維を含む非水溶性繊維層がさらに積層されていることを特徴とする請求項1記載の全熱交換素子用仕切板。
  6. 第1気流が流通可能な第1流路と、第2気流が流通可能な第2流路と、前記第1流路と前記第2流路とを隔てると共に、前記第1気流と前記第2気流との間で顕熱および潜熱を交換する仕切板とを有する全熱交換素子であって、
    前記仕切板は、請求項1〜5いずれか一項に記載の全熱交換素子用仕切板であることを特徴とする全熱交換素子。
  7. 請求項6記載の全熱交換素子と、
    第1流路に第1気流を流入させる第1送風機と、
    第2流路に第2気流を流入させる第2送風機と
    を備えたことを特徴とする全熱交換器。
  8. 非水溶性繊維の繊維化前の粉末と水とを攪拌混合して混合物を作製する第一工程と、
    第一工程で得られた混合物に親水化材料を添加して混合物を作製する第二工程と、
    第二工程で得られた混合物を離型性基材に塗布し、加熱乾燥する工程と
    を備えることを特徴とする全熱交換素子用仕切板の製造方法。
  9. 前記第二の工程で得られた混合物中における前記非水溶性繊維の含有量は、1質量%以上4質量%以下であることを特徴とする請求項8記載の全熱交換素子用仕切板の製造方法。
  10. 前記第二の工程で得られた混合物中における前記親水化材料の含有量は、0.05質量%以上1質量%以下であることを特徴とする請求項8記載の全熱交換素子用仕切板の製造方法。
  11. 前記第二の工程で得られた混合物の粘度は、10rpmにおいて800mPa・sec以上50,000mPa以下であることを特徴とする請求項8〜10のいずれか一項記載の全熱交換素子用仕切板の製造方法。
  12. 前記第二の工程で得られた混合物を加熱乾燥させるときの加熱温度は、親水化材料の融点よりも低い温度であることを特徴とする請求項8記載の全熱交換素子用仕切板の製造方法。
JP2019543134A 2019-03-25 2019-03-25 全熱交換素子用仕切板およびこれを用いた全熱交換素子および全熱交換器ならびに全熱交換素子用仕切板の製造方法 Active JP6633263B1 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2019/012565 WO2020194461A1 (ja) 2019-03-25 2019-03-25 全熱交換素子用仕切板およびこれを用いた全熱交換素子および全熱交換器ならびに全熱交換素子用仕切板の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6633263B1 JP6633263B1 (ja) 2020-01-22
JPWO2020194461A1 true JPWO2020194461A1 (ja) 2021-04-08

Family

ID=69166794

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019543134A Active JP6633263B1 (ja) 2019-03-25 2019-03-25 全熱交換素子用仕切板およびこれを用いた全熱交換素子および全熱交換器ならびに全熱交換素子用仕切板の製造方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6633263B1 (ja)
WO (1) WO2020194461A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7142066B2 (ja) * 2020-09-30 2022-09-26 ダイキン工業株式会社 全熱交換素子用仕切部材、全熱交換素子、および換気装置
WO2022130470A1 (ja) * 2020-12-14 2022-06-23 三菱電機株式会社 全熱交換素子および全熱交換換気装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102151497B (zh) * 2011-01-26 2012-11-14 华南理工大学 一种亲水与疏水复合式水蒸汽透过膜及其制备方法与应用
JP2013242130A (ja) * 2012-04-26 2013-12-05 Panasonic Corp 全熱交換素子用仕切部材およびその素材を用いた全熱交換素子および熱交換形換気装置
EP2875950A4 (en) * 2012-07-19 2015-07-15 Asahi Kasei Fibers Corp MULTILAYER STRUCTURE WITH A FINE FIBER CELLULOSE LAYER
JP2015059703A (ja) * 2013-09-19 2015-03-30 パナソニック株式会社 全熱交換素子用素材およびその素材を用いた熱交換形換気装置
KR102177245B1 (ko) * 2013-12-27 2020-11-10 도레이첨단소재 주식회사 전열교환소자용 복합섬유집합체, 이의 제조방법 및 이를 포함하는 전열교환소자
JP2017096590A (ja) * 2015-11-27 2017-06-01 パナソニックIpマネジメント株式会社 全熱交換素子用仕切部材、その素材を用いた全熱交換素子および全熱交換形換気装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2020194461A1 (ja) 2020-10-01
JP6633263B1 (ja) 2020-01-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100893819B1 (ko) 열교환기 및 열교환 환기장치
JP5230821B2 (ja) 全熱交換器及びそれに用いる仕切板の製造方法
US9517433B2 (en) Selective water vapour transport membranes comprising a nanofibrous layer and methods for making the same
TWI586863B (zh) 不織纖維片及其製造方法與過濾器
JP4657782B2 (ja) 高捕集効率と低圧力損失とを兼ね備えたフィルター
WO2012018089A1 (ja) 隔膜およびこれを用いた熱交換器
JP5319380B2 (ja) 低坪量エアフィルタ用濾材
WO2020194461A1 (ja) 全熱交換素子用仕切板およびこれを用いた全熱交換素子および全熱交換器ならびに全熱交換素子用仕切板の製造方法
WO2015050105A1 (ja) 熱交換素子及び熱交換器
WO2007116567A1 (ja) 全熱交換器
JPWO2019097885A1 (ja) 全熱交換素子および全熱交換器
US11338560B2 (en) Functional fabric and manufacturing method therefor
JP2013167408A (ja) 全熱交換素子
JP2011062816A (ja) 吸放湿用材料
KR20150076665A (ko) 전열교환소자용 복합섬유집합체, 이의 제조방법 및 이를 포함하는 전열교환소자
JP2014163623A (ja) 全熱交換素子
JP2019158274A (ja) 顕熱型熱交換素子
JP4305530B2 (ja) 熱交換器
KR100834936B1 (ko) 전열교환기의 전열교환소재 및 그 제조방법
JP2001120650A (ja) 悪臭ガス除去用シート状物
JP2018204133A (ja) 不織布積層体
JP2019210579A (ja) 繊維シート
JP2011110495A (ja) 除湿用シート状物

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190808

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190808

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20190808

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20191105

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191112

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191211

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6633263

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250