JPWO2020179241A1 - 構造物診断装置、構造物診断方法、及びプログラム - Google Patents

構造物診断装置、構造物診断方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

固有振動数の変化が小さい構造物の状態を診断する構造物診断装置1は、構造物20に設けられた複数のセンサ21から、構造物20に発生する振動を表す振動情報を取得し、振動情報を用いて固有振動を抽出する、固有振動抽出部2と、固有振動を用いてスペクトルの形状を表すスペクトル形状情報を抽出する、スペクトル形状抽出部3と、スペクトル形状情報と、あらかじめ設定した基準となる基準スペクトル形状情報との関連性を表す指標を算出する、指標算出部4と、前記指標に基づいて、前記構造物の状態を推定する、状態推定部5と、を有する。

Description

本発明は、構造物の診断をする構造物診断装置、構造物診断方法に関し、更には、これらを実現するためのプログラムを記録したしているコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
構造物へ損傷が生じている場合、剛性、粘性などの機械特性に変化が生じ、それにともない振動特性の一つである固有振動にも変化が生じる。そこで、構造物に生じる固有振動の変化に着目して、構造物の局所的な損傷を検知する技術が知られている。
関連する技術として、特許文献1には、コンクリート建物に生じる常時微動を用いて固有振動数(固有振動周波数)を算出し、コンクリート建物の内外温度の変化と、固有振動数の日変動との関係から、コンクリート建物の健全性を診断する、コンクリート建物の健全性を診断する方法が開示されている。
また、関連する技術として、特許文献2には、大型建造物の診断システムが開示されている。その診断システムによれば、大型建造物の固有振動数を算出し、健全時における大型建造物の固有振動数と比較し、その比較結果に基づいて大型建造物に異常があるか否かを診断する。
特開2008−008810号公報 特開2008−255571号公報
しかしながら、剛性が大きく揺れにくい構造物の場合、一次固有振動以外の固有振動が生じ難いことが知られている。また、剛性が大きく揺れにくい構造物においては、局所的な剛性変化に対する一次固有振動の固有振動数の変化が小さいことが知られている。
そのため、特許文献1、2に開示されている診断では、一次固有振動の固有振動数の変化が小さい場合、その変化に基づいて構造物の損傷を検知できない場合がある。
本発明の目的の一例は、固有振動数の変化が小さい構造物の状態を診断できる、構造物診断装置、構造物診断方法、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一側面における構造物診断装置は、
構造物に設けられた複数のセンサから、前記構造物に発生する振動を表す振動情報を取得し、前記振動情報を用いて固有振動を抽出する、固有振動抽出部と、
前記固有振動を用いてスペクトルの形状を表すスペクトル形状情報を抽出する、スペクトル形状抽出部と、
前記スペクトル形状情報と、あらかじめ設定した基準となる基準スペクトル形状情報との関連性を表す指標を算出する、指標算出部と、
前記指標に基づいて、前記構造物の状態を推定する、状態推定部と、
を有することを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明の一側面における構造物診断方法は、
構造物に設けられた複数のセンサから、前記構造物に発生する振動を表す振動情報を取得し、前記振動情報を用いて固有振動を抽出する、固有振動抽出ステップと、
前記固有振動を用いてスペクトルの形状を表すスペクトル形状情報を抽出する、スペクトル形状情報抽出ステップと、
算出した前記スペクトル形状情報と、あらかじめ設定した基準となる基準スペクトル形状情報との関連性を表す指標を算出する、算出ステップと、
前記指標に基づいて、前記構造物の状態を推定する、推定ステップと、
を有することを特徴とする。
更に、上記目的を達成するため、本発明の一側面におけるプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、
コンピュータに、
構造物に設けられた複数のセンサから、前記構造物に発生する振動を表す振動情報を取得し、前記振動情報を用いて固有振動を抽出する、固有振動抽出ステップと、
前記固有振動を用いてスペクトルの形状を表すスペクトル形状情報を抽出する、スペクトル形状情報抽出ステップと、
算出した前記スペクトル形状情報と、あらかじめ設定した基準となる基準スペクトル形状情報との関連性を表す指標を算出する、算出ステップと、
前記指標に基づいて、前記構造物の状態を推定する、推定ステップと、
を実行させる命令を含む、プログラムを記録していることを特徴とする。
以上のように本発明によれば、固有振動数の変化が小さい構造物の状態を診断できる。
図1は、構造物診断装置の一例を示す図である。 図2は、構造物診断装置を有するシステムの一例を示す図である。 図3は、構造物の一例を示す図である。 図4は、スペクトル形状を説明するための図である。 図5は、スペクトル形状の一例を示す図である。 図6は、縦振動のスペクトル形状の一例を示す図である。 図7は、構造物診断装置の動作の一例を示す図である。 図8は、構造物診断装置を実現するコンピュータの一例を示す図である。
(実施の形態)
以下、本発明の実施の形態について、図1から図8を参照しながら説明する。
[装置構成]
最初に、図1を用いて、本実施の形態における構造物診断装置1の構成について説明する。図1は、構造物診断装置の一例を示す図である。
図1に示す構造物診断装置は、固有振動数の変化が小さい構造物の状態を診断する装置である。また、図1に示すように、構造物診断装置1は、固有振動抽出部2と、スペクトル形状抽出部3と、指標算出部4と、状態推定部5とを有する。
このうち、固有振動抽出部2は、構造物に設けられた複数のセンサから、構造物に発生する振動を表す振動情報を取得し、振動情報を用いて固有振動を抽出する。スペクトル形状抽出部3は、固有振動を用いてスペクトルの形状を表すスペクトル形状情報を算出する。指標算出部4は、スペクトル形状情報と、あらかじめ設定した基準となる基準スペクトル形状情報との関連性を表す指標を算出する。状態推定部5は、指標に基づいて、構造物の状態を推定する。
ここで、構造物とは、例えば、少なくとも砂、水、セメントを用いて凝固させた硬化物(コンクリート、又はモルタルなど)、又は金属、又はそれらを用いて構築された構造物である。また、構造物は、建築物全体、又はその一部である。さらに、構造物は、機械類の全体、又はその一部である。
このように、本実施の形態においては、固有振動を用いてスペクトルの形状を表すスペクトル形状情報と、あらかじめ設定した基準となる基準スペクトル形状情報との関連性を表す指標に基づいて、構造物の状態を推定するので、固有振動数の変化が小さい構造物の状態を診断できる。
[システム構成]
続いて、図2を用いて、本実施の形態における構造物診断装置1の構成をより具体的に説明する。図2は、構造物診断装置を有するシステムの一例を示す図である。
図2に示すように、本実施の形態における構造物診断装置1を有するシステムは、構造物診断装置1と、複数のセンサ21(21aから21n)と、出力装置22とを有する。また、構造物診断装置1は、固有振動抽出部2と、スペクトル形状抽出部3と、指標算出部4と、状態推定部5とに加えて、収集部23を有する。さらに、固有振動抽出部2は、減衰自由振動設定部24と、固有振動数抽出部25とを有する。
構造物20は、例えば、橋梁の床版などの構造物である。ただし、構造物20を構成する部材は、床版に限らない。
センサ21は、構造物20に取り付けられ、構造物20の少なくとも振動の大きさを計測し、計測した振動の大きさを示す情報を構造物診断装置1へ送信する。センサ21は、例えば、三軸加速度センサ、ファイバセンサなどを用いることが考えられる。
具体的には、複数のセンサ21aから21nは、図2に示すように、構造物20に取り付けられ、センサ21それぞれが取り付けられた位置において加速度を計測する。続いて、センサ21aから21nそれぞれは、計測した加速度の情報を有する信号を、構造物診断装置1の収集部23へ送信する。なお、センサ21と収集部23とのやり取りには、有線通信、又は無線通信などを用いる。
出力装置22は、出力情報生成部26により、出力可能な形式に変換された、出力情報を取得し、その出力情報に基づいて、生成した画像及び音声などを出力する。出力装置22は、例えば、液晶、有機EL(Electro Luminescence)、CRT(Cathode Ray Tube)を用いた画像表示装置などである。さらに、画像表示装置は、スピーカなどの音声出力装置などを備えていてもよい。なお、出力装置22は、プリンタなどの印刷装置でもよい。出力情報については後述する。
構造物診断装置について説明をする。
図3、図4、図5、図6を用いて構造物診断装置について詳細な説明をする。図3は、構造物の一例を示す図である。図4は、スペクトル形状を説明するための図である。図5は、スペクトル形状の一例を示す図である。図6は、縦振動のスペクトル形状の一例を示す図である。
図3に示す橋梁は、例えば、構造物20(床版)上を、進入側から退出側へ、複数回、車両30を走行させて、構造物20に対して一回以上の振動を与える。また、図3の例では、車両30が継ぎ目Pを通過することで、継ぎ目Pを支点として、構造物20に衝撃が加わり、構造物20が振動をする。なお、図3における31は、損傷部分を示している。
車両30は、構造物20に対して振動を与えるために用いる装置である。ただし、振動を与える装置は、車両30に限らない。例えば、振動を与える装置は、あらかじめ準備した起振機でもよい。又は、あらかじめ準備した錘を落下させることで、振動を与えてもよい。ただし、上述した方法に限定されるものではない。
収集部23は、センサ21が計測した加速度の情報を取得する。具体的には、収集部23は、構造物20に取り付けられたセンサ21aから21nそれぞれが計測した加速度の情報を有する信号を受信する。
固有振動抽出部2は、構造物20に設けられた複数のセンサ21から、構造物20に発生する振動を表す振動情報を取得し、取得した振動情報を用いて固有振動を抽出する。固有振動は、例えば、固有振動数などの固有振動に関係する情報を有する。固有振動は、例えば、一次固有振動などである。一次固有振動は、固有振動において、固有振動数が最も小さい、すなわち振動周波数が最も低い固有振動である。
また、固有振動抽出部2は、固有振動として、縦振動に対応する固有振動を抽出する。縦振動とは、例えば、構造物20に引っ張り力又は圧縮力が構造物20に加わった場合、図3に示すように構造物20の長手方向(両端矢印32)に発生する伸縮運動などである。
具体的には、固有振動抽出部2は、図2に示す減衰自由振動設定部24と固有振動数抽出部25とを用いて固有振動数を算出する。
減衰自由振動設定部24は、センサ21それぞれから収集した振動情報それぞれに対して減衰自由振動区間を設定する。具体的には、減衰自由振動設定部24は、収集部23から、センサ21aから21nそれぞれが計測した加速度を表す振動情報を取得する。
続いて、減衰自由振動設定部24は、センサ21nが計測した加速度が閾値Th1を超えたか否かを判定する。減衰自由振動設定部24は、加速度が閾値Th1を超えている場合、加速度が閾値Th1を超えた時点(開始日時ts)から、所定時間経過した時点(終了日時te)までの時間に含まれる区間を減衰自由振動区間とする。また、減衰自由振動設定部24は、センサ21aから21mそれぞれが計測した振動情報に対しても、減衰自由振動区間を設定する。
固有振動数抽出部25は、選択した減衰自由振動に基づき固有振動数を抽出する。具体的には、固有振動数抽出部25は、センサ21aから21nそれぞれに対して設定した減衰自由振動区間において、振幅情報(加速度)を時間領域から周波数領域に変換(例えば、フーリエ変換など)する。
続いて、固有振動数抽出部25は、次に示す抽出方法1、又は抽出方法2を用いて、固有振動数fcを抽出する。
抽出方法1において、固有振動数抽出部25は、センサ21aから21nそれぞれについて、振幅が所定値以上となる周波数(固有振動数)を抽出する。振幅が所定値以上となる周波数とは、例えば、振幅が、最大値、又は極大値、又はピーク値をとなる周波数である。
続いて、固有振動数抽出部25は、例えば、すべてのセンサ21の固有振動数の平均周波数、又はあらかじめ選択した二以上のセンサ21の固有振動数の平均周波数、又はあらかじめ選択したセンサ21の固有振動数を、固有振動数fcとする。
また、抽出方法2において、固有振動数抽出部25は、すべてのセンサ21のスペクトル、又はあらかじめ選択した二以上のセンサ21のスペクトルを複合して代表スペクトルを算出する。複合とは、例えば、各周波数において、すべてのセンサ21、又はあらかじめ選択した二以上のセンサ21におけるスペクトルの振幅の最大値を抽出することである。
続いて、固有振動数抽出部25は、代表スペクトルの振幅が所定値以上となる周波数(固有振動数)を抽出し、固有振動数fcとする。振幅が所定値以上となる周波数とは、例えば、振幅が、最大値、又は極大値、又はピーク値をとる周波数である。ただし、固有振動数fcを求める方法は、上述した方法に限定されない。
スペクトル形状抽出部3は、固有振動を用いてスペクトル形状を表すスペクトル形状情報を抽出する。具体的には、スペクトル形状抽出部3は、まず、固有振動数抽出部25が抽出した固有振動数fcを取得する。
続いて、スペクトル形状抽出部3は、固有振動数fcを含むような周波数帯域を設定する。続いて、スペクトル形状抽出部3は、次に示す算出方法1、又は算出方法2を用いて、計測スペクトルを算出する。
算出方法1においては、スペクトル形状抽出部3は、すべてのセンサ21のスペクトル、又はあらかじめ選択した二以上のセンサ21のスペクトルを複合して、計測スペクトルを算出する。複合とは、例えば、各周波数において、すべてのセンサ21、又はあらかじめ選択した二以上のセンサ21のスペクトルの振幅最大値を抽出することである。
また、算出方法2においては、スペクトル形状抽出部3は、あらかじめ選択したセンサ21のスペクトルを、計測スペクトルとする。
続いて、スペクトル形状抽出部3は、計測スペクトルから、設定した周波数帯域内における、各周波数の振幅と位相とを用いて、スペクトル形状を表すために用いるスペクトル形状情報を生成する。
図4を用いて、スペクトル形状を説明する。図4のスペクトルは、計測スペクトルである。図4の例では、スペクトル形状抽出部3は、設定した周波数帯域f1からfnにおける、計測スペクトルの各周波数の振幅と位相とを用いて、スペクトル形状情報を生成する。スペクトル形状情報は、例えば、数1に示すようなベクトルで表すことができる。
Figure 2020179241
ここで、構造物20に損傷が発生していない場合(図3に示す構造物20の損傷前(正常時:基準))、図5の実線で表されているスペクトル形状となる。また、構造物20に局所的な損傷が発生した場合、図5の破線で表されているスペクトル形状となる。すなわち、損傷前のスペクトル形状と異なる位置に、新しい振動成分40が発生するため、損傷前とスペクトル形状が異なる。
さらに、構造物20に局所的な損傷が発生した場合、図6に示すように、損傷前のスペクトル形状と異なる位置に、縦振動に対応する新しい振動成分50が発生する。すなわち、新しい振動成分が発生することで、スペクトル形状が変化する。
指標算出部4は、スペクトル形状情報と、基準スペクトル形状情報との関連性を表す指標を算出する。具体的には、指標算出部4は、(1)ベクトル間距離、又は(2)ベクトル間類似度、又は(3)適合関数などを用いて、指標を算出する。
(1)ベクトル間距離を指標とする場合について説明する。
指標算出部4は、スペクトル形状情報と、基準スペクトル形状情報との間におけるベクトル間距離を算出して指標とする。ベクトル間距離は、例えば、重み付きミンコフスキー距離、ユークリッド距離、チェビチェフ距離などである。
重み付きミンコフスキー距離d(q)(a,b)は、数2に示す式を用いて算出する。
Figure 2020179241
ユークリッド距離d(2)(a,b)は、数3に示す式を用いて算出する。すなわち、数1に示す重みをW=1とし、パラメータをq=2として算出する。
Figure 2020179241
チェビチェフ距離d(∞)(a,b)は、数4に示す式を用いて算出する。すなわち、数1に示す重みをW=1とし、パラメータをq=∞として算出する。
Figure 2020179241
(2)ベクトル間類似度を指標とする場合について説明する。
指標算出部4は、スペクトル形状情報と基準スペクトル形状情報との間におけるベクトル間類似度を算出して指標とする。ベクトル間類似度を用いる方法を数5、数6に示す。
数5は、非類似度d(a,b)として、定数から一般的なベクトル間の類似度(コサイン類似度など)を差し引いた値を用いている。
Figure 2020179241
数5は、非類似度d(a,b)として、一般的なベクトル間の類似度に−1を掛けた値を冪指数とする指数関数を用いている。
Figure 2020179241
(3)適合関数に基づく指標を用いる場合について説明する。
指標算出部4は、スペクトル形状情報を用いて適合させた適合関数の情報と、基準スペクトル形状情報を用いて適合させた基準適合関数の情報とに基づいて指標を算出する。
具体的には、指標算出部4は、まず、スペクトル形状に適合する適合関数を算出する。適合関数としては、例えば、(A)1自由度減衰系の周波数応答関数、(B)多項式関数などを用いる。なお、上述した適合関数の生成方法としては、最小二乗法、最尤推定法など用いることが考えられる。続いて、指標算出部4は、適合関数の係数を算出する。
(A)1自由度減衰系の周波数応答関数の振幅を用いて係数を算出する場合
適合関数の係数coは、co={m,k,c}となる。適合関数の係数coは、数7、数8、数9を用いて算出する。また、基準適合関数の係数co′は、co′={m′,k′,c′}となる。
取得する振動情報が変位の場合においては、例えば、数7を用いて適合関数の係数coを算出してもよい
Figure 2020179241
取得する振動情報が速度の場合においては、例えば、数8を用いて適合関数の係数coを算出してもよい
Figure 2020179241
取得する振動情報が加速度の場合においては、例えば、数9を用いて適合関数の係数coを算出してもよい
Figure 2020179241
(B)多項式関数を用いて係数を算出する場合
適合関数の係数coは、co={c0,c1,・・・,cn}となる。適合関数の係数coは、数10を用いて算出する。なお、基準適合関数の係数co′は、co′={c0′,c1′,・・・,cn′}となる。
Figure 2020179241
続いて、指標算出部4は、適合関数の係数ベクトルと、基準適合関数の基準係数ベクトルとを用いて、ベクトル間距離又はベクトル間類似度を算出する。係数ベクトルは、上述した係数coを用いて生成する。基準係数ベクトルは、上述した係数co′を用いて生成する。
ベクトル間距離は、例えば、重み付きミンコフスキー距離、ユークリッド距離、チェビチェフ距離などが考えられる。また、ベクトル間類似度は、例えば、定数から一般的なベクトル間の類似度(コサイン類似度など)を差し引いた値、一般的なベクトル間の類似度に−1を掛けた値を冪指数とする指数関数などが考えられる。
ただし、適合関数は上述した関数に限定されない。また、指標の算出方法は上述した方法に限定されない。
状態推定部5は、指標算出部4において算出した指標に基づいて、構造物20の状態を推定する。具体的には、状態推定部5は、まず、指標算出部4から、(1)ベクトル間距離、又は(2)ベクトル間類似度、又は(3)適合関数などを用いて算出した指標を取得する。続いて、状態推定部5は、取得した指標と、あらかじめ設定された閾値Th2とを用いて、構造物20に損傷があるか否かを推定する。
図5、図6に示すように、損傷がある場合、スペクトル形状は、損傷前のスペクトル形状(基準スペクトル形状)と異なる形状となる。すなわち、損傷後のスペクトル形状に対応する指標と、基準スペクトル形状に対応する指標とが異なる値となる。
そのため、(1)ベクトル間距離を指標として用いた場合、損傷後のスペクトル形状と基準スペクトル形状との間に違いが大きくなるほど、ベクトル間距離が大きくなるので、指標が閾値Th21以上の場合、構造物20に損傷が有ると判定する。
また、(2)ベクトル間類似度を指標として用いた場合、損傷後のスペクトル形状と基準スペクトル形状との間に違いが大きくなるほど、類似度は小さくなる、すなわち非類似度が大きくなるため、非類似度に対応する指標が閾値Th22以上の場合、構造物20に損傷が有ると判定する。
さらに、(3)適合関数の係数ベクトル間距離又は非類似度を指標として用いた場合、損傷後のスペクトル形状と基準スペクトル形状との間に違いが大きくなるほど、係数ベクトル間距離又は非類似度は大きくなるため、非類似度に対応する指標が閾値Th23以上の場合、構造物20に損傷が有ると判定する。
閾値Th2(Th21、Th22、Th3)は、例えば、指標に対応する閾値を、実験、シミュレーションにより求め、あらかじめ記憶部に記憶する。
なお、状態推定部5は、機械学習などにより生成した学習モデルを用いて、構造物20の状態(損傷の種類)を推定してもよい。学習モデルは、学習フェーズにおいて、距離又は類似度などと、それらに関連付けられた損傷の種類とを入力として、教師あり学習をさせて生成する。
出力情報生成部26は、構造物20の診断結果、又は指標、又はスペクトル形状、又は固有振動形状、又はそれら二つ以上の情報を、出力装置22に出力するために用いる出力情報を生成する。そして、出力情報生成部26は、生成された出力情報を出力装置22へ出力する。
[装置動作]
次に、本発明の実施の形態における構造物診断装置の動作について図7を用いて説明する。図7は、構造物診断装置の動作の一例を示す図である。以下の説明においては、適宜図2から図6を参照する。また、本実施の形態では、構造物診断装置を動作させることによって、構造物診断方法が実施される。よって、本実施の形態における構造物診断方法の説明は、以下の構造物診断装置の動作説明に代える。
図7に示すように、最初に、固有振動抽出部2は、構造物20に設けられた複数のセンサ21から、構造物20に発生する振動を表す振動情報を取得する(ステップA1)。振動情報を用いて固有振動数を抽出する(ステップA2)。続いて、スペクトル形状抽出部3は、固有振動数を用いてスペクトルの形状を表すスペクトル形状情報を抽出する(ステップA3)。
続いて、指標算出部4は、スペクトル形状情報と、あらかじめ設定した基準となる基準スペクトル形状情報との関連性を表す指標を算出する(ステップA4)。続いて、状態推定部5は、指標に基づいて、構造物20の状態を推定する(ステップA5)。出力情報生成部26は、出力情報を生成し出力装置22に出力する(ステップA6)。
ステップA1について説明する。
ステップA1において、まず、収集部23は、センサ21それぞれが計測した加速度の情報を取得する。具体的には、ステップA1において、収集部23は、構造物20に取り付けられたセンサ21aから21nそれぞれが計測した加速度の情報を有する信号を受信する。
ステップA2について説明する。
ステップA2において、固有振動抽出部2は、構造物20に設けられた複数のセンサ21から、構造物20に発生する振動を表す振動情報を取得し、取得した振動情報を用いて固有振動を算出する。固有振動は、例えば、一次固有振動である。また、固有振動抽出部2は、固有振動として、縦振動に対応する固有振動を抽出する。
具体的には、ステップA2において、固有振動抽出部2は、減衰自由振動設定部24と固有振動数抽出部25とを用いて、固有振動のうち固有振動数を算出する。
ステップA2において、減衰自由振動設定部24は、まず、センサ21それぞれから収集した振動情報それぞれに対して減衰自由振動区間を設定する。具体的には、減衰自由振動設定部24は、収集部23から、センサ21aから21nそれぞれが計測した加速度を表す振動情報を取得する。
続いて、ステップA2において、減衰自由振動設定部24は、センサ21nが計測した加速度が閾値Th1を超えたか否かを判定する。減衰自由振動設定部24は、加速度が閾値Th1を超えている場合、加速度が閾値Th1を超えた時点(開始日時ts)から、所定時間経過した時点(終了日時te)までの時間に含まれる区間を減衰自由振動区間とする。また、減衰自由振動設定部24は、センサ21aから21mそれぞれが計測した振動情報に対しても、減衰自由振動区間を設定する。
続いて、ステップA2において、固有振動数抽出部25は、選択した減衰自由振動に基づき固有振動数を抽出する。具体的には、固有振動数抽出部25は、センサ21aから21nそれぞれに対して設定した減衰自由振動区間において、振幅情報(加速度)を時間領域から周波数領域に変換(例えば、フーリエ変換など)する。
続いて、ステップA2において、固有振動数抽出部25は、次に示す抽出方法1、又は抽出方法2を用いて、固有振動数fcを抽出する。
抽出方法1において、固有振動数抽出部25は、センサ21aから21nそれぞれについて、振幅が所定値以上となる周波数(固有振動数)を抽出する。振幅が所定値以上となる周波数とは、例えば、振幅が、最大値、又は極大値、又はピーク値をとなる周波数である。
続いて、固有振動数抽出部25は、例えば、すべてのセンサ21の固有振動数の平均周波数、又はあらかじめ選択した二以上のセンサ21の固有振動数の平均周波数、又はあらかじめ選択したセンサ21の固有振動数を、固有振動数fcとする。
また、抽出方法2において、固有振動数抽出部25は、すべてのセンサ21のスペクトル、又はあらかじめ選択した二以上のセンサ21のスペクトルを複合して代表スペクトルを算出する。複合とは、例えば、各周波数において、すべてのセンサ21、又はあらかじめ選択した二以上のセンサ21におけるスペクトルの振幅の最大値を抽出することである。
続いて、固有振動数抽出部25は、代表スペクトルの振幅が所定値以上となる周波数(固有振動数)を抽出し、固有振動数fcとする。振幅が所定値以上となる周波数とは、例えば、振幅が、最大値、又は極大値、又はピーク値をとる周波数である。
ただし、固有振動数fcを求める方法は、上述した方法に限定されない。
ステップA3について説明する。
ステップA3において、スペクトル形状抽出部3は、固有振動を用いてスペクトルの形状を表すスペクトル形状情報を抽出する。具体的には、ステップA3において、スペクトル形状抽出部3は、まず、固有振動数抽出部25から生成した固有振動数を取得する。
続いて、スペクトル形状抽出部3は、固有振動数fcを含むような周波数帯域を設定する。続いて、スペクトル形状抽出部3は、次に示す算出方法1、又は算出方法2を用いて、計測スペクトルを算出する。
算出方法1においては、スペクトル形状抽出部3は、すべてのセンサ21のスペクトル、又はあらかじめ選択した二以上のセンサ21のスペクトルを複合して、計測スペクトルを算出する。複合とは、例えば、各周波数において、すべてのセンサ21、又はあらかじめ選択した二以上のセンサ21のスペクトルの振幅最大値を抽出することである。
また、算出方法2においては、スペクトル形状抽出部3は、あらかじめ選択したセンサ21のスペクトルを、計測スペクトルとする。
続いて、スペクトル形状抽出部3は、計測スペクトルから、設定した周波数帯域内における、各周波数の振幅と位相とを用いて、スペクトル形状を表すために用いるスペクトル形状情報を生成する。スペクトル形状情報は、例えば、数1に示すようなベクトルで表すことができる。
ステップA4について説明する。
ステップA4において、指標算出部4は、スペクトル形状情報と、基準スペクトル形状情報との関連性を表す指標を算出する。
具体的には、ステップA4において、指標算出部4は、(1)ベクトル間距離、又は(2)ベクトル間類似度、又は(3)適合関数などを用いて、指標を算出する。
(1)ベクトル間距離を指標とする場合について説明する。
ステップA4において、指標算出部4は、スペクトル形状情報と、基準スペクトル形状情報との間におけるベクトル間距離を算出して指標とする。ベクトル間距離は、例えば、重み付きミンコフスキー距離、ユークリッド距離、チェビチェフ距離などである。重み付きミンコフスキー距離d(q)(a,b)は、数2に示す式を用いて算出する。
ユークリッド距離d(2)(a,b)は、数3に示す式を用いて算出する。すなわち、数1に示す重みをW=1とし、パラメータをq=2として算出する。
チェビチェフ距離d(∞)(a,b)については、数4に示す式を用いて算出する。すなわち、数1に示す重みをW=1とし、パラメータをq=∞として算出する。
(2)ベクトル間類似度を指標とする場合について説明する。
ステップA4において、指標算出部4は、スペクトル形状情報と基準スペクトル形状情報との間におけるベクトル間類似度を算出して指標とする。ベクトル間類似度を用いる方法を数5、数6に示す。
数5は、非類似度d(a,b)として、定数から一般的なベクトル間の類似度(コサイン類似度など)を差し引いた値を用いている。数6は、非類似度d(a,b)として、一般的なベクトル間の類似度に−1を掛けた値を冪指数とする指数関数を用いている。
(3)適合関数に基づく指標を用いる場合について説明する。
ステップA4において、指標算出部4は、スペクトル形状情報を用いて適合させた適合関数の情報と、基準スペクトル形状情報を用いて適合させた基準適合関数の情報とに基づいて指標を算出する。
具体的には、ステップA4において、指標算出部4は、まず、スペクトル形状に適合する適合関数を算出する。適合関数としては、例えば、(A)1自由度減衰系の周波数応答関数、(B)多項式関数などを用いる。なお、上述した適合関数の生成方法としては、最小二乗法、最尤推定法など用いることが考えられる。続いて、ステップA4において、指標算出部4は、適合関数の係数を算出する。
(A)1自由度減衰系の周波数応答関数の振幅を用いて係数を算出する場合、適合関数の係数coは、co={m,k,c}となる。適合関数の係数coは、数6、数7、数8を用いて算出する。また、基準適合関数の係数co′は、co′={m′,k′,c′}となる。
(B)多項式関数を用いて係数を算出する場合、適合関数の係数coは、co={c0,c1,・・・,cn}となる。適合関数の係数coは、数9を用いて算出する。なお、基準適合関数の係数co′は、co′={c0′,c1′,・・・,cn′}となる。
続いて、ステップA4において、指標算出部4は、適合関数の係数ベクトルと、基準適合関数の基準係数ベクトルとを用いて、ベクトル間距離又はベクトル間類似度を算出する。係数ベクトルは、上述した係数coを用いて生成する。基準係数ベクトルは、上述した係数co′を用いて生成する。
ベクトル間距離は、例えば、重み付きミンコフスキー距離、ユークリッド距離、チェビチェフ距離などが考えられる。また、ベクトル間類似度は、例えば、定数から一般的なベクトル間の類似度(コサイン類似度など)を差し引いた値、一般的なベクトル間の類似度に−1を掛けた値を冪指数とする指数関数などが考えられる。
ステップA5について説明する。
ステップA5において、状態推定部5は、指標算出部4において算出した指標に基づいて、構造物20の状態を推定する。
具体的には、ステップA5において、状態推定部5は、まず、指標算出部4から、(1)ベクトル間距離、又は(2)ベクトル間類似度、又は(3)適合関数などを用いて算出した指標を取得する。
続いて、ステップA5において、状態推定部5は、取得した指標と、あらかじめ設定された閾値Th2とを用いて、構造物20に損傷があるか否かを推定する。
図5、図6に示すように、損傷がある場合、スペクトル形状は、損傷前のスペクトル形状(基準スペクトル形状)と異なる形状となる。すなわち、損傷後のスペクトル形状に対応する指標と、基準スペクトル形状に対応する指標とが異なる値となる。
そのため、(1)ベクトル間距離を指標として用いた場合、損傷後のスペクトル形状と基準スペクトル形状との間に違いが大きくなるほど、ベクトル間距離が大きくなるので、指標が閾値Th21以上の場合、構造物20に損傷が有ると判定する。
また、(2)ベクトル間類似度を指標として用いた場合、損傷後のスペクトル形状と基準スペクトル形状との間に違いが大きくなるほど、類似度は小さくなる、すなわち非類似度が大きくなるため、非類似度に対応する指標が閾値Th22以上の場合、構造物20に損傷が有ると判定する。
さらに、(3)適合関数の係数ベクトル間距離又は非類似度を指標として用いた場合、損傷後のスペクトル形状と基準スペクトル形状との間に違いが大きくなるほど、係数ベクトル間距離又は非類似度は大きくなるため、非類似度に対応する指標が閾値Th23以上の場合、構造物20に損傷が有ると判定する。
ステップA6について説明する。
ステップA6において、出力情報生成部26は、まず、構造物20の診断結果、又は指標、又はスペクトル形状、又は固有振動形状、又はそれら二つ以上の情報を、出力装置22に出力するために用いる出力情報を生成する。続いて、ステップA6において、出力情報生成部26は、生成された出力情報を出力装置22へ出力する。
[本実施の形態の効果]
以上のように本実施の形態によれば、固有振動数の変化が小さい構造物の状態を診断できる。
例えば、コンクリート桁橋などの構造物20は、剛性が大きく揺れにくいため、一次以外の固有振動が発生しにくい。また、そのような橋梁においては、局所的な損傷が発生しても、局所的な剛性変化に対する一次固有振動の固有振動数の変化が小さいため、局所的な損傷の発生を検知できない。
しかし、本実施の形態によれば、固有振動数を用いてスペクトルの形状を表すスペクトル形状情報と、あらかじめ設定した基準となる基準スペクトル形状情報との関連性を表す指標に基づいて、構造物の状態を推定できるので、固有振動数の変化が小さい構造物であっても、構造物の状態を診断できる。
すなわち、局所的な損傷の発生により、新たに発生した振動成分の影響を含むスペクトル形状と、基準となるスペクトル形状とを比較し、比較結果に基づいて診断することで、一次固有振動の固有振動数の変化が小さな構造物であっても、構造物の状態を診断できる。
[プログラム]
本発明の実施の形態におけるプログラムは、コンピュータに、図7に示すステップA1からA6を実行させるプログラムであればよい。このプログラムをコンピュータにインストールし、実行することによって、本実施の形態における構造物診断装置と構造物診断方法とを実現することができる。この場合、コンピュータのプロセッサは、収集部23、固有振動抽出部2(減衰自由振動設定部24、固有振動数抽出部25)、スペクトル形状抽出部3、指標算出部4、状態推定部5、出力情報生成部26として機能し、処理を行なう。
また、本実施の形態におけるプログラムは、複数のコンピュータによって構築されたコンピュータシステムによって実行されてもよい。この場合は、例えば、各コンピュータが、それぞれ、収集部23、固有振動抽出部2(減衰自由振動設定部24、固有振動数抽出部25)、スペクトル形状抽出部3、指標算出部4、状態推定部5、出力情報生成部26のいずれかとして機能してもよい。
[物理構成]
ここで、実施の形態におけるプログラムを実行することによって、構造物診断装置を実現するコンピュータについて図8を用いて説明する。図8は、本発明の実施の形態における構造物診断装置を実現するコンピュータの一例を示すブロック図である。
図8に示すように、コンピュータ110は、CPU111と、メインメモリ112と、記憶装置113と、入力インターフェイス114と、表示コントローラ115と、データリーダ/ライタ116と、通信インターフェイス117とを備える。これらの各部は、バス121を介して、互いにデータ通信可能に接続される。なお、コンピュータ110は、CPU111に加えて、又はCPU111に代えて、GPU(Graphics Processing Unit)、又はFPGA(Field-Programmable Gate Array)を備えていてもよい。
CPU111は、記憶装置113に格納された、本実施の形態におけるプログラム(コード)をメインメモリ112に展開し、これらを所定順序で実行することにより、各種の演算を実施する。メインメモリ112は、典型的には、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などの揮発性の記憶装置である。また、本実施の形態におけるプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体120に格納された状態で提供される。なお、本実施の形態におけるプログラムは、通信インターフェイス117を介して接続されたインターネット上で流通するものであってもよい。
また、記憶装置113の具体例としては、ハードディスクドライブの他、フラッシュメモリなどの半導体記憶装置があげられる。入力インターフェイス114は、CPU111と、キーボード及びマウスといった入力機器118との間のデータ伝送を仲介する。表示コントローラ115は、ディスプレイ装置119と接続され、ディスプレイ装置119での表示を制御する。
データリーダ/ライタ116は、CPU111と記録媒体120との間のデータ伝送を仲介し、記録媒体120からのプログラムの読み出し、及びコンピュータ110における処理結果の記録媒体120への書き込みを実行する。通信インターフェイス117は、CPU111と、他のコンピュータとの間のデータ伝送を仲介する。
また、記録媒体120の具体例としては、CF(Compact Flash(登録商標))及びSD(Secure Digital)などの汎用的な半導体記憶デバイス、フレキシブルディスク(Flexible Disk)などの磁気記録媒体、又はCD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)などの光学記録媒体があげられる。
[付記]
以上の実施の形態に関し、更に以下の付記を開示する。上述した実施の形態の一部又は全部は、以下に記載する(付記1)から(付記18)により表現することができるが、以下の記載に限定されるものではない。
(付記1)
構造物に設けられた複数のセンサから、前記構造物に発生する振動を表す振動情報を取得し、前記振動情報を用いて固有振動を抽出する、固有振動抽出部と、
前記固有振動を用いてスペクトルの形状を表すスペクトル形状情報を抽出する、スペクトル形状抽出部と、
前記スペクトル形状情報と、あらかじめ設定した基準となる基準スペクトル形状情報との関連性を表す指標を算出する、指標算出部と、
前記指標に基づいて、前記構造物の状態を推定する、状態推定部と、
を有することを特徴とする構造物診断装置。
(付記2)
付記1に記載の構造物診断装置であって、
前記指標算出部は、前記指標として、前記スペクトル形状情報と前記基準スペクトル形状情報との間におけるベクトル間距離を算出する
ことを特徴とする構造物診断装置。
(付記3)
付記1に記載の構造物診断装置であって、
前記指標算出部は、前記指標として、前記スペクトル形状情報と前記基準スペクトル形状情報との間におけるベクトル間類似度を算出する
ことを特徴とする構造物診断装置。
(付記4)
付記1に記載の構造物診断装置であって、
前記指標算出部は、前記スペクトル形状情報を用いて関数に適合させた適合関数の情報と、前記基準スペクトル形状情報を用いて関数に適合させた基準適合関数の情報とに基づいて、前記指標を算出する
ことを特徴とする構造物診断装置。
(付記5)
付記1から4のいずれか一つに記載の構造物診断装置であって、
前記固有振動は、一次固有振動である
ことを特徴とする構造物診断装置。
(付記6)
付記1から5のいずれか一つに記載の構造物診断装置であって、
前記固有振動は、縦振動である
ことを特徴とする構造物診断装置。
(付記7)
構造物に設けられた複数のセンサから、前記構造物に発生する振動を表す振動情報を取得し、前記振動情報を用いて固有振動を抽出する、固有振動抽出ステップと、
前記固有振動を用いてスペクトルの形状を表すスペクトル形状情報を抽出する、スペクトル形状情報抽出ステップと、
算出した前記スペクトル形状情報と、あらかじめ設定した基準となる基準スペクトル形状情報との関連性を表す指標を算出する、算出ステップと、
前記指標に基づいて、前記構造物の状態を推定する、推定ステップと、
を有することを特徴とする構造物診断方法。
(付記8)
付記7に記載の構造物診断方法であって、
前記算出ステップにおいて、前記指標として、前記スペクトル形状情報と前記基準スペクトル形状情報との間におけるベクトル間距離を算出する
ことを特徴とする構造物診断方法。
(付記9)
付記7に記載の構造物診断方法であって、
前記算出ステップにおいて、前記指標として、前記スペクトル形状情報と前記基準スペクトル形状情報との間におけるベクトル間類似度を算出する
ことを特徴とする構造物診断方法。
(付記10)
付記7に記載の構造物診断方法であって、
前記算出ステップにおいて、前記スペクトル形状情報を用いて関数に適合させた適合関数の情報と、前記基準スペクトル形状情報を用いて関数に適合させた基準適合関数の情報とに基づいて、前記指標を算出する
ことを特徴とする構造物診断方法。
(付記11)
付記7から10のいずれか一つに記載の構造物診断方法であって、
前記固有振動は、一次固有振動である
ことを特徴とする構造物診断方法。
(付記12)
付記7から11のいずれか一つに記載の構造物診断方法であって、
前記固有振動は、縦振動である
ことを特徴とする構造物診断方法。
(付記13)
コンピュータに、
構造物に設けられた複数のセンサから、前記構造物に発生する振動を表す振動情報を取得し、前記振動情報を用いて固有振動を抽出する、固有振動抽出ステップと、
前記固有振動を用いてスペクトルの形状を表すスペクトル形状情報を抽出する、スペクトル形状情報抽出ステップと、
算出した前記スペクトル形状情報と、あらかじめ設定した基準となる基準スペクトル形状情報との関連性を表す指標を算出する、算出ステップと、
前記指標に基づいて、前記構造物の状態を推定する、推定ステップと、
を実行させる命令を含む、プログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記14)
付記13に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記算出ステップにおいて、前記指標として、前記スペクトル形状情報と前記基準スペクトル形状情報との間におけるベクトル間距離を算出する
ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記15)
付記13に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
付記算出ステップにおいて、前記指標として、前記スペクトル形状情報と前記基準スペクトル形状情報との間におけるベクトル間類似度を算出する
ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記16)
付記13に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記算出ステップにおいて、前記スペクトル形状情報を用いて関数に適合させた適合関数の情報と、前記基準スペクトル形状情報を用いて関数に適合させた基準適合関数の情報とに基づいて、前記指標を算出する
ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記17)
付記13から16のいずれか一つに記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記固有振動は、一次固有振動である
ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記18)
付記13から17のいずれか一つに記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記固有振動は、縦振動である
ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施の形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
この出願は、2019年3月5日に出願された日本出願特願2019−040049を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
以上のように本発明によれば、固有振動数の変化が小さい構造物の状態を診断できる。本発明は、構造物の診断が必要な分野において有用である。
1 構造物診断装置
2 固有振動抽出部
3 スペクトル形状抽出部
4 指標算出部
5 状態推定部
20 構造物
21 センサ
22 出力装置
23 収集部
24 減衰自由振動設定部
25 固有振動数抽出部
26 出力情報生成部
110 コンピュータ
111 CPU
112 メインメモリ
113 記憶装置
114 入力インターフェイス
115 表示コントローラ
116 データリーダ/ライタ
117 通信インターフェイス
118 入力機器
119 ディスプレイ装置
120 記録媒体
121 バス
本発明は、構造物の診断をする構造物診断装置、構造物診断方法に関し、更には、これらを実現するためのプログラムに関する。
本発明の目的の一例は、固有振動数の変化が小さい構造物の状態を診断できる、構造物診断装置、構造物診断方法、及びプログラムを提供することにある。
また、上記目的を達成するため、本発明の一側面における構造物診断方法は、
構造物に設けられた複数のセンサから、前記構造物に発生する振動を表す振動情報を取得し、前記振動情報を用いて固有振動を抽出する、固有振動抽出ステップと、
前記固有振動を用いてスペクトルの形状を表すスペクトル形状情報を抽出する、スペクトル形状情報抽出ステップと、
抽出した前記スペクトル形状情報と、あらかじめ設定した基準となる基準スペクトル形状情報との関連性を表す指標を算出する、算出ステップと、
前記指標に基づいて、前記構造物の状態を推定する、推定ステップと、
を有することを特徴とする。
更に、上記目的を達成するため、本発明の一側面におけるプログラムは
コンピュータに、
構造物に設けられた複数のセンサから、前記構造物に発生する振動を表す振動情報を取得し、前記振動情報を用いて固有振動を抽出する、固有振動抽出ステップと、
前記固有振動を用いてスペクトルの形状を表すスペクトル形状情報を抽出する、スペクトル形状情報抽出ステップと、
抽出した前記スペクトル形状情報と、あらかじめ設定した基準となる基準スペクトル形状情報との関連性を表す指標を算出する、算出ステップと、
前記指標に基づいて、前記構造物の状態を推定する、推定ステップと、
を実行させることを特徴とする。
このうち、固有振動抽出部2は、構造物に設けられた複数のセンサから、構造物に発生する振動を表す振動情報を取得し、振動情報を用いて固有振動を抽出する。スペクトル形状抽出部3は、固有振動を用いてスペクトルの形状を表すスペクトル形状情報を抽出する。指標算出部4は、スペクトル形状情報と、あらかじめ設定した基準となる基準スペクトル形状情報との関連性を表す指標を算出する。状態推定部5は、指標に基づいて、構造物の状態を推定する。
抽出方法1において、固有振動数抽出部25は、センサ21aから21nそれぞれについて、振幅が所定値以上となる周波数(固有振動数)を抽出する。振幅が所定値以上となる周波数とは、例えば、振幅が、最大値、又は極大値、又はピーク値となる周波数である。
ユークリッド距離d(2)(a,b)は、数3に示す式を用いて算出する。すなわち、数に示す重みをW=1とし、パラメータをq=2として算出する。
チェビチェフ距離d(∞)(a,b)は、数4に示す式を用いて算出する。すなわち、数に示す重みをW=1とし、パラメータをq=∞として算出する。
は、非類似度d(a,b)として、一般的なベクトル間の類似度に−1を掛けた値を冪指数とする指数関数を用いている。
続いて、ステップA2において、減衰自由振動設定部24は、センサ21nが計測した加速度が閾値Th1を超えたか否かを判定する。減衰自由振動設定部24は、加速度が閾値Th1を超えている場合、加速度が閾値Th1を超えた時点(開始日時ts)から、所定時間経過した時点(終了日時te)までの時間に含まれる区間を減衰自由振動区間とする。また、減衰自由振動設定部24は、センサ21aから21それぞれが計測した振動情報に対しても、減衰自由振動区間を設定する。
抽出方法1において、固有振動数抽出部25は、センサ21aから21nそれぞれについて、振幅が所定値以上となる周波数(固有振動数)を抽出する。振幅が所定値以上となる周波数とは、例えば、振幅が、最大値、又は極大値、又はピーク値となる周波数である。
(A)1自由度減衰系の周波数応答関数の振幅を用いて係数を算出する場合、適合関数の係数coは、co={m,k,c}となる。適合関数の係数coは、数、数、数を用いて算出する。また、基準適合関数の係数co′は、co′={m′,k′,c′}となる。
(B)多項式関数を用いて係数を算出する場合、適合関数の係数coは、co={c0,c1,・・・,cn}となる。適合関数の係数coは、数10を用いて算出する。なお、基準適合関数の係数co′は、co′={c0′,c1′,・・・,cn′}となる。
(付記7)
構造物に設けられた複数のセンサから、前記構造物に発生する振動を表す振動情報を取得し、前記振動情報を用いて固有振動を抽出する、固有振動抽出ステップと、
前記固有振動を用いてスペクトルの形状を表すスペクトル形状情報を抽出する、スペクトル形状情報抽出ステップと、
抽出した前記スペクトル形状情報と、あらかじめ設定した基準となる基準スペクトル形状情報との関連性を表す指標を算出する、算出ステップと、
前記指標に基づいて、前記構造物の状態を推定する、推定ステップと、
を有することを特徴とする構造物診断方法。
(付記13)
コンピュータに、
構造物に設けられた複数のセンサから、前記構造物に発生する振動を表す振動情報を取得し、前記振動情報を用いて固有振動を抽出する、固有振動抽出ステップと、
前記固有振動を用いてスペクトルの形状を表すスペクトル形状情報を抽出する、スペクトル形状情報抽出ステップと、
抽出した前記スペクトル形状情報と、あらかじめ設定した基準となる基準スペクトル形状情報との関連性を表す指標を算出する、算出ステップと、
前記指標に基づいて、前記構造物の状態を推定する、推定ステップと、
を実行させる命令を含むプログラム。
(付記14)
付記13に記載のプログラムであって、
前記算出ステップにおいて、前記指標として、前記スペクトル形状情報と前記基準スペクトル形状情報との間におけるベクトル間距離を算出する
ことを特徴とするプログラム
(付記15)
付記13に記載のプログラムであって、
前記算出ステップにおいて、前記指標として、前記スペクトル形状情報と前記基準スペクトル形状情報との間におけるベクトル間類似度を算出する
ことを特徴とするプログラム
(付記16)
付記13に記載のプログラムであって、
前記算出ステップにおいて、前記スペクトル形状情報を用いて関数に適合させた適合関数の情報と、前記基準スペクトル形状情報を用いて関数に適合させた基準適合関数の情報とに基づいて、前記指標を算出する
ことを特徴とするプログラム
(付記17)
付記13から16のいずれか一つに記載のプログラムであって、
前記固有振動は、一次固有振動である
ことを特徴とするプログラム
(付記18)
付記13から17のいずれか一つに記載のプログラムであって、
前記固有振動は、縦振動である
ことを特徴とするプログラム

Claims (18)

  1. 構造物に設けられた複数のセンサから、前記構造物に発生する振動を表す振動情報を取得し、前記振動情報を用いて固有振動を抽出する、固有振動抽出手段と、
    前記固有振動を用いてスペクトルの形状を表すスペクトル形状情報を抽出する、スペクトル形状抽出手段と、
    前記スペクトル形状情報と、あらかじめ設定した基準となる基準スペクトル形状情報との関連性を表す指標を算出する、指標算出手段と、
    前記指標に基づいて、前記構造物の状態を推定する、状態推定手段と、
    を有することを特徴とする構造物診断装置。
  2. 請求項1に記載の構造物診断装置であって、
    前記指標算出手段は、前記指標として、前記スペクトル形状情報と前記基準スペクトル形状情報との間におけるベクトル間距離を算出する
    ことを特徴とする構造物診断装置。
  3. 請求項1に記載の構造物診断装置であって、
    前記指標算出手段は、前記指標として、前記スペクトル形状情報と前記基準スペクトル形状情報との間におけるベクトル間類似度を算出する
    ことを特徴とする構造物診断装置。
  4. 請求項1に記載の構造物診断装置であって、
    前記指標算出手段は、前記スペクトル形状情報を用いて関数に適合させた適合関数の情報と、前記基準スペクトル形状情報を用いて関数に適合させた基準適合関数の情報とに基づいて、前記指標を算出する
    ことを特徴とする構造物診断装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一つに記載の構造物診断装置であって、
    前記固有振動は、一次固有振動である
    ことを特徴とする構造物診断装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一つに記載の構造物診断装置であって、
    前記固有振動は、縦振動である
    ことを特徴とする構造物診断装置。
  7. 構造物に設けられた複数のセンサから、前記構造物に発生する振動を表す振動情報を取得し、前記振動情報を用いて固有振動を抽出し、
    前記固有振動を用いてスペクトルの形状を表すスペクトル形状情報を抽出し、
    算出した前記スペクトル形状情報と、あらかじめ設定した基準となる基準スペクトル形状情報との関連性を表す指標を算出し、
    前記指標に基づいて、前記構造物の状態を推定する、
    を有することを特徴とする構造物診断方法。
  8. 請求項7に記載の構造物診断方法であって、
    前記指標として、前記スペクトル形状情報と前記基準スペクトル形状情報との間におけるベクトル間距離を算出する
    ことを特徴とする構造物診断方法。
  9. 請求項7に記載の構造物診断方法であって、
    前記指標として、前記スペクトル形状情報と前記基準スペクトル形状情報との間におけるベクトル間類似度を算出する
    ことを特徴とする構造物診断方法。
  10. 請求項7に記載の構造物診断方法であって、
    前記スペクトル形状情報を用いて関数に適合させた適合関数の情報と、前記基準スペクトル形状情報を用いて関数に適合させた基準適合関数の情報とに基づいて、前記指標を算出する
    ことを特徴とする構造物診断方法。
  11. 請求項7から10のいずれか一つに記載の構造物診断方法であって、
    前記固有振動は、一次固有振動である
    ことを特徴とする構造物診断方法。
  12. 請求項7から11のいずれか一つに記載の構造物診断方法であって、
    前記固有振動は、縦振動である
    ことを特徴とする構造物診断方法。
  13. コンピュータに、
    構造物に設けられた複数のセンサから、前記構造物に発生する振動を表す振動情報を取得し、前記振動情報を用いて固有振動を抽出させ、
    前記固有振動を用いてスペクトルの形状を表すスペクトル形状情報を抽出させ、
    算出した前記スペクトル形状情報と、あらかじめ設定した基準となる基準スペクトル形状情報との関連性を表す指標を算出させ、
    前記指標に基づいて、前記構造物の状態を推定させる、
    命令を含む、プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  14. 請求項13に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
    前記指標として、前記スペクトル形状情報と前記基準スペクトル形状情報との間におけるベクトル間距離を算出させる
    ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  15. 請求項13に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
    前記指標として、前記スペクトル形状情報と前記基準スペクトル形状情報との間におけるベクトル間類似度を算出させる
    ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  16. 請求項13に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
    前記スペクトル形状情報を用いて関数に適合させた適合関数の情報と、前記基準スペクトル形状情報を用いて関数に適合させた基準適合関数の情報とに基づいて、前記指標を算出させる
    ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  17. 請求項13から16のいずれか一つに記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
    前記固有振動は、一次固有振動である
    ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  18. 請求項13から17のいずれか一つに記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
    前記固有振動は、縦振動である
    ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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